(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-03
(45)【発行日】2023-10-12
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/80 20140101AFI20231004BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20231004BHJP
【FI】
A63F13/80 H
A63F13/69 510
(21)【出願番号】P 2022112647
(22)【出願日】2022-07-13
(62)【分割の表示】P 2018160073の分割
【原出願日】2018-08-29
【審査請求日】2022-07-13
(73)【特許権者】
【識別番号】598098526
【氏名又は名称】株式会社ユニバーサルエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】小山 雅樹
(72)【発明者】
【氏名】陣内 俊和
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-031815(JP,A)
【文献】特開2017-060704(JP,A)
【文献】特開2001-238999(JP,A)
【文献】特開2018-088943(JP,A)
【文献】特開2010-183994(JP,A)
【文献】特開2007-301137(JP,A)
【文献】特開2016-158676(JP,A)
【文献】特開2009-100799(JP,A)
【文献】特開2009-213879(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24、13/00-13/98
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第2抽選の結果に基づいて、特典が付与される、通常ゲーム、及び、第3抽選の結果に基づいて、所定の特典が前記通常ゲームよりも付与され易い高確率ゲームを実行する情報処理装置であって、
前記高確率ゲームを実行可能な回数を記憶するカウンタと、
以下の処理を繰り返し実行可能とするようにプログラムされたコントローラと、を備えている。
(a)前記第2抽選の結
果には依存せず、前記高確率ゲームに移行するか否かを決定する第1抽選を実行する処理、
(b)前記処理(a)による前記第1抽選の結果が当選であった場合、前記高確率ゲームを実行する回数を、第4抽選により決定し、前記第4抽選により決定した回数を、前記カウンタの値に上書更新する処理、
(c)前記カウンタの値が所定値より大きい場合、前記第3抽選を実行し、当該第3抽選の実行後、前記カウンタの値から1を減算する処理。
【請求項2】
請求項1の情報処理装置であって、
前記コントローラは、更に以下の処理を実行する。
前記カウンタの値が0の場合に、前記処理(a)による前記第1抽選を実行する処理。
【請求項3】
請求項1の情報処理装置であって、
前記第4抽選により決定される、前記高確率ゲームを実行する回数は、上限回数を含む複数種類の回数の中から抽選により決定される。
【請求項4】
前記請求項1に記載の情報処理装置であって、
通常ゲーム用抽選テーブル、及び、前記通常ゲーム用抽選テーブルよりも前記所定の特典が付与される確率が高くなるように設定された高確率ゲーム用抽選テーブルを含む複数の抽選テーブルが記憶される記憶部と、
表示装置を備え、
前記通常ゲーム用抽選テーブルは、複数のシンボルが配列された通常ゲーム用リール帯が複数設定され、更に、各通常ゲーム用リール帯には所定のシンボルが2つ以上連続して配置された長尺シンボルが配列されており、前記第2抽選では、各通常ゲーム用リール帯に配列された複数のシンボル中から、前記表示装置に表示するシンボルを決定し、前記表示装置に表示されたシンボルの組み合わせにより、前記特典が付与され、
前記高確率ゲーム用抽選テーブルは、複数のシンボルが配列された高確率用リール帯が複数設定され、更に、各高確率用リール帯には、前記長尺シンボルが前記通常ゲーム用リール帯よりも多く配列されており、前記第3抽選では、各高確率用リール帯に配列された複数のシンボル中から、前記表示装置に表示するシンボルを決定し、前記表示装置に表示されたシンボルの組み合わせにより、前記特典が付与される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ゲームアプリケーションがインストールされたスマートフォン(情報処理装置)やソーシャルゲームなどにおいては、プレイヤーがスマートフォンのタッチパネルを操作することによって、様々な抽選が行われ、その抽選結果に基づいて通常ゲームが進行するものが存在する。このようなゲームでは、通常ゲームの結果が所定の条件を満たした場合、通常ゲームとは異なる特別ゲームに移行することがある。
【0003】
例えば、特許文献1のスロットゲームにおいては、通常ゲームの抽選により表示されたシンボルの組み合わせが所定の組み合わせであった場合に、通常ゲームよりも所定のシンボルが表示されやすい高確率モードに移行する。この高確率モードでは、所定のシンボルが表示されやすいことから、所定のシンボルを含むシンボル組み合わせに基づく特典(配当)が付与される確率を高くすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許出願公開2017-0200346号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のスロットゲームのように、高確率モードに移行するか否かの判断を、通常ゲームの抽選結果に依存させると、高確率モードに移行するか否かの確率の調整(計算)が複雑になり、ゲームの提供者にとって負担となる。
【0006】
そこで、本開示は、通常ゲームとは異なる高確率ゲームに移行する確率の調整をし易くして、ゲーム全体の配当率の調整に関するゲーム提供者の負担を低減する情報処理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本開示例は、抽選の結果に基づいて、特典が付与される、通常ゲーム、及び、所定の特典が前記通常ゲームよりも付与され易い高確率ゲームを実行する情報処理装置であって、
通常ゲーム用抽選テーブル、及び、前記通常ゲーム用抽選テーブルよりも前記所定の特典が付与される確率が高くなるように設定された高確率ゲーム用抽選テーブルを含む複数の抽選テーブルが記憶される記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記複数の抽選テーブルのうちの何れか1つを設定する設定部と、
以下の処理を実行するようにプログラムされたコントローラと、を備えている。
(a)前記高確率ゲーム用抽選テーブルに設定するか否かを決定する第1抽選を実行する処理、
(b)前記処理(a)による前記第1抽選の結果、当選しなかった場合、前記設定部は、前記通常ゲームに使用する抽選テーブルとして、前記通常ゲーム用抽選テーブルに設定し、当該通常ゲーム用抽選テーブルに基づく第2抽選を実行する処理、
(c)前記処理(a)による前記第1抽選の結果が当選であった場合、前記設定部は、前記高確率ゲームで使用する抽選テーブルとして、前記高確率ゲーム用抽選テーブルを設定し、当該高確率ゲーム用抽選テーブルに基づく第3抽選を実行する処理、
(d)前記第2抽選の結果、又は、前記第3抽選の結果、前記所定の特典が付与された場合、当該所定の特典を付与する処理。
【0008】
上記構成によれば、高確率ゲーム用抽選テーブルを使用した第3抽選を実行する高確率ゲームに移行するか否かを、通常ゲームにおける第2抽選の結果とは関係なく(依存しない)、独立した第1抽選の結果に基づいて判断している。これにより、通常ゲームから高確率ゲームに移行する確率の調整をし易くして、ゲーム全体の配当率の調整に関するゲーム提供者の負担を低減することができる。
【0009】
また、本開示例は、上記の情報処理装置であって、
前記コントローラは、更に下記処理を実行する。
(e)前記処理(a)による前記第1抽選の結果が当選であった場合、前記高確率ゲームの実行回数を第4抽選により決定する処理、
前記処理(c)において、前記第4抽選により決定した回数分の前記高確率ゲームを、前記第3抽選によって繰り返し実行可能とする処理。
【0010】
上記構成によれば、高確率ゲームの実行回数についても、通常ゲームにおける第2抽選の結果とは関係なく(依存しない)、独立した第4抽選の結果に基づいて決定している。これにより、通常ゲームから高確率ゲームに移行した際の高確率ゲームの実行回数の調整をし易くして、ゲーム全体の配当率の調整に関するゲーム提供者の負担を低減することができる。
【0011】
また、本開示例は、上記の情報処理装置であって、
前記所定の特典は、前記通常ゲーム及び前記高確率ゲームとは異なるフリーゲームの実行権であり、
前記コントローラは、更に下記処理を実行する。
前記処理(d)において、前記第2抽選の結果、又は、前記第3抽選の結果、前記フリーゲームの実行権が付与された場合、前記フリーゲームを実行する処理、
(f)前記フリーゲーム終了後、前記高確率ゲームの実行回数を第4抽選により決定する処理、
前記処理(c)において、前記第4抽選により決定した回数分の前記高確率ゲームを、前記第3抽選によって繰り返し実行可能とする処理。
【0012】
上記構成によれば、フリーゲーム終了後は必ず高確率ゲームに移行することから、特典としてフリーゲームの実行権が付与された場合における、通常ゲームから高確率ゲームに移行する確率の調整をし易くして、ゲーム全体の配当率の調整に関するゲーム提供者の負担を低減することができる。
【0013】
また、本開示例は、上記の情報処理装置であって、
表示装置を備え、
前記通常ゲーム用抽選テーブルは、複数のシンボルが配列された通常ゲーム用リール帯が複数設定され、更に、各通常ゲーム用リール帯には所定のシンボルが2つ以上連続して配置された長尺シンボルが配列されており、前記第2抽選では、各通常ゲーム用リール帯に配列された複数のシンボル中から、前記表示装置に表示するシンボルを決定し、前記表示装置に表示されたシンボルの組み合わせにより、前記特典が付与され、
前記高確率ゲーム用抽選テーブルは、複数のシンボルが配列された高確率用リール帯が複数設定され、更に、各高確率用リール帯には、前記長尺シンボルが前記通常ゲーム用リール帯よりも多く配列されており、前記第3抽選では、各高確率用リール帯に配列された複数のシンボル中から、前記表示装置に表示するシンボルを決定し、前記表示装置に表示されたシンボルの組み合わせにより、前記特典が付与される。
【0014】
上記構成によれば、高確率ゲーム用抽選テーブルで設定された、各高確率用リール帯には、所定のシンボルが2つ以上連続して配置された長尺シンボルが通常ゲーム用リール帯よりも多く配列されていることから、所定のシンボルが表示される確率を高めることができるとともに、所定のシンボルが連続して配列されていることから、所定のシンボルを表示する確率の調整をし易くすることができる。
【0015】
また、本開示例は、コンピュータで実行されるゲームプログラムであってもよく、
その場合、前記ゲームプログラムは、前記コンピュータが、抽選の結果に基づいて、特典が付与される、通常ゲーム、及び、所定の特典が前記通常ゲームよりも付与され易い高確率ゲームを実行する過程で、下記処理を実行させる。
(a)設定部が、通常ゲーム用抽選テーブルよりも前記所定の特典が付与される確率が高くなるように設定された高確率ゲーム用抽選テーブルに設定するか否かを決定する第1抽選を実行する処理、
(b)前記処理(a)による前記第1抽選の結果、当選しなかった場合、前記設定部は、前記通常ゲームに使用する抽選テーブルとして、前記通常ゲーム用抽選テーブルに設定し、当該通常ゲーム用抽選テーブルに基づく第2抽選を実行する処理、
(c)前記処理(a)による前記第1抽選の結果が当選であった場合、前記設定部は、前記高確率ゲームで使用する抽選テーブルとして、前記高確率ゲーム用抽選テーブルを設定し、当該高確率ゲーム用抽選テーブルに基づく第3抽選を実行する処理、
(d)前記第2抽選の結果、又は、前記第3抽選の結果、前記所定の特典が付与された場合、当該所定の特典を付与する処理。
【発明の効果】
【0016】
通常ゲームとは異なる高確率ゲームに移行する確率の調整をし易くして、ゲーム全体の配当率の調整に関するゲーム提供者の負担を低減する情報処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】サーバーとスマートフォンとの間のネットワーク環境の説明図である。
【
図2】スマートフォンの電気構成を示すブロック図である。
【
図3】スマートフォンでのスロットゲームの表示状態を示す説明図である。
【
図4】スロットゲームのペイラインの説明図である。
【
図5】通常ゲーム用ビデオリールのシンボル配列の説明図である。
【
図6】高確率ゲーム用ビデオリールのシンボル配列の説明図である。
【
図7】フリーゲーム用ビデオリールのシンボル配列の説明図である。
【
図8】スロットゲームに係るシンボル組合せテーブルの説明図である。
【
図9】スロットゲーム制御処理のフローチャートを示す図である。
【
図10】ベット・スタートチェック処理のフローチャートを示す図である。
【
図11】通常ゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【
図12】フリーゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【
図13】ディスプレイに表示される通常ゲームの説明図である。
【
図14】ディスプレイに表示される高確率ゲームの説明図である。
【
図15】ディスプレイに表示されるフリーゲームの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(実施形態)
本実施形態の情報処理装置を図面に基づいて説明する。
【0019】
本実施形態で実行されるスロットゲーム(単位ゲーム)は、
図1に示す、サーバー100(情報処理装置)において、ソーシャルゲームとして実現される。具体的には、スロットゲームのゲームソフトウェアは、サーバー100が提供するウェブブラウザ上で実行される。プレイヤーがスマートフォン1やPC等の情報機器によって、サーバー100が提供するウェブブラウザにアクセスすることにより、スロットゲームが実行される。
【0020】
本実施形態では、情報処理装置として、
図1に示すサーバー100を例に挙げて説明する。尚、以後の説明においては、サーバー100を用いて説明するが、サーバー100の処理や動作をプログラムやゲーム制御方法の発明として置き換えることができる。
【0021】
(オンライン)
また、本実施形態で実行されるスロットゲームは、オンラインゲームとして実行される。具体的には、
図2に示すように、スロットゲームの運営組織が管理するサーバー100と、多数のプレイヤーが操作するスマートフォン1とがコンピュータネットワーク(インターネット)を介して接続される。
【0022】
このようにスロットゲームがオンラインで実行される。これにより、プレイヤーはスマートフォン1やPCやゲーム装置等の情報機器によって、サーバー100が提供するウェブブラウザにアクセスすることにより、スロットゲームを実行することができる。また、サーバー100では、プレイヤーが所持するクレジット(現金、クレジットカード、電子マネー、プリペイドカードなど)から、スロットゲーム内で使用可能な電子情報化されたコイン(遊技媒体)への交換や、プレイヤーが所持するコインの管理なども行う。
【0023】
(サーバー100の構成)
図1に示すように、サーバー100は、スロットゲームの管理者等がソーシャルゲームサービスを運営・管理する際に利用する情報処理装置であり、プレイヤーが操作するスマートフォン1等の情報機器から各種のリクエストを受信すると、スマートフォン1において動作可能なゲームプログラムや、ウェブブラウザ等を送信することができる。本実施形態のサーバー100は、制御部131と、記憶部132と、入力部133と、表示部134と、通信部135とを有している。
【0024】
制御部131は、サーバー100でのコンピュータ制御を行うものである(CPU等)。また、制御部131と、記憶部132と、入力部133と、表示部134と、通信部135とのデータ送受信を行う。
記憶部132は、システムプログラムが記憶されたROM(Read Only Memory)と、書き換え可能な記憶領域であるRAM(Random Access Memory)と、フラッシュメモリ等によって構成されている。
入力部133は、管理者等がスロットゲームに関する設定等を入力するための操作機器であり、例えば、キーボードやマウス等によって実現される。
表示部134は、制御部131からの指令に基づいて管理者用の操作画面を表示する。
通信部135は、スマートフォン1と通信を行うためのものである。
【0025】
(スマートフォン1の構成)
図2に示すように、スマートフォン1は、CPU101(コントローラ)、ROM102、RAM103、フラッシュメモリ104、操作ボタン108、電源スイッチ109、バスライン110、ネットワークI/F111、カメラ112、撮像素子I/F113、マイク114、スピーカ115、音入出力I/F116、ディスプレイI/F117、センサーコントローラ118、近距離通信回路119、近距離通信回路119のアンテナ119aを、筐体11内に備えている。また、筐体11の前面には、タッチパネル5(入力部)が設けられたディスプレイ120が組み込まれている。
【0026】
ディスプレイ120は、画像を表示可能に構成されている。ディスプレイ120の表示方式としては、液晶方式、有機エレクトロルミネッセンス方式、CRT(Cathode
Ray Tube)方式、プラズマ方式等の各種の表示方式が例示される。
【0027】
CPU(Central Processing Unit)101は、スマートフォン1全体の動作を制御する。ROM(Read Only Memory)102は、IPL(Initial Program Loader)等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶する。
【0028】
RAM(Random Access Memory)103は、CPU101のワークエリアとして使用される。フラッシュメモリ104は、本実施形態のゲームを実行するアプリケーションソフトウェア(プログラム)、通信用プログラム、画像データ、及び音データ等の各種データを記憶する。操作ボタン108は、スマートフォン1を初期設定する場合などに操作されるボタンである。電源スイッチ109は、スマートフォン1の電源のON/OFFを切り換えるためのスイッチである。
【0029】
ネットワークI/F(Interface)111は、インターネット等の通信ネットワークを利用して、サーバー100等とデータ通信をするためのインターフェースである。カメラ112は、CPU101の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。撮像素子I/F113は、カメラ112の駆動を制御する回路である。マイク114は、音声を入力する内蔵型の集音手段の一種である。音入出力I/F116は、CPU101の制御に従ってマイク114及びスピーカ115との間で音信号の入出力を処理する回路である。ディスプレイI/F117は、CPU101の制御に従ってディスプレイ120に画像データを送信する回路である。センサーコントローラ118は、ディスプレイ120に設けられたタッチパネル5からの入力を受け付ける回路である。近距離通信回路119は、NFC(Near Field Communication)(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等の通信回路である。バスライン110は、CPU101等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0030】
(サーバー100で実行されるスロットゲームの概要)
サーバー100において、スマートフォン1からのリクエストがあると、スロットゲームの演出画像・映像等がウェブブラウザを介して、スマートフォン1のディスプレイ120に表示される。その後、「スロットゲーム」を始める選択画像をタッチパネル5により選択すると、スロットゲームが始まる(詳細は後述)。例えば、スロットゲームを始めると、
図3に示すように、5列×4段のマトリックス状の20個の領域からなるシンボル表示領域21に、複数のシンボルを再配置するスロットゲームが実行可能となる。
【0031】
なお、実行可能なスロットゲームは、複数種類用意されていてもよく、実行される種類のスロットゲームにより、そのルールや配当態様や演出映像が異なっていてもよい。例えば、ある種類の「スロットゲーム」では、3列×3段のマトリックス状の9個の領域からなるシンボル表示領域に複数のシンボルを再配置するスロットゲームが実行される。このスロットゲームでは、シンボル表示領域の中段のみに設定されたペイライン上(入賞判定)に再配置されたシンボルの組み合わせにより入賞が判定される。
【0032】
ここで、本実施形態のスロットゲームを始めるに際しては、基本的には、プレイヤーが所持するコイン(遊技媒体)を所定量消費し、そのコインの消費の対価としてスロットゲームを始めることができる。なお、所定の条件が成立した場合には、コインを消費することなくスロットゲームを始めることができる(フリーゲームの付与条件を満たしたり、一日に所定回数まではコインの消費なしでスロットゲームができるなど)。
【0033】
プレイヤーが所持するコイン(遊技媒体)は電子的な情報であり、プレイヤーが、スマートフォン1からサーバー100にアクセスし、スロットゲームの運営組織が指定する決済方法に従い、クレジットから、コインに交換することができる。プレイヤーが所持するコインは、スロットゲームに影響を与える効果を得るための対価(アイテムの購入)として消費されたり、プレイヤーを象徴するキャラクターの見た目を変える対価として消費されたり、多種多様に使用される。
【0034】
また、サーバー100で管理されている、各プレイヤーが所持するコイン数は、サーバー100と各スマートフォン1との間で共有される。
【0035】
なお、遊技媒体は、特に限定されるものではなく、電子マネーや、有価情報を含まないゲームポイントであってもよい。
【0036】
(スロットゲーム:定義)
本実施形態で実行されるスロットゲームは、
図3に示すように、複数のシンボルをシンボル表示領域21内で変動させ(リールのスクロール映像)、その後に停止して表示(再配置)し、シンボル表示領域21内に表示されたシンボルの組み合わせにより特典(配当やフリーゲームの実行権やプレイヤーに有利・不利なアイテムなど)を付与するゲームである。尚、複数のシンボルをシンボル表示領域21内において変動後に停止させて表示した状態を、『再配置』と称している。
【0037】
シンボル表示領域21内に表示されたシンボルの組み合わせにより付与される配当は、コインの付与である。
【0038】
『単位ゲーム』とは、ベットの受付開始から賞成立(シンボルの組み合わせが所定の関係を満たす)となり得る状態までの一連の動作である。即ち、単位ゲームは、ベットを受け付けるベットタイムと、停止されたシンボルを再配置するゲームタイムと、配当を付与する払出処理の払出タイムと、をそれぞれ1回含む状態である。
【0039】
(スロットゲーム画面)
次に、スマートフォン1のディスプレイ120に表示される、スロットゲーム画面について説明する。
【0040】
図3に示すように、スロットゲームが実行された場合、ディスプレイ120にスロットゲーム画面が表示される。スロットゲーム画面には、5列×4段のマトリックス状(行列状)の20個の領域からなるシンボル表示領域21と、スロットゲームの実行に伴って増減する情報(現在の所持コイン数など)等を表示するゲーム情報表示領域22と、スロットゲームの展開に合わせてゲーム関係の動画や静止画やメッセージを表示する演出表示領域23と、プレイヤーがスロットゲームの進行のために操作する操作表示領域24とが表示される。操作表示領域24には、スピンボタン241と、AUTOボタン242と、ITEMボタン243と、ベットボタン244と、WIN表示部245と、ショップボタン246とが表示される。
【0041】
ディスプレイ120の全面には、スロットゲーム画面を透過するタッチパネル5が設けられている。タッチパネル5は、プレイヤーの指等が接触した部位の座標を検出可能にしている。これにより、例えば、スピンボタン241の画像がタッチされることによって、1回のスロットゲーム(単位ゲーム)が実行可能にされている。また、AUTOボタン242の画像がタッチされることによって、連続してスロットゲームが実行可能にされている。また、ITEMボタン243の画像がタッチされると、プレイヤーが、過去に獲得したアイテム(スロットゲームに影響を与える効果が得られる)を選択・使用することができる。また、ショップボタン246の画像がタッチされると、スマートフォン1からサーバー100にアクセスし、クレジット(プレイヤーが所持する現金、クレジットカード、電子マネー、プリペイドカードなどでの決済可能なもの)から、コインへの交換や、クレジット又はコインからアイテムへの交換をすることができるショップに移動することができる。
【0042】
また、本実施形態では、ゲームプログラムにより、タッチパネル5の操作に応じて、ディスプレイ120(表示装置)の操作表示領域24のスピンボタン241(ゲーム要素)が、操作表示領域24内で移動可能に機能する。そして、タッチパネル5への操作の受け付けに応じて、スピンボタン241の進路表示241Aを、移動方向241Bを伸ばす(縮めてもよい)ように表示するように機能させ、タッチパネル5への操作受け付け終了(タッチパネル5から指を離す)に応じて、スピンボタン241を移動方向241Bに移動するように機能させている。
【0043】
(ペイライン)
シンボル表示領域21では、複数のシンボルが配列された(
図5~
図7参照)、5つのビデオリールがそれぞれスクロールされ、所定時間の経過後、停止する。その結果、それぞれのビデオリールの一部(本実施形態では4個のシンボル)が遊技者に表示される。シンボル表示領域21には、ビデオリールに応じて、上段、中央上段、中央下段及び下段の4つの領域にそれぞれ1個のシンボルが表示される。つまり、シンボル表示領域21には、5列×4段の20個のシンボルが表示される。
【0044】
本実施形態では、各ビデオリールの、上段、中央上段、中央下段及び下段の4つの領域の何れかを選択し、それぞれを結んで形成されるラインを、ペイラインとしている(
図4参照)。このペイライン上に、連続して3個以上の同種のシンボルが停止した場合に入賞となる(配当が付与される)(
図8参照)。なお、ペイラインの数については、本実施形態では、
図4に示すように、50本設定しているが、例えば30本など、任意に採用することができる。
【0045】
(ビデオリールのシンボル列)
次に、
図5~
図7を参照して、通常ゲーム用ビデオリール(通常ゲーム用抽選テーブルに相当)が有するシンボル列の構成、高確率ゲーム用ビデオリール(高確率ゲーム用抽選テーブルに相当)が有するシンボル列の構成、フリーゲーム用ビデオリールが有するシンボル列の構成について説明する。
【0046】
(通常ゲーム用ビデオリール)
図5に示すように、通常ゲーム用ビデオリールの、「REEL1」、「REEL2」、「REEL3」、「REEL4」、「REEL5」(通常ゲーム用リール帯に相当)には、コードナンバー「0」~「30」に対応するシンボルから構成されるシンボル列がそれぞれ割り当てられている。各シンボル列に配列されるシンボルの種類には、「7」、「HEART」、「BELL」、「WATERMELON」、「CHERRY」、「ACE」、「KING(K)」、「QUEEN(Q)」、「JACK(J)」、「10」、「9」などの通常シンボルと、フリーゲームが付与されるトリガーとなるBONUSの入賞を構成する、「GRAPE」、「BANANA」、「PLUM」、「BONUS」などのロングシンボル(長尺シンボルに相当)と、通常シンボルを代替する、「WILD」ロングシンボルとがある。通常シンボルは、シンボル表示領域21の1個の領域に表示(再配置)される大きさのシンボルである(
図12参照)。一方、「GRAPE」、「BANANA」、「PLUM」、「BONUS」などのロングシンボル及び「WILD」ロングシンボルは、シンボル表示領域21の列の上段、中央上段、中央下段及び下段の4つの領域をまたがる大きさのシンボルである(
図13参照)。ここで、上記ロングシンボルは、「GRAPE」、「BANANA」、「PLUM」、「BONUS」に係るシンボルが4つ連続して配置された長尺シンボルに相当する。なお、BONUSの入賞は、シンボル表示領域21の列1~列4に、「GRAPE」、「BANANA」、「PLUM」のロングシンボルの何れかが停止し、列5に「BONUS」のロングシンボルが停止した場合に成立する。
【0047】
(高確率ゲーム用ビデオリール)
図6に示すように、高確率ゲーム用ビデオリールの、「REEL1」、「REEL2」、「REEL3」、「REEL4」、「REEL5」(高確率用リール帯に相当)にも、コードナンバー「0」~「30」に対応するシンボルから構成されるシンボル列がそれぞれ割り当てられている。各シンボル列に配列されるシンボルの種類は、通常ゲーム用ビデオリールと同じであるが、「GRAPE」、「BANANA」、「PLUM」、「BONUS」などのロングシンボルは、通常ゲーム用ビデオリールに比べて多く配列されている。従って、高確率ゲーム用ビデオリールを使用した場合、通常ゲーム用ビデオリールを使用した場合に比べて、BONUSの入賞が成立する確率が高くなっている。
【0048】
上記のように、高確率ゲーム用ビデオリールの、「REEL1」、「REEL2」、「REEL3」、「REEL4」、「REEL5」には、「GRAPE」、「BANANA」、「PLUM」、「BONUS」などの所定のシンボルが2つ以上連続して配置されたロングシンボルが、通常ゲーム用ビデオリールよりも多く配列されていることから、「GRAPE」、「BANANA」、「PLUM」、「BONUS」などの所定のシンボルが表示される確率を高めることができるとともに、「GRAPE」、「BANANA」、「PLUM」、「BONUS」などの所定のシンボルを表示する確率の調整をし易くすることができる。
【0049】
(フリーゲーム用ビデオリール)
図7に示すように、フリーゲーム用ビデオリールの、「REEL1」、「REEL2」、「REEL3」、「REEL4」、「REEL5」には、コードナンバー「0」~「16」に対応するシンボルから構成されるシンボル列がそれぞれ割り当てられている。各シンボル列に配列されるシンボルの種類は、通常ゲーム用ビデオリールと同じであるが、コードナンバーの数が、通常ゲーム用ビデオリールよりも少ないことから、フリーゲーム用ビデオリールを使用した場合、通常ゲーム用ビデオリールを使用した場合に比べて、BONUSの入賞が成立する確率が高くなっている。
【0050】
(シンボル組み合せテーブル)
次に、
図8を参照して、シンボル組み合せテーブルについて説明する。
図8は、本実施形態に係るスロットゲームで使用されるシンボル組み合せテーブルの説明図である。
【0051】
スロットゲームのシンボル組み合せテーブルは、入賞(WIN)に係るシンボルの図柄の組合せ(シンボル数)に対するコインの払出数(配当)を規定している。スロットゲームでは、5つのビデオリールのスクロールが停止され、シンボル表示領域21の、入賞判定の対象となったペイライン上に連続して3個以上の同種のシンボルが停止した場合に入賞が成立する。そして、入賞に応じて、配当といった特典がプレイヤーに付与される。
【0052】
なお、BONUSの入賞が成立した場合(シンボル表示領域21の列1~列4に、「GRAPE」、「BANANA」、「PLUM」のロングシンボルの何れかが停止し、列5に「BONUS」のロングシンボルが停止した場合)、フリーゲームの実行権が付与される。フリーゲーム実行権が付与された場合、シンボル表示領域21の列1~列4に表示されたロングシンボルの種類及び個数により、フリーゲームの実行権に伴うフリーゲーム特典が付与される。具体的には、「BANANA」のロングシンボルが表示された数に応じて、「BETしたコイン数×倍率(0個は1倍、1個は1倍、2個は2倍、3個は5倍、4個は10倍)」の配当が付与される。また、「GRAPE」のロングシンボルが表示された数に応じて、フリーゲームの実行回数が決定される(0個は5回、1個は5回、2個は8回、3個は12回、4個は20回)。また、「PLUM」のロングシンボルが表示された数に応じて、フリーゲーム中の配当倍率が決定される(0個は1倍、1個は1倍、2個は2倍、3個は5倍、4個は10倍)。
【0053】
[プログラムの内容]
次に、
図9~
図11を参照して、サーバー100により実行されるスロットゲームのプログラムについて説明する。
【0054】
(スロットゲーム制御処理)
まず、
図9を参照して、スロットゲーム制御処理について説明する。なお、以下説明では、プレイヤーが操作するスマートフォン1とサーバー100との間でリクエストや情報の送受信により、各種処理が行われ、その処理結果がスマートフォン1のディスプレイ120に表示される。
【0055】
はじめに、スロットゲームを開始するために、制御部131は、1ゲーム終了時初期化処理を行う(S11)。例えば、前の単位ゲームで有効となったペイラインやBET数記憶領域のベットカウンタの値や抽選によりシンボル表示領域21に表示することに決定されたシンボルなど、記憶部132の作業領域において1回の単位ゲームごとに不要となるデータがクリアされる。
【0056】
次に、制御部131は、後述するベット・スタートチェック処理を行う(S12)。この処理では、スマートフォン1のディスプレイ120の操作表示領域24のベットボタン244の「+」ボタン及び「-」ボタン(
図3参照)のタッチパネル5による押圧などの入力チェック等が行われる。これにより、記憶部132のBET数カウンタの値が決定する。即ち、プレイヤーが単位ゲームでベットしたコイン数が決定される。なお、本実施形態では、
図4に示す50本のペイラインが全て有効としているが、ベットするコイン数により有効となるペイライン数を決定してもよい。
【0057】
次に、制御部131は、記憶部132の高確率カウンタの値が「0」か否かを判断する(S13)。
【0058】
そして、高確率カウンタの値が「0」の場合(S13:YES)、制御部131は、高確率ゲーム移行抽選処理(第1抽選に相当)を実行する(S14)。この高確率ゲーム移行抽選処理では、通常ゲームから高確率ゲームに移行するか否かを抽選により決定する。具体的には、抽選により「1/200」の確率で、通常ゲームから高確率ゲームに移行する。ここで、通常ゲームとは、
図5に示す通常ゲーム用ビデオリール、又は、
図6に示す高確率ゲーム用ビデオリールを使用した抽選により、シンボル表示領域21に表示する20個のシンボルを決定するスロットゲームである。また、高確率ゲームとは、
図6に示す、高確率ゲーム用ビデオリールだけを使用した抽選により、シンボル表示領域21に表示する20個のシンボルを決定するスロットゲームである。高確率ゲーム用ビデオリールを使用した場合、通常ゲーム用ビデオリールを使用した場合に比べて、BONUSの入賞が成立する確率が高くなっていることから、高確率ゲームは通常ゲームに比べてプレイヤーにとって有利なゲームである。
【0059】
次に、制御部131は、S14の高確率ゲーム移行抽選処理の結果、高確率ゲームに移行することに決定したか否かを判断する(S15)。そして、高確率ゲームに移行することに決定した場合(S15:YES)、制御部131(設定部に相当)は、高確率ゲーム設定処理を実行する(S16)。この高確率ゲーム設定処理では、後述する高確率シンボル抽選処理(S18参照)で使用する抽選テーブルとして、
図6に示す高確率ゲーム用ビデオリールに設定する。
【0060】
次に、制御部131は、高確率ゲーム実行回数抽選処理(第4抽選に相当)を実行する(S17)。この高確率ゲーム実行回数抽選処理では、高確率ゲームを何回実行することができるかを決定する。即ち、高確率ゲーム用ビデオリールを使用した高確率シンボル抽選処理に基づく単位ゲームを何回できるかを決定する。具体的には、20回~49回の範囲から抽選により決定される。また、その当選確率としては、「60/100(60%)」の確率で、「20~29回」に決定され、「25/100(25%)」の確率で、「30~39回」に決定され、「15/100(15%)」の確率で、「40~49回」に決定される。そして、記憶部132の高確率カウンタの値が、S17の高確率ゲーム実行回数抽選処理で決定された高確率ゲームの実行回数の値に更新される(上書きされる)。なお、S17の高確率ゲーム実行回数抽選処理で決定された高確率ゲームの実行回数の値が、記憶部132の高確率カウンタの値に加算されるように設定してもよい。
【0061】
上記のように、高確率ゲームの実行回数について、通常ゲームにおける通常シンボル抽選処理(第2抽選)の結果とは関係なく(依存しない)、独立した高確率ゲーム実行回数抽選処理(第4抽選)の結果に基づいて決定している。これにより、通常ゲームから高確率ゲームに移行した際の高確率ゲームの実行回数の調整をし易くして、ゲーム全体の配当率の調整に関するゲーム提供者の負担を低減することができる。
【0062】
S17の処理後、又は、S13の処理で高確率カウンタの値が「0」でなかった場合(S13:NO)、制御部131は、高確率シンボル抽選処理(第3抽選に相当)を実行する(S18)。この高確率シンボル抽選処理では、現在設定されている、
図6に示す高確率ゲーム用ビデオリールを使用して、各ビデオリール(REEL1,REEL2,REEL3,REEL4,REEL5)に配列された複数のシンボルの中から停止予定シンボルを、抽選により決定する。この停止予定シンボルは、各ビデオリールを構成する複数個のシンボルのうち、シンボル表示領域21の各列の上段に表示する5個のシンボルのデータである。これにより、シンボル表示領域21に表示される20個のシンボルが決定される。
【0063】
例えば、ビデオリールのREEL1において、31個のシンボル(コードナンバー「0」~「30」)の中から、抽選によりコードナンバー「15」が選ばれた場合、コードナンバー「15」に対応する「BANANA」のロングシンボルが停止予定シンボルに決定される。また、REEL2では、31個のシンボル(コードナンバー「0」~「30」)の中から、抽選によりコードナンバー「30」が選ばれた場合、コードナンバー「30」に対応する「GRAPE」のロングシンボルが停止予定シンボルに決定される。また、REEL3では、31個のシンボル(コードナンバー「0」~「30」)の中から、抽選によりコードナンバー「26」が選ばれた場合、コードナンバー「26」に対応する「PLUM」のロングシンボルが停止予定シンボルに決定される。また、REEL4では、31個のシンボル(コードナンバー「0」~「30」)の中から、抽選によりコードナンバー「14」が選ばれた場合、コードナンバー「14」に対応する「GRAPE」のロングシンボルが停止予定シンボルに決定される。また、REEL5では、31個のシンボル(コードナンバー「0」~「31」)の中から、抽選によりコードナンバー「26」が選ばれた場合、コードナンバー「26」に対応する「BONUS」のシンボルが停止予定シンボルに決定される。
【0064】
そして、制御部131は、決定した5つの停止予定シンボルを記憶部132に設けられているシンボル格納領域に格納する。
【0065】
次に、制御部131は、記憶部132の高確率カウンタの値から「1」の値を減算する(S19)。
【0066】
一方、S15の処理で高確率ゲームに移行することに決定しなかった場合(S15:NO)、制御部131は、通常ゲーム処理を実行する(S20)。S20の通常ゲーム処理では、
図11のフローチャートに示すように、まず、制御部131は、抽選テーブル決定処理を実行する(S61)。この抽選テーブル決定処理では、通常ゲームにおいて、
図5に示す通常ゲーム用ビデオリール、又は、
図6に示す高確率ゲーム用ビデオリールの何れの抽選テーブルを使用するかを抽選により決定する。具体的には、「2/3(66.66%)」の確率で、
図5に示す通常ゲーム用ビデオリールに決定され、「1/3(33.33%)」の確率で、
図6に示す高確率ゲーム用ビデオリールに決定される。
【0067】
次に、制御部131は、S61の抽選テーブル決定処理の結果、高確率ゲーム用ビデオリールを使用することに決定したか否かを判断する(S62)。そして、高確率ゲーム用ビデオリールを使用することに決定した場合(S62:YES)、制御部131は、S18の処理と同じように、高確率シンボル抽選処理を実行する(S63)。S63の高確率シンボル抽選処理によって、5つの停止予定シンボルが決定され、シンボル表示領域21に表示される20個のシンボルが決定される。
【0068】
そして、制御部131は、決定した5つの停止予定シンボルを記憶部132に設けられているシンボル格納領域に格納する。
【0069】
一方、S62の処理で高確率ゲームに移行することに決定しなかった場合(S62:NO)、制御部131(設定部に相当)は、通常ゲーム設定処理を実行する(S64)。この通常ゲーム設定処理では、後述する通常シンボル抽選処理(S65参照)で使用する抽選テーブルとして、
図5に示す通常ゲーム用ビデオリールに設定する。
【0070】
次に、制御部131は、通常シンボル抽選処理(第2抽選に相当)を実行する(S65)。この通常シンボル抽選処理では、現在設定されている、
図5に示す通常ゲーム用ビデオリールを使用して、各ビデオリール(REEL1,REEL2,REEL3,REEL4,REEL5)に配列された複数のシンボルの中から停止予定シンボルを、抽選により決定する。この停止予定シンボルは、各ビデオリールを構成する複数個のシンボルのうち、シンボル表示領域21の各列の上段に表示する5個のシンボルのデータである。これにより、シンボル表示領域21に表示される20個のシンボルが決定される。
【0071】
例えば、ビデオリールのREEL1において、30個のシンボル(コードナンバー「0」~「29」)の中から、抽選によりコードナンバー「21」が選ばれた場合、コードナンバー「21」に対応する「9」のシンボルが停止予定シンボルに決定される。また、REEL2では、31個のシンボル(コードナンバー「0」~「30」)の中から、抽選によりコードナンバー「9」が選ばれた場合、コードナンバー「9」に対応する「WATERMELON」のシンボルが停止予定シンボルに決定される。また、REEL3では、31個のシンボル(コードナンバー「0」~「30」)の中から、抽選によりコードナンバー「7」が選ばれた場合、コードナンバー「7」に対応する「10」のシンボルが停止予定シンボルに決定される。また、REEL4では、31個のシンボル(コードナンバー「0」~「30」)の中から、抽選によりコードナンバー「6」が選ばれた場合、コードナンバー「6」に対応する「KING」のシンボルが停止予定シンボルに決定される。また、REEL5では、31個のシンボル(コードナンバー「0」~「31」)の中から、抽選によりコードナンバー「5」が選ばれた場合、コードナンバー「5」に対応する「WATERMELON」のシンボルが停止予定シンボルに決定される。
【0072】
そして、制御部131は、決定した5つの停止予定シンボルを記憶部132に設けられているシンボル格納領域に格納する。
【0073】
S63の処理後、又は、S65の処理後は、S20の通常ゲーム処理を終える。
【0074】
S19の処理後、又は、S20の処理後、制御部131は、演出内容決定処理を行う(S21)。制御部131は、演出用乱数値を抽出し、予め定められた複数の演出内容の何れかを抽選により決定する。更に、演出内容決定処理では、現在、高確率ゲームに移行している場合には、現在、高確率ゲーム中であることを示唆する示唆演出を抽選により実行する。具体的には、抽選により「1/16」の確率で当選した場合、
図14に示すように、ディスプレイ120のシンボル表示領域21の上方に背景映像として映っている雲201の流れ(左側から右側への流れ)が、通常ゲーム中(
図13の雲201の流れ)に比べて遅くなる示唆演出がなされる。
【0075】
次に、制御部131は、シンボル表示制御処理を行う(S22)。このシンボル表示制御処理では、
図13又は
図14に示すように、スマートフォン1のシンボル表示領域21において、5つのビデオリールをスクロールさせ、所定時間経過後、S18の高確率シンボル抽選処理、又は、S65の通常シンボル抽選処理において決定された5つの停止予定シンボルが、シンボル表示領域21の各列の上段に順次停止される。つまり、停止予定シンボルを含む20個のシンボルがシンボル表示領域21内に停止する。
【0076】
例えば、S65の通常シンボル抽選処理により、REEL1では、「9」のシンボルが停止予定シンボルに決定され、REEL2では、「WATERMELON」のシンボルが停止予定シンボルに決定され、REEL3では、「10」のシンボルが停止予定シンボルに決定され、REEL4では、「KING」のシンボルが停止予定シンボルに決定され、REEL5では、「WATERMELON」のシンボルが停止予定シンボルに決定された場合、
図13に示すように、シンボル表示領域21の各列の上段に、「9」「WATERMELON」「10」「KING」「WATERMELON」がそれぞれ停止される。また、シンボル表示領域21の各列には、停止予定シンボルの後のコードナンバーに対応するシンボルが再配置される(
図13参照)。
【0077】
また、S18の高確率シンボル抽選処理により、REEL1では、「BANANA」のロングシンボルが停止予定シンボルに決定され、REEL2では、「GRAPE」のロングシンボルが停止予定シンボルに決定され、REEL3では、「PLAM」のロングシンボルが停止予定シンボルに決定され、REEL4では、「GRAPE」のロングシンボルが停止予定シンボルに決定され、REEL5では、「BONUS」のロングシンボルが停止予定シンボルに決定された場合、
図14に示すように、シンボル表示領域21の各列の上段に、「BANANA」「GRAPE」「PLUM」「GRAPE」「BONUS」がそれぞれ停止される。なお、停止予定シンボルがロングシンボルである場合、
図14に示すように、列の上段、中央上段、中央下段、下段の4つの領域にロングシンボルが表示される(
図14参照)。
【0078】
次に、制御部131は、払出数決定処理を行う(S23)。この処理では、記憶部132に格納された、スロットゲームのシンボル組み合わせテーブル(
図8参照)に基づいて、シンボル表示領域21のペイライン上(
図4参照)に連続して3個以上の同種のシンボルが停止して入賞が成立したか否かを判断する。そして、入賞に応じて、配当といった特典が付与される。付与された配当は、記憶部132に設けられた払出数記憶領域に格納される。
【0079】
次に、制御部131は払出処理を行う(S24)。制御部131は、記憶部132の払出数記憶領域に格納されている値を、記憶部132に設けられているコイン数カウンタの値に加算する。例えば、S23の払出数決定処理で、払出数記憶領域に「200」が格納されている場合、コイン数カウンタの値に「200」が加算される。
【0080】
次に、制御部131は、「BONUS」の入賞(シンボル表示領域21の列1~列4に、「GRAPE」、「BANANA」、「PLUM」のロングシンボルの何れかが停止し、列5に「BONUS」のロングシンボルが停止することにより成立)が成立しているか否かを判断する(S25)。そして、「BONUS」の入賞が成立している場合(S25:YES)、制御部131は、高確率ゲーム実行回数抽選処理を実行する(S26)。この高確率ゲーム実行回数抽選処理では、S17の処理と同じように、抽選により高確率ゲームを何回実行することができるかを決定する。これにより、本実施形態では、記憶部132の高確率カウンタの値が、S26の高確率ゲーム実行回数抽選処理で決定された高確率ゲームの実行回数の値に更新される(上書きされる)。
【0081】
なお、S26の高確率ゲーム実行回数抽選処理で決定された高確率ゲームの実行回数の値が、記憶部132の高確率カウンタの値に加算されるように設定してもよい。
【0082】
次に、制御部131は、フリーゲーム処理を実行する(S27)。このフリーゲーム処理では、プレイヤーは、コインを消費することなくスロットゲームを行うことができる。このように、本実施形態では、「BONUS」の入賞が成立し、フリーゲームの実行権が付与された場合、S26の高確率ゲーム実行回数抽選処理により高確率ゲームの実行回数を抽選により決定することから、S27のフリーゲームが終了した後に、必ず高確率ゲームに移行することができる。これにより、特典としてフリーゲームの実行権が付与された場合における、通常ゲームから高確率ゲームに移行する確率の調整をし易くして、ゲーム全体の配当率の調整に関するゲーム提供者の負担を低減することができる。
【0083】
一方、S25の処理で、「BONUS」の入賞が成立していない場合(S25:NO)、又は、S27の処理後は、S11の処理に移行する。
【0084】
上記構成によれば、高確率ゲーム用ビデオリールを使用した高確率シンボル抽選処理(第3抽選)を実行する高確率ゲームに移行するか否かを、通常ゲームにおける通常シンボル抽選処理(第2抽選)の結果とは関係なく(依存しない)、独立した高確率ゲーム移行抽選処理(第1抽選)の結果に基づいて判断している。これにより、通常ゲームから高確率ゲームに移行する確率の調整をし易くして、ゲーム全体の配当率の調整に関するゲーム提供者の負担を低減することができる。
【0085】
(ベット・スタートチェック処理)
次に、
図10を参照して、ベット・スタートチェック処理について説明する。
【0086】
はじめに、制御部131は、操作表示領域24のベットボタン244の「+」ボタン及び「-」ボタン(
図3参照)のタッチパネル5による押圧による、ベットボタン操作の受付けを許可する(S41)。なお、単位ゲームでベットするコイン数が選択されることにより、
図8の配当にコイン数が乗算された値がその単位ゲームでの配当になる。
【0087】
次に、制御部131は、ベットボタン244の操作(押圧)を検出したか否かを判別する(S42)。ベットボタン244の操作を検出しない場合は(S42:NO)、操作待ちになる。
【0088】
一方、制御部131は、ベットボタン244の操作を検出したときは(S42:YES)、ベットされたコイン数を、記憶部132に設けられているBET数カウンタの値に加算する(S43)。
【0089】
次に、制御部131は、S43の処理後、スピンボタン241の操作受付を許可する(S44)。
【0090】
制御部131は、S44の後、スピンボタン241の操作を検出したか否かを判別する(S45)。制御部131は、スピンボタン241の操作を検出していないと判別したときには(S45:NO)、スピンボタン241の操作待ちをする。なお、前述したように、ディスプレイ120の操作表示領域24のスピンボタン241は、ゲームプログラムにより、タッチパネル5の操作に応じて、操作表示領域24内で移動することにより、スピンボタン241の操作が検出される。
【0091】
一方、制御部131は、スピンボタン241の操作を検出したと判別したときには(S45:YES)、記憶部132のコイン数カウンタの値から、S43において算出されたBET数カウンタの値を減算する(S46)。その後、ベット・スタートチェック処理を終了する。
【0092】
(フリーゲーム処理)
次に、
図12を参照して、フリーゲーム処理について説明する。
【0093】
はじめに、制御部131は、S25の「BONUS」の入賞判定の際に、シンボル表示領域21に表示されたロングシンボルの種類及び個数に対応する、フリーゲーム特典を付与する(S81)。具体的には、前述したように、「BANANA」のロングシンボルが表示された数に応じて、「BETしたコイン数×倍率(0個は1倍、1個は1倍、2個は2倍、3個は5倍、4個は10倍)」の配当が付与される。また、「GRAPE」のロングシンボルが表示された数に応じて、フリーゲームの実行回数が決定される(0個は5回、1個は5回、2個は8回、3個は12回、4個は20回)。また、「PLUM」のロングシンボルが表示された数に応じて、フリーゲーム中の配当倍率が決定される(0個は1倍、1個は1倍、2個は2倍、3個は5倍、4個は10倍)。
【0094】
例えば、
図14に示すように、「BONUS」の入賞判定の際に、シンボル表示領域21に、「BANANA」のロングシンボルが1個と、「GRAPE」のロングシンボルが2個と、「PLUM」のロングシンボルが1個とが表示された場合、
図15に示すように、「BONUS」の入賞判定時に、シンボル表示領域21に表示されたロングシンボルの種類及び個数をディスプレイ120に表示する。そして、「BANANA」のロングシンボル1個に対応して、「BETしたコイン数×1倍」の配当が付与される。また、「GRAPE」のロングシンボル2個に対応して、フリーゲームの実行回数が「8回」に決定される(FGカウンタに「8」が加算される)。また、「PLUM」のロングシンボル1個に対応して、フリーゲーム中の配当倍率が「1倍」に決定される。
【0095】
次に、フリーゲームにおけるスロットゲームを開始するために、制御部131は、1ゲーム終了時初期化処理を行う(S82)。例えば、前の単位ゲームで抽選によりシンボル表示領域21に表示することに決定されたシンボルなど、記憶部132の作業領域において1回の単位ゲームごとに不要となるデータがクリアされる。なお、記憶部132のBET数カウンタの値は、スロットゲーム制御処理での値が継承される。
【0096】
次に、制御部131は、FGシンボル抽選処理を行う(S83)。ここでは、
図7に示すフリーゲーム用ビデオリールを使用して、各ビデオリール(REEL1,REEL2,REEL3,REEL4,REEL5)に配列された複数のシンボルの中から停止予定シンボルを、抽選により決定する。この停止予定シンボルは、各ビデオリールを構成する複数個のシンボルのうち、シンボル表示領域21の各列の上段に表示する5個のシンボルのデータである。これにより、シンボル表示領域21に表示される20個のシンボルが決定される。
【0097】
そして、制御部131は、決定した5つの停止予定シンボルを記憶部132に設けられているシンボル格納領域に格納する。
【0098】
次に、制御部131は、演出内容決定処理を行う(S84)。制御部131は、演出用乱数値を抽出し、予め定められた複数の演出内容の何れかを抽選により決定する。
【0099】
次に、制御部131は、FGシンボル表示制御処理を行う(S85)。このFGシンボル表示制御処理では、
図15に示すように、スマートフォン1のシンボル表示領域21において、5つのビデオリールをスクロールさせ、所定時間経過後、S83のシンボル抽選処理において決定された5つの停止予定シンボルが、シンボル表示領域21の各列の上段に順次停止される。つまり、停止予定シンボルを含む20個のシンボルがシンボル表示領域21内に停止する。例えば、REEL1では、「HEART」のシンボルが停止予定シンボルに決定され、REEL2では、「BANANA」のロングシンボルが停止予定シンボルに決定され、REEL3では、「WILD」のロングシンボルが停止予定シンボルに決定され、REEL4では、「KING」のシンボルが停止予定シンボルに決定され、REEL5では、「JACK」のシンボルが停止予定シンボルに決定された場合、
図15に示すように、シンボル表示領域21に各種シンボルが停止される。
【0100】
次に、制御部131は、払出数決定処理を行う(S86)。この処理では、記憶部132に格納された、スロットゲームのシンボル組み合わせテーブル(
図8参照)に基づいて、シンボル表示領域21のペイライン上(
図4参照)に連続して3個以上の同種のシンボルが停止して入賞が成立したか否かを判断する。そして、入賞に応じて、配当といった特典が付与される。付与された配当は、記憶部132に設けられた払出数記憶領域に格納される。
【0101】
次に、制御部131は払出処理を行う(S87)。制御部131は、記憶部132の払出数記憶領域に格納されている値を、記憶部132に設けられているコイン数カウンタの値に加算する。例えば、S86の払出数決定処理で、払出数記憶領域に「300」が格納されている場合、コイン数カウンタの値に「300」が加算される。
【0102】
次に、制御部131は、記憶部132のFGカウンタの値から「1」を減算する(S88)。
【0103】
次に、制御部131は、「BONUS」の入賞(シンボル表示領域21の列1~列4に、「GRAPE」、「BANANA」、「PLUM」のロングシンボルの何れかが停止し、列5に「BONUS」のロングシンボルが停止することにより成立)が成立しているか否かを判断する(S89)。そして、「BONUS」の入賞が成立している場合(S89:YES)、制御部131は、S81の処理同様に、S89の「BONUS」の入賞判定の際に、シンボル表示領域21に表示されたロングシンボルの種類及び個数に対応する、フリーゲーム特典を付与する(S90)。
【0104】
一方、S89の処理で、「BONUS」の入賞が成立していない場合(S89:NO)、又は、S90の処理後、制御部131は、記憶部132のFGカウンタの値が「0」か否かを判定する(S91)。そして、FGカウンタの値が「0」でない場合(S91:NO)、S82の処理へ移行する。一方、FGカウンタの値が「0」である場合(S91:YES)、本処理を終了する。
【0105】
(その他の実施形態)
上記実施形態では、スロットゲームはサーバー100で実行される態様で説明したが、実行されるスロットゲームは、ゲームソフトウェア(プログラム、ゲームデータ)として、スマートフォン等の携帯情報機器、ポータブルコンピュータやラップトップコンピュータ、ノートパソコン、タブレット型パソコン、ハンドヘルド型パソコン、PDA(Personal Data Assistant)などに例示される情報処理装置にインストールされて実行されてもよい。この場合、スロットゲームを実行するゲームソフトウェアは、サーバー等から通信手段によりダウンロードされて携帯情報機器内の記憶装置(フラッシュメモリ等)に格納される。なお、通信手段は、インターネットやケーブルテレビ等の双方向に通信可能な伝送路であってもよいし、一方向にだけ情報を送信する放送であってもよい。
【0106】
また、スロットゲームを実行するゲームソフトウェアは、CD-ROM、DVD-ROM、MO(光磁気ディスク)、フラッシュメモリ等の記憶媒体に格納され、必要に応じて記憶媒体から読み出されて、サーバー100やスマートフォン1等の情報処理装置内の記憶装置にインストールされてもよい。
【0107】
また、その他の実施形態としては、コンピュータで実行されるゲームプログラムであってもよく、その場合、ゲームプログラムは、コンピュータ(サーバー100でもスマートフォン1のどちらでもよい)が、抽選の結果に基づいて、特典が付与される、通常ゲーム、及び、所定の特典が前記通常ゲームよりも付与され易い高確率ゲームを実行する過程で、下記処理を実行させる。
(a)制御部131が、通常ゲーム用ビデオリールよりもBONUSの入賞が付与される確率が高くなるように設定された高確率ゲーム用ビデオリールに設定するか否かを決定する高確率ゲーム移行抽選処理(S15)を実行し、
(b)高確率ゲーム移行抽選処理の結果、当選しなかった場合(S15:NO)、制御部131は、通常ゲーム設定処理(S64)により、
図5に示す通常ゲーム用ビデオリールに設定し、通常シンボル抽選処理(S65)を実行し、
(c)高確率ゲーム移行抽選処理の結果、当選した場合(S15:YES)、制御部131は、高確率ゲーム設定処理(S16)により、
図6に示す高確率ゲーム用ビデオリールに設定し、高確率シンボル抽選処理(S18)を実行し、
(d)通常シンボル抽選処理(S65)の結果、又は、高確率シンボル抽選処理(S18)の結果、BONUSの入賞が付与された場合、BONUSの入賞(フリーゲームの実行件)を付与する処理(S25、S27)。
この際、ゲームプログラムにより、タッチパネル5の操作に応じて、ディスプレイ120(表示装置)の操作表示領域24のスピンボタン241(ゲーム要素)が、操作表示領域24内で移動可能に機能する。そして、タッチパネル5への操作の受け付けに応じて、スピンボタン241の進路表示241Aを、移動方向241Bを伸ばす(縮めてもよい)ように表示するように機能させ、タッチパネル5への操作受け付け終了(タッチパネル5から指を離す)に応じて、スピンボタン241を移動方向241Bに移動するように機能させてもよい。また、スピンボタン241が移動方向241Bに移動した後、上記一連の処理(a)~(d)を実行してもよい。
【0108】
また、その他の実施形態としては、ゲームプログラムを記憶した非一時的な記憶媒体(CD-ROM、DVD-ROM、MO(光磁気ディスク)、フラッシュメモリ等)であってもよく、この場合、前記ゲームプログラムは、抽選の結果に基づいて、特典が付与される、通常ゲーム、及び、所定の特典が前記通常ゲームよりも付与され易い高確率ゲームを実行する情報処理装置に上記実施形態で説明した処理を実行させる。
【0109】
なお、上記実施形態で実行される各処理(コンピュータ処理)は、サーバー100又はスマートフォン1の何れが実行してもよく、その処理態様により役割分担させることができる。
【0110】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0111】
1 スマートフォン
5 タッチパネル
21 シンボル表示領域
100 サーバー
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 フラッシュメモリ
120 ディスプレイ
131 制御部
132 記憶部