(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-03
(45)【発行日】2023-10-12
(54)【発明の名称】装置
(51)【国際特許分類】
G01D 11/24 20060101AFI20231004BHJP
G01D 11/26 20060101ALI20231004BHJP
【FI】
G01D11/24 D
G01D11/26 A
(21)【出願番号】P 2022021686
(22)【出願日】2022-02-16
【審査請求日】2022-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】植木 智子
(72)【発明者】
【氏名】吉江 智寿
(72)【発明者】
【氏名】辻本 昌洋
(72)【発明者】
【氏名】池本 哲也
(72)【発明者】
【氏名】仁科 卓海
【審査官】細見 斉子
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-173733(JP,A)
【文献】特開2012-078108(JP,A)
【文献】特開2019-203966(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 11/24,11/26
G08C 13/00-25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、前記筐体内に設けられ数値及び/又は目盛りを記載した文字板と、前記数値及び/又は前記目盛りを指し示す指針と、前記文字板及び前記指針を覆う透明板と、を備えてアナログ値を表示する表示部と、
前記文字板の一部を遮蔽するように前記透明板に配置された遮光物と、
光の屈折を利用して、前記遮光物によって視認性が妨げられた前記文字板の表示を正面から視認可能となるよう、傾斜部を有する透過部と、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項2】
透過部は、前記透明板の正面側又は背面側に配置され、かつ少なくとも一部が正面視における前記遮光物の外周に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記透過部は、プリズムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記表示部は、φ60mm以下であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記傾斜部は、前記透明板に配置されていることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記透過部は、前記遮光物の外周を覆うリング状であることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記表示部内には、前記指針を回転させるための指針軸と干渉しないための空間が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項8】
前記透過部は、前記遮光物の外周方向に複数の前記傾斜部を有することを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記透明板と前記透過部は、同じ材料であることを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記傾斜部の角度は、断面視において前記透明板に対して30°~50°であることを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記傾斜部は、曲面を有することを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記透過部は、前記透過部の断面方向に複数の前記傾斜部を有した中空構造であることを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記透過部は、前記筐体内であって、前記文字板の正面側に載置されていることを特徴とする請求項1~12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記傾斜部は、前記透明板の背面側に複数配置されており、反射物であることを特徴とする請求項1~13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
前記遮光物は、前記指針の指示値を光学センサ又は磁気センサによって、デジタル値に変換するセンサモジュールであることを特徴とする請求項1~14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
前記アナログ値は、前記文字板の前記数値/又は前記目盛を前記指針が指示する事で表される値であることを特徴とする請求項1~15のいずれか1項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、装置に関する。さらに詳しくは、計器装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、計器装置が開示されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、圧力計等の工業計器に後付け可能な磁気センサ装置について開示されている。具体的には、工業計器は、目盛板と指針とを備える。指針は、目盛り板上で軸周りに回転し、目盛り板上の値を指示する。特許文献1で開示される磁気センサ装置は、指針の指示値を遠隔で読み取るための装置であり、磁石及び磁気センサを備える。磁石は指針に取り付けられ、指針と共に回転する。磁気センサにより磁気センサに対する磁石の相対位置が検出され、磁石の相対位置に基づいた指針の指示値が電気信号として出力される。上記に示すような磁気センサ装置は、既存の計器に後付けされ、アナログ値をデジタル値に変換して出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、磁気センサ装置に電池切れ等の不具合が発生する懸念があり、正常に作動していることを確認するためには、磁気センサ装置取り付け後においても、指針が指示する目盛板の数値を目視で確認する事が必要となるが、磁気センサ装置が遮光物となり、目盛板の数値が読み取ることができない場合がある。よって、正面からは読み取ることが困難なため、斜めから読み取ろうとするが、係る場合では正確な値を読み取ることができない。
【0006】
例えば、
図1は、アナログ計器を正面から見た図である。
図2及び
図3はアナログ計器を斜めから見た図であり、それぞれ見る角度が異なる。
図1に示すように、アナログ計器を正面から見ると、その値は0.3を示している。一方で、斜めから見ると
図2では、0.3より小さい値に見え、また
図2と異なる角度から見た
図3では、0.3より大きい値を示している。このように、アナログ計器を見る角度によって、正確なアナログ値を読み取ることができない。
【0007】
そこで、本開示は上記問題に鑑み、磁気センサ装置等の遮光物取り付け後においても、アナログ値を視認可能な装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様では、筐体と、前記筐体内に設けられ数値及び/又は目盛りを記載した文字板と、前記数値及び/又は前記目盛りを指し示す指針と、前記文字板及び前記指針を覆う透明板と、を備えてアナログ値を表示する表示部と、前記文字板の一部を遮蔽するように前記透明板に配置された遮光物と、光の屈折を利用して、前記遮光物によって視認性が妨げられた前記文字板の表示を正面から視認可能となるよう、傾斜部を有する透過部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように本開示によれば、磁気センサ装置等の遮光物取り付け後においても、アナログ値を視認可能な装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、アナログ計器を正面から見た図である。
【
図2】
図2は、アナログ計器を斜めから見た図である。
【
図3】
図3は、アナログ計器を斜めから見た図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態に係る装置を模式的に示した正面図である。
【
図6】
図6は、第1実施形態に係る装置を模式的に示したA-A断面図である。
【
図7】
図7は、透過部を備えていない装置の断面図である。
【
図8】
図8は、第1実施形態に係る装置において、正面からアナログ計器の文字板を視認した場合のイメージ図である。
【
図9】
図9は、透過部を備えていない装置において、正面からアナログ計器の文字板を視認した場合のイメージ図である。
【
図11】
図11は、第2実施形態に係る装置を模式的に示した断面図である。
【
図12】
図12は、第3実施形態に係る装置を模式的に示した断面図である。
【
図14】
図14は、第4実施形態に係る装置を模式的に示した断面図である。
【
図15】
図15は、第4実施形態に係る装置の変形例を模式的に示した断面図である。
【
図16】
図16は、第5実施形態に係る装置を模式的に示した断面図である。
【
図17】
図17は、第5実施形態に係る装置の変形例を模式的に示した断面図である。
【
図18】
図18は、第6実施形態に係る装置を模式的に示した断面図である。
【
図19】
図19は、第6実施形態に係る装置の変形例を模式的に示した断面図である。
【
図20】
図20は、第7実施形態に係る装置を模式的に示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本開示の解決手段として必須であるとは限らない。
【0012】
[第1実施形態]
図4は、第1実施形態に係る装置100を模式的に示した正面図である。
図5は、表示部10の正面図である。
図6は、第1実施形態に係る装置100を模式的に示したA-A断面図である。第1実施形態に係る装置100は、
図4、
図5及び
図6に示すように、表示部10と、遮光物20と、透過部30と、を備える。第1実施形態に係る装置100は、計器装置である。
【0013】
例えば、
図5に示すようなアナログ計器等の表示部10の数値2をデジタル化するために、センサ等の遮光物20を表示部10の上にのせる。特に、計器が小径のものでは、係る場合、遮光物20が文字板4に記載した数値2や目盛り3を遮蔽し、表示部10のアナログ値を視認して読み取ることが困難となる。
【0014】
そこで、第1実施形態に係る装置100は、遮光物20の周辺に傾斜部31を有する透過部30を備えることで、アナログ値を視認可能となる。以下に第1実施形態に係る装置100の構成について説明する。なお、アナログ値は、文字板4の数値2/又は目盛3を指針5が指示する事で表される値とする。
【0015】
図4、
図5及び
図6に示すように、表示部10は、筐体1と文字板4と指針5と透明板7とを備えてアナログ値を表示する。表示部10は、アナログ計器等が挙げられる。アナログ計器は、圧力計、温度計、流量計、電力計、液面計等が挙げられる。
【0016】
筐体1は、
図6に示すように、文字板4、指針5を収容する。文字板4は、筐体1内に設けられ数値2及び/又は目盛り3を記載している。指針5は、数値2及び/又は目盛り3を指し示す。透明板7は、文字板4及び指針5の正面側(+Z方向)を覆うように、筐体1に被せられる。なお、正面側は、その対象物の+Z方向、背面側はその対象物の-Z方向を示す。
【0017】
遮光物20は、文字板4の一部を遮蔽するように透明板7の正面側に配置されている。詳細には、遮光物20は数値2及び/又は目盛り3の一部を遮蔽するように配置されている。遮光物20は、指針5の指示値を光学センサ又は磁気センサによって、デジタル値に変換するセンサモジュール等が挙げられる。
【0018】
透過部30は、光の屈折を利用して、遮光物20によって視認性が妨げられた文字板4の表示を正面からアナログ値を視認可能となるよう、少なくとも一部が正面視における遮光物20の外周に、かつ透明板7の正面側又は背面側(-Z方向)に配置された傾斜部31を有する。透過部30の少なくとも一部が遮光物20の外周に配置されている。なお、
図6においては、透過部30の全部が遮光物20の外周に配置されている。また、
図6において、傾斜部31は、透明板7の正面側に配置されている。
【0019】
傾斜部31は、
図6に示すように、文字板4中央からその外側に向けて透過部30の厚みが薄くなるように設けられている。
図6において、傾斜部31は直線である。
【0020】
透過部30は、遮光物20の外周を覆うリング状であることが好ましい。このようにすれば、透過部30の取り付が容易になる。なお、遮光物20周辺に取り付けられ、表示部10の正面から数値2及び/又は目盛り3が視認可能となればリング状に限定されず、例えば、表示部10自体が断面において台形とし、表示部10の正面側に遮光物20を載せるように取り付けてもよい。また、透過部30は、遮光物20にあらかじめ取り付け一体として使用することも可能である。さらに、透過部30は、透明板7と一体成型とすることが好ましい。このようにすれば、透過部30と透明板7との境界面での界面反射を抑制することができる。
【0021】
図6に示すように、透過部30は断面において三角形状、台形等であり、透明板7に対して傾斜する傾斜部31を有すれば、この形状に限定されない。また、透過部30は透光性である。
図6においては、傾斜部31も透光性である。
【0022】
また、透過部30は、プリズムとしてもよい。透過部30は、腕時計等で使用される部分的に拡大して文字を読みやすくするレンズのように、元々視認できる表示をより読みやすくするためのレンズとは異なる。
【0023】
第1実施形態に係る装置100は、小型のアナログ計器等を用いることができる。具体的には、表示部10の径Nは、φ60mm以下、φ50mm以下である。また、遮光物20の径Mは、φ25mm~φ40mmが好ましい。
【0024】
図6は、第1実施形態に係る装置100を模式的に示した断面図であり、透過部30を備えている。透過部30を備えることで、表示部10の正面から見たときに、
図6中の矢印のように、光が傾斜部31で屈折し視野が文字板4の中央側に移動することで、数値2及び/又は目盛り3が視認可能となる。よって、
図6及び
図8に示すように、文字板4に記載された数値2及び/又は目盛り3が遮光物20に遮蔽され、視認性が妨げられていても、透過部30を備えることで、表示部10の正面側から数値2及び/又は目盛り3が視認可能となり、アナログ値を読み取ることができる。
【0025】
透過部30の屈折率は空気の1.0より大きくし、遮光物20で遮蔽された数値2及び/又は目盛り3が屈折により見えるようにする。屈折率は、透明板7と近い値が好ましい。
【0026】
一方で、
図7は、透過部30を備えていない装置100の断面図である。透過部30を備えていない場合、光が屈折することなく通過し、遮光物20で遮蔽されていない透明板7の真下のみが視認可能となる。つまり、
図9に示すように、表示部10の正面から数値2及び/又は目盛り3が視認不可能となり、アナログ値を読み取ることができない。
【0027】
図10は、
図6に示した部分VIIを示す図であり、透過部30の拡大図である。傾斜部31の角度は、断面視において透明板7に対して30°~50°であることが好ましい。このようにすれば、視野が文字板4の中央側の適切な位置に移動することができるので、表示部10の正面から数値2及び/又は目盛り3がより明確に視認可能となり、アナログ値をより容易に読み取ることができる。なお、表示部10及び遮光物20の大きさ、表示部10の厚み、文字板4に記載された数値2及び/又は目盛り3の位置に応じて、表示部10の正面から数値2及び/又は目盛り3が視認可能となるよう、傾斜部31の角度を適宜変更すればよい。
【0028】
透明板7と透過部30は、同じ材料であることが好ましい。このようにすれば、透過部30と透明板7との境界面での界面反射を抑制できるので、表示部10の正面から数値2及び/又は目盛り3がより明確に視認可能となり、アナログ値をより容易に読み取ることができる。用いられる材料としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーネート、ABS樹脂(アクリロニトリル)、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリスチレン、AS樹脂(アクリロニトリル、スチレンのコポリマー)、シリコーン等が挙げられる。透明板7と透過部30は、例えば超音波溶着や接着剤によって、光学接着するのが好ましい。
【0029】
[第2実施形態]
図11は、第2実施形態に係る装置200を模式的に示した断面図である。第2実施形態に係る装置200は、
図11に示すように、傾斜部31が透明板7の背面側に配置されている。つまり、傾斜部31(透過部30)は、筐体1と透明板7とで構成される空間内に設けられている。このようにすれば、外気の汚れが傾斜部31表面に付着することを防止でき、長期的に表示部10の正面から数値2及び/又は目盛り3を明確に視認可能となる。
【0030】
また、
図11に示すように、表示部10内には、指針5を回転させるための指針軸6と干渉しないための空間Sが設けられていることが好ましい。このようにすれば、指針5の稼働範囲と干渉せず、正確な数値2及び/又は目盛り3が視認可能となり、アナログ値を読み取ることができる。
【0031】
[第3実施形態]
図12は、第3実施形態に係る装置300を模式的に示した断面図である。
図13は、
図12に示す領域Xの拡大図であり、透過部30の拡大図である。
図12及び
図13に示すように、透過部30は、遮光物20の外周方向に複数の傾斜部31を有する。フレネルレンズのように透過部30を同心円状の領域に分割し厚みを減らし、のこぎり状の断面を形成させる。
【0032】
このようにすれば、透過部30の厚みを抑えることができ、指針5の稼働範囲と干渉せず、正確な数値2及び/又は目盛り3が視認可能となり、アナログ値を読み取ることができる。
【0033】
また、第3実施形態に係る装置300の透過部30は、透明板7の背面側に配置されているが、透明板7の正面側に配置されてもよい。下記に説明する第4実施形態及び第5実施形態も同様である。
【0034】
[第4実施形態]
図14は、第4実施形態に係る装置400を模式的に示した断面図である。
図14に示すように、傾斜部31は曲面を有する。
図14に示す透過部30の傾斜部31は、表示部10の外側(-X、+X方向)に向けて凹形状である。
【0035】
このようにすれば、視野範囲を広げることができ、正確な数値2及び/又は目盛り3が視認可能となり、アナログ値を読み取ることができる。
【0036】
図15は、第4実施形態に係る装置400の変形例を模式的に示した断面図である。
図15に示すように、傾斜部31は曲面を有する。
図14に示す透過部30の傾斜部31は、表示部10の外側(-X、+X方向)に向けて凸形状である。
【0037】
このようにすれば、特定の視野範囲を拡大することができ、正確な数値2及び/又は目盛り3が視認可能となり、アナログ値を読み取ることができる。
【0038】
[第5実施形態]
図16は、第5実施形態に係る装置500を模式的に示した断面図である。
図17は、第5実施形態に係る装置500の変形例を模式的に示した断面図である。
図16及び
図17に示すように、透過部30は、透過部30の断面方向に複数の傾斜部31を有した中空構造である。
【0039】
このようにすれば、熱膨張収縮によって透過部30に亀裂が発生することを抑制でき、長期的に数値2及び/又は目盛り3が視認可能となり、アナログ値を読み取ることができる。
【0040】
透過部30は、
図16に示すように空隙32を有してもよく、
図17に示すように断面において略L字としてもよい。また、透過部30は、断面において、直線状の傾斜部31及び曲面上の傾斜部31との組み合わせとしてもよい。
【0041】
[第6実施形態]
図18は、第6実施形態に係る装置600を模式的に示した断面図である。
図18に示すように、透過部30は、筐体1内であって、文字板4の正面側に載置されている。透過部30は文字板4上に載置されている。このとき、遮光物20の外周の端部の直下に透過部30の一部が配置されている。また、視認したい数字及び/又は目盛り3の範囲の直上に透過部30又は傾斜部31を位置させる。
【0042】
このようにすれば、外気の汚れが傾斜部31表面に付着することを防止でき、長期的に表示部10の正面から数値2及び/又は目盛り3を明確に視認可能となる。
【0043】
図19は、第6実施形態に係る装置600の変形例を模式的に示した断面図である。
図19に示すように、透過部30は遮光物20の外周方向に複数の傾斜部31を有する。
【0044】
このようにすれば、外気の汚れが傾斜部31表面に付着することを防止でき、かつ透過部30の厚みを抑えることができるので指針5の稼働範囲との干渉を防止でき、長期的にかつ正確な数値2及び/又は目盛り3が視認可能となり、アナログ値を読み取ることができる。
【0045】
[第7実施形態]
図20は、第7実施形態に係る装置700を模式的に示した断面図である。
図20に示すように、傾斜部31は透明板7の背面側に複数配置されており、反射物である。視認したい数字及び/又は目盛り3の範囲を
図20の上側(+Z方向)の傾斜部31から下側(-Z方向)の傾斜部31へと反射させ、表示部10の正面から数値2及び/又は目盛り3を視認可能とする。このようにすれば、外気の汚れが傾斜部31表面に付着することを防止でき、長期的に数値2及び/又は目盛り3が視認可能となり、アナログ値を読み取ることができる。
【0046】
以上より、本開示に係る装置100、200、300、400、500、600、700によれば、磁気センサ装置等の遮光物の取り付け後においても、アナログ値を視認可能とし読み取ることができる。
【0047】
なお、上記のように本開示の各実施形態及び各実施例について詳細に説明したが、本開示の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは、当業者には、容易に理解できるであろう。従って、このような変形例は、全て本開示の範囲に含まれるものとする。
【0048】
例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、装置の構成、動作も本開示の各実施形態及び各実施例で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
【符号の説明】
【0049】
1 筐体、2 数値、3 目盛り、4 文字板、5 指針、6 指針軸、7 透明板、10 表示部、20 遮光物、30 透過部、31 傾斜部、32 空隙(空隙を有する中空構造)100、200、300、400、500、600、700 装置、M 遮光物の径、N 表示部の径、 S 空間