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特許7361707圧力センサ設計を備えるペンの相互操作性のための機構
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  • 特許-圧力センサ設計を備えるペンの相互操作性のための機構 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-05
(45)【発行日】2023-10-16
(54)【発明の名称】圧力センサ設計を備えるペンの相互操作性のための機構
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20231006BHJP
   G06F 3/03 20060101ALI20231006BHJP
【FI】
G06F3/041 600
G06F3/03 400A
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020550172
(86)(22)【出願日】2019-04-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-12
(86)【国際出願番号】 US2019026415
(87)【国際公開番号】W WO2019209514
(87)【国際公開日】2019-10-31
【審査請求日】2022-03-08
(31)【優先権主張番号】15/965,403
(32)【優先日】2018-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】314015767
【氏名又は名称】マイクロソフト テクノロジー ライセンシング,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ウエインズ,コナー ローレンス
(72)【発明者】
【氏名】アブザリアン,デイビッド
【審査官】円子 英紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-122382(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力器具と関連付けられる入力を検出する方法であって、
コンピュータデバイスのデジタイザで、前記入力器具からの信号を受信することであって、前記信号は、圧力情報を欠く、受信すること、
前記入力器具からの前記信号が電圧閾値を超えているかどうかを検出すること、
少なくとも、前記信号が前記電圧閾値を超えていることを検出することに基づいて、前記入力器具が無圧入力器具であると決定すること、及び
少なくとも、前記入力器具が前記無圧入力器具であると決定することに基づいて、デフォルト圧力情報で前記入力を構成することを含む、
方法。
【請求項2】
後続のセッションのために前記コンピュータデバイスのメモリに前記無圧入力器具と関連付けられる情報を格納することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記信号が前記電圧閾値を超えていることが検出される時間の長さに基づいて、前記入力器具が前記無圧入力器具である確率を計算することを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記無圧入力器具は、損傷又は破損した圧力センサを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記入力器具が前記無圧入力器具であるという決定は、ペンプロトコルを修正しないで決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記信号は、前記入力器具が前記圧力情報を送信し得ないという表示を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
遠隔記憶装置から前記入力器具と関連付けられる圧力能力情報を引き出すことを更に含み、該圧力能力情報は、前記入力器具の圧力センサが損傷又は破損しているかどうかを示す、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
入力器具と関連付けられる入力を検出するコンピュータデバイスであって、
データと命令とを格納するメモリと、
該メモリと通信するプロセッサとを含み、該プロセッサは、命令を実行して、
コンピュータデバイスのデジタイザで、前記入力器具からの信号を受信するように構成され、前記信号は、圧力情報を欠き、
前記入力器具からの前記信号が電圧閾値を超えているかどうかを検出するように構成され、
少なくとも、前記信号が前記電圧閾値を超えていることを検出することに基づいて、前記入力器具が無圧入力器具であると決定するように構成され、
少なくとも、前記入力器具が前記無圧入力器具であるという決定に基づいて、デフォルト圧力情報で前記入力を構成するように構成される、
コンピュータデバイス。
【請求項9】
前記プロセッサは、命令を実行して、後続のセッションのために前記コンピュータデバイスのメモリに前記無圧入力器具と関連付けられる情報を格納するように更に構成される、請求項8に記載のコンピュータデバイス。
【請求項10】
前記プロセッサは、命令を実行して、前記信号が前記電圧閾値を超えていることが検出される時間の長さに基づいて、前記入力器具が前記無圧入力器具である確率を計算するように更に構成される、請求項8に記載のコンピュータデバイス。
【請求項11】
前記無圧入力器具は、損傷又は破損した圧力センサを含む、請求項8に記載のコンピュータデバイス。
【請求項12】
前記入力器具が前記無圧入力器具であるという決定は、ペンプロトコルを修正しないで決定される、請求項8に記載のコンピュータデバイス。
【請求項13】
前記信号は、前記入力器具が圧力情報を送信し得ないという表示を含む、請求項8に記載のコンピュータデバイス。
【請求項14】
前記プロセッサは、命令を実行して、遠隔記憶装置から前記入力器具と関連付けられる圧力能力情報を引き出すように更に構成され、該圧力能力情報は、前記入力器具の圧力センサが損傷又は破損しているかどうかを示す、請求項8に記載のコンピュータデバイス。
【請求項15】
請求項1乃至7のうちのいずれか1項に記載の方法に従ってコンピュータデバイスによって実行可能な命令を格納するコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力センサ情報のないときにディスプレイスクリーン上のペン状スタイラスによるユーザ入力を検出する方法に概ね関する。
【背景技術】
【0002】
典型的なコンピュータデバイス(例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、タブレットなど)は、(キーボードのような)テキストを入力するための1つ又はそれよりも多くの個別の入力デバイスからのユーザ入力を受け入れるために最適化されるグラフィカルユーザインターフェースシステム(GUI)と、ユーザ選択を起動(アクティブ化)するための1つ又はそれよりも多くのボタンを備える(マウスのような)ポインティングデバイスとを含む。幾つかのコンピューティングシステムは、ペン状スタイラスを提供することによって、ユーザが利用可能な入力システムを拡張している。この開示の目的のために、「ペン状スタイラス(pen-like stylus)」、「スタイラス(stylus)」及び「ペン(pen)」という用語は、電子コンポーネントを含み且つユーザがコンピュータデバイス(例えば、ラップトップ、タブレット、モバイルデバイスなど)のディスプレイスクリーン表面に直接的に書き込むか或いはそれと相互作用(interact)することを可能にする入力デバイスであることがある(アクティブスタイラス(active stylus)とも称する)アクティブペン(active pen)を記載するために互換的に使用されることがある。
【0003】
感圧オーバーレイ又は電子デジタイザを使用するならば、コンピュータディスプレイは、スタイラスを使用することによるユーザからの相互作用(interaction)を受け入れるよう強化されることがある。スタイラス又はペンは、ペン/スタイラスプロトコル内の取り分けられた通信窓を通じてホストに圧力情報(例えば、ユーザがどれぐらい激しく画面を押したか)を伝達する。圧力情報は、用途、例えば、圧力が線の厚さに対応することがある塗装において有用であり得る。スタイラスの圧力センサからの情報は、コンピュータデバイスにとって価値があるが、圧力センサも損傷又は破損を受けやすい。何故ならば、圧力センサは、それ自体が全体としてスタイラスに関する物理的な弱点を示すスタイラス先端と概ね関連付けられるからである。
【0004】
しかしながら、圧力センサ又は圧力センサと関連付けられるスタイラス先端が損傷又は破損するならば、ユーザは、典型的には、損傷したスタイラスを廃棄して新しいものを購入する以外に、他の選択肢が残されていない。これは、何故ならば、現在のペンプロトコルでは、利用可能な圧力情報がないならば、スタイラスが、スタイラスがコンピュータデバイスと接触していることを報告する機構がないからある。よって、損傷したスタイラスは、役に立たないものとされることがある。何故ならば、圧力は、一般的に、ディスプレイ又はスクリーンとの接触の表示として使用されるからである。
【0005】
1つの解決策は、無圧(pressure-less)ペン(すなわち、損傷した圧力センサ)の報告を考慮するよう、場合によっては既存のペンプロトコルを改訂することであってよいが、そのような解決策は、特に多数のプロトコルタイミング窓が既存のデータによって既に取られているときには、必ずしも実現可能ではない。既存のプロトコルを改訂することは、破損した圧力センサを経験した既存の市場にあるペンデバイスを助けもしない。
【発明の概要】
【0006】
本開示の構成は、既存のペンプロトコルの制約内で圧力情報が存在しない場合に、ディスプレイスクリーンへのスタイラスの接触又は近接性を検出する技法を実装することによって、上記で特定された問題を解決する。この目的を達成するために、コンピュータデバイスのディスプレイスクリーンと関連付けられるデジタイザが、ペンとデジタイザとの間の信号通信が閾値(例えば、時間又は電圧)を超えるときに、スタイラスがスクリーンに接触している(又は有意に近い)ときを決定することがある。
【0007】
1つの例では、入力器具と関連付けられる入力を検出する方法が記載される。方法は、コンピュータデバイスのデジタイザで、入力器具からの信号を受信することを含んでよく、信号は、圧力情報を欠く。方法は、入力器具からの信号が電圧閾値を超えているかどうかを検出することを更に含んでよい。方法は、少なくとも、信号が電圧閾値を超えていることを検出することに基づいて、入力器具が無圧入力器具であると決定することを更に含んでよい。方法は、少なくとも、入力器具が無圧入力器具であると決定することに基づいて、デフォルト圧力情報で入力を構成することを更に含んでよい。
【0008】
他の例では、入力器具と関連付けられる入力を検出するコンピュータデバイスが記載される。コンピュータデバイスは、データと命令とを格納するメモリと、メモリと通信するプロセッサとを含んでよい。プロセッサは、命令を実行して、コンピュータデバイスのデジタイザで、入力器具からの信号を受信するように構成されてよく、信号は、圧力情報を欠く。命令は、入力器具からの信号が電圧閾値を超えているかどうかを検出するよう、プロセッサによって更に実行可能であってよい。命令は、少なくとも、信号が電圧閾値を超えていることを検出することに基づいて、入力器具が無圧入力器具であると決定するよう、プロセッサによって更に実行可能であってよい。命令は、少なくとも、入力器具が無圧入力器具であるという決定に基づいて、デフォルト圧力情報で入力を構成するよう、プロセッサによって更に実行可能であってよい。
【0009】
他の例では、入力器具と関連付けられる入力を検出するためのコンピュータデバイスによって実行可能な命令を格納するコンピュータ可読媒体が記載される。コンピュータ可読媒体は、コンピュータデバイスのデジタイザで、入力器具からの信号を受信するために、コンピュータデバイスによって実行可能な命令を含んでよく、信号は、圧力情報を欠く。命令は、入力器具からの信号が電圧閾値を超えているかどうかを検出するために更に実行可能であってよい。命令は、少なくとも、信号が電圧閾値を超えていることを検出することに基づいて、入力器具が無圧入力器具であると決定するために更に実行可能であってよい。命令は、少なくとも、入力器具が無圧入力器具であると決定することに基づいて、デフォルト圧力情報で入力を構成するために更に実行可能であってよい。
【0010】
前述は、後続の詳細な記述がよりよく理解されることがあるために、開示に従った例の構成及び技術的利点を幾分広く概説している。追加的な構成及び利点は、以下に記載される。開示された概念及び特定の例は、本開示の同じ目的を実行するために他の構造を修正又は設計するための基礎として容易に利用されてよい。そのような均等な構造は、添付の請求項の範囲から逸脱しない。本明細書に開示する概念の特徴、それらの組織化及び動作方法の両方、並びに関連する利点は、添付の図と関連して考慮されるときに、以下の記述からより良く理解されるであろう。図の各々は、例示及び記述のみの目的のために提供されており、請求項の限定の定義として提供されていない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の様々な態様に従ったコンピュータデバイスとスタイラスとの間の相互作用を例示するコンピュータシステムの例である。
【0012】
図2A】本開示の様々な態様に従った圧力情報を含むスタイラスからコンピュータデバイスに送信される信号についての通信タイミング構造の例である。
【0013】
図2B】本開示の様々な態様に従った圧力情報がない場合にスタイラスからコンピュータデバイスに送信される信号についての通信タイミング構造の例である。
【0014】
図3】本開示の様々な態様に従ったコンピュータデバイスについてのハードウェア実装の例を例示する図である。
【0015】
図4】本開示の態様に従った圧力情報がない場合にスタイラス入力を検出する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
上記で議論したように、スタイラス先端と関連付けられる圧力センサは、疲労又は過剰な力からの損傷又は破損に対して脆弱なことがある。何故ならば、各々はペンの物理的な弱さを反映しているからである。圧力センサ又は圧力センサと関連付けられるスタイラス先端が損傷又は破損するとき、ユーザは、典型的には、損傷したスタイラスを破棄して新しいものを購入する以外に、他の選択肢が残されていない。何故ならば、現在のペンプロトコルでは、利用可能な圧力情報がないならば、スタイラスが、スタイラスがコンピュータデバイスと接触していることを報告する機構がないからである。損傷したスタイラスを継続的に交換する必要性は、コストを意識したものではないことがある。これは、例えば、スタイラスの取扱いを頻繁に誤ってスタイラスを損傷したり破損したりすることがある子供たちと一緒に働くことが典型的である施設(例えば、学校)に特に当て嵌まる。このような施設にとって、スタイラスを継続的に交換しなければならないことは、実現可能でないことがある。
【0017】
1つの可能な解決策は、無圧ペン(すなわち、損傷した圧力センサ)の報告を考慮に入れて既存のペンプロトコルを改訂することであってよいが、そのような解決策は、特に多数のプロトコルタイミング窓(protocol timing windows)が既存のデータによって既に取られているときには、常に実現可能でない。既存のプロトコルを改訂することは、破損した圧力センサを経験した既存の市場にあるペンデバイスを助けもしない。
【0018】
よって、本開示の構成は、既存のペンプロトコルの制約内で圧力情報が存在しない場合にディスプレイスクリーンへのスタイラスの接触又は近接性を検出する技法を実装することによって、上記で特定された問題を解決する。実に、本開示の構成は、無圧(pressure-less)及び耐圧(pressure-capable)ペンが必要に応じて同じシステム上で機能することを可能にする。
【0019】
加えて、「圧力」という用語は、圧力センサ及び同等物に関するとき、様々なセンサのタイプ及び構成を指すことがあることに留意のこと。例えば、様々な場合及び実施形態において、圧力は、ディスプレイスクリーン表面(又は「ディスプレイ」)に加えられるペン先端圧力を指すことがある。一般的に、ペン先端圧力は、典型的には、ペンの内側の何らかのタイプの圧力トランスデューサによって感知されるが、幾つかのデバイスでは、ペン先端圧力感知をディスプレイ/デジタイザ自体によって行うことも可能である。加えて、圧力又は圧力感知という用語及び同等表現は、ペンの外側ケーシング又は表面に触れる手(又は指)の把持圧力を感知する別個のチャネルを指すこともある。
【0020】
以下の記述は、例を提供し、請求項に示す範囲、適用可能性、又は例を限定しない。変更が、本開示の範囲から逸脱することなく、議論する要素の機能及び配置に行われてよい。様々な例は、様々な手順又はコンポーネント(構成要素)を必要に応じて省略し、置換し、或いは追加することがある。例えば、記載する方法は、記載したものとは異なる順序で実施されてよく、様々なステップが追加され、省略され、或いは組み合わせられてよい。また、幾つかの例に関して記載する構成は、他の例において組み合わせられてよい。
【0021】
先ず図1を参照すると、コンピュータシステム100は、コンピュータデバイス105とスタイラス110(又はアクティブペン)との間の相互操作(interoperation)を含む。幾つかの例において、スタイラス110は、通信リンク115を介してタッチセンサ式(touch sensitive)のコンピュータデバイス105と通信してよい。スタイラス110は、1つ又はそれよりも多くのセンサ(例えば、圧力センサ又はボタントリガ)の読取値(readings)をモニタリング(監視)するためにスタイラス110内に埋め込まれるセンサモジュール120を含んでよく、検出するセンサ情報(例えば、圧力センサ情報)をコンピュータデバイス105に提供する。
【0022】
タッチセンサ式のコンピュータデバイス105は、ペンの1つ又はそれよりも多くのセンサ(例えば、慣性、加速度計、圧力、把持、近接場通信、RFID、温度、マイクロホン、磁力計、容量センサ、ジャイロスコープなど)からの入力を含む、スタイラス110からのデータを受信することがある、デジタイザ125(digitizer)を含んでよい。幾つかの例において、コンピュータデバイス105は、コンピュータデバイス105の1つ又はそれよりも多くの接触感知面145(タッチセンサ面)(touch sensitive surfaces)のユーザタッチから入力を受け取ることがある。センサ入力及びタッチ入力が少しでもあるならば、デジタイザ125は、次に、1つ又はそれよりも多くの動作ジェスチャ(motion gestures)を引き起こす或いは起動するセンサペン110及びコンピュータデバイス105の状況(contexts)に対するコンピュータデバイス105のディスプレイ又は他の接触感知面上の同時(simultaneous)、同時発生(concurrent)、順次(sequential)及び/又は交互(interleaved)のセンサペン105入力及びタッチ入力(すなわち、指、掌、手など)を評価してよい。
【0023】
幾つかの例において、スタイラス110は、信号エンベロープがデジタイザ125によってホバリング情報(hover information)のために検出されることを保証するために、スタイラスのための最小動作電圧を生成するための電源(図示せず)を含んでよい。一般的に、スタイラス110がコンピュータデバイス105に近接している(ホバリングしている(hovering)又は接触している)とき、スタイラス110は、複数の電極を通じてデジタイザに信号を送信することがあり、複数の電極は、末端電極130(tail electrode)、リング電極135(ring electrode)、及び/又は先端電極140(tip electrode)を含むが、これらに限定されない。スタイラス110は、フレームの寸法(content)が状態間で異なることがある全てのその動作モードを通じて、同じフレーム長を有する信号を送信することがある。様々な状態間の移行は、スタイラスの先端電極140に加えられる圧力を感知することに基づいてよい。スタイラス110は、スタイラス110からコンピュータデバイス105へ情報を伝達するために広い周波数アレイ(例えば、15~45KHz、75~86KHz、150~210KHz)を使用することがある。
【0024】
図2Aに例示するように、スタイラス110からコンピュータデバイス105へ送信される情報は、スタイラス110の先端及びリング位置、ペン先端140から検出される圧力レベル、及び/又は圧力(又は「力」)情報225を含むことがあるが、これらに限定されない。しかしながら、損傷又は破損したペン先端140(又はペンリング135又はペン末端130)及び関連する圧力センサ(図示せず)の場合、スタイラス110からコンピュータデバイス105に送信される情報は、図2Bに例示するように、如何なる圧力情報も含まないことがある。具体的には、図2Bにおけるように、一般的に圧力情報225を含むフレーム構造は、先端電極140、リング電極135、及び/又は末端電極130から取得される圧力情報のうちの1つ又はそれよりも多くを欠くことがある。一般的に、圧力情報がない場合、デジタイザ125は、コンピュータデバイス105上又はその付近のスタイラス110の接触又はホバリングを感知しないことがある。しかしながら、本開示の構成は、デジタイザ125がスタイラス110からのタッチ及び/又はホバリング情報を検出し、1つ又はそれよりも多くの圧力情報225がない場合でも、対応するカーソル又は書込みを表示することを可能にする。
【0025】
図1に戻ると、コンピュータデバイス105のデジタイザ125は、圧力情報225がない場合でも、センサペン110とコンピュータデバイス105との間の様々な距離に対するセンサペン110の様々な特性(すなわち、接触(contact)、ホバリング範囲(hover range)(例えば、3~8mm)、及びホバリング範囲外(beyond hover range))、並びにセンサペン110の動きがコンピュータデバイス105のディスプレイ又は何らかの他の接触感知面の同時のユーザタッチと相関しているかどうか或いはコンピュータデバイス105の何らかの動きと相関しているかどうかを感知することがある。具体的には、デジタイザ125が、圧力情報225がペン110によって送信される(複数の)信号から欠落していることを検出するとき、デジタイザ125は、末端電極130、リング電極135、及び/又は先端電極140のうちの1つ又はそれよりも多くからの圧力センサが損傷又は破損していると判断することがある。
【0026】
圧力情報225がないにも拘わらず、デジタイザ125は、ディスプレイ145及びスタイラス110の特性を活用して、スタイラス110がコンピュータデバイス105のディスプレイ145に対して接触(又はホバリング)しているかどうかを検出することがある。具体的には、スタイラス110がディスプレイ145の近くに導かれると或いはディスプレイ145と接触させられると、スタイラス110は、1つ又はそれよりも多くの信号をコンピュータデバイス105に送信することがある。デジタイザ125が信号の存在を検出するが、所定の閾値(例えば、信号のピーク電力又は時間)に亘って信号のフレーム構造中に圧力情報225が存在しないとき、デジタイザ125は、圧力情報の欠如にも拘わらず、スタイラス110がディスプレイ145と接触していると決定することがある。よって、デジタイザ125は、圧力情報の代わりとしてデフォルト圧力設定を用いて対応するカーソル又はユーザ入力を表示することがある。
【0027】
次に、センサペン110のこれらの感知される特性は、コンピュータデバイス105でスタイラス110の様々なタッチ又は動きと相関させられてよく、センサペン110及びコンピュータデバイス105の一方又は両方の現在の状況(例えば、それらが保持されているか、移動しているか、電力状態、印加状態など)の観点において考慮されてよく、様々な「動作ジェスチャ」又は他の動作を引き起こすために使用されてよい。
【0028】
ホバリング範囲に関して、様々な実施形態において、デジタイザ125は、3つの範囲カテゴリ、すなわち、物理的接触、デジタイザ125のホバリング範囲内、又はデジタイザ125の範囲外を含む、様々な範囲に基づいて、コンピュータデバイス105のデジタイザ125より上のセンサペン110の距離を考慮することがある。任意の特定の検出及び動作ジェスチャのための起動機構は、コンピュータデバイス105の任意の他の相関させられた入力、タッチ、及び/又は動作との組み合わせにおいて、センサペン110のこれらの異なる範囲を考慮することがある。
【0029】
上述のように、スタイラス110からの生のセンサ読取値は、ペンプロトコルに基づくコンピュータデバイス105による評価及び特徴付けのために、スタイラス110からコンピュータデバイス105に報告又は送信されてよい。例えば、センサペン内の慣性センサからの生のセンサデータは、ペン110によってコンピュータデバイス105に報告されることができ、コンピュータデバイス105は、次に、慣性センサからのデータの関数としてペンの向きを決定することができる。代替的に、様々な実施形態において、ペン110は、1つ又はそれよりも多くのセンサからの入力を評価するためにオンボード計算能力を使用してよい。例えば、ペン110内の慣性センサから導出されるセンサデータをセンサモジュール120の計算コンポーネントによって処理してペンの向きを決定することができ、次に、ペンによって傾斜の向きをコンピュータデバイス105に報告することができる。
【0030】
明らかに、生のセンサデータの報告とペン110によるコンピュータデバイス105への処理済みセンサデータの報告との所望の組み合わせは、ペン110の計算能力に依存して実行されることができる。しかしながら、説明の目的のために、以下の議論は、概して、ペン110の近接性、接触、動作ジェスチャ、又は他の入力シナリオを決定するコンピュータデバイス105による更なる処理のために、ペン110によるコンピュータデバイス105へのセンサデータの報告に言及する。
【0031】
例えば、「層のためのタッチ及び傾斜(touch and tilt for layers)」ジェスチャと称する、そのような入力技法の1つは、同時のユーザタッチ及びセンサペン傾斜を用いて、スクリーン145に表示される異なる層を起動し或いは相互作用させる。層のためのタッチ及び傾斜ジェスチャは、ディスプレイスクリーン145から任意の所望の距離でセンサペン110を用いて開始されることに留意のこと。センサペン傾斜は、ペンセンサのうちの1つ又はそれよりも多くのセンサによって決定され、ペン110の通信能力を介してコンピュータデバイス105に報告される。層のためのタッチ及び傾斜ジェスチャを本明細書で更に詳細に記載する。
【0032】
別のジェスチャは、ユーザがコンピュータデバイス105のディスプレイに触れている間にペン動作のユーザ始動ラッピング(rapping)を検出するためにペンのセンサを使用する、「タッチ及びスパッタ(touch and spatter)」ジェスチャを含んでよい。一般的に、タッチ及びスパッタジェスチャは、紙の上にペイントのスパッタを生成するために、装填されたペイントブラシを彼女の指で叩く(rapping)芸術家の効果を模倣する動作を開始するよう、描画又は絵画のタイプの用途で機能する。この場合、ユーザは、ディスプレイスクリーン145を指で触れ、次に、ペン110をその指(又は任意の他の指、物体、若しくは表面)に対して当てる。典型的なコンピュータデバイス105(例えば、複数のタブレット、タブレット)の限定的なホバリング感知範囲が与えられるならば、典型的には、先端電極の実際の(x,y)場所が分からないことに留意のこと。結果的に、タッチ及びスパッタジェスチャは、指の接触点を中心とする(現在選択されているペン色の)スパッタを生成する動作を開始する。前述のジェスチャと同様に、タッチ及びスパッタジェスチャは、ディスプレイスクリーンから任意の所望の距離でペン110を用いて開始され、ペン110のラッピング動作は、ペンセンサのうちの1つ又はそれよりも多くのペンセンサによって決定され、センサペン110の通信能力を介して報告される。タッチ及びスパッタジェスチャを本明細書中で更に議論する。
【0033】
コンピュータデバイス105に対して相関されるセンサペンの動きの他の例は、センサモジュール120(例えば、加速度計、圧力センサ、慣性センサ、把持センサなど)を用いて、センサペン110がユーザによっていつ持ち上げられるか或いは置かれるかを決定することを含む。(例えば、ユーザによって保持された、電源がオフにされたなどの)コンピュータデバイス105の現在の脈絡又は状態に対する現在のセンサペン110の状況(context)又は状態(state)(すなわち、持ち上げられた或いは置かれた状況又は状態)を考慮することによって、任意の所望の動作を開始することができる(例えば、ペンが持ち上げられるときにコンピュータデバイスのスリープモードを終了することができ、或いはペンが置かれるときにスリープモードに入ることができる)。
【0034】
次に、図3を参照すると、本開示の様々な態様に従ったコンピュータデバイス105についてのハードウェア実装の例を例示する図が記載される。幾つかの例において、コンピュータデバイス105は、図1を参照して記載したコンピュータデバイス105の例であってよい。コンピュータデバイス105は、本明細書に記載する1つ又はそれよりも多くの処理機能(例えば、方法400)を実行するプロセッサ305を含んでよい。プロセッサ305は、単一又は複数のセットのプロセッサ又はマルチコアプロセッサを含んでよい。その上、プロセッサ305は、統合処理システム及び/又は分散処理システムとして実装されることができる。
【0035】
コンピュータデバイス105は、プロセッサ305によって実行されるアプリケーションのローカルバージョンを格納するためのような、メモリ310を更に含んでよい。幾つかの態様において、メモリ310は、単一メモリ又は分割メモリとして実装されてよい。幾つかの例において、メモリ310の動作は、プロセッサ305によって管理されてよい。メモリ310は、ランダムアクセス記憶装置(RAM)、読出し専用記憶装置(ROM)、テープ、磁気ディスク、光ディスク、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、及びそれらの任意の組み合わせのような、コンピュータによって使用可能なタイプのメモリを含むことができる。加えて、プロセッサ305及びメモリ310は、オペレーティングシステム(図示せず)を含んでよく、実行してよい。
【0036】
更に、コンピュータデバイス105は、本明細書に記載されるようなハードウェア、ソフトウェア、及びサービスを利用する、1つ又はそれよりも多くの関係者との通信の確立及び維持をもたらす通信コンポーネント315を含んでよい。通信コンポーネント315は、コンピュータデバイス105のコンモジュール及びモジュール間の通信を担持してよい。また、通信コンポーネント315は、コンピュータデバイス105への、例えば、コンピュータデバイス105にローカルに連結される且つ/或いはコンピュータデバイス105に直列又はローカルに接続される通信ネットワーク及び/又はデバイスに亘って配置される電子デバイスへの、外部デバイスとの通信を促進することもある。例えば、通信コンポーネント315は、外部デバイスとインターフェース接続するために動作可能な1つ又はそれよりも多くのバスを含んでよい。
【0037】
コンピュータデバイス105は、コンピュータデバイス105のユーザからの入力を受け取るように動作可能であり、ユーザへの提示のための出力を生成するように更に動作可能である、ユーザインターフェースコンポーネント320を含んでよい。ユーザインターフェースコンポーネント320は、ナビゲーションキー、ファンクションキー、マイクロホン、音声認識コンポーネント、ユーザからの入力を受け取り得る任意の他の機構、又はそれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない、1つ又はそれよりも多くの入力デバイスを含んでよい。更に、ユーザインターフェースコンポーネント320は、ディスプレイ145、スピーカ、ユーザに出力を提示し得る任意の他の機構、又はそれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない、1つ又はそれよりも多くの出力デバイスを含んでよい。
【0038】
コンピュータデバイス105は、図1を参照して議論したようなデジタイザ125を更に含んでよい。デジタイザ125は、スタイラス110のような入力デバイスから送信される1つ又はそれよりも多くの信号を検出してよい。幾つかの例において、スタイラス110の電子コンポーネントは、デジタイザ125によって放送され或いは送信され且つ受信される無線信号を生成してよい。信号は、ペンの場所、圧力、及び他の機能性に関するデータを提供することがある。殆どのペンは、マウス又はボードの代わりに用い得る1つ又はそれよりも多くの機能ボタン(例えば、字消し及び右クリック)を含んでもよい。機能ボタンに関連する情報(例えば、ユーザがボタンを押したかどうか)もデジタイザ125によって受信されてよい。
【0039】
しかしながら、デジタイザ125が、受信信号がスタイラス110の圧力センサに関連する圧力情報を欠いていることを検出するとき、デジタイザ125は、スタイラス110の圧力センサが損傷又は破損していることがあると決定してよい。この結論に到着することは、デジタイザ125が所定の時間期間に亘って受信信号のピーク電圧を検出することに基づいてよい。具体的には、デジタイザ125が、所定の閾値時間に亘って閾値電圧を超える信号を検出するならば(例えば、ペン110は、所定の時間期間に亘って圧力情報なしで信号を送信し続けるならば)、デジタイザ125は、スタイラス110がコンピュータデバイス105と相互接続する意図で、ディスプレイスクリーン上で接触(又はホバリング)していると結論付けてよい。この決定に基づいて、デジタイザ125は、圧力のないペンとの相互作用を検出して表示してよい。
【0040】
幾つかの例において、デジタイザ125は、ペン110が「スクリーンに接触する意図(intent to contact screen)」の状態で検出される(すなわち、ペン110からの信号が、ペン110がスクリーン145に接触している或いはスクリーン145の付近をホバリングしている可能性を示す所定の時間期間に亘って閾値電圧レベルを超える)時間に基づいて、ペンが圧力を報告できない確率を計算してよい。経過時間が大きければ大きいほど、デジタイザ125は、ペンがスクリーンに接触する意図の状態にある確立がより高いことを計算することがある。同様に、デジタイザ125が、ペンが圧力情報のない第1の時間期間に亘って「スクリーンに接触する意図」の状態にあり、引き続き、検出範囲内に留まる間に(すなわち、ホバリングしていない又は接触していないとしても、ペン110が依然としてディスプレイスクリーン145の近傍にある間に)、閾値範囲(すなわち、信号の電圧レベル)から外に出され、第2の時間期間の間に閾値範囲(すなわち、接触又はホバリング)内に戻されたことを検出するならば、デジタイザ125は、ペン110が無圧ペン110である(すなわち、損傷した又は破損した圧力センサである)ことを、より高い確率で結論付けることがある。
【0041】
幾つかの例において、デジタイザ125は、圧力センサが損傷又は破損しているかどうかを決定する時間が最小限に抑えられるように、メモリ310と協働して、以前のセッションからスタイル10と関連付けられる情報(例えば、ペンが無圧であるかどうか)を格納してよい。幾つかの例において、コンピュータデバイス105は、後続のセッションに亘って、デジタイザ125が最小限の遅延でペン能力を識別することがあるように、スタイラス110と関連付けられるペン同一性(ID)及び対応する状態(例えば、無圧又は耐圧)をメモリ310又は遠隔クラウドサービス(図示せず)内に格納してよい。よって、上述のように、ユーザが本開示によって提供されるように(精度のトレードオフを伴ってさえも)損傷又は破損したスタイラス110を機能的に使用することを可能にすることは、さもなければ従来的なシステムでは利用可能でないコスト効率を提供することがある。
【0042】
次に図4を参照すると、入力器具(例えば、スタイラス)と関連付けられる入力を検出するための方法400が記載されている。方法400は、図1及び図3を参照して記載したようなコンピュータデバイス105によって実行されてよい。方法400は、コンピュータデバイス105の要素に関して以下に記載されるが、方法400は、任意のコンピュータ又はネットワークシステムによって実行されてよい。
【0043】
ブロック405で、方法400は、コンピュータデバイスのデジタイザで、入力器具からの信号を受信することを含んでよい。信号は、圧力情報を欠くことがある。幾つかの例において、デジタイザは、入力器具の先端電極又は関連する圧力センサが破損又は損傷しているために入力器具が圧力情報を送信し得ないという表示を有する信号を受信してよい。ブロック405の態様は、図3を参照して記載したような通信コンポーネント315及びデジタイザ125によって実行されてよい。
【0044】
ブロック410で、方法400は、入力器具からの信号が電圧閾値を超えるかどうかを検出することを含んでよい。特に、入力器具がディスプレイの表面付近にあるとき、入力器具は、信号を送信してよい。信号は、入力器具が遠く離れているときとは対照的に、入力器具がディスプレイ表面により近づけられるときに電圧閾値を超える、ピーク電圧に基づいてデジタイザによって検出されてもよい。よって、入力器具がホバリング閾値(例えば、3~5mm)内にあるとき、信号の電圧は、電圧閾値を超えることがある。入力器具がディスプレイ表面に接触し続ける又はディスプレイ表面上をホバリングし続ける時間が長ければ長いほど、入力器具が入力器具を使用するコンピュータデバイスと相互作用(例えば、書込み又は選択)を試みる場合があることを決定する際にデジタイザが有する信頼性(confidence)はより大きい。ブロック410の態様は、図3を参照して記載したようなデジタイザ125によって実行されてよい。
【0045】
ブロック415で、本方法400は、少なくとも、信号が電圧閾値を超えると検出することに基づいて、入力器具が無圧入力器具であると決定することを含んでよい。幾つかの例において、コンピュータデバイスは、無圧入力器具装置と関連付けられる情報を、後続のセッションのためにコンピュータデバイスのメモリに格納してよい。幾つかの態様において、メモリは、第2のコンピュータデバイスがペンID(即ち、スタイラスが無圧ペンであるかどうか)に基づいてスタイラス入力器具を識別することがあるように、クラウドサービス内に遠隔的に配置されてよい。方法は、信号が電圧閾値を超えるとして検出される時間の長さに基づいて、入力器具が無圧入力器具である確率を計算することを含んでもよい。時間期間が長ければ長いほど、入力器具が無圧入力器具である確率はより高い。幾つかの例において、圧力情報(又は圧力情報の欠如)を伝達し損なうことは、入力器具が損傷又は破損した圧力センサ、先端電極、末端電極、又はリング電極を含むことがあるという事実に基づいてよい。幾つかの例において、入力器具が無圧スタイラスであるという決定は、既存のペンプロトコルを変更することなく決定される。幾つかの態様において、デジタイザは、遠隔記憶装置(例えば、クラウドサービス)からスタイラスと関連付けられる圧力能力情報を引き出してもよい。圧力能力情報は、スタイラスが無圧ペンであることを検出するのに必要とされる時間を最小限に抑えるために、スタイラスの圧力センサが損傷又は破壊しているかどうかを示してよい。ブロック415の態様は、図3を参照して記載したようなデジタイザ125によって実行されてよい。
【0046】
ブロック420で、方法400は、少なくとも、入力器具が無圧入力器具であると決定することに基づいて、デフォルト圧力情報(例えば、範囲の50%圧力又は最後の既知の圧力)で入力を構成すること(設定すること)(configuring)を含んでよい。幾つかの例において、デフォルト圧力情報は、ユーザによって(例えば、設定を更新することによって)予め決定されてよく、或いは動的に選択されてよい。ブロック420の態様は、図3を参照して記載したようなユーザインターフェースコンポーネント320によって実行されてよい。
【0047】
この出願で使用するとき、「コンポーネント」、「モジュール」、「システム」及び同等表現の用語は、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア、又は実行中のソフトウェアのような、コンピュータに関連する実体を含むことを意図しているが、それらに限定されない。例えば、コンポーネントは、プロセッサで実行されるプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能なプログラム、実行スレッド、プログラム、及び/又はコンピュータであってよいが、これらに限定されない。例示として、コンピュータデバイスで実行されるアプリケーション及びコンピュータデバイスの両方が、コンポーネントであり得る。1つ又はそれよりも多くのコンポーネントは、プロセス及び/又は実行スレッド内に存在することができ、コンポーネントは、1つのコンピュータにローカライズされてよく、且つ/或いは2つ又はそれよりも多くのコンピュータの間で分散されてよい。加えて、これらのコンポーネントは、その上に格納される様々なデータ構造を有する様々なコンピュータ可読媒体から実行することができる。コンポーネントは、例えば、ローカルシステム内の、分散システ内の、信号を介した他のシステムとのインターネットのようなネットワークに亘る、別のコンポーネントと相互作用する1つのコンポーネントからのデータのような、1つ又はそれよりも多くのデータパケットを有する信号に従って、ローカル及び/又は遠隔プロセスによって通信することがある。
【0048】
更に、様々な態様が、有線デバイス又は無線デバイスであり得るデバイスに関して本明細書に記載される。無線デバイスは、移動体電話、衛星電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、無線ローカルループ(WLL)ステーション、携帯情報端末(PDA)、無線接続能力を有するハンドヘルドデバイス、コンピュータデバイス、又は無線モデムに接続される他の処理デバイスであってよい。
【0049】
開示されたプロセス/フローチャート中のブロックの特定の順序又は階層は、例示的なアプローチの例示であることが理解されよう。設計の好みに基づいて、プロセス/フローチャート中のブロックの特定の順序又は階層は再配置されてよいことが理解されよう。更に、幾つかのブロックは組み合わせられてく、或いは省略されてよい。添付の方法の請求項は、様々なブロックの要素を例示的な順序で提示しており、提示する特定の順序又は階層に限定されることを意図しない。
【0050】
前述の記述は、あらゆる当業者が本明細書に記載する様々な態様を実施することを可能にするために提供される。これらの態様に対する様々な修正は、当業者に直ちに明らかであり、本明細書で定義する一般原理は、他の態様に適用されてよい。よって、請求項は、本明細書に示す態様に限定されることを意図しておらず、言語の請求項と一致する完全な範囲が与えられるべきであり、ある要素への単数形における言及は、具体的に記載されない限り、「1つ及び1つのみ」を意味することを意図しておらず、むしろ「1つ又はそれよりも多く」を意味することを意図している。本明細書において、「例示的」という用語は、「例、事例、又は例示として役立つ」ことを意味するために使用されている。本明細書において「例示的」として記載されるあらゆる態様は、他の態様よりも好ましい又は有利であると必ずしも解釈されてならない。具体的に記載されない限り、「幾つか」という用語は、1つ又はそれよりも多くを指す。「A、B、又はCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」、及び「A、B、C、又はそれらの任意の組み合わせ」のような組み合わせは、A、B、及び/又はCの任意の組み合わせを含み、Aの倍数、Bの倍数、又はCの倍数を含んでよい。具体的には、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」、及び「A、B、C、又はそれらの任意の組み合わせ」のような組み合わせは、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A及びB、A及びC、B及びC、又はA及びB及びCであったよく、ここで、そのような組み合わせは、いずれも、A、B、又はCの1つ又はそれよりも多くの部材を含んでよい。当業者に知られている或いは当業者に後に知られるようになる、この開示を通じて記載される様々な態様の要素に対する全ての構造的又は機能的な均等物が、請求項によって包含されることを意図する。その上、本明細書に開示されているもののいずれも、そのような開示が請求項に明示的に記載されているかどうかに拘わらず、公衆に捧げられていることを意図しない。いずれのクレーム要素も、その要素が「~のための手段」という語句を用いて明示的に記載されていない限り、手段プラス機能(means plus function)として解釈されてならない。
【0051】
様々な態様又は構成が、多数のデバイス、コンポーネント、モジュール、及び同等物を含むことがある、システムに関して提示されていることが、当業者に理解されるべきである。様々なシステムは追加的なデバイス、コンポーネント、モジュールなどを含んでよく、且つ/或いは図に関連して議論したデバイス、コンポーネント、モジュール等の全てを含まなくてよいことが理解され、理解されるべきである。
【0052】
本明細書に開示する実施形態に関して記載する様々な例示的な論理、論理ブロック、及び方法の動作は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は他のプログラマブル論理デバイス、離散ゲート又はトランジスタ論理、離散ハードウェアコンポーネント、又は本明細書に記載する機能を実行するように設計されたそれらの任意の組み合わせのうちの特別にプログラムされた1つを用いて実施又は実行されてよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってよいが、代替的に、プロセッサは、任意の従来的なプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又は状態マシンであってよい。プロセッサは、コンピュータデバイスの組み合わせ、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと一緒の1つ又はそれよりも多くのマイクロプロセッサ、又は任意の他のそのような構成として実装されてもよい。加えて、少なくとも1つのプロセッサは、上述のステップ及び/又は動作のうちの1つ又はそれよりも多くを実行するように動作可能な1つ又はそれよりも多くのコンポーネントを含んでよい。
【0053】
更に、本明細書に開示する態様と関連して記載する方法又はアルゴリズムのステップ及び/又は動作は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュール、又はこれら2つの組み合わせにおいて直接的に具現されてよい。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、又は当該技術分野において知られている任意の他の形式の記憶媒体内に存在してよい。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み出し、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに連結されてよい。代替的に、記憶媒体はプロセッサと一体であってよい。更に、幾つかの態様において、プロセッサ及び記憶媒体は、ASIC内に存在してよい。加えて、ASICは、ユーザ端末内に存在してよい。代替的に、プロセッサ及び記憶媒体は、ユーザ端末内の離散コンポーネントとして存在してよい。加えて、幾つかの態様において、方法又はアルゴリズムのステップ及び/又は動作は、コンピュータプログラム製品に組み込まれてよい、機械可読媒体及び/又はコンピュータ可読媒体上のコード及び/又は命令の1つ又は任意の組み合わせ又はセットとして存在してよい。
【0054】
1つ又はそれよりも多くの態様において、記載の機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせにおいて実装されてよい。ソフトウェアにおいて実装されるならば、機能は、コンピュータ可読媒体上に1つ又はそれよりも多くの命令又はコードとして格納又は送信されてよい。コンピュータ可読媒体は、ある場所から他の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体及びコンピュータ記憶媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってよい。例として、限定されるものではないが、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROM、若しくは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置、若しくは他の磁気記憶装置、又は命令又はデータ構造の形態で所望のプログラムコードを担持又は格納するために使用することができ且つコンピュータによってアクセスされることができる任意の他の媒体を含むことができる。また、任意の接続は、コンピュータ可読媒体と称されてよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者線(DSL)、又は赤外線、無線及びマイクロ波のような無線技術を用いて、ウェブサイト、サーバ、又は他の遠隔ソースから送信されるならば、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、又は赤外線、無線及びマイクロ波のような無線技術は、媒体の定義に含められてよい。本明細書で使用されるとき、ディスク(disk)及びディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスク及びブルーレイディスクを含み、ディスク(disks)は、通常、磁気的にデータを再生する一方で、ディスク(discs)は、通常、レーザで光学的にデータを再生する。上記の組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含められるべきである。本開示の態様をそれらの例に関連して記載したが、上述の態様の変形及び修正がそれらの範囲から逸脱することなく行われてよいことが、当業者によって理解されるであろう。本明細書の考察から或いは本明細書に開示する態様に従った実施から、他の態様が当業者に明らかであろう。
図1
図2A
図2B
図3
図4