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  • 特許-価格決定システム 図1
  • 特許-価格決定システム 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-03
(45)【発行日】2023-10-12
(54)【発明の名称】価格決定システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0283 20230101AFI20231004BHJP
   G06Q 50/26 20120101ALI20231004BHJP
   G06Q 10/06 20230101ALI20231004BHJP
【FI】
G06Q30/0283
G06Q50/26
G06Q10/06
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022160627
(22)【出願日】2022-10-05
【審査請求日】2022-10-05
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521425652
【氏名又は名称】株式会社ゼロボード
(72)【発明者】
【氏名】本間 真
【審査官】石坂 博明
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-185398(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
事業者の直接的もしくは間接的な活動及び前記事業者のサプライチェーンの上流もしくは下流における他の事業者の活動の少なくともいずれかに係る温室効果ガスの排出量を計算する排出量計算システムであって、
前記排出量を算出する排出量算出部と、
前記排出量を記憶する排出量記憶部と、
記憶されている前記排出量が大きくなるほど金額が高くなるように、前記事業者に課金される前記排出量計算システムの利用料金を決定する利用料金決定部と、
を備えることを特徴とする排出量計算システム。
【請求項2】
請求項1に記載の排出量計算システムであって、
前記利用料金の基本料金を記憶する基本料金記憶部を備え、
前記利用料金決定部は、前記排出量が大きくなるほど金額が高くなるように決定した料金を前記基本料金加算して前記利用料金を決定すること、
を特徴とする排出量計算システム。
【請求項3】
請求項1に記載の排出量計算システムであって、
前記排出量記憶部は、ユーザに対応づけて前記排出量を記憶
前記利用料金決定部は、前記ユーザに対応する前記排出量を前記排出量記憶部から読み出し、読み出した前記排出量の集計値が大きくなるほど金額が高くなるように、前記ユーザに係る前記排出量計算システムの前記利用料金を決定すること、
を特徴とする排出量計算システム。
【請求項4】
事業者の直接的もしくは間接的な活動及び前記事業者のサプライチェーンの上流もしくは下流における他の事業者の活動の少なくともいずれかに係る温室効果ガスの排出量を算出するステップと、
前記排出量を記憶するステップと、
記憶されている前記排出量が大きくなるほど金額が高くなるように、前記事業者に課金される前記排出量の算出に係る利用料金を決定するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする方法。
【請求項5】
事業者の直接的もしくは間接的な活動及び前記事業者のサプライチェーンの上流もしくは下流における他の事業者の活動の少なくともいずれかに係る温室効果ガスの排出量を算出するステップと、
前記排出量を記憶するステップと、
記憶されている前記排出量が大きくなるほど金額が高くなるように、前記事業者に課金される前記排出量の算出に係る利用料金を決定するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、価格決定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、人数等に応じて適切な商品等の価格を決定するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2021-163047号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
温室効果ガスの排出量を計算するシステムの利用料金を決めるにあたり、従来の価格設定では小規模な施設に係る排出量計算に用いるには割高感が出てしまう。
【0005】
本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、適切な価格を決定することのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、価格決定システムであって、温室効果ガスの排出量を算出する排出量算出部と、前記排出量に応じてシステムの利用料金を決定する利用料金決定部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
その他本願が開示する課題やその解決方法については、発明の実施形態の欄及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、適切な価格を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】排出量計算システムの全体構成例を示す図である。
図2】サーバ装置2のハードウェア構成例を示す図である。
図3】サーバ装置2のソフトウェア構成例を示す図である。
図4】サーバ装置2の動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<システム概要>
以下、本発明の一実施形態に係る排出量計算システムについて説明する。排出量計算システムは、温室効果ガスの排出量を算出しようとするものである。本実施形態の排出量計算システムでは、その利用料金を排出量に応じて決定する。
【0011】
図1は、排出量計算システムの全体構成例を示す図である。本実施形態の排出量計算システムは、サーバ装置2を含んで構成される。サーバ装置2は、ユーザ端末1と通信ネットワークを介して通信可能に接続される。通信ネットワークは、たとえばインターネットであり、公衆電話回線網や携帯電話回線網、無線通信路、イーサネット(登録商標)などにより構築される。
【0012】
ユーザ端末1は、ユーザが使用するコンピュータであり、例えば、スマートフォンやタブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどである。
【0013】
サーバ装置2は、温室効果ガスの排出量を計算するコンピュータである。サーバ装置2は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、あるいはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0014】
<サーバ装置>
図2は、サーバ装置2のハードウェア構成例を示す図である。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。サーバ装置2は、CPU201、メモリ202、記憶装置203、通信インタフェース204、入力装置205、出力装置206を備える。記憶装置203は、各種のデータやプログラムを記憶する、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。通信インタフェース204は、通信ネットワーク3に接続するためのインタフェースであり、例えばイーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回線網に接続するためのモデム、無線通信を行うための無線通信機、シリアル通信のためのUSB(Universal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネクタなどである。入力装置205は、データを入力する、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、マイクロフォンなどである。出力装置206は、データを出力する、例えばディスプレイやプリンタ、スピーカなどである。なお、後述するサーバ装置2の各機能部はCPU201が記憶装置203に記憶されているプログラムをメモリ202に読み出して実行することにより実現され、サーバ装置2の各記憶部はメモリ202及び記憶装置203が提供する記憶領域の一部として実現される。
【0015】
図3は、サーバ装置2のソフトウェア構成例を示す図である。サーバ装置2は、基本料金記憶部231と、排出係数記憶部232と、排出量記憶部233と、排出量算出部211と、排出量出力部212と、利用料金決定部213と、を備える。
【0016】
基本料金記憶部231は、システムの利用料金の基本料金を記憶する。基本料金記憶部231は、一律の基本料金を記憶するようにしてもよいし、ユーザごとに異なる基本料金を記憶するようにしてもよい。また、基本料金記憶部231は、ユーザとシステムの運営者との間の契約の種類ごとに基本料金を記憶するようにしてもよい。
【0017】
排出係数記憶部232は、排出量を計算するための排出係数を記憶する。排出係数記憶部232は、例えば、GHGプロトコルのスコープ1ないし3のそれぞれに関する、事業者(ユーザ又はユーザの所属する企業等)による直接もしくは間接的な排出活動又はサプライチェーンの上流又は下流の事業者による排出活動に対応づけて、排出係数を記憶することができる。排出係数記憶部232は、例えば、環境省が提供する排出係数を記憶することができる。また、排出係数記憶部232は、排出活動に加えて又は代えて、事業者自身が計算した排出係数を、事業者に対応づけて記憶するようにしてもよい。
【0018】
排出量記憶部233は、排出量を記憶する。排出量記憶部233は、活動ごとに排出量を記憶することができる。活動は、GHGプロトコルのスコープ(スコープ1ないし3)及び/又はカテゴリ(カテゴリ1ないし15)に予め対応づけることができる。
【0019】
また、排出量記憶部233は、集計した排出量を記憶することができる。例えば、排出量記憶部233は、GHGプロトコルのスコープ(スコープ1ないし3)及び/又はカテゴリ(カテゴリ1ないし15)ごとに、排出量を記憶することができる。排出量記憶部233は、ユーザを示す情報(ユーザID)に対応づけて排出量を記憶することができる。排出量記憶部233は、ユーザIDと、温室効果ガスの種類を示す情報とに対応づけて排出量を記憶することができる。排出量記憶部233は、ユーザIDと、スコープ及び/又はカテゴリと、温室効果ガスの種類とに対応づけて排出量を記憶することができる。
【0020】
排出量算出部211は、温室効果ガスの排出量を算出する。排出量算出部211は、スコープ1ないし3の活動に係る活動量を取得し、活動に対応する排出係数を排出係数記憶部232から読み出し、取得した活動量と読み出した排出係数とを乗じて排出量を計算することができる。活動量とは、例えば、使用した燃料の量や金額、購入した電力の量や金額、購入した部品の個数などとすることができる。
【0021】
排出量算出部212は、計算した排出量を排出量記憶部233に登録することができる。排出量算出部212は、活動量を取得した活動ごとに、活動を示す情報に対応づけて、計算した排出量を排出量記憶部233に登録することができる。また、排出量算出部212は、活動ごとの排出量に加えて又は代えて、スコープ及び/又はカテゴリならびにユーザごとに集計した排出量を登録することができる。排出量算出部212は、スコープ及び/又はカテゴリと温室効果ガスの種類とユーザとの組み合わせごとに集計した排出量を登録することができる。
【0022】
排出量出力部212は、温室効果ガスの排出量を出力する。排出量出力部212は、排出量記憶部233に記憶されているユーザ及び活動ごとの排出量を、スコープカテゴリごとに集計して(例えば合計して)、集計結果を出力することができる。排出量出力部212は、スコープ3に係る排出量については、スコープ3の排出量に加えて又は代えて、スコープ3の各カテゴリごとに排出量を集計した集計結果を出力することができる。
【0023】
利用料金決定部213は、システムの利用料金を決定する。利用料金決定部213は、排出量に応じてシステムの利用料金を決定することができる。利用料金決定部213は、例えば、ユーザが本システムを用いて計算した排出量(ユーザが所属する事業主体の排出量)に応じて利用料金を決定することができる。利用料金決定部213は、例えば、一律に又はユーザごとに、排出量又は排出量のランクに対応する料金係数を設定しておき、当該ユーザの所定期間(例えば、1ヶ月や1年など)における排出量の合計値に、当該ユーザに対応する料金係数を乗じて利用料金を決定することができる。利用料金決定部213は、また、例えば、基本料金記憶部231に記憶されている、ユーザに対応する基本料金に、排出量に応じた金額を加算して利用料金を決定することができる。
【0024】
<動作>
図4は、サーバ装置2の動作を説明する図である。
【0025】
サーバ装置2は、ユーザのスコープ1ないし3に係る活動量を取得し、取得した活動量に排出係数を乗じて排出量を計算し(S301)、計算した排出量を、例えば集計して出力することができる(S302)。
【0026】
サーバ装置2は、所定期間におけるユーザ(又はユーザの所属する事業者)の排出量の合計に応じてシステムの利用料金を決定することができる(S303)。サーバ装置2は、決定した利用料金に係る課金処理(例えば、請求書の発行処理、クレジットカードや銀行振替などの決済処理、オペレータに対して請求を行うようにし指示するメッセージの出力処理など)を行うことができる。
【0027】
以上のようにして、本実施形態の排出量計算システムによれば、事業者の排出量に応じて、システムの利用料金を設定することができる。
【0028】
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【0029】
例えば、上述した実施形態では、ユーザがシステムを用いて算出したユーザの又はユーザの所属する事業主体の排出量に応じて利用料金を決定するものとしたが、ユーザ又は事業主体に関係する拠点の数に応じて利用料金を決定するようにしてもよい。ユーザは拠点ごとに排出量を集計(例えば合計)することが可能であり、利用料金決定部213は、例えば、排出量の集計単位である拠点の数に応じて(例えば、数が多くなるほど高くなるように)利用料金を決定することができる。
【0030】
また、利用料金決定部213は、拠点ごとに集計(例えば合計)した排出量に応じて拠点ごとの利用料金を決定し、決定した拠点ごとの利用料金を合計して、ユーザ又はユーザの所属する事業主体に対して課金する利用料金を決定するようにしてもよい。
【0031】
また、利用料金決定部213は、例えば、事業者の規模に応じて利用料金を決定するようにしてもよい。事業者の規模とは、例えば、事業者の売上、連結売上、従業員数、資本金の額、調達金額などにより表すことができる。
【符号の説明】
【0032】
1 ユーザ端末
2 サーバ装置
【要約】      (修正有)
【課題】適切な価格を決定することができる価格決定システムを提供する。
【解決手段】ユーザ端末とサーバ装置2を備える価格決定システムにおいて、サーバ装置2は、温室効果ガスの排出量を算出する排出量算出部211と、温室効果ガスの排出量を出力する排出量出力部212と、価格決定システムの利用料金の基本料金を記憶する基本料金記憶部231と、排出量に応じてシステムの利用料金を決定する利用料金決定部213と、を備える。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4