(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-05
(45)【発行日】2023-10-16
(54)【発明の名称】データパケット送信方法、データパケット送信装置、通信ノード及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 36/08 20090101AFI20231006BHJP
H04W 16/26 20090101ALI20231006BHJP
H04W 88/08 20090101ALI20231006BHJP
H04W 92/20 20090101ALI20231006BHJP
【FI】
H04W36/08
H04W16/26
H04W88/08
H04W92/20
(21)【出願番号】P 2022554714
(86)(22)【出願日】2020-11-09
(86)【国際出願番号】 CN2020127506
(87)【国際公開番号】W WO2021179649
(87)【国際公開日】2021-09-16
【審査請求日】2022-11-02
(31)【優先権主張番号】202010157407.0
(32)【優先日】2020-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】王麗萍
(72)【発明者】
【氏名】黄瑩
【審査官】本橋 史帆
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/205949(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0258847(US,A1)
【文献】Samsung,Further discussion on intra-donor transport scheme[online],3GPP TSG RAN WG3 #104 R3-192609,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_104/Docs/R3-192609.zip>,2019年05月02日
【文献】CATT,Summary of offline discussion on IAB Migration same donor case[online],3GPP TSG RAN WG3 #107_e R3-201148,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_107_e/Docs/R3-201148.zip>,2020年03月06日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソースドナーノードに適用されるデータパケット送信方法であって、
ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報が含まれている、切り替え要求メッセージを送信することと、
前記ターゲットドナーノードから転送された再
ルーティングデータパケットを受信することと、を含む
データパケット送信方法。
【請求項2】
前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は、F1―Uインターフェースの送信ネットワーク層TNL情
報を含み、
前記TNL情報は、送信層IPアドレ
スを含み、
前記送信層IPアドレスは
、移行統合アクセスバックホールIABアクセスノードのIPアドレスであり、
前記送信層IPアドレスは、前記ソースドナーノー
ドによって割り当てられる
請求項1に記載のデータパケット送信方法。
【請求項3】
前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は、Xn―Uインターフェースの転送トンネル情報を含み、
前記転送トンネル情報は、
端末データ無線ベアラUE―DRBを粒度とする場合、送信層IPアドレス、GTP―TEID及びDRB識別子を含むことと、
F―1―U IPを粒度とする場合、送信層IPアドレス及びGTP―TEIDを含むことと、
基地局gNBを粒度とする場合、送信層IPアドレス及びGTP―TEIDを含むこととのうちの少なくとも1つを満たしている
請求項1に記載のデータパケット送信方法。
【請求項4】
前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は、IPルーティング転送指示メッセージ及びルーティング転送表を含
み、
又は、
前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は、前記ソースドナーノードのバックホール適応プロトコルBAPアドレスを含む
請求項1に記載のデータパケット送信方法。
【請求項5】
前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は、第1の指示情報を含み、前記第1の指示情報は、移行IABアクセスノードから転送された再
ルーティングデータパケットを受信するように、前記ターゲットドナーノードに指示
し、
又は、
前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は、第2の指示情報を含み、前記第2の指示情報は、前記ソースドナーノードに前記再ルーティングデータパケットを転送するように、前記ターゲットドナーノードに指示する
請求項1に記載のデータパケット送信方法。
【請求項6】
ターゲットドナーノードに適用されるデータパケット送信方法であって、
ソースドナーノードから送信された切り替え要求メッセージ、及び移行統合アクセスバックホールIABノードから転送された再
ルーティングデータパケットを受信することと、
前記切り替え要求メッセージにおける、ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報に従って、前記再
ルーティングデータパケットをソースドナーノードに転送することと、を含む
データパケット送信方法。
【請求項7】
前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は、F1―Uインターフェースの送信ネットワーク層TNL情
報を含み、
前記TNL情報は、送信層IPアドレ
スを含み、
前記送信層IPアドレスは
、移行IABアクセスノードのIPアドレスであり、
前記送信層IPアドレスは、前記ソースドナーノー
ドによって割り当てられる
請求項
6に記載のデータパケット送信方法。
【請求項8】
前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は、Xn―Uインターフェースの転送トンネル情報を含み、
前記転送トンネル情報は、
UE―DRBを粒度とする場合、送信層IPアドレス、GTP―TEID及びDRB識別子を含むことと、
F―1―U IPを粒度とする場合、送信層IPアドレス及びGTP―TEIDを含むことと、
gNBを粒度とする場合、送信層IPアドレス及びGTP―TEIDを含むこととのうちの少なくとも1つを満たしている
請求項
6に記載のデータパケット送信方法。
【請求項9】
前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は、IPルーティング転送指示メッセージ及びルーティング転送表を含
み、
又は、
前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は、前記ソースドナーノードのバックホール適応プロトコルBAPアドレスを含む
請求項
6に記載のデータパケット送信方法。
【請求項10】
前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は、第1の指示情報を含み、前記第1の指示情報は、移行IABアクセスノードから転送された再
ルーティングデータパケットを受信するように、前記ターゲットドナーノードに指示し、
前記ソースドナーノードから送信された切り替え要求メッセージ、及び移行IABアクセスノードから転送された再
ルーティングデータパケットを受信することは、
前記第1の指示情報を受信した場合、移行IABアクセスノードから送信された再
ルーティングデータパケットを受信することを含む
請求項
6に記載のデータパケット送信方法。
【請求項11】
前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は、第2の指示情報を含み、前記第2の指示情報は、前記再
ルーティングデータパケットを前記ソースドナーノードに転送するように、前記ターゲットドナーノードに指示し、
前記切り替え要求メッセージにおける、ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報に従って、前記再
ルーティングデータパケットをソースドナーノードに転送することは、
前記第2の指示情報を受信した場合、前記再
ルーティングデータパケットを前記ソースドナーノードに転送することを含む
請求項
6に記載のデータパケット送信方法。
【請求項12】
前記再
ルーティングデータパケットが通過するターゲット経路での途中IABノードのルーティング表及び前記ターゲットドナーノードのルーティング表を構成することをさらに含み、
前記途中IABノードのルーティング表及び前記ターゲットドナーノードのルーティング表のうちの各ルーティング表には、ソースドナーノードのBAPアドレス、及び対応するネクストホップノードのBAPアドレスが含まれる
請求項
10に記載のデータパケット送信方法。
【請求項13】
移行統合アクセスバックホールIABアクセスノードに適用されるデータパケット送信方法であって、
再
ルーティングデータパケットを決定することと、
前記再
ルーティングデータパケットをターゲットドナーノードに送信することと、を含み、
前記再
ルーティングデータパケットは、移行IABアクセスノードがネクストホップIABノードに送信したが、ネクストホップIABノードによる無線リンク制御層プロトコルRLCの確認フィードバックが受信されていないデータパケットと、移行IABアクセスノードがRLC処理をしたが、ネクストホップIABノードに送信されていないデータパケットとを含む
データパケット送信方法。
【請求項14】
前記再
ルーティングデータパケットの宛先バックホール適応プロトコルBAPアドレスを前記ターゲットドナーノードのBAPアドレスに修正することをさらに含む
請求項
13に記載のデータパケット送信方法。
【請求項15】
少なくとも1つのプロセッサーと、
少なくとも1つのプログラムを記憶するように構成される記憶装置と、を含み、
前記少なくとも1つのプログラムが前記少なくとも1つのプロセッサーにより実行される場合、前記少なくとも1つのプロセッサーに、請求項
1に記載のデータパケット送信方
法を実現させる
通信ノード。
【請求項16】
プロセッサーにより実行される場合、請求項
1に記載のデータパケット送信方
法を実現するコンピュータプログラムが記憶されている
非一時的な
コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
少なくとも1つのプロセッサーと、
少なくとも1つのプログラムを記憶するように構成される記憶装置と、を含み、
前記少なくとも1つのプログラムが前記少なくとも1つのプロセッサーにより実行される場合、前記少なくとも1つのプロセッサーに、請求項6に記載のデータパケット送信方法を実現させる
通信ノード。
【請求項18】
少なくとも1つのプロセッサーと、
少なくとも1つのプログラムを記憶するように構成される記憶装置と、を含み、
前記少なくとも1つのプログラムが前記少なくとも1つのプロセッサーにより実行される場合、前記少なくとも1つのプロセッサーに、請求項13に記載のデータパケット送信方法を実現させる
通信ノード。
【請求項19】
プロセッサーにより実行される場合、請求項6に記載のデータパケット送信方法を実現するコンピュータプログラムが記憶されている非一時的な
コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
プロセッサーにより実行される場合、請求項13に記載のデータパケット送信方法を実現するコンピュータプログラムが記憶されている非一時的な
コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は2020年3月9日にて中国特許庁に提出され、出願番号が202010157407.0である中国特許出願の優先権を主張して、当該出願の全ての内容は本願に援用される。
【0002】
本願は無線通信ネットワークに関して、例えば、データパケット送信方法、データパケット送信装置、通信ノード及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
統合アクセスバックホール(Integrated Access Backhaul、IAB)技術は無線のバックホールリンク及び中継リンクによって、密集した新エアインターフェース(New Radio)セルをより柔軟に構成できる。IABのシーンで、UEの無線アクセスをサポートして、ユーザープレーン又はコントロールプレーンのデータパケットについて無線バックホールを行うアクセスノードはIABノード(IAB Node)と呼ばれ、IABノードに無線バックホール機能を提供して、ユーザー端末(User Equipment、UE)をコアネットワークに接続するアクセスノードはドナーノード(IAB Donor Node)と呼ばれる。IABのシーンで、IABノードのモビリティをサポートし、移行IABアクセスノード(Migrating IAB Node)には複数のUE及び派生ノード(Descendant IAB Node)が接続される可能性があり、これらのUE及び派生ノードが移行ノードとともに、IABドナーノードの切り替えを行う場合、パケットロスが生じる恐れがある。
【0004】
例えば、IABノード2及びIABノード3は異なるドナーノードにそれぞれ接続され、移行IABアクセスノード1はIABノード2からIABノード3に切り替えられ、即ち、ソースドナーノードからターゲットドナーノードに切り替えられる。切り替えプロセスで、データの送信は中断され、IABノード2により正確に受信されることができなかったデータパケットについて、UE及びIABノード1は何れもデータパケットの再送を実行せず、ソースドナーノード及びターゲットドナーノードも処理しないため、パケットロスを招き、データ送信の信頼性に影響する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
データ送信の信頼性を向上させるために、本願はデータパケット送信方法、データパケット送信装置、通信ノード及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の実施例はソースドナーノードに適用されるデータパケット送信方法を提供し、前記方法は、ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報が含まれている、切り替え要求メッセージを送信することと、前記ターゲットドナーノードから転送された再送データパケットを受信することと、を含む。
【0007】
本願の実施例はターゲットドナーノードに適用されるデータパケット送信方法をさらに提供し、前記方法は、ソースドナーノードから送信された切り替え要求メッセージ、及び移行IABアクセスノードから転送された再送データパケットを受信することと、前記切り替え要求メッセージにおける、ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報に従って、前記再送データパケットをソースドナーノードに転送することと、を含む。
【0008】
本願の実施例は移行IABアクセスノードに適用されるデータパケット送信方法をさらに提供し、前記方法は、再送データパケットを決定することと、前記再送データパケットをターゲットドナーノードに送信することと、を含み、前記再送データパケットは、移行IABアクセスノードがネクストホップIABノードに送信したが、ネクストホップIABノードによる無線リンク制御層プロトコル(Radio Link Conrtol、RLC)の確認フィードバックが受信されていないデータパケットと、移行IABアクセスノードがRLC処理をしたが、ネクストホップIABノードに送信されていないデータパケットと、を含む。
【0009】
本願の実施例はデータパケット送信装置をさらに提供し、前記装置は、ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報が含まれている、切り替え要求メッセージを送信するように構成されるメッセージ送信モジュールと、前記ターゲットドナーノードから転送された再送データパケットを受信するように構成されるデータパケット受信モジュールと、を含む。
【0010】
本願の実施例はデータパケット送信装置をさらに提供し、前記装置は、ソースドナーノードから送信された切り替え要求メッセージ、及び移行IABアクセスノードから転送された再送データパケットを受信するように構成されるメッセージ受信モジュールと、前記切り替え要求メッセージにおける、ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報に従って、前記再送データパケットをソースドナーノードに転送するように構成されるデータパケット転送モジュールと、を含む。
【0011】
本願の実施例はデータパケット送信装置をさらに提供し、前記装置は、再送データパケットを決定するように構成されるデータパケット決定モジュールと、前記再送データパケットをターゲットドナーノードに送信するように構成されるデータパケット送信モジュールと、を備え、前記再送データパケットは、移行IABアクセスノードがネクストホップIABノードに送信したが、ネクストホップIABノードによる無線リンク制御層プロトコルRLCの確認フィードバックが受信されていないデータパケットと、移行IABアクセスノードがRLC処理をしたが、ネクストホップIABノードに送信されていないデータパケットとを含む。
【0012】
本願の実施例は通信ノードをさらに提供し、前記通信ノードは、1つ又は複数のプロセッサーと、1つ又は複数のプログラムを記憶するための記憶装置と、を含み、
前記1つ又は複数のプログラムが前記1つ又は複数のプロセッサーにより実行される場合、前記1つ又は複数のプロセッサーに、上記のソースドナーノードに適用されるデータパケット送信方法、又はターゲットドナーノードに適用されるデータパケット送信方法、或いは移行IABアクセスノードに適用されるデータパケット送信方法を実行させる。
【0013】
本願の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、当該プログラムはプロセッサーにより実行される場合、上記のソースドナーノードに適用されるデータパケット送信方法、又はターゲットドナーノードに適用されるデータパケット送信方法、或いは移行IABアクセスノードに適用されるデータパケット送信方法を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】統合アクセスバックホールの応用シーンでの基本的なトポロジ構成の概略図である。
【
図2】1つの実施例が提供するデータパケット送信方法のフローチャートである。
【
図3】1つの実施例が提供する再送データパケットの概略図である。
【
図4】1つの実施例が提供するデータパケット送信プロセスの概略図である。
【
図5】1つの実施例が提供するデータパケット送信プロセスにおいて、各ノードに付加された情報の概略図である。
【
図6】1つの実施が提供する別のデータパケット送信方法のフローチャートである。
【
図7】1つの実施が提供するさらなるデータパケット送信方法のフローチャートである。
【
図8】1つの実施例が提供するデータパケット送信装置の構成概略図である。
【
図9】1つの実施例が提供する別のデータパケット送信装置の構成概略図である。
【
図10】1つの実施例が提供するさらなるデータパケット送信装置の構成概略図である。
【
図11】1つの実施例が提供する通信ノードのハードウェア構成概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面及び実施例を結合して本願を説明する。ここで、記載される具体的な実施例は本願を限定していなく、ただ本願を解釈するためのものである。ここで、矛盾しない場合、本願における実施例、及び実施例における特徴について、互いに組み合わせを行ってもよい。また、ここで、記載を便利にするために、図面は全ての構成ではなく、本願と関連付けられた部分のみを示す。
【0016】
IABシステムにおいて、UEの無線アクセスをサポートして、ユーザープレーン又はコントロールプレーンデータパケットについて無線バックホールを行うノードはIABノードと呼ばれ、IABノードは、DU(Distributed Unit)論理機能(gNB論理機能を有するように理解されてもよい)、及びモバイル端末(Mobile Termination、MT)論理機能(UE論理機能を有するように理解されてもよい)という2つの部分から構成される。IABノードに無線バックホール機能を提供して、UEをコアネットワークに接続するアクセスノードはドナーノードと呼ばれ、ドナーノードはDU及びCU(Centralized Unit)という2つの部分を含み、CUはコントロールプレーン(CU―Control Plane、CU―CP)とユーザープレーン(CU―User Plane、CU―UP)との2つの部分から構成される。
【0017】
図1は統合アクセスバックホールの応用シーンでの基本的なトポロジ構成の概略図である。
図1に示すように、UEがアクセスしたIABノードであって、IABノードはIABドナーノードにアクセスしてもよいし、エアインターフェースによって他のIABノード(親IABノード又はIAB親ノードと呼ばれても良い、Parent IAB Node)にアクセスしてもよい。各ノードの間は無線のバックホールリンクによって、ユーザープレーン又はコントロールプレーンのデータパケットを送信してもよい。UE及びそれがアクセスしたIABノードは、IABドナーノードを切り替えるプロセスで、いくつかのデータパケットの送信は中断されうる。切り替え前の元経路で成功的に送信されず、元経路におけるIABノードにより正確に受信されることができなかったデータパケットについて、UE及びIABノードは何れも再送を実行せず、ソースドナーノード及びターゲットドナーノードも受信及び処理を行うことができないため、パケットロスを招き、データ送信の信頼性に影響する。
【0018】
本願の実施例において、データパケット送信方法を提供し、ソースドナーノードは切り替え準備階段で、ターゲットドナーノードに切り替え要求メッセージを送信し、これに基づいて、ターゲットドナーノードは切り替え要求メッセージに応じて、再送データパケットをソースドナーノードに転送して、ソースドナーノードは再送データパケットを処理することで、経路切り替えプロセスに存在するパケットロスという問題を解決し、再送データパケットへの処理を実現し、データ送信の信頼性を向上させる。
【0019】
図2は1つの実施例が提供するデータパケット送信方法のフローチャートである。本実施例が提供する方法はソースドナーノードに適用される。
図2に示すように、当該方法はステップ110及びステップ120を含む。
【0020】
ステップ110において、ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報が含まれている切り替え要求メッセージを送信する。
【0021】
ステップ120において、前記ターゲットドナーノードから転送された再送データパケットを受信する。
【0022】
本実施例において、ソースドナーノードは切り替え要求メッセージを送信することで、データパケットをソースドナーノードに転送するように、ターゲットドナーノードをトリガーし、ソースドナーノードの、再送データパケットへの処理を実現する。ここで、UEがアクセスする移行IABアクセスノードは元経路から新経路に切り替えられる。本実施例における再送データパケットとは、移行IABアクセスノードが未送信である(RLC処理が行われていない)か、又は元経路における移行IABのネクストホップparent IABノードが受信を確認していないデータパケットを指し、即ち、移行IABアクセスノードから、ターゲットドナーノードに転送される再送データパケットである。
【0023】
図3は1つの実施例が提供する再送データパケットの概略図である。
図3に示すように、UEはIABノード1にアクセスし、IABノード1は親ノードのIABノード2を介して、ドナーノード1に接続される。ドナーノード1はCU1及びDU1から構成される。IABシーンにおいて、IABノードのモビリティをサポートし、即ち、IABノード1はIABノード2からIABノード3に切り替えられ、新たな親ノードのIABノード3を介して、新たなドナーノード2に接続されうる。ドナーノード2はCU2及びDU2から構成される。当該プロセスによって、IABノード1のドナーの切り替えを実現する。いくつかの実施例において、IABノード1は親ノードのIABノード2を介する必要がなく、直接的にIABドナーノードDU1に接続される可能性もある。好ましくは、IABノード1はホップIABノードを介して、IABドナーノードDU1に接続される可能性もある。
【0024】
IABシーンにおいて、隣接するIABノードの間はホップバイホップ(Hop―by―Hop)のRLC自動再送要求(Automatic Repeat―Request、ARQ)メカニズムをサポートし、即ち、データパケットは1つのIABノードから隣接するネクストホップIABノードに送信された後、ネクストホップIABノードのRLC層は、当該データパケットを成功的に受信した後、当該データパケットを送信したIABノードに、RLCの確認情報(Acknowledge)をフィードバックする。当該データパケットを送信したIABノードは、RLC ACKを受信した場合、データパケットが成功的に送信されたと判定し、当該データパケットを再送しない。
【0025】
図3に示すように、UEのアップリンクデータパケット#0、データパケット#1、データパケット#2、データパケット#3、データパケット#4及びデータパケット#5は何れも、UEがアップリンクを行って、IABノード1(移行IABアクセスノード)を通過し、元経路で送信されたパケットであり、IABノード2(IABノード1のネクストホップ親ノード)のRLC層は、IABノード1にRLC ACKのデータパケットを既にフィードバックした。これらのデータパケットは、IABノード2からアップリンクを継続的に行って、IABドナーノードCU1に転送され、CU1からコアネットワークに送信されてもよいし、又は、経路切り替えの実行階段で、IABドナーノードCU1からIABドナーノードCU2に転送されて、最終的に、IABドナーノードCU2から、コアネットワークに成功的に送信されてもよく、従って、データパケットは喪失しない。
【0026】
ところが、データパケット#6及びデータパケット#7は、IABノード1から送信された(即ち、RLC処理が行われた)が、IABノード2の確認を受信していないデータパケットである。データパケット#6及びデータパケット#7はIABノード2により正確に受信される可能性があり、この場合、IABノード2からアップリンクを継続的に行って、IABドナーノードCU1に転送され、最終的に、コアネットワークに達するか、又はIABドナーノードCU1により受信された後、経路切り替えの実行階段でIABドナーノードCU2に転送され、最終的に、コアネットワークに達っしてもよい。ところが、経路切り替えが生じたため、IABノード1は、IABノード2によってフィードバックされた確認情報をもう受信できず、確認していない場合、再送できないため、データパケット#6及びデータパケット#7も喪失する恐れがある。データパケット#8及びデータパケット#9は、IABノード1が送信していないデータパケットであり、即ち、RLC処理が行われていないデータパケットである。データパケット#10は、UEが送信していないデータパケットである。データパケット#6、データパケット#7、データパケット#8、データパケット#9は、UEデータ無線ベアラ(Data Radio Bearer、DRB)UL on―flightのデータパケット、即ち、本実施例に記載の再送データパケットに属する。UEにとって、このようなデータパケットは既にIABノード1に受信され、IABノード1のRLC層は、UEにRLC ACKを既にフィードバックした。従って、UEは、再送データパケット(データパケット#6、データパケット#7、データパケット#8、データパケット#9)が既に成功的に受信されたと判定するため、再送しない。ところが、再送データパケットはIABノード1自体のデータパケットではなく、IABノード1のパケットデータアグリゲーションプロトコル(Packet Data Convergence Protocol、PDCP)の処理及びキャッシュが行われていない。従って、IABノード1はこのようなデータパケットについて、再送を実行しないため、これによって、パケットロスを招く。
【0027】
本実施例のデータパケット送信方法によれば、切り替え準備階段で、ソースドナーノードは切り替え要求メッセージにおいて、Xnインターフェースデータ転送を行うとともに、転送経路情報を提供するように、ターゲットドナーノードに指示し、そして、切り替えプロセスで、移行IABアクセスノードは再送データパケットをターゲットドナーノードに再転送し(Rerouting)、ターゲットドナーノードはXnインターフェースによって、このようなデータパケットをソースドナーノードに転送し、ソースドナーノードは再送データパケットを受信して処理した後、経路切り替えのデータ転送(Forwarding)プロセスによって、ターゲットドナーノードに転送し、最終的に、ターゲットドナーノードは再送データパケットをコアネットワークに送信する。
【0028】
図4は1つの実施例が提供するデータパケット送信プロセスの概略図である。移行IABアクセスノード及びそのサブIABノード、並びに移行IABアクセスノード及びサブIABノードを介してアクセスするUEは、ドナーノード切り替え(又は経路切り替え)を一緒に行う切り替えグループを形成し、切り替えグループはソースドナーノードの経路から、ターゲットドナーノードの経路に切り替えられる。切り替えグループはソースドナーノードCUから出された無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)再構成メッセージを受信した後、ソースドナーノードからのデータの受信及び送信を停止させ、新たな経路からターゲットドナーノードにアクセスし、ターゲットドナーノードによってコアネットワークとのデータインタラクションを始める。当該プロセスで、IABの特別なフィードバックメカニズム(Hop―by―Hop ARQ)のため、切り替えグループに属するUL DRBsのUL on―flightデータパケットの喪失を招く恐れがある。切り替えの無損失を保証するために、切り替えグループは、ターゲットドナーノードと新たなデータインタラクションを行う前、まず、このような元経路での切り替えグループのUL on―flightの再送データパケットを再ルーティングする(Rerouting)。
図4に示すように、当該プロセスは以下のステップを含む。
【0029】
ステップ1.移行IABアクセスノードは再送データパケットをターゲットCUに改めて送信する。
【0030】
ステップ2.ターゲットCUは再送データパケットを読み取り、前記再送データパケットは、UEからソースドナーノードへの送信が成功しておらず、ソースCUに転送され処理される必要があるアップリンクデータパケットであると識別する。
【0031】
ステップ3.ターゲットCUはXn―Uインターフェースによって、前記再送データパケットをソースCUに転送する。
【0032】
ステップ4.ソースCUは前記再送データパケットを受信にした後、PDCP層解析を行って、解析後の再送データパケットをターゲットCUに送信する。
【0033】
ステップ5.ターゲットCUはNGインターフェースによって、解析後の再送データパケットをコアネットワークユーザープレーン機能(User Plane Function、UPF)に送信する。
【0034】
本実施例のデータパケット送信方法によれば、上記のステップ1の前、ソースドナーノードは切り替え要求メッセージを送信することで、切り替えプロセスで、再送データパケットをソースドナーノードに転送するように、ターゲットドナーノードをトリガーし、これによって、ソースドナーノードの、再送データパケットへの処理を実現し、移行IABアクセスノードによる経路切り替えのため、再送データパケットの喪失を招くことを回避し、ロスレス切り替えを実現する。
【0035】
1つの実施例において、前記再送データパケットを再送する宛先バックホール適応プロトコル(Backhaul Adaptation Protocol、BAP)アドレスは、移行IABアクセスノードから、前記ターゲットドナーノードのBAPアドレスに修正される。又は、前記再送データパケットを再送する宛先BAPアドレスはソースドナーノードのBAPアドレスである。
【0036】
1つの実施例において、前記再送データパケットが通過するターゲット経路での途中IABノードのルーティング表、及び前記ターゲットドナーノードのルーティング表は、前記ターゲットドナーノードにより構成され、各前記ルーティング表には、ソースドナーノードのBAPアドレス、及び対応するネクストホップノードのBAPアドレスが含まれる。
【0037】
ステップ1について、再送データパケットのBAPヘッドにおける宛先BAPアドレス(Destination BAP Address)はソースCU又はソースDUであり、切り替えられた新経路において、新たなアップリンクデータパケットのBAPヘッドにおける宛先BAPアドレスはターゲットCU又はターゲットDUである。即ち、新経路でのデータパケットのデフォルトの終点はターゲットCUであり、新経路での各IABノードは、BAPヘッドにおける、宛先BAPアドレスがターゲットCU又はターゲットDUであるデータパケットのみを識別できる。本実施例は以下の3つの解決策を採用して、新経路で再送データパケットをターゲットCUに送信するようにサポートする。
【0038】
解決策1:移行IABアクセスノードは、切り替えグループの再送データパケットのBAPサブヘッドを修正し、宛先BAPアドレスをターゲットCU又はターゲットDUのBAPアドレスに修正することで、新経路で再送データパケットは各IABノードにより識別され、最終的に、ターゲットCUに伝達される。
【0039】
解決策2:移行IABアクセスノードは切り替えグループの再送データパケットのBAPサブヘッドの宛先BAPアドレスを修正せず、再送データパケットが新経路で送信される場合、新経路での各IABノードは何れも再送データパケットを再送する宛先BAPアドレスを識別できず、その同時に、ルーティング表からも出力リンク(Egress Link)を検索できないが、この場合、各IABノードは任意の経路を選択して再送データパケットを送信でき、ターゲットCUに達することができる。
【0040】
解決策3:切り替えグループの再送データパケットのBAPサブヘッドは変更されず、ターゲットCUは、切り替えグループの再送データパケットが新経路上で途中通過する各IABノードについて、ルーティング表を構成する。表1はターゲット経路でのIABノードに対応するルーティング表である。表1に示すように、ルーティング表にはソースCU又はソースDUのBAPアドレス、及び対応するネクストホップが含まれる。いくつかの実施例において、上記のルーティング表は、ただ再送データパケットの再転送のために一時的に構成され、経路の切り替えが完了した後、削除されてもよい。
【0041】
【0042】
1つの実施例において、前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は前記ソースドナーノードのBAPアドレスを含む。
【0043】
本実施例において、切り替え準備階段で、ソースCUは切り替え要求メッセージにおいて、ソースドナーノード(ソースCU又はソースDU)のBAPアドレスをターゲットCUに修正し、ターゲットCUはソースCU又はソースDUのBAPアドレスを取得した後、上記のルーティング表を構成できる。
【0044】
1つの実施例において、ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報はF1―Uインターフェースの送信ネットワーク層(Transport Layer Information、TNL)情報及びデータ無線ベアラDRB識別子を含み、前記TNL情報は、送信層IPアドレス(Transport Layer Address)、汎用パケット無線トラフィックトンネルプロトコルトンネルエンドポイント識別子(General Packet Radio Service Tunneling Protocol―Tunnel Endpoint Identifier、GTP―TEID)のうちの少なくとも1つを含み、前記送信層IPアドレスはソースドナーノード又は移行IABアクセスノードのIPアドレスであり、前記GTP―TEIDは前記ソースドナーノード又は移行IABアクセスノードにより割り当てられ、前記送信層IPアドレスは前記ソースドナーノード、又は移行IABアクセスノードにより割り当てられる。
【0045】
ステップ2について、通常の場合、ターゲットCUはデータパケットサブヘッドに付加されたアップリンクTNL情報に従って、データパケットが所属するUE―DRBを識別することで、当該データパケットを識別し、データパケットの受信及び転送経路を決定する。表2はTNL情報の構成である。表2に示すように、TNL情報は、gNB―CUとgNB―DUとの間のF1―Uにより送信されたDRBの送信パイプ情報を一意に定義し、1つの送信層IPアドレス及び1つのGTP―TEIDを含む。送信層IPアドレスは、F1―Uで送信されるためのIPアドレスを示し、GTP―TEIDは、F1―Uで送信されるGTPトンネルエンドポイントIDを示す。
【0046】
【0047】
本実施例において、再送データパケットサブヘッドに付加されたTNL情報に含まれている送信層IPアドレスはソースCUのIPアドレスであり、含まれているGTP―TEIDは、ソースCUによって、再送データパケットが所属するUE―DRBについて割り当てられたGTPトンネルエンドポイント識別子である。即ち、ターゲットCUは、これらの再ルーティング(Rerounting)された再送データパケットサブヘッドに付加されたTNL情報を識別できず、そのため、これらのデータパケットを正確に受信して転送することができない。本実施例は、以下のいくつかの解決策を採用して、ターゲットCUは再送データパケットを成功的に識別する。
【0048】
解決策1:切り替え準備階段で、ソースCUは切り替え要求メッセージにおいて、ソースCUによって、切り替えグループの各DRBについて割り当てられたF1―Uインターフェーストンネル識別子情報、即ち、TNL情報における送信層IPアドレス、又はGTP―TEIDをターゲットCUに送信する。
【0049】
解決策2:ソースCUは、移行IABアクセスノードDU側(又は切り替えグループにおける、アクセスIABノードとしてのDU側)によって、切り替えグループの各DRBについて割り当てられたF1―Uインターフェーストンネル識別子情報、即ち、TNL情報における送信層IPアドレス、又はGTP―TEIDをターゲットCUに送信する。
【0050】
1つの実施例において、ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報はXn―Uインターフェースの転送トンネル情報を含み、前記転送トンネル情報は、端末データ無線ベアラUE―DRBを粒度とする場合、送信層IPアドレス、GTP―TEID及びDRB識別子を含むことと、F―1―U IPを粒度とする場合、送信層IPアドレス及びGTP―TEIDを含むことと、基地局gNBを粒度とする場合、送信層IPアドレス及びGTP―TEIDを含むこととのうちの、少なくとも1つを満たしている。
【0051】
ステップ3について、ターゲットCUからソースCUに達していないXn―U(ソーCUとターゲットCUとの間のデータ送信インターフェース)は、GTP―Uトンネル情報、即ち、再送データパケットのXn―UのTNL情報を転送する。本実施例は以下のいくつかの解決策を採用して、ターゲット側から、ソース側までのデータ転送をサポートする。
【0052】
解決策1:切り替え準備階段で、ソースCUは切り替え要求メッセージ又はXN―Uアドレス指示(Address Indication)メッセージにおいて、UE―DRBを粒度とするXn―UのTNL情報の転送トンネル情報をターゲットCUに提供する。送信層IPアドレスは、ソースCUにより割り当てられたXn―UのIPアドレスであり、GTP―TEIDは、ソースCUにより割り当てられたXn―UでのGTPトンネルエンドポイントID、及びDRB IDである。ターゲットCUは、再ルーティング(Rerouting)された再送データパケットを受信してから、解析し、ソースCUが提供した、UE―DRBを粒度とするXn―Uトンネルで、DRBを粒度として、再送データパケットを送信する。
【0053】
解決策2:切り替え準備階段で、ソースCUは切り替え要求メッセージ又はXN―U Address Indicationメッセージにおいて、F―1―U IPを粒度とするXn―UのTNL情報の転送トンネル情報をターゲットCUに提供する。送信層IPアドレスは、ソースCUにより割り当てられたXn―UのIPアドレスであり、GTP―TEIDはソースCUにより割り当てられたXn―UでのGTPトンネルエンドポイントIDである。ターゲットCUは、再ルーティング(Rerouting)された再送データパケットを受信してから、解析し、ソースCUが提供した、F―1―U IPを粒度としてのXn―Uトンネルで、F―1―U IPを粒度として、再送データパケットを送信する。
【0054】
解決策3:切り替え準備階段で、ソースCUは切り替え要求メッセージ又はXN―U Address Indicationメッセージにおいて、gNBを粒度とするXn―UのTNL情報の転送トンネル情報、即ち、1本のXn―UのTNL情報のみを有するトンネル転送情報をターゲットCUに提供する。送信層IPアドレスはソースCUにより割り当てられたXn―UのIPアドレスであり、GTP―TEIDはソースCUにより割り当てられたXn―UでのGTPトンネルエンドポイントIDである。ターゲットCUは、再ルーティング(Rerouting)された再送データパケットを受信してから、解析し、ソースCUが提供した、gNBを粒度とするXn―Uトンネルで、gNBを粒度として、再送データパケットを送信する。
【0055】
1つの実施例において、前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報はIPルーティング転送指示メッセージ及びルーティング転送表を含む。
【0056】
本実施例において、切り替え準備階段で、ソースCUは切り替え要求メッセージ又はXN―U Address Indicationメッセージにおいて、IPルーティング転送指示及びルーティング転送表を指示する。表3はIPルーティング転送表である。表3に示すように、ターゲットCUは、再ルーティング(Rerouting)された再送データパケットを受信してから、解析し、データパケットのターゲットIPアドレス(ここで、再送データパケットにおけるIPアドレスはソースCUのF1―U IPである)を読み取り、そして、IPルーティング転送表を検索し、ネクストホップがソースCUであるXn―U IPを検索し、ターゲットCUは、IPを粒度として、再送データパケットについてXn―U経路転送を行う。
【0057】
【0058】
また、ステップ4において、切り替え準備階段で、ソースCUは切り替え要求メッセージにおいて、再送データパケットについて、転送Forwarding処理を行うように、ターゲットCUに指示する。
【0059】
1つの実施例において、ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は第1の指示情報を含み、第1の指示情報は、移行IABアクセスノードから転送された再送データパケットを受信するように、ターゲットドナーノードに指示する。
【0060】
本実施例において、切り替え要求メッセージは第1の指示情報を含み、ターゲットドナーノードは第1の指示情報に従って、移行IABアクセスノードによって再ルーティング(Rerouting)された再送データパケットを受信する。
【0061】
1つの実施例において、ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は第2の指示情報を含み、第2の指示情報は、前記再送データパケットを前記ソースドナーノードに転送するように、ターゲットドナーノードに指示する。
【0062】
本実施例において、切り替え要求メッセージは第2の指示情報を含み、ターゲットドナーノードは第2の指示情報に従って、再ルーティング(Rerouting)された再送データパケットをソースドナーノードに転送する。
【0063】
1つの実施例において、ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は、再送データパケットの転送を行うことを移行IABアクセスノードに指示するよう、ターゲットドナーノードに通知するための第3の指示情報を含む。例えば、ターゲットドナーノードは第3の指示情報を受信した後、移行IABアクセスノードに第4の指示情報を送信し、移行IABアクセスノードは第4の指示情報を受信した後、再送データパケットをターゲットドナーノードに送信する。
【0064】
図5は1つの実施例が提供するデータパケット送信プロセスにおいて、各ノードに付加された情報の概略図である。UEの再送データパケットのF1―UリンクGTPトンネルのIPアドレスは、ソースCUのIPアドレスであり、また、UEの再送データパケットのF1―UリンクGTP―Uトンネルの両端TEIDはそれぞれF1―Uの両端のエンティティ、即ち、ソースCU及び移行IABアクセスノードDU(即ち、UEのIABアクセスノードのDU部分)により割り当てられる。
【0065】
上記の実施例のデータパケット送信方法によれば、ソースドナーノードは切り替え要求メッセージにおいて、ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報を送信し、再送データパケットをソースドナーノードに正確に送信するようターゲットドナーノードに指示し、ソースドナーノードが解析及び処理を行うことで、パケットロスを回避する。
【0066】
本願の実施例はターゲットドナーノードに適用されるデータパケット送信方法をさらに提供する。本実施例において、ターゲットドナーノードが実行する動作は、上記の実施例においてソースドナーノードが実行する動作に対応する。本実施例において具体的に記載されていない技術細部については、上記の任意の実施例を参照すればよい。
【0067】
図6は1つの実施例が提供する別のデータパケット送信方法のフローチャートである。
図6に示すように、本実施例が提供する方法はステップ210及びステップ220を含む。
【0068】
ステップ210において、ソースドナーノードから送信された切り替え要求メッセージ、及び移行IABアクセスノードから転送された再送データパケットを受信する。
【0069】
ステップ220において、前記切り替え要求メッセージにおける、ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報に従って、前記再送データパケットをソースドナーノードに転送する。
【0070】
1つの実施例において、前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報はF1―UインターフェースのTNL情報及びDRB識別子を含み、前記TNL情報は送信層IPアドレス及びGTP―TEIDのうちの少なくとも1つを含み、前記送信層IPアドレスはソースドナーノード又は移行IABアクセスノードのIPアドレスであり、前記GTP―TEIDは前記ソースドナーノード、又は移行IABアクセスノードによって割り当てられ、前記送信層IPアドレスは前記ソースドナーノード、又は移行IABアクセスノードによって割り当てられる。
【0071】
1つの実施例において、前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報はXn―Uインターフェースの転送トンネル情報を含み、前記転送トンネル情報は、UE―DRBを粒度とする場合、送信層IPアドレス、GTP―TEID及びDRB識別子を含むことと、F―1―U IPを粒度とする場合、送信層IPアドレス及びGTP―TEIDを含むことと、gNBを粒度とする場合、送信層IPアドレス及びGTP―TEIDを含むこととのうちの少なくとも1つを満たしている。
【0072】
1つの実施例において、前記切り替え要求メッセージは、IPルーティング転送指示メッセージ及びルーティング転送表を含む。
【0073】
1つの実施例において、前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は第1の指示情報を含み、ソースドナーノードから送信された切り替え要求メッセージ、及び移行IABアクセスノードから転送された再送データパケットを受信することは、前記第1の指示情報を受信した場合、移行IABアクセスノードから送信された再送データパケットを受信することを含む。
【0074】
1つの実施例において、前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は第2の指示情報を含み、前記切り替え要求メッセージにおける、ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報に従って、前記再送データパケットをソースドナーノードに転送することは、前記第2の指示情報を受信した場合、前記再送データパケットを前記ソースドナーノードに転送することを含む。
【0075】
1つの実施例において、ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は第3の指示情報を含み、前記方法は、第3の指示情報を受信した場合、移行IABアクセスノードに第4の指示情報を送信することで、再送データパケットをターゲットドナーノードに転送するように、移行IABアクセスノードに指示することをさらに含む。
【0076】
1つの実施例において、前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は前記ソースドナーノードのBAPアドレスを含む。
【0077】
1つの実施例において、前記再送データパケットが通過するターゲット経路での途中IABノードのルーティング表及び前記ターゲットドナーノードのルーティング表を構成することをさらに含み、
各前記ルーティング表には、ソースドナーノードのBAPアドレス、及び対応するネクストホップノードのBAPアドレスが含まれる。
【0078】
本実施例のデータパケット送信方法によれば、ターゲットドナーノードは切り替え要求メッセージを受信し、切り替え要求メッセージに応じて、再送データパケットをソースドナーノードに正確に送信し、ソースドナーノードが解析処理を行うことで、パケットロスを回避し、データ送信の信頼性を向上させる。
【0079】
本願の実施例は移行IABアクセスノードに適用されるデータパケット送信方法をさらに提供する。本実施例において、移行IABアクセスノードが実行する動作は、上記の実施例において、ソースドナーノード又はターゲットドナーノードが実行する動作に対応する。本実施例において具体的に記載されていない技術細部については、上記の任意の実施例を参照すればよい。
【0080】
図7は1つの実施例が提供するさらなるデータパケット送信方法のフローチャートである。
図7に示すように、本実施例が提供する方法はステップ310及びステップ320を含む。
【0081】
ステップ310において、再送データパケットを決定する。前記再送データパケットは、移行IABアクセスノードがネクストホップIABノードに送信したが、ネクストホップIABノードによる無線リンク制御層プロトコルRLCの確認フィードバックが受信されていないデータパケットと、移行IABアクセスノードがRLC処理をしたが、ネクストホップIABノードに送信されていないデータパケットとを含む。
【0082】
ステップ320において、前記再送データパケットをターゲットドナーノードに送信する。
【0083】
1つの実施例において、前記再送データパケットを再送する宛先BAPアドレスを前記ターゲットドナーノードのBAPアドレスに修正することをさらに含む。
【0084】
本実施例のデータパケット送信方法によれば、移行IABアクセスノードは再送データパケットをターゲットドナーノードに再転送し、ターゲットドナーノード及びソースドナーノードが後続の処理を行うことで、パケットロスを回避し、データ送信の信頼性を向上させる。
【0085】
本願の実施例はデータパケット送信装置をさらに提供する。
図8は1つの実施例が提供するデータパケット送信装置の構成概略図である。
図8に示すように、前記データパケット送信装置はメッセージ送信モジュール410及びデータパケット受信モジュール420を含む。
【0086】
メッセージ送信モジュール410は、ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報が含まれている切り替え要求メッセージを送信するように構成され、データパケット受信モジュール420は、前記ターゲットドナーノードから転送された再送データパケットを受信するように構成される。
【0087】
本実施例のデータパケット送信装置によれば、切り替え準備階段で、ターゲットドナーノードに切り替え要求メッセージを送信し、これに基づいて、ターゲットドナーノードは切り替え要求メッセージに応じて、再送データパケットをソースドナーノードに転送して、ソースドナーノードは再送データパケットを処理することで、経路切り替えプロセスに存在するパケットロスという問題を解決し、再送データパケットへの処理を実現し、データ送信の信頼性を向上させる。
【0088】
1つの実施例において、前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報はF1―Uインターフェースの送信ネットワーク層TNL情報、及びデータ無線ベアラDRB識別子を含み、前記TNL情報は送信層IPアドレス、及び汎用パケット無線トラフィックトンネルプロトコルトンネルエンドポイント識別子GTP―TEIDのうちの少なくとも1つを含み、前記送信層IPアドレスはソースドナーノード又は移行IABアクセスノードのIPアドレスであり、前記GTP―TEIDは前記ソースドナーノード、又は移行IABアクセスノードによって割り当てられ、前記送信層IPアドレスは前記ソースドナーノード、又は移行IABアクセスノードによって割り当てられる。
【0089】
1つの実施例において、前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報はXn―Uインターフェースの転送トンネル情報を含み、前記転送トンネル情報は、端末データ無線ベアラUE―DRBを粒度とする場合、送信層IPアドレス、GTP―TEID及びDRB識別子を含むことと、F―1―U IPを粒度とする場合、送信層IPアドレス及びGTP―TEIDを含むことと、基地局gNBを粒度とする場合、送信層IPアドレス及びGTP―TEIDを含むこととのうちの少なくとも1つを満たしている。
【0090】
1つの実施例において、前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報はIPルーティング転送指示メッセージ及びルーティング転送表を含む。
【0091】
1つの実施例において、前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は第1の指示情報を含み、前記第1の指示情報は、移行IABアクセスノードから転送された再送データパケットを受信するように、前記ターゲットドナーノードに指示する。
【0092】
1つの実施例において、前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は第2の指示情報を含み、前記第2の指示情報は、前記再送データパケットを前記ソースドナーノードに転送するように、前記ターゲットドナーノードに指示する。
【0093】
1つの実施例において、ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は、再送データパケットの転送を行うことを移行IABアクセスノードに指示するよう、ターゲットドナーノードに通知するための第3の指示情報を含み、前記方法は、第4の指示情報を受信した場合、再送データパケットをターゲットドナーノードに転送することをさらに含む。
【0094】
1つの実施例において、前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は、前記ソースドナーノードのバックホール適応プロトコルBAPアドレスを含む。
【0095】
本実施例が提出したデータパケット送信装置と、上記の実施例が提出したソースドナーノードに適用されるデータパケット送信方法とは、同一の発明構想に属し、本実施例において詳しく記載されていない技術細部については、上記の任意の実施例を参照すればよく、本実施例は、送信方法の実行と同じ有益な効果を具備する。
【0096】
本願の実施例はデータパケット送信装置をさらに提供する。
図9は1つの実施例が提供する別のデータパケット送信装置の構成概略図である。
図9に示すように、前記データパケット送信装置はメッセージ受信モジュール510及びデータパケット転送モジュール520を含む。
【0097】
メッセージ受信モジュール510は、ソースドナーノードから送信された切り替え要求メッセージ、及び移行IABアクセスノードから転送された再送データパケットを受信するように構成され、データパケット転送モジュール520は、前記切り替え要求メッセージにおける、ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報に従って、前記再送データパケットをソースドナーノードに転送するように構成される。
【0098】
本実施例のデータパケット送信方法によれば、切り替え要求メッセージを受信し、切り替え要求メッセージに応じて、再送データパケットをソースドナーノードに正確に送信し、ソースドナーノードが解析処理を行うことで、パケットロスを回避し、データ送信の信頼性を向上させる。
【0099】
1つの実施例において、前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報はF1―UインターフェースのTNL情報及びDRB識別子を含み、前記TNL情報は送信層IPアドレス及びGTP―TEIDのうちの少なくとも1つを含み、前記送信層IPアドレスはソースドナーノード又は移行IABアクセスノードのIPアドレスであり、前記GTP―TEIDは前記ソースドナーノード、又は移行IABアクセスノードによって割り当てられ、前記送信層IPアドレスは前記ソースドナーノード、又は移行IABアクセスノードによって割り当てられる。
【0100】
1つの実施例において、前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報はXn―Uインターフェースの転送トンネル情報を含み、前記転送トンネル情報は、UE―DRBを粒度とする場合、送信層IPアドレス、GTP―TEID及びDRB識別子を含むことと、F―1―U IPを粒度とする場合、送信層IPアドレス及びGTP―TEIDを含むことと、gNBを粒度とする場合、送信層IPアドレス及びGTP―TEIDを含むこととのうちの少なくとも1つを満たしている。
【0101】
1つの実施例において、前記切り替え要求メッセージは、IPルーティング転送指示メッセージ及びルーティング転送表を含む。
【0102】
1つの実施例において、前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は第1の指示情報を含み、メッセージ受信モジュール510は、前記第1の指示情報を受信した場合、移行IABアクセスノードから送信された再送データパケットを受信するように構成されるデータパケット取得モジュールをさらに含む。
【0103】
1つの実施例において、前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は第2の指示情報を含み、前記データパケット転送モジュール220は具体的に、前記第2の指示情報を受信した場合、前記再送データパケットを前記ソースドナーノードに転送するように構成される。
【0104】
1つの実施例において、ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は、再送データパケットの転送を行うことを移行IABアクセスノードに指示するよう、ターゲットドナーノードに通知するための第3の指示情報を含む。例えば、ターゲットドナーノードは第3の指示情報を受信した後、移行IABアクセスノードに第4の指示情報を送信し、移行IABアクセスノードは第4の指示情報を受信した後、再送データパケットをターゲットドナーノードに送信する。
【0105】
1つの実施例において、前記ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報は前記ソースドナーノードのBAPアドレスを含む。
【0106】
1つの実施例において、前記再送データパケットが通過するターゲット経路での途中IABノードのルーティング表及び前記ターゲットドナーノードのルーティング表を構成するように構成されるルーティング表構成モジュールをさらに含み、各前記ルーティング表には、ソースドナーノードのBAPアドレス、及び対応するネクストホップノードのBAPアドレスが含まれる。
【0107】
本実施例が提出したデータパケット送信装置と、上記の実施例が提出したターゲットドナーノードに適用されるデータパケット送信方法とは、同一の発明構想に属し、本実施例において詳しく記載されていない技術細部については、上記の任意の実施例を参照すればよく、本実施例は、送信方法の実行と同じ有益な効果を具備する。
【0108】
本願の実施例はデータパケット送信装置をさらに提供する。
図10は1つの実施例が提供するさらなるデータパケット送信装置の構成概略図である。
図10に示すように、前記データパケット送信装置はデータパケット決定モジュール610及びデータパケット送信モジュール620を含む。
【0109】
データパケット決定モジュール610は再送データパケットを決定するように構成され、前記再送データパケットは、移行IABアクセスノードがネクストホップIABノードに送信したが、ネクストホップIABノードによる無線リンク制御層プロトコルRLCの確認フィードバックが受信されていないデータパケットと、移行IABアクセスノードがRLC処理をしたが、ネクストホップIABノードに送信されていないデータパケットとを含み、データパケット送信モジュール620は、前記再送データパケットをターゲットドナーノードに送信するように構成される。
【0110】
本実施例のデータパケット送信装置によれば、再送データパケットをターゲットドナーノードに再転送し、ターゲットドナーノード及びソースドナーノードが後続の処理を行うことで、パケットロスを回避し、データ送信の信頼性を向上させる。
【0111】
1つの実施例において、前記再送データパケットを再送する宛先BAPアドレスを前記ターゲットドナーノードのBAPアドレスに修正するように構成される修正モジュールをさらに含む。
【0112】
本実施例が提出したデータパケット送信装置と、上記の実施例が提出した移行IABアクセスノードに適用されるデータパケット送信方法とは、同一の発明構想に属し、本実施例において詳しく記載されていない技術細部については、上記の任意の実施例を参照すればよく、本実施例は、送信実行方法と同じ有益な効果を具備する。
【0113】
本願の実施例は通信ノードをさらに提供する。前記データパケット送信方法はデータパケット送信装置により実行されてもよく、当該データパケット送信装置はソフトウェア及び/又はハードウェアの形態で実現されるとともに、前記通信ノードに集積されてもよい。前記通信ノードは移行IABアクセスノード、ソースドナーノード又はターゲットドナーノードである。
【0114】
図11は、1つの実施例が提供する通信ノードのハードウェア構成概略図である。
図11に示すように、本実施例が提供する通信ノードはプロセッサー710及び記憶装置720を含む。当該通信ノードにおけるプロセッサーは1つ又は複数であってもよく、
図11において、1つのプロセッサー710を例として、前記装置におけるプロセッサー710及び記憶装置720はバス又は他の方式で接続されてもよく、
図11は、バスによる接続を例とする。
【0115】
前記1つ又は複数のプログラムは前記1つ又は複数のプロセッサー710により実行される場合、前記1つ又は複数のプロセッサーに上記の何れか1つの実施例に記載のデータパケット送信方法を実現させる。
【0116】
当該通信ノードにおける記憶装置720はコンピュータ可読記憶媒体として、1つ又は複数のプログラムを記憶し、前記プログラムはソフトウェアプログラム、コンピュータ実行可能なプログラム及びモジュール、例えば、本発明の実施例においてデータパケット送信方法に対応するプログラム指令/モジュール(例えば、
図8に示されるデータパケット送信装置におけるモジュールであって、メッセージ送信モジュール410及びデータパケット受信モジュール420を含む)であってもよい。プロセッサー710は、記憶装置720に記憶されるソフトウェアプログラム、指令及びモジュールを実行することで、通信ノードの各種機能応用及びデータ処理を実行し、即ち、上記の方法実施例におけるデータパケット送信方法を実現する。
【0117】
記憶装置720は主にプログラム記憶領域及びデータ記憶領域を含み、プログラム記憶領域はオペレーティングシステムと、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションプログラムを記憶し、データ記憶領域は、装置の使用に基づいて確立されたデータなど(例えば、上記の実施例のターゲットドナーノードがデータを転送するための情報、切り替え要求メッセージなど)を記憶する。また、記憶装置720は高速ランダムアクセスメモリを含んでもよいし、さらに、非揮発性メモリ、例えば少なくとも1つの磁気ディスク記憶装置、フラッシュ記憶装置、又は他の非揮発性固体記憶装置を含んでもよい。いくつかの実例において、記憶装置720は、プロセッサー710について、リモート構成されたメモリをさらに含んでもよく、これらのリモートメモリはネットワークによって通信ノードに接続される。上記のネットワークの実例は、インターネット、イントラネット、ローカルネットワーク、移動体通信ネットワーク及びその組み合わせを含むが、これらに限定されていない。
【0118】
上記の通信ノードがソースドナーノードである場合、含まれている1つ又は複数のプログラムは前記1つ又は複数のプロセッサー710により実行されたとき、ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報が含まれている切り替え要求メッセージを送信することと、前記ターゲットドナーノードから転送された再送データパケットを受信することと、を実現する。
【0119】
上記の通信ノードがターゲットドナーノードである場合、含まれている1つ又は複数のプログラムは前記1つ又は複数のプロセッサー710により実行されたとき、ソースドナーノードから送信された切り替え要求メッセージ、及び移行IABアクセスノードから転送された再送データパケットを受信することと、前記切り替え要求メッセージにおける、ターゲットドナーノードがデータを転送するための情報に従って、前記再送データパケットをソースドナーノードに転送することと、を実現する。
【0120】
上記の通信ノードが移行IABアクセスノードである場合、含まれている1つ又は複数のプログラムは前記1つ又は複数のプロセッサー710により実行されたとき、移行IABアクセスノードがネクストホップIABノードに送信したが、ネクストホップIABノードによる無線リンク制御層プロトコルRLCの確認フィードバックが受信されていないデータパケットと、移行IABアクセスノードがRLC処理をしたが、ネクストホップIABノードに送信されていないデータパケットとを含む、再送データパケットを決定することと、前記再送データパケットをターゲットドナーノードに送信することと、を実現する。
【0121】
本実施例が提出した通信ノードと、上記の実施例が提出したデータパケット送信方法とは、同一の発明構想に属し、本実施例において詳しく記載されていない技術細部については、上記の任意の実施例を参照すればよく、本実施例は、データパケット送信の実行方法と同じ有益な効果を有する。
【0122】
本願の実施例は、コンピュータ実行可能な指令が含まれている記憶媒体をさらに提供し、コンピュータ実行可能な指令はコンピュータプロセッサーにより実行される場合、ソースドナーノード、ターゲットドナーノード又は移行IABアクセスノードに適用されるデータパケット送信方法を実行する。
【0123】
以上、実施形態に関する記載によって、当業者であれば了解できるように、本願はソフトウェア及汎用ハードウェアを利用して実現されてもよいし、ハードウェアを利用して実現されてもよい。このような理解に基づいて、本願の技術案はソフトウェア製品の形態で体現され、当該コンピュータソフトウェア製品はコンピュータ可読記憶媒体、例えばコンピュータのフレキシブルディスク、読み取り専用メモリ(Read―Only Memory, ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory, RAM)、フラッシュメモリ(FLASH)、ハードディスク又は光ディスクなどに記憶されており、1台のコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバー、又はネットワーク装置などであってもよい)に、本願の任意の実施例に記載の方法を実行させるための複数の指令を含む。
【0124】
以上は本願の保護範囲を限定するものではなく、本願の例示的な実施例にすぎない。
【0125】
本願の図面における任意の論理フローのブロック図は、プログラムステップ、又は互いに接続される論理回路、モジュール及び機能、或いはプログラムステップと論理回路、モジュールと機能との組み合わせを示しても良い。コンピュータプログラムはメモリに記憶される。メモリは、ロカール技術環境に適する任意のタイプを有するとともに、任意の適切なデータ記憶技術を利用して実現されてもよく、例えば、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、光学記憶装置及びシステム(デジタル多用途ディスクDVD又はCD光ディスク)などであってもよいが、これらに限定されていない。コンピュータ可読媒体は非一時的記憶媒体を含んでもよい。データプロセッサーは、ロカール技術環境に適する任意のタイプであってもよく、例えば、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサー、デジタルシグナルプロセッサー(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(FGPA)、及びマルチコアプロセッサーアーキテクチャによるプロセッサーであってもよいが、これらに限定されていない。
【0126】
例示的及び非限定的な例示によって、以上は、本願の例示的な実施例についての詳しい記載を提供した。図面及び請求項を結合して考慮すれば、以上の実施例についての多種の修正及び調整は当業者にとって自明であるが、本発明の範囲から逸脱しない。従って、本発明の適切な範囲は請求項に基づいて決定される。