(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-05
(45)【発行日】2023-10-16
(54)【発明の名称】情報処理装置、売上管理方法および売上管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20231006BHJP
G07G 1/14 20060101ALI20231006BHJP
【FI】
G06Q30/06
G07G1/14
(21)【出願番号】P 2020077498
(22)【出願日】2020-04-24
【審査請求日】2022-06-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002918
【氏名又は名称】弁理士法人扶桑国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松本 卓也
(72)【発明者】
【氏名】大和 澄
【審査官】関 博文
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-308375(JP,A)
【文献】特開2019-067199(JP,A)
【文献】特開2011-197741(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G07G 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
情報を記憶する記憶部と、
店舗における現金および金券の売上の実績額である売上金額を受信し、前記店舗から回収した現金および金券の金額である回収実績額を受信し、前記売上金額と前記回収実績額との差額を求め、前記売上金額と、前記回収実績額と、前記差額と、前記差額に関する状況を示す差額状況情報とを含むエントリを売上管理情報として前記記憶部に記憶し、
前記差額が発生した原因を示す原因情報を受け付け、前記差額が発生したエントリに前記原因情報を登録し、受け付けた検索条件に基づき前記売上管理情報に対して検索を実行し、前記検索を実行した結果である検索結果を出力
し、前記検索条件に、前記検索結果を計数する計数指示が含まれている場合、前記計数指示で指定された前記原因情報について前記エントリを計数し、計数した結果を出力する制御部とを備える、
情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記差額状況情報に対して、
前記差額の金額が0円である場合、前記差額が発生しない状況を示す情報を登録し、
前記差額の金額が0円以外である場合、前記差額が発生した状況を示す情報を登録し、
前記エントリに前記原因情報が登録された場合、前記差額の原因が解決した旨の状況を示す情報を登録する、
請求項
1記載の情報処理装置。
【請求項3】
情報処理装置における売上管理方法であって、
店舗における現金および金券の売上の実績額である売上金額を受信し、
前記店舗から回収した現金および金券の金額である回収実績額を受信し、
前記売上金額と前記回収実績額との差額を求め、
前記売上金額と、前記回収実績額と、前記差額と、前記差額に関する状況を示す差額状況情報とを含むエントリを売上管理情報として記憶部に記憶し、
前記差額が発生した原因を示す原因情報を受け付け、前記差額が発生したエントリに前記原因情報を登録し、
受け付けた検索条件に基づき前記売上管理情報に対して検索を実行し、前記検索を実行した結果である検索結果を出力
し、
前記検索条件に、前記検索結果を計数する計数指示が含まれている場合、前記計数指示で指定された前記原因情報について前記エントリを計数し、計数した結果を出力する、
売上管理方法。
【請求項4】
情報処理装置を含む売上管理システムであって、
前記情報処理装置は、
情報を記憶する記憶部と、
店舗における現金および金券の売上の実績額である売上金額を受信し、
前記店舗から回収した現金および金券の金額である回収実績額を受信し、
前記売上金額と前記回収実績額との差額を求め、
前記売上金額と、前記回収実績額と、前記差額と、前記差額に関する状況を示す差額状況情報とを含むエントリを売上管理情報として前記記憶部に記憶し、
前記差額が発生した原因を示す原因情報を受け付け、前記差額が発生したエントリに前記原因情報を登録し、
受け付けた検索条件に基づき前記売上管理情報に対して検索を実行し、前記検索を実行した結果である検索結果を出力
し、
前記検索条件に、前記検索結果を計数する計数指示が含まれている場合、前記計数指示で指定された前記原因情報について前記エントリを計数し、計数した結果を出力する制御部とを備える、
売上管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、売上管理方法および売上管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
店舗において、バックヤード等に備えられた入出金装置から現金を出金し、POS(Point Of Sale)端末に釣銭を補充する作業や、POS端末から回収した売上金および商品券やクーポン券等(以下、現金外や金券とも記載)を入出金装置に収納する作業が行われている。
【0003】
店舗において、現金を入出金装置に収納する際の手間を軽減するとともに、納金データの信頼性向上を図る納金管理システムに関する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
店舗において、入出金装置に収納された現金は、警備輸送(以下、警送と記載する)会社の係員によって、入出金装置から金融機関へと移送される。警送会社は、現金や商品券等の回収と警送を行うのみではなく、回収した現金や商品券等の金額の報告も行う。
【0006】
店舗の売上を管理する店舗の本部においては、各店舗の売上金額と警送会社が回収した現金や商品券等の実績金額とを比較し、差額を管理し、差額について調査や分析を行う。本部においては、店舗数が増加するに伴い、各店舗の売上金額と警送会社の実績金額との差額の調査や分析に要する労力および時間が増加している。
【0007】
このため、売上を管理するシステムにおいて、差額発生の調査分析に要する負担を軽減する技術が望まれている。
一側面では、本発明は、差額発生の調査分析に要する負担の軽減を図る情報処理装置、売上管理方法および売上管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、以下に示すような情報処理装置を提供する。情報処理装置は、記憶部と、制御部とを備える。記憶部は、情報を記憶する。制御部は、店舗における現金および金券の売上の実績額である売上金額を受信し、店舗から回収した現金および金券の金額である回収実績額を受信し、売上金額と回収実績額との差額を求め、売上金額と、回収実績額と、差額と、差額に関する状況を示す差額状況情報とを含むエントリを売上管理情報として記憶部に記憶し、受け付けた検索条件に基づき売上管理情報に対して検索を実行し、検索を実行した結果である検索結果を出力する。
【発明の効果】
【0009】
一態様によれば、差額発生の調査分析に要する負担の軽減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1の実施形態の売上管理システムの一例を示す図である。
【
図2】第2の実施形態の売上管理システムの一例を示す図である。
【
図3】第2の実施形態の管理サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】第2の実施形態の売上管理システムの機能の一例を示す図である。
【
図5】第2の実施形態の売上管理情報の一例を示す図である。
【
図6】第2の実施形態のコード情報およびフラグ情報の一例を示す図である。
【
図7】第2の実施形態の検索画面の一例を示す図である。
【
図8】第2の実施形態のモニタリング画面の一例を示す図である(その1)。
【
図9】第2の実施形態のモニタリング画面の一例を示す図である(その2)。
【
図10】第2の実施形態のモニタリング画面の一例を示す図である(その3)。
【
図11】第2の実施形態のデータ収集処理のシーケンスの一例を示す図である。
【
図12】第2の実施形態の原因登録処理のシーケンスの一例を示す図である。
【
図13】第2の実施形態のモニタリング処理のフローチャートの一例を示す図である。
【
図14】第2の実施形態の検索結果表示処理のフローチャートの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して実施の形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
まず、第1の実施形態の売上管理システムについて
図1を用いて説明する。
図1は、第1の実施形態の売上管理システムの一例を示す図である。
【0012】
売上管理システム50は、店舗等における売上の管理を行うシステムである。売上管理システム50は、情報処理装置10によって、店舗等における売上の実績である売上金額や警送会社の係員によって回収された回収実績額等を管理する。なお、売上管理システム50には、情報処理装置10以外のコンピュータ(他の情報処理装置)を含めることができるが、図示を省略する。
【0013】
情報処理装置10は、店舗における現金および金券での売上額や、警送会社により回収された現金および金券の回収実績額との差額を管理する機能を備えたコンピュータである。また、情報処理装置10は、ネットワークを介して、情報を送受信する機能を備えている。
【0014】
情報処理装置10は、制御部11と、記憶部12と、表示部13とを備える。なお、情報処理装置10は、キーボードやマウス等の情報を入力するための入力部や、ネットワークを介して他の情報処理装置と情報を送受信するための通信インタフェースも備えるが、図示を省略する。
【0015】
制御部11は、情報処理装置10全体の制御を行うものであり、たとえば、プロセッサである。制御部11は、情報処理装置10を制御し、情報の送受信を行い、情報を記憶部12に記憶させる。また、制御部11は、検索条件を受信し、記憶部12に記憶した情報を検索し、検索結果を送信する機能を備える。
【0016】
記憶部12は、情報を記憶するものであり、たとえば、メモリやディスク等の記憶装置である。記憶部12は、情報処理装置10を制御するプログラムや、売上管理情報20を記憶する。表示部13は、情報を表示するものであり、たとえば、ディスプレイ等の表示装置である。
【0017】
ここで、売上管理システム50における売上管理方法について説明する。情報処理装置10の制御部11は、店舗における現金および金券の売上の実績額である売上金額を受信する。また、制御部11は、店舗から回収した現金および金券の金額である回収実績額を受信する。
【0018】
制御部11は、受信した売上金額と回収実績額との差額を求める。また、制御部11は、売上金額と、回収実績額と、差額と、差額状況情報とを含むエントリを売上管理情報20として記憶部12に記憶する。また、制御部11は、差額が発生した原因を示す原因情報を受け付け、差額が発生したエントリに原因情報を登録し、売上管理情報20に記憶する。なお、原因情報は、差額が発生した原因を示す文字情報や記号等であり、たとえば、「店舗で現金売上の報告ミス」、「警送中止」等の文字情報がある。
【0019】
ここで、差額状況情報について説明する。差額状況情報は、制御部11が売上管理情報20に含まれる各エントリに登録する情報であり、差額に関する状況を示すものである。制御部11は、差額の金額が0円である場合、差額が発生しない状況を示す情報(差額発生無し)を差額状況情報に登録する。制御部11は、差額の金額が0円以外である場合、差額が発生した状況を示す情報(差額発生有り)を差額状況情報に登録する。
【0020】
また、制御部11は、売上管理情報20に含まれるエントリに原因情報が登録された場合、差額の原因が解決した旨の状況を示す情報(解決済み)を差額状況情報に登録する。制御部11は、差額状況情報に登録されていた「差額が発生した状況を示す情報」を「差額の原因が解決した旨の状況を示す情報」に変更する。
【0021】
制御部11は、受け付けた検索条件に基づき、売上管理情報20に対して検索を実行し、検索を実行した結果である検索結果を出力する。なお、制御部11は、検索条件に、検索結果を計数する計数指示が含まれている場合、計数指示で指定された項目についてエントリを計数し、計数した結果を出力する。
【0022】
たとえば、売上管理情報20に50件のエントリが記憶され、検索条件を受け付けた場合について説明する。制御部11は、「原因情報」および「差額状況情報」について計数する計数指示を含む検索条件を受信したものとする。制御部11は、「原因情報」および「差額状況情報」に登録された項目ごとに件数を計数し、出力する。
【0023】
検索結果画面30は、制御部11から出力された検索結果を表形式で出力した一例を示す図である。なお、検索結果画面30は、情報処理装置10の表示部13に表示してもよいし、情報処理装置10から検索結果を受信した他の情報処理装置において表示してもよい。また、検索結果画面30には、項目ごとに件数を計数した結果の数値表示のみではなく、グラフ表示や、計数対象となったエントリ(検索条件に基づき売上管理情報20から抽出したエントリ)のリスト表示もできるが、図示を省略する。
【0024】
検索結果画面30には、1列目の表示項目「原因情報」の内容として、「店舗で現金売上の報告ミス」、「警送中止」、「-(登録無し)」の各項目が表示され、各項目について計数した結果が2列目の表示項目「件数」の内容として表示されている。
【0025】
また、検索結果画面30には、3列目の表示項目「差額状況情報」の内訳として、「差額発生無し」、「差額発生有り」、「解決済み」の各項目が表示され、各項目について計数した結果が表示されている。
【0026】
たとえば、検索結果画面30の最初に表示されたエントリは、原因情報「店舗で現金売上の報告ミス」の項目が「10」件であり、差額状況情報の「解決済み」の項目が「10」件であり、他が「0」件であることを示している。また、検索結果画面30の3行目に表示されたエントリは、原因情報「-(登録無し)」の件数が「35」件である、差額状況情報の「差額発生無し」の項目が「34」件であり、「差額発生有り」の項目が「1」件であり、「解決済み」の項目が「0」件であることを示している。
【0027】
売上管理システム50の操作者は、検索結果画面30を目視することで、売上管理情報20に記憶された50件のエントリのうち、原因情報として「店舗で現金売上の報告ミス」の項目が10件であり、「警送中止」の項目が5件であり、「-(登録無し)」の項目が35件であることが分かる。これにより、操作者は、差額が発生する原因のうち、発生件数が多い項目(検索結果画面30では店舗で現金売上の報告ミス)や、発生件数が少ない項目(検索結果画面30では警送中止)を把握することができる。
【0028】
また、操作者は、検索結果画面30を目視することで、「-(登録無し)」の35件の内訳について、「差額発生無し」の項目が「34」件であり、「差額発生有り」の項目が「1」件であることが分かる。これにより、操作者は、差額の発生が無い件数が「34」件であり、差額が発生した原因が未解決の件数が「1」件であることが分かる。これにより、操作者は、原因情報が「-(登録無し)」かつ差額状況情報が「差額発生有り」のエントリについて注意喚起することができる。
【0029】
このように、売上管理システム50は、売上金額と回収実績額の差額と差額状況情報とを売上管理情報20に記録し、差額の有無や差額の発生原因について解決したか否かを管理できる。また、売上管理システム50は、検索条件を受け付け、検索条件に基づき売上管理情報20を検索した検索結果を出力し、提示することができる。
【0030】
これにより、売上管理システム50は、差額発生の調査分析に要する負担の軽減を図ることができる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態として、売上管理システムについて
図2を用いて説明する。
図2は、第2の実施形態の売上管理システムの一例を示す図である。
【0031】
売上管理システム400は、各店舗450の現金や商品券等の売上金額と警送会社が回収した現金や商品券等の実績金額とを比較し、差額を管理し、差額について調査や分析を行うシステムである。
【0032】
売上管理システム400は、データ管理システム420と、警送システム430と、顧客システム440とを含む。データ管理システム420と、警送システム430と、顧客システム440とは、ネットワーク410を介して情報通信を行う。なお、ネットワーク410は、無線ネットワーク、有線ネットワーク等通信形態および通信手段を問わない。
【0033】
データ管理システム420は、売上金額と実績金額との差額を管理、差額について調査や分析を行うシステムである。データ管理システム420は、管理サーバ300を含む。管理サーバ300は、各店舗450の売上金額と警送会社が回収した実績金額とを比較し、差額の管理等を行うコンピュータである。管理サーバ300は、警送サーバ300aから警送会社が回収した現金や商品券等の実績金額を受信し、記憶および分析を行う。
【0034】
管理サーバ300は、顧客サーバ300bから各店舗450の売上金額を受信する。なお、管理サーバ300は、店舗450ごとに備える店舗端末300cから売上金額を個別に受信してもよい。また、管理サーバ300は、店舗450ごとに備える入出金装置450aからから売上金額を個別に受信してもよい。
【0035】
警送システム430は、警送会社において適用されているシステムであり、警送サーバ300aを含む。警送サーバ300aは、各店舗450から回収し金融機関へ警送を行った現金および現金外(金券)の金額を管理し、他のコンピュータに送信する機能を備えたコンピュータである。
【0036】
顧客システム440は、各店舗450の売上の管理を本部460で行うシステムである。たとえば、顧客システム440は、コンビニエンスストアや百貨店等において1以上の店舗450の売上を管理する場合に適用されるシステムである。
【0037】
顧客システム440は、1以上の店舗450と、本部460とを含む。店舗450と本部460は、顧客システム440の内部のネットワークや、顧客システム440の外部のネットワーク410を介して情報通信を行う。なお、ネットワークは、無線ネットワーク、有線ネットワーク等通信形態および通信手段を問わない。
【0038】
店舗450は、商品を購入する顧客から現金や商品券等を受け取り、商品を顧客に販売する施設である。店舗450は、入出金装置450aと、1以上のPOS端末450bとを含む。入出金装置450aと、1以上のPOS端末450bと、店舗端末300cとは、店舗450内のネットワークを介して情報通信を行う。なお、店舗450内のネットワークは、無線ネットワーク、有線ネットワーク等通信形態および通信手段を問わない。
【0039】
POS端末450bは、店舗450に設置された精算装置であり、顧客から受け取った現金等を保管し、釣銭を排出する。入出金装置450aは、店舗450のバックヤード等に設置され、現金等を保管および管理する装置である。店舗450における係員は、POS端末450bから現金等を回収し、入出金装置450aに収納する。
【0040】
店舗端末300cは、入出金装置450aやPOS端末450bにおける現金等の入出金を管理するコンピュータである。店舗端末300cは、入出金の情報を他のコンピュータに送信する機能を備える。
【0041】
本部460は、各店舗450の売上を管理する施設であり、顧客サーバ300bを備える。顧客サーバ300bは、各店舗450から売上金(現金、商品券等)の報告を受信し、管理する機能を備えるコンピュータである。また、顧客サーバ300bは、各店舗から受信した売上金の情報を他のコンピュータに送信する機能を備える。
【0042】
次に、第2の実施形態の管理サーバのハードウェア構成について
図3を用いて説明する。
図3は、第2の実施形態の管理サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
管理サーバ300は、制御部310を含む。制御部310は、プロセッサ311、RAM(Random Access Memory)312、HDD313、画像信号処理部314、入力信号処理部315、媒体リーダ316、通信インタフェース317を含む。管理サーバ300は、プロセッサ311によって装置全体が制御されている。プロセッサ311には、バス318を介してRAM312と複数の周辺機器が接続されている。プロセッサ311は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ311は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、またはPLD(Programmable Logic Device)である。また、プロセッサ311は、CPU、MPU、DSP、ASIC、PLDのうちの2以上の要素の組み合わせであってもよい。
【0043】
RAM312は、管理サーバ300の主記憶装置として使用される。RAM312には、プロセッサ311に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に記憶される。また、RAM312には、プロセッサ311による処理に必要な各種データが記憶される。
【0044】
バス318に接続されている周辺機器としては、HDD313、画像信号処理部314、入力信号処理部315、媒体リーダ316および通信インタフェース317がある。
HDD313は、内蔵したディスクに対して、磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。HDD313は、管理サーバ300の補助記憶装置として使用される。HDD313には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが記憶される。なお、HDD313に限らず、SSD(Solid State Drive)を使用することもできる。なお、補助記憶装置としては、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置を使用することもできる。
【0045】
画像信号処理部314は、プロセッサ311からの命令に従って、管理サーバ300に接続されたディスプレイ314aに画像を出力する。ディスプレイ314aとしては、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、プラズマディスプレイ、有機EL(OEL:Organic Electro-Luminescence)ディスプレイ等、任意の種類のディスプレイを用いることができる。
【0046】
入力信号処理部315は、管理サーバ300に接続された入力デバイス315aから入力信号を取得し、プロセッサ311に出力する。入力デバイス315aとしては、マウス、タッチパネル、タッチパッド、トラックボール、キーボード、リモートコントローラ、ボタンスイッチ等、任意の種類の入力デバイスを用いることができる。また、管理サーバ300に、複数の種類の入力デバイスが接続されていてもよい。
【0047】
媒体リーダ316は、記録媒体319に記録されたプログラムやデータを読み取る読み取り装置である。記録媒体319として、たとえば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク(MO:Magneto-Optical disk)、半導体メモリ等を使用できる。磁気ディスクには、フレキシブルディスク(FD:Flexible Disk)やHDDが含まれる。光ディスクには、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)が含まれる。
【0048】
媒体リーダ316は、たとえば、記録媒体319から読み取ったプログラムやデータを、RAM312やHDD313等の他の記録媒体にコピーする。読み取られたプログラムは、たとえば、プロセッサ311によって実行される。なお、記録媒体319は可搬型記録媒体であってもよく、プログラムやデータの配布に用いられることがある。また、記録媒体319やHDD313を、コンピュータ読み取り可能な記録媒体と言うことがある。
【0049】
通信インタフェース317は、ネットワーク410に接続されている。通信インタフェース317は、他のコンピュータ、記憶装置、または通信機器との間でデータの送受信を行う。
【0050】
以上のようなハードウェア構成によって、第2の実施形態の管理サーバ300の処理機能を実現することができる。なお、第2の実施形態の警送サーバ300a、顧客サーバ300b、店舗端末300cも、
図3に示した管理サーバ300のハードウェア構成で実現できる。なお、第1の実施形態の情報処理装置10も、
図3に示した管理サーバ300のハードウェア構成で実現できる。
【0051】
なお、上記の構成は一例であり、構成部の組み合わせは適宜決定できる。たとえば、上記構成のうち必要のないものを削除するとしてもよい。
管理サーバ300は、たとえばコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、第2の実施形態の処理機能を実現する。管理サーバ300に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。たとえば、管理サーバ300に実行させるプログラムをHDD313に記憶しておくことができる。プロセッサ311は、HDD313内のプログラムの少なくとも一部をRAM312にロードし、プログラムを実行する。また、管理サーバ300に実行させるプログラムを、光ディスク、メモリ装置、メモリカード等の可搬型記録媒体に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体に記憶されたプログラムは、たとえばプロセッサ311からの制御により、HDD313にインストールされた後、実行可能となる。またプロセッサ311が、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
【0052】
次に、売上管理システムの機能について
図4を用いて説明する。
図4は、第2の実施形態の売上管理システムの機能の一例を示す図である。
売上管理システム400に含まれる管理サーバ300、警送サーバ300a、顧客サーバ300bについて説明する。
【0053】
管理サーバ300は、警送サーバ300aと顧客サーバ300bから受信した売上金に関する情報を蓄積し、顧客サーバ300bからの要求に応じて情報を提示する機能を備える。管理サーバ300は、制御部350、記憶部360、表示部370、入力部380を含む。制御部350は、プロセッサ311により実現される。具体的には、プロセッサ311は、RAM312に記憶されたプログラムを実行することで、制御部350の機能を発揮する。なお、制御部350は、FPGAやASIC等のハードワイヤードロジックにより実現されてもよい。
【0054】
記憶部360は、RAM312の記憶領域等を用いて実現される。記憶部360は、警送サーバ300aや顧客サーバ300bから受信した売上金に関する情報を記憶する。記憶部360は、ディスプレイ314aに表示する情報等も記憶できる。表示部370は、情報を表示する装置であり、たとえば、ディスプレイ314aである。入力部380は、情報を入力する装置であり、たとえば、キーボードやマウス等の入力デバイス315aである。
【0055】
警送サーバ300aは、管理サーバ300に売上金に関する情報を送信する機能を備える。警送サーバ300aは、制御部350a、記憶部360a、表示部370a、入力部380aを含む。制御部350aは、警送サーバ300aが備えるプロセッサにより実現される。具体的には、プロセッサは、警送サーバ300aが備えるRAMに記憶されたプログラムを実行することで、制御部350aの機能を発揮する。なお、制御部350aは、FPGAやASIC等のハードワイヤードロジックにより実現されてもよい。
【0056】
記憶部360aは、警送サーバ300aが備えるRAMの記憶領域等を用いて実現される。記憶部360aは、警送員が各店舗450から回収した売上金に関する情報を記憶する。記憶部360aは、警送サーバ300aが備えるディスプレイに表示する情報等も記憶できる。表示部370aは、情報を表示する装置であり、たとえば、ディスプレイである。入力部380aは、情報を入力する装置であり、たとえば、キーボードやマウス等の入力デバイスである。
【0057】
顧客サーバ300bは、管理サーバ300に売上金に関する情報を送信する機能を備える。また、顧客サーバ300bは、入力された検索条件に応じて検索結果を表示する機能も備える。顧客サーバ300bは、制御部350b、記憶部360b、表示部370b、入力部380bを含む。制御部350bは、顧客サーバ300bが備えるプロセッサにより実現される。具体的には、プロセッサは、顧客サーバ300bが備えるRAMに記憶されたプログラムを実行することで、制御部350bの機能を発揮する。なお、制御部350bは、FPGAやASIC等のハードワイヤードロジックにより実現されてもよい。
【0058】
記憶部360bは、顧客サーバ300bが備えるRAMの記憶領域等を用いて実現される。記憶部360bは、各店舗450から受信した売上金に関する情報を記憶する。記憶部360bは、顧客サーバ300bが備えるディスプレイに表示する情報等も記憶できる。表示部370bは、情報を表示する装置であり、たとえば、ディスプレイである。入力部380bは、情報を入力する装置であり、たとえば、キーボードやマウス等の入力デバイスである。
【0059】
次に、第2の実施形態の売上管理情報について
図5を用いて説明する。
図5は、第2の実施形態の売上管理情報の一例を示す図である。
売上管理情報500は、管理サーバ300において、売上金に関する情報を管理する情報である。売上管理情報500は、記憶部360に記憶される情報である。
【0060】
売上管理情報500は、日付、地域コード、店舗名、現金、現金外、差額フラグ、状況フラグ、原因コード、担当者の項目を含む。なお、売上管理情報500には、担当者が自由に文字情報を記入できる備考欄の項目も設けることができるが、図示を省略する。
【0061】
日付の項目には、店舗450において売上が発生した日付が登録される。なお、日付の項目には、年月日だけでなく、時間(時分秒)も登録できる。また、日付の項目は、売上の日付だけではなく、顧客サーバ300bおよび警送サーバ300aそれぞれからデータ受信した日付、各フラグやコードが登録された日付等も個別に登録することもできる。
【0062】
地域コードの項目には、店舗450が所在する地域を識別する情報(地域コード)が登録される。店舗名の項目には、店舗450の名称が登録される。
現金の項目は、現金に対する回収予定額、回収実績額、差額の項目を含む。回収予定額の項目には、店舗450から回収される予定の現金の金額が登録される。回収予定額は、管理サーバ300が顧客サーバ300bから受信した情報であり、店舗450にて計数した現金の売上金額である。回収実績額の項目には、店舗450から回収された現金の金額が登録される。回収実績額の項目には、管理サーバ300が警送サーバ300aから受信した情報であり、警送会社にて回収して計数した現金の金額が登録される。差額の項目には、現金の項目における回収予定額と回収実績額との差額が登録される。
【0063】
現金外の項目には、現金外(金券)に対する回収予定額、回収実績額、差額の項目を含む。回収予定額の項目には、店舗450から回収される予定の現金外の金額(額面)が登録される。回収予定額は、管理サーバ300が顧客サーバ300bから受信した情報であり、店舗450にて計数した現金外の売上金額である。回収実績額の項目には、店舗450から回収された現金外の金額(額面)が登録される。回収実績額の項目には、管理サーバ300が警送サーバ300aから受信した情報であり、警送会社にて回収して計数した現金外の金額が登録される。差額の項目には、現金外の項目における回収予定額と回収実績額との差額が登録される。
【0064】
差額フラグの項目には、現金および現金外について差額の有無を示す情報(差額フラグ)が登録される。状況フラグの項目には、差額発生の有無、差額の原因について解決済みかを示す情報(状況フラグ)が登録される。
【0065】
原因コードの項目には、差額が発生した原因を識別する情報(原因コード)が登録される。担当者の項目には、原因コード入力者名(たとえば、店舗450の店長名、責任者名等)が登録される。
【0066】
ここで、売上管理情報500のエントリについて説明する。たとえば、売上管理情報500の最初のエントリには、日付が「2020/3/1」、地域コードが「01」、店舗名が「A」、現金の項目における回収予定額が「1,000,000」、回収実績額が「1,000,000」、差額が「0」という情報が登録される。また、現金外の項目における回収予定額が「5,000」、回収実績額が「5,000」、差額が「0」、差額フラグが「0」、状況フラグが「0」、原因コードが「00」、担当者が「店長A」という情報が登録される。
【0067】
これは、「2020年3月1日」における、地域コード「01」および店舗名「A」の店舗450における売上について、現金の回収予定額が「1,000,000」円、現金の回収実績額が「1,000,000」円、現金の回収予定額と回収実績との差額が「0」円であることを示す。また、現金外の回収予定額が「5,000」円、現金外の回収実績額が「5,000」円、現金外の回収予定額と回収実績額との差額が「0」円、差額フラグについて「差額発生無し(0)」、状況フラグについて「差額発生無し(0)」、原因コードについて「差額発生無し(00)」、担当者について「店長A」であることを示す。
【0068】
なお、上述の項目のうち、地域コード、差額フラグ、状況フラグ、原因コードについては、後で
図6を用いて説明する。
次に、第2の実施形態のコード情報およびフラグ情報について
図6を用いて説明する。
図6は、第2の実施形態のコード情報およびフラグ情報の一例を示す図である。
【0069】
図6は、売上管理システム400で用いるコード情報およびフラグ情報の一例であり、売上管理情報500に含まれる地域コード、差額フラグ、状況フラグ、原因コードそれぞれの項目の内容を示すものである。
【0070】
図6(A)は、地域コード情報510の一例である。地域コード情報510は、地域コードの項目と、地域コードに対応する地域名の項目を含む。地域コードの項目には、店舗450が所在する地域を識別する情報(地域コード)が登録される。地域名の項目には、地域コードに対応する地域の名称(地域名)が登録される。
【0071】
図6(B)は、差額フラグ情報511の一例である。差額フラグ情報511は、差額フラグの項目と、差額フラグに対応する内容の項目を含む。差額フラグの項目には、現金および現金外について差額の有無を示す情報(差額フラグ)が登録される。内容の項目には、差額フラグが示す内容が登録される。たとえば、差額フラグ「0」は、「差額発生無し」を示す情報である。差額フラグ「1」は、「現金差額発生有り」を示す情報である。差額フラグ「2」は、「現金外差額発生有り」を示す情報である。差額フラグ「3」は、「現金および現金外差額発生有り」を示す情報である。
【0072】
図6(C)は、状況フラグ情報512の一例である。状況フラグ情報512は、状況フラグの項目と、状況フラグに対応する内容の項目を含む。状況フラグの項目には、差額発生の有無、差額の原因について解決済みかを示す情報(状況フラグ)が登録される。内容の項目には、状況フラグが示す内容が登録される。たとえば、状況フラグ「0」は、「差額発生無し」を示す情報である。状況フラグ「1」は、「差額発生有り」を示す情報である。状況フラグ「2」は、「差額原因究明し解決済み」を示す情報である。
【0073】
なお、管理サーバ300は、売上管理情報500において、状況フラグ「1」が登録されたエントリに対して、原因コードが登録された場合(差額の原因が登録された場合)、状況フラグを「1」から「2」に変更する。つまり、状況フラグの値は、状況に応じて更新される。
【0074】
図6(D)は、原因コード情報513の一例である。原因コード情報513は、原因コードの項目と、原因コードに対応する内容の項目を含む。
原因コードの項目には、差額が発生した原因を識別する情報(原因コード)が登録される。内容の項目には、原因コードが示す内容が登録される。
【0075】
たとえば、原因コード「00」は、「差額発生無し」を示す情報である。原因コード「01」は、「店舗で現金売上の報告ミス」を示す情報である。原因コード「02」は、「店舗で商品券売上の報告ミス」を示す情報である。
【0076】
原因コード「03」は、「警送員に損券渡し忘れ」を示す情報である。たとえば、店舗450において、入出金装置450aやPOS端末450bに損券(汚れや破損のある紙幣や商品券等)の収納ができない場合、収納可能な現金および現金外とは別途保管する場合がある。店舗の係員が、損券について、収納された現金および現金外とともに警送会社の係員(警送員)に渡す必要があるにも関わらず渡し忘れた場合、本コード(原因コード「03」)に該当する。
【0077】
原因コード「04」は、「店舗で商品券精査ミス」を示す情報である。たとえば、店舗340において、店員が商品券の枚数や種別を間違えて計数した場合、本コード(原因コード「04」)に該当する。
【0078】
原因コード「05」は、「警送中止」を示す情報である。たとえば、自然災害等のため、警送員が店舗450から現金等の回収が実施できず回収実績額が「0」となり差額が発生する場合、本コード(原因コード「05」)に該当する。
【0079】
次に、第2の実施形態の検索画面について
図7を用いて説明する。
図7は、第2の実施形態の検索画面の一例を示す図である。
検索画面600は、顧客サーバ300bが売上管理情報500に蓄積された情報に対する検索条件を受け付ける際に表示する画面である。顧客サーバ300bは、本部460における係員の認証情報(ユーザID、パスワード)を受け付け、売上管理情報500に対するアクセス権限を有すると判定した場合に検索画面600を表示する。
【0080】
検索画面600は、期間指定領域601、店舗指定領域602、差額指定領域603、ソート指定領域604、カウンタ指定領域605、終了ボタン606、入力ボタン607、検索表示ボタン608を含む。各指定領域は、検索条件を入力するための領域であり、検索項目の表示と検索キーの入力領域とを含む。
【0081】
期間指定領域601は、検索対象の期間を指定する領域である。言い換えると、期間指定領域601は、検索対象とする売上管理情報500の日付の範囲を指定するための領域である。なお、2つの入力枠は、1つめの枠が期間開始の年月日の入力枠であり、2つめの枠が期間終了の年月日の入力枠である。2つの入力枠のうち、片方のみ入力することで、入力した1日のみを検索対象として指定することも可能である。
【0082】
店舗指定領域602は、検索対象の店舗を指定する領域である。言い換えると、店舗指定領域602は、検索対象とする売上管理情報500の店舗名や地域コードの範囲を指定するための領域である。なお、店舗指定領域602における指定方法は、店舗コードや地域コードを入力してもよいし、店舗名や地域名を入力しても、プルダウンで選択してもよい。
【0083】
また、店舗指定領域602において、全店舗指定を選択した場合、全ての店舗が検索対象となる。
差額指定領域603は、検索対象の差額に関する情報を指定する領域である。言い換えると、検索対象とする売上管理情報500の差額の有無(差額フラグ)、差額の原因(原因コードおよび内容)を指定するための領域である。なお、差額指定領域603における原因指定の項目は、検索キーワードを文字で入力してもよいし、原因コードで入力してもよいし、プルダウンで選択してもよいし、それぞれ複数指定してもよい。
【0084】
ソート指定領域604は、検索結果を表示する際の並び順を指定する領域である。なお、ソート指定領域604は、日付順、店舗名順、発生件数順のいずれかを指定するよう図示されているが、これらは一例に過ぎず、金額順(回収予定額順、回収実績額順、差額順)であってもよいし、その他の並び順であってもよい。また、ソート指定領域604で何も指定しない場合、売上管理情報500のエントリ順に表示される。
【0085】
カウンタ指定領域605は、検索結果の件数を計数する項目の指定、および、計数した項目のグラフ表示の有無を指定する領域である。なお、カウンタ指定領域605は、原因件数、店舗件数、状況フラグ件数のいずれか1以上について指定可能であるが、これらは一例に過ぎず、差額フラグや地域コード等の他の項目であってもよい。
【0086】
終了ボタン606は、検索画面600での操作の終了の指示を行うボタンである。顧客サーバ300bは、終了ボタン606の押下を受け付けた場合、検索を行う処理を終了する。
【0087】
入力ボタン607は、原因コードを入力する指示を行うボタンである。顧客サーバ300bは、入力ボタン607の押下を受け付けた場合、各指定領域で指定された内容に基づき検索を実行し、検索結果をリスト出力し、リスト内の各エントリについて原因コードの入力を受け付ける。顧客サーバ300bは、入力を受け付けた原因コードを管理サーバ300に送信する。管理サーバ300は、顧客サーバ300bから受信した原因コードを売上管理情報500に反映させ、原因コードを更新する。
【0088】
検索表示ボタン608は、検索結果を表示する指示を行うボタンである。顧客サーバ300bは、検索表示ボタン608の押下を受け付けた場合、各指定領域で指定された内容に基づき検索を実行し、検索結果を表示する。
【0089】
次に、第2の実施形態のモニタリング画面について
図8を用いて説明する。
図8は、第2の実施形態のモニタリング画面の一例を示す図である(その1)。
モニタリング画面610は、顧客サーバ300bが検索画面600において検索表示ボタン608の押下を受け付けた際に表示する画面である。顧客サーバ300bは、検索画面600で受け付けた検索条件に基づき検索を実行した結果をモニタリング画面610に表示する。
【0090】
モニタリング画面610は、検索画面600で受け付けた検索条件と、検索条件に基づき検索を実行し売上管理情報500から抽出したエントリと、カウンタ指定領域605で指定した項目を計数した結果とを含む画面の一例である。
【0091】
モニタリング画面610において、検索条件として、期間指定領域601で指定された内容(期間指定「2020/1/1~2020/12/31」)、店舗指定領域602で指定された内容(A店舗指定)、差額指定領域603で指定された内容(原因指定キーワード「売上の報告ミス」)、ソート指定領域604で指定された内容(ソート機能「日付順」)、カウンタ指定領域605で指定された内容(カウンタ機能「原因件数,状況フラグ件数」)が表示される。なお、これらの表示は検索画面600で指定された内容を表示した一例であり、指定内容に応じて適宜変更されるものである。
【0092】
モニタリング画面610において、検索条件に基づき売上管理情報500から抽出したエントリが、日付順にリスト表示される。モニタリング画面610のリスト表示においては、検索結果のエントリについて、売上管理情報500から店舗名、日付、現金(回収予定額、回収実績額、差額)、現金外(回収予定額、回収実績額、差額)、原因・備考、担当者の項目について抽出した内容が表示される。
【0093】
また、モニタリング画面610のリスト表示における「原因・備考」の項目には、売上管理情報500の原因コードに対応する内容や、備考欄の項目に記入された文字情報が表示される。また、リスト表示における左側1列目における項番には、検索された日付順にソートされたエントリについて、1番から昇順に番号が表示されるが、これは表示されたエントリを識別するための一例に過ぎず、他の表示態様であってもよい。
【0094】
モニタリング画面610において、カウンタ指定領域605で指定された項目について計数した結果が表示される。たとえば、モニタリング画面610においては、上述のとおりの検索条件で検索が実行され、「原因指定キーワード」の「売上の報告ミス」に該当するものは原因コード情報513の内容に含まれる文言に該当する原因コードが付与されたエントリが検索結果として抽出される。具体的には、原因コード「01」の「店舗で現金売上の報告ミス」と、原因コード「02」の「店舗で商品券売上の報告ミス」を含むエントリが抽出され、それぞれの項目の計数した値が原因件数として表示される。また、それぞれのエントリについて状況フラグ件数が表示される。
【0095】
このように、モニタリング画面610により、原因指定で入力したキーワードに基づき検索した結果を、差額指定領域603の原因指定の項目ごとに計数した結果を表示することにより、差額が発生した原因ごとの件数を確認することができる。
【0096】
なお、差額指定領域603において、差額指定「有り」を指定し、原因指定のキーワードを指定せず、状況フラグ件数の表示を行うこともできる。この場合、差額が発生し未だ原因コードの入力がされていないエントリ(差額フラグ「1」、状況フラグ「1」のエントリ)、差額が発生し原因コードの入力がされたエントリ(差額フラグ「1」、状況フラグ「2」のエントリ)の件数も表示できる。
【0097】
このような表示により、顧客サーバ300bの操作を行う係員は、差額が発生した案件について、原因コードが入力されたエントリについて原因ごとの件数を分析することで今後の対策を検討することができる。また、係員は、原因コードが未入力のエントリについて原因を究明するよう注意を喚起することができる。
【0098】
次に、第2の実施形態のモニタリング画面について
図9を用いて説明する。
図9は、第2の実施形態のモニタリング画面の一例を示す図である(その2)。
モニタリング画面620は、顧客サーバ300bが検索画面600において検索表示ボタン608の押下を受け付けた際に表示する画面である。モニタリング画面620の説明において、モニタリング画面610と同様の内容については適宜省略する。
【0099】
モニタリング画面620においては、検索条件として、期間指定領域601で指定された内容(期間指定「2020/3/1~2020/4/30」)、店舗指定領域602で指定された内容(A店舗指定)、ソート指定領域604で指定された内容(ソート機能「日付順」、「発生件数順」)、カウンタ指定領域605で指定された内容(カウンタ機能「原因件数・グラフ表示」)が表示される。
【0100】
モニタリング画面620において、検索条件に基づき売上管理情報500から抽出したエントリが、日付順にリスト表示される。
モニタリング画面620において、カウンタ指定領域605で指定された項目(原因件数)について計数した結果およびグラフが表示される。たとえば、モニタリング画面610においては、上述のとおりの検索条件で検索が実行され、原因件数が発生件数順に表示されるとともにグラフで表示される。ここでの原因件数は、検索結果として抽出したエントリについて、原因コードごとに発生件数を計数した値である。
【0101】
ここで、モニタリング画面620における原因件数の表示について説明する。たとえば、原因コード「01」(内容「店舗で現金売上の報告ミス」)が8件、原因コード「02」(内容「店舗で商品券売上の報告ミス」)が2件、原因コード「03」(内容「警送員に損券渡し忘れ」)が1件、原因コード「04」(内容「店舗で商品券精査ミス」)が0件、原因コード「05」(内容「警送中止」)が0件の場合、モニタリング画面620の左下表のように図示される。また、原因コードごとの発生件数のみではなく、合計件数も表示される。
【0102】
また、売上管理情報500の原因コードの項目にコードの値の登録がないエントリが含まれる場合、モニタリング画面620において、「差額発生原因」の欄に「-(登録無し)」と表示され、「発生件数」の欄にコードの値の登録が無いエントリを計数した値が表示される。
【0103】
また、上述した原因件数を示す表の右欄に、原因件数が棒グラフとして表示される。モニタリング画面620においては、横軸に原因名称(原因コード情報513の内容の概要)、縦軸に原因件数を表示したが、これらは一例に過ぎず、円グラフでもよいし、他の態様で表示してもよい。
【0104】
このように、モニタリング画面620において、カウンタ指定領域605で指定された内容に基づき、原因ごとの件数を表で示すとともにグラフとして表示することで、視覚的に理解しやすく表示することができる。なお、モニタリング画面620の表示は、一例に過ぎず、他の態様で表示してもよい。
【0105】
次に、第2の実施形態のモニタリング画面について
図10を用いて説明する。
図10は、第2の実施形態のモニタリング画面の一例を示す図である(その3)。
モニタリング画面630は、顧客サーバ300bが検索画面600において検索表示ボタン608の押下を受け付けた際に表示する画面である。モニタリング画面630の説明において、モニタリング画面610,620と同様の内容については適宜省略する。
【0106】
モニタリング画面630においては、検索条件として、期間指定領域601で指定された内容(期間指定「2020/1/1~2020/12/31」)、店舗指定領域602で指定された内容(全店舗指定)、差額指定領域603で指定された内容(差額指定有り)、ソート指定領域604で指定された内容(ソート機能「日付順」、「発生件数順」)、カウンタ指定領域605で指定された内容(カウンタ機能「原因件数・グラフ表示,店舗件数・グラフ表示」)が表示される。
【0107】
モニタリング画面630において、検索条件に基づき売上管理情報500から抽出したエントリが、日付順にリスト表示される。
モニタリング画面630において、カウンタ指定領域605で指定された項目(原因件数,店舗件数)について計数した結果およびグラフが表示される。
【0108】
ここで、モニタリング画面630における原因件数の表示について説明する。モニタリング画面630においては、全店舗指定で差額が有る案件が検索対象であるため、全店舗について差額が有る案件が抽出され、原因コードごとの件数が計数されて表示される。たとえば、原因コード「01」(内容「店舗で現金売上の報告ミス」)が1894件、原因コード「02」(内容「店舗で商品券売上の報告ミス」)が1567件、原因コード「03」(内容「警送員に損券渡し忘れ」)が849件、原因コード「04」(内容「店舗で商品券精査ミス」)が56件、原因コード「05」(内容「警送中止」)が20件の場合、モニタリング画面630のリスト表示下の表(差額発生原因の発生件数順の表)のように図示される。また、原因コードごとの件数のみではなく、合計件数も表示される。なお、この表示は一例に過ぎず、他の態様で表示してもよい。また、上述した原因件数を示す表の右欄に、原因件数が棒グラフとして表示される。
【0109】
ここで、モニタリング画面630における店舗件数の表示について説明する。モニタリング画面630においては、全店舗指定で差額が有る案件が検索対象であるため、全店舗について差額が有る案件が抽出され、店舗ごとの差額が発生した件数が計数されて表示される。ここで、差額発生が有る案件とは、差額フラグが「1」、「2」、「3」のいずれかの値であるエントリのことである。あるエントリについて、差額フラグが「1」、「2」、「3」のいずれかの値である場合、差額発生したエントリとして計数される。
【0110】
たとえば、店舗名「B」を含むエントリにおける差額発生件数(差額発生したエントリの数)が78件、店舗名「G」における差額発生件数が70件、…、店舗名「Q」における差額発生件数が30件である場合、モニタリング画面630の画面左下の表(店舗名の発生件数順の表)のように図示される。また、店舗名ごとの件数のみではなく、合計件数も表示される。また、上述した発生件数を示す表の右欄に、差額の発生件数が棒グラフとして表示される。
【0111】
このように、モニタリング画面630において、全店舗について差額発生原因(原因コード)ごとの件数を表示することで、差額が発生する原因の傾向を把握しやすくできる。また、モニタリング画面630において、店舗ごとに差額発生件数を表示することで、差額が発生した件数が店舗について注意を喚起することができる。
【0112】
次に、第2の実施形態の売上管理システムにおけるデータ収集処理のシーケンスについて
図11を用いて説明する。
図11は、第2の実施形態のデータ収集処理のシーケンスの一例を示す図である。
【0113】
売上管理システム400で実行されるデータ収集処理の一例を説明する。データ収集処理は、管理サーバ300が、警送サーバ300aおよび顧客サーバ300bから売上金に関する情報を収集し、売上管理情報500に蓄積する処理である。
【0114】
シーケンスにおいて、警送サーバ300aが実行する処理は、制御部350a(警送サーバ300aが備えるプロセッサ)が実行する。また、管理サーバ300が実行する処理は、制御部350(プロセッサ311)が実行する。また、顧客サーバ300bが実行する処理は、制御部350b(顧客サーバ300bが備えるプロセッサ)が実行する。
【0115】
[ステップS11]警送サーバ300aは、現金および現金外(金券)の回収実績額(店舗450から回収した現金および金券の金額)を管理サーバ300に送信する。回収実績額には、店舗名、地域コード、日付等の情報が付与されているものとする。具体的には、警送サーバ300aの操作者が、回収実績額に、店舗名、地域コード、日付等の情報を付与し、管理サーバ300に送信する。
【0116】
[ステップS12]管理サーバ300は、現金および現金外の回収実績額を警送サーバ300aから受信する。
[ステップS13]管理サーバ300は、売上管理情報500に回収実績額を登録する。なお、管理サーバ300は、回収実績額に付与されている店舗名および日付に基づき、対応するエントリがある場合には、エントリに含まれる現金および現金外の項目ごとに回収実績額を登録する。また、管理サーバ300は、対応するエントリが存在しない場合、回収実績額に付与された店舗名および日付に基づき新規のエントリを生成し、新規のエントリに含まれる現金および現金外の項目ごとに回収実績額を登録する。
【0117】
[ステップS14]顧客サーバ300bは、現金および現金外の売上金額(店舗450における現金および金券の販売実績額)を管理サーバ300に送信する。売上金額には、店舗名、地域コード、日付等の情報が付与されているものとする。具体的には、顧客サーバ300bの操作者が、売上金額に、店舗名、地域コード、日付等の情報を付与し、管理サーバ300に送信する。
【0118】
[ステップS15]管理サーバ300は、現金および現金外の売上金額を顧客サーバ300bから受信する。
[ステップS16]管理サーバ300は、売上金額を回収予定額とし、売上管理情報500に登録する。なお、管理サーバ300は、売上金額に付与されている店舗名および日付に基づき、対応するエントリがある場合には、エントリに含まれる現金および現金外の項目ごとに売上金額を回収予定額の項目に登録する。また、管理サーバ300は、対応するエントリが存在しない場合、売上金額に付与された店舗名および日付に基づき新規のエントリを生成し、新規のエントリに含まれる現金および現金外の項目ごとに売上金額を回収予定額の項目に登録する。
【0119】
[ステップS17]管理サーバ300は、現金の項目について、回収予定額と回収実績額との差額を求め、売上管理情報500の差額に登録する。管理サーバ300は、現金外の項目について、回収予定額と回収実績額との差額を求め、売上管理情報500の差額に登録する。
【0120】
[ステップS18]管理サーバ300は、ステップS17で求めた差額に応じた差額フラグを売上管理情報500に登録する。具体的には、管理サーバ300は、ステップS17において、差額が発生していない場合、差額フラグ「0」を売上管理情報500に登録する。また、管理サーバ300は、ステップS17において、現金の項目について差額が発生した場合、差額フラグ「1」を売上管理情報500に登録する。
【0121】
また、管理サーバ300は、ステップS17において、現金外の項目について差額が発生した場合、差額フラグ「2」を売上管理情報500に登録する。また、管理サーバ300は、ステップS17において、現金および現金外の項目の両方について差額が発生した場合、差額フラグ「3」を売上管理情報500に登録する。
【0122】
[ステップS19]管理サーバ300は、ステップS17で求めた差額に応じた状況フラグを売上管理情報500に登録する。具体的には、管理サーバ300は、ステップS17において、現金および現金外の項目の両方について差額が発生していない場合、状況フラグ「0」を売上管理情報500に登録する。また、管理サーバ300は、ステップS17において、現金および現金外の項目のいずれかまたは両方について差額が発生した場合、差額フラグ「1」を売上管理情報500に登録する。
【0123】
なお、上述したシーケンスにおいては、警送サーバ300aが回収実績額を送信(ステップS11)した後、顧客サーバ300bが売上金額を送信(ステップS14)する流れとなっているが、これらの処理は順不同でよい。
【0124】
次に、第2の実施形態の売上管理システムにおける原因登録処理のシーケンスについて
図12を用いて説明する。
図12は、第2の実施形態の原因登録処理のシーケンスの一例を示す図である。
【0125】
売上管理システム400で実行される原因登録処理の一例を説明する。原因登録処理は、売上管理情報500における原因コードを登録する処理である。具体的には、管理サーバ300は、顧客サーバ300bからの検索要求に応じて検索を実行し、検索結果のリストを顧客サーバ300bに送信する。顧客サーバ300bは、検索結果のリストに含まれる各エントリについて原因コードを入力し、管理サーバ300に送信する。管理サーバ300は、原因コードが入力されたリストを受信し、原因コードを売上管理情報500に反映する処理である。
【0126】
シーケンスにおいて、管理サーバ300が実行する処理は、制御部350(プロセッサ311)が実行する。また、顧客サーバ300bが実行する処理は、制御部350b(顧客サーバ300bが備えるプロセッサ)が実行する。
【0127】
[ステップS21]顧客サーバ300bは、表示部370bに検索画面600を表示し、入力部380bを介して入力された検索キーを受け付ける。
[ステップS22]顧客サーバ300bは、入力部380bを介して入力ボタン607の押下を受け付け、検索入力指示を管理サーバ300に送信する。検索入力指示は、受け付けた検索キーに基づく検索指示とともに、原因コードを入力するためのリストを要求する指示を含む命令である。
【0128】
[ステップS23]管理サーバ300は、検索入力指示を顧客サーバ300bから受信する。
[ステップS24]管理サーバ300は、検索入力指示に含まれる検索指示に基づき検索を実行し、原因コードを入力するための検索結果リストを生成する。検索結果リストは、売上管理情報500から検索指示に基づき抽出したエントリをリストにした情報である。
【0129】
[ステップS25]管理サーバ300は、ステップS24で生成した検索結果リストを顧客サーバ300bに送信する。
なお、管理サーバ300は、検索入力指示を受け付けた場合、差額が発生し、かつ、原因コードの入力がないエントリを売上管理情報500から抽出して原因コード未入力リストとして生成し、検索結果リストとともに顧客サーバ300bに送信できる。管理サーバ300は、差額フラグの値が「1」、「2」、「3」のいずれかの値のエントリ(差額が発生したエントリ、つまり、差額の金額が0円以外のエントリ)、かつ、状況フラグの値が「1」のエントリを抽出することで、原因コード未入力リストを生成できる。
【0130】
[ステップS26]顧客サーバ300bは、検索結果リストを管理サーバ300から受信し、表示部370に表示する。
[ステップS27]顧客サーバ300bは、検索結果リストに含まれるエントリごとに差額原因(原因コード)の入力を受け付け、検索結果リストに登録する。なお、顧客サーバ300bは、差額原因について、原因コードを選択する入力(原因コード情報513に基づくメニューの表示による入力)で受け付けるのみではなく、差額原因を文字情報での入力で受け付けることも可能である。
【0131】
[ステップS28]顧客サーバ300bは、差額原因を登録した検索結果リストとともに差額原因反映指示を管理サーバ300に送信する。
[ステップS29]管理サーバ300は、差額原因反映指示と、差額原因を登録した検索結果リストを顧客サーバ300bから受信する。
【0132】
[ステップS30]管理サーバ300は、受信した検索結果リストに基づき、差額原因(原因コード)を売上管理情報500に登録する。
[ステップS31]管理サーバ300は、売上管理情報500のうち、差額原因(原因コード)を登録したエントリについて、状況フラグを「1(差額発生有り)」から「2(差額原因究明し解決済み)」に更新する。
【0133】
[ステップS32]管理サーバ300は、ステップS31で更新した売上管理情報500について、検索入力指示に含まれる検索指示に基づき検索を再度実行し、新たな検索結果リストを生成する。なお、本ステップにおける検索結果リストの生成は、売上管理情報500の更新を確認するためのものである。
【0134】
[ステップS33]管理サーバ300は、ステップS32で生成した検索結果リストを顧客サーバ300bに送信する。
[ステップS34]顧客サーバ300bは、検索結果リストを管理サーバ300から受信し、表示部370bに表示し、処理を終了する。
【0135】
なお、
図12におけるシーケンスでは、検索結果リストを管理サーバ300と顧客サーバ300bとの間で送受信したが、その他の方法で差額原因(原因コード)を反映させる処理を実現してもよい。たとえば、管理サーバ300が、クラウドサーバおよびウェブサーバとしての機能を備え、顧客サーバ300bに検索画面および入力画面を提示し、顧客サーバ300bから入力操作を受け付け、顧客サーバ300bから入力された差額原因(原因コード)を管理サーバ300上で売上管理情報500に反映してもよく、この場合の入力画面には、売上管理情報500の情報を表示し、原因コードの該欄をプルダウンで選択入力してもよいが、詳しい画面例および処理詳細は省略する。
【0136】
次に、第2の実施形態のモニタリング処理について
図13を用いて説明する。
図13は、第2の実施形態のモニタリング処理のフローチャートの一例を示す図である。
モニタリング処理は、顧客サーバ300bが、売上管理情報500、または、受け付けた検索指示に応じて売上管理情報500から抽出した情報を表示する処理である。
【0137】
顧客サーバ300bの制御部350b(顧客サーバ300bが備えるプロセッサ)は、モニタリング開始指示を受け付け、モニタリング処理を実行する。
[ステップS41]顧客サーバ300bは、売上管理情報500を管理サーバ300から取得済みであるか否かを判定する。顧客サーバ300bは、OSの機能により現在日付を取得し、記憶部360bに記憶された売上管理情報500の更新日付が現在日付と同一である場合、売上管理情報500を取得済みであると判定し、ステップS43にすすむ。顧客サーバ300bは、売上管理情報500を取得済みでない場合(売上管理情報500の更新日付が古い場合)、ステップS42にすすむ。
【0138】
[ステップS42]顧客サーバ300bは、管理サーバ300に売上管理情報500を要求する命令を送信し、売上管理情報500を取得する。
[ステップS43]顧客サーバ300bは、検索を実行する旨の指示を受け付けたか否かを判定する。顧客サーバ300bは、検索を実行する旨の指示を受け付けない場合(検索を実行しない場合)、ステップS44にすすむ。顧客サーバ300bは、検索を実行する旨の指示を受け付けた場合、ステップS45にすすむ。
【0139】
[ステップS44]顧客サーバ300bは、売上管理情報500を表示部370に表示する。なお、顧客サーバ300bは、売上管理情報500に多数のエントリを含む場合、スクロール形式で表示することで視認しやすくできる。
【0140】
[ステップS45]顧客サーバ300bは、検索画面600を表示部370bに表示する。
[ステップS46]顧客サーバ300bは、入力部380bを介して検索画面600に表示された各指定領域に対する入力を受け付ける。
【0141】
[ステップS47]顧客サーバ300bは、検索結果表示処理を実行する。検索結果表示処理は、検索キーに応じた結果をモニタリング画面として表示部370bに表示する処理である。
【0142】
次に、第2の実施形態の検索結果表示処理について
図14を用いて説明する。
図14は、第2の実施形態の検索結果表示処理のフローチャートの一例を示す図である。
検索結果表示処理は、検索キーに応じた結果をモニタリング画面として表示部370bに表示する処理である。検索結果表示処理は、モニタリング処理のステップS47で顧客サーバ300bの制御部350b(顧客サーバ300bが備えるプロセッサ)が実行する処理である。
【0143】
[ステップS51]顧客サーバ300bは、ステップS46で受け付けた入力に期間指定(期間指定領域601に対する入力)が含まれているか否かを判定する。顧客サーバ300bは、期間指定を含む場合、ステップS52にすすむ。顧客サーバ300bは、期間指定を含まない場合、ステップS53にすすむ。
【0144】
[ステップS52]顧客サーバ300bは、期間指定の入力内容を検索キーに含める。
[ステップS53]顧客サーバ300bは、ステップS46で受け付けた入力に店舗指定(店舗指定領域602に対する入力)が含まれているか否かを判定する。顧客サーバ300bは、店舗指定を含む場合、ステップS54にすすむ。顧客サーバ300bは、店舗指定を含まない場合、ステップS55にすすむ。
【0145】
[ステップS54]顧客サーバ300bは、店舗指定の入力内容を検索キーに含める。
[ステップS55]顧客サーバ300bは、ステップS46で受け付けた入力に差額指定(差額指定領域603に対する入力)が含まれているか否かを判定する。顧客サーバ300bは、差額指定を含む場合、ステップS56にすすむ。顧客サーバ300bは、差額指定を含まない場合、ステップS57にすすむ。
【0146】
[ステップS56]顧客サーバ300bは、差額指定の入力内容を検索キーに含める。
[ステップS57]顧客サーバ300bは、ステップS46で受け付けた入力にソート指定(ソート指定領域604に対する入力)が含まれているか否かを判定する。顧客サーバ300bは、ソート指定を含む場合、ステップS58にすすむ。顧客サーバ300bは、ソート指定を含まない場合、ステップS59にすすむ。
【0147】
[ステップS58]顧客サーバ300bは、ソート指定の内容を表示設定情報に含める。表示設定情報は、顧客サーバ300bが検索結果を表示する画面を生成する際に用いる情報である。
【0148】
[ステップS59]顧客サーバ300bは、ステップS46で受け付けた入力にカウンタ指定(カウンタ指定領域605に対する入力)が含まれているか否かを判定する。顧客サーバ300bは、カウンタ指定を含む場合、ステップS60にすすむ。顧客サーバ300bは、カウンタ指定を含まない場合、ステップS61にすすむ。
【0149】
[ステップS60]顧客サーバ300bは、カウンタ指定の内容をカウンタ設定情報に含める。カウンタ設定情報は、顧客サーバ300bが、検索結果の項目について計数する際に用いる情報である。
【0150】
[ステップS61]顧客サーバ300bは、検索キーを用いて売上管理情報500を検索し、表示設定情報およびカウンタ設定情報に基づき、検索結果を提示する画面を生成し、表示部370bに表示する。具体的には、顧客サーバ300bは、検索キーを用いて売上管理情報500を検索した結果に対して、表示設定情報に基づきソートを行う。また、顧客サーバ300bは、検索キーを用いて売上管理情報500を検索した結果に対して、カウンタ設定情報に基づき、項目ごとの計数を実行し、計数した値を求め、必要に応じてグラフを形成する。顧客サーバ300bは、ソートした検索結果、計数した値を含めた画面(たとえば、モニタリング画面610,620,630)を生成し、表示部370bに表示する。
【0151】
なお、
図13および
図14の処理は、顧客サーバ300bが実行する処理として説明したが、管理サーバ300や他の情報処理装置で実行することも可能である。たとえば、管理サーバ300が、ネットワーク410経由で顧客サーバ300bから検索画面600に対する入力を受け付け、ブラウザ経由で顧客サーバ300bに検索を実行した結果を提示することができる。
【0152】
このように、売上管理システム400において、回収実績額と売上金額との差額を管理し、差額に関する状況を示す情報や、差額が発生した原因を示す情報を売上管理情報500に蓄積することができる。
【0153】
また、売上管理システム400において、売上管理情報500に対する検索指示を受け付け、検索を実行した結果について、検索指示に含まれる項目を計数する指示に基づき計数した結果を表示出力することができる。このため、売上管理システム400の管理者や操作者は、金額(回収実績額、売上金額)と、差額に関する状況を示す情報や、差額が発生した原因を示す情報を目視で確認が可能となり、差額の発生件数や原因を理解しやすくなる。
【0154】
こうして、売上管理システム400における管理サーバ300は、差額発生の調査分析に要する負担の軽減を図ることができる。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、情報処理装置10、管理サーバ300、警送サーバ300a、顧客サーバ300bが有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク、磁気テープ等がある。光ディスクには、DVD、DVD-RAM、CD-ROM(Compact Disc‐Read Only Memory)/RW(ReWritable)等がある。光磁気記録媒体には、MO等がある。
【0155】
プログラムを流通させる場合には、たとえば、そのプログラムが記録されたDVD、CD-ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0156】
プログラムを実行するコンピュータは、たとえば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムにしたがった処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムにしたがった処理を実行することもできる。また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送される毎に、逐次、受け取ったプログラムにしたがった処理を実行することもできる。
【0157】
また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP、ASIC、PLD等の電子回路で実現することもできる。
【符号の説明】
【0158】
10 情報処理装置
11 制御部
12 記憶部
13 表示部
20 売上管理情報
30 検索結果画面
50 売上管理システム