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特許7361901リソース競合処理方法および装置、記憶媒体、端末、並びに基地局
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-05
(45)【発行日】2023-10-16
(54)【発明の名称】リソース競合処理方法および装置、記憶媒体、端末、並びに基地局
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/1268 20230101AFI20231006BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20231006BHJP
   H04W 24/10 20090101ALI20231006BHJP
【FI】
H04W72/1268
H04W72/0446
H04W24/10
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022519077
(86)(22)【出願日】2020-08-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-29
(86)【国際出願番号】 CN2020108764
(87)【国際公開番号】W WO2021057303
(87)【国際公開日】2021-04-01
【審査請求日】2022-05-23
(31)【優先権主張番号】201910912942.X
(32)【優先日】2019-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522068441
【氏名又は名称】展訊半導体(南京)有限公司
【氏名又は名称原語表記】SPREADTRUM SEMICONDUCTOR (NANJING) CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 501, Block C, Fuying Building, No.99 Tuanjie Road, Research & Innovation Park, High-tech Development Zone, Nanjing, Jiangsu 211899, China
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 英隆
(72)【発明者】
【氏名】雷 珍珠
【審査官】米倉 明日香
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-530895(JP,A)
【文献】Huawei, HiSilicon,Feature lead summary of Support for transmission in preconfigured UL resources,3GPP TSG RAN WG1 #97 R1-1907573,2019年05月16日
【文献】LG Electronics,Remaining issues on downlink control channel,3GPP TSG RAN WG1 #94 R1-1808490,2018年08月11日
【文献】LG Electronics,Discussion on preconfigured UL resources in NB-IoT,3GPP TSG RAN WG1 #98 R1-1908529,2019年08月17日
【文献】ZTE,Support for transmission in preconfigured UL resources for MTC,3GPP TSG RAN WG1 #96b R1-1904343,2019年03月30日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リソース競合を処理する方法であって、
事前設定アップリンクリソース(PUR)サーチスペース窓と同期信号ブロックベースの無線リソース管理(RRM)の測定タイミング設定(SMTC)が時間領域で重複するかどうかを決定することと、
前記PURサーチスペース窓と前記SMTCが時間領域で重複することに応答して、送信されるアップリンクデータがある場合、前記PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを介して、送信されるアップリンクデータを送信すること、または、前記PURサーチスペース窓と前記SMTCが時間領域で重複することに応答して、測定要件によって前記SMTCで測定を実行することと、
を含
前記PURサーチスペース窓と前記SMTCが時間領域で重複することに応答して、送信されるアップリンクデータがある場合、前記PURサーチスペース窓に関連付けられた前記PURを介して、前記送信されるアップリンクデータを送信することは、
前記PURサーチスペース窓と前記SMTCが時間領域で重複し、周波数内/周波数間測定条件が満たされていることに応答して、送信されるアップリンクデータがある場合、前記PURサーチスペース窓に関連付けられた前記PURを介して、前記送信されるアップリンクデータを送信することを含み、周波数内/周波数間測定は、実行され得ない、
リソース競合を処理する方法。
【請求項2】
前記PURサーチスペース窓に関連付けられた前記PURを介して、前記送信されるアップリンクデータを送信するとき、前記測定は、前記SMTCで実行され得ない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記測定要件によって前記SMTCで前記測定を実行することは、
前記測定要件によって前記SMTCで前記測定を実行することと、前記PURサーチスペース窓に関連付けられた前記PURが無効なリソースであると決定することと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記PURサーチスペース窓と前記SMTCが時間領域で重複することに応答して、前記測定要件によって前記SMTCで前記測定を実行することは、
前記PURサーチスペース窓と前記SMTCが時間領域で重複し、周波数内/周波数間測定条件が満たされていることに応答して、前記測定要件によって前記SMTCで前記測定を実行することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記測定要件によって前記SMTCで前記測定を実行する前に、前記方法は、
前記周波数内/周波数間測定条件が満たされていることに応答して、指示情報を送信することをさらに含み、前記指示情報は、端末が前記周波数内/周波数間測定を開始することを示すために使用される、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記PURサーチスペース窓と前記SMTCが時間領域で重複するかどうかを決定する前に、前記方法は、
前記PURの設定情報を受信することをさらに含み、前記設定情報は、測定ギャップを含み、前記測定ギャップは、前記SMTCを含み、
前記PURサーチスペース窓と前記SMTCが時間領域で重複することに応答して、前記測定要件によって前記SMTCで前記測定を実行することは、
前記PURサーチスペース窓と前記測定ギャップが時間領域で重複することに応答して、前記測定要件によって前記SMTCで前記測定を実行することと、前記PURサーチスペース窓に関連付けられた前記PURが無効なリソースであると決定することと、を含む、
請求項または請求項に記載の方法。
【請求項7】
リソース競合を処理する方法であって、
事前設定アップリンクリソース(PUR)サーチスペース窓と同期信号ブロックベースの無線リソース管理(RRM)測定タイミング設定(SMTC)が時間領域で重複するかどうかを決定することと、
前記PURサーチスペース窓と前記SMTCが時間領域で重複することに応答して、端末が、前記PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを介して、送信されるアップリンクデータを送信できるようにすること、または前記PURサーチスペース窓と前記SMTCが時間領域で重複することに応答して、端末が、測定要件によって前記SMTCで測定を実行できるようにすることと、
を含
前記端末が、前記測定要件によって前記SMTCで前記測定を実行できるようにすることは、
前記端末が、前記測定要件によって前記SMTCで前記測定を実行できるようにすることと、前記PURサーチスペース窓に関連付けられた前記PURを解放することと、を含み、
前記PURサーチスペース窓と前記SMTCが時間領域で重複するかどうかを決定する前に、前記方法は、
前記PURの設定情報を送信することをさらに含み、前記設定情報は、測定ギャップを含み、前記測定ギャップは、前記SMTCを含む、
リソース競合を処理する方法。
【請求項8】
指示情報を受信することをさらに含み、前記指示情報は、前記端末が周波数内/周波数間測定を開始することを示すために使用される、請求項に記載の方法。
【請求項9】
リソース競合を処理する装置であって、
事前設定アップリンクリソース(PUR)サーチスペース窓とSSブロックベースのRRM測定タイミング設定(SMTC)が時間領域で重複するかどうかを決定するように調整された判断回路と、
前記PURサーチスペース窓と前記SMTCが時間領域で重複することに応答して、送信されるアップリンクデータがある場合、前記PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを介して、送信されるアップリンクデータを送信するように調整された、または、前記PURサーチスペース窓と前記SMTCが時間領域で重複することに応答して、測定要件によって前記SMTCで測定を実行するように調整された送信および測定回路と、
を備え、
前記送信および測定回路は、
前記PURサーチスペース窓と前記SMTCが時間領域で重複し、周波数内/周波数間測定条件が満たされていることに応答して、送信されるアップリンクデータがある場合、前記PURサーチスペース窓に関連付けられた前記PURを介して、前記送信されるアップリンクデータを送信するようにさらに調整され、周波数内/周波数間測定は、実行され得ない、
リソース競合を処理する装置。
【請求項10】
リソース競合を処理する装置であって、
事前設定アップリンクリソース(PUR)サーチスペース窓とSSブロックベースのRRM測定タイミング設定(SMTC)が時間領域で重複するかどうかを決定するように調整された決定回路と、
前記PURサーチスペース窓と前記SMTCが時間領域で重複することに応答して、端末が、前記PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを介して、送信されるアップリンクデータを送信することができるように調整された、または、前記PURサーチスペース窓と前記SMTCが時間領域で重複することに応答して、前記端末が、測定要件によって前記SMTCで測定を実行することができるように調整された許可回路と、
を備え、
前記許可回路は、前記端末が前記測定要件によって前記SMTCで前記測定を実行することができるように調整され、前記PURサーチスペース窓に関連付けられた前記PURを解放するように調整され、
前記装置は、前記PURサーチスペース窓と前記SMTCが時間領域で重複するかどうかを決定する前に、前記PURの設定情報を送信するように構成された回路をさらに備え、前記設定情報は、測定ギャップを含み、前記測定ギャップは、前記SMTCを含む、
リソース競合を処理する装置。
【請求項11】
コンピュータ命令を格納する記憶媒体であって、前記コンピュータ命令が実行されると、請求項1から請求項のいずれか一項に基づく方法が実行される、記憶媒体。
【請求項12】
メモリおよびプロセッサを備え、前記メモリはコンピュータ命令を格納し、前記プロセッサが前記コンピュータ命令を実行すると請求項1から請求項のいずれか一項に基づく方法が実行される、端末。
【請求項13】
メモリおよびプロセッサを備え、前記メモリはコンピュータ命令を格納し、前記プロセッサが前記コンピュータ命令を実行すると請求項7または請求項8に基づく方法が実行される、基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、通信技術分野、より具体的には、リソース競合を処理する方法および装置、記憶媒体、端末、並びに基地局に関する。
【0002】
本出願は、2019年9月25日に出願された、発明の名称が「リソース競合処理方法および装置、記憶媒体、端末、並びに基地局」である中国特許出願第201910912942.Xの優先権の利益を主張するものであり、本件明細書の一部を構成するものとしてその開示全体を本件明細書に援用する。
【背景技術】
【0003】
第5世代モバイル通信(5G)新しい無線(New Radio:NR)システムでは、ユーザ機器(UE)が無線リソース制御(RRC)のアイドル状態でアップリンクデータまたはダウンリンクデータを送信するときに、UEは、アイドル状態から接続状態に移行する必要がある。
【0004】
現在、UEがアイドル状態で少量のアップリンクデータを直接送信する方法がある。つまり、ネットワークは、専用の定期的な事前設定アップリンクリソース(PUR)と、UEのための対応するダウンリンクサーチスペース窓を構成する。これにより、UEはPURを介してアップリンクデータを送信でき、ダウンリンクデータを受信するためにダウンリンクサーチスペース窓で物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を監視できる。
【0005】
PURサーチスペース窓を適用する場合、PURサーチスペース窓で使用されるリソースが他のリソースと競合するという問題を解決する必要がある。
【発明の概要】
【0006】
本開示の実施形態は、事前設定アップリンクリソース(PRR)サーチスペース窓と同期信号ブロックベースの無線リソース管理(RRM)測定タイミング設定(SMTC)との間の時間領域競合を処理する方法を提供する。
【0007】
本開示の一実施形態では、リソース競合を処理する方法が提供され、方法は、PURサーチスペース窓と同期信号ブロックベースの無線リソース管理(RRM)測定タイミング設定(SMTC)が時間領域で重複するかどうかを決定することと、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複することに応答して、送信されるアップリンクデータがある場合、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを介して、送信されるアップリンクデータを送信すること、または、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複することに応答して、測定要件によってSMTCで測定を実行することと、を含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを介して、送信されるアップリンクデータを送信する場合、測定はSMTCで実行され得ない。
【0009】
いくつかの実施形態では、測定要件によってSMTCで測定を実行することは、測定要件によってSMTCで測定を実行することと、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURが無効なリソースであると決定することと、を含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複することに応答して、送信されるアップリンクデータがある場合、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを介して、送信されるアップリンクデータを送信することは、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複し、かつ周波数内/周波数間測定条件が満たされている場合、送信されるアップリンクデータがあるとき、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを介して、送信されるアップリンクデータを送信することと、周波数内/周波数間測定が実行され得ないことと、を含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複することに応答して、測定要件によってSMTCで測定を実行することは、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複し、かつ周波数内/周波数間測定条件が満たされていることに応答して、測定要件によってSMTCで測定を実行することを含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、測定要件によってSMTCで測定を実行する前に、方法は、周波数内/周波数間測定条件が満たされていることに応答して指示情報を送信することをさらに含み、指示情報は、端末が周波数内/周波数間測定を開始することを示すために使用される。
【0013】
いくつかの実施形態では、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複するかどうかを決定する前に、方法は、PURの設定情報を受信することをさらに含み、設定情報は、測定ギャップを含み、測定ギャップは、SMTCを含み、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複することに応答して、測定要件によってSMTCで測定を実行することは、PURサーチスペース窓と測定ギャップが時間領域で重複することに応答して、測定要件によってSMTCで測定を実行することと、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURが無効なリソースであると決定することと、を含む。
【0014】
本開示の一実施形態では、リソース競合を処理する方法が提供され、方法は、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複するかどうかを決定することと、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複することに応答して、端末が、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを介して、送信されるアップリンクデータを送信できるようにすること、または、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複することに応答して、端末が、測定要件によってSMTCで測定を実行できるようにすることと、を含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、端末が、測定要件によってSMTCで測定を実行できるようにすることは、端末が、測定要件によってSMTCで測定を実行できるようにすることと、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを解放することと、を含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、方法は、指示情報を受信することをさらに含み、指示情報は、端末が周波数内/周波数間測定を開始することを示すために使用される。
【0017】
いくつかの実施形態では、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複するかどうかを決定する前に、方法は、PURの設定情報を送信することをさらに含み、設定情報は、測定ギャップを含み、測定ギャップは、SMTCを含む。
【0018】
本開示の一実施形態では、リソース競合を処理するための装置が提供され、装置は、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複するかどうかを決定するように調整された判断回路と、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複することに応答して、送信されるアップリンクデータがある場合、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを介して、送信されるアップリンクデータを送信するように調整された、または、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複することに応答して、測定要件によってSMTCで測定を実行するように調整された送信および測定回路と、を含む。
【0019】
本開示の一実施形態では、リソース競合を処理する装置が提供され、装置は、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複するかどうかを決定するように調整された決定回路と、
PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複することに応答して、端末が、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを介して、送信されるアップリンクデータを送信することができるように調整された、または、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複することに応答して、端末が、測定要件によってSMTCで測定を実行することができるように調整された許可回路と、を含む。
【0020】
本開示の一実施形態では、記憶媒体が提供され、記憶媒体は、コンピュータ命令を格納し、コンピュータ命令が実行されると、上記の実施形態に基づく方法が実行される。
【0021】
本開示の一実施形態では、端末が提供され、端末はメモリおよびプロセッサを含み、メモリはコンピュータ命令を格納し、プロセッサがコンピュータ命令を実行すると、上記の実施形態に基づく方法が実行される。
【0022】
本開示の一実施形態では、基地局が提供され、基地局はメモリおよびプロセッサを含み、メモリはコンピュータ命令を格納し、プロセッサがコンピュータ命令を実行すると、上記の実施形態に基づく方法が実行される。
【0023】
本開示の実施形態は、以下の利点を有する。
【0024】
本開示の一実施形態では、リソース競合を処理する方法が提供される。方法は、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複しているかどうかを決定することと、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複することに応答して、送信されるアップリンクデータがある場合、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを介して、送信されるアップリンクデータを送信すること、または、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複することに応答して、測定要件によってSMTCで測定を実行することと、を含む。実施形態によれば、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複すると決定された場合、本開示の実施形態は、端末がアップリンクデータを有する場合、PURサーチスペース窓と時間領域で重複するSMTC測定処理を中止するか、または、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを解放する。このようにして、PURサーチスペース窓とSMTCの間の競合が回避され得、PURの浪費を削減する。
【0025】
さらに、測定要件によってSMTCで測定を実行することは、測定要件によってSMTCで測定を実行することと、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURが無効なリソースであると決定することと、を含む。本開示の実施形態では、時間領域でPURサーチスペース窓と重複するSMTCで測定が実行される場合、UEは、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを介してリソースを送信できず、その結果、リソースが解放され得、これはリソース活用を改善するのにさらに役立つ。
【0026】
さらに、測定要件によってSMTCで測定を実行する前に、方法は、周波数内/周波数間測定条件が満たされていることに応答して指示情報を送信することをさらに含み、指示情報は、端末が周波数内/周波数間測定を開始することを示すために使用される。本開示の実施形態では、UEは、ネットワーク側に端末の測定を通知するための指示情報を送信し、それによりネットワーク側が、時間領域でSMTCと重複するPURサーチスペース窓に関連付けられたPURを解放でき、これはリソース活用を改善するのにさらに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1図1は、本開示の一実施形態による、リソース競合を処理する方法のフローチャートを概略的に示す。
図2図2は、本開示の別の実施形態による、リソース競合を処理する方法のフローチャートを概略的に示す。
図3図3は、本開示の実施形態の特定の実施方法による、リソース競合を処理する方法のフローチャートを概略的に示す。
図4図4は、本開示の実施形態の別の特定の実施方法による、リソース競合を処理する方法のフローチャートを概略的に示す。
図5図5は、本開示の実施形態の別の特定の実施方法による、リソース競合を処理する方法のフローチャートを概略的に示す。
図6図6は、本開示の実施形態の別の特定の実施方法による、リソース競合を処理する方法のフローチャートを概略的に示す。
図7図7は、本開示の実施形態の別の特定の実施方法による、リソース競合を処理する方法のフローチャートを概略的に示す。
図8図8は、本開示の一実施形態による、リソース競合を処理する装置の構造図を概略的に示す。
図9図9は、本開示の別の実施形態による、リソース競合を処理する装置の構造図を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
背景技術で述べたように、既存の技術において、リソースの競合を処理するための方法が必要である。
【0029】
NR(New Radio)において、ユーザ機器(UE)は、電力消費を低減するために、無線リソース制御(RRC)アイドル状態および非アクティブ状態で間欠受信(DRX)を使用できる。UEは、各DRX期間においてページング機会(PO)を確認(リッスン)できる。NRはビーム管理の動作を導入するため、単一のPOの長さは1つのビームスキャン周期であり、同じページングメッセージがスキャンモードにおいてすべてのビームで繰り返し送信され、ページングメッセージを受信するビームの選択はUEに依存する。1つのページングフレームは、1つの無線フレームであり、1つ以上のPOを含むことができ、ページングフレームは1つのPOの開始点である。ページングフレームの決定は、Long Term Evolution(LTE)において計算する方法と似ている。
【0030】
現在、NRシステムにおいて、UEがアイドル/非アクティブ状態でアップリンク/ダウンリンクデータを送信したい場合、UEは、アップリンク/ダウンリンクデータを送信する前に、ランダムアクセス手順を通じて接続状態に入る必要がある。「/」は、またはを意味する。アイドル/非アクティブ状態でのこのデータ送信機構は、RRCシグナリングのオーバヘッドとUEのエネルギ消費を増加させ、データ送信遅延も増加させる。
【0031】
アイドル状態においてアップリンクデータをUEから送信することによって発生するRRCシグナリングのオーバヘッドとUEのエネルギ消費を削減するために、狭帯域モノのインターネット(NB-IOT)システムでは、早期データ送信(EDT)が導入されている。EDT送信機構の機能は、UEがランダムアクセスを開始すると、UEがメッセージ3(Msg3)を使用してアップリンクデータを伝送してアップリンクデータを送信することであり、それによってUEが接続状態になるのを防ぐ。アイドル状態でのアップリンクデータ送信の場合、方法は、RRCシグナリングのオーバヘッドとUEのエネルギ消費を効果的に削減し、同時にUE送信遅延を削減する。ただし、Msg3が伝送できるビット数が限られているため、方法は一部の小さなアップリンクデータパケットしかアップロードできない。
【0032】
アイドル状態においてアップリンクデータをUEから送信することによって発生するRRCシグナリングのオーバヘッドとUEのエネルギ消費をさらに削減するために、定期的な事前設定アップリンクリソース(PUR)がNB-IOTに導入され、UEは、PURにおいてアップリンクデータを直接送信でき、確認応答/否定応答(ACK/NACK)などの、対応するPURサーチスペース窓において再送信スケジューリング情報または確認応答情報を受信でき、それにより、UEが接続状態へのランダムアクセスを開始することを防止する。
【0033】
しかしながら、アイドル/非アクティブ状態では、UEは、測定基準によって周波数内/周波数間測定活動を自律的に実行できる。「/」は、またはを意味する。UEが周波数間測定を実行するとき、UEは無線周波数を他の周波数ポイントに調整する必要があり、UEはデータを送受信できない。PURに関連付けられたサーチスペース窓が、時間領域においてUEによって調整された無線周波数測定と競合する場合、すなわち、PURに対応するダウンリンクサーチスペース窓とSSブロックベースのRRM測定タイミング設定(SMTC)が時間領域において重複する場合、UEはデータを同時に受信または送信できない。その間、UEは、ACK/NACKまたは再送信スケジューリングなどの情報を受信できず、つまり、PURをデータ送信に使用することはできない。
【0034】
UEの測定活動は、アイドル状態または非アクティブ状態において完全に自律的であるため、ネットワークは、UEが周波数内/周波数間測定活動を実行するタイミングを知ることができない。したがって、PURサーチスペース窓がUEの測定活動と競合する場合、UEは測定を実行するときにデータを送受信できず、この状態で設定されたPURはリソースの浪費になる。
【0035】
本開示の実施形態では、アクセスリソースを決定するための方法が提供される。方法は、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複するかどうかを決定することと、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複することに応答して、送信されるアップリンクデータがある場合、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを介して送信されるアップリンクデータを送信すること、または、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複することに応答して、測定要件によってSMTCで測定を実行することと、を含む。
【0036】
本開示の実施形態によれば、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複すると決定される場合、本開示の実施形態は、端末がアップリンクデータを有するときに時間領域でPURサーチスペース窓と重複するSMTC測定処理を中止するか、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを解放する。このようにして、PURサーチスペース窓とSMTCの間の競合を回避でき、これによりPURの浪費を削減できる。
【0037】
本開示の実施形態の目的、特徴および利点を明確にするために、本開示の実施形態は、添付の図面と併せて明確に詳細に説明される。
【0038】
UEのためにPURおよびPURに関連付けられたPURサーチスペース窓を設定するとき、当業者は、PURサーチスペース窓によって使用されるリソースが他のダウンリンクリソースと競合する可能性があるという問題を考慮していない。綿密な研究後、本開示の発明者は、PURサーチスペース窓がSMTCと時間領域で重複し得ることを発見した。PURサーチスペース窓がSMTCと時間領域で重複すると、リソースの競合などの問題が発生し得る。
【0039】
図1は、本開示の一実施形態によるリソース競合を処理する方法のフローチャートを概略的に示しており、この方法は、NRUE(NRユーザ機器)などの端末側に適用され得る。具体的には、リソースの競合を処理する方法は、S101およびS102を含み得る。
【0040】
S101では、端末は、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複するかどうかを決定する。
【0041】
S102では、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複することに応答して、送信するアップリンクデータがある場合、端末は、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを介して、送信されるアップリンクデータを送信するか、または、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複することに応答して、端末は、測定要件によってSMTCで測定を実行する。
【0042】
より具体的には、S101において、PURサーチスペース窓の時間領域位置およびSMTCの時間領域位置を決定した後、UEは、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複するかどうかを判断できる。PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複しない場合、UEは通常PURに基づいてデータをアップロードできる。
【0043】
S102では、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複する場合、送信されるアップリンクデータがあるとき、UEは、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを介して、送信されるアップリンクデータを送信できるか、または、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複する場合、UEは、測定要件によってSMTCで測定を実行できる。
【0044】
特定の実装によれば、送信されるアップリンクデータをUEが有する場合、UEは、送信されるアップリンクデータを送信するためにPURサーチスペース窓に関連付けられたPURを使用でき、時間領域でPURサーチスペース窓と重複しているSMTC時間窓での測定を実行しない。送信されるアップリンクデータをUEが有さない場合、UEは、測定要件によって測定を実行するかどうかを決定でき、測定が必要な場合、UEは、時間領域でPURサーチスペース窓と重複するSMTC時間窓で測定を実行できる。
【0045】
特定の実装によれば、UEが時間領域でのPURサーチスペース窓と重複するSMTC時間窓内の測定要件によって測定を実行できることをプロトコルが規定している場合、UEはSMTC時間窓で測定を実行でき、PURサーチスペース窓に関連付けられているPURが無効なリソースであると決定できる。さらに、UEおよびネットワーク側は、PURを解放し得る。例えば、ネットワーク側では、UEは、時間領域でのPURサーチスペース窓と重複するSMTC時間窓内の測定要件によって測定を実行できる。したがって、UEがこの条件下で測定を実行する必要がある場合、測定は、時間領域でのPURサーチスペース窓と重複するSMTC時間窓内で実行され得る。
【0046】
変形例によれば、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複し、周波数内/周波数間測定条件が満たされる場合、UEは、送信されるアップリンクデータがある場合、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを介して、送信されるアップリンクデータを送信でき、周波数内/周波数間測定は実行され得ない。
【0047】
PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複し、周波数内/周波数間測定条件が満たされない場合、UEは、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを介して、送信されるアップリンクデータを送信でき、SMTCでのサービング(serving)セル(現在在圏するセル)の測定を実行できる。
【0048】
PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複し、周波数内/周波数間測定条件が満たされているが、UEが送信されるアップリンクデータを有さない場合、UEは測定要件によりSMTCでのサービングセルの測定を実行でき、および/または周波数内/周波数間測定を実行できる。
【0049】
別の実施形態によれば、周波数内/周波数間測定条件が満たされる場合、UEは、ネットワーク側の基地局に指示情報を送信できる。受信した指示情報により、ネットワーク側の基地局は、SMTCが時間領域でPURサーチスペース窓と重複している間に、UEが周波数内/周波数間測定を実行し得ることを把握することができる。ここで、指示情報は、端末が周波数内/周波数間測定を実行することを示すために使用される。
【0050】
その後、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複し、周波数内/周波数間測定条件が満たされた場合、UEは測定要件によってSMTC時間窓で測定を実行できる。
【0051】
別の実施形態によれば、ネットワーク側は、PURの設定情報をUEに送信でき、設定情報は、測定ギャップを含み、測定ギャップは、少なくとも1つのSMTCを含む。設定情報を受信した後、UEは、測定ギャップの時間領域位置を把握することができる。この場合、PURサーチスペース窓と測定ギャップが時間領域で重複する場合、UEは測定要件によってSMTC中に測定を実行できる。さらに、UEは、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURが解放され得る無効なリソースであると判断できる。
【0052】
図2は、本開示の別の実施形態によるリソース競合を処理する方法のフローチャートを概略的に示しており、この方法は、ネットワーク側の基地局などのネットワーク側に適用され得る。具体的には、リソース競合を処理する方法は、S201およびS202を含み得る。
【0053】
S201では、ネットワークは、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複するかどうかを決定する。
【0054】
S202では、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複することに応答して、ネットワークは、端末がPURサーチスペース窓に関連付けられたPURを介して、送信されるアップリンクデータを送信できるようにするか、または、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複することに応答して、ネットワークは、端末が測定要件によってSMTCで測定を実行できるようにする。
【0055】
より具体的には、S201において、ネットワーク側の基地局は、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複するかどうかを判断できる。従来技術の解決策によれば、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複しない場合、PURは、アップリンクデータを送信するために使用され得、PURサーチスペース窓は、ダウンリンクデータを送信するために使用され得る。SMTCの間、UEは、測定要件によって測定を実行できる。
【0056】
PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複する場合、S202において、ネットワークの基地局は、UEが、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを介してアップリンクデータを送信することを可能にし得るか、または、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複する場合、ネットワークの基地局は、UEが測定要件によってSMTCで測定を実行できるようにし得る。
【0057】
特定の実装によれば、ネットワーク側の基地局が、端末が測定要件によってSMTCで測定を実行できるようにする場合、ネットワーク側の基地局は、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを解放できる。
【0058】
特定の実装によれば、ネットワーク側の基地局はまた、UEによってアップロードされた指示情報を受信でき、指示情報は、端末が周波数内/周波数間測定を開始することを示すために使用される。その後、ネットワーク側の基地局は、次のSMTCとPURサーチスペース窓が時間領域で重複しても、UEが次のSMTC期間中に周波数内/周波数間測定を実行し得ることを知ることができる。
【0059】
別の特定の実装によれば、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複するかどうかを決定する前に、ネットワーク側は設定情報を送信し得、設定情報は測定ギャップを含み、測定ギャップはSMTCを含む。その後、UEは、測定ギャップとPURサーチスペース窓が時間領域で重複するときに、測定要件によって測定を実行できる。
【0060】
当業者は、S201およびS202は、図1に示されるような上記の実施形態におけるS101およびS102に対応する実行と見なされ得、この2つは、特定の実現原理および論理において互いに相補的であることを理解すべきである。したがって、この実施形態に含まれる原理については、図1に示される実施形態の関連する説明を参照でき、ここでは繰り返さない。
【0061】
以下に、特定の実施形態を詳細に説明する。
【0062】
実施形態1:時間領域においてPURサーチスペース窓と重複するSMTCは、測定に使用されない。
【0063】
図3は、本開示の実施形態の特定の実施方法による、リソース競合を処理する方法のフローチャートを概略的に示す。図3を参照すると、PURサーチスペース窓(図3の破線の空白枠で示されている)がSMTC(図3の斜線のストライプで示されている)と重複する場合、重なっているSMTCは測定に使用されない(「図3の「×」は、SMTC時間窓において測定を中止することを意味する。したがって、UEは通常、事前設定アップリンクリソース(つまり、図3の実線の空白枠で示されているPUR。「√」を使用してPURリソースが有効なリソースであることを示す)を使用してデータを送信し、そして、UEは、PURサーチスペース窓においてダウンリンクシグナリングなどの情報を受信できる。
【0064】
実施形態2:時間領域でSMTCと重複するPURサーチスペース窓に対応するPURは無効である。
【0065】
図4は、本開示の実施形態の特定の実施方法による、リソース競合を処理する方法のフローチャートを概略的に示す。図4を参照すると、PURサーチスペース窓(図4の破線の空白枠で示されている)がSMTC(図4の斜線のストライプで示されている)と重複する場合、ネットワークにより、UEはSMTCで測定を実行できる。これに対応して、SMTCと重複するPURサーチスペース窓は、ダウンリンクシグナリングなどの情報を送信しなくなる。PURサーチスペース窓に関連付けられたPURは、データ送信に使用され得ず、UEはPURを解放し得る。ネットワーク側の基地局(gNBなど)は、PURでデータを受信する必要はない。ここで、図4の「×」は、UEがPURを解放することを示す。「√」は、SMTCが予約されており、UEがSMTCで測定を実行できることを示す。
【0066】
実施形態3:周波数内/周波数間測定条件が満たされる場合、時間領域でSMTCと重複するPURサーチスペース窓に対応するPURが無効である。
【0067】
図5は、本開示の実施形態の特定の実施方法による、リソース競合を処理する方法のフローチャートを概略的に示す。図5を参照すると、PURサーチスペース窓(図5の破線の空白枠で示されている)がSMTC(図5の斜線のストライプで示されている)と重複し、周波数内/周波数間測定条件が満たされる場合、ネットワークはUEがSMTCで測定を実行できるようにする。周波数内/周波数間測定条件が満たされているということは、無線リソースが配置されている周波数ポイントのチャネル品質が事前設定された閾値よりも低いことを意味する。例えば、NRシステムにおいて、周波数内/周波数間測定条件が満たされているということは、サービングセルの信号品質が周波数内測定閾値/周波数間測定閾値よりも低いことを意味する。
【0068】
当業者は、アイドル/非アクティブ状態では、UEの周波数内/周波数間測定活動が測定基準の対象となることを理解する必要がある。「/」は、またはを意味する。UEは、UEが周波数内/周波数間測定条件を満たす場合にのみ、周波数内/周波数間測定を実行する機会を有する。測定活動とPURサーチスペース窓との間の時間領域の競合を解決するために、UEが周波数内/周波数間測定条件を満たしている場合、UEは、UEが時間領域でPURサーチスペース窓と重複するSMTCで周波数内/周波数間測定を実行し得ることをネットワークに通知するために使用される指示情報を送信できる。同様に、時間領域でSMTCと重複するPURサーチスペース窓に関連付けられたPURは、無効であり、UEとネットワークは、PURを解放し得る(図5では、「×」はPURが解放されることを示す)。
【0069】
図5を引き続き参照すると、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複し、周波数内/周波数間測定条件が満たされない場合、UEは、PURサーチスペース窓と重複するSMTCでサービングセル測定を実行でき、送信されるアップリンクデータがある場合、UEは、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURに基づいて、送信されるアップリンクデータを送信できる。ここで、図5の「√」は、SMTCがSMTCでの測定用に予約されていることを示す。
【0070】
実施形態4:周波数内/周波数間測定条件が満たされる場合、時間領域でPURサーチスペース窓と重複するSMTCが測定に使用され得ない。
【0071】
図6は、本開示の実施形態の別の特定の実施方法による、リソース競合を処理する方法のフローチャートを概略的に示す。図6を参照すると、PURサーチスペース窓(図6の破線の空白枠で示されている)がSMTC(図6の斜線のストライプで示されている)と重複する場合、周波数内/周波数間測定条件が満たされていても、UEは、SMTCで測定を実行できない。つまり、UEが周波数内/周波数間測定条件を満たしているかどうかに関係なく、SMTCが時間領域でPURサーチスペース窓と重複している間、UEがネットワーク側の基地局に送信されるデータを有する場合、UEは測定を実行しない。
【0072】
PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複するとき、UEが、送信されるアップリンクデータを有する場合、UEは、SMTCと時間領域で重複するPURサーチスペース窓に対応するPURで送信されるアップリンクデータを送信できる。図6で、「×」は、PURが予約されていることを示し、送信されるアップリンクデータはリソースで送信され得る。「√」は、SMTCが放棄され、測定に使用されていないことを示す。それ以外の場合、UEが、送信されるアップリンクデータを有さず、時間領域でSMTCと重複するPURサーチスペース窓に関連付けられたPURを使用しない場合、UEが測定要件を有するとき、UEは、時間領域でPURサーチスペース窓と重複するSMTC時間窓で測定を実行できる。
【0073】
実施形態5:測定ギャップが導入され、時間領域で測定ギャップと重複するPURサーチスペース窓に対応するPURは、データ送信に使用されない。
【0074】
具体的には、ネットワーク側は、UEのPUR設定に事前に測定ギャップを追加でき、測定ギャップは、少なくとも1つのSMTCを含む。図7は、本開示の別の実施形態による、リソース競合を処理する方法のフローチャートを概略的に示す。図7を参照すると、測定ギャップとPURサーチスペース窓が時間領域で重複する場合、UEは、時間領域で測定ギャップと重複するPURサーチスペース窓に対応するPURでアップリンクデータを送信しない。その間、PURは解放され得る(図7の「×」で示されている)。
【0075】
図7を引き続き参照すると、測定ギャップに含まれないSMTCがPURサーチスペース窓と重複する場合、UEはまた、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURでアップリンクデータを送信でき、SMTC中に測定を実行できる。
【0076】
図7を引き続き参照すると、測定ギャップが時間領域でPURサーチスペース窓と重複していないが、測定ギャップにない他のSMTCがPURと重複する場合、UEは、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURでアップリンクデータを引き続き送信でき、他のSMTC中に測定を実行できる。
【0077】
図3から図7での特定の実施形態の動作原理および動作モードの詳細については、図1の関連する説明を参照でき、ここでは繰り返さない。
【0078】
本開示の実施形態によれば、UEおよびネットワークは、PVRサーチスペース窓がSMTCと競合する場合に合意に達することができ、PRRサーチスペース窓とSMTCとの間の競合が解決され得、PURの浪費を避けることができる。
【0079】
図8は、本開示の一実施形態による、リソース競合を処理する装置の構造図を概略的に示す。リソース競合を処理する装置8は、端末側によって実行される、図1、および図3から図7に示される処理を実行するように構成され得る。
【0080】
具体的には、リソース競合を処理する装置8は、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複するかどうかを決定するように調整された判断回路81と、送信されるアップリンクデータがある場合、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複することに応答して、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを介して、送信されるアップリンクデータを送信するように調整された、または、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複することに応答して、測定要件によってSMTCで測定を実行するように調整された送信及び測定回路82と、を含み得る。
【0081】
リソース競合を処理する装置8の動作原理および動作モードの詳細については、図1および図3から図7の関連する説明を参照でき、ここでは繰り返さない。
【0082】
図9は、本開示の別の実施形態による、リソース競合を処理する装置の構造図を概略的に示す。リソース競合を処理する装置9は、NRgNBなどの基地局によって実行される、図2から図7に示される処理を実行するように構成され得る。
【0083】
具体的には、リソース競合を処理する装置9は、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複するかどうかを決定するように調整された決定回路91と、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複することに応答して、端末が、PURサーチスペース窓に関連付けられたPURを介して、送信されるアップリンクデータを送信することができるように調整された、または、PURサーチスペース窓とSMTCが時間領域で重複することに応答して、端末が測定要件によってSMTCで測定を実行することができるように調整された許可回路92と、を含み得る。
【0084】
リソース競合を処理する装置9の動作原理および動作モードの詳細については、図2から図7の関連する説明を参照でき、ここでは繰り返さない。
【0085】
本開示の一実施形態では、コンピュータ命令が格納された記憶媒体が提供され、コンピュータ命令が実行されると、図1または図2に示される方法が実行され得る。いくつかの実施形態では、記憶媒体は、不揮発性メモリまたは非一時的メモリなどのコンピュータ可読記憶媒体を含む。記憶媒体はまた、ROM、RAM、ディスク、光ディスクなどを含み得る。
【0086】
本開示の一実施形態では、メモリおよびプロセッサを含む端末が提供され、メモリにはコンピュータ命令が格納され、プロセッサがコンピュータ命令を実行すると、図1および図3から図7に示される方法が実行され得る。いくつかの実施形態では、端末は、基地局および他の端末と相互作用でき、具体的には、端末は、NR端末であり得る。
【0087】
本開示の一実施形態では、メモリおよびプロセッサを含む基地局が提供され、メモリにはコンピュータ命令が格納され、プロセッサがコンピュータ命令を実行すると、図2から図7に示される方法が実行され得る。具体的には、基地局はNR基地局であり得る。
【0088】
本開示は上記のように開示されているが、本開示はこれに限定されない。当業者は、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な変更および修正を行うことができる。したがって、本開示の保護範囲は、特許請求の範囲によって定められる範囲に従うべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9