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▶ 高田 弘恵の特許一覧

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  • 特許-リュックサック 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-05
(45)【発行日】2023-10-16
(54)【発明の名称】リュックサック
(51)【国際特許分類】
   A45F 3/04 20060101AFI20231006BHJP
【FI】
A45F3/04 300
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2023087813
(22)【出願日】2023-05-29
【審査請求日】2023-05-30
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523200996
【氏名又は名称】高田 弘恵
(74)【代理人】
【識別番号】100093115
【弁理士】
【氏名又は名称】佐渡 昇
(72)【発明者】
【氏名】高田 弘恵
【審査官】兼丸 弘道
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-099728(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0283557(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0271742(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0064893(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2022/0015328(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45F 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リュックサック本体(10)と、このリュックサック本体(10)の背面部(11)に設けられた左右の肩ベルト(13)とを備え、左右の肩ベルト(13)を使用者(U)の左右の肩に掛けてリュックサック本体(10)を使用者(U)の前側に掛けることができるリュックサックであって、
リュックサック本体(10)が使用者(U)の前側に掛けられた状態で、使用者(U)が肘(U1)を下にして上方へ折り曲げた左右の前腕部(U2)を拘束することができる前腕拘束部(20)が、リュックサック本体(10)の左右に設けられており、
前記前腕拘束部(20)は、使用者(U)の前腕部(U2)が下方から挿入される筒状部で構成されていることを特徴とするリュックサック。
【請求項2】
請求項1において、
前記前腕拘束部(20)は、該前腕拘束部(20)の上部に、使用者(U)の手(U3)を露出させることを特徴とするリュックサック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リュックサックに関するものである。より詳しくは、例えば満員電車や満員バス等において、手が人に当たる等してチカンに間違われることがないようにすることができるリュックサックに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1(特に図5)に見られるように、
リュックサック本体2と、このリュックサック本体2の背面部に設けられた左右の肩ベルト3とを備え、左右の肩ベルト3を使用者の左右の肩に掛けてリュックサック本体2を使用者の前側に掛けることができるリュックサックが知られている。
また、同文献0031段落には、
図4図5に示すように、水害時などにおいて本考案に係る防水型リュックサック1を救命胴衣として使用する際には、左右の結合ベルト片13Aと固定ベルト片13Bとはスナップフィット14によって互いに連結されて拘束ベルト13を構成し、ユーザーMの両腕Aが左右の肩ベルト3からの抜けを防ぐ機能を果たす。」
との記載がある。
【0003】
しかし、このリュックサックは、水害時などにおいて救命胴衣として使用できるようにするもので、拘束ベルト13は、ユーザーMの両腕Aが左右の肩ベルト3からの抜けを防ぐべくユーザーMの両腕Aの上腕部を拘束するようになっている。
【0004】
すなわち、この従来のリュックサックは、満員電車や満員バス等において、手が人に当たる等してチカンに間違われることがないようにすることを目的とするものではなく、そのような構成にもなっていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】実用新案登録第3237032号号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、例えば満員電車や満員バス等において、手が人に当たる等してチカンに間違われることがないようにすることができるリュックサックを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明のリュックサックは、
リュックサック本体と、このリュックサック本体の背面部に設けられた左右の肩ベルトとを備え、左右の肩ベルトを使用者の左右の肩に掛けてリュックサック本体を使用者の前側に掛けることができるリュックサックであって、
リュックサック本体が使用者の前側に掛けられた状態で、使用者が肘を下にして上方へ折り曲げた左右の前腕部を拘束することができる前腕拘束部が、リュックサック本体の左右に設けられていることを特徴とする。
【0008】
上記の構成となっているので、このリュックサックによれば次のような作用効果が得られる。
使用者は、例えば満員電車や満員バス等において、このリュックサックの左右の肩ベルトを自分の左右の肩に掛け、リュックサック本体を自分の前側に掛ける。
そして、肘を下にして上方へ折り曲げた左右の前腕部を、リュックサック本体の左右に設けられている前腕拘束部にて拘束する。
これにより、使用者の前腕部は肘を下にして上方へ折り曲げた状態で拘束された状態となるので、手が人に当たる等してチカンに間違われることを防止することができる。
以上のように、この発明のリュックサックによれば、例えば満員電車や満員バス等において、手が人に当たる等してチカンに間違われることがないようにすることができる。
【0009】
このリュックサックにおいては、
前記前腕拘束部は、該前腕拘束部の上部に、使用者の手を露出させる構成とすることができる。
【0010】
このように構成すると、使用者の前腕部が、肘を下にして上方へ折り曲げた状態で拘束された状態となっていることを、周囲の人に明示的に知らしめることができるため、チカンに間違われることをより確実に防止することができる。
【0011】
このリュックサックにおいては、
前記前腕拘束部はリュックサック本体の左右に設けられ、使用者の前腕部が下方から挿入される筒状部で構成することができる。
【0012】
このように構成すると、筒状部に下方から前腕部を挿入するだけで、肘を下にして上方へ折り曲げた状態で前腕部を拘束することができる。
また、筒状部の上方へ手を突き出した状態とすることで、手を露出させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に係るリュックサックの実施の形態を示す図で、(a)は平面図、(b)は使用状態正面図、(c)は同じく部分省略右側面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係るリュックサックの実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図において、同一部分ないし相当する部分には、同一の符号を付してある。
【0015】
図1に示すように、この実施の形態のリュックサック1は、
リュックサック本体10と、このリュックサック本体10の背面部11に設けられた左右の肩ベルト13とを備え、左右の肩ベルト13を使用者Uの左右の肩に掛けてリュックサック本体10を使用者Uの前側に掛けることができるリュックサックであって、
リュックサック本体10が使用者Uの前側に掛けられた状態で、使用者Uが肘U1を下にして上方へ折り曲げた左右の前腕部U2を拘束することができる前腕拘束部20が、リュックサック本体10の左右に設けられている。
【0016】
上記の構成となっているので、このリュックサック1によれば次のような作用効果が得られる。
【0017】
使用者Uは、例えば満員電車や満員バス等において、図1(b)(c)に示すように、このリュックサック1の左右の肩ベルト13を自分の左右の肩に掛け、リュックサック本体10を自分の前側に掛ける。
【0018】
そして、肘U1を下にして上方へ折り曲げた左右の前腕部U2を、リュックサック本体10の左右に設けられている前腕拘束部20にて拘束する。
【0019】
これにより、使用者Uの前腕部U2は肘U1を下にして上方へ折り曲げた状態で拘束された状態となるので、手が人に当たる等してチカンに間違われることを防止することができる。
【0020】
以上のように、このリュックサック1によれば、例えば満員電車や満員バス等において、手が人に当たる等してチカンに間違われることがないようにすることができる。
【0021】
前腕拘束部20は、該前腕拘束部20の上部に、使用者Uの手U3を露出させる構成となっている。
【0022】
このように構成すると、使用者Uの前腕部U2が、肘U1を下にして上方へ折り曲げた状態で拘束された状態となっていることを、周囲の人に明示的に知らしめることができるため、チカンに間違われることをより確実に防止することができる。
【0023】
前腕拘束部20はリュックサック本体10の左右に設けられ、使用者Uの前腕部U2が下方から挿入される筒状部で構成されている。
【0024】
このように構成すると、筒状部(20)に下方から前腕部U2を挿入するだけで、肘U1を下にして上方へ折り曲げた状態で前腕部U2を拘束することができる。
また、筒状部(20)の上方へ手U3を突き出した状態とすることで、手U3を露出させることができる。
【0025】
リュックサック本体10および肩ベルト13としては、公知の種々のリュックサック本体および肩ベルトを採用することができる。
【0026】
この実施の形態の前腕拘束部20は、図1(a)に示すように、リュックサック本体10の側面14と協働して筒状の拘束部を構成している。拘束部20の構成部材21はリュックサック本体10の構成素材と同じ公知の素材で構成でき、例えば、リュックサック本体10の側面14に逢着、溶着等で接合することでリュックサック本体10の側面14に取り付けることができる。
【0027】
図1において、15は吊り下げ用の把手である
【0028】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
例えば、
【0029】
このこの実施の形態の前腕拘束部20は、上下が開放された筒状であるが、上部は必ずしも開放されていなくてもよい。また、筒状に限るものではなく、使用者Uが肘U1を下にして上方へ折り曲げた左右の前腕部U2を拘束することができる構造であればよく、例えばリング状とすることもできる。
【符号の説明】
【0030】
1: リュックサック
10: リュックサック本体
20: 前腕拘束部
U1: 肘U1
U2: 前腕部
U3: 手
【要約】
【課題】満員電車や満員バス等において、手が人に当たる等してチカンに間違われることがないようにすることができるリュックサックを提供する。
【解決手段】 リュックサック本体10の背面部11に設けられた左右の肩ベルト13を備え、左右の肩ベルト13を使用者Uの左右の肩に掛けてリュックサック本体10を使用者Uの前側に掛けることができるリュックサックであって、使用者Uが肘U1を下にして上方へ折り曲げた左右の前腕部U2を拘束することができる前腕拘束部20が、リュックサック本体10の左右に設けられている。前腕拘束部20は、前腕拘束部20の上部に、使用者Uの手U3を露出させる。前腕拘束部20はリュックサック本体10の左右に設けられ、使用者Uの前腕部U2が下方から挿入される筒状部で構成されている。
【選択図】図1
図1