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特許7361778容器末端クロージャライナー、及び容器末端クロージャライナーの調製方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-05
(45)【発行日】2023-10-16
(54)【発明の名称】容器末端クロージャライナー、及び容器末端クロージャライナーの調製方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 25/14 20060101AFI20231006BHJP
   B65D 8/04 20060101ALI20231006BHJP
【FI】
B65D25/14 A
B65D8/04 L
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021538803
(86)(22)【出願日】2019-12-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-25
(86)【国際出願番号】 US2019067812
(87)【国際公開番号】W WO2020142265
(87)【国際公開日】2020-07-09
【審査請求日】2021-08-19
(31)【優先権主張番号】62/787,585
(32)【優先日】2019-01-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506110243
【氏名又は名称】ノベリス・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】NOVELIS INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100138885
【弁理士】
【氏名又は名称】福政 充睦
(72)【発明者】
【氏名】キャンベル,イアン・ムッセン
(72)【発明者】
【氏名】ユーレンディク,ゼバスティヤン
【審査官】二ッ谷 裕子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第4533063(US,A)
【文献】米国特許第5330605(US,A)
【文献】特開2003-25450(JP,A)
【文献】特開2014-156113(JP,A)
【文献】特開2015-160351(JP,A)
【文献】特開平9-286075(JP,A)
【文献】特開2013-180550(JP,A)
【文献】国際公開第98/34743(WO,A1)
【文献】英国特許出願公開第2242159(GB,A)
【文献】特開2001-192479(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 25/14
B65D 8/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器であって、
封止可能な開口部、製品に面する本体側、及び消費者に面する本体側を含む本体と、
製品に面するクロージャ側及び消費者に面するクロージャ側を含む末端クロージャと、を含み、
前記封止可能な開口部が、前記末端クロージャを受けるように構成され、
前記製品に面するクロージャ側が、積層フィルムを含み、
前記消費者に面するクロージャ側が、
1)アルミニウム末端クロージャストック、または
2)変換層でコーティングされたアルミニウム末端クロージャストックであり、
前記製品に面するクロージャ側上の前記積層フィルムが、末端クロージャライナーを提供する、前記製品に面する本体側と接する、前記容器。
【請求項2】
前記容器が飲料缶、びん、食品貯蔵缶、エアゾール缶、または化学貯蔵缶を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記容器が、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム系物質、チタン、チタン系物質、銅、銅系物質、鋼鉄、鋼鉄系物質、青銅、青銅系物質、真鍮、真鍮系物質、またはこれらのいずれかの組合せを含む金属容器である、請求項1または2に記載の容器。
【請求項4】
前記本体が、ライナー上のスプレー、積層ライナー、化学蒸着ライナー、物理蒸着ライナー、アプリケータにより塗布されたライナー、またはこれらのいずれかの組合せを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の容器。
【請求項5】
前記末端クロージャが、開口容易性クロージャ、剥離性クロージャ、飲料クロージャ、小型てこクロージャ、衛生クロージャ、エアゾールバルブキャップクロージャ、プルタブクロージャ、再封止可能型クロージャ、びんロールオン改ざん防止クロージャ、またはこれらのいずれかの組合せを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の容器。
【請求項6】
前記末端クロージャが前記封止可能な開口部を係合するように構成される、請求項1~5のいずれか1項に記載の容器。
【請求項7】
前記積層フィルムが天然ポリマー、合成ポリマー、またはこれらのいずれかの組合せを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の容器。
【請求項8】
前記末端クロージャライナーが、最大500マイクロメートル厚である、請求項1~7のいずれか1項に記載の容器。
【請求項9】
前記末端クロージャライナーが6マイクロメートル厚~40マイクロメートル厚である、請求項8に記載の容器。
【請求項10】
前記末端クロージャライナーが8マイクロメートル厚~15マイクロメートル厚である、請求項8に記載の容器。
【請求項11】
前記末端クロージャライナーが、1~14のpHを有する物質に対して耐性を有する、請求項1~10のいずれか1項に記載の容器。
【請求項12】
前記容器が最大4年の製品貯蔵寿命を付与する、請求項1~11のいずれか1項に記載の容器。
【請求項13】
末端クロージャライナーを有する容器の製造方法であって、
封止可能な開口部、製品に面する本体側、及び消費者に面する本体側を含む本体を提供することと、
末端クロージャストックであって、前記末端クロージャストックが製品に面するクロージャ側及び消費者に面するクロージャ側を含む、前記末端クロージャストックを提供することと、
前記末端クロージャストックの前記製品に面するクロージャ側にポリマーフィルムを積層することと、
前記末端クロージャストックから末端クロージャを形成することと、
前記本体を前記末端クロージャで封止し、封止容器を提供することと、を含み、
前記消費者に面するクロージャ側が、
1)アルミニウム末端クロージャストック、または
2)変換層でコーティングされたアルミニウム末端クロージャストックである、
前記方法。
【請求項14】
前記ポリマーフィルムがポリエステルフィルムを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ポリエステルフィルムがポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記末端クロージャストックの前記製品に面するクロージャ側に前記ポリマーフィルムを積層することが、
前記ポリマーフィルムを少なくとも200℃の温度まで加熱することと、
前記末端クロージャストックの前記製品に面するクロージャ側に前記ポリマーフィルムを接触させることと、
前記ポリマーフィルムを、1秒~30秒間、少なくとも200℃の温度で維持することと、を含む、請求項13~15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記末端クロージャストックから前記末端クロージャを形成することが、開口容易性クロージャ、剥離性クロージャ、飲料クロージャ、小型てこクロージャ、衛生クロージャ、エアゾールバルブキャップクロージャ、プルタブクロージャ、再封止可能型クロージャ、びんロールオン改ざん防止クロージャ、またはこれらのいずれかの組合せを形成することを含む、請求項13~16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記本体を前記末端クロージャで封止することが、前記ポリマーフィルムに前記本体を接触させることを含む、請求項13~17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記ポリマーフィルムを前記本体と接触させることで、気密クロージャが提供される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記封止容器をアニールすることを更に含み、前記封止容器をアニールすることが、前記ポリマーフィルムの温度を、前記ポリマーフィルムを、前記封止容器の表面質感まで溶融するのに十分な期間上げることを含む、請求項13~19のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年1月2日に出願された、米国仮特許出願第62/787,585号の優先権、及び出願の利益を主張し、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して金属加工、及びより具体的には、金属片の積層、及び積層した金属片からの金属容器の調製に関する。本開示はさらに、ガラスびんなどの非金属容器にも関する。
【背景技術】
【0003】
アルミニウム製の飲料缶などの、特定の金属製品は、金属とその内容物との間に、保護層を必要とし得る。例えば、飲料缶は多くの場合、ソーダ及びコーラなどの刺激の強い飲料から金属への損傷を避けるために、ならびに、変色または味の変化といった、飲料への望ましくない影響を避けるために、飲料缶の金属と、飲料缶の中に含まれる飲料との間に、十分な保護を提供しなければならない。
【0004】
金属容器の継ぎ目にライナーを提供する方法としては、コンパウンドライナーを金属容器末端のカールに吹き付けることが挙げられる。コンパウンドライナーは次に、金属容器が封止されるとき(例えば、缶が継ぎ合わされたとき)に、縁シールを形成する。現在の方法の問題としては、コスト、コンパウンドの配置(調整不良により製品がダメになること、及び、製品が金属に接触してしまう過剰吹き付け)、コンパウンドの硬化、溶剤の存在、塩素含有ポリマー(例えばポリ塩化ビニル)の組み込み、装置の維持、ならびに、高エネルギー消費が挙げられる。
【発明の概要】
【0005】
包含される本発明の実施形態は、この発明の概要ではなく、特許請求の範囲によって定義される。この発明の概要は、本発明の様々な態様の高次の概要であり、以下の発明を実施するための形態のセクションでさらに説明されるいくつかの概念を紹介している。この発明の概要は、特許請求された主題の重要な、または本質的な特徴を特定することを意図しておらず、また、特許請求された主題の範囲を決定するために単独で使用されることも意図されていない。本発明の主題は、明細書全体、図面の一部またはすべて、及びそれぞれの特許請求の範囲の適切な部分を参照することによって理解されるべきである。
【0006】
封止可能な開口部、製品に面する本体側、及び消費者に面する本体側を有する本体と、製品に面するクロージャ側及び消費者に面するクロージャ側を含む末端クロージャと、を含む容器であって、封止可能な開口部が、末端クロージャを受けるように構成され、製品に面するクロージャ側が、積層フィルムを含み、製品に面するクロージャ側上の積層フィルムが、末端を提供する、容器を、本明細書で開示する。場合によっては、容器は飲料缶、ガラスびん、食品貯蔵缶、エアゾール缶、または化学貯蔵缶であることができる。いくつかの態様では、容器は、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム系物質、チタン、チタン系物質、銅、銅系物質、鋼鉄、鋼鉄系物質、青銅、青銅系物質、真鍮、真鍮系物質、またはこれらのいずれかの組合せを含む金属容器であることができる。
【0007】
特定の態様では、本体は、ライナー上のスプレー、積層ライナー、化学蒸着ライナー、物理蒸着ライナー、アプリケータにより塗布されたライナー(例えばブラシライナーもしくはスワブライナー)、またはこれらのいずれかの組合せを含む。さらに、末端クロージャは、開口容易性クロージャ、剥離性クロージャ、飲料クロージャ、小型てこクロージャ、衛生クロージャ、エアゾールバルブキャップクロージャ、プルタブクロージャ、再封止可能型クロージャ、びんクロージャ、またはこれらのいずれかの組合せであることができる。そのために、末端クロージャは、封止可能な開口部を係合するように構成することができる。いくつかの非限定例では、積層フィルムは天然ポリマー、合成ポリマー、またはこれらのいずれかの組合せであることができる。場合によっては、末端クロージャライナーは、最大40マイクロメートル厚である(例えば、末端クロージャライナーは4マイクロメートル~22マイクロメートル厚、6マイクロメートル厚~500マイクロメートル厚、または8マイクロメートル厚~15マイクロメートル厚である)。さらに、末端クロージャライナーは、1~14のpHを有する物質に対して耐性を有することができ、最大4年の、製品貯蔵寿命を付与することができる。
【0008】
末端クロージャライナーを有する容器の調製方法であって、封止可能な開口部、製品に面する本体側、及び消費者に面する本体側を含む本体を提供することと、末端クロージャストックであって、当該末端クロージャストックが製品に面するクロージャ側及び消費者に面するクロージャ側を含む、末端クロージャストックを提供することと、末端クロージャストックの製品に面するクロージャ側にポリマーフィルムを積層することと、末端クロージャストックから末端クロージャを形成することと、当該本体を末端クロージャで封止し、封止容器を提供することと、を含む、方法もまた、本明細書で記載する。
【0009】
場合によっては、ポリマーフィルムはポリエステルフィルム、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを含む。そのため、末端クロージャストックの製品に面するクロージャ側にポリマーフィルムを積層することは、ポリエチレンテレフタレートフィルムに、末端クロージャストックの製品に面するクロージャ側を積層することを含む。場合によっては、末端クロージャストックの製品に面するクロージャ側にポリマーフィルムを積層することは、ポリマーフィルムを少なくとも200℃の温度まで加熱することと、末端クロージャストックの製品に面するクロージャ側にポリマーフィルムを接触させることと、ポリマーフィルムを、1秒~30秒間、少なくとも200℃の温度で維持することと、を含む。特定の実施例では、本方法はさらに、封止容器をアニールすることを含み、封止容器をアニールすることは、ポリマーフィルムの温度を、ポリマーフィルムを、封止容器の表面質感まで溶融するのに十分な期間上げることを含む。例えば、封止容器をアニールすることは、ポリマーフィルムの温度を少なくとも230℃まで上げることを含むことができる。場合によっては、封止容器をアニールすることにより、本体のポリマーフィルムが末端クロージャのポリマーフィルムに結合する。
【0010】
いくつかの実施例では、末端クロージャを形成することは、開口容易性クロージャ、剥離性クロージャ、飲料クロージャ、小型てこクロージャ、衛生クロージャ、エアゾールバルブキャップクロージャ、プルタブクロージャ、再封止可能型クロージャ、びんロールオン改ざん防止(ROPP)クロージャ、またはこれらのいずれかの組合せを形成することを含む。特定の態様では、本体を末端クロージャで封止することは、ポリマーフィルムを本体と接触させ、気密クロージャを提供することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本明細書に記載する金属容器封止構成を現した概略図である。
図2】本明細書に記載する封止金属容器構成を現した概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
容器(例えば、金属及びガラス容器)用の改良された末端クロージャ、ならびにその調製方法を本明細書で開示する。本明細書に記載する末端クロージャは、既存の容器、及びその調製法方法に関連する問題に対処する。例えば、本明細書に記載する容器用の末端クロージャは、既存の容器よりもエネルギー消費を少なくして、低コストで調製することができる。さらに、本明細書に記載する末端クロージャは、吹き付けを必要とすることなく塗布されるライナーを含むため、末端クロージャの調製方法は、位置合わせ不良及び過剰吹き付けなどの、コンパウンド塗布問題を被らない。さらに、金属容器で使用するための、本明細書に記載する末端クロージャは連続性であり(即ち、末端クロージャ全体を覆い)、持続可能性である。
【0013】
容器は、本体部分と、末端クロージャと、を含む。末端クロージャは、末端クロージャの製品側に取り付けられた積層ポリマーフィルムを含む。容器が封止される(例えば、継ぎ合わせされる)場合、末端クロージャの製品側に取り付けられた積層ポリマーフィルムは、本体の製品側(または、いくつかの実施例において、本体の製品側に提供されるコーティング)に接し、末端クロージャライナーを提供する。
【0014】
定義及び説明
本明細書で使用される場合、「発明」、「その発明」、「この発明」及び「本発明」という用語は、本特許出願の主題及び以下の特許請求の範囲のすべてを広く指すことが意図されている。これらの用語を含む記載は、本明細書で説明する主題を限定する、または以下の特許請求の範囲の意味や範囲を限定するものではないと理解されるべきである。
【0015】
この説明では、「シリーズ」または「5xxx」などのアルミニウム業界の呼称で識別される合金を参照している。アルミニウム及びその合金の命名及び識別に最も一般的に使用されている番号指定システムの理解のためには、いずれもアルミニウム協会によって発行されている「International Alloy Designations and Chemical Composition Limits for Wrought Aluminum and Wrought Aluminum Alloys」または「Registration Record of Aluminum Association Alloy Designations and Chemical Compositions Limits for Aluminum Alloys in the Form of Castings and Ingot」を参照されたい。
【0016】
アルミニウム合金は、合金の総重量に基づいた重量パーセント(重量%)での元素組成の観点から本明細書に記載されている。各合金の特定の例では、残部はアルミニウムであり、不純物の合計の最大重量%が、0.15%である。
【0017】
本出願では、合金の質別または調質に対する言及がなされる。最も一般的に使用されている合金質別の記述を理解のために、「American National Standards(ANSI)H35 on Alloy and Temper Designation Systems」を参照されたい。F調質または質別は、製作されたままのアルミニウム合金を指す。O調質または質別は、アニール後のアルミニウム合金を指す。本明細書ではH質別とも呼ばれるHxx調質または質別は、熱処理(例えば、アニーリング)の有無にかかわらず、冷間圧延後のアルミニウム合金を指す。好適なH質別としては、HX1、HX2、HX3、HX4、HX5、HX6、HX7、HX8、またはHX9質別が挙げられる。例えば、アルミニウム合金は冷間圧延した場合に、可能なH19質別となり得る。さらなる例では、アルミニウム合金を冷間圧延し、かつアニーリングして、可能なH23質別となり得る。
【0018】
本明細書で使用される場合、「鋳造金属品」、「鋳造物品」などの用語は交換可能であり、直接冷却鋳造(直接冷却同時鋳造を含む)または半連続鋳造、連続鋳造(例えば、ツインベルトキャスター、ツインロールキャスター、ブロックキャスター、またはその他任意の連続キャスターの利用を含む)、電磁鋳造、ホットトップキャスティング、またはその他の鋳造方法により製造される製造物を言及する。
【0019】
本明細書で使用する場合、プレートは一般に、約15mmを超える厚さを有する。例えば、プレートとは、約15mm超、約20mm超、約25mm超、約30mm超、約35mm超、約40mm超、約45mm超、約50mm超、約100mm超、または最大約200mmの厚みを有するアルミニウム製造物を意味することができる。
【0020】
本明細書で使用する場合、シート(シートプレートとも呼ばれる)とは一般的に、約4mm~約15mmの厚みを有する。例えば、シェートは、約4mm、約5mm、約6mm、約7mm、約8mm、約9mm、約10mm、約11mm、約12mm、約13mm、約14mm、または約15mmの厚さを有し得る。
【0021】
本明細書で使用される場合、シートは一般に、約4mm未満の厚さを有するアルミニウム製品を指す。例えば、シートは、約4mm未満、約3mm未満、約2mm未満、約1mm未満、約0.5mm未満、または約0.3mm未満、(例えば、約0.2mm)の厚みを有し得る。
【0022】
本明細書で使用される場合、「a」、「an」、または「the」の意味は、文脈が明確に別途指示しない限り、単数形及び複数形の言及を含む。
【0023】
本明細書で使用される場合、「室温」の意味は、約15℃~約30℃の温度、例えば、約15℃、約16℃、約17℃、約18℃、約19℃、約20℃、約21℃、約22℃、約23℃、約24℃、約25℃、約26℃、約27℃、約28℃、約29℃、または約30℃を含み得る。
【0024】
本明細書に開示の範囲は全て、あらゆる終点、及び、それらに包含される任意のあらゆる部分範囲を包含すると理解されるべきである。例えば、記載された範囲「1~10」は、1の最小値~10の最大値の間の(且つ包含的な)ありとあらゆる部分範囲を含むと考えられるべきであり、すなわち、全ての部分範囲は、1以上の最小値、例えば、1~6.1から始まり、10以下の最大値、例えば、5.5~10で終わる。
【0025】
本明細書で使用する場合、用語「ポリマー」は、ホモポリマー及びコポリマーを含む。ホモポリマーとは、単一の重合性モノマーに由来するポリマーを意味する。コポリマーとは、2またはそれ以上の重合性モノマーに由来するポリマーを意味する。
【0026】
容器
封止可能な開口部を有する本体(例えば、金属容器本体またはガラスびん本体)と、製品に面する本体側(例えば、内側)と、消費者に面する本体側(例えば、外側)と、を含む、金属またはガラス容器を、本明細書で記載する。金属またはガラス容器は、製品に面するクロージャ側と、消費者に面するクロージャ側と、を有する末端クロージャをさらに含む。封止可能な開口部は末端クロージャを受けるように構成され、同様に、末端クロージャは封止可能な開口部を係合するように構成される。
【0027】
金属容器は、任意の好適な金属物品から調製することができる。いくつかの実施例では、金属容器は、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム系物質、チタン、チタン系物質、銅、銅系物質、鋼鉄、鋼鉄系物質、青銅、青銅系物質、真鍮、真鍮系物質、複合材料、複合材料で使用されるシート、または任意の他の好適な金属もしくは金属の組合せを含む。金属物品は、モノリシック材料、ならびにロールボンド材料、クラッド材料、複合材料(限定されないが、炭素繊維含有材料など)などの非モノリシック材料、または他の様々な材料を含み得る。いくつかの例では、金属容器を調製するために使用した金属物品は、金属コイル、金属片、金属プレート、金属シート、金属ビレット、金属インゴットなどであることができる。場合によっては、本明細書に記載の方法は、非金属物品に適用することができる。
【0028】
場合によっては、金属容器の調製に使用するための金属物品は、1xxxシリーズアルミニウム合金、3xxxシリーズアルミニウム合金、または5xxxシリーズアルミニウム合金などのアルミニウム合金である。非限定例として、例示的な1xxxシリーズアルミニウム合金としては、AA1100、AA1100A、AA1200、AA1200A、AA1300、AA1110、AA1120、AA1230、AA1230A、AA1235、AA1435、AA1145、AA1345、AA1445、AA1150、AA1350、AA1350A、AA1450、AA1370、AA1275、AA1185、AA1285、AA1385、AA1188、AA1190、AA1290、AA1193、AA1198、及びAA1199を挙げることができる。
【0029】
非限定例として、例示的な3xxxシリーズアルミニウム合金としては、AA3002、AA3102、AA3003、AA3103、AA3103A、AA3103B、AA3203、AA3403、AA3004、AA3004A、AA3104、AA3204、AA3304、AA3005、AA3005A、AA3105、AA3105A、AA3105B、AA3007、AA3107、AA3207、AA3207A、AA3307、AA3009、AA3010、AA3110、AA3011、AA3012、AA3012A、AA3013、AA3014、AA3015、AA3016、AA3017、AA3019、AA3020、AA3021、AA3025、AA3026、AA3030、AA3130、及びAA3065を挙げることができる。
【0030】
非限定的な例示的な5xxxシリーズアルミニウム合金としては、AA5005、AA5005A、AA5205、AA5305、AA5505、AA5605、AA5006、AA5106、AA5010、AA5110、AA5110A、AA5210、AA5310、AA5016、AA5017、AA5018、AA5018A、AA5019、AA5019A、AA5119、AA5119A、AA5021、AA5022、AA5023、AA5024、AA5026、AA5027、AA5028、AA5040、AA5140、AA5041、AA5042、AA5043、AA5049、AA5149、AA5249、AA5349、AA5449、AA5449A、AA5050、AA5050A、AA5050C、AA5150、AA5051、AA5051A、AA5151、AA5251、AA5251A、AA5351、AA5451、AA5052、AA5252、AA5352、AA5154、AA5154A、AA5154B、AA5154C、AA5254、AA5354、AA5454、AA5554、AA5654、AA5654A、AA5754、AA5854、AA5954、AA5056、AA5356、AA5356A、AA5456、AA5456A、AA5456B、AA5556、AA5556A、AA5556B、AA5556C、AA5257、AA5457、AA5557、AA5657、AA5058、AA5059、AA5070、AA5180、AA5180A、AA5082、AA5182、AA5083、AA5183、AA5183A、AA5283、AA5283A、AA5283B、AA5383、AA5483、AA5086、AA5186、AA5087、AA5187、及びAA5088を挙げることができる。
【0031】
容器クロージャ
いくつかの非限定例では、本明細書に記載する末端クロージャは、アルミニウム缶末端ストック(CES)製品である。本明細書で使用する場合、CESとは、アルミニウム缶に対してクロージャとして機能する形状に形成されたアルミニウム合金を意味する。場合によっては、クロージャは、消費者により破壊され、缶末端に開口部を形成し、その缶の中に貯蔵されている任意の製品を想起させることができる、印付きオリフィスを含むことができる。いくつかの非限定例では、末端クロージャは、開口容易性クロージャ(例えば、プルタブクロージャ)、剥離性クロージャ(例えば、薄型ホイルクロージャ)、飲料クロージャもしくはシーム(例えば、二重シーム)、小型てこクロージャ(例えば、ドラムクロージャもしくはペイント缶クロージャ)、衛生クロージャ(例えば、缶オープナーなどで切断されることで開けられるクロージャ)、エアゾールバルブキャップクロージャ、プルタブクロージャ、任意の好適な容器末端クロージャ、またはこれらのいずれかの組合せであることができる。場合によっては、クロージャは再封止可能型クロージャであることができる。例えば、再封止可能型クロージャは、ねじ付きクロージャ(例えば、ツイストオフキャップ)、びんロールオン改ざん防止クロージャ、クランプクロージャ、ヒンジ式クロージャ、スナップ式クロージャ、またはこれらのいずれかの組合せであることができる。
【0032】
容器本体
いくつかの非限定例では、金属またはガラス容器は、円筒、立方体、直方体、球体、円錐、四面体、角錐、任意の他の好適な3次元(3-D)形状、またはこれらのいずれかの組合せを含む、任意の好適な本体形状を有することができる。したがって、CES製品を形成して、容器本体用クロージャを形成するのに好適な任意の形状にすることができる。例えば、容器本体用クロージャは、円板(例えば、円筒を封止するための)、正方形(例えば、立方体を封止するための)、矩形(例えば、直方体を封止するための)、半球(例えば、球体を封止するための)、円錐頂部(例えば、円錐を封止するための)、四面体頂部(例えば、四面体を封止するための)、角錐頂部(例えば、角錐を封止するための)、本体に相補的である任意の好適なクロージャ(例えば、互いに結合したときに完全な本体の形状となるクロージャ)、またはこれらのいずれかの組合せであることができる。
【0033】
容器は、飲料缶(例えば、ソーダ缶、水用缶、アルコール飲料缶、任意の加圧式飲料缶、もしくは任意の非加圧式飲料缶)、ガラスびん(例えば、水用びん、ソーダびん、アルコール飲料びん、化学貯蔵びんなど)、食品貯蔵缶(例えば、缶詰野菜用缶、缶詰肉用缶、サーディン用缶、ペットフード用缶、もしくは任意の非常用食料備蓄缶)、エアゾール缶(例えば、調理用吹き付け缶、ヘアスプレー缶、潤滑剤缶、もしくはホイップ製品缶)、化学貯蔵缶(例えば、弱酸性貯蔵缶、弱塩基性貯蔵缶、溶剤貯蔵缶、もしくは、ポリマーフィルムを分解しない化学物質などの、ポリマーフィルムライナーと共に用いるのに好適な任意の化学物質)、任意の好適な金属容器、またはこれらのいずれかの組合せであることができる。
【0034】
容器ライナー
バリアは、缶の中で貯蔵される製品を、例えば、アルミニウム缶のアルミニウム合金の接触から防ぐために必要である。さらに、バリアは、金属容器を封止するときに作製されるシーム(例えば、アルミニウム飲料缶の開口可能な末端を中心に作製されるシーム)まで延びる必要があり、これにより、製品がアルミニウム合金に曝されるリスクが著しく低下する。バリアは、金属容器からの二酸化炭素(例えば、金属容器が炭酸飲料を含有する場合)、及び/または窒素ガス(例えば、金属容器が窒素注入飲料を含有する場合)の放出を防ぐ役割を果たすことができる。バリアは、酸素の金属容器への侵入もまた防止することができる。いくつかの非限定例では、金属容器本体は、製品に面する側(例えば、内部に面する側、即ち内側)であって、当該側の上に配置されたコーティングを有する、側を有する。
【0035】
本明細書に記載のように、上記CES製品から作製した末端クロージャは、製品に面する側であって、当該側の上に積層されたポリマーフィルムを有する、側を有する。そのため、金属容器本体は、末端クロージャを受けるように構成されている。さらに、末端クロージャは、金属容器本体を係合するように構成されている。例えば、図1に示すように、シーミング構成100において、金属容器本体110はリップ120を有することができ、末端クロージャ130は、突出縁、例えば、リップ120の周りを包むように構成されたカール140を有することができる。シーミング工程において、リップ120の周りをカール140で包むことにより、クロージャ(例えば、アルミニウム飲料缶のシーム)がもたらされる。
【0036】
比較例において、シーミング工程の前に、上述したコンパウンドをカール140内に吹き付け、上記のバリアを付与する。コンパウンドをカール140内に吹き付けることにより、高コスト、コンパウンドの配置問題(調整不良により製品がダメになること、ならびに、製品が金属に接触してしまう及び/またはガスが容器から逃れてしまう過剰吹き付け)、コンパウンドの硬化と関連する、エネルギー及び経済的コスト、揮発性有機化合物(例えば溶剤)の存在、塩素含有ポリマー(例えばポリ塩化ビニル)の使用、ならびに、装置の維持と関連する、エネルギー及び経済的コストを含む、上述した問題がもたらされ得る。
【0037】
本明細書に記載のように、上にポリマーフィルムが積層されたCES製品の例において、容器本体150の製品側は、末端クロージャ160の製品側上で、積層ポリマーフィルムと接するように構成されている。いくつかの例では、末端クロージャ160の製品側上の、積層ポリマーフィルムは、容器本体150の製品側と接するように構成されている。例えば、末端クロージャ160の製品側上の、積層ポリマーフィルムは、リップ120に接するカール140の任意の部分が、積層ポリマーフィルムを含有するように、カール140まで延びることができる。したがって、末端クロージャ160の製品に面する側条に積層されたポリマーフィルムを有する末端クロージャ130で容器を封止することにより、図2に示すように、シーム200を中心に、末端クロージャライナーがさらに提供される。図2の例において、末端クロージャ130及び金属容器本体110は、シーム200をもたらすシーミングプロセスに供された。カール140は、リップ120を中心に包まれ、カール140及びリップ120は圧縮され、シーム200がもたらされた。
【0038】
いくつかの例では、ポリマーフィルムは、天然ポリマーまたは合成ポリマーを含むことができる。いくつかの非限定例では、ポリマーフィルムはホモポリマーまたはコポリマーから調製することができる。好適なホモポリマーとしては、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET))、エポキシ、ポリウレタン、ポリビニル、ポリアクリル、ポリアミド、ポリオレフィン、及びシリコーンが挙げられる。場合によっては、ポリエステルはホットメルトポリエステルであることができる。場合によっては、ポリマーフィルムはコポリマーを含むことができる。本明細書に記載する好適なコポリマーとしては、ブロックコポリマー、ランダムコポリマー、グラフトコポリマー、コポリマーブレンド、統計学的コポリマー、周期コポリマー、交互コポリマー、星状コポリマー、スターブロックコポリマー、及び/またはこれらのいずれかの組合せが挙げられる。コポリマーは、頭-頭コポリマーとして、及び/または頭-尾コポリマーとして構成されることができる。コポリマーは、任意の好適な構造を有することができるか、または、任意の好適なその異性体(例えば、cis異性体もしくはtrans異性体)であることができる。
【0039】
所望により、ポリマーフィルムはポリエステルフィルムであることができる。場合によってはポリエステルフィルムはホットメルトポリエステルフィルムであることができる。所望により、ポリマーフィルムはポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムであることができる。いくつかの例では、PETフィルムは、エチレングリコール、テレフタル酸、またはテレフタレート含有化合物、及び所望により、1またはそれ以上のさらなるコモノマーに由来するポリマーを含む。1またはそれ以上のさらなるコモノマーを使用して、溶融温度などのフィルムの性質を調整することができる。さらなるコモノマーとして使用するための、例示的なコモノマーとしては、2~3例挙げると、イソフタル酸、ブチレンジオール、2-メチル-1,3プロパンジオール、フタレート、1,8-ナフタレンジカルボキシレート、及び1,8-アントラセンジカルボキシレートを挙げることができる。所望により、ポリマーフィルムはポリエチレンナフタレートフィルムを含む。
【0040】
ポリマーフィルムとして使用するのに好適なポリマーは、約10,000グラム/モル(g/mol)~約500,000g/molの、コポリマーの重量平均分子量(M)を有することができる。例えば、Mは、約20,000g/mol~約400,000g/mol;約30,000g/mol~約300,000g/mol;または約40,000g/mol~約100,000g/mol、またはこれらの間の任意の値であることができる。例えば、Mは、10,000g/mol、20,000g/mol、30,000g/mol、40,000g/mol、50,000g/mol、60,000g/mol、70,000g/mol、80,000g/mol、90,000g/mol、100,000g/mol、110,000g/mol、120,000g/mol、130,000g/mol、140,000g/mol、150,000g/mol、160,000g/mol、170,000g/mol、180,000g/mol、190,000g/mol、200,000g/mol、210,000g/mol、220,000g/mol、230,000g/mol、240,000g/mol、250,000g/mol、260,000g/mol、270,000g/mol、280,000g/mol、290,000g/mol、300,000g/mol、310,000g/mol、320,000g/mol、330,000g/mol、340,000g/mol、350,000g/mol、360,000g/mol、370,000g/mol、380,000g/mol、390,000g/mol、400,000g/mol、410,000g/mol、420,000g/mol、430,000g/mol、440,000g/mol、450,000g/mol、460,000g/mol、470,000g/mol、480,000g/mol、490,000g/mol、または500,000g/molであることができる。
【0041】
特定の態様では、ポリマーフィルムは、最大約500マイクロメートル(μm)(例えば、約1μm~約400μm、約2μm~約300μm、約3μm~約200μm、約4μm~約100μm、約5μm~約50μm、約4μm~約35μm、約6μm~約22μm、約9μm~約18μm、約12μm~約15μm、約7μm~約21μm、約8μm~約20μm、約9μm~約19μm、約10μm~約18μm、約11μm~約17μm、約12μm~約16μm、または約13μm~約15μm)の厚さを有することができる。例えば、ポリマーフィルムは、約0.5μm、約1μm、約2μm、約3μm、約4μm、約5μm、約6μm、約7μm、約8μm、約9μm、約10μm、約11μm、約12μm、約13μm、約14μm、約15μm、約16μm、約17μm、約18μm、約19μm、約20μm、約21μm、約22μm、約23μm、約24μm、約25μm、約26μm、約27μm、約28μm、約29μm、約30μm、約31μm、約32μm、約33μm、約34μm、約35μm、約36μm、約37μm、約38μm、約39μm、約40μm、約41μm、約42μm、約43μm、約44μm、約45μm、約46μm、約47μm、約48μm、約49μm、約50μm、約51μm、約52μm、約53μm、約54μm、約55μm、約56μm、約57μm、約58μm、約59μm、約60μm、約61μm、約62μm、約63μm、約64μm、約65μm、約66μm、約67μm、約68μm、約69μm、約70μm、約71μm、約72μm、約73μm、約74μm、約75μm、約76μm、約77μm、約78μm、約79μm、約80μm、約81μm、約82μm、約83μm、約84μm、約85μm、約86μm、約87μm、約88μm、約89μm、約90μm、約91μm、約92μm、約93μm、約94μm、約95μm、約96μm、約97μm、約98μm、約99μm、約100μm、約101μm、約102μm、約103μm、約104μm、約105μm、約106μm、約107μm、約108μm、約109μm、約110μm、約111μm、約112μm、約113μm、約114μm、約115μm、約116μm、約117μm、約118μm、約119μm、約120μm、約121μm、約122μm、約123μm、約124μm、約125μm、約126μm、約127μm、約128μm、約129μm、約130μm、約131μm、約132μm、約133μm、約134μm、約135μm、約136μm、約137μm、約138μm、約139μm、約140μm、約141μm、約142μm、約143μm、約144μm、約145μm、約146μm、約147μm、約148μm、約149μm、約150μm、約151μm、約152μm、約153μm、約154μm、約155μm、約156μm、約157μm、約158μm、約159μm、約160μm、約161μm、約162μm、約163μm、約164μm、約165μm、約166μm、約167μm、約168μm、約169μm、約170μm、約171μm、約172μm、約173μm、約174μm、約175μm、約176μm、約177μm、約178μm、約179μm、約180μm、約181μm、約182μm、約183μm、約184μm、約185μm、約186μm、約187μm、約188μm、約189μm、約190μm、約191μm、約192μm、約193μm、約194μm、約195μm、約196μm、約197μm、約198μm、約199μm、約200μm、約201μm、約202μm、約203μm、約204μm、約205μm、約206μm、約207μm、約208μm、約209μm、約210μm、約211μm、約212μm、約213μm、約214μm、約215μm、約216μm、約217μm、約218μm、約219μm、約220μm、約221μm、約222μm、約223μm、約224μm、約225μm、約226μm、約227μm、約228μm、約229μm、約230μm、約231μm、約232μm、約233μm、約234μm、約235μm、約236μm、約237μm、約238μm、約239μm、約240μm、約241μm、約242μm、約243μm、約244μm、約245μm、約246μm、約247μm、約248μm、約249μm、約250μm、約251μm、約252μm、約253μm、約254μm、約255μm、約256μm、約257μm、約258μm、約259μm、約260μm、約261μm、約262μm、約263μm、約264μm、約265μm、約266μm、約267μm、約268μm、約269μm、約270μm、約271μm、約272μm、約273μm、約274μm、約275μm、約276μm、約277μm、約278μm、約279μm、約280μm、約281μm、約282μm、約283μm、約284μm、約285μm、約286μm、約287μm、約288μm、約289μm、約290μm、約291μm、約292μm、約293μm、約294μm、約295μm、約296μm、約297μm、約298μm、約299μm、約300μm、約301μm、約302μm、約303μm、約304μm、約305μm、約306μm、約307μm、約308μm、約309μm、約310μm、約311μm、約312μm、約313μm、約314μm、約315μm、約316μm、約317μm、約318μm、約319μm、約320μm、約321μm、約322μm、約323μm、約324μm、約325μm、約326μm、約327μm、約328μm、約329μm、約330μm、約331μm、約332μm、約333μm、約334μm、約335μm、約336μm、約337μm、約338μm、約339μm、約340μm、約341μm、約342μm、約343μm、約344μm、約345μm、約346μm、約347μm、約348μm、約349μm、約350μm、約351μm、約352μm、約353μm、約354μm、約355μm、約356μm、約357μm、約358μm、約359μm、約360μm、約361μm、約362μm、約363μm、約364μm、約365μm、約366μm、約367μm、約368μm、約369μm、約370μm、約371μm、約372μm、約373μm、約374μm、約375μm、約376μm、約377μm、約378μm、約379μm、約380μm、約381μm、約382μm、約383μm、約384μm、約385μm、約386μm、約387μm、約388μm、約389μm、約390μm、約391μm、約392μm、約393μm、約394μm、約395μm、約396μm、約397μm、約398μm、約399μm、約400μm、約401μm、約402μm、約403μm、約404μm、約405μm、約406μm、約407μm、約408μm、約409μm、約410μm、約411μm、約412μm、約413μm、約414μm、約415μm、約416μm、約417μm、約418μm、約419μm、約420μm、約421μm、約422μm、約423μm、約424μm、約425μm、約426μm、約427μm、約428μm、約429μm、約430μm、約431μm、約432μm、約433μm、約434μm、約435μm、約436μm、約437μm、約438μm、約439μm、約440μm、約441μm、約442μm、約443μm、約444μm、約445μm、約446μm、約447μm、約448μm、約449μm、約450μm、約451μm、約452μm、約453μm、約454μm、約455μm、約456μm、約457μm、約458μm、約459μm、約460μm、約461μm、約462μm、約463μm、約464μm、約465μm、約466μm、約467μm、約468μm、約469μm、約470μm、約471μm、約472μm、約473μm、約474μm、約475μm、約476μm、約477μm、約478μm、約479μm、約480μm、約481μm、約482μm、約483μm、約484μm、約485μm、約486μm、約487μm、約488μm、約489μm、約490μm、約491μm、約492μm、約493μm、約494μm、約495μm、約496μm、約497μm、約498μm、約499μm、もしくは約500μm、またはこれらの間の任意の場所の厚さを有することができる。
【0042】
いくつかの非限定例では、末端クロージャライナーは、窒素ガス、二酸化炭素、酸性物質、アルカリ性物質、溶剤、腐食性物質、または、約1~約14のpH(例えば、約2~約13、約3~約12、約4~約11、約5~約10、約6~約9、または約7~約8)を有する物質に対して耐性を有する(例えば、これらの存在下において分解しない)。例えば、末端クロージャライナーは、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、またはこれらの間の任意の場所のpHを有する物質に対して耐性を有する。場合によっては、末端クロージャライナーは、アルコール液体(例えば、アルコール飲料、溶剤など)に対して耐性を有する。例えば、末端クロージャライナーは、最大約50体積%(vol.%)(例えば、約4vol.%~約40vol.%、約6vol.%~約50vol.%、約8vol.%~約40vol.%、約10vol.%~約35vol.%、約12vol.%~約25vol.%、または約15vol.%~約20vol.%)のアルコールを含有するアルコール液体に対して耐性を有する。例えば、末端クロージャライナーは、約1vol.%、2vol.%、3vol.%、4vol.%、5vol.%、6vol.%、7vol.%、8vol.%、9vol.%、10vol.%、11vol.%、12vol.%、13vol.%、14vol.%、15vol.%、16vol.%、17vol.%、18vol.%、19vol.%、20vol.%、21vol.%、22vol.%、23vol.%、24vol.%、25vol.%、26vol.%、27vol.%、28vol.%、29vol.%、30vol.%、31vol.%、32vol.%、33vol.%、34vol.%、35vol.%、36vol.%、37vol.%、38vol.%、39vol.%、40vol.%、41vol.%、42vol.%、43vol.%、44vol.%、45vol.%、46vol.%、47vol.%、48vol.%、49vol.%、または50vol.%の量のアルコールを含有するアルコール液体に対して耐性を有する。
【0043】
特定の態様では、末端クロージャライナーは、最大約4年(例えば、最大約6ヶ月、最大約12ヶ月、最大約18ヶ月、最大約24ヶ月、最大約36ヶ月、または最大約48ヶ月)の、製品の貯蔵寿命をもたらす。例えば、本明細書に記載する末端クロージャライナーは、最大約1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、12ヶ月、13ヶ月、14ヶ月、15ヶ月、16ヶ月、17ヶ月、18ヶ月、19ヶ月、20ヶ月、21ヶ月、22ヶ月、23ヶ月、24ヶ月、25ヶ月、26ヶ月、27ヶ月、28ヶ月、29ヶ月、30ヶ月、31ヶ月、32ヶ月、33ヶ月、34ヶ月、35ヶ月、36ヶ月、37ヶ月、38ヶ月、39ヶ月、40ヶ月、41ヶ月、42ヶ月、43ヶ月、44ヶ月、45ヶ月、46ヶ月、47ヶ月、または48ヶ月の、製品の貯蔵寿命を提供する。場合によっては、末端クロージャライナーは、利用できるようになってからなるべく速く、またはその直後に消費される製品(例えば、1ヶ月未満、例えば0ヶ月の貯蔵寿命を有する製品)に好適である。
【0044】
作製プロセス
いくつかの非限定例では、積層末端クロージャは、本明細書に記載するプロセスを使用して製造することができる。本プロセスは、末端クロージャの1またはそれ以上の側で実施して、少なくとも1つの、製品に面する側に有利に積層される末端クロージャをもたらすことができる。本明細書に記載のように、場合によっては、末端クロージャは、本明細書で開示したプロセスを用いて積層した、製品に面する側と、標準的なラッカー塗装技術を用いてラッカー塗装をした、消費者に面する側と、を含むことができる。本プロセスは、(1)金属容器本体(例えば、コーティング上の吹き付け、積層フィルム、化学蒸着ライナー、物理蒸着ライナー、アプリケータにより塗布されたライナー、またはこれらのいずれかの組合せといった保護層でコーティングされた製品に面する本体側を有する、金属容器本体)を提供する工程と、(2)末端クロージャストックであって、当該末端クロージャストックが製品に面するクロージャ側と、消費者に面するクロージャ側と、を含む、末端クロージャストックを提供する工程と、(3)末端クロージャストックの製品に面するクロージャ側にポリマーフィルムを積層する工程と、(4)末端クロージャストックから末端クロージャを形成する工程と、(5)当該本体を末端クロージャで封止し、封止金属容器を提供する工程と、を含むことができる。特定の例において、本プロセスは、金属容器用の気密クロージャ(例えば、約10-6ミリバール-リットル/秒(mbar l/s)未満、約10-5mbar l/s未満、約10-4mbar l/s未満、約10-3mbar l/s未満、約10-2mbar l/s未満、約10-1mbar l/s未満、またはこれらの間の任意の場所の空気漏れ速度を有するクロージャ)を提供する。
【0045】
洗浄
いくつかの態様では、本プロセスは、コーティング前に末端クロージャストックを洗浄することを含むことができる。場合によっては、末端クロージャストックは、酸処理剤で洗浄される。例えば、洗浄プロセスは、硫酸(HSO)、フッ化水素酸(HF)、リン酸(HPO)、硝酸(HNO)、塩酸(HCl)、臭化水素酸(HBr)、過塩素酸(HClO)、ヨウ化水素酸(HI)、ホウ酸(HBO)、及び/またはこれらのいずれかの組合せを含む酸処理剤を含むことができる。場合によっては、末端クロージャストックは、アルカリ(即ち、塩基)処理剤で洗浄される。例えば、洗浄プロセスは、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、水酸化カルシウム(Ca(OH))、またはこれらのいずれかの組合せを含むアルカリ処理剤を含むことができる。場合によっては、末端クロージャストックは、アルカリ有機化合物(即ち、有機塩基)処理剤で洗浄される。例えば、洗浄プロセスは、バリウムtert-ブトキシド(C18BaO)、水酸化コリン(C15NO)、ジエチルアミン(C11N)、ジメチルアミン(CN)、エチルアミン(CN)、メチルアミン(CHN)、ピペリジン(C11N)、及び/またはこれらのいずれかの組合せを含む有機塩基処理剤を含むことができる。この洗浄処理は、末端クロージャストックの表面上の、あらゆる酸化アルミニウムまたは水酸化物層(例えば、アルミニウム合金片)を低下させる、及び/または取り除くことができる。
【0046】
任意の前処理
所望により、本プロセスは、変換層による末端クロージャストックの前処理を含むことができる。場合によっては、この変換層は、三価クロム(Cr(III))及びホスフェートの化合物を含むことができる。場合によっては、この変換層は、チタン及びジルコニウム(Ti/Zr)の化合物を含むことができる。この任意の変換層は、接着性の向上、低温殺菌後の白化の抑制、及び、酢酸またはクエン酸などの酸に曝露された際の腐食耐性を付与することができる。場合によっては、末端クロージャストックは、製品側(例えば、内側に面する側)、及び/または消費者側(例えば、外側に面する側)に位置する、1または2以上の任意の変換層を含むことができる。
【0047】
所望により、本プロセスは、接着促進剤を末端クロージャストックに塗布することを、さらに含むことができる。接着促進剤は、任意の下流コーティング工程において、接着性の向上を付与することができる。本プロセスで使用するのに好適な接着促進剤としては、シラン系化学物質、チタン/ジルコニウム(Ti/Zr)系化学物質、及びポリマー系化学物質が挙げられる。接着促進剤は、ディップコーティング、バーコーティング、ロールコーティング、スピンコーティング、スプレーコーティング、スクリーンコーティング、ドロップコーティングにより、または任意の他の好適なコーティング技術を使用して塗布することができる。末端クロージャストックが変換層で前処理されている場合、変換層で前処理された末端クロージャストックは、上記の接着促進剤でさらにコーティングすることができる。
【0048】
積層
いくつかの例では、本プロセスは、接着促進剤で任意にコーティングされ、かつ、変換層で任意に前処理された末端クロージャストックを積層する工程をさらに含む。場合によっては、末端クロージャストックは接着促進剤及び/または変換層で前処理されていない。積層工程は、ポリマーフィルムが軟性かつ粘着性となる温度までポリマーフィルムを加熱することと、加熱したポリマーフィルムを、少なくとも末端クロージャストックの製品に面する側に塗布することと、合わせた末端クロージャストックとポリマーフィルムを、所望により、ポリマーフィルムが、少なくとも部分的に粘稠となり、末端クロージャストックの製品に面する側を湿らすことができるように、アニーリング温度まで加熱することと、を含むことができる。いくつかの例では、ポリマーフィルムはポリエステル、エポキシ、ポリウレタン、ポリビニル、ポリアクリル酸、ポリアミド、ポリオレフィン、及びシリコーンを含むことができる。例えば、ポリマーフィルムはポリエチレンテレフタレート(PET)であることができる。所望により、ポリマーフィルムは単一層であることができるか、または、様々なフィラー及び添加剤(例えば着色剤)を含有する、または含有しない、異なるポリマーの複数層からなることができる。場合によっては、ポリマーフィルムは、さらなるコモノマー(例えば、イソフタル酸)を含むPETであることができる。
【0049】
場合によっては、末端クロージャストック及び/またはポリマーフィルムは、ポリマーフィルムが少なくとも部分的に粘稠となり、末端クロージャストックの製品に面する側を湿らすことが可能となるような温度まで加熱することができ、これにより、フィルム接着性を十分に改善して、性能の増加をもたらすことができる。例えば、末端クロージャストックは、ポリマーフィルムが末端クロージャストックと接する際に、熱がポリマーフィルムに移動し、これによってポリマーフィルムが加熱されるように加熱することができる。場合によっては、ポリマーフィルムは、末端クロージャストックに接する前に、ポリマーフィルムが末端クロージャストックに接する前に少なくとも部分的に粘稠となるように、加熱される。特定の態様では、末端クロージャストック及びポリマーフィルムは共に、ポリマーフィルムが末端クロージャストックに接する前に加熱される。
【0050】
ポリマーフィルムの溶融温度付近の、またはこれを上回る温度で積層をすることにより、フィルムが、あらゆる任意の変換層(複数可)、及び/または任意の接着促進剤を含む、末端クロージャストックのトポグラフィーに流れ込む(即ち、ポリマーフィルムが末端クロージャストックを湿らす)ことができる。したがって、末端クロージャストックとポリマーフィルムとの接着性は、機械的結合、ファンデルワールス力、極性-極性相互作用、または、末端クロージャストックと、任意の変換層及び/もしくは任意の接着促進剤層、ならびに、末端クロージャストックに積層されるポリマーフィルムとの密接な接触により開始される、任意の好適なメカニズムにより改善される。いくつかの例では、末端クロージャストック及び/またはポリマーフィルムは、ポリマーフィルムが塗布された後で、少なくとも200℃(例えば約200℃~約280℃)の温度まで加熱される。例えば、末端クロージャストックは、約210℃~約280℃、約215℃~約280℃、約220℃~約275℃、約225℃~約270℃、約230℃~約265℃、約235℃~約275℃、約240℃~約270℃、約245℃~約265℃、または約250℃~約260℃の温度まで加熱することができる。例えば、末端クロージャストックは、約200℃、201℃、202℃、203℃、204℃、205℃、206℃、207℃、208℃、209℃、210℃、211℃、212℃、213℃、214℃、215℃、216℃、217℃、218℃、219℃、220℃、221℃、222℃、223℃、224℃、225℃、226℃、227℃、228℃、229℃、230℃、231℃、232℃、233℃、234℃、235℃、236℃、237℃、238℃、239℃、240℃、241℃、242℃、243℃、244℃、245℃、246℃、247℃、248℃、249℃、250℃、251℃、252℃、253℃、254℃、255℃、256℃、257℃、258℃、259℃、260℃、261℃、262℃、263℃、264℃、265℃、266℃、267℃、268℃、269℃、270℃、271℃、272℃、273℃、274℃、275℃、276℃、277℃、278℃、279℃、または280℃まで加熱することができる。
【0051】
加熱後、末端クロージャストック及び/またはポリマーフィルムは、約1秒~約30秒(例えば、約5秒~約25秒、約10秒~約20秒、約5秒~約30秒、または約10秒~約30秒)間、少なくとも200℃~約280℃の温度で維持することができる。例えば、末端クロージャストック及び/またはポリマーフィルムは、約1秒、約2秒、約3秒、約4秒、約5秒、約6秒、約7秒、約8秒、約9秒、約10秒、約11秒、約12秒、約13秒、約14秒、約15秒、約16秒、約17秒、約18秒、約19秒、約20秒、約21秒、約22秒、約23秒、約24秒、約25秒、約26秒、約27秒、約28秒、約29秒、または約30秒間、少なくとも200℃~約280℃の温度で維持することができる。
【0052】
いくつかの非限定例では、積層末端クロージャストックは、積層プロセスからアニールプロセス(例えば、アニール表面)に直接通される。場合によっては、積層末端クロージャストックは、積層プロセスからラッカー塗布システムに直接通され、その後、アニールプロセス(例えば、アニール表面)に通される。場合によっては、アニールは実施されない。
【0053】
形成及び封止
場合によっては、末端クロージャストックは、任意の好適な形状のクロージャに形成することができる。例えば、末端クロージャストックは、開口容易性クロージャ(例えば、プルタブクロージャ)、剥離性クロージャ(例えば、薄型ホイルクロージャ)、飲料クロージャ、小型てこクロージャ(例えば、ドラムクロージャもしくはペイント缶クロージャ)、衛生クロージャ(例えば、缶オープナーなどで切断されることで開けられるクロージャ)、エアゾールバルブキャップクロージャ、再封止可能型クロージャ、びんロールオン改ざん防止クロージャ、任意の好適な容器末端クロージャ、またはこれらのいずれかの組合せに形成し、積層末端クロージャをもたらすことができる。
【0054】
いくつかの例では、積層末端クロージャは、以前に調製した容器本体(例えば、以前に形成されコーティングされた容器本体)に取り付けられる。末端クロージャを取り付けることで、製品が容器の中で封入される。本明細書に記載のように、容器本体は末端クロージャを受けるように構成され、容器本体の製品側が、末端クロージャの製品側の積層ポリマーフィルムと接し、これにより末端クロージャライナーがもたらされる。
【0055】
所望により、封止容器はアニールされ、容器本体の製品側の積層ポリマーフィルムを、末端クロージャの製品側の積層ポリマーフィルムに結合する。例えば、末端クロージャは、低融点ポリマーフィルム(例えば、約140℃の融点を有するポリアミドフィルム)により積層されることができ、封止容器は、末端クロージャの製品側の積層ポリマーフィルムが、少なくとも部分的に流動し、容器本体の製品に面する側においてコーティングに結合することができるように、アニール温度(例えば、本実施例においては130℃)まで加熱することができる。末端クロージャの製品側の積層ポリマーフィルムを、例えば、容器本体の製品側の積層ポリマーフィルムに結合することにより、本明細書に記載する末端クロージャライナーがもたらされる。
【0056】
例示された実施形態を含む実施形態の前述の説明は、例示及び説明の目的のためにのみ提示されており、網羅的であること、または開示された正確な形態に限定することを意図するものではない。多数の変形、適応、及びそれらの使用が、当業者には明らかとなろう。以下の実施例は、本発明をさらに説明するのに役立つが、しかし同時に、そのいかなる限定も構成しない。これに対して、本明細書の説明を読んだ後に、本発明の趣旨から逸脱することなく当業者らにそれ自体を示唆し得る、種々の実施形態、それらの修正及び均等物が用いられ得ると明らかに理解されるべきである。
【0057】
実例
実例1は、封止可能な開口部、製品に面する本体側、及び消費者に面する本体側を含む本体と、製品に面するクロージャ側及び消費者に面するクロージャ側を含む末端クロージャと、を含む容器であって、封止可能な開口部が、末端クロージャを受けるように構成され、製品に面するクロージャ側が、積層フィルムを含み、製品に面するクロージャ側上の積層フィルムが、末端クロージャライナーを提供する、製品に面する本体側と接する、容器である。
【0058】
実例2は、容器が飲料缶、びん、食品貯蔵缶、エアゾール缶、または化学貯蔵缶を含む、任意の先行または後続実例に記載の容器である。
【0059】
実例3は、容器が、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム系物質、チタン、チタン系物質、銅、銅系物質、鋼鉄、鋼鉄系物質、青銅、青銅系物質、真鍮、真鍮系物質、またはこれらのいずれかの組合せを含む金属容器である、任意の先行または後続実例に記載の容器である。
【0060】
実例4は、本体が、ライナー上のスプレー、積層ライナー、化学蒸着ライナー、物理蒸着ライナー、アプリケータにより塗布されたライナー、またはこれらのいずれかの組合せを含む、任意の先行または後続実例に記載の容器である。
【0061】
実例5は、末端クロージャが、開口容易性クロージャ、剥離性クロージャ、飲料クロージャ、小型てこクロージャ、衛生クロージャ、エアゾールバルブキャップクロージャ、プルタブクロージャ、再封止可能型クロージャ、またはこれらのいずれかの組合せを含む、任意の先行または後続実例に記載の容器である。
【0062】
実例6は、末端クロージャが封止可能な開口部を係合するように構成される、任意の先行または後続実例に記載の容器である。
【0063】
実例7は、積層フィルムが天然ポリマー、合成ポリマー、またはこれらのいずれかの組合せを含む、任意の先行または後続実例に記載の容器である。
【0064】
実例8は、末端クロージャライナーが、最大500マイクロメートル厚である、任意の先行または後続実例に記載の容器である。
【0065】
実例9は、末端クロージャライナーが6マイクロメートル厚~40マイクロメートル厚である、任意の先行または後続実例に記載の容器である。
【0066】
実例10は、末端クロージャライナーが8マイクロメートル厚~15マイクロメートル厚である、任意の先行または後続実例に記載の容器である。
【0067】
実例11は、末端クロージャライナーが、1~14のpHを有する物質に対して耐性を有する、任意の先行または後続実例に記載の容器である。
【0068】
実例12は、容器が最大4年の製品貯蔵寿命を付与する、任意の先行または後続実例に記載の容器である。
【0069】
実例13は、任意の先行または後続実例に記載の末端クロージャライナーを有する容器の調製方法であって、封止可能な開口部、製品に面する本体側、及び消費者に面する本体側を含む本体を提供することと、末端クロージャストックであって、当該末端クロージャストックが製品に面するクロージャ側及び消費者に面するクロージャ側を含む、末端クロージャストックを提供することと、末端クロージャストックの製品に面するクロージャ側にポリマーフィルムを積層することと、末端クロージャストックから末端クロージャを形成することと、当該本体を末端クロージャで封止し、封止容器を提供することと、を含む、上記方法である。
【0070】
実例14は、ポリマーフィルムがポリエステルフィルムを含む、任意の先行または後続実例に記載の方法である。
【0071】
実例15は、ポリマーフィルムがポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを含む、任意の先行または後続実例に記載の方法である。
【0072】
実例16は、末端クロージャストックの製品に面するクロージャ側にポリマーフィルムを積層することが、ポリエチレンテレフタレートフィルムに、末端クロージャストックの製品に面するクロージャ側を積層することを含む、任意の先行または後続実例に記載の方法である。
【0073】
実例17は、末端クロージャストックの製品に面するクロージャ側にポリマーフィルムを積層することが、ポリマーフィルムを少なくとも200℃の温度まで加熱することと、末端クロージャストックの製品に面するクロージャ側にポリマーフィルムを接触させることと、ポリマーフィルムを、1秒~30秒間、少なくとも200℃の温度で維持することと、を含む、任意の先行または後続実例に記載の方法である。
【0074】
実例18は、末端クロージャストックから末端クロージャを形成することが、開口容易性クロージャ、剥離性クロージャ、飲料クロージャ、小型てこクロージャ、衛生クロージャ、エアゾールバルブキャップクロージャ、プルタブクロージャ、再封止可能型クロージャ、びんロールオン改ざん防止クロージャ、またはこれらのいずれかの組合せを形成することを含む、任意の先行または後続実例に記載の方法である。
【0075】
実例19は、本体を末端クロージャで封止することが、ポリマーフィルムに本体を接触させることを含む、任意の先行または後続実例に記載の方法である。
【0076】
実例20は、ポリマーフィルムを本体と接触させることで、気密クロージャが提供される、任意の先行または後続実例に記載の方法である。
【0077】
実例21は、封止容器をアニールすることをさらに含み、封止容器をアニールすることが、ポリマーフィルムの温度を、ポリマーフィルムを、容器の表面質感まで溶融するのに十分な期間上げることを含む、任意の先行または後続実例に記載の方法である。
【0078】
実例22は、封止容器をアニールすることが、ポリマーフィルムの温度を少なくとも230℃まで上げることを含む、任意の先行または後続実例に記載の方法である。
【0079】
実例23は、封止容器をアニールすることにより、本体のポリマーフィルムが末端クロージャのポリマーフィルムに結合する、先行実例のいずれかに記載の方法である。
【0080】
上記で引用したすべての特許、刊行物、及び抄録は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。本発明の様々な実施形態は、本発明の様々な目的の達成において記載されている。これらの実施形態は、本発明の原理を例示するに過ぎないことが認識されるべきである。それらの多数の改変及び適応は、以下の特許請求の範囲で定義されるような本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく当業者に容易に明らかになる。
図1
図2