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特許7361853電子書籍表示システムおよび電子書籍表示プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-05
(45)【発行日】2023-10-16
(54)【発明の名称】電子書籍表示システムおよび電子書籍表示プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04815 20220101AFI20231006BHJP
   G06F 3/0483 20130101ALI20231006BHJP
   G02B 30/56 20200101ALI20231006BHJP
   G02F 1/13 20060101ALI20231006BHJP
   G03H 1/22 20060101ALI20231006BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20231006BHJP
   G06F 3/0346 20130101ALI20231006BHJP
【FI】
G06F3/04815
G06F3/0483
G02B30/56
G02F1/13 505
G03H1/22
G06F3/01 570
G06F3/0346 421
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022127657
(22)【出願日】2022-08-10
【審査請求日】2022-08-10
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】520154438
【氏名又は名称】末次 功憲
(74)【代理人】
【識別番号】100140796
【弁理士】
【氏名又は名称】原口 貴志
(72)【発明者】
【氏名】末次 功憲
【審査官】石川 亮
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0004397(US,A1)
【文献】特開平10-154158(JP,A)
【文献】特開2017-182460(JP,A)
【文献】特開2013-029942(JP,A)
【文献】分散協調メディアシリーズ2 ヒューマンマシンインタフェースのデザイン,初版,共立出版株式会社,1997年10月01日,p.153,157
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048-3/04895
G02B 30/56
G02F 1/13
G03H 1/22
G06F 3/01
G06F 3/0346
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
書籍の立体的な像として電子書籍を再生するためのホログラムを生成するホログラム生成部と、
前記ホログラム生成部によって生成された前記ホログラムをSLMに表示させる表示制御部と
を備える電子書籍表示システムであって
前記ホログラムは、前記書籍の実像を再生するためのものであり、
前記電子書籍は、前記書籍の部品の性質の量としての性質量が設定されており、
前記ホログラム生成部は、前記性質量に応じた速度で前記書籍のページがめくれるように前記ホログラムを生成し、
前記電子書籍表示システムは、前記電子書籍に設定されている前記性質量を指示に応じて変更する性質量変更部を備えることを特徴とする電子書籍表示システム。
【請求項2】
書籍の立体的な像として電子書籍を再生するためのホログラムを生成するホログラム生成部と、
前記ホログラム生成部によって生成された前記ホログラムをSLMに表示させる表示制御部と
を備え、
前記ホログラムは、前記書籍の実像を再生するためのものであり、
前記電子書籍は、前記書籍の部品の性質の量としての性質量が設定されており、
前記ホログラム生成部は、前記性質量に応じた速度で前記書籍のページがめくれるように前記ホログラムを生成し、
前記ホログラム生成部は、前記部品の種類が変更されるように前記書籍の見た目を指示に応じて変更する場合に、変更後の見た目に応じた前記性質量を前記電子書籍に設定することを特徴とする電子書籍表示システム。
【請求項3】
前記ホログラムによって再生される前記書籍の実像に対する物体による操作を検出するために、前記書籍の実像の領域における前記物体の、空間上の位置を検出する位置検出部を備え、
前記ホログラム生成部は、前記書籍の実像に対する前記物体による操作が前記位置検出部によって検出された場合に、前記位置検出部によって検出された操作に応じて前記書籍の実像を変更した前記ホログラムを生成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子書籍表示システム。
【請求項4】
前記ホログラム生成部は、前記書籍の見た目を、前記電子書籍が読まれた量に応じた見た目にすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子書籍表示システム。
【請求項5】
前記ホログラム生成部は、前記書籍のページを破る操作が実行された場合に、前記ページが破れた状態の前記ホログラムを生成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子書籍表示システム。
【請求項6】
前記ホログラム生成部は、前記書籍のページを折る操作が実行された場合に、前記ページが折れた状態の前記ホログラムを生成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子書籍表示システム。
【請求項7】
書籍の立体的な像として電子書籍を再生するためのホログラムを生成するホログラム生成部と、
前記ホログラム生成部によって生成された前記ホログラムをSLMに表示させる表示制御部と
をコンピューターに実現させる電子書籍表示プログラムであって、
前記ホログラムは、前記書籍の実像を再生するためのものであり、
前記電子書籍は、前記書籍の部品の性質の量としての性質量が設定されており、
前記ホログラム生成部は、前記性質量に応じた速度で前記書籍のページがめくれるように前記ホログラムを生成し、
前記電子書籍表示プログラムは、前記電子書籍に設定されている前記性質量を指示に応じて変更する性質量変更部を前記コンピューターに実現させることを特徴とする電子書籍表示プログラム。
【請求項8】
書籍の立体的な像として電子書籍を再生するためのホログラムを生成するホログラム生成部と、
前記ホログラム生成部によって生成された前記ホログラムをSLMに表示させる表示制御部と
をコンピューターに実現させ、
前記ホログラムは、前記書籍の実像を再生するためのものであり、
前記電子書籍は、前記書籍の部品の性質の量としての性質量が設定されており、
前記ホログラム生成部は、前記性質量に応じた速度で前記書籍のページがめくれるように前記ホログラムを生成し、
前記ホログラム生成部は、前記部品の種類が変更されるように前記書籍の見た目を指示に応じて変更する場合に、変更後の見た目に応じた前記性質量を前記電子書籍に設定することを特徴とする電子書籍表示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子書籍を表示する電子書籍表示システムおよび電子書籍表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子書籍表示システムとして、携帯端末が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載された携帯端末は、携帯端末の表面に配置されていて電子書籍の誌面画像が表示されるメインタッチパネルと、メインタッチパネルの右側の短辺に沿って配置されていて電子書籍の右の小口の画像が表示される右サイドタッチパネルと、メインタッチパネルの左側の短辺に沿って配置されていて電子書籍の左の小口の画像が表示される左サイドタッチパネルと、携帯端末の裏面における右側の短辺の近傍に、右側の短辺と平行に延在している右感圧センサーと、携帯端末の裏面における左側の短辺の近傍に、左側の短辺と平行に延在している左感圧センサーと、加速度を測定して携帯端末の傾きや動き等の姿勢の変移を検出する加速度センサーとを備える。そして、特許文献1に記載された携帯端末は、右サイドタッチパネルによって検知された使用者の右の親指による入力操作と、左サイドタッチパネルによって検知された使用者の左の親指による入力操作と、右感圧センサーによって検知された使用者の右の人差し指、中指、薬指、小指による携帯端末の裏面からの押圧と、左感圧センサーによって検知された使用者の左の人差し指、中指、薬指、小指による携帯端末の裏面からの押圧と、加速度センサーによって検出された携帯端末の傾きや動き等の姿勢の変移とに基づいて、電子書籍のページ送りを紙媒体の書籍と同様の操作感で行なうことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-182167号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の電子書籍表示システムにおいては、書籍の画像が平面的であるので、書籍の見た目において紙媒体の書籍との違いが大きく、その結果、紙媒体の書籍に親しんでいる者にとって快適に利用することができないという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、電子書籍の利用時の快適性を向上することができる電子書籍表示システムおよび電子書籍表示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の電子書籍表示システムは、書籍の立体的な像として電子書籍を再生するためのホログラムを生成するホログラム生成部と、前記ホログラム生成部によって生成された前記ホログラムをSLMに表示させる表示制御部とを備えることを特徴とする。
【0007】
この構成により、本発明の電子書籍表示システムは、書籍の立体的な像として電子書籍を再生するので、書籍の見た目において紙媒体の書籍との違いを小さくすることができ、その結果、電子書籍の利用時の快適性を向上することができる。
【0008】
本発明の電子書籍表示システムにおいて、前記ホログラムは、前記書籍の実像を再生するためのものであり、前記電子書籍表示システムは、前記ホログラムによって再生される前記書籍の実像に対する物体による操作を検出するために、前記書籍の実像の領域における前記物体の、空間上の位置を検出する位置検出部を備え、前記ホログラム生成部は、前記書籍の実像に対する前記物体による操作が前記位置検出部によって検出された場合に、前記位置検出部によって検出された操作に応じて前記書籍の実像を変更した前記ホログラムを生成しても良い。
【0009】
この構成により、本発明の電子書籍表示システムは、書籍の実像に対する物体による操作が位置検出部によって検出された場合に、位置検出部によって検出された操作に応じて書籍の実像を変更したホログラムを生成するので、書籍の実像を直接操作している感覚を使用者に与えることができる。したがって、本発明の電子書籍表示システムは、書籍の操作性において紙媒体の書籍との違いを小さくすることができ、その結果、電子書籍の利用時の快適性を向上することができる。
【0010】
本発明の電子書籍表示システムにおいて、前記ホログラム生成部は、前記SLMに対する第1の視点から前記書籍のページの表示内容が見える場合に、前記SLMに対する第2の視点から前記書籍の表紙のうち、前記第1の視点からは見えない部分の少なくとも一部が見える前記ホログラムを生成可能であっても良い。
【0011】
この構成により、本発明の電子書籍表示システムは、SLMに対する第1の視点から書籍のページの表示内容が見える場合に、SLMに対する第2の視点から書籍の表紙のうち、第1の視点からは見えない部分の少なくとも一部が見えるホログラムをSLMに表示可能であるので、使用者が書籍のページの表示内容を見ている場合に、使用者以外の者に書籍の表紙を見せることができる。
【0012】
本発明の電子書籍表示システムにおいて、前記ホログラム生成部は、前記書籍の表紙の少なくとも一部を覆うブックカバーが前記書籍に装着されていない場合の前記ホログラムである第1のホログラムを生成可能であるとともに、前記ブックカバーが前記書籍に装着されていることが前記第1のホログラムとは異なる前記ホログラムである第2のホログラムを生成可能であっても良い。
【0013】
この構成により、本発明の電子書籍表示システムは、ブックカバーが書籍に装着されていないホログラムを生成可能であるとともに、ブックカバーが書籍に装着されているホログラムを生成可能であるので、ホログラムによって再生される書籍にブックカバーを装着することができる。
【0014】
本発明の電子書籍表示システムにおいて、前記第1のホログラムは、前記SLMに対する第1の視点から前記書籍のページの表示内容が見える場合に、前記SLMに対する第2の視点から前記書籍の表紙のうち、前記第1の視点からは見えない部分の少なくとも一部が見え、前記第2のホログラムは、前記書籍の表紙のうち、前記第1のホログラムにおいて前記第1の視点からは見えず前記第2の視点から見える部分の少なくとも一部を前記ブックカバーが覆っていても良い。
【0015】
この構成により、本発明の電子書籍表示システムは、ブックカバーが書籍に装着されていない場合に、SLMに対する第1の視点から書籍のページの表示内容が見えるときに、SLMに対する第2の視点から書籍の表紙のうち、第1の視点からは見えない部分の少なくとも一部が見え、ブックカバーが書籍に装着されている場合に、書籍の表紙のうち、ブックカバーが書籍に装着されていないときに第1の視点からは見えず第2の視点から見える部分の少なくとも一部をブックカバーが覆っているので、使用者が書籍のページの表示内容を見ている場合に、使用者以外の者に書籍の表紙の少なくとも一部をブックカバーによって見せないことができる。
【0016】
本発明の電子書籍表示システムにおいて、前記ホログラム生成部は、前記書籍の見た目を、前記電子書籍が読まれた量に応じた見た目にしても良い。
【0017】
この構成により、本発明の電子書籍表示システムは、ホログラムによって再生される書籍の見た目を、電子書籍が読まれた量に応じた見た目にするので、電子書籍が読まれた量を使用者に容易に認識させることができる。
【0018】
本発明の電子書籍表示システムにおいて、前記ホログラム生成部は、前記書籍のページを破る操作が実行された場合に、前記ページが破れた状態の前記ホログラムを生成しても良い。
【0019】
この構成により、本発明の電子書籍表示システムは、書籍のページを破る操作が実行された場合に、書籍のページが破れた状態のホログラムを生成するので、書籍の操作性および見た目において紙媒体の書籍との違いを小さくすることができ、その結果、電子書籍の利用時の快適性を向上することができる。
【0020】
本発明の電子書籍表示システムにおいて、前記ホログラム生成部は、前記書籍のページを折る操作が実行された場合に、前記ページが折れた状態の前記ホログラムを生成しても良い。
【0021】
この構成により、本発明の電子書籍表示システムは、書籍のページを折る操作が実行された場合に、書籍のページが折れた状態のホログラムを生成するので、書籍の操作性および見た目において紙媒体の書籍との違いを小さくすることができ、その結果、電子書籍の利用時の快適性を向上することができる。
【0022】
本発明の電子書籍表示システムにおいて、前記電子書籍は、前記書籍の部品の性質の量としての性質量が設定されており、前記ホログラム生成部は、前記性質量に応じた速度で前記書籍のページがめくれるように前記ホログラムを生成しても良い。
【0023】
この構成により、本発明の電子書籍表示システムは、書籍の部品の性質量に応じた速度で書籍のページがめくれるようにホログラムを生成するので、書籍のページがめくれる速度を書籍の部品の性質量に応じた速度にすることができる。
【0024】
本発明の電子書籍表示システムにおいて、前記ホログラム生成部は、前記書籍の見た目を変更する場合に、変更後の見た目に応じた前記性質量を前記電子書籍に設定しても良い。
【0025】
この構成により、本発明の電子書籍表示システムは、書籍の見た目を変更する場合に、変更後の見た目に応じた性質量を電子書籍に設定するので、書籍のページがめくれる速度を書籍の見た目に応じた速度にすることができる。
【0026】
本発明の電子書籍表示プログラムは、書籍の立体的な像として電子書籍を再生するためのホログラムを生成するホログラム生成部と、前記ホログラム生成部によって生成された前記ホログラムをSLMに表示させる表示制御部とをコンピューターに実現させることを特徴とする。
【0027】
この構成により、本発明の電子書籍表示プログラムを実行するコンピューターは、書籍の立体的な像として電子書籍を再生するので、書籍の見た目において紙媒体の書籍との違いを小さくすることができ、その結果、電子書籍の利用時の快適性を向上することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明の電子書籍表示システムおよび電子書籍表示プログラムは、電子書籍の利用時の快適性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の一実施の形態に係る電子書籍表示システムのブロック図である。
図2】(a)図1に示すSLMの正面図である。 (b)図1に示すSLMの背面図である。
図3】(a)図1に示すSLMの平面図である。 (b)図1に示すSLMの側面図である。
図4図3(b)に示す例とは異なる例での、図1に示すSLMの側面図である。
図5】電子書籍の表示を開始する場合の図1に示す電子書籍表示システムの動作のフローチャートである。
図6図5に示す動作によって生成された実像書籍の一例を示す図である。
図7】(a)図5に示す動作によって生成された実像書籍の、図6に示す例とは異なる一例を示す図である。 (b)図5に示す動作によって生成された実像書籍の、図6および図7(a)に示す例とは異なる一例を示す図である。
図8】(a)使用者の手によって開かれる直前の図6に示す実像書籍の一例を示す図である。 (b)使用者の手によって開かれている途中の図6に示す実像書籍の一例を示す図である。 (c)使用者の手によって開かれた直後の図6に示す実像書籍の一例を示す図である。
図9】(a)使用者の手によってページがめくられる直前の図8(c)に示す実像書籍の一例を示す図である。 (b)使用者の手によってページがめくられている途中の図8(c)に示す実像書籍の一例を示す図である。 (c)使用者の手によってページがめくられた直後の図8(c)に示す実像書籍の一例を示す図である。
図10】(a)使用者の手によって複数のページが纏めてめくられる直前の図8(c)に示す実像書籍の一例を示す図である。 (b)使用者の手によって複数のページが纏めてめくられている途中の図8(c)に示す実像書籍の一例を示す図である。 (c)使用者の手によって複数のページが纏めてめくられた直後の図8(c)に示す実像書籍の一例を示す図である。
図11】(a)使用者の手によって閉じられる直前の図8(c)に示す実像書籍の一例を示す図である。 (b)使用者の手によって閉じられている途中の図8(c)に示す実像書籍の一例を示す図である。 (c)使用者の手によって閉じられた直後の図8(c)に示す実像書籍の一例を示す図である。
図12】(a)使用者の手によって向きが変更される直前の図8(c)に示す実像書籍の一例を示す図である。 (b)使用者の手によって向きが変更されている途中の図8(c)に示す実像書籍の一例を示す図である。 (c)使用者の手によって向きが変更された直後の図8(c)に示す実像書籍の一例を示す図である。
図13】(a)使用者の手によってページが破られる直前の図8(c)に示す実像書籍の一例を示す図である。 (b)使用者の手によってページが破られている途中の図8(c)に示す実像書籍の一例を示す図である。 (c)使用者の手によってページが破られた直後の図8(c)に示す実像書籍の一例を示す図である。
図14】(a)使用者の手によってページが折られる直前の図8(c)に示す実像書籍の一例を示す図である。 (b)使用者の手によってページが折られている途中の図8(c)に示す実像書籍の一例を示す図である。 (c)使用者の手によってページが折られた直後の図8(c)に示す実像書籍の一例を示す図である。
図15】(a)使用者から観察された場合の図6に示す実像書籍の一例を示す図である。 (b)使用者以外の者から観察された場合の図15(a)に示す実像書籍の一例を示す図である。
図16】書込モードにおける図1に示す電子書籍表示システムの動作のフローチャートである。
図17】(a)図1に示す書込データに基づいて書込オブジェクトが配置された実像書籍のページの一例を示す図である。 (b)図1に示す書込データとは異なる書込データに基づいて書込オブジェクトが配置された実像書籍のページの一例を示す図である。 (c)図1に示す書込データと、図17(b)に示す書込データとを合体した書込データに基づいて書込オブジェクトが配置された実像書籍のページの一例を示す図である。
図18】(a)使用者から観察された場合の、ブックカバーが装着された図6に示す実像書籍の一例を示す図である。 (b)使用者以外の者から観察された場合の図18(a)に示す実像書籍の一例を示す図である。
図19図1に示すSLMに表示されるホログラムによって再生される、陳列された複数の実像書籍の一例を示す図である。
図20図1に示すSLMに表示されるホログラムによって再生される、複数の実像書籍が陳列された本棚の一例を示す図である。
図21図1に示すSLMに表示されるホログラムによって再生される、積み上げられた複数の実像書籍の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0031】
まず、本発明の一実施の形態に係る電子書籍表示システムの構成について説明する。
【0032】
図1は、本実施の形態に係る電子書籍表示システム10のブロック図である。
【0033】
図1に示すように、電子書籍表示システム10は、電子的にホログラフィーを実現する電子ホログラフィーのためのホログラムを表示するSLM(Spatial Light Modulator)11と、種々の情報を音によって出力する音出力デバイスである音出力部12と、種々の操作が入力される例えばボタンなどの操作デバイスである操作部13と、SLM11に表示されるホログラムによって再生される実像に対する使用者の指、手などの物体による操作を検出するために、SLM11に表示されるホログラムによって再生される実像の領域における物体の、空間上の位置を検出する位置検出部14と、LAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部15と、各種の情報を記憶する例えば半導体メモリーなどの不揮発性の記憶デバイスである記憶部16と、電子書籍表示システム10全体を制御する制御部17とを備えている。
【0034】
SLM11は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイなどによって実現されることが可能である。
【0035】
音出力部12は、種々の方式のものが採用されることが可能である。例えば、音出力部12は、スピーカーによって実現されることが可能である。
【0036】
操作部13は、音声によって操作が入力されるものでも良い。
【0037】
位置検出部14は、物体の、空間上の位置を検出することができるものであれば、種々の方式のものが採用されることが可能である。例えば、位置検出部14は、SLM11に表示されるホログラムによって再生される実像の領域にレーザー光を照射して物体によって反射された光を検出することによって、自身に対する物体の方向および距離を検出するセンサーによって実現されることが可能である。
【0038】
記憶部16は、電子書籍を表示するための電子書籍表示プログラム16aを記憶している。電子書籍表示プログラム16aは、例えば、電子書籍表示システム10の製造段階で電子書籍表示システム10にインストールされていても良いし、USB(Universal Serial Bus)メモリーなどの外部の記憶媒体から電子書籍表示システム10に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上から電子書籍表示システム10に追加でインストールされても良い。
【0039】
記憶部16は、電子書籍の3Dデータとしての3D書籍データを、3D書籍データ16bなど、電子書籍毎に記憶可能である。3D書籍データは、紙媒体の書籍においてページを形成する紙に相当する部品など、各部品毎に、硬さ、重さなどの性質の量(以下「性質量」という。)が定義されている。すなわち、電子書籍は、SLM11に表示されたホログラムによって像として再生された書籍(以下「実像書籍」という。)の部品の性質量が設定されている。
【0040】
紙媒体の書籍に対応する電子書籍の3D書籍データが作成される場合、紙媒体の書籍と同一のデザインで3D書籍データが作成されても良い。紙媒体の書籍に対応する電子書籍の3D書籍データが作成される場合、例えば、電子書籍における表紙のデザインを紙媒体の書籍における表紙のデザインとは異ならせたり、電子書籍上の文章におけるページの切り替えの位置を紙媒体の書籍上の文章におけるページの切り替えの位置とは異ならせたりなど、紙媒体の書籍とは異なるデザインで3D書籍データが作成されても良い。
【0041】
3D書籍データに、この3D書籍データの対象の電子書籍と他の電子書籍との関連付けを示す情報が含まれる場合、この3D書籍データの対象の電子書籍が実像書籍として再生されているときに、この電子書籍に関連付けられている電子書籍も使用者による操作部13への指示に応じて実像書籍として再生されることが可能である。3D書籍データに、この3D書籍データの対象の電子書籍におけるページと他の電子書籍との関連付けを示す情報が含まれる場合、このページが実像として再生されているときに、このページに関連付けられている電子書籍も使用者による操作部13への指示に応じて実像書籍として再生されることが可能である。3D書籍データに、この3D書籍データの対象の電子書籍におけるページ内の文章、文字、図などの要素と他の電子書籍との関連付けを示す情報が含まれる場合、この要素が実像として再生されているときに、この要素に関連付けられている電子書籍も使用者による操作部13への指示に応じて実像書籍として再生されることが可能である。
【0042】
3D書籍データに、この3D書籍データの対象の電子書籍と画像、音などの情報との関連付けを示す情報が含まれる場合、この3D書籍データの対象の電子書籍が実像書籍として再生されているときに、この電子書籍に関連付けられている情報も使用者による操作部13への指示に応じて実像として再生されたり音出力部12によって音として出力されたりすることが可能である。3D書籍データに、この3D書籍データの対象の電子書籍におけるページと画像、音などの情報との関連付けを示す情報が含まれる場合、このページが実像として再生されているときに、このページに関連付けられている情報も使用者による操作部13への指示に応じて実像として再生されたり音出力部12によって音として出力されたりすることが可能である。3D書籍データに、この3D書籍データの対象の電子書籍におけるページ内の文章、文字、図などの要素と画像、音などの情報との関連付けを示す情報が含まれる場合、この要素が実像として再生されているときに、この要素に関連付けられている情報も使用者による操作部13への指示に応じて実像として再生されたり音出力部12によって音として出力されたりすることが可能である。
【0043】
3D書籍データに、この3D書籍データの対象の電子書籍におけるページと他の電子書籍との関連付けを示す情報が含まれる場合、このページが実像として再生されているときに、このページに関連付けられている電子書籍も、このページの中に実像書籍として立体的に表示されることが可能である。実像書籍として再生されている電子書籍の中に実像書籍として立体的に表示される電子書籍も、ページをめくる操作など、実像書籍に対する後述の各種の操作の対象となることが可能である。3D書籍データに、この3D書籍データの対象の電子書籍におけるページと画像との関連付けを示す情報が含まれる場合、このページが実像として再生されているときに、このページに関連付けられている画像も、このページの中にそのまま表示されることが可能である。
【0044】
記憶部16は、実像書籍の表紙の少なくとも一部を覆うブックカバーの3Dデータとしての3Dカバーデータを、3Dカバーデータ16cなど、ブックカバー毎に記憶可能である。
【0045】
記憶部16は、例えば栞、付箋などの目印用の部材(以下「目印部材」)の3Dデータとしての3D目印データを、3D目印データ16dなど、目印部材毎に記憶可能である。目印部材は、立体的なものでも良いし、平面的なものでも良い。
【0046】
記憶部16は、本棚の3Dデータとしての3D本棚データを、3D本棚データ16eなど、本棚毎に記憶可能である。
【0047】
記憶部16は、使用者によって電子書籍が読まれた量(以下「読量」という。)に応じて実像書籍の見た目を変更する動作に関する設定を示す見た目変更設定情報16fと、読量を電子書籍毎に示す読量情報16gとを記憶可能である。読量としては、例えば、使用者によって電子書籍が読まれた回数、時間など、様々なものが考えられる。以下においては、読量として、使用者によって電子書籍が読まれた回数を例に説明する。見た目変更設定情報16fには、例えば、読量に応じて実像書籍の見た目を変更するか否かの設定と、読量に応じて変更する見た目の種類の設定とが含まれる。読量に応じて変更する見た目の種類としては、例えば、実像書籍において例えば小口などの箇所に付加される手垢と、実像書籍の変形とが存在する。実像書籍の変形としては、例えば、実像書籍の湾曲と、実像書籍のページの破れと、実像書籍のページの折れとが存在する。後述のホログラム生成部17aは、例えば、操作部13に入力された指示に応じて見た目変更設定情報16fの内容を更新することが可能である。
【0048】
電子書籍表示システム10の動作モードとしては、実像書籍に書き込みができない通常モードと、実像書籍に例えばマーカー、赤い下線、図、手書き文字などのオブジェクト(以下「書込オブジェクト」という。)の書き込みができる書込モードとが存在する。例えば、使用者は、実像書籍のページの表示内容に対する使用者自身の記憶の定着を向上するために、実像書籍のページに書き込みを実行しながら実像書籍を読むことを希望する場合がある。また、使用者は、例えばマーカー、赤い下線などの線を実像書籍のページに書き込みながら実像書籍を読むことを希望する場合がある。記憶部16は、書込モード用のデータとしての書込データを、書込データ16hなど、複数記憶可能である。書込データは、電子書籍におけるいずれのページのいずれの箇所にいずれの書込オブジェクトが配置されているかを示すデータである。記憶部16は、書込データを電子書籍毎に記憶可能である。記憶部16は、同一の電子書籍に対して複数の書込データを記憶可能である。例えば、使用者は、同一の電子書籍に対して、学習用の書込データ、仕事用の書込データなど、用途毎の書込データを生成することができる。
【0049】
記憶部16は、実像書籍の見た目と、実像書籍の部品の性質量との対応関係を示す見た目性質量テーブル16iを記憶可能である。見た目性質量テーブル16iには、例えば、実像書籍の見た目が、ページを形成する部品が石板である見た目である場合が、実像書籍の見た目が、ページを形成する部品が紙である見た目である場合より、ページを形成する部品の重さが重く設定されていても良い。
【0050】
制御部17は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROM(Read Only Memory)と、制御部17のCPUの作業領域として用いられるメモリーとしてのRAM(Random Access Memory)とを備えているコンピューターである。制御部17のCPUは、記憶部16または制御部17のROMに記憶されているプログラムを実行する。
【0051】
制御部17は、電子書籍表示プログラム16aを実行することによって、書籍の立体的な像として電子書籍を再生するためのホログラムを生成するホログラム生成部17aと、ホログラム生成部17aによって生成されたホログラムをSLM11に表示させる表示制御部17bと、複数の書込データを合体するデータ合体部17cと、書込データを分割するデータ分割部17dと、電子書籍に設定されている性質量を変更する性質量変更部eと、電子書籍に対してテキスト検索を実行するテキスト検索部17fと、複数の電子書籍を合体する書籍合体部17gと、電子書籍を分割する書籍分割部17hとを実現する。
【0052】
図2(a)は、SLM11の正面図である。図2(b)は、SLM11の背面図である。図3(a)は、SLM11の平面図である。図3(b)は、SLM11の側面図である。
【0053】
図2および図3に示すように、電子書籍表示システム10は、SLM11を支持するスタンド18を備えている。
【0054】
スタンド18は、床などに設置されるベース部材18aと、ベース部材18aの設置面に直交する矢印10aで示す方向に延在していてベース部材18aに取り付けられている部材18bと、一部が部材18bの内部に収納されていて部材18bに対して矢印10aで示す方向に移動可能である部材18cと、矢印10aで示す方向に延在する回転軸を中心とした矢印10bで示す回転方向に回転可能に部材18cに支持されている部材18dと、矢印10aで示す方向に直交する矢印10cで示す方向に延在する回転軸を中心とした矢印10dで示す回転方向に回転可能に部材18dに支持されている部材18eと、矢印10aで示す方向および矢印10cで示す方向の両方に直交する矢印10eで示す方向に延在する回転軸を中心とした矢印10fで示す回転方向に回転可能に部材18eに支持されている部材18fとを備えている。部材18fは、SLM11に固定されている。
【0055】
スタンド18は、矢印10aで示す方向における部材18bに対する部材18cの位置が変更されることによって、矢印10aで示す方向におけるSLM11の位置を変更可能である。また、スタンド18は、矢印10bで示す回転方向における部材18cに対する部材18dの角度と、矢印10dで示す回転方向における部材18dに対する部材18eの角度と、矢印10fで示す回転方向における部材18eに対する部材18fの角度とが変更されることによって、SLM11の画面の向きを変更可能である。
【0056】
図4は、図3(b)に示す例とは異なる例でのSLM11の側面図である。
【0057】
スタンド18は、図3(b)に示す部材18d、部材18eおよび部材18fを、図4に示す部材18gおよび部材18hに代えても良い。
【0058】
部材18gは、矢印10b(図3(a)参照。)で示す回転方向に回転可能に部材18cに支持されている。部材18hは、SLM11に固定されている。部材18hは、ボールジョイント機構を介して部材18gに支持されている。
【0059】
次に、電子書籍表示システム10の動作について説明する。
【0060】
まず、電子書籍の表示を開始する場合の電子書籍表示システム10の動作について説明する。
【0061】
図5は、電子書籍の表示を開始する場合の電子書籍表示システム10の動作のフローチャートである。
【0062】
使用者は、電子書籍の表示の指示(以下「書籍表示指示」という。)を操作部13に入力することができる。書籍表示指示には、使用者によって選択された電子書籍が指定されている。
【0063】
ホログラム生成部17aは、書籍表示指示が操作部13に入力されると、図5に示す動作を実行する。
【0064】
図5に示すように、ホログラム生成部17aは、書籍表示指示において指定された電子機器の3D書籍データを記憶部16から読み出す(S101)。
【0065】
ホログラム生成部17aは、S101の処理が終了すると、ホログラムの表示用の3Dデータ(以下「表示用3Dデータ」という。)を生成する(S102)。ホログラム生成部17aは、S101において読み出した3D書籍データを含む表示用3DデータをS102において生成する。
【0066】
ホログラム生成部17aは、表示用3Dデータを生成または変更する度に、表示用3Dデータに基づいた実像を再生するためのホログラムを生成する。表示制御部17bは、ホログラム生成部17aによってホログラムが生成される度に、ホログラム生成部17aによって生成されたホログラムをSLM11に表示させる。以下においては、表示用3Dデータに基づいた実像を再生するためのホログラムを生成することと、ホログラムをSLM11に表示させることとの説明を省略する。
【0067】
図6は、図5に示す動作によって生成された実像書籍20の一例を示す図である。
【0068】
ホログラム生成部17aがS102において表示用3Dデータを生成すると、表示用3Dデータに基づいたホログラムがSLM11に表示されるので、SLM11に表示されたホログラムによって例えば図6に示す実像書籍20が生成される。
【0069】
図5に示すように、ホログラム生成部17aは、S102の処理が終了すると、表示用3Dデータに含まれる3D書籍データに対応する電子書籍に対して読量情報16gに示されている読量を1つ増加させる(S103)。
【0070】
ホログラム生成部17aは、S103の処理が終了すると、読量に応じて実像書籍の見た目を変更することが見た目変更設定情報16fに設定されているか否かを判断する(S104)。
【0071】
ホログラム生成部17aは、読量に応じて実像書籍の見た目を変更することが見た目変更設定情報16fに設定されているとS104において判断すると、見た目変更設定情報16fに設定されている見た目の種類が、表示用3Dデータに含まれる3D書籍データに対応する電子書籍に対して読量情報16gに示されている読量に応じたものになるように、表示用3Dデータを変更する(S105)。例えば、ホログラム生成部17aは、見た目変更設定情報16fに設定されている見た目の種類が手垢である場合、実像書籍に多くの手垢が付加されているほど読量が多いように、表示用3Dデータを変更する。また、ホログラム生成部17aは、見た目変更設定情報16fに設定されている見た目の種類が実像書籍の変形である場合、実像書籍の変形が大きいほど読量が多いように、表示用3Dデータを変更する。したがって、実像書籍の見た目は、読量に応じたものになる。
【0072】
図7(a)は、図5に示す動作によって生成された実像書籍20の、図6に示す例とは異なる一例を示す図である。図7(b)は、図5に示す動作によって生成された実像書籍20の、図6および図7(a)に示す例とは異なる一例を示す図である。
【0073】
図7(a)に示す実像書籍20の例は、見た目変更設定情報16fに設定されている見た目の種類が手垢である場合の例である。図7(a)に示す実像書籍20には、手垢21が表現されている。
【0074】
図7(b)に示す実像書籍20の例は、見た目変更設定情報16fに設定されている見た目の種類が実像書籍の湾曲である場合の例である。図7(b)に示す実像書籍20は、湾曲している。
【0075】
図5に示すように、ホログラム生成部17aは、読量に応じて実像書籍の見た目を変更することが見た目変更設定情報16fに設定されていないとS104において判断するか、S105の処理が終了すると、図5に示す動作を終了する。
【0076】
ホログラム生成部17aは、実像書籍のサイズおよび明るさの少なくとも1つを変更するために、操作部13に入力された指示に応じて表示用3Dデータを変更することができる。例えば、使用者は、実像書籍上に表示されている文字が小さくて読み難い場合に、実像書籍のサイズを大きくすることによって、実像書籍上に表示されている文字を大きくすることができる。また、使用者は、実像書籍のサイズが大き過ぎたり小さ過ぎたりして実像書籍を操作し難い場合に、実像書籍のサイズを変更することによって、実像書籍の操作性を向上することができる。
【0077】
ホログラム生成部17aは、実像書籍上に表示されている文字のフォントおよびサイズの少なくとも1つを変更するために、操作部13に入力された指示に応じて表示用3Dデータを変更することができる。
【0078】
次に、実像書籍に対する操作が入力された場合の電子書籍表示システム10の動作について説明する。
【0079】
ホログラム生成部17aは、実像書籍に対する使用者の操作が位置検出部14によって検出されると、位置検出部14によって検出された操作に応じて、表示用3Dデータを変更する。ホログラム生成部17aは、位置検出部14によって検出された操作に応じて表示用3Dデータを変更する場合、例えば、位置検出部14によって検出された操作に応じた力の大きさおよび向きと、表示用3Dデータに含まれる性質量とに基づいて表示用3Dデータを変更する。したがって、実像書籍は、位置検出部14によって検出された操作に応じた動作を実行する。
【0080】
図8(a)は、使用者の手30によって開かれる直前の実像書籍20の一例を示す図である。図8(b)は、使用者の手30によって開かれている途中の実像書籍20の一例を示す図である。図8(c)は、使用者の手30によって開かれた直後の実像書籍20の一例を示す図である。
【0081】
例えば、ホログラム生成部17aは、紙媒体の書籍を開く操作と同様の操作が実像書籍に対して入力されたことが位置検出部14によって検出された場合、紙媒体の書籍を開く操作が実行された場合に紙媒体の書籍が開く動作と同様の動作が実像書籍において生じるように、表示用3Dデータを時間経過に合わせて徐々に変更する。したがって、例えば、図6に示す実像書籍20は、図8に示すように、使用者の手30による操作に応じて開かれる。
【0082】
図9(a)は、使用者の手30によってページがめくられる直前の実像書籍20の一例を示す図である。図9(b)は、使用者の手30によってページがめくられている途中の実像書籍20の一例を示す図である。図9(c)は、使用者の手30によってページがめくられた直後の実像書籍20の一例を示す図である。図10(a)は、使用者の手30によって複数のページが纏めてめくられる直前の実像書籍20の一例を示す図である。図10(b)は、使用者の手30によって複数のページが纏めてめくられている途中の実像書籍20の一例を示す図である。図10(c)は、使用者の手30によって複数のページが纏めてめくられた直後の実像書籍20の一例を示す図である。
【0083】
例えば、ホログラム生成部17aは、紙媒体の書籍のページをめくる操作と同様の操作が実像書籍に対して入力されたことが位置検出部14によって検出された場合、紙媒体の書籍のページをめくる操作が実行された場合に紙媒体の書籍のページがめくれる動作と同様の動作が実像書籍において生じるように、表示用3Dデータを時間経過に合わせて徐々に変更する。したがって、例えば、図8(c)に示す実像書籍20は、図9または図10に示すように、使用者の手30による操作に応じてページがめくられる。ページをめくる操作は、図9に示すように1ページずつめくる操作でも良いし、図10に示すように複数のページを一度に纏めてめくる操作でも良い。ホログラム生成部17aは、表示用3Dデータに含まれる3D書籍データに含まれる性質量に応じた速度で実像書籍のページがめくれるようにホログラムを生成しても良い。例えば、ホログラム生成部17aは、実像書籍のページを形成する部品の重さが重いほど、速い速度で実像書籍のページがめくれるようにホログラムを生成しても良い。
【0084】
図11(a)は、使用者の手30によって閉じられる直前の実像書籍20の一例を示す図である。図11(b)は、使用者の手30によって閉じられている途中の実像書籍20の一例を示す図である。図11(c)は、使用者の手30によって閉じられた直後の実像書籍20の一例を示す図である。
【0085】
例えば、ホログラム生成部17aは、紙媒体の書籍を閉じる操作と同様の操作が実像書籍に対して入力されたことが位置検出部14によって検出された場合、紙媒体の書籍を閉じる操作が実行された場合に紙媒体の書籍が閉じる動作と同様の動作が実像書籍において生じるように、表示用3Dデータを時間経過に合わせて徐々に変更する。したがって、例えば、図8(c)に示す実像書籍20は、図11に示すように、使用者の手30による操作に応じて閉じられる。
【0086】
図12(a)は、使用者の手30によって向きが変更される直前の実像書籍20の一例を示す図である。図12(b)は、使用者の手30によって向きが変更されている途中の実像書籍20の一例を示す図である。図12(c)は、使用者の手30によって向きが変更された直後の実像書籍20の一例を示す図である。
【0087】
例えば、ホログラム生成部17aは、紙媒体の書籍の向きを変更する操作と同様の操作が実像書籍に対して入力されたことが位置検出部14によって検出された場合、紙媒体の書籍の向きを変更する操作が実行された場合に紙媒体の書籍の向きが変更される動作と同様の動作が実像書籍において生じるように、表示用3Dデータを時間経過に合わせて徐々に変更する。したがって、例えば、図8(c)に示す実像書籍20は、図12に示すように、使用者の手30による操作に応じて向きが変更される。
【0088】
図13(a)は、使用者の手30によってページが破られる直前の実像書籍20の一例を示す図である。図13(b)は、使用者の手30によってページが破られている途中の実像書籍20の一例を示す図である。図13(c)は、使用者の手30によってページが破られた直後の実像書籍20の一例を示す図である。
【0089】
例えば、ホログラム生成部17aは、紙媒体の書籍のページを破る操作と同様の操作が実像書籍に対して入力されたことが位置検出部14によって検出された場合、紙媒体の書籍のページを破る操作が実行された場合に紙媒体の書籍のページが破れる動作と同様の動作が実像書籍において生じるように、表示用3Dデータを時間経過に合わせて徐々に変更する。したがって、例えば、図8(c)に示す実像書籍20は、図13に示すように、使用者の手30による操作に応じてページが破られる。例えば、使用者は、実像書籍におけるページのうち、使用者自身が読んだページを破ることによって、読書の達成感を視覚的に得ることができる。
【0090】
図14(a)は、使用者の手30によってページが折られる直前の実像書籍20の一例を示す図である。図14(b)は、使用者の手30によってページが折られている途中の実像書籍20の一例を示す図である。図14(c)は、使用者の手30によってページが折られた直後の実像書籍20の一例を示す図である。
【0091】
例えば、ホログラム生成部17aは、紙媒体の書籍のページを折る操作と同様の操作が実像書籍に対して入力されたことが位置検出部14によって検出された場合、紙媒体の書籍のページを折る操作が実行された場合に紙媒体の書籍のページが折れる動作と同様の動作が実像書籍において生じるように、表示用3Dデータを時間経過に合わせて徐々に変更する。したがって、例えば、図8(c)に示す実像書籍20は、図14に示すように、使用者の手30による操作に応じてページが折られる。例えば、使用者は、実像書籍におけるページのうち、使用者自身が着目しているページに目印として折り目を付けることによって、使用者自身が着目しているページを後から探すことを容易化することができる。
【0092】
ホログラム生成部17aは、表示用3Dデータを変更する場合に、表示用3Dデータの変更に応じた音を音出力部12から出力しても良い。例えば、ホログラム生成部17aは、実像書籍が開かれるように表示用3Dデータを変更する場合に、紙媒体の書籍が開かれる場合に生じる音と同様の音を、実像書籍が開かれる状況に合わせて音出力部12から出力しても良い。また、ホログラム生成部17aは、実像書籍のページがめくられるように表示用3Dデータを変更する場合に、紙媒体の書籍のページがめくられる場合に生じる音と同様の音を、実像書籍のページがめくられる状況に合わせて音出力部12から出力しても良い。また、ホログラム生成部17aは、実像書籍が閉じられるように表示用3Dデータを変更する場合に、紙媒体の書籍が閉じられる場合に生じる音と同様の音を、実像書籍が閉じられる状況に合わせて音出力部12から出力しても良い。
【0093】
図15(a)は、使用者から観察された場合の実像書籍20の一例を示す図である。図15(b)は、使用者以外の者から観察された場合の図15(a)に示す実像書籍20の一例を示す図である。
【0094】
ホログラム生成部17aは、図15(a)に示すようにSLM11に対する使用者の視点から実像書籍20のページの表示内容が見える場合に、図15(b)に示すようにSLM11に対する使用者以外の者の視点から実像書籍20の表紙のうち、使用者の視点からは見えない表表紙が見えるホログラムを生成可能である。したがって、電子書籍表示システム10は、図15(a)に示すようにSLM11に対する使用者の視点から実像書籍20のページの表示内容が見える場合に、図15(b)に示すようにSLM11に対する使用者以外の者の視点から実像書籍20の表紙のうち、使用者の視点からは見えない表表紙が見えるホログラムをSLM11に表示可能である。表表紙について説明しているが、裏表紙および背表紙についても同様である。すなわち、電子書籍表示システム10は、SLM11に対する使用者の視点から実像書籍20のページの表示内容が見える場合に、SLM11に対する使用者以外の者の視点から実像書籍20の表紙のうち、使用者の視点からは見えない部分の少なくとも一部が見えるホログラムをSLM11に表示可能である。
【0095】
次に、書込モードにおける電子書籍表示システム10の動作について説明する。
【0096】
使用者は、電子書籍表示システム10の動作モードが通常モードである場合に、実像書籍が再生されているとき、電子書籍表示システム10の動作モードを通常モードから書込モードに移行する指示(以下「書込モード移行指示」という。)を操作部13に入力することができる。書込モード移行指示には、記憶部16に記憶されている、現在の実像書籍用の書込データのうち、使用者によって選択された書込データが指定されることが可能である。
【0097】
図16は、書込モードにおける電子書籍表示システム10の動作のフローチャートである。
【0098】
ホログラム生成部17aは、書込モード移行指示が操作部13に入力されると、図16に示す動作を実行する。
【0099】
図16に示すように、ホログラム生成部17aは、操作部13に入力された書込モード移行指示に書込データが指定されているか否かを判断する(S121)。
【0100】
ホログラム生成部17aは、操作部13に入力された書込モード移行指示に書込データが指定されていないとS121において判断すると、現在の実像書籍用の新たな書込データを記憶部16に生成する(S122)。
【0101】
ホログラム生成部17aは、操作部13に入力された書込モード移行指示に書込データが指定されているとS121において判断すると、書込モード移行指示において指定されている書込データを記憶部16から読み出す(S123)。
【0102】
ホログラム生成部17aは、S123の処理が終了すると、S123において読み出した書込データに基づいて、現在の実像書籍に書込オブジェクトを配置するように、表示用3Dデータを変更する(S124)。したがって、S123において読み出した書込データに基づいて、現在の実像書籍に書込オブジェクトが配置される。
【0103】
ホログラム生成部17aは、S122またはS124の処理が終了すると、現在の実像書籍に対する書込オブジェクトの編集の指示(以下「オブジェクト編集指示」という。)が操作部13または位置検出部14に入力されたか否かを判断する(S125)。書込オブジェクトの編集としては、例えば、実像書籍に新規の書込オブジェクトを配置することと、実像書籍に配置済みのいずれかの書込オブジェクトの位置を変更することと、実像書籍に配置済みのいずれかの書込オブジェクトを実像書籍から削除することとが存在する。
【0104】
ホログラム生成部17aは、オブジェクト編集指示が操作部13または位置検出部14に入力されたとS125において判断すると、操作部13または位置検出部14に入力されたオブジェクト編集指示に応じて、実像書籍に対する書込オブジェクトの配置を変更するように、表示用3Dデータを変更する(S126)。したがって、実像書籍における書込オブジェクトの配置は、オブジェクト編集指示に従ったものになる。
【0105】
ホログラム生成部17aは、S126の処理が終了すると、S126において実行した、実像書籍に対する書込オブジェクトの配置の変更を、記憶部16上の対象の書込データに反映する(S127)。対象の書込データとは、書込モード移行指示に書込データが指定されていなかった場合には、S122において生成した書込データであり、書込モード移行指示に書込データが指定されていた場合には、書込モード移行指示において指定されていた書込データである。
【0106】
ホログラム生成部17aは、オブジェクト編集指示が操作部13または位置検出部14に入力されていないとS125において判断するか、S127の処理が終了すると、電子書籍表示システム10の動作モードを書込モードから通常モードに移行する指示(以下「通常モード移行指示」という。)が操作部13に入力されたか否かを判断する(S128)。
【0107】
ホログラム生成部17aは、通常モード移行指示が操作部13に入力されていないとS128において判断すると、S125の処理を実行する。
【0108】
ホログラム生成部17aは、通常モード移行指示が操作部13に入力されたとS128において判断すると、現在の実像書籍から全ての書込オブジェクトを削除するように、表示用3Dデータを変更する(S129)。したがって、実像書籍は、書込オブジェクトが一切配置されていないものになる。
【0109】
ホログラム生成部17aは、S129の処理が終了すると、図16に示す動作を終了する。
【0110】
次に、複数の書込データを合体する場合の電子書籍表示システム10の動作について説明する。
【0111】
使用者は、複数の書込データを合体する指示(以下「データ合体指示」という。)を操作部13に入力することができる。データ合体指示には、使用者が選択した複数の書込データが指定される。データ合体指示において指定される複数の書込データは、同一の電子書籍用の書込データである。
【0112】
データ合体部17cは、データ合体指示が操作部13に入力されると、データ合体指示において指定された複数の書込データを記憶部16から読み出す。次いで、データ合体部17cは、記憶部16から読み出した複数の書込データを合体して1つの書込データを生成する。そして、データ合体部17cは、合体によって生成した書込データを、合体前の複数の書込データの対象の電子書籍用の新たな書込データとして記憶部16に書き込む。
【0113】
図17(a)は、書込データ16h(図1参照。)に基づいて書込オブジェクトが配置された実像書籍のページの一例を示す図である。図17(b)は、書込データ16hとは異なる書込データに基づいて書込オブジェクトが配置された実像書籍のページの一例を示す図である。図17(c)は、書込データ16hと、図17(b)に示す書込データとを合体した書込データに基づいて書込オブジェクトが配置された実像書籍のページの一例を示す図である。
【0114】
図17(a)に示すページと、図17(b)に示すページと、図17(c)に示すページとは、同一の実像書籍における同一のページである。
【0115】
図17(a)に示すページは、書込データ16hに基づいて書込オブジェクトとしてマーカー41が配置されている。
【0116】
図17(b)に示すページは、書込データ16hとは異なる書込データに基づいて書込オブジェクトとして赤い下線42が配置されている。
【0117】
図17(c)に示すページは、図17(a)に示す書込データ16hと、図17(b)に示す書込データとを合体した書込データに基づいて書込オブジェクトが配置された実像書籍のページである。図17(c)に示すページは、図17(a)に示すマーカー41が図17(a)に示す位置で含まれているとともに、図17(b)に示す赤い下線42が図17(b)に示す位置で含まれている。
【0118】
次に、書込データを分割する場合の電子書籍表示システム10の動作について説明する。
【0119】
使用者は、書込データを分割する指示(以下「データ分割指示」という。)を操作部13に入力することができる。データ分割指示には、使用者が選択した書込データと、この書込データにおける分割の条件とが指定される。データ分割指示において指定される分割の条件は、例えば、オブジェクトの種類など、任意の条件が指定されることが可能である。例えば、データ分割指示において指定される分割の条件は、書込オブジェクトとしてのマーカーと、書込オブジェクトとしての赤い下線とを別々の書込データに分割するという条件である。
【0120】
データ分割部17dは、データ分割指示が操作部13に入力されると、データ分割指示において指定された書込データを記憶部16から読み出す。次いで、データ分割部17dは、記憶部16から読み出した書込データを、データ分割指示において指定された条件で分割して複数の書込データを生成する。そして、データ分割部17dは、分割によって生成した複数の書込データを、それぞれ、分割前の書込データの対象の電子書籍用の新たな書込データとして記憶部16に書き込む。
【0121】
次に、実像書籍のページを自動でめくる場合の電子書籍表示システム10の動作について説明する。
【0122】
ホログラム生成部17aは、実像書籍のページを自動でめくる指示(以下「自動めくり指示」という。)が操作部13に入力されると、紙媒体の書籍のページをめくる操作が実行された場合に紙媒体の書籍のページがめくれる動作と同様の動作が実像書籍において生じるように、表示用3Dデータを時間経過に合わせて徐々に変更する。したがって、実像書籍は、使用者によって操作部13に入力された自動めくり指示に応じて、自動でページがめくれる。ホログラム生成部17aは、自動めくり指示に応じて表示用3Dデータを変更する場合、例えば、表示用3Dデータに含まれる3D書籍データに含まれる性質量に基づいて表示用3Dデータを変更しても良い。すなわち、ホログラム生成部17aは、表示用3Dデータに含まれる3D書籍データに含まれる性質量に応じた速度で実像書籍のページがめくれるようにホログラムを生成しても良い。例えば、ホログラム生成部17aは、実像書籍のページを形成する部品の重さが重いほど、速い速度で実像書籍のページがめくれるようにホログラムを生成しても良い。
【0123】
使用者は、自動めくり指示において、自動でページがめくれる速度を指定することができる。ホログラム生成部17aは、自動でページがめくれる速度が自動めくり指示において指定されている場合に、自動めくり指示に応じて表示用3Dデータを変更するとき、自動めくり指示において指定された速度で自動でページがめくれるように、表示用3Dデータを時間経過に合わせて徐々に変更する。
【0124】
ホログラム生成部17aは、実像書籍のページがめくられるように表示用3Dデータを変更する場合に、紙媒体の書籍のページがめくられる場合に生じる音と同様の音を、実像書籍のページがめくられる状況に合わせて音出力部12から出力しても良い。
【0125】
次に、実像書籍の見た目を使用者の指示に応じて変更する場合の電子書籍表示システム10の動作について説明する。
【0126】
ホログラム生成部17aは、実像書籍の見た目を変更する指示(以下「見た目変更指示」という。)が操作部13に入力されると、操作部13に入力された見た目変更指示に応じて、表示用3Dデータを変更する。したがって、実像書籍の見た目は、使用者によって操作部13に入力された見た目変更指示に応じた見た目に変更される。例えば、ホログラム生成部17aは、見た目変更指示が実像書籍の見た目をペーパーバック風の見た目に変更する指示である場合、実像書籍の見た目がペーパーバック風の見た目になるように、表示用3Dデータを変更する。同様に、ホログラム生成部17aは、見た目変更指示が実像書籍の見た目を、例えば、ハードカバー風の見た目、ページを形成する部品が紙ではなく木板で形成された見た目、ページを形成する部品が紙ではなく竹板で形成された見た目、ページを形成する部品が紙ではなく石板で形成された見た目などの見た目に変更する指示である場合、実像書籍の見た目が見た目変更指示によって指示された見た目になるように、表示用3Dデータを変更する。ホログラム生成部17aは、見た目変更指示が実像書籍の見た目を特定のキャラクターのデザインなど、使用者の好みのデザインの見た目に変更する指示である場合、実像書籍の見た目が見た目変更指示によって指示された見た目になるように、表示用3Dデータを変更する。
【0127】
ホログラム生成部17aは、実像書籍の見た目を変更する場合に、表示用3Dデータに含まれる3D書籍データに含まれる性質量を、見た目性質量テーブル16iに基づいて、変更後の見た目に応じた性質量に変更しても良い。すなわち、ホログラム生成部17aは、実像書籍の見た目を変更する場合に、変更後の見た目に応じた性質量を電子書籍に設定しても良い。
【0128】
次に、実像書籍の性質量を使用者の指示に応じて変更する場合の電子書籍表示システム10の動作について説明する。
【0129】
性質量変更部eは、実像書籍の性質量を変更する指示が操作部13に入力されると、操作部13に入力された指示に応じて、表示用3Dデータに含まれる3D書籍データに含まれる性質量を変更する。
【0130】
ページをめくる操作が実像書籍に対して位置検出部14に入力された場合に、実像書籍においてページがめくれる速度は、この実像書籍の3D書籍データに含まれる性質量に関係する。したがって、実像書籍の3D書籍データに含まれる性質量が変更されると、ページをめくる操作が実像書籍に対して位置検出部14に入力された場合に、実像書籍においてページがめくれる速度が変化する可能性がある。
【0131】
次に、実像書籍にブックカバーを装着する場合の電子書籍表示システム10の動作について説明する。
【0132】
使用者は、実像書籍にブックカバーを装着する指示(以下「カバー装着指示」という。)を操作部13に入力することができる。カバー装着指示には、使用者によって選択された3Dカバーデータが指定されている。
【0133】
ホログラム生成部17aは、カバー装着指示が操作部13に入力されると、操作部13に入力されたカバー装着指示に指定されている3Dカバーデータによって示されるブックカバーが実像書籍に装着されるように、表示用3Dデータを変更する。すなわち、ホログラム生成部17aは、表示用3Dデータに3Dカバーデータを追加する。したがって、実像書籍には、使用者によって操作部13に入力されたカバー装着指示に応じたブックカバーが装着される。
【0134】
図18(a)は、使用者から観察された場合の、ブックカバー51が装着された実像書籍20の一例を示す図である。図18(b)は、使用者以外の者から観察された場合の図18(a)に示す実像書籍20の一例を示す図である。
【0135】
図18に示す像を再生するためのホログラムは、ブックカバー51が実像書籍20に装着されていることが図15に示す像を再生するためのホログラムとは異なる。図15(a)に示すSLM11に対する視点と、図18(a)に示すSLM11に対する視点とは同一である。図15(b)に示すSLM11に対する視点と、図18(b)に示すSLM11に対する視点とは同一である。
【0136】
図18に示すホログラムは、実像書籍20の表紙のうち、図15に示すホログラムにおいて使用者の視点からは見えず使用者以外の者の視点から見える部分をブックカバー51が覆っている。
【0137】
電子書籍表示システム10は、図18(a)に示すようにSLM11に対する使用者の視点から実像書籍20のページの表示内容が見える場合に、図18(b)に示すようにSLM11に対する使用者以外の者の視点から実像書籍20のブックカバー51のうち、実像書籍20の表表紙を覆う部分が見えるホログラムをSLM11に表示可能である。表表紙について説明しているが、裏表紙および背表紙についても同様である。すなわち、電子書籍表示システム10は、SLM11に対する使用者の視点から実像書籍20のページの表示内容が見える場合に、SLM11に対する使用者以外の者の視点から実像書籍20のブックカバー51のうち、実像書籍20の表表紙、裏表紙および背表紙の少なくとも1つを覆う部分の少なくとも一部が見えるホログラムをSLM11に表示可能である。
【0138】
次に、実像書籍に目印部材を使用者の指示に応じて付加する場合の電子書籍表示システム10の動作について説明する。
【0139】
使用者は、実像書籍に目印部材を付加する指示(以下「目印部材付加指示」という。)を操作部13または位置検出部14に入力することができる。目印部材付加指示には、使用者によって選択された3D目印データが指定されている。
【0140】
ホログラム生成部17aは、目印部材付加指示が操作部13または位置検出部14に入力されると、操作部13または位置検出部14に入力された目印部材付加指示に応じて、実像書籍に目印部材が付加されるように、表示用3Dデータを変更する。すなわち、ホログラム生成部17aは、表示用3Dデータに3D目印データを追加する。したがって、実像書籍には、使用者によって操作部13または位置検出部14に入力された目印部材付加指示に応じた目印部材が付加される。例えば、使用者は、実像書籍が動物の図鑑である場合に、立体的な動物の目印部材を栞として、実像書籍のうち、使用者が希望するページの間に挟むことができる。
【0141】
次に、実像書籍に対するテキスト検索の結果に応じて実像書籍に目印部材を付加する場合の電子書籍表示システム10の動作について説明する。
【0142】
テキスト検索部17fは、操作部13に入力された指示に応じて実像書籍に対してテキスト検索を実行することができる。そして、ホログラム生成部17aは、テキスト検索の結果に応じて実像書籍に目印部材を付加するように、表示用3Dデータを変更する。すなわち、ホログラム生成部17aは、表示用3Dデータに3D目印データを追加する。したがって、実像書籍には、テキスト検索の結果に応じた目印部材が付加される。
【0143】
例えば、実像書籍に対して「お米」という単語を検索するテキスト検索が実行された場合に、ホログラム生成部17aは、実像書籍において、「お米」という単語を含むページに目印部材を付加することができる。したがって、使用者は、実像書籍において、「お米」という単語を含むページを容易に認識することができる。
【0144】
次に、電子書籍の表示を終了する場合の電子書籍表示システム10の動作について説明する。
【0145】
使用者は、電子書籍の表示の終了の指示(以下「表示終了指示」という。)を操作部13に入力することができる。
【0146】
ホログラム生成部17aは、表示終了指示が操作部13に入力されると、表示用3Dデータを削除する。したがって、SLM11に表示されていたホログラムは、消える。その結果、実像書籍は、存在しなくなる。
【0147】
次に、複数の電子書籍を合体する場合の電子書籍表示システム10の動作について説明する。
【0148】
使用者は、複数の電子書籍を合体する指示(以下「書籍合体指示」という。)を操作部13に入力することができる。書籍合体指示には、使用者が選択した複数の電子書籍が指定される。書籍合体指示において指定される複数の電子書籍は、例えば、1巻、2巻、3巻などの同一のシリーズに属する複数の電子書籍でも良いし、同一のシリーズに属さない複数の電子書籍でも良い。
【0149】
書籍合体部17gは、書籍合体指示が操作部13に入力されると、書籍合体指示において指定された複数の電子書籍の3D書籍データを記憶部16から読み出す。次いで、書籍合体部17gは、書籍合体指示において指定された複数の電子書籍が合体されて1つの電子書籍になるように、記憶部16から読み出した複数の3D書籍データを合体して1つの3D書籍データを生成する。そして、書籍合体部17gは、合体によって生成された3D書籍データを新たな3D書籍データとして記憶部16に書き込む。
【0150】
したがって、使用者は、複数の電子書籍を合体した1つの電子書籍の表示を電子書籍表示システム10に開始させて、この電子書籍を実像書籍として読むことができる。実像書籍は、電子書籍のページ数が厚みとして表現される。そのため、複数の電子書籍を合体した電子書籍の実像書籍の厚みは、合体前の複数の電子書籍のそれぞれの実像書籍の厚みよりも厚い。
【0151】
次に、電子書籍を分割する場合の電子書籍表示システム10の動作について説明する。
【0152】
使用者は、電子書籍を分割する指示(以下「書籍分割指示」という。)を操作部13に入力することができる。書籍分割指示には、使用者が選択した電子書籍と、この電子書籍における分割の箇所とが指定される。書籍分割指示において指定される分割の箇所は、例えば、1章、2章、3章などの章の区切りなど、任意の箇所が指定されることが可能である。
【0153】
書籍分割部17hは、書籍分割指示が操作部13に入力されると、書籍分割指示において指定された電子書籍の3D書籍データを記憶部16から読み出す。次いで、書籍分割部17hは、書籍分割指示において指定された電子書籍が、書籍分割指示において指定された箇所で分割されて複数の電子書籍になるように、記憶部16から読み出した3D書籍データを分割して複数の3D書籍データを生成する。そして、書籍分割部17hは、分割によって生成された複数の3D書籍データをそれぞれ新たな3D書籍データとして記憶部16に書き込む。
【0154】
したがって、使用者は、例えば、1つの電子書籍から分割された複数の電子書籍のうちの1つの電子書籍の表示を電子書籍表示システム10に開始させて、この電子書籍を実像書籍として読むことができる。実像書籍は、電子書籍のページ数が厚みとして表現される。そのため、1つの電子書籍から分割された複数の電子書籍のそれぞれの実像書籍の厚みは、分割前の電子書籍の実像書籍の厚みよりも薄い。
【0155】
次に、複数の実像書籍を陳列して表示する場合の電子書籍表示システム10の動作について説明する。
【0156】
使用者は、複数の実像書籍を陳列して表示する指示(以下「陳列表示指示」という。)を操作部13に入力することができる。陳列表示指示には、使用者が選択した複数の電子書籍が指定される。陳列表示指示における電子書籍の指定は、任意の電子書籍が個別に指定されても良いし、例えば使用者が読んだことがある電子書籍など、電子書籍の属性によって指定されても良い。
【0157】
図19は、SLM11に表示されるホログラムによって再生される、陳列された実像書籍61~66の一例を示す図である。
【0158】
ホログラム生成部17aは、陳列表示指示が操作部13に入力されると、陳列表示指示において指定された複数の電子書籍の3D書籍データを記憶部16から読み出す。次いで、ホログラム生成部17aは、陳列表示指示において指定された複数の電子書籍に対応する複数の実像書籍が陳列された状態になるように、記憶部16から読み出した複数の3D書籍データを含む表示用3Dデータを生成する。したがって、使用者は、例えば図19に示すように、陳列表示指示において指定された複数の電子書籍に対応する複数の実像書籍が陳列されたものを見ることができる。例えば、使用者は、陳列された複数の実像書籍の例えば背表紙などの表紙を確認することによって、陳列された複数の実像書籍の中から、使用者自身が読むことを希望する実像書籍を特定することができる。
【0159】
次に、実像書籍が陳列された本棚を表示する場合の電子書籍表示システム10の動作について説明する。
【0160】
使用者は、実像書籍が陳列された本棚を表示する指示(以下「本棚表示指示」という。)を操作部13に入力することができる。本棚表示指示には、使用者が選択した少なくとも1つの電子書籍と、使用者が選択した本棚とが指定される。本棚表示指示における電子書籍の指定は、任意の電子書籍が個別に指定されても良いし、例えば使用者が読んだことがある電子書籍など、電子書籍の属性によって指定されても良い。
【0161】
図20は、SLM11に表示されるホログラムによって再生される、実像書籍61~66が陳列された本棚70の一例を示す図である。
【0162】
ホログラム生成部17aは、本棚表示指示が操作部13に入力されると、本棚表示指示において指定された電子書籍の3D書籍データと、本棚表示指示において指定された本棚の3D本棚データとを記憶部16から読み出す。次いで、ホログラム生成部17aは、本棚表示指示において指定された電子書籍に対応する実像書籍が本棚に陳列された状態になるように、記憶部16から読み出した複数の3Dデータを含む表示用3Dデータを生成する。したがって、使用者は、例えば図20に示すように、本棚表示指示において指定された電子書籍に対応する実像書籍が陳列された本棚の実像を見ることができる。例えば、使用者は、本棚に陳列された実像書籍の例えば背表紙、表表紙などの表紙を確認することによって、本棚に陳列された複数の実像書籍の中から、使用者自身が読むことを希望する実像書籍を特定することができる。
【0163】
次に、複数の実像書籍を積み上げて表示する場合の電子書籍表示システム10の動作について説明する。
【0164】
使用者は、複数の実像書籍を積み上げて表示する指示(以下「積上表示指示」という。)を操作部13に入力することができる。積上表示指示には、使用者が選択した複数の電子書籍が指定される。積上表示指示における電子書籍の指定は、任意の電子書籍が個別に指定されても良いし、例えば使用者が読んだことがある電子書籍など、電子書籍の属性によって指定されても良い。
【0165】
図21は、SLM11に表示されるホログラムによって再生される、積み上げられた実像書籍61~66の一例を示す図である。
【0166】
ホログラム生成部17aは、積上表示指示が操作部13に入力されると、積上表示指示において指定された複数の電子書籍の3D書籍データを記憶部16から読み出す。次いで、ホログラム生成部17aは、積上表示指示において指定された複数の電子書籍に対応する実像書籍が積み上げられた状態になるように、記憶部16から読み出した複数の3D書籍データを含む表示用3Dデータを生成する。したがって、使用者は、例えば図21に示すように、積上表示指示において指定された複数の電子書籍に対応する複数の実像書籍が積み上げられたものを見ることができる。例えば、使用者は、使用者自身が読んだ複数の実像書籍が積み上げられたものを見ることによって、読書の達成感を視覚的に得ることができる。また、使用者は、使用者自身が書き込みを行った複数の実像書籍が積み上げられたものを見ることによって、実像書籍に対する書き込みの達成感を視覚的に得ることができる。また、使用者は、使用者自身が読む予定である複数の実像書籍が積み上げられたものを見ることによって、今後の読書に対する期待感を視覚的に高めることができる。
【0167】
次に、実像書籍の装飾としての活用について説明する。
【0168】
例えば、現実に存在する棚の上にSLM11が配置されたり、現実に存在する机の上にSLM11が配置されたりなど、実像書籍が装飾として配置されることが使用者によって希望される位置の近傍にSLM11が配置されることによって、SLM11に表示されるホログラムによって再生される実像書籍は、室内外の装飾の一部として活用されることができる。
【0169】
以上に説明したように、電子書籍表示システム10は、例えば図6図15および図18に示すように、書籍の立体的な像として電子書籍を再生するので、書籍の見た目において紙媒体の書籍との違いを小さくすることができ、その結果、電子書籍の利用時の快適性を向上することができる。
【0170】
電子書籍表示システム10は、実像書籍に対する物体による操作が位置検出部14によって検出された場合に、例えば図8図14に示すように、位置検出部14によって検出された操作に応じて実像書籍を変更したホログラムを生成するので、実像書籍を直接操作している感覚を使用者に与えることができる。したがって、電子書籍表示システム10は、書籍の操作性において紙媒体の書籍との違いを小さくすることができ、その結果、電子書籍の利用時の快適性を向上することができる。
【0171】
電子書籍表示システム10は、例えば図15に示すように、SLM11に対する使用者の視点から実像書籍のページの表示内容が見える場合に、SLM11に対する使用者以外の者の視点から実像書籍の表紙のうち、使用者の視点からは見えない部分の少なくとも一部が見えるホログラムをSLM11に表示可能であるので、使用者が実像書籍のページの表示内容を見ている場合に、使用者以外の者に実像書籍の表紙を見せることができる。
【0172】
電子書籍表示システム10は、例えば図15に示すようにブックカバーが実像書籍に装着されていないホログラムを生成可能であるとともに、例えば図18に示すようにブックカバーが実像書籍に装着されているホログラムを生成可能であるので、実像書籍にブックカバーを装着することができる。したがって、使用者は、使用者自身の好みのブックカバーを実像書籍に装着することによって、例えば、使用者自身の気持ちを盛り上げることが可能である。
【0173】
電子書籍表示システム10は、例えば図15に示すようにブックカバーが実像書籍に装着されていない場合に、SLM11に対する使用者の視点から実像書籍のページの表示内容が見えるときに、SLM11に対する使用者以外の者の視点から実像書籍の表紙のうち、使用者の視点からは見えない部分の少なくとも一部が見え、例えば図18に示すようにブックカバーが実像書籍に装着されている場合に、実像書籍の表紙のうち、ブックカバーが実像書籍に装着されていないときに使用者の視点からは見えず使用者以外の者の視点から見える部分の少なくとも一部をブックカバーが覆っているので、使用者が実像書籍のページの表示内容を見ている場合に、使用者以外の者に実像書籍の表紙の少なくとも一部をブックカバーによって見せないことができる。したがって、使用者は、実像書籍にブックカバーを装着することによって、例えば、使用者が何の書籍を読んでいるかを使用者以外の者がすぐに把握する可能性を低減することができる。
【0174】
電子書籍表示システム10は、ホログラムによって再生される実像書籍の見た目を、例えば図7に示すように、電子書籍の読量に応じた見た目にするので、電子書籍の読量を使用者に容易に認識させることができる。
【0175】
電子書籍表示システム10は、図13に示すように実像書籍のページを破る操作が実行された場合に、図13(c)に示すように実像書籍のページが破れた状態のホログラムを生成するので、書籍の操作性および見た目において紙媒体の書籍との違いを小さくすることができ、その結果、電子書籍の利用時の快適性を向上することができる。
【0176】
電子書籍表示システム10は、図14に示すように実像書籍のページを折る操作が実行された場合に、図14(c)に示すように実像書籍のページが折れた状態のホログラムを生成するので、書籍の操作性および見た目において紙媒体の書籍との違いを小さくすることができ、その結果、電子書籍の利用時の快適性を向上することができる。
【0177】
電子書籍表示システム10は、実像書籍の部品の性質量に応じた速度で実像書籍のページがめくれるようにホログラムを生成するので、実像書籍のページがめくれる速度を実像書籍の部品の性質量に応じた速度にすることができる。
【0178】
電子書籍表示システム10は、実像書籍の見た目を変更する場合に、変更後の見た目に応じた性質量を電子書籍に設定するので、実像書籍のページがめくれる速度を実像書籍の見た目に応じた速度にすることができる。
【0179】
電子書籍表示システム10は、SLM11に表示されるホログラムによって書籍の像を再生させるので、SLM11の画面に焦点を合わせなくて済む可能性が高く、その結果、画面に焦点を合わせる必要がある従来の電子書籍と比較して、使用者の目に与える負担を軽減することができる。
【0180】
電子書籍表示システム10は、本実施の形態において操作部13によって受け付ける種々の指示の少なくとも一部を、例えば使用者のPC(Personal Computer)、スマートフォンなどの電子機器から通信部15によって受け付けても良い。電子書籍表示システム10は、SLM11に表示されるホログラムによって操作部を実像として再生し、本実施の形態において操作部13によって受け付ける種々の指示の少なくとも一部を、SLM11に表示されるホログラムによって実像として再生した操作部への操作として位置検出部14によって受け付けても良い。
【0181】
電子書籍表示システム10は、本実施の形態において、SLM11を支持するスタンド18を備えている。しかしながら、電子書籍表示システム10は、スタンド18を備えなくても良い。
【0182】
電子書籍表示システム10は、本実施の形態において、SLM11に表示されたホログラムによって電子書籍を書籍の実像として再生する。しかしながら、電子書籍表示システム10は、SLM11に表示されたホログラムによって再生される書籍の像に対する操作が位置検出部14によって検出される構成ではない場合、SLM11に表示されたホログラムによって電子書籍を書籍の虚像として再生しても良い。SLM11に表示されたホログラムによって電子書籍を書籍の虚像として再生する場合、書籍の像に対する操作は、例えば操作部13によって入力されても良い。
【符号の説明】
【0183】
10 電子書籍表示システム
11 SLM
14 位置検出部
16a 電子書籍表示プログラム
17 制御部(コンピューター)
17a ホログラム生成部
17b 表示制御部
20 実像書籍(書籍)
30 手(物体)
51 ブックカバー
61~66 実像書籍(書籍)
【要約】
【課題】 電子書籍の利用時の快適性を向上することができる電子書籍表示システムおよび電子書籍表示プログラムを提供する。
【解決手段】 電子書籍表示システム10は、書籍の立体的な像として電子書籍を再生するためのホログラムを生成するホログラム生成部17aと、ホログラム生成部17aによって生成されたホログラムをSLM(Spatial Light Modulator)11に表示させる表示制御部17bとを備えることを特徴とする。
【選択図】 図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21