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  • 特許-引戸の気密パッキンの取付構造 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-04
(45)【発行日】2023-10-13
(54)【発明の名称】引戸の気密パッキンの取付構造
(51)【国際特許分類】
   E06B 7/22 20060101AFI20231005BHJP
   E06B 3/46 20060101ALI20231005BHJP
【FI】
E06B7/22 B
E06B3/46
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2022170613
(22)【出願日】2022-10-25
【審査請求日】2022-10-25
(73)【特許権者】
【識別番号】513145416
【氏名又は名称】境 文行
(74)【代理人】
【識別番号】100081824
【弁理士】
【氏名又は名称】戸島 省四郎
(72)【発明者】
【氏名】境 文行
【審査官】野尻 悠平
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-266723(JP,A)
【文献】特開2005-054397(JP,A)
【文献】特開2010-275849(JP,A)
【文献】特開2011-001793(JP,A)
【文献】特開昭61-078989(JP,A)
【文献】特開2014-214562(JP,A)
【文献】特開2005-344948(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 7/22
E06B 3/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平にスライドして建物の開口部を開閉できる戸又は窓の引戸であって、前記引戸の開口部の沓摺の水平上面又は前記引戸を開口部に取付ける引戸取付枠の下辺枠の水平上面に対して先端が接触して前記引戸下端部と前記水平上面との間に生じる隙間をシールして同隙間からの雨水・風・ゴミ又は砂の移動を防止するスライド方向に長い弾性体の気密パッキンを前記引戸の下端部に脱着可能に取付けた引戸の気密パッキンの取付構造において、
前記気密パッキンはその先端を下方に脱着自在に取付けられるパッキン取付具を介して前記引戸の下端部に取付けられ、更に前記パッキン取付具は前記引戸の下端部材に上下高さを調整可能に取付けられ、所定高さ位置で固定する固定手段を有する構造であり、しかも前記引戸の下端部にある前記パッキン取付具が対向する前記引戸の外側の引戸表面壁面の下部部分を所定高さだけスライド方向に長く開口し、同開口の広さは作業者が同開口を介して手・指を挿入して作業することで前記パッキン取付具の上下取付位置を調整でき及び前記気密パッキンを前記パッキン取付具からの脱着作業可能とし且つ気密パッキンを前記パッキン取付具内でスライド作業ができる大きさの開口とし、
前記開口を閉鎖できる引戸のキャッププレート又は補助引戸表面壁面板を前記引戸の下部に外部からの取り外し可能に設け、前記キャッププレート又は補助引戸表面壁面板を外側から取り外することで、引戸を開口部から取り外さないで前記開口を介して気密パッキンの上下高さの調整作業と、気密パッキンの脱着とスライドの作業とを迅速にできるようにしたことを特徴とする、引戸の気密パッキンの取付構造。
【請求項2】
引戸の下端部の内部に下辺を開口した引戸の厚みより短かい巾のコ字状のガイドフレームを取付け、同コ字状のガイドフレームに嵌挿された回転盤を前記引戸のスライドのストローク範囲に複数設け、同回転盤の中心に前記沓摺又は前記引戸取付枠の下辺枠の水平上面に立設した固定の回転軸の上端に軸着させる構造とし、又前記引戸の下端部の前記コ字状のガイドフレームの垂直のフレーム面に前記パッキン取付具を上下動可能に取付けるとともにその上下動の所定高さで保持する止ネジの固定手段を備え、更に前記パッキン取付具と対向した引戸の室内側の下端部の前記外側の引戸表面壁面部分を切欠して前記開口を形成し、同開口の外側引戸表面壁面の切欠した下端と前記パッキン取付具の垂直面との間の空間又は前記下端と前記下辺枠又は沓摺の水平上面との空間を閉鎖する前記キャッププレート又は補助引戸表面壁面板を外側から取り外し可能に係止する構造とし、前記キャッププレート又は補助引戸表面壁面板を外側から取り外すことで前記開口を設けて、同開口を介して挿入した指または手の手作業で前記パッキン取付具の上下位置を調整して、前記止ネジでもって、パッキン取付具を所定高さで前記コ字状ガイドフレームに固定でき、更に、前記開口を介してパッキン取付具から脱着させて気密パッキンの交換と、気密パッキンのスライド方向の移動作業を引戸を開口部から取り外しせずに可能にした、請求項1記記載の引戸の気密パッキンの取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の開口部を開閉する玄関のスライドドア、室の出入口のスライドドア及び窓をスライド開閉する窓ドアの引戸であって、建物の開口部の玄関口又は室出入口の沓摺の水平上面又は前記開口部の開口縁に設けた引戸取付外枠の下辺外枠の水平上面に先端が接触するように引戸の下端部に脱着自在に弾性体の気密パッキンを取付け、同気密パッキンによって引戸の下端部と前記沓摺又は下辺外枠の水平上面との間の隙間から、雨水・風・ゴミ・砂・におい又は音が拡散・移動しないようにした引戸の気密パッキンの取付構造に関する。詳しくは引戸を、開口部から取り外すことなく、気密パッキンの交換、引戸下端部への脱着を可能にする、引戸の気密パッキンの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、引戸には引戸の下部とスライドする開口部部材との間に、その隙間を閉鎖する気密パッキンが引戸の下端部の内部に脱着可能に取付けられている。その気密パッキンが損傷した場合、新品のもの又は気密性を高める形状・寸法のものと交換する場合、引戸をこれを取付けた開口部の引戸取付外枠から取り外し、取り外した引戸の状態でその下端から気密パッキンを脱着して新しい気密パッキンに交換することがなされる。又は気密パッキンをそのパッキン下端が下方となるように取付ケースであるパッキン取付具に脱着自在に装着し、加えてそのパッキン取付具の引戸下端部に対して上下位置を調整可能にして所定高さにネジ等の手段で固定させるようにしている。
【0003】
従来、これらの引戸の気密パッキンの交換及び気密パッキンの上下高さの位置調整作業は、引戸を開口部から取り外し、引戸を横向きにして引戸下端部を見えるようにして作業者が引戸の下端部からパッキン取付具の気密パッキンを取り外して新品又は形状・寸法が適切な気密パッキンに取り替える交換作業を行い、その作業後に引戸を開口部に取付けるようにしている。
【0004】
更に、ドアの隙間のシール構造として、特許文献1,2に開示の発明があるがこれらも引戸を取り外しての気密パッキンの脱着と上下調整するものでなく、本発明の課題を何ら解決するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】実公昭62-7587号公報
【文献】特開平2-269286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、従来の気密パッキンを下方に取付けた建物の開口部のスライド戸の気密パッキンの交換及び気密パッキンの上下位置の調整を、引戸を開口部から取り外すことなく容易・迅速に行える構造とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決した本発明の構成は、
1) 水平にスライドして建物の開口部を開閉できる戸又は窓の引戸であって、前記引戸の開口部の沓摺の水平上面又は前記引戸を開口部に取付ける引戸取付枠の下辺枠の水平上面に対して先端が接触して前記引戸下端部と前記水平上面との間に生じる隙間をシールして同隙間からの雨水・風・ゴミ又は砂の移動を防止するスライド方向に長い弾性体の気密パッキンを前記引戸の下端部に脱着可能に取付けた引戸の気密パッキンの取付構造において、
前記気密パッキンはその先端を下方に脱着自在に取付けられるパッキン取付具を介して前記引戸の下端部に取付けられ、更に前記パッキン取付具は前記引戸の下端部材に上下高さを調整可能に取付けられ、所定高さ位置で固定する固定手段を有する構造であり、しかも前記引戸の下端部にある前記パッキン取付具が対向する前記引戸の外側の引戸表面壁面の下部部分を所定高さだけスライド方向に長く開口し、同開口の広さは作業者が同開口を介して手・指を挿入して作業することで前記パッキン取付具の上下取付位置を調整でき及び前記気密パッキンを前記パッキン取付具からの脱着作業可能とし且つ気密パッキンを前記パッキン取付具内でスライド作業ができる大きさの開口とし、
前記開口を閉鎖できる引戸のキャッププレート又は補助引戸表面壁面板を前記引戸の下部に外部からの取り外し可能に設け、前記キャッププレート又は補助引戸表面壁面板を外側から取り外することで、引戸を開口部から取り外さないで前記開口を介して気密パッキンの上下高さの調整作業と、気密パッキンの脱着とスライドの作業とを迅速にできるようにしたことを特徴とする、引戸の気密パッキンの取付構造
2) 引戸の下端部の内部に下辺を開口した引戸の厚みより短かい巾のコ字状のガイドフレームを取付け、同コ字状のガイドフレームに嵌挿された回転盤を前記引戸のスライドのストローク範囲に複数設け、同回転盤の中心に前記沓摺又は前記引戸取付枠の下辺枠の水平上面に立設した固定の回転軸の上端に軸着させる構造とし、又前記引戸の下端部の前記コ字状のガイドフレームの垂直のフレーム面に前記パッキン取付具を上下動可能に取付けるとともにその上下動の所定高さで保持する止ネジの固定手段を備え、更に前記パッキン取付具と対向した引戸の室内側の下端部の前記外側の引戸表面壁面部分を切欠して前記開口を形成し、同開口の外側引戸表面壁面の切欠した下端と前記パッキン取付具の垂直面との間の空間又は前記下端と前記下辺枠又は沓摺の水平上面との空間を閉鎖する前記キャッププレート又は補助引戸表面壁面板を外側から取り外し可能に係止する構造とし、前記キャッププレート又は補助引戸表面壁面板を外側から取り外すことで前記開口を設けて、同開口を介して挿入した指または手の手作業で前記パッキン取付具の上下位置を調整して、前記止ネジでもって、パッキン取付具を所定高さで前記コ字状ガイドフレームに固定でき、更に、前記開口を介してパッキン取付具から脱着させて気密パッキンの交換と、気密パッキンのスライド方向の移動作業を引戸を開口部から取り外しせずに可能にした、前記1)記記載の引戸の気密パッキンの取付構造
にある
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、引戸の下端に気密パッキンを取付けた引戸の下端部の一方の引戸表面壁面の下端部を開口し、同開口を閉鎖するキャッププレート又は補助引戸表面壁面板を外側から取り外し可能に取付けた構造であるので、気密パッキンの交換又はその上下高さの位置を調整したい場合、引戸を開口部に取付けた状態で、キャッププレート又は補助引戸表面壁面板を取り外すことで引戸の下端部の引戸表面壁面部分は開放され、作業者はこの開放された開口に手を挿入して、引戸の外端部内部で上下動高さ調整可能に取付けられているパッキン取付具を上下動させて、所定の高さで固定手段の止ネジ等で固定させることができる。更に気密パッキンの交換も上記開口から手を引戸の下端部に挿入して、パッキン取付具に嵌着した気密パッキンを取り外し新しい別の気密パッキンを装着できる。気密パッキンはパッキン取付具に下向きに嵌着され、パッキンの嵌着羽根部をパッキン取付具の装着溝又はスリットに嵌入して圧着した状態であるので、気密パッキンはパッキン取付具から下方に引き出して開口から外部に排除できる。新しい気密パッキンは前記開口を介して気密パッキンの基端をパッキン取付具の嵌挿する溝又はスリットに押圧すれば気密パッキンは引戸の下端部のパッキン取付具に簡単に装着できる。気密パッキンのスライド方向の移動も可能となっているのでスライド方向の位置も自在に調整できる。
このように、気密パッキンは所定の高さでパッキン取付具に迅速に取付けられるようになっている。気密パッキンを引戸の下端部に装着作業後に、前記開口をキャッププレートで閉鎖することで、前記開口を閉鎖して、通常の引戸の使用状態として使用できるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の実施例の玄関又は室出入口の人間の出入りする開口部に取付けたスライドする引戸を示す廊下側からの正面図である。
図2図2は、図1の実施例の引戸の下端部の円枠内部を示す拡大正面図である。
図3図3は、実施例の引戸の下端部の内部構造を示す拡大断面図である。
図4図4は、実施例の引戸の下端部のキャッププレートを取り外した内部構造を示す拡大断面図である。
図5図5は、実施例の引戸の上端部の気密パッキンの取付状態を示す拡大説明図である。
図6図6は、本発明の引戸表面壁面部分の下部を切欠した形成された下方の開口を閉鎖するため切欠の下端部の上方位置で補助引戸表面壁面板を複数のネジで取付けて吊るすようにして開口を閉鎖した他の実施例の構造を示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の図1~5に示す玄関口に設けた引戸でのキャッププレートの使用例で、引戸の引戸表面壁面の下端部分を切欠して形成される開口を閉鎖するキャッププレートの面板でその開口を閉鎖する。実施例のように引戸の引戸表面壁面の切欠下端を上部溝(スリット)で嵌挿し、その下部に取付けたマグネット板でパッキン取付具の下部の磁性体のケース側面に磁力で吸着で固定する方法は、キャッププレートの引戸の外側の引戸表面壁面との取り付け方の一例であり、これに限定するものではない。
これに代えて、図6に示すように垂直な補助引戸表面壁面板を引戸の外側の引戸表面壁面の切欠部の上方に複数の止ネジで固定して取り付けて、前記切欠部の上方の引戸表面壁面に垂下するように取り外し可能に取付けることにすることもできる。
【実施例
【0011】
本発明の図1図6に示す玄関口に設けた引戸の実施例でもって、具体的に説明する。
図1~6において、Bは建物、BKは建物Bの開口部である玄関口、Dは玄関口BKに取付けたスライドする引戸、DWIは引戸Dの室内側の引戸表面壁面、DWISは同引戸表面壁面DWIの下部の切除端、DWOは引戸Dの室外側の引戸表面壁面、DKは引戸Dの下端部、DRは室内側の引戸表面壁面DWIと室外側の引戸表面壁面DWOとを下部で連結する中間支持部材、DFは引戸Dの玄関口BK内側に取付けた引戸取付外枠、DFUは同取付外枠DFの下辺枠である沓摺、RPは引戸Dの内外の引戸表面壁面DWIと引戸表面壁面DWOとの対向する内面同士を連結する一折曲片が短かい連結プレート、KGは引戸Dをスライドさせるコ字状のスライドガイド、RBは引戸Dをスライドさせるコ字状スライドガイドに複数挿入される回転盤、RBSは回転盤を沓摺DFUに立設して回転可能にする回転軸、KPはゴム製の弾性体の気密パッキン、KPSは気密パッキンKPの下方に延びたシール部、KPKは気密パッキンKPの溝・スリットに挿入されて嵌着させる固着羽根、PKはキャッププレート、PKSはキャッププレートPKの上端に設けた連結CプレートRPの短かい一折曲片を挿入する嵌挿スリット、PKMはキャッププレートPKの内側下部に固着したマグネットであり、パッキン取付具PTの下部と磁力で吸着させる。PTは気密パッキンKPを嵌着するステンレス製のパッキン取付具、JKPは引戸取付枠の上部に取付けられ、引戸Dの上端部との気密を行う上部気密パッキン、SNは止ネジ、THは長孔、Fは床面、HWSは止ネジ、である。
(実施例の動作・作用説明)
【0012】
本実施例は建物Bの室の玄関口の開口部に取付けられるスライド式の引戸Dにおける気密パッキンの取付構造である。
本実施例の引戸Dは玄関口の口縁に設けた引戸、DFは引戸Dの取付外枠、その下枠の沓摺DFUに複数立設した回転盤RBが引戸Dの下端部DKの内部のコ字状のスライドガイドKGに拘束され、引戸Dは沓摺DFUに沿って円滑にスライドされる。気密パッキンKPはステンレス等の磁性体の金属製のパッキン取付具PTに取付けられていて、引戸Dのスライドとともにパッキン取付具PTに装着された気密パッキンKPの下方に延びた弾性体のゴム製のシール部KPSの先端も沓摺DFUの水平上面に接触してスライドする。この気密パッキンKPのシール部KPSが引戸Dの下端部の隙間を閉鎖し、この隙間からの雨水・風・ゴミ・音・においなどの室内外の移動を遮断する。この使用上体の引戸Dの下端部DKの構造を図1~6に示している。気密パッキンKPはスライドすると円滑に変形してスムーズに変形するように処理している。
【0013】
この図1~5において室内側の引戸Dの引戸外周壁面の下部は、キャッププレートPKによって開口を閉鎖して引戸Dの下端部内部が見えないようになっている。尚、実施例では、図5に示すように引戸Dの上端にも同様に上部気密パッキンJKPを設けて、上端部の気密性を保持している。
(気密パッキンの交換作業又は気密パッキンの上下位置の調整作業)
この作業を行う場合は、キャッププレートPKを廊下側から押し下げることでキャッププレートPKの上端のコ字状がガイドKGとの嵌挿と、下端のマグネットMGによる吸着を解くことでキャッププレートPKを取り外すことが出来て、引戸Dの引戸表面・壁面DWIの下端に取付けているキャッププレートPKが取り外され、この部分が分離して開口される。この開口の高さは、35mm前後であり、しかも沓摺DFUの下辺長さを有し、作業者の手、指がこの開口から引戸の下端部内部に挿入でき、パッキン取付具PTは止ネジSNを緩めることでコ字状ガイドプレート引戸Dの下端部DKの内部のコ字状のガイドプレート側に設けたねじ軸はパッキン取付具PTの縦の長円孔THに沿って、挿入されたパッキン取付具PT貫通の止ネジSNを緩めることによって、上下動自在となり、所定の高さで止ネジを締めるように回転させることで止ネジSNによってパッキン取付具PTの高さを保持できる。これらパッキン取付具PTの上下調整と止ネジSNの回転操作はいずれも、キャッププレートPKの除去で形成された開口を介して挿入した手・指の操作によって行えるものである。同様にキャッププレートPTの気密パッキンJKPの脱着も同様に行えるものである。
【0014】
このように、キャッププレートPTの脱着によって、気密パッキンKPの上下高さの調整とその固定及び気密パッキンの交換も容易にできるものとなった。
【0015】
この気密パッキンの交換・位置調整は上下とは限らず、左右の場合でも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0016】
本発明は、玄関口・室の人の出入口の開口部のスライド引戸の他に、室の窓のスライド戸においても活用できるものである。
【符号の説明】
【0017】
B 建物
BK 建物Bの開口部である玄関口
D 玄関口BKに取付けたスライドする引戸
DWI 引戸Dの室内側の引戸表面壁面
DWIS 同引戸表面壁面DWIの下部の切除端
DWO 引戸Dの室外側の引戸表面壁面
DK 引戸Dの下端部
DR 室内側の引戸表面壁面DWIと室外側の引戸表面壁面DWOとを下部で連結する中間支持部材
DF 引戸Dの玄関口BK内側に取付けた引戸取付外枠
DFU 同取付外枠DFの下辺枠である沓摺
RP 引戸Dの内外の引戸表面壁面DWIと引戸表面壁面DWOとの対向する内面同士を連結する一折曲片が短かい連結プレート
KG 引戸Dをスライドさせるコ字状のスライドガイド
RB 引戸Dをスライドさせるコ字状スライドガイドに複数挿入される回転盤
RBS 回転盤を沓摺DFUに立設して回転可能にする回転軸
KP ゴム製の弾性体の気密パッキン
KPS 気密パッキンKPの下方に延びたシール部
KPK 気密パッキンKPの溝・スリットに挿入されて嵌着させる固着羽根
PK キャッププレート
PKS キャッププレートPKの上端に設けた連結CプレートRPの短かい一折曲片を挿入する嵌挿スリット
PKM キャッププレートPKの内側下部に固着したマグネットであり、パッキン取付具PTの下部と磁力で吸着させる
PT 気密パッキンKPを嵌着するステンレス製のパッキン取付具
JKP 引戸取付枠の上部に取付けられ、引戸Dの上端部との気密を行う上部気密パッキン
SNは止ネジ
THは長孔
Fは床面
HWSは止ネジ
【要約】
【課題】 玄関口BKをスライド開閉する引戸Dの下端部DKと沓摺DFUとの間の隙間をシールする弾性体のシール用の細長の気密パッキンKPを取付けた構造の引戸Dにおいて、同気密パッキンKPの上下位置の高さ調整作業とパッキン交換作業とを引戸Dを玄関口BKから取り外すことなく簡単及び迅速にできるようにする。
【解決手段】 建物Bの玄関口BKに取付けてスライドさせて開閉する引戸Dにおいて、引戸Dの下端部DKとその下方の沓摺DFUとの間の隙間をシールする細長い気密パッキンKPを上下位置調整可能に且つ脱着自在に設けた引戸Dにおいて、同気密パッキンKPが対向する引戸Dの引戸表面壁面DWOの下端部分を気密パッキンの上下調整作業と取り外し作業とを可能にする広さの35mm程切除して開口し、同開口を閉鎖するキャッププレートPKを、引戸表面壁面DWIの下端部に引戸外側から取り外し可能に取付ける。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6