(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-04
(45)【発行日】2023-10-13
(54)【発明の名称】複合電気メッキ砥石車
(51)【国際特許分類】
B24D 99/00 20100101AFI20231005BHJP
B24D 3/00 20060101ALI20231005BHJP
B24D 7/00 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
B24D99/00 F
B24D3/00 310Z
B24D7/00 P
B24D3/00 320B
(21)【出願番号】P 2022537069
(86)(22)【出願日】2020-12-17
(86)【国際出願番号】 CN2020137275
(87)【国際公開番号】W WO2021121329
(87)【国際公開日】2021-06-24
【審査請求日】2022-06-22
(31)【優先権主張番号】201911314591.9
(32)【優先日】2019-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201922290764.X
(32)【優先日】2019-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911314595.7
(32)【優先日】2019-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201922290762.0
(32)【優先日】2019-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520348761
【氏名又は名称】桂林創源金剛石有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUILIN CHAMPION UNION DIAMOND CO., LTD
【住所又は居所原語表記】No. 8 Chuangxin Road, Qixing District Guilin, Guangxi 541004, China
(73)【特許権者】
【識別番号】522237081
【氏名又は名称】宋京新
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宋京新
(72)【発明者】
【氏名】▲龍▼慧玲
(72)【発明者】
【氏名】梁安▲寧▼
【審査官】城野 祐希
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-069604(JP,A)
【文献】中国実用新案第204195477(CN,U)
【文献】特開2009-072884(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24D 99/00
B24D 3/00
B24D 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体(1)および電気メッキ部品を含み、前記電気メッキ部品が前記本体(1)に複合的に接続される、複合電気メッキ砥石車であって、
前記電気メッキ部品は、第1接続盤(2)、吸着部材、第1電気メッキ砥石本体(3)、および第1ダイヤモンドメッキ層(301)を含み、
前記本体(1)は水入口端面(101)および中空の
環状槽(102)を含み、前記水入口端面(101)は中心に第1水入口(1011)を有する環状板構造であり、前記水入口端面(101)の外径と
前記環状槽(102)の外径は等しく、全体として同軸に接続され、前記水入口端面(101)は前記
環状槽(102)の頂面に接続され、前記水入口端面(101)と前記
環状槽(102)の内環状壁の間に中空領域が形成され、前記第1接続盤(2)と前記第1水入口(1011)は前記中空領域内に対向して配置され前記水入口端面(101)に取り外し可能に接続され、前記第1接続盤(2)と前記
環状槽(102)の内環状壁の間に隙間があり、水通路が形成され、
前記吸着部材は前記
環状槽(102)内に配置され、
前記第1電気メッキ砥石本体(3)は前記吸着部材を介して前記
環状槽(102)の底面の外側に吸着され、
前記第1ダイヤモンドメッキ層(301)は前記第1電気メッキ砥石本体(3)の外面に付着され、
前記第1接続盤(2)は、前記第1接続盤(2)の前記水入口端面(101)に近い側面に渦状に分布する複数のブレード部品(4)を含む、ことを特徴と
する複合電気メッキ砥石車。
【請求項2】
前記吸着部材は、複数の円柱状磁石(5)および複数の円柱状プラグ(6)を含み、前記複数の磁石(5)は前記
環状槽(102)の底面の周囲に間隔を置いて配置され、前記磁石(5)と前記プラグ(6)の数は同じであり、前記複数のプラグ(6)は前記複数の磁石(5)と1対1に対応し、対応の磁石(5)の上方に配置され、前記プラグ(6)は前記磁石(5)を前記
環状槽(102)底面に締まりばめで取り付ける、ことを特徴とする
請求項1に記載の複合電気メッキ砥石車。
【請求項3】
前記本体(1)の水入口端面(101)に、前記複数のプラグ(6)の数と同じのプラグ取付穴(7)が設けられ、前記プラグ(6)と前記プラグ取付穴(7)の直径が同じであり、複数のプラグ取付穴(7)は前記複数のプラグ(6)と1対1に対応して設けられ、各前記プラグ(6)はそれぞれ対応のプラグ取付穴(7)から前記
環状槽(102)内に伸び、前記プラグ(6)の下端は対応の前記磁石(5)に接続され、その上端が前記プラグ取付穴(7)内に挟持される、ことを特徴とする
請求項2に記載の複合電気メッキ砥石車。
【請求項4】
各前記ブレード部品(4)は、ブレード(401)および水押え板(402)を含み、前記ブレード(401)は円弧ブロック構造を有し、各前記ブレード(401)は前記第1接続盤(2)に渦状に分布し第1接続盤(2)の縁に近接し、前記ブレード(401)と前記第1接続盤(2)は一体的に成形され、各前記水押え板(402)はそれぞれ前記水通路に配置され対応のブレード(401)の端部に一体的に成形され、前記水押え板(402)の厚さが渦回転方向の前方から後方に徐々に増加して、斜め角度構造を形成する、ことを特徴とする
請求項3に記載の複合電気メッキ砥石車。
【請求項5】
前記複合電気メッキ砥石車は、前記本体(1)と前記第1接続盤(2)を接続するための複数の固定ねじ(8)をさらに含み、前記固定ねじ(8)と前記ブレード(401)の数は同じであり、前記複数の固定ねじ(8)はブレード(401)と1対1に対応し、前記本体(1)の水入口端面(101)と対応するブレード(401)を上から下へ順次通過する、ことを特徴とする
請求項4に記載の複合電気メッキ砥石車。
【請求項6】
前記第1電気メッキ砥石本体(3)は、前記
環状槽(102)の底面の形状と同じである環状シート構造であり、前記第1ダイヤモンドメッキ層(301)に第1水溝(9)が密に配置され、前記第1水溝(9)は条溝構造である、ことを特徴とする
請求項1に記載の複合電気メッキ砥石車。
【請求項7】
密に配置された前記第1水溝(9)は放射状であり、第1水溝(9)の軸線は円心を通り、または、
密に配置された前記第1水溝(9)はすべて同じ予定の角度で傾斜し、または、
密に配置された前記第1水溝(9)は交差した綱目構造である、ことを特徴とする
請求項6に記載の複合電気メッキ砥石車。
【請求項8】
前記複合電気メッキ砥石車は、環状帯構造を有する第1弾性クッション(10)をさらに含み、前記第1弾性クッション(10)の内径は前記
環状槽(102)の内径と同じであり、前記第1弾性クッション(10)は前記
環状槽(102)の底面と前記第1電気メッキ砥石本体(3)間に挟み込まれる、ことを特徴とする
請求項6に記載の複合電気メッキ砥石車。
【請求項9】
前記複合電気メッキ砥石車は、位置決め段差(12)をさらに含み、前記位置決め段差(12)は前記
環状槽(102)の底面の内径の周囲に設けられ、軸方向において前記第1電気メッキ砥石本体(3)へ向かって延伸して円形フランジ構造を形成する、ことを特徴とする
請求項8に記載の複合電気メッキ砥石車。
【請求項10】
前記複合電気メッキ砥石車は、前記第1電気メッキ砥石本体(3)を取り外すための複数の取り外し穴(11)をさらに含み、複数の前記取り外し穴(11)は前記
環状槽(102)の底面の外径の周囲に等間隔で開設される、ことを特徴とする
請求項1~9のいずれか1項に記載の複合電気メッキ砥石車。
【請求項11】
本体(1)および電気メッキ部品を含み、前記電気メッキ部品が前記本体(1)に複合的に接続される、複合電気メッキ砥石車であって、
前記電気メッキ部品は、マンドレル(17)、第2接続盤(18)、プレスカバー(20)、第1研磨体(21)および第2研磨体(22)を含み、
前記第2接続盤(18)は前記マンドレル(17)の下端部に嵌合され、前記マンドレル(17)に固定的に接続され、前記第2接続盤(18)に円弧状ブレード構造を有する複数の分流部品(19)が固定的に接続され、複数の前記分流部品(19)は渦形態で配置され、
前記本体(1)は前記マンドレル(17)に嵌合され、前記本体(1)と前記マンドレル(17)間に環状の水入口通路(27)が形成され、前記本体(1)は前記第2接続盤(18)の上端に配置されて、前記第2接続盤(18)に固定的に接続され、前記本体(1)と複数の前記分流部品(19)、第2接続盤(18)の上端面によって分流通路(28)が形成され、複数の分流通路(28)は渦形態で配置され、前記本体(1)の外縁はその下端が前記第2接続盤(18)を取り囲むまで下向きに延伸し、前記第2接続盤(18)の外側壁との間に環状の水出口(29)が形成され、前記水入口通路(27)は複数の分流通路(28)と連通し、複数の前記分流通路(28)はすべて前記水出口(29)と連通し、
前記プレスカバー(20)は前記本体(1)の上端に配置され、前記本体(1)に固定的に接続され、前記プレスカバー(20)は前記マンドレル(17)に嵌合され、前記プレスカバー(20)と前記マンドレル(17)間に環状の第2水入口(30)が形成され、前記第2水入口(30)は前記水入口通路(27)と連通し、
前記第1研磨体(21)は前記本体(1)の下端に配置され、前記本体(1)に取り外し可能に接続され、
前記第2研磨体(22)は前記本体(1)の外側に配置され、前記本体(1)に取り外し可能に接続される、ことを特徴
とする複合電気メッキ砥石車。
【請求項12】
前記第1研磨体(21)は、第2電気メッキ砥石本体(211)および第2ダイヤモンドメッキ層(212)を含み、
前記第2電気メッキ砥石本体(211)は前記本体(1)の下端に配置され、前記本体(1)に取り外し可能に接続され、前記第2電気メッキ砥石本体(211)の下端面に前記第2ダイヤモンドメッキ層(212)が付着される、ことを特徴とする
請求項11に記載の複合電気メッキ砥石車。
【請求項13】
前記第2電気メッキ砥石本体(211)の下端部は環状構造であり、前記第2電気メッキ砥石本体(211)の下端面に複数の第2水溝(213)が設けられ、複数の前記第2水溝(213)の一端はいずれも前記第2電気メッキ砥石本体(211)の内側と連通し、複数の前記第2水溝(213)の他端はいずれも前記第2電気メッキ砥石本体(211)の外側と連通する、ことを特徴とする
請求項12に記載の複合電気メッキ砥石車。
【請求項14】
複数の前記第2水溝(213)は前記第2電気メッキ砥石本体(211)の下端面に渦形態で配置され、隣接する2つの前記第2水溝(213)間にそれぞれ第2ダイヤモンドメッキ層(212)が配置される、ことを特徴とする
請求項13に記載の複合電気メッキ砥石車。
【請求項15】
前記第2研磨体(22)は環状構造であり、前記本体(1)の側壁の上端に嵌合され、前記第2研磨体(22)は前記プレスカバー(20)の下端に配置され、前記プレスカバー(20)は前記第2研磨体(22)を本体(1)に強く押し付ける、ことを特徴とする
請求項11に記載の複合電気メッキ砥石車。
【請求項16】
前記第2研磨体(22)は、電気メッキ研磨リング体(221)および第3ダイヤモンドメッキ層(222)を含み、
前記電気メッキ研磨リング体(221)は環状構造であり、前記本体(1)の側壁上端に嵌合され、前記電気メッキ研磨リング体(221)は前記プレスカバー(20)の下端に配置され、前記プレスカバー(20)は前記電気メッキ研磨リング体(221)を本体(1)に強く押し付け、前記電気メッキ研磨リング体(221)の外側側壁に第3ダイヤモンドメッキ層(222)が付着される、ことを特徴とする
請求項11に記載の複合電気メッキ砥石車。
【請求項17】
前記複合電気メッキ砥石車は、第2弾性クッション(23)をさらに含み、前記本体(1)の下端部に下向きに開口した
環状槽が設けられ、前記第2弾性クッション(23)は環状構造であり、前記第2弾性クッション(23)は前記
環状槽内に嵌合され、前記第2弾性クッション(23)は前記本体(1)と第1研磨体(21)間に挟み込まれる、ことを特徴とする
請求項11に記載の複合電気メッキ砥石車。
【請求項18】
前記複合電気メッキ砥石車は、複数の第1ねじ(24)をさらに含み、前記第1ねじ(24)の数は前記分流部品(19)の数と一致しており、各前記第1ねじ(24)はいずれも第2接続盤(18)の下端面から上向きに第2接続盤(18)および対応の分流部品(19)を順次通過して、前記本体(1)に接続され、各前記第1ねじ(24)はすべて前記第2接続盤(18)、対応の分流部品(19)および本体(1)を締結する、ことを特徴とする
請求項11に記載の複合電気メッキ砥石車。
【請求項19】
前記複合電気メッキ砥石車は、複数の第2ねじ(25)をさらに含み、複数の前記第2ねじ(25)はいずれもプレスカバー(20)の上端面から下向きにプレスカバー(20)を通過して前記本体(1)内に延伸し、複数の前記第2ねじ(25)はすべて前記プレスカバー(20)と本体(1)を締結する、ことを特徴とする
請求項11に記載の複合電気メッキ砥石車。
【請求項20】
前記複合電気メッキ砥石車は、複数の第3ねじ(26)をさらに含み、複数の前記第3ねじ(26)はいずれも前記第1研磨体(21)の外側側壁から第1研磨体(21)を通過して前記本体(1)内に延伸し、複数の前記第3ねじ(26)はすべて前記第1研磨体(21)と本体(1)を締結する、ことを特徴とする
請求項11に記載の複合電気メッキ砥石車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、砥石車工具の技術分野に関し、具体的には複合電気メッキ砥石車に関する。
【背景技術】
【0002】
一、内部冷却水供給構造のない装置に外部冷却を採用した場合、砥石車の回転により内径、外径および端面研削面に気流障壁が形成され、研削領域への冷却水の進入が遮断され、特に回転数が高いと、気流障壁作用が強くなり、高速研削の技術用途に適していない。さらに、外部冷却の場合、遠心力の作用下で外径から内径に向かう方向に冷却水が作用できないため、加工端面の内径に近い部分に対する冷却効果が極めて悪い。先行技術は
図1に示される。
【0003】
1.改善された方法では、砥石車は本体を可能な限り空洞化することで、中空部位を水通路として、冷却水を内径の空洞部に注入して、遠心力の作用下で、内径から径方向に沿って外径に向かう方向に、冷却水が研削面を冷却する。本体を中空にした場合、高速回転時に「リブフレーム」も冷却水に当たって乱流層やウォーターミストを形成し、冷却水がスムーズに内径空洞部に入らず冷却水量に悪影響を及ぼすため、残存部分の「リブフレーム」の接続強度を確保する必要がある。
【0004】
2.冷却水が内径の空洞部に進入しても、冷却水の一部は貫通により流出するので、遠心力の作用下で砥石車の内径部及び端面を通過する冷却水の量も非常に少なくなる。
【0005】
3.砥石車本体は加工難易度が高く、加工コストが高いため、コスト低減のために砥石車本体をリコンディショニングすることが一般的である。しかし、元の本体に再調整を行うための作業手順は複雑であり、ダイヤモンドの脱脂、精度要件を満たすための本体仕上げ、ダイヤモンドの再メッキなどの作業手順が必要であり、特に電気メッキの工程は複雑であり、生産性が低く、コストが高くなる。
【0006】
二、次に、電気メッキダイヤモンド砥石車は、砥材が単層に配置されている。ダイヤモンドの露出高さはその粒径の半分以下であるため、研削領域(砥石車が被加工物に接触する領域)の空間は狭く、切粉によって占有・遮断され、遠心力の作用下で内径から外径へ半径方向に通過する冷却水の量が非常に少なくなり、ダイヤモンドが細かいほど冷却水が通過しにくいので、冷却効果が大きく制限され、ひいては研削効率に悪影響を及ぼす。
【0007】
三、電気メッキダイヤモンド砥石車には微粉末レベルのダイヤモンドが採用されることが多いので、砥石車を正常に作動させるためには、砥石車本体を高精度加工装置で加工し、より高い加工精度の要求を満足させることが必要であり、精度が低いと、ダイヤモンド層に穴が開いたり、剥離が生じたり、ワークが焼けたり、割れたり、本体が破損したりして、本体を再調整する回数が減ったり、再使用できなくなったりすることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【0009】
本発明が解決しようとする技術的問題は、従来技術の欠点を克服するための複合電気メッキ砥石車を提供することである。
【0010】
上記の技術的問題を解決するために、本発明は以下の技術的解決策を提供する。複合電気メッキ砥石車は、本体および電気メッキ部品を含み、前記電気メッキ部品は前記本体に複合的に接続される。
【0011】
本発明は以下の有益な効果を有する。「リブフレーム」構造を追加配置することなく、砥石車に配置された電気メッキ部品を複合的に本体に接続することができるので、「リブフレーム」構造を有する砥石車の冷却水が内径空洞部にスムーズに入り込めず水量に影響を与えるという問題を回避することができ、砥石車の内部を可能な限り空洞化することにより、内径空洞部の水量を増加させることができ、さらに、電気メッキ部品を本体から取り外すことができるので、部品の交換を実現し、元の本体を再調整する作業手順がなくなり、本体の損傷が少なく、本体の再利用率や生産率を向上させ、コスト削減を達成することができる。
【0012】
上記の技術的解決策に基づいて、本発明は以下のように改善され得る。
【0013】
さらに、前記電気メッキ部品と前記本体の複合的な第1接続方法は以下のとおりである。前記電気メッキ部品は第1接続盤、吸着部材、第1電気メッキ砥石本体および第1ダイヤモンドメッキ層を含み、前記本体は水入口端面および中空の環状槽を含み、前記水入口端面は中心に第1水入口が設けられた環状板構造であり、前記水入口端面の外径と環状槽の外径は等しく全体として同軸に接続され、前記水入口端面が前記環状槽の頂面に接続され、前記水入口端面と前記環状槽の内環状壁間に中空領域が形成され、前記第1接続盤と前記第1水入口は前記中空領域内に対向して配置され前記水入口端面に取り外し可能に接続され、前記第1接続盤と前記環状槽の内環状壁の間に隙間があり、水通路が形成され、前記吸着部材は前記環状槽内に配置され、前記第1電気メッキ砥石本体は前記吸着部材を介して前記環状槽の底面の外側に吸着され、前記第1ダイヤモンドメッキ層は前記第1電気メッキ砥石本体の外面に付着され、前記第1接続盤は、前記第1接続盤の前記水入口端面に近い側面に渦状に分布する複数のブレード部品を含む。
【0014】
上記の改善された技術的解決策を採用すれば以下の有益な効果を有する。砥石車の本体と第1接続盤は、外部回転と内部冷却の効果を実現し、第1接続盤は、中空領域、すなわち内径空洞部に配置され、環状槽の内側環状壁、接続盤の外径およびブレード部品によって形成される隙間が水通路として機能し、冷却水が内径空洞部に注入されて、遠心力の作用下で内径から径方向に沿って外径への方向に研削面を冷却する。電気メッキ砥石本体は、吸着部材を介して本体に吸着され、取り外し交換可能な部品として機能するので、粒径の異なる電気メッキ砥石本体を交換することができ、元の本体を再調整する作業手順がなくなり、本体の損傷が少なく、本体の再利用率や生産率を向上させ、コスト削減を達成することができる。
【0015】
さらに、前記電気メッキ部品と前記本体の複合的な第2接続方法は以下のとおりである。前記電気メッキ部品は、マンドレル、第2接続盤、プレスカバー、第1研磨体および第2研磨体を含み、
前記第2接続盤は前記マンドレルの下端部に嵌合され、前記マンドレルに固定的に接続され、前記第2接続盤に円弧状ブレード構造を有する複数の分流部品が固定的に接続され、複数の前記分流部品は渦形態で配置され、
前記本体は前記マンドレルに嵌合され、前記本体と前記マンドレル間に環状の水入口通路が形成され、前記本体は前記第2接続盤の上端に配置されて、前記第2接続盤に固定的に接続され、前記本体と複数の前記分流部品、第2接続盤の上端面によって分流通路が形成され、複数の分流通路は渦形態で配置され、前記本体の外縁はその下端が前記第2接続盤を取り囲むまで下向きに延伸し、前記第2接続盤の外側壁との間に環状の水出口が形成され、前記水入口通路は複数の分流通路と連通し、複数の前記分流通路はすべて前記水出口と連通し、
前記プレスカバーは前記本体の上端に配置され、前記本体に固定的に接続され、前記プレスカバーは前記マンドレルに嵌合され、前記プレスカバーと前記マンドレル間に環状の第2水入口が形成され、前記第2水入口は前記水入口通路と連通し、
前記第1研磨体は前記本体の下端に配置され、前記本体に取り外し可能に接続され、
前記第2研磨体は前記本体の外側に配置され、前記本体に取り外し可能に接続される。
【0016】
上記の改善された技術的解決策を採用すれば以下の有益な効果を有する。冷却水を水入口、水入口通路、分流通路及び水出口を介して流出するように導くことができ、外部回転および内部冷却の効果を得、冷却水が遠心力作用下で、第1研磨体の研削面を均一に冷却し、冷却効率および冷却効果を効果的に向上させることができ、マンドレル、第2接続盤、分流部品、本体、プレスカバー、第1研磨体および第2研磨体は極めて低いコストで簡単に製造されるので、加工設備の投資を低減して加工難度と加工コストを低減し、使用前の交換及び操作が容易であり、本体の損傷が少なく、本体の再利用率や生産率を向上させ、コスト削減を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施例によって提供される従来技術の砥石車の構造概略図である。
【
図2】本発明の実施例によって提供される複合電気メッキ砥石車の第1接続方法の断面図である。
【
図3】本発明の実施例によって提供される複合電気メッキ砥石車の第1接続方法の全体構造概略図である。
【
図4】本発明の実施例によって提供される複合電気メッキ砥石車の第1接続方法の正面図である。
【
図5】本発明の実施例によって提供される第1電気メッキ砥石本体と弾性クッションの構造概略図である。
【
図6】本発明の実施例によって提供される第1電気メッキ砥石本体が本体に接続された後の概略図である。
【
図7】本発明の実施例によって提供されるブレード部品の概略図である(その1)。
【
図8】本発明の実施例によって提供されるブレード部品の概略図である(その2)。
【
図9】本発明の実施例によって提供される第1ダイヤモンドメッキ層に分布する水溝の概略図の1つめである。
【
図10】本発明の実施例によって提供される第1ダイヤモンドメッキ層に分布する水溝の概略図の2つめである。
【
図11】本発明の実施例によって提供される第1ダイヤモンドメッキ層に分布する水溝の概略図の3つめである。
【
図12】本発明の実施例によって提供される緩み止めファスナーの概略図である。
【
図13】本発明の実施例によって提供される緩み止めファスナーの取付概略図である。
【
図14】本発明の実施例によって提供される複合電気メッキ砥石車の第2接続方法の正面図である。
【
図15】本発明の実施例によって提供される複合電気メッキ砥石車から取り外された第1研磨体の構造概略図である。
【
図16】本発明の実施例によって提供される複合電気メッキ砥石車の第2接続方法の構造概略図である。
【
図17】本発明の実施例によって提供される第2接続盤と分流部品の正面図である。
【
図18】本発明の実施例によって提供される複合電気メッキ砥石車の第2接続方法の側視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の原理および特徴を説明するが、挙げられた実施例は、本発明の範囲を限定するものではなく、単に本発明を説明するために使用される。
【0019】
実施例1:
本実施例は複合電気メッキ砥石車を提供し、本体1、および電気メッキ部品を含み、前記電気メッキ部品は前記本体1に複合的に接続される。
【0020】
上記の実施例では、「リブフレーム」構造を追加配置することなく、砥石車に配置された電気メッキ部品を複合的に本体に接続することができるので、「リブフレーム」構造を有する砥石車の冷却水が内径空洞部にスムーズに入り込めず水量に影響を与えるという問題を回避することができ、砥石車の内部を可能な限り空洞化することにより、内径空洞部の水量を増加させることができ、さらに、電気メッキ部品を本体から取り外すことができるので、部品の交換を実現し、元の本体を再調整する作業手順がなくなり、本体の損傷が少なく、本体の再利用率や生産率を向上させ、コスト削減を達成することができる。
【0021】
実施例1に基づいて、本実施例2:
図2、3、4および6に示すように、前記電気メッキ部品と前記本体の複合的な第1接続方法は以下のとおりである。
【0022】
前記電気メッキ部品は、第1接続盤2、吸着部材、第1電気メッキ砥石本体3および第1ダイヤモンドメッキ層301を含み、前記本体1は水入口端面101および中空の環状槽102を含み、前記水入口端面101は中心に第1水入口1011が設けられた環状板構造であり、前記水入口端面101の外径と環状槽102の外径は等しく全体として同軸に接続され、前記水入口端面101が前記環状槽102の頂面に接続され、前記水入口端面101と前記環状槽102の内環状壁間に中空領域が形成され、前記第1接続盤2と前記第1水入口1011は前記中空領域内に対向して配置され前記水入口端面101に取り外し可能に接続され、前記第1接続盤2と前記環状槽102の内環状壁の間に隙間があり、水通路が形成され、前記吸着部材は前記環状槽102内に配置され、前記第1電気メッキ砥石本体3は前記吸着部材を介して前記環状槽102底面の外側に吸着され、前記第1ダイヤモンドメッキ層301は前記第1電気メッキ砥石本体3の外面に付着され、前記第1接続盤2は、前記第1接続盤2の前記水入口端面101に近い側面に渦状に分布する複数のブレード部品4を含む。
【0023】
理解され得るように、前記環状槽102の外径は前記水入口端面101の外径と重なり、水入口の直径は環状槽102の内径よりも小さく、接続盤2が水入口端面101の内径に近い位置に接続される。
【0024】
図4中の矢印は冷却水の流れ方向、つまり内径から径方向に沿って外径への方向を意味する。
【0025】
上記の実施例では、
一、砥石車の本体1と接続盤2は外部回転および内部冷却の効果を実現し、接続盤2は中空領域、すなわち内径空洞部に配置され、環状槽102の内環状壁、接続盤2の外径およびブレード部品によって形成される隙間が水通路として機能し、冷却水が内径空洞部に注入されて、遠心力の作用下で、内径から径方向に沿って外径への方向に研削面を冷却する。
二、電気メッキ砥石本体は、吸着部材を介して本体に吸着され、電気メッキ砥石本体は吸着部材を介して本体に吸着されることにより、取り外し可能な交換部品として機能するので、粒径の異なる電気メッキ砥石本体を交換することができ、元の本体を再調整する作業手順がなくなり、本体の損傷が少なく、本体の再利用率や生産率を向上させ、コスト削減を達成することができる。
【0026】
其中、「交換」の用語は、次のように理解することができる。本体部分を工具と見なし、異なる粒径のリング円盤を要求に応じて工具上に組み立てて研削を行うことができる。すなわち、ダイヤモンドメッキ層301のダイヤモンドの粒径仕様を異なる要求に応じて選択することにより、異なる粒径仕様の電気メッキ砥石本体3を得て、これを工具に組み付けることができる。
【0027】
実施例2に基づいて、本実施例3:
図2に示すように、前記吸着部材は複数の円柱状磁石5と複数のプラグ6を含み、前記複数の磁石5は前記
環状槽102底面の周囲に間隔を置いて配置され、前記磁石5と前記プラグ6の数は等しく、前記複数のプラグ6は前記複数の磁石5と1対1に対応し、対応の磁石5の上方に配置され、前記プラグ6は締まりばめにより前記磁石5を前記
環状槽102底面に取り付ける。
【0028】
上記の実施例では、複数の磁石は本体環状槽102の底面の周囲に配置され、プラグは各磁石を環状槽102底面に取り付け、各磁石は磁力によって電気メッキ砥石本体3を本体にしっかりと吸着し、動作中、電気メッキ砥石本体3が本体から分離するのを防止することができる。
【0029】
実施例3に基づいて、本実施例4:
図3に示すように、前記本体1の水入口端面101に前記複数のプラグ6の数と等しいプラグ取付穴7が設けられ、前記プラグ6と前記プラグ取付穴7の直径は同じであり、前記複数のプラグ取付穴7は前記複数のプラグ6と1対1に対応して配置され、各前記プラグ6はそれぞれ対応のプラグ取付穴7から前記
環状槽102内に延伸し、前記プラグ6の下端は対応の前記磁石5に接続され、その上端は前記プラグ取付穴7内に挟持される。
【0030】
上記の実施例では、プラグ取付穴7は、プラグ6を磁石5に取り付けるのを容易にして、プラグ6を正確に位置決めることができる。
【0031】
実施例4に基づいて、本実施例5:
図7および8に示すように、各前記ブレード部品4は、ブレード401および水押え板402を含み、前記ブレード401は円弧ブロック構造を有し、各前記ブレード401は前記第1接続盤2に渦状に分布し第1接続盤2の縁に近接し、前記ブレード401と前記第1接続盤2は一体的に成形され、各前記水押え板402はそれぞれ前記水通路に配置され対応のブレード401の端部に一体的に成形され、前記水押え板402の厚さが渦回転方向の前方から後方に徐々に増加して、斜め角度構造を形成する。
【0032】
具体的には、
図7に示すように、接続盤2に設けられた各ブレード401は時計回りの渦方向に沿って分布し、本体2の回転方向とは反対であり、または、
図8に示すように、接続盤2上の各ブレード401は反時計回りの渦方向に沿って分布し、生産および加工上の要求に応じて異なるブレード形態の接続盤2を選択すればよい。
【0033】
上記の実施例では、水押え板402は冷却水に対して押圧力を発生させ、水が小さな隙間を通って急速に流れることを確保する。
【0034】
実施例5に基づいて、本実施例6:
前記複合電気メッキ砥石車は、前記本体1と前記第1接続盤2を接続するための複数の固定ねじ8をさらに含み、前記固定ねじ8と前記ブレード401の数は同じであり、前記複数の固定ねじ8はブレード401と1対1に対応し、前記本体1の水入口端面101と対応するブレード401を上から下へ順次通過する。
【0035】
理解され得るように、ブレード401および本体1の水入口端面101に複数のねじ穴が対応して設けられ、ねじ8はブレード401のねじ穴と水入口端面101のねじ穴に対応して挿入される。
【0036】
上記の実施例では、固定ねじ8によって接続盤2を取り外し可能に本体1に接続し、取付が迅速で便利である。
【0037】
実施例2に基づいて、本実施例7:
前記第1電気メッキ砥石本体3は、前記環状槽102底面の形状と同じである環状シート構造であり、前記第1ダイヤモンドメッキ層301に第1水溝9が密に配置され、前記第1水溝9は条溝構造である。
【0038】
上記の実施例では、切屑収容溝と切屑排出溝の役割を果たし、冷却能力と切屑排出能力を大幅に向上させることができるので、高速加工に適し、研削効率の大幅な向上に資することができる。
【0039】
実施例7に基づいて、本実施例8:
図11に示すように、密に配置された前記第1水溝は放射状であり、第1水溝軸線は円心を通り、冷却水が遠心力の作用下で、内径から径方向に沿って外径に研削領域(砥石車とワークの接触領域)を冷却する。
【0040】
実施例8では、
図10に示すように、密に配置された前記第1水溝はすべて同じ予定の角度で傾斜し、その方向は、冷却水が内径から径方向に沿って外径に研削領域を冷却するのを寄与する。
【0041】
具体的には、「同じ予定の角度で傾斜」とは、水溝軸線が円心を通らず、各水溝が平行に配置され、冷却液の渦回転方向前方に延伸することを意味し、または、「同じ予定の角度で傾斜」とは、水溝軸線が円心を通らず、各第1水溝が平行に配置され、冷却液の渦回転方向後方に延伸することを意味する。
【0042】
理解され得るように、前記円心は電気メッキ砥石本体3の円心である。
【0043】
実施例8では、
図9に示すように、密に配置された前記第1水溝は交差した綱目構造であり、「網面」研削を形成するように加工面を生成し、研削領域を冷却する。
【0044】
上記の実施例では、3つの水溝形態は、いずれも冷却水が研削加工面(ダイヤモンドメッキ層)に到達する通路であり、異なる程度で冷却および切屑排出効果を向上させ、放射状、傾斜状、網目状の水溝は、順次冷却および切屑排出能力が高くなる。
【0045】
実施例7に基づいて、本実施例9:
前記複合電気メッキ砥石車は環状帯構造を有する第1弾性クッション10をさらに含み、前記第1弾性クッション10の内径は前記環状槽102の内径と同じであり、前記第1弾性クッション10は前記環状槽102底面と前記第1電気メッキ砥石本体3間に挟み込まれる。
【0046】
上記の実施例では、弾性クッション10が力を受けてわずかに変形するため、装置/砥石車/組立精度の欠陥を小さな範囲で補償することができる。
【0047】
実施例9に基づいて、本実施例10:
図5に示すように、前記複合電気メッキ砥石車は位置決め段差12をさらに含み、前記位置決め段差12は前記
環状槽102底面の内径の周囲に設けられ、軸方向において前記第1電気メッキ砥石本体3へ向かって延伸して円形フランジ構造を形成する。
【0048】
上記の実施例では、位置決め段差12により弾性クッション10と電気メッキ砥石本体3とを、変位することなく位置決めることができるので、精度および安全性を向上させる。
【0049】
実施例10では、電気メッキ砥石本体3の緩みを防止するために、電気メッキ砥石本体3を本体1に固定するための回転・緩み防止部材が配置される。
【0050】
図12および
図13に示すように、本砥石車は前記回転・緩み防止部材をさらに含み、前記回転・緩み防止部材は、電気メッキ砥石本体折り返し縁14、折り返し縁取付溝15および緩み止めファスナー16を含み、前記電気メッキ砥石本体折り返し縁14は中部にねじ穴が設けられた角板であり、前記電気メッキ砥石本体折り返し縁14は電気メッキ砥石本体3の外径の下縁に配置され、前記本体1の
環状槽102に電気メッキ砥石本体折り返し縁14に対応する折り返し縁取付溝15が設けられ、前記電気メッキ砥石本体折り返し縁14は前記折り返し縁取付溝15内に嵌合され、緩み止めファスナー16は外から内へ順次前記電気メッキ砥石本体折り返し縁14と折り返し縁取付溝15を貫通してねじ込まれることによって、電気メッキ砥石本体3を本体1に固定し、電気メッキ砥石本体3の回転および緩みを防止する効果が達成され得る。
【0051】
具体的には、複数の回転・緩み防止部材を周方向に沿って設けてもよい。
【0052】
上記の実施例1~10に基づいて、本実施例11:
前記複合電気メッキ砥石車は、前記第1電気メッキ砥石本体3を取り外すための複数の取り外し穴11をさらに含み、複数の前記取り外し穴11は前記環状槽102底面の外径の周囲に等間隔で開設される。
【0053】
上記の実施例では、取り外し穴11から電気メッキ砥石本体3をこじ開けることによって、電気メッキ砥石本体3を本体から迅速に分離することができ、生産効率が向上する。
【0054】
上記の実施例1~10に基づいて、具体的には、
図7に示すように、前記第1接続盤2の中心位置に、外部装置の主軸を接続するための円形接続突出ブロックが設けられ、前記円形接続突出ブロックは前記水入口端面101に向かって突出し、前記円形接続突出ブロックの中心位置に装置取付穴13が設けられる。
【0055】
上記の実施例では、外部装置の取付が容易になる。
【0056】
本発明の複合電気メッキ砥石車は以下の利点を有する。
1、工具となる本体部分を何度も使用することができるので、本体材料を大幅に節約し、本体の加工量を減らし、本体材料の消費量と加工費を大幅に削減することができる。
2、ダイヤモンドメッキ層の電気メッキ砥石本体は、プレス加工により極めて安価に容易に製造することができる。
3、従来のプレス加工、ローリング等の加工方法により、加工面に緻密な水通路を加工することは非常に容易であり、この水通路が切屑収容溝と切屑排出溝の役割を果たし、冷却能力と切屑排出能力を大幅に向上させることができ、高速加工に適し、研削効率の大幅な向上に資することができる。
4、電気メッキ砥石本体は、使用前に容易に交換することができる。
5、弾性クッションは力を受けてわずかに変形するため、装置/砥石車/組立の精度の欠陥を小さな範囲で補償することができる。
6、電気メッキ砥石本体は、より簡単な工程で生産され、環境保護費用が大幅に削減される可能性があり、自動生産に好適である。
【0057】
実施例1に基づいて、本実施例12:
図14~24に示すように、前記電気メッキ部品と前記本体の複合的な第2接続方法は以下のとおりである。
【0058】
前記電気メッキ部品は、マンドレル17、第2接続盤18、プレスカバー20、第1研磨体21および第2研磨体22を含み、
前記第2接続盤18は前記マンドレル17の下端部に嵌合され、前記マンドレル17に固定的に接続され、前記第2接続盤18に円弧状ブレード構造を有する複数の分流部品19が固定的に接続され、複数の前記分流部品19は渦形態で配置され、
前記本体1は前記マンドレル17に嵌合され、前記本体1と前記マンドレル17間に環状の水入口通路27が形成され、前記本体1は前記第2接続盤18の上端に配置されて、前記第2接続盤18に固定的に接続され、前記本体1と複数の前記分流部品19、第2接続盤18の上端面によって分流通路28が形成され、複数の分流通路28は渦形態で配置され、前記本体1の外縁はその下端が前記第2接続盤18を取り囲むまで下向きに延伸し、前記第2接続盤18の外側壁との間に環状の水出口29が形成され、前記水入口通路27は複数の分流通路28と連通し、複数の前記分流通路28はすべて前記水出口29と連通し、
前記プレスカバー20は前記本体1の上端に配置され、前記本体1に固定的に接続され、前記プレスカバー20は前記マンドレル17に嵌合され、前記プレスカバー20と前記マンドレル17間に環状の第2水入口30が形成され、前記第2水入口30は前記水入口通路27と連通し、
前記第1研磨体21は前記本体1の下端に配置され、前記本体1に取り外し可能に接続され、
前記第2研磨体22は前記本体1の外側に配置され、前記本体1に取り外し可能に接続される。
【0059】
具体的には、本実施例12では、前記本体1は環状構造である。
【0060】
上記の実施例では、マンドレル17、第2接続盤18、分流部品19、本体1およびプレスカバー20は、プレス加工、旋盤加工または成形研削により製造され、第1研磨体21の第2電気メッキ砥石本体211はプレス加工により製造され、複数の粒径セグメントがそれぞれバッチで同時に電気メッキされ、絶縁シールステップは対応金型を通じて容易に回避され得、使用中、必要な粒径セグメントの第1の研磨体21は、機械的な方法または磁気吸着方法で本体1に接続され、
マンドレル17、第2接続盤18、分流部品19、本体1およびプレスカバー20によって形成された第2水入口30、水入口通路27、分流通路28および水出口29は順次連通し、冷却水を案内して第2水入口30、水入口通路27、分流通路28および水出口29を介して流出させ、外部回転および内部冷却の効果を実現し、
複数の前記分流部品19と第2接続盤18の上端面および本体1によって複数の分流通路28が形成され、複数の分流通路28は渦形態で配置され、
マンドレル17の回転中、冷却水が遠心力の作用下で、複数の分流通路28を通って水出口29に流れ、冷却水が水出口29に沿って均一に噴出され、第1研磨体21の研削面を均一に冷却し、冷却効率および冷却効果を効果的に向上させることができ、
第2接続盤18、分流部品19、本体1およびプレスカバー20はプレス加工、圧延加工、旋盤加工または成形研削加工により極めて安価かつ容易に製造されるので、加工設備の投資を抑え、加工難度および加工コストもより低減され、
第1研磨体21は本体1に取り外し可能に接続され、第1研磨体21は取り外し可能な交換部品であり、複数の第1研磨体21を本体1から分離して一括して同時に電気メッキし、電気メッキ終了後本体1に組み付けることができ、生産性の向上と低コスト化を図り、使用前の交換や操作が容易で、本体1の損傷が少なく、本体1の再利用率を向上させることを実現することができる。
【0061】
実施例12に基づいて、本実施例13:
図22および
図23に示すように、前記第1研磨体21は、第2電気メッキ砥石本体211および第2ダイヤモンドメッキ層212を含み、前記第2電気メッキ砥石本体211は前記本体1の下端に配置され、前記本体1に取り外し可能に接続され、前記第2電気メッキ砥石本体211の下端面に前記第2ダイヤモンドメッキ層212が付着される。
【0062】
上記の実施例では、第2電気メッキ砥石本体211は本体1に取り外し可能に接続され、第2電気メッキ砥石本体211は取り外し可能な交換部品であり、複数の第1研磨体21を本体1から分離して一括して同時に電気メッキし、電気メッキ終了後本体1に組み付けることができ、生産性の向上と低コスト化を図り、使用前の交換や操作が容易で、本体1の損傷が少なく、本体1の再利用率を向上させることを実現することができる。
【0063】
実施例13に基づいて、本実施例14:
図19に示すように、前記第2電気メッキ砥石本体211の下端部は環状構造であり、前記第2電気メッキ砥石本体211の下端面に複数の第2水溝213が設けられ、複数の前記第2水溝213の一端はいずれも前記第2電気メッキ砥石本体211の内側と連通し、複数の前記第2水溝213の他端はいずれも前記第2電気メッキ砥石本体211の外側と連通する。
【0064】
上記の実施例では、プレス加工および圧延加工などの機械的加工により、第2電気メッキ砥石本体211に複数の第2水溝213を形成し、複数の第2水溝213により冷却水を導いて第2電気メッキ砥石本体211および第2ダイヤモンドメッキ層212を冷却し、切屑を排出させ、冷却および切屑排出能力を向上させ、または第2電気メッキ砥石本体211の下端面を綱状構造に形成することにより、冷却および切屑排出能力をさらに向上させ、高速加工に適し、研削効率を大幅に向上させるのに資することができる。
【0065】
実施例14に基づいて、本実施例15:
図23に示すように、複数の前記第2水溝213は前記第2電気メッキ砥石本体211の下端面に渦形態で配置され、隣接する2つの前記第2水溝213間にそれぞれ第2ダイヤモンドメッキ層212が配置される。
【0066】
上記の実施例では、第2水溝213は渦形態で配置され、冷却水が遠心力の作用下で迅速に第2水溝213を流れるのに有利であり、冷却および切屑排出能力を向上させ、研削効率を大幅に向上させるのに資することができる。
【0067】
実施例12に基づいて、本実施例16:
図14および
図15に示すように、前記第2研磨体22は環状構造であり、前記本体1の側壁の上端に嵌合され、前記第2研磨体22は前記プレスカバー20の下端に配置され、前記プレスカバー20は前記第2研磨体22を本体1に強く押し付ける。
【0068】
上記の実施例では、第2研磨体22は本体1に取り外し可能に接続され、第2研磨体22は取り外し可能な交換部品であり、第2研磨体22はプレス加工により本体を製造し、製造した電気メッキ本体をそれぞれ一括して同時に電気メッキし、それぞれの電気メッキ粒径セグメントを得、それぞれの電気メッキ粒径セグメントは独立して電気メッキし、電気メッキ完了後に一つずつ別々に本体1上に組み付け可能であり、自動量産に適しているので、生産性の向上とコストの低減を図ることができ、使用前の交換や操作が容易で、本体1の損傷を低減し、本体1の再利用率を向上させることができる。
【0069】
実施例12に基づいて、本実施例17:
図24に示すように、前記第2研磨体22は、電気メッキ研磨リング体221および第3ダイヤモンドメッキ層222を含み、
前記電気メッキ研磨リング体221は環状構造であり、前記本体1の側壁上端に嵌合され、前記電気メッキ研磨リング体221は前記プレスカバー20の下端に配置され、前記プレスカバー20は前記電気メッキ研磨リング体221を本体1に強く押し付け、前記電気メッキ研磨リング体221の外側側壁に第3ダイヤモンドメッキ層222が付着される。
【0070】
上記の実施例では、電気メッキ研磨リング体221は本体1に取り外し可能に接続され、取り外し可能な交換部品であり、電気メッキ研磨リング体211はプレス加工により本体を製造し、製造した電気メッキ本体をそれぞれ一括して同時に電気メッキし、それぞれの電気メッキ粒径セグメントを得、それぞれの電気メッキ粒径セグメントは独立して電気メッキし、電気メッキ完了後に一つずつ別々に本体1上に組み付け可能であり、自動量産に適しているので、生産性の向上とコストの低減を図ることができ、使用前の交換や操作が容易で、本体1の損傷を低減し、本体1の再利用率を向上させ、粒径区分の移行空間を配置することなく、複合多機能電気メッキ砥石車の軸方向空間を節約することができ、消耗品粒径のための溝の数を増やして、複合多機能電気メッキ砥石車の利用率を増加させることができる。
【0071】
上記の実施例12~17に基づいて、
図22に示すように、
前記本体1内に前記第2研磨体22に対応する下端に複数の取付穴が設けられ、複数の前記取付穴は順次間隔を置いて配置されて環状構造を形成し、各前記取付穴内にいずれもインサートブロック32および磁性部材31が設けられ、前記磁性部材31は前記インサートブロック32の下端に配置され、前記磁性部材31は前記インサートブロック32に接続され、前記インサートブロック32は前記取付穴の内壁に固定的に接続される。
【0072】
具体的には、複数の前記磁性部材31は第2電気メッキ砥石本体211を磁気的に吸着して本体1の端面に接続させ、この構造により、第1研磨体21を極めて簡単に交換することができる。前記磁性部材31は磁石である。
【0073】
実施例12に基づいて、本実施例18:
図22および
図23に示すように、記複合電気メッキ砥石車は、第2弾性クッション23をさらに含み、前記本体1の下端部に下向きに開口した
環状槽が設けられ、前記第2弾性クッション23は環状構造であり、前記第2弾性クッション23は前記
環状槽内に嵌合され、前記第2弾性クッション23は前記本体1と第1研磨体21間に挟み込まれる。
【0074】
上記の実施例では、第2弾性クッション23は力を受けてわずかに変形し、装置/砥石車/組立精度の欠陥を小さな範囲で補償することができる。
【0075】
実施例12に基づいて、本実施例19:
図21に示すように、前記複合電気メッキ砥石車は複数の第1ねじ24をさらに含み、前記第1ねじ24の数は前記分流部品19の数と一致しており、各前記第1ねじ24はいずれも第2接続盤18の下端面から上向きに第2接続盤18および対応の分流部品19を順次通過して、前記本体1に接続され、各前記第1ねじ24はすべて前記第2接続盤18、対応の分流部品19および本体1を締結する。
【0076】
上記の実施例では、複数の第1ねじ24により、第2接続盤18、対応の分流部品19および本体1を迅速かつ簡単に着脱することができる。
【0077】
実施例12に基づいて、本実施例20:
図21に示すように、前記複合電気メッキ砥石車は複数の第2ねじ25をさらに含み、複数の前記第2ねじ25はいずれもプレスカバー20の上端面から下向きにプレスカバー20を通過して前記本体1内に延伸し、複数の前記第2ねじ25はすべて前記プレスカバー20と本体1を締結する。
【0078】
上記の実施例では、複数の第2ねじ25により、プレスカバー20および本体1を迅速かつ簡単に着脱することができる。
【0079】
実施例12に基づいて、本実施例21:
図18および
図20に示すように、前記複合電気メッキ砥石車は、複数の第3ねじ26をさらに含み、複数の前記第3ねじ26はいずれも前記第1研磨体21の外側側壁から第1研磨体21を通過して前記本体1内に延伸し、複数の前記第3ねじ26はすべて前記第1研磨体21と本体1を締結する。
【0080】
上記の実施例では、複数の第3ねじ26により、第1研磨体21および本体1を迅速かつ簡単に着脱することができる。
【0081】
以上説明した本発明の好ましい実施例は、本発明を限定することを意図するものではなく、本発明の精神および原則から逸脱せずに加えられた修正、同等置換や改善は、すべて本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0082】
1 本体
2 第1接続盤
3 第1電気メッキ砥石本体
4 ブレード部品
5 磁石
6 プラグ
7 プラグ取付穴
8 固定ねじ
9 第1水溝
10 第1弾性クッション
11 取り外し穴
12 位置決め段差
13 装置取付穴
14 電気メッキ砥石本体折り返し縁
15 折り返し縁取付溝
16 緩み止めファスナー
101 水入口端面
1011 第1水入口
102 環状槽
301 第1ダイヤモンドメッキ層
401 ブレード
402 水押え板
17 マンドレル
18 第2接続盤
19 分流部品
20 プレスカバー
21 第1研磨体
22 第2研磨体
23 第2弾性クッション
24 第1ねじ
25 第2ねじ
26 第3ねじ
27 水入口通路
28 分流通路
29 水出口
30 第2水入口
31 磁性部材
32 インサートブロック
211 第2電気メッキ砥石本体
212 第2ダイヤモンドメッキ層
213 第2水溝
221 電気メッキ研磨リング体
222 第3ダイヤモンドメッキ層