(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-05
(45)【発行日】2023-10-16
(54)【発明の名称】照明システム
(51)【国際特許分類】
H05B 47/105 20200101AFI20231006BHJP
H05B 45/20 20200101ALI20231006BHJP
H05B 47/11 20200101ALI20231006BHJP
H05B 47/155 20200101ALI20231006BHJP
【FI】
H05B47/105
H05B45/20
H05B47/11
H05B47/155
(21)【出願番号】P 2020072378
(22)【出願日】2020-04-14
【審査請求日】2023-01-16
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】松林 容子
(72)【発明者】
【氏名】船本 万里
【審査官】坂口 達紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-044006(JP,A)
【文献】特開2000-357591(JP,A)
【文献】特開2018-056014(JP,A)
【文献】特開平05-087373(JP,A)
【文献】特開2009-230907(JP,A)
【文献】特開2020-057618(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 45/20-45/28
47/105-47/14
47/155
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照射する光の光量及び光色を調整可能な第1照明器具と、
前記第1照明器具が照射する光の光量及び光色を調整するための調光信号を生成する信号生成部とを備え、
前記第1照明器具は、
第1光色を有する第1光を発する第1光源と、
前記第1光色よりも色みが強い第2光色を有する第2光を発する第2光源と、
第3光色を有する第3光を発する第3光源と、
前記第3光色よりも色みが強い第4光色を有する第4光を発する第4光源と、
前記信号生成部から前記調光信号を取得し、前記調光信号に基づいて、前記第1光
源、前記第2光源
、前記第3光源及び前記第4光源それぞれの光量を調整する光源制御部とを備え、
前記信号生成部は、前記第1照明器具が照射する光の光色を前記第1光色と前記第2光色との間
又は前記第3光色と前記第4光色との間で繰り返し変化させる前記調光信号を生成し、
前記第1照明器具が照射する光の光色は、前記第1光色から前記第2光色へ変化するにつれて色みが強くな
り、
前記第1照明器具が照射する光の光色は、前記第3光色から前記第4光色へ変化するにつれて色みが強くなり、
前記第2光色は寒色系の光色であり、前記第4光色は暖色系の光色であり、
前記第2光源が発することができる前記第2光の最大光量は、前記第4光源が発することができる前記第4光の最大光量よりも大きい
照明システム。
【請求項2】
白色光を照射する第2照明器具をさらに備え、
前記第1照明器具は、前記第2照明器具が光を照射する範囲の外側に光を照射する
請求項
1に記載の照明システム。
【請求項3】
照射する光の光量及び光色を調整可能な第1照明器具と、
前記第1照明器具が照射する光の光量及び光色を調整するための調光信号を生成する信号生成部と、
白色光を照射する第2照明器具とを備え、
前記第1照明器具は、
第1光色を有する第1光を発する第1光源と、
前記第1光色よりも色みが強い第2光色を有する第2光を発する第2光源と、
前記信号生成部から前記調光信号を取得し、前記調光信号に基づいて、前記第1光源及び前記第2光源それぞれの光量を調整する光源制御部とを備え、
前記信号生成部は、前記第1照明器具が照射する光の光色を前記第1光色と前記第2光色との間で繰り返し変化させる前記調光信号を生成し、
前記第1照明器具が照射する光の光色は、前記第1光色から前記第2光色へ変化するにつれて色みが強くなり、
前記第1照明器具は、前記第2照明器具が光を照射する範囲の外側に光を照射し、
前記第2照明器具は、光量が調整可能な照明器具であり、
前記信号生成部は、前記第2照明器具が照射する光の光量を示す情報である光量情報を取得し、取得した前記光量情報に基づいて、前記第2照明器具が照射する光の光量と正に相関した光量の光を前記第1照明器具に照射させる前記調光信号を生成する
照明システム。
【請求項4】
前記第1照明器具は、
第3光色を有する第3光を発する第3光源と、
前記第3光色よりも色みが強い第4光色を有する第4光を発する第4光源とをさらに備え、
前記光源制御部は、前記調光信号に基づいて、前記第1光源、前記第2光源、前記第3光源及び前記第4光源それぞれの光量を調整し、
前記信号生成部は、前記第1照明器具が照射する光の光色を前記第1光色と前記第2光
色との間又は前記第3光色と前記第4光色との間で繰り返し変化させる前記調光信号を生成し、
前記第1照明器具が照射する光の光色は、前記第3光色から前記第4光色へ変化するにつれて色みが強くなり、
前記第2光色及び前記第4光色のうち、一方は寒色系の光色であり、他方は暖色系の光色である
請求項
3に記載の照明システム。
【請求項5】
照射する光の光量及び光色を調整可能な第1照明器具と、
前記第1照明器具が照射する光の光量及び光色を調整するための調光信号を生成する信号生成部と、
白色光を照射する第2照明器具とを備え、
前記第1照明器具は、
第1光色を有する第1光を発する第1光源と、
前記第1光色よりも色みが強い第2光色を有する第2光を発する第2光源と、
第3光色を有する第3光を発する第3光源と、
前記第3光色よりも色みが強い第4光色を有する第4光を発する第4光源と、
前記信号生成部から前記調光信号を取得し、前記調光信号に基づいて、前記第1光源、前記第2光源、前記第3光源及び前記第4光源それぞれの光量を調整する光源制御部と、を備え、
前記信号生成部は、前記第1照明器具が照射する光の光色を前記第1光色と前記第2光色との間又は前記第3光色と前記第4光色との間で繰り返し変化させる前記調光信号を生成し、
前記第1照明器具が照射する光の光色は、前記第1光色から前記第2光色へ変化するにつれて色みが強くなり、
前記第1照明器具が照射する光の光色は、前記第3光色から前記第4光色へ変化するにつれて色みが強くなり、
前記第2光色及び前記第4光色のうち、一方は寒色系の光色であり、他方は暖色系の光色であり、
前記第1照明器具は、前記第2照明器具が光を照射する範囲の外側に光を照射し、
前記信号生成部は、前記第2照明器具が照射する光の相関色温度を示す情報である光色情報を取得し、取得した前記光色情報に基づいて、前記第2照明器具が照射する白色光の相関色温度が5000K以上である場合には、寒色系の光色の光を前記第1照明器具に照射させる前記調光信号を生成し、前記第2照明器具が照射する白色光の相関色温度が5000K未満である場合には、暖色系の光色の光を前記第1照明器具に照射させる前記調光信号を生成する
照明システム。
【請求項6】
前記第2照明器具は、作業者が作業を行う作業領域に光を照射する
請求項
2から5のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項7】
前記信号生成部は、空調機器の設定温度、気温、季節及び時間帯のうち少なくとも1つを示す情報である環境情報を取得し、取得した前記環境情報に基づいて決定した光色の光を前記第1照明器具に照射させる前記調光信号を生成する
請求項
1、2及び4のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項8】
前記信号生成部は、前記第1光色から前記第2光色への色みの変化速度が、前記第2光色から前記第1光色への色みの変化速度よりも速い前記調光信号を生成する
請求項
1から7のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項9】
前記信号生成部は、前記第1照明器具が照射する光の光色を前記第1光色と前記第2光色との間で繰り返し変化させる周期が30分以下である前記調光信号を生成する
請求項
1から8のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項10】
前記信号生成部は、前記照明システムが設置されている空間で流れている楽曲に関する情報である楽曲情報を取得し、取得した前記楽曲情報における前記楽曲の特徴に基づいた周期で、前記第1照明器具が照射する光の光色を前記第1光色と前記第2光色との間で繰り返し変化させる前記調光信号を生成する
請求項
1から9のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項11】
前記第1照明器具が照射する光の光色の前記第1光色に対する色差をΔEとした場合に、前記第1光色から前記第2光色への色みの変化速度は、200msにつきΔEの変化が0.002以上であり、前記第2光色から前記第1光色への色みの変化速度は200msにつきΔEの変化が0.002未満である
請求項1から10のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項12】
前記信号生成部は、前記第1照明器具が照射する光の光色を前記第1光色と前記第2光色との間で繰り返し変化させる周期が20秒以上30分以下である前記調光信号を生成する
請求項1から11のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項13】
前記第2光色は、CIE1931色空間のxy色度図において、(x,y)=(0.200,0.175)、(x,y)=(0.275,0.270)、(x,y)=(0.220,0.360)及び(x,y)=(0.155,0.275)の4点を頂点とする四角形の領域に位置する色度座標の光色である、
請求項1から12のいずれか1項に記載の照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
照明器具等が照射する光の光色に応じて、人が感じる温度が変化する、つまり、人が温冷感を感じることが知られている。例えば、人は、寒色系の光色を見ると冷たさ(冷感)を感じ、暖色系の光色を見ると温かさ(温感)を感じる。
【0003】
このことを利用して、例えば、特許文献1では、人の快適性を維持又は向上させるために、湿度及び温度に基づいて、光源の光色を制御する照明装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の照明器具では、照明器具に照射される照明空間に長時間滞在する人に対しては、温冷感を感じさせる効果が低下する場合がある。
【0006】
そこで、本発明では、効果的に人に温冷感を感じさせることができる照明システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る照明システムは、照射する光の光量及び光色を調整可能な第1照明器具と、前記第1照明器具が照射する光の光量及び光色を調整するための調光信号を生成する信号生成部とを備え、前記第1照明器具は、第1光色を有する第1光を発する第1光源と、前記第1光色よりも色みが強い第2光色を有する第2光を発する第2光源と、前記信号生成部から前記調光信号を取得し、前記調光信号に基づいて、前記第1光源及び前記第2光源それぞれの光量を調整する光源制御部とを備え、前記信号生成部は、前記第1照明器具が照射する光の光色を前記第1光色と前記第2光色との間で繰り返し変化させる前記調光信号を生成し、前記第1照明器具が照射する光の光色は、前記第1光色から前記第2光色へ変化するにつれて色みが強くなる。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る照明システムによれば、効果的に人に温冷感を感じさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る照明システムの構成を模式的に示す図である。
【
図2】
図2は、実施の形態に係る照明システムの構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施の形態に係る第1照明器具の第1光源、第2光源、第3光源及び第4光源が発する光の光色を説明するためのCIE1931色空間のxy色度図である。
【
図4】
図4は、実施の形態に係る第1照明器具の第1光源、第2光源、第3光源及び第4光源の断面を示す模式図である。
【
図5】
図5は、実施の形態に係る第1照明器具の調色範囲の一例を示すCIE1931色空間のxy色度図である。
【
図6】
図6は、時間経過に伴う温冷感の変化の例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施の形態に係る第1照明器具が照射する光の色みの経時変化の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、色弁別に対する提示開始時間遅れの影響を示す図である。
【
図9】
図9は、実施の形態に係る信号生成部の動作例1のフローチャートである。
【
図10】
図10は、実施の形態に係る信号生成部の動作例2のフローチャートである。
【
図11】
図11は、実施の形態に係る信号生成部の動作例3のフローチャートである。
【
図13】
図13は、実施の形態に係る信号生成部の動作例4のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、本発明を示すために適宜強調、省略、又は比率の調整を行った模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではなく、実際の形状、位置関係、及び比率とは異なる場合がある。
【0011】
(実施の形態)
以下、本実施の形態に係る照明システムについて説明する。
【0012】
[照明システムの構成]
まず、
図1及び
図2を用いて、本実施の形態に係る照明システムの構成について説明する。
【0013】
図1は、本実施の形態に係る照明システム1の構成を模式的に示す図である。
図2は、本実施の形態に係る照明システム1の構成を示すブロック図である。
【0014】
照明システム1は、第1照明器具10と第2照明器具20と照明制御装置30と操作器40とを備える。照明制御装置30には、第1照明器具10が照射する光の光量及び光色を調整するための調光信号の一例である第1調光信号を生成する信号生成部31が備えられている。図示は省略されているが、第1照明器具10、第2照明器具20、照明制御装置30及び操作器40とは、それぞれ、バッテリ等の内部電源又は外部電源から動作用の電力が供給される。照明システム1は、例えば、オフィス、工場、商業施設、ホテル又は飲食店等の屋内空間に設置される。
【0015】
第1照明器具10は、照射する光量及び光色を調整可能な照明器具である。第1照明器具10は、人に温冷感を感じさせることができる光色の光を照射する。第1照明器具10は、主に屋内空間の壁面及び/又は天井に光を照射する照明器具である。第1照明器具10は、例えば、空間演出用の照明器具であり、屋内空間の空間演出に用いられる。具体的に、第1照明器具10は、例えば、コファー照明、コーニス照明、コーブ照明又はフロアスタンド照明等の照明器具である。図示されている例では、第1照明器具10は、天井に設置されているが、壁に設置されていてもよく、床面から立設していてもよい。
図1において、照明システム1が備える第1照明器具10の数は、2つであるが、照明システム1が備える第1照明器具10の数は、2つである必要はなく、1つであってもよく、3つ以上であってもよい。
【0016】
第2照明器具20は、白色光を照射する照明器具である。第2照明器具20は、主に屋内空間の床面に光を照射する照明器具である。第2照明器具20は、例えば、作業用の照明器具であり、屋内空間に存在する作業者の作業(例えば、読み、書き、視作業、手作業、電子機器操作及び食事等)に必要な光を照射する。具体的に、第2照明器具20は、例えば、ダウンライト、シーリングライト又はベースライト等の照明器具である。
図1において、照明システム1が備える第2照明器具20の数は、3つであるが、照明システム1が備える第2照明器具20の数は、3つである必要はなく、1つ又は2つであってもよく、4つ以上であってもよい。
【0017】
第2照明器具20は、複数の光源を備え、複数の光源がそれぞれの光量を調整されることにより、調光及び調色が可能な照明器具であってもよい。第2照明器具20が照射する白色光は、例えば、相関色温度2700Kから7200Kの間で調色される。また、第2照明器具20が照射する白色光は、相関色温度2700Kから6500Kの間で調色されてもよい。
【0018】
ここで、第1照明器具10及び第2照明器具20が光を照射する範囲について説明する。
【0019】
第2照明器具20は、作業者が作業を行う作業領域Aに光を照射する。第2照明器具20が光を照射する範囲の中心(光軸が向かう方向)は、例えば、屋内空間の床面又は作業用デスク等の水平面に位置する。
【0020】
第1照明器具10は、第2照明器具20が光を照射する範囲の外側に光を照射する。第1照明器具10が光を照射する範囲は、第2照明器具20が光を照射する範囲に、一部(例えば、第1照明器具10が光を照射する範囲の半分以下)が重なっていてもよく、重なっていなくてもよい。第1照明器具10が光を照射する範囲の中心は、例えば、第2照明器具20が光を照射する範囲の外側に位置する。また、第1照明器具10が光を照射する範囲の中心は、例えば、屋内空間の壁面、棚又はパーティション等の鉛直面に位置する。第1照明器具10は、例えば、作業領域Aには光を照射しない。また、図示されるように、第1照明器具10が複数設置される場合、複数の第1照明器具10それぞれが光を照射する範囲は、第2照明器具20が光を照射する範囲を挟むように位置してもよい。
【0021】
このように、作業領域Aに第2照明器具20が、白色光を照射し、第2照明器具20の照射範囲の外側に第1照明器具10が、後述する人に温冷感を感じさせる光色の光を照射する。人に温冷感を感じさせる光色の光のような有彩色の光の中で作業する場合、作業者は不快に感じる場合があり、作業者の作業効率が低下する。照明システム1が設置される屋内空間においては、作業者は、人に温冷感を感じさせる光色の光のような有彩色の光の中で作業しなくてよく、作業用の白色光の照射される作業領域Aの中で作業できる。よって、照明システム1は、作業者の作業性を低下させることなく、屋内空間の印象をコントロールし、効果的に人に温冷感を感じさせることができる。
【0022】
照明制御装置30は、第1照明器具10が照射する光の光量及び光色を調整するための第1調光信号を生成する制御装置である。具体的には、照明制御装置30の信号生成部31が、第1調光信号を生成する。照明制御装置30は、各種センサ等からの情報又は操作器40からの操作情報に基づいて、第1調光信号を生成する。照明制御装置30は、生成した第1調光信号を第1照明器具10に送信する。照明制御装置30は、例えば、第1照明器具10と一体で、屋内空間に設置されている。照明制御装置30は、第1照明器具10とは別の場所に、独立して設置されていてもよい。また、照明システム1が複数の第1照明器具10を備える場合、照明制御装置30は、それぞれの第1照明器具10と一体で備えられていてもよい。また、照明制御装置30は、少なくとも1つの第1照明器具10と一体で少なくとも1つ備えられ、少なくとも1つの照明制御装置30が複数の第1照明器具10に第1調光信号を送信してもよい。
【0023】
操作器40は、ユーザの操作を受け付け、受け付けられた操作に応じて第1照明器具10及び第2照明器具20を動作させるためのリモートコントローラである。操作器40は、第1照明器具10及び第2照明器具20を動作させるための、第1照明器具10及び第2照明器具20の点灯、消灯、調光又は調色等に関する情報である操作情報を送信する。操作器40は、ユーザからの操作を受け付け、受け付けた操作に基づいて、操作情報を生成する。操作器40は、操作情報を信号生成部31へ送信する。操作器40は、例えば、壁付コントローラである。また、操作器40は、操作用リモコン又は壁スイッチ等であってもよい。操作器40は、スマートフォン又はタブレット端末などの汎用の携帯端末にアプリケーションプログラムがインストールされることによって実現されてもよい。
【0024】
次に、照明システム1の第1照明器具10及び照明制御装置30について、詳細に説明する。
【0025】
[第1照明器具]
図2に示されるように、第1照明器具10は、第1光源11と第2光源12と第3光源13と第4光源14と光源制御部15とを備える。
【0026】
まず、第1光源11、第2光源12、第3光源13及び第4光源14が発する光の光色について説明する。
図3は、本実施の形態に係る第1照明器具10の第1光源11、第2光源12、第3光源13及び第4光源14が発する光の光色を説明するためのCIE1931色空間のxy色度図である。
【0027】
第1光源11、第2光源12、第3光源13及び第4光源14は、それぞれ、異なる光色の光を発する光源である。なお、第1照明器具10は、第3光源13及び第4光源14を備えていなくてもよい。
【0028】
第1光源11は、第1光色を有する第1光を発する。第1光色は、例えば、固定の光色である。第1光色は、例えば、
図3に示されるように、JIS Z8110-1995で定義される白色の基本色名領域円C1の内側の光色である。JIS Z8110-1995で定義される白色の基本色名領域円C1は、CIE1931色空間のxy色度図において、楕円式:中心座標(0.333,0.333)、長半径a=0.070、短半径b=0.025、長軸のx軸に対する傾きθ(deg)=59、によって規定される領域である。
【0029】
第2光源12は、第1光色よりも色みが強い第2光色を有する第2光を発する。第2光色は、例えば、固定の光色である。第2光色は、例えば、
図3に示されるように、CIE1931色空間のxy色度図において、(x,y)=(0.200,0.175)、(x,y)=(0.275,0.270)、(x,y)=(0.220,0.360)及び(x,y)=(0.155,0.275)の4点を頂点とする四角形の領域C2に位置する色度座標の光色である。領域C2に位置する色度座標の第2光色は、寒色系の光色である。クルイトフの快適領域カーブとして知られているように、人は、高色温度の光のように寒色系の光色の光では、光量が小さいと陰鬱な不快感を感じ、低色温度の光のように暖色系の光色の光では、光量が小さくい方が快適感を感じる。そのため、人の快適と感じる照度は、寒色系の光が照射される場合の方が、暖色系の光が照射される場合よりも高い。例えば、人の快適と感じる照度は、寒色系の光が照射される場合、暖色系の光が照射される場合の10倍である。ここで、領域C2に位置する色度座標の第2光色を発する第2光源12は、人の視感度の高い領域の波長を含ませた光で実現できるため発光効率が高い。そのため、第2光が領域C2に位置する色度座標の第2光色を有することにより、第2光源12の発光効率と、第2光によって人に冷感を感じさせる効果とを高めることができる。
【0030】
本明細書において、2つの光色を比べて色みが強い光色とは、2つの光色のうち、等エネルギー白色の色度座標に対して、相対的に遠い色度座標の光色であることを意味する。CIE1931色空間のxy色度図における等エネルギー白色の色度座標(等エネルギー白色点)は、(x,y)=(0.333,0.333)である。
【0031】
また、例えば、CIE1931色空間のxy色度図において、(x,y)=(0.302,0.692)と等エネルギー白色点(x,y)=(0.333,0.333)とを通る直線を境界として、x軸正方向側の色度座標の光色は、暖色系の光色である。また、例えば、当該直線を境界として、x軸負方向側の色度座標の光色は、寒色系の光色である。
【0032】
第3光源13は、第3光色を有する第3光を発する。第3光色は、例えば、固定の光色である。第3光色は、例えば、第1光色と同様に、JIS Z8110-1995で定義される白色の基本色名領域円C1の内側の光色である。
【0033】
第4光源14は、第3光色よりも色みが第4光色を有する第4光を発する。第4光色は、例えば、固定の光色である。第4光色は、例えば、
図3に示されるように、CIE1931色空間のxy色度図において、(x,y)=(0.380,0.330)、(x,y)=(0.510,0.360)、(x,y)=(0.470,0.440)及び(x,y)=(0.350,0.420)の4点を頂点とする四角形の領域C3に位置する色度座標の光色である。領域C3に位置する色度座標の第4光色は、暖色系の光色である。第4光が領域C3に位置する色度座標の第4光色を有することにより、第4光源14の発光効率と、第4光によって人に温感を感じさせる効果とを高めることができる。
【0034】
なお、第2光色と第4光色とは、光色が入れ替わってもよい。例えば、第2光色が、領域C3に位置する色度座標の光色であり、第4光色が領域C2に位置する色度座標の光色であってもよい。つまり、第2光色及び第4光色のうち、一方は寒色系の光色であり、他方は暖色系の光色であればよい。
【0035】
また、第2光色が寒色系の光色である場合、第2光源12が発することができる第2光の最大光量は、第4光源14が発することができる第4光の最大光量よりも大きくてもよい。例えば、供給可能な電流量又は後述する第2発光素子121の数等を多くすることにより、第2光源12が発することができる第2光の最大光量を大きくする。これにより、第1照明器具10は、人に快適に感じさせるための光量が、暖色系の光色の光よりも多く必要となる寒色系の光色を有する第2光を、大きな光量で照射することができる。
【0036】
第1照明器具10は、第1光源11、第2光源12、第3光源13及び第4光源14のうち、複数の光源が発光する場合には、発光した光源の光が混合されて生成した光を照射する。
【0037】
なお、上述の第1光色、第2光色、第3光色及び第4光色の色度座標の範囲は一例であり、第1光色、第2光色、第3光色及び第4光色の色度座標は、上述の例に限らない。
【0038】
次に、第1光源11、第2光源12、第3光源13及び第4光源14の構成の詳細について説明する。
図4は、本実施の形態に係る第1照明器具10の第1光源11、第2光源12、第3光源13及び第4光源14の断面を示す模式図である。
【0039】
図4に示されるように、第1光源11は、第1発光素子111、第1蛍光部材112及び封止部材200を有する。第1光源11は、COB(Chip On Board)型の発光モジュールであり、第1発光素子111が、基板300上に実装され、第1蛍光部材112が中に分散した封止部材200によって封止されている。第1光源11が発する第1光は、第1発光素子111及び第1蛍光部材112が発する光の混合光である。また、図示はされていないが、第1発光素子111には、電力を供給するための金属配線等が設けられている。
【0040】
第2光源12は、第2発光素子121、第2蛍光部材122及び封止部材200を有する。第2光源12が発する第2光は、第2発光素子121及び第2蛍光部材122が発する光の混合光である。また、第3光源13は、第3発光素子131、第3蛍光部材132及び封止部材200を有する。第3光源13が発する第3光は、第3発光素子131及び第3蛍光部材132が発する光の混合光である。また、第4光源14は、第4発光素子141、第4蛍光部材142及び封止部材200を有する。第4光源14が発する第4光は、第4発光素子141及び第4蛍光部材142が発する光の混合光である。第2光源12、第3光源13及び第4光源14は、第1光源11と同様の構造を有しているため、詳細な説明は省略する。第2光源12、第3光源13及び第4光源14は、第1光源11とは別回路によって電力が供給される。
【0041】
また、第1光源11、第2光源12、第3光源13及び第4光源14は、SMD(Surface Mount Device)型の発光モジュールであってもよい。また、第1光源11、第2光源12、第3光源13及び第4光源14は、リモートフォスファー型の発光モジュールであってもよい。第1光源11、第2光源12、第3光源13及び第4光源14の数は、使用目的に応じて適宜調整すればよい。
【0042】
第1発光素子111、第2発光素子121、第3発光素子131及び第4発光素子141は、例えば、青色LED(Light Emitting Diode)又は紫色LEDである。青色LEDは、430nmから460nmの波長域に主たる発光ピークを有する青色光を放射する。紫色LEDは、380nmから430nmの波長域に主たる発光ピークを有する紫色光を放射する。青色LED及び紫色LEDとしては、例えば、窒化ガリウム系のLEDが挙げられる。第1発光素子111、第2発光素子121、第3発光素子131及び第4発光素子141は、同じ波長の発光ピークを有するLEDであってもよく、異なる波長の発光ピークを有するLEDであってもよい。電流電圧特性を同じにし、電源回路設計が容易になる観点からは、例えば、第1発光素子111、第2発光素子121、第3発光素子131及び第4発光素子141は、同じ発光ピーク波長を有する種類のLEDである。なお、第1発光素子111、第2発光素子121、第3発光素子131及び第4発光素子141を総称して単に「発光素子」と記載する場合がある。
【0043】
第1蛍光部材112は、第1発光素子111の光の少なくとも一部によって励起され、第1発光素子111の光よりも長い波長の光を放射する。第1蛍光部材112は、例えば、赤色蛍光体、黄色蛍光体、緑色蛍光体及び青色蛍光体の少なくとも1つを含む。第1蛍光部材112に含まれる蛍光体の種類は、1種類であってもよく、2種類以上であってもよい。
【0044】
第2蛍光部材122は、第2発光素子121の光の少なくとも一部によって励起され、第2発光素子121の光よりも長い波長の光を放射する。第2蛍光部材122は、例えば、青色蛍光体及び緑色蛍光体の少なくとも一方を含む。第2蛍光部材122に含まれる蛍光体の種類は、1種類であってもよく、2種類以上であってもよい。
【0045】
第3蛍光部材は、第3発光素子131の光の少なくとも一部によって励起され、第3発光素子131の光よりも長い波長の光を放射する。第3蛍光部材132は、例えば、赤色蛍光体、黄色蛍光体、緑色蛍光体及び青色蛍光体の少なくとも1つを含む。
【0046】
第4蛍光部材142は、第4発光素子141の光の少なくとも一部によって励起され、第4発光素子141の光よりも長い波長の光を放射する。第4蛍光部材142は、例えば、赤色蛍光体及び黄色蛍光体の少なくとも一方を含む。第4蛍光部材142に含まれる蛍光体の種類は、1種類であってもよく、2種類以上であってもよい。なお、第1蛍光部材112、第2蛍光部材122、第3蛍光部材132及び第4蛍光部材142を総称して単に「蛍光部材」と記載する場合がある。
【0047】
赤色蛍光体は、青色LED又は紫色LEDの光によって励起され、600nmから650nmの波長域に主たる発光ピークを有する赤色光を放射する。赤色蛍光体としては、例えば、Ca-α-SiAlON:Eu2+、CaAlSiN3:Eu2+、(Sr,Ca)AlSiN3:Eu2+、Sr2Si5N8:Eu2+、Sr2(Si,Al)5(N,O)8:Eu2+、CaS:Eu2+及びLa2O2S:Eu2+等が挙げられる。
【0048】
黄色蛍光体は、青色LED又は紫色LEDの光によって励起され、540nmから600nmの波長域に主たる発光ピークを有する黄色光を放射する。黄色蛍光体としては、例えば、(Y,Gd)3Al5O12:Ce3+、Y3Al5O12:Ce3+,Pr3+、(Tb,Gd)3Al5O12:Ce3+、(Sr,Ba)2SiO4:Eu2+、(Sr,Ca)2SiO4:Eu2+、CaSi2O2N2:Eu2+、Ca-α-SiAlON:Eu2+、Y2Si4N6C:Ce3+及びCaGa2S4:Eu2+等が挙げられる。
【0049】
青色蛍光体は、青色LED又は紫色LEDの光によって励起され、440nmから480nmの波長域に主たる発光ピークを有する青色光を放射する。青色蛍光体としては、例えば、(Ca,Sr,Ba)MgAl10O17:Eu2+、(Ba,Sr,Ca,Mg)2SiO4:Eu2+、(Mg,Ca,Sr,Ba)Si2O2N2:Eu2+、(Ba,Sr,Ca)3Si6O12N2:Eu2+及び(Ba,Sr,Ca)3Si6O9N4:Eu2+等が挙げられる。
【0050】
緑色蛍光体は、青色LED又は紫色LEDの光によって励起され、480nmから540nmの波長域に主たる発光ピークを有する緑色光を放射する。緑色蛍光体としては、例えば、Y3Al5O12:Ce3+、Tb3Al5O12:Ce3+、BaY2SiAl4O12:Ce3+、Ca3Sc2Si3O12:Ce3+、(Ba,Sr)2SiO4:Eu2+、CaSc2O4:Ce3+、Ba3Si6O12N2:Eu2+、β-SiAlON:Eu2+及びSrGa2S4:Eu2+等が挙げられる。
【0051】
なお、上記の各色の蛍光体の例示は一例であり、一般に、蛍光体は特性のばらつきが大きく、上記で色ごとに分類して例示された組成式の蛍光体が、分類された色とは異なる色の光を放射する場合もある。
【0052】
第1蛍光部材112、第2蛍光部材122、第3蛍光部材132及び第4蛍光部材142それぞれに含まれる蛍光体の種類、蛍光体が複数種類含まれる場合の配合比率及び封止部材200中への蛍光体の配合量は、目的とする第1光、第2光、第3光及び第4光それぞれの光色となるように調整される。
【0053】
封止部材200は、第1発光素子111、第2発光素子121、第3発光素子131及び第4発光素子141をそれぞれ個別に封止する透光性樹脂材料である。透光性樹脂材料としては、第1発光素子111、第2発光素子121、第3発光素子131、第4発光素子141、第1蛍光部材112、第2蛍光部材122、第3蛍光部材132及び第4蛍光部材142が発する光を透過する材料であれば、特に限定されない。透光性樹脂材料としては、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂又はユリア樹脂等が用いられる。なお、
図2においては、第1光源11と第2光源12と第3光源13と第4光源とは、同じ種類の封止部材200を有しているが、第1光源11と第2光源12と第3光源13と第4光源とは、別の種類の封止部材を有していてもよい。
【0054】
基板300は、第1光源11、第2光源12、第3光源13及び第4光源14を実装する基板である。基板300は、例えば、メタルベース基板、樹脂基板、又はセラミック基板である。
【0055】
光源制御部15は、外部から、具体的には信号生成部31からの第1調光信号を受け取ることで第1調光信号を取得し、第1調光信号に基づいて、第1光源11、第2光源12、第3光源13及び第4光源14のそれぞれの光量を調整する。これにより、第1照明器具10が照射する光は、調光及び調色される。
【0056】
光源制御部15は、例えば、電源回路により第1光源11、第2光源12、第3光源13及び第4光源14に独立して電力を供給し、個別に電流量を変化させることで、第1光、第2光、第3光及び第4光のそれぞれの光量を調整する。また、光源制御部15の制御には、点灯及び消灯が含まれる。光源制御部15は、具体的には、調光スイッチ、電源回路、電流制御回路、及び、調光回路等から構成される。光源制御部15は、さらに、メモリとプロセッサとを含んでいてもよい。また、光源制御部15は、遠隔操作で制御するための通信回路等を含んでいてもよい。
【0057】
[照明制御装置]
次に、照明制御装置30について説明する。
図2に示されるように、照明制御装置30は、信号生成部31と、通信部32と、時計回路33と、温度センサ34と、光センサ35と、マイク36とを備える。なお、通信部32、時計回路33、温度センサ34、光センサ35及びマイク36の少なくとも1つは、照明制御装置30に備えられていなくてもよい。
【0058】
信号生成部31は、第1照明器具10が照射する光の光量及び光色を調整するための第1調光信号を生成する。具体的には、信号生成部31は、第1照明器具10が照射する光の光色を第1光色と第2光色との間、又は、第3光色と第4光色との間で繰り返し変化させる第1調光信号を生成する。信号生成部31は、例えば、第1照明器具10の光源制御部15と直接接続されており、生成した第1調光信号を光源制御部15に送信する。なお、第1照明器具10と照明制御装置30とが、離れて設けられている場合には、信号生成部31は、通信部32を用いて、有線又は無線の通信により、光源制御部15に第1調光信号を送信してもよい。
【0059】
また、信号生成部31は、第2照明器具20が照射する光の光量及び光色を調整するための第2調光信号を生成してもよい。この場合、信号生成部31は、例えば、通信部32を用いて、有線又は無線の通信により、第2照明器具20に第2調光信号を送信する。
【0060】
信号生成部31は、例えば、通信部32を用いて操作器40から操作情報を取得し、取得した操作情報に基づいて、操作器40がユーザから受け付けた操作で第1照明器具10を動作させる第1調光信号を生成する。また、信号生成部31は、取得した操作情報に基づいて、操作器40がユーザから受け付けた操作で第2照明器具20を動作させる第2調光信号を生成してもよい。
【0061】
また、信号生成部31は、例えば、空調機器50の設定温度、気温、季節及び時間帯のうち少なくとも1つを示す情報である環境情報を取得する。信号生成部31は、取得した環境情報に基づいて決定した光色(例えば、寒色系又は暖色系の光色)の光を第1照明器具10に照射させる第1調光信号を生成する。
【0062】
また、信号生成部31は、例えば、第2照明器具20が照射する光の相関色温度を示す情報である光色情報を取得する。信号生成部31は、取得した光色情報に基づいて決定した光色(例えば、寒色系又は暖色系の光色)の光を第1照明器具10に照射させる第1調光信号を生成する。
【0063】
また、信号生成部31は、例えば、第2照明器具20が照射する光の光量を示す情報である光量情報を取得する。信号生成部31は、取得した光量情報に基づいて決定した光量の光を第1照明器具10に照射させる第1調光信号を生成する。
【0064】
また、信号生成部31は、例えば、照明システムが設置されている空間で流れている楽曲に関する情報である楽曲情報を取得する。信号生成部31は、取得した楽曲情報における楽曲の特徴に基づいた周期で、第1照明器具10が照射する光の光色を第1光色と第2光色との間で繰り返し変化させる第1調光信号を生成する。
【0065】
また、信号生成部31には、例えば、環境情報、光色情報及び光量情報のそれぞれと第1照明器具10に照射させる光の光色及び/又は光量とを対応付けた情報テーブルが記憶されている。信号生成部31は、例えば、情報テーブルを参照して、第1照明器具10に照射させる光の光色及び/又は光量を決定する。
【0066】
信号生成部31は、CPU(Central Processing Unit)並びにRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等のメモリ等により構成される。信号生成部31は、プログラムを記憶するメモリとマイクロプロセッサとを内蔵するマイコンであってもよく、アナログ回路及びデジタル回路を含むハードウェアであってもよい。
【0067】
通信部32は、信号生成部31が操作情報、楽曲情報、環境情報、光色情報及び光量情報等を受け取るための通信回路である。例えば、通信部32は、操作情報、光色情報及び光量情報を操作器40から受け取る。また、例えば、通信部32は、環境情報として、空調機器50の設定温度を示す情報を空調機器50から受け取る。また、例えば、通信部32は、楽曲情報として、音響機器60が流している楽曲に関する情報を音響機器60から受け取る。通信部32は、受け取った情報を信号生成部31に送信する。また、通信部32は、第1調光信号及び第2調光信号をそれぞれ第1照明器具10及び第2照明器具20に送信してもよい。通信部32によって行われる通信は、有線通信であってもよいし無線通信であってもよい。通信部32が行う通信の通信規格は特に限定されない。通信部32は、有線用又は無線用の通信インターフェイス等により構成される。
【0068】
時計回路33は、時間及び日時を計数し、計数された時間及び日時に基づいた季節又は時間帯を示す環境情報を出力する。
【0069】
温度センサ34は、例えば、照明システム1が設置された屋内空間の気温を検出する温度計である。温度センサ34は、温度計測素子及び回路等によって実現されてもよい。温度センサ34は、検出した気温を示す環境情報を出力する。
【0070】
光センサ35は、例えば、第2照明器具20が照射する光の光量及び光色を測定する色彩照度計である。光センサ35は、光電変換素子及び回路等によって実現されてもよい。光センサ35は、検出した第2照明器具20が照射する光の、光量を示す光量情報及び相関色温度を示す光色情報をそれぞれ出力する。
【0071】
マイク36は、例えば、照明システム1が設置されている屋内空間で流れている楽曲を収音するマイクである。マイク36は、例えば、ボイスコイル、ボイスコイルを振動させる振動板、及び、ボイスコイルを通る磁界を形成する磁気回路部等で構成される。マイク36は、収音した楽曲に関する情報である楽曲情報を出力する。
【0072】
なお、時計回路33、温度センサ34、光センサ35及びマイク36は、照明制御装置30に備えられていなくてもよい。時計回路33、温度センサ34、光センサ35及びマイク36は、例えば、個別の装置として、照明制御装置30とは別に設けられ、時計回路33、温度センサ34、光センサ35及びマイク36からの各種情報が、通信部32を介して信号生成部31に送信されてもよい。
【0073】
[動作]
次に、本実施の形態に係る照明システム1の動作について説明する。
【0074】
最初に、照明システム1において、第1照明器具10が照射する光の光色を第1光色と第2光色との間、又は、第3光色と第4光色との間で変化させる場合の動作について説明する。
【0075】
まず、第1照明器具10及び照明制御装置30に電力が供給されると、信号生成部31は、第1照明器具10が照射する光の光色を第1光色と第2光色との間、又は、第3光色と第4光色との間で変化させる第1調光信号を生成する。信号生成部31は、あらかじめ設定された条件で第1調光信号を生成してもよく、後述するように各種情報に基づいて、第1調光信号を生成してもよい。
【0076】
第1照明器具10の光源制御部15は、第1調光信号を取得し、取得した第1調光信号に基づいて、第1光源11、第2光源12、第3光源13及び第4光源14それぞれの光量を調整する。光源制御部15は、第1光源11、第2光源12、第3光源13及び第4光源14への電流量を個別に調整し、第1光源11、第2光源12、第3光源13及び第4光源14それぞれの光量を時間的に変化させることで、第1照明器具10が照射する光を調光及び調色する。
【0077】
光源制御部15は、第1照明器具10が照射する光の光色を第1光色と第2光色との間で繰り返し変化させる第1調光信号を取得した場合には、第1光源11及び第2光源12に電流を流し、第3光源13及び第4光源14へは電流は流さない。光源制御部15は、第1光源11及び第2光源12それぞれへの電流量を変化させることで、第1照明器具が照射する光を第1光色と第2光色との間で変化させる。光源制御部15は、例えば、第1光源11の光量を所定の光量からゼロ、及び、ゼロから所定の光量になるように、第1光源11への電流量を変化させる。それと同時に、光源制御部15は、第2光源12の光量をゼロから所定の光量、及び、所定の光量からゼロになるように、第2光源12への電流量を変化させる。これにより、第1照明器具10が照射する光の光色が、第1光色から第2光色、及び、第2光色から第1光色へ変化する。なお、光源制御部15は、第1光源11及び第2光源12の光量をゼロまで減らさないように、第1光源11及び第2光源12への電流量を変化させてもよい。
【0078】
また、光源制御部15は、第1照明器具10が照射する光の光色を第3光色と第4光色との間で繰り返し変化させる第1調光信号を取得した場合には、第3光源13及び第4光源14に電流を流し、第1光源11及び第2光源12へは電流は流さない。光源制御部15は、第3光源13及び第4光源14それぞれへの電流量を変化させることで、第1照明器具が照射する光を第3光色と第4光色との間で変化させる。光源制御部15は、例えば、第3光源13の光量を所定の光量からゼロ、及び、ゼロから所定の光量になるように、第3光源13への電流量を変化させる。それと同時に、光源制御部15は、第4光源14の光量をゼロから所定の光量、及び、所定の光量からゼロになるように、第4光源14への電流量を変化させる。これにより、第1照明器具10が照射する光の光色が、第3光色から第4光色、及び、第4光色から第3光色へ変化する。なお、光源制御部15は、第3光源13及び第4光源14の光量をゼロまで減らさないように、第3光源13及び第4光源14への電流量を変化させてもよい。
【0079】
図5は、本実施の形態に係る第1照明器具10の調色範囲の一例を示すCIE1931色空間のxy色度図である。
図5において、第1光色が色度座標L11の光色であり、第2光色が色度座標L12の光色であり、第3光色が色度座標L13の光色であり、第4光色が色度座標L14の光色である場合が示されている。
【0080】
図5に示されるように、第1照明器具10は、色度座標L12の第2光色のように寒色系の光色を有する光を照射することで、人に冷感を感じさせることができる。特に、第2光色の色度座標L12は、高色温度側の色温度の規定範囲外に位置する色度座標であり、人に冷感を感じさせる効果が高い。また、第1照明器具10は、色度座標L12の第4光色のように暖色系の光色を有する光を照射することで、人に温感を感じさせることができる。
【0081】
図6は、時間経過に伴う温冷感の変化の例を示す図である。
図6では、暗室に居た被験者に、暖色系の光を照射した場合と、寒色系の光を照射した場合とで、被験者が感じる快適温度が時間経過でどのように変化したかを試験した結果の例が示されている。暖色系の光を照射した場合の被験者の快適温度と、寒色系の光を照射した場合の被験者の快適温度との差をΔTとして、
図6の縦軸に示されている。
図6において、横軸は光を点灯後の経過時間である。また、
図6において、四角のプロットは、夏期に評価した結果であり、三角のプロットは、冬期に評価した結果である。
【0082】
図6に示されるように、点灯後の経過時間が短い間は、照射する光の光色によって被験者の快適温度に差が生じているが、時間の経過とともに快適温度の差が小さくなり、30分程度でほとんど快適温度の差が無くなっている。これは、色順応によって、時間の経過とともに、人が感じる光色の色みが弱くなっているためと考えられる。
【0083】
そのため、照明システム1における第1照明器具10は、色順応を抑制し、効果的に人に温冷感を感じさせるために、上述のように照射する光の光色を変化させる。具体的には、第1照明器具10は、色みの強い光色を照射し、一時的に照射する光の光色を色みの弱い光色に変化させる。例えば、
図5に示されるように、第1照明器具10は、照射する光の光色を第1光色と第2光色との間で繰り返し変化させる。つまり、第1照明器具10が照射する光の光色は、色度座標L11と色度座標L12との間で変化する。この際、光色が色度座標L11から色度座標L12に変化すると、等エネルギー白色点LWから離れるように変化する。つまり、第1照明器具10が照射する光の光色は、第1光色から第2光色へ変化するにつれて色みが常時強くなる。反対に、光色が色度座標L12から色度座標L11に変化すると、等エネルギー白色点LWに近づくように変化する。つまり、第1照明器具10が照射する光の光色は、第2光色から第1光色へ変化するにつれて色みが常時弱くなる。
【0084】
また、例えば、第1照明器具10は、照射する光の光色を第3光色と第4光色との間で繰り返し変化させる。つまり、第1照明器具10が照射する光の光色は、色度座標L13と色度座標L14との間で変化する。この際、光色が色度座標L13から色度座標L14に変化すると、等エネルギー白色点LWから離れるように変化する。つまり、第1照明器具10が照射する光の光色は、第3光色から第4光色へ変化するにつれて色みが常時強くなる。反対に、光色が色度座標L14から色度座標L13に変化すると、等エネルギー白色点LWに近づくように変化する。つまり、第1照明器具10が照射する光の光色は、第4光色から第3光色へ変化するにつれて色みが常時弱くなる。
【0085】
このように、第1照明器具10は、人に温冷感を感じさせる色みの強い光色を照射し、一時的に照射する光の光色を色みの弱い光色に変化させることで、色順応を抑制することができる。よって、照明システム1は、効果的に人に温冷感を感じさせることができる。
【0086】
また、例えば、
図5に示されるように、第1光色の色度座標L11及び第3光色の色度座標L13は、等エネルギー白色点LWよりも白色の基本色名領域円C1の外周に近い色度座標である。色みが強い光色から、色みが弱い光色に変化させる場合、色みが弱くなりすぎる(つまり、光色が等エネルギー白色に近くなる)と、人に色みが強い光色の補色を感じさせる場合がある。そのため、第1光色の色度座標L11及び第3光色の色度座標L13が、等エネルギー白色点LWよりも白色の基本色名領域円C1の外周に近い色度座標であることにより、補色によって人に違和感を感じさせることを抑制できる。また、同様の理由により、第1光色の色度座標L11及び第3光色の色度座標L13は、白色の基本色名領域円C1の外側の色度座標であってもよい。
【0087】
また、
図6に示されるように、温冷感を感じさせる効果は、30分程度でほとんど得られなくなることから、光を照射してから30分以内に光色を変化させることで、色順応を抑制し、光色を変化させない場合よりも温冷感を感じさせる効果を高めることができる。
【0088】
そのため、人に温冷感を感じさせやすくする観点からは、信号生成部31は、例えば、第1照明器具10が照射する光の光色を第1光色と第2光色との間で繰り返し変化させる周期(以下では、調色周期と称する場合がある)が30分以下である第1調光信号を生成する。また、信号生成部31は、調色周期が20分以下である第1調光信号を生成してもよく、調色周期が10分以下である第1調光信号を生成してもよい。また、人に煩雑感を感じさせにくくする観点からは、信号生成部31は、調色周期が5秒以上である第1調光信号を生成してもよく、調色周期が10秒以上である第1調光信号を生成してもよく、調色周期が20秒以上である第1調光信号を生成してもよい。
【0089】
また、信号生成部31が、第1照明器具10が照射する光の光色を第3光色と第4光色との間で繰り返し変化させる周期についても、第1光色と第2光色との間で繰り返し変化させる場合と同様である。
【0090】
次に、第1照明器具10が照射する光の色みの変化速度について説明する。
【0091】
図7は、第1照明器具10が照射する光の色みの経時変化の一例を示す図である。
図7における縦軸は、第1照明器具10が照射する光の光色の第1光色に対する色差ΔEである。つまり、第1照明器具10が照射する光の光色が、第2光色に近づくほど色差ΔEは大きくなり、第1光色に近づくほど色差ΔEは小さくなる。色差ΔEは、第1照明器具10が照射する光の光色の色度座標を(xe,ye)、第1光色の色度座標を(xs,ys)とした場合に、
ΔE=((xe-xs)
2+(ye-ys)
2)
1/2
で算出される。また、
図7における横軸は、時間である。
【0092】
図7に示されるように、第1照明器具10が照射する光の色みの変化は、例えば、色差ΔEが大きくなる場合に速く、色差ΔEが小さくなる場合に遅い。つまり、第1光色から第2光色への色みの変化速度が、第2光色から第1光色への色みの変化速度よりも速い。そのため、信号生成部31は、第1光色から第2光色への色みの変化速度が、第2光色から第1光色への色みの変化速度よりも速い光を、第1照明器具10に照射させる第1調光信号を生成する。このように、人に温冷感を感じさせるための第2光色への色みの変化速度が速いことで、人に色みの変化を気づかせやすくなる。
【0093】
図8は、色弁別に対する提示開始時間遅れの影響を示す図である。
図8では、ある波長の光を照射し、所定の時間後に、ある波長の光に対して波長の異なる光を照射した場合に、被験者が異なる光色の光であると認識できるかどうかを試験した結果が示されている。
図8における横軸は、上記所定の時間(いわゆる提示開始時間遅れ)を示している。また、
図8における縦軸は、ある波長の光に対する波長の異なる光の波長差であって、被験者が異なる光色の光であると認識できたうち最小の波長差Δλ(いわゆる波長弁別値)が示されている。
図8に示されるグラフは、横軸が対数軸である片対数グラフである。
【0094】
図8に示されるように、提示開始時間遅れが長くなるにつれて、波長差Δλは大きくなるが、提示開始時間遅れが200msでほぼ一定となる。そのため、200msの間に波長差Δλ以上変化させることで、人に光色の変化を認識させやすくなる。
【0095】
波長差Δλを、上述の色差ΔEに置き換える場合、例えば、200msの間で人に光色の変化を認識させる色差ΔEは、0.002程度である。そのため、
図7において、色差ΔEが大きくなる、つまり第1光色から第2光色へ変化する場合の色みの変化速度は、例えば、200msにつきΔEの変化が0.002以上になる速度であってもよい。信号生成部31が、このような速度で第1照明器具10が照射する光の色みを変化させる第1調光信号を生成することで、照明システム1は、より効果的に人に温冷感を感じさせることができる。また、色差ΔEが小さくなる、つまり第2光色から第1光色へ変化する場合の色みの変化速度は、200msにつきΔEの変化が0.002未満になる速度であってもよい。信号生成部31が、このような速度で第1照明器具10が照射する光の色みを変化させる第1調光信号を生成することで、照明システム1は、一時的に色みの弱い光を照射する場合の光色の変化を人に感じさせにくくする。
【0096】
なお、
図7において、第1照明器具10が照射する光色の色みは、常に変化しているが、これに限らない。例えば、信号生成部31は、一定時間、第2光色で保持させるように、第1照明器具10に光を照射される第1調光信号を生成してもよい。
【0097】
また、色順応を抑制する効果を高める観点からは、第1光色と第2光色との色差ΔEは、0.05以上であってもよく、0.1以上であってもよい。
【0098】
図7及び
図8の説明において、第1照明器具10が、照射する光の光色を第1光色と第2光色との間で繰り返し変化させる場合について説明したが、第3光色と第4光色との間で繰り返し変化させる場合でも、同様の効果が得られる。
【0099】
次に、照明制御装置30の動作、具体的には、照明制御装置30の信号生成部31の動作について説明する。
【0100】
照明システム1では、第1照明器具10、第2照明器具20、照明制御装置30及び操作器40に電力が供給された状態で、ユーザが操作器40を操作することで、第1照明器具10及び第2照明器具20それぞれの点灯、消灯、調光及び調色等が行われる。第1照明器具10及び第2照明器具20それぞれの調光及び調色は、各種センサ等からの情報に基づいて、照明制御装置30(信号生成部31)によって行われてもよい。ユーザは、例えば、操作器40で、第1照明器具10及び第2照明器具20それぞれの調光及び調色を行うか、照明制御装置30(信号生成部31)に第1照明器具10及び第2照明器具20それぞれの調光及び調色を行わせるかを選択することで切り替える。
【0101】
信号生成部31は、ユーザの操作に基づく操作情報、又は、各種センサ等からの環境情報、光色情報及び光量情報等に基づいて、第1調光信号を生成し、生成した第1調光信号を第1照明器具10に送信する。これにより、第1照明器具10の発光が制御され、例えば、第1照明器具10の点灯、消灯、調光及び調色等が行われる。また、信号生成部31は、ユーザの操作に基づく操作情報、又は、各種センサ等からの環境情報等に基づいて、第2調光信号を生成してもよい。これにより、第2照明器具20の発光が制御され、例えば、第2照明器具20の点灯、消灯、調光及び調色等が行われる。
【0102】
まず、信号生成部31の動作例1について説明する。
図9は、信号生成部31の動作例1のフローチャートである。
【0103】
まず、信号生成部31は、第2照明器具20が照射する光の光量を示す情報である光量情報を光センサ35から取得する(ステップS11)。なお、信号生成部31は、通信部32を用いて、操作器40又は第2照明器具20から光量情報を取得してもよい。例えば、ユーザが操作器40により、第2照明器具20の光量を調整する場合、信号生成部31は、ユーザによる第2照明器具20の光量の設定の情報を光量情報として取得する。
【0104】
次に、信号生成部31は、取得した光量情報に基づいて、第2照明器具20が照射する光の光量と正に相関した光量の光を第1照明器具10に照射させる第1調光信号を生成する(ステップS12)。具体的には、信号生成部31は、取得した光量情報に基づいて、あらかじめ設定された相関の係数を用い、第2照明器具20が照射する光の光量と正に相関した光量を算出することで、第1照明器具10に照射させる光の光量を決定する。信号生成部31は、決定した光量の光を第1照明器具10に照射させる第1調光信号を生成する。相関の係数は、照明システム1が設置される環境及び人に温冷感を感じさせたい程度等に応じて設定される。
【0105】
次に、信号生成部31は、生成した第1調光信号を第1照明器具10の光源制御部15に送信する(ステップS13)。光源制御部15は、第1調光信号を取得し、取得した第1調光信号に基づいて、第1光源11、第2光源12、第3光源13及び第4光源14それぞれの光量を調整する。その結果、光量情報に基づいて、第1照明器具10が照射する光は調光される。
【0106】
このように、第1照明器具10が照射する光の光量が、第2照明器具20が照射する光の光量と正に相関することで、第2照明器具20が照射する光の光量が変化した場合であっても、第1照明器具10が照射する光の光量が追随して変化する。そのため、第2照明器具20が照射する光の光量に対して、第1照明器具10が照射する光の光量が大きくなりすぎる、又は、小さくなりすぎることを避けることができ、適切な光量で人に温冷感を感じさせることができる。
【0107】
次に、信号生成部31の動作例2について説明する。
図10は、信号生成部31の動作例2のフローチャートである。
【0108】
まず、信号生成部31は、第2照明器具20が照射する光の相関色温度を示す情報である光色情報を光センサ35から取得する(ステップS21)。なお、信号生成部31は、通信部32を用いて、操作器40又は第2照明器具20から光量情報を取得してもよい。例えば、ユーザが操作器40により、第2照明器具20の相関色温度を調整する場合、信号生成部31は、ユーザによる第2照明器具20の相関色温度の設定の情報を光色情報として取得する。
【0109】
次に、信号生成部31は、取得した光色情報に基づいて、第1照明器具10に照射させる光の光色を寒色系の光色とするか、暖色系の光色にするかを判定する。第2照明器具20が照射する光の相関色温度が5000K以上である場合(ステップS22でYes)、信号生成部31は、寒色系の光色の光を第1照明器具10に照射させる第1調光信号を生成する(ステップS23)。例えば、信号生成部31は、第1照明器具10に照射させる光の光色を寒色系の光色の範囲で変化させる第1調光信号として、第1照明器具10が照射する光の光色を第1光色と第2光色との間で変化させる第1調光信号を生成する。
【0110】
また、第2照明器具20が照射する光の相関色温度が5000K未満である場合(ステップS22でNo)、信号生成部31は、暖色系の光色の光を第1照明器具10に照射させる第1調光信号を生成する(ステップS24)。例えば、信号生成部31は、第1照明器具10に照射させる光の光色を暖色系の光色の範囲で変化させる第1調光信号として、第1照明器具10が照射する光の光色を第3光色と第4光色との間で変化させる第1調光信号を生成する。
【0111】
次に、信号生成部31は、生成した第1調光信号を第1照明器具10の光源制御部15に送信する(ステップS25)。光源制御部15は、第1調光信号を取得し、取得した第1調光信号に基づいて、第1光源11、第2光源12、第3光源13及び第4光源14それぞれの光量を調整する。その結果、光色情報に基づいて、第1照明器具10が照射する光は、暖色系の光色又は寒色系の光色に調色される。
【0112】
これにより、第2照明器具20が、白色光の中でも、相関色温度が比較的高く、人に冷感を感じさせやすい光色の光を照射している場合には、第1照明器具10も、人に冷感を感じさせる寒色系の光を照射する。また、第2照明器具20が、白色光の中でも、相関色温度が比較的低く、人に温感を感じさせやすい光色を照射している場合には、第1照明器具10も、人に温感を感じさせる暖色系の光を照射する。そのため、第1照明器具10及び第2照明器具20の照射する光において、人に冷感を感じさせるか、温感を感じさせるかが一致する。よって、照明システム1は、さらに効果的に人に温冷感を感じさせることができる。
【0113】
なお、第1照明器具10に照射させる光の光色を暖色系の光色とするか、暖色系の光色にするかを判定する際の第2照明器具20が照射する光の相関色温度は、5000Kに限らず、環境等に応じて、5000Kとは異なる所定の値に設定されてもよい。
【0114】
次に、信号生成部31の動作例3について説明する。
図11は、信号生成部31の動作例3のフローチャートである。
【0115】
まず、信号生成部31は、空調機器50の設定温度、気温(例えば、照明システム1が設置された空間の室温)、季節及び時間帯のうち少なくとも1つを示す情報である環境情報を時計回路33、温度センサ34及び空調機器50のうち少なくとも1つから取得する(ステップS31)。例えば、信号生成部31は、空調機器50の設定温度、気温、季節及び時間帯のいずれかを示す環境情報を取得する。なお、信号生成部31は、通信部32を用いて、屋内空間に設置された空調機器50から、空調機器50の設定温度を示す情報を環境情報として取得してもよい。また、信号生成部31は、通信部32を用いて、インターネット等の広域通信ネットワーク(図示省略)から環境情報を取得してもよい。
【0116】
次に、信号生成部31は、取得した環境情報に基づいて、第1照明器具10に照射させる光の光色を決定する(ステップS32)。信号生成部31は、例えば、情報テーブルを参照することで、取得した環境情報に基づいて、第1照明器具10に、暖色系の光色の光を照射させるか、寒色系の光色の光を照射させるかを決定する。そして、信号生成部31は、決定した光色を第1照明器具10に照射させる第1調光信号を生成する(ステップS33)。つまり、信号生成部31は、取得した光量情報に基づいて決定した光色の光を第1照明器具10に照射させる第1調光信号を生成する。
【0117】
次に、信号生成部31は、生成した第1調光信号を第1照明器具10の光源制御部15に送信する(ステップS34)。光源制御部15は、第1調光信号を取得し、取得した第1調光信号に基づいて、第1光源11、第2光源12、第3光源13及び第4光源14それぞれの光量を調整する。その結果、環境情報に基づいて、第1照明器具10が照射する光は、例えば、暖色系の光色又は寒色系の光色に調色される。
【0118】
例えば、環境情報が空調機器50の設定温度又は気温を示す情報であり、空調機器50の設定温度又は気温が所定の値以上の場合、信号生成部31は、寒色系の光色の光を第1照明器具10に照射させる第1調光信号を生成する。例えば、信号生成部31は、第1照明器具10に照射させる光の光色を寒色系の光色の範囲で変化させる第1調光信号として、第1照明器具10が照射する光の光色を第1光色と第2光色との間で変化させる第1調光信号を生成する。また、空調機器50の設定温度又は気温が所定の値未満の場合、信号生成部31は、暖色系の光色の光を第1照明器具10に照射させる第1調光信号を生成する。例えば、信号生成部31は、第1照明器具10に照射させる光の光色を暖色系の光色の範囲で変化させる第1調光信号として、第1照明器具10が照射する光の光色を第3光色と第4光色との間で変化させる第1調光信号を生成する。
【0119】
これにより、空調機器50の設定温度又は気温が高い場合には、寒色系の光色の光が照射されることで、人に冷感を感じさせることができる。そのため、空調機器等を用いない又は空調機器の設定温度が高い場合でも人に快適さを感じさせることができるため、空調機器等の使用エネルギーを低減できる。また、空調機器50の設定温度又は気温が低い場合には、暖色系の光色の光が照射されることで、人に温感を感じさせることができる。その結果、空調機器等を用いない又は空調機器の設定温度が低い場合でも人に快適さを感じさせることができるため、空調機器等の使用エネルギーを低減できる。
【0120】
判定に用いられる所定の値は、環境又は季節等に応じて適宜設定される。
図12A及び
図12Bは、室温と快適感との関係性の例を説明するための図である。
図12A及び
図12Bでは、屋内空間に照射される光の光色が、室温と快適感との関係性にどのように影響するかを評価した結果の例が示されている。
図12A及び
図12Bでは、屋内空間に被験者を入れ、室温及び光色を変化させ、それぞれの室温及び光色で、被験者に快適感を評価させた結果を示している。快適感の評価レベルが、
図12A及び
図12Bの縦軸に示されており、-3の場合が最も不快な評価レベルであり、3の場合が最も快適な評価レベルである。また、
図12A及び
図12Bにおいて、横軸は屋内空間の室温である。また、
図12A及び
図12Bにおいて、実線は暖色系の光色の光を屋内空間に照射させた場合の結果であり、点線は寒色系の光色の光を屋内空間に照射させた場合の結果である。
図12Aには、夏期に評価を行った結果が示されている。
図12Bには、冬期に評価を行った結果が示されている。
【0121】
図12Aに示されるように、夏期の評価では、25度以下では暖色系の光色の光が照射された屋内空間の方が快適感の評価レベルが高く、25度以上では寒色系の光色の光が照射された屋内空間の方が快適感の評価レベルが高い。また、
図12Bに示されるように、冬期の評価では、24度以下では暖色系の光色の光が照射された屋内空間の方が快適感の評価レベルが高く、24度以上では寒色系の光色の光が照射された屋内空間の方が快適感の評価レベルが高い。そのため、より人に快適さを感じさせる観点からは、判定に用いられる所定の値は、例えば、24度から25度の間に設定される。
【0122】
また、例えば、環境情報が季節を示す情報であり、季節が春又は夏の場合、信号生成部31は、寒色系の光色の光を第1照明器具10に照射させる第1調光信号を生成する。また、季節が秋又は冬の場合、信号生成部31は、暖色系の光色の光を第1照明器具10に照射させる第1調光信号を生成する。このような環境情報が季節を示す場合でも、環境情報が空調機器50の設定温度又は気温を示す場合と同様の効果を得ることができる。
【0123】
また、例えば、環境情報が時間帯を示す情報であり、時間帯が昼の場合、信号生成部31は、寒色系の光色の光を第1照明器具10に照射させる第1調光信号を生成する。また、時間帯が夜の場合、信号生成部31は、暖色系の光色の光を第1照明器具10に照射させる第1調光信号を生成する。このような環境情報が時間帯を示す場合でも、環境情報が空調機器50の設定温度又は気温を示す場合と同様の効果を得ることができる。
【0124】
以上のように、信号生成部31は、取得した光量情報に基づいて決定した光色の光を第1照明器具10に照射させる第1調光信号を生成することで、ユーザが操作しなくても、環境に応じて人に快適に感じさせる光色の光を第1照明器具10が照射する。よって、照明システム1は、効果的に人に温冷感を感じさせることができる。
【0125】
なお、信号生成部31は、ステップS31からステップS34と同様の方法で、第2調光信号を生成し、生成した第2調光信号を、通信部32を用いて第2照明器具20に送信してもよい。これにより、第2照明器具20も、環境情報に基づいて決定した光色の光を照射する。これにより、照明システム1の設置された空間の雰囲気を統一することができる。
【0126】
また、信号生成部31は、環境情報に含まれる空調機器50の設定温度、気温、季節及び時間帯の少なくとも2つを示す情報を組み合わせた環境情報に基づいて、第1照明器具10に照射させる光の光色を決定してもよい。
【0127】
次に、信号生成部31の動作例4について説明する。
図13は、信号生成部31の動作例4のフローチャートである。
【0128】
まず、信号生成部31は、照明システム1が設置されている空間で流れている楽曲に関する情報である楽曲情報をマイク36から取得する(ステップS41)。なお、信号生成部31は、通信部32を用いて、音響機器60が流している楽曲に関する楽曲情報を音響機器60から取得してもよい。
【0129】
次に、信号生成部31は、取得した楽曲情報における楽曲の特徴に基づいた周期で、第1照明器具が照射する光を第1光色と第2光色との間で繰り返し変化させる第1調光信号を生成する(ステップS42)。具体的には、信号生成部31は、例えば、公知のテンポ解析手法等を用いて、取得した楽曲情報における楽曲の特徴として楽曲のBPM(Beats Per Minute)を取得する。そして、信号生成部31は、楽曲のBPMに応じて、第1照明器具が照射する光を第1光色と第2光色との間で繰り返し変化させる周期を決定する。信号生成部31は、例えば、周期(調色周期)が、BPMの逆数である楽曲の拍間隔の整数倍になるように、周期を決定する。信号生成部31は、決定した周期で、第1照明器具が照射する光を第1光色と第2光色との間で繰り返し変化させる第1調光信号を生成する。
【0130】
次に、信号生成部31は、生成した第1調光信号を第1照明器具10の光源制御部15に送信する(ステップS43)。光源制御部15は、第1調光信号を取得し、取得した第1調光信号に基づいて、第1光源11及び第2光源12それぞれの光量を調整する。その結果、楽曲情報に基づいて、第1照明器具10が照射する光は調光される。
【0131】
これにより、第1照明器具10が照射する光の光色の変化の周期が、照明システム1が設置されている空間に流れる楽曲に応じた周期になる。そのため、第1照明器具10が照射する光の光色が変化しても、人に違和感を感じさせにくくできる。よって、照明システム1は、より効果的に人に温冷感を感じさせることができる。
【0132】
なお、信号生成部31は、ステップS42と同様の方法で、取得した楽曲情報における楽曲の特徴に基づいた周期で、第1照明器具が照射する光を第3光色と第4光色との間で繰り返し変化させる第1調光信号を生成してもよい。
【0133】
また、信号生成部31は、取得した楽曲情報における楽曲の特徴に基づいた光色を第1照明器具10に照射させる第1調光信号を生成してもよい。例えば、信号生成部31は、取得した楽曲情報における楽曲が短調である場合、寒色系の光色の光を第1照明器具10に照射させる第1調光信号を生成し、取得した楽曲情報における楽曲が長調である場合、暖色系の光色の光を第1照明器具10に照射させる第1調光信号を生成する。
【0134】
[効果等]
以上説明したように、照明システム1は、照射する光の光量及び光色を調整可能な第1照明器具と、第1照明器具10が照射する光の光量及び光色を調整するための第1調光信号を生成する信号生成部31とを備える。第1照明器具10は、第1光色を有する第1光を発する第1光源11と、第1光色よりも色みが強い第2光色を有する第2光を発する第2光源12とを備える。第1照明器具10は、さらに、信号生成部31から第1調光信号を取得し、第1調光信号に基づいて、第1光源11及び第2光源12それぞれの光量を調整する光源制御部15を備える。信号生成部31は、第1照明器具10が照射する光の光色を第1光色と第2光色との間で繰り返し変化させる第1調光信号を生成する。第1照明器具10が照射する光の光色は、第1光色から第2光色へ変化するにつれて色みが強くなる。
【0135】
これにより、第1照明器具10は、人に温冷感を感じさせる色みの強い光色を照射し、一時的に照射する光の光色を色みの弱い光色に変化させる。そのため、人が同じ光色の光が照射されている空間に居る場合、時間の経過とともに、色順応により、照射されている光色による温冷感を感じさせる効果が低下するが、第1照明器具10の光色の変化により色順応が抑制される。よって、色順応による温冷感を感じさせる効果の低下を抑制できるため、照明システム1は、効果的に人に温冷感を感じさせることができる。
【0136】
また、その結果、例えば、空調機器等によらず快適な空間を実現できるため、エネルギーの消費を抑制することができる。また、室内外の温度差が大きくなることを抑制して快適な空間を実現できるため、人の体温調節負荷を低減させることができる。
【0137】
また、例えば、照明システム1は、白色光を照射する第2照明器具20をさらに備える。第1照明器具10は、第2照明器具20が光を照射する範囲の外側に光を照射する。
【0138】
これにより、照明システム1は、第2照明器具20の照射範囲に存在する人に、作業等に適した白色光を照射しつつ、周囲に照射される第1照明器具10の光により、効果的に温冷感を感じさせることができる。
【0139】
また、例えば、第1照明器具10は、第3光色を有する第3光を発する第3光源13と、第3光色よりも色みが強い第4光色を有する第4光を発する第4光源14とをさらに備える。光源制御部15は、第1調光信号に基づいて、第1光源11、第2光源12、第3光源13及び第4光源14それぞれの光量を調整する。信号生成部31は、第1照明器具10が照射する光の光色を第1光色と第2光色との間又は第3光色と第4光色との間で繰り返し変化させる第1調光信号を生成する。第1照明器具10が照射する光の光色は、第3光色から第4光色へ変化するにつれて色みが強くなる。第2光色及び第4光色のうち、一方は寒色系の光色であり、他方は暖色系の光色である。
【0140】
これにより、第1照明器具10は、照射する光の光色を第1光色と第2光色との間だけでなく、第3光色と第4光色との間で繰り返し変化させる。第3光色と第4光色との間でも第1照明器具10が照射する光の光色が繰り返し変化するため、上述の第1光色と第2光色との間で繰り返し変化させる場合と同様に、効果的に人に温冷感を感じさせることができる。また、第2光色及び第4光色のうち、一方は寒色系の光色であり、他方は暖色系の光色であるため、第1照明器具10が、寒色系の光色の光を照射することで人に冷感を感じさせることができ、暖色系の光色の光を照射することで人に温感を感じさせることができる。よって、第1照明器具10は、人に温感を感じさせる場合と人に冷感を感じさせる場合のいずれの場合にも使用できる。
【0141】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0142】
例えば、上記実施の形態では、照明システム1は、照明制御装置30及び操作器40を備えたが、これに限らない。照明制御装置30の各構成要素は、第1照明器具10、第2照明器具20又は操作器40に備えられていてもよい。例えば、信号生成部31は、第1照明器具10、第2照明器具20又は操作器40に備えられていてもよい。また、例えば、信号生成部31は、光源制御部15に含まれていてもよい。また、操作器40は、第1照明器具10、第2照明器具20又は照明制御装置30に含まれていてもよい。
【0143】
また、照明システム1は、第2照明器具20を備えない照明システムであってもよい。照明システム1は、例えば、第1照明器具10と少なくとも信号生成部31を備える照明制御装置30とで構成された1つの照明ユニットであってもよい。
【0144】
また、第1照明器具10は、第1光源11、第2光源12、第3光源13及び第4光源14光源を備えたが、これに限らない。例えば、第3光源13は、第1光源11と共通の光源であってもよい。この場合、信号生成部31は、第1照明器具10が照射する光の光色を第1光色と第2光色との間又は第1光色と第4光色との間で繰り返し変化させる第1調光信号を生成する。
【0145】
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。
【0146】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0147】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0148】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0149】
例えば、本発明は、上記実施の形態の照明システムとして実現されてもよいし、照明方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよいし、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0150】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0151】
1 照明システム
10 第1照明器具
11 第1光源
12 第2光源
13 第3光源
14 第4光源
15 光源制御部
20 第2照明器具
31 信号生成部
50 空調機器
A 作業領域