(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-05
(45)【発行日】2023-10-16
(54)【発明の名称】サービス機能の要件および選好に基づくサービス登録
(51)【国際特許分類】
H04L 47/724 20220101AFI20231006BHJP
【FI】
H04L47/724
(21)【出願番号】P 2020518506
(86)(22)【出願日】2018-09-28
(86)【国際出願番号】 US2018053411
(87)【国際公開番号】W WO2019067892
(87)【国際公開日】2019-04-04
【審査請求日】2021-09-21
(32)【優先日】2017-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515222713
【氏名又は名称】コンヴィーダ ワイヤレス, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェン,チュオ
(72)【発明者】
【氏名】シード,デイル,エヌ.
(72)【発明者】
【氏名】リ,クァン
(72)【発明者】
【氏名】ムラディン,カタリナ,ミハエラ
(72)【発明者】
【氏名】フリン 4世,ウィリアム,ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ディ ジローラモ,ロッコ
(72)【発明者】
【氏名】ローブ,ショシャーナ
【審査官】羽岡 さやか
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/040749(WO,A1)
【文献】特表2013-522965(JP,A)
【文献】国際公開第2016/164899(WO,A1)
【文献】特表2016-503609(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0201411(US,A1)
【文献】特表2016-537835(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第02797368(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0044291(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサ、メモリ、および通信回路を含み、前記通信回路を介してネットワークに接続される装置であって、前記装置の前記メモリに格納され、前記装置の前記プロセッサによって実行されたとき、前記装置に、
a.サービス層被登録エンティティから前記サービス層被登録エンティティに関連するサービス層機能選好を受信することと、
b.前記サービス層機能選好とレジストラが使用可能な容量に少なくとも部分的に基づいて、前記サービス層被登録エンティティを登録するかどうかを判定することと、1つまたは複数の他の登録済みエンティティに対するサポートへの潜在的な影響に少なくとも部分的に基づいて、前記サービス層被登録エンティティを登録するかどうかを判定することと、
c.前記サービス層被登録エンティティを登録することと、
d.前記サービス層機能選好に基づいて、サービス機能を予約することを含む操作を実行させるコンピュータ実行可能命令をさらに含む装置。
【請求項2】
前記サービス層機能選好は、コンピュータメモリの量、中央演算装置パワーの帯域幅、または実行すべき操作の頻度を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記サービス層被登録エンティティは新しい被登録側である、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記命令は、前記装置に、
a.前記サービス層機能選好とレジストラが使用可能な容量に少なくとも部分的に基づいて、前記サービス層被登録エンティティを登録しないことを決定することと、
b.新しいレジストラゲートウェイに登録を転送する要求をサーバに送信することと、
c.前記新しいレジストラゲートウェイを特定する応答を前記サーバから受信することを含む操作をさらに実行させる、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
a.前記サービス層機能選好はサービス機能要件を含み、
b.前記命令は、前記装置にさらに、前記サービス機能要件に少なくとも部分的に基づいて、前記サービス層被登録エンティティを登録することを拒否することを決定させる、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
プロセッサ、メモリ、および通信回路を含み、前記通信回路を介してネットワークに接続される装置であって、前記装置の前記メモリに格納され、前記装置の前記プロセッサによって実行されたとき、前記装置に、
a.第1サービス層レジストラから、サービス層被登録エンティティと、第2サービス層レジストラの識別に対する要求とに関連するサービス層機能選好を含むメッセージを受信することと、前記サービス層機能選好を含む要求を前記第2サービス層レジストラに送信することと、
b.前記第2サービス層レジストラの識別を、前記第1サービス層レジストラに送信することと、前記要求に対する肯定的応答を前記第2サービス層レジストラから受信することを含む操作を実行させるコンピュータ実行可能命令をさらに含む装置。
【請求項7】
前記サービス層機能選好はサービス機能要件を含む、請求項6に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、「サービス機能の要件および選好に基づくサービス登録」(Chen他)("Service registration based on service capabilities requirements and preferences" (Chen, et al.))と題する2017年9月29日出願の米国仮出願第62/565,750号の利益を主張する。その内容全体は本明細書に参照により援用される。
【背景技術】
【0002】
マシンツーマシン(Machine-to-Machine:M2M)、モノのインターネット(Internet of Things:IoT)、およびモノのウェブ(Web of Things:WoT)のネットワーク展開においては、M2M/IoT/WoTアプリケーションおよびサーバをホストするM2M/IoT/WoTサーバ、ゲートウェイ、およびデバイスなどの、ノード間のユニキャストおよびマルチキャスト通信を採用することができる。そのようなネットワーク展開の例としては、制約されたネットワーク、無線センサネットワーク、無線メッシュネットワーク、モバイルアドホックネットワーク、および無線センサおよびアクチュエータネットワークを挙げることができる。
【0003】
サービス層への登録は、サービス機能の要件および選好を追跡することによって改善され得る。例えば、ゲートウェイなどのサービス層レジストラは、サービス層被登録エンティティのサービス機能選好を取得できる。被登録側は、例えば、ユーザ装置デバイス、またはユーザ装置デバイスに常駐するアプリケーションであり得る。その後、レジストラは、サービス機能選好とレジストラが使用可能な容量に少なくとも部分的に基づいて、サービス層被登録エンティティを登録するかどうかを決定することができる。
【0004】
例えば、エンティティを登録する前に、レジストラは、被登録側がレジストラにサポートしてほしいトランザクションおよびその他の操作の頻度と複雑さに対して、レジストラが利用できるコンピュータメモリ量と中央処理の帯域幅を調べたい場合がある。このことから、レジストラは、他の登録済みエンティティに対するレジストラのサポートへの潜在的な影響を見積り、それによって、サービス層被登録エンティティを登録するかどうかを決定することができる。
【0005】
レジスタが要求されたサービス機能を提供できると確信する場合、レジストラは、要求中のエンティティを登録し、サービス機能の選好または要件に基づいて、被登録側にサービスするのに十分な操作上のリソースをオプションとして予約する。
【0006】
要求されたレベルの操作をサポートする能力が不足していると感じる場合、レジストラは、新しいレジストラに登録を転送することを依頼する要求をサーバに送信することができる。その後、最初のレジストラは、要求元の被登録側が使用するためのレジストラゲートウェイを特定する応答をサーバから受信することができる。
【0007】
レジストラは、サービス機能の選好または要件を含む登録要求を任意のエンティティから受信することができる。例えば、要求はユーザ装置またはサーバから来る可能性がある。同様に、レジストラは、更新されたサービス機能の選好または要件を含む登録要求を任意のエンティティから受信することができる。更新された要求は、新しい要求の処理と類似の方法で処理することができる。
【0008】
レジストラと同様に、被登録側およびサーバは、登録要求において、また、代替レジストラを求める通信において、サービス機能の選好および要件を処理するように特別に適応され得る。
【0009】
本発明の概要は、以下の「発明を実施するための形態」でさらに説明される概念の選択を、単純化された形で紹介するために提供されるものである。本発明の概要は、特許請求された主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図するものではなく、特許請求された主題の範囲を制限するために使用されることを意図するものでもない。さらに、特許請求された主題は、本開示のいかなる部分に記載された任意またはすべての短所を解決する制限にも限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
添付の図面と共に例として示される以下の説明から、より詳細な理解を得ることができる。
【
図1】
図1は、oneM2Mアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図2】
図2は、oneM2M共通サービス機能を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、oneM2Mアーキテクチャによってサポートされる例示的な構成を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、M2M/IoTシステムの性能を低下させるサービス過負荷の例を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、別のサービス層(Service Layer:SL)エンティティがデバイスによって必要なサポートのレベルを満たすことができる場合に、SLに登録することに失敗したデバイスの例を示すブロック図である。
【
図6】
図6は、既存の被登録エンティティのサービス機能要件を保証するための強化されたサービス層登録の例示的な方法のコールフローを示す。
【
図7】
図7は、新しい被登録エンティティのサービス機能要件を満たすための強化されたサービス層登録の例示的な方法のコールフローを示す。
【
図8】
図8は、新しい被登録エンティティのサービス機能要件を満たすための強化されたサービス層登録の例示的な方法のコールフローを示す。
【
図9】
図9は、サービス機能要件プロファイル(Service Capabilities Requirement Profile:SCRP)が被登録側によって更新される場合のサービス層登録管理のための例示的な手順のコールフローを示す。
【
図10】
図10は、SCRPがサーバによって更新される場合のサービス層登録管理のための例示的な手順のコールフローを示す。
【
図11】
図11は、oneM2M共通サービス機能を示すブロック図である。
【
図12】
図12は、サービス機能要件を満たすための強化された登録のための例示的な手順のコールフローを示す。
【
図13】
図13は、サービス機能要件を満たすための強化された登録のための例示的な手順のコールフローを示す。
【
図14】
図14は、アプリケーションのサービス要件プロファイルを構成したり表示したりするための、oneM2Mインフラストラクチャノード共通サービスエンティティ(Infrastructure Node Common Service Entity:IN-CSE)などの、M2M/IoTサーバのための例示的なグラフィカルユーザインターフェースを示す。
【
図15】
図15は、サービス容量情報を表示するためのM2M/IoTサーバおよびゲートウェイのための例示的なグラフィカルユーザインターフェースを示す。
【
図16】
図16は、1つまたは複数の開示される実施形態が実施され得るマシンツーマシン(M2M)、モノのインターネット(IoT)、またはモノのウェブ(WoT)の例示的な通信システムのシステム図である。
【
図17】
図17は、
図16に示されるM2M/IoT/WoT通信システム内で使用され得る例示的なアーキテクチャのシステム図である。
【
図18】
図18は、
図16および
図17に示される通信システム内で使用され得るM2M/IoT/WoTデバイス、ゲートウェイ、サーバなどの例示的な通信ネットワークノードのシステム図である。
【
図19】
図19は、
図16および
図17の通信システムのノードまたは装置を内部に具現化し得る例示的なコンピューティングシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
M2M/IoTサービス層(SL)では、例えば、oneM2Mの中間ノードCSE(Middle Node CSE:MN-CSE)などのSLゲートウェイは、通常、ローカルに、またはネットワークのエッジに配置されて、低遅延サービスを提供する。デバイスはSLゲートウェイに登録して、サービスの提供および利用の少なくとも一方を実行する。しかし、これらのSLゲートウェイは、通常、サービス能力が限られている。SLゲートウェイ上でホストされているサービスを登録して使用しているデバイスを適切に管理しなければ、SLゲートウェイが過負荷となり、サービスの選好または要件を満たすようにすべてのデバイスに必要なサービスを提供することができなくなる可能性がある。本開示においては、SLゲートウェイが登録済みデバイスに必要なレベルの利用可能なサービスを提供し続けるだけでなく、サービス容量があるときには新しいデバイスにサービスを提供できるように、SL登録を管理する方法を提案する。
【0012】
既存の被登録側に対するサポートのレベルがシステムに登録する新しい被登録側によって影響を受けない、強化されたSL登録手順を提案する。提案された手順では、レジストラエンティティ(例えば、SLゲートウェイ)は、新しい被登録エンティティ(例えば、アプリケーション)のサービス機能要件を取得して、被登録エンティティのサービスの選好または要件を満足させ、かつ既存の被登録エンティティに対するサポートのレベルが影響を受けないことを保証するだけの十分なサービス能力が残っている場合に限り、登録を受け入れる。
【0013】
強化されたSL登録手順は、新しい登録アプリケーションのサービス機能の要件または選好を満たすために提案される。提案された手順では、SLエンティティは、新しい被登録エンティティのサービス機能の要件および選好を取得して、被登録エンティティのサービス機能要件を満たすだけでなくサービス選好も満たすレジストラエンティティを選択する。
【0014】
被登録エンティティに関連するサービスの選好または要件が登録後に更新される場合、強化されたSL登録管理手順が提案される。
【0015】
【0016】
「M2M/IoT SL」という用語は、一般に、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)のセットおよび基礎となるネットワークインターフェースを介してM2M/IoTアプリケーションおよびデバイスための付加価値サービスをサポートするソフトウェアミドルウェア層を指す。
【0017】
「M2M/IoTアプリケーション」という用語は、一般に、特定のM2M/IoTユースケース(例えば、eHealth、スマートエネルギー、またはホームオートメーション)をターゲットとするアプリケーションを指す。
【0018】
「レジストラ」という用語は、一般に、別のSLエンティティが登録したSLエンティティを指す。
【0019】
「被登録側」という用語は、一般に、別のSLエンティティに登録したSLエンティティを指す。例えば、アプリケーション(例えば、oneM2MコンテキストにおけるAE)は、M2Mサーバ(例えば、oneM2MコンテキストにおけるCSE)に登録する。アプリケーションは被登録エンティティであり、サーバはレジストラエンティティである。
【0020】
「SLエンティティ」という用語は、一般に、M2M/IoTエリアネットワーク内のM2M/IoTサーバ、M2M/IoTゲートウェイ、またはM2M/IoTデバイス、あるいは、M2M/IoTアプリケーション層またはM2M/IoTサービス層のソフトウェアコンポーネントを指す。
【0021】
「SLリソース」という用語は、一般に、M2M/IoT SLにおける一意的にアドレス可能な仮想エンティティを指す。
【0022】
「手順」という用語は、一般に、特定の目的を達成するために操作を実行する方法を指す。「手順」という用語は、M2MおよびIoTアプリケーションのコンテキストにおける「方法」という用語の特殊な意味との混同を避けるために、「方法」の代わりに使用される。手順に関して説明されるステップは、多くの場合オプションであり、様々な手段および様々な順序で実行され得る。したがって、本明細書では、「手順」という用語は、ステップの固定的なセットおよび順序として解釈すべきではなく、様々な手段で適応可能な、結果を達成するための一般的な方法論を指す。
【0023】
本明細書では、「サービス機能要件」および「サービス機能選好」という用語は、一般に、エンティティのニーズに対応するために用いるべき機能量に対するエンティティの要件や選好を指す。サービス機能の要件と選好は、タスクに用いるべきメモリまたは中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)パワー、あるいは実行すべき操作またはトランザクションの数または頻度によって表すことができる。サービス機能には、サービスレベル、すなわち、通信帯域幅または品質のレベルを含むことができ、さらに、または代替的に、タスク、トラフィック、トランザクションの処理、または他の機能の実行の必要性を満たすための、プロバイダエンティティまたはエンティティのシステムによる可用性を含むことができる。「選好」および「要件」という用語は、この2つの処理が非常に類似しているため、本明細書においては、しばしば互換的に使用される。エンティティの「選好」には、エンティティが選好するサービスの両側面が含まれ得る。例を挙げると、例えば、少なくとも200トランザクションの24時間以内の処理などの最低要件に加えて、24時間以内の1000トランザクションの処理と2MBのサーバ保存スペースなどがある。
【0024】
M2M/IoTサービス層(SL)は、M2M/IoTデバイスおよびアプリケーションに付加価値サービスを提供することを特に目標とする技術である。最近、M2M/IoTデバイスおよびアプリケーションを、インターネット/ウェブ、セルラー、企業、およびホームネットワークなどの展開に統合するということに伴う課題に対処するために、oneM2M、欧州電気通信標準化機構(European Telecommunications Standards Institute:ETSI)、オープンコネクティビティファウンデーション(Open Connectivity Foundation:OCF)などのいくつかの業界標準団体が、M2M/IoT SLを開発してきている。例えば、oneM2M TS-0001: "oneM2M Functional Architecture" v3.3.0や、ETSI TS 102 690: "Machine-to-Machine communications (M2M/IoT) Functional architecture" V2.0.13や、オープンコネクティビティファウンデーションによるOIC Core Specification, v1.1.1などを参照されたい。
【0025】
M2M/IoT SLは、M2M/IoT指向機能のコレクションに対するアクセスを、アプリケーションおよびデバイスに提供することができる。いくつかの例として、セキュリティ、課金、データ管理、デバイス管理、発見、プロビジョニング、および接続管理が挙げられる。これらの機能は、M2M/IoT SLによってサポートされたメッセージフォーマット、リソース構造、およびリソース表現を利用するAPIを介して、アプリケーションが利用できる。
【0026】
プロトコルスタックの観点から、SLは、通常、アプリケーションプロトコル層の上位に位置し、SLがサポートするアプリケーションに付加価値サービスを提供する。したがって、SLはしばしば「ミドルウェア」サービスとして分類される。サービス層をサポートするプロトコルスタックは、例えば、以下の6つの層を含んでいる。(1)アプリケーション層、(2)サービス層(SL)、(3)アプリケーションプロトコル(例えば、ハイパーテキスト転送プロトコル(Hypertext Transfer Protocol:HTTP)、制約アプリケーションプロトコル(Constrained Application Protocol:CoAP)、およびメッセージキューテレメトリトランスポート(Message Queuing Telemetry Transport:MQTT))、(4)伝送プロトコル(例えば、伝送制御プロトコル(Transmission Control Protocol:TCP)およびユーザデータグラムプロトコル(User Datagram Protocol:UDP))、(5)ネットワークプロトコル(例えば、インターネットプロトコルバージョン4(Internet Protocol Version 4:IPv4)/インターネットプロトコルバージョン6(Internet Protocol Version 6:IPv6))、および(6)アクセスネットワークプロトコル(例えば、イーサネット(登録商標)(Ethernet)、セルラー、Wi-Fi)。
【0027】
oneM2M TS-0001標準は、M2M/IoT SLを定義している。SLの目的は、eHealth、フリート管理、スマートホームなどの異なる「垂直」M2M/IoTシステムやアプリケーションが利用可能な「水平」サービスを提供することである。
図1に示すように、oneM2M SLのアーキテクチャは、4つの参照点をサポートする共通サービスエンティティ(CSE)を定義する。Mca参照点はアプリケーションエンティティ(AE)とインターフェースをとる。Mcc参照点は、同一サービスプロバイダドメイン内の別のCSEとインターフェースをとり、Mcc’参照点は、異なるサービスプロバイダドメイン内の別のCSEとインターフェースをとる。Mcn参照点は、基礎となるネットワークサービスエンティティ(NSE)とインターフェースをとる。NSEは、デバイス管理、ロケーションサービス、およびデバイストリガリングなどの、基礎となるネットワークサービスをCSEに提供する。CSEは、「発見」、「データ管理およびリポジトリ」などの、共通サービス機能(CSF)と呼ばれる複数の論理機能を含む。
図2は、oneM2MによってサポートされるCSFを示す。
【0028】
oneM2Mアーキテクチャは、分散型アーキテクチャであり、アプリケーションサービスノード(ASN)、アプリケーション専用ノード(ADN)、中間ノード(MN)、インフラストラクチャノード(Infrastructure Node:IN)、および非oneM2Mノード(NoDN)などのいくつかのタイプのノードにわたって分散した方法で、M2M/IoTサービスの展開をサポートする。ASNは、1つのCSEを含み、少なくとも1つのアプリケーションエンティティ(AE)を含むノードである。物理マッピングの一例は、M2M/IoTデバイス内に常駐するASNである。ADNは、少なくとも1つのAEを含み、CSEを含まないノードである。物理マッピングの一例は、制約のあるM2M/IoTデバイス内に常駐するアプリケーション専用ノードである。MNは、CSEを含むノードである。MNは、さらに1つまたは複数のAEを含み得る。物理マッピングの一例は、M2M/IoTゲートウェイ内に常駐するMNである。INは、CSEを含むノードである。INは、さらに1つまたは複数のAEを含み得る。INのCSEは、他のノードタイプには適用できないCSE機能を含んでもよい。物理マッピングの一例は、M2M/IoTサービスインフラストラクチャに常駐するINである。非oneM2Mノードは、oneM2Mエンティティを含まない(例えば、AEもCSEも含まない)ノードである。このようなノードは、例えば、管理などのインターワーキングのためにoneM2Mシステムに接続されたデバイスであり得る。
【0029】
図3は、oneM2Mシステム内でサポートされる様々なエンティティ間の相互接続のいくつかの例示的な構成を示す。
【0030】
図4および
図5は、スマートシティのサービスプロバイダによって展開されたM2M/IoTネットワークのユースケースを示す。この種のネットワークでは、例えば、oneM2MにおけるMN-CSEなどのSLゲートウェイは、通常、ローカルに、またはネットワークのエッジに配置されて、低遅延サービスを提供する。通常、配置されるSLゲートウェイは、サービス能力が限られている。デバイスはSLゲートウェイに登録して、SLゲートウェイ上で利用可能な1つまたは複数のサービスの提供および利用の少なくとも一方を実行する。最初に配置された後、SLゲートウェイにおけるサービス負荷は動的に変化し得る。特に、SLゲートウェイに登録し、ゲートウェイによって提供されるサービスを利用するデバイスの数は、時間の経過と伴に動的に変化する可能性がある。例えば、日中に登録してサービスを利用するデバイスはより多く、夜間に登録してサービスを利用するデバイスはより少ない。別の例では、社会的イベント中には、より多くのデバイスが登録してサービスを利用する。
【0031】
図4および5に示すシナリオにおいて、少なくとも2つの問題が一般的に見られる。第1の問題は、配置されるゲートウェイは、通常、サービス能力が限られていることである。例えばZigbeeプロトコルなどの下位層のプロトコルは、ローカルネットワーク内の1500万個の「論理」デバイスをサポートできる。しかし、サービス能力が限られているSLゲートウェイは、1500万個のデバイスにサービスを提供することが困難である可能性がある。現在のサービス層技術は、デバイス(または、そのオーナー)がサービス要件のレベルをサービスプロバイダのプラットフォームに対して指定できるようにする機能をサポートしていない。そのため、サービスプロバイダのプラットフォームは、ある期間内にデバイスがプラットフォームに送出できる要求の数をあらかじめ把握していない。その結果、サービスプロバイダのプラットフォームは、デバイスが必要とするサービスを満足させるために、プラットフォームまたはプラットフォームの特定のノード(ゲートウェイやサーバなど)の容量を予約するための事前措置を講じることができない。さらに、これにより、
図4に示すように、サービスプロバイダのプラットフォームまたはプラットフォーム上の特定のノードが過負荷になり、デバイスが必要なレベルのサポートを受けられないという結果にもなる。
【0032】
第2の問題は、
図5の例に示すように、システム上に複数のSLゲートウェイがある場合、新しいデバイスは、通常、同じローカルネットワークにあるゲートウェイ1などのSLエンティティに登録しようとすることである。しかし、ゲートウェイ1は、サービス容量が限られているため、デバイスが必要とするサポートのレベルを満たさない場合がある。例えば、デバイスは、要求を送信した後の特定の期間内に、ゲートウェイ1が提供するサービス容量を超える可能性がある応答を受信することを必要とするかもしれない。このため、例えば、デバイスが必要とするサポートのレベルを満たすことができるゲートウェイ2のような別のSLエンティティが存在するにも関わらず、デバイスはSLへの登録に失敗する。
【0033】
これらおよび他の問題に対処するために、SLゲートウェイが、登録済みデバイスに必要なレベルのサポートを提供するだけでなく、新しいデバイスへの適切なレベルのサポートが存在するかどうかに基づいて、それらの新しいデバイスを登録できるかどうかを判定するように、SL登録を強化することができる。レジストラエンティティは、新しい被登録エンティティのサービス機能の要件または選好を取得して、レジストラエンティティが、既存の被登録エンティティのサービスの選好または要件を満たし続けながら、新しい被登録エンティティのサービスの選好または要件を満たす、利用可能なサービス容量を有している場合に限り、登録を受け入れることができる。
【0034】
複数のSLゲートウェイが存在するシナリオでは、強化された分散登録手順を使用することができ、例えば、それによって、被登録エンティティは、そのサービスの選好または要件を満たすだけでなく、そのサービス選好も満足するSLゲートウェイの1つに登録することができる。登録後は、被登録エンティティに関連付けられたサービス機能の選好または要件は、被登録エンティティまたは別のエンティティによって更新され得る。
【0035】
強化されたSL登録手順は、サービス機能要件プロファイル(SCRP)から新しい被登録エンティティのサービス機能要件を取得するレジストラエンティティを含むことができ、その結果、レジストラエンティティは、既存の被登録エンティティのサービス機能要件を依然として満たしながら、被登録エンティティのサービス機能要件を満たす適切なサービス容量がある場合に限り、登録を受け入れる。SCRPには、被登録側またはそのオーナーが必要とする個々のサービスに基づいてまとめられたサービスの選好または要件のリストが含まれている。例えば、サービス識別子(Identifier:ID)、名前を、必要なサービスごとに含めることができる。
【0036】
一般的なサービスの選好または要件には、例えば、サービス要求レート要件、サービスデータ保存スペース要件、サービス応答遅延要件、サービス可用性、および手頃な価格が含まれ得る。
【0037】
サービス要求レート要件を使用して、例えば、SL被登録エンティティが1秒当たり生成し得るか、または受信したい要求の最小数および最大数の少なくとも一方を指定することができる。さらに、要求のタイプが異なれば、サービスレート要件も異なり得る。例えば、SL被登録エンティティは、1分ごとにリソースを作成するよう要求するかもしれない。別の例では、SL被登録エンティティは、1秒ごとにリソースをリトリーブ(検索して取得)するよう要求するかもしれない。別の例では、SL被登録エンティティは、1秒ごとに他のSLエンティティから要求を受信するよう要求するかもしれない。
【0038】
サービスデータ保存スペース要件を使用して、例えば、SLレジストラによって保存されるべき、SL被登録エンティティが必要とする最小および最大バイト数の少なくとも一方を指定することができる。
【0039】
サービス応答遅延要件を使用して、例えば、サービスの利用を要求する際に、SL被登録エンティティが許容できる最大遅延を指定することができる。例えば、この遅延は秒単位で表すことができる。さらに、要求のタイプが異なれば、サービス応答遅延要件も異なり得る。例えば、リソースのリトリーブに対する応答遅延要件を、リソースの作成に対する遅延よりも小さくすることができる。
【0040】
サービス可用性要件を使用して、例えば、SL被登録エンティティが容認可能な最大サービスダウン期間を指定することができる。例として、SL被登録エンティティがSLレジストラエンティティに対して行う要求の99.5%に対してサービスが利用可能である必要がある。
【0041】
手頃な価格要件を使用して、例えば、被登録エンティティがサービスに対して支払う用意がある予算を指定することができる。例えば、SLレジストラエンティティが提供するサービスにアクセスするためのコストは、このコストを超えることはできない。
【0042】
サービス固有の要件には、例えば、アクセスウィンドウ、サービス加入要件、通知要件、およびデバイストリガリング要件のような項目が含まれ得る。
【0043】
アクセスウィンドウ値を使用して、SL被登録エンティティがSLリソースにアクセスする時間ウィンドウ、例えば、早朝(午前6時~午前9時)、午前(午前9時~午後12時)、午後(午後12時~午後4時)、夕方(午後4時~午後7時)、プライムタイム(午後7時~午後11時)、時間外(午後11時~午前6時)などを指定することができる。
【0044】
サービス加入要件を使用して、例えば、SL被登録エンティティで特定のイベントを監視するために加入することができるエンティティの最小数および最大数の少なくとも一方を指定することができる。
【0045】
通知要件を使用して、例えば、SL被登録エンティティが1秒ごとに受信し得る通知の最小数および最大数の少なくとも一方を指定することができる。
【0046】
デバイストリガリング要件を使用して、例えば、SL被登録エンティティが1秒ごとに受信し得るトリガリングメッセージの最小数および最大数の少なくとも一方を指定することができる。
【0047】
一例では、センサデバイスは、毎分10バイトの検知データを生成して、ゲートウェイが検知データを少なくとも1か月間保存することを要求する可能性がある。このため、このカテゴリのデバイス(例えば、カテゴリ1センサ)のサービスの選好または要件を満たすために、ゲートウェイは少なくとも500KBの利用可能なデータ保存スペースを有する必要がある。別の例では、低画質ビデオカメラが毎秒100KBのストリーミングデータを生成して、ビデオデータを最長7日間保存するようにゲートウェイに要求する可能性がある。このため、このカテゴリのデバイス(例えば、カテゴリ2カメラ)のサービス要件を満たすために、ゲートウェイは少なくとも58GBの保存スペースを有する必要がある。別の例では、高画質ビデオカメラが毎秒1MBのストリーミングデータを生成して、ビデオデータを最長3日間保存するようにゲートウェイに要求する可能性がある。このため、このカテゴリのデバイス(例えば、カテゴリ3カメラ)のサービス要件を満たすために、ゲートウェイは少なくとも254GBの保存スペースを有する必要がある。SCRPは、異なるタイプおよびカテゴリのデバイスに対してあらかじめ定義されるか、またはデバイスがサービスプロバイダに登録または加入するときに定義されることができるが、本開示の範囲外である。
【0048】
ゲートウェイなどのレジストラエンティティは、既存のサービス被登録側によって消費されるシステムリソースの量および残存する利用可能なシステムリソースの記録を維持することができる。例えば、レジストラエンティティは、既存のサービス被登録側のために予約されているデータ保存スペースの量と、新しい被登録側のために予約されている可能性のあるデータ保存スペースの量を推定することができる。同様に、レジストラエンティティは、1分ごとに処理可能なサービス要求の最大レートと、1分ごとに受信する現在のサービス要求の量を推定することができる。
【0049】
レジストラエンティティは、様々なフィールドを使用して、既存のサービス被登録側によって消費されるシステムリソースに関する情報を保存することができる。例えば、システム容量フィールドを使用して、SLに割り当てられたシステムリソースを示すことができる。これは、被登録エンティティにサービスを提供するために使用できる最大のシステムリソースである。例えば、メモリ、保存スペース、およびCPUである。残存システム容量フィールドを使用して、新しい被登録エンティティに割り当てることができるシステムリソースを示すことができる。例えば、メモリ、保存スペース、およびCPUである。システム容量利用フィールドを使用して、既存のSL被登録エンティティにサービスを提供するために利用されるシステムリソースを示すことができる。例えば、メモリ、保存スペース、およびCPUである。サービス要求レートフィールドを使用して、レジストラエンティティの現在のサービス要求レートを示すことができる。一例では、レジストラエンティティが1秒ごとに受信する要求数である。
【0050】
同様に、サービス要求レート限界フィールドを使用して、レジストラエンティティが処理できる最大サービス要求レートを示すことができる。例えば、レジストラエンティティが1秒ごとに受信できる要求の最大数である。通知発信レートフィールドを使用して、レジストラエンティティの現在の発信サービス通知レートを示すことができる。通知発信レート限界フィールドを使用して、レジストラエンティティが処理できる最大発信サービス通知レートを示すことができる。
【0051】
サービス処理時間フィールドを使用して、レジストラエンティティのサービス要求の受信と、受信に対する応答の送信の間の平均時間を示すことができる。一例では、レジストラエンティティは、平均サービス処理時間を秒単位で示すことができる。サービス処理時間限界フィールドを使用して、レジストラエンティティのサービス要求の受信と、受信に対する応答の送信の間の最小時間を示すことができる。一例では、レジストラエンティティは、最小サービス処理時間を秒単位で示すことができる。
【0052】
さらに、SL被登録側最大数フィールドを使用して、レジストラがサポートできるSL被登録側の最大数を示すことができる。値は、被登録側のタイプとカテゴリに依存する。例えば、レジストラは10個のカテゴリ1カメラデバイスにサービスを提供できるが、5個のカテゴリ2カメラデバイスにしかサービスを提供できない。SL被登録数フィールドを使用して、レジストラが現在有しているSL被登録側の数を示すことができる。例えば、レジストラは、現在、5個のカテゴリ1カメラデバイスと1個のカテゴリ2カメラデバイスにサービスを提供している。
【0053】
もちろん、レジストラエンティティが維持するサービス容量情報は、これらの例示的なフィールドに限定されない。
【0054】
図6は、例えば、例示的な
図4に示されるデバイスによって使用され得る例示的手順のコールフロー図である。上述のように、
図4は、M2M/IoTシステムの性能を低下させるサービス過負荷の例を示すブロック図である。
図4には、SLレジストラエンティティ(ゲートウェイとサーバ)およびSL被登録エンティティ(デバイス)が含まれている。
図4において、ゲートウェイ1はM2M/IoTサーバ1を有する。
図6において、新しいデバイス1がゲートウェイ1に登録される。
【0055】
図6のステップ1で、被登録エンティティであるデバイス1は、登録要求メッセージをレジストラエンティティであるゲートウェイ1に送信する。登録要求メッセージは、SCRP識別子、およびSCRPに記載されているサービスの選好または要件のいずれかのうち、少なくとも一方を含むことができる。一例では、デバイス1は、それがカテゴリ1カメラであることを示すこと、およびゲートウェイが少なくとも58GBのデータ保存スペースを有することを求めることのうち、少なくとも一方を実行することができる。別の例では、デバイス1は、それが毎秒100KBのストリーミングデータを生成し、そのデータを少なくとも7日間保存する必要があることを示すことができる。
【0056】
登録要求メッセージには、様々なサービスの選好または要件が含まれ得る。例えば、被登録エンティティが「カテゴリ1カメラ」であることを示すために、例えば、サービス機能要件プロファイル識別子を使用してサービス機能要件プロファイル識別子を示すことができる。同様に、別のサービス機能要件を使用して、SCRPに記載されているサービスの選考または要件のいずれかを示すことができる。
【0057】
ステップ2では、ゲートウェイ1は登録要求メッセージを受信した後、登録要求を評価する。サービスの選好または要件が要求に含まれていない場合、またはゲートウェイ1がSCRPの具体的要求を把握していない場合、ステップ3に示すように、ゲートウェイ1は、デバイス1に関連付けられた要件のサービス機能要件プロファイルをM2M/IoTサーバ1からリトリーブする要求を示すことができる。ゲートウェイ1がサービスの選好または要件を把握している場合、ゲートウェイ1は、例えば、既存のサービス被登録側によって消費されたシステムリソースのレコードにおける様々なフィールドと合計システム容量との対比をチェックすることにより、自身の残存サービス容量をチェックし、新しいデバイスに対してサービスを提供し、かつ既存の登録済みデバイスのサービス機能要件を満たし続けることが可能かどうかを判定することができる。可能である場合には、ゲートウェイ1は、デバイス1の登録を作成し、デバイスのSCRPからの情報を使用して、デバイスのサービス要件を満たすためのシステム容量を予約する。一例では、デバイス1が毎分10バイトの検知データを生成するカテゴリ1センサであり、ゲートウェイに最大1か月分の検知データを保存することを求めている場合、このカテゴリのデバイスにサービスを提供するために、ゲートウェイは少なくとも500KBの空き保存スペースがあるかどうかをチェックすることができる。登録の作成後は、デバイス1にサービスを提供するために保存スペースが予約されるため、ゲートウェイ1の空き保存スペースは500KBだけ減少する。別の例では、ゲートウェイ1が1秒ごとに処理できる要求の最大数は1000であり、現在のゲートウェイ1の要求レートは1分当たり600要求である。デバイス1が、登録要求に指定されたように毎分500要求を生成する場合、ゲートウェイ1はデバイス1からの登録要求を拒否する。
【0058】
ステップ3では、サービスの選好または要件が要求に含まれていない場合、またはゲートウェイ1がSCRPの具体的要求を把握していない場合、ゲートウェイ1は、登録要求に示されたSCRPをリトリーブする要求をM2M/IoTサーバ1に送信する。
【0059】
ステップ4では、M2M/IoTサーバ1は、デバイス1に関連付けられたSCRPを含む応答をゲートウェイ1に送信する準備をする。SCRPは、デバイス1に関連付けられたサービスプロファイルから取得することができる。
【0060】
ステップ5では、M2M/IoTサーバ1は、デバイス1に関連付けられたSCRPを含む応答メッセージをゲートウェイ1に送信する。
【0061】
ステップ6では、ゲートウェイ1は応答メッセージを受信した後、メッセージを処理し、登録応答メッセージをデバイス1に送信する準備をする。SCRPが応答に含まれている場合、ゲートウェイ1は自身の残存サービス容量をチェックして、ステップ2で述べたように、新しいデバイスに対してサービスを提供し、かつ既存の登録済みデバイスのサービス機能要件を満たし続けることが可能かどうかを判定することができる。
【0062】
ステップ7では、ゲートウェイ1は、登録応答メッセージをデバイス1に送信する。
【0063】
SL登録手順は、新しい被登録エンティティのサービス要件および選好を満たすようにさらに強化され得る。例えば、このような手順では、SLエンティティは、SCRPまたはサービス機能選好プロファイル(SCPP)から新しい被登録エンティティのサービス機能の要件と選好を取得し、被登録エンティティのサービスの選好または要件を満たすだけでなく、サービス選好も満たすレジストラエンティティを選択することができる。SCRPと同様に、SCPPには、個々の被登録側またはそのオーナーに基づいてまとめられたサービス選好のリストが含まれている。例えば、各サービス選好ごとに、サービスID、名前、またはタイプ、ならびに効用関数およびサービス選好基準が含まれ得る。効用関数は、例えば、選好を評価するための変数としてのサービス選好基準を伴う加重関数であってもよい。サービス選好基準は、例えば、サービス要求レート選好、サービスデータ保存スペース選好、サービス応答遅延選好、サービス可用性選好、サービス価格選好、またはアクセスウィンドウ選好であり得る。
【0064】
サービス選好は、単一の基準であってもよい。例えば、被登録エンティティは、最も強力なCPUを持つレジストラエンティティを選好する。別の例では、被登録エンティティは、より低価格を請求するレジストラエンティティを選好する。サービス選好は、複数基準の組み合わせであってもよい。例えば、効用関数には複数の基準が含まれ、各基準はそれに付随する加重パラメータを有する。
【0065】
強化されたSL登録手順の例が
図5に示され、そこには、SLエンティティ(ゲートウェイとサーバ)およびSL被登録エンティティ(デバイス)が含まれる。
図5において、ゲートウェイ1と2がM2M/IoTサーバ1に登録済みであり、新しいデバイス1が、
図7および
図8に示すような提案された手順を使用して、ゲートウェイ1に登録する。
【0066】
図5のステップ0では、ゲートウェイ1およびゲートウェイ2は、それらのサービス容量情報をM2M/IoTサーバ1と交換する。一例では、ゲートウェイ1およびゲートウェイ2は、それらのサービス容量情報をM2M/IoTサーバ1に定期的に報告する。別の例では、M2M/IoTサーバ1は、ゲートウェイ1およびゲートウェイ2からのサービス容量情報を定期的またはオンデマンドで問い合わせることができる。
【0067】
ステップ1では、デバイス1などの被登録エンティティは、ゲートウェイ1などのレジストラエンティティに登録要求メッセージを送信する。登録要求メッセージには、SCRPと、サービスの選好または要件のいずれかとのうち、少なくとも一方を含むことができる。
【0068】
登録要求メッセージは、SCPPおよびサービス選好情報の少なくとも一方も含むことができる。例えば、サービス機能選好プロファイル識別子を使用して、例えば、被登録エンティティが「カテゴリ2カメラ」であるというサービス能力選好プロファイル識別子を示すことができる。サービス選好を使用して、SCPPに記載されているサービス機能選好のいずれかを示すことができる。
【0069】
ステップ2では、ゲートウェイ1は、登録要求メッセージを受信した後、メッセージを処理し、登録要求の中にサービス機能要件およびサービス機能選好情報を含むこの登録をM2M/IoTサーバ1に報告する要求を送信する準備をする。例えば、サービスの選好または要件が要求に含まれていない場合、またはゲートウェイ1がSCRPの具体的要求を把握していない場合、ゲートウェイ1は、デバイス1に関連付けられたSCRPをM2M/IoTサーバ1からリトリーブする要求を開始する。サービスの選好または要件が要求に含まれている場合、ゲートウェイ1は自身の残存サービス容量をチェックして、既存の登録済みデバイスのサービスの選好または要件を満たすことに失敗することなく新しいデバイスにサービスを提供できるかどうかを判定することができる。サービス選好が要求に含まれている場合、ゲートウェイ1はこの情報をM2M/IoTサーバにも転送する。
【0070】
ステップ3では、ゲートウェイ1は、この登録を報告する要求をM2M/IoTサーバ1に送信する。
【0071】
様々なフィールドが、登録報告要求メッセージに含まれ得る。例えば、被登録側情報フィールドを使用して、SL被登録エンティティに関する情報、例えば、「デバイス1」のIPアドレスを示すことができる。登録意思フィールドを使用して、レジストラエンティティが被登録エンティティにサービスを提供する意思があるかどうかを示すことができる。例えば、レジストラエンティティがその既存の被登録エンティティのサービス機能要件を満たすことに失敗することなく新しい被登録エンティティにサービスを提供できる場合は、「受け入れる」、そうでない場合は「拒否する」という決定になり得る。サービス機能要件プロファイル識別子フィールドを使用して、被登録側に関連付けられたSCRP識別子を示すことができる。サービス機能要件フィールドを使用して、登録要求の中のサービス機能要件を示すことができる。サービス機能選好プロファイル識別子フィールドを使用して、被登録側に関連付けられたSCPP識別子を示すことができる。サービス機能選好フィールドを使用して、登録要求の中のサービス機能選好を示すことができる。
【0072】
ステップ4では、M2M/IoTサーバ1は、要求を処理し、SL識別子をデバイス1に割り当て、被登録エンティティID、レジストラエンティティID、およびSCRPフィールドを含む応答をゲートウェイ1に送信する準備をする。要求、またはデバイス1に関連付けられたサービス登録プロファイルのいずれかからサービス機能要件とサービス選好を取得した後、M2M/IoTサーバ1は、ステップ0で取得したサービス容量情報に基づいて、サービス機能要件とサービス選好を満たすSLゲートウェイを選択する。一例では、まず、M2M/IoTサーバ1は、デバイス1に関連付けられたサービス機能要件を満たすすべてのSLゲートウェイを選択することができ、次に、M2M/IoTサーバ1は、デバイス1に関連付けられたサービス選好に基づいて、それらのSLゲートウェイのうち1つのゲートウェイをSLレジストラとして選択する。例えば、SLレジスタエンティティの選好が残存システム容量である場合、M2M/IoTサーバ1は、最大の残存システム容量を持つゲートウェイを選択する。ゲートウェイ1がSLレジストラとして選択されているシナリオでは、M2M/IoTサーバは、ステップ5に示すように、応答メッセージにおいてゲートウェイ1のSL識別を示す。別のゲートウェイ、例えば、ゲートウェイ2がレジストラとして選択されているシナリオでは、M2M/IoTサーバ1は、被登録エンティティの登録を作成するために、デリゲート(委譲)登録要求メッセージをゲートウェイ2に送信する。デリゲート登録要求メッセージには、被登録エンティティID、被登録側情報、およびSCRPフィールドなどの情報が含まれている。例えば、M2M/IoTサーバ1には、デバイス1に関連付けられたSCRPが含まれている。
【0073】
図7の方法が実行された後、M2M/IoTサーバに保存されたSCRPおよびSCPPを用いて、登録管理を達成することができる。例えば、M2M/IoTサーバ1は以下のレコードを含み得る。被登録エンティティIDはデバイス1を指定し、レジストラエンティティIDはゲートウェイ1を指定し、SCRPはカテゴリ1センサであり、そしてSCPPもカテゴリ1センサである。
【0074】
登録報告応答メッセージにおいて、被登録エンティティIDフィールドを使用して、例えば、デバイス1のような、被登録エンティティのSL IDを示すことができる。レジストラエンティティIDフィールドを使用して、被登録エンティティの登録先であるレジストラエンティティのSL IDを示すことができる。サービス機能要件プロファイルフィールドを使用して、被登録エンティティに関連付けられたサービス機能要件プロファイルを示すことができる。
【0075】
デリゲート登録要求メッセージにおいて、被登録エンティティIDフィールドを使用して、例えば、デバイス1のような被登録エンティティのSL IDを示すことができる。被登録側情報フィールドを使用して、デバイス1のIPアドレスのような被登録側情報を示すことができる。サービス機能要件プロファイルフィールドを使用して、被登録エンティティに関連付けられたサービス機能要件プロファイルを示すことができる。
【0076】
ゲートウェイ1がSLレジストラとして選択された場合、
図7のステップ5から7が実行される。ゲートウェイ2がSLレジストラとして選択された場合、
図8のステップ8から12が実行される。
【0077】
図7のメッセージ5において、M2M/IoTサーバ1は、例えば、被登録エンティティID、レジストラエンティティID、およびSCRPフィールドを含む応答メッセージをゲートウェイ1に送信する。また、サーバ1は、デバイス1がゲートウェイ1に登録するという情報、およびデバイス1に関連付けられたSCRPとSCPPを保存する。
【0078】
ステップ6では、ゲートウェイ1は、応答メッセージを受信した後、デバイス1の登録を作成し、デバイス1に関連付けられたサービス機能要件を保存する。
【0079】
メッセージ7において、ゲートウェイ1は、M2M/IoTサーバ1によって割り当てられたSL識別を含む応答をデバイス1に送信する。
【0080】
図7のコールフローは、第2のケースを示す
図8に続く。
図8のメッセージ8において、M2M/IoTサーバは、例えば、被登録エンティティID、被登録側情報、およびSCRPフィールドなどのフィールドを含むデリゲート登録要求メッセージをゲートウェイ2に送信する。
【0081】
ステップ9では、ゲートウェイ2は、デバイス1の登録を作成し、デバイス1に関連付けられたサービス機能要件を保存する。
【0082】
ステップ10では、ゲートウェイ2は登録の結果を示す応答を送信する。ゲートウェイ2、が登録の作成に失敗した場合、サーバ1はステップ4のようにして別のゲートウェイを選択し、デリゲートされた登録を、選択したゲートウェイに送信する。
【0083】
ステップ11では、サーバ1は、M2M/IoTサーバ1によって割り当てられたSL識別、およびゲートウェイ2のSL識別とアドレス(例えば、IPアドレス)のうち少なくとも一方を含む応答をゲートウェイ1に送信する。
【0084】
ステップ12では、ゲートウェイ1は、M2M/IoTサーバ1によって割り当てられたSL識別、およびゲートウェイ2のSL識別とアドレス(例えば、IPアドレス)のうち少なくとも一方を含む応答をデバイス1に送信する。デバイス1は応答を受信すると、その後ゲートウェイ2と直接通信することができる。
【0085】
あるいは、サーバ1は、ステップ9をスキップして、M2M/IoTサーバ1によって割り当てられたSL識別、およびゲートウェイ2のSL識別とアドレス(例えば、IPアドレス)のうち少なくとも一方を含む応答をゲートウェイ1に送信してもよい。その後、ゲートウェイ1は、被登録エンティティID、被登録側情報、およびSCRPフィールドを含むデリゲート登録要求メッセージをゲートウェイ2に送信することによって、デバイス1に代わってゲートウェイ2への登録を作成できる。さらにあるいは、ゲートウェイ1は、M2M/IoTサーバ1によって割り当てられたSL識別、およびゲートウェイ2のSL識別とアドレス(例えば、IPアドレス)のうち少なくとも一方を含む応答をデバイス1に送信し、その後、デバイス1は新しい登録作成プロセスを開始して、ゲートウェイ2に自身で登録を作成してもよい。
【0086】
強化されたSL登録管理手順は、SCRPが被登録エンティティまたは別のエンティティによって更新された後に使用されてもよい。
図9に示す手順は、被登録エンティティがSCRPの更新を要求するシナリオを記述している。
図10に示す手順は、被登録エンティティに関連付けられたSCRPがサーバにおいて別のエンティティによって更新されるシナリオを記述している。例えば、被登録エンティティに関連付けられたSLプロファイルをSL登録更新手順によって更新することができる。提案された手順を説明するために、
図6のSLエンティティ(ゲートウェイとサーバ)とアプリケーションエンティティ(デバイス)を例として使用する。
図6において、ゲートウェイ1と2がM2M/IoTサーバ1に登録済みであり、ゲートウェイ1は、
図7と
図8に示す提案された手順を使用するデバイス1のレジストラエンティティである。
【0087】
図9は、SCRPが被登録側によって更新される場合のサービス層登録管理のための例示的な手順を示す。
図9の例では、被登録エンティティはSCRP13手順の更新を要求する。
【0088】
ステップ1では、被登録エンティティ、例えばデバイス1は、SCRPを更新する要求を送信するか、または、レジストラエンティティ、例えばゲートウェイ1に、新しいサービスの選好または要件を提案する。要求メッセージには、新しいSCRPと、サービスの選好または要件のいずれかとのうち、少なくとも一方を含むことができる。
【0089】
ステップ2では、SCRP更新要求メッセージを受信した後、ゲートウェイ1はデバイス1に関連付けられたSCRPを更新する。ゲートウェイ1は自身の残存サービス容量をチェックして、既存の被登録エンティティのサービスの選好または要件を満たすことに失敗することなくデバイス1の更新されたサービス要求を満たすことが可能かどうかを判定することができる。可能である場合には、ゲートウェイ1はデバイス1のために予約されているサービス容量を更新し、サーバ1に保存されているSCRPを更新する要求を送信する。そうでない場合には、ゲートウェイ1は、新しい要件を満たせないことを報告するためにサーバ1に要求を送信し、SCRPを更新して新しいサービスの選好または要件を満足できる新しいゲートウェイを選択することをサーバ1に要求する。
【0090】
ステップ3では、ゲートウェイ1は、更新されたSCRPを報告する要求をM2M/IoTサーバ1に送信する。
【0091】
ステップ4では、M2M/IoTサーバ1はデバイスに関連付けられたSCRPを更新する。ゲートウェイ1が新しいゲートウェイの選択を要求した場合、M2M/IoTサーバ1は、
図7のステップ4に関連して説明したものと同じ方法を用いて、新しいサービス機能要件を満たす新しいレジストラエンティティを選択する。
【0092】
ステップ5では、M2M/IoTサーバ1は、例えばゲートウェイ2などの新しいレジストラの情報を含む応答メッセージをゲートウェイ1に送信する。オプションとして、ゲートウェイ2が新しいレジストラとして選択されていることを通知するために、サーバ1は、要求メッセージをゲートウェイ2に送信することができる。
【0093】
ステップ6では、応答メッセージを受信した後、ゲートウェイ1はゲートウェイ2に要求を送信することによって、デバイス1に関連する登録を転送する。登録を転送する方法の詳細な手順は本開示の範囲外である。
【0094】
ステップ7では、ゲートウェイ2はデバイス1の登録を作成し、デバイス1に関連付けられたサービス機能要件を保存する。
【0095】
ステップ8では、ゲートウェイ2は登録の結果を示す応答を送信する。
【0096】
ステップ9では、登録のゲートウェイ2への転送が成功した場合、ゲートウェイ1は登録を削除し、デバイス1に関連付けられた予約されたリソースを解放することができる。ゲートウェイ2が登録の作成に失敗した場合、ゲートウェイ1は、ステップ3のように、サーバ1に別のゲートウェイを選択するよう要求する。
【0097】
ステップ10では、ゲートウェイ1はデバイス1に応答を送信する。応答には、新しいレジストラエンティティ、例えば、ゲートウェイ2がサーバによって選択された場合、そのSL識別およびアドレス(例えば、IPアドレス)の少なくとも一方も含まれる。こうなった場合、デバイス1はその後ゲートウェイ2と直接通信することができる。
【0098】
図10は、SCRPがサーバにおいて更新される場合のサービス層登録管理のための例示的な手順を示す。
図10の例では、被登録エンティティに関連付けられたSCRPがサーバにおいて別のエンティティによって更新される。例えば、被登録エンティティに関連付けられたSLプロファイルをSL登録更新手順によって更新することができる。
【0099】
ステップ1では、SCRPが更新された後、M2M/IoTサーバ1は、SCRPに関連付けられた、例えばデバイス1のような、SLエンティティをすべて検索して、デバイス1のレジストラエンティティ、例えば、ゲートウェイ1を見つける。その後、サーバ1はゲートウェイ1のサービス容量情報をチェックして、ゲートウェイ1が、ゲートウェイ1の既存の被登録エンティティのサービス機能要件を満たすことに失敗することなくデバイス1の更新されたサービス要求を満たすことが可能かどうかを判定する。可能である場合には、サーバ1は、ゲートウェイ1において保存されたSCRPを更新する要求をゲートウェイ1に送信する。そうでない場合には、
図7と
図8に示すように、サーバ1は、ステップ4と同様に、サービス容量情報に基づいてサービス機能要件とサービス選好を満たすレジストラエンティティ、例えば、ゲートウェイ2を選択する。その後、サーバ1は、ゲートウェイ1が新しいサービスの選好または要件を満たすことができないことを示すために、ゲートウェイ1に要求を送信する。サーバ1はゲートウェイ1にSCRPの更新を要求し、新しいサービスの選好または要件を満たし得る登録をゲートウェイ2に転送する。
【0100】
ステップ2では、ゲートウェイ1は、デバイス1に関連付けられたSCRPを更新する。ゲートウェイ1がデバイス1に関連付けられた登録をゲートウェイ2に転送するように指示された場合、ステップ3からステップ7が実行される。
【0101】
ステップ3では、応答メッセージを受信した後、ゲートウェイ1は、デバイス1に関連付けられた登録を転送する要求をゲートウェイ2に送信する。登録を転送する方法の詳細な手順は本開示の範囲外である。
【0102】
ステップ4では、ゲートウェイ2はデバイス1の登録を作成し、デバイス1に関連付けられたサービス機能要件を保存する。
【0103】
ステップ5では、ゲートウェイ2は、登録の結果を示す応答を送信する。
【0104】
ステップ6では、登録のゲートウェイ2への転送が成功した場合、ゲートウェイ1は登録を削除し、デバイス1に関連付けられた予約されたリソースを解放することができる。ゲートウェイ2が登録の作成に失敗した場合、ゲートウェイ1は、ステップ10の応答メッセージにおいて、サーバ1に別のゲートウェイを選択するよう要求する。その後、ゲートウェイ1はデバイス1に通知を送信する。通知には、新しいレジストラエンティティ、例えば、ゲートウェイ2のSL識別とアドレス(例えば、IPアドレス)のうち少なくとも一方が含まれる。
【0105】
ステップ7では、デバイス1は、登録の転送を確認する応答を送信する、そして、その後ゲートウェイ2と直接通信することができる。
【0106】
ステップ8では、ゲートウェイ1は、SCRPの更新および登録の転送についての要求を確認する応答を送信する。
【0107】
oneM2Mは、oneM2Mサービス層によってサポートされる機能を定義する。oneM2Mサービス層は、機能サービス機能(Capability Service Function:CSF)のセットで構成される機能サービスエンティティ(Capability Services Entity:CSE)としてインスタンス化される。例えば、本明細書で提案する様々な方法は、
図11に示すような、強化された登録CSFの一部と、アプリケーションおよびサービス層管理CSFの一部とのうち、少なくとも一方として実装することができる。CSEは、MccおよびMcc’参照点を介して通信することにより、登録を管理することができる。アプリケーションエンティティ(AE)は、Mca参照点を介して通信することにより、登録を管理することができる。
【0108】
本明細書では、SL被登録エンティティの監視および管理をサポートするために、新しいサービス容量、リソース、および属性を提案する。例えば、oneM2Mリソース指向アーキテクチャにおいて、そのような構造を使用することができる。
【0109】
新しい共通属性、例えば、serviceRequirementおよびservicePreferenceを、<AE>、<CSEBase>、<remoteCSE>、および<m2mServiceSubscriptionProfile>で使用するために提案する。
【0110】
serviceRequirement属性には、被登録側またはそのオーナーが必要とする個々のサービスに基づいてまとめられたサービスの選好または要件のリストを含めることができる。例えば、必要なサービスごとに、以下の一般および特定サービス要件の情報を含めることができる。
【0111】
一般サービス要件には、例えば、サービス要求レート要件、サービスデータ保存スペース要件、サービス応答遅延要件、サービス可用性、または手頃な価格要件が含まれ得る。
【0112】
サービス要求レート要件は、例えば、SL被登録エンティティが1秒当たり生成し得るか、または受信したい要求の最小数および最大数の少なくとも一方を指定することができる。さらに、要求のタイプが異なれば、サービスレート要件も異なり得る。例えば、SL被登録エンティティは、1分ごとにリソースを作成するよう要求するかもしれない。別の例では、SL被登録エンティティは、1秒ごとにリソースをリトリーブするよう要求するかもしれない。別の例では、SL被登録エンティティは、1秒ごとに他のSLエンティティから要求を受信するよう要求するかもしれない。
【0113】
サービスデータ保存スペース要件は、例えば、SLレジストラによって保存されるべき、SL被登録エンティティが必要とする最小および最大バイト数の少なくとも一方を指定することができる。このフィールドはオプションであってもよい。
【0114】
サービス応答遅延要件は、例えば、サービスの利用を要求する際に、SL被登録エンティティが許容できる最大遅延を指定することができる。例えば、この遅延は秒単位で表すことができる。さらに、要求のタイプが異なれば、サービス応答遅延要件も異なり得る。例えば、リソースのリトリーブに対する応答遅延要件を、リソースの作成に対する遅延よりも小さくすることができる。
【0115】
サービス可用性要件は、例えば、SL被登録エンティティが容認可能な最大サービスダウン期間を指定することができる。例として、SL被登録エンティティがSLレジストラエンティティに対して行う要求の99.5%に対してサービスが利用可能である必要がある。
【0116】
手頃な価格要件。一例では、この値は、被登録エンティティがサービスに対して支払う用意がある予算を指定する。例えば、SLレジストラエンティティが提供するサービスにアクセスするためのコストは、このコストを超えることはできない。
【0117】
特定サービス要件には、例えば、アクセスウィンドウ、サービス加入要件、通知要件、またはデバイストリガリング要件が含まれ得る。
【0118】
アクセスウィンドウ要件は、例えば、SL被登録エンティティがSLリソースにアクセスする時間ウィンドウ(例えば、早朝(午前6時~午前9時)、午前(午前9時~午後12時)、午後(午後12時~午後4時)、夕方(午後4時~午後7時)、プライムタイム(午後7時~午後11時)、時間外(午後11時~午前6時))を指定することができる。
【0119】
サービス加入要件は、例えば、SL被登録エンティティで特定のイベントを監視するために加入することができるエンティティの最小数および最大数の少なくとも一方を指定することができる。
【0120】
通知要件は、例えば、SL被登録エンティティが1秒ごとに受信し得る通知の最小数および最大数の少なくとも一方を指定することができる。
【0121】
デバイストリガリング要件は、例えば、SL被登録エンティティが1秒ごとに受信し得るトリガリングメッセージの最小数および最大数の少なくとも一方を指定することができる。
【0122】
servicePreference属性には、被登録側またはそのオーナーが必要とする個々のサービスに基づいてまとめられたサービス機能選好のリストを含めることができる。例えば、必要なサービスごとに、servicePreference属性には、サービス要求レート選好、サービスデータ保存スペース選好、サービス応答遅延選好、サービス可用性選好、サービス価格選好、およびアクセスウィンドウ選好などのサービス選好基準と共に、サービスID、名前、またはタイプが含まれ得る。
【0123】
新しいリソース、例えば、<serviceCapacity>は、<CSEBase>および<remoteCSE>が、CSEに関連付けられたサービス容量情報を保存するために使用することができる。<serviceCapacity>リソースはいくつかの属性を持つことができる。systemCapacity属性を使用して、SLに割り当てられたシステムリソースを示すことができる。これは、メモリ、保存スペース、およびCPUなどの、CSEにサービスを提供するために使用できる最大のシステムリソースである。residualCapacity属性を使用して、メモリ、ストレージ、およびCPUなどの既存の登録済みデバイスによって占められていない新しいデバイスに割り当てることができるシステムリソースを示すことができる。
【0124】
systemUtilization属性を使用して、メモリ、保存スペース、およびCPUなどの既存の登録済みデバイスにサービスを提供するために利用されるシステムリソースを示すことができる。
【0125】
serviceRequestRate属性を使用して、CSEの現在のサービス要求レート、例えば、それが1秒ごとに受信する要求数を示すことができる。
【0126】
さらに、serviceRequestRateLimit属性を使用して、CSEが1秒ごとに受信できる最大要求数などの、CSEが処理できる最大サービス要求レートを示すことができる。outgoingRateoflSfotifications属性を使用して、CSEの現在の発信サービス通知レートを示すことができる。outgoingRateofNotificationsLimit属性を使用して、CSEが処理できる最大発信サービス通知レートを示すことができる。serviceProcessingTime属性を使用して、CSEがサービス要求を受信してから要求に対する応答を送信するまでの平均時間を示すことができる。一例では、CSEは、平均サービス処理時間を秒単位で示すことができる。
【0127】
さらに、serviceProcessingTimeLimit属性を使用して、CSEがサービス要求を受信してからその要求に対する応答を送信するまでの最小時間を示すことができる。一例では、CSEは、最小サービス処理時間を秒単位で示すことができる。maximumNumberofSLRegistree属性を使用して、CSEがサポートできるデバイスの最大数を示すことができる。値は、被登録側のタイプとカテゴリに依存する。例えば、CSEは10個のカテゴリ2カメラデバイスにサービスを提供できるが、5個のカテゴリ3カメラデバイスにしかサービスを提供できない。Number of SLRegistree属性を使用して、CSEに登録されているデバイスの数を示すことができる。例えば、CSEは、現在、5個のカテゴリ2カメラデバイスと1個のカテゴリ3カメラデバイスにサービスを提供している。
【0128】
サービス要件を満たすための例示的な登録手順を
図12および
図13に示す。
【0129】
図12を参照すると、ステップ1では、被登録AEは登録要求メッセージをMN-CSE1に送信する。登録要求メッセージには、9に記載されているように、Contentパラメータの属性としてサービスの要件と選好を含むことができる。登録要求メッセージには、サービス選好を含むことができる。
【0130】
ステップ2では、登録要求メッセージを受信した後、MN-CSE1はメッセージを処理し、この登録を報告する要求をIN-CSEに送信する準備をする。例えば、サービス要件が要求に含まれていない場合、MN-CSE1は、デバイスに関連付けられているサービス要件プロファイルを<m2mServiceSubscriptionProfile>からリトリーブする要求をIN-CSEに送信する。サービス要件が要求に含まれている場合、MN-CSE1はその残存サービス容量をチェックして、既存の被登録エンティティのサービス要件を満たすことに失敗することなく被登録AEにサービスを提供できるかどうかを判定することができる。サービス選好が要求に含まれている場合、MN-CSE1は、デバイスに関連付けられたサービス選好属性を含む要求をIN-CSEに送信することができる。
【0131】
ステップ3では、MN-CSE1は、ステップ2で準備されたこの登録を報告する要求をM2M/IoTサーバ1に送信する。
【0132】
ステップ4では、IN-CSEは要求を処理し、S-AE-IDを被登録AEに割り当て、レジストラCSEのCSE-IDをContentパラメータの属性として含む応答をMN-CSE1に送信する準備をする。サービス要件とサービス選好を、要求、または被登録AEに関連付けられた<serviceSubscribedNode>から取得した後、IN-CSEは、MN-CSEに関連付けられた<serviceCapacity>に基づいて、サービス要件とサービス選好を満たすMN-CSEを選択する。IN-CSEがレジストラCSEを選択するための詳細なアルゴリズムは本開示の範囲外である。一例では、IN-CSEは、まず、被登録AEに関連付けられたサービスの選好または要件を満たすすべてのMN-CSEを選択することができ、次に、IN-CSEは、被登録AEに関連付けられたサービスの選好に基づいて、1つのCSEをレジストラCSEとして選択する。例えば、被登録AEの選好がデータ処理能力である場合、IN-CSEは、最大データ処理能力を有するゲートウェイを選択する。MN-CSE1がレジストラCSEとして選択されるシナリオでは、IN-CSEは、ステップ5のように、応答メッセージにおいて、MN-CSE1のCSE-IDを示す。別のCSE、例えば、MN-CSE2がレジストラCSEとして選択されるシナリオでは、IN-CSEは、ステップ8のように、被登録AEの登録を作成するためのデリゲート登録要求メッセージをMN-CSE2に送信する。デリゲート登録要求メッセージには、被登録エンティティID、被登録側情報、およびSCRPフィールドなどの情報が、Contentパラメータの属性として含まれる。例えば、IN-CSEには、被登録AEに関連付けられたサービス登録プロファイルから取得されたAE-ID、ポイントオブアクセス(PoA)、およびサービス要件プロファイルが含まれる。
【0133】
IN-CSEとしてMN-CSE1が選択された場合、ステップ5からステップ7が実行される。
【0134】
ステップ5では、IN-CSEは、被登録エンティティID、レジストラエンティティID、およびSCRPフィールドを含む応答メッセージをMN-CSE1に送信する。
【0135】
ステップ6では、MN-CSE1は応答メッセージを受信した後、AE1の登録を作成し、AE1に関連付けられたサービス要件を保存する。具体的には、MN-CSE1は、応答メッセージ中のContentパラメータで提供されるAE-IDとサービス要件を使用して、<AE>リソースを作成する。
【0136】
ステップ7では、MN-CSE1は、IN-CSEによって割り当てられたS-AE-IDを含む応答をAE1に送信する。
【0137】
IN-CSEとしてMN-CSE2が選択された場合、ステップ8からステップ12が実行される。
【0138】
図12の手順は、
図13に続く。
図13を参照すると、ステップ8では、IN-CSEは、被登録エンティティID、被登録側情報、およびSCRPフィールドを含むデリゲート登録要求メッセージを(通知(NOTIFY)要求を通じて)MN-CSE2に送信する。具体的には、要求には、AEに関連付けられたAE-ID、PoA、およびサービス要件が、Contentパラメータの属性として含まれる。
【0139】
ステップ9では、MN-CSE2はAE1の登録を作成し、AE1に関連付けられたサービス要件を保存する。具体的には、MN-CSE2は、デリゲート登録要求メッセージで提供されているAE-ID、PoAおよびサービス要件を使用して、<AE>リソースを作成する。
【0140】
ステップ10では、MN-CSE2は登録作成の結果を示す応答を送信する。MN-CSE2が登録の作成に失敗した場合、IN-CSEは、ステップ4で説明したように、別のゲートウェイを選択し、デリゲートされた登録を選択されたCSEに送信する。
【0141】
ステップ11では、IN-CSEは、IN-CSEによって割り当てられたS-AE-IDと、CSE-IDおよびレジストラエンティティ、例えば、MN-CSE2のアドレス(例えば、IPアドレス)の少なくとも一方とをContentパラメータの属性として含む応答を、MN-CSE1に送信する。
【0142】
ステップ12では、MN-CSE1は、IN-CSEによって割り当てられたS-AE-IDと、CSE-IDおよびレジストラエンティティ、例えば、MN-CSE2のアドレス(例えば、IPアドレス)の少なくとも一方とをContentパラメータの属性として含む応答を、AE1に送信する。AE1は応答を受信すると、その後MN-CSE2と直接通信することができる。
【0143】
図14は、AEまたはCSEのサービス要件プロファイルを構成したり表示したりするために、oneM2M IN-CSEなどのM2M/IoTサーバ上で使用するための、例示的なユーザインターフェースを示す。
図15は、サービスプロバイダに登録されたCSEのサービス容量情報を表示するためのユーザインターフェースの例を示す。
【0144】
図16は、1つまたは複数の開示される実施形態が実施され得るマシンツーマシン(M2M)、モノのインターネット(IoT)、またはモノのウェブ(WoT)の例示的な通信システム10の図である。一般に、M2M技術はIoT/WoTのためのビルディングブロックを提供し、M2Mデバイス、M2Mゲートウェイ、M2Mサーバ、およびM2MサービスプラットフォームはいずれもIoT/WoTおよびIoT/WoTサービス層の構成要素またはノードであり得る。
図1、
図3~
図10、
図12、
図13、および
図16~
図19のいずれかに示されたクライアント、プロキシ、またはサーバデバイスのいずれも、
図1、
図3~
図10、
図12、
図13、および
図16~
図17に示されたもののような通信システムのノードを備えることができる。
【0145】
サービス層は、ネットワークサービスアーキテクチャ内の機能層であり得る。サービス層は、通常、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)、制約アプリケーションプロトコル(CoAP)、またはメッセージキューテレメトリトランスポート(MQTT)などのアプリケーションプロトコル層の上位に位置し、クライアントアプリケーションに付加価値サービスを提供する。サービス層は、制御層やトランスポート/アクセス層などのより下位のリソース層におけるコアネットワークへのインターフェースも提供する。サービス層は、サービス定義、サービスの実行時有効化、ポリシー管理、アクセス制御、およびサービスクラスタリングなどを含む複数のカテゴリの(サービス)能力または機能をサポートする。最近、M2Mタイプのデバイスおよびアプリケーションを、インターネット/ウェブ、セルラー、企業、およびホームネットワークなどの展開に統合するということに伴う課題に対処するために、oneM2Mなどのいくつかの業界標準化団体はM2Mサービス層を開発してきている。M2Mサービス層は、アプリケーションおよび様々なデバイスの少なくとも一方に、CSEまたはサービス機能層(Service Capability Layer:SCL)と呼ばれることもあるサービス層によってサポートされる上記の能力または機能の集合またはセットへのアクセスを提供することができる。いくつかの例として、様々なアプリケーションが共通に使用する可能性のあるセキュリティ、課金、データ管理、デバイス管理、発見、プロビジョニング、および接続管理が挙げられるが、これらに限定されない。これらの能力または機能は、M2Mサービス層によって定義されたメッセージフォーマット、リソース構造、およびリソース表現を利用するAPIを介して、このような様々なアプリケーションが利用できる。CSEまたはSCLは、ハードウェアおよびソフトウェアの少なくとも一方によって実装することが可能であり、様々なアプリケーションおよびデバイスの少なくとも一方に公開された(サービス)能力または機能(すなわち、そのような機能エンティティ間の機能インターフェース)を提供して、アプリケーションやデバイスがそのような能力または機能を利用できるようにする機能エンティティである。
【0146】
図16に示すように、M2M/IoT/WoT通信システム10は、通信ネットワーク12を含む。通信ネットワーク12は、固定ネットワーク(例えば、イーサネット(Ethernet)、ファイバ、サービス総合デジタル網(Integrated Services Digital Network:ISDN)、電力線搬送通信(Power Line Communication:PLC)など)、または無線ネットワーク(例えば、無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Network:WLAN)、セルラーなど)、または異種ネットワークのネットワークであり得る。例えば、通信ネットワーク12は、音声、データ、ビデオ、メッセージング、ブロードキャストなどのコンテンツを複数ユーザに提供する複数のアクセスネットワークから構成され得る。例えば、通信ネットワーク12は、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access:CDMA)、時分割多元接続(Time Division Multiple Access:TDMA)、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access:FDMA)、直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access:OFDMA)、シングルキャリア周波数分割多元接続(Single Carrier Frequency Division Multiple Access:SC-FDMA)などの1つ以上のチャネルアクセス方法を採用することができる。さらに、通信ネットワーク12は、例えば、コアネットワーク、インターネット、センサネットワーク、産業用制御ネットワーク、パーソナルエリアネットワーク、融合パーソナルネットワーク、衛星ネットワーク、ホームネットワーク、または企業ネットワークなどの他のネットワークを含むことができる。
【0147】
図16に示すように、M2M/IoT/WoT通信システム10は、インフラストラクチャドメインおよびフィールドドメインを含み得る。インフラストラクチャドメインは、エンドツーエンドM2M展開のネットワーク側を指し、フィールドドメインは、通常はM2Mゲートウェイの背後にあるエリアネットワークを指す。フィールドドメインとインフラストラクチャドメインは両方とも、ネットワークの様々な異なるノード(例えば、サーバ、ゲートウェイ、デバイスなど)を含むことができる。例えば、フィールドドメインは、M2Mゲートウェイ14およびデバイス18を含むことができる。任意の数のM2Mゲートウェイデバイス14およびM2Mデバイス18が、必要に応じて、M2M/IoT/WoT通信システム10に含まれ得ることは理解されるであろう。M2Mゲートウェイデバイス14およびM2Mデバイス18の各々は、通信回路を使用して通信ネットワーク12または直接無線リンクを介して信号を送受信するように構成される。M2Mゲートウェイ14は、(例えば、セルラーおよび非セルラーの)無線M2Mデバイスおよび固定ネットワークM2Mデバイス(例えば、PLC)が通信ネットワーク12などの事業者ネットワークまたは直接無線リンクを介して通信することを可能にする。例えば、M2Mデバイス18は、データを収集し、通信ネットワーク12または直接無線リンクを介して、M2Mアプリケーション20または他のM2Mデバイス18にデータを送信することができる。M2Mデバイス18は、M2Mアプリケーション20またはM2Mデバイス18からデータを受信することもできる。さらに、以下に説明するように、データおよび信号は、M2Mサービス層22を介して、M2Mアプリケーション20に送信され、M2Mアプリケーション20から受信され得る。M2Mデバイス18とゲートウェイ14は、例えば、セルラー、WLAN、無線パーソナルエリアネットワーク(Wireless Personal Area Network:WPAN)(例えば、Zigbee、低電力ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク上のIPv6(IPv6 over Low-power Power Wireless Personal Area Networks:6LoWPAN)、Bluetooth(登録商標))、直接無線リンク、ワイヤラインなどを含む様々なネットワークを介して、通信することができる。例示的なM2Mデバイスには、タブレット、スマートフォン、医療機器、温度および気象モニタ、コネクテッドカー、スマートメーター、ゲームコンソール、携帯情報端末、健康およびフィットネスモニタ、ライト、サーモスタット、電気製品、ガレージドア、その他のアクチュエータベースのデバイス、セキュリティデバイス、およびスマートコンセントが含まれるが、これらに限定されない。
【0148】
図17を参照すると、フィールドドメイン内に図示したM2Mサービス層22は、M2Mアプリケーション20、M2Mゲートウェイ14、およびM2Mデバイス18ならびに通信ネットワーク12にサービスを提供する。M2Mサービス層22は、必要に応じて、任意の数のM2Mアプリケーション、M2Mゲートウェイ14、M2Mデバイス18、および通信ネットワーク12と通信することができることは理解されるであろう。M2Mサービス層22は、サーバ、コンピュータ、デバイスなどを備えることができるネットワークの1つまたは複数のノードによって実装することができる。M2Mサービス層22は、M2Mデバイス18、M2Mゲートウェイ14、およびM2Mアプリケーション20に適用されるサービス機能を提供する。M2Mサービス層22の機能は、例えば、セルラーコアネットワーク、クラウドなどにおけるウェブサーバとして、様々な方法で実装されてもよい。
【0149】
図示したM2Mサービス層22と同様に、インフラストラクチャドメインにはM2Mサービス層22’がある。M2Mサービス層22’は、インフラストラクチャドメイン内のM2Mアプリケーション20’および基礎となる通信ネットワーク12にサービスを提供する。M2Mサービス層22’はフィールドドメイン内のM2Mゲートウェイ14およびM2Mデバイス18にもサービスを提供する。M2Mサービス層22’は任意の数のM2Mアプリケーション、M2Mゲートウェイ、およびM2Mデバイスと通信することができることは理解されるであろう。M2Mサービス層22’は、異なるサービスプロバイダによってサービス層と相互作用することができる。M2Mサービス層22’は、サーバ、コンピュータ、デバイス、仮想マシン(例えば、クラウドコンピューティング/ストレージファームなど)などを備えることができるネットワークの1つまたは複数のノードによって実装され得る。
【0150】
図17も参照すると、M2Mサービス層22および22’は、様々なアプリケーションおよび垂直アプリケーションが活用できるサービス配信機能のコアセットを提供する。これらのサービス機能は、M2Mアプリケーション20および20’がデバイスと相互作用し、データ収集、データ分析、デバイス管理、セキュリティ、請求、サービス/デバイスの発見などの機能を実行することを可能にする。基本的に、これらのサービス機能は、アプリケーションをこれらの機能を実装する負担から解放することによって、アプリケーション開発を簡素化し、商品化までのコストと時間を削減する。サービス層22および22’は、M2Mアプリケーション20および20’が、サービス層22および22’が提供するサービスに関連して、ネットワーク12などの様々なネットワークを通じて通信することも可能にする。
【0151】
M2Mアプリケーション20および20’は、例えば、運輸、健康およびウェルネス、コネクテッドホーム、エネルギー管理、資産追跡、ならびにセキュリティおよびサーベイランスなどであるがこれらに限らない様々な産業におけるアプリケーションを含み得る。上記のように、システムのデバイス、ゲートウェイ、サーバおよびその他のノードにわたって実行されるM2Mサービス層は、例えば、データ収集、デバイス管理、セキュリティ、請求、位置追跡/ジオフェンシング、デバイス/サービス発見、およびレガシーシステム統合などの機能をサポートし、これらの機能をサービスとしてM2Mアプリケーション20および20’に提供する。
【0152】
一般に、
図17に示すサービス層22および22’などのサービス層は、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)および基礎となるネットワーキングインターフェースのセットを介して付加価値サービス機能をサポートするソフトウェアミドルウェア層を定義する。ETSI M2MとoneM2Mの両アーキテクチャがサービス層を定義する。ETSI M2M’のサービス層は、サービス機能層(SCL)と呼ばれる。SCLは、ETSI M2Mアーキテクチャの様々な異なるノードに実装できる。例えば、サービス層のインスタンスは、M2Mデバイス(この場合、インスタンスはデバイスSCL(Device SCL:DSCL)と呼ばれる)、ゲートウェイ(この場合、インスタンスはゲートウェイSCL(Gateway SCL:GSCL)と呼ばれる)、およびネットワークノード(この場合、インスタンスはネットワークSCL(Network SCL:NSCL)と呼ばれる)のうち少なくとも1つの範囲内に実装できる。oneM2Mサービス層は、共通サービス機能(CSF)のセット(すなわち、サービス機能)をサポートする。1つまたは複数の特定のタイプのCSFのセットをインスタンス化したものは、様々なタイプのネットワークノード(例えば、インフラストラクチャノード、中間ノード、アプリケーション固有ノード)でホストされる共通サービスエンティティ(CSE)と呼ばれる。第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、マシンタイプ通信(Machine-Type Communications:MTC)のアーキテクチャも定義している。そのアーキテクチャにおいては、サービス層とそれが提供するサービス機能は、サービス機能サーバ(Service Capability Server:SCS)の一部として実装される。ETSI M2MアーキテクチャのDSCL、GSCL、またはNSCLの中、3GPP MTCアーキテクチャのサービス機能サーバ(SCS)の中、oneM2MアーキテクチャのCSFまたはCSEの中、およびネットワークの他のノードの中のうちのどれにおいて具体化されているかにかかわらず、サービス層のインスタンスは、サーバ、コンピュータ、およびその他のコンピューティングデバイスまたはノードを含む、ネットワーク内の1つまたは複数のスタンドアロンノードで実行される論理エンティティ(例えば、ソフトウェア、コンピュータ実行可能命令など)として、または1つ以上の既存のノードの一部として実装できる。一例として、サービス層またはその構成要素のインスタンスは、以下に述べる
図18または
図19に示す一般的なアーキテクチャを持つネットワークノード(例えば、サーバ、コンピュータ、ゲートウェイ、デバイスなど)で実行されるソフトウェアの形で実装できる。
【0153】
さらに、本明細書で説明する方法および機能は、サービスにアクセスするためにサービス指向アーキテクチャ(Service-Oriented Architecture:SOA)およびリソース指向アーキテクチャ(Resource-Oriented Architecture:ROA)の少なくとも一方を使用するM2Mネットワークの一部として実装することができる。
【0154】
図18は、例えば、
図1、
図3~
図10、
図12、
図13、および
図16~
図19に示すクライアント、サーバ、またはプロキシのうちの1つなどの、ネットワークのノードの例示的なハードウェア/ソフトウェアアーキテクチャのブロック図である。このノードは、
図1、
図3~
図10、
図12、
図13、および
図16~
図17に示すようなM2Mネットワーク内のM2Mサーバ、ゲートウェイ、デバイス、またはその他のノードとして動作することができる。
図18に示すように、ノード30は、プロセッサ32、取り外し不可能メモリ44、取り外し可能メモリ46、スピーカ/マイクロフォン38、キーパッド40、ディスプレイ、タッチパッド、インジケータ42、電源48、全地球測位システム(Global Positioning System:GPS)チップセット50、およびその他の周辺機器52を含み得る。ノード30は、トランシーバ34および送信/受信要素36などの通信回路も含み得る。ノード30は、実施形態との整合性を保ちながら、前述の要素の任意のサブコンビネーションを含み得ることは理解されるであろう。このノードは、例えば、
図6~
図10および
図12~
図13の参照によるかまたは特許請求の範囲で説明される方法に関して、サービス機能の要件および選好を通信および管理するための処理を実装するノードであり得る。
【0155】
プロセッサ32は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor:DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)回路、その他のタイプの集積回路(Integrated Circuit:IC)、状態マシンなどであり得る。一般に、プロセッサ32は、ノードの様々な必要機能を実行するために、ノード装置のメモリ(例えば、メモリ44やメモリ46の)に格納されたコンピュータ実行可能命令を実行することができる。例えば、プロセッサ32は、信号符号化、データ処理、電力制御、入出力処理、およびノード30が無線または有線環境で動作することを可能にする他の任意の機能のうち少なくとも1つを実行することができる。プロセッサ32は、アプリケーション層プログラム(例えば、ブラウザ)、無線アクセス層(Radio Access layer:RAN)プログラム、および他の通信プログラムのうち少なくとも1つを実行することができる。プロセッサ32は、例えばアクセス層およびアプリケーション層の少なくとも一方における、認証や、セキュリティ鍵合意や、暗号操作などのセキュリティ操作を実行することもできる。
【0156】
図18に示すように、プロセッサ32は、その通信回路(例えば、トランシーバ34および送信/受信要素36)に結合される。プロセッサ32は、ノード30を、それが接続されているネットワークを介して他のノードと通信させるために、コンピュータ実行可能命令の実行を通じて、通信回路を制御することができる。特に、プロセッサ32は、例えば、
図6~
図10および
図12~
図13に関連して、または特許請求の範囲において、本明細書に記載されたサービス機能の要件および選好を通信および管理する方法を実行するために通信回路を制御することができる。
図18は、プロセッサ32とトランシーバ34を別個の構成要素として示しているが、プロセッサ32とトランシーバ34は、共に電子パッケージまたはチップに統合されてもよいことは理解されるであろう。
【0157】
送信/受信要素36は、M2Mサーバ、ゲートウェイ、デバイスなどを含む他のノードに信号を送信、またはそこから受信するように構成され得る。例えば、一実施形態では、送信/受信要素36は、無線周波数(Radio Frequency:RF)信号を送信や受信するように構成されたアンテナであり得る。送信/受信要素36は、WLAN、WPAN、セルラーなどの様々なネットワークおよびエアインターフェースをサポートすることができる。一実施形態では、送信/受信要素36は、例えば、赤外線(Infrared:IR)、紫外線(Ultraviolet:UV)、または可視光信号を送信や受信するように構成されたエミッタ/検出器であり得る。さらに別の実施形態では、送信/受信要素36は、RF信号と光信号の両方を送信および受信するように構成され得る。送信/受信要素36が、無線または有線信号の任意の組み合わせを送信や受信するように構成され得ることは理解されるであろう。
【0158】
さらに、
図18は、送信/受信要素36を単一の要素として示しているが、ノード30は、任意の数の送信/受信要素36を含むことができる。より具体的には、ノード30は、多入力多出力(Multiple Input Multiple Output:MIMO)技術を採用することができる。このように、一実施形態では、ノード30は、無線信号を送信および受信するための2つ以上の送信/受信要素36(例えば、複数のアンテナ)を含み得る。
【0159】
トランシーバ34は、送信/受信要素36によって送信すべき信号を変調し、送信/受信要素36によって受信された信号を復調するように構成され得る。上述のように、ノード30は、マルチモード機能を有する。したがって、トランシーバ34は、ノード30が、例えば、ユニバーサル地上無線アクセス(Universal Terrestrial Radio Access:UTRA)やIEEE802.11のなどの複数の無線アクセス技術(Radio Access Technology:RAT)によって通信することを可能にするための、複数のトランシーバを含み得る。
【0160】
プロセッサ32は、取り外し不可能メモリ44や取り外し可能メモリ46などの任意のタイプの適切なメモリからの情報にアクセスし、そこにデータを保存することができる。例えば、上記のように、プロセッサ32は、そのメモリにセッションコンテキストを格納することができる。取り外し不可能メモリ44には、ランダムアクセスメモリ(Random-Access Memory:RAM)、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory:ROM)、ハードディスク、または任意の他のタイプの記憶装置が含まれ得る。取り外し可能メモリ46には、加入者識別モジュール(Subscriber Identity Module:SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(Secure Digital:SD)メモリカードなどが含まれ得る。他の実施形態では、プロセッサ32は、サーバまたはホームコンピュータなどのノード30上に物理的に位置していないメモリからの情報にアクセスし、そこにデータを保存することができる。プロセッサ32は、M2Mサービス層セッションの移行または共有のステータスを反映するか、またはユーザからの入力を取得するか、あるいはノードのセッション移行または共有の機能または設定についての情報をユーザに対して表示するために、ディスプレイまたはインジケータ42上の照明パターン、画像、または色を制御するように構成され得る。別の例では、ディスプレイは、セッション状態に関する情報を表示し得る。
【0161】
プロセッサ32は、電源48から電力を受けることができ、ノード30内の他の構成要素に電力を分配したり制御したりするように構成され得る。電源48は、ノード30に電力を供給するための任意の適切なデバイスであり得る。例えば、電源48は、1つ以上の乾電池(例えば、ニッケルカドミウム(NiCd)、ニッケル亜鉛(NiZn)、ニッケル金属水素化物(NiMH)、リチウムイオン(Liイオン)など)、太陽電池、燃料電池などを含み得る。
【0162】
プロセッサ32は、また、ノード30の現在の位置に関する位置情報(例えば、経度および緯度)を提供するように構成されたGPSチップセット50に接続されてもよい。ノード30は、実施形態との整合性を保ちながら、任意の適切な位置決定方法によって位置情報を取得できるということは理解されるであろう。
【0163】
プロセッサ32は、さらに、追加的特徴や機能性や有線または無線接続性を提供する1つまたは複数のソフトウェアやハードウェアのモジュール含むことができるその他の周辺機器52に接続され得る。例えば、周辺機器52は、加速度計や生体計測(例えば、指紋)センサなどの各種センサ、電子コンパス(e-Compass)、衛星トランシーバ、センサ、(写真またはビデオ用)デジタルカメラ、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus:USB)ポートまたはその他の相互接続インターフェース、振動デバイス、テレビジョントランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(Frequency Modulated:FM)無線ユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザなどを含み得る。
【0164】
ノード30は、センサ、家庭用電化製品、スマートウォッチやスマートクロージングのようなウェアラブルデバイス、医療機器やeHealthデバイス、ロボット、産業機器、ドローン、乗用車、トラック、列車、航空機などの輸送手段などの、他の装置またはデバイス内に具現化されてもよい。ノード30は、そのような装置またはデバイスの他の構成要素、モジュール、またはシステムに、周辺機器52の1つを含み得る相互接続インターフェースなどの1つまたは複数の相互接続インターフェースを介して接続されてもよい。
【0165】
図19は、
図1、
図3~
図10、
図12、
図13、および
図16~
図19に示すクライアント、サーバ、またはプロキシなどのネットワークの1つまたは複数のノードを実装するためにも使用できる例示的なコンピューティングシステム90のブロック図である。このノードは、
図1、
図3~
図10、
図12、
図13、および
図16~
図17に示すようなM2Mネットワーク内のM2Mサーバ、ゲートウェイ、デバイス、またはその他のノードとして動作することができる。
【0166】
コンピューティングシステム90は、コンピュータまたはサーバを備えることができ、主としてコンピュータ読み取り可能な命令によって制御され得る。その命令はソフトウェアの形であってもよく、任意の場所に、あるいは任意の手段によって格納もしくはアクセスされてもよい。そのようなコンピュータ読み取り可能な命令は、中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)91などのプロセッサ内で実行されて、コンピューティングシステム90を機能させることができる。多くの既知のワークステーション、サーバ、およびパーソナルコンピュータでは、中央処理装置91は、マイクロプロセッサと呼ばれるシングルチップCPUによって実装される。他のマシンでは、中央処理装置91は複数のプロセッサを備え得る。コプロセッサ81は、追加的機能を実行するかまたはCPU91をアシストする、メインCPU91とは別のオプションのプロセッサである。CPU91とコプロセッサ81の少なくとも一方は、例えば、セッション認証情報の受信またはセッション認証情報に基づく認証のような、エンドツーエンド(End-to-End:E2E)M2Mサービス層セッションのための開示されたシステムと方法に関連するデータを、受信、生成、および処理することができる。
【0167】
動作中、CPU91は命令をフェッチし、解読し、実行し、そして、コンピュータの主たるデータ転送経路であるシステムバス80を介して、他のリソースと情報をやりとりする。そのようなシステムバスは、コンピューティングシステム90の構成要素を接続し、データ交換の媒介手段を規定する。システムバス80は、通常、データを送信するためのデータラインと、アドレスを送信するためのアドレスラインと、割り込みを送信するためとシステムバスを動作させるための制御ラインとを含む。そのようなシステムバス80の一例が、周辺構成要素相互接続(Peripheral Component Interconnect:PCI)バスである。
【0168】
システムバス80に接続されたメモリには、ランダムアクセスメモリ(RAM)82と読み出し専用メモリ(ROM)93が含まれる。そのようなメモリは、情報を格納し、読み出すことを可能にする回路を含む。ROM93は、一般に、容易に修正できない保存データを格納する。RAM82内に格納されたデータは、CPU91または他のハードウェアデバイスによって読み取られるか、変更され得る。RAM82やROM93へのアクセスは、メモリコントローラ92によって制御され得る。メモリコントローラ92は、命令が実行されると、仮想アドレスを物理アドレスに変換するアドレス変換機能を提供することができる。メモリコントローラ92は、さらに、システム内のプロセスを隔離してシステムプロセスをユーザプロセスから隔離するメモリ保護機能を提供することができる。そのため、第1モードで実行中のプログラムは、それ自身のプロセス仮想アドレス空間によってマッピングされるメモリのみにアクセスすることができ、プロセス間のメモリ共有が設定されていない限り、別のプロセスの仮想アドレス空間内のメモリにアクセスすることはできない。
【0169】
さらに、コンピューティングシステム90は、CPU91から、プリンタ94、キーボード84、マウス95、およびディスクドライブ85などの周辺機器への命令伝達を司る周辺機器コントローラ83を含むことができる。
【0170】
ディスプレイコントローラ96によって制御されるディスプレイ86は、コンピューティングシステム90によって生成される視覚出力を表示するために使用される。そのような視覚出力は、テキスト、グラフィックス、動画グラフィックス、およびビデオを含むことができる。ディスプレイ86は、ブラウン管(Cathode-Ray Tube:CRT)ベースのビデオディスプレイ、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)ベースのフラットパネルディスプレイ、ガスプラズマベースのフラットパネルディスプレイ、またはタッチパネルを用いて実装され得る。ディスプレイコントローラ96は、ディスプレイ86に送信されるビデオ信号を生成するために必要な電子部品を含む。
【0171】
さらに、コンピューティングシステム90は、
図1~
図4のネットワーク12などの外部通信ネットワークにコンピューティングシステム90を接続するために使用され得る、例えば、ネットワークアダプタ97などの通信回路を含むことができ、それによって、コンピューティングシステム90がネットワークの他のノードと通信することを可能にすることができる。