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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-05
(45)【発行日】2023-10-16
(54)【発明の名称】くびれ部を有する袋体
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/50 20060101AFI20231006BHJP
   B65D 30/16 20060101ALI20231006BHJP
   B65D 33/00 20060101ALI20231006BHJP
【FI】
B65D85/50 120
B65D30/16 A
B65D33/00 B
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018077569
(22)【出願日】2018-04-13
(65)【公開番号】P2019182513
(43)【公開日】2019-10-24
【審査請求日】2021-04-07
(73)【特許権者】
【識別番号】593098347
【氏名又は名称】ダイワ包材株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098198
【弁理士】
【氏名又は名称】旦 武尚
(72)【発明者】
【氏名】松本 隆
【審査官】家城 雅美
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-040432(JP,A)
【文献】特開2004-189273(JP,A)
【文献】登録実用新案第3164954(JP,U)
【文献】特開2005-087023(JP,A)
【文献】特開2017-030800(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/50
B65D 30/00-33/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表裏シートからなる底部を有する袋体であって、袋体を構成する側辺から袋体中央部に向かって表裏シートを融着又は融着又は接着して形成したくびれ部(10)を有し、
該くびれ部(10)で袋体の胴部が幅狭に構成しているものであって、
該くびれ部(10)は、袋体の側辺から分断された円形状の溶着又は融着或いは接着によって表裏シートが密着状態となったくびれ部であり、
側辺シール部から分断されたくびれ部(10)を形成するものであることを特徴とするくびれ部を有する袋体。
【請求項2】
表裏シートからなる底部を有する袋体であって、袋体を構成する側辺から袋体中央部に向かって表裏シートを融着又は溶着又は接着して形成したくびれ部(10)を有し、
該くびれ部(10)で袋体の胴部が幅狭に構成しているものであって、
該くびれ部(10)は、袋体の側辺から分断した溶着又は融着或いは接着部分であり、
細かいドット状の溶着又は融着或いは接着によって円形状に形成したくびれ部(10)を形成するものであることを特徴とするくびれ部を有する袋体。
【請求項3】
表裏シートからなる底部を有する袋体であって、袋体を構成する両側辺から袋体中央部に向かって表裏シートを融着又は融着又は接着して形成したくびれ部(10)を有し、
該くびれ部(10)で袋体の胴部が幅狭に構成しているものであって、
該くびれ部(10)は、袋体の両側辺からそれぞれ分断した円形状の溶着又は融着或いは接着によって表裏シートが密着状態となったくびれ部であり、
側辺シール部から分断したくびれ部(10)を形成するものであることを特徴とするくびれ部を有する袋体。
【請求項4】
表裏シートからなる底部を有する袋体であって、袋体を構成する両側辺から袋体中央部に向かって表裏シートを融着又は溶着又は接着して形成したくびれ部(10)を有し、
該くびれ部(10)で袋体の胴部が幅狭に構成しているものであって、
該くびれ部(10)は、それぞれ袋体の側辺から分断した溶着又は融着或いは接着部分であり、
細かいドット状の溶着又は融着或いは接着によって円形状に形成したくびれ部(10)を形成するものであることを特徴とするくびれ部を有する袋体。
【請求項5】
袋体の袋体の中央部方向に向かって形成するそれぞれの円形状の溶着又は融着或いは接着によるくびれ部(10)が、それぞれ異なる大きさのくびれ部(10)であることを特徴とする請求項3又は4のいずれかに記載のくびれ部を有する袋体。
【請求項6】
袋体の袋体の中央部方向に向かって形成するそれぞれのくびれ部(10)が、
袋体の上下方向にずれた位置に形成したくびれ部(10)であることを特徴とする請求項3又は4のいずれかに記載のくびれ部を有する袋体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、起立型の角底等の底部を有する袋体に関し、袋体の側部に内部方向に突出形成したくびれ部を有する袋体に関する。
【背景技術】
【0002】
袋体に各種の収納物を収納するために用いるが、収納状態での商品を展示するためには透明な袋体であって特に角底等の底部を有する袋体が用いている。
例えば販売すべき食品などを袋体内に収納した状態で起立できる透明な袋体は、販売すべき商品を陳列するためには極めて見栄えよく陳列できるものである。
【0003】
従ってスーパーマーケットなどの食品類の販売に際しては透明な袋内に販売すべき商品を封入して収納した食品を外部から視認できる状態で陳列し、この視認できる商品をこの袋ごと購入することはよく行われている。
特に購入するべき商品が視認でき易くすると共に購買者の購買意欲を高めるうえでも、この角底体の透明な袋内に商品を入れて販売することは今後も多く行われるものである。
【0004】
特に食品等に際しては衛生上の観点から袋内に封入した状態で展示販売できることは購買者の選別の機会を与えることとなるばかりでなく、商品自体に手を触れずに衛生的な状態で展示販売されることからきわめてその要望が高いものである。 例えば実用新案登録第3164954号(特許文献1)や特開2003-300535号(特許文献2)に示す袋体がある。
【0005】
また特開2002-145283号(特許文献3)に示す袋体も存在する。
この他、食品中の例えばスイカの販売用の袋体としては実用新案登録第3203347号(特許文献4)や特開2016-172579号(特許文献5)が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】実用新案登録第3164954号
【文献】特開2003-300535号
【文献】特開2002-145283号
【文献】実用新案登録第3203347号
【文献】特開2016-172579号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上の様に、立設可能な角底等の底部を有する袋体に食品等を封入した状態で展示販売することが可能であり、特に食品などにおいては衛生面で袋体に封入した状態での展示が望まれており、係るために立設可能な袋体がある。
特にこのような袋体に入れて販売するものは食品関係が多く用いられていると共に、一つずつの構成物が小さいものを袋体内にまとめて入れて販売すること等も多く行われている。
【0008】
例えばミカン等を複数個透明の袋体内に入れて展示販売することはよく行われている。
更には例えば大きな食品を小さく切断して、この切断した食品を複数個一つの袋体内に入れて展示販売するなどのことも多用されている。
例えばカットスイカやブドウの粒を複数個、房から外して販売するなどである。
しかし、袋体自体は通常寸胴状であり、どうしても底部分に全体の重量がかかってしまい、つぶれやすくなってしまう。
【0009】
更に底部に掛かる重量は、更に袋体の側部にも掛かり、収納商品の底部分や側部部分の商品が傷みやすくなってしまう。 更に、封入した商品が底面に対して全体に広がって封入すれば係る重量のある程度分散できるが、封入する商品の形状などによっては底部の商品の特定個所に重量が掛かってしまうことが生じ、さらにこれは底部の他に袋体の側辺部分に広がって重量がかかる場合も生じている。
【0010】
例えばミカンなどを封入した際にそのミカンの形状から底部よりもその上段部分により多くのミカンが幅方向に並んでしまい、バランスの悪い封入状態となってしまう。
このような場合には袋体の中央部分により大きな重量が上部に掛かり、重心が高くなって不安定なものとなりかねない。 このような状態では袋体内にバランスよく商品が収まらず、更には見た目も見栄えのしない封入状態となってしまう。
【0011】
従って、袋体内に食品などを封入した場合に、底部により多くの商品が入る反面、その上部に係る重量を分散し、下部が重く、より安定した状態で封入できる袋体の提供が求められるものである。
更には外部から封入されている商品を視認した場合に見栄えの良い封入状態を演出できる袋体の提供が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
係るため請求項1に係る発明は、表裏シートからなる底部を有する袋体であって、袋体を構成する側辺から袋体中央部に向かって表裏シートを融着又は融着又は接着して形成したくびれ部を有し、該くびれ部で袋体の胴部が幅狭に構成しているものであって、該くびれ部は、袋体の側辺から分断された円形状の溶着又は融着或いは接着によって表裏シートが密着状態となったくびれ部であり、側辺シール部から分断されたくびれ部を形成するくびれ部を有する袋体からなり、係る発明によって前記課題を解決できる。
【0013】
或いは請求項2に係る発明の様に、表裏シートからなる底部を有する袋体であって、袋体を構成する側辺から袋体中央部に向かって表裏シートを融着又は溶着又は接着して形成したくびれ部を有し、該くびれ部で袋体の胴部が幅狭に構成しているものであって、該くびれ部は、袋体の側辺から分断した溶着又は融着或いは接着部分であり、細かいドット状の溶着又は融着或いは接着によって円形状に形成したくびれ部を形成するくびれ部を有する袋体を用いてもよい。
【0014】
これらの場合請求項3に係る発明の様に、表裏シートからなる底部を有する袋体であって、袋体を構成する両側辺から袋体中央部に向かって表裏シートを融着又は融着又は接着して形成したくびれ部を有し、該くびれ部で袋体の胴部が幅狭に構成しているものであって、該くびれ部は、袋体の両側辺からそれぞれ分断した円形状の溶着又は融着或いは接着によって表裏シートが密着状態となったくびれ部であり、側辺シール部から分断したくびれ部を形成するくびれ部を有する袋体を用いてもよい。
或いは請求項4に係る発明の様に、表裏シートからなる底部を有する袋体であって、袋体を構成する両側辺から袋体中央部に向かって表裏シートを融着又は溶着又は接着して形成したくびれ部を有し、該くびれ部で袋体の胴部が幅狭に構成しているものであって、該くびれ部は、それぞれ袋体の側辺から分断した溶着又は融着或いは接着部分であり、細かいドット状の溶着又は融着或いは接着によって円形状に形成したくびれ部を形成するくびれ部を有する袋体を用いてもよい。
【0015】
この場合請求項5に係る発明の様に、袋体の袋体の中央部方向に向かって形成するそれぞれの円形状の溶着又は融着或いは接着によるくびれ部が、それぞれ異なる大きさのくびれ部であるくびれ部を有する袋体を用いてもよい。
或いは請求項6に係る発明の様に、袋体の袋体の中央部方向に向かって形成するそれぞれのくびれ部が、袋体の上下方向にずれた位置に形成したくびれ部であるくびれ部を有する袋体を用いてもよい。
【発明の効果】
【0016】
以上のように構成したことから、まず請求項1に係る発明によってくびれ部を袋体の側辺から内部方向に袋体の側辺から分断された円形状の溶着又は融着或いは接着によって表裏シートが密着状態となった側辺シール部から分断されたくびれ部を形成することができ、このくびれ部によって袋体の幅を狭めることができる。
これによりの袋体の底部方向には幅広のまま収納すべきものを収納できるが、このくびれ部の周囲は幅狭になり収納するものはこの部分では幅方向に少ない量のみ収納できることとなる。
【0017】
従って底部の上部の収納量が減ることから袋体底部の収納物に係る上部の重さが軽減され、底部周囲の収納物の重さによるつぶれや変形或いは傷み等を軽減できる。
特に生鮮品などは上部からかかる重さが収納している生鮮品にかかり、不必要に傷みが出やすいものであって、新鮮なまま収納するには収納ごとに気を付けなければならなくなる。
更には、該くびれ部上部の収納物はくびれ部に重量がかかり、袋体の底部に係る重量を分散でき、底部に係る重量を低減できる。
【0018】
従って本構成に係る袋体を用いるとこのような気を遣わずに袋詰めが可能となる。
更に底部の上部の収納物の量を軽減できることから、底部をもって起立させる袋を起立状態で展示した場合には、スリムに状態で収納することができ、見栄えの良い収納用の袋の提供ができることとなる。
【0019】
次に請求項2に係る考案によって袋体の側辺から分断された円形状の細かいドット状からなるくびれ部を形成でき、このくびれ部によって幅狭の部分を有する袋体の提供ができる。
【0020】
更に請求項3に係る発明及び請求項4に係る発明によって、袋体の両側部方向にそれぞれくびれ部を有するものとなり、該くびれ部によって幅狭の袋体を提供できる。
又、請求項5に係る発明によって袋体の袋体の中央部方向に向かって形成するくびれ部がそれぞれ異なる大きさのくびれ部を形成でき、収納物や袋自体などに応じて任意の形状のくびれ部を形成できる。
請求項6に係る発明によって袋体の袋体の中央部方向に向かって形成するそれぞれのくびれ部が上下方向にずれた位置に形成でき、それぞれ必要に応じて任意位置にくびれ部を形成できるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明に係るくびれ部を有する袋体の一例を示す図。
図2図1のA‐A線端面図。
図3図1図2に示す袋体内にカットスイカを封入した状態の一例を示す図。
図4図3に示す封入状態の袋体の斜視図。
図5】本発明に係るくびれ部を有する袋体の他の一例を示す図。
図6】本発明に係るくびれ部を有する袋体の他の一例を示す図。
図7】本発明に係るくびれ部を有する袋体の他の一例を示す図。
図8】本発明に係るくびれ部を有する袋体の他の一例を示す図。
図9】本発明に係るくびれ部を有する袋体の他の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、本発明に係る袋体の一例を示す図である。
まずそれぞれ透明なシート例えば熱可塑性シート等からなる表面シート1と裏面シート2からなり、表面シート1と裏面シート2は角底を構成する折り込みの底部3でつながっている。
従って例えば一枚のシートを折り込むと共に底部3に山折りを2つ連続して形成し、その両端が表シート1と裏シート2に連設して袋体を形成している。
【0024】
これらはその側辺でシールされて側辺シール部4によって袋体を形成している。
この場合表面シート1の先端部分は折り返し部5を形成しており、この折り返し5部の側辺はシールされていない。
従ってこの折り返し部5はシート状の舌片を構成している。
更に裏面シート2は表面シート1と同様の長さを有しているが表面シート1のように折り返し部は有さずにそのまま折り返しのないシート地を形成している。
【0025】
従って、この表面のシート1の折り返し部5と裏面シート2の境界部分は本袋体の開口部となる。
この袋体の開口部から側面シール部4と底部3で袋部分を構成している。
この裏面シート2の先端部分には袋体の開口部を封鎖するための接着部を有し、接着部材6が塗布されており、更にはこの接着面には剥離紙7が貼着している。
更にテープ部8を有している。
【0026】
特にこの接着部で開口部を封鎖したのちに、このテープ部8を引きはがすことにより袋体の裏面シート2が破れ、この部分から袋体の内部の収納物の取り出しを可能とする。
また裏面シート2の外部表面にはヘッダー部9としてシート地が融着している。
このような袋体は側辺シール部4によって形成されているが、この側辺シール部4の袋体内部で側辺よりも袋体内部方向にくびれ部10を有しており、より袋体内部方向まで表面シート1と裏面シート2が融着したシートされたくびれ部10を有している。
【0027】
従って、このくびれ部10が側辺より袋体内部方向までシールされていることからこのくびれ部10によって袋体のこの位置の胴部はやや細く形成されるものとなる。
このくびれによって底部3には袋体の幅全体まで収納物を収納できるものとなり、特に小さく分割して収納した例えばカットスイカ等は、この底部3の幅いっぱいに収納できる反面、この上部に位置するくびれ部10を有する胴部はこの袋体の幅に底部より狭くなることなら、この底部3全体に上部からの重量がかかるのではなく、くびれの幅狭の範囲に重量がかかり、更にこのくびれ部10に沿って徐々に広い範囲で該くびれ部10に重量がかかるものとなる。
【0028】
従って、袋体内部に収納した収納物への上部重量の負担は分散され、底部3内の商品はつぶれにくくなる。
特に起立型の角底等の底部3を有する袋体では底の面積が広くなるが、この部分に係る重量が分散され、内部商品がつぶれにくくなる。
更には底部3の重量を維持しつつ、上部重量を減らすことができることから、底部3が重い収納状態の袋体となり、載置等に際しては袋体を安定した状態で置くことができる。
【0029】
更には外部からの見た目も袋体内に商品が入っていても極めてスリムにかつ安定性のある袋として認識されるものであって、購買意欲の増進を図ることができる。
本図構成におけるくびれ部10に関して例えば袋体の幅を100ミリから450ミリ程度とした場合には、側辺シール部4の幅を5ミリとした場合、10ミリ程度~70ミリ程度のくびれ部10を有するものであることが望ましい。
【0030】
即ち側辺シール部4から袋体の内部方向に突出して形成しているくびれ部10の袋体内部方向への突出している幅が一定程度有するものであればよい。
例えば、収納すべき内容物等に応じて最適なくびれ部10を有するものであればよい。
従って、袋体の大きさや収納すべきもの等に応じて適宜選定すればよく10ミリ程度~70ミリ程度のくびれ部10を有することが望ましいものである。
但し、より大きい袋や小型の袋等に際しては、それぞれに応じて適切な大きさのくびれ部10を有するものであってもよい。
【0031】
図2は、図1の袋体のA‐A線端面図である。
本図に示すように一枚のシート地を折り込む構成しており、底部3に山折りを2つ連続して形成している。
この2つの山折りが底部3として角底となるものであり、起立可能な袋体を構成する。
この底部3を挟んで袋体の両端方向に表面シート1と裏面シート2が形成される。
【0032】
本図では一のシート地を折り込むことによって形成しているが、それぞれの部位をシートなどにより連結して構成する袋体であってもよい。
尚、図示していないがこのようなシート地の側辺部分がシールされて、袋体を形成するものである。
表面シート1の先端部分は折り返し部5を有しており、この部分の先端をつかむことよって折り返し部分と裏面シート2との間に袋体の開口を位置できるものであり、この位置に収納すべきものを置くことにより折り返し部5と裏面シート2の間から袋体内部に物を収納できるものである。
【0033】
尚、袋体の裏面シート2の先端には接着部材6が塗布されてその表面を剥離紙7が覆っており、より袋体内部方向には開口用のテープ8を有している。
袋体の裏面シート2の外部表面には側辺シール部を有する位置から側面シール部を有さない袋体の裏面シート2の先端方向に向かってヘッダー部9を有している。
本図構成においては表面シート1の折り返し部5の本体側の裏面シート2の外表面の幅方向にヘッダー部9を袋体に融着するためのヘッダー部シール部11を有している。
【0034】
図3は、本発明に係る図1図2に示す袋体内にカットスイカWを収納して、裏面シート2を折り込んで接着部6で表面シート1の表面と接着して開口部を封鎖した状態の一例を示す図である。
底部のカットスイカWは幅方向に広く収納しているが、くびれ部10で袋体の幅が狭くなり、幅方向の収納量が少なくなり、更にこのくびれ部10を形成する斜面によってくびれ部10が徐々に小さくなり、収納される幅方向にカットスイカWの量が増えて収納できる。
【0035】
これによりくびれ部10の傾斜部分の上部はこのくびれ部10に重量がかかることとなり、下部のカットスイカWに係る重量が分散されることから下部のカットスイカWがつぶれにくくなる。
また底部3の幅方向のカットスイカWが多く維持される反面、くびれ部10でカットスイカWの収納量が少なくなり、袋体の下部の重量に対して上部重量を低くできるものであって袋体の起立性を高めことができる。
【0036】
更に幅狭い部分の収納量を少なくできることから収納状態で起立している袋体のシルエットをスリムにでき、見栄えの良い袋体を提供できることとなる。
尚、この状態でテープ8を引きはがすとこの部分の裏面シート2が引き裂かれ、開口部として収納しているカットスイカWの取り出しを可能とする。
また、ヘッダー部9が収納している袋体上部に突出して位置することから、必要に応じて印刷を行うことや取っ手部の形成など、各種の用途に用いることができる。
【0037】
図4は、図3に示す収納状態の袋体の斜視図である。
本図に示すようにカットスイカWを底部3方向に多く収納でき、起立状態の袋体の安定性を高められる。
更にくびれ部10によって上部のカットスイカWの重量を下部のカットスイカWに対して適度に分散させて収納することができる。
【0038】
このことは生鮮品等の収納に際してのつぶれの防止に役立つものとなり、収納商品の傷みの低減が図れるものとなる。
尚、図面上カットスイカWを用いた例を示すが、これに限らずブドウ等の各種食品を用いたものであってもよく、あるいは食品以外の各種小物の収納に用いるものであってもよい。
【0039】
図5は、袋体のくびれ部10がより袋体内部方向に突出形成している一例を示すものであり、このくびれ部10の袋体の幅がより狭く構成されている一例を示す。
もとよりこのくびれ部10は袋体や収納すべき商品等に応じて適宜任意の大きさのものを用いてもよいものである。
【0040】
尚、本図は側辺シール部4と同じシール加工である融着又は溶着によって形成したものであるが、これに限らず、接着部材で接着したものであっても、或いは側辺シール部4とは別にこのくびれ部10を形成するものでもよい。
更に例えばこのくびれ部10はシール加工と同様に溶着や融着或いは接着の等によって表裏シートが密着状態となり、或いは一定の形状にシール、或いは硬化又は固化された状態となるものであればよい。
【0041】
図6は袋体のくびれ部10を袋体の一側辺方向にのみ設けた一例を示す図である。
本来両側から袋体内部方向にくびれ部10を形成するが、必要に応じて一の側辺から袋体内部方向に向けて形成した一のくびれ部10のみを有するものであってもよい。
従って、それぞれに応じて或いは必要に応じて任意に形成するものであってもよい。
【0042】
図7は、側辺シール部4から袋体内部方向に向かって形成されるくびれ部10が、それぞれ異なる大きさのくびれ部10を形成する状態の一例を示すものであって、このように構成するものであってもよい。
このように形成することによって商品や袋体に応じ、あるいは展示状態を考慮した任意の形状のくびれ部10を形成することができ、このようなものであってもよい。
【0043】
更に図示していないが、くびれ部10は袋体の幅方向のほぼ一致する側辺シール部4から袋体内部方向に向かって形成されているものを図示しているが、これに限らず上下方向にややずれた位置にくびれ部10を形成し、上下方向のずれた位置の袋体内部方向に向かって形成したくびれ部10を用いてももちろんよいものである。
【0044】
図8は、くびれ部10の他の例を示す図である。
本来くびれ部に関して先端に行くに従って徐々に幅細になるように略三角形状或いは突出片状に形成したくびれ部等を各種図示するが、少なくとも袋体の袋体側辺方向から中央部方向に突出形成したくびれ部に該当する。
すなわち側辺シール部4から離れて袋体内部方向にくびれ部10を有している分断したくびれ部10を有すものであってもよい。
【0045】
従って図8に示すように袋体の内部方向に形成した円形状或いは任意の形状の溶着や融着或いは接着等によって表裏シートが密着状態で接着やシール或いは硬化、固化等された状態となるいわゆる側辺シール部4から分断されたくびれ部10を有するものであってもよい。
即ち側辺シール部4から連設しているくびれ部10ではなく袋体の側辺から分断されたくびれ部10を形成するものであってもよい。
【0046】
本図では円形状の分断されたくびれ部10を形成しているが、このほか細かいドット状の溶着や融着或いは接着等によって表裏シートが密着状態で或いは一定の形状にシールされ、硬化され、或いは固化等された状態の分断されたくびれ部10や他の任意の形状の分断されたくびれ部10を有するものであってもよい。
このように形成しても袋体の底部3の収納量に対してこの部分は幅狭な胴部を形成するものとなり、このように構成するものであってもよい。
【0047】
尚、本発明に係る袋体として表面シート1の上部に折り返し部5を有する袋体を明示するがこれに限らず、表裏シートの長さが等しく、2枚を重ねて上部開口の一般的な袋体であって角底を有する袋体に用いるものであってももちろんよい。
【0048】
次に図9にくびれ部10の他の例を示す図である。
本図においては左右側辺方向にそれぞれ2つずつくびれ部10を形成しているものであり、このように複数のくびれ部10を形成するものであってもよい。
更に本図に示す構成のくびれ部10は傾斜する直線形状で構成されているものであり、このように構成するものであってもよい。
【0049】
従って必ずしも曲線で構成するものだけではなく、直線で形成するものであってもよい。
或いは図示していないが波状線や凹凸の有する線をもって構成するものであってもよい。
更にくびれ部10の袋体内部方向の先端部分が直線状に形成されている図を一例として示すが、もちろん曲線で形成するものであっても、波状線や凹凸線をもって構成するものであってももちろんよい。
【0050】
更に本図では、一の袋体の側面の内部方向に二連のくびれ部10を有するが、このほかより多くのくびれ部10を有するものであってももちろんよく左右同数でなく異数で形成するものであってもよい。
或いは左右のくびれ部10の形状が異なる構成だけでなく、上下のくびれ部10の構成が異なる構成すなわち異なる形状のくびれ部10を有するものであってもよい。
【0051】
尚、本図構成は袋体の開口部方向のくびれ部10の幅はやや広く、底部方向のくびれ部10はやや幅狭に形成した例を示すが、この構成に限らず他の組み合わせ構成を用いするものであってもよい。
このように構成してもくびれ部10の袋体の幅を狭く構成できるものであり、バランスのよい袋体内の収納物の収納を図ることができる。
【符号の説明】
【0052】
1 表面シート
2 裏面シート
3 底部
4 側辺シール部
5 折り返し部
6 接着部材
7 剥離紙
8 テープ部
9 ヘッダー部
10 くびれ部
11 ヘッダー部シール部
W カットスイカ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9