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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-06
(45)【発行日】2023-10-17
(54)【発明の名称】撮像装置の駆動制御方法、撮像装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 5/00 20210101AFI20231010BHJP
   G03B 17/56 20210101ALI20231010BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20231010BHJP
   H04N 5/222 20060101ALI20231010BHJP
   H04N 23/68 20230101ALI20231010BHJP
【FI】
G03B5/00 J
G03B17/56 B
G03B15/00 S
H04N5/222 100
H04N23/68
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019219216
(22)【出願日】2019-12-04
(65)【公開番号】P2021089359
(43)【公開日】2021-06-10
【審査請求日】2022-09-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000001122
【氏名又は名称】株式会社日立国際電気
(74)【代理人】
【識別番号】100097113
【弁理士】
【氏名又は名称】堀 城之
(74)【代理人】
【識別番号】100162363
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 幸彦
(72)【発明者】
【氏名】飯田 文也
(72)【発明者】
【氏名】中川 直之
(72)【発明者】
【氏名】廣川 智
(72)【発明者】
【氏名】中島 友紀
【審査官】登丸 久寿
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-055096(JP,A)
【文献】特開2016-145856(JP,A)
【文献】特開2018-116134(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 5/00
G03B 17/56
G03B 15/00
H04N 5/222
H04N 23/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像を行うカメラモジュールと、前記カメラモジュールの視野の方向が調整可能なように前記カメラモジュールが装着された本体部と、前記方向を制御する駆動機構と、前記本体部に加わる振動を検知する振動センサと、を具備する撮像装置において、前記振動センサが検知した前記振動が前記カメラモジュールにおいて相殺されるように前記駆動機構を制御する制振動作が行われる撮像装置の駆動制御方法であって、
前記制振動作が行われる際に認識される物理量の時間経過に対してフィルタ処理を行うことによって、前記制振動作の際の前記方向における前記振動の中心となるべき点からのずれの時間経過を推定し、当該ずれが予め定められた閾値を超えた場合において前記駆動機構を当該ずれを補償するように動作させ、かつ、当該ずれが前記閾値を超えなかった場合において前記駆動機構に当該ずれを補償する動作を行わせないように制御する操作を、前記振動の周期よりも長い時間間隔で繰り返し行い、
前記物理量は、前記制振動作において操作される前記駆動機構の動作角度であり、
前記フィルタ処理は、前記動作角度の時間経過に対してローパスフィルタを適用する処理であることを特徴とする撮像装置の駆動制御方法。
【請求項2】
撮像を行うカメラモジュールと、前記カメラモジュールの視野の方向が調整可能なように前記カメラモジュールが装着された本体部と、前記方向を制御する駆動機構と、前記本体部に加わる振動を検知する振動センサと、を具備する撮像装置において、前記振動センサが検知した前記振動が前記カメラモジュールにおいて相殺されるように前記駆動機構を制御する制振動作が行われる撮像装置の駆動制御方法であって、
前記制振動作が行われる際に認識される物理量の時間経過に対してフィルタ処理を行うことによって、前記制振動作の際の前記方向における前記振動の中心となるべき点からのずれの時間経過を推定し、当該ずれが予め定められた閾値を超えた場合において前記駆動機構を当該ずれを補償するように動作させ、かつ、当該ずれが前記閾値を超えなかった場合において前記駆動機構に当該ずれを補償する動作を行わせないように制御する操作を、前記振動の周期よりも長い時間間隔で繰り返し行い、
前記撮像装置は、前記駆動機構によって制御される軸周りの加速度を検知する加速度センサを具備し、
前記物理量は、前記振動センサによって検知される前記軸周りの角速度、及び前記加速度センサによって検知される前記加速度であり、
前記フィルタ処理は、前記角速度及び前記加速度を用いた相補フィルタにより前記撮像装置の前記軸周りの動作角度を推定する処理であることを特徴とする撮像装置の駆動制御方法。
【請求項3】
撮像を行うカメラモジュールと、前記カメラモジュールの視野の方向が調整可能なように前記カメラモジュールが装着された本体部と、前記方向を制御する駆動機構と、前記本体部に加わる振動を検知する振動センサと、を具備する撮像装置において、前記振動センサが検知した前記振動が前記カメラモジュールにおいて相殺されるように前記駆動機構を制御する制振動作を行わせる制振制御部と、を具備する撮像装置であって、
前記制振制御部は、前記制振動作が行われる際に認識される物理量の時間経過に対してフィルタ処理を行うことによって、前記制振動作の際の前記方向における前記振動の中心となるべき点からのずれの時間経過を推定し、当該ずれが予め定められた閾値を超えた場合において前記駆動機構を当該ずれを補償するように制御し、かつ、当該ずれが前記閾値を超えなかった場合において前記駆動機構に当該ずれを補償する動作を行わせないように制御する操作を、前記振動の周期よりも長い時間間隔で繰り返し行い、
前記物理量は、前記制振動作において操作される前記駆動機構の動作角度であり、
前記制振制御部は、前記動作角度の時間経過に対してローパスフィルタを適用して前記ずれを推定することを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
撮像を行うカメラモジュールと、前記カメラモジュールの視野の方向が調整可能なように前記カメラモジュールが装着された本体部と、前記方向を制御する駆動機構と、前記本体部に加わる振動を検知する振動センサと、を具備する撮像装置において、前記振動センサが検知した前記振動が前記カメラモジュールにおいて相殺されるように前記駆動機構を制御する制振動作を行わせる制振制御部と、を具備する撮像装置であって、
前記制振制御部は、前記制振動作が行われる際に認識される物理量の時間経過に対してフィルタ処理を行うことによって、前記制振動作の際の前記方向における前記振動の中心となるべき点からのずれの時間経過を推定し、当該ずれが予め定められた閾値を超えた場合において前記駆動機構を当該ずれを補償するように制御し、かつ、当該ずれが前記閾値を超えなかった場合において前記駆動機構に当該ずれを補償する動作を行わせないように制御する操作を、前記振動の周期よりも長い時間間隔で繰り返し行い、
前記駆動機構によって制御される軸周りの加速度を検知する加速度センサを具備し、
前記物理量は、前記振動センサによって検知される前記軸周りの角速度、及び前記加速度センサによって検知される前記加速度であり、
前記フィルタ処理は、前記角速度及び前記加速度を用いた相補フィルタにより前記撮像装置の前記軸周りの動作角度を推定する処理であることを特徴とする撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制振動作が行われる撮像装置の駆動制御方法、撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
路上の車両や列車の監視用に用いられる撮像装置は、路上や駅に固定されて用いられる。撮像装置によって得られる画像の視野方向やその画角は外部から調整可能とされるため、撮像装置におけるカメラモジュール(光学系と撮像素子の組み合わせ)の向きは、外部から調整可能とされる。通常の監視時にはこの向きは固定されるが、車両や列車の通過に際して振動が発生し、撮像装置により得られた映像にブレが発生する場合がある。こうした画像ブレは、例えば画像をズームアップした場合に顕著に視認される。また、この振動の周波数としては、30Hz以上の高周波よりも、特に10Hz以下の低周波で、特に顕著な画像ブレとして視認される。
【0003】
このような画像ブレの対策として、得られた画像自身に対して処理(補正)を施す画像スタビライズ処理と、カメラモジュールを振動と逆向きに機械的に動かして振動を相殺するアクティブ制振制御の2つが知られている。画像スタビライズ処理においては、画像信号に対する処理が行われるために、撮像装置に対して機械的構成要素を付加することは不要であり、高周波の振動に対して特に有効である一方、この処理によって実質的に画角が小さくなる、画像に歪が生ずるという欠点がある。
【0004】
一方、アクティブ制振制御においては、ジャイロセンサでパン方向(水平方向)、チルト方向(鉛直方向)の振動を検知し、この振動の向きと逆向きにカメラモジュールをアクチュエータ(駆動機構)で移動させて画像ブレを低減する。このようなアクチュエータとしては、前記のように視野方向を制御するためにカメラモジュールの向きを調整するために設けられたものをそのまま用いることができる。このようなアクティブ制振制御は、低周波において特に有効である。また、特に監視用に特定の場所に固定されて用いられる場合には、その振動パターンもほぼ定まっているため、振動による画像ブレを低減するようにカメラモジュールの向きを制御することも容易である。こうした構成の撮像装置については、例えば特許文献1に記載されている。画像スタビライズ処理とアクティブ制振制御とが組み合わされる場合もある。こうした制御によって、撮像装置に振動が印加された場合でも、撮像装置の視野方向が、本来設定された視野方向(本来の視野方向)と一致しているような画像を、この撮像装置によって得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2018-055096号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば、上記のように撮像装置に加わる振動が単純な正弦波形状の振動である場合、このような振動は本来の視野方向を中心として印加されたものと認識されるため、本来の視野方向は、振動によって変動する範囲における中心となり、一定となるべきである。しかしながら、上記のようにアクティブ制振制御が継続的に行われた場合、振動に基づく画像ブレは低減される一方で、このような本来の視野方向が徐々にずれるという問題が発生した。
【0007】
このため、アクティブ制振制御を行った場合であっても、本来の視野方向にずれが発生することを抑制することが望まれた。
【0008】
本発明は、このような状況に鑑みなされたもので、上記課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、撮像を行うカメラモジュールと、前記カメラモジュールの視野の方向が調整可能なように前記カメラモジュールが装着された本体部と、前記方向を制御する駆動機構と、前記本体部に加わる振動を検知する振動センサと、を具備する撮像装置において、前記振動センサが検知した前記振動が前記カメラモジュールにおいて相殺されるように前記駆動機構を制御する制振動作が行われる撮像装置の駆動制御方法であって、前記制振動作が行われる際に認識される物理量の時間経過に対してフィルタ処理を行うことによって、前記制振動作の際の前記方向における前記振動の中心となるべき点からのずれの時間経過を推定し、当該ずれが予め定められた閾値を超えた場合において前記駆動機構を当該ずれを補償するように動作させ、かつ、当該ずれが前記閾値を超えなかった場合において前記駆動機構に当該ずれを補償する動作を行わせないように制御する操作を、前記振動の周期よりも長い時間間隔で繰り返し行い、前記物理量は、前記制振動作において操作される前記駆動機構の動作角度であり、前記フィルタ処理は、前記動作角度の時間経過に対してローパスフィルタを適用する処理である。
本発明は、撮像を行うカメラモジュールと、前記カメラモジュールの視野の方向が調整可能なように前記カメラモジュールが装着された本体部と、前記方向を制御する駆動機構と、前記本体部に加わる振動を検知する振動センサと、を具備する撮像装置において、前記振動センサが検知した前記振動が前記カメラモジュールにおいて相殺されるように前記駆動機構を制御する制振動作が行われる撮像装置の駆動制御方法であって、前記制振動作が行われる際に認識される物理量の時間経過に対してフィルタ処理を行うことによって、前記制振動作の際の前記方向における前記振動の中心となるべき点からのずれの時間経過を推定し、当該ずれが予め定められた閾値を超えた場合において前記駆動機構を当該ずれを補償するように動作させ、かつ、当該ずれが前記閾値を超えなかった場合において前記駆動機構に当該ずれを補償する動作を行わせないように制御する操作を、前記振動の周期よりも長い時間間隔で繰り返し行い、前記撮像装置は、前記駆動機構によって制御される軸周りの加速度を検知する加速度センサを具備し、前記物理量は、前記振動センサによって検知される前記軸周りの角速度、及び前記加速度センサによって検知される前記加速度であり、前記フィルタ処理は、前記角速度及び前記加速度を用いた相補フィルタにより前記撮像装置の前記軸周りの動作角度を推定する処理である。
本発明は、撮像を行うカメラモジュールと、前記カメラモジュールの視野の方向が調整可能なように前記カメラモジュールが装着された本体部と、前記方向を制御する駆動機構と、前記本体部に加わる振動を検知する振動センサと、を具備する撮像装置において、前記振動センサが検知した前記振動が前記カメラモジュールにおいて相殺されるように前記駆動機構を制御する制振動作を行わせる制振制御部と、を具備する撮像装置であって、前記制振制御部は、前記制振動作が行われる際に認識される物理量の時間経過に対してフィルタ処理を行うことによって、前記制振動作の際の前記方向における前記振動の中心となるべき点からのずれの時間経過を推定し、当該ずれが予め定められた閾値を超えた場合において前記駆動機構を当該ずれを補償するように制御し、かつ、当該ずれが前記閾値を超えなかった場合において前記駆動機構に当該ずれを補償する動作を行わせないように制御する操作を、前記振動の周期よりも長い時間間隔で繰り返し行い、前記物理量は、前記制振動作において操作される前記駆動機構の動作角度であり、前記制振制御部は、前記動作角度の時間経過に対してローパスフィルタを適用して前記ずれを推定する。
本発明は、撮像を行うカメラモジュールと、前記カメラモジュールの視野の方向が調整可能なように前記カメラモジュールが装着された本体部と、前記方向を制御する駆動機構と、前記本体部に加わる振動を検知する振動センサと、を具備する撮像装置において、前記振動センサが検知した前記振動が前記カメラモジュールにおいて相殺されるように前記駆動機構を制御する制振動作を行わせる制振制御部と、を具備する撮像装置であって、前記制振制御部は、前記制振動作が行われる際に認識される物理量の時間経過に対してフィルタ処理を行うことによって、前記制振動作の際の前記方向における前記振動の中心となるべき点からのずれの時間経過を推定し、当該ずれが予め定められた閾値を超えた場合において前記駆動機構を当該ずれを補償するように制御し、かつ、当該ずれが前記閾値を超えなかった場合において前記駆動機構に当該ずれを補償する動作を行わせないように制御する操作を、前記振動の周期よりも長い時間間隔で繰り返し行い、前記駆動機構によって制御される軸周りの加速度を検知する加速度センサを具備し、前記物理量は、前記振動センサによって検知される前記軸周りの角速度、及び前記加速度センサによって検知される前記加速度であり、前記フィルタ処理は、前記角速度及び前記加速度を用いた相補フィルタにより前記撮像装置の前記軸周りの動作角度を推定する処理である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、アクティブ制振制御を行った場合に、本来の視野方向にずれが発生することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施の形態に係る撮像装置の外観図である。
図2】実施の形態に係る撮像装置が用いられる撮像システムの構成を示すブロック図である。
図3】制振制御の際の振動、これに応じて制御される動作角度、この際に発生する本来の視野方向のずれを模式的に示す図である。
図4】実施の形態に係る撮像装置における、制振動作の際の本来の視野方向のずれを補償する方法を模式的に示す図である。
図5】実施の形態に係る撮像装置における、制振動作の際の本来の視野方向のずれを補償する動作の第1の例を示すフローチャートである。
図6】実施の形態に係る撮像装置における、制振動作の際の本来の視野方向のずれを補償する動作の第2の例を示すフローチャートである。
図7】第2の例における、振動角度を推定する動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明を実施するための形態を図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る撮像装置1の外観を示す斜視図である。この撮像装置1においては、撮像素子及び光学系で構成されたカメラモジュール10が固定されたカメラケース20が、本体部30の側方に装着される。本体部30は、その下側で雲台40に装着される。雲台40は地上の施設等に固定され、本体部30は雲台40に対して鉛直方向に沿った回転軸の周りで回転駆動され、カメラケース20は本体部30に対して水平方向に沿った回転軸の周りで回転駆動される。すなわち、この撮像装置1においては、撮像はカメラモジュール10(カメラケース20)によって行われ、カメラモジュール10により撮像される方向の水平方向における角度(パン角)の制御(パン軸制御)は、雲台40に対する本体部30の回動によって図中矢印で示されたパン角制御方向DPで行われる。鉛直面内における角度(チルト角)の制御(チルト軸制御)は本体部30に対するカメラケース20の回動によって図中矢印で示されたチルト角制御方向DTで行われる。
【0013】
雲台40に対する本体部30の回動、本体部30に対するカメラケース20の回動を行わせるための駆動機構は、特許文献1の図1に記載のものと同様である。すなわち、カメラモジュール10におけるパン角の制御は本体部30に設けられたパン軸モータを駆動することによって行われ、チルト角の制御は本体部30に設けられたチルト軸モータによって行われる。パン軸モータの回転軸は鉛直方向、チルト軸モータの回転軸は水平方向となるようにそれぞれ本体部30に設けられ、駆動の際には、プーリやプーリに掛け渡されたベルト等が適宜用いられる。
【0014】
このようにパン角、チルト角を制御することによって、カメラモジュール10を用いて空間内の様々な方向を撮像することができる。この制御は外部から遠隔操作で行わせることが可能とされる。このため、カメラモジュール10から出力された映像信号による画像を見たユーザは、例えばこの撮像装置1の近傍で異常が発生したことを認知した場合には、この異常が発生した箇所にカメラモジュール10の視野を向けることができる。この場合の視野方向が、本来の視野方向として設定され、制振制御においては、撮像装置1によって得られる画像の視野方向(視野中心)がこの本来の視野方向と一致するような制御が行われる。なお、カメラモジュール10の画角の調整(ズームイン、ズームアウト)も外部から行うことができる。
【0015】
カメラモジュール10側と本体部30側、本体部30側と雲台40側は、パン角、チルト角の設定によらず、カメラモジュール10から出力された映像信号を固定された雲台40側から外部に出力させる、あるいはカメラモジュール10を制御するための各種の信号を外部から入力させることができるように電気的接続がなされている。特に、本体部30側と雲台40側との電気的接続は、スリップリングを介して行うことで、360°エンドレスでの旋回を可能としている。
【0016】
制振制御において、パン軸モータ、チルト軸モータは、本体部30に固定されたジャイロセンサの出力に応じて、検出された振動と逆向きに、カメラケース20の振動をキャンセルするように制御される。この点についても特許文献1に記載の撮像装置と同様である。
【0017】
図2は、撮像装置1が用いられる撮像システムの構成を示すブロック図である。ここでは、カメラモジュール10によって得られた画像(映像)信号は、画像信号処理部11で外部で読み出し可能な形式とされ、雲台40側に設けられたインターフェース部41を介して撮像装置1外に出力される。このように出力された画像信号を、例えばパーソナルコンピュータで構成される外部装置100におけるモニタ(表示部110)で表示することができる。また、外部装置100において、制御部120は、カメラケース20(カメラモジュール10)を回動させて撮像される対象の方向を制御するための視野制御信号を、ユーザの操作によって発する。実際には視野制御信号にはパン角制御用のものとチルト角制御用のものの2種類があるが、ここではこれらを一つの視野制御信号として記載している。なお、カメラモジュール10においては、画角の大きさを制御するズーム機構が設けられ、この制御もパン角、チルト角の制御と同様に外部装置100側から行うことができるが、ズーム動作については本願発明とは無関係であるため、これに関わる構成要素はここでは記載が省略されている。また、表示部110を具備する外部装置100と、このような視野制御信号を発する装置が共通である必要はないが、ここではこれらが共通であるとしている。
【0018】
撮像装置1においては、雲台40に設けられたインターフェース部41を介してこの視野制御信号が入力し、視野制御信号によって前記のパン角、チルト角を制御するための駆動制御部31が本体部30に設けられる。パン角制御用の視野制御信号に応じて、駆動制御部31は、パン軸ドライバ32を介してパン軸モータ33の回転を制御することによって、カメラモジュール10(本体部30)におけるパン角の制御を行う。同様に、チルト角制御用の視野制御信号に応じて、駆動制御部31は、チルト軸ドライバ34を介してチルト軸モータ35の回転を制御することによって、カメラモジュール10(本体部30)におけるチルト角の制御を行う。このようなパン角、チルト角の制御は、独立に行うことができるため、カメラモジュール10の視野を外部から適正に制御することができる。すなわち、駆動制御部31は、外部からの信号によりカメラモジュール10の視野制御を行う。この動作は、従来より知られるものと同様である。
【0019】
また、駆動制御部31は、上記のような視野制御のための動作以外に、撮像装置1における振動をカメラモジュール10においてキャンセルするように、カメラモジュール10のパン角、チルト角を制御する制振制御部としても機能する。このため、この撮像装置1においては、撮像装置1(本体部30)の振動を検知するためのジャイロセンサ(振動センサ)36が本体部30に設けられる。ジャイロセンサ36は、前記のように視野制御信号によってパン軸モータ33、チルト軸モータ35が駆動されていない状態において、ジャイロセンサ36が固定された本体部30の動き(振動)を、特定の軸の周りの角速度として検知する。ここでは、この角速度は、水平方向のパン軸、鉛直方向のチルト軸の周りのものとして検知されるように設定される。また、ジャイロセンサ36と同様に、この撮像装置1に対して印加された加速度を検知するための加速度センサ37も駆動制御部31に接続される。加速度センサ37によって測定される加速度も、前記のジャイロセンサ36で測定される角速度と同様に、パン軸、チルト軸周りのものである。なお、各軸毎にジャイロセンサ36、加速度センサ37が設けられていてもよいが、図2ではこれらは各々一つとして記載している。
【0020】
駆動制御部31は、ジャイロセンサ36によって測定されたパン軸周りの角速度、チルト軸周りの角速度等を認識し、これに応じて、カメラモジュール10におけるこの振動をキャンセルするように、パン軸モータ33、チルト軸モータ35を駆動させることができる。すなわち、駆動制御部31は、前記の視野制御が行われていない状態では、このような制振制御を行う。このような制振制御の具体的内容については、例えば特許文献1に記載されたものと同様である。
【0021】
以上に述べた構成は、アクティブ制振制御が行われる従来の撮像装置と同様である。前記の通り、このようにアクティブ制振制御が継続的に行われた場合においては、本来の視野方向にずれが発生するおそれがある。
【0022】
このような本来の視野方向のずれを発生させる要因として、まず、ジャイロセンサ(振動センサ)36の検出誤差がある。このような誤差は、一般的なセンサにおける誤差として発生するが、環境(温度や振動によって発生する応力等)によって変動する。サンプリング時間を適正に設定することや、ジャイロセンサ36の出力にフィルタ処理を行うことによってこの誤差を低減することは可能であるものの、無視できる程度にこの誤差を低減することは困難である。
【0023】
また、前記の通り、制振制御において、ジャイロセンサ36によって測定されるのはパン軸周りの角速度、チルト軸周りの角速度であり、測定された角速度を正確にキャンセルするような動作を駆動制御部31がパン軸モータ33、チルト軸モータ35に行わせれば理想的な制振制御が行われる。しかしながら、駆動制御部31におけるこの制御の際の計算誤差に起因して、本来の視野方向(印加された振動の中心(原点)となるべき方向)にずれが生じる。
【0024】
例えば制振制御の対象となる振動の1周期の間において発生するこのような誤差は大きくはないものの、継続して制振制御が行われた場合には、制振制御の原点となるべき方向(本来の視野方向となるべき方向)がこのように順次ずれるため、このような誤差が累積し、本来の視野方向のずれとして、無視できない状態となる場合がある。図3は、例としてパン軸周りの角度調整におけるこのような状況を模式的に示す図である。ここではパン軸周りの角度調整について記載されているが、チルト軸周りあるいは他の軸周りの角度調整においても同様である。
【0025】
図3において、横軸は経過時間であり、パン軸における本来の視野方向からの振動による角度θの変化が特性A(点線)であり、実際にはこの振動特性はより複雑であるが、ここではこの変化を単純化して一定周期の正弦波的なものとしている。ただし、正確にはθは実際のパン軸周りの角度ではなく、これに相当するパン軸モータ33の回転角度である。理想的な場合においては、駆動制御部31がジャイロセンサ36によって特性Aを認識した場合には、これに対応してパン軸モータ33の動作角度θ1を図3における特性Bのように変化させることによって特性Bと特性Aとを重畳させてこれらを打ち消し合わせ、本来の視野方向の変化を常時零とすることができ、理想的な制振制御を行うことができる。このように駆動制御部31がθ1を設定してパン軸モータ33を制御する動作は、短時間、例えば10msecの間隔で行われる。
【0026】
しかしながら、前記のような制御の際の誤差が存在する場合には、駆動制御部31によるパン軸モータ33の角度θ1は、図3における特性Cのようになる場合がある。この場合に特性Cと特性Aとを重畳させれば、これらを打ち消し合わせて零とすることができない。具体的には、特性Cが特性Bと特性Dの重ね合わせであるととした場合には、本来の視野方向は特性Dのように変化し、本来の視野方向が時間経過と共に変化する。
【0027】
この撮像装置1においては、図3における特性Dの影響が低減されるような制御が駆動制御部31によって行われる。ここで、通常は撮像装置1に印加される振動(特性A)の周波数は1Hz程度であり、駆動制御部31が図2における特性Aをジャイロセンサ36によって認識することによって特性Bのようにパン軸モータ33、チルト軸モータ35を駆動させる制振制御は、特性Aの周期よりも十分に短い時間間隔で行われ、前記のように例えば10msec毎に行われる。駆動制御部31が特性Dを推定してこれを打ち消すような動作も同様にパン軸モータ33、チルト軸モータ35に行わせることができる。このように本来の視野方向のずれを補正するためにモータが動作している間は前記の制振制御は行われないため、この動作は制振制御の動作よりも十分に長い時間間隔で行わせることが好ましい。あるいは、図3における特性Dを推定するためには振動の周期よりも長い時間間隔が必要であるため、この動作が行われる時間間隔は振動の周期よりも十分に長く設定される。
【0028】
このため、特性Dの成分を除去する動作は、例えば、制振制御の際のパン軸モータ33、チルト軸モータ35の動作角度θ1に対応する、本来の視野方向のずれの推定値が大きくなった場合に行わせることができる。この場合、本来の視野方向のずれの推定値は、θ1のこの時点までの変化によって駆動制御部31が算出することができる。あるいは、このような本来の視野方向のずれを駆動制御部31がジャイロセンサ36、加速度センサ37の測定値を用いて推定することもできる。
【0029】
この動作の例を図3に対応させて図4に模式的に示す。ここで、本来の理想的な特性である特性Bは下方に点線で示されている。図4(a)において、この時点までの特性Cの変化によって、駆動制御部31が、前記のような本来の視野方向(振動の中心となるべき方向)のずれに対応する特性DにおけるSを算出することができる。
【0030】
このSが閾値Xを超えていると認識された場合には、図4(b)に示されるように、補償動作時間tcompの間に、ずれ量と認識されたSを補償する動作が行われる。これによって、特性Dは特性Eとなるため、S=Xとなった時点以降では、動作角度θ1の変化は特性Cから特性Fに変わり、このような調整が行われない場合の特性Cよりも、理想的な特性Bに近づけることができる。この動作は、その後も特性Eに対して同様に行うことができる。
【0031】
図4(a)における特性D(ずれの推定量S)は、特性A(B)の複数周期分のθ1の実測値(実際のパン軸モータ33、チルト軸モータ35の動作角度)から、各種の方法によって推定され、例えば、特性Dは、特性Cに対する各種のフィルタ処理を施した特性として推定することができる。具体的には、特性Dの変化の時定数が特性Aの周期よりも十分に長ければ、このフィルタ処理に用いるフィルタとしては、後述するようにローパスフィルタ(LPF)や相補フィルタを用いることができる。どちらの場合においても、このフィルタの動作は駆動制御部31の演算処理によって行われる。ここで、実際にはθ1の認識及びこれによる制振制御は短い時間間隔Δtで行われ、θ1はこの時間間隔で離散的に認識される。このため、実測されたθ1から特性Dを推定する処理は、差分方程式を用いた処理となる。また、θ1によらず、本来の視野方向のずれの推定値を算出し、この推定値が大きくなった場合に同様の処理を行うこともできる。
【0032】
以下に、このような処理の具体例について説明する。第1の例は、LPFを用いた場合である。この場合においては、加速度センサ37は用いられない。また、ジャイロセンサ36は、前記のように駆動制御部31がθ1を設定するために用いられるが、以下の動作においては直接には用いられない。図5は、駆動制御部31におけるこの動作を示すフローチャートである。前記と同様に、ここでは、パン軸モータ33の駆動について説明する。この動作は、前記のようなθ1を設定し制振制御を行う短い時間間隔(例えば10msec)で行われる。また、この動作としては、上記のように本来の視野方向(予め定められた方向または初期位置)のずれとされるSを推定してSだけ角度を調整する動作である。また、この際のパン軸モータ33の角度制御は、予め定められた補償動作時間tcompの間における回転角速度の調整によって行われる。具体的には、前記のように制振制御によって設定されたθ1となるように設定された角速度ωに対して上記のようにずれを補償するための角速度ωを加えたもの(ω → ω+ω)として制御が行われる。
【0033】
駆動制御部31は、まず、この時点までのθ1から、後述するように図3の特性Dを推定し、特性Dのこの時点での値Sを推定する(S1)。次に現在の状況が、ずれ補償動作中であるか否か(図4(b)におけるtcompの期間内であるか否か)を認識する(S2)。ずれ補償動作中でない場合(S2:No)には、Sが予め設定された閾値Xを超えたか否かの判定をする(S3)。
【0034】
Sが予め設定された閾値Xを超えた場合(S3:Yes)には、駆動制御部31は、推定されたS(S1)から、ずれ補償動作を行うため、後述するようにωを設定する(S4)。その後、角速度をω+ωと設定し(S5)、パン軸モータ33を制御する(S6)。一方、Sが閾値Xを超えなかった場合(S3:No)には、このようなずれの補償は不要と判断され、ω=0と設定される(S7)ため、ずれ補償動作は行われない。
【0035】
ずれ補償動作中である(図4(b)におけるtcompの期間内にある場合(S2:Yes)には、改めてωを設定する必要がないため、この時点で設定されているωを用いて(S8)、パン軸モータ33の制御が行われる(S5、S6)。この動作は、tcompの期間が終了するまで同様である。以上によって、図4(b)に示された動作を行うことができる
【0036】
以下に、Sの推定(S1)、ωの算出(S4)の具体的手法、特に前記のようにLPFを用いた手法について説明する。前記のように、θ1は実際には測定間隔毎に離散的に得られ、これをθ(1)、θ(2)、・・・、θ(n)とし、このようなθがLPFを通過した後の出力をθ1F(1)、θ1F(2)、・・・、θ1F(n)とすると、周知のLPFとなるデジタル処理の手法により、これらの間には(1)式の関係が成立する。
【0037】
【数1】
【0038】
ここで、fはLPFのカットオフ周波数であり、Δtは測定間隔(10msec)である。前記の通り、特性Dの変化の時定数は長い(周波数が1Hzよりも十分低い)ため、例えばfは0.15Hzと設定することができる。
【0039】
時系列的にθ(1)、θ(2)、・・・、θ(n)からなる特性が図3における特性Cに対応し、時系列的にθ1F(1)、θ1F(2)、・・・、θ1F(n)からなる特性が特性Dに対応する。このため、この時点におけるθ1F(m0)=Sとすることができる。あるいは、θの内挿値に対応したθ1Fの内挿値としてSを算出することができる。図3(b)のようにSをオフセットするためには、ω=-S/tcompとすればよい。
【0040】
以上により、LPFを用いた場合のすれ補償動作が行われる。この場合には、加速度センサ37は用いられず、LPFに対応したデジタル処理によってSが算出される。このような制御は、チルト軸モータ35に対しても同様に行うことができる。
【0041】
一方、Sをジャイロセンサ36及び加速度センサ37を用いて推定し、この推定値に応じた制御をすることもできる。この場合には、上記のセンサの測定値の時系列から相補フィルタを用いて、この値を推定することができる。この場合においても、前記のθ1Fを用いた場合と同様に、特性Dは測定(制御)の時系列に対応して相補フィルタを用いて算出された角度(相補角度)θshf(1)、θshf(2)、・・・、θshf(n)に対応するものとされる。ここでは、ジャイロセンサ36からパン軸周りの角速度ωgyro(1)、ωgyro(2)、・・・、ωgyro(n)が各測定時点で得られる。また、本来の視野方向と、加速度センサ37で検出されたパン軸周りの加速度を用いた積分値から仮のパン軸周りの振動角度θacc(1)、θacc(2)、・・・、θacc(n)が算出される。θaccは、加速度センサ37で検出された加速度で算出された値であるため、実際の振動角度とは異なり、含まれる誤差も大きい。周知の相補フィルタで重み付けして加算することによって、θshfは、ωgyro、θacc等を用いて、(2)式を用いて算出される。
【0042】
【数2】
【0043】
ここで、K、Gは条件によって最適化されて予め定められる係数である。この場合には、相補角度θshfだけでなく、相補角度θshfの変動率として相補角速度ωshfも、ωshf(m)=(θshf(m)-θshf(m-1))/Δtとして算出される。
【0044】
図6は、駆動制御部31におけるこのようなθshf、ωshfを用いた制御の動作を示すフローチャートである。前記と同様に、この動作は時間間隔Δtで行われる。また、最終的なずれの補正は、前記と同様にパン軸モータ33の角速度をω → ω+ωcompとなるように制御することにより行われる。
【0045】
ここでは、まずジャイロセンサ36によりωgyroが、加速度センサ37により加速度がそれぞれ検出される(S11)。この結果より、後述する手法によって本来の視野方向からのずれと推定される角度θcompが算出される(S12)。次に、前記と同様に、ずれ補償動作中であるか否か(図4(b)におけるtcompの期間内であるか否か)が認識される(S13:前記のS2と同様)。
【0046】
ずれ補償動作中でない場合(S13:No)には、θcomp等に基づいた制御が行われる。ここでは、θcompが閾値を超えたか否かの判定(S14)、閾値を超えた場合にωcomp=-θcomp/tcompとすること(S15)、閾値を超えなかった場合にωcomp=0と設定すること(S16)、パン軸モータ33の角速度をω+ωcompとなるように制御すること(S17)、については、図5におけるS3、S4、S7、S5に対応し、図5におけるS→θcomp、ω→ωcompへ変更がされている以外は同様である。また、ずれ補償動作中である場合(S13:Yes)においてωcompを維持すること(S18)についても、図5におけるS8と同様である。
【0047】
図7は、θcompの算出(S12)の具体的方法を示すフローチャートである。ここでは、まず、前記のように相補変換フィルタを用いてθshf、ωshfが算出される(S21)。この手法は、撮像装置1の姿勢における特に大きな変動がある場合には、θshfの推定の誤差が大きくなり適さないため、θshfが予めθshfに対して定められた閾値を超えた場合(S22:Yes)、ωshfが予めωshfに対して定められた閾値を超えた場合(S23:Yes)には、θcomp=0とされる(S24)。一方、θshfが閾値を超えず(S22:No)、かつωshfが閾値を超えない場合(S23:No)、には、この時点での前記のθshfと本来の視野方向との差分としてθcompが算出される(S25)。
【0048】
この場合にも、実質的に図4(b)と同様の操作が行われる。このように、各種のフィルタ処理を用いることによって、図4(b)におけるSに対応する量(θcomp)を駆動制御部31が算出し、制振制御に伴って発生する本来の視野方向のずれを補正することができる。この際、この制御は制振制御とは異なり常時行われず、このずれ量が一定値を超えた場合においてのみ(S6、S13)行われるため、制振制御自身には悪影響は発生しない。
【0049】
このように、図4(a)におけるSに対応する量を、駆動制御部31が認識できる各種の物理量を用いて推定すれば、これに応じてこのような本来の視野方向(振動の中心となるべき方向)を補正することができる。この際には、例えば図4(a)における特性Cから特性Dを推定するために、フィルタ処理が適用される。上記の例では、このようなフィルタ処理としてLPF、相補フィルタが用いられたが、その他のフィルタ処理も適宜適用することができる。
【0050】
以上、本発明を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【符号の説明】
【0051】
1 撮像装置
10 カメラモジュール
11 画像信号処理部
20 カメラケース
30 本体部
31 駆動制御部(制振制御部)
32 パン軸ドライバ
33 パン軸モータ
34 チルト軸ドライバ
35 チルト軸モータ
36 ジャイロセンサ(振動センサ)
37 加速度センサ
40 雲台
41 インターフェース部
100 外部装置
110 表示部
120 制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7