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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-04
(45)【発行日】2023-10-13
(54)【発明の名称】光電部品
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/38 20100101AFI20231005BHJP
   H01L 33/10 20100101ALI20231005BHJP
【FI】
H01L33/38
H01L33/10
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022123070
(22)【出願日】2022-08-02
(62)【分割の表示】P 2021145837の分割
【原出願日】2014-07-29
(65)【公開番号】P2022140613
(43)【公開日】2022-09-26
【審査請求日】2022-08-02
(73)【特許権者】
【識別番号】598061302
【氏名又は名称】晶元光電股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Epistar Corporation
【住所又は居所原語表記】21,Li-hsin Rd.,Science-based Industrial Park,Hsinchu 300,TAIWAN
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】チャオ-シン チェン
(72)【発明者】
【氏名】ジア-クエン ワン
(72)【発明者】
【氏名】チェン-チィ リアオ
(72)【発明者】
【氏名】ツ-ヤオ ツェン
(72)【発明者】
【氏名】ツン-カイ コ
(72)【発明者】
【氏名】チェン-フ シェン
【審査官】右田 昌士
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0191277(US,A1)
【文献】特開2014-093509(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0159091(US,A1)
【文献】特開2011-192960(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103943748(CN,A)
【文献】特開2008-210903(JP,A)
【文献】特開2011-204964(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00 - 33/64
H01S 5/00 - 5/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光電部品であって、
第一領域及び前記第一領域に繋がった第二領域を有する第一半導体層、前記第一領域上に形成された活性層、及び前記活性層上に形成された第二半導体層を含み、かつ、前記第二領域が前記第一領域を囲み、前記第二半導体層と前記活性層が前記第二領域上に形成されていないエピタキシャル積層と、
前記第二半導体層上に形成された第二導電性電極と、
前記第二領域上に形成され、かつ、前記第一半導体層に電気的に接続される第一導電性電極と、
前記第一導電性電極に電気的に接続される第一調節層と
前記第二導電性電極上に形成された第二調節層と
前記第導電性電極によって前記第半導体層に電気的に接続される第電極とを含み、
前記第二調節層が前記第一半導体層における投影面積は、前記第四電極が前記第一半導体層における投影面積より大きい、光電部品。
【請求項2】
光電部品であって、
第一領域及び前記第一領域に繋がった第二領域を有する第一半導体層、前記第一領域上に形成された活性層、及び前記活性層上に形成された第二半導体層を含み、かつ、前記第二領域が前記第一領域を囲み、前記第二半導体層と前記活性層が前記第二領域上に形成されていないエピタキシャル積層と、
複数の第一導電性電極と
前記第二半導体層上に形成された第二導電性電極と、
前記第二導電性電極上に形成された第二調節層と
前記第導電性電極によって前記第半導体層に電気的に接続される第電極とを含み、
前記複数の第一導電性電極は、前記第二領域上に形成され、かつ前記第二半導体層に囲まれている第一グループの複数の第一導電性電極と、前記第二領域上に形成され第二グループの複数の第一導電性電極とを含み、
前記第一グループの複数の第一導電性電極の一つと前記第二グループの複数の第一導電性電極の一つとの間の第一上面視距離は、前記第一グループの複数の第一導電性電極の別の一つと前記第二グループの複数の第一導電性電極の前記一つとの第二上面視距離より大きく、
前記第二調節層が前記第一半導体層における投影面積は、前記第四電極が前記第一半導体層における投影面積より大きい、光電部品。
【請求項3】
前記第半導体層に電気的に接続される第電極をさらに含む、請求項1または2に記載の光電部品。
【請求項4】
前記第二半導体層と前記第四電極との間に位置する接触層をさらに含み、
前記接触層は酸化物、導電酸化物または透明酸化物を含む、請求項3に記載の光電部品。
【請求項5】
前記光電部品は、前記第四電極と前記第二半導体層を電気的に接続させるための第一開口、及び前記第三電極と前記第一半導体層を電気的に接続させるための第二開口を有する絶縁層をさらに含み、
前記絶縁層は分布ブラッグ反射器を含む、請求項3に記載の光電部品。
【請求項6】
上面視において、前記第四電極の投影面積が前記第三電極の投影面積より小さい、請求項3に記載の光電部品。
【請求項7】
前記第三電極の辺縁と前記第四電極の辺縁との間の最小距離は50μmより大きい、請求項3記載の光電部品。
【請求項8】
前記第一半導体層は二つの長辺と二つの短辺を含み、任意の一つの長辺と一つの短辺が隅部を構成し、
記第一導電性電極が前記第一半導体層における投影は所定形状を有し、
前記所定形状は多辺形、円形、楕円形または半円形を含む、請求項1に記載の光電部品。
【請求項9】
前記第一半導体層の前記二つの長辺の一つに近接した別の第一導電性電極をさらに含み、
前記別の第一導電性電極は先端と末端を含み、かつ、前記先端の幅が前記末端の幅より大きく、
前記第一導電性電極と前記別の第一導電性電極は互いに離間し、かつ接触しない、請求項8に記載の光電部品。
【請求項10】
前記第半導体層に電気的に接続される第電極をさらに含み、
前記別の第一導電性電極の前記先端が前記第三電極に覆われ、前記末端が前記第三電極及び前記第四電極に覆われない、請求項9に記載の光電部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光電部品に関し、特に光電部品の電極設計に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(Light Emitting Diode、LED)の発光原理は、電子がn型半導体とp型半導体との間で移動するときのエネルギー差を利用して、光の形でエネルギーを放出することにある。発光ダイオードの発光原理と白熱電球の発光原理とが相違していることにより、発光ダイオードを冷光源ともいう。発光ダイオードは、耐久性が高く、寿命が長く、小型軽量で、電気消耗が低いという利点を有しているので、現在の照明分野では発光ダイオードに大きい期待を寄せ、それを次世代の照明装置とみなしている。発光ダイオードは、従来の光源を取って代わる傾向にあり、色々な分野に応用されている。例えば、交通信号、バックライト、街路燈、医療設備などに応用されている。
【0003】
図1は、従来の発光部品又は光電部品の構造を示す図である。図1に示すとおり、従来の発光部品100は、透明基板10、この透明基板10上に位置する半導体積層12と、この半導体積層12上に位置する少なくとも一個の電極14とを含む。該半導体積層12は少なくとも、上から下へに向かって設けられた第一導電型半導体層120と、活性層122と、第二導電型半導体層124となどを含む。
【0004】
前記発光部品100とほかの部品とを組み合わせることにより、発光装置(Light Emitting apparatus)を更に形成することができる。図2は、従来の発光装置の構造を示す図である。図2に示すとおり、発光装置200は、サブ載置板(sab mount)20と、少なくとも1つの半田(solder)22と、電気接続構造24とを含む。該サブ載置板20は、少なくとも1つの電子回路202を具備する。前記半田22は、前記サブ載置板20上に位置する。この半田22で発光部品100をサブ載置板20上に接着固定させることにより、発光部品100の基板10とサブ載置板20上の電子回路202とを電気接続させる。前記電気接続構造24は、発光部品100の電極14とサブ載置板20上の電子回路202とを電気接続させる。前記サブ載置板20がリードフレーム(lead frame)又は大きいサイズのマウンティング基板(mounting substrate)であることにより、発光装置200の電子回路を容易に配置し、その放熱効果を向上させることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、光電部品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の光電部品は、第一半導体層と、第二半導体層と、第二導電性電極と、少なくとも二個の第一導電性電極とを含む。第一半導体層は、少なくとも4つの辺縁と、第一表面と、第一表面の反対側にある第二表面とを具備し、かついずれか2つの隣接する辺縁により1つの隅部が形成される。第二半導体層は、第一半導体層の第一表面上に形成される。第二導電性電極は、第二半導体層上に形成される。第一導電性電極は、第一半導体層の第一表面上に形成され、かつ一部分の第一導電性電極が互いに離れていることにより設計状態を構成する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】従来のマトリックス式発光部品の側面構造を示す図である。
図2】従来の発光装置の構造を示す図である。
図3A】本発明の第一実施例に係る光電部品の構造を示す平面図である。
図3B】本発明の第一実施例に係る光電部品の構造を示す断面図である。
図3C】本発明の他の実施例に係る光電部品の構造を示す平面図である。
図4A】本発明の他の実施例に係る光電部品の構造を示す平面図である。
図4B】本発明の他の実施例に係る光電部品の構造を示す平面図である。
図4C】本発明の他の実施例に係る光電部品の構造を示す平面図である。
図4D】本発明の他の実施例に係る光電部品の構造を示す平面図である。
図5A】発光モジュールを示す図である。
図5B】発光モジュールを示す図である。
図5C】発光モジュールを示す図である。
図6A】光線生成装置を示す図である。
図6B】光線生成装置を示す図である。
図7】電球を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、光電部品又は発光部品及びその製造方法を公開する。本発明の説明をより詳細にするため、以下図3A図7に基づいて本発明を詳細に説明する。
【0009】
図3A図3Bは、本発明の第一実施例に係る光電部品300を示す平面図と断面図である。図3Bは、図3AのA-B-C方向に沿う断面を示す断面図である。光電部品300は1つの基板30を含む。この基板30は、単一な材料で構成される基板に限定されるものではなく、異なる複数の材料で構成される複合式基板であってもよい。例えば、基板30は、相互に接合される第一基板(図示せず)と第二基板(図示せず)とを含むことができる。
【0010】
従来のエピタキシャル成長方法により、基板30上にエピタキシャル積層31を形成する。このエピタキシャル積層31は、第一表面3111とこの第一表面3111の反対側にある第二表面3112とを具備する第一半導体層311と、第一半導体層311の第一表面3111上に形成される活性層312と、この活性層312上に形成される第二半導体層313とを含む。次は、リソグラフィープロセス技術で一部分のエピタキシャル積層を削除することにより、光電部品300の辺縁の一部分の第一半導体層311を露出させるとともに、光電部品300中に溝渠Sを形成する。本実施例において、この溝渠Sは、一部分の第一半導体層311を露出させ、かつ第二半導体層313に囲まれている。平面図において、本実施例の溝渠Sは長い帯状に形成されている。
【0011】
次は、化学気相成長方法(CVD)、物理気相成長方法(PVD)などの成長方法により、光電部品300のエピタキシャル積層31の表面と前記溝渠Sの側壁とに第一絶縁層341を形成する。
【0012】
次は、光電部品300の辺縁付近に露出されている第一半導体層311上に、少なくとも一個の第一の第一導電性電極321を形成する。本実施例において、第一の第一導電性電極321は第二半導体層313に囲まれておらず、前記溝渠S中には第二の第一導電性電極322が形成されている。本実施例において、離れている第一の第一導電性電極321と第二の第一導電性電極322で第一導電性電極を形成する電極設計方法を採用する。
【0013】
本発明の実施例の電極設計方法は、電極の数量、電極の形状及び電極の位置を選択することにより、辺縁区域に接近する光電部品の電流分布を向上させることができる。例えば、この電極設計方法による第一導電性電極は、一個又は複数個の第一の第一導電性電極321と一個又は複数個の第二の第一導電性電極322と含み、上から見たこの第二の第一導電性電極322は、第二半導体層313に囲まれるとともに、長状に延伸されている。
【0014】
本実施例において、光電部品300の第一半導体層311は少なくとも4つの辺縁を含み、隣接する2つの辺縁は1つの隅部を形成し、かつ辺縁を乗り越える導電構造は存在しない。本実施例において、第一の第一導電性電極321は、光電部品300の同一辺縁の2つの隅部に形成され、かつ光電部品300の辺縁を乗り越えないように互いに離れている。
【0015】
本実施例において、第一半導体層311上に投影される第一の第一導電性電極321の投影は所定の形状を有する。この形状は、多辺形、円形、楕円形、半円形又は円弧面を有する形状であることができる。第二の第一導電性電極322は、線形、円弧形、線形と円弧形を組合せた形状、又はそれらの一部分を有する形状であることができる。本実施例において、第二の第一導電性電極322は先端と末端を有し、先端の幅は末端の幅より広い。
【0016】
次は、第二半導体層313上に第二導電性電極33を形成する。本実施例において、第一半導体層311上に投影された第二導電性電極33の投影面積と第二半導体層313の上表面面積の比は、90~100%の間にある。
【0017】
次は、前記第一の第一導電性電極321、第二の第一導電性電極322、第二導電性電極33及び一部分の第一絶縁層341の上に第二絶縁層342を形成する。第二絶縁層342は第一開口3421を具備することができ、この第一開口3421は、第二導電性電極33と後に続けて形成する第四電極36とを電気接続させることに用いられる。第二絶縁層342は第二開口3422を更に具備することができ、この第二開口3422は、第一の第一導電性電極321と後に続けて形成する第三電極35とを電気接続させることに用いられる。本実施例において、第一絶縁層341又は第二絶縁層342は、露出された前記第一半導体層311を完全に覆うことができる。
【0018】
本実施例において、前記第一絶縁層341又は第二絶縁層342は透明絶縁層であることができる。前記第一絶縁層341又は第二絶縁層342の材質は、酸化物、窒化物又はポリマー(polymer)であることができる。酸化物は、酸化アルミニウム(Al)、二酸化ケイ素(SiO)、酸化チタン(TiO)、五酸化タンタル(Tantalun Pentoxide、Ta)又は酸化アルミニウム(AlO)を含み、窒化物は、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(SiN)を含み、ポリマーは、ポリイミド(polyimide)、ベンゾシクロブテン(Benzocyclobutane、BCB)などのような材料又はこれらの組合せを含むことができる。本実施例において、第一絶縁層341又は第二絶縁層342は、分布ブラッグ反射器(Distributed Bragg Reflector)構造を有することができる。
【0019】
最後に、前記第二絶縁層342、第一の第一導電性電極321、第二の第一導電性電極322の上に第三電極35を形成するとともに、この第三電極35を第一の第一導電性電極321、第二の第一導電性電極322に電気接続させる。かつ、前記第二絶縁層342、第二導電性電極33上に第四電極36を形成するとともに、この第四電極36を第二導電性電極33に電気接続させる。本実施例の平面図において、第一半導体層311上に投影された第三電極35の投影面積と第四電極36の投影面積の比は、80~100%の間にある。
【0020】
本実施例において、第三電極35は一部分の第一の第一導電性電極321のみを覆うことができるが、他の実施例において、この第三電極35は第一の第一導電性電極321をまったく覆わなくてもよい。
【0021】
本実施例において、基板30の上表面から第三電極35の頂部までの高さはH1であり、基板30の上表面から第四電極36の頂部までの高さはH2であり、H1とH2は略同じである。本実施例において、H1とH2の差は5~10%より小さい。H1とH2の差を調節することにより、光電部品300と後に続けて形成する載置板又は回路部品とによって形成されるフリップチップ構造の断線確率を低減し、製品の良品率を向上させることができる。本実施例において、第三電極35の辺縁と第四電極36の辺縁との間の最小距離はD1であり、D1は50μmより大きい。他の実施例において、D1は50~200μm又は100~200μmであることができる。
【0022】
本実施例において、第一の第一導電性電極321、第二の第一導電性電極322、第二導電性電極33、第三電極35及び第四電極36は、多層構造であるとともに/或いは反射層(図示せず)を含むことができる。この反射層は、活性層312が発した光線を80%以上反射できる反射率を有する。本実施例において、第一の第一導電性電極321、第二の第一導電性電極322及び第三電極35は、1つのプロセスで形成することができる。本実施例において、活性層312が発した光線は、第一の第一導電性電極321、第二の第一導電性電極322、第二導電性電極33、第三電極35及び第四電極36に反射され、かつ基板30の方向から光電部品300の外部に出射される。
【0023】
所定の導電率を実現するため、第一の第一導電性電極321、第二の第一導電性電極322、第二導電性電極33、第三電極35及び第四電極36の材質が金属であることが好ましい。例えば、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、プラチナ(Pt)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、スズ(Sn)などであるか、或いはそれらの合金又はそれらの積層構造であることができる。
【0024】
本実施例において、載置板又は回路部品(図示せず)を提供し、かつワイヤボンディング又は半田付けによりこの載置板又は回路部品上に第一載置板電極(図示せず)と第二載置板電極(図示せず)を形成することができる。この第一載置板電極及び第二載置板電極は、光電部品300の第三電極35及び第四電極36と共にフリップチップ構造を形成することができる。
【0025】
本実施例において、第一の第一導電性電極321及び/又は第二の第一導電性電極322と第三電極35との間に第一調節層(図示せず)を形成するとともに、この第一調節層を第一の第一導電性電極321及び/又は第二の第一導電性電極322と第三電極35とに電気接続させることができる。他の実施例において、第二導電性電極33と第四電極36との間に第二調節層(図示せず)を形成するとともに、この第二調節層を第二導電性電極33と第四電極36とに電気接続させることができる。本実施例において、第一調節層と第二調節層はそれぞれ所定の高さを有し、かつ第一調節層と第二調節層の形成位置により、第一調節層と第二調節層の高さは前記高さH1とH2に影響を与えることができる(すなわち、高さH1とH2を調節することができる)。そのため、形成された第一調節層と第二調節層の高さをそれぞれ調節することにより、高さH1とH2との間の差を低減し、光電部品300と後に続けて形成する載置板又は回路部品とによって形成されるフリップチップ構造の断線確率を低減し、製品の良品率を向上させることができる。本実施例において、第一半導体層311上に投影された第一調節層の投影面積は、第一半導体層311上に投影された第三電極35の投影面積より大きいか、或いは第一半導体層311上に投影された第二調節層の投影面積は、第一半導体層311上に投影された第四電極36の投影面積より大きい。本実施例において、第一調節層又は第二調節層の材質が金属であることが好ましい。例えば、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、プラチナ(Pt)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、スズ(Sn)などであるか、或いはそれらの合金又はそれらの積層構造であることができる。本実施例において、第一調節層又は第二調節層は、多層構造であるとともに/或いは反射層(図示せず)を含むことができる。この反射層は、活性層312が発した光線を80%以上反射できる反射率を有する。
【0026】
図3Cは、本発明の第二実施例に係る光電部品400を示す平面図である。本実施例の製造方法、使用する材料及び符号などは、上述した第一実施例のことと同一するので、ここでは再び説明しない。本発明の実施例の電極設計方法は、電極の数量、電極の形状及び電極の位置を選択することにより、辺縁区域に接近する光電部品400の電流分布を向上させることができる。
【0027】
本実施例において、光電部品400の第一半導体層311は少なくとも4つの辺縁を含み、隣接する2つの辺縁は1つの隅部を形成し、かつ辺縁を乗り越える導電構造は存在しない。本実施例において、第一の第一導電性電極321は、第一半導体層311のいずれか1つの隅部上に形成される。第二絶縁層342は第二開口3422を具備することができ、この第二開口3422は、第一の第一導電性電極321と後に続けて形成する第三電極35とを電気接続させることに用いられる。第二の第一導電性電極322は、第一半導体層311上に形成され、かつ第二半導体層313に囲まれている。第二絶縁層342は第三開口3423を更に具備することができ、この第三開口3423は、第二の第一導電性電極322と後に続けて形成する第三電極35とを電気接続させることに用いられる。
【0028】
本実施例において、第一半導体層311上に投影される第一の第一導電性電極321の投影は所定の形状を有する。この形状は、多辺形、円形、楕円形、半円形又は円弧面を有する形状であることができる。第二の第一導電性電極322は延伸状に形成され、この形状は、線形、円弧形、線形と円弧形を組合せた形状、又はそれらの一部分を有する形状であることができる。本実施例において、第二の第一導電性電極322は先端と末端を有し、先端の幅は末端の幅より広い。
【0029】
本実施例において、光電部品400の辺縁付近に露出されている第一半導体層311上には、第三の第一導電性電極323が形成されている。本実施例において、第三の第一導電性電極323は第二半導体層313に囲まれていない。第二絶縁層342は第四開口3424を具備し、この第四開口3424は、第三の第一導電性電極323と後に続けて形成する第三電極35とを電気接続させることに用いられる。光電部品400の辺縁付近に露出されている第一半導体層311上には、第四の第一導電性電極324が形成されている。本実施例において、第四の第一導電性電極324は第二半導体層313に囲まれていない。第二絶縁層342は第五開口3425を具備し、この第五開口3425は、第四の第一導電性電極324と後に続けて形成する第三電極35とを電気接続させることに用いられる。
【0030】
本実施例において、第一半導体層311上に投影される第三の第一導電性電極323の投影は所定の形状を有する。この形状は、多辺形、円形、楕円形、半円形又は円弧面を有する形状であることができる。第四の第一導電性電極324は、線形、円弧形、線形と円弧形を組合せた形状、又はそれらの一部分を有する形状であることができる。本実施例において、第四の第一導電性電極324は先端と末端を有し、先端の幅は末端の幅より広い。本実施例において、第三の第一導電性電極323と第四の第一導電性電極324の形状は相違している。
【0031】
本実施例において、製品の設計要求に応じて、第一の第一導電性電極321と第三の第一導電性電極323とを光電部品400の同一辺縁の付近に形成し、かつ両者を分離させることができる。本実施例において、第一の第一導電性電極321と第四の第一導電性電極324を、又は第三の第一導電性電極323と第四の第一導電性電極324を光電部品400の同一辺縁の付近に形成しなくてもよい。
【0032】
本実施例において、第四の第一導電性電極324の先端は第三電極35に覆われており、第四の第一導電性電極324の末端は第四電極36に覆われていない。本実施例において、第一半導体層311上に投影された第三電極35の投影面積は、第一半導体層311上に投影された第四電極36の投影面積より大きく、かつ第一半導体層311上に投影された第三電極35の投影面積と第四電極36の投影面積の比は、110~120%の間にある。本実施例において、第二の第一導電性電極322と第四の第一導電性電極324の末端の延伸方向は略平行している。
【0033】
図4Aは、本発明の第三実施例に係る光電部品500を示す平面図である。本実施例の製造方法、使用する材料及び符号などは、上述した第一実施例のことと同一するので、ここでは再び説明しない。本発明の実施例の電極設計方法は、電極の数量、電極の形状及び電極の位置を選択することにより、辺縁区域に接近する光電部品500の電流分布を向上させることができる。
【0034】
本実施例において、光電部品500の4つの辺縁は長方形を形成し、隣接する2つの辺縁は1つの隅部を形成し、かつ辺縁を乗り越える導電構造は存在しない。それらの辺縁は、第一長辺B1と、第二長辺B3と、第一短辺B2と、第二短辺B4とを含む。本実施例において、第一長辺B1又は第二長辺B3の長さは、第一短辺B2又は第二短辺B4の長さより長い。本実施例において、第一半導体層311上に投影された第三電極35と第四電極36の投影は、第一長辺B1又は第二長辺B3に沿って配列されている。
【0035】
本実施例において、互いに離れている二個の第一の第一導電性電極321は、第一短辺B2の2つの隅部上に形成されている。第二絶縁層342は第二開口3422を具備することができ、この第二開口3422は、第一の第一導電性電極321と後に続けて形成する第三電極35とを電気接続させることに用い られる。二個の第四の第一導電性電極324はそれぞれ、第一短辺B2と第二短辺B4の辺縁付近に露出されている第一半導体層311上に形成されている。本実施例において、第三の第一導電性電極323は第一短辺B2上に形成されている。第二絶縁層342は第四開口3424を具備し、この第四開口3424は、第三の第一導電性電極323と後に続けて形成する第三電極35とを電気接続させることに用いられる。第四の第一導電性電極324は第二半導体層313に囲まれていない。第二絶縁層342は第三開口3423を具備することができ、この第三開口3423は、第四の第一導電性電極324と後に続けて形成する第三電極35とを電気接続させることに用いられる。
【0036】
本実施例において、第三の第一導電性電極323から前記二個の第一の第一導電性電極321までの距離は略同じである。第一の第一導電性電極321、第四の第一導電性電極324及び第三電極35は、1つのプロセスで形成することができる。
【0037】
本実施例において、第一半導体層311上に投影される第一の第一導電性電極321の投影は所定の形状を有する。この形状は、多辺形、円形、楕円形、半円形又は円弧面を有する形状であることができる。第一半導体層311上に投影される第三の第一導電性電極323の投影は所定の形状を有し、この形状は、多辺形、円形、楕円形、半円形又は円弧面を有する形状であることができる。第四の第一導電性電極324は延伸状に形成され、この形状は、線形、円弧形、線形と円弧形を組合せた形状、又はそれらの一部分を有する形状であることができる。本実施例において、第四の第一導電性電極324は先端と末端を有し、この先端の幅は末端の幅より広い。本実施例において、第三の第一導電性電極323と第四の第一導電性電極324の形状は相違している。
【0038】
本実施例において、前記第四の第一導電性電極324の先端は第一短辺B2に向かい、末端は第二短辺B4に向かう。本実施例において、第四の第一導電性電極324の先端は第三電極35に覆われており、第四の第一導電性電極324の末端は第四電極36に覆われていない。本実施例において、前記二個の第四の第一導電性電極324の末端の延伸方向は略平行している。本実施例において、第一半導体層311上に投影された第三電極35の投影面積は、第一半導体層311上に投影された第四電極36の投影面積より大きく、かつ第一半導体層311上に投影された第三電極35の投影面積と第四電極36の投影面積の比は、110~120%の間にある。
【0039】
図4Bは、本発明の第四実施例に係る光電部品600を示す平面図である。本実施例の製造方法、使用する材料及び符号などは、上述した第一実施例のことと同一するので、ここでは再び説明しない。本発明の実施例の電極設計方法は、電極の数量、電極の形状及び電極の位置を選択することにより、辺縁区域に接近する光電部品600の電流分布を向上させることができる。
【0040】
本実施例において、光電部品600の4つの辺縁は長方形を形成し、隣接する2つの辺縁は1つの隅部を形成し、かつ辺縁を乗り越える導電構造は存在しない。光電部品600は、第一長辺B1と、第二長辺B3と、第一短辺B2と、第二短辺B4とを含む。本実施例において、第一長辺B1又は第二長辺B3の長さは、第一短辺B2又は第二短辺B4の長さより長い。本実施例において、第一半導体層311上に投影された第三電極35と第四電極36の投影は、第一長辺B1又は第二長辺B3に沿って配列されている。
【0041】
本実施例は、少なくとも一個の第一の第一導電性電極321を含む。本実施例において、四個の第一の第一導電性電極321を第一半導体層311の4つの隅部上に形成することができる。第二絶縁層342は第二開口3422を更に具備することができ、この第二開口3422は、第一の第一導電性電極321と後に続けて形成する第三電極35とを電気接続させることに用いられる。二個の第二の第一導電性電極322は、第一半導体層311上に形成され、かつ第二半導体層313に囲まれている。第二絶縁層342は第三開口3423を更に具備することができ、この第三開口3423は、第二の第一導電性電極322と後に続けて形成する第三電極35とを電気接続させることに用いられる。
【0042】
本実施例において、第一半導体層311上に投影される第一の第一導電性電極321の投影は所定の形状を有する。この形状は、多辺形、円形、楕円形、半円形又は円弧面を有する形状であることができる。第一半導体層311上に投影される第二の第一導電性電極322の投影は所定の形状を有し、この形状は、多辺形、円形、楕円形、半円形又は円弧面を有する形状であることができる。第四の第一導電性電極324は延伸状に形成され、この形状は、線形、円弧形、線形と円弧形を組合せた形状、又はそれらの一部分を有する形状であることができる。本実施例において、第一半導体層311上に投影された前記二個の第二の第一導電性電極322の投影の形状は、同一又は相違している。
【0043】
本実施例において、第三電極35は2つの延伸部351を含み、かつこの2つの延伸部351により略凹部Rが形成される。第四電極36はその凹部R内に位置する。第一の第一導電性電極321、第二の第一導電性電極322及び第三電極35は、1つのプロセスで形成することができる。
【0044】
図4Cは、本発明の第五実施例に係る光電部品700を示す平面図である。本実施例の製造方法、使用する材料及び符号などは、上述した第一実施例のことと同一するので、ここでは再び説明しない。本発明の実施例の電極設計方法は、電極の数量、電極の形状及び電極の位置を選択することにより、辺縁区域に接近する光電部品700の電流分布を向上させることができる。
【0045】
本実施例において、光電部品700の第一半導体層311は少なくとも4つの辺縁を含み、隣接する2つの辺縁は1つの隅部を形成し、かつ辺縁を乗り越える導電構造は存在しない。本実施例は、第一半導体層311の4つの隅部上にそれぞれ形成される四個の第一の第一導電性電極321を含む。第二絶縁層342は第二開口3422を具備することができ、この第二開口3422は、第一の第一導電性電極321と後に続けて形成する第三電極35とを電気接続させることに用いられる。第一半導体層311上に形成されている複数個の第二の第一導電性電極322は、第二半導体層313に囲まれている。第二絶縁層342は第四開口3424を具備し、この第四開口3424は、第二の第一導電性電極322と後に続けて形成する第三電極35とを電気接続させることに用いられる。光電部品700の辺縁付近に露出されている第一半導体層311上には、複数個の第三の第一導電性電極323が形成されている。すなわち、第三の第一導電性電極323は第二半導体層313に囲まれず、第一半導体層311のいずれか1つの辺縁は一個又は複数個の第三の第一導電性電極323を含むことができる。第二絶縁層342は第三開口3423を更に具備することができ、この第三開口3423は、第二の第一導電性電極322と後に続けて形成する第三電極35とを電気接続させることに用いられる。
【0046】
本実施例において、第一半導体層311上に投影される第一の第一導電性電極321の投影は所定の形状を有する。この形状は、多辺形、円形、楕円形、半円形又は円弧面を有する形状であることができる。第一半導体層311上に投影される第二の第一導電性電極322の投影は所定の形状を有し、この形状は、多辺形、円形、楕円形、半円形又は円弧面を有する形状であることができる。本実施例において、第二の第一導電性電極322は延伸状に形成され、かつこの延伸方向は延伸部351の延伸方向に平行する。第二の第一導電性電極322の形状は、線形、円弧形、線形と円弧形を組合せた形状、又はそれらの一部分を有する形状であることができる。本実施例において、第一半導体層311上に投影された前記複数個の第二の第一導電性電極322の投影の形状は、同一又は相違している。第一半導体層311上に投影された第三の第一導電性電極323の投影は所定の形状を有し、この形状は、多辺形、円形、楕円形、半円形又は円弧面を有する形状であることができる。
【0047】
本実施例において、第三電極35は3つの延伸部351を含み、かつこの3つの延伸部351により2つの略凹部Rが形成される。2個の第四電極36をその凹部R内に形成することができる。本実施例において、少なくとも1個の第二の第一導電性電極322はその凹部R内に形成することができる。
【0048】
本実施例において、第一半導体層311上に投影された前記第一の第一導電性電極321、第二の第一導電性電極322、第三の第一導電性電極323及び第三電極35の投影の形状は、同一又は相違することができる。かつ第一の第一導電性電極321、第二の第一導電性電極322、第三の第一導電性電極323及び第三電極35は、1つのプロセスで形成することができる。
【0049】
図4Dは、本発明の第六実施例に係る光電部品700`を示す平面図である。本実施例は、第五実施例の変形例であり、その製造方法、使用する材料及び符号などは、上述した第五実施例のことと同一するので、ここでは再び説明しない。
【0050】
本実施例において、光電部品700`の第二絶縁層342は、複数の第一開口3421`を具備し、これらの第一開口は、第二導電性電極33と後に続けて形成する第四電極36とを電気接続させることに用いられる。本実施例において、第二絶縁層342が複数の第一開口3421`を具備することにより、第三電極35と第四電極36の高さの差を低減し、かつ後に続けて形成する載置板又は回路部品とによって形成されるフリップチップ構造の断線確率を低減することにより、製品の良品率を向上させることができる。
【0051】
図5A図5Cは発光モジュールを示す図であり、図5Aは発光モジュールの外部を示す斜視図である。この発光モジュール800は、載置体502と、光電部品(図示せず)と、複数個のレンズ504、506、508及び510と、二個の電力供給端末512及び514とを含む。その発光モジュール800は、後述する発光ユニット540に連結される。
【0052】
図5B図5Cは、発光モジュール800の断面を示す図であり、図5Cは、図5BのE区域を示す拡大図である。載置体502は上載置体503と下載置体501を含み、下載置体501の一表面は上載置体503に接触する。レンズ504及び508は上載置体503に形成される。上載置体503には、少なくとも一つの孔515が形成されており、本発明の実施例の光電部品300又はほかの実施例の光電部品(図示せず)は、下載置体501と接触するように該孔515に設けられ、かつ接着剤521に覆われる。接着剤521上にはレンズ508が設けられ、接着剤521の材料はシリコン樹脂、エポキシ樹脂又はほかの材料である。この実施例において、孔515の両側の側壁に反射層519を形成することにより、光取り出し効率を増加させ、かつ下載置体501の下表面に金属層517を形成することにより、放熱効果を向上させることができる。
【0053】
図6A図6Bは、光線生成装置900を示す図である。この光線生成装置900は、発光モジュールと800と、発光ユニット540と、発光モジュールと800に所定の電流を提供する電源供給システム(図示せず)と、電源供給システム(図示せず)を制御する制御部品(図示せず)とを含む。光線生成装置900は、照明装置であることができる。例えば、街路燈、車燈又は室内照明装置であるか、或いは交通信号標識又は平面表示装置のバックライトモジュールのバックライトである。
【0054】
図7は電球を示す図である。電球1000は、カバー921と、レンズ922と、照明モジュール924と、フレーム925と、放熱器926と、挿入部927と、金口928とを含む。該照明モジュール924は、載置体923と、載置体923上に載置される本発明の実施例の少なくとも一個の光電部品300又はほかの実施例の光電部品(図示せず)とを含む。
【0055】
具体的に、基板30は成長(例えば、エピタキシャルの成長)及び/又は載置の基礎になる。基板の種類として、導電基板、不導電基板、透明基板又は不透明基板を選択することができる。導電基板の材料は、ゲルマニウム(Ge)、ヒ化ガリウム(GaAs)、リン化インジウム(InP)、炭化ケイ素(SiC)、ケイ素(Si)、アルミン酸リチウム(LiAlO)、酸化亜鉛(ZnO)、窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)、金属であることができる。透明基板の材料は、サファイア(Sapphire)、アルミン酸リチウム(LiAlO)、酸化亜鉛(ZnO)、窒化ガリウム(GaN)、ガラス、ダイヤモンド、CVDダイヤモンド、ダイヤモンド状カーボン(Diamond-Like Carbon、DLC)、スピネル(spinel、MgAl)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ケイ素(SiO)、リチウムガレート(LiGaO)であることができる。
【0056】
エピタキシャル積層31は、第一半導体層311と、活性層312と、第二半導体層313とを含む。第一半導体層311と第二半導体層313は、例えばクラッド層(cladding layer)又は制限層(confinement layer)になり、かつ単層構造又は多層構造に形成されることができる。前記第一半導体層311と第二半導体層313の種類、極性又は不純物は相違している。半導体層の種類として、p型、n型、i型のうちいずれか2種の組合せを選択することができる。半導体層は電子と正孔(Electron hole)をそれぞれ提供し、この電子と正孔が活性層312で反応して発光するようにする。第一半導体層311、活性層312及び第二半導体層313の材料は、III-V族半導体材料を含むことができる。例えば、AlInGa(1-x-y)N又はAlInGa(1-x-y)Pを含むことができ、この化学式において、0≦x、y≦1、(x+y)≦1である。活性層312の材料によってエピタキシャル積層は、波長の範囲が610nm~650nmの間にある赤光、波長の範囲が530nm~570nmの間にある緑光、波長の範囲が450nm~490nmの間にある青光、又は波長が400nmより小さい赤外線を発することができる。
【0057】
本発明の他の実施例において、光電部品300、400、500、600、700、700`は、エピタキシャル部品又は発光ダイオードであり、この発光光線の周波数スペクトルは、エピタキシャル積層において単層又は多層のような物理的要素又は化学的要素を変更することにより調節することができる。単層又は多層のエピタキシャル積層の材料は、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、リン(P)、窒素(N)、亜鉛(Zn)、酸素(O)で構成された組から選択されることができる。活性層312の構造は、例えば、シングルヘテロ構造(single heterostructure、SH)、ダブルヘテロ構造(double heterostructure、DH)、両側ダブルヘテロ構造(double-side double heterostructure、DDH)、又は多層量子井戸構造(multi-quantun well、MQW)である。また、活性層312の量子井戸の対数を調節することによっても発光光線の波長を変更することができる。
【0058】
本発明の実施例において、必要に応じて第一半導体層311と基板30との間に緩衝層(buffer layer、図示せず)を形成することができる。この緩衝層を二種の材料の間の設けることにより、基板30の材料システムから第一半導体層311の材料システムへの過渡を実現することができる。発光ダイオードの構造において、緩衝層は、二種の材料の間の結晶格子が合わないことを低減する材料層になることができる。また、この緩衝層により、二種の材料、又は離れている二個の単層、多層又は構造を貼り合せることができる。緩衝層の材料は、例えば有機材料、無機材料、金属、半導体などから選択されることができる。緩衝層の構造は、反射層、導熱層、導電層、オーミック接触(ohmic contact)層、変形防止層、応力除去(stress release)層、応力調節(stress adjustment)層、ボンディング(bonding)層、波長変更層、機械的固定構造などになることができる。この実施例において、その緩衝層の材料は、窒化アルミニウム又は窒化ガリウムから選択され、かつスパッタリング又は原子層堆積装置(Atomic Layer Deposition、ALD)の方法でその緩衝層を形成することができる。
【0059】
第二半導体層313と第二導電性電極33との間には、接触層(図示せず)を更に形成することができる。具体的に、この接触層は、光学層、電気層、又はそれらの組合せであることができる。光学層は、活性層から来るか或いは活性層に入射される電磁波又は光線を変更することができる。この「変更」とは、電磁波又は光線の少なくとも一種の光学特性を変更することをいう。この光学特性は、周波数、波長、強度、通量、効率、色温度、演色性(rendering index)、ライトフィールド(light field)、画角(angle of view)などを含むが、これらに限定されるものではない。電気層は、接触層のいずれか一組とその対向側との間の電圧、抵抗、電流、電気容量のうち少なくとも1つの数値、密度、分布が変化するようにするか或いは変化の趨勢が出るようにする。接触層の構成材料は、酸化物、導電酸化物、透明酸化物、50%以上の透明率を有する酸化物、金属、透光金属、50%又はその以上の透過率を有する金属、有機物、無機物、蛍光物、リン光物、セラミックス、半導体、不純物を含有する半導体、不純物を含有しない半導体のうちの少なくとも一種を含むことができる。ある応用おいて、接触層の材料は、酸化インジウムスズ、酸化スズカドミウム、酸化スズアンチモン、酸化インジウム亜鉛、酸化亜鉛アルミニウム、酸化亜鉛スズのうちの少なくとも一種であることができる。透光型金属を採用する場合、その厚さが0.005~0.6μmであることが好ましい。
【0060】
以上、これらの発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、複数の実施例や変形例が示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。更に、「等」の用語がある場合には、同等のものを含むという意味で用いられている。また、「ほぼ」「約」「程度」などの用語がある場合には、常識的に認められる範囲や精度のものを含むという意味で用いられている。
【符号の説明】
【0061】
100、200、300、400、500、600、700、700`
光電部品
10 透明基板
12 半導体積層
14 電極
30 基板
31 エピタキシャル積層
311 第一半導体層
3111 第一表面
3112 第二表面
312 活性層
313 第二半導体層
S 溝渠
341 第一絶縁層
342 第二絶縁層
3421、3421` 第一開口
3422 第二開口
3423 第三開口
3424 第四開口
3425 第五開口
321 第一の第一導電性電極
322 第二の第一導電性電極
323 第三の第一導電性電極
324 第四の第一導電性電極
33 第二導電性電極
35 第三電極
B1 第一長辺
B3 第二長辺
B2 第一短辺
B4 第二短辺
351 延伸部
R 凹部
36 第四電極
800 発光モジュール
501 下載置体
502 載置体
503 上載置体
504、506、508、510 レンズ
512、514 電力供給端末
515 孔
517 金属層
519 反射層
521 接着剤
540 発光ユニット
900 光線生成装置
1000 電球
921 カバー
922 レンズ
923 載置体
924 照明モジュール
925 フレーム
926 放熱器
927 挿入部
928 金口
A、B、C 方向
D1 最小距離
H1、H2 高さ
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7