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公報発行日 2023年10月13
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本発明の利点は以下のとおりである。一方、臨床的な実際の治療効果および薬剤の作用メカニズムの観点から、FGF21R/GLP-1R二重アゴニストの併用は、疾患発生メカニズムの複雑性に対応し、治療ニーズの多様性を満たす。科学的な実験研究により、長期間作用型FGF21 Fc融合タンパク質と長期間作用型GLP-1 Fc融合タンパク質との併用の優位性および実現可能性を十分に説明する。本発明に係る治療方法は、現在の心血管および代謝系疾患の臨床治療手段を最適化し、特に、複数種の心血管または代謝系疾患を合併する患者に、より効果的、より全面的な併用治療案を提供する。他方、本発明で選択された併用治療剤の活性成分は、いずれも長期間作用型タンパク質薬剤であり、臨床で週に1回の投与頻度を実現でき、その患者受け入れ度合は、他のインスリンまたはGLP-1類似体製品よりも遥かに高い。
「FGF21」という用語は、天然のヒトFGF21、およびFGF21活性を保持するその類似体と誘導体を意味する。
天然のヒトFGF21タンパク質の配列は、UNIPROTデータベースから取得でき、登録番号がQ9NSA1である。前駆体タンパク質は、209個のアミノ酸で構成され、シグナルペプチド(アミノ酸1~28)および成熟タンパク質(アミノ酸29~209)を含む。
特に、US2001012628A1から、成熟タンパク質において、Leu(本発明のSEQ ID NO:1の第174位にある)の代わりにProを有する天然のヒトFGF21のイソ型(isoform)または対立形式(allelicform)を知ることができる。別の天然のヒトFGF21のイソ型のGlyは、Serによって置換される(本発明のSEQ ID NO:1の第141位にある)。
WO2003/011213から、短いシグナルペプチド(本発明において、SEQ ID NO:1の第23位のLeuが欠損した)を有する別のイソ型(WO2003/011213公報におけるSEQ ID NO:2を参照し、27個のアミノ酸残基を有するシグナルペプチド)を知ることができる。
本発明において、天然のヒトFGF21は、SEQ ID NO:1及びL174PまたはG141S置換イソ型からリーダーペプチドを除去した後に得られる成熟タンパク質部分の配列(アミノ酸29~209)を含み、また、これらの配列の前に27または28個のアミノ酸のシグナルペプチドが付加された前駆体タンパク質の全長配列を更に含む。
「GLP-1」という用語は、ヒトGLP-1(7-37)(SEQ ID NO:2の1~31個目のアミノ酸)、エキセンディン-4(7-45)(SEQ ID NO:3の1~39個目のアミノ酸)、GLP-1活性を保持するその類似体および誘導体を意味する。
「FGF21類似体」および「GLP-1類似体」という用語は、アミノ酸配列を修飾することにより、それぞれSEQ ID NOs:1、2および3のそれぞれのFGF21、GLP-1およびエキセンディン-4(Exendin-4)配列から導出または誘導され得るポリペプチドを意味する。このような修飾は、1つまたは複数のアミノ酸の置換、欠失および/または付加を含んでもよい。例えば、アミノ酸は、アミノ酸配列のC末端、N末端、または内部で付加および/または欠失できる。アミノ酸は、好ましくはC末端および/またはN末端で、より好ましくはN末端で付加および/または欠失できる。本分野で知られているように、C末端またはN末端アミノ酸が欠失したアミノ酸配列は、トランケート配列と呼ばれてもよい。
本発明のFGF21 Fc融合タンパク質およびGLP-1融合タンパク質を含む医薬組成物は、医薬的に許容される担体を更に含んでもよい。注射の場合、前記担体は、例えば、水または生理食塩水であってもよい。希釈剤や適当な緩衝液のような他の医薬的に許容される物質を使用してもよい。必要な場合、乳化剤、懸濁化剤、溶剤、充填剤、膨張剤、アジュバント、防腐剤、酸化防止剤、着色剤および/または調味剤のような他の医薬的に許容される物質を使用してもよい。前記FGF21 Fc融合タンパク質およびGLP-1 Fc融合タンパク質は、本分野で知られているように、精製されたポリペプチドの形式で使用され、または適当な医薬的に許容される賦形剤で製剤化される。前記医薬組成物は、本分野で知られている任意の方式で投与でき、例えば、静脈内(i.v.)または皮下(s.c)注射のような注射で投与できる。
前記FGF21 Fc融合タンパク質およびGLP-1 Fc融合タンパク質は、治療有効量または予防有効量で医薬組成物に含まれてもよい。前記有効量は、治療対象となる患者の状況、必要な投与ルート等のような治療目的または予防目的によって決定される。
「インスリン抵抗性」という用語は、正常用量のインスリンが正常の生物学的効果よりも低い生物学的効果を生み出し、脂肪および骨格筋のグルコースに対する摂取速度が遅くなるが、肝臓のグルコースの放出および脂肪組織の遊離脂肪酸の放出を増加させる状態を指す。インスリン抵抗性の第1反応は、インスリンの代償性産生および分泌であり、生体の低下した感受性を補い、高インスリン血症を引き起こす。このように、高いインスリンレベルおよび血流からグルコースを除去する組織の応答性が低下することは、インスリン抵抗性の特徴となる。インスリン抵抗性は、代償性高インスリン血症、脂質異常、膵臓β細胞の代償機能の減退および高血糖症を含む一連の代謝変化を引き起こす主なイベントである。
インスリン抵抗性に関連する疾患は、具体的に、インスリン抵抗性症候群(IRS)、2型糖尿病、耐糖能障害、メタボリックシンドローム、高血糖症、高インスリン血症、動脈硬化、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、高脂血症、脂質異常、肥満、中心性肥満、多嚢胞性卵巣症候群、血液凝固が速すぎ、高血圧、微量アルブミン尿から選ばれる。
「糖尿病」という用語は、インスリン分泌が絶対的または相対的に不足することによる内分泌代謝疾患である。2型糖尿病の発症メカニズムは、肝臓および末梢組織におけるインスリン抵抗性が徐々に発展し、膵臓β細胞のインスリン分泌不全を伴い、明らかな高血糖症(血液中のグルコース含有量が異常に高い)を引き起こすことを含む。
「糖尿病性合併症」という用語は、慢性高血糖に起因する体の他の部位の機能障害であり、例えば、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害、糖尿病性足(足潰瘍および循環低下)および眼部障害(網膜症)である。糖尿病は、更に心臓病、骨および関節病のリスクを増加させる。糖尿病の他の長期合併症は、皮膚の問題、消化器の問題、性機能障害、および歯と歯肉の問題を含む。
「糖尿病性心筋症」という用語は、糖尿疾患者に発生した、高血圧性心臓病、冠状アテローム性動脈硬化性心臓病および他の心臓病変で解釈できない心筋疾患を意味する。該疾患は、代謝の乱れおよび微小血管病変の基、多病巣性心筋壊死を引き起こし、無症候性心機能異常が現れ、最終的に心不全、不整脈および心原性ショックの重症患者に進展し、更に突然死に至る。
「冠状アテローム性動脈硬化性心臓病」という用語は、冠状動脈血管にアテローム性動脈硬化症の病変が発生して血管腔の狭窄または閉塞を引き起こし、心筋虚血、酸欠、または壊死による心臓病を引き起こす。
「脂質異常」という用語は、リポタンパク質代謝障害を指し、リポタンパク質の過剰生産または欠陥を含む。脂質異常は、血液中の総コレステロール、低密度リポタンパク質(LDL)コレステロールおよびトリグリセリドの濃度が高くなり、高密度リポタンパク質(HDL)コレステロールの濃度が減少すると表現することができる。
「非アルコール性脂肪性肝疾患」または「NAFLD」という用語は、過度の飲酒ではなく脂肪変性に起因する肝臓の全ての疾患を意味する。NAFLDsは、単純な非アルコール性脂肪肝(「NAFL」)、非アルコール性脂肪性肝炎(「NASH」)、肝線維症を伴うNAFL、肝硬変を伴うNAFL、肝線維症を伴うNASH、肝硬変を伴うNASH、および肝炎、肥満、糖尿病、インスリン抵抗性、高トリグリセリド血症、リポタンパク質血症、糖原貯蔵障害、ウェーバー・クリスチャン病、ウォルマン病、妊娠、または脂肪栄養不良による脂肪肝疾患を含むが、これらに限定されない。
「非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)」という用語は、アルコール消費と関係がない肝疾患であり、その特徴は肝細胞脂肪変性であり、小葉内炎症および線維症を伴う。
「アテローム性動脈硬化症(atherosclerosis、AS)」という用語は、脂質代謝障碍に関連する全身性疾患であり、病変の特徴は、血液中の脂質が動脈管壁に入って内膜に沈着してアテローム性プラークを形成し、動脈が厚くなって硬くなることである。ASは主に大中動脈に関し、基本的な病変は、動脈内膜の脂質が沈着し、内膜が病巣状に線維化し、アテローム性プラークを形成し、管壁が硬くなり、管腔が狭くなり、一連の続発性疾患を引き起こし、特に、心、脳、腎等の器官に発生し、虚血性変化を引き起こす。
「医薬的に許容される担体および/または賦形剤および/または安定剤」という用語は、薬理学的および/または生理学的に、被験者および活性成分と適合性のある担体および/または賦形剤および/または安定剤を意味し、それらは、採用された用量および濃度でそれに曝露された細胞または哺乳動物に対して無毒である。pH調整剤、界面活性剤、アジュバント、イオン強度増強剤、希釈剤、浸透圧を維持する試薬、吸収を遅延させる試薬、防腐剤を含むが、これらに限定されない。例えば、pH調整剤はリン酸塩緩衝液を含むが、これらに限定されない。界面活性剤は、陽イオン、陰イオン、または非イオン性界面活性剤を含むが、これらに限定されず、例えば、Tween-80である。イオン強度増強剤は塩化ナトリウムを含むが、これに限定されない。防腐剤は、様々な抗細菌試薬および抗真菌試薬を含むが、これらに限定されず、例えば、パラオキシ安息香酸エステル、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸等である。浸透圧を維持する試薬は、糖、NaClおよびその類似体を含むが、これらに限定されない。吸収を遅延させる試薬は、モノステアリン酸塩およびゼラチンを含むが、これらに限定されない。希釈剤は、水、水性緩衝液(例えば、緩衝食塩水)、アルコールおよび多価アルコール(例えば、グリセリン)等を含むが、これらに限定されない。防腐剤は、チメロサール、2-フェノキシエタノール、パラオキシ安息香酸エステル、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸等のような様々な抗細菌試薬および抗真菌試薬を含むが、これらに限定されない。安定剤は、当業者が一般的に理解する意義を持ち、薬剤中の活性成分の所望の活性を安定化することができ、グルタミン酸ナトリウム、ゼラチン、SPGA、糖類(例えば、ソルビトール、マンニトール、デンプン、ショ糖、乳糖、グルカン、またはグルコース)、アミノ酸(例えば、グルタミン酸、グリシン)、タンパク質(例えば、乾燥ホエー、アルブミン、またはカゼイン)、またはその分解生成物(例えば、ラクトアルブミン加水分解物)等を含むが、これらに限定されない。
「患者」、「被験者」、「個体」および「対象」という用語は、予防性または治療性治療を受ける任意のヒト、または非ヒト動物を意味し、特に、ヒトを意味する。例えば、本明細書に係る併用治療剤および方法は、糖尿病、NASA、NAFLD、またはアテローム性動脈硬化症疾患に罹患した被験者を治療することに使用できる。「非ヒト動物」という用語は、全ての脊椎動物を含み、例えば、哺乳動物および非哺乳動物、例えば、非ヒト霊長類動物、ヒツジ、犬、牛、鶏、両生類動物、爬虫類動物等を含む。
「有効量」という用語は、所望の効果を十分に取得可能、または少なくとも部分的に取得可能な量を意味する。例えば、疾患(例えば、腫瘍または感染)予防有効量は、単独で使用する場合、または別の1種または複数種の治療剤と併用する場合、疾患(例えば、腫瘍または感染)の発生を予防、阻止、または遅延させるのに十分な量を意味する。疾患治療有効量は、単独で使用する場合、または別の1種または複数種の治療剤と併用する場合、疾患に罹患した患者の疾患およびその合併症を十分に治癒可能または少なくとも部分的に阻止可能な量を意味する。このような有効量の測定は、完全に当業者の能力範囲内にある。例えば、治療用途に有効な量は、治療される疾患の重症度、患者自体の免疫系の全体的な状態、年齢、体重および性別のような患者の一般的な状況、薬剤の投与方式、および併用投与のような他の治療等に依存する。治療に関する「有効」および「有効性」という用語は、薬理学的有効性と生理学的安全性との両者を含む。薬理学的有効性は、薬剤が患者の病症または症状の消退を促進する能力を意味する。生理学的安全性は、薬剤投与による細胞、器官および/または生体レベルでの毒性または他の不良な生理効果(不良作用)のレベルを意味する。
被験者に対する「治療」または「療法」は、疾患に関連する症状、合併症、病症、または生化学指標の出現、進展、発展、重症度、または再発を逆転、軽減、改善、抑制、緩和、または防止することを目的として被験者に対して任意のタイプの介入または処理を行うか、または被験者に本発明に係る併用治療剤を投与することを意味する。
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