(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-04
(45)【発行日】2023-10-13
(54)【発明の名称】配送物収納システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20230101AFI20231005BHJP
B65G 61/00 20060101ALI20231005BHJP
E05B 65/00 20060101ALI20231005BHJP
E05B 49/00 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
G06Q10/08
B65G61/00 550
E05B65/00 D
E05B49/00 J
(21)【出願番号】P 2019210781
(22)【出願日】2019-11-21
【審査請求日】2022-06-20
(73)【特許権者】
【識別番号】300076563
【氏名又は名称】原 周平
(74)【代理人】
【識別番号】100081455
【氏名又は名称】橘 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100170966
【氏名又は名称】藤本 正紀
(72)【発明者】
【氏名】原 周平
【審査官】酒井 優一
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-175555(JP,A)
【文献】特開2017-212588(JP,A)
【文献】特開2019-070994(JP,A)
【文献】特開2017-211821(JP,A)
【文献】特開2016-172622(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
B65G 61/00
E05B 65/00
E05B 49/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物に居住又は建物を利用するユーザに関連する配送物を収納する1以上の収納ボックスを備えた収納装置と、
前記収納装置とネットワークを介して接続され、該収納装置における配送物の使用状況を管理する管理サーバとを有する配送物収納システムであって、
前記建物内部又は外部には、前記配送物を一時的に保管する保管スペースが設置され、
前記配送物を配送する配送業者のうち代表配送業者は、前記保管スペースと前記収納装置との間の搬送路において配送物の配送業務を行って前記収納装置に該配送物を収納し、
前記配送業者のうち前記代表配送業者以外の通常の配送業者は、前記建物外部と前記保管スペースとの間の配送業務を行い、
前記収納装置は、
前記代表配送業者の認証結果を前記管理サーバから受信すると、前記認証が成功した代表配送業者を特定するとともに、前記通常の配送業者を特定する配送業者特定情報の入力画面を表示し、該入力画面を用いて入力された該配送業者特定情報と、前記代表配送業者の特定情報とを前記管理サーバへ送信し、
前記管理サーバは、
前記収納装置から受信した前記代表配送業者の特定情報と前記配送業者特定情報とに基づいて、前記ユーザ宛の配送物が前記収納装置に入庫された事実を示す該ユーザ宛の着荷通知を生成することを特徴とする配送物収納システム。
【請求項2】
前記収納装置は、
前記配送物に係るユーザを特定するユーザ特定情報
が入力されると、該入力したユーザ特定情報を前記管理サーバへ送信し、
前記管理サーバは、前記ユーザ特定情報を受信すると、前記収納装置における該ユーザ特定情報により特定されるユーザに関連する配送物が収納されている収納ボックスの有無を検索し、該検索の結果、前記ユーザに関連する配送物が収納されている収納ボックスがあると判断した場合には、該収納ボックスを解錠して該収納ボックスへの入庫を促す解錠情報を前記収納装置へ送信することを特徴とする請求項1記載の配送物収納システム。
【請求項3】
前記ユーザが操作するユーザ端末をさらに有し、
前記管理サーバは、
前記収納装置に配送物が入庫されると、
前記着荷通知を作成して前記ユーザ端末へ送信し、
該着荷通知には、前記建物外部と保管スペースとの間の配送業務を行った配送業者を特定する情報が含まれることを特徴とする請求項1又は2記載の配送物収納システム。
【請求項4】
前記代表配送業者が操作する代表配送業者端末をさらに有し、
前記ユーザ端末は、
前記着荷通知を受信すると、前記ユーザ宛の配送物の、前記収納装置の設置場所から前記ユーザの居住場所又は利用場所までの配送を前記代表配送業者に対して依頼することを示す配送依頼情報を前記管理サーバへ送信し、
前記管理サーバは、
前記配送依頼情報を受信すると、該配送依頼情報を前記代表配送業者端末へ送信することを特徴とする請求項3記載の配送物収納システム。
【請求項5】
建物に居住又は建物を利用するユーザに関連する配送物を収納する1以上の収納ボックスを備え、自装置における配送物の使用状況を管理する収納装置を有する配送物収納システムであって、
前記建物内部又は外部には、前記配送物を一時的に保管する保管スペースが設置され、
前記配送物を配送する配送業者のうち代表配送業者は、前記保管スペースと前記収納装置との間の搬送路において配送物の配送業務を行って前記収納装置に該配送物を収納し、
前記配送業者のうち前記代表配送業者以外の通常の配送業者は、前記建物外部と前記保管スペースとの間の配送業務を行い、
前記収納装置は、
前記代表配送業者の認証を行い、該代表配送業者の認証が成功すると、前記認証が成功した代表配送業者を特定するとともに、前記通常の配送業者を特定する配送業者特定情報の入力画面を表示し、該入力画面を用いて入力された該配送業者特定情報とに基づいて、前記ユーザ宛の配送物が前記収納装置に入庫された事実を示す該ユーザ宛の着荷通知を生成することを特徴とする配送物収納システム。
【請求項6】
前記収納装置は、
前記配送物に係るユーザを特定するユーザ特定情報
が入力されると、前記収納装置における該ユーザ特定情報により特定されるユーザに関連する配送物が収納されている収納ボックスの有無を検索し、該検索の結果、前記ユーザに関連する配送物が収納されている収納ボックスがあると判断した場合には、該収納ボックスを解錠して該収納ボックスへの入庫を促すことを特徴とする請求項5記載の配送物収納システム。
【請求項7】
前記ユーザが操作するユーザ端末をさらに有し、
前記収納装置は、
前記収納装置に配送物が入庫されると、
前記着荷通知を作成して前記ユーザ端末へ送信し、
該着荷通知には、前記建物外部と保管スペースとの間の配送業務を行った配送業者を特定する情報が含まれることを特徴とする請求項5又は6記載の配送物収納システム。
【請求項8】
前記代表配送業者が操作する代表配送業者端末をさらに有し、
前記ユーザ端末は、
前記着荷通知を受信すると、前記ユーザ宛の配送物の、前記収納装置の設置場所から前記ユーザの居住場所又は利用場所までの配送を前記代表配送業者に対して依頼することを示す配送依頼情報を前記収納装置へ送信し、
前記収納装置は、
前記配送依頼情報を受信すると、該配送依頼情報を前記代表配送業者端末へ送信することを特徴とする請求項7記載の配送物収納システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配送物収納システムに関し、特に、複数の配送業者による配送物を統括して、代表する配送業者が建物内で配送を行う際の配送に関する情報を管理する配送物収納システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、核家族化、未婚・晩婚者の増加や少子高齢化に伴う単身者の増加、さらには共働きの夫婦の増加等が進行し、そのライフスタイルが大きく変わってきている。
また、近年は、ECコマースの隆盛に伴って、購入商品等の物品が各家庭に配送されることが多くなっている一方で、上記のとおり、夫婦の共働き等の割合の増加により家を留守にするケースが増えてきており、上記物品をスムーズに受け取ることのできる環境や設備が望まれている。
【0003】
上記のようなニーズに応えるように、近年、マンション等の集合住宅の共用部等には、いわゆる宅配ロッカーと称される複数の収納ボックスを備えた収納装置が設置されることが多くなってきている。
この収納装置は、宅配便等により集合住宅の居住者宛に配送された物品を、一時的に預かり、収納ボックスに施錠可能に収納することにより、当該居住者が不在の場合であっても、再配達を依頼することなく、当該収納装置から自身宛の配送物を取り出すことにより、スムーズに当該配送物を受け取ることができるというものである。
【0004】
上記のような居住者宛の配送物等を一時的に預かり保管する収納装置に関する従来技術の1つとして、特許文献1が開示するところのロッカー管理システムが提案されている。
この特許文献1に開示されるロッカー管理システムは、
宅配物届け人(配送業者)が宅配物受取人宛の宅配物をロッカーに収納すると、その収納したことを宅配物受取人の通信端末に通知し、その通知を受け取った宅配物受取人がロッカーに収納されている宅配物を受け取りに行くというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の特許文献1のロッカー管理システムでは、同一の宅配物受取人(居住者)に対して、複数の異なる宅配物届け人(配送業者)が宅配物をロッカーに収納する場合、各宅配物届け人に応じて、配送物受取人への宅配物の着荷の通知方法が異なり、特に、多数の宅配物を受け取る配送物受取人にとっては、宅配物の受取の管理が困難になることがあるという問題があった。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ユーザ(居住者)が収納装置を介して複数の配送業者から複数の配送物を受け取る場合であっても、どの配送業者により配送されたか等、配送物の着荷状況を容易に把握することが可能な配送物収納システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するため、本発明は、建物に居住又は建物を利用するユーザに関連する配送物を収納する1以上の収納ボックスを備えた収納装置と、収納装置とネットワークを介して接続され、収納装置における配送物の使用状況を管理する管理サーバとを有する配送物収納システムであって、建物内部又は外部には、配送物を一時的に保管する保管スペースが設置され、配送物を配送する配送業者のうち代表配送業者は、保管スペースと収納装置との間の搬送路において配送物の配送業務を行って収納装置に配送物を収納し、配送業者のうち代表配送業者以外の通常の配送業者は、建物外部と保管スペースとの間の配送業務を行い、収納装置は、代表配送業者の認証結果を管理サーバから受信すると、認証が成功した代表配送業者を特定するとともに、通常の配送業者を特定する配送業者特定情報の入力画面を表示し、入力画面を用いて入力された配送業者特定情報と、代表配送業者の特定情報とを管理サーバへ送信し、管理サーバは、収納装置から受信した代表配送業者の特定情報と配送業者特定情報とに基づいて、ユーザ宛の配送物が収納装置に入庫された事実を示すユーザ宛の着荷通知を生成することを特徴とする。
【0009】
また、本発明によれば、収納装置は、配送物に係るユーザを特定するユーザ特定情報が入力されると、入力したユーザ特定情報を管理サーバへ送信し、管理サーバは、ユーザ特定情報を受信すると、収納装置におけるユーザ特定情報により特定されるユーザに関連する配送物が収納されている収納ボックスの有無を検索し、検索の結果、ユーザに関連する配送物が収納されている収納ボックスがあると判断した場合には、収納ボックスを解錠して収納ボックスへの入庫を促す解錠情報を収納装置へ送信することを特徴とする。
【0010】
また、本発明によれば、ユーザが操作するユーザ端末をさらに有し、管理サーバは、収納装置に配送物が入庫されると、着荷通知を作成してユーザ端末へ送信し、着荷通知には、建物外部と保管スペースとの間の配送業務を行った配送業者を特定する情報が含まれることを特徴とする。
【0011】
また、本発明によれば、代表配送業者が操作する代表配送業者端末をさらに有し、ユーザ端末は、着荷通知を受信すると、ユーザ宛の配送物の、収納装置の設置場所からユーザの居住場所又は利用場所までの配送を代表配送業者に対して依頼することを示す配送依頼情報を管理サーバへ送信し、管理サーバは、配送依頼情報を受信すると、配送依頼情報を代表配送業者端末へ送信することを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、建物に居住又は建物を利用するユーザに関連する配送物を収納する1以上の収納ボックスを備え、自装置における配送物の使用状況を管理する収納装置を有する配送物収納システムであって、建物内部又は外部には、配送物を一時的に保管する保管スペースが設置され、配送物を配送する配送業者のうち代表配送業者は、保管スペースと収納装置との間の搬送路において配送物の配送業務を行って収納装置に配送物を収納し、配送業者のうち代表配送業者以外の通常の配送業者は、建物外部と保管スペースとの間の配送業務を行い、収納装置は、代表配送業者の認証を行い、代表配送業者の認証が成功すると、認証が成功した代表配送業者を特定するとともに、通常の配送業者を特定する配送業者特定情報の入力画面を表示し、入力画面を用いて入力された配送業者特定情報とに基づいて、ユーザ宛の配送物が収納装置に入庫された事実を示すユーザ宛の着荷通知を生成することを特徴とする。
【0013】
また、本発明によれば、収納装置は、配送物に係るユーザを特定するユーザ特定情報が入力されると、収納装置におけるユーザ特定情報により特定されるユーザに関連する配送物が収納されている収納ボックスの有無を検索し、検索の結果、ユーザに関連する配送物が収納されている収納ボックスがあると判断した場合には、収納ボックスを解錠して収納ボックスへの入庫を促すことを特徴とする。
【0014】
また、本発明によれば、ユーザが操作するユーザ端末をさらに有し、収納装置は、収納装置に配送物が入庫されると、着荷通知を作成してユーザ端末へ送信し、着荷通知には、建物外部と保管スペースとの間の配送業務を行った配送業者を特定する情報が含まれることを特徴とする。
【0015】
また、本発明によれば、代表配送業者が操作する代表配送業者端末をさらに有し、ユーザ端末は、着荷通知を受信すると、ユーザ宛の配送物の、収納装置の設置場所からユーザの居住場所又は利用場所までの配送を代表配送業者に対して依頼することを示す配送依頼情報を収納装置へ送信し、収納装置は、配送依頼情報を受信すると、配送依頼情報を代表配送業者端末へ送信することを特徴とする。
【0016】
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、ユーザが収納装置を介して複数の配送業者から複数の配送物を受け取る場合であっても、どの配送業者により配送されたか等、配送物の着荷状況を容易に把握することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の第1の実施の形態における配送物収納システムの全体構成を示す図である。
【
図2】本発明の第1の実施の形態における配送物収納システムによる配送サービスの概要を示す図である。
【
図3】本発明の第1の実施の形態における収納装置の外観を示す斜視図である。
【
図4】本発明の第1の実施の形態における収納装置の構成を示す図である。
【
図5】本発明の第1の実施の形態における収納装置の情報格納部が格納する各データベースを示す図である。
【
図6】本発明の第1の実施の形態におけるユーザDBのデータ構成の一例を示す図である。
【
図7】本発明の第1の実施の形態における収納ボックスDBのデータ構成の一例を示す図である。
【
図8】本発明の第1の実施の形態における収納ボックスDB122の履歴情報の一例を示す図である。
【
図9】本発明の第1の実施の形態における配送業者DBのデータ構成の一例を示す図である。
【
図10】本発明の第1の実施の形態における収納ボックスの外観を示す図である。
【
図11】本発明の第1の実施の形態における管理サーバの構成を示す図である。
【
図12】本発明の第1の実施の形態における管理サーバの情報格納部が格納する各データベースを示す図である。
【
図13】本発明の第1の実施の形態におけるユーザ端末の構成を示す図である。
【
図14】本発明の第1の実施の形態における代表配送業者端末の構成を示す図である。
【
図15】本発明の第1の実施の形態において、配送物を収納装置に入庫するときの配送物収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【
図16】本発明の第1の実施の形態において、配送物を収納装置に入庫するときの配送物収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【
図17】本発明の第1の実施の形態において、配送物を収納装置に入庫するときの配送物収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【
図18】本発明の第1の実施の形態において、配送物を収納装置に入庫するときの配送物収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【
図19】(a)は、本発明の第1の実施の形態における利用者選択画面の一例を示す図であり、(b)は、本発明の第1の実施の形態におけるサービスの利用選択画面の一例を示す図である。
【
図20】本発明の第1の実施の形態における専有部情報の入力画面の一例を示す図である。
【
図21】本発明の第1の実施の形態における建物外部の配送業務を行った配送業者の特定情報の入力画面の一例を示す図である。
【
図22】本発明の第1の実施の形態における収納ボックスの選択画面の一例を示す図である。
【
図23】本発明の第1の実施の形態において、ユーザ端末が表示する着荷通知の一例を示す図である。
【
図24】本発明の第1の実施の形態において、配送物を収納装置から集荷するときの配送物収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【
図25】本発明の第1の実施の形態において、配送物を収納装置から集荷するときの配送物収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【
図26】本発明の第1の実施の形態において、配送物を収納装置から集荷するときの配送物収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【
図27】本発明の第1の実施の形態において、配送物を収納装置から集荷するときの配送物収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【
図28】(a)は、本発明の第1の実施の形態における利用者選択画面の一例を示す図であり、(b)は、本発明の第1の実施の形態におけるサービスの利用選択画面の一例を示す図である。
【
図29】本発明の第1の実施の形態における配送業者の指定画面の一例を示す図である。
【
図30】本発明の第1の実施の形態において、代表配送業者端末が表示する配送依頼通知の一例を示す図である。
【
図31】本発明の第1の実施の形態において、居住者が自身宛の配送物の配送依頼を行うときの配送物収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【
図32】本発明の第1の実施の形態において、ユーザ端末が表示する着荷通知の一例を示す図である。
【
図33】本発明の第2の実施の形態における配送物収納システムの全体構成を示す図である。
【
図34】本発明の第2の実施の形態において、配送物を収納装置に入庫するときの配送物収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【
図35】本発明の第2の実施の形態において、配送物を収納装置に入庫するときの配送物収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【
図36】本発明の第2の実施の形態において、配送物を収納装置から集荷するときの配送物収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【
図37】本発明の第2の実施の形態において、配送物を収納装置から集荷するときの配送物収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【
図38】本発明の第2の実施の形態において、居住者が自身宛の配送物の配送依頼を行うときの配送物収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<第1の実施の形態>
(第1の実施の形態の概要)
図1は、本発明の第1の実施の形態における配送物収納システムの全体構成を示す図である。
図に示すように、配送物収納システムは、ユーザの居住又は利用する専有部を有する建物の敷地内に設置され、配送業者により配送されるユーザに関連する配送物を施錠状態で保管する収納ボックスを複数備えたロッカー装置等の収納装置10と、収納装置の収納状況等の情報を管理するサーバ装置等の管理サーバ20と、ユーザが操作する情報処理装置であるユーザ端末30と、後述する代表配送業者が操作する情報処理装置である代表配送業者端末40と、収納装置10、管理サーバ20、ユーザ端末30及び代表配送業者端末40を通信可能に接続するインターネット又はLAN等のネットワーク100とを有して構成される。
【0020】
建物は、例えば、集合住宅、ビル、商業施設又は公共施設等である。
専有部は、例えば、集合住宅の各住戸、オフィスビルの各勤務スペース、商業施設の各テナント又は公共施設の各スペース等である。
ユーザは、例えば、集合住宅の居住者、オフィスビルの労働者、商業施設の店員又は公共施設の利用者等である。
配送業者は、それぞれ異なる配送会社等に所属する配送作業員である。
配送業者は、配送会社の他、通販会社、ネットスーパー、クリーニング店又は各種店舗・会社の配送担当者等、ユーザに対して配送を行うものであれば、特に限定されない。
【0021】
以下、本実施の形態では、一例として、集合住宅の各住戸に居住する居住者に対して、複数の配送業者が配送業務を行うものとする。
【0022】
図2は、本発明の第1の実施の形態における配送物収納システムによる配送サービスの概要を示す図である。
以下、本図を用いて、本実施の形態の概要を説明する。
【0023】
一般に、各配送業者は、集合住宅内の居住者宛の配送を依頼されると、それぞれが集合住宅内のエントランス等の共用部における宅配ロッカー等の収納装置の設置場所まで移動し、それぞれの配送業者が配送物を収納装置の収納ボックスへ入庫する。
これに対し、本実施の形態では、収納装置10の収納ボックスへの入庫作業を行うのは、複数の配送業者A,B,Cのうち、特定の配送業者のみである。
本実施の形態では、この収納ボックスへの入庫作業を行う特定の配送業者を代表配送業者という。
図2の例では、配送業者Aが代表配送業者である。
【0024】
本実施の形態では、建物(集合住宅)の敷地内に、配送物を一時保管するための保管スペースが設けられている。
例えば、保管スペースは、建物の入口(玄関)近傍に設置される。
保管スペースには、代表配送業者が常駐しており、配送物の管理を行っている。
【0025】
配送業者Aが居住者宛の配送物を届ける際には、配送業者Aは、代表配送業者であるので、集合住宅の共用部等へ進入し、通常通り、そのまま収納装置10の収納ボックスへの入庫作業を行う。
【0026】
一方、配送業者B,Cが居住者宛の配送物を届ける際には、配送業者B,Cは、代表配送業者ではないので、集合住宅の玄関や玄関付近の受付(保管スペース)に常駐する代表配送業者(配送業者A)に配送物を受け渡し、その後の配送を依頼する。
代表配送業者は、その保管スペースにおいて受け渡された配送物を、集合住宅の共用部等の収納装置10の設置場所までカート等で運搬し、その配送物を収納装置10の収納ボックスへ入庫する。その際、代表配送業者は、配送物に貼付された伝票を確認する等して、どの配送業者による配送物であるかを示す情報(以下、「配送業者特定情報」という。)を収納装置10の操作パネル(操作部15)を用いて入力する。
その後、収納装置10は、管理サーバ20を介して、配送業者特定情報を含む着荷通知をユーザ端末30へ送信する。
居住者は、ユーザ端末30に表示されている着荷通知の内容を確認し、自身が居住する集合住宅の収納装置10の設置場所まで赴き、配送物を受け取る。
【0027】
また、代表配送業者は、上記のような配送物の配送作業に加えて、配送物の集荷作業も同様に行う。
居住者が配送依頼する配送物を収納装置10に入庫すると、代表配送業者は、その入庫された配送物を取出し、保管スペースまで運ぶ。
その後、配送物の配送業務について依頼された配送業者が、保管スペースから建物外部の配送目的地まで配送を行う。
【0028】
また、居住者は、自身宛の配送物を、収納装置10まで配送するのか、又は自身の住戸(専有部)まで配送するのか、その配送方法を選択することができる。
居住者が、自身の住戸まで配送を希望する場合には、代表配送業者は、保管スペースから当該住戸まで配送を行う。
【0029】
上記のように、本実施の形態では、集合住宅等の建物における収納装置10までのラストワンマイルの配送・集荷作業を一括して特定の配送業者(代表配送業者)が請け負うことにより、配送物の建物内のスムーズな搬入・搬出や屋内移動(館内物流)の効率化を実現することが可能となる。
【0030】
(第1の実施の形態の構成)
〔1〕配送物収納システムの全体構成
上述のように、配送物収納システムは、収納装置10と、管理サーバ20と、ユーザ端末30と、後述する代表配送業者が操作する情報処理装置である代表配送業者端末40と、ネットワーク100とを有して構成される。
以下、収納装置10、管理サーバ20、ユーザ端末30及び代表配送業者端末40の構成について詳細に説明する。
【0031】
〔2〕収納装置10の構成
(1)収納装置10の概要
収納装置10は、居住者宛の物品を居住者の手元に届くまでに一時預け入れる収納装置であって、複数の施錠可能な収納ボックスを備える。
本実施の形態において、収納装置10は、配送物の配送又は集荷に関する情報が入力されると、その入力された情報をネットワーク100を介して管理サーバ20へ送信する機能を有する。
【0032】
収納装置10は、マンション等の集合住宅の他、オフィス、コンビニエンスストア・スーパーマーケット等の店舗や商業施設、又は駅や病院等の公共施設・機関等に設置されるものとしてもよく、設置場所はこれらに限定されるものではない。
【0033】
収納装置10は、宅配便等の配送物の他、あらゆる物品を預け入れ、保管することができる。
例えば、収納装置10は、代表配送業者が配送及び入庫した居住者宛の配送物を、居住者が受け取るまでの期間、一時的に保管する。
また、収納装置10は、居住者が相手方に配送を希望する場合、居住者が入庫した配送物を、配送業者が配送のため集荷するまでの期間、一時的に保管する。
【0034】
居住者は、クリーニングサービス利用のために、収納装置10を使用することもできる。
居住者は自身の衣類等の未クリーニングのクリーニング品を収納装置10に預け入れ、クリーニング業者がその預け入れられた衣服を回収してクリーニングをし、クリーニング済みのクリーニング品を再度収納装置10に収納し、その後、居住者がそのクリーニング済みのクリーニング品を収納装置10から取り出す。
【0035】
また、居住者は、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等による食料品の配送サービス利用のために、収納装置10を使用することもできる。
業者は居住者から注文を受けた食料品を配送して収納装置10に預け入れ、その後、居住者がその食料品を収納装置10から取り出す。
【0036】
また、居住者は、備品のレンタル又はシェアリングサービスの利用のために、収納装置10を使用することもできる。
収納装置10は、例えば、搬送用カート、空気入れ、草刈り機又は会議室の鍵等のレンタル用の備品、あるいは、シェアリング用のシェアカー/シェアサイクルの車両の鍵等を収納する。
居住者は、収納装置10に収納されている備品を取出し、使用後、再度入庫し、返却する。
備品のレンタルの一例として、下記のように、レンタカーサービス利用のために、収納装置10を使用することもできる。
居住者がレンタカー会社に対して車両のレンタルの希望を伝えると、レンタカー会社の従業員等は、車両を所定の駐車場まで届けるとともに、その鍵を収納装置10に預け入れて収納する。
居住者は、収納装置10からその車両の鍵を取り出し、用いて車両を利用し、利用後、その鍵を収納装置10に再度預け入れ収納する。
その後、レンタカー会社の従業員等は、その収納装置10に収納されている鍵を取り出して回収し、利用後の車両とともに、自社の営業所等まで搬送する。
【0037】
以上のように、収納装置10は、居住者に対して様々なサービスを提供可能である。
【0038】
(2)収納装置10の全体構成
図3は、本発明の第1の実施の形態における収納装置10の外観を示す斜視図である。
また、
図4は、本発明の第1の実施の形態における収納装置10の構成を示す図である。
以下、これら図を用いて、収納装置10の構成について説明する。
図に示すように、収納装置10は、CPU等から構成され収納装置10全体を制御する制御部11と、各種情報を格納する情報格納部12と、ネットワーク100を介して管理サーバ20と通信を行う通信部13と、各種情報を表示する表示部14と、各種キーを備え情報入力を行う操作部15と、物品を収納する収納ボックスを複数備えた収納部16とを有して構成される。
各部11~16は、内部のバスに接続され、このバスを介して種々の情報等が入出力され、制御部11の制御の下、種々の処理が実行される。
【0039】
収納装置10が集合住宅に設置されている場合、収納装置10の収納ボックスは、同一の集合住宅に居住する複数の居住者が共用可能である。すなわち、収納装置10の収納ボックスには、同一の集合住宅に居住する複数の居住者が配送を希望する配送物又は居住者宛の配送物をそれぞれ収納することが可能である。
【0040】
収納装置10の収納ボックスに居住者宛の配送物が既に入庫され、閉扉及び施錠されている場合には、当該居住者(同じ住戸に居住する居住者を含む場合がある)のみが当該収納装置10の収納ボックスを解錠可能であり、他の住戸の居住者及び配送業者は解錠することができない。
収納装置10の収納ボックスは、収納中の物品を1度取り出して空の状態になってはじめて、他の物品を収納することが許可される。
【0041】
(3)制御部11の構成
制御部11は、収納装置10全体の制御を司る処理部であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の電子回路やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の集積回路により構成される。
制御部11は、情報格納部12から情報の読出しを実行するとともに、情報格納部12に情報の書込みを実行する。
制御部11は、施解錠及び開閉扉といった収納ボックスの動作制御、収納装置10の使用の際の認証処理、居住者の個人情報及び各収納ボックスの使用状況の管理等を行う。
【0042】
(4)情報格納部12の構成
情報格納部12は、例えば、ハードディスク、メモリ又は半導体素子等の情報を格納する装置である。
情報格納部12は、制御部11で実行するプログラムを記憶する領域や制御部11が処理を実行する際に一時的に使用する作業領域等(RAM等)を有する。
制御部11は、その情報格納部12に格納されているプログラムを読み出し、上記作業領域に展開して各種の処理を実行する。
情報格納部12は、後述する各データベースを格納する。
【0043】
図5は、本発明の第1の実施の形態における収納装置10の情報格納部12が格納する各データベースを示す図である。
図に示すように、情報格納部12は、居住者に関する居住者情報等を管理するユーザDB121と、収納部16を構成する複数の収納ボックスの使用状況を管理する収納ボックスDB122と、配送業者の情報を管理する配送業者DB123とを格納する。
【0044】
図6は、本発明の第1の実施の形態におけるユーザDB121のデータ構成の一例を示す図である。
図に示す例では、ユーザDB121は、居住者名と、集合住宅において居住者の居住する部屋の部屋番号情報と、その他、住所等の居住者の個人情報(ユーザ端末30のメールアドレス等)とをそれぞれ居住者を特定する個別のID(居住者ID)に対応付けて管理している。
【0045】
図7は、本発明の第1の実施の形態における収納ボックスDB122のデータ構成の一例を示す図である。
図に示す例では、収納ボックスDB122は、各収納ボックスを識別するボックス番号に対応付けて、
収納されている配送物の宛先の居住者、又は入庫し配送業者に対して集荷依頼を行った居住者の専有部情報(部屋番号)と、
配送物の使用状況(「使用中」か「未使用」か、使用中の場合は収納中の配送物の合計個数)と、
各収納ボックスへの配送物の入庫履歴を表す履歴情報とを管理している。
【0046】
収納ボックスDB122は、上記専有部情報に代えて、居住者個々の識別情報であるユーザIDを管理するようにしてもよい。
【0047】
本例では、収納部16は、一例として、7つの収納ボックスから構成されており、各収納ボックスには、ボックス番号a~gが付されている。
これらボックス番号a~gは、
図3に示す収納ボックス16a~16gにそれぞれ対応している。
【0048】
また、
図7に示すように、収納ボックスDB122における「使用状況」には、「収納中」、「未使用」の2つのステータスがあり、制御部11(CPU)は、各収納ボックスに設けられている後述の物品検知部135による検知結果等に基づいて、これらのステータスのいずれかを書き込む。
収納ボックスが物品を収納し、閉扉及び施錠している場合には、制御部11(CPU)は、当該収納ボックスの使用状況を「使用中」と書き込む。この場合は、制御部11(CPU)は、当該物品の宛先の居住者の居住者IDを、該当する収納ボックスのボックス番号に対応付けて書き込む。
一方、収納ボックスが物品を収納しておらず、閉扉している場合には、制御部11(CPU)は、当該収納ボックスの使用状況を「未使用」と書き込む。
物品の入庫作業が終了し、再度収納ボックスが閉扉及び施錠されると、制御部11(CPU)は、当該収納ボックスの使用状況を「使用中」に書き替える。一方、物品の取出し作業が終了し、再度収納ボックスが閉扉されると、制御部11(CPU)は、当該収納ボックスの使用状況を「未使用」のままとする。
なお、本実施の形態においては、「作業」とは、物品の入庫作業及び取出し作業を含むものをいうこととする。
【0049】
また、本実施の形態では、同一の専有部情報の居住者であれば、たとえ「使用中」の収納ボックスであっても、制御部11は、追加して入庫することを許可する。従って、同一の専有部情報の居住者宛の配送物及び当該居住者が集荷依頼して入庫した配送物は、1つの収納ボックスに同時に複数個、収納することが可能である。
これら居住者宛の配送物及び当該居住者が集荷依頼して入庫した配送物を、以下、まとめて「居住者に関連する配送物」という。
収納ボックスDB122の「使用状況」においては、使用中の場合には、収納中の配送物の合計個数の情報も含まれる。
【0050】
図8は、本発明の第1の実施の形態における収納ボックスDB122の履歴情報の一例を示す図である。
図に示す例では、収納ボックスDB122の履歴情報は、入庫作業を識別するために、入庫作業個々に対して制御部11により付与された作業番号に対応付けて、配送物の入庫・取出時期及び配送物の入庫目的を表す入庫目的情報(配送物の入庫又は取出し)を含む配送履歴情報と、入庫した配送物を代表配送業者が受け渡されるまで配送した配送業者、又は上記集荷を依頼された配送業者を識別する配送業者ID又はその名称を含む配送業者特定情報と、配送物の入庫者又は取出し者を特定する情報(専有部情報、居住者ID又は配送業者ID、あるいはこれらの名称)とを管理している。
【0051】
例えば、図の例では、ボックス番号「a」の収納ボックスは、専有部情報である部屋番号「201」の居住者宛の配送物が収納されており、現在は「使用中(配送物が収納中)」であり、収納中の配送物の合計個数は「3個」である。
【0052】
図9は、本発明の第1の実施の形態における配送業者DB123のデータ構成の一例を示す図である。
図に示す例では、配送業者DB123は、各配送業者を識別する配送業者IDに対応付けて、配送業者の名称と、代表配送業者であるかどうかの情報(「○」は代表配送業者であり、「×」は代表配送業者ではない)と、代表配送業者に対しては認証情報と、業者情報(代表配送業者端末40のメールアドレス等)を管理している。
代表配送業者の配送作業員は自身の認証情報が配送業者DB123において管理されている場合には、収納ボックスを解錠することができ、配送物の入庫又は取出し(集荷)を行うことができる。
【0053】
(5)収納部16の構成
収納部16は、複数の収納ボックスから構成される。
収納ボックスは、居住者宛の配送物等を一時保管するための収納庫であり、それぞれ施解錠可能に構成されている。
例えば、居住者が不在の場合でも、配送担当者は、その収納ボックスに居住者宛の配送物を入庫し施錠することにより、収納部16は、居住者が取り出すまで配送物等を安全に保管することができる。
後述の施解錠部134を含む収納ボックスにおける施解錠を実現する構造は、入庫取出口132を閉塞するように扉133を収納室131に固定するものであれば特に限定しないが、以下、施解錠の構造の一例を説明する。
【0054】
図3に示す例では、収納装置10は、収納ボックス16a~16gを有している。
【0055】
次に、その収納ボックスの構成について詳細に説明する。
図10は、本発明の第1の実施の形態における収納ボックスの外観を示す図である。
図に示すように、収納ボックスは、居住者宛の配送物等の収納空間である収納室161と、開口しており、配送物等の入庫口又は取出口である入庫取出口162と、施錠時には上記入庫取出口162を閉止する開閉部材である扉163と、電気錠等から構成され、上記入庫取出口162を閉止したままの状態で、上記扉163を施錠するとともに、制御部11から解錠信号が入力されると当該施錠を解錠する施解錠部164と、収納室161内に物品が収納されていることを検知する物品検知部165と、収納室161と扉163とを接続するヒンジ部167と、扉163の裏側に取り付けられているフック168とを有する。
【0056】
収納室161は、少なくとも一方の面が開口している直方体形状の箱体である。
収納室161及び扉163は、例えば、鉄やその他金属又は合金で製造され、閉扉時には、外側から容易に破壊されない程度の強度を備えている。
【0057】
扉163はそれぞれヒンジ部167を介して旋回自在に収納室161に取り付けられている。
また、扉163の裏側には、それぞれフック168が取り付けられている。
【0058】
収納ボックスの扉163には、開く方向に付勢力が作用しており、施解錠部164により解錠されると、扉163は自動で開くようになっている。
また、居住者が物品を収納ボックス内に入庫して施錠しようとする場合には、例えば、居住者が扉163を上記付勢力に抗して閉じることで、施錠が自動で行われる。
【0059】
施解錠部164は、一般的な電子錠又は機械式の錠等を有し、その形式は特に限定されない。
本実施の形態では、一例として、以下、施解錠部は電子錠を有するものとして説明を進める。
施解錠部164は、施錠時は、扉を収納室の入庫取出口を閉塞したまま固定するものであり、開扉を抑制する。この場合、収納ボックスに収納されている物品を外部から取り出すことはできず、また、収納ボックスに物品を入庫することもできない。
【0060】
施解錠部164は、収納室161の開口面に、閉扉時に上記フック168が挿入されるフック穴169を有する。
また、施解錠部164は、そのフック穴169奥に、扉163の開閉を検知するセンサである開閉扉検知部169cを有する。
開閉扉検知部169cは、例えばスイッチ状の部材を有しており、フック穴169にフック168が挿入されると、その挿入されたフック168の先端が開閉扉検知部169cのスイッチ状の部材を押圧することで、開閉扉検知部169cは扉163が閉扉されたことを検知することができる。
【0061】
また、施解錠部164は、上記挿入されたフック168をフック穴169内で係止して動作を規制する係止部を有する。
例えば、上記フック168及び係止部の素材は金属製であるが、これに限定されない。
例えば、上記係止部において上記フック168を係止する係止部材は、金属製のレバー等で構成され、そのレバーを動作させてフック168に当接させることでフック168を係止し、開扉を抑制する。
【0062】
施解錠部164は、制御部11と通信ケーブル等を介して通信可能に接続されている。
制御部11は、収納ボックスの解錠を要求する旨の解錠要求信号が入力され、この解錠要求を許可すると、解錠信号を該当する収納ボックスの施解錠部164へ出力する。
施解錠部164は、その解錠信号が入力されると、係止部のレバーを動作させる等して係止を解除し、収納ボックスの解錠を行う。
施解錠部164は施錠すると、その施錠状態を検知し、施錠検知信号を制御部11へ送信する。また、施解錠部164(開閉扉検知部169c)は、扉163の開扉又は閉扉の状態を検知し、これら検知した開閉扉の状態を示す開扉検知信号又は閉扉検知信号を制御部11へ送信する。
【0063】
まず、収納ボックスの施錠時の動作について説明する。
扉163が閉扉されて入庫取出口162を閉塞すると、扉163の裏面に取り付けられているフック168が、収納室161に設けられている施解錠部164のフック穴169に挿嵌され、そのフック168の先端がフック穴169の奥に設けられている開閉扉検知部169cを押圧すると、開閉扉検知部169cは、扉163が閉扉されたことを検知する。
ここで、開閉扉検知部169cは、上記閉扉を検知したとき、自身が有するレバーやカム等の金属製等の部材を物理的に移動させ、これをトリガーとして、施解錠部164は、閉扉検知信号を制御部11へ出力してもよい。
【0064】
施解錠部164は、開閉扉検知部169cが扉163の閉扉を検知すると、自身に備えられている係止部を動作させて、そのフック穴169に挿入されたフック168を係止して固定し、開扉を抑制して施錠を行う。
【0065】
次に、収納ボックスの解錠時の動作について説明する。
制御部11は、収納ボックスの解錠が要求され、それを許可すると、解錠信号を生成し、施解錠部164へ出力する。
施解錠部164は、制御部11から解錠信号が入力されると、係止部の係止部材を移動させて、係止しているフック168に対する係止状態を解除して解錠を行う。
フック168に対する係止部による係止が解除されると、扉163は自由に開扉可能となる。
【0066】
各収納ボックスは原則、配送物が収納及又は未収納のいずれの場合においても施錠されている。
一旦、配送物が入庫されると、施錠及び閉扉し、その配送宛の利用者が取り出すまで安全に保管する。配送物が収納されている場合は、当該配送物の宛先の居住者の認証を行い、認証成功であれば解錠する。
【0067】
物品検知部165は、収納室161内に物品が収納されていることを検知するセンサである。
物品検知部165は、制御部11と通信ケーブル等を介して通信可能に接続されている。
物品検知部165は、物品が収納されていることを検知すると、物品検知信号を制御部11へ送信する。
制御部11は、上記物品検知信号及び施錠検知信号、さらには開扉又は閉扉検知信号を受信すると、これら各検知信号に基づいて、収納ボックスDB122に当該収納ボックスの使用状況のステータスを書き込む。
【0068】
例えば、物品検知部165は、投光器と受光器とを備えた一般的な赤外線センサである。この場合、投光器は収納室161内に赤外線を照射し、受光器が受光する。物品が収納室161に存在すると、上記投光器から照射された赤外線が遮られ、受光器で受光できない。このようなとき、物品検知部165は収納室161内の物品を検知できる。
また、受光器が、投光器から照射された赤外線の反射光を受光するタイプである場合には、物品が収納室161内に存在すると、その赤外線が物品表面を反射し、受光器で受光され、物品の存在を検知できる。
その他の例では、例えば、物品検知部165は重量計を有する。
物品検知部165がこの重量計を有するタイプの場合、収納室161の底面に重量計が設けられ、収納室161内に物品が入庫されると、重量計がその物品の重量を検知する。これにより物品検知部165は、収納室161内の物品の存在を検知する。
【0069】
(6)通信部13の構成
通信部13は、ネットワーク100を介して行う管理サーバ20との通信を制御するインターフェースであり、LANアダプタ等を有する。
通信部13は、無線送受信機を備え、無線通信を介してLANやインターネット等に接続されてもよいし、ケーブル等の有線を介して接続されてもよい。
【0070】
(7)表示部14及び操作部15の構成
表示部14は、液晶パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネル等のディスプレイやLED等の発行素子によるランプ等の表示装置である。
制御部11は、情報格納部12から画像を読み出し、画像出力処理を実行して画面情報を生成する。
制御部11は、上記生成した画像情報を表示部14へ出力する。
表示部14は、上記入力した画像情報をディスプレイ等に画面表示する。
また、制御部11は、制御信号を表示部14へ出力し、表示部14が有するランプを点灯させることもできる。
【0071】
図4に示す例では、表示部14は、収納装置10本体内に設けられているが、有線又は無線を介して通信可能に接続された外部の表示装置であってもよい。
例えば、表示部14は、タブレット端末やディスプレイ装置であって、収納装置10本体の外部に設けられ、上記有線又は無線を介して制御部11から入力される画像情報を表示する。
【0072】
操作部15は、例えば各種キー等から構成される情報入力装置を備え、当該情報入力装置は表示部14と連携してポインティングデバイスを提供する。操作部15は、居住者等による各種操作を受け付けて、その操作内容を示す信号を制御部11等に出力する。
制御部11は、上記操作内容を示す信号を入力すると、当該信号の内容に応じて、表示部14へその操作内容に応じた画面表示を行う旨の制御信号を表示部14へ出力する。
表示部14は、その制御信号を入力すると、当該制御信号に応じて画面表示を行う。
なお、上記表示部14と操作部15は一体に構成され、タッチパネルを形成してもよい。
【0073】
また、操作部15は、赤外線通信等の近距離無線通信を行って情報記録媒体から情報を読み取る情報読取装置を備えている。
居住者は、上記収納ボックスの解錠用の認証情報が記録されている情報記録媒体を操作部15(情報読取装置)にかざす等して所定距離内まで接近させると、操作部15は、上記情報記録媒体から上記認証情報を読み取る。
この操作部15による認証情報の読取技術については特に限定しないが、例えば、Felica(登録商標)、MIFARE(登録商標)、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信方式を用いる。また、情報記録媒体の表面にコード情報が印刷又は設けられている場合には、操作部15はそのコード情報を光学的に読み取る。
上記情報記録媒体は、例えば、居住者を識別する認証情報が書き込まれた非接触型のICカードや同様の機能を備えた携帯端末である。
【0074】
〔3〕管理サーバ20の構成
管理サーバ20は、居住者情報、配送業者情報及び収納装置10の使用状況等を管理するサーバ装置である。
管理サーバ20は、例えば、収納装置10の管理事業者又は居住者への配送物を提供する通販会社により管理される
【0075】
図11は、本発明の第1の実施の形態における管理サーバ20の構成を示す図である。
図に示すように、管理サーバ20は、CPU等により構成され管理サーバ20全体を制御する制御部21と、居住者の情報等を格納する情報格納部22と、ネットワーク100を介して収納装置10、ユーザ端末30又は決済サーバ40と情報の送受信を無線又は有線を介して行う通信部23とを有して構成される。
各部21~23は、内部のバスに接続され、このバスを介して種々の情報等が入出力され、制御部21の制御の下、種々の処理が実行される。
【0076】
制御部21は、管理サーバ20全体の制御を司る処理部であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の電子回路やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の集積回路により構成される。
制御部21は、情報格納部22から情報の読出しを実行するとともに、情報格納部22に情報の書込みを実行する。
【0077】
情報格納部22は、例えば、ハードディスク、メモリ又は半導体素子等の情報を格納する装置である。
情報格納部22は、制御部21で実行するプログラムを記憶する領域や制御部21が処理を実行する際に一時的に使用する作業領域等(RAM等)を有する。
制御部21は、その情報格納部22に格納されているプログラムを読み出し、上記作業領域に展開して各種の処理を実行する。
【0078】
通信部23は、ネットワーク100を介して行う収納装置10、ユーザ端末30又は代表配送業者端末40との通信を制御するインターフェースであり、LANアダプタ等を有する。
通信部23は、無線送受信機を備え、無線通信を介してLANやインターネット等に接続されてもよいし、ケーブル等の有線を介して接続されてもよい。
【0079】
図12は、本発明の第1の実施の形態における管理サーバ20の情報格納部22が格納する各データベースを示す図である。
図に示すように、情報格納部22は、居住者情報等を管理するユーザDB221と、収納部16を構成する複数の収納ボックスの使用状況を管理する収納ボックスDB222と、配送業者の情報を管理する配送業者DB223とを格納する。
本実施の形態では、これらユーザDB221、収納ボックスDB222及び配送業者DB223は、それぞれ収納装置10のユーザDB121、収納ボックスDB122及び配送業者DB123と同様のデータを管理している。
また、収納装置10及び管理サーバ20の一方は、他方のデータベースにおいて管理される情報の一部を管理するよう構成してもよい。
【0080】
管理サーバ20は、ユーザ端末30から居住者情報を受信すると、その受信した居住者情報を上記ユーザDB221に登録する。
また、管理サーバ20は収納装置10と所定時間ごとに通信を行い、自身が格納しているユーザDB221の一部、収納ボックスDB222及び配送業者DB123と、収納装置10が格納しているユーザDB121、収納ボックスDB122及び配送業者DB123との同期を取る。
【0081】
〔4〕ユーザ端末30の構成
ユーザ端末30は、居住者が使用するスマートフォン、携帯電話機、タブレット端末、PC又はその他の端末である。
【0082】
居住者は、ユーザ端末30を用いて、自身宛の配送物の収納装置10への入庫、又は自身が集荷依頼した配送物の収納装置10からの取出しについて、管理サーバ20から通知を受ける。
また、居住者は、ユーザ端末30を用いて、管理サーバ20と通信を行い、自身宛の配送物及び自身が集荷依頼を行った配送物の情報を受信して表示を行い、その内容を確認することができる。
【0083】
図13は、本発明の第1の実施の形態におけるユーザ端末30の構成を示す図である。
図に示すように、ユーザ端末30は、CPU等から構成されユーザ端末30全体の動作を制御する制御部31と、入力した情報やネットワーク100を介して受信した情報等を格納する情報格納部32と、ネットワーク100を介して情報の送受信を行う通信部33と、ディスプレイ等から構成され情報を画面表示する表示部34と、キーやマウス等から構成され情報の入力等を行う操作部35とを有して構成される。
また、上記表示部34と操作部35は、一体に構成され、タッチパネルを構成してもよい。
各部31~35は、内部のバスに接続され、このバスを介して種々の情報等が入出力され、制御部31の制御の下、種々の処理が実行される。
【0084】
制御部31は、ユーザ端末30全体の制御を司る処理部であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の電子回路やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の集積回路により構成される。
制御部31は、情報格納部32から情報の読出しを実行するとともに、情報格納部32に情報の書込みを実行する。
【0085】
情報格納部32は、例えば、ハードディスク、メモリ又は半導体素子等の情報を格納する装置である。
情報格納部32は、制御部31で実行するプログラムを記憶する領域や制御部31が処理を実行する際に一時的に使用する作業領域等(RAM等)を有する。
制御部31は、その情報格納部32に格納されているプログラムを読み出し、上記作業領域に展開して各種の処理を実行する。
【0086】
通信部33は、ネットワーク100を介して行う管理サーバ20又は決済サーバ40との通信を制御するインターフェースであり、LANアダプタ等を有する。
通信部33は、無線送受信機を備え、無線通信を介してLANやインターネット等に接続されてもよいし、ケーブル等の有線を介して接続されてもよい。
【0087】
表示部34は、ディスプレイやランプ等の表示装置である。
制御部31は、情報格納部32から画像を読み出し、画像出力処理を実行して画面情報を生成する。また、制御部31は、通信部33が管理サーバ40から受信した画像情報に対して画像出力処理を実行して画面情報を生成する。
制御部31は、上記生成した画像情報を表示部34へ出力する。
表示部34は、上記入力した画像情報をディスプレイ等に画面表示する。
また、制御部31は、制御信号を表示部34へ出力し、表示部34が有するLED等のランプを点灯させることもできる。
本実施の形態では、表示部34は、決済コード情報を表示する。
【0088】
操作部35は、例えば各種キー等から構成される情報入力装置を備え、当該情報入力装置は表示部34と連携してポインティングデバイスを提供する。操作部35は、受注側等による各種操作を受け付けて、その操作内容を示す信号を制御部31等に出力する。
制御部31は、上記操作内容を示す信号を入力すると、当該信号の内容に応じて、表示部34へその操作内容に応じた画面表示を行う旨の制御信号を表示部34へ出力する。
表示部34は、その制御信号を入力すると、当該制御信号に応じて画面表示を行う。
なお、上記表示部34と操作部35は一体に構成され、タッチパネルを形成してもよい。
【0089】
ユーザ端末30は、Webサーバとして機能する管理サーバ20から画面情報、例えばWebページを受信して表示することができる。
ユーザ端末30は、制御部31が居住者側の要求に応じてHTTP(Hypertext Transfer Protocol)要求を生成して送信する機能と、HTTP応答(応答の一例)を解釈して居住者側に提示する機能とを有する。
例えば、情報格納部32は、一例としてWebブラウザを格納する。
制御部31は、HTTP応答を解釈して画像データや音声データを生成し、表示部34に表示したり、音声をユーザ端末30が有するスピーカから出力したりすることで、HTTP応答を居住者側に提示する。
【0090】
〔5〕代表配送業者端末40の構成
代表配送業者端末40は、代表配送業者が使用するスマートフォン、携帯電話機、タブレット端末、PC又はその他の端末である。
【0091】
代表配送業者は、代表配送業者端末40を用いて、自身の配送会社の配送作業員又は居住者による収納装置10への配送物の入庫、又は収納装置10からの配送物の取出しについて、管理サーバ20から通知を受ける。
また、代表配送業者は、代表配送業者端末40を用いて、管理サーバ20と通信を行い、収納装置10の使用状況の情報を受信して表示を行い、その内容を確認することができる。
【0092】
図14は、本発明の第1の実施の形態における代表配送業者端末40の構成を示す図である。
図に示すように、代表配送業者端末40は、CPU等から構成され代表配送業者端末40全体の動作を制御する制御部41と、入力した情報やネットワーク100を介して受信した情報等を格納する情報格納部42と、ネットワーク100を介して情報の送受信を行う通信部43と、ディスプレイ等から構成され情報を画面表示する表示部44と、キーやマウス等から構成され情報の入力等を行う操作部45とを有して構成される。
また、上記表示部44と操作部45は、一体に構成され、タッチパネルを構成してもよい。
各部41~45は、内部のバスに接続され、このバスを介して種々の情報等が入出力され、制御部41の制御の下、種々の処理が実行される。
【0093】
制御部41は、代表配送業者端末40全体の制御を司る処理部であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の電子回路やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の集積回路により構成される。
制御部41は、情報格納部42から情報の読出しを実行するとともに、情報格納部42に情報の書込みを実行する。
【0094】
情報格納部42は、例えば、ハードディスク、メモリ又は半導体素子等の情報を格納する装置である。
情報格納部42は、制御部41で実行するプログラムを記憶する領域や制御部41が処理を実行する際に一時的に使用する作業領域等(RAM等)を有する。
制御部41は、その情報格納部42に格納されているプログラムを読み出し、上記作業領域に展開して各種の処理を実行する。
【0095】
通信部43は、ネットワーク100を介して行う管理サーバ20又は決済サーバ40との通信を制御するインターフェースであり、LANアダプタ等を有する。
通信部43は、無線送受信機を備え、無線通信を介してLANやインターネット等に接続されてもよいし、ケーブル等の有線を介して接続されてもよい。
【0096】
表示部44は、ディスプレイやランプ等の表示装置である。
制御部41は、情報格納部42から画像を読み出し、画像出力処理を実行して画面情報を生成する。また、制御部41は、通信部43が管理サーバ40から受信した画像情報に対して画像出力処理を実行して画面情報を生成する。
制御部41は、上記生成した画像情報を表示部44へ出力する。
表示部44は、上記入力した画像情報をディスプレイ等に画面表示する。
また、制御部41は、制御信号を表示部44へ出力し、表示部44が有するLED等のランプを点灯させることもできる。
本実施の形態では、表示部44は、決済コード情報を表示する。
【0097】
操作部45は、例えば各種キー等から構成される情報入力装置を備え、当該情報入力装置は表示部44と連携してポインティングデバイスを提供する。操作部45は、受注側等による各種操作を受け付けて、その操作内容を示す信号を制御部41等に出力する。
制御部41は、上記操作内容を示す信号を入力すると、当該信号の内容に応じて、表示部44へその操作内容に応じた画面表示を行う旨の制御信号を表示部44へ出力する。
表示部44は、その制御信号を入力すると、当該制御信号に応じて画面表示を行う。
なお、上記表示部44と操作部45は一体に構成され、タッチパネルを形成してもよい。
【0098】
代表配送業者端末40は、Webサーバとして機能する管理サーバ20から画面情報、例えばWebページを受信して表示することができる。
代表配送業者端末40は、制御部41が居住者側の要求に応じてHTTP(Hypertext Transfer Protocol)要求を生成して送信する機能と、HTTP応答(応答の一例)を解釈して居住者側に提示する機能とを有する。
例えば、情報格納部42は、一例としてWebブラウザを格納する。
制御部41は、HTTP応答を解釈して画像データや音声データを生成し、表示部44に表示したり、音声を代表配送業者端末40が有するスピーカから出力したりすることで、HTTP応答を居住者側に提示する。
【0099】
(第1の実施の形態の動作)
〔1〕配送物の入庫時の動作
図15~18は、本発明の第1の実施の形態において、配送物を収納装置10に入庫するときの配送物収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
以下、本図に沿って、代表配送業者が、居住者宛の配送物を収納装置10に入庫する場合の例を用いて、配送物収納システムによる動作を説明する。
【0100】
まず、代表配送業者は、建物の玄関付近の受付等の保管スペースにおいて、各配送会社の配送物から居住者宛の配送物を受け取ると、その受け取った居住者宛の配送物を持って収納装置10が設置されている集合住宅のエントランス等を訪れる。
【0101】
収納装置10の表示部14には、利用者選択画面が表示されている。
図19の(a)は、本発明の第1の実施の形態における利用者選択画面の一例を示す図である。
図の例では、利用者選択画面には、「居住者」及び「配送業者」のアイコンが表示されている。
収納装置10の利用者は、収納装置10の操作部15を操作して、自身のプロフィールに応じて、上記「居住者」及び「配送業者」のいずれかのアイコンを選択する。
本例では、代表配送業者は、「配送業者」のアイコンを選択する。
【0102】
代表配送業者が、上記利用者選択画面において、「配送業者」のアイコンを選択すると、表示部14は、制御部11による制御のもと、サービスの利用選択画面を表示する。
図19の(b)は、本発明の第1の実施の形態におけるサービスの利用選択画面の一例を示す図である。
図の例では、サービスの利用選択画面では、収納装置10が代表配送業者に対して提供可能なサービスの種類として、「配送物の入庫」、「配送物の集荷」のアイコンが表示されている。
【0103】
ここで、代表配送業者は、操作部15を操作して、上記サービスの利用選択画面において、上記複数のアイコンから、「配送物の入庫」のアイコンを選択する(ステップS101)。
【0104】
収納装置10の制御部11は、上記「配送物の入庫」が選択された旨の利用選択情報が入力されると、代表配送業者の認証情報の入力を促すことを示す画面情報を表示部14に表示させる。
当該表示部14が表示する画面情報には、上記選択したサービスの名前(本例では「配送物の入庫」)が表示される。
代表配送業者は、この画面情報の表示に応じて、操作部15を用いて、自身の認証情報を入力する(ステップS102)。
【0105】
上記認証情報の入力方法は、例えば、操作部15が、代表配送業者が保有するICカード等の情報記録媒体との間で近距離無線通信を行い、情報記録媒体に書き込まれている認証情報及び配送業者IDを読み取ることにより行われる。
また、代表配送業者端末40が上記情報記録媒体の機能を有してもよい。この場合、情報格納部42は認証情報及び代表配送業者の配送業者IDを格納しており、通信部43はその格納されている認証情報及び配送業者IDを近距離無線通信等で収納装置10の操作部15へ送信することにより、収納装置10による認証情報等の入力が行われる。
この他、代表配送業者は、操作部15に設けられているキーやボタン等を操作して、認証情報及び代表配送業者の配送業者IDを入力するようにしてもよい。
【0106】
制御部11は、代表配送業者の認証情報及び配送業者IDが入力されると、通信部13は、制御部11による制御のもと、当該入力された認証情報及び配送業者IDと、上記入力された利用選択情報を管理サーバ20へ送信する(ステップS103)。
【0107】
管理サーバ20の通信部23は、上記認証情報及び配送業者IDと、利用選択情報を収納装置10から受信すると、制御部21は、配送業者DB223を参照し、配送業者DB223に格納されている認証情報及び配送業者IDと、当該受信した認証情報及び配送業者IDとを照合して認証を行う(ステップS104)。
【0108】
次に、通信部23は、制御部21による制御のもと、上記認証結果の情報を収納装置10へ送信する(ステップS105)。
【0109】
収納装置10の通信部13は、上記認証結果の情報を管理サーバ20から受信すると、制御部11は、その認証結果情報の内容に基づいて、上記認証情報による認証が成功したか否かを判断する(ステップS106)。
【0110】
ここで、制御部11は、認証が失敗したと判断した場合には(ステップS106/No)、収納装置10の収納ボックスの解錠動作を実行せず、当該代表配送業者による配送物の入庫を拒否し、そのまま配送物の入庫動作を終了する。
【0111】
一方、制御部11は、認証が成功したと判断した場合には(ステップS106/Yes)、代表配送業者に居住者宛の配送物を入庫する資格があると認識し、表示部14は、制御部11による制御のもと、配送物の宛先の居住者の専有部情報(部屋番号)の入力を促す専有部情報の入力画面を表示部14に表示する(ステップS107)。
【0112】
図20は、本発明の第1の実施の形態における専有部情報の入力画面の一例を示す図である。
図の例では、専有部情報の入力画面には、専有部情報の入力欄と、決定ボタンとが設けられている。
【0113】
代表配送業者は、操作部15を用いて、専有部情報の入力画面において、入力欄に配送先の居住者の部屋番号を入力し、決定ボタンを選択すると(ステップS108)、表示部14は、制御部11による制御のもと、当該居住者宛の配送物の集合住宅の建物の外部までの配送作業を行った配送業者(配送会社)を特定する情報の入力画面を表示する(ステップS109)。
【0114】
図21は、本発明の第1の実施の形態における建物外部の配送業務を行った配送業者の特定情報の入力画面の一例を示す図である。
図の例では、配送業者の特定情報の入力画面には、複数の配送業者の名称が表されたアイコンが設けられている。
【0115】
代表配送業者は、配送物に貼付されている伝票を確認する等して、建物外部の配送業務を行った配送業者の特定情報の入力画面において、上記表示部14に表示された、建物外部の配送業務を行った配送業者の特定情報を入力する(ステップS110)。
ここで、配送業者の特定情報の入力方法としては、例えば、代表配送業者が、表示部14の画面上に表示された、上記複数の配送業者の名称のアイコンから、該当する配送業者のアイコンを操作部15を用いて選択する。
配送業者の特定情報の入力方法については上記方法に限定されない。
例えば、代表配送業者は、操作部15を用いて、配送業者の名称やその他特定可能な情報を入力してもよい。
【0116】
次に、送信部13は、制御部11による制御のもと、上記専有部情報を管理サーバ20へ送信する(ステップS111)。
【0117】
管理サーバ20の通信部23は、上記専有部情報を収納装置10から受信すると、制御部21は、収納ボックスDB222を参照して、上記受信された専有部情報(部屋番号)の居住者に関連する配送物が収納されている収納ボックスの有無を判断する(ステップS112)。
すなわち、ステップS112において、制御部21は、当該居住者宛の配送物が収納されている収納ボックス、又は居住者が配送依頼のために配送物を入庫した収納ボックスがあるか否かを判断する。
【0118】
ここで、制御部21は、居住者に関連する配送物が収納されている収納ボックスがないと判断した場合には(ステップS112/No)、収納ボックスDB222を参照して、収納装置10の各収納ボックスの使用状況を示す情報(使用中/未使用)を抽出し、通信部23は、制御部21による制御のもと、その各収納ボックスの使用状況を示す情報を収納装置10へ送信する(ステップS113)。
【0119】
収納装置10の通信部13は、上記各収納ボックスの使用状況を示す情報を管理サーバ20から受信すると、制御部11は、その受信した各収納ボックスの使用状況を示す情報に基づいて収納ボックスの選択画面を生成し、表示部14は、制御部11による制御のもと、当該収納ボックスの選択画面を画面表示する(ステップS114)。
【0120】
図22は、本発明の第1の実施の形態における収納ボックスの選択画面の一例を示す図である。
図の例では、収納ボックスの選択画面には、配送物を入庫する収納ボックスを選択するためのアイコン等が表示されている。
このとき、図の例のように、表示部14上には、収納ボックスへの入庫の可否が判別できるような表示が行われていることが好ましい。
例えば、収納装置10が有する複数の収納ボックスのうち入庫可能な収納ボックス(未使用の収納ボックス)を、入庫不可能な収納ボックス(使用中の収納ボックス)と色等を区別して表示したり、使用されていない収納ボックスの位置等を表示したりして、配送担当者が、入庫可能な収納ボックスを簡単に判別できるようにする。
【0121】
次に、代表配送業者は、操作部15を用いて、上記収納ボックスの選択画面上に表示された1以上の入庫候補の収納ボックスの表示のうち、今回入庫する収納ボックスを選択すると、操作部15はその選択信号を制御部11へ入力する(ステップS115)。
制御部11は、上記選択された収納ボックスを示す選択信号が入力されると、上記収納ボックスの選択信号により選択された収納ボックスを解錠させる解錠信号を収納部16へ出力する。
収納部16は、上記解錠信号が入力されると、当該解錠信号で特定される収納ボックスの解錠を実行する(ステップS116)。
代表配送業者は、解錠された収納ボックスを開扉し、当該収納ボックスの庫内に配送物を入庫する。
代表配送業者が、入庫後、当該収納ボックスを閉扉すると、制御部11は、その閉扉を認識し、当該収納ボックスを施錠する(ステップS117)。
【0122】
ステップS112に戻り、制御部21は、居住者に関連する配送物が収納されている収納ボックスがあると判断した場合には(ステップS112/Yes)、その収納ボックスのボックス番号を含み、当該ボックス番号の収納ボックスを解錠させるための解錠情報を収納装置10へ送信する(ステップS118)。
【0123】
収納装置10の通信部13が上記解錠情報を管理サーバ20から受信すると、制御部11は、その解錠情報に該当する収納ボックスを解錠させる解錠信号を収納部16へ出力する。
収納部16は、上記解錠信号が入力されると、当該解錠信号で特定される収納ボックスの解錠を実行する(ステップS119)。
代表配送業者は、解錠された収納ボックスを開扉する。
ここで、解錠及び開扉した収納ボックスには、今回入庫する配送物の宛先の居住者に関連する配送物が既に収納されている。
代表配送業者は、当該収納ボックスの庫内の空いているスペースに配送物を入庫する。
代表配送業者が、入庫後、当該収納ボックスを閉扉すると、制御部11は、その閉扉を認識し、当該収納ボックスを施錠する(ステップS120)。
【0124】
収納ボックスが施錠されると(ステップS117,S120)、制御部11は、配送担当者が収納装置10を解錠し、配送物を収納装置10の収納ボックスに収納した旨の配送履歴情報を、今回入庫する収納ボックスのボックス番号に対応付けて、収納ボックスDB122に記録する(ステップS121)。
ここで記録される配送履歴情報には、例えば、上記入力された利用選択情報である「配送物の入庫」と、上記認証成功した代表配送業者の特定情報と、上記入力された建物外部の配送業務を行った配送業者の特定情報と、上記入力された配送宛の居住者の特定情報(専有部情報)と、入庫時期(配送物入庫後に閉扉した時期/使用時期)とを含む。
また、代表配送業者が未使用の収納ボックスに配送物を入庫した場合には、収納ボックスDB122における該当する収納ボックスの使用状況の欄は、「未使用」から「使用中」に書き替えられる。
【0125】
また、通信部13は、制御部11による制御のもと、上記制御部11が収納ボックスDB122に記録した情報を管理サーバ20へ送信する(ステップS122)。
【0126】
管理サーバ20の通信部23が、上記収納ボックスDB122に記録した情報を収納装置10から受信すると、制御部21は、当該受信した情報を収納ボックスDB222に記録する(ステップS123)。
【0127】
次に、管理サーバ20の制御部21は、ユーザDB221及び収納ボックスDB222を参照し、これら各データベース221,222から情報を抽出し、居住者宛の配送物が入庫されたことを当該居住者に知らせるための情報である着荷通知を作成し、該当する居住者のユーザ端末30へ送信する(ステップS124)。
具体的には、制御部21は、収納ボックスDB222から今回の配送物の入庫に関する履歴情報と、建物外部の配送業務を行った配送業者の特定情報と、建物内部の配送業務を行った代表配送業者の特定情報とを抽出して着荷通知を作成するとともに、ユーザDB121を参照し、当該履歴情報に示されている居住者の特定情報(専有部情報)に基づいて該当する居住者を特定し、当該居住者の連絡先(メールアドレス等)宛に上記着荷通知を送信する。
【0128】
ユーザ端末30の通信部33が、上記着荷通知を管理サーバ20から受信すると、表示部34は、制御部31による制御のもと、当該着荷通知の表示を行う(ステップS125)。
【0129】
図23は、本発明の第1の実施の形態において、ユーザ端末30が表示する着荷通知の一例を示す図である。
図に示す例では、着荷通知には、配送物の入庫時期と、建物外部及び建物内部の配送業務を行った配送業者の特定情報とが掲載されている。
【0130】
その後、居住者は、着荷通知の内容を確認して、収納装置10の設置位置まで自身宛の配送物を受け取りに行く。
居住者は、収納装置10の操作部15を操作して認証情報を入力し、制御部11は、認証成功と判断すると、該当する収納ボックスを解錠する。
居住者は、解錠された収納ボックスを開扉し、自身宛の配送物を取出す。
以上で、配送物の入庫時の動作は終了する。
【0131】
このように、居住者は、建物外部の配送業務を行った配送業者の特定情報を含む着荷通知を受け取るので、自身宛の配送物を建物外部及び建物内部において配送したかを容易に把握することが可能となる。
また、同一の専有部情報を有する居住者に関連する配送物は、同一の収納ボックスに収納されるので、収納スペースを有効活用することができる。
【0132】
〔2〕配送物の集荷時の動作
図24~27は、本発明の第1の実施の形態において、配送物を収納装置10から集荷するときの配送物収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
以下、本図に沿って、居住者が配送物を収納装置10に入庫して配送依頼を行い、代表配送業者がその入庫された配送物を配送のために集荷する場合の例を用いて、配送物収納システムによる動作を説明する。
【0133】
まず、居住者は、配送業者に対して、他者(配送先)宛の配送物の配送を依頼するために、配送物を持って収納装置10が設置されている集合住宅のエントランス等を訪れる。
ここで、配送物には、予め、配送先の住所・氏名(名称)、配送元(居住者)の氏名・名称、配送物の内容、配送指定時期、利用する配送業者(配送会社)等が記載された伝票が貼付される等して、これら各項目が確認可能となっていることが好ましい。
【0134】
収納装置10の表示部14には、利用者選択画面が表示されている。
図28の(a)は、本発明の第1の実施の形態における利用者選択画面の一例を示す図である。
図の例では、利用者選択画面には、「居住者」及び「配送業者」のアイコンが表示されている。
収納装置10の利用者は、収納装置10の操作部15を操作して、自身のプロフィールに応じて、上記「居住者」及び「配送業者」のいずれかのアイコンを選択する。
本例では、居住者は、「居住者」のアイコンを選択する。
【0135】
居住者が、上記利用者選択画面において、「居住者」のアイコンを選択すると、表示部14は、制御部11による制御のもと、サービスの利用選択画面を表示する。
図28の(b)は、本発明の第1の実施の形態におけるサービスの利用選択画面の一例を示す図である。
図の例では、サービスの利用選択画面では、収納装置10が居住者に対して提供可能なサービスの種類として、「配送物の入庫」、「配送物の受取り」のアイコンが表示されている。
【0136】
ここで、居住者は、操作部15を操作して、上記サービスの利用選択画面において、上記複数のアイコンから、「配送物の入庫」のアイコンを選択する(ステップS201)。
【0137】
収納装置10の制御部11は、上記「配送物の入庫」が選択された旨の利用選択情報が入力されると、居住者の認証情報の入力を促すことを示す画面情報を表示部14に表示させる。
当該表示部14が表示する画面情報には、上記選択したサービスの名前(本例では「配送物の入庫」)が表示される。
居住者は、この画面情報の表示に応じて、操作部15を用いて、自身の認証情報を入力する(ステップS202)。
【0138】
上記認証情報の入力方法は、例えば、居住者が、操作部15に設けられているキーやボタン等を操作して、自身の専有部情報(部屋番号)又はユーザID、並びにパスワード等の認証情報を入力することにより行われる。
【0139】
また、操作部15が、居住者が保有するICカード等の情報記録媒体との間で近距離無線通信を行い、情報記録媒体に書き込まれている認証情報及びユーザIDを読み取ることにより行われてもよい。
【0140】
また、ユーザ端末30が上記情報記録媒体の機能を有してもよい。この場合、情報格納部32は認証情報及び代表配送業者のユーザIDを格納しており、通信部33はその格納されている認証情報及びユーザIDを近距離無線通信等で収納装置10の操作部15へ送信することにより、収納装置10による認証情報等の入力が行われる。
【0141】
制御部11は、居住者の専有部情報及び認証情報が入力されると、通信部13は、制御部11による制御のもと、当該入力された専有部情報及び認証情報と、上記入力された利用選択情報を管理サーバ20へ送信する(ステップS203)。
【0142】
管理サーバ20の通信部23は、上記専有部情報及び認証情報と、利用選択情報を収納装置10から受信すると、制御部21は、配送業者DB223を参照し、配送業者DB223に格納されている専有部情報及び認証情報と、当該受信した専有部情報及び認証情報とを照合して認証を行う(ステップS204)。
【0143】
次に、通信部23は、制御部21による制御のもと、上記認証結果の情報を収納装置10へ送信する(ステップS205)。
【0144】
収納装置10の通信部13は、上記認証結果の情報を管理サーバ20から受信すると、制御部11は、その認証結果情報の内容に基づいて、上記認証情報による認証が成功したか否かを判断する(ステップS206)。
【0145】
ここで、制御部11は、認証が失敗したと判断した場合には(ステップS206/No)、収納装置10の収納ボックスの解錠動作を実行せず、当該居住者による配送物の入庫を拒否し、そのまま動作を終了する。
【0146】
一方、制御部11は、認証が成功したと判断した場合には(ステップS206/Yes)、居住者に配送依頼を行うために配送物を入庫する資格があると認識し、表示部14は、制御部11による制御のもと、建物外部の配送業務を行う配送業者の指定を促す配送業者の指定画面を表示部14に表示する(ステップS207)。
【0147】
図29は、本発明の第1の実施の形態における配送業者の指定画面の一例を示す図である。
図の例では、配送業者の指定画面には、各配送業者の名称が示された複数のアイコンと、決定ボタンとが設けられている。
居住者は、操作部15を用いて、複数の配送業者のアイコンのうち、建物外部の配送を依頼する配送業者のアイコンを選択し、決定ボタンを選択すると(ステップS208)、通信部13は、制御部11による制御のもと、上記認証して特定された専有部情報を管理サーバ20へ送信する(ステップS209)。
【0148】
管理サーバ20の通信部23は、上記専有部情報を収納装置10から受信すると、制御部21は、収納ボックスDB222を参照して、上記受信された専有部情報(部屋番号)の居住者に関連する配送物が収納されている収納ボックスの有無を判断する(ステップS210)。
すなわち、ステップS210において、制御部21は、当該居住者宛の配送物が収納されている収納ボックス、又は居住者が配送依頼のために配送物を入庫した収納ボックスがあるか否かを判断する。
【0149】
ここで、制御部21は、居住者に関連する配送物が収納されている収納ボックスがないと判断した場合には(ステップS210/No)、収納ボックスDB222を参照して、収納装置10の各収納ボックスの使用状況を示す情報(使用中/未使用)を抽出し、通信部23は、制御部21による制御のもと、その各収納ボックスの使用状況を示す情報を収納装置10へ送信する(ステップS211)。
【0150】
収納装置10の通信部13は、上記各収納ボックスの使用状況を示す情報を管理サーバ20から受信すると、制御部11は、その受信した各収納ボックスの使用状況を示す情報に基づいて収納ボックスの選択画面を生成し、表示部14は、制御部11による制御のもと、当該収納ボックスの選択画面を画面表示する(ステップS212)。
【0151】
上述の
図22の例では、収納ボックスの選択画面には、配送物を入庫する収納ボックスを選択するためのアイコン等が表示されている。
【0152】
次に、居住者は、操作部15を用いて、上記収納ボックスの選択画面上に表示された1以上の入庫候補の収納ボックスの表示のうち、今回入庫する収納ボックスを選択すると、操作部15はその選択信号を制御部11へ入力する(ステップS213)。
制御部11は、上記選択された収納ボックスを示す選択信号が入力されると、上記収納ボックスの選択信号により選択された収納ボックスを解錠させる解錠信号を収納部16へ出力する。
収納部16は、上記解錠信号が入力されると、当該解錠信号で特定される収納ボックスの解錠を実行する(ステップS214)。
居住者は、解錠された収納ボックスを開扉し、当該収納ボックスの庫内に配送依頼を行う配送物を入庫する。
居住者が、入庫後、当該収納ボックスを閉扉すると、制御部11は、その閉扉を認識し、当該収納ボックスを施錠する(ステップS215)。
【0153】
ステップS210に戻り、制御部21は、居住者に関連する配送物が収納されている収納ボックスがあると判断した場合には(ステップS210/Yes)、その収納ボックスのボックス番号を含み、当該ボックス番号の収納ボックスを解錠させるための解錠情報を収納装置10へ送信する(ステップS216)。
【0154】
収納装置10の通信部13が上記解錠情報を管理サーバ20から受信すると、制御部11は、その解錠情報に該当する収納ボックスを解錠させる解錠信号を収納部16へ出力する。
収納部16は、上記解錠信号が入力されると、当該解錠信号で特定される収納ボックスの解錠を実行する(ステップS217)。
居住者は、解錠された収納ボックスを開扉する。
ここで、解錠及び開扉した収納ボックスには、今回入庫する配送物の配送元の居住者に関連する配送物が既に収納されている。
居住者は、当該収納ボックスの庫内の空いているスペースに配送物を入庫する。
居住者が、入庫後、当該収納ボックスを閉扉すると、制御部11は、その閉扉を認識し、当該収納ボックスを施錠する(ステップS218)。
【0155】
次に、制御部11は、居住者が収納装置10を解錠し、配送物を収納装置10の収納ボックスに収納した旨の配送履歴情報を、今回入庫する収納ボックスのボックス番号に対応付けて、収納ボックスDB122に記録する(ステップS219)。
ここで記録される配送履歴情報には、例えば、上記入力された利用選択情報である「配送物の入庫」と、上記認証成功した居住者の特定情報(専有部情報)と、上記入力された建物外部の配送依頼を行った配送業者の特定情報と、入庫時期(配送物入庫後に閉扉した時期/使用時期)とを含む。
また、居住者が未使用の収納ボックスに配送物を入庫した場合には、収納ボックスDB122における該当する収納ボックスの使用状況の欄は、「未使用」から「使用中」に書き替えられる。
【0156】
また、通信部13は、制御部11による制御のもと、上記制御部11が収納ボックスDB122に記録した情報を管理サーバ20へ送信する(ステップS220)。
【0157】
管理サーバ20の通信部23が、上記収納ボックスDB122に記録した情報を収納装置10から受信すると、制御部21は、当該受信した情報を収納ボックスDB222に記録する(ステップS221)。
【0158】
次に、管理サーバ20の制御部21は、ユーザDB221及び収納ボックスDB222を参照し、これら各データベース221,222から情報を抽出し、居住者が配送依頼を行った配送物が入庫されたことを代表配送業者に知らせるための情報である配送依頼通知を作成し、代表配送業者端末40へ送信する(ステップS222)。
具体的には、制御部21は、収納ボックスDB222から今回の配送物の入庫に関する履歴情報と、建物外部の配送を依頼された配送業者の特定情報とを抽出して着荷通知を作成するとともに、配送業者DB223を参照し、代表配送業者として建物内部の配送業務を行っている代表配送業者の特定情報に基づいて、当該代表配送業者の連絡先(メールアドレス等)宛の代表配送業者端末40に上記配送依頼通知を送信する。
【0159】
代表配送業者端末40の通信部43が、上記配送依頼通知を管理サーバ20から受信すると、表示部44は、制御部41による制御のもと、当該配送依頼通知の表示を行う(ステップS223)。
【0160】
図30は、本発明の第1の実施の形態において、代表配送業者端末40が表示する配送依頼通知の一例を示す図である。
図に示す例では、配送依頼通知には、配送物の入庫時期と、配送依頼された建物外部の配送業務を行う配送業者の特定情報とが掲載されている。
【0161】
その後、代表配送業者は、配送依頼通知の内容を確認して、収納装置10の設置位置まで配送依頼を受けた配送物を集荷しに行く。
代表配送業者は、収納装置10の操作部15を操作して認証情報を入力し、制御部11は、認証成功と判断すると、該当する収納ボックスを解錠する。
代表配送業者は、解錠された収納ボックスを開扉し、配送依頼された配送物を取出し、集合住宅の玄関近傍の受付等の保管スペースにその配送物を保管する。
その後、代表配送業者は、代表配送業者端末40を用いて、建物外部の配送業務について居住者により指定された配送業者の端末装置(図示せず)に対して、配送物の集荷依頼の情報を送信する。
上記建物外部の配送業務を行う配送業者は、自身の端末装置を用いて、上記配送物の集荷依頼を確認すると、当該集荷依頼に記載されている建物(集合住宅)の保管スペースに赴く。
代表配送業者は、上記居住者により配送を依頼された配送物を、保管スペースを訪れた建物外部の配送業務を行う配送業者に渡して、建物外部の配送業務を依頼する。
建物外部の配送の依頼を受けた配送業者は、その配送業務を行う。
以上で、配送物の集荷時の動作は終了する。
【0162】
このように、居住者は、配送物の配送を行う際、その配送業務を行う配送業者を容易に指定することができる。
【0163】
〔3〕居住者宛の配送物の配送依頼時の動作
上述した例では、代表配送業者が居住者宛の配送物を収納装置10に入庫するときの配送物収納システムによる動作について説明したが、居住者は代表配送業者に対し、自身宛の配送物を収納装置10へ配送させる他、自身が居住又は利用する専有部(住戸等)に直接配送させることもできる。
【0164】
図31は、本発明の第1の実施の形態において、居住者が自身宛の配送物の配送依頼を行うときの配送物収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
以下、本図に沿って、居住者宛の配送物が保管スペースに到着した後に、居住者が、当該自身宛の配送物について、収納装置10への配送、又は直接自身が居住又は利用する専有部(住戸)までの配送を依頼するときにおける、配送物収納システムによる動作を説明する。
【0165】
上述のように、配送業者は、居住者宛の配送物を、当該居住者の建物(集合住宅)外部から建物へ配送を行う。
例えば、建物の入口近傍の受付等の保管スペースにおいて、上記配送業者は、代表配送業者に配送物を受け渡す。ただし、上記建物外部の配送を行う配送業者が、代表配送業者である場合には、そのまま配送物を保管スペースに保管する。
【0166】
代表配送業者は、上記配送された配送物を収納装置10まで搬送する前に、代表配送業者端末40の操作部45を用いて、配送物に関する情報を入力する(ステップS301)。
ここで入力される配送業者に関する情報は、例えば、配送業者特定情報と、配送物の属性情報と、配送物が受付に到着した時期を示す情報とを含む。
配送物の属性情報は、配送物の内容を示す情報であり、例えば、配送物のサイズ、重量、保管状況(冷蔵、冷凍)等を含む。
【0167】
次に、代表配送業者は、代表配送業者端末40の操作部45を用いて、宛先の居住者の専有部情報(部屋番号)を入力する(ステップS302)。
【0168】
そして、代表配送業者端末40の通信部43は、上記入力された配送物に関する情報及び専有部情報を管理サーバ20へ送信する(ステップS303)。
【0169】
管理サーバ20の通信部23は、上記配送物に関する情報及び専有部情報を代表配送業者端末40から受信すると、制御部21は、当該受信した情報を含む着荷通知を作成する(ステップS304)。
【0170】
次に、制御部21は、ユーザDB221を参照し、上記受信した専有部情報に基づいて、当該居住者のメールアドレス等の連絡先(ユーザ端末30)を抽出し、当該連絡先のユーザ端末30に対して、上記着荷通知を送信する(ステップS305)。
【0171】
ユーザ端末30の通信部33は、上記着荷通知を受信すると、表示部34は、制御部31による制御のもと、当該着荷通知を表示する(ステップS306)。
【0172】
図32は、本発明の第1の実施の形態において、ユーザ端末30が表示する着荷通知の一例を示す図である。
図に示す例では、着荷通知には、居住者宛の配送物が建物に配送され、保管スペースに保管されていること、及び配送方法の選択を促すことが記載されているとともに、配送物の保管スペースへの到着時期と、建物外部の配送業務を行った配送業者の特定情報とが掲載されている。
【0173】
その後、居住者は、着荷通知の内容を確認して、代表配送業者に対し、「収納装置10への配送」と、「自身の専有部への直接配送」との2通りの配送方法のうち、いずれかを選択し、そのいずれの配送方法を選択したかを示す情報を、ユーザ端末30の操作部35を用いて入力する(ステップS307)。
【0174】
ユーザ端末30の制御部31は、上記受信された着荷通知に対して、上記選択された配送方法を示す情報を加えて、配送方法の選択情報を作成し、通信部33は、制御部31による制御のもと、上記作成された配送方法の選択情報を管理サーバ20へ送信する(ステップS308)。
ここで、居住者が、配送方法として、「収納装置10への配送」を選択した場合には、上述のステップS124,125における着荷通知を待ち、一方、「自身の専有部への直接配送」を選択した場合は、そのまま代表配送業者による専有部への配送を待つ。
【0175】
管理サーバ20は、上記配送方法の選択情報をユーザ端末30から受信すると、その受信した配送方法の選択情報を代表配送業者端末40へ送信する(ステップS309)。
【0176】
代表配送業者端末40の通信部43は、上記配送方法の選択情報を管理サーバ20から受信すると、表示部44は、制御部41による制御のもと、当該配送方法の選択情報を表示する(ステップS310)。
代表配送業者は、配送方法の選択情報の内容を確認して、配送方法が「収納装置10への配送」であった場合には、上述の「配送物の入庫時の動作」において説明したように、収納装置10への配送物の搬送及び入庫作業を行う。
一方、配送方法が「自身(居住者)の専有部への直接配送」であった場合には、代表配送業者は、専有部へ配送物を直接配送する。
以上で、動作は終了する。
【0177】
このように、居住者は、保管スペースに自身宛の配送物が配送されたとき、自身の専有部までの直接配送か、収納装置10への配送かを選択することができる。
【0178】
(第1の実施の形態のまとめ)
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態によれば、代表配送業者は、居住者宛の配送物を建物外部の配送業務を行った配送業者から受け取り、建物内部において収納装置10の設置位置までのラストワンマイルの配送業務を行い、収納装置10に入庫する際に、操作部15を用いて、建物外部の配送業務を行った配送業者の特定情報を入力する。
管理サーバ20は、その建物外部の配送業務を行った配送業者の特定情報を含む着荷通知をユーザ端末30へ送信する。
従って、居住者は、どの配送業者が、自身宛の配送物を建物外部及び建物内部において配送したかを容易に把握することが可能となる。
また、上記収納装置10の設置位置までのラストワンマイルの配送業務を特定の代表配送業者が行うことにより、多数の配送業者が集合住宅やオフィスビル等の建物内に入館することを抑制するので、高度なセキュリティを実現することが可能となる。
さらに、同一の専有部情報を有する居住者に関連する配送物は、同一の収納ボックスに収納されるので、収納スペースを有効活用することができ、使用可能な未使用の収納ボックスを確保することが可能となる。
【0179】
また、本発明の第1の実施の形態によれば、居住者は、配送業者に対して配送物の配送を依頼する際、収納装置10にその配送依頼を行う配送物を入庫するとともに、収納装置10の操作部15を用いて、配送業務を依頼する配送業者の指定情報を入力するので、自身が信頼する配送業者を指定して容易に配送を依頼することが可能となる。
【0180】
また、本発明の第1の実施の形態によれば、居住者は、自身宛の配送物が保管スペースに届けられた旨の着荷通知を受け取った後、ユーザ端末30を用いて、代表配送業者に対し、当該自身宛の配送物を収納装置10へ配送するか、又は自身の住戸等の専有部まで直接配送するかを選択し、その選択情報を管理サーバ20へ送信するので、自身の都合や配送物の内容に応じて、容易に配送方法を指定することが可能となる。
例えば、居住者がこれから自身の住戸等を不在にする場合には、収納装置10への配送を依頼し、大型の配送物であって居住者による持ち運びが困難である場合には、専有部への直接配送を依頼する。
【0181】
<第2の実施の形態>
(第2の実施の形態の概要)
第1の実施の形態における配送物収納システムでは、管理サーバ20が、居住者及び代表配送業者の認証処理等を行っていた。
これに対し、本発明の第2の実施の形態における配送物収納システムは、管理サーバ20を有さず、収納装置10が管理サーバ20に代わって、上記認証処理等を行う。
以下、特記しない限り、本実施の形態における配送物収納システムは、第1の実施の形態と同様であるものとして説明を進める。
【0182】
(第2の実施の形態の構成)
図33は、本発明の第2の実施の形態における配送物収納システムの全体構成を示す図である。
図に示すように、配送物収納システムは、居住者の物品を施錠状態で保管する収納ボックスを複数備えたロッカー装置等の収納装置10と、居住者が操作する情報処理装置であるユーザ端末30と、後述する代表配送業者が操作する情報処理装置である代表配送業者端末40と、収納装置10、ユーザ端末30及び代表配送業者端末40を通信可能に接続するインターネット又はLAN等のネットワーク100とを有して構成される。
このように、本実施の形態における配送物収納システムは、第1の実施の形態と異なり、管理サーバ20を有していない。
【0183】
(第2の実施の形態の動作)
〔1〕配送物の入庫時の動作
図34,35は、本発明の第2の実施の形態において、配送物を収納装置10に入庫するときの配送物収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
以下、本図に沿って、代表配送業者が、居住者宛の配送物を収納装置10に入庫する場合の例を用いて、配送物収納システムによる動作を説明する。
【0184】
まず、代表配送業者は、建物の玄関付近の受付等の保管スペースにおいて、各配送会社の配送物から居住者宛の配送物を受け取ると、その受け取った居住者宛の配送物を持って収納装置10が設置されている集合住宅のエントランス等を訪れる。
収納装置10の表示部14には、サービスの利用選択画面が表示されている。
ここで、代表配送業者は、操作部15を操作して、上記複数のサービスの種類の項目から、「配送物の入庫」の項目を選択する(ステップS401)。
【0185】
収納装置10の制御部11は、上記「配送物の入庫」が選択された旨の利用選択情報が入力されると、代表配送業者の認証情報の入力を促すことを示す画面情報を表示部14に表示させる。
代表配送業者は、この画面情報の表示に応じて、操作部15を用いて、自身の認証情報を入力する(ステップS402)。
【0186】
制御部11は、代表配送業者の認証情報及び配送業者IDが入力されると、配送業者DB123を参照し、当該入力された認証情報及び配送業者IDと、配送業者DB123に格納されている認証情報及び配送業者IDとを照合して認証を行う(ステップS403)。
【0187】
ここで、制御部11は、認証が失敗したと判断した場合には(ステップS403/No)、収納装置10の収納ボックスの解錠動作を実行せず、当該代表配送業者による配送物の入庫を拒否し、そのまま配送物の入庫動作を終了する。
【0188】
一方、制御部11は、認証が成功したと判断した場合には(ステップS403/Yes)、代表配送業者に居住者宛の配送物を入庫する資格があると認識し、表示部14は、制御部11による制御のもと、配送物の宛先の居住者の専有部情報(部屋番号)の入力を促す専有部情報の入力画面を表示部14に表示する(ステップS404)。
【0189】
代表配送業者は、操作部15を用いて、専有部情報の入力画面において、入力欄に配送先の居住者の部屋番号を入力し、決定ボタンを選択すると(ステップS405)、表示部14は、制御部11による制御のもと、当該居住者宛の配送物の集合住宅の建物の外部までの配送作業を行った配送業者(配送会社)を特定する情報の入力画面を表示する(ステップS406)。
【0190】
代表配送業者は、配送物に貼付されている伝票を確認する等して、建物外部の配送業務を行った配送業者の特定情報の入力画面において、上記表示部14に表示された、建物外部の配送業務を行った配送業者の特定情報を入力する(ステップS407)。
【0191】
次に、制御部11は、収納ボックスDB122を参照して、上記入力された専有部情報(部屋番号)の居住者に関連する配送物が収納されている収納ボックスの有無を判断する(ステップS408)。
すなわち、ステップS408において、制御部11は、当該居住者宛の配送物が収納されている収納ボックス、又は居住者が配送依頼のために配送物を入庫した収納ボックスがあるか否かを判断する。
【0192】
ここで、制御部11は、居住者に関連する配送物が収納されている収納ボックスがないと判断した場合には(ステップS408/No)、収納ボックスDB122を参照して、収納装置10の各収納ボックスの使用状況を示す情報(使用中/未使用)を抽出し、その各収納ボックスの使用状況を示す情報に基づいて収納ボックスの選択画面を生成し、表示部14は、制御部11による制御のもと、当該収納ボックスの選択画面を画面表示する(ステップS409)。
【0193】
次に、代表配送業者は、操作部15を用いて、上記収納ボックスの選択画面上に表示された1以上の入庫候補の収納ボックスの表示のうち、今回入庫する収納ボックスを選択すると、操作部15はその選択信号を制御部11へ入力する(ステップS410)。
制御部11は、上記選択された収納ボックスを示す選択信号が入力されると、上記収納ボックスの選択信号により選択された収納ボックスを解錠させる解錠信号を収納部16へ出力する。
収納部16は、上記解錠信号が入力されると、当該解錠信号で特定される収納ボックスの解錠を実行する(ステップS411)。
代表配送業者は、解錠された収納ボックスを開扉し、当該収納ボックスの庫内に配送物を入庫する。
代表配送業者が、入庫後、当該収納ボックスを閉扉すると、制御部11は、その閉扉を認識し、当該収納ボックスを施錠する(ステップS412)。
【0194】
ステップS408に戻り、制御部11は、居住者に関連する配送物が収納されている収納ボックスがあると判断した場合には(ステップS408/Yes)、その収納ボックスのボックス番号を含み、当該ボックス番号の収納ボックスを解錠させるための解錠信号を収納部16へ出力する。
収納部16は、上記解錠信号が入力されると、当該解錠信号で特定される収納ボックスの解錠を実行する(ステップS413)。
代表配送業者は、解錠された収納ボックスを開扉する。
ここで、解錠及び開扉した収納ボックスには、今回入庫する配送物の宛先の居住者に関連する配送物が既に収納されている。
代表配送業者は、当該収納ボックスの庫内の空いているスペースに配送物を入庫する。
代表配送業者が、入庫後、当該収納ボックスを閉扉すると、制御部11は、その閉扉を認識し、当該収納ボックスを施錠する(ステップS414)。
【0195】
収納ボックスが施錠されると(ステップS412,S414)、制御部11は、配送担当者が収納装置10を解錠し、配送物を収納装置10の収納ボックスに収納した旨の配送履歴情報を、今回入庫する収納ボックスのボックス番号に対応付けて、収納ボックスDB122に記録する(ステップS415)。
ここで記録される配送履歴情報には、例えば、上記入力された利用選択情報である「配送物の入庫」と、上記認証成功した代表配送業者の特定情報と、上記入力された建物外部の配送業務を行った配送業者の特定情報と、上記入力された配送宛の居住者の特定情報(専有部情報)と、入庫時期(配送物入庫後に閉扉した時期/使用時期)とを含む。
また、代表配送業者が未使用の収納ボックスに配送物を入庫した場合には、収納ボックスDB122における該当する収納ボックスの使用状況の欄は、「未使用」から「使用中」に書き替えられる。
【0196】
次に、収納装置10の制御部11は、ユーザDB121及び収納ボックスDB122を参照し、これら各データベース121,122から情報を抽出し、居住者宛の配送物が入庫されたことを当該居住者に知らせるための情報である着荷通知を作成し、該当する居住者のユーザ端末30へ送信する(ステップS416)。
具体的には、制御部11は、収納ボックスDB122から今回の配送物の入庫に関する履歴情報と、建物外部の配送業務を行った配送業者の特定情報と、建物内部の配送業務を行った代表配送業者の特定情報とを抽出して着荷通知を作成するとともに、ユーザDB121を参照し、当該履歴情報に示されている居住者の特定情報(専有部情報)に基づいて該当する居住者を特定し、当該居住者の連絡先(メールアドレス等)宛に上記着荷通知を送信する。
【0197】
ユーザ端末30の通信部33が、上記着荷通知を収納装置10から受信すると、表示部34は、制御部31による制御のもと、当該着荷通知の表示を行う(ステップS417)。
【0198】
その後、居住者は、着荷通知の内容を確認して、収納装置10の設置位置まで自身宛の配送物を受け取りに行く。
居住者は、収納装置10の操作部15を操作して認証情報を入力し、制御部11は、認証成功と判断すると、該当する収納ボックスを解錠する。
居住者は、解錠された収納ボックスを開扉し、自身宛の配送物を取出す。
以上で、配送物の入庫時の動作は終了する。
【0199】
このように、居住者は、建物外部の配送業務を行った配送業者の特定情報を含む着荷通知を受け取るので、自身宛の配送物を建物外部及び建物内部において配送したかを容易に把握することが可能となる。
また、同一の専有部情報を有する居住者に関連する配送物は、同一の収納ボックスに収納されるので、収納スペースを有効活用することができる。
【0200】
〔2〕配送物の集荷時の動作
図36,37は、本発明の第2の実施の形態において、配送物を収納装置10から集荷するときの配送物収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
以下、本図に沿って、居住者が配送物を収納装置10に入庫して配送依頼を行い、代表配送業者がその入庫された配送物を配送のために集荷する場合の例を用いて、配送物収納システムによる動作を説明する。
【0201】
まず、居住者は、配送業者に対して、他者(配送先)宛の配送物の配送を依頼するために、配送物を持って収納装置10が設置されている集合住宅のエントランス等を訪れる。
ここで、配送物には、予め、配送先の住所・氏名(名称)、配送元(居住者)の氏名・名称、配送物の内容、配送指定時期、利用する配送業者(配送会社)等が記載された伝票が貼付される等して、これら各項目が確認可能となっていることが好ましい。
【0202】
収納装置10の表示部14には、サービスの利用選択画面が表示されている。
ここで、居住者は、操作部15を操作して、上記複数のサービスの種類の項目から、「配送物の入庫」の項目を選択する(ステップS501)。
【0203】
収納装置10の制御部11は、上記「配送物の入庫」が選択された旨の利用選択情報が入力されると、居住者の認証情報の入力を促すことを示す画面情報を表示部14に表示させる。
当該表示部14が表示する画面情報には、上記選択したサービスの名前(本例では「配送物の入庫」)が表示される。
居住者は、この画面情報の表示に応じて、操作部15を用いて、自身の認証情報を入力する(ステップS502)。
【0204】
制御部11は、居住者の専有部情報及び認証情報が入力されると、配送業者DB123を参照し、当該入力された専有部情報御及び認証情報と、配送業者DB123に格納されている専有部情報及び認証情報とを照合して認証を行う(ステップS503)。
【0205】
ここで、制御部11は、認証が失敗したと判断した場合には(ステップS503/No)、収納装置10の収納ボックスの解錠動作を実行せず、当該居住者による配送物の入庫を拒否し、そのまま動作を終了する。
【0206】
一方、制御部11は、認証が成功したと判断した場合には(ステップS503/Yes)、居住者に配送依頼を行うために配送物を入庫する資格があると認識し、表示部14は、制御部11による制御のもと、建物外部の配送業務を行う配送業者の指定を促す配送業者の指定画面を表示部14に表示する(ステップS504)。
【0207】
居住者は、操作部15を用いて、配送業者の指定画面において、複数の配送業者のアイコンのうち、建物外部の配送を依頼する配送業者のアイコンを選択し、決定ボタンを選択すると(ステップS505)、制御部11は、収納ボックスDB122を参照して、上記入力された専有部情報(部屋番号)の居住者に関連する配送物が収納されている収納ボックスの有無を判断する(ステップS506)。
すなわち、ステップS506において、制御部11は、当該居住者宛の配送物が収納されている収納ボックス、又は居住者が配送依頼のために配送物を入庫した収納ボックスがあるか否かを判断する。
【0208】
ここで、制御部11は、居住者に関連する配送物が収納されている収納ボックスがないと判断した場合には(ステップS506/No)、収納ボックスDB122を参照して、収納装置10の各収納ボックスの使用状況を示す情報(使用中/未使用)を抽出し、その各収納ボックスの使用状況を示す情報に基づいて収納ボックスの選択画面を生成し、表示部14は、制御部11による制御のもと、当該収納ボックスの選択画面を画面表示する(ステップS507)。
【0209】
次に、居住者は、操作部15を用いて、上記収納ボックスの選択画面上に表示された1以上の入庫候補の収納ボックスの表示のうち、今回入庫する収納ボックスを選択すると、操作部15はその選択信号を制御部11へ入力する(ステップS508)。
制御部11は、上記選択された収納ボックスを示す選択信号が入力されると、上記収納ボックスの選択信号により選択された収納ボックスを解錠させる解錠信号を収納部16へ出力する。
収納部16は、上記解錠信号が入力されると、当該解錠信号で特定される収納ボックスの解錠を実行する(ステップS509)。
居住者は、解錠された収納ボックスを開扉し、当該収納ボックスの庫内に配送依頼を行う配送物を入庫する。
居住者が、入庫後、当該収納ボックスを閉扉すると、制御部11は、その閉扉を認識し、当該収納ボックスを施錠する(ステップS510)。
【0210】
ステップS506に戻り、制御部11は、居住者に関連する配送物が収納されている収納ボックスがあると判断した場合には(ステップS506/Yes)、その収納ボックスのボックス番号を含み、当該ボックス番号の収納ボックスを解錠させるための解錠信号を収納部16へ出力する。
収納部16は、上記解錠信号が入力されると、当該解錠信号で特定される収納ボックスの解錠を実行する(ステップS511)。
居住者は、解錠された収納ボックスを開扉する。
ここで、解錠及び開扉した収納ボックスには、今回入庫する配送物の配送元の居住者に関連する配送物が既に収納されている。
居住者は、当該収納ボックスの庫内の空いているスペースに配送物を入庫する。
居住者が、入庫後、当該収納ボックスを閉扉すると、制御部11は、その閉扉を認識し、当該収納ボックスを施錠する(ステップS512)。
【0211】
次に、制御部11は、居住者が収納装置10を解錠し、配送物を収納装置10の収納ボックスに収納した旨の配送履歴情報を、今回入庫する収納ボックスのボックス番号に対応付けて、収納ボックスDB122に記録する(ステップS513)。
ここで記録される配送履歴情報には、例えば、上記入力された利用選択情報である「配送物の入庫」と、上記認証成功した居住者の特定情報(専有部情報)と、上記入力された建物外部の配送依頼を行った配送業者の特定情報と、入庫時期(配送物入庫後に閉扉した時期/使用時期)とを含む。
また、居住者が未使用の収納ボックスに配送物を入庫した場合には、収納ボックスDB122における該当する収納ボックスの使用状況の欄は、「未使用」から「使用中」に書き替えられる。
【0212】
次に、収納装置10の制御部11は、ユーザDB121及び収納ボックスDB122を参照し、これら各データベース121,122から情報を抽出し、居住者が配送依頼を行った配送物が入庫されたことを代表配送業者に知らせるための情報である配送依頼通知を作成し、代表配送業者端末40へ送信する(ステップS514)。
具体的には、制御部11は、収納ボックスDB122から今回の配送物の入庫に関する履歴情報と、建物外部の配送を依頼された配送業者の特定情報とを抽出して着荷通知を作成するとともに、配送業者DB123を参照し、代表配送業者として建物内部の配送業務を行っている代表配送業者の特定情報に基づいて、当該代表配送業者の連絡先(メールアドレス等)宛に上記配送依頼通知を送信する。
【0213】
代表配送業者端末40の通信部43が、上記配送依頼通知を収納装置10から受信すると、表示部44は、制御部41による制御のもと、当該配送依頼通知の表示を行う(ステップS515)。
【0214】
その後、代表配送業者は、配送依頼通知の内容を確認して、収納装置10の設置位置まで配送依頼を受けた配送物を集荷しに行く。
代表配送業者は、収納装置10の操作部15を操作して認証情報を入力し、制御部11は、認証成功と判断すると、該当する収納ボックスを解錠する。
代表配送業者は、解錠された収納ボックスを開扉し、配送依頼された配送物を取出し、集合住宅の玄関近傍の受付等の保管スペースにその配送物を保管する。
その後、代表配送業者は、代表配送業者端末40を用いて、建物外部の配送業務について居住者により指定された配送業者の端末装置(図示せず)に対して、配送物の集荷依頼の情報を送信する。
上記建物外部の配送業務を行う配送業者は、自身の端末装置を用いて、上記配送物の集荷依頼を確認すると、当該集荷依頼に記載されている建物(集合住宅)の保管スペースに赴く。
代表配送業者は、上記居住者により配送を依頼された配送物を、保管スペースを訪れた建物外部の配送業務を行う配送業者に渡して、建物外部の配送業務を依頼する。
建物外部の配送の依頼を受けた配送業者は、その配送業務を行う。
以上で、配送物の集荷時の動作は終了する。
【0215】
このように、居住者は、配送物の配送を行う際、その配送業務を行う配送業者を容易に指定することができる。
【0216】
〔3〕専有部への配送依頼時の動作
図38は、本発明の第2の実施の形態において、居住者が自身宛の配送物の配送依頼を行うときの配送物収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
以下、本図に沿って、第2の実施の形態において、居住者宛の配送物が保管スペースに到着した後に、居住者が、当該自身宛の配送物について、収納装置10への配送、又は直接自身が居住又は利用する専有部(住戸)までの配送を依頼するときにおける、配送物収納システムによる動作を説明する。
【0217】
上述のように、配送業者は、居住者宛の配送物を、当該居住者の建物(集合住宅)外部から建物へ配送を行う。
例えば、建物の入口近傍の受付等の保管スペースにおいて、上記配送業者は、代表配送業者に配送物を受け渡す。ただし、上記建物外部の配送を行う配送業者が、代表配送業者である場合には、そのまま配送物を保管スペースに保管する。
【0218】
代表配送業者は、上記配送された配送物を収納装置10まで搬送する前に、代表配送業者端末40の操作部45を用いて、配送物に関する情報を入力する(ステップS601)。
ここで入力される配送業者に関する情報は、例えば、配送業者特定情報と、配送物の属性情報と、配送物が受付に到着した時期を示す情報とを含む。
配送物の属性情報は、配送物の内容を示す情報であり、例えば、配送物のサイズ、重量、保管状況(冷蔵、冷凍)等を含む。
【0219】
次に、代表配送業者は、代表配送業者端末40の操作部45を用いて、宛先の居住者の専有部情報(部屋番号)を入力する(ステップS602)。
【0220】
そして、代表配送業者端末40の通信部43は、上記入力された配送物に関する情報及び専有部情報を収納装置10へ送信する(ステップS603)。
【0221】
収納装置10の通信部13は、上記配送物に関する情報及び専有部情報を代表配送業者端末40から受信すると、制御部11は、当該受信した情報を含む着荷通知を作成する(ステップS604)。
【0222】
次に、制御部11は、ユーザDB121を参照し、上記受信した専有部情報に基づいて、当該居住者のメールアドレス等の連絡先(ユーザ端末30)を抽出し、当該連絡先のユーザ端末30に対して、上記着荷通知を送信する(ステップS605)。
【0223】
ユーザ端末30の通信部33は、上記着荷通知を受信すると、表示部34は、制御部31による制御のもと、当該着荷通知を表示する(ステップS606)。
【0224】
その後、居住者は、着荷通知の内容を確認して、代表配送業者に対し、「収納装置10への配送」と、「自身の専有部への直接配送」との2通りの配送方法のうち、いずれかを選択し、そのいずれの配送方法を選択したかを示す情報を、ユーザ端末30の操作部35を用いて入力する(ステップS607)。
【0225】
ユーザ端末30の制御部31は、上記受信された着荷通知に対して、上記選択された配送方法を示す情報を加えて、配送方法の選択情報を作成し、通信部33は、制御部31による制御のもと、上記作成された配送方法の選択情報を収納装置10へ送信する(ステップS608)。
ここで、居住者が、配送方法として、「収納装置10への配送」を選択した場合には、上述のステップS416,417における着荷通知を待ち、一方、「自身の専有部への直接配送」を選択した場合は、そのまま代表配送業者による専有部への配送を待つ。
【0226】
収納装置10は、上記配送方法の選択情報をユーザ端末30から受信すると、その受信した配送方法の選択情報を代表配送業者端末40へ送信する(ステップS609)。
【0227】
代表配送業者端末40の通信部43は、上記配送方法の選択情報を収納装置10から受信すると、表示部44は、制御部41による制御のもと、当該配送方法の選択情報を表示する(ステップS610)。
代表配送業者は、配送方法の選択情報の内容を確認して、配送方法が「収納装置10への配送」であった場合には、上述の「配送物の入庫時の動作」において説明したように、収納装置10への配送物の搬送及び入庫作業を行う。
一方、配送方法が「自身(居住者)の専有部への直接配送」であった場合には、代表配送業者は、専有部へ配送物を直接配送する。
以上で、動作は終了する。
【0228】
このように、居住者は、保管スペースに自身宛の配送物が配送されたとき、自身の専有部までの直接配送か、収納装置10への配送かを選択することができる。
【0229】
(第2の実施の形態のまとめ)
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態によれば、収納装置10は、第1の実施の形態における管理サーバ20に代わって、認証処理や情報管理等を行うので、第1の実施の形態と同様に、居住者は、どの配送業者が、自身宛の配送物を建物外部及び建物内部において配送したかを容易に把握することが可能となる。
また、本発明の第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、高度なセキュリティを実現することができるとともに、収納装置10の収納スペースを有効活用することができ、使用可能な未使用の収納ボックスを確保することが可能となる。
【0230】
また、本発明の第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、居住者は、自身が信頼する配送業者を指定して容易に配送を依頼することが可能となる。
【0231】
また、本発明の第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、居住者は、自身の都合や配送物の内容に応じて、容易に配送方法を指定することが可能となる。
【0232】
<実施の形態のまとめ>
以上説明したように、本発明の第1,第2の実施の形態によれば、代表配送業者は、居住者宛の配送物を建物外部の配送業務を行った配送業者から受け取り、建物内部において収納装置10の設置位置までのラストワンマイルの配送業務を行い、収納装置10に入庫する際に、操作部15を用いて、建物外部の配送業務を行った配送業者の特定情報を入力する。
管理サーバ20は、その建物外部の配送業務を行った配送業者の特定情報を含む着荷通知をユーザ端末30へ送信する。
従って、居住者は、どの配送業者が、自身宛の配送物を建物外部及び建物内部において配送したかを容易に把握することが可能となる。
また、上記収納装置10の設置位置までのラストワンマイルの配送業務を特定の代表配送業者が行うことにより、多数の配送業者が集合住宅やオフィスビル等の建物内に入館することを抑制するので、高度なセキュリティを実現することが可能となる。
さらに、同一の専有部情報を有する居住者に関連する配送物は、同一の収納ボックスに収納されるので、収納スペースを有効活用することができ、使用可能な未使用の収納ボックスを確保することが可能となる。
【0233】
上記の収納装置10、管理サーバ20、ユーザ端末30及び代表配送業者端末40は、主にCPUとメモリにロードされたプログラムによって実現される。ただし、それ以外の任意のハードウェアおよびソフトウェアの組合せによってこの装置またはサーバを構成することも可能であり、その設計自由度の高さは当業者には容易に理解されるところである。
また、上記の収納装置10、管理サーバ20、ユーザ端末30又は代表配送業者端末40をソフトウェアモジュール群として構成する場合、このプログラムは、光記録媒体、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、または半導体等の記録媒体に記録され、上記の記録媒体からロードされるようにしてもよいし、所定のネットワークを介して接続されている外部機器からロードされるようにしてもよい。
【0234】
なお、上記の実施の形態は本発明の好適な実施の一例であり、本発明の実施の形態は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能となる。
例えば、収納装置10の施解錠部164は機械式であってもよく、この場合には、自身に設けられている鍵穴に鍵が挿入・回転されたり、自身に設けられているダイヤルが解錠条件に合った状態に遷移すると、解錠を行い、扉が自由に開扉できる状態となり、居住者又は代表配送業者は収納ボックスから物品を取り出したり、入庫したりできるようになる。
【0235】
また、以上説明した実施の形態では、保管スペースは、集合住宅等の建物の内部に設置されていたが、建物の外部に設置されていてもよい。
例えば、建物外部の代表配送業者の営業所を保管スペースにしてもよい。
保管スペースを建物外部に設置した場合、代表配送業者は、その保管スペースで受け渡された配送物を収納装置10又はユーザの専有部まで配送する。すなわち、この場合、代表配送業者は、建物内部に加えて、建物外部における配送も担当する。
また、保管スペースは、営業所や集合住宅内の一室のように部屋状のものでなくてもよく、配送物を受渡しできる場所であればよい。
【符号の説明】
【0236】
10 収納装置
11,21,31,41 制御部
12,22,32,42 情報格納部
13,23,33,43 通信部
14,34,44 表示部
15,35,45 操作部
16 収納部
16a~16g 収納ボックス
20 管理サーバ
30 ユーザ端末
40 代表配送業者端末
100 ネットワーク
121,221 ユーザDB
122,222 収納ボックスDB
123,223 配送業者DB
161 収納室
162 入庫取出口
163 扉
164 施解錠部
165 物品検知部
167 ヒンジ部
168 フック
169 フック穴
169c 開閉扉検知部