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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-03
(45)【発行日】2023-10-12
(54)【発明の名称】貫通シリコンビアの製造
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3205 20060101AFI20231004BHJP
   H01L 21/768 20060101ALI20231004BHJP
   H01L 23/522 20060101ALI20231004BHJP
【FI】
H01L21/88 J
【請求項の数】 18
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021174264
(22)【出願日】2021-10-26
(62)【分割の表示】P 2020044294の分割
【原出願日】2020-03-13
(65)【公開番号】P2022009476
(43)【公開日】2022-01-14
【審査請求日】2021-10-26
(31)【優先権主張番号】16/410,694
(32)【優先日】2019-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500575824
【氏名又は名称】ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】Honeywell International Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100162846
【弁理士】
【氏名又は名称】大牧 綾子
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・エドワード・ヒガシ
(72)【発明者】
【氏名】ソン・タイ・ルー
(72)【発明者】
【氏名】エレニータ・マラスマス・チャンフヴォンサック
【審査官】早川 朋一
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-009847(JP,A)
【文献】特開2018-195661(JP,A)
【文献】特開2009-129953(JP,A)
【文献】特開2017-112187(JP,A)
【文献】特開2013-131600(JP,A)
【文献】特開2010-212506(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3205-21/3215
H01L 21/768
H01L 23/52-23/538
H01L 23/48-23/50
H01L 23/12-23/15
H01L 25/04-25/075
H01L 21/60-21/607
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
第1の二酸化ケイ素層を含む上部マスクをシリコンウェハ上に蒸着させることと、
前記シリコンウェハの下部に下部マスクを蒸着させることと、
貫通シリコンビアパターンを介して光パターン化し、前記貫通シリコンビアパターンを、前記上部マスクにエッチングすることと、
前記シリコンウェハを介して前記下部マスクまで、前記貫通シリコンビアパターンを使用して、貫通シリコンビアをエッチングすることと、
前記シリコンウェハから前記上部マスクおよび前記下部マスクを除去することと、
前記シリコンウェハの上部、前記シリコンウェハの下部、および前記貫通シリコンビアに第2の熱二酸化ケイ素層を成長させることと、
前記シリコンウェハから前記第2の熱二酸化ケイ素層をエッチングすることと、
前記シリコンウェハの上部、前記シリコンウェハの下部、および前記貫通シリコンビアに、第3の熱二酸化ケイ素層を成長させることによって、不動態化層を形成することと、
前記シリコンウェハの上部、前記シリコンウェハの下部、および前記貫通シリコンビアに第1の接着層を蒸着させることと、
前記シリコンウェハの上部、前記シリコンウェハの下部、および前記貫通シリコンビアにめっきシード層を蒸着させることと、
前記貫通シリコンビア内に銅層を電気めっきすることと、
前記シリコンウェハの上部および前記シリコンウェハの下部に第2の接着層を蒸着させることと、
前記シリコンウェハの上部、前記シリコンウェハの下部、および前記貫通シリコンビア上に第4の二酸化ケイ素層を蒸着させることと、
前記第4の二酸化ケイ素層の一部を除去するために、前記第4の二酸化ケイ素層をエッチングすることと、
前記シリコンウェハの上部および前記シリコンウェハの下部に第の二酸化ケイ素層を蒸着させることと、
前記シリコンウェハの上部と前記シリコンウェハの下部の前記銅層まで、前記第の二酸化ケイ素層を化学機械研磨(CMP)することと、および
前記銅層、前記第1の接着層、および前記第2の接着層を、前記第3の熱二酸化ケイ素層まで化学機械研磨することと、
を備える、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記シリコンウェハは、厚さ約300マイクロメートルである、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、前記上部マスクは、厚さ約1から4マイクロメートルである、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、前記下部マスクはアルミニウム層を含み、前記アルミニウム層は、厚さ約1から2マイクロメートルである、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、前記貫通シリコンビアが、約20マイクロメートルから50マイクロメートルまたは20マイクロメートルから70マイクロメートルの寸法を有する丸みを帯びた矩形または楕円形を含む、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、前記シリコンウェハを介して前記下部マスクまで前記貫通シリコンビアのエッチングは、深掘り反応性イオンエッチング(DRIE)を含み、前記貫通シリコンビアは、幅約20マイクロメートルである、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、前記第2の熱二酸化ケイ素層は厚さ約1.5マイクロメートルである、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、前記第2の熱二酸化ケイ素層をエッチングすることは、ウェットエッチングを含み、前記ウェットエッチングは、前記貫通シリコンビアを約21マイクロメートルまで広くし、前記ウェットエッチングは、前記シリコンウェハ上のスカラップを平滑化する、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法であって、前記第3の熱二酸化ケイ素層は、厚さ約1.5マイクロメートルであり、前記第3の熱二酸化ケイ素層を成長させることが、前記貫通シリコンビアを約19.5マイクロメートルまで狭窄し、前記第3の熱二酸化ケイ素層が、化学機械研磨(CMP)された停止層を含む、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、前記シリコンウェハの上部、前記シリコンウェハの下部、および前記貫通シリコンビアに前記第1の接着層を蒸着させることが、前記シリコンウェハの上部と前記シリコンウェハの下部にある約2500オングストロームのチタンを蒸着させ、それによって、前記貫通シリコンビアを、約19.4マイクロメートルまで狭窄することを備える、方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法であって、前記貫通シリコンビア内に前記銅層を電気めっきすることが、約3マイクロメートルの深さまで前記貫通シリコンビア内に貫通し、且つ約13.4マイクロメートルまで前記貫通シリコンビアを狭窄する前記銅層をもたらす、方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法であって、前記シリコンウェハの上部および前記シリコンウェハの下部の前記第2の接着層が、約2000オングストロームの厚さを有するチタンタングステン層を含む、方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法であって、前記シリコンウェハの上部及び前記シリコンウェハの下部に前記第4の二酸化ケイ素層を蒸着させることが、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)化学物質を使用したプラズマ強化化学気相蒸着を含み、それにより、前記貫通シリコンビアを約3.4マイクロメートルまで狭窄し、厚さ約5マイクロメートルの前記第4の二酸化ケイ素層をもたらす、方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法であって、前記第4の二酸化ケイ素層をエッチングして前記第4の二酸化ケイ素層の一部を除去することが、方向性ドライエッチングを含み、それにより、約4.5マイクロメートルの前記第4の二酸化ケイ素層を除去し、前記シリコンウェハの上部付近で約12.4マイクロメートルの前記貫通シリコンビアをもたらし、前記貫通シリコンビアの中間点付近且つ前記シリコンウェハの下部付近で約4マイクロメートルの前記貫通シリコンビアをもたらす、方法。
【請求項15】
請求項1に記載の方法であって、前記シリコンウェハの上部及び前記シリコンウェハの下部に前記第の二酸化ケイ素層を蒸着させることが、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)化学物質を使用したプラズマ強化化学気相蒸着を含み、それにより、前記シリコンウェハの上部、前記シリコンウェハの中間点、及び前記シリコンウェハの下部で前記貫通シリコンビアを閉じ、厚さ約5マイクロメートルの前記第の二酸化ケイ素層をもたらす、方法。
【請求項16】
請求項1に記載の方法であって、前記シリコンウェハの上層においてデバイスを前記貫通シリコンビアに結合すること、又は前記シリコンウェハの下層において前記貫通シリコンビアにデバイスを結合することを備える、方法。
【請求項17】
請求項1に記載の方法であって、前記シリコンウェハの前記上部、前記シリコンウェハの前記下部、及び前記貫通シリコンビアに前記第1の接着層を蒸着させることが、前記シリコンウェハの前記上部及び前記シリコンウェハの前記下部に約2500オングストロームのチタンタングステンを蒸着させ、それにより、前記貫通シリコンビアを約19.4マイクロメートルまで狭窄することを備える、方法。
【請求項18】
請求項1に記載の方法であって、前記シリコンウェハの前記上部及び前記シリコンウェハの前記下部の前記第2の接着層が、約1000オングストロームの窒化チタン層を含み、前記第2の接着層が、原子層蒸着(ALD)によって蒸着される、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、シリコンウェハにおける貫通シリコンビアの形成に関する。
【背景技術】
【0002】
シリコンウェハの上側からシリコンウェハの下側への接続を確立するためのいくつかの従来技術は、絶縁(Silex)によって形成されるドープシリコンポスト、ドープポリシリコンポスト、金属ポスト、及び絶縁リング内の中空金属リングを含む。導体としてのシリコンは、低温での電気的制限、並びに(オームのオーダーの)著しい抵抗を有するが、銅などの金属は、ミリオーム抵抗レベルを有することができる。中実金属ポストは、体積当たり最も低い抵抗を提供するが、それらは、金属とシリコンウェハ又は基板との間の熱膨張ミスマッチにおいて最も高いコントラストを有する可能性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1A】貫通シリコンビアを製造する方法を示している。
図1B】貫通シリコンビアを製造する方法を示している。
図1C】貫通シリコンビアを製造する方法を示している。
図1D】貫通シリコンビアを製造する方法を示している。
図1E】貫通シリコンビアを製造する方法を示している。
図1F】貫通シリコンビアを製造する方法を示している。
図1G】貫通シリコンビアを製造する方法を示している。
図1H】貫通シリコンビアを製造する方法を示している。
図1I】貫通シリコンビアを製造する方法を示している。
図1J】貫通シリコンビアを製造する方法を示している。
図1K】貫通シリコンビアを製造する方法を示している。
図1L】貫通シリコンビアを製造する方法を示している。
図1M】貫通シリコンビアを製造する方法を示している。
図2】貫通シリコンビアのパターン及び貫通シリコンビアの構造を示している。
図3A】貫通シリコンビアを製造する方法を示すフローチャートである。
図3B】貫通シリコンビアを製造する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0004】
以下の説明では、本明細書の一部を形成する添付の図面を参照し、図面には、実施されることができる特定の実施形態の例として示される。これらの実施形態は、当業者が本発明を実施することを可能にするために十分に詳細に説明されており、他の実施形態を利用することができ、本発明の範囲から逸脱することなく、構造的、電気的、及び光学的変化がなされ得ることを理解されたい。したがって、例示的な実施形態の以下の説明は、限定された意味で解釈されるべきではなく、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0005】
1つ以上の実施形態は、低抵抗及び高密度のシリコンウェハを介した電気的接続を確立することを目的とし、同時に更なる製造のための加工性を維持することを目的とする。これは、通常、シリコンウェハの上側からシリコンウェハの下側への低抵抗接続を可能にする方法ステップの開始として意図される。
【0006】
1つ以上の実施形態は、従来の製造方法よりも熱的に許容可能な解決策をもたらす、銅環と組み合わされたガラスプラグのモデレータを提供する。より大きな孔から開始することにより、貫通シリコンビア(TSV)は、より深い深さにエッチングされ、より容易に
ライニングされることができる。そして、線状の孔は、より低い膨張係数の蒸気成長ガラスによって充填されることができる。そして、組み合わされた構造体は、化学機械的に研磨(CMP)されることができ、これは、シリコンウェハを介してパターン化された電気的金属でライニングされたビアを有する非常に平坦なシリコンウェハをもたらす。そして、中程度から低温の装置は、TSVによって相互接続されるようにウェハの上面及び裏面上に製造されることができる。そのように所望される場合、TSV形成前に、より高温の装置が製造されることができる。これは、ワイヤボンド接続ではなく、気密封止部、又はバンパ接合部を有する可能性を許容する。シリコンウェハの上面及び下面の双方が利用されることができ、又はウェハは必要に応じて積層されることができる。
【0007】
以下の説明及び図は、貫通シリコンビアの製造方法を開示している。開示された方法は、より小さい孔で始まるが、この方法は、貫通シリコンビア又は孔をより小さくし、より良好な深堀り反応性イオンエッチング(DRIE)ツールが可能になるより小さい孔は、ライニングされた後、孔を閉じるために充填されることができる。更に、化学機械研磨(CMP)と組み合わせた場合、その結果は、連続製造方法とより適合性がある平坦ウェハである。導電性ライナー金属は、以前に製造されてきたが、これらの前の方法からの孔は開いており、開放孔は、リソグラフィ及び製作能力が厳しく制限されていた。更に、他の方法は、化学気相蒸着(CVD)タングステン、めっき銅ポスト(Micross;www.micross.com)、ドープシリコン(Silex)及び他の導電体を使用して貫通シリコンビアを構成することを含むが、本明細書に開示される実施形態は、銅の高導電率だけでなく、リング構成を介したいくつかの応力修復も提供する。
【0008】
実施形態では、シリコンウェハの製造後、シリコンウェハは、シリコンウェハの表面に沿って移動するレーザ光に関連して使用される。したがって、ウェハの表面上に、いかなるワイヤボンド若しくは他の障害物も、又は少なくとも最小限の障害物のみをなくすことができる。具体的には、レーザ光は、ウェハの側面から到来し、ウェハから付着するいかなるワイヤボンド又は他の障害物も、その後にレーザ光と干渉する。そのような干渉を防止するために、実施形態は、ウェハの上面に電気的接続を有するが、これらの電気的接続は、ウェハ内でより低いレベルに引き下げられるため、ワイヤボンドがウェハに構成されると、それらのワイヤボンドは、ウェハの上面の視野から且つ任意のそのようなレーザ光ビームの経路から外に出ることになる。
【0009】
シリコンウェハの表面上の障害物の問題が対処された他の方法は、ウェハを貫通する高ドープシリコン又はポリシリコンホストである。そのようなウェハは、中程度の抵抗を有し、そのような高い抵抗は、多くのデバイスについて動作可能ではない。更に、いくつかの状況では、極低温を必要とし、シリコンは、金属ほど低温では優れた導体ではない。他の従来のシステムでは、タングステンビアが形成されるが、タングステンビアの問題は、ウェハが非常に薄い必要があるということである。同様に、銅が孔又はビアで使用される場合、ウェハは、厚さ約100マイクロメートルである必要があり、これは、デバイスの製造を極めて困難にする。
【0010】
したがって、実施形態では、使用されるウェハは、例えば、厚さ約300マイクロメートなど、より厚い。銅によって孔又はビアを完全に充填するのではなく、ウェハがより厚くされた後に銅によってライニングされることができるように、孔は、最初に少し大きく構成される。ウェハが厚さ約300マイクロメートルに近付くと、銅が膨張し、温度が極低温用途のように大きく変化すると、シリコンウェハは、より容易に破壊される。したがって、実施形態では、銅は、銅が孔をライニングするようにウェハ上にめっきされるが、銅は孔を完全には充填しない。孔を銅によってライニングする場合、孔に銅を入れることによる課題は、ウェハ全体に銅を蒸着させる方法を見出すため、楕円孔が良好に機能するが、ほとんどの蒸着技術は、平坦な表面上に銅を蒸着させ、それらは、ウェハの側壁、特
に比較的深い(すなわち、約300マイクロメートル)の側壁上に銅を蒸着させる際には非常に悪い。丸孔の場合、孔は、例えば約60-70マイクロメートルなど、比較的大きい必要がある。その大きな孔を充填することは、実際には実現可能ではない。しかしながら、孔が楕円形である場合、銅は、特に、電気めっきの前にシード層を使用する場合、めっきによって孔にきれいに蒸着する。より具体的には、約20×70マイクロメートルのサイズの楕円孔を有する場合、ウェハの上部にスパッタ蒸着することによってシード層が300マイクロメートルのウェハを介してスパッタ蒸着されることができ、そして、ウェハを裏返し、ウェハの下側をスパッタ蒸着する。約2-3マイクロメートルは、ウェハの表面上にスパッタ蒸着される。この時点で、どの程度の量の銅が孔にあるかを特定することができない場合があるが、銅は、ウェハの表面上で約2-3マイクロメートルまでめっきされる。実施形態では、楕円形は、長さ50から70マイクロメートルのいずれかによる約20マイクロメートルである。すなわち、実施形態では、楕円形は、本質的に、半分に切断され、且つ2つの直線側を有する楕円形に拡張される20マイクロメートルの円である。楕円形状では、ウェハは、スパッタ蒸着されることができ、これは、孔内のシード層の連続的なコーティングをもたらし、そして、銅は、孔に電気めっきされることができる。適切な化学的性質により、約3マイクロメートルの銅層が孔に形成される。これは、孔をかなり閉じるが、孔を完全には閉じない。
【0011】
スパッタ蒸着は、シリコンウェハの表面上で主に生じることに留意されたい。しかしながら、スパッタ蒸着の重要な部分はビア内で生じるが、非常に薄く、約千オングストローム又は2千オングストロームのみである。ビア内のスパッタ蒸着は、導電性であるように且つ銅めっき溶液がそれにめっきされるように、十分に厚い必要があるのみである。楕円形の長さに沿って、ビアの側面に接触するようにスパッタリング原子の自由度がより大きくなるため、ビアの楕円形状はここで支援する。対照的に、約20マイクロメートルの丸ビアでは、スパッタリングは、ビア内に非常に深く貫通せず、特に、スパッタリングは、丸ビア内に至る途中で約1/3又は1/4だけ貫通するにすぎない。ビアの内側が完全にコーティングされることが有益である。めっきしないビアの領域が存在する場合、すなわち、シード層が適切に配置されず且つビアがめっきしない場合、ビア接続の抵抗は、むしろ大きくなる。また、シード層が蒸着された後、ウェハは、低い抵抗を与えるために十分に銅をめっきするようにめっき溶液中に配置されるが、孔が塞がれるほど十分ではない。同様に、これは、約3マイクロメートルの銅である。要するに、スパッタ蒸着は、ビア内であるが、ほとんどはウェハの表面上に、一部の銅を蒸着させ、電気めっきは、ほとんどビア内に銅を蒸着させる。
【0012】
銅が電気めっきによって蒸着された後、ウェハを通過する銅ライニングされた楕円孔をもたらし、チタンタングステンの接着層が銅上にスパッタ蒸着される。この接着層は、主に上面及び下面上にあるが、一部は孔内にも貫通する。その後、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)を使用して、約5-8マイクロメートルの二酸化ケイ素が蒸着される。ウェハの上部及び下部のTEOSは、ウェハを被覆するが、孔を塞ぐのには十分ではない。そして、ウェハは、プラズマエッチング機に配置され、蒸着されたTEOSのほとんど全てがエッチバックされる。ここでのエッチングは方向性であり、そのため、上面から二酸化ケイ素が除去され、また、孔の上部付近の二酸化ケイ素の一部が除去される。それ(TEOS)を蒸着するよりもむしろ、一斉にこれを行うための理由は、孔内にそれを蒸着するとき、その結果がブレッドローフの上部として記載されているものであるということである。ブレッドローフの上部では、二酸化ケイ素は、上部でピンチオフする傾向があり、これは、二酸化ケイ素が上部で閉鎖するために二酸化ケイ素が孔を充填するのを防止するが、依然として孔又は鍵孔が存在する。これは、多くの場合、表面の下方にあり、回避されるべきである。その後のエッチングが行われ、二酸化ケイ素が上部から除去されると、ブレッドローフが除去される。その後、蒸着は再び行われ、孔はウェハ内でより深く充填される。これは、1回又は2回行われる必要があるにすぎない。すなわち、蒸着物、
エッチバック、他の蒸着物、他のエッチバック、そして最後の蒸着物が存在する。
【0013】
ウェハの上部の2サイクル及び下部の2サイクル後、ウェハは、シリコンコア(数マイクロメートルの二酸化ケイ素)を有する楕円形の銅ライニングされたビアを有する。そして、二酸化ケイ素が研磨されるように、機械的研磨がウェハの上面に対して行われる。すなわち、二酸化ケイ素の平坦部は、銅に研磨される。そして、ウェハの下部に対して同じ研磨が行われ、銅表面が露出される。その後、化学機械研磨が銅用に設計されたスラリによって行われ、銅がウェハの上部及び下部から取り出される。その結果は、銅環が露出した貫通シリコンビア(TSV)である。
【0014】
図1Aから図1Mは、シリコンウェハ内のこれらの貫通シリコンビアを製造する実施形態を示している。図1Aを参照すると、二酸化ケイ素の上部マスク102がシリコンウェハ101上に蒸着される。フォトレジストはまた、上部マスク102上に蒸着されることができる。上述したように、シリコンウェハ101は、通常、厚さ約300マイクロメートルである。本明細書において記載される場合、シリコンウェハの特徴が、実施形態では、その特徴が記載された大きさの約10-15%以内であることを意味する、およその幅又は厚さであることにこの時点で留意されたい。二酸化ケイ素の上部マスクは、厚さ約1-4マイクロメートルである。図1Aは、シリコンウェハ101上の下部マスク103の蒸着を更に示している。下部マスク103は、アルミニウム層であり、通常は、厚さ約1-2マイクロメートルである。例えば、二酸化ケイ素のマスクではなく、下部マスク103としてアルミニウムを使用することは、その後に下部マスクにエッチングダウンされると、シリコンウェハの下部にほとんどアンダーカットが回避される(下部マスクがアルミニウムではなく二酸化ケイ素である場合に起こるであろう)。
【0015】
図1B及び図1Cを参照すると、貫通シリコンビアパターン104は、光パターン化され、上部マスク102内にエッチングされる。そして、シリコンウェハ101を介して下部マスク103まで、貫通シリコンビア光パターンを使用して、貫通シリコンビア105がエッチングされる。実施形態では、シリコンウェハを介して下部マスク103までの貫通シリコンビア105のエッチングは、深堀り反応性イオンエッチング(DRIE)である。貫通シリコンビア105は、約20マイクロメートルから50マイクロメートル又は20マイクロメートルから70マイクロメートルの寸法を有する丸みを帯びた矩形又は楕円形である。上述したように、これらの楕円形ビアは、挿入された直線状の平行な壁によって拡張される切開された円から形成されることができる。
【0016】
ここで図1Dを参照すると、上部マスク102及び下部マスク103は、シリコンウェハ101から除去され、第2の熱二酸化ケイ素層106は、シリコンウェハの上部、シリコンウェハの下部、及び貫通シリコンビア105上で成長される。実施形態では、第2の熱二酸化ケイ素層は、厚さ約1.5マイクロメートルである。
【0017】
図1Eを参照すると、第2の熱二酸化ケイ素層106は、シリコンウェハ101からエッチングされる。実施形態では、第2の熱二酸化ケイ素層106のエッチングは、ウェットエッチングを含む。ウェットエッチングは、約21マイクロメートルまで貫通シリコンビア105を広げる。ウェットエッチングは、深堀り反応性イオンエッチングからシリコンウェハ上に形成された任意のスカラップを更に平滑化する。その後のシード層及び電気めっきが実行されるとき、そのようなスカラップがシード層によって貫通シリコンビア105をコーティングする際に困難を引き起こす可能性があることから、そのようなスカラップを除去することは有益であり得る。これに対処するために、第2の二酸化ケイ素層106は、厚さが約マイクロメートルまで成長され、そして、第2の酸化ケイ素層がエッチングされる。このエッチングは、シリコン内のより平坦部分よりもシリコン内のより鋭い点を酸化し、これは、シリコン表面を平滑化する。
【0018】
図1Fを参照すると、シリコンウェハの上部、シリコンウェハの下部、及び貫通シリコンビア上で、第3の熱酸化ケイ素層107が成長される。この第3の酸化ケイ素層107は、不動態化層を形成し、最終的に、貫通シリコンビア105における(その後の化学機械研磨(CMP)の場合、研磨がシリコンウェハまで下方に至らず、隣接貫通シリコンビア間の漏れを引き起こすように)絶縁層及び停止層として機能する。実施形態では、第3の熱二酸化ケイ素層107は、厚さ約1.5マイクロメートルである。第3の熱二酸化ケイ素層107の成長は、貫通シリコンビアを約19.5マイクロメートルまで狭窄する。第3の二酸化ケイ素層107は、化学的に研磨された(CMP)停止層をもたらす。
【0019】
図1Gを参照すると、接着層108は、シリコンウェハの上部にスパッタ蒸着される。スパッタリング蒸着は、約2500オングストロームのチタンを蒸着する。図1Hを参照すると、シリコンウェハが裏返され、約2500オングストロームのチタンがシリコンウェハの下部にスパッタ蒸着され、それによって接着層109を形成する。これらのスパッタリングの蒸着はまた、貫通シリコンビア内に若干貫通し、これは、貫通シリコンビアを約19.4マイクロメートルまで狭窄する。
【0020】
図1Iを参照すると、めっきシード層(図1Iには図示せず)が、銅を有するスパッタリングされた接着層と同等の方法で、シリコンウェハの上部、シリコンウェハの下部、及び貫通シリコンビア上に蒸着される。貫通シリコンビア105内に蒸着されたシード層は、表面上の厚さの非常に小さいパーセントである。しかしながら、後続の電気めっきには有益である。シード層をめっきした後、銅層110が貫通シリコンビア内に電気めっきされる。貫通シリコンビア中の銅層の電気めっきは、約3マイクロメートルの深さまで貫通シリコンビア中に貫通し且つ約13.4マイクロメートルまで貫通シリコンビアを狭窄する銅層をもたらす。電気めっきの後、シリコンウェハの上部及びシリコンウェハの下部に、第2の接着層(図1Iには図示せず)が蒸着される。シリコンウェハの上部及びシリコンウェハの下部のこの第2の接着層は、約2000オングストロームの厚さを有するチタンタングステン層である。上記は、いくつかの例である。ここでの課題は、導電性層がビアを完全に貫通することを必要とされるということである。その層は、めっきされることができるように、銅と同様である必要がある。銅は、単純にその多くの材料に電気めっきされることができない。
【0021】
図1Jを参照すると、第4の二酸化ケイ素層111は、シリコンウェハの上部、シリコンウェハの下部、及び貫通シリコンビアに蒸着される。シリコンウェハの上部及びシリコンウェハの下部への第4の二酸化ケイ素層の蒸着は、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)化学物質を使用したプラズマ強化化学気相蒸着を含む。この化学気相蒸着は、貫通シリコンビアを約3.4マイクロメートルまで狭窄し、厚さ約5マイクロメートルの第4の二酸化ケイ素層をもたらす。
【0022】
更に図1Jを参照すると、第4の二酸化ケイ素層111は、第4の二酸化ケイ素層の一部を除去するためにエッチングされる。第4の二酸化ケイ素層の一部分を除去するための第4の二酸化ケイ素層のエッチングは、方向性ドライエッチングを含む。方向性ドライエッチングは、ウェハの上部及び下部の外向き表面上の約4.5マイクロメートルの第4の二酸化ケイ素層を除去し、シリコンウェハの上部付近で約12.4マイクロメートルの貫通シリコンビア105と、貫通シリコンビアの中間点付近且つシリコンウェハの下部付近で約4マイクロメートルの貫通シリコンビアとをもたらす。そして、第5の二酸化ケイ素層(図1Jには図示せず)が、シリコンウェハの上部、シリコンウェハの下部、及び貫通シリコンビアに蒸着される。シリコンウェハの上部及びシリコンウェハの下部への第5の二酸化ケイ素層の蒸着は、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)化学物質を使用したプラズマ強化化学気相蒸着を含む。プラズマ強化化学気相蒸着は、シリコンウェハの上
部で約2.4マイクロメートルまで貫通シリコンビアを狭窄し、シリコンウェハの上部、シリコンウェハの中間点、及びシリコンウェハの下部付近で貫通シリコンビアを閉じる。第5の二酸化ケイ素層は、厚さ約5マイクロメートルである。
【0023】
そして、第5の二酸化ケイ素層がエッチングされ、第5の二酸化ケイ素層の一部分を除去する。第5の二酸化ケイ素層の一部を除去するための第5の二酸化ケイ素層のエッチングは、方向性ドライエッチングを含む。方向性ドライエッチングは、ウェハの上部及び下部の外向き表面上の約4.5マイクロメートルの第5の二酸化ケイ素層を除去し、シリコンウェハの上部に約12.4マイクロメートルの厚さを有する貫通シリコンビアをもたらし、更にシリコンウェハ内及びシリコンウェハの下部で閉じた貫通シリコンビアをもたらす。
【0024】
図1Kを参照すると、シリコンウェハの上部及びシリコンウェハの下部に、第6の二酸化ケイ素層112が蒸着される。シリコンウェハの上部及びシリコンウェハの下部への第6の二酸化ケイ素層の蒸着は、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)化学物質を使用したプラズマ強化化学気相蒸着を含む。プラズマ強化化学気相蒸着は、シリコンウェハの上部、シリコンウェハの中間点、及びシリコンウェハの下部で貫通シリコンビアを閉じ、更に厚さ約5マイクロメートルの第6の二酸化ケイ素層112をもたらす。
【0025】
図1Lを参照すると、第6の二酸化ケイ素層112は、シリコンウェハの上部及びシリコンウェハの下部の銅層110まで化学機械研磨(CMP)される。そして、図1Mを参照すると、銅層110、第1の接着層、及び第2の接着層は、二酸化ケイ素層107まで化学機械研磨される。
【0026】
図2は、貫通シリコンビア105のパターンを示している。貫通シリコンビア105は、1マイクロメートルの熱二酸化ケイ素層105Aを含み、チタン及び銅シード層105Bは、約4-5マイクロメートルの電気めっき銅105C、0.1マイクロメートルのチタン層105D、及びTEOS充填中間部105Eを含む。
【0027】
図3A及び図3Bは、シリコンウェハ内に貫通シリコンビア(TSV)を製造するためのシステム及び方法300の動作及び特徴を示すブロック図である。図3A及び図3Bは、複数のブロック305-370を含む。図3A及び図3Bの例においては、実質的に連続的に配置されているが、他の例は、ブロックを再順序付けし、1つ以上のブロックを省略し、及び/又は2つ以上の仮想マシン若しくはサブプロセッサとして編成された複数のプロセッサ若しくは単一のプロセッサを使用して2つ以上のブロックを並列に実行してもよい。更に、更なる他の実施例は、モジュール間で通信される通信され且つモジュールを介して通信される制御及びデータ信号と関連する1つ以上の特定の相互接続されたハードウェア又は集積回路モジュールとして、ブロックを実装することができる。したがって、任意の方法フローは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、及びハイブリッド実装に適用可能である。
【0028】
ここで図3A及び図3Bを参照すると、305において、上部マスク102がシリコンウェハ101上に蒸着される。上部マスクは、第1の二酸化ケイ素層である。306に記載されるように、シリコンウェハは、厚さ約300マイクロメートルであり、307に記載されるように、上部マスクは、厚さ約1-4マイクロメートルである。310において、下部マスク103は、シリコンウェハ101の下部に蒸着される。311に示されるように、実施形態では、下部マスクは、アルミニウム層であり、アルミニウム層は、厚さ約1-2マイクロメートルである。
【0029】
315では、貫通シリコンビアは、上部マスク102上に光パターン化(104)され
、その後、貫通シリコンビア105が上部マスク内にエッチングされる。316に示されるように、実施形態では、貫通シリコンビアは、約20マイクロメートルから約50マイクロメートル又は約20マイクロメートルから約70マイクロメートルの寸法を有する丸みを帯びた矩形又は楕円形を含む。図2を参照されたい。
【0030】
320において、貫通シリコンビア105は、シリコンウェハ101を介して下部マスク103まで、貫通シリコンビアパターンを使用してエッチングされる。321に示されるように、実施形態では、シリコンウェハを介して下部マスクまでの貫通シリコンビアのエッチングは、深堀り反応性イオンエッチング(DRIE)であり、約20マイクロメートル幅の貫通シリコンビアをもたらす。
【0031】
325において、上部マスク102及び下部マスク103は、シリコンウェハ101から除去される。326において、第2の熱二酸化ケイ素層106は、シリコンウェハの上部、シリコンウェハの下部、及び貫通シリコンビア105上で成長される。327に示されるように、実施形態では、第2の熱二酸化ケイ素層は、厚さ約1.5マイクロメートルである。328において、第2の熱二酸化ケイ素層は、シリコンウェハからエッチングされる。329に示されるように、実施形態では、第2の熱二酸化ケイ素層のエッチングは、ウェットエッチングを含み、ウェットエッチングは、貫通シリコンビアを約21マイクロメートルまで広くし、ウェットエッチングは、シリコンウェハ上に形成された任意のスカラップを平滑化する。
【0032】
330において、シリコンウェハの上部、シリコンウェハの下部、及び貫通シリコンビア上で、第3の熱酸化ケイ素層107が成長される。この第3の二酸化ケイ素層は、不動態化層を形成する。実施形態では、331に示されるように、第3の熱二酸化ケイ素層は、厚さ約1.5マイクロメートルであり、第3の熱二酸化ケイ素層の成長は、貫通シリコンビアを約19.5マイクロメートルまで狭窄し、第3の二酸化ケイ素層は、化学機械研磨(CMP)された停止層として機能する。
【0033】
335において、シリコンウェハの上部、シリコンウェハの下部、及び貫通シリコンビア上に、接着層108がスパッタ蒸着される。336において、シリコンウェハの上部及びシリコンウェハの下部に接着層をスパッタ蒸着させることは、シリコンウェハの上部及びシリコンウェハの下部に約3マイクロメートルの銅シード層が続く約2500オングストロームのチタンタングステンをスパッタ蒸着させることを含む。このスパッタ蒸着は、約19.4マイクロメートルまで貫通シリコンビアを狭窄することをもたらす。その後、338において、シリコンウェハの上部、シリコンウェハの下部、及び貫通シリコンビア上にめっきシード層が蒸着される。
【0034】
340において、銅層110は、貫通シリコンビア105内に電気めっきされる。341に示されるように、銅層を貫通シリコンビア中に電気めっきすることは、約3マイクロメートルの深さまで貫通シリコンビア内に貫通し且つ約13.4マイクロメートルまで貫通シリコンビアを狭窄する銅層をもたらす。
【0035】
345において、シリコンウェハの上部及びシリコンウェハの下部に第2の接着層が蒸着される。346に示されるように、実施形態では、シリコンウェハの上部及びシリコンウェハの下部の第2の接着層は、約1000オングストロームの厚さを有する窒化チタン層を含む。第2の接着層は、原子層蒸着(ALD)によって蒸着されることができる。
【0036】
350において、シリコンウェハの上部、シリコンウェハの下部、及び貫通シリコンビア上に、第4の二酸化ケイ素層111が蒸着される。実施形態では、351に示されるように、シリコンウェハの上部及びシリコンウェハの下部に第4の二酸化ケイ素層を蒸着さ
せることは、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)化学物質を使用したプラズマ強化化学気相蒸着を含む。これは、約3.4マイクロメートルまでの貫通シリコンビアの狭窄をもたらし、厚さ約5マイクロメートルの第4の二酸化ケイ素層をもたらす。
【0037】
352において、第4の二酸化ケイ素層がエッチングされ、第4の二酸化ケイ素層の一部を除去する。353に示されるように、実施形態では、第4の二酸化ケイ素層の一部を除去する第4の二酸化ケイ素層のエッチングは、方向性ドライエッチングを含む。方向性ドライエッチングは、約4.5マイクロメートルの第4の二酸化ケイ素層を除去し、シリコンウェハの上部付近で約12.4マイクロメートルの貫通シリコンビアをもたらし、貫通シリコンビアの中間点付近且つシリコンウェハの下部付近で約4マイクロメートルの貫通シリコンビアをもたらす。
【0038】
355において、シリコンウェハの上部、シリコンウェハの下部、及び貫通シリコンビア上に、第5の二酸化ケイ素層が蒸着される。実施形態では、356に示されるように、シリコンウェハの上部及びシリコンウェハの下部に第5の二酸化ケイ素層を蒸着させることは、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)化学物質を使用したプラズマ強化化学気相蒸着を含む。これは、シリコンウェハの上部で約2.4マイクロメートルまでの貫通シリコンビアの狭窄、シリコンウェハの上部、シリコンウェハの中間点、及びシリコンウェハの下部付近での貫通シリコンビアの閉鎖をもたらし、厚さ約5マイクロメートルの第5の二酸化ケイ素層をもたらす。
【0039】
357において、第5の二酸化ケイ素層がエッチングされ、第5の二酸化ケイ素層の一部を除去する。358において、実施形態は、方向性ドライエッチングを使用して、第5の二酸化ケイ素層の一部を除去するために、第5の二酸化ケイ素層をエッチングする。方向性ドライエッチングは、約4.5マイクロメートルの第5の二酸化ケイ素層を除去し、シリコンウェハの上部に約12.4マイクロメートルの厚さを有し且つシリコンウェハ内及びシリコンウェハの下部で貫通シリコンビアを閉じる貫通シリコンビアをもたらす。
【0040】
360において、シリコンウェハの上部及びシリコンウェハの下部に、第6の二酸化ケイ素層112が蒸着される。361において、実施形態では、シリコンウェハの上部及びシリコンウェハの下部に第6の二酸化ケイ素層を蒸着させることは、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)化学物質を使用したプラズマ強化化学気相蒸着を含む。この化学気相蒸着は、シリコンウェハの上部、シリコンウェハの中間点、及びシリコンウェハの下部で貫通シリコンビアを閉鎖し、厚さ約5マイクロメートルの第6の二酸化ケイ素層をもたらす。
【0041】
365において、第6の二酸化ケイ素層は、シリコンウェハの上部及びシリコンウェハの下部の銅層まで化学機械研磨(CMP)され、366において、銅層、第1の接着層、及び第2の接着層は、第3の二酸化ケイ素層まで化学機械研磨される。これは、基本的に、シリコンウェハ内の貫通シリコンビアの製造方法を完了させる。そして、370に示されるように、デバイスは、シリコンウェハの上層で貫通シリコンビアに結合され、及び/又はシリコンウェハの下層でデバイスを貫通シリコンビアに結合する。
【0042】
例えば、当業者にとって容易に明らかであり得るように、本発明の他の変形及び変更、並びにその様々な態様の実装が存在し、本発明は、本明細書に記載される特定の実施形態によって限定されないことが理解されるべきである。上述した特徴及び実施形態は、異なる組み合わせで互いに組み合わされてもよい。したがって、本発明の範囲内に含まれるありとあらゆる変更、変形、組み合わせ又は均等物を網羅することが想定される。
【0043】
要約は、米国特許規則1.72(b)に準拠するように提供され、読者が技術的開示の
性質及び趣旨を迅速に確認することを可能にする。特許請求の範囲の範囲又は意味を解釈又は限定するために使用されないことが理解されよう。
【0044】
前述の実施形態の説明では、本開示を合理化する目的で、様々な特徴が単一の実施形態でともにグループ化される。本開示の方法は、特許請求される実施形態が各請求項に明示的に記載されているよりも多くの特徴を有することを反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、本発明の主題は、開示される単一の実施形態の全ての特徴よりも少ない特徴にある。したがって、以下の特許請求の範囲は、別個の例示的な実施形態として、各請求項が自立している、実施形態の説明に組み込まれる。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図1H
図1I
図1J
図1K
図1L
図1M
図2
図3A
図3B