(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-04
(45)【発行日】2023-10-13
(54)【発明の名称】配置支援システム、配置支援方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
B65G 1/137 20060101AFI20231005BHJP
【FI】
B65G1/137 A
(21)【出願番号】P 2017240039
(22)【出願日】2017-12-14
【審査請求日】2020-10-12
【審判番号】
【審判請求日】2022-10-24
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安田 昭博
(72)【発明者】
【氏名】毛利 貴之
(72)【発明者】
【氏名】白水 博
(72)【発明者】
【氏名】松川 善彦
【合議体】
【審判長】平城 俊雅
【審判官】中屋 裕一郎
【審判官】内田 博之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0130592(US,A1)
【文献】特開平5-162854(JP,A)
【文献】特開2017-088388(JP,A)
【文献】特開2017-171443(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G67/20
B65G1/137
G06Q50/28
G03B21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配置エリアに配置する予定の複数の荷物のそれぞれを前記配置エリア内で配置する配置予定位置を少なくとも含む荷積情報を算出する荷積情報算出部と、
前記荷積情報に基づいて、前記複数の荷物のうち作業対象の荷物である作業対象物の前記配置予定位置を指示する指示映像を、実空間に関連付けた位置に表示する映像表示部と、を備え、
前記映像表示部は、前記指示映像を、前記複数の荷物のうち前記配置エリアに配置された配置済み荷物を含む複数の位置に対して投影
し、
前記映像表示部は、内部空間が前記配置エリアとなるトラックの箱形の荷台の外側に配置され、前記荷台の外側から前記荷台の出入口を通して前記荷台の内部空間に向かって前記指示映像を投影する
配置支援システム。
【請求項2】
前記複数の荷物のうち前記配置エリアに配置された
前記配置済み荷物の配置状態を検出する配置検出部と、
前記配置検出部の検出結果に基づいて、前記配置エリアに配置された前記作業対象物の配置の適否を判定する判定部と、を更に備える
請求項1に記載の配置支援システム。
【請求項3】
前記映像表示部は、前記判定部が前記作業対象物の前記配置エリアへの配置が適切ではないと判定した場合、前記作業対象物の前記配置エリアへの配置が適切ではないことを示す映像、および、適切な前記配置予定位置を示す
前記指示映像の少なくとも一方を表示する
請求項2に記載の配置支援システム。
【請求項4】
前記荷積情報算出部は、前記複数の荷物のそれぞれの属性情報に基づいて前記荷積情報を算出する
請求項1~3のいずれか1項に記載の配置支援システム。
【請求項5】
前記属性情報は、前記複数の荷物のそれぞれが前記配置エリアから取り出される取出順に関する情報を含む
請求項4に記載の配置支援システム。
【請求項6】
前記指示映像は、前記配置エリアに前記作業対象物が配置されるときの前記作業対象物の姿勢に関する情報を含む映像である
請求項1~5のいずれか1項に記載の配置支援システム。
【請求項7】
前記荷積情報算出部は、前記複数の荷物のそれぞれを前記配置エリアに配置する配置順と前記配置予定位置とを含む前記荷積情報を算出する
請求項1~6のいずれか1項に記載の配置支援システム。
【請求項8】
前記複数の荷物のそれぞれには識別情報が付与され、
前記作業対象物に付与された前記識別情報を検出する識別情報検出部から前記作業対象物の前記識別情報を取得する取得部を更に備え、
前記映像表示部は、前記複数の荷物のうち前記取得部が取得した前記識別情報に対応する前記作業対象物の前記配置予定位置を指示する前記指示映像を、実空間に関連付けた位置に表示する
請求項1~7のいずれか1項に記載の配置支援システム。
【請求項9】
前記複数の荷物のうち前記配置エリアに配置された前記配置済み荷物の配置状態を検出する配置検出部を更に備え、
前記映像表示部は、前記配置検出部の検出結果に基づいて前記指示映像を投影する投影面を求め、前記投影面に前記指示映像を投影する
請求項1~8のいずれか1項に記載の配置支援システム。
【請求項10】
前記映像表示部は、前記複数の荷物のうち前記配置エリアに配置された前記配置済み荷物の上面が前記作業対象物の前記配置予定位置であるときに、前記配置済み荷物に対して前記指示映像を投影する
請求項1~9のいずれか1項に記載の配置支援システム。
【請求項11】
前記映像表示部は、前記複数の荷物のうち前記配置エリアに配置された前記配置済み荷物の上面が前記作業対象物の前記配置予定位置であるときに、前記配置済み荷物の上面、側面および前記荷台のうちいずれかに対して前記指示映像を投影する
請求項10に記載の配置支援システム。
【請求項12】
前記複数の荷物のうち前記配置エリアに配置された前記配置済み荷物の配置状態を検出する配置検出部を更に備え、
前記荷積情報算出部は、前記配置検出部によって検出された前記配置済み荷物の配置状態に基づいて、前記複数の荷物のうち前記配置エリアに配置されていない荷物の前記配置予定位置を再度算出する
請求項1~11のいずれか1項に記載の配置支援システム。
【請求項13】
前記複数の荷物のうち前記配置エリアに配置された前記配置済み荷物の配置状態を検出する配置検出部と、
前記配置検出部の検出結果を出力する出力部と、を更に備える
請求項1~12のいずれか1項に記載の配置支援システム。
【請求項14】
配置エリアに配置する予定の複数の荷物のそれぞれを前記配置エリア内で配置する配置予定位置を少なくとも含む荷積情報を算出する算出ステップと、
前記荷積情報に基づいて、前記複数の荷物のうち作業対象の荷物である作業対象物の配置予定位置を指示する指示映像を、実空間に関連付けた位置に表示する表示ステップと、を含み、
前記表示ステップは、内部空間が前記配置エリアとなるトラックの箱形の荷台の外側に配置される映像表示部に、前記荷台の外側から前記荷台の出入口を通して前記荷台の内部空間に向かって前記指示映像を投影させることによって、前記指示映像を、前記複数の荷物のうち前記配置エリアに配置された配置済み荷物を含む複数の位置に対して投影する
配置支援方法。
【請求項15】
コンピュータシステムに、
配置エリアに配置する予定の複数の荷物のそれぞれを前記配置エリア内で配置する配置予定位置を少なくとも含む荷積情報を算出する算出ステップと、
前記荷積情報に基づいて、前記複数の荷物のうち作業対象の荷物である作業対象物の配置予定位置を指示する指示映像を、内部空間が前記配置エリアとなるトラックの箱形の荷台の外側に配置される映像表示部に前記荷台の外側から前記荷台の出入口を通して前記荷台の内部空間に向かって投影させることによって、前記指示映像を、実空間に関連付けた位置であって、前記複数の荷物のうち前記配置エリアに配置された配置済み荷物を含む複数の位置に対して表示させる表示制御ステップと、を実行させるための
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配置支援システム、配置支援方法、およびプログラムに関する。より詳細には、本開示は、荷物を積む荷積作業を支援する配置支援システム、配置支援方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、倉庫から出した積荷を輸送手段に移送する荷積作業を指示する荷積作業指示システムがあった(例えば特許文献1参照)。
【0003】
この荷積作業指示システムでは、積荷を運ぶトラックが停車するバースが複数ある。複数のバースに隣接して、複数のバースのそれぞれに停車するトラック用の荷積作業スペースが設けられている。出荷計画に基づいて倉庫から出した積荷はパレットに載せられる。積荷が載せられたパレットは、フォークリフトによって積込先のトラックに対応した荷積作業スペースに運ばれる。この荷積作業指示システムは、トラックごとの積荷量をパレット数に換算し、トラックごとにパレットの置き場所を荷積作業スペースに割り当てる。そして、荷積作業指示システムは、トラックごとにパレットを搬送すべき配置位置がどの区画であるかを、荷積作業スペースに設けられた表示装置によって表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の荷積作業指示システムにおいて、積荷が載せられたパレットをフォークリフトで運ぶ際に、パレットに積荷を載せる載せ方が悪いと、フォークリフトが急発進又は急停止した場合に積荷が崩れる可能性があった。積荷が崩れると、パレットに積荷を再び載せる作業が必要になるので、荷積作業の作業性が悪化するという問題があった。
【0006】
本開示の目的は、荷積作業の作業性を向上させることが可能な配置支援システム、配置支援方法、およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様の配置支援システムは、荷積情報算出部と、映像表示部と、を備える。前記荷積情報算出部は、配置エリアに配置する予定の複数の荷物のそれぞれを前記配置エリア内で配置する配置予定位置を少なくとも含む荷積情報を算出する。前記映像表示部は、前記荷積情報に基づいて、前記複数の荷物のうち作業対象の荷物である作業対象物の前記配置予定位置を指示する指示映像を、実空間に関連付けた位置に表示する。前記映像表示部は、前記指示映像を、前記複数の荷物のうち前記配置エリアに配置された配置済み荷物を含む複数の位置に対して投影する。前記映像表示部は、内部空間が前記配置エリアとなるトラックの箱形の荷台の外側に配置され、前記荷台の外側から前記荷台の出入口を通して前記荷台の内部空間に向かって前記指示映像を投影する。
【0008】
本開示の一態様の配置支援方法は、算出ステップと、表示ステップと、を含む。前記算出ステップでは、配置エリアに配置する予定の複数の荷物のそれぞれを前記配置エリア内で配置する配置予定位置を少なくとも含む荷積情報を算出する。前記表示ステップでは、前記荷積情報に基づいて、前記複数の荷物のうち作業対象の荷物である作業対象物の配置予定位置を指示する指示映像を、実空間に関連付けた位置に表示する。前記表示ステップは、内部空間が前記配置エリアとなるトラックの箱形の荷台の外側に配置される映像表示部に、前記荷台の外側から前記荷台の出入口を通して前記荷台の内部空間に向かって前記指示映像を投影させることによって、前記指示映像を、前記複数の荷物のうち前記配置エリアに配置された配置済み荷物を含む複数の位置に対して投影する。
【0009】
本開示の一態様のプログラムは、コンピュータシステムに、算出ステップと、表示制御ステップと、を実行させるためのプログラムである。前記算出ステップでは、配置エリアに配置する予定の複数の荷物のそれぞれを前記配置エリア内で配置する配置予定位置を少なくとも含む荷積情報を算出する。前記表示制御ステップでは、前記荷積情報に基づいて、前記複数の荷物のうち作業対象の荷物である作業対象物の配置予定位置を指示する指示映像を、内部空間が前記配置エリアとなるトラックの箱形の荷台の外側に配置される映像表示部に前記荷台の外側から前記荷台の出入口を通して前記荷台の内部空間に向かって投影させることによって、前記指示映像を、実空間に関連付けた位置であって、前記複数の荷物のうち前記配置エリアに配置された配置済み荷物を含む複数の位置に対して表示させる。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、荷積作業の作業性を向上させることが可能な配置支援システム、配置支援方法、およびプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本開示の実施形態1に係る配置支援システムがトラックへの荷積作業を支援する場合の説明図である。
【
図2】
図2は、同上の配置支援システムがトラックへの荷積作業を支援する場合の説明図である。
【
図3】
図3は、同上の配置支援システムのブロック図である。
【
図4】
図4は、同上の配置支援システムの動作を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、本開示の実施形態1の変形例に係る配置支援システムの映像表示部が投影する指示映像の説明図である。
【
図6】
図6は、本開示の実施形態1の変形例に係る配置支援システムがパレットへの荷積作業を支援する場合の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施形態1)
(1)概要
実施形態1に係る配置支援システム1では、荷物の配置エリアがトラックの荷台であり、トラックの荷台に荷物を配置する作業を支援する。
【0013】
配置支援システム1は、
図1及び
図2に示すように、例えば倉庫などの施設200の荷捌き場201において、トラック100の荷台110に、作業者300が荷物B1を積み込む荷積作業を支援する。作業者300は、例えばトラック100の運転手などである。荷物B1は例えば物品が入った段ボール箱である。複数の荷物B1のそれぞれには識別情報が付与されている。荷物B1の側面、つまり段ボール箱の側面には識別情報として例えばバーコードC1(一次元バーコード又は二次元バーコード)が表示されている。ここで、段ボール箱の側面にバーコードC1が印刷されていてもよいし、バーコードC1が印刷されたシールが段ボール箱の側面に貼り付けられていてもよい。
【0014】
施設200には、倉庫内にある荷物B1をトラック100の荷台110まで搬送するベルトコンベア210,211が設置されている。ベルトコンベア210は、倉庫内の荷物B1を荷捌き場201まで搬送する。ベルトコンベア211の一部はトラック100の荷台110まで入り込んでおり、ベルトコンベア211はベルトコンベア210によって搬送された荷物B1をトラック100の荷台110まで搬送する。作業者300は、ベルトコンベア211によって荷台110に運ばれる複数の荷物B1を、荷台110に積み込む作業を行う。
【0015】
本実施形態の配置支援システム1は、
図3に示すように、荷積情報算出部14と、映像表示部20と、を備える。
【0016】
荷積情報算出部14は荷積情報を算出する。荷積情報は、配置エリアA1(本実施形態では箱形の荷台110の内部空間)に配置する予定の複数の荷物B1のそれぞれを配置エリアA1内で配置する配置予定位置の情報を少なくとも含む。
【0017】
映像表示部20は、荷積情報に基づいて、複数の荷物B1のうち作業対象の荷物である作業対象物Bxの配置予定位置を指示する指示映像P1を、実空間に関連付けた位置に表示する。
【0018】
これにより、配置エリアA1に作業対象物Bxを配置する作業を行う作業者は、実空間に関連付けた位置に表示された指示映像P1を見て作業を行うことができ、作業対象物Bxを配置する位置を間違えにくくなるので、荷積作業の作業性の向上を図ることができる。また、荷積情報算出部14が複数の荷物B1の配置予定位置を含む荷積情報を算出するので、作業者の負担を減らすことができ、荷積作業の作業性の向上を図ることができる。
【0019】
ここにおいて、作業対象物Bxは、複数の荷物B1のうち作業対象の荷物であって、作業者300が次に配置エリアA1に配置する対象の荷物である。
【0020】
また、実空間に関連づけた位置に指示映像P1を表示するとは、実空間のある位置に直接表示することを含み、指示映像P1が表示される実空間の位置の座標を、映像表示部20が指示映像P1を表示する表示領域の座標に変換した位置に表示することを含む。つまり、指示映像P1は、映像表示部20によって実空間のある位置に直接表示される場合と、映像表示部20の表示面に表示される場合とがある。
【0021】
映像表示部20が、実空間の物体に映像を投影する投影装置である場合、映像表示部20の表示領域は実空間になり、指示映像P1は実空間に直接表示される。映像表示部20は、実空間に関連付けた位置として、実空間のある位置に指示映像P1を表示する。ここで、映像表示部20は、実空間における指示映像P1の投影位置の座標を、映像表示部20の表示領域の座標に変換した(関連付けた)位置に指示映像P1を投影してもよい。
【0022】
映像表示部20は、透過型のディスプレイを通して見える実空間に指示映像P1を重畳して表示する拡張現実感(AR:augmented reality)に対応した透過型のヘッドマウントディスプレイでもよい。この場合、映像表示部20が指示映像P1を表示する表示領域はヘッドマウントディスプレイの表示面となり、この表示面に指示映像P1が表示される。映像表示部20は、実空間における指示映像P1の仮想の表示位置の座標を、ヘッドマウントディスプレイの表示面の座標に変換した(関連付けた)位置に、指示映像P1を表示する。
【0023】
また、映像表示部20は、例えば実空間をカメラで撮影した映像に基づいて作成される実空間の画像に指示映像P1を重畳して表示する非透過型のヘッドマウントディスプレイ、又は、タブレット端末等の情報端末でもよい。この場合、映像表示部20が指示映像P1を表示する表示領域は非透過型のヘッドマウントディスプレイ又は情報端末のディスプレイの表示面となり、ヘッドマウントディスプレイ又は情報端末のディスプレイに指示映像P1が表示される。そして、映像表示部20は、実空間における指示映像P1の仮想の表示位置の座標を、ヘッドマウントディスプレイ又は情報端末のディスプレイの表示面の座標に変換した(関連付けた)位置に、指示映像P1を表示する。
【0024】
なお、本実施形態の施設200には複数の荷捌き場201があり、配置支援システム1は、複数の荷捌き場201のそれぞれでトラック100の荷台110に荷物B1を積み込む作業を支援することができる。配置支援システム1が、複数の配置エリアA1において荷物B1を配置する作業を行うことは必須ではなく、配置エリアA1は1つでもよいし、2つ以上でもよい。
【0025】
(2)詳細
(2.1)構成
以下、実施形態1に係る配置支援システム1について図面を参照して詳しく説明する。
【0026】
本実施形態の配置支援システム1は、
図3に示すように、処理装置10と、映像表示部20と、配置検出部30と、識別情報検出部40とを備える。
【0027】
映像表示部20は、例えば、画像を投影面に投影することによって画像を表示するプロジェクタ(投影装置)21を備える(
図1参照)。映像表示部20は、複数の荷物B1の配置エリアA1を構成する荷台110の内面(床面111及び側面112)と、配置エリアA1に配置された配置済み荷物との少なくとも一方を投影面とする。映像表示部20は、例えば、荷捌き場201の天井202に取り付けられている。映像表示部20は、ネットワーク50を介して処理装置10と通信する通信機能を有している。なお、本実施形態では、映像表示部20と処理装置10との間の通信は有線通信方式であるが、無線通信方式でもよい。
【0028】
映像表示部20は、処理装置10から受信した画像データをもとに、投影面に画像を投影することによって、投影面に指示映像P1を表示する。映像表示部20は、配置エリアA1において実空間に関連付けた位置(つまり指示映像P1を表示させたい位置)に指示映像P1を投影する。作業者300は、配置エリアA1に存在する物体に投影された指示映像P1を見ながら、作業対象物Bxを配置する作業を行うことができ、荷積作業の作業性の向上を図ることができる。また、映像表示部20は、内部空間が配置エリアA1となる箱形の荷台110の外側に配置され、荷台110の外側から荷台110の内部空間に向かって指示映像を投影する。したがって、映像表示部20を荷台110の外側に配置できるので、個々のトラック100が映像表示部20を備える必要がない。
【0029】
配置検出部30は、例えば、配置エリアA1を少なくとも含む領域を撮影領域とするレーザー測距式の距離画像センサ31(
図1参照)を備える。距離画像センサ31はTOF(Time of Flight)方式のセンサである。距離画像センサ31は、配置エリアA1に向かって赤外光を照射し、対象物で反射された赤外光が戻ってくるまでの光の飛行時間(時間差)を検出することで、対象物までの距離を測定する。配置検出部30は、例えば、荷捌き場201の天井202に取り付けられており、映像表示部20の下側に取り付けられている。配置検出部30は、複数の荷物B1のうち配置エリアA1に配置された配置済み荷物B1(作業対象物Bxを含む)の配置状態を検出する。本実施形態では、配置検出部30は、距離画像センサ31により配置エリアA1の距離画像データを測定することで、配置エリアA1に配置された配置済み荷物B1の配置状態を検出し、距離画像データを処理装置10に送信する。本実施形態では、配置検出部30と処理装置10との間の通信は有線通信方式であるが、無線通信方式でもよい。
【0030】
識別情報検出部40は、複数ある荷物B1のうち作業対象の荷物である作業対象物Bxに付与された識別情報を検出する。識別情報検出部40は、荷物B1に表示されたバーコードC1を読み取るバーコードリーダ41(
図1参照)を備える。識別情報検出部40は、ベルトコンベア211によって搬送される荷物B1に表示されたバーコードC1を読み取り可能な位置に設けられている。識別情報検出部40は、ネットワーク50を介して処理装置10と通信する通信機能を有している。識別情報検出部40は、作業対象物Bxから読み取った識別情報を含むデータを処理装置10に送信する。本実施形態では、識別情報検出部40と処理装置10との間の通信は有線通信方式であるが、無線通信方式でもよい。
【0031】
処理装置10は、演算処理部11と、通信部12と、記憶部13とを備える。
【0032】
通信部12は、例えば、Ethernet(登録商標)の規格に準拠した有線通信方式で通信する。通信部12は、ネットワーク50を介して、映像表示部20、配置検出部30及び識別情報検出部40との間で通信を行う。本実施形態では、通信部12の通信方式は有線通信方式であるが、無線通信方式でもよい。
【0033】
記憶部13は、例えば、電気的に書き換え可能なEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などの不揮発性メモリを備える。記憶部13は、トラック100に積み込む予定の荷物B1の属性情報を、荷物B1の識別情報と対応付けて記憶する。
【0034】
ここで、属性情報は、荷物B1の外形寸法(縦、横、高さの寸法)及び重量に関する情報を含む。本実施形態では、属性情報は、荷物B1を取り扱う際の注意事項(例えば、割れ物、配置エリアA1に配置されるときの荷物B1の姿勢、荷物B1の向きなど)に関する情報を含む。また、本実施形態では、属性情報は、複数の荷物B1のそれぞれが荷台110から取り出される取出順に関する情報を含む。例えば、トラック100に積まれる複数の荷物B1の配送先が2以上ある場合、複数の荷物B1のそれぞれに、荷物B1を下ろす順番が取出順として記憶部13に記憶される。
【0035】
なお、記憶部13は、ハードディスクドライブ等の補助記憶装置を備えるものでもよい。また、記憶部13は、処理装置10の外部に設けられてもよく、ネットワーク50を介して処理装置10と通信するサーバ装置に備えられてもよい。
【0036】
演算処理部11は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、演算処理部11は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。そして、プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが演算処理部11として機能する。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。本実施形態の演算処理部11は、荷積情報算出部14、表示制御部15、判定部16、取得部17、及び出力部18の機能を備える。
【0037】
荷積情報算出部14は、配置エリアA1に配置する予定、つまりトラック100の荷台110に積み込む予定の複数の荷物B1のそれぞれについて荷積情報を算出する。荷積情報は、配置エリアA1(本実施形態ではトラック100の荷台110)に配置する予定の複数の荷物B1のそれぞれを配置エリアA1内で配置する配置予定位置を少なくとも含む。具体的には、荷積情報算出部14は、記憶部13から、トラック100の荷台110に積み込む予定の複数の荷物B1の属性情報を取得する。荷積情報算出部14は、複数の荷物B1の属性情報に基づいて、複数の荷物B1のそれぞれを配置エリアA1内で配置する配置予定位置を含む荷積情報を算出する。つまり、荷積情報算出部14は、複数の荷物B1を配置エリアA1に配置する積み方(配置予定位置)を算出する。例えば、荷積情報算出部14は、複数の荷物B1のうち重量が重い荷物B1を下側に配置するように配置予定位置を算出する。このように、荷積情報算出部14は、配置エリアA1に配置する予定の複数の荷物B1の属性情報に基づいて荷積情報を算出しており、配置予定の荷物B1の数や種類に応じて、最適な配置予定位置を決定できる。また、属性情報は取出順に関する情報を含んでおり、荷積情報算出部14は、複数の荷物B1の取出順に基づいて、複数の荷物B1の配置予定位置を含む荷積情報を算出することができる。例えば、荷積情報算出部14は、複数の荷物B1のうち取出順が遅い荷物B1を配置エリアA1において出入口113から遠い位置に配置するように配置予定位置を算出する。荷積情報算出部14は、複数の荷物B1のうち取出順が早い荷物B1を配置エリアA1において出入口113に近い位置に配置するように配置予定位置を算出する。したがって、荷積情報算出部14は、複数の荷物(B1)の取出作業を容易に行えるように、配置予定位置を算出することができる。
【0038】
取得部17は、識別情報検出部40から送信された作業対象物Bxの識別情報を取得する。取得部17は取得した識別情報を表示制御部15に出力する。
【0039】
表示制御部15は、荷積情報に基づいて、複数の荷物B1のうち作業対象の荷物である作業対象物Bxの配置予定位置を示す指示映像P1を、映像表示部20により実空間に関連付けた位置に表示させる。具体的には、表示制御部15は、荷積情報算出部14によって算出された荷積情報と、取得部17が取得した作業対象物Bxの識別情報とに基づいて、作業対象物Bxの配置予定位置を示す指示映像P1の画像データを作成する。表示制御部15は、作成した指示映像P1の画像データを映像表示部20に送信する。映像表示部20は、画像データを受信すると、画像データに基づいて作成した画像を投影面に投影することで、投影面に指示映像P1を表示する。
【0040】
判定部16は、配置検出部30の検出結果に基づいて、配置エリアA1に配置された作業対象物Bxの配置の適否を判定する。判定部16は、配置検出部30から処理装置10に送信された距離画像の画像データをもとに、配置エリアA1における荷物B1の配置状態を求める。判定部16は、荷積情報算出部14が算出した荷積情報をもとに、荷積情報算出部14によって算出された荷物B1の配置予定位置と、作業対象物Bxの実際の配置位置との誤差の有無を求める。
【0041】
例えば、荷積情報算出部14によって算出された荷物B1の配置予定位置と作業対象物Bxの配置位置との誤差が閾値以下である場合、判定部16は、作業対象物Bxの配置位置が適切であると判定する。荷積情報算出部14によって算出された荷物B1の配置予定位置と作業対象物Bxの実際の配置位置との誤差が閾値よりも大きい場合、判定部16は、作業対象物Bxの配置位置が不適切であると判定する。このように、判定部16は、配置検出部30の検出結果に基づいて、配置エリアA1に配置された作業対象物Bxの配置の適否を判定しており、判定部16の判定結果を作業対象物Bx又は配置済み荷物B1の配置の修正などに利用できる。
【0042】
出力部18は、配置検出部30によって検出された複数の荷物B1の配置状態を出力する。出力部18は、例えば作業者300が所持する携帯端末に、複数の荷物B1の配置状態を示す電子データを出力する。このように、出力部18は配置検出部30の検出結果を出力しており、配置検出部30の検出結果を、荷物B1を配置エリアA1から移動させる際などに利用できる。ここで、出力の態様は、複数の荷物B1の配置状態を示す電子データの出力に限定されず、複数の荷物B1の配置状態を示すリストをプリントアウト(印刷)してもよい。
【0043】
(動作)
実施形態1に係る配置支援システム1の動作について
図4などを参照して説明する。
【0044】
まず、処理装置10に、配置エリアであるトラック100の荷台110に配置する予定、つまり荷台110に積む予定の複数の荷物B1の属性情報とその識別情報を入力する(S1)。ユーザ(作業者300など)は荷物B1の属性情報及び識別情報を処理装置10に直接入力してもよいし、処理装置10はネットワーク50に接続された他のコンピュータから荷物B1の属性情報及び識別情報を取得してもよい。
【0045】
処理装置10の荷積情報算出部14は、荷台110に積む予定の複数の荷物B1の属性情報及び識別情報を取得すると、複数の荷物B1のそれぞれを荷台110に配置する配置予定位置を含む荷積情報を算出する(S2)。
【0046】
その後、ベルトコンベア210,211によってトラック100の荷台110まで荷物B1(作業対象物Bx)が運ばれてくると、識別情報検出部40が作業対象物Bxに表示された識別情報を検出する(S3:Yes)。識別情報検出部40は、識別情報の検出結果を処理装置10に送信する。
【0047】
処理装置10の取得部17が識別情報検出部40から送信された識別情報を受信すると、表示制御部15は、複数の荷物B1のうち取得部17が取得した識別情報に対応する荷物B1を作業対象物Bxとする。そして、表示制御部15は、荷積情報に基づいて作業対象物Bxの配置予定位置を求め、この配置予定位置を指示する指示映像を、実空間に関連付けた位置に表示させるための画像データを通信部12から映像表示部20に送信させる。これにより、映像表示部20は、複数の荷物B1のうち取得部17が取得した識別情報に対応する作業対象物Bxの配置予定位置を指示する指示映像P1を、実空間に関連付けた位置に表示する。
【0048】
映像表示部20は、処理装置10から画像データを受信すると、画像データに基づいて作成した画像を投影面に投影することで(S4)、投影面に指示映像P1を表示する。
図1及び
図2の例では、指示映像P1は作業対象物Bxを置く場所(例えば配置済みの荷物B1の上面)を示す長方形のマークであり、映像表示部20は指示映像P1を配置済みの荷物B1の上面に投影する。このように、複数の荷物B1のうち配置エリアA1に配置された配置済み荷物B1の上面が作業対象物Bxの配置予定位置であるとき、映像表示部20は、配置済み荷物B1に対して指示映像P1を投影する。
図1及び
図2の例では、作業対象物Bxを置く荷物B1の上面に指示映像P1表示される。したがって、作業者300は指示映像P1をもとに作業対象物Bxを置く場所を容易に理解でき、荷物B1を配置する荷積作業の作業性の向上を図ることができる。また、映像表示部20は、配置検出部30の検出結果に基づいて指示映像P1を投影する投影面を求め、この投影面に指示映像P1を投影する。したがって、映像表示部20は、配置エリアA1に配置された配置済み荷物B1を考慮して指示映像P1を投影する投影面を決定できる。
【0049】
配置検出部30は、配置エリアA1の距離画像を間欠的に撮影し、距離画像の画像データを処理装置10に送信する。判定部16は、配置検出部30から受信した画像データと、それ以前に配置検出部30から受信した画像データとの差分を求め、差分と基準値との大小を比較する(S5)。
【0050】
差分が基準値以下であれば(S5:No)、判定部16は、配置検出部30からの画像データの受信待ちを行い、配置検出部30から画像データを受信すると、ステップS5の処理を繰り返す。
【0051】
一方、差分が基準値を超えると(S5:Yes)、判定部16は、配置エリアA1に新たな荷物B1が置かれたと判定し、配置エリアA1に配置する荷物B1が残っているか否かを判定する(S6)。
【0052】
ステップS6の判定処理で配置エリアA1に配置する荷物B1が残っていない場合(S6:No)、処理装置10は荷物B1の配置を支援する処理を終了する。
【0053】
ステップS6の判定処理で配置エリアA1に配置する荷物B1が残っている場合(S6:Yes)、判定部16は、配置検出部30の検出結果をもとに配置エリアA1における荷物B1の配置状態を求める。そして、判定部16は、配置エリアA1における荷物B1の配置状態に基づいて配置エリアA1に配置された作業対象物Bxの配置の適否を判定する。すなわち、判定部16は、配置検出部30の検出結果から求めた荷物B1の配置状態と、荷積情報算出部14が算出した荷積情報(つまり、複数の荷物B1のレイアウト)との誤差を求める。
【0054】
荷物B1の配置状態と荷積情報との誤差が閾値以下であれば(S7:No)、判定部16は、作業対象物Bxの配置が適切であると判定し、ステップS3に移行して次の荷物B1の配置を支援する処理を行う。
【0055】
一方、荷物B1の配置状態と荷積情報との誤差が閾値を超えていると(S7:Yes)、判定部16は作業対象物Bxの配置が不適切であると判定し、ステップS2に移行して荷積情報算出部14は荷積情報を再度算出する。つまり、作業者300が作業対象物Bxを配置予定位置と異なる位置に置いた場合、荷積情報算出部14は、配置エリアA1における現在の荷物B1の配置状態に基づいて、配置予定の荷物B1の配置予定位置を再度算出する。したがって、作業対象物Bxの置き方が悪かった場合や、作業者300が意図的に作業対象物Bxを配置予定位置と異なる位置に置いた場合でも、現在の荷物B1の配置状態に基づいて、残りの荷物B1の配置位置を決定できる。
【0056】
なお、判定部16が作業対象物Bxの配置が不適切であると判定した場合、表示制御部15は、作業対象物Bxの配置エリアA1への配置が適切ではないことを示す映像を映像表示部20に表示させてもよい。例えば、表示制御部15は、適切でない位置に置かれた作業対象物Bxに、配置が間違っていることを示す画像(マーク、文字など)を投影する。これにより、配置支援システム1は、作業者300に対して、作業対象物Bxの配置が不適切であることを気付かせることができる。なお、判定部16が作業対象物Bxの配置が不適切であると判定した場合、配置支援システム1は、音声などで警告を出力してもよく、作業者300に対して、作業対象物Bxの配置が不適切であることを気付かせることができる。
【0057】
また、判定部16が作業対象物Bxの配置が不適切であると判定した場合、表示制御部15は、作業対象物Bxの適切な配置予定位置を示す指示映像を映像表示部20に表示させてもよい。これにより、配置支援システム1は、作業者300に対して、作業対象物Bxの正しい配置予定位置を再度提示することができる。
【0058】
このように、判定部16が作業対象物Bxの配置が不適切であると判定した場合、映像表示部20は第1処理を行う。第1処理は、映像表示部20が、作業対象物Bxの配置エリアA1への配置が適切ではないことを示す映像と、適切な配置予定位置を示す指示映像との少なくとも一方を表示する処理である。映像表示部15が第1処理を行うことで、作業者300に対して、作業対象物Bxの配置が不適切であること、又は作業対象物Bxの適切な配置予定位置を提示することができる。
【0059】
また、ステップS6において残りの荷物B1がないと判定された場合に、判定部16が、配置検出部30の検出結果をもとに配置エリアA1における荷物B1の配置状態を求め、配置エリアA1に配置された作業対象物Bxの配置の適否を判定してもよい。例えば、判定部16は、配置検出部30の検出結果から求めた荷物B1の配置状態と、荷積情報算出部14が算出した荷積情報(つまり、複数の荷物B1の配置予定位置)との誤差を求める。荷物B1の配置状態と配置予定位置との誤差が閾値以下であれば、判定部16は、作業対象物Bxの配置が適切であると判定して処理を終了する。一方、荷物B1の配置状態と配置予定位置との誤差が閾値を超えていると、判定部16は作業対象物Bxの配置が不適切であると判定する。そして、判定部16によって作業対象物Bxの配置が不適切であると判定されると、映像表示部20が、作業対象物Bxの配置エリアA1への配置が適切ではないことを示す映像と、適切な配置予定位置を示す指示映像との少なくとも一方を表示すればよい。
【0060】
(3)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、配置支援システム1と同様の機能は、配置支援方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記録した非一時的な記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る配置支援方法は、算出ステップと、表示ステップとを有する。算出ステップでは、配置エリアA1に配置する予定の複数の荷物B1のそれぞれを配置エリアA1内で配置する配置予定位置を少なくとも含む荷積情報を算出する。表示ステップでは、荷積情報に基づいて、複数の荷物B1のうち作業対象の荷物である作業対象物Bxの配置予定位置を指示する指示映像P1を、実空間に関連付けた位置に表示する。
【0061】
また、一態様に係るプログラムは、コンピュータシステムに、算出ステップと、表示制御ステップとを実行させるためのプログラムである。算出ステップでは、配置エリアA1に配置する予定の複数の荷物B1のそれぞれを配置エリアA1内で配置する配置予定位置を少なくとも含む荷積情報を算出する。表示制御ステップでは、荷積情報に基づいて、複数の荷物B1のうち作業対象の荷物である作業対象物Bxの配置予定位置を指示する指示映像P1~P3を、映像表示部20により実空間に関連付けた位置に表示させる。
【0062】
一態様に係る配置支援方法及びプログラムによれば、荷積作業の作業性の向上を図ることができる。
【0063】
以下、上記の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0064】
本開示における配置支援システム又は配置支援方法の実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における配置支援システム又は配置支援方法の実行主体としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよいし、コンピュータシステムで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムで読み取り可能な非一時的な記録媒体は、メモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等である。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1又は複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
【0065】
実施形態1の配置支援システム1は、荷積情報算出部14、表示制御部15、判定部16、取得部17、及び出力部18の機能を有する処理装置10と、映像表示部20と、配置検出部30と、識別情報検出部40とで実現されているが、この構成に限定されない。荷積情報算出部14、表示制御部15、判定部16、取得部17、出力部18、映像表示部20、配置検出部30、及び識別情報検出部40の機能が1つのシステムに集約され、1つの筐体に収まる1つの装置にて実現されてもよい。また、荷積情報算出部14、表示制御部15、判定部16、取得部17、出力部18、映像表示部20、配置検出部30、及び識別情報検出部40の機能が、2つ以上のシステムで実現されてもよい。つまり、荷積情報算出部14、表示制御部15、判定部16、取得部17、出力部18、映像表示部20、配置検出部30、及び識別情報検出部40の機能が2つ以上のシステム又は装置に分散して設けられてもよい。また、配置支援システム1の機能が、複数のシステムに分散して設けられていてもよい。また、配置支援システム1の少なくとも一部の機能は、例えば、クラウド(クラウドコンピューティング)によって実現されてもよい。
【0066】
実施形態1の配置支援システム1において、荷積情報算出部14は、複数の荷物B1のそれぞれを配置エリアA1に配置する配置順と配置予定位置とを含む荷積情報を算出してもよい。この場合、荷積情報には配置順と配置予定位置の情報が含まれており、演算処理部11は、作業対象物Bxの配置順が荷積情報に含まれる配置順と異なる場合は、その旨を通知する映像を映像表示部20に表示させてもよい。例えば、作業対象物Bxの配置順が現在の順番よりも後の場合、演算処理部11はその旨を通知する映像を映像表示部20に表示させており、作業者300は作業対象物Bxの配置を後回しにすることができる。
【0067】
実施形態1において、配置エリアA1に荷物B1が配置されると、荷積情報算出部14が、配置検出部30によって検出された配置済み荷物B1の配置状態に基づいて、配置エリアA1に配置されていない荷物B1の配置予定位置を再度算出してもよい。これにより、荷積情報算出部14は、配置済み荷物B1の配置状態を考慮して、複数の荷物B1のうち配置エリアA1に配置されていない荷物B1の配置予定位置を算出し直すことができる。
【0068】
実施形態1において、測定データなどの2値の比較において、「より大きい」としているところは「以上」であってもよい。つまり、2値の比較の比較において、2値が等しい場合を含むか否かは、基準値等の設定次第で任意に変更できるので、「より大きい」か「以上」かに技術上の差異はない。同様に、「以下」としているところは「未満」であってもよい。
【0069】
実施形態1では、指示映像P1が、作業対象物Bxを置く場所を所定の色で表す長方形状のマークであったが、指示映像P1の形状は適宜変更が可能である。指示映像P1が、配置エリアA1に作業対象物Bxが配置されるときの作業対象物Bxの姿勢に関する情報を含んでもよい。例えば、作業対象物Bxを置くときの姿勢が決められている場合、表示制御部15が作業対象物Bxの姿勢に関する情報を含む指示映像P1を映像表示部20に表示させればよく、適切な姿勢で作業対象物Bxを配置できる。
【0070】
また、指示映像P1を投影する部位は、作業対象物Bxが載せられる荷物B1の上面であったが、それに限定されない。
図5に示すように、表示制御部15は、作業対象物Bxが配置される荷物B1の側面に、上向きの矢印からなる指示映像P3を映像表示部20に表示させてもよい。また、表示制御部15は、荷台110の側面112において作業対象物Bxの配置予定位置の後側の部位に、下向きの矢印からなる指示映像P2を映像表示部20に表示させてもよい。なお、
図5の例では、3つの指示映像P1~P3が投影されているが、3つの指示映像P1~P3のうちの少なくとも1つが投影されていればよい。
【0071】
また、表示制御部15は、作業対象物Bxの属性情報に基づいて、作業対象物Bxを取り扱う際の注意事項に関する情報を含む指示映像を映像表示部20に表示させてもよい。作業対象物Bxの取り扱い方法に関する情報は、例えば、作業対象物Bxがガラス製品などの壊れ物であることを示す情報、作業対象Bxを置く方向が制限されている場合にその置く方向を示す情報、などである。
【0072】
実施形態1及び上記の変形例では、映像表示部20は指示映像P1~P3を実空間のある位置に直接表示するプロジェクタ21(投影装置)であるが、映像表示部20は投影装置に限定されない。
【0073】
映像表示部20は、実空間(上記実施形態では、荷台110の内部空間)に関連付けた位置に指示映像P1~P3を表示するものであれば、プロジェクタ21以外でもよい。映像表示部20は、透過型のディスプレイを通して見える実空間に指示映像P1を重畳して表示する拡張現実感(AR:augmented reality)に対応した透過型のヘッドマウントディスプレイでもよい。映像表示部20が透過型のヘッドマウントディスプレイである場合、映像表示部20が指示映像P1~P3を表示する表示領域はヘッドマウントディスプレイの表示面となり、この表示面に指示映像P1~P3が表示される。映像表示部20は、実空間における指示映像P1~P3の仮想の表示位置の座標を、ヘッドマウントディスプレイの表示面の座標に変換した(関連付けた)位置に、指示映像P1~P3を表示する。
【0074】
映像表示部20は、例えば実空間の画像に指示映像P1~P3を重畳して表示する非透過型のヘッドマウントディスプレイでもよい。ここで、実空間の画像は、カメラによって撮影された実空間の画像でもよいし、カメラによって撮影された実空間の画像に基づいて実空間の様子をコンピュータグラフィックスで作成された画像でもよい。この場合、映像表示部20が指示映像P1~P3を表示する表示領域は非透過型のヘッドマウントディスプレイの表示面となり、ヘッドマウントディスプレイに指示映像P1が表示される。映像表示部20は、実空間における指示映像P1の仮想の表示位置の座標を、ヘッドマウントディスプレイの表示面の座標に変換した(関連付けた)位置に、指示映像P1を表示する。また、映像表示部20は、内蔵のカメラで撮影された実空間の画像に指示映像P1~P3を重畳して表示するタブレット端末等の情報端末でもよい。
【0075】
実施形態1では、配置検出部30は距離画像センサ31を備えているが、配置検出部30は距離画像センサ31を備えるものに限定されない。配置検出部30は、超音波、電波、光などで物体までの距離を測定する測距センサを備えるものでもよく、配置エリアA1内を走査して物体までの距離を測定することで、荷物B1の配置状態を検出してもよい。
【0076】
また、識別情報検出部40はバーコードリーダ41を備えるものに限定されず、荷物B1に付加されたRF(Radio Frequency)タグから識別情報を非接触で読み取るリーダなどでもよい。
【0077】
実施形態1では、トラック100の荷台110が荷物B1の配置エリアA1であったが、荷物B1の配置エリアはトラック100の荷台110に限定されず、かご付き台車などでもよい。また、
図6に示すように、荷物B1を載せるパレット400を配置エリアA2としてもよい。また、荷物B1の配置エリアは、鉄道車両又は船舶によって輸送されるコンテナなどでもよい。
【0078】
上記の実施形態では、配置エリアA1までベルトコンベア210,211によって荷物B1が運ばれてきたが、作業者300が、施設200内にある複数の荷物B1を人力で配置エリアA1まで運んでもよい。この場合、作業者300が識別情報検出部40に荷物B1(作業対象物Bx)に表示された識別情報を検出させると、表示制御部15が、作業対象物Bxの配置予定位置を指示する指示映像P1を映像表示部20により実空間に関連付けた位置に表示させる。これにより、作業者300は作業対象物Bxを配置する配置予定位置を容易に理解でき、配置作業の作業性の向上を図ることができる。
【0079】
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係る配置支援システム(1)は、荷積情報算出部(14)と、映像表示部(20)と、を備える。荷積情報算出部(14)は、配置エリア(A1,A2)に配置する予定の複数の荷物(B1)のそれぞれを配置エリア(A1,A2)内で配置する配置予定位置を少なくとも含む荷積情報を算出する。映像表示部(20)は、荷積情報に基づいて、複数の荷物(B1)のうち作業対象の荷物(B1)である作業対象物(Bx)の配置予定位置を指示する指示映像(P1,P2,P3)を、実空間に関連付けた位置に表示する。
【0080】
この態様によれば、作業者は、実空間に関連付けた位置に表示された指示映像P1を見て、配置エリア(A1)に作業対象物(Bx)を作業を行うことができ、作業対象物(Bx)を配置する位置を間違えにくくなるので、荷積作業の作業性の向上を図ることができる。また、荷積情報算出部(14)が複数の荷物(B1)の配置予定位置を含む荷積情報を算出するので、作業者の負担を減らすことができ、荷積作業の作業性の向上を図ることができる。
【0081】
第2の態様に係る配置支援システム(1)は、第1の態様において、配置検出部(30)と、判定部(16)と、を更に備える。配置検出部(30)は、複数の荷物(B1)のうち配置エリア(A1,A2)に配置された配置済み荷物(B1)の配置状態を検出する。判定部(16)は、配置検出部(30)の検出結果に基づいて、配置エリア(A1,A2)に配置された作業対象物(Bx)の配置の適否を判定する。
【0082】
この態様によれば、判定部(16)によって、配置エリア(A1,A2)に配置された配置済み荷物(B1)の配置を適否を判定でき、判定部(16)の判定結果を配置済み荷物(B1)の配置の修正などに利用できる。
【0083】
第3の態様に係る配置支援システム(1)では、第2の態様において、映像表示部(20)は、判定部(16)が作業対象物(Bx)の配置エリア(A1,A2)への配置が適切ではないと判定した場合、第1処理を行う。第1処理は、作業対象物(Bx)の配置エリア(A1,A2)への配置が適切ではないことを示す映像、および、適切な配置予定位置を示す指示映像(P1,P2,P3)の少なくとも一方を表示する処理である。
【0084】
この態様によれば、作業者(300)は、映像表示部(20)によって表示された映像をもとに、作業対象物(Bx)の配置が適切ではないことに気付くことができ、作業対象物(Bx)の配置を修正するなどの対応をとることができる。
【0085】
第4の態様に係る配置支援システム(1)では、第1~第3のいずれか1つの態様において、荷積情報算出部(14)は、複数の荷物(B1)のそれぞれの属性情報に基づいて荷積情報を算出する。
【0086】
この態様によれば、荷積情報算出部(14)は、配置エリア(A1,A2)に配置する予定の荷物(B1)の属性情報に応じて最適な配置予定位置を算出できる。
【0087】
第5の態様に係る配置支援システム(1)では、第4の態様において、属性情報は、複数の荷物(B1)のそれぞれが配置エリア(A1,A2)から取り出される取出順に関する情報を含む。
【0088】
この態様によれば、荷積情報算出部(14)は、複数の荷物(B1)の取出順に基づいて、複数の荷物(B1)の配置予定位置を含む荷積情報を算出することができる。したがって、荷積情報算出部(14)は、複数の荷物(B1)の取出作業を容易に行えるように、配置予定位置を算出することができる。
【0089】
第6の態様に係る配置支援システム(1)では、第1~第5のいずれかの態様において、指示映像(P1,P2,P3)は、配置エリア(A1,A2)に作業対象物(Bx)が配置されるときの作業対象物(Bx)の姿勢に関する情報を含む映像である。
【0090】
この態様によれば、作業者(300)が、指示映像(P1,P2,P3)に含まれる情報に対応した姿勢で作業対象物(Bx)を配置することで、作業対象物Bxを適切な姿勢で配置することができる。
【0091】
第7の態様に係る配置支援システム(1)では、第1~第6のいずれかの態様において、荷積情報算出部(14)は、複数の荷物(B1)のそれぞれを配置エリア(A1,A2)に配置する配置順と配置予定位置とを含む荷積情報を算出する。
【0092】
この態様によれば、作業者(300)が、荷積情報算出部(14)によって算出された配置順と配置予定位置とに基づいて複数の荷物(B1)を配置することで、複数の荷物(B1)を配置エリア(A1)において適切に配置することができる。
【0093】
第8の態様に係る配置支援システム(1)では、第1~第7のいずれかの態様において、複数の荷物(B1)のそれぞれには識別情報が付与される。配置支援システム(1)は取得部(17)を更に備える。取得部(17)は、作業対象物(Bx)に付与された識別情報を検出する識別情報検出部(40)から作業対象物(Bx)の識別情報を取得する。映像表示部(20)は、複数の荷物(B1)のうち取得部(17)が取得した識別情報に対応する作業対象物(Bx)の配置予定位置を指示する指示映像(P1,P2,P3)を、実空間に関連付けた位置に表示する。
【0094】
この態様によれば、識別情報検出部(40)が作業対象物(Bx)に付与された識別情報を検出した結果に基づいて、作業対象物(Bx)の配置予定位置を指示する指示映像(P1,P2,P3)を、実空間に関連付けた位置に表示することができる。
【0095】
第9の態様に係る配置支援システム(1)では、第1~第8のいずれか態様において、映像表示部(20)は、配置エリア(A1,A2)において実空間に関連付けた位置に指示映像(P1,P2,P3)を投影する。
【0096】
この態様によれば、作業者(300)は、配置エリア(A1,A2)に存在する物体に投影された指示映像(P1,P2,P3)を見ながら、作業対象物(Bx)を配置する作業を行うことができ、荷積作業の作業性の向上を図ることができる。
【0097】
第10の態様に係る配置支援システム(1)では、第9の態様において、映像表示部(20)は、内部空間が配置エリア(A1,A2)となる箱形の荷台(110)の外側に配置される。映像表示部(20)は、荷台(110)の外側から荷台(110)の内部空間に向かって指示映像(P1,P2,P3)を投影する。
【0098】
この態様によれば、映像表示部(20)を荷台(110)の外側に配置できる。
【0099】
第11の態様に係る配置支援システム(1)は、第9又は第10の態様において、配置検出部(30)を更に備える。配置検出部(30)は、複数の荷物(B1)のうち配置エリア(A1,A2)に配置された配置済み荷物(B1)の配置状態を検出する。映像表示部(20)は、配置検出部(30)の検出結果に基づいて指示映像(P1,P2,P3)を投影する投影面を求め、投影面に指示映像(P1,P2,P3)を投影する。
【0100】
この態様によれば、配置エリア(A1,A2)に配置された配置済み荷物(B1)を考慮して指示映像(P1,P2,P3)を投影する投影面を決定できる。
【0101】
第12の態様に係る配置支援システム(1)では、第9~第11のいずれかの態様において、映像表示部(20)は第2処理を行う。第2処理は、複数の荷物(B1)のうち配置エリア(A1,A2)に配置された配置済み荷物(B1)の上面が作業対象物(Bx)の配置予定位置であるときに、配置済み荷物(B1)に対して指示映像(P1,P3)を投影する処理である。
【0102】
この態様によれば、作業対象物(Bx)が載せられる配置済み荷物(B1)に指示映像(P1,P3)を投影することで、作業者(300)が作業対象物(Bx)の配置予定位置を理解しやすくなる。
【0103】
第13の態様に係る配置支援システム(1)は、第1~第12のいずれかの態様において、配置検出部(30)を更に備える。配置検出部(30)は、複数の荷物(B1)のうち配置エリア(A1,A2)に配置された配置済み荷物(B1)の配置状態を検出する。荷積情報算出部(14)は、配置検出部(30)によって検出された配置済み荷物(B1)の配置状態に基づいて、複数の荷物(B1)のうち配置エリア(A1,A2)に配置されていない荷物(B1)の配置予定位置を再度算出する。
【0104】
この態様によれば、配置済み荷物(B1)の配置状態を考慮して、複数の荷物(B1)のうち配置エリア(A1,A2)に配置されていない荷物(B1)の配置予定位置を算出し直すことができる。
【0105】
第14の態様に係る配置支援システム(1)は、第1~第13のいずれかの態様において、配置検出部(30)と、出力部(18)と、を更に備える。配置検出部(30)は、複数の荷物(B1)のうち配置エリア(A1,A2)に配置された配置済み荷物(B1)の配置状態を検出する。出力部(18)は配置検出部(30)の検出結果を出力する。
【0106】
この態様によれば、出力部(18)が配置検出部(30)の検出結果を出力するので、配置検出部(30)の検出結果を、荷物(B1)を配置エリア(A1,A2)から移動させる際に利用できる。
【0107】
第15の態様に係る配置支援方法は、算出ステップと、表示ステップと、を含む。算出ステップは、配置エリア(A1,A2)に配置する予定の複数の荷物(B1)のそれぞれを配置エリア(A1,A2)内で配置する配置予定位置を少なくとも含む荷積情報を算出する。表示ステップは、荷積情報に基づいて、複数の荷物(B1)のうち作業対象の荷物(B1)である作業対象物(Bx)の配置予定位置を指示する指示映像(P1,P2,P3)を、実空間に関連付けた位置に表示する。
【0108】
この態様によれば、作業者は、実空間に関連付けた位置に表示された指示映像(P1)を見て、配置エリア(A1)に作業対象物(Bx)を作業を行うことができ、作業対象物(Bx)を配置する位置を間違えにくくなるので、荷積作業の作業性の向上を図ることができる。また、荷積情報算出部(14)が複数の荷物(B1)の配置予定位置を含む荷積情報を算出するので、作業者の負担を減らすことができ、荷積作業の作業性の向上を図ることができる。
【0109】
第16の態様に係るプログラムは、コンピュータシステムに、算出ステップと、表示制御ステップと、を実行させるためのプログラムである。算出ステップでは、配置エリア(A1,A2)に配置する予定の複数の荷物(B1)のそれぞれを配置エリア(A1,A2)内で配置する配置予定位置を少なくとも含む荷積情報を算出する。表示制御システムでは、荷積情報に基づいて、複数の荷物(B1)のうち作業対象の荷物(B1)である作業対象物(Bx)の配置予定位置を指示する指示映像(P1,P2,P3)を、映像表示部(20)により実空間に関連付けた位置に表示させる。
【0110】
この態様によれば、作業者は、実空間に関連付けた位置に表示された指示映像(P1)を見て、配置エリア(A1)に作業対象物(Bx)を作業を行うことができ、作業対象物(Bx)を配置する位置を間違えにくくなるので、荷積作業の作業性の向上を図ることができる。また、荷積情報算出部(14)が複数の荷物(B1)の配置予定位置を含む荷積情報を算出するので、作業者の負担を減らすことができ、荷積作業の作業性の向上を図ることができる。
【0111】
上記態様に限らず、実施形態1に係る配置支援システム(1)の種々の構成(変形例を含む)は、配置支援方法、(コンピュータ)プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化可能である。
【0112】
第2~第14の態様に係る構成については、配置支援システム(1)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0113】
1 配置支援システム
14 荷積情報算出部
15 表示制御部
16 判定部
17 取得部
18 出力部
20 映像表示部
30 配置検出部
40 識別情報検出部
110 荷台
A1,A2 配置エリア
B1 荷物
Bx 作業対象物
P1,P2,P3 指示映像