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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-04
(45)【発行日】2023-10-13
(54)【発明の名称】ラベル発行装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 21/00 20060101AFI20231005BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20231005BHJP
   B41J 5/30 20060101ALI20231005BHJP
   G09F 3/00 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
B41J21/00 Z
B41J29/42 F
B41J5/30 B
G09F3/00 G
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019221651
(22)【出願日】2019-12-06
(65)【公開番号】P2021091113
(43)【公開日】2021-06-17
【審査請求日】2022-11-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100184066
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 恭
(72)【発明者】
【氏名】西野 賢一
(72)【発明者】
【氏名】清水 恒久
【審査官】牧島 元
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-081150(JP,A)
【文献】特開2014-213605(JP,A)
【文献】特開2010-198433(JP,A)
【文献】特開2013-008382(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 21/00
B41J 29/42
B41J 5/30
G09F 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発行するラベルをイメージ表示する表示部を備えるラベル発行装置であって、
前記ラベルに印字する印字項目を選択する選択手段と、
前記ラベルを印字するための印字フォーマットを生成する印字フォーマット生成手段と、を備え、
前記印字フォーマット生成手段は、前記選択手段で選択された印字項目の印字領域を変更可能に前記表示部に表示し、
前記選択された複数の印字項目の印字領域が重なって配置されている場合に、重なって配置されている複数の印字項目を一覧として前記表示部のイメージ表示内に表示する
ラベル発行装置。
【請求項2】
前記印字フォーマット生成手段は、前記一覧として表示された印字項目から一つの印字項目が選択されることで、前記選択された一つの印字項目の印字領域を変更可能に表示する請求項1に記載のラベル発行装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラベルを発行するラベル発行装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品の情報等を表示したラベルを発行するラベル発行装置が知られている。(特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-213605号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1のラベル発行装置は、ラベルを発行する際に、ラベルに記載する各項目を1項ごとに表示位置や表示サイズを設定する必要があり手間であった。
【0005】
本発明は、容易にラベルフォーマットを作成することができるラベル発行装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態は、発行するラベルをイメージ表示する表示部を備えるラベル発行装置であって、前記ラベルに印字する印字項目を選択する選択手段と、前記ラベルを印字するための印字フォーマットを生成する印字フォーマット生成手段と、を備え、前記印字フォーマット生成手段は、前記選択手段で選択された印字項目の印字領域を変更可能に前記表示部に表示し、前記選択された複数の印字項目の印字領域が重なって配置されている場合に、重なって配置されている複数の印字項目を一覧として前記表示部のイメージ表示内に表示するラベル発行装置である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態のラベル発行装置の図である。
図2】本発明の一実施形態のラベル発行装置の表示部に表示される画面の図である。
図3】本発明の一実施形態のラベル発行装置の表示部に表示される画面の図である。
図4】本発明の一実施形態のラベル発行装置の表示部に表示される画面の図である。
図5】本発明の一実施形態のラベル発行装置の表示部に表示される画面の図である。
図6】本発明の一実施形態のラベル発行装置の表示部に表示される画面の図である。
図7】本発明の一実施形態のラベル発行装置の表示部に表示される画面の図である。
図8】本発明の一実施形態のラベル発行装置の表示部に表示される画面の図である。
図9】(a)は、本発明の一実施形態のラベル発行装置の表示部に表示される画面の図であり、(b)は、発行されるラベルの一例である。
図10】本発明の一実施形態のラベル発行装置の表示部に表示される画面の図である。
図11】本発明の一実施形態のラベル発行装置の表示部に表示される画面の図である。
図12】本発明の一実施形態のラベル発行装置の表示部に表示される画面の図である。
図13】本発明の一実施形態のラベル発行装置の表示部に表示される画面の図である。
図14】本発明の一実施形態のラベル発行装置が発行するラベルに表示する印字項目のデータである。
図15】本発明の一実施形態のラベル発行装置の機能ブロック図及びハードブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
-ラベル発行装置の基本構成-
本発明の一実施形態のラベル発行装置について、図面を参考に説明する。
本発明の一実施形態のラベル発行装置は、肉類や総菜、弁当等に貼付するラベルを発行する装置であり、精肉や総菜等の量り売り商品を陳列するショーケース等の上に配置され、計量した商品のラベルを発行する。
【0009】
なお、本発明のラベル発行装置は、例えば店舗のバックヤードに配置されて、総菜等をパックしながらラベルを自動的に貼付するラベル発行装置でもよい。
ラベル発行装置は、必ずしも計量部を備えるものでなくてもよく、その形態は何ら限定されるものではない。
【0010】
本実施形態のラベル発行装置1は、図1に示すように、店員等による操作を受け付けてラベルを発行する装置本体10と、計量機能を有する計量部20を有する。
【0011】
ラベル発行装置1の装置本体10は、ラベル発行装置1全体を制御する制御部100を内蔵し、店員に対して情報を表示し店員による操作を受け付けるタッチパネル等の第1の表示入力部11と、登録した商品情報を印刷したラベルを発行する印刷部12と、メカニカルキーからなる入力部13と、ICチップの情報を読み取る読取部14を有している。
【0012】
ラベル発行装置1は、第1の表示入力部11にラベルを作成、発行するための各種の画面を表示する。店員等は、第1の表示入力部11に表示された各種の画面を操作することで、ラベルを作成し、発行することができる。
なお、ラベル発行装置1の装置本体10は、必要に応じて、第1の表示入力部11と反対側面の顧客に向かう第2の表示入力部15を有していてもよい。
【0013】
ラベル発行装置1の計量部20は、例えばロードセル等の装置を備え、載置部に載置された商品の計量値データを出力する。
ラベル発行装置1が計量部20を有することで、顧客が購入する肉類や総菜を計ることができ、量り売りに対応したラベルを発行することができる。
なお、計量部20が備える重量検出装置は、ロードセルに限らず、どのようなものでもよい。
【0014】
次に、本実施形態のラベル発行装置1においてラベルを作成し、発行するための操作について、第1の表示入力部11に表示される画面を参考にしながら説明する。
(1) ラベルサイズの設定
まず、発行するラベルのサイズを設定する。
ラベル発行装置1は、第1の表示入力部11にメニュー画面(図示はない)を表示する。
ラベル発行装置1は、店員等がメニュー画面を操作(「フリーフォーマット>ラベルサイズの設定」等)することにより、第1の表示入力部11にラベルサイズ設定画面500を表示する。
ラベルサイズ設定画面500の一例を、図2(a)に示す。
【0015】
ラベル発行装置1は、ラベルサイズ設定画面500に、ラベル幅欄500aと、ラベル長さ欄500bと、ラベル間隔欄500cと、バックフィード量設定欄500dと、バックフィード欄500eと、プリンタータイプ設定欄500fと、次へボタン500g等を配置する。
【0016】
店員等が、ラベルサイズ設定画面500のラベル幅欄500aと、ラベル長さ欄500bと、ラベル間隔欄500cに数値を入力し、プリンタータイプ設定欄500fにおいて、標準もしくはライナレスのいずれかを選択して、次へボタン500gを操作することで、ラベル発行装置1は、ラベルのサイズ等を設定する。
そして、ラベル発行装置1は、ラベルフォーマット画面600を表示する。
ラベルフォーマット画面600の一例を、図2(b)に示す。
【0017】
(2) ラベルの設定
店員は、ラベルフォーマット画面600を操作することで、ラベルフォーマットを作成するラベルを選択する。
ラベル発行装置1は、ラベルフォーマット画面600に、単品ラベル選択ボタン600aと、小計・合計ラベル選択ボタン600bと、加算ラベル選択ボタン600c等を配置する。
店員は、ラベルフォーマット画面600に表示されるいずれかの選択ボタンを選択することで、作成するラベルを設定することができる。
【0018】
例えば、店員がラベルフォーマット画面600の単品ラベル選択ボタン600aを操作することで、ラベル発行装置1は、発行するラベルとして単品ラベルを設定し、単品ラベルの項目選択画面700を表示する。
【0019】
なお、ラベル発行装置1は、店員等が、ラベルフォーマット画面600の小計・合計ラベル選択ボタン600bを操作することで小計・合計ラベルの項目選択画面を表示し、加算ラベル選択ボタン600cを操作することで加算ラベルの項目選択画面を表示する。
【0020】
以下、ラベルフォーマットの作成について、単品ラベルのフォーマットの作成を例に挙げて説明する。
単品ラベルの項目選択画面700の一例を、図3(a)に示す。
【0021】
(3) ラベルフォーマットの作成
ラベル発行装置1は、単品ラベルの項目選択画面700に、単品ラベルに印字する印字項目を選択可能に配置する。また、ラベル発行装置1は、項目選択画面700に、選択した印字項目を配置したラベルのイメージ画面を表示するためのイメージボタン700aを配置する。
【0022】
項目選択画面700に表示される印字項目は、複数の項目選択タブによって分類されており、店員がいずれかの項目選択タブを選択することで、項目選択タブに関連する複数の印字項目が表示される。
【0023】
項目選択画面700は、項目選択タブとして、「名称」タブ701、「基本項目」タブ702、「値段」タブ703、「日付」タブ704、「コメント」タブ705、「枠」タブ706及び「その他」タブ707等を備えており、図3(a)は、「名称」タブ701が選択された状態を示している。
【0024】
本実施形態の項目選択画面700においては、「名称」タブ701は、「品名」、「添加物」、「スペシャルメッセージ」、「広告文」、「産地名」、「店名」、「部位1~3」、「産地名1~3」等の項目を有している。
なお、各項目選択タブに関連する印字項目の一例を、図14に示す。
「名称」タブ701以外の項目選択タブに関連された印字項目については、説明は省略する。
【0025】
そして、店員がラベルに印字する印字項目を選択してイメージボタン700aを操作することで、ラベル発行装置1は、印字イメージ画面800を表示する。
印字イメージ画面800は、発行されるラベルのラベルフォーマットをイメージ表示する。
印字イメージ画面800の一例を、図3(b)に示す。
【0026】
図3(b)に示す例は、項目選択画面700において、店員により名称タブ701の「品名」、「添加物」及び「産地名」の印字項目が選択されたのちにイメージボタン700aが操作された例を示している。
【0027】
ラベル発行装置1は、印字イメージ画面800に、選択された「品名」の印字領域801、「添加物」の印字領域802及び「産地名」の印字領域803をランダムに表示するとともに、ラベルサイズ設定画面500で設定された寸法のラベルの外枠線800fを表示する。
【0028】
また、ラベル発行装置1は、印字イメージ画面800に、拡大ボタン800aと、縮小ボタン800bと、詳細設定ボタン800cと、戻るボタン800d等を表示する。
戻るボタン800dが操作されることで、ラベル発行装置1は、項目選択画面700に戻る。
【0029】
印字イメージ画面800における各印字領域の配置場所は、特に限定されるものではなく、例えば、図4(a)に示すように、左上から下方に向かって印字領域を順番に配置してもよく、また、図4(b)に示すように、印字領域を一部重複させて配置してもよい。
【0030】
印字領域の配置形態は、店員による設定で決定してもよいが、ラベル発行装置1は、各印字領域の配置形態をラベルの大きさや印字項目の数などで自動的に設定するようにしてもよい。また、ラベル発行装置1は、記憶部に記憶されている使用頻度の高いフォーマット等に則って自動的に配置してもよい。
【0031】
店員は、印字イメージ画面800に表示された印字領域を直接操作することで、ラベルにおける印字位置やサイズを変更することができる。
例えば、図5(a)に示すように、店員は、第1の表示入力部11に表示された印字イメージ画面800の「品名」領域801を直接タップして画面上の位置を変更することができる。
また、図5(b)に示すように、店員は、印字イメージ画面800の「品名」領域801の枠の端を直接タップして枠を広げることで、印字項目のサイズを変更することができる。
【0032】
また、店員が印字イメージ画面800の所望の印字領域(図では、「品名」領域801)を長押しなどの操作をすることで、ラベル発行装置1は、図6(a)に示すように、該印字領域の座標・寸法を設定する設定画面801aを表示するようにしてもよい。
店員は、設定画面801aに直接数値を入力することで単品ラベルにおける該「品名」領域801の印字位置やサイズを変更することができる。
【0033】
なお、店員が印字イメージ画面800に表示された所望の印字領域を長押しなどの操作をすることで、ラベル発行装置1は、印字項目のプロパティを設定する詳細設定画面(図7(b))を表示するようにしてもよい。
店員は、詳細設定画面において印字項目に表示される文字の大きさや印字項目の固定長、可変長の設定をすることができるようにしてもよい。
印字項目のプロパティの設定は、複数の印字項目を選択して、詳細設定画面において一括で設定できるようにしてもよい。
【0034】
また、ラベル発行装置1は、所望の印字領域に対する長押しなどの操作によって設定画面を順番に変更して表示するようにしてもよい。
例えば、1度目の長押しにより「サイズ変更」の設定画面を表示し、2度目の長押しにより「位置変更」の設定画面を表示し、3度目の長押しにより「固定長、可変長」の設定画面を表示するようにしてもよい。
【0035】
ラベル発行装置1は、印字項目を可変長とするか固定長とするかについて、記憶部に記憶されている情報に基づいて自動的に設定するようにしてもよく、可変長の印字項目の領域については、固定長の印字項目の領域と表示形態を異ならせてもよい。
【0036】
店員が印字イメージ画面800に表示された拡大ボタン800aを操作することで、図6(b)に示すように、印字イメージ画面800が第1の表示入力部11に拡大表示される。
拡大表示された印字イメージ画面800は、適宜スクロールバー800eが表示され、スクロールすることで印字イメージの全体を見ることができる。
【0037】
また、店員が、店員が印字イメージ画面800に表示された縮小ボタン800bを操作することで、第1の表示入力部11に印字イメージ画面800が縮小表示される。
【0038】
以上のように、本実施形態のラベル発行装置1は、店員が、第1の表示入力部11に表示される印字イメージ画面800を直接操作することで、ラベルに印字される印字項目の位置や寸法を変更することができるので、ラベルフォーマットを簡単に作成することができる。
【0039】
(4) ラベルフォーマットの作成例
(印字イメージ画面における操作例)
店員が、項目選択画面700において、所望の印字項目を選択し、イメージボタン700aを操作した時に表示される印字イメージ画面800の一例を、図7(a)に示す。
具体的には、「名称」タブ701の「品名」、「基本項目」タブ702の「内容量」、「バーコード」、「製造者」、「値段」タブ703の「値段」、「日付」タブ704の「加工日」、「消費期限」、「コメント」タブ705の「コメント1」、「コメント2」、「マーク1」、「枠」タブ706の「フレーム1」を選択して、イメージボタン700aを操作することで表示される印字イメージ画面800の一例である。
【0040】
なお、ラベル発行装置1は、印字項目が選択されずにイメージボタン700aが操作されることですべての印字項目が配置された印字イメージ画面800を表示して、そこから不必要な印字項目を削除することで、印字イメージ画面800を形成できるようにしてもよい。
【0041】
なお、図7(a)に示す例では、選択された項目の表示領域である「品名」領域801、「バーコード」領域804、「消費期限」領域805、「値段」領域806、「内容量」領域807、「加工日」領域808、「コメント1」領域809、「コメント2」領域810、「製造者」領域811、「マーク1」領域812、「フレーム1」813が印字イメージ画面800に表示された外枠線800f内に左上から並べて配置されている。
なお、「フレーム1」813は、ラベルに表示される枠である。
【0042】
店員は、印字イメージ画面800に表示されたいずれかの印字領域を選択して詳細設定ボタン800cを操作することで、該印字領域のプロパティを設定するが可能になる。
具体的には、ラベル発行装置1は、店員がいずれかの印字領域を選択して詳細設定ボタン800cを操作すると、選択された印字項目を詳細設定するための詳細設定画面900を表示する。
詳細設定画面900の一例を、図7(b)に示す。
【0043】
店員は、詳細設定画面900に配置される項目を選択し入力欄に直接数値を入力することで印字領域の大きさや位置等を設定することができる。
ラベル発行装置1は、店員が詳細設定画面900に配置される項目(図7(b)の例では、「文字サイズ」901)を選択(タッチ)することで詳細設定画面900に該項目についての詳細設定リスト901aを表示してもよい。店員は、詳細設定リスト901aから適宜選択することで項目を設定することができる。
【0044】
また、ラベル発行装置1は、店員が印字イメージ画面800に表示された「コメント1」領域809を選択(タッチ)することで、情報をテキスト入力できるテキストウインドウを印字イメージ画面800もしくは詳細設定画面900上にポップアップ表示してもよい。
店員は、表示されたテキストウインドウに適宜コメントを入力することで、コメント1に表示する内容を設定することができる。
【0045】
また、店員が印字イメージ画面800を長押しなどの操作をすることで、ラベル発行装置1は、印字項目のプロパティを設定する詳細設定画面を表示するようにしてもよい。
【0046】
例えば、ラベル発行装置1は、複数の印字項目が配置された印字イメージ画面800が長押しされることにより、項目リスト830を表示する。
項目リスト830が表示された印字イメージ画面800を、図8(a)に示す。
店員が項目リスト830の中から任意の項目(図では、「値段」の項目)を選択することで、選択された項目の詳細設定画面900を表示する。
【0047】
ラベル発行装置1は、詳細設定画面900を表示するに際して、図8(b)に示すように、詳細設定画面900の下方の領域にイメージ画面950を合わせて表示してもよく、店員が詳細設定画面を編集することで、イメージ画面950を更新してもよい。
図8(b)に示す例では、「値段」項目の寸法が編集されたことで、イメージ画面950の「値段」領域806の寸法が変更されている。
【0048】
なお、ラベル発行装置1は、図3(a)に示す項目選択画面700の印字項目のいずれかを長押し操作等することで、該印字項目についての詳細設定画面900を表示してもよい。
【0049】
店員は、印字イメージ画面800に表示された各印字領域の位置及び寸法を設定することで、図9(a)に示すように、印字イメージ画面800に各印字領域が配置されたラベルフォーマットを作成することができる。
図9(b)に、実際に印字されるラベルの一例を示す。
【0050】
以上のように、本実施形態のラベル発行装置1は、項目選択画面700において印字項目を選択することで、選択された印字項目の印字領域が配置された印字イメージ画面を表示する。店員は、印字イメージ画面上でラベルフォーマットを作成することができるので、印字項目ごとに表示位置や寸法を設定する必要がなく、簡単に所望のラベルを作成、発行することができる。
【0051】
(印字イメージ画面の他の実施例1)
ラベル発行装置1は、項目選択画面700において選択された複数の印字項目の印字領域を、印字イメージ画面800に一部重複して配置してもよい。
しかし、印字イメージ画面800に複数の印字領域が重複して配置されることにより、店員が、位置や寸法を変更する印字項目を認識しにくい可能性がある。
【0052】
本実施形態のラベル発行装置1においては、印字イメージ画面800に重複して配置された印字領域に対する操作性を向上させる機能を有している。
【0053】
例えば、店員が、印字イメージ画面800に重複して配置された印字領域801,802,803を操作(タッチ)することで、ラベル発行装置1は、重複しているすべての印字項目を示すリストアップウインドウ800gを印字イメージ画面800に表示する。
すべての印字項目を示すリストアップウインドウ800gが表示された印字イメージ画面800を、図10(a)に示す。
【0054】
図10(a)に示す例では、印字イメージ画面800に「品名」領域801、「添加物」領域802及び「産地名」領域803が重複してひとかたまりの領域850が表示されている。
店員が、項目が重複された領域850を操作(タッチ)することで、ラベル発行装置1は、「品名」、「添加物」及び「産地名」がリストアップされたリストアップウインドウ800gを印字イメージ画面800に表示する。
なお、リストアップウインドウ800gは、印字イメージ画面800が表示される際に自動的に表示されるようにしてもよい。
【0055】
店員が、リストアップウインドウ800gにリストアップされた項目から、適宜の項目(例えば「品名」)を選択することで、図10(b)に示すように、重複して配置された項目領域の中から選択された項目領域(「品名」領域801)がアクティブ(例えば、領域の枠の色が変化する等により、示すことができる。)となり、位置や寸法の変更や詳細設定画面に移行して設定することができる。
【0056】
また、図11(a)に示すように、店員が、印字イメージ画面800に配置された一つの印字領域(「バーコード」領域804)を移動して、他の印字領域(「添加物」領域802)に重複した場合には、ラベル発行装置1は、重複した印字項目を示すリストアップウインドウ800gを表示する。
【0057】
店員は、図11(b)に示すように、リストアップウインドウ800gから、重複した他の印字領域(「添加物」領域802)の印字項目を選択することで、他の印字領域(「添加物」領域802)がアクティブとなり、重複しない他の場所に移動させることができる。
【0058】
以上のように、項目選択画面700において選択された印字項目の項目領域を重複して配置した場合であっても、店員が操作したい項目を簡単に認識することができる。
【0059】
(印字イメージ画面の他の操作例3)
ラベル発行装置1は、印字イメージ画面800に重ねて項目選択画面を透かした状態で配置してもよい。
例えば、図12(a)に示すように、印字イメージ画面800に項目選択ウインドウ750を透かして重ねて表示してもよい。
【0060】
店員が項目選択ウインドウ750の所望の項目を選択することで、ラベル発行装置1は、印字イメージ画面800に選択された印字項目を表示する。
図12(b)では、項目選択ウインドウ750の「店名」の項目が選択されたことで、印字イメージ画面800には、「店名」領域814が追加されている。
【0061】
(印字イメージ画面の他の操作例4)
ラベル発行装置1は、同一画面上に項目選択画面700と印字イメージ画面800を並べて配置してもよい。
例えば、図13(a)に示すように、画面の上方領域に項目選択画面700を表示して、画面の下方領域に印字イメージ画面800を表示してもよい。
【0062】
項目選択画面700と印字イメージ画面800を並べて表示することで、店員が項目選択画面700で印字項目(「品名」、「添加物」)を選択するたびに印字イメージ画面800に選択された項目領域(「品名」領域801、「添加物」領域802)を表示するようにしてもよい。
【0063】
(印字イメージ画面の他の操作例5)
ラベル発行装置1は、ラベルの種類によって、印字イメージ画面800に、印字項目のいくつかを配置位置及び寸法を自動的に設定して配置してもよい。
【0064】
例えば、単品ラベルにおいては、「バーコード」がラベルの左上位置に配置され、「製造者」及び「マーク1」がラベルの下方位置に表示されることが多いとする。
ラベル発行装置1は、図13(a)に示すように、印字イメージ画面800を表示する際に、「バーコード」領域804をラベルの左上位置に配置し、「店名」領域814及び「マーク1」領域812をラベルの下方位置に自動的に配置するようにしてもよい。
ただし、印字イメージ画面800に自動的に配置された項目領域の位置や寸法は、店員の操作に応じて、変更可能とすることが好ましい。
【0065】
なお、自動的に配置された項目領域については、領域を示す枠の色を変えるなど他の領域との表示方法を変更するようにしてもよい。
ラベル発行装置1は、所定の印字項目の配置位置もしくは所定の印字項目の表示寸法を、記憶部に保存されている標準的なフォーマットや、過去に多く作成、発行された使用頻度の高いのラベルフォーマットの情報をもとに推測して自動的に設定してもよい。
【0066】
-ラベル発行装置1の機能ブロック図-
本実施形態のラベル発行装置1の機能ブロック図の一例を図15(a)に示す。
ラベル発行装置1の制御部100は、第1の表示入力部11及び第2の表示入力部15等の表示部に各種情報を表示する表示手段101aと、第1の表示入力部11及び第2の表示入力部15に対する操作を受け付ける受付手段101bと、ラベルに印字する印字項目を選択する選択手段102と、ラベルに印刷するための印字フォーマットを生成する印字フォーマット生成手段103と、ラベルを印刷する印刷手段112を有している。
【0067】
また、ラベル発行装置1の制御部100は、入力部13を制御する入力手段113と、読取部14を制御する読取手段114と、計量部20を制御する計量手段120を有する。
【0068】
前記表示手段111aは、第1の表示入力部11もしくは第2の表示入力部15にラベルを発行するための各種画面を表示する(表示処理)。
なお、前記表示手段111aは、第1の表示入力部11及び第2の表示入力部15に同じ画面を表示することができるが、異なるフォーマットを設定するための画面を表示してもよい。
【0069】
前記受付手段111bは、第1の表示入力部11もしくは第2の表示入力部15に表示した各種画面に対する店員等の操作を受け付ける(操作受付処理)。
【0070】
前記選択手段111cは、店員等の操作に基づいて、ラベルに印刷する印字項目を選択する(印字項目選択処理)。
【0071】
前記印字フォーマット生成手段111dは、選択手段111cにより選択した印字項目を印字するラベルの印字フォーマットを生成する(印字フォーマット生成処理)。
例えば、前記印字フォーマット生成手段111dは、選択手段111cが選択した各印字項目の印字領域を第1の表示入力部11のイメージ画面に変更可能に配置する。
そして、イメージ画面に表示された印字領域に対する店員の操作に応じて、ラベルにおける印字領域の位置や寸法を設定する。
【0072】
前記印刷手段111eは、生成された印字フォーマットに基づいて印字データを作成し、印刷部からラベルを発行する(印刷処理)。
【0073】
その他、前記制御部100は、ラベル発行装置1を総括して制御しており、例えば入力(取得)もしくは検出した各情報を適宜メモリなどの記憶装置に記憶したり、各情報を記憶装置から読み出して第1の表示入力部11等の表示部に表示したり、他の装置との間で情報の交換をしたりする。
以上、ラベル発行装置1の機能について説明した。
【0074】
-ラベル発行装置のハードブロック図―
次に、ラベル発行装置1のブロック図の一例を、図15(b)に示す。
本実施形態のラベル発行装置1は、制御部100として、CPU1001と、ROM1002と、RAM1003と、メモリ1004と、ネットワークI/F1005と、入力部I/F1006と、表示部I/F1007と、印刷部I/F1008などを有している。
【0075】
CPU1001は、コンピューターを構成し、ソフトウエアプログラムの命令を実行する。
ROM1002は、CPU1001で動作するためのプログラム等を予め記憶している。なお、プログラム等は、CD-ROMなどの可搬型記憶媒体に記憶させ、CD-ROMドライブなどの外部装置により読み取るように構成してもよい。
【0076】
RAM1003は、プログラムの記憶及びソフトウエアが動作するために必要なワーク記憶領域として使用される。
メモリ1004は、ハードディスク装置等から構成され商品マスタ等の情報を記憶している。
【0077】
ネットワークI/F1005は、ネットワーク上に接続された手段とデータのやり取りを行うための回路である。
入力部I/F1006は、バーコードスキャナやメカニカルキー等の入力部13との入出力を行うための回路である。
表示部I/F1007は、タッチパネル等の表示部との入出力を行うための回路である。
印刷部I/F1008は、プリンタ等の印刷部との入出力を行うための回路である。
【0078】
-実施形態のラベル発行装置-
以上のように、本発明は、ラベルを発行するラベル発行装置に関する。
従来、商品の各項目をラベルに表示するラベル発行装置が知られている。
(特許文献1:特開2014-213605号公報)
しかし、上記特許文献1のラベル発行装置は、ラベルを発行する際に、ラベルに記載する各項目を1項ごとに表示位置や表示サイズを設定する必要があり手間であった。
本発明は、容易にラベルフォーマットを作成することができるラベル発行装置を提供することを目的とする。
そして、本実施形態のラベル発行装置によれば、発行するラベルに印字する印字項目の印字領域をイメージ画面に表示して、直接印字領域を操作して位置や寸法を変更することができるので、ラベルフォーマットを容易に作成することができる。
【0079】
-変形例-
上記実施形態のラベル発行装置1の表示部に表示されるラベルを生成するための画面は、例えばスマートフォンやタブレットなどにアプリを導入して、スマートフォンやタブレットでラベルの印字フォーマットを生成できるようにしてもよい。
その際、例えば印字項目のプロパティ設定画面をフリック操作などによって表示するようにしてもよい。
【0080】
以上の実施形態は,請求項に記載された発明を限定するものではなく,例示として取り扱われることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0081】
1 :ラベル発行装置
11 :第1の表示入力部(表示部)
100 :制御部
101a :表示手段
101b :受付手段
102 :選択手段
103 :印字フォーマット生成手段

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