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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-05
(45)【発行日】2023-10-16
(54)【発明の名称】モータ及びその組立構造
(51)【国際特許分類】
   H02K 1/18 20060101AFI20231006BHJP
   H02K 5/04 20060101ALI20231006BHJP
【FI】
H02K1/18 A
H02K5/04
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2022516714
(86)(22)【出願日】2019-12-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-14
(86)【国際出願番号】 CN2019129154
(87)【国際公開番号】W WO2021077613
(87)【国際公開日】2021-04-29
【審査請求日】2022-03-15
(31)【優先権主張番号】201911025229.X
(32)【優先日】2019-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521084884
【氏名又は名称】佛山市威▲霊▼洗▲滌▼▲電▼机制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】FOSHAN WELLING WASHER MOTOR MANUFACTURING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】21th Gangqian Road, Beijiao Industrial Park, Shunde, Foshan, Guangdong 528311, CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ ▲運▼生
(72)【発明者】
【氏名】郭 丙春
(72)【発明者】
【氏名】周 林▲偉▼
【審査官】中島 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-251806(JP,A)
【文献】特開平04-021334(JP,A)
【文献】中国実用新案第209329862(CN,U)
【文献】中国実用新案第201674284(CN,U)
【文献】特開2012-005211(JP,A)
【文献】特開2019-030056(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 1/00- 1/16
H02K 1/18- 1/26
H02K 1/28- 1/34
H02K 5/00- 5/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステータと、それぞれ前記ステータの両側に設けられる第1エンドキャップ、第2エンドキャップと、前記ステータ、前記第1エンドキャップ及び前記第2エンドキャップを固定するための締付具とを含み、前記ステータは中部鉄心、前記第1エンドキャップに対向して設置される第1側部鉄心及び前記第2エンドキャップに対向して設置される第2側部鉄心を含み、前記第1エンドキャップの内縁部に第1内円弧面を備え、前記第1側部鉄心の外縁部に前記第1内円弧面に対して締り嵌めで嵌合される第1外円弧面を備え、前記第2エンドキャップの内縁部に第2内円弧面を備え、前記第2側部鉄心の外縁部に前記第2内円弧面に対して隙間嵌めで嵌合される第2外円弧面を備えることを特徴とするモータ組立構造。
【請求項2】
前記第1側部鉄心は厚さがh1であり、前記第2側部鉄心は厚さがh3であり、且つh1≧5mm、h1≧h3であることを特徴とする請求項1に記載のモータ組立構造。
【請求項3】
前記第1内円弧面はその軸方向に沿った深さがL1であり、L1≧5mmであることを特徴とする請求項2に記載のモータ組立構造。
【請求項4】
前記中部鉄心は多角形に設置され、前記第1側部鉄心は前記第1外円弧面を備え、前記第2側部鉄心は前記第2外円弧面を備えることを特徴とする請求項1に記載のモータ組立構造。
【請求項5】
前記第1外円弧面は円心が前記第1側部鉄心の中心と重なり合い、前記第2外円弧面は円心が前記第2側部鉄心の中心と重なり合うことを特徴とする請求項4に記載のモータ組立構造。
【請求項6】
前記第1側部鉄心は両側間の距離がa1であり、前記第1外円弧面は直径がd1であり、(a1/cos20°)≧d1>a1であることを特徴とする請求項4に記載のモータ組立構造。
【請求項7】
前記第2側部鉄心は両側間の距離がa1であり、前記第2外円弧面は直径がd1であることを特徴とする請求項6に記載のモータ組立構造。
【請求項8】
前記中部鉄心は両側間の距離がa2であり、a1=a2であることを特徴とする請求項6に記載のモータ組立構造。
【請求項9】
前記第1エンドキャップの縁に複数の第1取付穴が開設され、前記中部鉄心の縁箇所にそれぞれ複数の第2取付穴が開設され、前記第2エンドキャップの縁に第3取付穴が開設され、締付具は前記第1取付穴、前記第2取付穴及び前記第3取付穴を貫通するように設けられ、前記第2取付穴は前記中部鉄心の中心を円心として周方向に分布されることを特徴とする請求項1に記載のモータ組立構造。
【請求項10】
前記第1エンドキャップに前記中部鉄心の表面と接触する第1フランジが設けられ、前記第2エンドキャップに前記中部鉄心の表面と接触する第2フランジが設けられ、前記第1取付穴が前記第1フランジに開設され、前記第2取付穴が前記第2フランジに開設されることを特徴とする請求項9に記載のモータ組立構造。
【請求項11】
前記第2取付穴の円心と前記中部鉄心の中心との間の距離が0.5D3であり、前記第1外円弧面の直径がd1であり、(D3-d1)≧18mmである請求項9に記載のモータ組立構造。
【請求項12】
前記中部鉄心の各角箇所にはそれぞれ円心が前記中部鉄心の中心と重なり合い、直径がd2である第3外円弧面が設けられ、前記第2取付穴の直径がD2であり、前記第2取付穴の円心と前記中部鉄心の中心との間の距離が0.5D3であり、d2-(D2+D3)≧2.2mmである請求項9に記載のモータ組立構造。
【請求項13】
前記中部鉄心の各角箇所にそれぞれ面取りが設けられ、前記中部鉄心の対角箇所における2つの面取りの接線の距離がd2であり、前記第2取付穴の直径がD2であり、前記第2取付穴の円心と前記中部鉄心の中心との間の距離が0.5D3であり、d2-(D2+D3)≧2.2mmである請求項9に記載のモータ組立構造。
【請求項14】
前記第1内円弧面はその軸方向に沿った深さがL1であり、その直径がD4であり、前記第1外円弧面は直径がd1であり、前記第1側部鉄心は厚さがh1であり、D4=d1、L1-h1≧10mmである請求項10に記載のモータ組立構造。
【請求項15】
前記第1フランジの前記第1内円弧面との接続箇所に半径がR1の丸角を備え、R1≦2mmである請求項14に記載のモータ組立構造。
【請求項16】
前記第2内円弧面はその軸方向に沿った深さがL2であり、その直径がD5であり、前記第2外円弧面は直径がd3であり、前記第2側部鉄心は厚さがh3であり、D5=d3、L2-h3≧10mmである請求項10に記載のモータ組立構造。
【請求項17】
前記第2フランジと前記第2内円弧面の接続箇所に軸方向深さが1mm以下の面取りCを備える請求項16に記載のモータ組立構造。
【請求項18】
前記第1エンドキャップの前記ステータから離れた一側に第1軸受室を備え、前記第2エンドキャップの前記ステータから離れた一側に第2軸受室を備え、前記第1軸受室、前記第2軸受室、前記ステータの内円面が同軸で設置される請求項1に記載のモータ組立構造。
【請求項19】
前記第1側部鉄心、前記中部鉄心及び前記第2側部鉄心はいずれもシートを積層してなるものである請求項1に記載のモータ組立構造。
【請求項20】
前記第1エンドキャップの前記第1内円弧面と前記ステータの第1外円弧面とは圧入法又は温度差法によって締り嵌めで嵌合される請求項1に記載のモータ組立構造。
【請求項21】
請求項1~20のいずれか一項に記載のモータ組立構造を含み、更にロータ及び前記ロータの両端に設けられる第1軸受、第2軸受を含み、前記第1軸受が前記第1エンドキャップ内に設けられ、前記第2軸受が前記第2エンドキャップ内に設けられるモータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年10月25日に中国の特許庁に提出された、出願番号が201911025229.X、発明の名称が「モータ及びその組立機構」の中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容が参照によって本願に組み込まれる。
本願は、電動機の技術分野に関し、より具体的には、モータ及びその組立構造に関する。
【背景技術】
【0002】
モータの分野において、単相非同期モータ等のタイプのモータは製造コストの観点から、ステータ、フロントエンドキャップ、リヤエンドキャップを隙間嵌めで嵌合する組立方式を採用することが一般であり、このような組立方式によって、ステータ、エンドキャップ及びロータの同軸度が低くなっており、また、このような組立方式において、ロータとステータとのエアギャップが大きく、ステータとロータに用いるケイ素鋼、エナメル線の使用量が大きく、材料の利用率が低く、出力に達するにはより大きい体積の電磁材料を使用する必要があって、電磁コストが高くなってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願は、従来技術においてステータとロータとの同軸度が低く、ステータとロータとのエアギャップが大きいという技術的問題を解決するために、モータ組立構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願は、ステータと、それぞれ前記ステータの両側に設けられる第1エンドキャップ、第2エンドキャップと、前記ステータ、前記第1エンドキャップ及び前記第2エンドキャップを固定するための締付具とを含み、前記ステータは中部鉄心、前記第1エンドキャップに対向して設置される第1側部鉄心及び前記第2エンドキャップに対向して設置される第2側部鉄心を含み、前記第1エンドキャップの内縁部に第1内円弧面を備え、前記第1側部鉄心の外縁部に前記第1内円弧面に対して締り嵌めで嵌合される第1外円弧面を備え、前記第2エンドキャップの内縁部に第2内円弧面を備え、前記第2側部鉄心の外縁部に前記第2内円弧面に対して隙間嵌めで嵌合される第2外円弧面を備えるモータ組立構造を提供する。
【0005】
更に、前記第1側部鉄心は厚さがh1であり、前記第2側部鉄心は厚さがh3であり、且つh1≧5mm、h1≧h3である。
【0006】
更に、前記第1内円弧面はその軸方向に沿った深さがL1であり、L1≧5mmである。
【0007】
更に、前記中部鉄心は多角形に設置され、前記第1側部鉄心は前記第1外円弧面を備え、前記第2側部鉄心は前記第2外円弧面を備える。
【0008】
更に、前記第1外円弧面は円心が前記第1側部鉄心の中心と重なり合い、前記第2外円弧面は円心が前記第2側部鉄心の中心と重なり合う。
【0009】
更に、前記第1側部鉄心は両側間の距離がa1であり、前記第1外円弧面は直径がd1であり、(a1/cos20°)≧d1>a1である。
【0010】
更に、前記第2側部鉄心は両側間の距離がa1であり、前記第2外円弧面は直径がd1である。
【0011】
更に、前記中部鉄心は両側間の距離がa2であり、a1=a2である。
【0012】
更に、前記第1エンドキャップの縁に複数の第1取付穴が開設され、前記中部鉄心の縁箇所にそれぞれ複数の第2取付穴が開設され、前記第2エンドキャップの縁に第3取付穴が開設され、締付具は前記第1取付穴、前記第2取付穴及び前記第3取付穴を貫通するように設けられ、前記第2取付穴は前記中部鉄心の中心を円心として周方向に分布される。
【0013】
更に、前記第1エンドキャップに前記中部鉄心の表面と接触する第1フランジが設けられ、前記第2エンドキャップに前記中部鉄心の表面と接触する第2フランジが設けられ、前記第1取付穴が前記第1フランジに開設され、前記第2取付穴が前記第2フランジに開設される。
【0014】
更に、前記第2取付穴の円心と前記中部鉄心の中心との間の距離が0.5D3であり、前記第1外円弧面の直径がd1であり、(D3-d1)≧18mmである。
【0015】
更に、前記中部鉄心の各角箇所にはそれぞれ円心が前記中部鉄心の中心と重なり合い、直径がd2である第3外円弧面が設けられ、前記第2取付穴の直径がD2であり、前記第2取付穴の円心と前記中部鉄心の中心との間の距離が0.5D3であり、d2-(D2+D3)≧2.2mmである。
【0016】
更に、前記中部鉄心の四つの角箇所にそれぞれ面取りが設けられ、前記中部鉄心の対角箇所における2つの面取りの接線の距離がd2であり、前記第2取付穴の直径がD2であり、前記第2取付穴の円心と前記中部鉄心の中心との間の距離が0.5D3であり、d2-(D2+D3)≧2.2mmである。
【0017】
更に、前記第1内円弧面はその軸方向に沿った深さがL1であり、その直径がD4であり、前記第1外円弧面は直径がd1であり、前記第1側部鉄心は厚さがh1であり、D4=d1、L1-h1≧10mmである。
【0018】
更に、前記第1フランジの前記第1内円弧面との接続箇所に半径がR1の丸角を備え、R1≦2mmである。
【0019】
更に、前記第2内円弧面はその軸方向に沿った深さがL2であり、その直径がD5であり、前記第2外円弧面は直径がd3であり、前記第1側部鉄心は厚さがh1であり、D5=d3、L2-h3≧10mmである。
【0020】
更に、前記第2フランジと前記第2内円弧面の接続箇所に軸方向深さが1mm以下の面取りCを備える。
【0021】
更に、前記第1エンドキャップの前記ステータから離れた一側に第1軸受室を備え、前記第2エンドキャップの前記ステータから離れた一側に第2軸受室を備え、前記第1軸受室、前記第2軸受室、前記ステータの内円面が同軸で設置される。
【0022】
更に、前記第1側部鉄心、前記中部鉄心及び前記第2側部鉄心はいずれもシートを積層してなるものである。
【0023】
更に、前記第1エンドキャップの前記第1内円弧面と前記ステータの第1外円弧面とは圧入法又は温度差法によって締り嵌めで嵌合される。
【0024】
本願は、上記のモータ組立構造を含み、更にロータ及び前記ロータの両端に設けられる第1軸受、前記第2軸受を含み、前記第1軸受が前記第1エンドキャップ内に設けられ、前記第2軸受が前記第2エンドキャップ内に設けられるモータを更に提供する。
【発明の効果】
【0025】
本願によるモータ組立構造の有用な効果は以下のとおりである。本願のモータ組立構造は、ステータと、第1エンドキャップと、第2エンドキャップと、上記三者を固定する締付具とを含み、ステータは中部鉄心及びそれぞれ中部鉄心の両側に設けられる第1側部鉄心、第2側部鉄心を含む。第1側部鉄心に第1外円弧面を備え、第1エンドキャップに第1内円弧面を備え、第1内円弧面と第1外円弧面とが締り嵌めで嵌合され、第2側部鉄心に第2外円弧面を備え、第2エンドキャップに第2内円弧面を備え、第2内円弧面と第2外円弧面とが隙間嵌めで嵌合され、このようにして、第1側部鉄心と第1エンドキャップの位置固定嵌合及び第2側部鉄心と第2エンドキャップの位置固定嵌合によって、ステータとエンドキャップとの同軸度を効果的に向上させて、更にステータとロータとの同軸度を向上させて、ロータとステータとの間のエアギャップを減少することができる。
【0026】
本願の実施例における技術手段をより明確に説明するために、以下に実施例又は従来技術の記載に必要な図面について簡単に説明するが、当然ながら、以下に記載する図面は単に本願のいくつかの実施例であり、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本願の実施例によるステータの斜視構成図である。
図2】本願の実施例によるステータの正面図1である。
図3】本願の実施例によるステータの正面図2である。
図4】本願の実施例によるステータの左側面図である。
図5】本願の実施例による第1エンドキャップの断面図である。
図6】本願の実施例による第2エンドキャップの断面図である。
図7】本願の実施例によるモータの片側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本願の解決しようとする技術的問題、技術手段及び有益な効果をより明確で分かりやすくするために、以下、図面及び実施例を参照しながら本願を更に詳細に説明する。ここに記載の具体的な実施例は本願を解釈するためのものに過ぎず、本願を限定する意図がないことを理解すべきである。
【0029】
素子が別の素子「に固定される」又は別の素子「に設置される」と称する場合に、直接的に別の素子にあってもよく、又は間接的にこの別の素子にあってもよい。素子が別の素子「に接続される」と称する場合に、直接的に別の素子に接続されてもよく、又は間接的にこの別の素子に接続されてもよい。
【0030】
技術用語の「長さ」、「幅」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」等で示す方位又は位置関係は図面に基づいて示す方位又は位置関係であり、その目的はただ本願を容易に記載し記載を簡単化することにあり、指示される装置又は素子が必ず特定の方位を有し、特定の方位で構成され操作されることを明示、暗示しないため、本願を限定するものと理解してはならない。
【0031】
また、用語の「第1」、「第2」等は目的を説明するためのものに過ぎず、相対的重要性を指示又は暗示したり、指示される技術特徴の数量を暗示したりするものと理解してはならない。従って、「第1」、「第2」と限定される特徴は1つ又は複数のこの特徴を含むことを明示又は暗示することが可能である。本願の記載では、明確且つ具体的に限定しない限り、「複数」は2つ又は2つ以上を意味する。
【0032】
図1図3を参照し、以下、本願の実施例によるモータ組立構造を説明する。モータ組立構造の一実施例では、モータ組立構造はステータ1、第1エンドキャップ2、第2エンドキャップ3及び締付具4を含み、ステータ1は第1側部鉄心11、第2側部鉄心12及び中部鉄心13を含み、第1側部鉄心11と第2側部鉄心12がそれぞれ中部鉄心13の両側に設けられる。第1エンドキャップ2は第1側部鉄心11に対して締り嵌めで嵌合され、第2エンドキャップ3は第2側部鉄心12に対して隙間嵌めで嵌合される。より具体的には、第1エンドキャップ2の内縁部に第1内円弧面21を備え、第1側部鉄心11の外縁部に第1外円弧面111を備え、第1内円弧面21と第1外円弧面111とを締り嵌めで嵌合させることで、第1エンドキャップ2とステータ1とを締り嵌めで嵌合させる。第2エンドキャップ3の内縁部に第2内円弧面31を備え、第2側部鉄心12の外縁部に第2外円弧面121を備え、第2内円弧面31と第2外円弧面121とを隙間嵌めで嵌合させることで、第2エンドキャップ3とステータ1とを隙間嵌めで嵌合させる。第1外円弧面111と第1内円弧面21の嵌合は第1エンドキャップ2に対して径方向の位置固定作用を果たし、ステータ1と第1エンドキャップとの同軸度を高くし、第2外円弧面121と第2内円弧面31の嵌合は第2エンドキャップ3とステータの組立をより便利にする。第1エンドキャップ2と第2エンドキャップ3内にはいずれも軸受室を備え、ステータ1、第1エンドキャップ2、第2エンドキャップ3の同軸度が高くなることで、ステータ1と軸受との同軸度が高くなり、更に、ステータ1とロータ5との同軸度が高くなり、安定的な出力を確保する。第1外円弧面111と第1内円弧面21の嵌合及び第2外円弧面121と第2内円弧面31の嵌合によって、ステータ1の前後両側がそれぞれ第2エンドキャップ3と第1エンドキャップ2に嵌入されて、ステータ1とロータ5との同軸度が確保されて、ロータ5とステータ1とのエアギャップを減少し、モータの磁気抵抗を低減することができ、同じ体積の電磁材料で、より高い出力率を得て、電磁利用率を高くすることができる。
【0033】
上記実施例におけるモータ組立構造は、ステータ1、第1エンドキャップ2、第2エンドキャップ3及び上記三者を固定する締付具4を含み、ステータ1は中部鉄心13及びそれぞれ中部鉄心13の両側に設けられる第1側部鉄心11、第2側部鉄心12を含む。第1側部鉄心11に第1外円弧面111を備え、第1エンドキャップ2に第1内円弧面21を備え、第1内円弧面21が第1外円弧面111に対して締り嵌めで嵌合され、第2側部鉄心12に第2外円弧面121を備え、第2エンドキャップ3に第2内円弧面31を備え、第2内円弧面31が第2外円弧面121に対して隙間嵌めで嵌合され、このようにして、第1側部鉄心11と第1エンドキャップ2の位置固定嵌合及び第2側部鉄心12と第2エンドキャップ3の位置固定嵌合によって、ステータ1とエンドキャップとの同軸度を効果的に向上させて、更にステータ1とロータ5との同軸度を向上させて、ロータ5とステータ1との間のエアギャップを減少することができる。
【0034】
図4を参照すると、ステータ1の一実施例では、第1側部鉄心11の厚さがh1であり、中部鉄心13の厚さがh2であり、第2側部鉄心12の厚さがh3である。第1側部鉄心11の第1外円弧面111が第1エンドキャップ2の第1内円弧面21に嵌合され、第2側部鉄心12の第2外円弧面121が第2エンドキャップ3の第2内円弧面31に嵌合されるので、第1側部鉄心11が第1エンドキャップ2に伸び込む最大深さがh1であり、第2側部鉄心12が第2エンドキャップ3に伸び込む最大深さがh3であり、h1とh3が小さ過ぎる場合に、第1エンドキャップ2が第1側部鉄心11に対して締り嵌めで嵌合されていてもステータ1から落ちる可能性があり、上記二者の締り嵌め接続が不安定になり、第2エンドキャップ3も第2側部鉄心12に対して径方向に揺れやすく、そのように組立難度が増加し、組立精度も低くなってしまう。第1エンドキャップ2が落ちることを防ぐために、h1≧5mmとする。第1エンドキャップ2は張出し成形してなったキャップであり、第1エンドキャップ2の曲がった箇所が第1エンドキャップ2と第1側部鉄心11との嵌合厚さを小さくする円弧状であり、第2エンドキャップ3はダイカスト成形してなったキャップであり、その曲がった箇所の円弧直径が小さく、甚だしい場合には90度であってもよく、第2エンドキャップ2と第2側部鉄心12との嵌合厚さを減少することがないため、h1≧h3である。
【0035】
選択可能に、第1エンドキャップ2と第1側部鉄心11との有効嵌合厚さを確保し、第1エンドキャップ2と第1側部鉄心11の締り嵌め信頼性を向上させるために、第1内円弧面21はその軸方向に沿った深さがL1であり、L1≧5mmである。
【0036】
図1図3を参照すると、ステータ1の一実施例では、第1側部鉄心11に第1外円弧面111を備え、第2側部鉄心12に第2外円弧面121を備える。選択可能に、第1側部鉄心11、中部鉄心13及び第2側部鉄心12は例えば矩形等の多角形であり、第1外円弧面111が第1側部鉄心11の角部に設けられ、第1側部鉄心11は角部のみが第1エンドキャップ3に嵌合され、第2外円弧面121が第2側部鉄心12の角部に設けられ、第2側部鉄心12は角部のみが第2エンドキャップ3に対して隙間嵌めで嵌合される。上記2種の嵌合の面積が大きいほど、第1側部鉄心11の第1エンドキャップ2に対する位置固定、第2側部鉄心12の第2エンドキャップ3に対する同軸位置固定作用が大きくなるが、上記2種の嵌合の面積が大き過ぎる場合に、即ち第1外円弧面111、第2外円弧面121の面積が大きいほど、ステータの材料が少なくなり、電磁性能が低くなる。従って、第1外円弧面111、第2外円弧面121の面積の大きさはモータ性能と組立性能を総合的に考慮してから決定すべきである。
【0037】
更に、第1側部鉄心11と第2側部鉄心12はいずれも正方形であり、第1外円弧面111の円心が第1側部鉄心11の中心と重なり合い、第2外円弧面121の円心が第2側部鉄心12の中心と重なり合う。4つの第1外円弧面111が第1側部鉄心11の外接円を形成し、この外接円の円心を第1外円弧面111の円心と重なり合わせることで、組立時にステータ1と第1エンドキャップ2とを同軸にする作用を果たす。4つの第2外円弧面121が第2側部鉄心12の外接円を形成し、この外接円の円心を第2外円弧面121の円心と重なり合わせることで、組立時にステータ1と第2エンドキャップ3とを同軸にする作用を果たす。
【0038】
図3を参照すると、ステータ1の一実施例では、第1外円弧面111の円心が第1側部鉄心11の中心と重なり合い、第1側部鉄心11の両側間の距離がa1であり、第1外円弧面111の直径がd1であり、(a1/cos20°)≧d1≧a1であり、直径d1が対応するのは第1側部鉄心11の外接円であり、外接円の直径d1が常に辺長a1より大きくなっており、即ちd1>a1である。図3では、cosθ=(0.5a1)/(0.5d1)であり、θが小さいほど、d1が小さくなり、切られる材料が多くなり、電磁性能が低くなり、モータステータ1の性能が悪くなるので、d1が小さ過ぎる場合にモータ性能に影響を与える。しかし、d1が大き過ぎる場合に第1外円弧面111の面積が小さ過ぎて、ステータ1と第1エンドキャップ2との嵌合面積を確保できないので、ステータ1と第1エンドキャップ2との嵌合面積を確保して同軸度を確保するために、a1/d1≧cos20°であり、θが最大20°となる。
【0039】
選択可能に、第1側部鉄心11と第2側部鉄心12は構造とサイズが同じであり、第2側部鉄心12の両側間の距離がa1であり、第1側部鉄心11と第2側部鉄心12が共に正方形である場合に、二者の辺長が等しい。第2外円弧面121の直径がd1であり、(a1/cos20°)≧d1>a1である。図6及び図7を参照すると、モータ組立構造の一実施例では、第1エンドキャップ2の縁に複数の第1取付穴24が開設され、中部鉄心13の縁箇所にそれぞれ複数の第2取付穴132が開設され、第2エンドキャップ3の縁に第3取付穴34が開設され、締付具4は第1取付穴24、第2取付穴132及び第3取付穴34を貫通するように設けられる。
【0040】
選択可能に、中部鉄心13、第1側部鉄心11、第2側部鉄心12が共に正方形である場合に、中部鉄心13の辺長がa2であり、a1=a2であり、中部鉄心13の辺長、第1側部鉄心11の辺長、第2側部鉄心12の辺長を全て同じにすることで、ステータ1の円弧状に切られていない側面を平滑面にする。
【0041】
中部鉄心13、第1側部鉄心11及び第2側部鉄心12のいずれにもロータ5を通過させるための内円面14を備え、更に溝15を備え、上記三者は内円面14と溝15の構造及びサイズが全て同じである。第1側部鉄心11、中部鉄心13及び第2側部鉄心12はいずれもシートを積層してなるものであってもよく、各シートにそれぞれ内円面14と溝15を備え、各内円面14が互いに重ね合わせられ、各溝15が互いに重ね合わせられる。第1エンドキャップ2と第2エンドキャップ3内にそれぞれロータ5支持用の軸受を取り付けるための軸受室が設けられる。第1エンドキャップ2内の軸受室が第1軸受室23であり、第2エンドキャップ3内の軸受室が第2軸受室33であり、第1軸受室23、第2軸受室33、ステータ1の内円面14は同軸で設置される。
【0042】
第1エンドキャップ2と第2エンドキャップ3を組み立てる時に、まず第1エンドキャップ2と第1側部鉄心11を締り嵌めで接続し、第1取付穴24を第2取付穴132と合わせ、第1内円弧面21と第1外円弧面111を互いに密着させ、それによって、第1エンドキャップ2の第1軸受室23とステータ1の内円面14との同軸度を高くして、第1エンドキャップ2をステータ1に締め付ける。次に、第2エンドキャップ3を常温で第2側部鉄心12に隙間嵌めで嵌合し、第3取付穴34を第2取付穴132と合わせ、第2内円弧面31と第2外円弧面121を互いに密着させ、それによって、第2エンドキャップ3の第2軸受室33とステータ1の内円面14との同軸度を高くする。締付具4を第1取付穴24、第2取付穴132及び第3取付穴34を貫通させて第1エンドキャップ2、ステータ1及び第2エンドキャップ3を互いに固定させる。
【0043】
選択可能に、第1取付穴24、第2取付穴132がねじなし穴であり、第3取付穴34がねじ穴であり、締付具4がねじ部材であり、締付具4は第1エンドキャップ2、ステータ1及び第2エンドキャップ3を互いに締め付けて第2エンドキャップ3に螺合される。
【0044】
選択可能に、第1エンドキャップ2と第1側部鉄心11とは圧入法又は温度差法によって締り嵌めで嵌合される。圧入法において、第1内円弧面21と第1外円弧面111を整理し、第1取付穴24を第2取付穴132と合わせ、第1内円弧面21を第1外円弧面111と合わせ、重量物押圧又は油圧プレスによって第1エンドキャップ2をステータ1に押し付け、ステータ1の第1側部鉄心11が第1内円弧面21の囲んで形成した円柱室内に圧入される。温度差法において、第1内円弧面21と第1外円弧面111を整理し、第1エンドキャップ2を加熱して第1エンドキャップ2を適宜膨張させ、膨張後、第1エンドキャップ2をステータ1に取り付け、第1取付穴24を第2取付穴132と合わせ、冷却後、第1エンドキャップ2が収縮し、第1エンドキャップ2がステータ1に対して締り嵌めで嵌合されることになる。第1エンドキャップ2と第1側部鉄心11は人工打ち込み法、冷却組込法等の方式で締り嵌めで嵌合されてもよい。
【0045】
図2及び図3を参照すると、第2取付穴132は、数量が複数であり、中部鉄心13の中心を円心として周方向に分布され、全ての第2取付穴132の円心と中部鉄心13の中心との距離を等しくすることで、第1取付穴24、第2取付穴132、第3取付穴34を合わせる時に、ステータ1の内円面14と軸受室との同軸度を更に高くすることができる。例えば、第2取付穴132は、数量が4つであり、それぞれ中部鉄心13の4つの角に開設され、第1側部鉄心11と第2側部鉄心12を貫通せず、即ち、第1側部鉄心11と第2側部鉄心12の外接円に設けられ、第1エンドキャップ2、第2エンドキャップ3を直接的に中部鉄心13の表面に密着させて取付穴を合わせる。
【0046】
図5及び図6を参照すると、モータ取付構造の一実施例では、第1エンドキャップ2には第1フランジ22が設けられ、第1フランジ22は第1内円弧面21の端部が径方向に延在して形成され、第1フランジ22の表面が中部鉄心13の表面に密着するためのものである。第1取付穴24が第1フランジ22に開設され、締付具4によって締め付ける時の第1エンドキャップ2の縁の変形を回避する。第2エンドキャップ3には第2フランジ32が設けられ、第2フランジ32は第2内円弧面31の端部が径方向に延在して形成され、第2フランジ32の表面が中部鉄心13の他方の表面に密着するためのものである。第3取付穴34が第2フランジ32に開設され、締付具4によって締め付ける時の第2エンドキャップ3の縁の変形を回避する。このようにして、従来のステータ1の前後のエンドキャップにカンチレバー型スクリューを採用する場合に比べて、ステータ1はステータ1の前後のエンドキャップを共に支持し、エンドキャップ外縁部の変形を効果的に減少する。
【0047】
図2を参照すると、ステータ1の一実施例では、全ての第2取付穴132の円心と中部鉄心13の中心との距離が等しい。第1エンドキャップ2と第2エンドキャップ3の取付が完了した後、締付具4を取り付けるために十分な空間を残しておく必要があり、第1取付穴24と第1エンドキャップ2の外壁との間の距離が小さ過ぎてはならないので、第2取付穴132の円心と隣接する第1外円弧面111との距離が小さ過ぎてはならない。第2取付穴132の円心と中部鉄心13の中心との間の距離が0.5D3であり、第1外円弧面111の直径がd1であり、(D3-d1)≧18mmであり、それによって締付具4に十分な取付空間を確保する。例えば、D3-d1が18mm、19mm、20mm等である。
【0048】
図2を参照すると、ステータ1の一実施例では、中部鉄心13の各角箇所にそれぞれ第3外円弧面131が設けられ、第3外円弧面131の円心が中部鉄心13の中心と重なり合い、即ち、中部鉄心13の外周に外接円があり、この外接円の直径がd2であり、第2取付穴132の直径がD2である。第2取付穴132の内壁と中部鉄心13の外接円の表面との間の距離が近過ぎてはならなく、近過ぎると外接円箇所の強度が非常に低くなり、大きいトルクと径方向力に耐えられなく、力を受けて裂きやすい。中部鉄心13の4つの角箇所の強度を確保するために、d2-(D2+D3)≧2.2mmとし、d2-(D2+D3)は2.5mm、2.7mm、3mm等であってよい。
【0049】
ステータ1の別の実施例では、中部鉄心13の各角箇所にそれぞれ面取りが設けられ、中部鉄心13の対角箇所における2つの面取りの接線の距離がd2であり、第2取付穴132の直径がD2である。同様に、第2取付穴132の内壁と面取りの表面との間の距離が近過ぎてはならなく、近過ぎると中部鉄心13の角の強度が非常に低くなり、大きいトルクと径方向力に耐えられなく、力を受けて裂きやすい。中部鉄心13の4つの角箇所の強度を確保するために、d2-(D2+D3)≧2.2mmとし、d2-(D2+D3)は2.5mm、2.7mm、3mm等であってよい。
【0050】
図5を参照すると、第1エンドキャップ2の一実施例では、第1内円弧面21はその軸方向に沿った深さがL1であり、直径がD4であり、第1外円弧面111は直径がd1である。第1内円弧面21と第1外円弧面111を嵌合するために、D4=d1とするが、D4の公差域がd1の公差域以下である。この実施例では、第1側部鉄心11が完全に第1エンドキャップ2に伸び込み、第1側部鉄心11の厚さh1が一定した時に、第1内円弧面21のその軸方向に沿った深さL1とh1との差が小さいほど、第1側部鉄心11と第1エンドキャップ2における放熱孔との距離が小さくなる。放熱孔が打ち抜き成形によって形成されるものであり、放熱孔の回りの材料が変形することがあるため、第1側部鉄心11と放熱孔との距離が近過ぎると、嵌合精度に影響を与えることがある。L1-h1≧10mmとすることで、第1側部鉄心11を取り付けた後放熱孔に対して所定の距離を持たせ、放熱孔の縁の変形によって嵌合精度が影響されることを回避する。
【0051】
図5を参照すると、第1エンドキャップ2の一実施例では、第1フランジ22の第1内円弧面21との接続箇所に丸角を備える。第1内円弧面21と第1外円弧面111とが締り嵌めで嵌合されるので、丸角の設置は第1エンドキャップ2とステータ1の組立にガイド作用を果たし、組立過程で縁が互いに押し付けて裂くことがない。上記丸角の半径がR1であり、R1が大き過ぎると、第1内円弧面21と第1外円弧面111との嵌合深さが対応的に減少して、締り嵌め信頼性を低下させる可能性があるので、R1≦2mmとするo
【0052】
図6を参照すると、第2エンドキャップ3の一実施例では、第2内円弧面31はその軸方向に沿った深さがL2であり、直径がD5であり、第2外円弧面121は直径がd3である。第2内円弧面31と第2外円弧面121を嵌合するために、D5=d3とするが、D5の公差域がd1の公差域以上である。この実施例では、第2側部鉄心12が完全に第2エンドキャップ3に伸び込み、第2側部鉄心12の厚さh3が一定した時に、第1内円弧面21のその軸方向に沿った深さL2とh3との差が小さいほど、コイルの配置空間が小さくなる。コイルの取付信頼性を確保するために、L2-h3≧10mmとすることで、第2側部鉄心12と第2内円弧面31のステータ1から離れた一端の間に十分な空間を持たせる。ここで、d3はd1と等しくてよい。
【0053】
図6を参照すると、第2エンドキャップ3の一実施例では、第2フランジ32と第2内円弧面31との接続箇所に軸方向深さが1mm以下の面取りCを備える。第1内円弧面21と第1外円弧面111とが隙間嵌めで嵌合されるので、面取りの設置は第2エンドキャップ3とステータ1の組立にガイド作用を果たす。面取りCの縁がリブ状であり、第2エンドキャップ3とステータ1に微小のすれがあった場合に、丸角のように第2エンドキャップ3をステータ1から抜け出させることがなく、第2エンドキャップ3の取付をより便利にする。
【0054】
図7を参照すると、本願は、上記のいずれか1つの実施例におけるモータ組立構造を含み、ロータ5及びロータ5の両端に設けられる第1軸受6、第2軸受7を更に含み、第1軸受6と第2軸受7がいずれもロータ5をステータ1に対して回転するようにロータ5を支持する、モータを更に提供する。第1軸受6が第1エンドキャップ2内に設けられ、第2軸受7が前記第2エンドキャップ3内に設けられる。第1エンドキャップ2には対応的に第1軸受室23が設けられ、第2エンドキャップ3には対応的に第2軸受室33が設けられる。
【0055】
上記実施例によるモータは、上記のモータ組立構造を採用し、第1側部鉄心11と第1エンドキャップ2の位置固定嵌合及び第2側部鉄心12と第2エンドキャップ3の位置固定嵌合によって、ステータ1とエンドキャップとの同軸度を効果的に向上させて、更にステータ1とロータ5との同軸度を向上させると共に、モータ軸方向の全長を短縮し、ロータ5とステータ1との間のエアギャップの長さを減少することができる。
【0056】
具体的には、上記実施例におけるモータを組み立てる時に、まず、第1軸受6を第1エンドキャップ2の第1軸受室23内に入れ、次に、第1エンドキャップ2をステータ1の第1側部鉄心11に締り嵌めで嵌合し、続いて、ロータ5をステータ1の内円面14を通過させ、且つステータ1の内円面14と同軸で設置し、次に、第2軸受7を第2エンドキャップ3の第2軸受室33内に入れ、次に、第2エンドキャップ3をステータ1の第2側部鉄心12に組み立て、締付具4を第1エンドキャップ2、中部鉄心13及び第2エンドキャップ3を通過させ、第1エンドキャップ2、中部鉄心13及び第2エンドキャップ3を固定的に接続させる。
【0057】
上記は本願の好ましい実施例に過ぎず、本願を限定するためのものではなく、本願の主旨と原則から逸脱しない限り行った修正、同等な取替、改良等は、全て本願の保護範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0058】
1 ステータ
11 第1側部鉄心
111 第1外円弧面
12 第2側部鉄心
121 第2外円弧面
13 中部鉄心
131 第3外円弧面
132 第2取付穴
13 中部鉄心
14 内円面
15 溝
2 第1エンドキャップ
21 第1内円弧面
22 第1フランジ
23 第1軸受室
24 第1取付穴
3 第2エンドキャップ
31 第2内円弧面
32 第2フランジ
33 第2軸受室
34 第3取付穴
4 締付具
5 ロータ
6 第1軸受
7 第2軸受
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7