(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-05
(45)【発行日】2023-10-16
(54)【発明の名称】制御システム、及び、制御方法
(51)【国際特許分類】
H04M 11/00 20060101AFI20231006BHJP
H04Q 9/00 20060101ALI20231006BHJP
G08B 25/04 20060101ALI20231006BHJP
G08B 25/00 20060101ALI20231006BHJP
E05B 41/00 20060101ALI20231006BHJP
E05C 3/04 20060101ALI20231006BHJP
E06B 7/28 20060101ALI20231006BHJP
E05B 47/00 20060101ALI20231006BHJP
【FI】
H04M11/00 301
H04Q9/00 301D
G08B25/04 H
G08B25/00 510E
E05B41/00 F
E05C3/04 C
E06B7/28 A
E05B47/00 G
(21)【出願番号】P 2018187667
(22)【出願日】2018-10-02
【審査請求日】2021-06-15
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】原田 久美
(72)【発明者】
【氏名】廣木 誠
(72)【発明者】
【氏名】田中 敬一
【審査官】大橋 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-362252(JP,A)
【文献】特開2018-097655(JP,A)
【文献】特開2017-215975(JP,A)
【文献】特開2018-019313(JP,A)
【文献】特開2006-125149(JP,A)
【文献】特開2006-031534(JP,A)
【文献】特開2005-031984(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 11/00
H04Q 9/00
G08B 13/00-25/00
E05B 41/00、47/00
E06B 7/00
E05C 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末と通信可能であり、かつ、所定の区域内に設置された
電気錠と通信可能な通信部と、
前記通信部を用いて前記携帯端末へ
前記電気錠の状態を通知する第一通知機能を有効または無効に設定する設定部と、
前記第一通知機能が無効に設定され、かつ、前記携帯端末が前記所定の区域内から前記所定の区域外に移動したと判定された場合に所定の制御を実行する制御部とを備え、
前記第一通知機能は、
前記電気錠が施錠状態から解錠状態に変化するごとに、
前記電気錠の状態を前記携帯端末へ通知する機能である
制御システム。
【請求項2】
前記電気錠は、窓を解錠及び施錠するためのクレセント錠である
請求項
1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記所定の制御として、前記通信部を用いて前記携帯端末へ前記第一通知機能が無効であることを通知する第二通知機能を実行する
請求項1
または2に記載の制御システム。
【請求項4】
前記設定部は、前記第二通知機能を有効または無効に設定可能である
請求項
3に記載の制御システム。
【請求項5】
前記制御部は、前記所定の制御として、前記電気錠を解錠状態から施錠状態に変更する第一制御を実行する
請求項1
または2に記載の制御システム。
【請求項6】
前記制御部は、前記第一制御に加えて、前記電気錠を解錠状態から施錠状態に変更したことを通知する第二制御を実行する
請求項
5に記載の制御システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記所定の制御として、前記設定部に前記第一通知機能を有効に設定させる制御を行う
請求項1
または2に記載の制御システム。
【請求項8】
前記設定部は、さらに、前記第一通知機能が有効に設定され、かつ、前記携帯端末が前記所定の区域外から前記所定の区域内に移動したと判定された場合に前記第一通知機能を無効に設定する
請求項1~
7のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項9】
前記通信部は、前記携帯端末の現在位置情報を前記携帯端末から受信し、
前記制御部は、前記通信部によって受信された前記現在位置情報に基づいて前記携帯端末が前記所定の区域内から前記所定の区域外に移動したか否かを判定する
請求項1~
8のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項10】
前記現在位置情報は、現在位置が前記所定の区域内であるか否かを示し、かつ、前記現在位置の座標を示さない
請求項
9に記載の制御システム。
【請求項11】
前記
電気錠は、建物に設置され、
前記所定の区域は、前記建物に設置された無線通信装置が無線通信可能な区域であり、
前記通信部は、前記携帯端末及び前記無線通信装置の通信接続の状態を示す通信接続情報を前記携帯端末から受信し、
前記制御部は、前記通信部によって受信された前記通信接続情報に基づいて前記携帯端末が前記所定の区域内から前記所定の区域外に移動したか否かを判定する
請求項1~
10のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項12】
コンピュータによって実行される制御方法であって、
携帯端末と通信を行うことにより、所定の区域内に設置された
電気錠の状態を前記携帯端末へ通知する第一通知機能を有効または無効に設定する設定ステップと、
前記第一通知機能が無効に設定され、かつ、前記携帯端末が所定の区域内から前記所定の区域外に移動したと判定された場合に所定の制御を実行する制御ステップとを含み、
前記第一通知機能は、
前記電気錠が施錠状態から解錠状態に変化するごとに、
前記電気錠の状態を前記携帯端末へ通知する機能である
制御方法。
【請求項13】
請求項12に記載の制御方法を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、住宅へのHEMS(Home Energy Management System)の導入が進んでいる。HEMSによれば、住宅で使う電気またはガスなどのエネルギーの使用量をモニタに表示する「見える化」が実現される。また、HEMSによれば、住宅内に設置された家電機器の制御が可能である。特許文献1には、HEMSを利用して情報機器の遠隔操作を行うことができる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ユーザが機器を直接操作できないときに、当該機器の状態に起因するアクシデントの発生を抑制するための制御を行うことができる制御システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る制御システムは、携帯端末、及び、所定の区域内に設置された機器と通信可能な通信部と、前記通信部を用いて前記携帯端末へ前記機器の状態を通知する第一通知機能を有効または無効に設定する設定部と、前記第一通知機能が無効に設定され、かつ、前記携帯端末が前記所定の区域内から前記所定の区域外に移動したと判定された場合に所定の制御を実行する制御部とを備える。
【0006】
本発明の一態様に係るプログラムは、通信を行うことによって携帯端末へ機器の状態を通知する第一通知機能を有効または無効に設定する設定ステップと、前記第一通知機能が無効に設定され、かつ、前記携帯端末が所定の区域内から前記所定の区域外に移動したと判定された場合に所定の制御を実行する制御ステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様に係る制御システムは、ユーザが機器を直接操作できないときに、当該機器の状態に起因するアクシデントの発生を抑制するための制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る制御システムの機能構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、第一通知機能に基づく通知画面の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施の形態に係る制御システムの動作例1のシーケンス図である。
【
図4】
図4は、第一通知機能及び第二通知機能の設定画面の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、所定の区域を設定するための設定画面の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、現在位置情報送信処理のフローチャートである。
【
図7】
図7は、第一通知機能が無効であることを示す通知画面の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施の形態に係る制御システムの動作例2のシーケンス図である。
【
図9】
図9は、電気錠が施錠されたことを示す通知画面の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施の形態に係る制御システムの動作例3のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0010】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0011】
(実施の形態)
[構成]
まず、実施の形態に係る制御システムの構成について説明する。
図1は、実施の形態に係る制御システムの機能構成を示すブロック図である。
【0012】
実施の形態に係る制御システム10は、住宅80などの建物に設置された電気錠21、及び、開閉センサ22などの複数の防犯機器20の状態を監視し、防犯機器20の状態に関する通知を行うことができるシステムである。制御システム10は、防犯機器20と、制御装置30と、無線通信装置40と、サーバ装置50と、携帯端末60とを備える。なお、制御システム10は、少なくとも1つの防犯機器20を備えればよい。
【0013】
制御システム10は、住宅80に居住するユーザが所持する携帯端末60へ防犯機器20の状態を通知する第一通知機能を有する。第一通知機能は、より具体的には、電気錠21が解錠状態であること、または、開閉センサ22が開状態(つまり、開閉センサ22が窓または扉が開いていることを検出している状態)であることを携帯端末60へ通知する機能である。
図2は、第一通知機能に基づく通知画面の一例を示す図である。このような通知画面は、例えば、プッシュ通知によって実現される。
【0014】
このような第一通知機能によれば、ユーザが、電気錠21を施錠し忘れて外出したり、及び、窓または扉を閉め忘れて外出したりすることが抑制される。つまり、電気錠21の施錠状態、及び、開閉センサ22の状態に起因する盗難などのアクシデントの発生が抑制される。
【0015】
ところで、ユーザが住宅80内にいるときに第一通知機能が有効になっていると、電気錠21が解錠状態になるたびに(あるいは、窓または扉を開けるたび)に通知が行われるため煩わしい場合がある。そこで、制御システム10は、ユーザの携帯端末60への操作に基づいて、第一通知機能を有効または無効に設定することができる。ユーザは、外出時にのみ第一通知機能を有効にすることで、不要な通知を受けずにすむ。
【0016】
このように有効及び無効が頻繁に切り替えられることが想定されている第一通知機能の課題は、ユーザが外出時に第一通知機能を有効にし忘れてしまうことを抑制することである。そこで、ユーザが第一通知機能を無効にしたままで外出したときに第一通知機能が無効であることを通知する第二通知機能を有している。以下、このような制御システム10を構成する各装置の構成について具体的に説明する。
【0017】
[防犯機器]
まず、防犯機器20について説明する。防犯機器20は、制御装置30による監視対象となり得る機器である。防犯機器20は、例えば、電気錠21、開閉センサ22、または、人感センサ23などである。
【0018】
電気錠21は、電力によって施錠及び解錠を行う錠前装置である。電気錠21は、例えば、住宅80の玄関の扉、または、住宅80の勝手口の扉などを解錠及び施錠するためのシリンダー錠である。電気錠21は、窓を解錠及び施錠するためのクレセント錠であってもよい。また、電気錠21の解錠方式(施錠方式)は、特に限定されない。電気錠21の解錠方式(施錠方式)としては、メカニカルキー方式、カード方式、生体認証方式、及び、暗証番号入力方式などが例示される。
【0019】
開閉センサ22は、住宅80の窓の開閉を検出するセンサである。開閉センサは、例えば、窓及び窓枠の一方に取り付けられ、窓及び窓枠の他方に取り付けられたマグネットの磁力に基づいて窓の開閉状態を検出する。開閉センサ22は、住宅80の扉の開閉状態を検出してもよい。
【0020】
人感センサ23は、住宅80の敷地内(住宅80内または住宅80外)に設置され、人の存否を検知するセンサである。人感センサ23は、例えば、人の体から発せられる赤外線(言い換えれば、熱線)を検知する焦電型赤外線センサであるが、熱画像センサなどであってもよい。また、人感センサ23は、赤外線を検知する方式のセンサに限定されず、超音波などによって人の存否を検知してもよい。上述の第一通知機能は、人感センサ23によって人が検知されたこと(例えば、住宅80への侵入者が検知されたこと)を携帯端末60に通知する機能であってもよい。
【0021】
図示されないが、防犯機器20のそれぞれは、制御装置30と無線通信を行うための通信回路(言い換えれば、通信モジュール)を有し、制御装置30へ当該防犯機器20の状態を通知するための状態通知信号を送信する。また、電気錠21は、制御装置30から制御信号を受信することにより、解錠及び施錠を行うこともできる。
【0022】
[制御装置、無線通信装置]
制御装置30は、例えば、HEMSコントローラであり、住宅80内に設置され、住宅80内(あるいは、住宅80の敷地内)に設置された防犯機器20の状態の監視を行う。また、制御装置30は、電気錠21の解錠及び施錠を制御することもできる。制御装置30は、エネルギーマネジメント機能を有するHEMSコントローラに限定されず、エネルギーマネジメント機能を有しない他のホームコントローラ、または、ゲートウェイ装置であってもよい。制御装置30は、第一制御部31と、第一通信部32と、第一記憶部33とを備える。
【0023】
第一制御部31は、制御装置30に関する制御を行う。第一制御部31は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサまたは専用回路によって実現されてもよい。
【0024】
第一通信部32は、制御装置30が防犯機器20及び無線通信装置40と通信を行うための通信回路である。第一通信部32は、防犯機器20と無線通信を行うが、有線通信を行ってもよい。また、第一通信部32は、無線通信装置40と無線通信を行う。第一通信部32が行う通信の通信規格については特に限定されない。なお、第一通信部32と防犯機器20との間の通信は、例えば、ECHONET Lite(登録商標)に準拠する。
【0025】
第一記憶部33は、第一制御部31が実行する制御プログラムなどが記憶される記憶装置である。第一記憶部33は、例えば、半導体メモリによって実現される。
【0026】
無線通信装置40は、住宅80内に設置される、無線LAN(Local Area Network)ルータである。無線通信装置40には、制御装置30が通信接続される。制御装置30及びサーバ装置50の間の通信は、無線通信装置40を介して行われる。
【0027】
また、携帯端末60が無線通信装置40の通信可能範囲内に入ると、無線通信装置40には携帯端末60が通信接続される。携帯端末60が無線通信装置40の通信可能範囲内に位置する場合には、携帯端末60及びサーバ装置50の間の通信は、無線通信装置40を介して行われる。携帯端末60が無線通信装置40の通信可能範囲外に位置する場合には、携帯端末60及びサーバ装置50の間の通信は、無線通信装置40を介さず、かつ、移動体通信ネットワークを介して行われる。
【0028】
[サーバ装置]
サーバ装置50は、第二通知機能に関連する各種情報処理を行う。サーバ装置50は、例えば、制御装置30の製造メーカによって提供される。サーバ装置50は、情報処理部51と、通信部52と、記憶部53とを備える。
【0029】
情報処理部51は、第二通知機能に関する情報処理を行う。情報処理部51は、設定部54と、制御部55とを備える。情報処理部51は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサまたは専用回路によって実現されてもよい。
【0030】
通信部52は、サーバ装置50が無線通信装置40及び携帯端末60と通信を行うための通信回路である。通信部52は、無線通信装置40及び制御装置30を介して防犯機器20と通信を行うこともできる。つまり、通信部52は、携帯端末60、及び、防犯機器20と通信可能である。通信部52が行う通信の通信規格については特に限定されない。
【0031】
記憶部53は、情報処理部51が実行する制御プログラムなどが記憶される記憶装置である。記憶部53は、例えば、半導体メモリによって実現される。
【0032】
[携帯端末]
携帯端末60は、ユーザが所有する、スマートフォンまたはタブレット端末などの携帯型の情報端末である。携帯端末60は、操作受付部61と、第二制御部62と、第二通信部63と、表示部64と、現在位置取得部65と、第二記憶部66とを備える。
【0033】
操作受付部61は、ユーザの操作を受け付ける。操作受付部61は、例えば、タッチパネル、及び、ハードウェアボタンなどによって実現される。
【0034】
第二制御部62は、操作受付部61によって受け付けられた操作などに基づいて、各種情報処理を行う。第二制御部62は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサまたは専用回路によって実現されてもよい。
【0035】
第二通信部63は、携帯端末60が無線通信装置40またはサーバ装置50と通信を行うための通信回路である。第二通信部63は、例えば、無線通信装置40とは、近距離無線通信を行い、サーバ装置50とは移動体通信ネットワークを介した無線通信を行う。第二通信部63によって行われる無線通信の通信規格については特に限定されない。
【0036】
表示部64は、第二制御部62の制御に基づいて表示画面を表示する。表示部64は、具体的には、液晶パネルまたは有機EL(Electro Luminescence)パネルなどを表示デバイスとして含むディスプレイである。
【0037】
現在位置取得部65は、携帯端末60の現在位置を取得(言い換えれば、算出)し、取得した現在位置を示す現在位置情報を第二制御部62に出力する。現在位置取得部65は、例えば、GPS(Global Positioning System)モジュールによって実現される。
【0038】
第二記憶部66は、第二制御部62によって実行される制御プログラム等が記憶される記憶装置である。第二記憶部66は、例えば、半導体メモリによって実現される。
【0039】
[動作例1]
次に、制御システム10の動作例1について説明する。
図3は、制御システム10の動作例1のシーケンス図である。
【0040】
まず、携帯端末60の操作受付部61は、第一通知機能を有効または無効、及び、第二通知機能の有効または無効を設定するためのユーザの設定操作を受け付ける(S11)。ステップS11において、携帯端末60の表示部64には
図4に示されるような設定画面が表示される。
図4は、第一通知機能及び第二通知機能の設定画面の一例を示す図である。
【0041】
図4に示される設定画面において、ユーザは、第一通知機能(図中ではセキュリティ通知機能と記載)を有効にするか否か、及び、第二通知機能(場所を離れたときにセキュリティ通知機能が有効でなければお知らせ)を有効にするか否かを設定することができる。
【0042】
また、ユーザは、
図4の設定画面を通じて、所定の区域を設定する。所定の区域は、ユーザが外出したか否かを判定するためのパラメータであり、所定区域がどのように用いられるかは後述される。所定の区域の設定においては、
図4の設定画面から画面が遷移する。
図5は、所定の区域を設定するための設定画面の一例を示す図である。
図5に示されるように、ユーザは地図上の位置を選択することで、選択した位置を中心とした円形の区域が所定の区域として設定される。ユーザは、例えば、住宅80の位置を中心として円形の区域を設定する。この場合、住宅80に設置された防犯機器20は、所定の区域内に設置されていることになる。所定の区域を示す設定情報は、第二制御部62によって携帯端末60の第二記憶部66に記憶される。
【0043】
次に、第二制御部62は、第二通信部63にステップS11において設定された内容を示す設定情報を送信させる(S12)。第二通信部63によって送信された設定情報は、サーバ装置50の通信部52によって受信され、設定部54によって記憶部53に記憶される(S13)。つまり、設定部54は、第一通知機能を有効または無効に設定し、かつ、第二通知機能を有効または無効に設定する。なお、記憶部53に記憶される設定情報には、所定の区域に関する設定情報は含まれなくてもよい。
【0044】
一方で、制御装置30の第一通信部32は、第一制御部31の制御に基づいて防犯機器20の状態を示す防犯機器情報を送信する(S14)。送信された防犯機器情報は、サーバ装置50の通信部52によって受信され、情報処理部51によって記憶部53に記憶される(S15)。なお、防犯機器情報の送信タイミングは、
図3に示されるようなタイミングに限定されない。制御装置30は、防犯機器20の状態が変わるごとに防犯機器情報を送信してもよいし、所定の時間間隔で防犯機器情報を送信してもよいし、サーバ装置50からの要求に応じて防犯機器情報を送信してもよい。この結果、サーバ装置50の記憶部53内の防犯機器情報が逐次更新される。
【0045】
その後、携帯端末60の第二制御部62は、現在位置情報送信処理を行う(S16)。
図6は、現在位置情報送信処理のフローチャートである。
【0046】
まず、現在位置取得部65は、携帯端末60の現在位置(つまり、座標)を取得する(S31)。次に、第二制御部62は、携帯端末60の現在位置が所定の区域内であるか否かを判定する(S32)。第二制御部62は、現在位置が所定の区域内であると判定された場合(S32でYes)、「0」に設定されたフラグを含む現在位置情報を第二通信部63に送信させる(S33)。第二制御部62は、現在位置が所定の区域外であると判定された場合(S32でNo)、「1」に設定されたフラグを含む現在位置情報を第二通信部63に送信させる(S34)。現在位置情報は、例えば、数秒程度の所定の時間間隔で送信される。フラグの論理は逆であってもよい。
【0047】
このように、携帯端末60の現在位置が所定の区域内であるか否かを示すフラグを含み、携帯端末60の現在位置の座標を含まない現在位置情報が送信されれば、ユーザの現在位置の座標がサーバ装置50に送信されないため、ユーザのプライバシーを保護することができる。
【0048】
なお、ステップS32の判定が携帯端末60によって行われることは必須ではなく、携帯端末60から携帯端末60の現在位置を示す座標が現在位置情報として送信され、これを受信したサーバ装置50がステップS32と同様の判定を行ってもよい。
【0049】
一方、サーバ装置50の通信部52はこのような現在位置情報を受信し、制御部55は、受信した現在位置情報に基づく判定を行う(S17)。制御部55は、現在位置情報に含まれるフラグに基づいて、携帯端末60が所定の区域内から所定の区域外に移動したか否かを判定する。つまり、制御部55は、携帯端末60が住宅80から一定距離以上離れたか否かを判定する。
【0050】
制御部55は、現在位置情報に含まれるフラグに基づいて携帯端末60が所定の区域内から所定の区域外に移動した(つまり、フラグが0から1に変化した)と判定すると、第一通知機能及び第二通知機能の設定に関する判定を行う(S18)。制御部55は、記憶部53に記憶された設定情報を参照することにより、第一通知機能が無効であり、かつ、第二通知機能が有効であるか否かを判定する。なお、携帯端末60が所定の区域内から所定の区域外に移動していないと判定された場合には、ステップS18以降の処理は行われない。
【0051】
制御部55は、第一通知機能が無効であり、かつ、第二通知機能が有効であると判定すると、通信部52に第一通知機能が無効であることを示す無効通知を送信させる(S19)。無効通知は、第二通知機能に基づく通知である。第一通知機能が無効であり、かつ、第二通知機能が有効であると判定されなかった場合には、ステップS19以降の処理は行われない。
【0052】
無効通知は、携帯端末60の第二通信部63によって受信され、携帯端末60の表示部64には、第一通知機能が無効であることを示し、かつ、第一通知機能を有効にする設定変更の承認を求める通知画面が表示される(S20)。
図7は、第一通知機能が無効であることを示し、かつ、第一通知機能を有効にする設定変更の承認を求める通知画面の一例を示す図である。このような通知画面は、例えば、プッシュ通知によって実現される。
【0053】
図7のような通知画面の表示中に操作受付部61によって設定変更の承認操作が受け付けられると(S21)、第二制御部62は、第二通信部63に第一通知機能を有効にするための設定変更情報を送信させる(S22)。サーバ装置50の通信部52によって設定変更情報が受信されると、設定部54は、記憶部53に記憶された設定情報を更新する(S23)。この更新により、第一通知機能が無効から有効に設定変更される。
【0054】
この結果、例えば、上記ステップS15において記憶された防犯機器情報によって電気錠21が解錠状態であることが示される場合、サーバ装置50から携帯端末60へ通知が行われ、携帯端末60の表示部64に上記
図2に示されるような通知画面が表示される。防犯機器情報によって開閉センサ22が開状態であることが示される場合も同様である。
【0055】
以上説明したように、制御システム10は、第一通知機能が無効に設定され、かつ、携帯端末60が所定の区域内から所定の区域外に移動したと判定された場合に、第二通知機能を実行する。第二通知機能は、通信部52を用いて携帯端末60へ第一通知機能が無効であることを通知する機能である。
【0056】
このような制御システム10は、ユーザが第一通知機能を無効にした状態で住宅80から外出したと推定される場合に、当該ユーザに第一通知機能が無効であることを通知することができる。電気錠21の状態、及び、開閉センサ22の状態を通知する第一通知機能をユーザが有効にし忘れてしまうことが抑制されるため、住宅80における盗難などのアクシデントが発生しにくくなる。
【0057】
なお、第二通知機能を無効に設定可能であることは必須ではなく、第二通知機能は常に有効であってもよい。また、ステップ
S18の通知機能に関する判定が行われるタイミングは、
図3のようなタイミングに限定されない。例えば、ステップ
S18の通知機能に関する判定は、ステップS15の前に行われてもよい。
【0058】
[動作例2]
制御システム10が第二通知機能を有することは必須ではない。以下、このような制御システム10の動作例2について説明する。
図8は、制御システム10の動作例2のシーケンス図である。なお、以下の動作例2の説明では、動作例1との相違点を中心に説明が行われ、既出事項の説明は省略される。
【0059】
動作例2では、動作例1と同様に、ステップS11~ステップS17の処理が行われた後、第一通知機能の設定に関する判定が行われる(S40)。ステップS17において携帯端末60が所定の区域内から所定の区域外に移動したと判定され、かつ、ステップS40において、第一通知機能が無効であると判定されると、制御部55は、記憶部53に記憶された防犯機器情報を参照することにより電気錠21の状態の判定を行う(S41)。なお、第一通知機能が無効であると判定されなかった場合には、ステップS41以降の処理は行われない。
【0060】
制御部55は、電気錠21が解錠状態であると判定すると、電気錠21を解錠状態から施錠状態に変更する第一制御を実行する。制御部55は、具体的には、通信部52に制御指令を送信させる(S42)。電気錠21が解錠状態でない(つまり、施錠状態である)と判定された場合には、ステップS42以降の処理は行われない。
【0061】
制御装置30の第一制御部31は、第一通信部32によって制御指令が受信されると(S43)、電気錠21の施錠制御を行う(S44)。第一制御部31は、具体的には、電気錠21に制御信号を送信することにより、電気錠21を施錠する。このように、サーバ装置50の制御部55は、通信部52を用いて制御指令を送信することにより、電気錠21を解錠状態から施錠状態に変更する第一制御を実行する。
【0062】
その後、制御装置30の第一通信部32は、第一制御部31の制御に基づいて電気錠21の状態を示す防犯機器情報を送信する(S45)。送信された防犯機器情報は、サーバ装置50の通信部52によって受信され、情報処理部51によって記憶部53に記憶される(S46)。つまり、記憶部53に記憶された防犯機器情報における電気錠21の状態が更新される。
【0063】
制御部55は、第一制御の後、防犯機器情報における電気錠21の状態が更新されると、電気錠21が解錠状態から施錠状態に変更されたことを通知する第二制御を実行する。制御部55は、具体的には、通信部52に施錠通知を送信させる(S47)。
【0064】
施錠通知は、携帯端末60の第二通信部63によって受信され、携帯端末60の表示部64には、電気錠21が施錠されたことを示す通知画面が表示される(S48)。
図9は、電気錠21が施錠されたことを示す通知画面の一例を示す図である。このような通知画面は、例えば、プッシュ通知によって実現される。このように、サーバ装置50の制御部55は、通信部52を用いて施錠通知を送信することにより、電気錠21を解錠状態から施錠状態に変更したことを通知する第二制御を実行する。
【0065】
以上説明したように、制御システム10は、第一通知機能が無効に設定され、かつ、携帯端末60が所定の区域内から所定の区域外に移動したと判定された場合に、電気錠21を解錠状態から施錠状態に変更する第一制御を実行する。これにより、電気錠21が解錠状態のままユーザが外出してしまうことが抑制されるため、住宅80における盗難などのアクシデントが発生しにくくなる。
【0066】
[動作例3]
携帯端末60が所定の区域内から所定の区域外に移動したことを判定する方法は、携帯端末60の現在位置情報を用いた方法に限定されない。例えば、携帯端末60の第二通信部63は、移動体通信ネットワークを用いた無線通信を行っているときに無線通信装置40の通信可能範囲に入ると当該無線通信を無線通信装置40との近距離無線通信に切り替える機能を有する。携帯端末60が所定の区域内から所定の区域外に移動したことは、このような切り替え機能を用いて判定されてもよい。
図10は、このような制御システム10の動作例3のシーケンス図である。なお、以下の動作例3の説明では、動作例1との相違点を中心に説明が行われ、既出事項の説明は省略される。
【0067】
動作例3では、ステップS11~ステップS15の処理が行われた後、携帯端末60の第二制御部62は、通信状態情報を送信する(S51)。通信状態情報は、第二通信部63が移動体通信ネットワークを用いた無線通信を行っているか、無線通信装置40との近距離無線通信を行っているかを示す情報である。第二制御部62は、第二通信部63が移動体通信ネットワークを用いた無線通信を行っていると判定された場合、「0」に設定されたフラグを含む通信状態情報を第二通信部63に送信させる。第二制御部62は、無線通信装置40との近距離無線通信を行っていると判定された場合、「1」に設定されたフラグを含む通信状態情報を第二通信部63に送信させる。通信状態情報は、例えば、数秒程度の所定の時間間隔で送信される。フラグの論理は逆であってもよい。
【0068】
サーバ装置50の通信部52はこのような通信状態情報を受信し、制御部55は、受信された通信状態情報に基づく判定を行う(S52)。制御部55は、通信状態情報に含まれるフラグに基づいて、携帯端末60が所定の区域内(つまり、無線通信装置40の通信範囲内)から所定の区域外(つまり、無線通信装置40の通信範囲外)に移動したか否かを判定する。つまり、制御部55は、携帯端末60がユーザの自宅から一定距離以上離れたか否かを判定する。
【0069】
制御部55は、通信状態情報に含まれるフラグに基づいて携帯端末60が所定の区域内から所定の区域外に移動したと判定すると、通信部52に無効通知を送信させる(S19)。以降の処理は動作例1と同様である。携帯端末60が所定の区域内から所定の区域外に移動していないと判定された場合には、ステップS19以降の処理は行われない。
【0070】
以上説明したように、動作例3においても、制御システム10は、第一通知機能が無効に設定され、かつ、携帯端末60が所定の区域内から所定の区域外に移動したと判定された場合に、第二通知機能を実行する。このような制御システム10は、ユーザが第一通知機能を無効にした状態で住宅80から外出したと推定される場合に、当該ユーザに第一通知機能が無効であることを通知することができる。電気錠21の状態、及び、開閉センサ22の状態を通知する第一通知機能をユーザが有効にし忘れてしまうことが抑制されるため、住宅80における盗難などのアクシデントが発生しにくくなる。なお、動作例3の通信状態情報を用いた判定は、動作例2と組み合わされてもよい。
【0071】
また、ユーザが所定の区域内から所定の区域外に移動したか否かを判定する方法は、動作例1~動作例3のように携帯端末60を用いた方法に限定されない。上述のように、制御装置30は、HEMSコントローラであり、住宅80の敷地内に設置された家電機器の消費電力の管理を行っている。そこで、住宅80における消費電力の合計が比較的多い場合には、ユーザが住宅80内に存在すると推定され、住宅80における消費電力の合計が比較的少ない場合には、ユーザが住宅80内に不在であると推定される。したがって、サーバ装置50は、住宅80内の消費電力の合計を示す消費電力情報を制御装置30から取得することで、取得された消費電力情報に基づいて住宅80内にユーザがいるか否か(つまり、ユーザが所定の区域内から所定の区域外に移動したか否か)を判定することも可能である。
【0072】
その他に、住宅80内に人の体から発せられる赤外線を検出する焦電型赤外線センサ(例えば、人感センサ23)が設けられ、このような焦電型赤外線センサの検知結果に基づいてユーザが所定の区域内(つまり、住宅80内)から所定の区域外(つまり、住宅80外)に移動したか否かを判定することも可能である。
【0073】
[変形例]
上記動作例1及び動作例3では、サーバ装置50は、携帯端末60へ無効通知を送信した後、承認操作が受け付けられたことに基づいて第一通知機能が有効に設定されたが、無効通知の送信、及び、承認操作の受け付けに関連する処理は省略されてもよい。つまり、ステップS19~ステップS23の処理が省略され、制御部55は、ステップS17において携帯端末60が所定の区域内から所定の区域外に移動したと判定され、かつ、ステップS18において第一通知機能が無効に設定されていると判定された場合に、設定部54に第一通知機能を有効に設定させる制御を行ってもよい。
【0074】
また、これとは逆に、設定部54は、第一通知機能が有効に設定され、かつ、携帯端末60が所定の区域外から所定の区域内に移動したと判定された場合に第一通知機能を無効に設定してもよい。この場合、動作例1及び動作例3と同様に、第一通知機能が有効であることを通知するための有効通知の送信、及び、承認操作の受け付けに関連する処理が行われてもよいし、これらは省略されてもよい。
【0075】
このように、第一通知機能の有効及び無効は、携帯端末60の現在位置に応じて切り替えられてもよい。これにより、ユーザが外出時に第一通知機能を有効にし忘れてしまうこと、及び、ユーザが帰宅時に第一通知機能を無効にし忘れてしまうことが抑制される。
【0076】
[効果等]
以上説明したように、制御システム10は、携帯端末60、及び、所定の区域内に設置された機器と通信可能な通信部52と、通信部52を用いて携帯端末60へ機器の状態を通知する第一通知機能を有効または無効に設定する設定部54と、第一通知機能が無効に設定され、かつ、携帯端末60が所定の区域内から所定の区域外に移動したと判定された場合に所定の制御を実行する制御部55とを備える。
【0077】
このような制御システム10は、第一通知機能が無効に設定されたまま、携帯端末60のユーザが機器の設置場所から離れたときに第一通知機能が無効に設定されていることを通知する制御を行うことができる。また、制御システム10は、第一通知機能が無効に設定されたまま、携帯端末60のユーザが機器の設置場所から離れたときに機器の状態をより安全な状態に変更する制御を行うことができる。つまり、制御システム10は、ユーザが機器を直接操作できないときに、当該機器の状態に起因するアクシデントの発生を抑制するための制御を行うことができる。
【0078】
また、例えば、上記機器は、防犯機器20であり、第一通知機能は、防犯機器20の状態を携帯端末60へ通知する機能である。
【0079】
このような制御システム10は、防犯機器20の状態を携帯端末60へ通知することができる。
【0080】
また、例えば、防犯機器20は、電気錠21であり、第一通知機能は、電気錠21の解錠状態を携帯端末60へ通知する機能である。
【0081】
このような制御システム10は、電気錠21の解錠状態を携帯端末60へ通知することができる。
【0082】
また、例えば、電気錠21は、窓を解錠及び施錠するためのクレセント錠である。
【0083】
このような制御システム10は、クレセント錠の解錠状態を携帯端末60へ通知することができる。
【0084】
また、例えば、防犯機器20は、窓または扉の開閉センサ22であり、第一通知機能は、開閉センサ22の開状態を携帯端末60へ通知する機能である。
【0085】
このような制御システム10は、開閉センサ22の開状態を携帯端末60へ通知することができる。
【0086】
また、動作例1では、制御部55は、所定の制御として、通信部52を用いて携帯端末60へ第一通知機能が無効であることを通知する第二通知機能を実行する。
【0087】
このような制御システム10は、第一通知機能が無効に設定されたまま、携帯端末60のユーザが機器の設置場所から離れたときに第一通知機能が無効に設定されていることを通知することができる。
【0088】
また、例えば、防犯機器20は、人感センサ23であり、第一通知機能は、人感センサ23によって人が検知されたことを携帯端末60へ通知する機能である。
【0089】
このような制御システム10は、人感センサ23によって人が検知されたことを携帯端末60へ通知することができる。
【0090】
また、例えば、設定部54は、第二通知機能を有効または無効に設定可能である。
【0091】
これにより、携帯端末60のユーザは、第二通知機能を有効または無効に設定することができる。
【0092】
また、動作例2では、制御部55は、所定の制御として、電気錠21を解錠状態から施錠状態に変更する第一制御を実行する。
【0093】
このような制御システム10は、第一通知機能が無効に設定されたまま、携帯端末60のユーザが機器の設置場所から離れたときに、電気錠21を、第一通知機能を有効にする必要が無い状態(つまり、施錠状態)に変更することができる。
【0094】
また、動作例2では、制御部55は、第一制御に加えて、電気錠21を解錠状態から施錠状態に変更したことを通知する第二制御を実行する。
【0095】
このような制御システム10は、電気錠21が解錠状態から施錠状態に変更されたことを通知することができる。
【0096】
また、変形例では、制御部55は、所定の制御として、設定部54に第一通知機能を有効に設定させる制御を行う。
【0097】
これにより、ユーザが外出時に第一通知機能を有効にし忘れてしまうことが抑制される。
【0098】
また、変形例では、設定部54は、さらに、第一通知機能が有効に設定され、かつ、携帯端末60が所定の区域外から所定の区域内に移動したと判定された場合に第一通知機能を無効に設定する。
【0099】
これにより、ユーザが帰宅時に第一通知機能を無効にし忘れてしまうことが抑制される。
【0100】
また、動作例1及び2では、通信部52は、携帯端末60の現在位置情報を携帯端末60から受信する。制御部55は、通信部52によって受信された現在位置情報に基づいて携帯端末60が所定の区域内から所定の区域外に移動したか否かを判定する。
【0101】
このような制御システム10は、携帯端末60の現在位置情報に基づいて携帯端末60が所定の区域内から所定の区域外に移動したか否かを判定することができる。
【0102】
また、例えば、現在位置情報は、現在位置が所定の区域内であるか否かを示し、かつ、現在位置の座標を示さない。
【0103】
このような制御システム10においては、携帯端末60の現在位置の座標が携帯端末60から外部に送信されないため、携帯端末60のユーザのプライバシーを保護することができる。
【0104】
また、動作例3では、上記機器は、住宅80に設置され、所定の区域は、住宅80に設置された無線通信装置40が無線通信可能な区域である。住宅80は、建物の一例である。通信部52は、携帯端末60及び無線通信装置40の通信接続の状態を示す通信接続情報を携帯端末60から受信する。制御部55は、通信部52によって受信された通信接続情報に基づいて携帯端末60が所定の区域内から所定の区域外に移動したか否かを判定する。
【0105】
このような制御システム10は、携帯端末60及び無線通信装置40の通信接続の状態を示す通信接続情報に基づいて携帯端末60が所定の区域内から所定の区域外に移動したか否かを判定することができる。
【0106】
また、制御システム10などのコンピュータが実行するプログラムは、通信を行うことによって携帯端末60へ機器の状態を通知する第一通知機能を有効または無効に設定する設定ステップと、第一通知機能が無効に設定され、かつ、携帯端末60が所定の区域内から所定の区域外に移動したと判定された場合に所定の制御を実行する制御ステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0107】
このようなプログラムは、第一通知機能が無効に設定されたまま、携帯端末60のユーザが機器の設置場所から離れたときに第一通知機能が無効に設定されていることを通知する制御を実現することができる。また、上記プログラムは、第一通知機能が無効に設定されたまま、携帯端末60のユーザが機器の設置場所から離れたときに機器の状態をより安全な状態に変更する制御を実現することができる。つまり、上記プログラムによれば、ユーザが機器を直接操作できないときに、当該機器の状態に起因するアクシデントの発生を抑制するための制御が実現される。
【0108】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0109】
例えば、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。例えば、サーバ装置によって行われる処理の一部または全部は、制御装置によって行われてもよい。
【0110】
また、上記実施の形態における装置間の通信方法については特に限定されるものではない。装置間では、無線通信が行われてもよいし、有線通信が行われてもよい。また、装置間では、無線通信及び有線通信が組み合わされてもよい。また、上記実施の形態において2つの装置が通信を行う場合、2つの装置間には図示されない中継装置が介在してもよい。
【0111】
また、上記実施の形態のシーケンス図及びフローチャートで説明された処理の順序は、一例である。複数の処理の順序は変更されてもよいし、複数の処理は並行して実行されてもよい。
【0112】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0113】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0114】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0115】
例えば、本発明は、制御システムなどのコンピュータによって実行される制御方法として実現されてもよいし、このような制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。また、本発明は、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0116】
また、上記実施の形態では、制御システムは、複数の装置によって実現されたが、単一の装置として実現されてもよい。制御システムは、例えば、サーバ装置に相当する単一の装置として実現されてもよいし、制御装置に相当する単一の装置として実現されてもよい。制御システムが複数の装置によって実現される場合、制御システムが備える構成要素は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。
【0117】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0118】
10 制御システム
20 防犯機器
21 電気錠
22 開閉センサ
23 人感センサ
40 無線通信装置
52 通信部
54 設定部
55 制御部
60 携帯端末
80 住宅(建物)