(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-04
(45)【発行日】2023-10-13
(54)【発明の名称】装置追跡に対する超音波システムにおける焦点追跡
(51)【国際特許分類】
A61B 8/00 20060101AFI20231005BHJP
【FI】
A61B8/00
(21)【出願番号】P 2019542563
(86)(22)【出願日】2018-02-14
(86)【国際出願番号】 EP2018053714
(87)【国際公開番号】W WO2018149887
(87)【国際公開日】2018-08-23
【審査請求日】2020-12-21
(32)【優先日】2017-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100122769
【氏名又は名称】笛田 秀仙
(74)【代理人】
【識別番号】100163809
【氏名又は名称】五十嵐 貴裕
(74)【代理人】
【識別番号】100145654
【氏名又は名称】矢ヶ部 喜行
(72)【発明者】
【氏名】ポラント マクキー ダン
【審査官】蔵田 真彦
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-525057(JP,A)
【文献】特開平04-242637(JP,A)
【文献】特表2005-511235(JP,A)
【文献】特開2007-195892(JP,A)
【文献】米国特許第09282946(US,B2)
【文献】特開2015-226572(JP,A)
【文献】特表2016-507288(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00-8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランスデューサアレイを含むプローブと、
前記トランスデューサアレイに結合された取得モジュールと、
調整モジュールと通信するように前記取得モジュールに結合された送受信器であって、前記調整モジュールが、焦点深度を含むビーム形成された音響パルス特性を前記ビーム形成された音響パルス特性の事前に規定された設定に自動的に調整するように構成され
、前記ビーム形成された音響パルス特性の前記事前に規定された設定が、所定のセットの焦点深度に対して最適化された撮像のための最適化されたパラメータを有する、当該送受信器と、
前記トランスデューサにより受信された音響データから超音波画像を生成する画像プロセッサと、
を有する超音波システムにおいて、
前記画像プロセッサが、関心領域を含む画像フィールド内で医療装置の位置を検出するように構成され、前記位置が、前記医療装置上の音響センサを使用して検出され、
前記ビーム形成された音響パルス特性の調整が、前記医療装置の前記検出された位置に従
って前記所定のセットの焦点深度から焦点深度を選択することを含む、
システム。
【請求項2】
前記ビーム形成された音響パルス特性の調整が、前記音響センサから受信される信号の特異性及び感度を最適化する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記医療装置の遠位端の深度とディスプレイ上に表示される前記焦点深度との間の関係が、確立される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記画像プロセッサが、前記医療装置の遠位端の深度に基づいて前記焦点深度に対するインクリメント及びデクリメントの少なくとも一方を生成するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記画像プロセッサが、前記医療装置の遠位端の深度を前記焦点深度と定期的に比較するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記画像プロセッサが、固定数のスキャンフレームの後に前記焦点深度を更新するように構成される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記画像プロセッサは、医療装置の深度変化が所定の閾値距離を超過する場合に、前記焦点深度を調整するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記画像プロセッサが、前記焦点深度の振動を防ぐのにヒステリシスを使用するように構成される、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
対象内の医療装置の深度を決定するシステムの作動方法において、前記システムが、トランスデューサアレイを含むプローブと、取得モジュールと、調整モジュールと、画像プロセッサと、
前記プローブが、関心領域の画像を取得するステップと、
前記調整モジュールが、焦点深度を含むビーム形成された音響パルス特性を前記ビーム形成された音響パルス特性の事前に規定された設定に自動的に調整するステップ
であって、前記ビーム形成された音響パルス特性の前記事前に規定された設定が、所定のセットの焦点深度に対して最適化された撮像のための最適化されたパラメータを有する、ステップと、
前記画像プロセッサが、前記関心領域を含む画像フィールド内で医療装置の位置を、前記医療装置上の音響センサを使用して、検出するステップと、
を有し、
前記ビーム形成された音響パルス特性の調整が、前記医療装置の前記検出された位置に従
って前記所定のセットの焦点深度から焦点深度を選択することを含む、
方法。
【請求項10】
前記画像プロセッサが、前記医療装置の遠位端の深度とディスプレイに表示される前記焦点深度との間の関係を確立するステップを更に有する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記医療装置の遠位端の深度が、前記焦点深度に対するインクリメント及びデクリメントの少なくとも一方を生成するのに使用される、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記画像プロセッサが、前記医療装置の遠位端の深度を前記焦点深度と定期的に比較するステップを更に有する、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記画像プロセッサは、前記医療装置の深度変化が所定の閾値距離を超過する場合に前記焦点深度を調整するステップを更に有する、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、超音波装置に関し、より具体的には、針先端深度を追跡し、ぴったり合うように超音波プローブの焦点深度を自動的に選択することに関する。
【背景技術】
【0002】
針又はカテーテルのような対象の正確な視覚化及び撮像される生体構造に関するリアルタイム位置特定は、最小侵襲介入に対して必要とされる。術中超音波は、頻繁にこの目的に対して使用される。患者の体内の対象の場所を追跡する何らかの方法を使用する様々な超音波システムが、市販されている。このようなシステムは、対象の各検出された位置がシステム内でデジタルで表され、前記位置の表示を可能にし、前記位置が、典型的にはアクティブスキャンと同時に、定期的に更新され、リアルタイム超音波画像表示が、追跡される対象の検出された場所をも示すことができる、一般的な属性を共有する。一部のシステムは、履歴(対象がどこから来たか)若しくは未来の推定(同じ方向に移動される場合にどこに行くか)のいずれか又は両方で、画像内の検出された対象の経路を示す手段を提供する。このような投影された経路を生成することは、典型的には、当技術分野においてよく理解されている方法を用いる。1つの方法は、所定の経路をたどるように、すなわち、対象が挿入されると超音波プローブに対する対象の経路を物理的に制限するように対象を単純に制限する、超音波プローブ上に取り付けられた針ガイドのような機械的固定具(fixture)を含むことである。他の手段は、超音波プローブ位置の同様の感知に対する対象の場所の磁気又は電磁気(EM)感知によるような装置の位置特定を含む。
【0003】
これらのシステムは、複雑で高価な部品及び回路、干渉に対する感受性、(針の折り曲げのような)対象の変形による位置の曖昧さ、位置感知を較正する義務のようなワークフロー負担等に悩まされる。超音波プローブの相対的な位置(及びしたがって表示される画像)と画像内に位置が表示される対象との物理的位置合わせを必要としない1つのシステムが存在する。共同所有され、全体的にここに組み込まれる米国特許第9282946号は、プローブからの音響信号が、追跡される対象上の音響センサを起動するのに使用され、対象から返される電気信号のタイミングにより、画像自体に対する対象の位置を検出し、これにより追跡のための全ての機械的、磁気的、電磁気的(EM)又は他の機構を取り除き、したがってそのコスト、複雑さ、較正及び誤差に対する感受性をも除去するシステムを記載している。
【0004】
対象の位置を追跡及び表示するいかなる超音波撮像システムにおいても、対象が体内の浅い深度から深い深度に移動されるときに表示される画像の進行中の系列を通して(すなわち時間を通して)追跡される対象及び周囲の生体構造をより明確に表示することが、望ましい。位置検出に対して対象上の音響センサのみを使用する米国特許第9282946号の単純化された低コストのシステムは、撮像の送信焦点が音響センサの物理的深度に近い場合に対象の最も正確かつ効率的な追跡を可能にする。対象がより深い又はより浅い深度に移動されるときに対象の近傍における生体構造の画質及び追跡の精度を自動的に維持することが、望ましい。
【0005】
更なる背景として、超音波プローブ及び撮像の非常に簡潔なレビューが、後に続く。診断用超音波システムの多用途性は、システムとともに使用されることができるプローブのタイプにより大きく決定される。線形アレイトランスデューサプローブは、一般的に、腹部及び小部分撮像に対して好適であり、フェーズドアレイトランスデューサプローブは、心臓撮像に対して好適である。プローブは、二次元又は三次元撮像に対して1D又は2Dアレイトランスデューサを持ちうる。プローブの各タイプは、ユニークな周波数範囲で動作し、ユニークな開口及びアレイ素子カウントを持つことができる。一部の超音波システムは、グレイスケール動作又はグレイスケール及びカラードップラ撮像に対するような送信周波数における動作に対して設計され、その他は、追加的に高調波撮像を実行することができる。意図された撮像モードの各々に対して、物理的開口、トランスデューサ素子間隔、通過帯域周波数等のような、プローブの機能特性は、超音波パルスを送信する及び受信されたエコーを処理するための必要条件を決定する。プローブ特性及び機能性の変化は、様々なプローブとともに動作可能な処理システムが、異なるプローブが使用のために加えられるたびに再プログラムされなければならない。
【0006】
超音波処置中に追跡される対象の一例は、針である。針生検及び何らかの介入治療の間、臨床医は、目標関心領域に到達するように身体のような被検体に針を挿入する。局所麻酔に対して、針が、典型的には外科処置に対する準備において、体内の目標神経束の近くに麻酔薬を送達するのに使用される。通常は、超音波撮像は、針挿入処置のライブモニタリングに対して使用される。安全で成功する挿入を実行するために、ガイドされる超音波画像において正確に針を位置特定することが、必要である。不幸なことに、臨床診療において、従来の超音波画像内の針自体の可視性は、貧弱であり、結果として臨床医が針を正確に挿入することの困難性を生じる。したがって、正確な針追跡システム、及び更に針先端深度の近くの光学的撮像特性を維持する手段が、望ましい。
【0007】
異なる技術、例えば、針の音響反射を改善するように針に向けた超音波ビームを適応的にステアリングし、非ステアリング超音波画像と組み合わせる技術、音響反射を強化するように針表面コーティング、幾何構成及び直径を操作する技術、超音波画像における針の場所を追跡するように針上の付加的な光学的、磁気的又は電磁気的位置センサを提供する技術等が、超音波画像におけるより良好な針視覚化を達成するように使用されている。これらの技術において、特別に設計された針が使用されるか、又は付加的な位置センサが針に取り付けられるか、又は超音波撮像システムが針の視覚化を強化するように操作されるかのいずれかである。これらのアプローチは、強化された針視覚化を提供するコストの増加を生じる。対照的に、場所検出のためにシステムに電気信号を提供する対象上の音響センサのみを使用する上述の単純なシステムは、追跡装置のコスト及び複雑さを低減しながら、精度を増大させる。加えて、これは、追跡される対象の近くの画質及び追跡精度の両方を自動的に最適化する機会を提示する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
正確な針追跡システム、及び更に針先端深度の近くの光学的撮像特性を維持する手段が、望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本原理によると、超音波システムは、トランスデューサアレイを持つ超音波プローブと、前記トランスデューサアレイに結合された取得モジュールと、調整モジュールと通信するための前記取得モジュールに結合された送受信器とを含み、前記調整モジュールは、ビーム形成された音響パルス特性の調整を自動的に行うように構成される。前記パルス特性の調整は、ユーザインタフェース上で利用可能な事前に確立されたユーザ画像調整選択から得られる。
【0010】
システムは、対象に対する取り外し可能な固定(securement)に対して構成された少なくとも1つのトランスデューサと、前記少なくとも1つのトランスデューサに対する取り外し可能な接続に対して構成された信号プロセッサとを含み、前記信号プロセッサは、前記少なくとも1つのトランスデューサに超音波エネルギを患者内のサイトに送達させるように、取得モジュールと通信することにより前記少なくとも1つのトランスデューサに電気信号を印可するように構成される。前記システムは、前記トランスデューサにより受信された音響データから超音波画像を生成し、更に関心領域内の医療器具の遠位端を識別し、前記医療器具の遠位端の深度とディスプレイ上に表示される焦点深度との間の関係を確立する画像プロセッサを更に含む。
【0011】
対象内の医療装置の深度を決定する方法は、共同所有され、全体的にここに組み込まれる米国特許第9282946号の参照により含められる。ここに記載される本発明の方法は、ビーム形成された音響パルス場所の調整を自動的に行い、ユーザインタフェース上で利用可能な事前に確立されたユーザ画像調整選択から前記パルス場所の調整を得ることを更に含む。
【0012】
本開示のこれら及び他の目的、フィーチャ及び利点は、添付の図面と併せて読まれるべき具体的な実施例の以下の詳細な記載から明らかになる。
【0013】
本開示は、以下の図を参照して好適な実施例の以下の記載を詳細に提示する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】一実施例による、超音波診断撮像システムを示すブロック/フロー図である。
【
図2】一実施例による、超音波システムと通信する針先端追跡(NTT)システムを示す図である。
【
図3】一実施例による、第1の焦点深度における針を描く超音波画像を示す図である。
【
図4】他の実施例による、第2の焦点深度における針を描く超音波画像を示す図である。
【
図5】一実施例による、超音波システムがサポートし、自動的に選択する、異なる所定の焦点深度を示す図である。
【
図6】具体的な実施例による、針先端深度を追跡し、ぴったり合うように超音波プローブの送信焦点深度を自動的に選択する方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本原理によると、針先端深度を追跡し、ぴったり合うように超音波プローブの送信焦点深度を自動的に選択するシステム、装置及び方法が、提供される。本原理は、前記システム、装置及び方法が、前記超音波システムがサポートし、実際にユーザ制御を介してユーザにより到達されることができ、送信焦点深度選択が撮像に対して最適化されている所定のセットの正当な深度から取られることを可能にする、実施例を提供する。最適化された送信焦点深度のサポートされたセットから選択することにより、前記システムは、針先端の領域において最適な撮像を維持し、同時に針先端追跡の性能を最適化する。
【0016】
本発明が、医療器具に関して記載されるが、しかしながら、本発明の教示が、大幅に幅広く、いかなる音響器具にも適用可能であると、理解されるべきである。一部の実施例において、本原理は、複雑な生物学的又は機械的システムにおける器具を追跡又は分析するのに採用される。特に、本原理は、生物学的システムの内部及び/又は外部追跡処置、並びに肺、消化管、排出器官、血管等のような身体の全ての領域における処置に適用可能である。図に描かれる機能的要素は、ハードウェア及びソフトウェアの様々な組み合わせで実施されてもよく、単一の要素又は複数の機能的要素に組み合わせられてもよい機能を提供してもよい。
【0017】
図に示される様々な要素の機能は、専用ハードウェア及び適切なソフトウェアと共同してソフトウェアを実行することができるハードウェアの使用により提供されることができる。プロセッサにより提供される場合に、前記機能は、単一の専用プロセッサにより、単一の共有プロセッサにより、又は一部が共有されることができる複数の個別のプロセッサにより、提供されることができる。更に、用語「プロセッサ」又は「コントローラ」の明示的な使用は、ソフトウェアを実行することができるハードウェアを排他的に指すと解釈されるべきではなく、限定なしで、デジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、ソフトウェアを記憶する読取専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、不揮発性記憶装置等を暗示的に含むことができる。
【0018】
更に、本発明の原理、態様及び実施例並びにその特定の例をここに記載する全ての表現は、構造的及び機能的の両方の同等物を包含することを意図される。加えて、このような同等物が、現在既知である同等物及び未来に開発される同等物(すなわち、構造にかかわらず同じ機能を実行する、開発された任意の要素)を含むことが、意図される。したがって、例えば、ここに提示されるブロック図が、本発明の原理を実施する実例的なシステムコンポーネント及び/又は回路の概念図を表すことは、当業者により理解される。同様に、任意のフローチャート及びフロー図等が、コンピュータ可読記憶媒体において実質的に表され、したがって、明示的に示されるかどうかにかかわらず、コンピュータ又はプロセッサにより実行されうる様々なプロセスを表すことが、理解される。
【0019】
更に、本発明の実施例は、コンピュータ又は任意の命令実行システムにより又は関連して使用するプログラムコードを提供するコンピュータ使用可能又はコンピュータ可読記憶媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムの形を取ることができる。この記載の目的で、コンピュータ使用可能又はコンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置又はデバイスにより又は関連して使用するプログラムを包含、記憶、通信、伝搬又は輸送してもよい任意の装置であることができる。前記媒体は、電子、磁気、光学、電磁、赤外、又は半導体システム(又は装置又はデバイス)又は伝搬媒体であることができる。コンピュータ可読媒体の例は、半導体又は固体メモリ、磁気テープ、取り外し可能コンピュータディスケット、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、剛体磁気ディスク及び光ディスクを含む。光ディスクの現在の例は、コンパクトディスク‐読取専用メモリ(CD-ROM)、コンパクトディスク-読み書き(CD-R/W)、ブルーレイ(登録商標)及びDVDを含む。
【0020】
本原理の「一実施例」又は「実施例」及びその変形への本明細書における言及は、実施例に関連して記載された特定のフィーチャ、構造、及び特性等が、本原理の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。したがって、明細書を通して様々な場所に現れる表現「一実施例において」又は「実施例において」及びその変形の出現は、必ずしも全て同じ実施例を参照するわけではない。
【0021】
以下の「/」、「及び/又は」及び「の少なくとも1つ」のいずれかの使用が、例えば、「A/B」、「A及び/又はB」及び「A及びBの少なくとも1つ」の場合、第1のリストされたオプション(A)のみの選択、又は第2のリストされたオプション(B)のみの選択、又は両方のオプション(A及びB)の選択を包含することを意図される。更なる例として、「A、B及び/又はC」及び「A、B及びCの少なくとも1つ」の場合、このような言い回しは、第1のリストされたオプション(A)のみの選択、又は第2のリストされたオプション(B)のみの選択、又は第3のリストされたオプション(C)のみの選択、又は第1及び第2のリストされたオプション(A及びB)のみの選択、又は第1及び第3のリストされたオプション(A及びC)のみの選択、又は第2及び第3のリストされたオプション(B及びC)のみの選択、又は3つ全てのオプション(A及びB及びC)の選択を包含することを意図される。これは、当業者により容易に理解されるように、リストされた多くのアイテムに対して拡張されてもよい。
【0022】
層、領域又は材料のような要素が他の要素の「上」("on"又は"over")にあると称される場合、これは、他の要素の直接的に上にあることができる又は介在する要素が存在してもよいと理解される。対照的に、要素が他の要素の「直接的に上」にあると称される場合、介在する要素は存在しない。要素が他の要素に「接続」又は「結合」されると称される場合、これは、他の要素に直接的に接続又は結合されることができ、又は介在する要素が存在してもよいと理解される。対照的に、要素が他の要素に「直接的に接続」又は「直接的に結合」されると称される場合、介在する要素は、存在しない。
【0023】
ここで同様の番号が同じ又は同様の要素を表す図面、最初に
図1を参照すると、超音波診断撮像システムが、一実施例によって具体的に図示される。
【0024】
最初に
図1を参照すると、本発明の原理によって構築された超音波診断撮像システムは、ブロック図形式で図示される。超音波プローブ10は、トランスデューサ素子のアレイ12の圧電素子から超音波を送信及び受信する。身体の平面領域を撮像するために、素子の一次元(1D)アレイが、使用されてもよく、身体の体積領域を撮像するために、素子の二次元(2D)アレイが、画像領域に亘って超音波ビームをステアリング及び焦点合わせするのに使用されてもよい。送信ビームフォーマは、対象内に超音波を送信するように前記アレイの素子を作動する。超音波の受信に応答して生成された信号は、受信ビームフォーマ14に結合される。ビームフォーマ14は、コヒーレントなビーム形成されたエコー信号を形成するように個別のトランスデューサ素子からの信号を遅延し、組み合わせる。前記プローブが、3D撮像に対する2Dアレイを含む場合、これは、米国特許第6709394号に記載されるトランスデューサ素子の関連グループ(パッチ)からの信号を組み合わせることにより前記プローブにおいて部分的ビーム形成を行うマイクロビームフォーマを含んでもよい。この場合、マイクロビーム形成された信号は、ビーム形成プロセスを完了する前記システム内のメインビームフォーマ14に結合される。
【0025】
前記ビーム形成されたエコー信号は、望まれる情報によって前記信号を処理する信号プロセッサ16に結合される。前記信号は、例えば、フィルタ処理されてもよく、及び/又は高調波信号が、処理のために分離されてもよい。前記処理された信号は、関心のある情報を検出する検出器18に結合される。Bモード撮像に対して、振幅検出が、通常は採用され、スペクトル及びカラードップラ撮像に対して、ドップラシフト又は周波数が、検出されることができる。前記検出された信号は、スキャンコンバータ20に結合され、ここで、前記信号が、例えばデカルト座標系において、所望の表示フォーマットに調整される。使用される一般的な表示フォーマットは、セクタ、直線、及び平行四辺形表示フォーマットである。前記スキャンコンバートされた信号は、持続性処理のような更なる所望の強化のために画像プロセッサに結合される。前記スキャンコンバータは、一部の画像処理に対してバイパスされてもよい。例えば、前記スキャンコンバータは、3D画像データが3Dデータセットに対する直接的な動作により前記画像プロセッサにより体積レンダリングされる場合にバイパスされてもよい。結果として生じる二次元又は三次元画像は、表示プロセッサ26に結合される画像メモリ24に一時的に記憶される。表示プロセッサ26は、ドッキングステーション画像ディスプレイ28又はポータブルシステムのフラットパネルディスプレイ38上に前記画像を表示するのに必要な駆動信号を生成する。前記表示プロセッサは、前記超音波画像に、システム設定及び動作情報、患者識別データ、及び前記画像の取得の日時のようなグラフィックプロセッサからのグラフィック情報を重ねる。
【0026】
中央コントローラ40は、前記ユーザインタフェースからのユーザ入力に応答し、中央コントローラ40からビームフォーマ14、信号プロセッサ16、検出器18及びスキャンコンバータ20に描かれた矢印、及び前記システムの他の部分に対する接続を示す矢印42により示されるように、前記超音波システムの様々な部分の動作を調整する。ユーザ制御パネル44は、中央コントローラ40に結合されるように図示され、これにより、オペレータが中央コントローラ40による応答に対するコマンド及び設定を入力する。中央コントローラ40は、前記ポータブル超音波システムがドッキングステーションにドッキングされる場合に、AC電源32が、前記ポータブル超音波システムのバッテリ36を充電するバッテリ充電器34に電力供給させるようにAC電源32に結合されてもよい。
【0027】
したがって、本実施例において、
図1のコンポーネントの分割は、以下の通りである。中央コントローラ40、ビームフォーマ14、信号プロセッサ16、検出器18、スキャンコンバータ20、画像プロセッサ22、画像メモリ24、表示プロセッサ26、グラフィックプロセッサ30、フラットパネルディスプレイ38、及びバッテリ36は、前記ポータブル超音波システム内にある。制御パネル44、ディスプレイ28、AC電源32及び充電器34は、前記ドッキングステーション内にある。他の実施例において、これらのサブシステムの分割は、設計目標が指示すると、他の形で行われてもよい。
【0028】
図2を参照すると、超音波システムと通信する針先端追跡(NTT)システムを示す図が、一実施例によって提示される。
【0029】
追跡システム200は、好ましくはケーブル225を介して医療装置230に接続される針先端追跡(NTT)モジュール220と通信する超音波システム210を含む。医療装置230は、例えば、医療針230であることができるが、その位置を追跡することが有益であるカテーテル又は医療処置に使用される他の装置であることもできる。超音波システム210は、信号プロセッサ201、画像プロセッサ202、ユーザインタフェース204、ディスプレイ206、及びメモリ208を含みうる。加えて、超音波プローブ205は、超音波システム210に接続されてもよく、超音波プローブ205は、複数のトランスデューサ素子207を含む。超音波プローブ205は、対象240に隣接して配置されうる。対象240は、例えば、患者であることができる。
【0030】
超音波システム210は、取得モジュール211、送受信器213、及び超音波プローブ205と通信する調整モジュール215を更に含むことができる。
【0031】
取得モジュール211は、マイクロビームフォーマ14(
図1)と送受信器213との間の通信を提供する。取得モジュール211は、マイクロビームフォーマ14にタイミング及び制御信号を提供し、超音波の送信を指示し、マイクロビームフォーマ14からの少なくとも部分的にビーム形成されたエコー信号を受信し、前記エコー信号が、復調及び検出(及びオプションとしてスキャンコンバート)され、送受信器213に通信される。
【0032】
針230は、対象240の関心体積又は領域242内に挿入される。針230の遠位端は、例えば、とがった末端又は斜めの先端231であってもよい。もちろん、当業者は、針230の末端の複数の異なる設計形状を考えてもよい。共同所有され、全体的にここに組み込まれる米国特許第9282946号は、追跡システム200に関する更なる情報及び様々なビーム形成技術を提供する。
【0033】
前記針は、好ましくは、皮膚表面における入口の点から挿入を停止する点まで至る所で追跡される。局所麻酔のために、例えば、停止点は、視覚化された神経束の近くであり、この点において、麻酔薬が、神経束を最適に浸すように針カニューレを通して注入される。
【0034】
図3は、一実施例による、第1の焦点深度における針を描く超音波画像を示す図であり、
図4は、前記実施例による、第2の焦点深度における針を描く超音波画像を示す図である。
【0035】
図は、超音波画像305を示す。超音波画像305は、表示装置301の画面300上に示される。超音波画像305は、例えば、内腔310内の追跡経路330に沿って移動する針230を描く。針230の遠位端は、とがった末端又は斜めの先端231を含む。
【0036】
針230は、
図3において送信焦点深度Aの近くの第1の位置に示される。
【0037】
針230は、
図4において送信焦点深度Bの近くの第2の位置に示される。
【0038】
深度A及びBは、送信焦点深度と称されることができる。前記送信焦点深度は、各音響ラインの生成された音響パルスが媒体内で焦点合わせされる深度である。前記送信焦点深度は、好ましくは、撮像深度より小さく、音響出力特性が注意深く測定され、合衆国FDA規定によって制限される深度の事前に決定されたセットの中から選択可能である。本発明のシステムにより制御される能動的送信焦点深度の選択である。
【0039】
動作において、針230の先端231上の音響センサ234は、送信焦点のみの効果を「見て」おり、送信焦点深度がアクティブであるものでこれを横切ってスイープするスキャンラインに対する即時の電気的応答を生成している。プローブ205からの送信焦点が、組織内の針センサの深度に近い場合に、前記針の受信されたパルスの信号対雑音比は、より高いので、前記送信焦点深度が、針230上の音響センサ234の実際の深度により近いほど、場所の検出は、より正確になる。前記受信された信号の特異性は、前記焦点深度における振幅において比較的高いことと、前記スイープにおける隣接したラインの検出された信号より振幅において高いこととの両方である。したがって、前記送信焦点深度が、前記針先端深度に近い場合に、前記検出された信号の深度及び横方向解像度の両方が、改善される。本発明の典型的な実施例は、前記針先端深度を追跡し、ぴったり合うように超音波プローブ205の送信焦点又は焦点深度を自動的に選択することに関する。
【0040】
図2乃至4を並行して参照すると、対象位置特定装置を含む超音波システムにおいて、前記対象位置特定装置は、前記追跡センサにエネルギを与えるように前記超音波システムにより生成された超音波音響パルスを使用し、ビーム形成された音響パルス場所の調整を自動的に行う方法が、前記追跡センサからの前記受信された信号の強度及び特異性を増大するために導入され、これにより追跡精度を改善しながら、同時に前記追跡される対象の近くのより高い画質を達成する。ユーザは、したがって、医療処置で忙しいときに画像調整を手動で行う労力を控えられる。
【0041】
更に、好適な実施例において、パルス場所の調整は、前記ユーザが前記画像調整に対して手動で選択することができる選択から単に選択される。結果として、前記超音波システムは、追跡に対する特別な音響出力特性、特別なスキャンラインパターン、及び変化される画像最適化を必要としない。本質的には、前記超音波システムは、追跡及び画質の両方に対して自動的に最適なユーザインタフェース選択を行っている。
【0042】
超音波スキャンシステムに付随する針追跡システムにおいて、焦点追跡機構は、前記送信焦点を前記針先端の深度に自動的に移動し、したがって、医師が、関心領域における針の場所及び解剖学的構造の両方をより良好に解像することを可能にする。前記針がより深く又はより浅く移動すると、前記送信焦点は、これを自動的にたどる。前記システムは、これにより、針追跡と、前記針が近づいている目標構造のビューとの両方を最適化する。
【0043】
前記焦点追跡機構は、前記送信焦点/焦点深度に対するインクリメント又はデクリメントを生成するのに前記検出された針深度を使用する。好適な実施例において、前記システムは、前記ユーザインタフェースにおける焦点上下トグルに対するようにインクリメント又はデクリメント要求に対して応答する。換言すると、これは、前記焦点を、撮像モード、深度及び撮像プリセットの制限内でより浅く又はより深く前記焦点を移動する。これは、要求された方向において利用可能な選択の欠如により極端な浅い又は深い深度において焦点移動を制限してもよいが、このような場合に、焦点深度変更から得られるものは少ない。
【0044】
上下要求を生成するために、現在の検出された針先端深度は、現在の送信焦点深度と比較される。この比較は、好ましくは、定期的に行われるが、連続的に又は必要に応じて行われてもよい。焦点変更要求も、定期的であり、必要に応じて、すなわち、前記針深度が実質的に変更された場合に実行される。ヒステリシスは、焦点深度における振動を避けるのに使用されることができる。例えば、前記針先端が、現在の焦点深度の上又は下を最小距離だけ過ぎた場合、焦点深度インクリメント又はデクリメントが、要求される。焦点深度更新の間の典型的な周期は、例えば、25スキャンフレームである。典型的なヒステリシス深度は、例えば、1cmである。これらの設定は、使用中のプローブモデル及び撮像プリセットに依存してもよい。
【0045】
要約すると、好適な実施例において、前記送信焦点は、前記検出された針深度を追跡し、音響出力試験され、音響出力制限内であると承認され、撮像に対して最適化されたセットからの、利用可能な送信深度焦点選択の1つに動かす。この動作の結果として、収束されたビームにより超音波照射されるので、前記画像は、前記針先端の近くでより細かく解像され、先端位置も、より正確に追跡される。換言すると、前記送信焦点深度選択は、前記超音波システムがサポートし、実際にユーザ制御を介して前記ユーザにより到達されることができ、かつ撮像に対して最適化された正当な深度の所定のセットから取られる。前記最適化された送信焦点深度のサポートされたセットから選択することにより、前記超音波システムは、前記針先端の領域において最適な撮像を維持し、同時に針先端追跡の性能を最適化する。
【0046】
図5は、一実施例による、前記超音波システムがサポートし、ここから自動的に選択する、異なる所定の焦点深度を示す図である。
【0047】
トランスデューサは、典型的には、音響レンズにより決定されるように短(仰角)軸における固定ビーム焦点プロファイル、及び前記トランスデューサセンサの音響素子におけるパルス送信及び受信の時間位相整合を用いて長(横)軸における焦点深度を制御する能力を持つように設計される。前記システムは、したがって、当技術分野においてよく理解されるように、個別のセンサ素子からの送信パルスの起動を制御することにより、前記音響素子の送信ビーム形成により送信されるビームの焦点深度を制御することができる。前記焦点深度は、電気パルス間の時間遅延により決定されてもよい。これは、固定焦点トランスデューサを用いるようなただ1つの深度ではなく、体内の様々な深度において良好な画像細部を与えるようにパルスを焦点合わせするように電子的に変更されることができる。
【0048】
第1の例において、超音波プローブ510は、第1の焦点ゾーン512に向けてビームを放射することができる。第2の例において、超音波プローブ520は、第2の焦点ゾーン522に向けてビームを放射することができる。第3の例において、超音波プローブ530は、第3の焦点ゾーン532に向けてビームを放射することができる。第1の焦点ゾーン512は、深度Aを持つことができ、第2の焦点ゾーン522は、深度Bを持つことができ、第3の焦点ゾーン532は、深度Cを持つことができる。深度Cは、深度B及び深度Aより大きい。深度Bは、深度Aより大きい。
図5を再び参照すると、各焦点ゾーンに対する外側の曲線は、等しい音響出力の輪郭を表し、公称焦点深度においてドットで表される公称焦点深度に向けて砂時計形状に狭くなる。これは、フェーズドアレイビーム形成の結果であると当技術分野において良好に理解される典型的な送信焦点プロファイルである。様々な技術が、典型的には、送信開口(すなわち、前記アレイ内のアクティブである音響素子の数)、前記送信パルスの特性等を調整することにより、前記輪郭の形状、幅等を最適化するのに採用される。全てのこのようなパラメータは、音響出力が上述のように各選択された焦点ゾーンに対して特徴づけられうるように所定の焦点深度に対して最適化及び固定される。前記焦点深度の所定のセットから選択することにより、前記システムは、付随するビーム形成、開口、及びパルス特性をも選択する。ここで議論の目的で、焦点深度を参照する場合、これは、当該焦点深度の全ての関連付けられた固定の送信ビーム特性の設定を表す。
【0049】
スイープにおける各スキャンラインに対して、ビームステアリングは、当技術分野においてよく理解されているように、電気的送信パルス遅延の異なる設定によって再び変化させられる。前記スキャンラインの各々に対して、前記送信ビームの焦点深度は、典型的には、かつ好ましくは、前記システムにおいてアクティブである焦点深度の選択による、他のスキャンラインのものと等しい。したがって、スイープの全てのスキャンラインは、同じ焦点深度を共有するが、方向において異なる。
【0050】
したがって、
図5に示された送信ビームは、便宜上、中心に合わせられたステアリングで図示されるが、任意のスキャンラインステアリング角度に対する典型であると取られる。超音波プローブ510、520、530と焦点ゾーン512、522、523との間の距離は、前記焦点深度として指定されることができる。送信焦点深度A、B、Cは、事前に決定された又は事前に規定された深度であってもよく、その音響出力特性は、注意深く測定され、FDA規定によって制限される。このようなアクティブな、事前に決定された又は事前に規定された又は事前に確立された送信焦点深度の選択は、本発明の典型的な実施例により制御される。換言すると、これらの所定の送信焦点深度の1つは、前記針先端深度を追跡し、ぴったり合うように(ユーザ介入なしで)前記超音波システムにより自動的に選択される。したがって、送信焦点深度は、前記超音波システムがサポートする正当な又は適切な又は事前に確立された深度のセットから自動的に取られる又は選択される。
【0051】
記載されたように前記送信焦点を調整することに対する追加又は代替として、前記音響送信パルス特性に対する多くの可能な変更のいずれかが、前記検出された対象深度によって実行されてもよい。例えば、音響パルス周波数、パルス長(送信サイクルの数)、スキャンライン密度(スキャンフレームのスイープ内のスキャンラインの数)等は、これらが撮像又は対象追跡に対する利益を提供する場合に、最適に変化させられてもよい。しかしながら、本発明の原理によると、ユーザインタフェース上の制御を用いて起動されることができる前記音響パルス特性の事前に規定された変化のみが、典型的には、正当な音響出力に対して検証され、表示に対して最適化された必要条件を満たすので、これらのみが、考慮されるべきである。まとめると、この場合、本発明は、検出された対象深度による潜在的な調整として、焦点深度を含む、音響送信パルス特性の事前に規定されたセットのいずれかを実際に含むように送信焦点深度だけの調整から一般化されてもよい。
【0052】
図6を参照すると、針先端深度を追跡し、ぴったり合うように超音波プローブの送信焦点深度を自動的に選択する方法が、図示される。
【0053】
ブロック602において、検出された針深度が、25のスキャンフレームにわたって計算及び平均化される。
【0054】
ブロック604において、平均針深度と現在の焦点深度との間の差が、計算される。
【0055】
ブロック606において、前記差が、距離、例えば1cmより大きいかどうかが、決定される。YESである場合、プロセスは、焦点深度選択がインクリメントされるブロック608に流れる。NOである場合、前記プロセスは、ブロック610に進む。
【0056】
ブロック610において、前記差が、距離、例えば-1cmより小さいかどうかが、決定される。YESである場合、前記プロセスは、前記焦点深度選択がデクリメントされるブロック612に流れる。NOである場合、前記プロセスは、ブロック614に進む。
【0057】
ブロック614において、新しい焦点深度選択が存在するかどうかが、決定される。NOである場合、前記プロセスは、ブロック602に戻る。YESである場合、前記プロセスは、ブロック616に流れる。
【0058】
ブロック616において、前記新しい焦点深度選択が焦点深度のリストのいずれかの端であるかどうかが、決定される。YESである場合、前記プロセスは、ブロック602に戻る。NOである場合、前記プロセスは、ブロック618に流れる。
【0059】
ブロック618において、焦点深度変更が、適用され、前記プロセスは、ブロック602に戻る。
【0060】
ある代替実施例において、前記ブロックに記された機能は、図に記された順序から離れて生じてもよい。例えば、連続して示された2つのブロックは、関与する機能に依存して、実際には、実質的に同時に実行されてもよく、又は前記ブロックは、時には、逆の順序で実行されてもよい。
【0061】
添付の請求項を解釈する際に、
a)単語「有する」は、所定の請求項にリストされたもの以外の要素又は動作の存在を除外しない、
b)要素に先行する単語「a」又は「an」は、複数のこのような要素の存在を除外しない、
c)請求項内のいかなる参照符号も、その範囲を制限しない、
d)複数の「手段」が、同じアイテム又はハードウェア又はソフトウェア実装構造又は機能により表されてもよい、
e)動作の特定の順序は、具体的に示されない限り、必要とされることを意図されない、
と理解されるべきである。
【0062】
(実例的であり、限定的ではないことを意図される)針先端深度を追跡し、ぴったり合うように超音波プローブの送信焦点深度を自動的に選択する好適な実施例を記載しているが、修正例及び変形例は、上記教示の観点から当業者により作成されることができることに注意されたい。したがって、開示された特定の実施例において、添付の請求項により概説されるようにここに開示された実施例の範囲内である変更が、なされてもよいと理解されるべきである。したがって、詳細を記載され、特許法により特に要求されるように、特許証により何が請求され、保護されることを望まれるかは、添付の請求項に記載される。