(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-03
(45)【発行日】2023-10-12
(54)【発明の名称】樹脂成形装置及び樹脂成形品の製造方法
(51)【国際特許分類】
B29C 33/68 20060101AFI20231004BHJP
B29C 45/42 20060101ALI20231004BHJP
B29C 45/14 20060101ALI20231004BHJP
【FI】
B29C33/68
B29C45/42
B29C45/14
(21)【出願番号】P 2021020055
(22)【出願日】2021-02-10
【審査請求日】2023-03-02
(73)【特許権者】
【識別番号】390002473
【氏名又は名称】TOWA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】市橋 秀男
【審査官】北澤 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-188798(JP,A)
【文献】特開2006-192648(JP,A)
【文献】特開2007-250681(JP,A)
【文献】特開2004-055738(JP,A)
【文献】特開2021-014017(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 33/00-33/76
B29C 45/00-45/84
B29C 43/00-43/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定フレームと、
前記固定フレームに支持され、上型と下型とを有する成形型と、
前記固定フレームに支持され、前記上型と前記下型との相対位置を変位させる可動プラテンと、
前記可動プラテンを移動させて前記成形型を型締めする型締め機構と、
前記上型と前記下型との間に離型フィルムを供給するフィルム供給機構と、を備え、
前記フィルム供給機構は、
前記固定フレーム
の外側に固定され、前記離型フィルムを送り出す送出機構と、
前記固定フレーム
の外側に固定され、前記離型フィルムを回収する回収機構と、
前記離型フィルムの搬送経路における前記送出機構側及び前記回収機構側で前記固定フレームに支持され、前記相対位置の変位に連動して移動する一対の移動ローラと、を有する樹脂成形装置。
【請求項2】
前記送出機構及び前記回収機構夫々は、前記固定フレームの一側方及び他側方に固定されている請求項1に記載の樹脂成形装置。
【請求項3】
前記移動ローラは、スプリングにより前記離型フィルムに張力を付与する方向に押圧されている請求項1又は2に記載の樹脂成形装置。
【請求項4】
前記スプリングの押圧力は、前記離型フィルムに付与される張力よりも大きく、前記回収機構が前記離型フィルムを保持する力よりも小さく設定されている請求項3に記載の樹脂成形装置。
【請求項5】
前記フィルム供給機構は、前記離型フィルムの搬送経路における前記回収機構側で前記固定フレームに固定され、前記離型フィルムを押圧して保持するニップロールを更に有する請求項1から4のいずれか一項に記載の樹脂成形装置。
【請求項6】
前記フィルム供給機構の作動を制御する制御部を更に備え、
前記制御部は、前記ニップロールの回転速度と前記送出機構及び前記回収機構の少なくとも何れか1つの回転速度とに基づいて前記離型フィルムに付与される張力を制御する請求項5に記載の樹脂成形装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の樹脂成形装置を用いた樹脂成形品の製造方法であって、
前記フィルム供給機構により前記上型と前記下型との間に前記離型フィルムを供給するフィルム供給工程と、
前記型締め機構により前記可動プラテンを移動させて前記上型と前記下型とを近接移動させると共に前記移動ローラが前記近接移動に連動して移動する型締め工程と、
前記成形型に成形前基板及び樹脂材料を供給して樹脂成形を行う成形工程と、を含む樹脂成形品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂成形装置及び樹脂成形品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
チップが接続された基板は、一般的に樹脂封止することにより電子部品として用いられる。従来、基板を樹脂封止するための樹脂成形装置として、上型と下型との間に離型フィルムを供給するフィルム供給機構を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載のフィルム供給機構は、下型と共に移動する可動プラテンに固定された供給ロールと、本体に固定された回収ロールと、可動プラテンの移動に連動して移動するバッファローラとを備えている。供給ロールから供給された離型フィルムは、上型と下型との間から本体下部を通過し、バッファローラを介して回収ロールで回収されるように、本体を取り囲んで配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のフィルム供給機構は、本体を取り囲むように離型フィルムを供給しているため、装置構成が複雑なものとなってしまう。また、供給ロールが可動プラテンに固定され、回収ロールが本体に固定されているため、離型フィルムを交換する際に本体内部で作業する必要があり、利便性が悪いものであった。
【0006】
そこで、簡便な構成で離型フィルムの交換が容易な樹脂成形装置及び樹脂成形品の製造方法が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る樹脂成形装置の特徴構成は、固定フレームと、前記固定フレームに支持され、上型と下型とを有する成形型と、前記固定フレームに支持され、前記上型と前記下型との相対位置を変位させる可動プラテンと、前記可動プラテンを移動させて前記成形型を型締めする型締め機構と、前記上型と前記下型との間に離型フィルムを供給するフィルム供給機構と、を備え、前記フィルム供給機構は、前記固定フレームに固定され、前記離型フィルムを送り出す送出機構と、前記固定フレームに固定され、前記離型フィルムを回収する回収機構と、前記離型フィルムの搬送経路における前記送出機構側及び前記回収機構側で前記固定フレームに支持され、前記相対位置の変位に連動して移動する一対の移動ローラと、を有する点にある。
【0008】
上記樹脂成形装置を用いた樹脂成形品の製造方法の特徴は、前記フィルム供給機構により前記上型と前記下型との間に前記離型フィルムを供給するフィルム供給工程と、前記型締め機構により前記可動プラテンを移動させて前記上型と前記下型とを近接移動させると共に前記移動ローラが前記近接移動に連動して移動する型締め工程と、前記成形型に成形前基板及び樹脂材料を供給して樹脂成形を行う成形工程と、を含む点にある。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、簡便な構成で離型フィルムの交換が容易な樹脂成形装置及び樹脂成形品の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図3】フィルム供給機構の移動機構を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明に係る樹脂成形装置及び樹脂成形品の製造方法の実施形態について、図面に基づいて説明する。ただし、以下の実施形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
【0012】
半導体チップが接続された基板(成形対象物)は樹脂封止することにより電子部品として用いられる。成形対象物を樹脂封止する技術としては、コンプレッション方式(圧縮成形)やトランスファ方式等が挙げられる。コンプレッション方式の1つとして、離型フィルムに液状樹脂(樹脂材料)を供給した後、成形型の下型に離型フィルムを吸着させ、離型フィルム上の液状樹脂に成形対象物を浸し入れて樹脂成形する方式が挙げられる。トランスファ方式の1つとして、成形型の下型に吸着された離型フィルム上に成形対象物を載置し、成形型のポットに粉粒体状樹脂を固めた樹脂タブレット(樹脂材料)を供給して加熱,溶融し、溶融樹脂をキャビティに供給して成形対象物を樹脂成形する方式が挙げられる。
【0013】
液状樹脂は、常温(室温)で液状の樹脂だけでなく、加熱により固形樹脂が溶融して液状となる溶融樹脂も含む。常温で液状となる液状樹脂は、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でも良い。熱硬化性樹脂は、常温では液状樹脂であり、加熱すると粘度が低下し、さらに加熱すると重合して硬化し、硬化樹脂となる。以下に説明するように、半導体チップが接続された成形前基板を樹脂成形して封止する場合には、熱硬化性樹脂を用いることが望ましい。
【0014】
粉粒体状樹脂は、粉粒体状の樹脂だけでなく、粉粒体状の樹脂を押し固めた固形樹脂で形成される樹脂タブレットを含んでおり、いずれも加熱により溶融して液状となる溶融樹脂となる。この粉粒体状樹脂は、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でも良い。熱硬化性樹脂は、加熱すると粘度が低下し、さらに加熱すると重合して硬化し、硬化樹脂となる。以下に説明するように、半導体チップが接続された成形前基板を樹脂成形して封止する場合には、熱硬化性樹脂を用いることが望ましい。
【0015】
[全体構成]
以下、トランスファ方式の樹脂成形装置を一例として説明する。
図1には、本実施形態における樹脂成形装置30を備えた樹脂成形ユニットDの模式図が示されている。樹脂成形ユニットDは、成形モジュール3と供給モジュール4と制御部6と搬送機構とを備えている。成形モジュール3は、成形対象物を樹脂封止するための樹脂成形装置30を有している。制御部6は、少なくとも樹脂成形装置30の作動を制御するソフトウェアとして、HDDやメモリ等のハードウェアに記憶されたプログラムで構成されており、コンピュータのCPUにより実行される。
【0016】
本実施形態における樹脂成形装置30は、半導体チップが接続された成形前基板Saを樹脂成形する装置であり、成形モジュール3に組み込まれている。なお、成形モジュール3を樹脂成形装置としても良いし、樹脂成形ユニットDを樹脂成形装置としても良く、特に限定されない。
【0017】
成形モジュール3は、樹脂成形装置30により、成形前基板Sa(成形対象物)を樹脂封止して成形済基板Sb(樹脂成形品)を成形する。この成形モジュール3は、複数(本実施形態では2つ)設けられており、夫々の成形モジュール3を独立して装着又は取り外しできる。樹脂成形装置30の詳細は後述する。
【0018】
供給モジュール4は、成形モジュール3に成形前基板Sa及び樹脂タブレットTを供給し、成形モジュール3から成形済基板Sbを収容するためのものであり、基板供給機構43と基板整列機構44と樹脂供給機構45と基板収容部46とを含む。搬送機構に含まれるローダ41とアンローダ42とは、供給モジュール4内で待機する。基板供給機構43は、ストックしている成形前基板Saを基板整列機構44に受け渡す。成形前基板Saには、1つの半導体チップが、又は複数個の半導体チップが縦方向及び/又は横方向に整列して、接続されている。基板整列機構44は、基板供給機構43から受け渡された成形前基板Saを搬送に適した状態にする。樹脂供給機構45は、樹脂タブレットTをストックしており、樹脂タブレットTを搬送に適した状態に配置する。
【0019】
搬送機構は、樹脂封止前の半導体チップが接続された成形前基板Saや樹脂タブレットTを搬送するローダ41と、樹脂封止後の成形済基板Sbを搬送するアンローダ42とを含んでいる。ローダ41は、基板整列機構44から成形前基板Saを受け取り、また、樹脂供給機構45から樹脂タブレットTを受け取って、レール上を供給モジュール4から各成形モジュール3まで移動し、各成形モジュール3に成形前基板Saと樹脂タブレットTを受け渡すことができる。アンローダ42は、成形済基板Sbを成形モジュール3から取り出して、レール上を各成形モジュール3から基板収容部46まで移動し、基板収容部46に成形済基板Sbを収容することができる。成形済基板Sbでは、半導体チップが、溶融樹脂が固化した硬化樹脂により封止されている。
【0020】
[樹脂成形装置の詳細]
図2には、本実施形態における樹脂成形装置30が示されている。樹脂成形装置30は、水平面に載置されて重力により不動状態で固定された固定フレーム3Aと、固定フレーム3Aに支持された成形型Cと、固定フレーム3Aに支持された可動プラテン34と、可動プラテン34を移動させて成形型Cを型締めする型締め機構35と、離型フィルムFを供給するフィルム供給機構1と、を備えている。なお、「固定フレーム3Aに支持される」とは、固定フレーム3Aに対して相対移動可能に固定フレーム3Aにて直接的又は間接的に支えられている状態を意味し、以下同様である。
【0021】
固定フレーム3Aは、平面視矩形状の下部固定盤31及び上部固定盤33が、複数のタイバー(不図示)又は板状部材(不図示)で連結されたフレーム本体が、カバー32で覆われている。下部固定盤31と上部固定盤33の間には平面視矩形状の可動プラテン34が設けられている。成形型Cは、上型UMと下型LMとを有する。上型UM及び下型LMは、互いに対向して配置される金型等で構成されている。上型UM及び下型LMには、ヒータ(不図示)が内蔵されており、ヒータにより成形型Cに供給される基板や樹脂タブレットを加熱することができる。また、下型LMには、離型フィルムFを真空ポンプ等により型面に吸着させる吸着機構(不図示)が設けられている。
【0022】
可動プラテン34は、固定フレーム3Aのタイバー又は板状部材に沿って上下に移動可能であり、下型LMと上型UMとの相対位置を変位させるように、下型LMを上下に移動させる。下部固定盤31の上には、可動プラテン34を上下に移動させる型締め機構35が設けられている。この型締め機構35は、例えば、サーボモータ及びボールねじの組み合わせ、油圧シリンダ及びリンク機構の組み合わせ等で構成されている。型締め機構35は、可動プラテン34を上方に移動させることにより成形型Cの型締めを行い、可動プラテン34を下方に移動させることにより成形型Cの型開きを行うことができる。
【0023】
フィルム供給機構1は、上型UMと下型LMとの間に離型フィルムFを供給する。離型フィルムFの材料としては、耐熱性、離型性、柔軟性、伸展性等の特性を有する樹脂材料が用いられ、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ETFE(エチレン/四フッ化エチレン共重合体)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、FEP(四フッ化エチレン/六フッ化プロプレン共重合体)、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン等が用いられる。
【0024】
フィルム供給機構1は、離型フィルムFを送り出す送出機構11と、離型フィルムFを回収する回収機構12と、離型フィルムFの搬送経路における送出機構11側(成形型Cと送出機構11との間)及び回収機構12側(成形型Cと回収機構12との間)に配置された一対の移動機構13,13と、を有している。
【0025】
送出機構11は、使用前の離型フィルムFを上型UMと下型LMとの間に送り出し可能であり、固定フレーム3Aに固定されている。本実施形態における送出機構11は、リールに巻かれた使用前の離型フィルムFを送り出す送出ロール11aと、送出ロール11aを回転駆動させるモータ(不図示)とを含んでおり、送出ロール11aが開閉可能なケース11bに収容されている。ケース11bを含む送出機構11は、固定フレーム3Aの外側で固定フレーム3Aの側方に固定されている。なお、「固定フレーム3Aに固定される」とは、固定フレーム3Aに対して相対移動ができないように固定フレーム3Aにて直接的又は間接的に支えられている状態を意味し、以下同様である。
【0026】
回収機構12は、樹脂成形に用いられた使用済みの離型フィルムFを回収可能であり、固定フレーム3Aに固定されている。本実施形態における回収機構12は、使用済みの離型フィルムFをリールに巻き取って回収する回収ロール12aと、回収ロール12aを回転駆動させるモータ(不図示)とを含んでおり、回収ロール12aが開閉可能なケース12bに収容されている。ケース12bを含む回収機構12は、固定フレーム3Aの外側で、固定フレーム3Aの送出機構11とは反対側の側方に固定されている。制御部6が、送出機構11及び回収機構12における各モータのトルクを制御することで、離型フィルムFが進行方向(送出機構11から回収機構12に向かう方向)に送り出される。また、離型フィルムFの送り出し時には、各モータのトルクが制御されることで、離型フィルムFに適度な張力(テンション)が付与される。
【0027】
送出機構11と成形型Cとの間には、離型フィルムFに張力Faを加えるための複数(本実施形態では4つ)の送出ローラ14a~14dが、固定フレーム3Aに回転自在に固定されている。複数の送出ローラ14a~14dは、送出機構11と移動機構13との間で送出機構11側から順に配置される第一送出ローラ14a及び第二送出ローラ14bと、移動機構13と成形型Cとの間に配置される上側の第三送出ローラ14c及び下側の第四送出ローラ14dと、を含んでいる。成形型Cに最も近い位置にある一対の送出ローラ14c,14dにより離型フィルムFを挟んで離型フィルムFが成形型Cの型面と平行になるように誘導している。
【0028】
回収機構12と成形型Cとの間には、離型フィルムFに張力Fbを加えるための複数(本実施形態では4つ)の回収ローラ15a~15dが、固定フレーム3Aに回転自在に固定されている。複数の回収ローラ15a~15dは、移動機構13と成形型Cとの間に配置される上側の第一回収ローラ15a及び下側の第二回収ローラ15bと、移動機構13と回収機構12の間で移動機構13側から順に配置される第三回収ローラ15c及び第四回収ローラ15dと、を含んでいる。成形型Cに最も近い位置にある一対の回収ローラ15a,15bにより離型フィルムFを挟んで離型フィルムFが成形型Cの型面と平行になるように誘導している。
【0029】
移動機構13は、上型UMと下型LMとの相対位置の変位に連動して移動することにより離型フィルムFに張力を適度に加える移動ローラ13aを有している。移動ローラ13aは、固定フレーム3Aに支持されている。本実施形態では、送出機構11,回収機構12,送出ローラ14a~14d及び回収ローラ15a~15dが固定フレーム3Aに固定されていることから、下型LMの上下移動に連動して、移動ローラ13aが上下移動することにより、離型フィルムFに張力を適度に加えることができる。移動機構13の詳細は後述する。
【0030】
本実施形態におけるフィルム供給機構1は、離型フィルムFを押圧して保持するニップロール16を更に有している。このニップロール16は、離型フィルムFの搬送経路における回収機構12側(回収機構12側の移動機構13と回収機構12との間)で固定フレーム3Aに回転自在に固定されている。ニップロール16は、モータ(不図示)の駆動力により回転して離型フィルムFの搬送速度Vを調整する搬送ローラ16aと、搬送ローラ16aに向けて離型フィルムFを押圧する押圧ローラ16bとを含んでいる。搬送ローラ16aや押圧ローラ16bの表面は、離型フィルムFを保持するために摩擦係数の高いゴムや樹脂等で覆われている。
【0031】
フィルム供給機構1の作動は、制御部6により制御される。制御部6は、送出機構11の送出ロール11aに対して離型フィルムFの進行方向とは逆方向の回転トルクTaを与えるように制御することで、離型フィルムFに適度な張力Faを付与する。また、制御部6は、回収機構12の回収ロール12aに対して離型フィルムFの進行方向の回転トルクTbを与えるように制御することで、離型フィルムFに適度な張力Fbを付与する。また、制御部6は、ニップロール16の搬送ローラ16aの回転速度Ncを制御することにより、離型フィルムFの搬送速度Vを制御することができる。離型フィルムFの供給時には、搬送ローラ16aの回転トルクを送出ロール11aの回転トルクTaよりも大きくして、送出ロール11a及び回収ロール12aを離型フィルムFの進行方向に回転させる。
【0032】
送出ロール11aから搬送ローラ16aまでの離型フィルムFにかかる張力Faは、送出ロール11aの回転トルクTaを、送出ロール11aの半径(Da/2)で除算することにより、式(1)の上式のように算出される。また、搬送ローラ16aから回収ロール12aまでの離型フィルムFにかかる張力Fbは、回収ロール12aの回転トルクTbを、回収ロール12aの半径(Db/2)で除算することにより、式(1)の下式のように算出される。なお、送出ロール11aの半径や回収ロール12aの半径は、離型フィルムFの送り出し量や巻き取り量によって変化する。なお、離型フィルムFの送り出し量や巻き取り量によって半径が変化しない送出機構11又は回収機構12の場合は、式(1)に示すように、送出機構11の回転トルクTa又は回収機構12の回転トルクTbに基づいて離型フィルムFにかかる張力Fa,Fbを制御することができる。
【数1】
【0033】
離型フィルムFの搬送速度Vは、搬送ローラ16a(ニップロール16)の回転速度Ncに搬送ローラ16aの周長(直径Dc×π)を乗算することにより、式(2)のように算出される。
【数2】
【0034】
変化する送出ロール11aの直径Da又は回収ロール12aの直径Dbは、離型フィルムFの搬送速度Vを、送出ロール11aの回転速度Na又は回収ロール12aの回転速度Nbで除算することにより、式(3)のように算出される。
【数3】
【0035】
送出ロール11aの回転トルクTa又は回収ロール12aの回転トルクTbは、モータに印加される電圧値等から換算することが可能であり、搬送ローラ16aの直径Dcは不変である。つまり、離型フィルムFの張力Faは、ニップロール16の回転速度Ncと送出ロール11aの回転速度Naとを、センサ(不図示)により計測すれば、式(4)の上式のように演算することができる。また、離型フィルムFの張力Fbは、ニップロール16の回転速度Ncと回収ロール12aの回転速度Nbとを、センサ(不図示)により計測すれば、式(4)の下式のように演算することができる。なお、離型フィルムFの張力Fa,Fbは、摩擦損失や機械損失を考慮して、所定の係数を用いて演算しても良い。
【数4】
【0036】
そこで、本実施形態における制御部6は、ニップロール16の回転速度Ncと送出ロール11aの回転速度Na又は回収ロール12aの回転速度Nbとに基づいて離型フィルムFに付与される張力Fa,Fbを制御することができる。つまり、制御部6は、離型フィルムFに付与される張力Fa,Fbが適正な範囲となるように、送出ロール11a,回収ロール12a及び搬送ローラ16aの少なくとも何れかを回転させるモータのトルクを制御する。これにより、離型フィルムFの変形や破損を防止することができる。
【0037】
図2~
図3に示すように、送出機構11側及び回収機構12側に夫々設けられる移動機構13は、上述した移動ローラ13aと、移動ローラ13aを押圧するスプリング13bと、移動ローラ13aを保持する保持プレート13cと、移動ローラ13a,スプリング13b及び保持プレート13cを支持する支持フレーム13dと、を有している。
【0038】
一対の移動ローラ13a,13aは、離型フィルムFの搬送経路における送出機構11側及び回収機構12側で、保持プレート13cに固定されており、支持フレーム13dを介して固定フレーム3Aに支持されている。この移動ローラ13aは、型締め機構35により下型LMが上型UMに対して相対移動(上下移動)する動作に連動して、上下に移動することができる。
【0039】
スプリング13bは、圧縮ばね等で構成されており、離型フィルムFに張力を付与する方向(下方向)に保持プレート13cを介して移動ローラ13aを押圧している。スプリング13bの押圧力は、離型フィルムFに付与される張力Faよりも大きく、送出機構11及び回収機構12が離型フィルムFを保持する力(静止状態にある送出ロール11a及び回収ロール12aに付与される回転トルクに半径を除算した値)よりも小さく設定されている。これにより、下型LMが上下に移動するとき、送出機構11及び回収機構12により離型フィルムFが保持された状態で、スプリング13bが離型フィルムFの張力Faに対抗して伸縮することができる。
【0040】
保持プレート13cは、移動ローラ13aを回転可能に保持し、支持フレーム13dに支持されている。支持フレーム13dは、固定フレーム3Aに固定されており、上板13d1及び下板13d2の四隅を複数(本実施形態では4つ)の棒状部材13d3で連結して形成されている。保持プレート13cは、棒状部材13d3が貫通する孔が設けられており、棒状部材13d3に沿って上下に移動可能である。スプリング13bは、棒状部材13d3の外側に配置されており、一端が上板13d1の下面に接触し、他端が保持プレート13cの上面に接触している。
【0041】
[樹脂成形品の製造方法]
図1及び
図4を用いて、樹脂成形品の製造方法を説明する。樹脂成形品(成形済基板Sb)の製造方法は、フィルム供給機構1により上型UMと下型LMとの間に離型フィルムFを供給するフィルム供給工程と、型締め機構35により可動プラテン34を移動させて上型UMと下型LMとを近接移動させると共に移動ローラ13aが当該近接移動に連動して移動する型締め工程と、成形型Cに成形前基板Sa及び樹脂材料(樹脂タブレットTを溶融させた樹脂)を供給して樹脂成形を行う成形工程と、を含んでいる。この成形工程は、成形前基板Saの成形モジュール3への搬入から成形済基板Sbの成形モジュール3からの搬出までの間において、樹脂成形装置30が成形前基板Saを樹脂成形する工程であり、当該成形工程には、型締め工程が含まれている。
【0042】
図1に示すように、予め、ローダ41を、樹脂タブレットTの収容空間を断熱した状態で加熱しておき、成形型Cも加熱しておく。そして、基板供給機構43から取り出した成形前基板Saをローダ41に載置する。また、樹脂供給機構45により整列された樹脂タブレットTを、ローダ41の樹脂タブレットTの収容空間に収容する。そして、ローダ41は、成形前基板Sa及び樹脂タブレットTを成形モジュール3まで搬送し、樹脂タブレットTを下型LMのポット内に収容する。樹脂タブレットTをポット内に収容することにより、下型LMに内蔵されたヒータが樹脂タブレットTを加熱して、溶融樹脂となる。
【0043】
また、フィルム供給機構1は、上型UMと下型LMとの間に使用前の離型フィルムFを供給する(
図4(a)、フィルム供給工程)。このとき、制御部6は、ニップロール16の回転速度Ncと送出ロール11aの回転速度Na又は回収ロール12aの回転速度Nbとに基づいて離型フィルムFに付与される張力Fa,Fbを制御しても良い。
【0044】
使用前の離型フィルムFの供給をした後、制御部6は、搬送ローラ16aの搬送速度を制御(搬送ローラ16aの回転を停止)して、離型フィルムFの搬送を停止し、離型フィルムFに付与される張力Fa,Fbを維持する。次いで、型締め機構35により可動プラテン34を上方に移動させて下型LMを上型UMの方向に移動させ、使用前の離型フィルムFを下型LMに密着させる(
図4(b))。このとき、スプリング13bが離型フィルムFの張力Faに対抗して若干縮小する。そして、吸着機構により離型フィルムFを下型LMの型面に吸着させ、離型フィルムF上に成形前基板Saを供給する。なお、使用前の離型フィルムFを下型LMに密着させる際の下型LMの移動量は、上型UMと下型LMとの間に成形前基板Saを供給できるスペースがあれば良く、予め設定されている。
【0045】
次いで、型締め機構35により可動プラテン34を更に上方に移動させて上型UMと下型LMとを近接移動させて成形型Cを型締めする(
図4(c)、型締め工程)。このとき、送出機構11及び回収機構12により離型フィルムFが保持された状態で、スプリング13bが離型フィルムFの張力Faに対抗して
図4(b)の状態から
図4(c)の状態まで縮小することにより、一対の移動ローラ13a,13aが上方に移動して、離型フィルムFに付与される張力Faが適度なものとなる。本実施形態では、スプリング13bの押圧力が、離型フィルムFに付与される張力Faよりも大きく、送出機構11及び回収機構12が離型フィルムFを保持する力よりも小さく設定されているため、複雑な制御機構を設けなくても、離型フィルムFに付与される張力に適度な力を加えることができる。その結果、離型フィルムFが変形して、成形精度が低下したり、離型フィルムFの搬送ラインがずれたりするといった不都合がない。また、型締め動作等により一対の送出ローラ14c,14dと一対の回収ローラ15a,15bとの間で離型フィルムFが移動した場合、一対の移動ローラ13a,13aが連動して移動することにより離型フィルムFの長さの変動を吸収する。その結果、第二送出ローラ14bより送出ロール11a側と、搬送ローラ16aより回収ロール12a側とでは、離型フィルムFがほとんど移動しない。よって、離型フィルムFの搬送ラインがずれるといった不都合がない。
【0046】
次いで、下型LMに収容された樹脂タブレットTが溶融した樹脂を、不図示の押出機構によりキャビティMCに流通させることにより成形前基板Saを樹脂成形して、成形済基板Sbを製造する(
図4(c)、成形工程)。樹脂成形後、可動プラテン34を下方に移動させて成形型Cの型開きを行う。このとき、スプリング13bが離型フィルムFの張力Faに対抗して伸長することにより、一対の移動ローラ13a,13aが下方に移動して、離型フィルムFに付与される張力Faが適度なものとなる。そして、成形済基板SbをキャビティMCから離型させてアンローダ42により基板収容部46に収容する(
図1も参照)。
【0047】
次の成形前基板Saが下型LMに供給されるまでに、搬送ローラ16aを駆動させることにより、使用済の離型フィルムFを成形型Cから除去して、使用前の離型フィルムFを成形型Cに供給するフィルム供給工程を実行し、このフィルム供給工程,上述した型締め工程及び成形工程を繰り返し実行する。そして、送出機構11の送出ロール11aに離型フィルムFが不足した場合や、回収機構12の回収ロール12aにて離型フィルムFをこれ以上巻き取ることができなくなった場合、ケース11b,12bを開けて送出ロール11a又は回収ロール12aを交換する(
図2も参照)。
【0048】
本実施形態では、送出機構11及び回収機構12が固定フレーム3Aの両側方に夫々固定されているため、離型フィルムFの交換作業を固定フレーム3Aの外部で行うことが可能となり、離型フィルムFを交換し易い。また、固定フレーム3Aの外部に送出機構11及び回収機構12を設けることにより、送出機構11及び回収機構12の設置スペースを確保し易いため、離型フィルムFの必要量に応じて、送出機構11及び回収機構12の大きさを変更可能であり、利便性が高い。
【0049】
[その他の実施形態]
以下、上述した実施形態と同様の部材については、理解を容易にするため、同一の用語、符号を用いて説明する。
【0050】
<1>上述した実施形態では、下型LMに離型フィルムFを吸着させたが、上型UMに離型フィルムFを吸着させても良いし、上型UM及び下型LMに離型フィルムFを吸着させても良い。
【0051】
<2>上述した実施形態では、送出機構11や回収機構12を固定フレーム3Aの両側方に固定したが、送出機構11や回収機構12を固定フレーム3Aの内部に固定しても良い。
【0052】
<3>上述した実施形態では、スプリング13bにより移動ローラ13aを押圧したが、シリンダに供給される流体により移動ローラ13aを押圧しても良い。シリンダを用いる場合は、下型LMと上型UMとの相対移動に連動して、移動ローラ13aに対する押圧力を変更させても良い。
【0053】
<4>上述した実施形態において、送出機構11側及び回収機構12側に夫々設けられる一対の移動ローラ13a,13aに加えて、更に移動ローラ13aを設けても良い。
【0054】
<5>上述した実施形態における送出機構11は、離型フィルムFを送り出し可能な機構であれば、如何なる構造であっても良い。同様に、上述した実施形態における回収機構12は、離型フィルムFを回収可能な機構であれば、如何なる構造であっても良い。つまり、型締め動作等により一対の送出ローラ14c,14dと一対の回収ローラ15a,15bとの間で離型フィルムFが移動しても、第二送出ローラ14bより送出側及び搬送ローラ16aより回収側で離型フィルムFが移動しないように、離型フィルムFを保持して適度な張力を付与する機構を設ければ良い。
【0055】
<6>上述した実施形態におけるニップロール16を省略しても良いし、ニップロール16を成形型Cよりも送出機構11側に設けても良いし、成形型Cよりも送出機構11側や回収機構12側に複数のニップロール16を設けても良い。
【0056】
<7>上述した実施形態では、トランスファ方式の樹脂成形装置30として説明したが、コンプレッション方式の樹脂成形装置30にも適用することができる。樹脂成形装置30にて樹脂成形される基板は、たとえば、半導体製基板(シリコンウェハ等)、金属製基板(リードフレーム等)、ガラス製基板、セラミック製基板、樹脂製基板又は配線基板である。
【0057】
[上記実施形態の概要]
以下、上述の実施形態において説明した樹脂成形装置30及び樹脂成形品の製造方法の概要について説明する。
【0058】
(1)樹脂成形装置30の特徴構成は、固定フレーム3Aと、固定フレーム3Aに支持され、上型UMと下型LMとを有する成形型Cと、固定フレーム3Aに支持され、上型UMと下型LMとの相対位置を変位させる可動プラテン34と、可動プラテン34を移動させて成形型Cを型締めする型締め機構35と、上型UMと下型LMとの間に離型フィルムFを供給するフィルム供給機構1と、を備え、フィルム供給機構1は、固定フレーム3Aに固定され、離型フィルムFを送り出す送出機構11と、固定フレーム3Aに固定され、離型フィルムFを回収する回収機構12と、離型フィルムFの搬送経路における送出機構11側及び回収機構12側で固定フレーム3Aに支持され、上型UMと下型LMとの相対位置の変位に連動して移動する一対の移動ローラ13aと、を有する。
【0059】
本構成では、離型フィルムFを送り出す送出機構11と離型フィルムFを回収する回収機構12とが共に固定フレーム3Aに固定されているため、送出機構11や回収機構12の配置自由度が高く、離型フィルムFを交換し易い配置とすることができる。一方、送出機構11や回収機構12が可動プラテン34と連動して移動しない構成であることから、型締め機構35を作動させたときに離型フィルムFが引っ張られて変形しやすくなる。そこで、本構成では、送出機構11側及び回収機構12側で、上型UMと下型LMとの相対位置の変位に連動して移動する一対の移動ローラ13aを設けているので、型締め機構35の作動時には、この移動ローラ13aにより離型フィルムFの張力Faが適度なものとなる。このように、送出機構11や回収機構12を固定フレーム3Aに固定し、送出機構11側及び回収機構12側に一対の移動ローラ13aを設けるといった簡便な構成により、離型フィルムFの変形を防止しながら離型フィルムFを交換し易い樹脂成形装置30を提供できた。
【0060】
(2)送出機構11及び回収機構12は、固定フレーム3Aの両側方に夫々固定されていても良い。
【0061】
このように、送出機構11及び回収機構12が固定フレーム3Aの両側方に夫々固定されていれば、離型フィルムFの交換作業を固定フレーム3Aの外部で行うことが可能となり、離型フィルムFが交換し易くなる。また、固定フレーム3Aの外部に送出機構11及び回収機構12を設けることにより、送出機構11及び回収機構12の設置スペースを確保し易いため、離型フィルムFの必要量に応じて、送出機構11及び回収機構12の大きさを変更可能であり、利便性が高い。
【0062】
(3)移動ローラ13aは、スプリング13bにより離型フィルムFに張力を付与する方向に押圧されていても良い。
【0063】
このように、移動ローラ13aがスプリング13bにより押圧されていれば、複雑な制御機構を設けなくても、離型フィルムFに付与される張力Faを適度なものとすることができる。
【0064】
(4)スプリング13bの押圧力は、離型フィルムFに付与される張力Faよりも大きく、回収機構12が離型フィルムFを保持する力よりも小さく設定されていても良い。
【0065】
このようにスプリング13bの押圧力を設定すれば、型締め機構35の作動時に、回収機構12による離型フィルムFの保持を行いながら、移動ローラ13aにより離型フィルムFの張力Faを適度なものとすることができる。
【0066】
(5)フィルム供給機構1は、離型フィルムFの搬送経路における回収機構12側で固定フレーム3Aに固定され、離型フィルムFを押圧して保持するニップロール16を更に有しても良い。
【0067】
このようにニップロール16を設けることにより、離型フィルムFの搬送を円滑に行うことができる。
【0068】
(6)フィルム供給機構1の作動を制御する制御部6を更に備え、制御部6は、ニップロール16の回転速度Ncと送出機構11及び回収機構12の少なくとも何れか1つの回転速度Na,Nbとに基づいて離型フィルムFに付与される張力Fa,Fbを制御しても良い。
【0069】
このように制御すれば、離型フィルムFの変形や破損を防止することができる。
【0070】
(7)上記(1)から(6)の何れかの樹脂成形装置30を用いた樹脂成形品(成形済基板Sb)の製造方法の特徴は、フィルム供給機構1により上型UMと下型LMとの間に離型フィルムFを供給するフィルム供給工程と、型締め機構35により可動プラテン34を移動させて上型UMと下型LMとを近接移動させると共に移動ローラ13aが当該近接移動に連動して移動する型締め工程と、成形型Cに成形前基板Sa及び樹脂材料(樹脂タブレットTを溶融させた樹脂)を供給して樹脂成形を行う成形工程と、を含む点にある。
【0071】
本方法では、型締め機構35の作動時には、上型UMと下型LMとを近接移動に連動して移動する移動ローラ13aにより離型フィルムFの張力に適度な力を加えた状態となる。その結果、離型フィルムFの変形が防止され、適正な樹脂成形を実現することができる。
【0072】
なお、上述した実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能である。また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、樹脂成形装置及び樹脂成形品の製造方法に利用可能である。
【符号の説明】
【0074】
1 :フィルム供給機構
3A :固定フレーム
6 :制御部
11 :送出機構
12 :回収機構
13a :移動ローラ
13b :スプリング
16 :ニップロール
30 :樹脂成形装置
34 :可動プラテン
35 :型締め機構
C :成形型
F :離型フィルム
Fa :張力
LM :下型
Na :送出機構の回転速度
Nb :回収機構の回転速度
Nc :ニップロールの回転速度
Sa :成形前基板
Sb :成形済基板(樹脂成形品)
T :樹脂タブレット(樹脂材料)
UM :上型