(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-03
(45)【発行日】2023-10-12
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/33 20060101AFI20231004BHJP
G09F 9/302 20060101ALI20231004BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20231004BHJP
【FI】
G09F9/33
G09F9/302 C
H01L33/00 L
(21)【出願番号】P 2019149927
(22)【出願日】2019-08-19
【審査請求日】2022-08-08
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】池田 雅延
(72)【発明者】
【氏名】青木 義典
(72)【発明者】
【氏名】小川 耀博
(72)【発明者】
【氏名】金谷 康弘
【審査官】新井 重雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-082635(JP,A)
【文献】特開2010-118273(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0292622(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第109935617(CN,A)
【文献】特開2017-199757(JP,A)
【文献】中国実用新案第2814577(CN,Y)
【文献】特開2013-187187(JP,A)
【文献】特開2018-088391(JP,A)
【文献】国際公開第2019/098073(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/33
G09F 9/302
H01L 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板に設けられた複数の画素と、
複数の前記画素の各々に設けられる複数の発光素子と、を有し、
複数の前記発光素子は、赤色の光を出射する複数の第1発光素子と、緑色の光を出射する複数の第2発光素子と、青色の光を出射する複数の第3発光素子とを含み、
複数の前記第1発光素子は、前記基板に第1方向に配列されるとともに、前記第1方向と交差する第2方向に配列され、
前記第1発光素子の面積は、前記第2発光素子の面積よりも大きく、
前記第2発光素子の面積は、前記第3発光素子の面積よりも大きく、
1つの前記画素を前記第1方向に見て、前記第3発光素子には前記第1発光素子及び前記第2発光素子とは重ならない部分があり、
1つの前記画素を前記第2方向に見て、前記第3発光素子には前記第1発光素子及び前記第2発光素子とは重ならない部分がある
表示装置。
【請求項2】
1つの前記画素を前記第1方向に見て、前記第2発光素子には前記第1発光素子及び前記第3発光素子とは重ならない部分があり、
1つの前記画素を前記第2方向に見て、前記第2発光素子には前記第1発光素子及び前記第3発光素子とは重ならない部分がある
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
1つの前記画素の第1端から前記第1方向にある第2端までの間で、前記第3発光素子のみがある領域があり、
1つの前記画素の第3端から前記第2方向にある第4端までの間で、前記第3発光素子のみがある領域がある
請求項1又は請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1発光素子、前記第2発光素子及び前記第3発光素子は、前記第1方向及び前記第2方向と交差する方向に配列される
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項5】
複数の画素は、前記第2方向に交互に配列された第1画素と、第2画素とを含み、
前記第1画素は、前記第1方向に、前記第2発光素子、前記第1発光素子、前記第2発光素子及び前記第3発光素子の順で配列され、
前記第2画素は、前記第1方向に、前記第2発光素子、前記第3発光素子、前記第2発光素子及び前記第1発光素子の順で配列される
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第1発光素子、前記第2発光素子及び前記第3発光素子は、前記第1方向に配列され、
前記第1発光素子の前記第2方向の長さは、前記第2発光素子の前記第2方向の長さよりも短く、
前記第2発光素子の前記第2方向の長さは、前記第3発光素子の前記第2方向の長さよりも短い
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第1発光素子と前記第2発光素子とは、前記第2方向に隣り合って設けられ、
前記第3発光素子は、前記第1発光素子及び前記第2発光素子と前記第1方向に隣り合って設けられる
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第1発光素子の高さは、前記第2発光素子の高さよりも高く、
前記第2発光素子の高さは、前記第3発光素子の高さよりも高い
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第1方向で、前記第3発光素子の少なくとも一部は、前記第1方向に隣り合う前記第1発光素子の間に位置し、かつ、前記第1方向に隣り合う前記第2発光素子の間に位置し、
前記第2方向で、前記第3発光素子の少なくとも一部は、前記第2方向に隣り合う前記第1発光素子の間に位置し、かつ、前記第2方向に隣り合う前記第2発光素子の間に位置する
請求項1から請求項
8のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第1方向で、前記第2発光素子の少なくとも一部は、前記第1方向に隣り合う前記第1発光素子の間に位置し、かつ、前記第1方向に隣り合う前記第3発光素子の間に位置し、
前記第2方向で、前記第2発光素子の少なくとも一部は、前記第2方向に隣り合う前記第1発光素子の間に位置し、かつ、前記第2方向に隣り合う前記第3発光素子の間に位置する
請求項1から請求項
9のいずれか1項に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示素子として微小サイズの発光ダイオード(マイクロLED(micro LED))を用いたディスプレイが注目されている(例えば、特許文献1参照)。複数の発光ダイオードは、アレイ基板(特許文献1ではドライババックプレーン)の平坦な面上に実装される。複数の発光ダイオードは、異なる色(例えばRGB)の光を出射する発光ダイオードが配列される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
微小サイズの発光ダイオードを用いたディスプレイでは、発光ダイオードの配列構造や、観察者の観察方向によって、一部の色の発光ダイオードが他の色の発光ダイオードと重なり、表示特性が低下する可能性がある。
【0005】
本発明は、好適な表示特性を実現することができる表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の表示装置は、基板と、前記基板に設けられた複数の画素と、複数の前記画素の各々に設けられる複数の発光素子と、を有し、複数の前記発光素子は、赤色の光を出射する複数の第1発光素子と、緑色の光を出射する複数の第2発光素子と、青色の光を出射する複数の第3発光素子とを含み、複数の前記第1発光素子は、前記基板に第1方向に配列されるとともに、前記第1方向と交差する第2方向に配列され、1つの前記画素を前記第1方向に見て、前記第3発光素子には前記第1発光素子及び前記第2発光素子とは重ならない部分があり、1つの前記画素を前記第2方向に見て、前記第3発光素子には前記第1発光素子及び前記第2発光素子とは重ならない部分がある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る表示装置を模式的に示す平面図である。
【
図4】
図4は、複数の画素の配列を示す平面図である。
【
図5】
図5は、
図4のV-V’断面から奥行方向(
図4における第2方向Dy)を見るように示した図である。
【
図6】
図6は、
図4のVI-VI’断面から奥行方向(
図4における第1方向Dx)を見るように示した図である。
【
図7】
図7は、第2実施形態に係る表示装置の、複数の画素の配列を示す平面図である。
【
図8】
図8は、
図7のVIII-VIII’断面から奥行方向(
図7における第2方向Dy)を見るように示した図である。
【
図9】
図9は、
図7のIX-IX’断面図から奥行方向(
図7における第1方向Dx)を見るように示した図である。
【
図10】
図10は、第3実施形態に係る表示装置の、複数の画素の配列を示す平面図である。
【
図13】
図13は、第4実施形態に係る表示装置の、複数の画素の配列を示す平面図である。
【
図16】
図16は、第5実施形態に係る表示装置の、複数の画素の配列を示す斜視図である。
【
図17】
図17は、第5実施形態に係る表示装置の、アレイ基板を示す斜視図である。
【
図18】
図18は、第5実施形態の変形例に係る表示装置を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0009】
本明細書及び特許請求の範囲において、ある構造体の上に他の構造体を配置する態様を表現するにあたり、単に「上に」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある構造体に接するように、直上に他の構造体を配置する場合と、ある構造体の上方に、さらに別の構造体を介して他の構造体を配置する場合との両方を含むものとする。
【0010】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る表示装置を模式的に示す平面図である。
図1に示すように、表示装置1は、アレイ基板2と、画素Pixと、駆動回路12と、駆動IC(Integrated Circuit)210と、カソード配線60と、を含む。アレイ基板2は、各画素Pixを駆動するための駆動回路基板であり、バックプレーン又はアクティブマトリクス基板とも呼ばれる。アレイ基板2は、基板21、複数のトランジスタ、複数の容量及び各種配線等を有する。特に図示しないが、アレイ基板2上には、駆動回路12及び駆動IC210を駆動するための制御信号及び電力を入力するためのフレキシブルプリント基板(FPC)等が接続されていてもよい。
【0011】
図1に示すように、表示装置1は、表示領域AAと、周辺領域GAとを有する。表示領域AAは、複数の画素Pixと重なって配置され、画像を表示する領域である。周辺領域GAは、複数の画素Pixと重ならない領域であり、表示領域AAの外側に配置される。
【0012】
複数の画素Pixは、基板21の表示領域AAにおいて、第1方向Dx及び第2方向Dyに配列される。なお、第1方向Dx及び第2方向Dyは、基板21の表面に対して平行な方向である。第1方向Dxは、第2方向Dyと直交する。ただし、第1方向Dxは、第2方向Dyと直交しないで交差してもよい。第3方向Dzは、第1方向Dx及び第2方向Dyと直交する方向である。第3方向Dzは、例えば、基板21の法線方向に対応する。なお、以下、平面視とは、第3方向Dzから見た場合の位置関係を示す。
【0013】
表示領域AAは、第1辺AAs1、第2辺AAs2、第3辺AAs3及び第4辺AAs4を有する。第1辺AAs1と第2辺AAs2とは、平行な方向に延在する。第3辺AAs3と第4辺AAs4とは、平行な方向に延在し、第1辺AAs1と第2辺AAs2との間に設けられる。本明細書では、第1方向Dxは、表示領域AAの第1辺AAs1及び第2辺AAs2に沿った方向である。また、第2方向Dyは、表示領域AAの第3辺AAs3及び第4辺AAs4に沿った方向である。
【0014】
駆動回路12は、駆動IC210又は外部からの各種制御信号に基づいて複数のゲート線を駆動する回路である。駆動回路12は、複数のゲート線を順次又は同時に選択し、選択されたゲート線にゲート駆動信号を供給する。これにより、駆動回路12は、ゲート線に接続された複数の画素Pixを選択する。
【0015】
駆動IC210は、表示装置1の表示を制御する回路である。駆動IC210は、基板21の周辺領域GAにCOG(Chip On Glass)として実装される。これに限定されず、駆動IC210は、基板21の周辺領域GAに接続されたフレキシブルプリント基板やリジット基板の上にCOF(Chip On Film)として実装されてもよい。
【0016】
カソード配線60は、基板21の周辺領域GAに設けられる。カソード配線60は、表示領域AAの複数の画素Pix及び周辺領域GAの駆動回路12を囲んで設けられる。複数の発光素子3のカソードは、共通のカソード配線60に電気的に接続され、固定電位(例えば、グランド電位)が供給される。より具体的には、発光素子3のカソード端子32(
図3参照)は、カソード電極22を介して、カソード配線60に接続される。
【0017】
図2は、複数の副画素を示す平面図である。
図2に示すように、1つの画素Pixは、複数の副画素49を含む。例えば、画素Pixは、第1副画素49Rと、第2副画素49Gと、第3副画素49Bとを有する。第1副画素49Rは、第1色としての原色の赤色を表示する。第2副画素49Gは、第2色としての原色の緑色を表示する。第3副画素49Bは、第3色としての原色の青色を表示する。
図2に示すように、1つの画素Pixにおいて、第1副画素49R、第2副画素49G及び第3副画素49Bは、第1方向Dx及び第2方向Dyと交差する斜め方向に並ぶ。なお、第1色、第2色、第3色は、それぞれ赤色、緑色、青色に限られず、補色などの任意の色を選択することができる。以下において、第1副画素49Rと、第2副画素49Gと、第3副画素49Bとをそれぞれ区別する必要がない場合、副画素49という。
【0018】
副画素49は、それぞれ発光素子3と、アノード電極23と、を有する。発光素子3は、複数の副画素49の各々に設けられる。表示装置1は、第1副画素49R、第2副画素49G及び第3副画素49Bにおいて、第1発光素子3R、第2発光素子3G、第3発光素子3Bごとに異なる光を出射することで画像を表示する。第1発光素子3Rは、赤色の光を出射する。第2発光素子3Gは、緑色の光を出射する。第3発光素子3Bは、青色の光を出射する。以下において、第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bをそれぞれ区別する必要がない場合、発光素子3という。なお、複数の発光素子3は、4色以上の異なる光を出射してもよい。
【0019】
発光素子3は、平面視で、3μm以上、300μm以下程度の大きさを有する発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)チップである。厳密な定義ではないが、チップサイズが100μmを下回るものは、マイクロLED(micro LED)と呼ばれる。各画素にマイクロLEDを備える表示装置1は、マイクロLED表示装置とも呼ばれる。なお、マイクロLEDのマイクロは、発光素子3の大きさを限定するものではない。
【0020】
次に、表示装置1の断面構成について説明する。
図3は、
図2のIII-III’断面図である。
図3に示すように、発光素子3は、アレイ基板2の上に設けられる。アレイ基板2は、基板21、アノード電極23、実装電極24、対向電極25、接続電極26a、各種トランジスタ、各種配線及び各種絶縁膜を有する。
【0021】
基板21は絶縁基板であり、例えば、石英、無アルカリガラス等のガラス基板、又はポリイミド等の樹脂基板が用いられる。基板21として、可撓性を有する樹脂基板を用いた場合には、シートディスプレイとして表示装置1を構成することができる。また、基板21は、ポリイミドに限らず、他の樹脂材料を用いても良い。
【0022】
なお、本明細書において、基板21の表面に垂直な方向において、基板21から発光素子3に向かう方向を「上側」又は単に「上」とする。また、発光素子3から基板21に向かう方向を「下側」又は単に「下」とする。
【0023】
基板21の上にアンダーコート膜91が設けられる。アンダーコート膜91は、例えば、絶縁膜91a、91b、91cを有する3層積層構造である。絶縁膜91aはシリコン酸化膜であり、絶縁膜91bはシリコン窒化膜であり、絶縁膜91cはシリコン酸化膜である。下層の絶縁膜91aは、基板21とアンダーコート膜91との密着性向上のために設けられる。中層の絶縁膜91bは、外部からの水分及び不純物のブロック膜として設けられる。上層の絶縁膜91cは、絶縁膜91bのシリコン窒化膜中に含有する水素原子が半導体層61側に拡散しないようにするブロック膜として設けられる。
【0024】
アンダーコート膜91の構成は、
図3に示すものに限定されない。例えば、アンダーコート膜91は、単層膜あるいは2層積層膜であってもよく、4層以上積層されていてもよい。また、基板21がガラス基板である場合、シリコン窒化膜は比較的密着性が良いため、基板21上に直接シリコン窒化膜を形成してもよい。
【0025】
遮光膜65は、絶縁膜91aの上に設けられる。遮光膜65は、半導体層61と基板21との間に設けられる。遮光膜65により、半導体層61のチャネル領域61aへの基板21側からの光の侵入を抑制することができる。あるいは、遮光膜65を導電性材料で形成して、所定の電位を与えることで、駆動トランジスタDRTへのバックゲート効果を与えることができる。なお、遮光膜65は、基板21上に設けられ、遮光膜65を覆って絶縁膜91aが設けられていてもよい。
【0026】
駆動トランジスタDRTは、アンダーコート膜91の上に設けられる。なお、
図3では、発光素子3に対応して1つの駆動トランジスタDRTを示しているが、1つの発光素子3に対応して、画素回路を構成する複数のトランジスタが設けられていてもよい。
【0027】
駆動トランジスタDRTは、半導体層61、ソース電極62、ドレイン電極63及びゲート電極64を有する。半導体層61は、アンダーコート膜91の上に設けられる。半導体層61は、例えば、ポリシリコンが用いられる。ただし、半導体層61は、これに限定されず、微結晶酸化物半導体、アモルファス酸化物半導体、低温ポリシリコン等であってもよい。駆動トランジスタDRTとして、n型TFTのみ示しているが、p型TFTを同時に形成しても良い。n型TFTでは、半導体層61は、チャネル領域61a、ソース領域61b、ドレイン領域61c及び低濃度不純物領域61dを有する。低濃度不純物領域61dは、チャネル領域61aとソース領域61bとの間に設けられ、また、チャネル領域61aとドレイン領域61cとの間に設けられる。
【0028】
ゲート絶縁膜92は、半導体層61を覆ってアンダーコート膜91の上に設けられる。ゲート絶縁膜92は、例えばシリコン酸化膜である。ゲート電極64は、ゲート絶縁膜92の上に設けられる。また、ゲート電極64と同層に第1配線66が設けられる。ゲート電極64及び第1配線66は、例えば、モリブデンタングステン(MoW)が用いられる。
図3に示す例では、駆動トランジスタDRTは、ゲート電極64が半導体層61の上側に設けられたトップゲート構造である。ただし、これに限定されず、駆動トランジスタDRTは、半導体層61の下側にゲート電極64が設けられたボトムゲート構造でもよく、半導体層61の上側及び下側の両方にゲート電極64が設けられたデュアルゲート構造でもよい。
【0029】
層間絶縁膜93は、ゲート電極64を覆ってゲート絶縁膜92の上に設けられる。層間絶縁膜93は、例えば、シリコン窒化膜とシリコン酸化膜との積層構造を有する。ソース電極62及びドレイン電極63は、層間絶縁膜93の上に設けられる。ソース電極62は、ゲート絶縁膜92及び層間絶縁膜93に設けられたコンタクトホールを介して、ソース領域61bに接続される。ドレイン電極63は、ゲート絶縁膜92及び層間絶縁膜93に設けられたコンタクトホールを介して、ドレイン領域61cに接続される。ソース電極62には、引き回し配線となる第2配線67が接続される。ソース電極62、ドレイン電極63及び第2配線67は、例えば、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)の3層積層構造を採用することができる。
【0030】
第2配線67の一部は、第1配線66と重なる領域に形成される。層間絶縁膜93を介して対向する第1配線66と第2配線67とで、容量Cs1が形成される。また、第1配線66は、半導体層61の一部と重なる領域に形成される。容量Cs1は、ゲート絶縁膜92を介して対向する半導体層61と第1配線66とで形成される容量も含む。
【0031】
第1有機絶縁膜94は、駆動トランジスタDRT及び第2配線67を覆って層間絶縁膜93の上に設けられる。第1有機絶縁膜94としては感光性アクリル等の有機材料が用いられる。感光性アクリル等の有機材料は、CVD等により形成される無機絶縁材料に比べ、配線段差のカバレッジ性や、表面の平坦性に優れる。
【0032】
第1有機絶縁膜94の上に、対向電極25、容量絶縁膜95、アノード電極23の順に積層される。対向電極25は、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透光性を有する導電性材料で構成される。対向電極25と同層に接続電極26aが設けられる。接続電極26aは、第1有機絶縁膜94に設けられたコンタクトホールH1の内部を覆って設けられ、コンタクトホールH1の底部で第2配線67と接続される。
【0033】
容量絶縁膜95は、対向電極25及び接続電極26aを覆って設けられ、コンタクトホールH1と重なる領域に開口を有する。容量絶縁膜95は、例えば、シリコン窒化膜である。アノード電極23は、容量絶縁膜95を介して対向電極25と対向する。アノード電極23は、コンタクトホールH1を介して接続電極26a及び第2配線67と電気的に接続される。これにより、アノード電極23は、駆動トランジスタDRTと電気的に接続される。アノード電極23は、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)の積層構造としている。ただし、これに限定されず、アノード電極23は、モリブデン、チタンの金属のいずれか1つ以上を含む材料であってもよい。又は、アノード電極23は、モリブデン、チタンのいずれか1つ以上を含む合金、又は透光性導電材料であってもよい。
【0034】
容量絶縁膜95を介して対向するアノード電極23と対向電極25との間に容量Cs2が形成される。また、ITOで形成される対向電極25は、アノード電極23を形成する工程において、第2配線67等の各種配線を保護するためのバリア膜としての機能も有する。ところで、アノード電極23のパターニング時、一部において対向電極25がエッチング環境にさらされるが、対向電極25の形成からアノード電極23の形成までの間に行われるアニール処理によって、対向電極25はアノード電極23のエッチングに対し十分な耐性を有する。
【0035】
第2有機絶縁膜97は、アノード電極23の上に設けられる。第2有機絶縁膜97には、アノード電極23に達するコンタクトホールH2が設けられる。第2有機絶縁膜97は、第1有機絶縁膜94と同じ有機材料が用いられる。実装電極24は、第2有機絶縁膜97の上に設けられ、コンタクトホールH2を介してアノード電極23と電気的に接続される。実装電極24は、アノード電極23と同様にチタン、アルミニウムの積層構造としている。ただし、実装電極24は、アノード電極23と異なる導電材料が用いられてもよい。また、第2有機絶縁膜97は、第1有機絶縁膜94と異なる有機材料が用いられてもよい。
【0036】
発光素子3(第1発光素子3R、第2発光素子3G、第3発光素子3B)は、それぞれに対応する実装電極24に実装される。各発光素子3は、アノード端子33が実装電極24に接するように実装される。各発光素子3のアノード端子33と実装電極24との間の接合は、両者の間で良好な導通が確保でき、かつアレイ基板2上の形成物を破損しないものであれば特に限定しない。アノード端子33と実装電極24との接合として、例えば低温溶融のはんだ材料を用いたリフロー工程や、導電ペーストを介して発光素子3をアレイ基板2上に載せた後に焼成結合する手法が挙げられる。
【0037】
ここで、アレイ基板2に第2有機絶縁膜97及び実装電極24を設けずに、アノード電極23上に発光素子3を直接実装することも可能である。ただし、第2有機絶縁膜97及び実装電極24を設けることにより、発光素子3の実装時に加えられる力によって容量絶縁膜95が破損することを抑制できる。つまり、容量Cs2を形成するアノード電極23と対向電極25との間の絶縁破壊が生ずることを抑制できる。
【0038】
発光素子3は、半導体層31、カソード端子32及びアノード端子33を有する。半導体層31は、n型クラッド層、活性層及びp型クラッド層が積層された構成を採用することができる。半導体層31は、例えば、窒化ガリウム(GaN)、アルミニウムインジウム燐(AlInP)、窒化インジウムガリウム(InGaN)等の化合物半導体が用いられる。半導体層31は、第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bごとに異なる材料が用いられてもよい。また、活性層として、高効率化のために数原子層からなる井戸層と障壁層とを周期的に積層させた多重量子井戸構造(MQW構造)が採用されてもよい。また、発光素子3として、半導体基板上に半導体層31が形成された構成でもよい。あるいは、発光素子3単体がアレイ基板2に実装される構成に限定されず、発光素子3を含むLEDチップがアレイ基板2に実装される構成であってもよい。
【0039】
第1発光素子3Rの高さ、第2発光素子3Gの高さ及び第3発光素子3Bの高さは、異なっている。具体的には、第1発光素子3Rの高さは、第2発光素子3Gの高さよりも高い。第2発光素子3Gの高さは、第3発光素子3Bの高さよりも高い。言い換えると、第3発光素子3B、第2発光素子3G、第1発光素子3Rの順に高く形成される。これは、活性層のMQW構造の歪みを抑制するための歪緩和層が設けられていることによる。歪緩和層を設けることで、発光素子3の高効率化を図ることができる。歪緩和層の厚さは、光の波長に依存するので、第1発光素子3Rの歪緩和層が厚く形成され、第3発光素子3Bの歪緩和層が薄く形成される。
【0040】
前述した第1発光素子3Rの高さ、第2発光素子3Gの高さ及び第3発光素子3Bの高さ、及び平面視で見たチップ面積の関係は、半導体層31を構成する材料によって異なる。例えば、InGan/GaN系の構造を有する場合は、第1発光素子3Rの高さ、第2発光素子3Gの高さ及び第3発光素子3Bの高さは前述の通りとなり、第1発光素子3Rのチップ面積は第2発光素子3Gのチップ面積よりも大きく、第2発光素子3Gのチップ面積は第3発光素子3Bのチップ面積よりも大きくなるが、第1発光素子3RがInAlGaP/GaAs系の構造を有する場合は、第2発光素子3Gの高さと第3発光素子3Bの高さは同等で、第1発光素子3Rの高さがそれよりも低くなり、第1発光素子3Rのチップ面積は第2発光素子3Gのチップ面積よりも大きく、第2発光素子3Gのチップ面積は第3発光素子3Bのチップ面積よりも大きくなる。
【0041】
複数の発光素子3の間に素子絶縁膜98が設けられる。素子絶縁膜98は樹脂材料で形成される。素子絶縁膜98は、発光素子3の側面を覆っており、発光素子3のカソード端子32と重なる部分に、コンタクトホールH3が設けられる。発光素子3のカソード端子32は、コンタクトホールH3の底部で素子絶縁膜98から露出する。
【0042】
カソード電極22は、複数の発光素子3及び素子絶縁膜98を覆って、複数の発光素子3に電気的に接続される。より具体的には、カソード電極22は、素子絶縁膜98の上面と、コンタクトホールH3に露出するカソード端子32の上面とに亘って設けられる。カソード電極22は、例えばITO等の透光性を有する導電性材料が用いられる。これにより、発光素子3からの出射光を効率よく外部に取り出すことができる。カソード電極22は、表示領域AAに実装された複数の発光素子3のカソード端子32と電気的に接続される。カソード電極22は、表示領域AAの外側に設けられた陰極コンタクト部で、アレイ基板2側に設けられたカソード配線60と接続される。
【0043】
以上のように、表示素子として発光素子3を用いた表示装置1が構成される。なお、表示装置1は、必要に応じて、カソード電極22の上側に、カバーパネル、円偏光板やタッチパネル等を設けてもよい。また、表示装置1において、発光素子3の上部でカソード電極22に接続されるフェースアップ構造に限定されず、発光素子3の下部が、アノード電極23及びカソード電極22に接続される、いわゆるフェースダウン構造であってもよい。
【0044】
次に、第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bの配置について詳細に説明する。
図4は、複数の画素の配列を示す平面図である。なお、各図に示す発光素子3ごとの平面形状(面積、長さWx、Wy)、高さHR、HG、HB等は、理解を容易にするために強調して示しており、各部の大きさや比率又は図面の縮尺等は、適宜変更して示している。ただし、前述した通り、半導体層31を構成する材料の選択によっては、この関係は異なってくるので、配置と色との関係について限定するものではない。
【0045】
図4に示すように、1つの画素Pixにおいて、第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bは、第1方向Dx及び第2方向Dyと交差する斜め方向Daに配列される。
【0046】
複数の画素Pixの配列において、第1発光素子3Rは、第1方向Dxに配列されるとともに、第2方向Dyに配列される。第1方向Dxで、第2発光素子3Gは、第1方向Dxに隣り合う第1発光素子3Rの間に位置し、かつ、第1方向Dxに隣り合う第3発光素子3Bの間に位置する。第2方向Dyで、第2発光素子3Gは、第2方向Dyに隣り合う第1発光素子3Rの間に位置し、かつ、第2方向Dyに隣り合う第3発光素子3Bの間に位置する。
【0047】
第1方向Dxで、第3発光素子3Bは、第1方向Dxに隣り合う第1発光素子3Rの間に位置し、かつ、第1方向Dxに隣り合う第2発光素子3Gの間に位置する。第2方向Dyで、第3発光素子3Bは、第2方向Dyに隣り合う第1発光素子3Rの間に位置し、かつ、第2方向Dyに隣り合う第2発光素子3Gとの間に位置する。
【0048】
すなわち、1つの画素Pixを第1方向Dxに見て、第3発光素子3Bには第1発光素子3R及び第2発光素子3Gとは重ならない部分がある。かつ、1つの画素Pixを第2方向Dyに見て、第3発光素子3Bには第1発光素子3R及び第2発光素子3Gとは重ならない部分がある。また、1つの画素Pixを第1方向Dxに見て、第2発光素子3Gには第1発光素子3R及び第3発光素子3Bとは重ならない部分がある。かつ、1つの画素Pixを第2方向Dyに見て、第2発光素子3Gには第1発光素子3R及び第3発光素子3Bとは重ならない部分がある。
【0049】
言い換えると、1つの画素Pixの、第1方向Dxに対向する端部を第1端と、第2端とし、第2方向Dyに対向する端部を第3端と、第4端とする。
図4において、第1端は、画素Pixの-Dx方向の端部に対応し、第2端は、画素Pixの+Dx方向の端部に対応する。第3端は、画素Pixの+Dy方向の端部に対応し、第4端は、画素Pixの-Dy方向の端部に対応する。1つの画素Pixの第1端から第1方向Dx(+Dx方向)にある第2端までの間で、第3発光素子3Bのみがある領域があり、1つの画素Pixの第3端から第2方向Dy(-Dy方向)にある第4端までの間で、第3発光素子3Bのみがある領域がある。
【0050】
平面視で、第1発光素子3Rの面積は、第2発光素子3Gの面積よりも大きい。第2発光素子3Gの面積は、第3発光素子3Bの面積よりも大きい。具体的には、第1発光素子3Rの第1方向Dxの長さWxRは、第2発光素子3Gの第1方向Dxの長さWxGよりも長い。第2発光素子3Gの第1方向Dxの長さWxGは、第3発光素子3Bの第1方向Dxの長さWxBよりも長い。また、第1発光素子3Rの第2方向Dyの長さWyRは、第2発光素子3Gの第2方向Dyの長さWyGよりも長い。第2発光素子3Gの第2方向Dyの長さWyGは、第3発光素子3Bの第2方向Dyの長さWyBよりも長い。
【0051】
一般的に、発光素子3の発光効率(内部量子効率)は、第1発光素子3R、第2発光素子3G、第3発光素子3Bの順に高くなる。上述のように、第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bの平面視での面積を異ならせることにより、各発光素子3から出射される各色の光束のばらつきを抑制することができる。
【0052】
図5は、
図4のV-V’断面から奥行方向(
図4における第2方向Dy)を見るように示した図である。
図5は、表示装置1を第1方向Dxと第3方向Dzとで規定される平面で切断したときの断面図である。なお、
図5等に示す断面図では、切断面に現れる発光素子3とともに、切断面の奥側に位置する発光素子3を透過して示す。
図5に示すように、第2方向Dyから見た断面視で、第1方向Dxに、第1発光素子3R、第2発光素子3G、第3発光素子3B、第1発光素子3R、第2発光素子3G、第3発光素子3Bの順に、繰り返し配列される。第2方向Dyから見た断面視で、第3発光素子3Bは、第1発光素子3Rと第2発光素子3Gとの間に設けられ、第1発光素子3R及び第2発光素子3Gから露出する。第2発光素子3Gは、第1発光素子3Rと第3発光素子3Bとの間に設けられ、第1発光素子3R及び第3発光素子3Bから露出する。
【0053】
上述したように、第1発光素子3Rの高さHRは、第2発光素子3Gの高さHGよりも高い。第2発光素子3Gの高さHGは、第3発光素子3Bの高さHBよりも高い。高さHR、HG、HBは、それぞれのアノード端子33の底面とカソード端子32の上面との間の第3方向Dzでの長さである。また、発光素子3が実装される実装電極24の高さ位置は一定に形成される。このため、第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bは、それぞれ上面(出射面)の高さ位置が異なる。
【0054】
図6は、
図4のVI-VI’断面から奥行方向(
図4における第1方向Dx)を見るように示した図である。
図6は、表示装置1を第2方向Dyと第3方向Dzとで規定される平面で切断したときの断面図である。
図6に示すように、第1方向Dx(-Dx方向)から見た断面視で、第2方向Dyに、第3発光素子3B、第2発光素子3G、第1発光素子3R、第3発光素子3B、第2発光素子3G、第1発光素子3Rの順に繰り返し配列される。第1方向Dxから見た断面視で、第3発光素子3Bは、第1発光素子3Rと第2発光素子3Gとの間に設けられ、第1発光素子3R及び第2発光素子3Gから露出する。第2発光素子3Gは、第1発光素子3Rと第3発光素子3Bとの間に設けられ、第1発光素子3R及び第3発光素子3Bから露出する。
【0055】
このような構成により、第2発光素子3Gの高さHG及び第3発光素子3Bの高さHBが、第1発光素子3Rの高さHRよりも低い場合であっても、第1方向Dx及び第2方向Dyから見て、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bの少なくとも一部が他の発光素子3と重ならずに露出している。これにより、表示装置1は、第2発光素子3G又は第3発光素子3Bから出射された光が、他の発光素子3で遮蔽されて表示特性が低下することを抑制できる。また、表示装置1は、観察頻度の高い第1方向Dx及び第2方向Dyにおいて、第3方向Dz(極角0°)に対して90°に近い視野角で観察した場合であっても、第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bが、他の色の光を出射する発光素子3に完全に隠れることを抑制できる。
【0056】
なお、第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bの配置は適宜変更してもよい。例えば、斜め方向Daでの各発光素子3の配置の順番は、第1発光素子3R、第2発光素子3G、第3発光素子3Bの順に限定されず、他の順番であってもよい。また、
図5及び
図6において、第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bは、互いに離隔しているが、これに限定されない。第1方向Dx及び第2方向Dyから見て、各発光素子3が、他の色の光を出射する発光素子と重ならない部分を有すればよく、第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bの一部が重なるように配置されていてもよい。
【0057】
なお、各発光素子3の高さHR、HG、HBが異なるので、発光素子3をアレイ基板2上に実装する際には、第3発光素子3B、第2発光素子3G、第1発光素子3Rの順に実装することが好ましい。これにより、先に実装された第3発光素子3B又は第2発光素子3Gが、後の実装の際に、発光素子3が形成された半導体基板や転写基板等の他の部材に接触することを抑制できる。
【0058】
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態に係る表示装置の、複数の画素の配列を示す平面図である。なお、以下の説明においては、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0059】
図7に示すように、第2実施形態の表示装置1Aは、第2方向Dyに交互に配列された第1画素PixA1及び第2画素PixA2を有する。また、複数の第1画素PixA1及び複数の第2画素PixA2は、それぞれ第1方向Dxに配列される。第1画素PixA1及び第2画素PixA2は、いわゆるペンタイル配列で構成されている。
【0060】
第1画素PixA1及び第2画素PixA2は、それぞれ、1つの第1発光素子3Rと、2つの第2発光素子3Gと、1つの第3発光素子3Bとを含む。第1画素PixA1は、第1方向Dxに、第2発光素子3G、第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bの順で離隔して配列される。第2画素PixA2は、第1方向Dxに、第2発光素子3G、第3発光素子3B、第2発光素子3G及び第1発光素子3Rの順で離隔して配列される。
【0061】
あるいは、隣接して配置される第1発光素子3Rと第2発光素子3Gを、第1発光素子グループとし、隣接して配置される第3発光素子3Bと第2発光素子3Gを、第2発光素子グループとする。第1画素PixA1及び第2画素PixA2は、それぞれ、第1方向Dxに隣り合う第1発光素子グループと第2発光素子グループとで構成される。ただし、第1画素PixA1と第2画素PixA2とで、第1発光素子グループ及び第2発光素子グループの順番が逆になっている。
【0062】
第1画素PixA1において、2つの第2発光素子3Gは、第1方向Dxに並んで配置され、第2方向Dyの位置が等しい。第1発光素子3Rの第2方向Dyの位置は、第2発光素子3Gの第2方向Dyの位置とずれて配置される。つまり、第1発光素子3Rの第2方向Dyの第1側面3Rs1は、第1方向Dxに隣り合う第2発光素子3Gの間に位置する。第1発光素子3Rの第2方向Dyの第2側面3Rs2は、第2発光素子3Gよりも第2方向Dy(+Dy方向)側に位置する。
【0063】
また、第1画素PixA1において、第3発光素子3Bの第2方向Dyの位置は、第2発光素子3G及び第1発光素子3Rの第2方向Dyの位置とずれて配置される。第3発光素子3Bは、第1発光素子3Rに対して斜め方向Dbに配置される。つまり、第3発光素子3Bの第1側面3Bs1の第2方向Dyの位置は、第2発光素子3Gよりも第2方向Dy側(+Dy方向)に位置し、かつ、第1発光素子3Rの第2方向Dyの位置と重なる。また、第2側面3Bs2の第2方向Dyの位置は、第1発光素子3Rの第2側面3Rs2よりも第2方向Dy(+Dy方向)側に位置する。
【0064】
すなわち、1つの第1画素PixA1を第1方向Dxに見て、第3発光素子3Bには第1発光素子3R及び第2発光素子3Gとは重ならない部分(第2側面3Bs2)がある。かつ、1つの第1画素PixA1を第2方向Dyに見て、第3発光素子3Bには第1発光素子3R及び第2発光素子3Gとは重ならない部分がある。また、1つの第1画素PixA1を第1方向Dxに見て、第2発光素子3Gには第1発光素子3R及び第3発光素子3Bとは重ならない部分(第1側面)がある。かつ、1つの画素Pixを第2方向Dyに見て、第2発光素子3Gには第1発光素子3R及び第3発光素子3Bとは重ならない部分がある。
【0065】
第2画素PixA2は、第1画素PixA1において第1発光素子3Rと第3発光素子3Bとを入れ換えた構成である。1つの第2画素PixA2における、第2方向Dyでの各発光素子3の位置関係は、第1画素PixA1と同様であり、詳細な説明を省略する。第2方向Dyに配列された複数の第1画素PixA1及び複数の第2画素PixA2において、複数の第2発光素子3Gは、第2方向Dyに並んで配置され、第1方向Dxの位置が等しい。また、第2方向Dyにおいて、第1発光素子3Rと第3発光素子3Bとが交互に配置される。第1発光素子3Rと第3発光素子3Bとは、第1方向Dxの位置がずれるように配置される。
【0066】
以下、
図7に示す第3発光素子3B-1を例示して、複数の発光素子3の配置関係について説明する。第1方向Dxで、第3発光素子3B-1の少なくとも一部(例えば、-Dx方向の側面)は、第1方向Dxに隣り合う第1発光素子3R-1、3R-2の間に位置し、かつ、第1方向Dxに隣り合う第2発光素子3G-1、3G-2の間に位置する。
【0067】
第2方向Dyで、第3発光素子3B-1の少なくとも一部(例えば、第2側面3Bs2)は、第2方向Dyに隣り合う第1発光素子3R-1、3R-2の間に位置し、かつ、第2方向Dyに隣り合う第2発光素子3G-1、3G-3の間に位置する。なお、第1方向Dxに隣り合う発光素子3とは、複数の発光素子3のうち、第1方向Dxでの距離が最も短い発光素子3を示す。第2方向Dyに隣り合う発光素子3も同様である。
【0068】
同様に、第2発光素子3G-1を例示して複数の発光素子3の配置関係について説明する。第1方向Dxで、第2発光素子3G-1の少なくとも一部は、第1方向Dxに隣り合う第1発光素子3R-1、3R-2の間に位置し、かつ、第1方向Dxに隣り合う第3発光素子3B-1、3B-2の間に位置する。
【0069】
また、第2方向Dyで、第2発光素子3G-1の少なくとも一部(例えば、-Dy方向の側面)は、第2方向Dyに隣り合う第1発光素子3R-1、3R-2の間に位置し、かつ、第2方向Dyに隣り合う第3発光素子3B-1、3B-2の間に位置する。
【0070】
なお、平面視での第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bの面積、形状(長さWx、Wy)等の関係は第1実施形態と同様であり、詳細な説明を省略する。
【0071】
図8は、
図7のVIII-VIII’断面から奥行方向(
図7における第2方向Dy)を見るように示した図である。
図8は、表示装置1Aを、第1画素PixA1において第1方向Dxに沿って切断したときの断面図である。
図8に示すように、第2方向Dyからの断面視で、第1方向Dxに、第2発光素子3G、第3発光素子3B、第1発光素子3R、第2発光素子3G、第1発光素子3R、第3発光素子3Bの順に、繰り返し配列される。
【0072】
第2方向Dyからの断面視で、第3発光素子3Bは、第1発光素子3R及び第2発光素子3Gから露出する。より具体的には、第2画素PixA2の第3発光素子3Bの一部は第1画素PixA1の第1発光素子3Rと重なって配置される。また、第2画素PixA2の第3発光素子3Bの一部(-Dx方向の側面)は、第1画素PixA1の第1発光素子3Rと第2発光素子3Gとの間に露出する。第1画素PixA1の第3発光素子3Bの一部は、第2画素PixA2の第1発光素子3Rと第1画素PixA1の第2発光素子3Gとの間に露出する。第2発光素子3Gは、隣り合う第1発光素子3Rの間、又は隣り合う第3発光素子3Bの間に設けられ、第1発光素子3R及び第3発光素子3Bから露出する。
【0073】
図9は、
図7のIX-IX’断面から奥行方向(
図7における第1方向Dx)を見るように示した図である。
図9は、表示装置1Aを第2方向Dyに沿って切断したときの断面図である。
図9に示すように、第1方向Dxからの断面視で、第2方向Dyに、第2発光素子3G、第1発光素子3R、第3発光素子3B、第2発光素子3G、第1発光素子3R、第3発光素子3Bの順に、繰り返し第配列される。第1方向Dxからの断面視で、第3発光素子3Bの少なくとも一部は、第1発光素子3R及び第2発光素子3Gから露出する。第2発光素子3Gの少なくとも一部は、第1発光素子3R及び第3発光素子3Bから露出する。
【0074】
より具体的には、第1画素PixA1の第2発光素子3Gの一部及び第3発光素子3Bの一部は、第1画素PixA1の第1発光素子3Rと重なって配置される。第1画素PixA1の第2発光素子3Gの一部は、第1発光素子3Rの第1側面3Rs1と、第2画素PixA2の第3発光素子3Bとの間に露出する。第1画素PixA1の第3発光素子3Bの一部は、第1発光素子3Rの第2側面3Rs2と、第2画素PixA2の第2発光素子3Gとの間に露出する。
【0075】
このような構成により、いわゆるペンタイル配列の画素構成を有する表示装置1Aにおいても、第1方向Dx及び第2方向Dyから見て、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bの少なくとも一部が、他の発光素子3と重ならない。これにより、表示装置1Aは、表示特性が低下することを抑制できる。また、表示装置1Aは、表示の解像度を維持しつつ、第2発光素子3Gの数に対して、第1発光素子3R及び第3発光素子3Bの数を少なくすることができる。
【0076】
(第3実施形態)
図10は、第3実施形態に係る表示装置の、複数の画素の配列を示す平面図である。
図10に示すように、1つの画素PixBにおいて、第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bは、この順で第1方向Dxに配列される。
【0077】
また、複数の画素PixBの配列において、複数の第1発光素子3Rは、第2方向Dyに配列される。同様に、複数の第2発光素子3Gは、第2方向Dyに配列され、複数の第3発光素子3Bは、第2方向Dyに配列される。
【0078】
第1発光素子3Rの第1方向Dxの長さWxRは、第2発光素子3Gの第1方向Dxの長さWxGよりも長い。第2発光素子3Gの第1方向Dxの長さWxGは、第3発光素子3Bの第1方向Dxの長さWxBよりも長い。第1発光素子3Rの第2方向Dyの長さWyRは、第2発光素子3Gの第2方向Dyの長さWyGよりも短い。第2発光素子3Gの第2方向Dyの長さWyGは、第3発光素子3Bの第2方向Dyの長さWyBよりも短い。つまり、第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bは、第2方向Dyの長さWyR、長さWyG、長さWyBの順に長く形成される。
【0079】
このような構成により、第1方向Dxで、第2発光素子3Gは、第1方向Dxに隣り合う第1発光素子3Rと第3発光素子3Bの間に位置する。第2方向Dyで、第2発光素子3Gは、第2発光素子3Gと第1方向Dxに隣り合う第1発光素子3R及び第3発光素子3Bの第2方向Dyでの位置と重なる。ただし、1つの画素PixBを第1方向Dxに見て、第2発光素子3Gには第1発光素子3R及び第3発光素子3Bとは重ならない部分(第2方向Dyに対向する第1側面及び第2側面)がある。
【0080】
第1方向Dxで、第3発光素子3Bは、第1方向Dxに隣り合う第2発光素子3Gと第1発光素子3Rの間に位置する。第2方向Dyで、第3発光素子3Bは、第1発光素子3R及び第2発光素子3Gの第2方向Dyの位置と重なる。ただし、1つの画素PixBを第1方向Dxに見て、第3発光素子3Bには第1発光素子3R及び第2発光素子3Gとは重ならない部分(第2方向Dyに対向する第1側面3Bs1及び第2側面3Bs2)がある。
【0081】
図11は、
図10のXI-XI’断面から奥行方向(
図10における第2方向Dy)を見るように示した図である。
図11は、表示装置1Bを第1方向Dxに沿って切断したときの断面図である。
図11に示すように、第2方向Dyからの断面視で、第1方向Dxに、第1発光素子3R、第2発光素子3G、第3発光素子3B、第1発光素子3R、第2発光素子3G、第3発光素子3Bの順に、繰り返し配列される。第2方向Dyからの断面視で、第3発光素子3Bは、第1発光素子3Rと第2発光素子3Gとの間に設けられ、第1発光素子3R及び第2発光素子3Gから露出する。第2発光素子3Gは、第1発光素子3Rと第3発光素子3Bとの間に設けられ、第1発光素子3R及び第3発光素子3Bから露出する。
【0082】
図12は、
図10のXII-XII’断面から奥行方向(
図10における第1方向Dx)を見るように示した図である。
図12は、表示装置1Bを第2方向Dyに沿って切断したときの断面図である。
図12に示すように、第1方向Dxからの断面視で、各画素PixBの第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bは重なって配置される。第2発光素子3Gの少なくとも一部(第2方向Dyに対向する第1側面、第2側面)は、第1発光素子3Rの第1側面3Rs1、第2側面3Rs2から露出する。第3発光素子3Bの少なくとも一部(第2方向Dyに対向する第1側面、第2側面)は、第2発光素子3Gの第1側面、第2側面から露出する。
【0083】
なお、
図12とは反対方向(+Dx方向)からの断面視でも、第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bは重なって配置される。この場合であっても、第1発光素子3Rの高さHRは、第2発光素子3Gの高さHGよりも高い。このため、第1発光素子3Rの少なくとも一部(上面側)は、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bと重ならない。また、第2発光素子3Gの高さHGは、第3発光素子3Bの高さHBよりも高い。このため、第2発光素子3Gの少なくとも一部(上面側)は、第3発光素子3Bと重ならない。
【0084】
このような構成により、第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bが第1方向Dxに配列される構成であっても、各発光素子3の形状(第2方向Dyの長さWy、高さHR、HG、HB)を異ならせることで、第1方向Dx及び第2方向Dyから見て、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bの少なくとも一部が、他の発光素子3と重ならない。なお、第3実施形態において、第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bは、第2方向Dyの中点位置が一致するように配置されているが、これに限定されない。例えば、第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bは、第2方向Dyの側面の位置が揃うように配置されていてもよい。
【0085】
(第4実施形態)
図13は、第4実施形態に係る表示装置の、複数の画素の配列を示す平面図である。
図13に示すように、1つの画素PixCにおいて、第1発光素子3Rと第2発光素子3Gとは、第2方向Dyに隣り合って設けられる。1つの第3発光素子3Bは、1つの発光素子3(第1発光素子3R及び第2発光素子3G)と第1方向Dxに隣り合って設けられる。
【0086】
また、複数の画素PixCの配列において、複数の第1発光素子3R及び複数の第2発光素子3Gは、第2方向Dyに交互に配列される。複数の第3発光素子3Bは、第2方向Dyに配列される。
【0087】
第1発光素子3Rの第1方向Dxの長さWxRは、第2発光素子3Gの第1方向Dxの長さWxGよりも短い。第3発光素子3Bの第1方向Dxの長さWxBは、第1発光素子3Rの第1方向Dxの長さWxRよりも短い。第1発光素子3Rの第2方向Dyの長さWyRは、第2発光素子3Gの第2方向Dyの長さWyGよりも長い。第3発光素子3Bの第2方向Dyの長さWyBは、第1発光素子3Rの第2方向Dyの長さWyRよりも長い。本実施形態では、第3発光素子3Bの第2方向Dyの長さWyBは、第1発光素子3Rの第2方向Dyの長さWyRと、第2発光素子3Gの第2方向Dyの長さWyGとの合計の長さよりも長い。
【0088】
このような構成により、第1方向Dxで、第2発光素子3Gは、第1方向Dxに隣り合う第3発光素子3Bの間に位置し、かつ、第1発光素子3Rの第1方向Dxでの位置と重なる。ただし、1つの画素PixCを第2方向Dyに見て、第2発光素子3Gには第1発光素子3R及び第3発光素子3Bとは重ならない部分(第1方向Dxに対向する側面)がある。第2方向Dyで、第2発光素子3Gは、第2方向Dyに隣り合う第1発光素子3Rの間に位置し、かつ、第3発光素子3Bの第2方向Dyでの位置と重なる。
【0089】
第1方向Dxで、第3発光素子3Bは、第1方向Dxに隣り合う第2発光素子3Gの間に位置し、かつ、第1方向Dxに隣り合う第1発光素子3Rの間に位置する。第2方向Dyで、第3発光素子3Bは、第1発光素子3R及び第2発光素子3Gの第2方向Dyの位置と重なる。ただし、1つの画素PixCを第2方向Dyに見て、第3発光素子3Bには第1発光素子3R及び第2発光素子3Gとは重ならない部分(第2方向Dyに対向する第1側面、第2側面、及び、第1発光素子3Rと第2発光素子3Gとの間の中央部)がある。
【0090】
図14は、
図13のXIV-XIV’断面から奥行方向(
図13における第2方向Dy)を見るように示した図である。
図14は、表示装置1Cを第1方向Dxに沿って切断したときの断面図である。
図14に示すように、第2方向Dyからの断面視で、第1発光素子3Rと第2発光素子3Gとが重なって設けられる。第1発光素子3R及び第2発光素子3Gと、第3発光素子3Bと、が繰り返し第1方向Dxに配列される。第2方向Dyからの断面視で、第3発光素子3Bは、第1発光素子3Rの間及び第2発光素子3Gの間に設けられ、第1発光素子3R及び第2発光素子3Gから露出する。
【0091】
第2発光素子3Gは、第3発光素子3Bの間に設けられ、第1発光素子3R及び第3発光素子3Bから露出する。また、第1発光素子3Rの少なくとも一部(上面側)は、第2発光素子3Gから露出する。ただし、
図14とは反対方向(+Dy方向)からの断面視では、第2発光素子3Gは、第1発光素子3Rと重なって設けられるものの、少なくとも一部(第1方向Dxに対向する側面)が、第1発光素子3Rから露出する。
【0092】
図15は、
図13のXV-XV’断面から奥行方向(
図13における第1方向Dx)を見るように示した図である。
図15は、表示装置1Cを第2方向Dyに沿って切断したときの断面図である。
図15に示すように、第1方向Dxからの断面視で、各画素PixCの第1発光素子3R及び第2発光素子3Gは、第3発光素子3Bと重なって配置される。第3発光素子3Bの少なくとも一部(第2方向Dyに対向する第1側面、第2側面及び中央部)は、第1発光素子3R及び第2発光素子3Gから露出する。
【0093】
また、
図15とは反対方向(+Dx方向)から見て、第1発光素子3R及び第2発光素子3Gの一部は、第3発光素子3Bの後ろ側に隠れる。この場合であっても、第1発光素子3Rの高さHR及び第2発光素子3Gの高さHGは、第3発光素子3Bの高さHBよりも高い。このため、第1発光素子3Rの少なくとも一部(上面側)及び第2発光素子3Gの少なくとも一部(上面側)は、第3発光素子3Bと重ならない。
【0094】
このような構成により、2つの発光素子3(第1発光素子3R及び第2発光素子3G)と1つの第3発光素子3Bとが、第1方向Dxに隣り合って配置される構成であっても、第1方向Dxからの断面視及び第2方向Dyからの断面視で、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bの少なくとも一部が露出している。
【0095】
(第5実施形態)
図16は、第5実施形態に係る表示装置の、複数の画素の配列を示す斜視図である。
図17は、第5実施形態に係る表示装置の、アレイ基板を示す斜視図である。なお、
図16及び
図17は、複数の発光素子3及びアレイ基板2Aの実装電極24R、24G、24Bの構成を説明するために模式的に示した図である。上述した第1実施形態から第2実施形態では、アレイ基板2の実装電極24の高さ位置が一定に設けられた構成について説明したがこれに限定されない。第5実施形態の表示装置1Dでは、実装電極24R、24G、24Bの厚さが異なって設けられる。
【0096】
具体的には、画素PixDにおいて、第1発光素子3Rと第2発光素子3Gとは、第2方向Dyに隣り合う。第1発光素子3Rと第3発光素子3Bとは、第1方向Dxに隣り合う。上述したように、第1発光素子3Rの高さHRは、第2発光素子3Gの高さHGよりも高い。第2発光素子3Gの高さHGは、第3発光素子3Bの高さHBよりも高い。第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bは、それぞれ実装電極24R、24G、24Bの上に実装される。
【0097】
図17に示すように、実装電極24Rの厚さは、実装電極24Gの厚さよりも薄い。実装電極24Gの厚さは、実装電極24Bの厚さよりも薄い。実装電極24R、24G、24Bの厚さの違いにより、各発光素子3の高さの差が吸収される。すなわち、
図16に示すように、実装電極24R、24G、24Bの上に実装された場合に、第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bの上面(出射面)の高さ位置が揃えられ、複数の発光素子3の上面(出射面)が同一面を構成するように配置される。
【0098】
これにより、極角90°に近い高視野角から観察された場合であっても、例えば、第3発光素子3Bが、他の発光素子3に完全に隠れることを抑制することができ、第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bのそれぞれの、少なくとも一部が露出する。
【0099】
(変形例)
図18は、第5実施形態の変形例に係る表示装置を模式的に示す断面図である。
図18に示すように、変形例の表示装置1Eにおいて、第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bが設けられる領域ごとに、第2有機絶縁膜97の厚さが異なる。また、実装電極24R、24G、24Bの厚さは一定に形成される。
【0100】
具体的には、第1発光素子3Rが設けられる領域での第2有機絶縁膜97の厚さは、第2発光素子3Gが設けられる領域での第2有機絶縁膜97の厚さよりも薄い。第2発光素子3Gが設けられる領域での第2有機絶縁膜97の厚さは、第3発光素子3Bが設けられる領域での第2有機絶縁膜97の厚さよりも薄い。言い換えると、第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bの順に第2有機絶縁膜97の厚さが厚くなる。このような構成であっても、複数の発光素子3の上面(出射面)が同一面を構成するように配置される。
【0101】
なお、変形例の画素PixEは、第1発光素子3R、第2発光素子3G及び第3発光素子3Bが配列された構成としているが、第5実施形態の画素PixDにも適用できる。また、第5実施形態及び変形例では、実装電極24R、24G、24B又は第2有機絶縁膜97の厚さを発光素子3ごとに異ならせる構成を示したがこれに限定されない。実装電極24R、24G、24B及び第2有機絶縁膜97の厚さの両方を異ならせてもよいし、実装電極24と基板21との間に配置された他の層を利用してもよい。実装電極24と基板21との間に、高さ調整用の層を追加してもよい。また、第5実施形態の画素PixD及び変形例の画素PixEに換えて、上述した第1実施形態から第4実施形態の画素構成と組み合わせることができる。
【0102】
以上、本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明はこのような実施の形態に限定されるものではない。実施の形態で開示された内容はあくまで一例にすぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で行われた適宜の変更についても、当然に本発明の技術的範囲に属する。上述した各実施形態及び各変形例の要旨を逸脱しない範囲で、構成要素の種々の省略、置換及び変更のうち少なくとも1つを行うことができる。
【符号の説明】
【0103】
1、1A、1B、1C、1D、1E 表示装置
2、2A アレイ基板
3 発光素子
3R、3R-1、3R-2 第1発光素子
3G、3G-1、3G-2、3G-3 第2発光素子
3B、3B-1、3B-2 第3発光素子
12 駆動回路
21 基板
22 カソード電極
23 アノード電極
24、24R、24G、24B 実装電極
31 半導体層
32 カソード端子
33 アノード端子
49 副画素
60 カソード配線
210 駆動IC
Pix、PixB、PixC、PixD、PixE 画素
PixA1 第1画素
PixA2 第2画素