IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社MaaS Tech Japanの特許一覧

<>
  • 特許-プログラム及び情報処理装置 図1
  • 特許-プログラム及び情報処理装置 図2
  • 特許-プログラム及び情報処理装置 図3
  • 特許-プログラム及び情報処理装置 図4
  • 特許-プログラム及び情報処理装置 図5
  • 特許-プログラム及び情報処理装置 図6
  • 特許-プログラム及び情報処理装置 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-04
(45)【発行日】2023-10-13
(54)【発明の名称】プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/083 20230101AFI20231005BHJP
【FI】
G06Q10/083
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021066308
(22)【出願日】2021-04-09
(65)【公開番号】P2022161465
(43)【公開日】2022-10-21
【審査請求日】2022-05-30
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】518388498
【氏名又は名称】株式会社MaaS Tech Japan
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 功
(72)【発明者】
【氏名】日高 洋祐
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-016232(JP,A)
【文献】特開2016-189176(JP,A)
【文献】特開2000-020890(JP,A)
【文献】国際公開第2017/179282(WO,A1)
【文献】特開2021-033832(JP,A)
【文献】Uberの競合Lyft、アプリでの複数の立ち寄り指定を可能に,[online],ITmedia, Inc.,2016年08月09日,https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1608/09/news097.html,[検索日 2023.04.17]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ユーザの端末装置から、利用者を出発地から目的地まで輸送する第一要求を取得する第一取得手段、
前記ユーザの端末装置から、注文商品を前記目的地に輸送する第二要求を取得する第二取得手段、
前記出発地から前記第二要求に含まれる前記注文商品を供給する供給者を経由して前記目的地に至る経路を検索し、検索した経路における輸送料金及び前記注文商品の料金の合計料金を前記ユーザの端末装置に提示し、前記ユーザの端末装置による前記合計料金の決済指示に応じて前記合計料金の決済を行い、前記決済の後に前記利用者を前記出発地から前記目的地まで輸送すると共に、前記注文商品を当該目的地まで輸送する前記経路を含む指示情報を、輸送サービスを提供する提供者の端末装置に送信する制御手段、
として機能させる、
プログラム。
【請求項2】
前記制御手段は、前記第一要求に従って、前記出発地から前記目的地までの経路を検索し、検索した経路の輸送料金を算出し、前記注文商品を供給する供給者の住所及び供給可能商品に関する情報を含む供給者情報に基づいて前記出発地から前記目的地までの前記経路に応じた前記供給可能商品を前記ユーザの端末装置に提案し、
前記第二取得手段は、前記供給可能商品から前記ユーザによって選択された商品を前記注文商品として取得する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記供給可能商品は、前記経路から所定距離以内において供給される商品である、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記供給可能商品は、前記出発地から所定距離以内において供給される商品である、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記第一要求は、前記利用者を輸送する日時を含み、
前記供給可能商品は、前記日時において供給される商品である、
請求項2乃至4の何れか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記供給可能商品は、前記ユーザ又は前記利用者の属性に基づく商品である、
請求項2乃至5の何れか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記制御手段は、前記注文商品を供給する供給者の端末装置に、当該注文商品と前記提供者に関する注文情報を送信する、
請求項1乃至6の何れか1項に記載のプログラム。
【請求項8】
ユーザの端末装置から、利用者を出発地から目的地まで輸送する第一要求を取得する第一取得手段と、
前記ユーザの端末装置から、注文商品を前記目的地に輸送する第二要求を取得する第二取得手段と、
前記出発地から前記第二要求に含まれる前記注文商品を供給する供給者を経由して前記目的地に至る経路を検索し、検索した経路における輸送料金及び前記注文商品の料金の合計料金を前記ユーザの端末装置に提示し、前記ユーザの端末装置による前記合計料金の決済指示に応じて前記合計料金の決済を行い、前記決済の後に前記利用者を前記出発地から前記目的地まで輸送すると共に、前記注文商品を当該目的地まで輸送する前記経路を含む指示情報を、輸送サービスを提供する提供者の端末装置に送信する制御手段と、
を備える情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、商品を供給する供給者(例えば飲食店)から当該商品をユーザの自宅等へ輸送するサービスが知られている。
【0003】
これに関し、非特許文献1には、タクシーを用いて飲食店からユーザの自宅等に商品(例えば食品)を輸送する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】日本交通株式会社、“[ニュースリリース]都内初! 日本交通のタクシーが「富麗華」「ウルフギャング・ステーキハウス」のデリバリーを開始!”、[online]、令和2年4月27日、[令和3年3月29日検索]、インターネット<URL:https://www.nihon-kotsu-taxi.jp/news/200427/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、商品を輸送するタクシーには、利用者(乗客)の乗車スペースが余っているにも関わらず、利用者を輸送することはできなかった。このため、商品に対する輸送コストが高くなるという問題があった。
【0006】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、商品に対する輸送コストを低下させることができるプログラム及び情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第一態様に係るプログラムは、コンピュータを、ユーザの端末装置から、利用者を出発地から目的地まで輸送する第一要求を取得する第一取得手段、前記ユーザの端末装置から、注文商品を前記目的地に輸送する第二要求を取得する第二取得手段、前記利用者を前記出発地から前記目的地まで輸送すると共に、前記注文商品を当該目的地まで輸送する指示情報を、輸送サービスを提供する提供者の端末装置に送信する制御手段、として機能させる。
【0008】
また、本発明の第二態様では、前記制御手段は、前記出発地から前記目的地までの経路に応じた供給可能商品を前記ユーザの端末装置に提案し、前記第二取得手段は、前記供給可能商品から前記ユーザによって選択された商品を注文商品として取得する。
【0009】
また、本発明の第三態様では、前記供給可能商品は、前記経路から所定距離以内において供給される商品である。
【0010】
また、本発明の第四態様では、前記供給可能商品は、前記出発地から所定距離以内において供給される商品である。
【0011】
また、本発明の第五態様では、前記第一要求は、前記利用者を輸送する日時を含み、前記供給可能商品は、前記日時において供給される商品である。
【0012】
また、本発明の第六態様では、前記供給可能商品は、前記ユーザ又は前記利用者の属性に基づく商品である。
【0013】
また、本発明の第七態様では、前記制御手段は、前記注文商品を供給する供給者の端末装置に、当該注文商品と前記提供者に関する注文情報を送信する。
【0014】
また、本発明の第八態様に係る情報処理装置は、ユーザの端末装置から、利用者を出発地から目的地まで輸送する第一要求を取得する第一取得手段と、前記ユーザの端末装置から、注文商品を前記目的地に輸送する第二要求を取得する第二取得手段と、前記利用者を前記出発地から前記目的地まで輸送すると共に、前記注文商品を当該目的地まで輸送する指示情報を、輸送サービスを提供する提供者の端末装置に送信する制御手段と、を備える。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、商品に対する輸送コストを低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の本実施形態に係る情報処理システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
図2図1に示すサーバ装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3図1に示すサーバ装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図4】本実施形態に係る情報処理システムにおいて、図3に示す各機能手段が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図5】本実施形態に係る第一要求ページの一例を示す図である。
図6】本実施形態に係る第二要求ページの一例を示す図である。
図7】本実施形態に係る確認ページの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態(以下、「本実施形態」という。)について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素及びステップに対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0018】
<全体構成>
図1は、本発明の本実施形態に係る情報処理システム1の全体構成の一例を示すブロック図である。
【0019】
図1に示すように、情報処理システム1は、サーバ装置10と、複数の端末装置12と、を備える。これらの装置は、インターネットや電話回線網等の通信ネットワークNTを介して互いに通信可能に構成されている。
【0020】
サーバ装置10は、各種制御を行う情報処理装置(コンピュータ)である。このサーバ装置10は、例えば、利用者や商品の輸送に関する仲介や決済代行サービスを提供する事業者によって管理/運営されている。
【0021】
端末装置12は、ユーザや提供者、供給者が操作する情報処理装置である。提供者は、輸送サービスを提供する提供者である。この提供者としては、例えば、交通サービスを提供する事業者(例えばタクシー業者)や、当該事業者の運転手(配送者)等が挙げられる。また、供給者は、商品やサービスを供給する供給者である。この供給者としては、例えば、各種商品やサービスを供給する店舗(例えば飲食店)の事業者等が挙げられる。
ユーザや提供者、供給者は、この端末装置12を操作してサーバ装置10にアクセスする。これら端末装置12は、例えば、第一端末装置12Aと、第二端末装置12Bと、第三端末装置12Cと、を含む。端末装置12としては、携帯電話やスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等が挙げられる。
【0022】
第一端末装置12Aは、例えば、各ユーザが操作する装置である。
【0023】
第二端末装置12Bは、例えば、各提供者が操作する装置である。
【0024】
第三端末装置12Cは、例えば、各供給者が操作する装置である。
【0025】
<ハードウェア構成>
図2は、図1に示すサーバ装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0026】
図2に示すように、サーバ装置10は、制御装置20と、通信装置26と、記憶装置28と、を備える。制御装置20は、CPU(Central Processing Unit)22及びメモリ24を主に備えて構成される。
【0027】
制御装置20では、CPU22がメモリ24或いは記憶装置28等に格納された所定のプログラムを実行することにより、各種の機能手段として機能する。この機能手段の詳細については後述する。
【0028】
通信装置26は、外部の装置と通信するための通信インターフェース等で構成される。通信装置26は、例えば、端末装置12との間で各種の情報を送受信する。
【0029】
記憶装置28は、ハードディスク等で構成される。記憶装置28は、制御装置20における処理の実行に必要な各種プログラムや各種の情報、及び処理結果の情報を記憶する。
【0030】
なお、サーバ装置10は、専用又は汎用のサーバ・コンピュータなどの情報処理装置を用いて実現することができる。また、サーバ装置10は、単一の情報処理装置より構成されるものであっても、通信ネットワークNT上に分散した複数の情報処理装置より構成されるものであってもよい。また、図2は、サーバ装置10が有する主要なハードウェア構成の一部を示しているに過ぎず、サーバ装置10は、サーバが一般的に備える他の構成を備えることができる。また、複数の端末装置12のハードウェア構成も、例えば操作手段や表示装置等を備える他は、サーバ装置10と同様の構成を備えることができる。
【0031】
<機能的構成>
図3は、図1に示すサーバ装置10の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【0032】
図3に示すように、サーバ装置10は、機能的構成として、記憶手段50と、第一取得手段52と、第二取得手段54と、制御手段56と、を備える。
【0033】
記憶手段50は、例えば、ウェブページ50Aと、経路情報50Bと、ユーザ情報50Cと、提供者情報50Dと、供給者情報50Eと、を記憶する機能手段である。
【0034】
ウェブページ50Aは、ログインページや要求ページ(第一要求ページ、第二要求ページ)、確認ページ等の複数のウェブページを含む。
【0035】
経路情報50Bは、例えば日本全国にある各施設の住所(緯度経度)、道路(リンク)や交差点(ノード)の名前及びID、有料道路料金、日時毎における混雑情報等を含む。
【0036】
ユーザ情報50Cは、ユーザ毎の識別情報(ユーザID)に対応付けて、ユーザそれぞれのログインIDや、パスワード、名前、登録地点、連絡先、決済情報、属性、利用者情報等を含む。登録地点は、ユーザによって予め登録された一又は複数の地点である。登録地点は、例えば、出発地や目的地となり得る地点である。この地点としては、例えば、自宅や塾、スポーツ教室、学校(例えば小学校)、学童保育所、勤務先、病院、高齢者ケア施設等が挙げられる。連絡先としては、電話番号や、メールアドレス、メッセージアプリケーションのユーザID等が挙げられる。決済情報は、ユーザが利用者の輸送と注文商品の輸送を決済するための情報を含む。この決済情報は、例えば、ユーザのクレジットカード情報や銀行口座情報等を含む。属性は、例えば、年齢や性別、嗜好情報を含む。この嗜好情報としては、例えば、好きな食べ物や嫌いな食べ物、食事量(少食、普通、大食)等が挙げられる。利用者情報は、ユーザが予め登録した一又は複数の利用者に関する情報である。利用者情報は、利用者毎の識別情報(利用者ID)に対応付けて、利用者それぞれの名前や連絡先、属性(年齢や性別、嗜好情報)等を含む。この利用者としては、ユーザ本人やユーザ本人とは異なる者、例えば、ユーザ本人と同居している家族(子供や親、配偶者等)や親戚、同居人等が挙げられる。
【0037】
提供者情報50Dは、提供者毎の識別情報(提供者ID)に対応付けて、提供者それぞれのログインIDや、パスワード、名称(名前)、住所(現在位置)、連絡先、輸送地域、料金情報等を含む。例えば、提供者がタクシーの運転手である場合、住所(現在位置)は、一定時間毎に更新される。輸送地域は、提供者が利用者と商品を共に輸送することができる地域名(例えば、都道府県名)を含む。料金情報は、例えば、輸送距離や輸送時間に応じて輸送料金を算出する計算式を含む。
【0038】
供給者情報50Eは、供給者毎の識別情報(供給者ID)に対応付けて、供給者それぞれのログインIDや、パスワード、名称(名前)、住所、連絡先、商品情報等を含む。商品情報は、供給者が供給する商品毎の識別情報(商品ID)に対応付けて、商品名、商品タグ、説明情報、料金、供給可能日時等を含む。商品タグは、ユーザ又は利用者の嗜好情報に基づいて商品を検索する際に用いられる情報である。商品タグとしては、例えば、「女性に人気」や、「辛いもの好きにオススメ」、「お子様にオススメ」、「ボリューム多め(少なめ)」等が挙げられる。説明情報は、商品を説明する際に用いられる情報である。説明情報としては、例えば、商品の写真や、アレルギー情報等が挙げられる。料金は、商品1つ当たりの料金を含む。供給可能日時は、商品が供給可能な日(例えば平日や休日)や時間帯(例えばランチタイムやディナータイム)を含む。この供給可能日時は、例えば、商品を供給する店舗の定休日を除いた日時を含む。
【0039】
第一取得手段52は、ユーザの第一端末装置12Aから、第一要求を取得する機能手段である。本実施形態では、第一取得手段52は、第一要求ページにおいて、ユーザの第一端末装置12Aから、利用者を出発地から目的地まで輸送する第一要求を取得する。この第一要求は、例えば、出発地や目的地、利用者を輸送する日時、利用者の識別情報(利用者ID)を含む。この日時は、例えば、利用者が出発地を出発する日時である。
【0040】
第二取得手段54は、ユーザの第一端末装置12Aから、第二要求を取得する機能手段である。本実施形態では、第二取得手段54は、第二要求ページにおいて、ユーザの第一端末装置12Aから、注文商品を目的地に輸送する第二要求を取得する。この第二要求は、例えば、商品の識別情報(商品ID)や数量、供給者の識別情報(供給者ID)を含む。
【0041】
また、第二取得手段54は、供給可能商品からユーザによって選択された商品を注文商品として取得する。例えば、第二取得手段54は、ユーザの第一端末装置12Aに表示された一又は複数の供給可能商品の中から、当該ユーザによって選択された一部又は全部の商品を注文商品として取得する。
【0042】
制御手段56は、情報処理システム1の全体を制御する機能手段である。本実施形態では、制御手段56は、利用者を出発地から目的地まで輸送すると共に、注文商品を当該目的地まで輸送する指示情報を、輸送サービスを提供する提供者の第二端末装置12Bに送信する。この指示情報は、例えば出発地や目的地、利用者の名前や年齢、利用者を輸送する日時、商品の商品名と数量、供給者の名称(名前)を含む。この指示情報の送信により、ユーザは、輸送サービスの利用を予約することができる。
【0043】
また、制御手段56は、注文商品を供給する供給者の第三端末装置12Cに、当該注文商品と提供者に関する注文情報を送信する。この注文情報は、例えば利用者を輸送する日時や、提供者の名称(名前)、商品の商品名と数量を含む。
【0044】
また、制御手段56は、第一要求に基づき、出発地から目的地までの経路を検索する。例えば、制御手段56は、経路情報50Bを参照して、出発地から目的地まで到達する輸送経路を検索する。
続いて、制御手段56は、提供者情報50Dの料金情報を参照して、検索した輸送経路の輸送距離や輸送時間に応じて、輸送料金を算出する。なお、この輸送料金は、第一要求に含まれる利用者の人数や年齢等によって変更されてもよい。
【0045】
また、制御手段56は、第一要求に含まれる出発地から目的地までの経路に応じた供給可能商品をユーザの第一端末装置12Aに提案する。本実施形態では、制御手段56は、検索した経路(出発地から目的地までの経路)から所定距離(例えば500m)以内において供給される商品、出発地から所定距離(例えば500m)以内において供給される商品を供給可能商品として提案する。例えば、制御手段56は、供給者情報50Eの住所を参照して、検索した経路や出発地から所定距離以内において供給される商品を検索し、当該検索した商品を供給可能商品とする。
【0046】
また、制御手段56は、第一要求に含まれる日時(例えば出発地を出発する日時)において供給される商品を供給可能商品として提案する。本実施形態では、制御手段56は、供給者情報50Eの供給可能日時を参照して、第一要求に含まれる日時において供給される商品(例えば、ランチタイムに提供される商品)を検索し、当該検索した商品を供給可能商品とする。
【0047】
また、制御手段56は、ユーザ又は利用者の属性に基づく商品を供給可能商品として提案する。本実施形態では、制御手段56は、ユーザ情報50Cにおけるユーザの属性や利用者の属性と、供給者情報50Eにおける商品タグを参照して、ユーザや利用者が注文する可能性が高い商品を検索し、当該検索した商品を供給可能商品とする。例えば、制御手段56は、ユーザの性別が女性である場合、商品タグに「女性に人気」が対応付けられている商品を供給可能商品とする。また、例えば、制御手段56は、ユーザの嗜好情報が「辛いものが好き」である場合、商品タグに「辛いもの好きにオススメ」が対応付けられている商品を供給可能商品とする。また、例えば、制御手段56は、利用者の年齢が12歳以下である場合、商品タグに「お子様にオススメ」が対応付けられている商品を供給可能商品とする。また、例えば、制御手段56は、利用者の嗜好情報における食事量が「少食」である場合、商品タグに「ボリューム少なめ」が対応付けられている商品を供給可能商品とする。
【0048】
また、制御手段56は、第二要求に基づき、商品の供給者を経由する経路を再検索する。本実施形態では、制御手段56は、経路情報50Bと供給者情報50Eの住所を参照して、供給者を経由する経路を再検索する。例えば、制御手段56は、供給者の住所が出発地から所定距離(例えば500m)以内である場合、供給者の住所を経由して出発地から目的地まで到達する輸送経路を再検索する。一方、制御手段56は、供給者の住所が出発地から所定距離(例えば500m)よりも離れている場合、出発地から供給者の住所を経由して目的地まで到達する輸送経路を再検索する。
続いて、制御手段56は、提供者情報50Dの料金情報を参照して、再検索した経路の輸送距離や輸送時間に応じて、輸送料金を算出する。なお、この輸送料金は、第二要求に含まれる商品の数や重さ、出発地から供給者の住所までの距離等によって変更されるものであってもよい。
【0049】
<処理の流れ>
図4は、本実施形態に係る情報処理システムにおいて、図3に示す各機能手段が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。また、以下のステップの処理は、例えば、ユーザが第一端末装置12Aにおいて情報処理システムにログインした後、輸送要求メニューを選択したタイミングで開始される。なお、以下のステップの順番及び内容は、適宜、変更することができる。
【0050】
(ステップSP10)
制御手段56は、通信ネットワークNTを介してウェブページ50Aの第一要求ページを第一端末装置12Aの画面に表示させる。
【0051】
図5は、本実施形態に係る第一要求ページ100の一例を示す図である。
【0052】
図5に示すように、第一要求ページ100は、地点入力領域102と、利用日時入力領域104と、利用者入力領域106と、利用者追加ボタン107と、送信ボタン108と、が設けられている。地点入力領域102には、出発地と、目的地とを入力する入力欄が表されている。この入力欄において、ユーザは、ユーザ情報50Cの登録地点(例えば自宅や塾、スポーツ教室等)をプルダウン形式によって選択することができる。利用日時入力領域104には、利用者の輸送を希望する利用日(移動日)と、出発時間又は到着時間とを入力する入力欄が表されている。利用者入力領域106には、利用者を入力する入力欄が表されている。この入力欄において、ユーザは、ユーザ情報50Cの利用者情報に含まれる利用者(登録者)をプルダウン形式によって選択することができる。利用者追加ボタン107は、利用者を追加する指示を行うためのボタンである。例えば、ユーザが追加可能な利用者数は、最大4人である。送信ボタン108は、第一要求をサーバ装置10に送信するためのボタンである。
【0053】
図4に戻って、処理は、ステップSP12の処理に移行する。
【0054】
(ステップSP12)
制御手段56は、第一端末装置12Aにおいて送信ボタンが押下されたか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には、処理は、ステップSP14の処理に移行する。一方、当該判定が否定判定された場合には、処理は、ステップSP10の処理に移行する。
【0055】
(ステップSP14)
制御手段56は、経路情報50Bを参照して、第一要求に含まれる出発地から目的地までの輸送経路を検索する。続いて、制御手段56は、提供者情報50Dの料金情報を参照して、検索した輸送経路の輸送距離や輸送時間に応じて、輸送料金を算出する。そして、処理は、ステップSP16の処理に移行する。
【0056】
(ステップSP16)
制御手段56は、供給者情報50Eの住所を参照して、第一要求に含まれる出発地から所定距離以内に位置する供給者が供給する商品(供給可能商品)を検索する。そして、処理は、ステップSP18の処理に移行する。
【0057】
(ステップSP18)
制御手段56は、ウェブページ50Aの第二要求ページを参照して、ステップSP14において算出した輸送料金を提示し、かつ、ステップSP16において検索した商品(供給可能商品)を提案するための第二要求ページを生成する。続いて、制御手段56は、通信ネットワークNTを介して、生成した第二要求ページを第一端末装置12Aの画面に表示させる。
【0058】
図6は、本実施形態に係る第二要求ページ110の一例を示す図である。
【0059】
図6に示すように、第二要求ページ110は、輸送料金情報領域112と、商品情報領域114と、商品閲覧ボタン116と、画面遷移ボタン118と、が設けられている。輸送料金情報領域112には、出発地や目的地、利用者を輸送する日時、利用者の名前、輸送料金が表されている。商品情報領域114には、利用者の輸送と同時に注文(輸送)が可能な商品(供給可能商品)の名称や、供給者の名称、商品の料金、商品タグ、商品の数量を入力する入力欄が表されている。この入力欄において、ユーザは、商品の数量をプルダウン形式によって選択することができる。なお、商品情報領域114には、例えば、出発地から近い位置の供給者が供給する商品が優先して表示される。商品閲覧ボタン116は、他の商品を更に閲覧するためのボタンである。画面遷移ボタン118は、第二要求をサーバ装置10に送信し、確認ページへ遷移するためのボタンである。
【0060】
図4に戻って、処理は、ステップSP20の処理に移行する。
【0061】
(ステップSP20)
制御手段56は、第一端末装置12Aにおいて商品(供給可能商品)が選択された状態で、画面遷移ボタンが押下されたか否かを判定する。例えば、制御手段56は、注文された商品の数量が1以上である状態で、画面遷移ボタンが押下された場合、判定を肯定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には、処理は、ステップSP22の処理に移行する。一方、当該判定が否定判定された場合には、処理は、ステップSP24の処理に移行する。
【0062】
(ステップSP22)
制御手段56は、経路情報50Bと供給者情報50Eの住所を参照して、第二要求に含まれる供給者を経由する経路を再検索する。続いて、制御手段56は、提供者情報50Dの料金情報を参照して、再検索した輸送経路の輸送距離や輸送時間に応じて、輸送料金を再算出する。例えば、制御手段56は、出発地から供給者の住所が一定距離以内である場合、ステップSP14において算出した輸送料金を変更しなくてもよい。そして、処理は、ステップSP24の処理に移行する。
【0063】
(ステップSP24)
制御手段56は、ウェブページ50Aの確認ページを参照して、ステップSP20において選択されていた商品の合計料金や、ステップSP22において再算出した輸送料金を提示するための確認ページを生成する。続いて、制御手段56は、通信ネットワークNTを介して、生成した確認ページを第一端末装置12Aの画面に表示させる。
【0064】
図7は、本実施形態に係る確認ページ120の一例を示す図である。
【0065】
図7に示すように、確認ページ120は、輸送料金情報領域122と、商品情報領域124と、合計料金情報126と、確定ボタン128と、が設けられている。輸送料金情報領域122には、経由する供給者の名称や、出発地、目的地、利用者を輸送する日時、利用者の名前、輸送料金が表されている。商品情報領域124には、注文商品の名称や数量、小計料金、供給者の名称等が表されている。なお、ステップSP20において、注文された商品の数量が0である状態で、画面遷移ボタンが押下された場合、商品情報領域124は表示されない。合計料金情報126には、輸送料金と注文商品の小計料金の合計が表されている。確定ボタン128は、利用者の輸送要求と注文商品の輸送要求(第一要求と第二要求)の確定情報をサーバ装置10に送信するためのボタンである。
【0066】
図4に戻って、処理は、ステップSP26の処理に移行する。
【0067】
(ステップSP26)
制御手段56は、第一端末装置12Aにおいて確定ボタンが押下されたことに応じて、合計料金(輸送料金と注文商品の小計料金)の決済を行う。例えば、制御手段56は、ユーザ情報50Cの決済情報(例えば、クレジットカード情報)を参照して、決済を行う。そして、処理は、ステップSP28の処理に移行する。
【0068】
(ステップSP28)
制御手段56は、提供者情報50Dの輸送地域を参照して、出発地および/又は目的地が輸送地域に含まれる提供者を検索する。続いて、制御手段56は、利用者を出発地から目的地まで輸送すると共に、注文商品を当該目的地まで輸送する指示情報を、検索した提供者の第二端末装置12Bに送信する。続いて、制御手段56は、注文商品を供給する供給者の第三端末装置12Cに、当該注文商品と提供者に関する注文情報を送信する。そして、処理は、図4に示す一連の処理を終了する。
【0069】
<効果>
以上、本実施形態では、コンピュータを、ユーザの端末装置12から、利用者を出発地から目的地まで輸送する第一要求を取得する第一取得手段52、ユーザの端末装置12から、注文商品を目的地に輸送する第二要求を取得する第二取得手段54、利用者を出発地から目的地まで輸送すると共に、注文商品を当該目的地まで輸送する指示情報を、輸送サービスを提供する提供者の端末装置12に送信する制御手段56、として機能させる。
【0070】
この構成によれば、利用者を輸送する第一要求と、注文商品を輸送する第二要求によって、利用者と商品を共に輸送するサービスを提供することができ、もって商品に対する輸送コストを低下させることができる。また、例えば、子供(例えば小学校1年生)を持つ共働きのユーザに対して、塾から自宅までの子供(利用者)の輸送と、商品(例えば夕食)の輸送を同時に行うことができ、家事や教育(育児)、仕事を支援することができる。
【0071】
また、本実施形態では、制御手段56は、出発地から目的地までの経路に応じた供給可能商品をユーザの端末装置12に提案し、第二取得手段54は、供給可能商品からユーザによって選択された商品を注文商品として取得する。
【0072】
この構成によれば、出発地から目的地までの経路に応じた商品を提案することができるため、商品に対する輸送コストを低下させることができる。
【0073】
また、本実施形態では、供給可能商品は、経路から所定距離以内において供給される商品である。
【0074】
この構成によれば、経路から所定距離以内で供給される商品を提案することができるため、商品に対する輸送コストを低下させることができる。
【0075】
また、本実施形態では、供給可能商品は、出発地から所定距離以内において供給される商品である。
【0076】
この構成によれば、出発地から所定距離以内で供給される商品を提案することができるため、提供者は利用者の輸送が開始される前に当該商品の供給を受けることができる。これにより、提供者は、利用者の輸送時間を短縮することができ、利用者やユーザの利便性を向上させることができる。
【0077】
また、本実施形態では、第一要求は、利用者を輸送する日時を含み、供給可能商品は、日時において供給される商品である。
【0078】
この構成によれば、利用者を輸送する日時において供給される商品のみを提案することができるため、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0079】
また、本実施形態では、供給可能商品は、ユーザ又は利用者の属性に基づく商品である。
【0080】
この構成によれば、ユーザ又は利用者の属性に基づく商品を提案することができるため、ユーザの利便性や商品の売上額を向上させることができる。
【0081】
また、本実施形態では、制御手段56は、注文商品を供給する供給者の端末装置12に、当該注文商品と提供者に関する注文情報を送信する。
【0082】
この構成によれば、供給者に注文情報が送信されるため、供給者はスムーズに注文商品を供給することができる。これにより、提供者は、利用者の輸送時間を短縮することができ、もって商品に対する輸送コストを低下させることができる。
【0083】
<変形例>
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。すなわち、上記の実施形態に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。また、上記実施形態及び後述する変形例が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【0084】
例えば、本実施形態では、サーバ装置10は、利用者や商品の輸送に関する仲介や決済代行サービスを提供する事業者によって管理/運営されている場合を説明したが、輸送サービスを提供する提供者が管理/運営するサーバ装置であってもよいし、供給者が管理/運営するサーバ装置であってもよい。
【0085】
また、本実施形態では、第一取得手段52と第二取得手段54は、第一要求ページと第二要求ページにおいて第一要求と第二要求を取得する場合を説明したが、1つの要求ページにおいて第一要求と第二要求を同時に取得してもよい。また、第一取得手段52は、第二取得手段54が第二要求を取得した後に、第一要求を取得することとしてもよい。
【0086】
また、本実施形態では、制御手段56は、検索した経路や出発地から所定距離以内において供給される商品を供給可能商品とする場合を説明したが、検索した経路や出発地から所定時間以内において供給される商品を供給可能商品とすることとしてもよい。
【0087】
また、本実施形態では、制御手段56は、提供者情報50Dの輸送地域を参照して、出発地および/又は目的地が輸送地域に含まれる提供者を検索する場合を説明したが、第一要求に含まれる利用者の年齢や性別等に応じて、提供者を検索することとしてもよい。例えば、制御手段56は、利用者の年齢が未成年である場合、マイナンバー等によって身元が保証されている提供者を検索することとしてもよい。また、例えば、制御手段56は、利用者の性別が女性である場合、性別が女性である提供者を検索することとしてもよい。
【0088】
また、本実施形態では、制御手段56は、第二要求ページにおいて商品を提案する場合を説明したが、各種サービス(例えば、医師やマッサージ師、ベビーシッター、ホームヘルパー、家庭教師等)を提案することとしてもよい。
【0089】
また、本実施形態では、輸送サービスを提供する提供者は、利用者を出発地から目的地まで輸送すると共に、注文商品を当該目的地まで輸送する場合を説明したが、供給者から注文商品の供給を受ける提供者(第一提供者)と、利用者と当該注文商品を輸送する提供者(第二提供者)とが異なる人物(運転手)であってもよい。すなわち、制御手段56は、提供者の第二端末装置12Bに指示情報を送信する際、供給者から注文商品の供給を受けて出発地において利用者又は第二提供者に当該注文商品を渡す第一提供者と、利用者と当該注文商品を共に輸送する第二提供者とに対して、当該指示情報を送信してもよい。
【0090】
また、本実施形態では、輸送サービスを提供する提供者は、タクシー業者や当該タクシー業者の運転手である場合を説明したが、タクシー以外の車両によって輸送サービスを提供する事業者(例えば宅配業者)であってもよい。また、この車両は、利用者と商品を共に輸送できる乗り物であればよく、乗用車に限られない。
【0091】
また、本実施形態では、利用者と商品を共に輸送する目的地がユーザの自宅である場合を主に説明したが、目的地は、塾やスポーツ教室、病院等であってもよい。
【0092】
また、本実施形態では、利用者と商品を共に目的地まで輸送する場合を説明したが、利用者は、輸送中に商品(例えば食品)の一部又は全部を消費することとしてもよい。この場合、提供者は、商品の消費によって出た廃棄物(ゴミ)を処分するサービスを提供することとしてもよい。
【符号の説明】
【0093】
10…サーバ装置(コンピュータ)、12…端末装置、50…記憶手段、52…第一取得手段、54…第二取得手段、56…制御手段

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7