(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-04
(45)【発行日】2023-10-13
(54)【発明の名称】カプセル、そのようなカプセルから飲用可能な飲料を調製するためのシステム、および飲料調製装置におけるそのようなカプセルの使用方法
(51)【国際特許分類】
A47J 31/06 20060101AFI20231005BHJP
A47J 31/36 20060101ALI20231005BHJP
A47J 31/40 20060101ALI20231005BHJP
B65D 85/72 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
A47J31/06 320
A47J31/36 122
A47J31/40 107
B65D85/72 200
(21)【出願番号】P 2021135944
(22)【出願日】2021-08-23
(62)【分割の表示】P 2017559325の分割
【原出願日】2016-05-13
【審査請求日】2021-09-21
(31)【優先権主張番号】PCT/NL2015/050352
(32)【優先日】2015-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(31)【優先権主張番号】PCT/NL2015/000018
(32)【優先日】2015-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(31)【優先権主張番号】PCT/NL2015/050349
(32)【優先日】2015-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(31)【優先権主張番号】PCT/NL2015/050611
(32)【優先日】2015-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(73)【特許権者】
【識別番号】512164779
【氏名又は名称】コーニンクラケ ダウ エグバート ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100085545
【氏名又は名称】松井 光夫
(74)【代理人】
【識別番号】100118599
【氏名又は名称】村上 博司
(72)【発明者】
【氏名】ヒエルケ ディストラ
(72)【発明者】
【氏名】アレンド ヘンドリック グロースオルンテ
(72)【発明者】
【氏名】エリック ピーター ファン ガースベーク
(72)【発明者】
【氏名】マーク ヘンリクス ヨセフ オッテンスコット
(72)【発明者】
【氏名】ラルフ カメルベーク
(72)【発明者】
【氏名】アルミン ヨード エイヤサッカース
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ヘンリ フラマンド
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー ミカエル ハリーデイ
(72)【発明者】
【氏名】ニコラウス アンドリュー ハンセン
【審査官】宮部 菜苗
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/012783(WO,A2)
【文献】国際公開第2014/184652(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/198474(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/118812(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 31/00-31/60
B65D 85/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加圧下で流体をカプセル内に供給することによって物質を抽出及び/又は溶解することによって飲用可能な飲料を調製するための該物質を容れるカプセルであって、該カプセルは、カプセル本体中心軸を有するアルミニウムカプセル本体を備え、該アルミニウムカプセル本体は、底と、側壁と、外向きに延在しているフランジとを備え、該外向きに延在しているフランジは湾曲外縁部を有し、該カプセルはさらに、該外向きに延在しているフランジに取り付けられたアルミニウム蓋を備え、該蓋は該カプセルを密閉的に閉じ、該カプセルはさらに、該飲料調製装置の囲み部材に流体封止接触を与えるために、該外向きに延在しているフランジに封止部材を備え、該カプセルが飲料調製装置の囲み部材内に置かれ、かつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部
材によって閉じられる場合に、該カプセルの該外向きに延在しているフランジと該カプセルの該封止部材の少なくとも1部分とが、該飲料調製装置の該囲み部材と該閉じ部材との間で封止的に係合し、該飲料調製装置の該囲み部材は、環状要素中心軸と自由接触端部とを有する環状要素を備え、
該封止部材は該外向きに延在するフランジと一体化され、かつ該外向きに延在するフランジから突出している少なくとも1つの突出部を備え、前記少なくとも1つの突出部は突出部頂部を備えている、ここで、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の該閉じ部材によって閉じられている場合に、該少なくとも1つの突出部は、その突出部頂部が該環状要素の該自由接触端部に半径方向の力を及ぼすように構成されており、
該封止
部材と該カプセル本体の残部とは、同じ板材で作られており
、
該アルミニウムカプセル本体の厚さは20~200マイクロメート
ルであり、
該囲み部材が閉じられているときに、該囲み部材の該自由
接触端部によって最初に接触される該封止部材部分の高さ
であって該少なくとも1つの突出部と該湾曲外縁部との間の該外向きに延在しているフランジの部分からの高さが、少なくとも0.2m
mであり、最大で2mmであり、
該少なくとも1つの突出部は、該突出部と
該湾曲
外縁部との間の該外向きに延在しているフランジの部分を横切
り、該フランジの部分に対して傾斜のない外側突出側壁を含み、
該
封止部材は、該外向きに延在するフランジから突出する該少なくとも1つの突出部に加えて、該突出部頂部と該アルミニウムカプセル本体の該側壁との間にプラトー部を含み、
支持部が、該突出部と、該プラトー部と、該アルミニウムカプセル本体の側壁とによって形成され、該突出部と該アルミニウムカプセル本体の側壁との距離は、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれ、かつ該囲み部材が該飲料調製装置の該閉じ部材によって閉じられる場合に、該環状要素の該自由接触端部が該突出部および該アルミニウムカプセル本体の側壁によって囲まれ
るものである、
ことを特徴とする、上記カプセル。
【請求項2】
該囲み部材が閉じられているときに、該囲み部材の該自由接触端部によって最初に接触される該封止部材部分の高さが、少なくとも0.8mmである、請求項1に記載のカプセル。
【請求項3】
該突出部と該アルミニウムカプセル本体の側壁との距離は、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれ、かつ該囲み部材が該飲料調製装置の該閉じ部材によって閉じられる場合に、該環状要素の該自由接触端部が該突出部および該アルミニウムカプセル本体の側壁によって接触され
るものである、請求項1
または2に記載のカプセル。
【請求項4】
該突出部、該アルミニウムカプセル本体の該側壁、および該プラトー部は、該カプセルが該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の該閉じ部材によって閉じられる場合に、該環状要素の該自由接触端部が該プラトー部と接触するように配置されている、請求項1または2に記載のカプセル。
【請求項5】
使用中、該飲料調製装置の該囲み部材内の最大流体圧が、6~20バー
ルの範囲である場合に、該封止
部材は、前記支持部が該環状要素の該自由接触端部の少なくとも1部分と流体封止的に接触するように変形可能である、請求項1~
4の何れか1項に記載のカプセル。
【請求項6】
使用において調製中に、該環状要素の前記自由接触端部が該カプセルの該封止部材に力F2を及ぼす場合に、該封止部材は、該支持部が該環状要素の該自由接触端部の少なくとも1部分と流体封止的に接触するように変形可能である、ここでF2は、該カプセルの外側での前記囲み部材内における流体圧力P2が、6~20バー
ルの範囲内である場合、500~1500
Nの範囲にある、請求項1~
5の何れか1項に記載のカプセル。
【請求項7】
該F2が、750~1250Nの範囲にある、請求項6に記載のカプセル。
【請求項8】
使用において、調製の前又は開始時に、環状要素の前記自由接触端部が該カプセルの該封止部材に力F1を及ぼす場合に、該封止部材は、前記支持部が該環状要素の該自由接触端部の少なくとも一部と流体封止的に接触するように変形可能である、ここで、該カプセルの外側での該飲料調製装置の該囲み部材内におけ
る流体圧力P1が0.1~4バー
ルの範囲であるとき、該力F1は30~150
Nの範囲内にある、請求項1~
7の何れか1項に記載のカプセル。
【請求項9】
該力F1が、40~150Nの範囲内にある、請求項8に記載のカプセル。
【請求項10】
該力F1が、50~100Nの範囲内にある、請求項8に記載のカプセル。
【請求項11】
該封止部材に対して押し付けられる該環状要素の該自由接触端部が、該環状要素の前記自由接触端部の円周方向に互いに均一に間隔を置いて配置された半径方向に延在している複数の溝を有する場合に、該封止部材は、前記支持部が該環状要素の該自由接触端部の少なくとも一部と流体封止的に接触するように変形可能である、請求項1~
10の何れか1項に記載のカプセル。
【請求項12】
カプセル内に加圧下で供給された流体を用いて該カプセルから飲用可能な飲料を調製するためのシステムであって、
該カプセルを受け取るための囲み部材を備える飲料調製装置であって、該囲み部材は、加圧下の流体を該カプセル内に供給するための流体注入手段を備え、該飲料調製装置はさらに、該飲料調製装置の該囲み部材を閉じるための閉じ部
材を備え、該飲料調製装置の該囲み部材はさらに、環状要素中心軸および自由接触端部を有する環状要素を備える、上記飲料調製装置と、
請求項1~
11のいずれか1項記載のカプセルと
を備えている上記システム。
【請求項13】
該システムは、使用において調製中に、該飲料調製装置の該囲み部材の自由
接触端部が、該カプセルの該外向きに延在しているフランジと該飲料調製装置の該囲み部材との間に流体封止接触を提供するように該カプセルの該封止部材に力F2を及ぼすように配設されている、ここで、該カプセルの外側での該飲料調製装置の該囲み部材内における流体圧P2が6~20バー
ルの範囲内にあるとき、F2は500~1500Nの範囲
内にある、請求項
12に記載のシステム。
【請求項14】
該F2が、750~1250Nの範囲内にある、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
該システムは、使用において調製の前または開始時に、該飲料調製装置の該囲み部材の自由
接触端部が、該カプセルの該外向きに延在しているフランジと該飲料調製装置の該囲み部材との間に流体封止接触を提供するように該カプセルの該封止部材に力F1を及ぼすように構成されている、ここでF1は、該カプセルの外側での該飲料調製装置の該囲み部材内における流体圧P1が、0.1~4バー
ルの範囲内にあるときに、30~150
Nの範囲内にある、請求項
13に記載のシステム。
【請求項16】
該F1が、40~150Nの範囲内にある、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
該F1が、50~100Nの範囲内にある、請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
該飲料調製装置の該環状要素の該自由接触端部が複数の半径方向に延在している開放溝を備えられ、該複数の半径方向に延在している開放溝は、該飲料調製装置の該環状要素の該自由接触端部の接線方向に互いに均一に間隔を空けられている、請求項
12~
17の何れか1項に記載のシステム。
【請求項19】
使用中に、該飲料調製装置の該閉じ部材が該飲料調製装置の該囲み部材を閉じるとき、該飲料調製装置の該囲み部材の少なくとも該自由接触端部は、該飲料調製装置の該囲み部材内の流体の圧力の影響下において、該カプセルの該フランジと該飲料調製装置の該囲み部材の自由
接触端部との間に最大の力を加えるように、該飲料調製装置の該閉じ部材に相対的に該飲料調製装置の該閉じ部材の方へ移動しうる、ここで
、該囲み部材は、第1の部分および第2の部分を備え、該第2の部分は、該囲み部材の該自由接触端部を備え、該第2の部分は、第1と第2の位置との間で該第1の部分に相対的に動
き、ここで、該第2の部分は、該囲み部材内における流体圧の影響下において、第1の位置から該閉じ部材の方向における第2の位置の方へ動
き、ここで、該第2の部分が請求項
15に示されたように該囲み部材内の流体圧P
1を伴って該第1の部分内にある場合、請求項
15に従う該力F
1が実現される、そして該第2の部分が、請求項
13に示されたように該囲み部材内の流体圧P
2の影響下で該第2の部分の方へ動かされる場合、請求項
13に従う力F
2が実現される、請求項
15に記載のシステム。
【請求項20】
使用中に、該飲料調製装置の該閉じ部材が該飲料調製装置の該囲み部材を閉じるとき、該飲料調製装置の該囲み部材は、該飲料調製装置の該囲み部材内の流体の圧力の影響下において、該カプセルの該フランジと該飲料調製装置の該囲み部材の自由
接触端部との間に最大の力を加えるように、該飲料調製装置の該閉じ部材に相対的に該飲料調製装置の該閉じ部材の方へ移動しうる、請求項
12~
19の何れか1項に記載のシステム。
【請求項21】
カプセルを受け取るための囲み部材を備える飲料調製装置における、請求項1~
11の何れか1項に記載のカプセルの使用方法であって、該囲み部材は、加圧下の流体を該カプセル内に供給するための流体注入手段を備え、該飲料調製装置はさらに、該飲料調製装置の該囲み部材を閉じるための閉じ部
材を備え、該飲料調製装置の該囲み部材はさらに、環状要素中心軸および自由接触端部を有する環状要素を備える、上記使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体を加圧下でカプセル内に供給することにより、物質を抽出及び/又は溶解することによって、飲用可能な飲料を調製するための物質を容れるカプセルに関する。ここで該カプセルは、カプセル本体中心軸を有するアルミニウムカプセル本体を備え、該アルミニウムカプセル本体は、底、側壁、および外向きに延在するフランジを備え、該カプセルはさらに、外向きに延在するフランジに取り付けられたアルミニウム蓋を備えており、該蓋はカプセルを封止的に閉じる。ここで、カプセルが飲料調製装置の囲み部材内に置かれ、かつ囲み部材が飲料調製装置の閉じ部材(例えば飲料調製装置の抽出プレート)によって閉じられる場合に、カプセルはさらに、飲料調製装置の囲み部材との流体封止接触を与えるために、外向きに延在するフランジで封止部材を備えており、カプセルの外向きに延在するフランジとカプセルの封止部材の少なくとも1部分とが、飲料調製装置の囲み部材と閉じ部材との間に封止的に係合されうる。ここで、飲料調製装置の囲み部材は、環状要素中心軸と自由接触端部とを有する環状要素を備え、該環状要素の該自由接触端部は、半径方向に延在する複数の開放溝を任意的に設けられる。
【0002】
本発明はまた、カプセル内に加圧下で供給された流体を用いて該カプセルから飲用可能な飲料を調製するためのシステムに関しており、該システムは、
該カプセルを受け取るための囲み部材を備える飲料調製装置であって、該囲み部材は、加圧下の流体を該カプセル内に供給するための流体注入手段を備え、該飲料調製装置はさらに、該飲料調製装置の該囲み部材を閉じるための閉じ部材、例えば抽出プレートを備え、該飲料調製装置の該囲み部材はさらに、環状要素中心軸および自由接触端部を有する環状要素を備え、該環状要素の該自由接触端部は任意的に、半径方向に延在している複数の開放溝を備えている、上記飲料調製装置と、
該飲料調製装置の該流体注入手段により加圧下で該カプセル内に供給された流体によって、物質を抽出及び/又は溶解することにより飲用可能な飲料を調製するための物質を容れるカプセルであって、該カプセルは、カプセル本体中心軸を有するアルミニウムカプセル本体を備え、該アルミニウムカプセル本体は、底と、側壁と、外向きに延在しているフランジとを備え、該カプセルはさらに、該外向きに延在しているフランジに取り付けられたアルミニウム蓋を備え、該蓋は該カプセルを密閉的に閉じる、ここで該カプセルはさらに、該飲料調製装置の該囲み部材との流体封止接触を与えるために、該外向きに延在するフランジに封止部材を備え、該カプセルが該飲料調製装置の囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材、例えば飲料調製装置の抽出プレート、によって閉じられている場合に、該カプセルの該外向きに延在しているフランジと該カプセルの該封止部材の少なくとも1部分とが、該飲料調製装置の該囲み部材と該閉じ部材との間で封止的に係合されている、上記カプセルとを備えている。
【0003】
さらに本発明は、カプセルを受け取るための囲み部材を備える飲料調製装置における該カプセルの使用方法に関しており、該囲み部材は、加圧下の流体を該カプセル内に供給するための流体注入手段を備え、該飲料調製装置はさらに、該飲料調製装置の該囲み部材を閉じるための閉じ部材、例えば抽出プレートを備え、該飲料調製装置の該囲み部材はさらに、環状要素中心軸および自由接触端部を有する環状要素を備え、該環状要素の該自由接触端部は、任意的に複数の半径方向の溝を備えており、
該カプセルは、該飲料調製装置の該流体注入手段により加圧下で該カプセル内に供給された流体よって物質を抽出及び/又は溶解することにより飲用可能な飲料を調製するための物質を容れ、該カプセルは、カプセル本体中心軸を有するアルミニウムカプセル本体を備え、該アルミニウムカプセル本体は、底と、側壁と、外向きに延在しているフランジとを備え、該カプセルはさらに、該外向きに延在しているフランジに取り付けられたアルミニウム蓋を備え、該蓋は該カプセルを密閉的に閉じる、ここで、該カプセルが該飲料調製装置の囲み部材内に置かれ、かつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材、例えば飲料調製装置の抽出プレート、によって閉じられている場合に、該飲料調製装置の該囲み部材と流体封止接触を与えるために、該カプセルはさらに該外向きに延在するフランジに封止部材を備え、従って該カプセルの該外向きに延在しているフランジと該カプセルの該封止部材の少なくとも1部分とが、該飲料調製装置の該囲み部材と該閉じ部材との間で封止的に係合される。
【背景技術】
【0004】
そのようなカプセル、システム、および使用方法は、欧州特許(EP-B-1 700 548)で公知である。公知のシステムにおいて、カプセルは、段差の形状、すなわちカプセルの側壁の直径の急な増加を有する封止部材を備え、そしてこの公知のシステムの囲み部材は、封止部材にたわみを与えるように封止部材に作用する封止表面を有し、該封止部材は、該封止部材のたわみが内側かつ下側への段差の変形であるように傾けられている。さらに公知のシステムにおいて、該囲み部材は、カプセルホルダと、該囲み部材と該カプセルホルダとの相対変位のための手動操作式または自動機構を備える。手動操作式又は自動機構は、該囲み部材が該カプセルホルダ上で閉じるときに、該カプセルの該封止部材に力を加える。この力は、該囲み部材と該カプセルとの間の流体密封を保証するはずである。手動操作または自動機構が、ベースに相対的に移動するように配設されているので、システムの封止能力は、該流体注入手段によって注入される該流体の圧力に依存しうる。流体の圧力が増加すると、該カプセルの封止部材と該囲み部材の自由端部との間の力も増大し、それにより該カプセルの封止部材と該囲み部材の自由端部との間の力もまた増大する。このようなシステムは後で説明される。該カプセルの封止部材は、該囲み部材内において最大流体圧に到達すると、該封止部材は該囲み部材と該カプセルとの間の流体封止接触をやはり提供すべきであるように、配設されていなければならない。しかし、該封止部材はまた、調製の前または開始時で、該カプセルの外側かつ該囲み部材内の流体の圧力が比較的低いときに、封止部材はまた該囲み部材と該カプセルとの間の流体封止接触を与えるように、配設されていなければならない。調製の開始時に、該カプセルと該囲み部材との間に流体封止接触が存在しない場合、漏れが生じるだろう。しかし、もし漏れが生じると、手動操作式又は自動機構が該囲み部材を該カプセルホルダの方へ移動させる場合に、囲み部材の自由端部による封止部材への力を増加させるための、該囲み部材内のかつ該カプセルの外側の圧力が、十分に上昇しないことが現実に生じうる。十分な初期封止が存在する場合にのみ、該囲み部材内の圧力は増加し、それによりまた該囲み部材の自由端部の該カプセルの封止部材へ作用する力は、増加し、増加した流体圧で十分な流体封止接触を与える。さらに、該カプセルの外側でのこの増加した流体圧はまた、該カプセルの内側での増加した圧力を与え、該圧力は、該カプセルが飲料調製装置のカプセルホルダ(また抽出プレートと呼ばれる)の浮彫部材上で、カプセル内の流体圧の影響下で裂開するように配設されている蓋を備えている場合には、必須である。
【0005】
上記のことから、封止部材が設計上極めて重要な部材であるということになる。囲み部材の自由端部によって比較的小さな力しか封止部材に加えられない場合には、比較的低い流体圧で囲み部材とカプセルとの間の流体封止接触を提供できるべきである。しかし、該囲み部材の自由端部によって該カプセルの封止部材により強い力が加えられる場合、該カプセルの外側での該囲み部材内の遥かに高い流体圧で流体封止接触が与えられるべきである。特に、該囲み部材の自由接触端部が半径方向に延在する開放溝(それは空気入口通路として働く)を備えるとき、使用者にとってカプセルを取り出すのが容易であるように、一度、該囲み部材と該カプセルホルダとの間の力は、解放され、該封止材はまた、効果的な封止を提供するために該半径方向に延在する開放溝を「閉じる」ことができなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、代替の封止部材を提供することであり、該封止部材は製造が比較的容易であり、該封止部材は、カプセルが使用後に廃棄される場合に環境に優しく、及び/又は該封止部材は、以下の両方の場合で、すなわち、囲み部材の自由端によって比較的小さな力のみが該封止部材に加えられ場合に(初期封止とも呼ばれることがある)比較的小さい流体圧で、および囲み部材の自由端によってより大きな力がカプセルの封止部材に加えられる場合に(例えば、調製中)はるかに高い流体圧で、満足のいく封止を、自由接触端部が半径方向に延在する開放溝を備えている囲み部材の場合にさえも与える。
【0007】
本発明はまた、カプセルから飲用可能な飲料を調製するための代替のシステムを提供すること、および飲料調製装置におけるカプセルの代替の使用方法を提供することを目的として有する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に従い第1の局面において提供されるのは、加圧下で流体をカプセル内に供給することによって物質を抽出及び/又は溶解することによって飲用可能な飲料を調製するための該物質を容れるカプセルであって、該カプセルは、カプセル本体中心軸を有するアルミニウムカプセル本体を備え、該アルミニウムカプセル本体は、底と、側壁と、外向きに延在しているフランジとを備え、該カプセルはさらに、該外向きに延在しているフランジに取り付けられたアルミニウム蓋を備え、該蓋は該カプセルを密閉的に閉じ、該カプセルはさらに、該飲料調製装置の該囲み部材に流体封止接触を与えるために、該外向きに延在しているフランジに封止部材を備え、該カプセルが飲料調製装置の囲み部材内に置かれ且つ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材、例えば、該飲料調製装置の抽出プレート、によって閉じられている場合に、該カプセルの該外向きに延在しているフランジと該カプセルの該封止部材の少なくとも1部分とが、該飲料調製装置の該囲み部材と該閉じ部材との間で封止的に係合し、該飲料調製装置の該囲み部材は、環状要素中心軸と自由接触端部とを有する環状要素を備え、該環状要素の該自由接触端部は、半径方向に延在する複数の開放溝を任意的に備えていてもよい、上記カプセルにおいて、
該封止部材は該外向きに延在しているフランジと一体化され、かつ該外向きに延在しているフランジから突出する少なくとも1つの突出部を備え、該1つの突出部は突出部頂部を備え、ここで該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、該少なくとも1つの突出部は、その突出部頂部が半径方向の力を該環状要素の該自由接触端部に及ぼすように構成されている。該封止部材は該外向きに延在しているフランジと一体化され、かつ該頂部が半径方向の力を該環状要素の該自由接触端部に及ぼすところの少なくとも1つの突出部を備えているので、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、満足のいく封止が得られうる。そのような封止部は、製造が比較的容易である。さらに該カプセルは、半径方向に延在している開放溝を備えた自由接触端部で満足のいく封止を提供することができる。さらに、該封止部は、該飲料調製装置内部での該カプセルの位置決めを容易にする。
【0009】
この用途において、流体封止接触の存在は、該飲料を調製するために該囲み部材へ供給された総流体の0~6%、好ましくは0~4%、より好ましくは0~2.5%が、該自由接触端部と該カプセルの該封止部材との間の漏洩によって漏洩しうることを意味する。
【0010】
本発明は、カプセルの1実施態様において、該カプセルが飲用可能な飲料の調製のための物質として抽出可能な製品を容れ、該抽出可能な製品は好ましくは、5~20グラム、好ましくは5~10グラム、より好ましくは5~7グラムの或る抽出可能な製品、例えば焙煎され挽かれたコーヒーである場合に、特に有利である。
【0011】
特に製造が容易な本発明に従うカプセルの1実施態様において、該カプセルの外向きに延在しているフランジの外径は、該カプセルの底の直径よりも大きい。好ましくは、該外向きに延在しているフランジの外径は約37.1mmであり、該カプセルの底の直径は約23.3mmである。
【0012】
本発明は、カプセルの1実施態様において、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、該アルミニウムカプセル本体の厚さは、該本体が容易に変形されるようなものであり、好ましくは該アルミニウムカプセル本体の厚さは、20~200マイクロメートル、好ましくは100マイクロメートルである場合に特に有利である。
【0013】
本発明は、カプセルの実施態様において、アルミニウム蓋の厚さが15~65マイクロメートル、好ましくは30~45マイクロメートル、より好ましくは39マイクロメートルである場合に特に有利である。
【0014】
本発明に従うカプセルの1実施態様において、該アルミニウム蓋の壁厚は、該アルミニウムカプセル本体の壁厚よりも薄い。
【0015】
本発明に従うカプセルの別の実施態様において、該アルミニウム蓋は、該カプセル内の流体圧の影響下で、該飲料調製装置の閉じ部材、例えば該飲料調製装置の抽出プレート上で裂開するように配設されている。
【0016】
特に製造が容易な本発明に従うカプセルの実施態様において、該アルミニウムカプセル本体の側壁は、底に対向する自由端部を有し、該外向きに延在しているフランジは、該側壁の自由端部から、少なくとも実質的にカプセル本体中心軸を横切る方向に延在する。好ましくは、該外向きに延在しているフランジは、半径方向に延在する開放溝が設けられた自由接触端部で満足のいく封止を得るのに有効な湾曲外縁部を含む。該外向きに延在しているフランジの湾曲外縁部の内縁の、カプセル本体中心軸の周りの半径は、好ましくは、少なくとも32mmであるので、該囲み部材の環状端面からのクリアランスが確保される。すると、封止部材が、アルミ二ニウムカプセル本体の側壁の自由端部に外向きに延在しているフランジの湾曲外縁部の間に位置されることが、さらに満足な封止を得るために好ましい。
【0017】
湾曲外縁部が、広範囲の市販および将来の飲料調製装置の動作を妨げないことを保証するために、該外向きに延在しているフランジの湾曲外縁部は、約1.2mmの最大寸法を有する。
【0018】
本発明は、該アルミニウムカプセル本体の側壁の自由端部の内径が約29.5mmであるカプセルに特に有益である。アルミニウムカプセル本体の側壁の自由端部と外向きに延在しているフランジの最外縁との間の距離は、約3.8ミリメートルとすることができる。該アルミニウムカプセル本体の好ましい高さは約28.4mmである。
【0019】
使用後に使用者が該飲料調製装置から取り出すことがより容易な本発明に従うカプセルの1実施態様において、該アルミニウムカプセル本体は切頭されており、好ましくは該アルミニウムカプセル本体の側壁は、該カプセル本体中心軸に対して直角の線と約97.5°の角度を有する。
【0020】
本発明に従うカプセルの有利な実施態様において、アルミニウムカプセル本体の底は、約23.3mmの最大内径を有する。アルミニウムカプセル本体の底は切頭されており、好ましくは約4.0mmの底高さを有し、底は蓋とは反対側の略平坦な約8.3mmの直径を有する中央部分を有することが好ましい。
【0021】
事実上すべての場合に、本発明に従うカプセルの1実施態様において、該囲み部材が閉じられたときに、該囲み部材の該自由端部によって最初に接触される該封止部材部分の高さは、少なくとも約0.1mm、より好ましくは少なくとも0.2mm、最も好ましくは少なくとも0.8mm、そして最大で3mm、より好ましくは最大で2mm、最も好ましくは最大で1.2mmである。
【0022】
本発明に従うカプセルの好ましい実施態様において、該カプセルは内表面を備え、該カプセルの少なくとも側壁の内表面に内側コーティングが施されている。特に、該カプセルが深絞り成形によって製造されるとき、内側コーティングは深絞り加工を容易にする。該カプセルのアルミニウム蓋が封止ラッカーによって該外向きに延在しているフランジに取り付けられる場合に、該内側コーティングが該封止ラッカーと同じ材料で構成されている場合に、特に有利である。使用された内側コーティングに依存して、該封止部材からの該内側コーティングの剥がれ落ちを防止するために、該封止部材に内側コーティングがないことが好ましい。
【0023】
本発明に従うカプセルの別の実施態様において、該カプセルは、外表面を含み、ここで該カプセルの該外表面にカラーラッカーが塗布される。深絞りを容易にするために、該カラーラッカーの外表面に外側コーティングを与えることは好ましい。用いられた該カラーラッカーおよび外側コーティングに依存して、該封止部材がカラーラッカー/外側コーティングの剥がれ落ちを防止するために、該封止部材が、カラーラッカー(および結果として外側コーティング)を含まないことが好ましい。
【0024】
本発明に従うカプセルの別の実施態様において、該少なくとも1つの突出部は、該アルミニウムカプセル本体の該外向きに延在するフランジに対して傾けられた突出部側壁を備え、該突出部側壁は、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、容易に変形するように構成されている。これは、該自由接触端部に加わる力を改善し、従って封止が改善される。該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、該突出部と該アルミニウムカプセル本体の側壁との間の間隔が、該環状要素の該自由接触端部が該突出部と該アルミニウムカプセル本体の側壁とによって接触されるようなものであるときに好ましい。
【0025】
本発明によるカプセルの有利な実施態様において、該外向きに延在するフランジから突出する少なくとも1つの突出部に加えて、該封止部材は、突出部頂部と該アルミニウムカプセル本体の側壁との間にプラトー部を含む。それは、支持部が該突出部と、プラトー部と、該アルミニウムカプセル本体の側壁とによって形成されているとき、封止を提供するのに有益である。ここで、該突出部と該側壁との間の間隔は、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、該環状要素の該自由接触端部が、該突出部および該アルミニウムカプセル本体の側壁によって閉じられるようなものである。
【0026】
該突出部、該アルミニウムカプセル本体の側壁および該プラトー部は、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、カプセルが飲料調製装置の囲み部材内に配置されている場合に、該環状要素の該自由接触端部が該プラトー部によって接触されるように配置されうる。
【0027】
代わりに、該封止部材は2つの間隔を空けられた突出部を備えることができ、各々は、該外向きに延在するフランジおよび該2つの突出部の間のプラトー部から突出している、ここで該2つの突出部の間の間隔は、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、該環状要素の該自由接触端部が該2つの突出部の収束面の間に締め付けられるようなものである。次に、該2つの突出部の間の間隔は、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、該環状要素の該自由接触端部が該2つの突出部によって接触されるようなものであるときに、好ましい。特に満足のいく封止は、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、該2つの間隔を空けられた突出部と該プラトー部が該環状要素の該自由接触端部が、該プラトー部によって接触されるように配設されるときに得られうる。該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、該カプセルは好ましくは、該飲料調製装置の該囲み部材のための支持部を備え、該支持部は該環状要素の該自由接触端部の少なくとも1部分を取り囲み、そして該支持部は該2つの突出部とそれらの間の該プラトー部とによって形成される。
【0028】
該プラトー部は、実質的に平坦であっても又は湾曲部分を備えていてもよい。該プラトー部がV字形である本発明によるカプセルの実施態様は、特に有利である。このような仕方で、該環状部材の該自由接触端部は、該2つの突出部の間に締め付けられて満足のいく封止を提供する。
【0029】
該囲み部材の該自由端の内周および外周の面部分に対して連続的な低圧および高圧の封止を実現するために、該2つの突出部のうちの第1の突出部は、該外向きに延在するフランジのベース部分(該ベース部分へ該蓋が取り付けられる)から、該2つの突出部のうちの第2の突出部よりもさらに突出しうる。
【0030】
これに加えまたは代替的に、該2つの突出部のうちの第1の突出部が、該2つの突出部のうちの第2の突出部に面する側に第1の傾斜側面を有し、そして該2つの突出部のうちの該第2の突出部は、該2つの突出部のうちの該第1の突出部に面する側に第2の傾斜側面を有し、前記第1の側面は、前記第2の側面よりも、その頂端部からその低端部まで、より大きなサイズを有している。
【0031】
同じ目的のために、該2つの突出部のうちの第1の突出部が、該2つの突出部のうちの第2の突出部に面する側に第1の円錐状傾斜側面を有し、そして該2つの突出部のうちの該第2の突出部は、該2つの突出部のうちの該第1の突出部に面する側に第2の円錐状傾斜側面を有し、前記第1の側面は、該蓋に対して第1の囲まれた角度で円錐母線を有し、前記第2の側面は、該蓋に対して第2の囲まれた角度で円錐母線を有し、前記第1の角度は前記第2の角度よりも小さい。
【0032】
該囲み部材の該自由端の内周および外周の面部分に対して連続的な低圧および高圧の封止を達成するために、該2つの突出部のうちの第1の突出部は、31.8~32.0mm、好ましくは31.9mmの直径で該カプセル軸の周りに延在する極頂部端を有し、ここで、該2つの突出部のうちの第2の突出部は、29.7~30.0mm、好ましくは29.8mmの直径で該カプセル軸の周りに延在する極頂部端を有する場合に、また有利である。従って、市販のコーヒー製造装置、例えばCitiz、Lattisima、U、Maestria、Pixie、InissiaおよびEssenzaで使用されるときに、該囲み部材の該自由端の外縁領域は、その極頂部端から第1の距離で該2つの突出部の内の外側の突出部と接触し、そして該囲み部材の該自由端の内縁領域は、その極頂部端から第2の距離で該2つの突出部の内の内側の突出部と接触し、該第1の距離は該第2の距離よりも大きく、従って該第1の突出部はより容易に変形して低圧封止を提供し、一方、第2の突出部は変形しながらより高い逆圧力を加えて高圧封止を提供する。該第2の突出部によって加えられたより高い平均逆圧力は、満足のいく高圧封止を達成するために十分な該囲み部材の該自由端の、内縁領域内の比較的深い窪み部への収容を達成するためにも有利である。
【0033】
好ましくは、該2つの突出部のうちの該第1の突出部は、該2つの突出部のうちの外側の突出部である。すると、カプセルは、市販の装置、例えば、Citiz、Lattisima、U,Maestria、Pixie、Inissia及びEssenzaで用いるのに特に適しており、該装置において該環状要素の該自由接触端部は半径方向に延在する複数の開放溝を備え、該溝は該内側面部分においてよりも該外側面部分においてより深いか、または該溝は該内側面部分には存在しない。
【0034】
該プラトー部が該蓋から軸方向に間隔を空けられている場合に、該第1および第2の突出部の間のこの領域は、該囲み部材が該飲料調製装置の該閉じ部材によって閉じられるとき、該蓋の方へ軸方向に移動させられる。これは、該第1の突出部および該第2の突出部の傾くことおよび「転がり」の故に、該第1の突出部および該第2の突出部が、該環状要素の該自由接触端部に向かって変形することを引き起こし、それにより該環状要素の該自由接触端部に対して加えられる半径方向接触圧を増加させて、満足のいく封止を達成するように寄与する。
【0035】
本発明に従い、第2の局面において提供されるのは、カプセル内に加圧下で供給された流体を用いてカプセルから飲用可能な飲料を調製するためのシステムであって、
該カプセルを受け取るための囲み部材を備える飲料調製装置であって、該囲み部材は、加圧下の流体を該カプセル内に供給するための流体注入手段を備え、該飲料調製装置はさらに、該飲料調製装置の該囲み部材を閉じるための閉じ部材、例えば抽出プレートを備え、該飲料調製装置の該囲み部材はさらに、環状要素中心軸および自由接触端部を有する環状要素を備え、該環状要素の前記自由接触端部は、半径方向に延在している複数の開放溝を任意的に備えていてもよい、上記飲料調製装置と、
該飲料調製装置の該流体注入手段により加圧下で該カプセル内に供給された流体によって、物質を抽出及び/又は溶解することにより飲用可能な飲料を調製するための物質を容れるカプセルであって、該カプセルは、カプセル本体中心軸を有するアルミニウムカプセル本体を備え、前記アルミニウムカプセル本体は、底と、側壁と、外向きに延在しているフランジとを備え、該カプセルはさらに、該外向きに延在しているフランジに取り付けられたアルミニウム蓋を備え、該蓋は該カプセルを密閉的に閉じる、ここで該カプセルはさらに、該飲料調製装置の該囲み部材との流体封止接触を与えるために、該外向きに延在するフランジに封止部材を備え、該カプセルが該飲料調製装置の囲み部材内に置かれ、かつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材、例えば飲料調製装置の抽出プレート、によって閉じられている場合に、該カプセルの該外向きに延在しているフランジと該カプセルの該封止部材の少なくとも1部分とが、該飲料調製装置の該囲み部材と該閉じ部材との間で封止的に係合されている、上記カプセル、とを備えている上記システムにおいて、
該封止部材は、該外向きに延在するフランジと一体化され、該外向きに延在するフランジから突出する少なくとも1つの突出部を備え、該少なくとも1つの突出部は突出部頂部を備えている、ここで該少なくとも1つの突出部は、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、その突出部頂部が該環状要素の該自由接触端部上に半径方向の力を及ぼすように構成されている。
【0036】
該封止部材は、該外向きに延在するフランジと一体化され、頂部が該環状要素の該自由接触端部に半径方向の力を及ぼす少なくとも1つの突出部を備えているので、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、満足のいく封止が得られうる。このような封止部材は、製造するのが比較的容易である。さらに、該カプセルは、半径方向に延在する開放溝を備えた該自由接触端部との満足のいく封止を提供しうる。
【0037】
1つ又は複数の該突出部は、該フランジの少なくとも1つのベース部分(該ベース部分に該蓋が取り付けられる)から突出しうる。該1つ又は複数の突出部は、該蓋から離れる方向に該ベース部分から軸方向に突出しうる。該突出部頂部は、該ベース部分から軸方向に最遠位にある該突出部の1部分、例えば該突出部の半分、3分の1または4分の1を構成しうる。
【0038】
カプセルに関する従属請求項の特徴と同じ特徴に関する、従属請求項に記載されたようなシステムの好ましい実施態様に関しては、上記が参照される。
【0039】
本発明は、使用時に該飲料調製装置の該囲み部材内の最大流体圧が、6~20バール、好ましくは12~18バールの範囲内にある、本発明に従うシステムに特に適している。そのような高圧においてさえ、該カプセルと該飲料調製装置との間の満足のいく封止が得られうる。
【0040】
好ましくは、該システムは、使用において、調製中に、該飲料調製装置の該囲み部材の自由端部が、該カプセルの外向きに延在しているフランジと該飲料調製装置の該囲み部材との間に流体封止接触を提供するように該カプセルの該封止部材に力F2を及ぼすように配設されている、ここで、F2は、該カプセルの外側での該飲料調製装置の該囲み部材内での流体圧P2が、6~20バール、好ましくは12~18バールの範囲内にあるとき、500~1500Nの範囲、好ましくは750~1250Nの範囲にある。特に該システムは、使用において、調製の前または開始時に、該飲料調製装置の該囲み部材の自由端部が、該カプセルの外向きに延在しているフランジと該飲料調製装置の該囲み部材との間に流体封止接触を提供するように該カプセルの該封止部材に力F1を及ぼすように構成されている。ここで、該カプセルの外側での該飲料調製装置の該囲み部材内での流体圧P1が0.1~4バール、好ましくは0.1~1バールの範囲内にあるときに、F1は30~150N、好ましくは40~150N、より好ましくは50~100Nの範囲内にある。
【0041】
本発明に従うシステムの1実施態様において、該複数の半径方向に延在している開放溝は、該飲料調製装置の該環状要素の該自由接触端部の接線方向に互いに均一に間隔を空けられ、従って使用者にとってカプセルを取り出すことがより容易であり、一方でカプセルと飲料調製装置との間の十分な封止が依然として与えられる。
【0042】
本発明に従うシステムの有利な実施態様において、各溝の最長の接線幅(頂部から頂部、即ち溝と溝のピッチに等しい)は、0.9~1.1mm、好ましくは0.95~1.05mm、より好ましくは0.98~1.02mmである、ここで、該飲料調製装置の該囲み部材の軸方向における各溝の最大高さは0.01~0.09mm、好ましくは0.03~0.07mm、より好ましくは0.045~0.055mm、最も好ましくは0.05mmであり、そして溝の数は90~110、好ましくは96である。溝の位置での該環状端部表面の半径方向の幅は、例えば、0.05~0.9mm、好ましくは0.2~0.7mm、より好ましくは0.3~0.55mmでありうる。本発明は、以下の発明に従うシステムの1実施態様へ適用されるときに、特に適合する、ここで、使用中に、該飲料調製装置の該閉じ部材が該飲料調製装置の該囲み部材を閉じるとき、該飲料調製装置の該囲み部材の少なくとも該自由接触端部は、該飲料調製装置の該囲み部材内での流体の圧力の影響下において、該カプセルの該フランジと該飲料調製装置の該囲み部材の自由端部との間に最大の力を加えるように、該飲料調製装置の該閉じ部材に相対的に該飲料調製装置の該閉じ部材の方へ移動しうる。該囲み部材は、第1の部分および第2の部分を備え得、該第2の部分は、該囲み部材の該自由接触端部を備え、該第2の部分は、第1と第2の位置との間で該第1の部分に相対的に動きうる。該第2の部分は、該囲み部材内における流体圧の影響下において、第1の位置から該閉じ部材の方向における第2の位置の方へ動きうる。該第2の部分が流体圧P1を伴って該第1の部分内にある場合に、上で議論された該力F1は実現されうる。上で議論された該力F2は、該第2の部分が該囲み部材内の流体圧P2の影響下で該第2の部分の方へ動かされると、実現されうる。
【0043】
本発明に従う第3の局面において提供されるものは、カプセルを受け取るための囲み部材を備える飲料調製装置における本発明に従うカプセルの使用方法であって、該囲み部材は、加圧下の流体を該カプセル内に供給するための流体注入手段を備え、該飲料調製装置はさらに、該飲料調製装置の該囲み部材を閉じるための閉じ部材、例えば抽出プレートを備え、該飲料調製装置の該囲み部材はさらに、環状要素中心軸および自由接触端部を有する環状要素を備え、該環状要素の前記自由接触端部は、任意的に複数の半径方向の溝を備えており、
該カプセルは、該飲料調製装置の該流体注入手段により加圧下で該カプセル内に供給された流体によって物質を抽出及び/又は溶解することにより飲用可能な飲料を調製するための物質を容れ、該カプセルは、カプセル本体中心軸を有するアルミニウムカプセル本体を備え、該アルミニウムカプセル本体は、底と、側壁と、外向きに延在しているフランジとを備え、該カプセルはさらに、該外向きに延在しているフランジに取り付けられたアルミニウム蓋を備え、該蓋は該カプセルを密閉的に閉じる、ここで、該カプセルが該飲料調製装置の囲み部材内に置かれ、かつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材、例えば飲料調製装置の抽出プレート、によって閉じられている場合に、該飲料調製装置の該囲み部材と流体封止接触を与えるために、該カプセルは該外向きに延在するフランジと一体化された封止部材をさらに備え、従って該カプセルの該外向きに延在しているフランジと該カプセルの該封止部材の少なくとも1部分とが、該飲料調装置の該囲み部材と該閉じ部材との間で封止的に係合されている、上記使用方法である。本発明の使用方法の利点および該カプセルの従属クレームの特徴と同じ特徴に関する従属請求項に記載された使用方法の好ましい実施態様またはシステムの従属クレームについては、上記が参照される。
【0044】
本発明はこれ以降さらに、図面を参照しつつ非限定的な実施例により説明されよう。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】本発明に従うシステムの1実施態様の概略の断面図である。
【
図2】本発明に従うシステムの飲料調製装置の1実施態様の斜視図であって、半径方向に延在する複数の開放溝を有する、本飲料調製装置の囲み部材の自由接触端部を示す。
【
図3A】使用前の本発明に従うカプセルの1実施態様の断面図である。
【
図3B】
図3Aのカプセルの拡大詳細図であり、外向きに延在するフランジおよび封止部材を示す。
【
図3C】使用後の
図3Aおよび
図3Bにおけるカプセルの外向きに延在するフランジの拡大詳細図である。
【
図4A】本発明に従うカプセルの外向きに延在するフランジにおける封止部材の第1実施態様の断面図である。
【
図4B】本発明に従うカプセルの外向きに延在するフランジにおける封止部材の第2実施態様の断面図である。
【
図4C】本発明に従うカプセルの外向きに延在するフランジにおける封止部材の第3実施態様の断面図である。
【
図4D】本発明に従うカプセルの外向きに延在するフランジにおける封止部材の第4実施態様の断面図である。
【
図4E】本発明に従うカプセルの外向きに延在するフランジにおける封止部材の第5実施態様の断面図である。
【
図4F】本発明に従うカプセルの外向きに延在するフランジにおける封止部材の第6実施態様の断面図である。
【
図4G】本発明に従うカプセルの外向きに延在するフランジにおける封止部材の第7実施態様の断面図である。
【
図5A】本発明に従うカプセルが飲料調製装置の囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、該カプセルの外向きに延在するフランジでの封止部材の第7実施態様における変形の一連の段階の1つを示す概略の断面図である。
【
図5B】
図5Aと同様の状況における、封止部材の第7実施態様における変形の一連の段階の1つを示す概略の断面図である。
【
図5C】
図5Aと同様の状況における、封止部材の第7実施態様における変形の一連の段階の1つを示す概略の断面図である。
【
図5D】
図5Aと同様の状況における、封止部材の第7実施態様における変形の一連の段階の1つを示す概略の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
図面および以下の記載において、同様の参照符号は同様の特徴を指す。
【0047】
図1は、カプセル内に圧力下で供給される流体を用いて、カプセルから飲用可能な飲料を調製するためのシステム1の1実施態様の概略の断面図である。システム1は、カプセル2と、飲料調製装置4とを備える。該装置4は、カプセル2を保持するための囲み部材6を備える。該装置4はさらに、カプセル2を支持するための閉じ部材(例えば抽出プレート)8を備える。
【0048】
図1において、明瞭のためにカプセル2と囲み部材6と抽出プレート8との間に隙間が描かれている。使用中、カプセル2は、囲み部材6および抽出プレート部材8と接触していることが理解されよう。囲み部材6は一般に、カプセル2の形状に相補的な形状を有している。飲料調製装置4は、6~20バール、好ましくは12~18バールの範囲の圧力下で、ある量の流体(例えば水)を交換可能なカプセル2へ供給する流体注入手段10をさらに備えている。
【0049】
図1に示された実施例において、交換可能なカプセル2は、カプセル本体中心軸12Aおよびアルミニウム蓋14を有しているアルミニウムカプセル本体12を備える。本文脈において、「アルミニウム」の意味は、アルミニウム合金をも含むと理解される。本実施例において、アルミニウムカプセル本体12は、側壁16と、第1端部で該側壁16を閉じる底18と、底18に対向する第2端部で周囲壁16の外側に延在し外向きに延在するフランジ20とを備えている。側壁16、底18および蓋14は、物質を抽出及び/又は溶解することによって、飲用可能な飲料の調製のための物質を含む内部空間22を囲む。好ましくは物質は、一杯の飲料の調製のために、5~20グラム、好ましくは5~10グラム、より好ましくは5~7グラムの焙煎され挽かれたコーヒーである。カプセルは、当初は封止され、即ち使用前は気密に閉じられている。
【0050】
図1のシステム1は、入口開口部25を介して抽出可能な製品に流体を供給するための少なくとも1つの入口開口部25を底18に形成するために、カプセル2の底18を刺通するための底刺通手段24を含む。
【0051】
図1のシステム1はさらに、カプセル2の蓋14を穿孔するために、ここでは閉じ部材8の突出部として具体化された蓋刺通手段26を備える。蓋刺通手段26は、蓋14を破るように配置されうる。内部空間22の内部の(流体)圧力は、閾値圧を超えると、蓋刺通手段26に対して蓋14を十分な力で押圧する。アルミニウム蓋14はこのようにして、カプセル内の流体圧の影響下で飲料調製装置の閉じ部材8上で裂開されるように配置される。
【0052】
カプセル2はさらに、外向きに延在するフランジと一体化された封止部材28を備えており、
図1、3A、および3Bにおいては抽象的なボックスとして表示されているけれども、
図4に関してはより詳細に記載されている。そこでは、カプセル2が囲み部材6内に置かれ、かつ囲み部材6が抽出プレート8によって閉じられる場合に、封止部材28は、囲み部材6との流体封止接触を与えるように配置されている。その結果、カプセル2の外向きに延在するフランジ20と封止部材28の少なくとも1部分とは、囲み部材6と抽出プレート8との間で封止的に係合される。これは、封止部材と自由接触端部との間の流体封止接触が確立されていることを意味する。
【0053】
図2に示されたように、飲料調製装置の囲み部材6は、環状要素中心軸41Aと自由端部30とを有する環状要素41を含む。環状要素41の自由端部30には、半径方向に延在している複数の開放溝40が設けられている。該複数の開放溝40は、環状要素41の自由端部30の接線方向に互いに均一に間隔を空けられている。各溝40の接線方向の最長幅は、0.9~1.1mm(ミリメートル)であり、好ましくは、0.95~1.05mm、より好ましくは0.98~1.02mmであり、囲み部材6の軸方向における各溝40の最大高さは、0.01~0.09mm、好ましくは0.03~0.07mm、より好ましくは0.045~0.055mm、そして最も好ましいのは0.05mmである。溝40の数は、90~110の範囲内にあり、好ましくは96である。通常、溝の位置における自由端部の半径方向の幅は、0.05~0.9mm、より具体的には0.2~0.7mm、より具体的には0.3~0.55mmである。
【0054】
本発明に従うカプセルの実施態様が、
図3A及び3Bにより詳細に示されている。図示された実施態様において、外向きに延在しているフランジ20の外径ODFは、カプセル2の底18の直径DBよりも大きい。図示された実施態様において、外向きに延在しているフランジ20の外径ODFは約37.1mmであり、底18の直径DBは約23.3mmである。アルミニウムカプセル本体12の厚さは、カプセルが飲料調製装置の囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、それが容易に変形されるようなものであり、好ましくはアルミニウムカプセル本体12の厚さは100μm(マイクロメートル)であるが、他の実施態様において厚さは20~120μmでありうる。
【0055】
図示された実施態様において、アルミニウム蓋14の壁厚は39μmである。アルミニウム蓋14の壁厚は、好ましくはアルミニウムカプセル本体12の厚さよりも薄い。
【0056】
アルミニウムカプセル本体12の側壁16は、底18に対向する自由端部42を有する。アルミニウムカプセル本体12の側壁16の自由端部42の内径IDFは、約29.5mmである。外向きに延在するフランジ20は、その自由端部42から、カプセル本体中心軸12Aを少なくとも実質的に横切る方向に延在している。外向きに延在するフランジ20は、カプセルと囲み部材との間の封止を得るのに有益な湾曲外縁部43を備える。図示された実施態様において、外向きに延在しているフランジ20の湾曲外縁部43は、約1.2mmの最大寸法を有する。アルミニウムカプセル本体12の側壁16の自由端部42と湾曲外縁部43の内縁43Aとの間の距離DIFは、約2.7mmであり、一方、アルミニウムカプセル本体12の側壁16の自由端部42と外向きに延在しているフランジ20の最外縁部43Bとの間の距離DOFは、約3.8mmである。湾曲外縁部43の内縁43Aのカプセル本体中心軸周りの半径は、好ましくは少なくとも32mmである。
【0057】
図3A及び3Bに示されたように、封止部材28は、アルミニウムカプセル本体12の側壁16の自由端部と外向きに延在しているフランジの湾曲外縁部42の内縁43Aとの間に配置されている。封止部材28は、一般的なボックスとして示されているが、以下でより詳細に説明される。封止部材28の実施態様とは関係なく、囲み部材が閉じられたときに最初に囲み部材の自由端部によって接触される封止部材の部分の高さは、正確な封止を与えるためには、少なくとも約0.1mm、より好ましくは少なくとも0.2mm、最も好ましくは少なくとも0.8mm、そして高くても3mm、より好ましくは高くても2mm、そして最も好ましくは高くても1.2mmである。
【0058】
図3Aから分かるように、アルミニウムカプセル本体12は切頭されている。図示された実施態様において、アルミニウムカプセル本体12の側壁16は、カプセル本体中心軸12Aに対して直角の線と約97.5°の角度Aを有する。アルミニウムカプセル本体12の底18は、約23.3mmの最大内径DBを有する。アルミニウムカプセル本体12の底18もまた切頭されており、図示された実施態様において、約4.0mmの底の高さBHを有する。底18はさらに、蓋14に対向するほぼ平らな中央部分18Aを有し、中央部分18Aは約8.3mmの直径DEEを有し、中央部分18Aに1つまたは複数の入口開口部25が形成されうる。入口開口部はまた、中央部分18Aと側壁16との間の切頭部分において形成されてもよい。カプセルのアルミニウムカプセル本体12の全高THは、約28.4mmである。
【0059】
図1に示されたシステム1は、1杯の飲用可能な飲料(本実施例においてはコーヒーであり、該物質は焙煎され挽かれたコーヒーである)を調製するために、以下のように操作されうる。
【0060】
カプセル2は、囲み部材6内に置かれる。抽出プレート8は、カプセル2と接触される。底刺通手段24は、入口開口部25を創るためにカプセル2の底18を刺し通す。流体(ここでは加圧下の熱湯)は、入口開口部25を介して内部空間22内の抽出可能な製品に供給される。熱湯は、挽かれたコーヒーを濡らし、所望の物質を抽出してコーヒー飲料を作る。
【0061】
加圧下で熱湯を内部空間22へ供給する間、カプセル2内の圧力は上昇する。圧力の上昇は、蓋14が変形すること及び抽出プレートの蓋刺通手段26に対して押し付けられることを生じさせる。一度、圧力が或るレベルに達すると、蓋14の裂開強度が超えられて、蓋14は蓋刺通手段26により破れ、出口開口部を作り出す。調製されたコーヒーは、抽出プレート8の出口開口部及び出口32(
図1参照)を通ってカプセル2から排出され、容器、例えばカップ(図示せず)に供給されうる。
【0062】
システム1は、調製の前または開始時に、囲み部材6の自由端部30がカプセル2の封止部材28に力F1を加えて、カプセル2の外向きに延在するフランジ20と飲料調製装置の囲み部材6との間に、流体封止接触を提供する。ここで、カプセルの外側での飲料調製装置の囲み部材内での流体圧P1が0.1~4バール、好ましくは0.1~1バールの範囲内にあるときに、F1は30~150N、好ましくは40~150N、より好ましくは50~100Nである。調製中、囲み部材6の自由端部30は、カプセル2の封止部材28に力F2を及ぼして、カプセル2の外向きに延在しているフランジ20と囲み部材6との間の流体封止接触を提供する。ここで、カプセル2の外側での飲料調製装置の囲み部材6内での流体圧P2が6~20バール、好ましくは12~18バールの範囲内にあるときに、力F2は500~1500Nの範囲内、好ましくは750~1250Nの範囲内にある。図示された実施態様において、外向きに延在するフランジ20と囲み部材6の自由端部30との間に最大の力F2を加えるように、囲み部材6内の流体の、抽出プレート8の方への圧力の影響下で、囲み部材6の自由接触端部は、抽出プレート8に相対的に移動することができる。この移動は、使用中、すなわち特に調製の開始時および調製中に、起きることができる。囲み部材6は、第1部分6Aと第2部分6Bとを有し、第2部分は自由接触端部30を含む。第2部分6Bは、第1位置と第2位置との間で、第1部分6Aに相対的に動きうる。第2部分6Bは、囲み部材6内の流体圧の影響下で閉じ部材8の方向に第1位置から第2位置に向かって移動することができる。上述された力F1は、第2部分6Bが流体圧P1で第1位置にある場合に、達成されうる。上述された力F2は、第2部分6Bが囲み部材6内の流体圧P2の影響下で第2位置の方へ移動される場合に、達成されうる。
【0063】
加えられた力の結果として、本発明に従うカプセルの封止部材28は、塑性変形を受け、自由接触端部30の溝40の形に密接に適合し、ひいては調製の開始時の間には、相対的に低い流体圧で囲み部材6とカプセル3との間の流体封止接触を提供するが、調製中は、カプセルの外側での囲み部材内における遥かに高い流体圧で流体封止接触をも提供する。囲み部材の溝40との形の緊密な一致は、使用後の本発明のカプセル2を示す
図3Cに示されており、該図は外向きに延在するフランジ20が囲み部材の溝40に一致する変形部40'を含むことを明確に示す。
【0064】
これ以降、本発明に従うカプセル2の、外向きに延在しているフランジ20における封止部材28の例示的な実施態様が、
図4に関してより詳細に説明されるであろう。
【0065】
図4Aは、本発明に従うカプセル2の、外向きに延在しているフランジ20に追加の支持部を形成する封止部材28の第1実施態様を示す。封止部材およびカプセル本体の残り部分は、同一のプレート材で作られている。封止部材28は、間隔を空けられた2つの突出部50及び51を含み、それぞれが外向きに延在しているフランジ20のベース部分(このベース部分に蓋14が取り付けられている)から軸方向に該蓋14から離れる方向に突出している。プラトー部52は、2つの突出部50及び51の間に存在する。2つの突出部50及び51の間の間隔は、カプセルが飲料調製装置の囲み部材内に配置されかつ囲み部材が飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、環状要素6の自由接触端部が該2つの突出部50及び51の収束面の間に締め付けられるようなものである。
図4Aに示された実施態様において、プラトー部は、封止部材28と湾曲縁部43との間の、外向きに延在しているフランジ20の部分の上方に間隔を置いて配置され、実質的に平坦である。2つの突出部50及び51の間の間隔は、さらに云えば、カプセルが飲料調製装置の囲み部材内に置かれかつ囲み部材が飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、環状要素の自由接触端部が2つの突出部50及び52によって接触されるようなものである。さらに、間隔を空けられた2つの突出部50及び51並びにプラトー部52は、カプセルが飲料調製装置の囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、環状要素の自由接触端部が該プラトー部によって接触されるように配設される。
図4Aに見られるように、各突出部50及び51は、アルミニウムカプセル本体の外向きに延在するフランジ20に対して傾けられた突出側壁を備えている。突出側壁は、カプセルが飲料調製装置の囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、それが容易に変形されるように構成されている。
【0066】
図4Bは、本発明に従うカプセルの、外向きに延在しているフランジ20での封止部材28の第2実施態様を示す。
図4Aと比較して以下の相違点が示される。各突出部50及び51は、アルミニウムカプセル本体の外向きに延在しているフランジ20に対して横方向の突出側壁を含む。さらにこの第2実施態様において、プラトー部52は湾曲しており、好ましくは環状要素6の自由端部の形状に適合している。
【0067】
図4Cは、本発明に従うカプセルの、外向きに延在しているフランジ20での封止部材28の第3実施態様を示しており、該封止部材28は、アルミニウムカプセル本体の側壁16と一緒に囲み部材のための追加の支持部を形成する。図示された封止部材28は、外向きに延在しているフランジ20から突出する突出部53と、突出部53の丸められた最上端部分とアルミニウムカプセル本体の側壁16との間の傾斜した実質的に平坦なプラトー部52とを備える。本実施態様において、支持部は、突出部53、プラトー部52、およびアルミニウムカプセル本体の側壁16によって形成される。突出部53の頂部と側壁16との間の距離は、カプセルが飲料調製装置の囲み部材内に置かれかつ囲み部材が飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、環状要素6の自由接触端部が突出部53とアルミニウムカプセル本体の側壁16とによって包囲されるようなものである。特に、突出部53とアルミニウムカプセル本体の側壁16との距離は、カプセルが飲料調製装置の囲み部材内に置かれ、かつ囲み部材が飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、環状要素6の自由接触端部が突出部53および側壁16によって、および図示された実施態様においてはアルミニウムカプセル本体のプラトー部52によっても接触されるようなものである。
【0068】
図4Dは、本発明に従うカプセルの、外向きに延在しているフランジ20における封止部材28の第4実施態様を示す。該封止部材28は、アルミニウムカプセル本体の側壁16と共に、囲み部材のための追加の支持部を形成する。
図4Cと比較すると以下の違いが認められる。この第4実施態様において、プラトー部52は湾曲され、そして湾曲部分および平坦部分をも含み、該平坦部分は、突出部53と湾曲縁部43との間の外向きに延在しているフランジ20の部分と同じ高さに位置付けられている。湾曲部分は好ましくは、環状要素6の自由接触端部の形状に適合している。
【0069】
図4Eは、本発明に従うカプセルの、外向きに延在するフランジ20での封止部材28の第5実施態様を示しており、該封止部材28は、アルミニウムカプセル本体の側壁16と共に囲み部材のための支持部を形成する。
図4Dと比較すると、以下の違いが認められる。この第5実施態様において、プラトー部52の平坦部分は、突出部53と湾曲縁部43との間の外向きに延在しているフランジ20の部分の上方に或る距離で置かれている。複数の突出部53の間の距離は、好ましくは0.9~1.25mmであり、それは広く使用され市販されている飲料調製装置、例えばCitiz、Lattisima、U,Maestria、Pixie、InissiaおよびEssenzaの閉じ部材の自由端部が、近接して側壁16によって突出部53に対して確実に締め付けられることを可能にする。
【0070】
図4C~4Eに示された実施態様において、突出部53は、突出部53と湾曲縁部43との間の外向きに延在しているフランジの部分を横切る外側突出側壁54を含むが、他の実施態様においては、この外側突出側壁54は、外向きに延在しているフランジ20の上記部分に対して傾斜されうる。
【0071】
図4A~4Eに示された全ての実施態様において、突出部のそれぞれは、蓋14が取り付けられているところの、フランジのベース部分28から軸方向に最遠位であるところの突出部の部分(例えば、突出部の半分、3分の1、4分の1)を構成する突出部頂部を含む。少なくとも1つの突出部、好ましくは追加の支持部を形成する全ての突出部は、カプセルが飲料調製装置の囲み部材内に置かれ、かつ囲み部材が飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、その突出部頂部が環状要素6の自由接触端部に半径方向の力を加えるように構成されている。
【0072】
図4Fは、本発明に従うカプセルの、外向きに延在するフランジ20における封止部材28の第6実施態様を示す。例えば
図4Bと比較した場合、以下の違いが認められる。この第6実施態様において、プラトー部52はV字型であり、V字形の底は、外側突出部51と湾曲縁部43との間の外向きに延在するフランジ20のベース部分と同じ高さにある。この態様において、カプセルが飲料調製装置の囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、環状部材6の自由接触端部のための支持部は形成されず、内側の突出部50の突出部頂部は、環状要素6の自由接触端部に外向きの半径方向の力を及ぼし、そして外側の突出部51の突出部頂部は、環状要素6の自由接触端部に直接的に内向きに半径方向の力を加える。このようにして封止部材28によって自由接触端部が締め付けられ、それによって満足のいく封止が提供される。
【0073】
図4A、4B、および4Fに示された実施例のように、封止構造28が突出部50、51とそれらの間にプラトー部又はスルー52を有するカプセルにおいて、カプセルの中心軸の周りに円周方向に延在するプラトー部又はスルー52の中心は、好ましくは29~33mm、より好ましくは30.0~31.4mm、最も好ましくは30.3~31.0mmの直径を有する。その結果、広く用いられ市販されている飲料調製装置(例えば、Citiz、Lattisima、U、Maestria、Pixie、InissiaおよびEssenzaなど)の閉じ部材の自由端部が、突出部50、51の間の正確に中心に置かれる(半径方向の断面で見て)、そして締め付け効果は、内側及び外側突出部にわたって均等に分布させられる。このような装置における効果的な締め付けのために、突出部50、51の間の間隔は、好ましくは0.9~1.25mmである。
【0074】
図4Gは、本発明によるカプセルの、外向きに延在するフランジ20における封止部材28の第7実施態様を示す。
図2にも示されたように、飲料調製装置の囲み部材6は、半径方向に延在する複数の開放溝40(その一部は
図4Gに示されている)を有する自由接触端部30を有する環状要素41を有している。
【0075】
図4A、
図4B、及び
図4Fに示された実施例のように、封止部材28は、2つの間隔を空けられた突出部50、51を有し、それぞれは、外向きに延在するフランジ20のベース部分21、23(そのベース部分21,23に蓋14が取り付けられる)から軸方向に該蓋14から離れる方向に突出している。
図4Fに示された実施例のように、丸い底を有する略V字形のプラトー部52が、2つの突出部50と51との間に配置される。
【0076】
図4Gに示された実施例において、
図4A、
図4B、及び
図4Fに示された実施例と比較された違いは、2つの突出部のうちの第1の突出部51が、2つの突出部のうちの第2の突出部50よりも、外向きに延在するフランジ20のベース部分21、23からさらに突出していることである。
【0077】
より概略的な
図5A~
図5Dに示されたように、カプセルが飲料調製装置の囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられる場合に、環状要素41の自由接触端部30は、2つの突出部の第1の突出部51と最初に接触し(
図5A)、続いて2つの突出部の第2の突出部と接触する(
図5B)。
【0078】
図5A~5Dからも分かるように、囲み部材が閉じ部材によって閉じられる場合に、環状要素41の自由接触端部30は、第1の突出部51に接触する第1の円周面部分71と、第2の突出部50に接触する第2の円周面部分70とを有する。半径方向に延在する開放溝40は、該第1の面部分71においてよりも該第2の面部分70においてより深いか、または該溝が該第1の面部分71において存在しなくてもよい。
【0079】
環状要素41の自由接触端部30が2つの突出部のうちの第1の突出部51に接触するとき、カプセルは、囲み部材6に対して中心に置かれ、そして比較的低い押圧力で小さな圧力降下に対する満足のいく封止を提供する初期封止が実現される(
図5B及び5C)。環状要素41の自由接触端部30が2つの突出部のうちの第2の突出部50に接触するとき、より大きな接触力が加えられ、そして該第2の突出部が変形されるときに(
図5Cおよび5D)、該突出部は比較的高い逆圧力を加え、該比較的高い逆圧力は、該第2の突出部が窪み部40の比較的深い領域内に押し込まれるように第2の突出部の材料を局所的に確実に変形させる。
【0080】
2つの突出部50、51の間の間隔は、囲み部材が閉じ部材によって完全に閉じられたときに、最終的に(
図5D)、環状要素41の自由接触端部30は、2つの突出部50、51の収束面の間で締め付けられるような間隔である。
図4Aに見られるように、各突出部50、51は、アルミニウムカプセル本体の外向きに延在するフランジ20に対して傾けられた突出側壁を含む。
【0081】
プラトー部52は、突出部の第1の突出部51の突出頂部へよりも、突出部の第2の突出部50の突出頂分へ半径方向でより近い底部端を有する。これは、より高い第1の突出部51が、第2の突出部52に面する側で比較的長くかつ(上から見て)幅広い側面を有することを可能にする。これは、広範囲の初期位置からのカプセルのセンタリングを可能になる。
【0082】
2つの突出部のうちの第2の突出部50に対面する第1の突出部51の側の傾斜側面61は、第2の突出部52の反対側の第2の側面よりも、その上端から下端まで、より大きなサイズを有している。また、この特徴は、囲み部材が閉じ部材によって閉じられるときに、環状要素41の自由接触端部30が、2つの突出部のうちの第1の突出部51と最初に接触し、続いて2つの突出部のうちの第2の突出部50と接触することに貢献する。さらに、第1の側面の比較的広い幅は、該面が、環状要素41の自由端30の縁の領域によって接触される場合に、比較的容易に変形可能であることをもたらし、それは比較的低い接触圧でも満足のいく封止を提供するのに有利である。頂部から端部までのサイズの差は、好ましくは少なくとも10%、より好ましくは少なくとも20%である。
【0083】
同じ目的のために、第1の傾斜側面61は、第2の側面60と蓋14との間の第2の円錐母線の間に囲まれた角度よりも小さい、蓋14に対する囲まれた角度での円錐母線を有することも有利である、角度の差は、好ましくは少なくとも10°、より好ましくは少なくとも20°である。第1の角度は、好ましくは40°~60°、より好ましくは45°を超え、及び/又は55°未満である。第2の角度は、好ましくは60°~85°、より好ましくは70°を超え、及び/又は80°未満である。
【0084】
環状要素41の自由端30の内側円周面部分および外側円周面部分に対して低圧封止および高圧封止を順次に実現するために、環状要素41の自由端30が第1の突出部の最頂部端からの第1の半径方向の距離で第1の突出部61に接触し、そして第2の突出部の最頂部端からの第2の半径方向の距離(これは第1の距離よりも小さい)で第2の突出部に接触することはまた有利である。このことは、第1の突出部51をより容易に変形させ又はそれに貢献して、低圧封止を提供し、一方、第2の突出部50は、変形しながらより大きな逆圧力を加え、高圧封止を提供する。第2の突出部50によって加えられるより高い平均逆圧力は、満足できる高圧封止を達成するのに十分である、環状要素41の自由端30の内縁領域における比較的深い窪み部40への収容を達成するのに有利である。
【0085】
プラトー部52は、蓋14から軸方向に間隔を空けられている。
図5A~5Dに示されたように、これは、囲み部材6が閉鎖されるときに、突出部50、51の間のプラトー部52を、環状要素41の自由端30の動きの方向に移動されることを許して、突出部50,51を傾斜させ、囲み部材6が閉鎖されるときに環状要素41の自由端30に対して内方に転がるように促す。これは(軸方向の閉じる圧力に加えて)掛けられる半径方向の封止圧力を増大させ、増大された封止圧力は満足のいく封止を提供するのに利用可能である。
【0086】
これまでの記載において、本発明は、本発明の実施態様の特定の実施例を参照して説明されてきた。しかし、添付の特許請求の範囲に記載された本発明のより広い精神および範囲から逸脱することなく、様々な修正および変更を行うことができることは明らかであろう。
本願は、特願2017―559325号(原出願)からの分割出願であり、分割出願の出願日における特許請求の範囲は以下の通りである。
[請求項1] 加圧下で流体をカプセル内に供給することによって物質を抽出及び/又は溶解することによって飲用可能な飲料を調製するための該物質を容れるカプセルであって、該カプセルは、カプセル本体中心軸を有するアルミニウムカプセル本体を備え、該アルミニウムカプセル本体は、底と、側壁と、外向きに延在しているフランジとを備え、該カプセルはさらに、該外向きに延在しているフランジに取り付けられたアルミニウム蓋を備え、該蓋は該カプセルを密閉的に閉じ、該カプセルはさらに、該飲料調製装置の囲み部材に流体封止接触を与えるために、該外向きに延在しているフランジに封止部材を備え、該カプセルが飲料調製装置の囲み部材内に置かれ、かつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材、例えば該飲料調製装置の抽出プレート、によって閉じられる場合に、該カプセルの該外向きに延在しているフランジと該カプセルの該封止部材の少なくとも1部分とが、該飲料調製装置の該囲み部材と該閉じ部材との間で封止的に係合し、該飲料調製装置の該囲み部材は、環状要素中心軸と自由接触端部とを有する環状要素を備え、該環状要素の該自由接触端部は、半径方向に延在する複数の開放溝を任意的に備えてもよい、上記カプセルにおいて、該封止部材は該外向きに延在するフランジと一体化され、かつ該外向きに延在するフランジから突出している少なくとも1つの突出部を備え、前記少なくとも1つの突出部は突出部頂部を備えている、ここで、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の該閉じ部材によって閉じられている場合に、該少なくとも1つの突出部は、その突出部頂部が該環状要素の該自由接触端部に半径方向の力を及ぼすように構成されていることを特徴とする、上記カプセル。
[請求項2] 該封止部材は、該外向きに延在するフランジから突出する別の突出部と、上記2つの突出部の間にプラトー部とを備えている、ここで、該2つの突出部の間の間隔は、該カプセルが該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該閉じ部材によって閉じられる場合に、該環状要素の該自由接触端部が該2つの突出部の間に囲まれるようなものである、請求項1に記載のカプセル。
[請求項3] 該2つの突出部のうちの第1の突出部が、該2つの突出部のうちの第2の突出部よりも、該外向きに延在するフランジのベース部分、但し、該ベース部分に該蓋が取り付けられる、からさらに突出している、請求項2に記載のカプセル。
[請求項4] 該プラトー部は、前記突出部の前記第1の突出部の該突出部頂部へよりも、前記突出部の前記第2の突出部頂部へ半径方向でより近い底端部を有している、請求項3に記載のカプセル。
[請求項5] 該2つの突出部のうちの第1の突出部は該2つの突出部のうちの第2の突出部に面する側に第1の円錐状傾斜側面を有し、そして該2つの突出部のうちの該第2の突出部は該2つの突出部のうちの該第1の突出部に面する側に第2の円錐状傾斜側面を有し、前記第1の側面は前記第2の側面よりもその頂端部からその低端部まで、より大きな寸法を有している、請求項2~4の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項6] 該2つの突出部のうちの第1の突出部は該2つの突出部のうちの第2の突出部に面する側に第1の円錐状傾斜側面を有し、そして該2つの突出部のうちの該第2の突出部は該2つの突出部のうちの該第1の突出部に面する側に第2の円錐状傾斜側面を有し、前記第1の側面は該蓋に対して第1の囲まれた角度で円錐母線を有し、前記第2の側面は該蓋に対して第2の囲まれた角度で円錐母線を有し、前記第1の角度は前記第2の角度よりも小さい、請求項2~5の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項7] 該第1の角度は40°~60°の間にあり、好ましくは45°より大きく且つ好ましくは55°よりも小さい、請求項6に記載のカプセル。
[請求項8] 該第2の角度は60°~85°の間にあり、好ましくは70°より大きく且つ好ましくは80°よりも小さい、請求項6または7に記載のカプセル。
[請求項9] 該2つの突出部のうちの第1の突出部は、31.8~32.0mm、好ましくは31.9mmの直径で該カプセル軸の周りに延在する極頂部端を有し、ここで、該2つの突出部のうちの第2の突出部は、29.7~30.0mm、好ましくは29.8mmの直径で該カプセル軸の周りに延在する極頂部端を有する、請求項2~8の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項10] 第2つの突出部のうちの該第1の突出部は、該2つの突出部のうちの外側の突出部である、請求項3~9の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項11] 該プラトー部が、該蓋から軸方向に間隔を空けられている、請求項2~10の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項12] 該2つの突出部の間の間隔は、該カプセルが該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該閉じ部材によって閉じられる場合に、該環状要素の該自由接触端部が該2つの突出部によって接触されるようなものである、請求項2~11の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項13] 該2つの間隔を空けて配置された突出部と該プラトー部とは、該カプセルが該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該閉じ部材によって閉じられる場合に、該環状要素の該自由接触端部が該プラトー部によって接触されるように配設されている、請求項2~12の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項14] 該カプセルが該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該閉じ部材によって閉じられる場合に、該カプセルは該囲み部材のための支持部を含み、前記支持部は該環状要素の該自由接触端部の少なくとも1部分を取り囲み、そして前記支持部は該2つの突出部とこれらの間の該プラトー部とによって形成される、請求項2~13の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項15] 該プラトー部は実質的に平坦である、請求項2~14の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項16] 該プラトー部は湾曲部分を含む、請求項2~14の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項17] 該プラトー部はV字形である、請求項16に記載のカプセル。
[請求項18] 該カプセルは飲用可能な飲料を調製するための物質として抽出可能な製品を容れ、前記抽出可能な製品は、焙煎され挽かれたコーヒーの好ましくは5~20グラム、好ましくは5~10グラム、より好ましくは5~7グラムである、請求項1~17の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項19] 該カプセルの該外向きに延在するフランジの外径が、該カプセルの該底の直径よりも大きい、請求項1~18の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項20] 該外向きに延在するフランジの外径は約37.1mmであり、該カプセルの該底の直径は約23.3mmである、請求項19に記載のカプセル。
[請求項21] 該アルミニウムカプセル本体の厚さは、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれ、かつ該囲み部材が該飲料調製装置の該閉じ部材によって閉じられる場合に、該アルミニウム本体が容易に変形されるようなものであり、好ましくは該アルミニウムカプセル本体の厚さは20~200マイクロメートル、好ましくは100マイクロメートルである、請求項1~20の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項22] 該アルミニウム蓋の厚さが、15~65マイクロメートル、好ましくは30~45マイクロメートル、より好ましくは39マイクロメートルである、請求項1~21の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項23] 該アルミニウム蓋の壁厚が、該アルミニウムカプセル本体の壁厚よりも薄い、請求項1~22の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項24] 該アルミニウム蓋は、該カプセル内の流体圧力の影響下で、該飲料調製装置の閉じ部材、例えば該飲料調製装置の抽出プレート、上で裂開するように構成されている、請求項1~23の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項25] 該アルミニウムカプセル本体の該側壁は、該底に対向する自由端部を有し、該外向きに延在しているフランジは、該側壁の前記自由端部から、該カプセル本体中心軸を少なくとも実質的に横切る方向に延在している、請求項1~24の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項26] 該外向きに延在しているフランジは、湾曲外縁部を含む、請求項25に記載のカプセル。
[請求項27] 該外向きに延在しているフランジの該湾曲外縁部の内縁が、該カプセル本体中心軸の周りに少なくとも32mmの半径を有する、請求項26に記載のカプセル。
[請求項28] 該封止部材は、該アルミニウムカプセル本体の該側壁の該自由端部と該外向きに延在しているフランジの該湾曲外縁部の内縁との間に配置される、請求項26または27に記載のカプセル。
[請求項29] 該外向きに延在しているフランジの該湾曲外縁部は、約1.2mmの径方向断面最大寸法を有する、請求項26、27または28に記載のカプセル。
[請求項30] 該アルミニウムカプセル本体の該側壁の該自由端部の内径は、約29.5mmである、請求項25~29の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項31] 該アルミニウムカプセル本体の該側壁の該自由端部と該外向きに延在しているフランジの最外縁部との間の距離が、約3.8mmである、請求項25~30の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項32] 該アルミニウムカプセル本体の高さが、約28.4mmである、請求項1~31の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項33] 該アルミニウムカプセル本体は切頭されており、好ましくは該アルミニウムカプセル本体の該側壁は、該カプセル本体中心軸に対して直角の線と約97.5°の角度を有する、請求項1~32の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項34] 該アルミニウムカプセル本体の該底は、約23.3mmの最大内径を有する、請求項1~33の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項35] 該アルミニウムカプセル本体の該底は切頭されており、好ましくは約4.0mmの底の高さを有し、該底はさらに、該蓋の反対側に約8.3mmの直径を有する略平坦な中央部分を有する、請求項34に記載のカプセル。
[請求項36] 該囲み部材が閉じられているときに、該囲み部材の該自由端部によって最初に接触される該封止部材部分の高さが、少なくとも約0.1mm、より好ましくは少なくとも0.2mm、最も好ましくは少なくとも0.8mmであり、最大で3mm、より好ましくは最大で2mm、最も好ましくは最大で1.2mmである、請求項1~35の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項37] 該カプセルは内面を有し、該カプセルの少なくとも該側壁の該内面に内面コーティングが設けられている、請求項1~36の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項38] 該カプセルの該アルミニウム蓋は、封止ラッカーによって該外向きに延在するフランジに取り付けられ、前記内側コーティングが封止ラッカーと同じ材料で構成されている、請求項37に記載のカプセル。
[請求項39] 該封止部材は、内側コーティングを有していない、請求項37または38に記載のカプセル。
[請求項40] 該カプセルは外面を有し、該カプセルの該外面上にカラーラッカーが施与されている、請求項1~39の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項41] 該カラーラッカーの外面に、外側コーティングが施与されている、請求項40に記載のカプセル。
[請求項42] 該封止部材は、カラーラッカーを含まない、請求項40または41に記載のカプセル。
[請求項43] 該少なくとも1つの突出部は、該アルミニウムカプセル本体の該外向きに延在するフランジに対して傾けられている突出部側壁を備え、前記突出部側壁は、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の該閉じ部材によって閉じられている場合に、容易に変形されるように構成されている、請求項1~42の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項44] 該突出部と該アルミニウムカプセル本体の該側壁との間の間隔は、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の該閉じ部材によって閉じられている場合に、該環状要素の該自由接触端部が該突出部と該アルミニウムカプセル本体の該側壁とによって接触されるようなものである、請求項43に記載のカプセル。
[請求項45] 該囲み部材は、該外向きに延在するフランジから突出する該少なくとも1つの突出部に加えて、該突出部頂部と該アルミニウムカプセル本体の該側壁との間のプラトー部を含む、請求項1~44の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項46] 支持部は、該突出部、該プラトー部、および該アルミニウムカプセル本体の該側壁によって形成され、該突出部と該側壁との間の間隔は、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の該閉じ部材によって閉じられている場合に、該環状要素の該自由接触端部が、該突出部と該アルミニウムカプセル本体の該側壁とによって取り囲まれているようなものである、請求項45に記載のカプセル。
[請求項47] 該突出部、該アルミニウムカプセル本体の該側壁および該プラトー部は、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の該閉じ部材によって閉じられている場合に、該環状要素の該自由接触端部が該プラトー部によって接触させられるように配設されている、請求項45または46に記載のカプセル。
[請求項48] 使用中、該飲料調製装置の該囲み部材内の最大流体圧が、6~20バール、好ましくは12~18バールの範囲である場合に、該封止構造は、前記支持部が該環状要素の該自由接触端部の少なくとも1部分と流体封止的に接触するように変形可能である、請求項1~47の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項49] 調製中に、該環状要素の前記自由接触端部が該カプセルの該封止構造に力F2を及ぼす場合に、該封止構造は、該支持部が該環状要素の該自由接触端部の少なくとも1部分と流体封止的に接触するように変形可能である、ここでF2は、該カプセルの外側での前記囲み部材内における流体圧力P2が、6~20バール、好ましくは12~18バールの範囲内である場合、500~1500N、好ましくは750~1250Nの範囲にある、請求項1~48の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項50] 使用において、調製の前又は開始時に、環状要素の前記自由接触端部が該カプセルの該封止構造に力F1を及ぼす場合に、該封止構造は、前記支持部が該環状要素の該自由接触端部の少なくとも一部と流体封止的に接触するように変形可能である、ここで、該カプセルの外側での該飲料調製装置の該囲み部材内における該流体圧力P1が0.1~4バール、好ましくは0.1~1バールの範囲であるとき、該力F1は30~150N、好ましくは40~150N、より好ましくは50~100Nの範囲内にある、請求項1~49の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項51] 該封止構造に対して押し付けられる該環状要素の該自由接触端部が、該環状要素の前記自由接触端部の円周方向に互いに均一に間隔を置いて配置された半径方向に延在している複数の溝を有する場合に、該封止構造は、前記支持部が該環状要素の該自由接触端部の少なくとも一部と流体封止的に接触するように変形可能である、請求項1~50の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項52] 前記溝のそれぞれの最大幅が0.9~1.1mm、好ましくは0.95~1.05mm、より好ましくは0.98~1.02mmである場合に、該封止構造は、前記支持部が該環状要素の該自由接触端部の少なくとも一部と封止的に接触するように変形可能である、ここで、該飲料調製装置の該囲み部材の軸方向での前記溝の各々の最大の高さは0.01~0.09mm、好ましくは0.03~0.07mmであり、より好ましくは0.045~0.055mm、最も好ましくは0.05mmであり、そして前記溝の数は90~110、好ましくは96である、請求項1~51の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項53] 該封止構造と該カプセル本体の残部とは、同じ板材で作られている、請求項1~52の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項54] カプセル内に加圧下で供給された流体を用いて該カプセルから飲用可能な飲料を調製するためのシステムであって、
該カプセルを受け取るための囲み部材を備える飲料調製装置であって、該囲み部材は、加圧下の流体を該カプセル内に供給するための流体注入手段を備え、該飲料調製装置はさらに、該飲料調製装置の該囲み部材を閉じるための閉じ部材、例えば抽出プレートを備え、該飲料調製装置の該囲み部材はさらに、環状要素中心軸および自由接触端部を有する環状要素を備え、該環状要素の前記自由接触端部は半径方向に延在している複数の開放溝を任意的に備えていてもよい、上記飲料調製装置と、
該飲料調製装置の該流体注入手段により加圧下で該カプセル内に供給された流体によって、物質を抽出及び/又は溶解することにより飲用可能な飲料を調製するための該物質を容れるカプセルであって、該カプセルは、カプセル本体中心軸を有するアルミニウムカプセル本体を備え、前記アルミニウムカプセル本体は、底と、側壁と、外向きに延在しているフランジとを備え、該カプセルはさらに、該外向きに延在しているフランジに取り付けられたアルミニウム蓋を備え、該蓋は該カプセルを密閉的に閉じる、ここで該カプセルはさらに、該飲料調製装置の該囲み部材との流体封止接触を与えるために、該外向きに延在するフランジに封止部材を備え、該カプセルが該飲料調製装置の囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられている場合に、該カプセルの該外向きに延在しているフランジと該カプセルの該封止部材の少なくとも1部分とが、該飲料調製装置の該囲み部材と該閉じ部材との間で封止的に係合されている、上記カプセル、とを備えている上記システムにおいて、
該封止部材は、該外向きに延在するフランジと一体化され、かつ該外向きに延在するフランジから突出する少なくとも1つの突出部を備え、前記少なくとも1つの突出部は突出部頂部を備え、該少なくとも1つの突出部は、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられている場合に、その突出部頂部が該環状要素の該自由接触端部上に半径方向の力を働かせるように構成されていること、を特徴とする、上記システム。
[請求項55] 該封止部材は、該外向きに延在するフランジから突出する別の突出部および前記2つの突出部の間にプラトー部を備え、該2つの突出部の間の間隔は、該カプセルが該飲料調製装置の囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の閉じ部材によって閉じられている場合に、該環状要素の該自由接触端部部は、該二つの突出部の収束面の間に締め付けられるようなものである、請求項54に記載のシステム。
[請求項56] 該2つの突出部のうちの第1の突出部は、該2つの突出部のうちの第2の突出部よりも、該外向きに延在するフランジのベース部分、但し、該ベース部分に該蓋が取り付けられる、からさらに突出しており、従って、該カプセルが該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該閉じ部材によって閉じられている場合に、該環状要素の該自由接触端部は、該2つの突出部のうちの第1の突出部と最初に接触し、その後、該2つの突出部の第2の突出部と接触する、請求項55に記載のシステム。
[請求項57] 該プラトー部は、前記突出部の前記第1の突出部の該突出部頂部よりも前記突出部の前記第2の突出部の該突出部頂部に半径方向に近い底端部を有する、請求項56に記載のシステム。
[請求項58] 該2つの突出部のうちの第1の突出部が、該2つの突出部のうちの第2の突出部に面する側に第1の傾斜側面を有し、そして該2つの突出部のうちの該第2の突出部は、該2つの突出部のうちの該第1の突出部に面する側に第2の傾斜側面を有し、前記第1の側面は、前記第2の側面よりも、その頂端部からその低端部までより大きな寸法を有している、請求項55~57の何れか1項に記載のシステム。
[請求項59] 該2つの突出部のうちの第1の突出部が、該2つの突出部のうちの第2の突出部に面する側に第1の円錐状傾斜側面を有し、そして該2つの突出部のうちの該第2の突出部は、該2つの突出部のうちの該第1の突出部に面する側に第2の円錐状傾斜側面を有し、前記第1の側面は、該蓋に対して第1の囲まれた角度で円錐母線を有し、前記第2の側面は、該蓋に対して第2の囲まれた角度で円錐母線を有し、前記第1の角度は前記第2の角度よりも小さく、その結果、該カプセルが該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該閉じ部材によって閉じられる場合に、該環状要素の該自由接触端部は、該2つの突出部のうちの該第1の突出部と最初に接触し、次に該2つの突出部のうちの該第2の突出部と接触する、請求項55~58の何れか1項に記載のシステム。
[請求項60] 該第1の角度は40°と60°の間であり、好ましくは45°より大きく且つ好ましくは55°より小さい、請求項59に記載のシステム。
[請求項61] 該第2の角度は、60°と85°の間であり、好ましくは70°より大きく且つ好ましくは80°より小さい、請求項59または60に記載のシステム。
[請求項62] 該カプセルが該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該閉じ部材によって閉じられる場合に、該環状要素の前記自由接触端部は、前記突出部の極頂部端から第1の半径方向距離で前記2つの突出部のうちの第1の突出部と接触し、そして前記第2の突出部の極頂部端から第2の半径方向距離で前記2つの突出部のうちの第2の突出部と接触し、ここで、該2つの突出部のうちの第1の突出部は、該システム軸の周りに第1の直径で延在する極頂部端を有し、前記2つの突出部のうちの該第2の突出部は、該システム軸の周りに前記第1の直径とは異なる第2の直径で極頂部端を有し、前記第1の半径方向距離が前記第2の半径方向距離よりも大きい、請求項55~61の何れか1項に記載のシステム。
[請求項63] 該環状要素の前記自由接触端部は、該カプセルが該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該閉じ部材によって閉じられる場合に、前記第1の突出部と接触する第1の円周面部分を有し、そして該カプセルが該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該閉じ部材によって閉じられる場合に、前記第2の突出部と接触する第2の円周面部分を有し、ここで該環状要素の前記自由接触端部は、複数の半径方向に延在する開放溝を備え、前記溝は前記第1の面部分においてよりも前記第2の面部分においてより深い、または前記溝は前記第1の面部分において存在しない、請求項56~62の何れか1項に記載のシステム。
[請求項64] 第2つの突出部のうちの該第1の突出部は、該2つの突出部のうちの外側の突出部であり、第1の円周面部分は、該第2の円周面部分の半径方向に外側である、請求項56~63の何れか1項に記載のシステム。
[請求項65] 該プラトー部が、該蓋から軸方向に間隔を空けられている、請求項55~64の何れか1項に記載のシステム。
[請求項66] 該2つの突出部の間の間隔は、該カプセルが該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該閉じ部材によって閉じられる場合に、該環状要素の該自由接触端部が該プラトー部によって接触されるようなものである、請求項55~65の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項67] 該2つの間隔を空けて配置された突出部と該プラトー部とは、該カプセルが該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該閉じ部材によって閉じられる場合に、該環状要素の該自由接触端部が該プラトー部によって接触されるように配設されている、請求項55~66の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項68] 該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の該閉じ部材によって閉じられる場合に、該カプセルは、該飲料調製装置の該囲み部材のための支持部を含み、前記支持部は、該環状要素の該自由接触端部の少なくとも1部分を取り囲み、そして前記支持部は、該2つの突出部とこれらの間の該プラトー部とによって形成される、請求項55~67の何れか1項に記載のシステム。
[請求項69] 該プラトー部は実質的に平坦である、請求項55~68の何れか1項に記載のシステム。
[請求項70] 該プラトー部は湾曲部分を含む、請求項55~68の何れか1項に記載のシステム。
[請求項71] 該プラトー部はV字形である、請求項70に記載のシステム。
[請求項72] 該カプセルは、飲用可能な飲料を調製するための物質として抽出可能な製品を容れ、前記抽出可能な製品は好ましくは、焙煎され挽かれたコーヒーの5~20グラム、好ましくは5~10グラム、より好ましくは5~7グラムである、請求項54~71の何れか1項に記載のシステム。
[請求項73] 該カプセルの該外向きに延在するフランジの外径が、該カプセルの該底の直径よりも大きい、請求項54~72の何れか1項に記載のシステム。
[請求項74] 該外向きに延在するフランジの該外径は約37.1mmであり、該カプセルの該底の該直径は約23.3mmである、請求項73に記載のシステム。
[請求項75] 該アルミニウムカプセル本体の厚さは、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれ、かつ該囲み部材が該飲料調製装置の該閉じ部材によって閉じられる場合に、容易に変形されるようなものであり、好ましくは該アルミニウムカプセル本体の厚さは20~200マイクロメートル、好ましくは100マイクロメートルである、請求項54~74の何れか1項に記載のカプセル。
[請求項76] 該アルミニウム蓋の厚さが、15~65μm、好ましくは30~45μm、より好ましくは39μmである、請求項54~75の何れか1項に記載のシステム。
[請求項77] 該アルミニウム蓋の厚さが、該アルミニウムカプセル本体の該厚さよりも薄い、請求項54~76の何れか1項に記載のシステム。
[請求項78] 該アルミニウム蓋は、該カプセル内における流体圧の影響下で、該飲料調製装置の閉じ部材、例えば該飲料調製装置の抽出プレート、上で裂開されるように構成されている、請求項54~77の何れか1項に記載のシステム。
[請求項79] 該アルミニウムカプセル本体の該側壁は、該底に対向する自由端部を有し、該外向きに延在しているフランジは、該側壁の前記自由端部から該カプセル本体中心軸を少なくとも実質的に横切る方向に延在している、請求項54~78の何れか1項に記載のシステム。
[請求項80] 該外向きに延在しているフランジは、湾曲外縁部を含む、請求項79に記載のシステム。
[請求項81] 該外向きに延在しているフランジの該湾曲外縁部の内縁が、該カプセル本体中心軸の周りの少なくとも32mmの半径を有する、請求項80に記載のシステム。
[請求項82] 該封止部材は、該アルミニウムカプセル本体の該側壁の該自由端部と該外向きに延在しているフランジの該湾曲外縁部の内縁との間に配置される、請求項79~81の何れか1項に記載のシステム。
[請求項83] 該外向きに延在しているフランジの該湾曲外縁部は、約1.2mmの最大寸法を有する、請求項79~82の何れか1項に記載のシステム。
[請求項84] 該アルミニウムカプセル本体の該側壁の該自由端部の内径は、約29.5mmである、請求項79~83の何れか1項に記載のシステム。
[請求項85] 該アルミニウムカプセル本体の該側壁の該自由端部と該外向きに延在しているフランジの最外縁部との間の距離が、約3.8mmである、請求項79~84の何れか1項に記載のシステム。
[請求項86] 該アルミニウムカプセル本体の高さが、約28.4mmである、請求項79~85の何れか1項に記載のシステム。
[請求項87] 該アルミニウムカプセル本体は切頭されており、好ましくは該アルミニウムカプセル本体の該側壁は、該カプセル本体中心軸に対して直角の線と約97.5°の角度を有する、請求項54~86の何れか1項に記載のシステム。
[請求項88] 該アルミニウムカプセル本体の該底は、約23.3mmの最大内径を有する、請求項54~87の何れか1項に記載のシステム。
[請求項89] 該アルミニウムカプセル本体の該底は切頭されており、好ましくは約4.0mmの底の高さを有し、該底はさらに、該蓋の反対側に約8.3mmの直径を有する略平坦な中央部分を有する、請求項88に記載のシステム。
[請求項90] 該囲み部材の該自由端部によって最初に接触される該封止部材の部分の高さが、少なくとも約0.1mm、より好ましくは少なくとも0.2mm、最も好ましくは少なくとも約0.8mmであり、そして高くとも3mm、より好ましくは高くとも2mm、最も好ましくは高くとも1.2mm以下である、請求項54~89の何れか1項に記載のシステム。
[請求項91] 該カプセルは内面を含み、該カプセルの少なくとも該側壁の該内面に内側コーティングが施されている、請求項54~90の何れか1項に記載のシステム。
[請求項92] 該カプセルの該アルミニウム蓋は、封止ラッカーによって該外向きに延在するフランジに取り付けられ、前記内側コーティングは封止ラッカーと同じ材料で構成されている、請求項91に記載のシステム。
[請求項93] 該封止部材は、内側コーティングを有していない、請求項91または92に記載のシステム。
[請求項94] 該カプセルは外面を含み、該カプセルの該外面上にカラーラッカーが施与されている、請求項54~93の何れか1項に記載のシステム。
[請求項95] 該カラーラッカーの外面に、外側コーティングが施与されている、請求項94に記載のシステム。
[請求項96] 該封止部材は、カラーラッカーを含まない、請求項94または95に記載のシステム。
[請求項97] 該少なくとも1つの突出部は、該アルミニウムカプセル本体の該外向きに延在するフランジに対して傾けられている突出部側壁を備え、前記突出部側壁は、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の該閉じ部材によって閉じられる場合に、容易に変形するように構成されている、請求項54~96の何れか1項に記載のシステム。
[請求項98] 該突出部と該アルミニウムカプセル本体の該側壁との間の間隔は、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の該閉じ部材によって閉じられる場合に、該環状要素の該自由接触端部が、該突出部と該アルミニウムカプセル本体の該側壁とによって接触されるようなものである、請求項97に記載のシステム。
[請求項99] 該シーリング部材は、該外向きに延在するフランジから突出する該少なくとも1つの突出部に加えて、該突出部頂部と該アルミニウムカプセル本体の該側壁との間にプラトー部を含む、請求項54~96の何れか1項に記載のシステム。
[請求項100] 支持部が、該突出部、プラトー部、及び該アルミニウムカプセル本体の該側壁によって形成され、該突出部と該側壁との間の間隔は、該カプセルが該飲料調製装置の該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の該閉じ部材によって閉じられる場合に、該環状要素の該自由接触端部が該突出部および該アルミニウムカプセル本体の該側壁によって取り囲まれるようなものである、請求項99に記載のシステム。
[請求項101] 該突出部、該アルミニウムカプセル本体の該側壁、および該プラトー部は、該カプセルが該囲み部材内に置かれかつ該囲み部材が該飲料調製装置の該閉じ部材によって閉じられる場合に、該環状要素の該自由接触端部が該プラトー部と接触するように配置されている、請求項99または100に記載のシステム。
[請求項102] 使用中、該飲料調製装置の該囲み部材内の最大流体圧は6~20バール、好ましくは12~18バールの範囲内にある、請求項54~101の何れか1項に記載のシステム。
[請求項103] 該システムは、使用において調製中に、該飲料調製装置の該囲み部材の自由端部が、該カプセルの該外向きに延在しているフランジと該飲料調製装置の該囲み部材との間に流体封止接触を提供するように該カプセルの該封止部材に力F2を及ぼすように配設されている、ここで、該カプセルの外側での該飲料調製装置の該囲み部材内における流体圧P2が6~20バール、好ましくは12~18バールの範囲内にあるとき、F2は500~1500Nの範囲内、好ましくは750~1250Nの範囲内にある、請求項54~102の何れか1項に記載のシステム。
[請求項104] 該システムは、使用において調製の前または開始時に、該飲料調製装置の該囲み部材の自由端部が、該カプセルの該外向きに延在しているフランジと該飲料調製装置の該囲み部材との間に流体封止接触を提供するように該カプセルの該封止部材に力F1を及ぼすように構成されている、ここでF1は、該カプセルの外側での該飲料調製装置の該囲み部材内における流体圧P1が、0.1~4バール、好ましくは0.1~1バールの範囲内にあるときに、30~150N、好ましくは40~150N、より好ましくは50~100Nの範囲内にある、請求項54~103の何れか1項に記載のシステム。
[請求項105] 該複数の半径方向に延在している開放溝は、該飲料調製装置の該環状要素の該自由接触端部の接線方向に互いに均一に間隔を空けられている、請求項54~104の何れか1項に記載のシステム。
[請求項106] 各溝の最大幅は0.9~1.1mm、好ましくは0.95~1.05mm、より好ましくは0.98~1.02mmであり、該飲料調製装置の該囲み部材の軸方向における各溝の最大高さは0.01~0.09mm、好ましくは0.03~0.07mm、より好ましくは0.045~0.055mm、最も好ましくは0.05mmであり、そして溝の数は90~110、好ましくは96であり、任意的には溝の位置での自由接触端部の半径方向の幅は0.05~0.9mm、好ましくは0.2~0.7mm、より好ましくは0.3~0.55mmである、請求項105に記載のシステム。
[請求項107] 使用中に、該飲料調製装置の該閉じ部材が該飲料調製装置の該囲み部材を閉じるとき、該飲料調製装置の該囲み部材の少なくとも該自由接触端部は、該飲料調製装置の該囲み部材内の流体の圧力の影響下において、該カプセルの該フランジと該飲料調製装置の該囲み部材の自由端部との間に最大の力を加えるように、該飲料調製装置の該閉じ部材に相対的に該飲料調製装置の該閉じ部材の方へ移動しうる、ここで、任意的に該囲み部材は、第1の部分および第2の部分を備え、該第2の部分は、該囲み部材の該自由接触端部を備え、該第2の部分は、第1と第2の位置との間で該第1の部分に相対的に動きうる、ここで、該第2の部分は、該囲み部材内における流体圧の影響下において、第1の位置から該閉じ部材の方向における第2の位置の方へ動きうる、ここで、該第2の部分が請求項85に示されたように該囲み部材内の流体圧P1を伴って該第1の部分内にある場合、請求項85に従う該力F1が任意的に実現される、そして該第2の部分が、請求項84に示されたように該囲み部材内の流体圧P2の影響下で該第2の部分の方へ動かされる場合、請求項84に従う力F2が任意的に実現される、請求項64~106の何れか1項に記載のシステム。
[請求項108] 使用中に、該飲料調製装置の該閉じ部材が該飲料調製装置の該囲み部材を閉じるとき、該飲料調製装置の該囲み部材は、該飲料調製装置の該囲み部材内の流体の圧力の影響下において、該カプセルの該フランジと該飲料調製装置の該囲み部材の自由端部との間に最大の力を加えるように、該飲料調製装置の該閉じ部材に相対的に該飲料調製装置の該閉じ部材の方へ移動しうる、請求項54~107の何れか1項に記載のシステム。
[請求項109] カプセルを受け取るための囲み部材を備える飲料調製装置における、請求項1~53の何れか1項に記載のカプセルの使用方法であって、該囲み部材は、加圧下の流体を該カプセル内に供給するための流体注入手段を備え、該飲料調製装置はさらに、該飲料調製装置の該囲み部材を閉じるための閉じ部材、例えば抽出プレートを備え、該飲料調製装置の該囲み部材はさらに、環状要素中心軸および自由接触端部を有する環状要素を備え、該環状要素の前記自由接触端部は、任意的に複数の半径方向の溝を備えており、
該カプセルは、該飲料調製装置の該流体注入手段により加圧下で該カプセル内に供給された流体によって物質を抽出及び/又は溶解することにより飲用可能な飲料を調製するための該物質を容れ、該カプセルは、カプセル本体中心軸を有するアルミニウムカプセル本体を備え、該アルミニウムカプセル本体は、底と、側壁と、外向きに延在しているフランジとを備え、該カプセルはさらに、該外向きに延在しているフランジに取り付けられたアルミニウム蓋を備え、該蓋は該カプセルを密閉的に閉じる、ここで、該カプセルが該飲料調製装置の囲み部材内に置かれ、かつ該囲み部材が該閉じ部によって閉じられる場合に、該飲料調製装置の該囲み部材と流体封止接触を与えるために、該カプセルはさらに該外向きに延在するフランジと一体化された封止部材を備え、従って、該カプセルの該外向きに延在しているフランジと該カプセルの該封止部材の少なくとも1部分とが、該飲料調製装置の該囲み部材と該閉じ部材との間で封止的に係合される、
上記使用方法。
[請求項110] 使用中、該飲料調製装置の該囲み部材内における最大流体圧が、6~20バール、好ましくは12~18バールの範囲にある、請求項109に記載の使用方法。
[請求項111] 使用において、調製中に、該飲料調製装置の該囲み部材の自由端部が、該カプセルの該封止部材に力F2を及ぼして、該カプセルの該外向きに延在するフランジと該飲料調製装置の該囲み部材との間の流体封止接触を与える、ここで、該カプセルの外側での該飲料調製装置の該囲み部材内における流体圧P2が、6~20バール、好ましくは12~18バールの範囲にあり、かつ該流体封止接触が存在するとき、F2は500~1500Nの範囲、好ましくは750~1250Nの範囲にある、請求項109または110に記載の使用方法。
[請求項112] 使用において、調製の前又は調製の開始時に、該飲料調製装置の該囲み部材の自由端部が、該カプセルの該封止部材に力F1を及ぼして、該カプセルの該外向きに延在するフランジと該飲料調製装置の該囲み部材との間の流体封止接触を与える、ここで、該カプセル外側での飲料調製装置の囲み部材内における流体圧P1が0.1~4バール、好ましくは0.1~1バールの範囲にあり、かつ流体封止接触が存在するとき、F1は30~150N、好ましくは40~150N、より好ましくは50~100Nの範囲内にある、請求項109~111の何れか1項に記載の使用方法。
[請求項113] 該複数の半径方向に延在する開放溝は、該飲料調製装置の該環状要素の該自由接触端部の接線方向に互いに均一に間隔を空けられている、請求項109~112の何れか1項に記載の使用方法。
【符号の説明】
【0087】
1 システム
2 カプセル
4 飲料調製装置
6 囲み部材
8 閉じ部材(例えば抽出プレート)
10 流体注入手段
12 アルミニウムカプセル本体
12A カプセル本体中心軸
14 アルミニウム蓋
16 側壁(周囲壁)
18 底
18A 中央部分18A(底の)
20 フランジ(カプセルの外向きに延在する)
22 内部空間
24 底刺通手段
25 入口開口部
26 蓋刺通手段
28 封止部材
30 自由端部(環状要素の)
32 出口開口部及び出口(抽出プレート8の)
40 開放溝(環状要素の)
41 環状要素
41A 環状要素中心軸
42 自由端部(カプセル本体の)
43 湾曲外縁部(フランジ20の)
50、51、53 突出部
52 プラトー部
54 外側突出側壁