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特許7361577物品管理方法及びシステム並びにそれらに用いる情報媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-05
(45)【発行日】2023-10-16
(54)【発明の名称】物品管理方法及びシステム並びにそれらに用いる情報媒体
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20231006BHJP
   G06Q 10/087 20230101ALI20231006BHJP
   G09F 3/00 20060101ALI20231006BHJP
   G09F 3/02 20060101ALI20231006BHJP
【FI】
B65G1/137 A
G06Q10/087
G09F3/00 M
G09F3/02 N
【請求項の数】 37
(21)【出願番号】P 2019208252
(22)【出願日】2019-11-18
(65)【公開番号】P2021080060
(43)【公開日】2021-05-27
【審査請求日】2022-07-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000004064
【氏名又は名称】日本碍子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】福持 安紀
【審査官】中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-343894(JP,A)
【文献】特開2006-219244(JP,A)
【文献】特開2001-175180(JP,A)
【文献】特開2005-082381(JP,A)
【文献】特開2005-231882(JP,A)
【文献】特開2003-141227(JP,A)
【文献】米国特許第06182053(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137
G06Q 10/087
G09F 3/00
G09F 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品の納入をデータベースに登録する納入登録工程と、
前記納入登録工程の後に、コードが印字されている情報媒体を発行する発行工程であって、前記コードには前記物品の情報が含まれており、前記情報媒体は、前記物品を収納する外装材に前記情報媒体を添付した後に、少なくとも前記コードの印字部分が前記外装材から分離可能に構成されている、発行工程と、
前記発行工程の後に、前記外装材に前記情報媒体を添付する第1添付工程と、
前記第1添付工程の後であって前記物品の出庫時に、前記外装材に添付された前記情報媒体のコードから第1コードリーダによって前記情報を読み取るとともに、読み取った前記情報に基づき前記物品の出庫を前記データベースに登録する出庫登録工程と、
前記出庫登録工程以降に、少なくとも前記印字部分を前記外装材から分離し、少なくとも前記印字部分を前記物品に添付する第2添付工程と
を含み、
前記データベースには、前記情報に関連付けて前記物品の同種物品の在庫状況が登録されており、
前記物品に添付された前記印字部分のコードから第2コードリーダによって前記情報を読み取り、前記第2コードリーダによって読み取られた前記情報を管理装置が前記データベースに照合し前記同種物品の在庫状況の情報を得て、前記管理装置が得た前記同種物品の在庫状況の情報を第1端末が表示する、
物品管理方法。
【請求項2】
前記データベースには、前記同種物品の保管場所が登録されており、
前記在庫状況として、前記同種物品の前記保管場所が前記第1端末に表示される、
請求項1記載の物品管理方法。
【請求項3】
前記データベースには、前記同種物品の納入時期が登録されており、
前記在庫状況として、納入時期が最も早い前記同種物品の前記保管場所が前記第1端末に表示される、
請求項2に記載の物品管理方法。
【請求項4】
前記データベースには、前記同種物品の外観画像が登録されており、
前記在庫状況とともに前記同種物品の外観画像が前記第1端末に表示される、
請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の物品管理方法。
【請求項5】
前記物品の出庫を前記データベースに登録するとき、前記データベースに登録されている前記同種物品の在庫数が所定数を下回ると前記管理装置が判定したとき、前記在庫数が所定数を下回った旨が第2端末に表示される、
請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の物品管理方法。
【請求項6】
前記データベースには、前記物品の納入時期並びに前記同種物品の保管場所及び納入時期が登録されており、
前記物品の出庫を前記データベースに登録するとき、前記物品よりも納入時期が早い前記同種物品があると前記管理装置が判定したとき、前記納入時期が最も早い前記同種物品の前記保管場所が第2端末に表示される、
請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の物品管理方法。
【請求項7】
前記データベースには、前記同種物品の外観画像が登録されており、
前記物品の出庫を前記データベースに登録するとき、前記物品よりも納入時期が早い前記同種物品があると前記管理装置が判定したとき、前記納入時期が最も早い前記同種物品の外観画像が前記第2端末に表示される、
請求項6記載の物品管理方法。
【請求項8】
在庫を確認すべき物品の保管場所を選択する場所選択工程と、
第3コードリーダによって前記コードから情報を読み取る読取工程と、
前記第3コードリーダによって情報を読み取った物品の数量と前記データベースに登録されている物品の数量とが一致するか否かを第3端末及び/又は前記管理装置が判定する判定工程と
をさらに含む、
請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の物品管理方法。
【請求項9】
前記データベースには、物品の外観画像が登録されており、
前記保管場所が選択された後に、在庫を確認すべき物品の一覧表が前記外観画像とともに前記第3端末に表示される、
請求項8記載の物品管理方法。
【請求項10】
前記情報媒体に印字される前記コードには、前記情報をともに含む第1及び第2コードが含まれており、
前記第2コードの印字部分は、前記外装材に前記情報媒体を添付した後に前記外装材から分離可能とされている、
請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載の物品管理方法。
【請求項11】
前記情報媒体は、
台紙と、
前記第1及び第2コードが印字されるとともに前記台紙に貼付されたシールと
を備え、
前記第2コードの印字部分の周囲には、スリットが設けられている、
請求項10記載の物品管理方法。
【請求項12】
前記台紙には、前記第2コードの印字部分と隣接するか又は前記第2コードの印字部分から離れた場所に配置された折れ部又は台紙スリットが設けられている、
請求項11記載の物品管理方法。
【請求項13】
前記第2コードの印字面積は、前記第1コードの印字面積よりも小さい
請求項10から請求項12までのいずれか1項に記載の物品管理方法。
【請求項14】
複数の同種物品が1つの外装材に格納されて納入されるとき、
前記発行工程では、複数の第2コードが印字された前記情報媒体が発行される、
請求項10から請求項13までのいずれか1項に記載の物品管理方法。
【請求項15】
前記物品は、装置又は前記装置の部品である、
請求項1から請求項14までのいずれか一項に記載の物品管理方法。
【請求項16】
物品の情報が含まれるコードが印字されており、請求項1から請求項15までのいずれか1項に記載の物品管理方法において前記物品を収納する外装材に添付される情報媒体であって、
前記外装材に添付した後に、少なくとも前記コードの印字部分が前記外装材から分離可能に構成されている、
情報媒体。
【請求項17】
前記コードには、前記情報をともに含む第1及び第2コードが含まれており、
前記第2コードの印字部分は、前記外装材に前記情報媒体を添付した後に前記外装材から分離可能とされている、
請求項16記載の情報媒体。
【請求項18】
台紙と、
前記第1及び第2コードが印字されるとともに前記台紙に貼付されたシールと
を備え、
前記第2コードの印字部分の周囲には、スリットが設けられている、
請求項17記載の情報媒体。
【請求項19】
前記台紙には、前記第2コードの印字部分と隣接するか又は前記第2コードの印字部分から離れた場所に配置された折れ部又は台紙スリットが設けられている、
請求項18記載の情報媒体。
【請求項20】
前記第2コードの印字面積は、前記第1コードの印字面積よりも小さい
請求項17から請求項19までのいずれか1項に記載の情報媒体。
【請求項21】
複数の前記第2コードが印字されている、
請求項17から請求項20までのいずれか1項に記載の情報媒体。
【請求項22】
納入された物品及び前記物品の同種物品の情報が互いに関連付けて登録されたデータベースと、
前記データベースに登録されている情報に基づき、前記物品の情報を含むコードが印字されている情報媒体を発行するプリンタと、
前記情報媒体のコードから前記物品の情報を読み取り可能なコードリーダと、
前記コードリーダによって読み取られた前記情報を前記データベースに照合し前記同種物品の在庫状況の情報を得る管理装置と、
前記管理装置が得た前記同種物品の在庫状況の情報を表示する第1端末と
を備え、
前記情報媒体は、前記物品を収納する外装材に前記情報媒体を添付した後に、少なくとも前記コードの印字部分が前記外装材から分離可能に構成されている、
物品管理システム。
【請求項23】
前記データベースには、前記同種物品の保管場所が登録されており、
前記在庫状況として、前記同種物品の前記保管場所が前記第1端末に表示される、
請求項22記載の物品管理システム。
【請求項24】
前記データベースには、前記同種物品の納入時期が登録されており、
前記在庫状況として、納入時期が最も早い前記同種物品の前記保管場所が前記第1端末に表示される、
請求項23に記載の物品管理システム。
【請求項25】
前記データベースには、前記同種物品の外観画像が登録されており、
前記在庫状況とともに前記同種物品の外観画像が前記第1端末に表示される、
請求項22から請求項24までのいずれか一項に記載の物品管理システム。
【請求項26】
前記物品の出庫が前記データベースに登録されるとき、前記データベースに登録されている前記同種物品の在庫数が所定数を下回ると前記管理装置が判定したとき、前記在庫数が所定数を下回った旨が第2端末に表示される、
請求項22から請求項25までのいずれか一項に記載の物品管理システム。
【請求項27】
前記データベースには、前記物品の納入時期並びに前記同種物品の保管場所及び納入時期が登録されており、
前記物品の出庫が前記データベースに登録されるとき、前記物品よりも納入時期が早い前記同種物品があると前記管理装置が判定したとき、前記納入時期が最も早い前記同種物品の前記保管場所が第2端末に表示される、
請求項22から請求項26までのいずれか一項に記載の物品管理システム。
【請求項28】
前記データベースには、前記同種物品の外観画像が登録されており、
前記物品の出庫が前記データベースに登録されるとき、前記物品よりも納入時期が早い前記同種物品があると前記管理装置が判定したとき、前記納入時期が最も早い前記同種物品の外観画像が前記第2端末に表示される、
請求項27記載の物品管理システム。
【請求項29】
庫を確認すべき物品の保管場所が選択された後に、第3コードリーダによって前記コードから読み取られた情報の入力を受けたとき、前記第3コードリーダによって情報を読み取られた物品の数量と前記データベースに登録されている物品の数量とが一致するか否かを判定する第3端末をさらに備える
請求項22から請求項28までのいずれか一項に記載の物品管理システム。
【請求項30】
前記データベースには、物品の外観画像が登録されており、
前記保管場所が選択された後に、在庫を確認すべき物品の一覧表が前記外観画像とともに前記第3端末に表示される、
請求項29記載の物品管理システム。
【請求項31】
前記管理装置は、在庫を確認すべき物品の保管場所が選択された後に、第3コードリーダによって前記コードから読み取られた情報の入力を受けたとき、前記第3コードリーダによって情報を読み取られた物品の数量と前記データベースに登録されている物品の数量とが一致するか否かを判定する、
請求項22から請求項30までのいずれか一項に記載の物品管理システム。
【請求項32】
前記情報媒体に印字される前記コードには、前記情報をともに含む第1及び第2コードが含まれており、
前記第2コードの印字部分は、前記外装材に前記情報媒体を添付した後に前記外装材から分離可能とされている、
請求項22から請求項31までのいずれか一項に記載の物品管理システム。
【請求項33】
前記情報媒体は、
台紙と、
前記第1及び第2コードが印字されるとともに前記台紙に貼付されたシールと
を備え、
前記第2コードの印字部分の周囲には、スリットが設けられている、
請求項32記載の物品管理システム。
【請求項34】
前記台紙には、前記第2コードの印字部分と隣接するか又は前記第2コードの印字部分から離れた場所に配置された折れ部又は台紙スリットが設けられている、
請求項33記載の物品管理システム。
【請求項35】
前記第2コードの印字面積は、前記第1コードの印字面積よりも小さい
請求項32から請求項34までのいずれか1項に記載の物品管理システム。
【請求項36】
複数の同種物品が1つの外装材に格納されて納入されるとき、複数の第2コードが印字された前記情報媒体が発行される、
請求項32から請求項35までのいずれか1項に記載の物品管理システム。
【請求項37】
前記物品は、装置又は前記装置の部品である、
請求項22から請求項36までのいずれか一項に記載の物品管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品の管理を行うための物品管理方法及びシステム並びにそれらに用いる情報媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来用いられていたこの種の物品管理方法としては、例えば下記の特許文献1等に示されている方法を挙げることができる。すなわち、従来方法では、物品の入庫時に各物品に管理用ラベルを貼付し、管理用ラベルの情報に基づき物品の在庫管理を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-231882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば物品が修理用部品であるとき等、出庫された物品と同種の物品(同種物品)が在庫として確保されているか否かを知りたいことがある。上記のような従来方法では、管理用ラベルの情報に基づき物品の在庫管理を行っているが、管理用ラベルの利用は物品の出庫時までであり、出庫された物品と在庫の物品とは関連付けられていない。
【0005】
このような場合、物品名に基づき、同種物品の在庫状況を確認することがある。しかしながら、物品名は複数の数字又は文字の配列とされていることがあり、類似する2つの物品間で配列の違いが僅かなこともある。このため、物品名に基づき同種物品の在庫状況を確認すると、誤った物品の在庫状況を参照してしまい、同種物品の在庫状況を正しく確認できないことがある。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的の一つは、出庫された物品の同種物品の在庫状況をより容易に確認することができる物品管理方法及びシステム並びにそれらに用いる情報媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る物品管理方法の一態様は、物品の納入をデータベースに登録する納入登録工程と、納入登録工程の後に、コードが印字されている情報媒体を発行する発行工程であって、コードには物品の情報が含まれており、情報媒体は、物品を収納する外装材に情報媒体を添付した後に、少なくともコードの印字部分が外装材から分離可能に構成されている、発行工程と、発行工程の後に、外装材に情報媒体を添付する第1添付工程と、第1添付工程の後であって物品の出庫時に、外装材に添付された情報媒体のコードから第1コードリーダによって情報を読み取るとともに、読み取った情報に基づき物品の出庫をデータベースに登録する出庫登録工程と、出庫登録工程以降に、少なくとも印字部分を外装材から分離し、少なくとも印字部分を物品に添付する第2添付工程とを含み、データベースには、情報に関連付けて物品の同種物品の在庫状況が登録されており、物品に添付された印字部分のコードから第2コードリーダによって情報を読み取り、第2コードリーダによって読み取られた情報を管理装置がデータベースに照合し同種物品の在庫状況の情報を得て、管理装置が得た同種物品の在庫状況の情報を第1端末が表示する。
【0008】
本発明に係る物品管理方法に用いる情報媒体の一態様は、物品の情報が含まれるコードが印字されており、上述の物品管理方法において物品を収納する外装材に添付される情報媒体であって、外装材に添付した後に、少なくともコードの印字部分が外装材から分離可能に構成されている。
【0009】
本発明に係る物品管理システムの一態様は、納入された物品及び物品の同種物品の情報が互いに関連付けて登録されたデータベースと、データベースに登録されている情報に基づき、物品の情報を含むコードが印字されている情報媒体を発行するプリンタと、情報媒体のコードから物品の情報を読み取り可能なコードリーダと、コードリーダによって読み取られた情報をデータベースに照合し同種物品の在庫状況の情報を得る管理装置と、管理装置が得た同種物品の在庫状況の情報を表示する第1端末とを備え、情報媒体は、物品を収納する外装材に情報媒体を添付した後に、少なくともコードの印字部分が外装材から分離可能に構成されている。
【発明の効果】
【0010】
本発明の物品管理方法の一態様によれば、データベースには、情報に関連付けて物品の同種物品の在庫状況が登録されており、物品に添付された印字部分のコードから第2コードリーダによって情報を読み取り、第2コードリーダによって読み取られた情報を管理装置がデータベースに照合し同種物品の在庫状況の情報を得て、管理装置が得た同種物品の在庫状況の情報を第1端末が表示するので、出庫された物品と同種物品の在庫状況をより容易に確認することができる。また、本発明の情報媒体及び物品管理システムの一態様によれば、外装材に添付した後に、少なくともコードの印字部分が外装材から分離可能に構成されているので、出庫される物品にコードの印字部分を容易に添付でき、そのコードに基づいて出庫された物品と同種物品の在庫状況をより容易に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施の形態1による物品管理方法を実施するための物品管理システムを示すブロック図である。
図2】本発明の実施の形態1による物品管理方法における納入管理を示すフローチャートである。
図3図2の発行工程で発行される情報媒体を示す正面図である。
図4図3の情報媒体の各部の機能を説明するための説明図である。
図5図2の第1添付工程で情報媒体が添付された物品及びその外装材を示す斜視図である。
図6図2の搬送工程で物品が搬送される保管場所の一例を示す斜視図である。
図7】本発明の実施の形態1による物品管理方法における出庫管理を示すフローチャートである。
図8図7の第2添付工程で行われる作業を示す説明図である。
図9】本発明の実施の形態1による物品管理方法における在庫確認を示すフローチャートである。
図10】本発明の実施の形態1による物品管理方法における棚卸管理を示すフローチャートである。
図11】本発明の実施の形態2による物品管理方法に用いる情報媒体を示す正面図である。
図12】本発明の実施の形態3による物品管理方法に用いる情報媒体を示す正面図である。
図13】本発明の実施の形態3による物品管理方法に用いる情報媒体を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。本発明は各実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態の構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0013】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による物品管理方法を実施するための物品管理システムを示すブロック図である。図1に示すように、本実施の形態1の物品管理システムは、物品の管理を行うためのシステムである。物品は、限定はされないが、例えば工場等で使用される装置又は装置の部品であり得る。また、物品は、未使用品であってもよいし、中古品であってもよい。物品の管理には、倉庫への物品の納入管理(入庫管理)、倉庫内での物品又はその物品と同種の物品(同種物品)の棚卸管理、倉庫からの物品の出庫管理、及び現場からの同種物品の在庫確認が含まれる。倉庫は、物品を集積する場所及びその物品を集積する場所への物品の納入管理を行う場所を含むと理解することができる。現場は、物品が使用されている場所を含むと理解することができる。
【0014】
本実施の形態の物品管理システムは、データベース10、管理装置11、プリンタ20、倉庫コードリーダ21、倉庫端末22、現場コードリーダ31及び現場端末32を含んでいる。これらデータベース10、管理装置11、プリンタ20、倉庫コードリーダ21、倉庫端末22、現場コードリーダ31及び現場端末32は、有線又は無線のネットワークを介して互いに接続されている。
【0015】
データベース10には、物品及び同種物品の情報が登録されている。物品及び同種物品の情報には、物品及び同種物品を識別するための情報(名称、名称コード又は識別コード)、並びに物品及び同種物品の納入時期、保管場所及び外観画像が含まれている。物品及び同種物品の情報は互いに関連付けてデータベース10に登録されている。データベース10は、ネットワーク上、倉庫又は現場等の任意の場所に設けられ得る。データベース10は、管理装置11、倉庫端末22又は現場端末32内に設けられていてもよい。
【0016】
管理装置11は、例えばコンピューター等の機器によって構成され得るものである。管理装置11は、データベース10と、プリンタ20、倉庫コードリーダ21、倉庫端末22、現場コードリーダ31及び現場端末32との間に介在されている。管理装置11が設けられる場所は任意である。管理装置11は、データベース10の情報を管理するとともに、プリンタ20、倉庫コードリーダ21、倉庫端末22、現場コードリーダ31及び現場端末32の動作を制御することができる。倉庫端末22又は現場端末32が管理装置11を兼ねてもよい。
【0017】
プリンタ20、倉庫コードリーダ21及び倉庫端末22は、倉庫での使用が想定される機器である。現場コードリーダ31及び現場端末32は、出庫された後の物品が使用されている現場での使用が想定される機器である。但し、プリンタ20、倉庫コードリーダ21、倉庫端末22、現場コードリーダ31及び現場端末32が持ち運び可能な機器である場合、使用場所は任意であり、必ずしも倉庫又は現場に限定されない。
【0018】
プリンタ20は、後に詳しく説明する情報媒体4(図3参照)を発行するための装置である。本実施の形態の情報媒体4は、各物品の情報を含むコード43が印字されているものであり、物品の納入時に発行される。
【0019】
倉庫コードリーダ21及び現場コードリーダ31は、情報媒体4に印字されたコード43から情報を読み取るための機器である。倉庫端末22及び現場端末32がカメラ等の撮像手段を含む場合、倉庫端末22及び現場端末32が倉庫コードリーダ21及び現場コードリーダ31を兼ねてもよい。また、倉庫コードリーダ21及び現場コードリーダ31が持ち運び可能な機器である場合、倉庫コードリーダ21及び現場コードリーダ31が同一機器であってもよい。
【0020】
倉庫コードリーダ21は、倉庫への物品の納入管理、倉庫内での棚卸管理及び倉庫からの物品の出庫管理、倉庫での同種物品の在庫確認に使用され得る。納入管理、棚卸管理、出庫管理及び在庫確認に使用される倉庫コードリーダ21は、同一機器であってもよいし、別個の機器であってもよい。出庫管理に使用される倉庫コードリーダ21は第1コードリーダを構成し、在庫確認に使用される倉庫コードリーダ21は第2コードリーダを構成し、棚卸管理に使用される倉庫コードリーダ21は第3コードリーダを構成する。また、現場コードリーダ31は、現場からの同種物品の在庫確認に使用され得る。在庫確認に使用される現場コードリーダ31は、第2コードリーダを構成する。
【0021】
本実施の形態では、倉庫コードリーダ21及び現場コードリーダ31が読み取った情報は管理装置11に送信される。管理装置11は、倉庫コードリーダ21及び現場コードリーダ31が読み取った情報をデータベース10に照合し、物品又は同種物品の情報をデータベース10から得ることができる。
【0022】
倉庫端末22及び現場端末32は、例えばデスクトップパソコン、ノートパソコン又はタブレット端末等の機器によって構成され得るものである。倉庫端末22及び現場端末32の台数は任意である。倉庫端末22及び現場端末32が持ち運び可能な機器である場合、倉庫端末22及び現場端末32が同一機器であってもよい。
【0023】
本実施の形態の倉庫端末22及び現場端末32は、管理装置11を介してデータベース10から得た情報を表示できるように構成されている。より具体的には、倉庫端末22及び現場端末32は、データベース10から得た物品又は同種物品の情報を表示できる。
【0024】
倉庫端末22は、倉庫への物品の納入管理、倉庫内での棚卸管理及び倉庫からの物品の出庫管理、倉庫での同種物品の在庫確認に使用され得る。納入管理、棚卸管理、出庫管理及び在庫確認に使用される倉庫端末22は、同一端末であってもよいし、別個の端末であってもよい。在庫確認に使用される倉庫端末22は第1端末を構成し、出庫管理に使用される倉庫端末22は第2端末を構成し、棚卸管理に使用される倉庫端末22は第3端末を構成する。また、現場端末32は、現場からの同種物品の在庫確認に使用され得る。在庫確認に使用される現場端末32は、第1端末を構成する。
【0025】
次に、図2は、本発明の実施の形態1による物品管理方法における納入管理を示すフローチャートである。図2に示すように、本発明の実施の形態1による物品管理方法における納入管理には、納入登録工程(ステップS10)、発行工程(ステップS11)、第1添付工程(ステップS12)及び搬送工程(ステップS13)が含まれている。
【0026】
納入登録工程(ステップS10)は、物品が倉庫に運ばれてきた際に物品の納入をデータベース10に登録する工程である。利用者は、倉庫端末22及び/又は管理装置11(倉庫端末22及び管理装置11の少なくとも一方)を操作することにより物品の納入をデータベース10に登録することができる。納入登録工程では、物品の情報がデータベース10に登録される。物品の情報には、物品を識別するための情報(物品名又は識別番号)、並びに物品の納入時期、保管場所及び外観画像が含まれる。保管場所は、倉庫端末22及び/又は管理装置11が指定してもよいし、利用者がしてもよい。また、情報が登録される物品の同種物品がデータベース10に既に登録されている場合、物品の情報は同種物品の情報に関連付けて登録される。物品の同種物品が既に登録されているか否かは、同じ物品名の物品がデータベース10に既に登録されているか否か等に基づき倉庫端末22及び/又は管理装置11が判定することができる。
【0027】
発行工程(ステップS11)は、納入登録工程の後に、コードが印字されている情報媒体4(後述の図3参照)を発行する工程である。コードには、納入登録工程で納入が登録された物品の情報が含まれている。コードに含まれる物品の情報は、データベース10に登録されている情報に対応している。コードに含まれる物品の情報は、データベース10に登録されている物品の情報にアクセスするためのアクセスコードであってもよい。
【0028】
後に詳しく説明するように、情報媒体4は、物品を収納する外装材に情報媒体4を添付した後に、少なくともコードの印字部分が外装材から分離可能に構成されている(図4参照)。少なくともコードの印字部分が外装材から分離可能とは、外装材の破壊又は破損を伴わずに、少なくともコードの印字部分を容易に外装材から分離できることと理解できる。
【0029】
情報媒体4は、プリンタ20によって発行される。情報媒体4を発行するために利用者が追加作業を行わなくても、プリンタ20によって情報媒体4が自動的に発行され得る。換言すると、物品の情報がデータベース10に登録された際に、物品の情報を含む発行指令が倉庫端末22及び/又は管理装置11からプリンタ20に入力されて、その発行指令に基づきプリンタ20が情報媒体4を発行することができる。しかしながら、物品の情報をデータベース10に登録した後に、情報媒体4を発行するための操作を利用者が倉庫端末22及び/又は管理装置11で行い、その操作に基づきプリンタ20が情報媒体4を発行してもよい。
【0030】
第1添付工程(ステップS12)は、発行工程の後に、物品の外装材に情報媒体4を添付する工程である。
【0031】
搬送工程(ステップS13)は、情報媒体4を外装材に添付した物品を外装材とともに保管場所に搬送する工程である。
【0032】
次に、図3図2の発行工程で発行される情報媒体4を示す正面図であり、図4図3の情報媒体4の各部の機能を説明するための説明図である。情報媒体4の構成は任意であるが、本実施の形態の情報媒体4は図3及び図4に示すような構成を採っている。図3に示すように、本実施の形態の情報媒体4は、台紙40及びシール41を含んでいる。台紙40は、台紙40からシール41を容易に剥がすことができるように表面処理が施された部材である。シール41は、台紙40に貼付されている。
【0033】
シール41には、物品表示42及びコード43が印字されている。物品表示42は、人が識別できる文字及び/又は数字により物品を表す表示である。コード43は、倉庫コードリーダ21又は現場コードリーダ31によって読み取ることができるものである。本実施の形態のコード43は、二次元バーコードによって構成されている。しかしながら、コード43は、一次元バーコード等の他の構成を採ってもよい。
【0034】
本実施の形態のコード43は、第1コード431及び第2コード432を含んでいる。本実施の形態の情報媒体4では、シール41の幅方向41aに物品表示42、第1コード431及び第2コード432が順に並べて印字されている。
【0035】
第1及び第2コード431,432は、物品の情報をともに含んでいる。より具体的には、第1及び第2コード431,432は、同一の情報を含んでいる。第1及び第2コード431,432が二次元バーコードで構成されるとき、第1及び第2コード431,432のパターンは同一であってよい。
【0036】
第2コード432の印字面積は、第1コード431の印字面積よりも小さくされている。但し、第2コード432の印字面積が第1コード431の印字面積と同一であってもよい。
【0037】
シール41には、第1スリット441及び第2スリット442が設けられている。第1スリット441は、第1コード431の印字部分と第2コード432の印字部分との間でシール41の上下方向41bの全域にわたって直線状に設けられている。第1スリット441は、物品表示42及び第1コード431の印字部分と第2コード432の印字部分とを分離可能としている。第2スリット442は、第2コード432の印字部分の周囲に設けられている。図4に示すように、第2スリット442は、第2コード432の印字部分を他の部分から分離可能としている。
【0038】
台紙40には、折れ部45が設けられている。折れ部45は、図4に示すように折れ部45に沿って台紙40を折り曲げることを可能にするためのものである。折れ部45は、第2コード432の印字部分と隣接するか又は第2コード432の印字部分から離れた場所に配置されていることが好ましい。図3及び図4に示すように、本実施の形態の情報媒体4では、第2コード432の印字部分から離れた場所に折れ部45が配置されている。より具体的には、シール41の幅方向41aに関して第1スリット441よりも第2コード432の印字部分から離れた場所に折れ部45が配置されている。
【0039】
次に、図5は、図2の第1添付工程で情報媒体4が添付された物品5及びその外装材50を示す斜視図である。本実施の形態1の物品管理方法では、物品5が外装材50に収納された状態で管理される。外装材50は、例えば段ボール、袋又はフィルム等の任意の部材により構成され得る。外装材50は、物品5の全体を取り囲むように構成されていることが好ましい。
【0040】
本実施の形態の情報媒体4は、図4に示すように物品表示42及び第1コード431の印字部分を台紙40から剥がしつつ、折れ部45に沿って台紙40を折り曲げて、物品表示42及び第1コード431の印字部分の裏面に設けられた糊又は粘着物質により情報媒体4を外装材50に添付又は貼付可能とされている。しかしながら、例えば台紙40の裏面に設けられた糊等により情報媒体4を外装材50に添付するか、又は外装材50に設けられたポケットに情報媒体4を入れる等、他の方法により情報媒体4を外装材50に添付してもよい。
【0041】
次に、図6は、図2の搬送工程で物品5が搬送される保管場所の一例を示す斜視図である。本実施の形態では、物品5が搬送される保管場所を保管棚6として説明する。しかしながら、保管場所の構成は任意である。図6に示すように、本実施の形態の物品5は、外装材50に収められた状態で保管棚6にて保管される。保管棚6には、外装材50を保管する場所毎に表示60が設けられている。表示60には、場所の情報を含むコード61が印字されている。物品5を保管棚6まで搬送した際に、表示60のコード61、及び情報媒体4の第1又は第2コード431,432の情報を倉庫コードリーダ21にて読み取り、その物品5の保管場所をデータベース10に登録することができる。第1コード431の印字面積が第2コード432の印字面積よりも大きいので、倉庫コードリーダ21での情報の読み取るに第1コード431が適している。保管棚6の表示60に印字されたコード61を用いて物品5の保管場所をデータベース10に登録することで、物品5の保管場所をより正確にデータベース10に登録することができる。また、納入登録工程時に物品5の保管場所を指定又は選択する場合、保管棚6の表示60に印字されたコード61を用いて物品5の保管場所をデータベース10に登録することで、誤った場所に物品5を保管することを回避することができる。
【0042】
次に、図7は本発明の実施の形態1による物品管理方法における出庫管理を示すフローチャートであり、図8図7の第2添付工程で行われる作業を示す説明図である。図7に示すように、本発明の実施の形態1による物品管理方法における出庫管理には、出庫登録工程(ステップS20)及び第2添付工程(ステップS21)が含まれている。この出庫管理は、図2の納入管理(少なくとも第1添付工程)の後であって、物品5の出庫時に行われるものである。
【0043】
出庫登録工程(ステップS20)は、外装材50に添付された情報媒体4の第1又は第2コード431,432から物品5の情報を倉庫コードリーダ21によって読み取るとともに、読み取った情報に基づき物品5の出庫をデータベース10に登録する工程である。
【0044】
物品5の出庫をデータベース10に登録するとき、管理装置11は、データベース10に登録されている同種物品の在庫数が所定数を下回るか否か判定することができる。データベース10に登録されている同種物品の在庫数が所定数を下回ると管理装置11が判定したとき、在庫数が所定数を下回った旨を倉庫端末22に表示できる。これにより、同種物品の在庫数が所定数を下回る際に、同種物品の補充を促すことができる。
【0045】
出庫に係る物品5の納入時期並びに同種物品の保管場所及び納入時期をデータベース10に登録しておくことができる。物品5の出庫をデータベース10に登録するとき、管理装置11は、その物品5よりも納入時期が早い同種物品があるか否か判定することができる。出庫登録を行う物品5よりも納入時期が早い同種物品があると管理装置11が判定したとき、納入時期が最も早い同種物品の保管場所を倉庫端末22に表示できる。これにより、より早く納入された物品5をより早く出庫させることを促すことができる。
【0046】
同種物品の外観画像をデータベース10に登録しておくことができる。物品5の出庫をデータベース10に登録するとき、管理装置11は、その物品5よりも納入時期が早い同種物品があるか否か判定することができる。出庫登録を行う物品5よりも納入時期が早い同種物品があると管理装置11が判定したとき、納入時期が最も早い同種物品の外観画像を倉庫端末22に表示できる。これにより、より早く納入された物品5をより早く出庫させることをより確実に促すことができる。
【0047】
第2添付工程(ステップS21)は、出庫登録工程以降に、少なくともコード43の印字部分を外装材50から分離し、少なくともコード43の印字部分を物品5に添付する工程である。この第2添付工程が行われる場所は任意である。第2添付工程は、倉庫で行われてもよいし、現場で行われてもよい。図8に示すように、第2コード432の印字部分を分離して物品5に添付することができる。第2コード432の印字面積がより小さいので、物品5への添付に第2コード432の印字部分が適している。本実施の形態の物品管理方法では、第2コード432の印字部分が添付された状態で物品5が出庫されて現場に送られる。
【0048】
次に、図9は、本発明の実施の形態1による物品管理方法における在庫確認を示すフローチャートである。本発明の実施の形態1による物品管理方法における在庫管理は、倉庫又は現場で行うことができる。図9に示すように、本発明の実施の形態による物品管理方法における在庫管理には、読取工程(ステップS30)及び在庫確認工程(ステップS31)が含まれている。
【0049】
読取工程(ステップS30)は、物品5に添付されているコード43(第2コード432)の印字部分から物品5の情報を倉庫コードリーダ21又は現場コードリーダ31によって読み取る工程である。倉庫コードリーダ21又は現場コードリーダ31によって読み取られた情報は管理装置11に送信される。管理装置11は、物品5の情報をデータベース10に照合し、同種物品の在庫状況の情報を得る。管理装置11は、同種物品の在庫状況の情報を倉庫端末22又は現場端末32に送信する。倉庫端末22又は現場端末32は、管理装置11が得た同種物品の在庫状況の情報を表示する。
【0050】
在庫確認工程(ステップS31)は、倉庫端末22又は現場端末32に表示された情報に基づき同種物品の在庫状況を確認する工程である。すなわち、本実施の形態の物品管理方法では、物品5の物品名等を入力することなく、同種物品の在庫状況を確認することができる。これにより、出庫された物品5と同種物品の在庫状況をより容易に確認することができる。
【0051】
データベース10には、同種物品の保管場所を登録しておくことができる。在庫状況として、同種物品の保管場所を倉庫端末22又は現場端末32に表示できる。これにより、同種物品をより早く見つけることができる。
【0052】
データベース10には、同種物品の納入時期を登録しておくことができる。在庫状況として、納入時期が最も早い同種物品の保管場所を倉庫端末22又は現場端末32に表示できる。これにより、より早く納入された同種物品をより早く出庫させることを促すことができる。
【0053】
データベース10には、同種物品の外観画像を登録しておくことができる。在庫状況ととともに同種物品の外観画像を倉庫端末22又は現場端末32に表示できる。これにより、同種物品をより早く見つけることができる。
【0054】
次に、図10は、本発明の実施の形態1による物品管理方法における棚卸管理を示すフローチャートである。本発明の実施の形態1による物品管理方法における棚卸管理は、倉庫で行うことができる。図10に示すように、本発明の実施の形態による物品管理方法における棚卸管理には、場所選択工程(ステップS40)、読取工程(ステップS41)、判定工程(ステップS42)及び印刷工程(ステップS43)が含まれている。
【0055】
場所選択工程(ステップS40)は、棚卸を行う保管場所を選択する工程である。倉庫端末22において棚卸画面を開き、その棚卸画面において保管場所を選択することができる。保管場所の選択単位は、図6に示す保管棚6の全体であってもよいし、保管棚6の各段(上段又は下段等)であってもよい。
【0056】
倉庫端末22は、保管場所が選択された後に、選択された保管場所の情報を管理装置11に送信する。管理装置11は、選択された保管場所において在庫を確認すべき物品5の情報を倉庫端末22に送信する。棚卸管理の説明では、物品5に同種物品が含まれるものとして説明する。倉庫端末22は、在庫を確認すべき物品5の一覧表を表示できる。データベース10には、物品5の外観画像を登録しておくことができる。倉庫端末22は、在庫を確認すべき物品の外観画像を一覧表とともに表示できる。
【0057】
読取工程(ステップS41)は、倉庫端末22に一覧表を表示させた後に、外装材50に添付されている情報媒体4のコード43(第1又は第2コード431,432)から物品5の情報を倉庫コードリーダ21によって読み取る工程である。倉庫コードリーダ21によって読み取られた物品5の情報は、倉庫端末22及び/又は管理装置11に入力される。
【0058】
判定工程(ステップS42)は、物品5の情報を倉庫コードリーダ21によって読み取った後に、倉庫コードリーダ21によって情報を読み取った物品の数量とデータベース10に登録されている物品5の数量とが一致するか否かを倉庫端末22及び/又は管理装置11が判定する工程である。
【0059】
読取工程及び判定工程は、倉庫コードリーダ21によって情報を読み取った物品の数量とデータベース10に登録されている物品5の数量とが一致するまで行われる。倉庫端末22及び/又は管理装置11を操作して、データベース10に登録されている物品5の数量を訂正することができる。データベース10に登録されている物品5の数量が訂正される場合、倉庫端末22及び/又は管理装置11は、利用者が訂正権限を有するか否かを判定するとともに、訂正に合わせてコメントが入力されるか否かを判定することができる。倉庫端末22及び/又は管理装置11は、利用者が訂正権限を有し、かつ訂正に合わせてコメントが入力された場合に、物品5の数量の訂正を実施することができる。利用者が訂正権限を有するか否かは、例えばパスワード等の認証情報により判定することができる。コメントが入力されるか否かは、倉庫端末22及び/又は管理装置11にてコメント入力操作が行われるか否かに基づき判定することができる。
【0060】
印刷工程(ステップS43)は、読取工程及び判定工程が終了した後に、保管場所に在庫として保管されている物品の数量を示す書類を印刷する工程である。書類は、プリンタ20によって印刷される。書類を印刷するための利用者の追加作業を必要とせずに、プリンタ20が書類を自動的に印刷することができる。すなわち、倉庫コードリーダ21によって情報を読み取った物品の数量とデータベース10に登録されている物品5の数量とが一致すると倉庫端末22及び/又は管理装置11が判定した際、発行指令が倉庫端末22及び/又は管理装置11からプリンタ20に入力されて、その発行指令に基づきプリンタ20が書類を印刷することができる。しかしながら、倉庫コードリーダ21によって情報を読み取った物品の数量とデータベース10に登録されている物品5の数量とが一致すると倉庫端末22及び/又は管理装置11が判定した後に、書類を印刷するための操作を利用者が倉庫端末22及び/又は管理装置11で行い、その操作に基づきプリンタ20が書類を印刷することができる。
【0061】
本実施の形態のような物品管理方法では、データベース10には、物品5の情報に関連付けて物品5の同種物品の在庫状況が登録されており、物品5に添付された印字部分のコード43から倉庫コードリーダ21又は現場コードリーダ31によって情報を読み取り、倉庫コードリーダ21又は現場コードリーダ31によって読み取られた情報を管理装置11がデータベース10に照合し同種物品の在庫状況の情報を得て、管理装置11が得た同種物品の在庫状況の情報を倉庫端末22又は現場端末32が表示するので、出庫された物品と同種物品の在庫状況をより容易に確認することができる。
【0062】
また、在庫状況として、同種物品の保管場所が倉庫端末22又は現場端末32に表示されるので、同種物品をより早く見つけることができる。
【0063】
また、在庫状況として、納入時期が最も早い同種物品の保管場所が倉庫端末22又は現場端末32に表示されるので、より早く納入された同種物品をより早く出庫させることを促すことができる。
【0064】
また、在庫状況ととともに同種物品の外観画像が倉庫端末22又は現場端末32に表示されるので、同種物品をより早く見つけることができる。
【0065】
また、物品5の出庫をデータベース10に登録するとき、データベース10に登録されている同種物品の在庫数が所定数を下回ると管理装置11が判定したとき、在庫数が所定数を下回った旨が倉庫端末22に表示されるので、同種物品の在庫数が所定数を下回る際に、同種物品の補充を促すことができる。
【0066】
また、物品5の出庫をデータベース10に登録するとき、その物品5よりも納入時期が早い同種物品があると管理装置11が判定したとき、納入時期が最も早い同種物品の保管場所が倉庫端末22に表示されるので、より早く納入された物品5をより早く出庫させることを促すことができる。
【0067】
また、物品5の出庫をデータベース10に登録するとき、その物品5よりも納入時期が早い同種物品があると管理装置11が判定したとき、納入時期が最も早い同種物品の外観画像が倉庫端末22に表示されるので、より早く納入された物品5をより早く出庫させることをより確実に促すことができる。
【0068】
また、倉庫コードリーダ21によって情報を読み取った物品5の数量とデータベース10に登録されている物品5の数量とが一致するか否かを倉庫端末22及び/又は管理装置11が判定するので、数量確認をより正確かつ簡単に行うことができる。
【0069】
保管場所が選択された後に、在庫を確認すべき物品5の一覧表が外観画像とともに倉庫端末22に表示されるので、数量確認をより正確かつ簡単に行うことができる。
【0070】
また、情報媒体4に印字されるコード43に第1及び第2コード431,432が含まれており、外装材50に情報媒体4を添付した後に外装材50から第2コード432の印字部分が分離可能とされているので、物品5に添付することを考慮せずに第1コード431を任意に設けることができる。
【0071】
また、第2コード432の印字部分の周囲に第2スリット442が設けられているので、より確実に第2コード432の印字部分を分離できる。
【0072】
また、台紙40には、第2コード432の印字部分と隣接するか又は第2コード432の印字部分から離れた場所に配置された折れ部45が設けられているので、第2コード432以外の部分を台紙40から剥がし、その部分の糊等を用いて情報媒体4を外装材50に添付又は貼付することができる。
【0073】
また、第2コード432の印字面積が第1コード431の印字面積よりも小さいので、物品5が小さな部品であってもその物品5に第2コード432の印字部分をより確実に添付することができる。
【0074】
また、本実施の形態のような情報媒体4及び物品管理システムでは、外装材50に添付した後に、少なくともコード43の印字部分が外装材50から分離可能に構成されているので、物品5の納入、出庫及び棚卸並びに同種物品の在庫確認に一貫して同一のコード43を利用でき、誤った処理が行われる虞を低減できる。また、各段階で別個にコード43を発行する必要性を無くすことができ、物品管理に係る労力を低減できる。
【0075】
実施の形態2.
図11は、本発明の実施の形態2による物品管理方法に用いる情報媒体4を示す正面図である。実施の形態1では、1つの第1コード431と1つの第2コード432とが情報媒体4に印字されているように説明した。この構成は、1つの外装材50に1つの物品5が収められる場合に有用である。
【0076】
一方、1つの外装材50に複数の物品5がまとめて収められる場合もある。このような場合に対応するため、情報媒体4に複数の第2コード432が印字されていてもよい。第2コード432の数は、1つの外装材50に収められる物品5の数に応じて決定できる。その他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0077】
実施の形態2のような情報媒体4及びそれを用いた物品管理方法では、情報媒体4に複数の第2コード432が印字されるので、1つの外装材50に複数の物品5がまとめて収められる場合にも対応できる。
【0078】
実施の形態3.
図12は、本発明の実施の形態3による物品管理方法に用いる情報媒体4を示す正面図である。実施の形態1,2ではコード43が第1及び第2コード431,432を含むように説明したが、図12に示すようにコード43が第1コード431のみにより構成されていてもよい。第1スリット441は、物品表示42の印字部分と第1コード431の印字部分との間に配置されている。物品表示42の裏面に設けられた糊等を用いて情報媒体4を外装材50に添付しつつ、外装材50から第1コード431を分離できる。その他の構成は実施の形態1,2と同様である。
【0079】
このように、コード43が第1コード431のみにより構成されていてもよい。
【0080】
実施の形態4.
図13は、本発明の実施の形態3による物品管理方法に用いる情報媒体4を示す正面図である。実施の形態1~3では、台紙40に折れ部45が設けられるように説明したが、図13に示すように、折れ部45に代えて台紙スリット46が台紙40に設けられていてもよい。台紙スリット46は、台紙スリット46に沿って台紙40を分離可能にする。その他の構成は、実施の形態1~3と同様である。
【0081】
このように、折れ部45に代えて台紙スリット46が台紙40に設けられていても、第2コード432以外の部分を台紙40から剥がし、その部分の糊等を用いて情報媒体4を外装材50に添付又は貼付することができる。
【符号の説明】
【0082】
10 データベース
11 管理装置
21 倉庫コードリーダ(第1~第3コードリーダ)
22 倉庫端末(第1~第3端末)
31 現場コードリーダ(第2コードリーダ)
32 現場端末(第1端末)
4 情報媒体
40 台紙
41 シール
43 コード
431 第1コード
432 第2コード
441 第1スリット
442 第2スリット(スリット)
45 折れ部
46 台紙スリット
5 物品
50 外装材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13