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特許7362474電圧出力装置、超音波診断装置、および超音波プローブ装置
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  • 特許-電圧出力装置、超音波診断装置、および超音波プローブ装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-06
(45)【発行日】2023-10-17
(54)【発明の名称】電圧出力装置、超音波診断装置、および超音波プローブ装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/14 20060101AFI20231010BHJP
【FI】
A61B8/14
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019237745
(22)【出願日】2019-12-27
(65)【公開番号】P2021104276
(43)【公開日】2021-07-26
【審査請求日】2022-09-01
(73)【特許権者】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】菊地 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】奥村 貴敏
(72)【発明者】
【氏名】大住 良太
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 武史
【審査官】亀澤 智博
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0268186(US,A1)
【文献】特開2010-193329(JP,A)
【文献】特開2008-252436(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 - 8/15
H03K 17/00 -17/795
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電圧と、前記第1電圧とは異なる第2電圧と、前記第1電圧とも前記第2電圧とも異なる第3電圧とを出力端子から選択的に出力可能な電圧出力回路であって、
前記第1電圧を供給する第1電源と、前記電圧出力回路が前記第1電圧を出力する場合に前記第1電源と前記出力端子とを導通させる第1スイッチと、前記第3電圧を供給する第3電源と、前記電圧出力回路が前記第3電圧を出力する場合に前記第3電源と前記出力端子とを導通させる第2スイッチとを備える第1回路と、
カソードが前記出力端子に接続されアノードが前記第2電圧の供給源に接続された第1ダイオードと、アノードが前記第1ダイオードの前記カソードに接続されカソードが前記第2電圧の供給源に接続された第2ダイオードと、前記電圧出力回路が前記第2電圧を出力する場合に前記第1ダイオードと前記第2ダイオードの双方に対して順バイアスを与えるバイアス付与部とを備える第2回路と、
前記第1スイッチをオンにすると共に前記第2スイッチをオフにする状態と、前記第1スイッチをオフにすると共に前記第2スイッチをオフにする状態とを交互に行った後、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチをオフにした状態で、所定期間、前記第1ダイオードと前記第2ダイオードの双方に対して順バイアスを与える処理回路と、
を備える電圧出力装置
【請求項2】
前記バイアス付与部は、定電圧発生回路を含む、
請求項記載の電圧出力装置
【請求項3】
前記バイアス付与部は、ツェナーダイオードと定電圧発生回路の組み合わせである、
請求項記載の電圧出力装置
【請求項4】
前記第2回路は、第4電圧を供給する第4電源と、前記第4電源に接続された第4ダイオードと、前記電圧出力回路が前記第2電圧を出力する場合に前記第4ダイオードと前記出力端子とを導通させる第4スイッチと、前記第4電源とは異なる第5電源と、前記第5電源に接続された第5ダイオードと、前記電圧出力回路が前記第2電圧を出力する場合に前記第5ダイオードと前記出力端子とを導通させる第5スイッチとを備え、
前記バイアス付与部は、前記第4電源、前記第4スイッチ、前記第5電源、および前記第5スイッチを含む、
請求項記載の電圧出力装置
【請求項5】
請求項1からのうちいずれか1項記載の電圧出力装置と、
前記出力端子に接続された超音波振動子と、
前記第1回路および前記第2回路のそれぞれを制御する処理回路と、
を備える超音波診断装置。
【請求項6】
第1電圧と、前記第1電圧とは異なる第2電圧と、前記第1電圧とも前記第2電圧とも異なる第3電圧とを出力端子から選択的に出力可能な第1回路であって、前記第1電圧を供給する第1電源と、当該第1回路が前記第1電圧を出力する場合に前記第1電源と前記出力端子とを導通させる第1スイッチと、前記第3電圧を供給する第3電源と、当該第1回路が前記第3電圧を出力する場合に前記第3電源と前記出力端子とを導通させる第2スイッチとを備える第1回路に接続される超音波振動子と、
カソードが前記出力端子に接続されアノードが前記第2電圧の供給源に接続された第1ダイオードと、アノードが前記第1ダイオードの前記カソードに接続されカソードが前記第2電圧の供給源に接続されたた第2ダイオードと、前記第1回路が前記第2電圧を出力する場合に前記第1ダイオードと前記第2ダイオードの双方に対して順バイアスを与えるバイアス付与部とを備える第2回路と、
前記第1スイッチをオンにすると共に前記第2スイッチをオフにする状態と、前記第1スイッチをオフにすると共に前記第2スイッチをオフにする状態とを交互に行った後、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチをオフにした状態で、所定期間、前記第1ダイオードと前記第2ダイオードの双方に対して順バイアスを与える処理回路と、
を備える超音波プローブ装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書及び図面に開示の実施形態は、電圧出力回路、超音波診断装置、および超音波プローブに関する。
【背景技術】
【0002】
超音波プローブを含む超音波診断装置が知られている。例えばこの装置において、圧電振動子に対して所望の波形の電圧を印加することが望まれる。このための回路として、比較的自由に電圧波形を生成可能なリニアドライバーと、単純な矩形波を生成する矩形波パルサーが知られている。矩形波パルサーはリニアドライバーよりも安価なため普及しているが、出力する電圧の波形において、不要な成分が生じる場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-52154号公報
【文献】特開2016-86957号公報
【文献】特開2007-185525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書等に開示の実施形態が解決しようとする課題は、出力する電圧の波形において、不要な成分が生じるのを抑制することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の電圧出力回路は、第1電圧と、前記第1電圧とは異なる第2電圧とを出力端子から選択的に出力可能である。電圧出力回路は、第1回路と、第2回路とを持つ。第1回路は、前記第1電圧を供給する第1電源と、前記電圧出力回路が前記第1電圧を出力する場合に前記第1電源と前記出力端子とを導通させる第1スイッチとを持つ。第2回路は、カソードが前記出力端子に接続されアノードが前記第2電圧の供給源に接続された第1ダイオードと、アノードが前記第1ダイオードの前記カソードに接続されカソードが前記第2電圧の供給源に接続されたた第2ダイオードと、前記電圧出力回路が前記第2電圧を出力する場合に前記第1ダイオードと前記第2ダイオードの双方に対して順バイアスを与えるバイアス付与部とを持つ。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】第1の実施形態に係る超音波診断装置1の構成の一例を示す図。
図2】第1の実施形態に係る矩形波パルサー120とGNDシャント回路130の構成の一例を示す図。
図3】一般的な整流ダイオードの静特性を示す図。
図4図2に示す構成において実現される、第1トリガ信号Trig1、第2トリガ信号Trig2、第3トリガ信号Trig3、ダイオード133または138を流れる電流、出力電圧VOUTの変化の一例を示す図。
図5】GNDシャント回路130の電流IFと放電電流Idおよび充電電流Icを示す図。
図6】比較例の超音波診断装置における、第1トリガ信号Trig1、第2トリガ信号Trig2、第3トリガ信号Trig3、ダイオード133または138を流れる電流、出力電圧VOUTの変化の一例を示す図。
図7】比較例のGNDシャント回路130の電流IFと放電電流Idおよび充電電流Icを示す図。
図8】第2の実施形態に係る矩形波パルサー120とGNDシャント回路130Bの構成の一例を示す図。
図9】第3の実施形態に係る矩形波パルサー120とGNDシャント回路130Cの構成の一例を示す図。
図10】第4の実施形態に係る超音波診断装置1Dの構成の一例を示す図。
図11】システム制御テーブル162Aの内容の一例を示す図。
図12】第5の実施形態に係る超音波診断装置1Eの構成の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しながら、実施形態の電圧出力回路、超音波診断装置、および超音波プローブについて説明する。
【0008】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置1の構成の一例を示す図である。超音波診断装置1は、例えば、超音波プローブ10と、本体装置100とを備える。本体装置100は、ネットワークNW、入力装置200、およびモニタ210と有線または無線により接続される。ネットワークNWは、例えば、WAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)、インターネット等を含む。
【0009】
超音波プローブ10は、被検体の身体に当接または近接させた状態で使用される。超音波プローブ10は、被検体の身体に指向性を有する超音波を発信し、反射された超音波(反射波)を受信して、反射波に基づくエコー信号を本体装置100に出力する。超音波プローブ10は、複数の超音波振動子12を備える。超音波振動子12は、例えば圧電セラミックスである。超音波プローブ10は、更に、超音波振動子12のそれぞれに設けられる整合層、及び超音波振動子12の後方(被検体と反対側)への超音波の伝播を防止するバッキング材等を有する。超音波プローブ10は、本体装置100に対して着脱自在であってよい。複数の超音波振動子12は、一列に、或いは二次元配列など任意の配列方法で超音波プローブ10に配列される。
【0010】
本体装置100は、超音波プローブ10から取得したエコー信号に基づいて、超音波画像を生成する。本体装置100は、例えば、送信回路110と、受信回路150と、信号処理回路160と、記憶回路162と、通信インターフェース164と、入力インターフェース166と、処理回路170とを備える。
【0011】
送信回路110は、処理回路170のシステム制御機能172によって制御される。送信回路110は、超音波プローブ10に駆動信号(送信パルス)を供給する(電圧を印加する)。送信回路110は、例えば、トリガーコントローラ112と、矩形波パルサー120と、GNDシャント回路130とを備える。送信回路110は、例えば、出力端子から超音波プローブ10ごとに分岐する線路を有し、発生させた駆動信号を、予め設定された(或いは動的に設定される)送信遅延時間の分、遅延回路によって遅延させた信号を、各超音波プローブ10に供給する。これに代えて、送信回路110は、一以上の超音波プローブ10の集合であるチャネルに対応した数の、少なくとも矩形波パルサー120およびGNDシャント回路130を有してもよい。
【0012】
トリガコントローラ112は、処理回路170等から供給されるクロック信号に基づくレート周波数で、駆動トリガ信号を繰り返し発生させる。
【0013】
矩形波パルサー120は、トリガコントローラ112によって発生させられた駆動トリガ信号に基づくタイミングで駆動信号を生成し、超音波プローブ10に供給する。矩形波パルサー120は、例えば、コンプリメンタリ構成の一対のMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)と、各々のMOSFETに直列に接続される分離用ダイオードとを含む。矩形波パルサー120の具体的態様については後述する。矩形波パルサー120は、「第1回路」の一例である。
【0014】
GNDシャント回路130は、矩形波パルサー120の出力端子に接続され、あるタイミングにおいて、その出力端子の電圧を所望の電圧(例えばグランド電圧)にするための回路である。GNDシャント回路130の具体的態様については後述する。GNDシャント回路130は、「第2回路」の一例である。
【0015】
受信回路150は、超音波プローブ10から取得したエコー信号に対して各種処理を施し、受信信号を生成する。受信回路150は、例えば、チャネルごとに、送受信分離スイッチ(TRSW)152と、増幅器(AMP)154と、ローパスフィルタ(LPF)156と、AD変換器(ADC)158とを備える。TRSW152は、エコー信号を受信することが想定される期間において、エコー信号をAMP154に出力する状態に切り替わる。AMP154は、エコー信号をチャンネル毎に増幅してゲイン補正処理を行なう。LPF156は、ゲイン補正処理が行われたエコー信号に対して高周波除去処理を行う。ADC158は、高周波除去処理が行われたエコー信号をデジタル信号(受信信号)に変換する。
【0016】
信号処理回路160は、ハーモニックイメージングのための処理を行う。ハーモニックイメージングとは、発信される超音波のn倍(nは2以上の整数)の周波数成分を画像化する手法である。ハーモニックイメージングにはパルスインバージョン法やフィルター法等が存在するが、以下の説明ではパルスインバージョン法が用いられるものとする。パルスインバージョン法とは、超音波の発信と受信を2回セットで行い、1回目の送信信号と2回目の送信信号の正負を逆にしておき、1回目のデジタル信号と2回目のデジタル信号を足し合わせることで基本波の成分を打ち消し、高調波を増幅しつつ取り出す手法である。信号処理回路160は、ハーモニックイメージングのための処理に加えて、包絡線検波処理、対数増幅処理、周波数解析処理、血流信号抽出処理、ドプラスペクトラム画像生成処理等を行ってもよい。信号処理回路160による処理結果は、記憶回路162に格納される。
【0017】
記憶回路162は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などのうち一部または全部を含む。記憶回路162は、処理回路170が実行するプログラムを予め格納しており、更に、本体装置100の各部による処理結果を格納する。記憶回路162は、非一時的記憶媒体を含む。
【0018】
通信インターフェース164は、ネットワークNWを介して外部装置220と接続され、外部装置220と通信する。外部装置220は、例えば、各種の医用画像のデータを管理するPACS(Picture Archiving and Communication System)のデータベース装置、医用画像が添付された電子カルテを管理する電子カルテシステムのデータベース装置等である。また、外部装置220は、例えば、X線CT装置、及びMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、核医学診断装置、及びX線診断装置等、超音波診断装置1以外の医用画像診断装置であってもよい。なお、外部装置220との通信の規格は、例えば、DICOM(digital imaging and communication in medicine)である。
【0019】
入力インターフェース166は、入力装置200を介して、ユーザからの各種指示を受け付ける。入力装置200は、例えば、マウス、キーボード、パネルスイッチ、スライダースイッチ、トラックボール、ロータリーエンコーダ、操作パネルおよびタッチコマンドスクリーン(TCS)等である。入力インターフェース166は、入力装置200から入力される操作指示を電気信号に変換し、内部バス等を介して電気信号を処理回路170等に出力する。入力インターフェース166は、前述したマウスやキーボード等の物理的な操作部品と接続されるものに限らず、超音波診断装置1とは別体に設けられた外部の入力機器から入力される操作指示に対応する電気信号を無線信号として取得するものであってもよい。
【0020】
処理回路170は、例えば、システム制御機能172と、画像生成機能174とを備える。処理回路170は、例えば、ハードウェアプロセッサが記憶回路162に記憶されたプログラムを実行することにより、これらの機能を実現するものである。
【0021】
ハードウェアプロセッサとは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit; ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device; SPLD)または複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device; CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array; FPGA))などの回路(circutry)を意味する。記憶回路162にプログラムを記憶させる代わりに、ハードウェアプロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、ハードウェアプロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。ハードウェアプロセッサは、単一の回路として構成されるものに限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのハードウェアプロセッサとして構成され、各機能を実現するようにしてもよい。また、複数の構成要素を1つのハードウェアプロセッサに統合して各機能を実現するようにしてもよい。
【0022】
システム制御機能172は、超音波診断装置1の入出力、及び超音波送受信等の基本動作を制御する。システム制御機能172は、クロック信号を送信回路110に供給したり、矩形波パルサー120に第1トリガ信号Trig1および第2トリガ信号Trig2を供給したり、GNDシャント回路130に第3トリガ信号Trig3を供給する処理を行う。詳しくは、後述する。
【0023】
画像生成機能174は、信号処理回路160による処理結果に基づいて、超音波画像データを生成する。例えば、画像生成機能174は、超音波走査の走査線信号列を、テレビ等に代表されるビデオフォーマットの走査線信号列に変換(スキャンコンバート)し、表示用の超音波画像データを生成する。超音波画像データに基づく超音波画像は、例えば、モニタ210によって表示される。モニタ210は、例えば、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、プラズマディスプレイ、又は当技術分野で知られている他の任意のディスプレイである。画像生成機能174は、生成した超音波画像データに対し、更に、ダイナミックレンジ、輝度(ブライトネス)、コントラスト、γカーブ補正、及びRGB変換などの処理を実行してもよい。
【0024】
図2は、第1の実施形態に係る矩形波パルサー120とGNDシャント回路130の構成の一例を示す図である。
【0025】
矩形波パルサー120は、正側駆動回路120Pと、負側駆動回路120Nとを備える。正側駆動回路120Pは、例えば、MOSFET121と、反転回路122と、ダイオード123とを備える。MOSFET121のソースには、正側駆動電圧HVPが印加される。MOSFET121のゲートは、反転回路122を介して、第1入力端子IT1が接続されている。第1入力端子IT1には、第1トリガ信号Trig1が印加される。MOSFET121のドレインは、ダイオード123のアノードに接続されている。ダイオード123のカソードは、送信回路110の(矩形波パルサー120の)出力端子OTに接続されている。負側駆動回路120Nは、例えば、MOSFET126と、ダイオード128とを備える。MOSFET126のソースには、負側駆動電圧HVNが印加される。MOSFET126のゲートは、第2入力端子IT2に接続されている。第2入力端子IT2には、第2トリガ信号Trig2が印加される。MOSFET126のドレインは、ダイオード128のカソードに接続されている。ダイオード128のアノードは、送信回路110の出力端子OTに接続されている。ダイオード123および128は、整流ダイオードである。
【0026】
GNDシャント回路130は、例えば、MOSFET131と、反転回路132と、ダイオード133と、定電圧発生回路134と、MOSFET136と、ダイオード138と、定電圧発生回路139とを備える。定電圧発生回路134および139は、例えば、LDO(LowDropOut)であるが、これに限らず、継続的に定電圧を発生可能なものであれば、如何なるものでも構わない。MOSFET131のゲートは、反転回路132を介して第3入力端子IT3に接続されている。第3入力端子IT3には、第3トリガ信号Trig3が印加される。MOSFET131のソースは、定電圧発生回路134の正側に接続されている。定電圧発生回路134の負側は、グランド端子に接続されている。この結果、MOSFET131のソースには、グランド電位プラス定電圧発生回路134の発生電圧V1(プラスV1)が印加される。MOSFET131のドレインは、ダイオード133のアノードに接続されている。ダイオード133のカソードは、送信回路110の出力端子OTに接続されている。MOSFET136のゲートは、第3入力端子IT3に接続されている。MOSFET136のソースは、定電圧発生回路139の負側に接続されている。定電圧発生回路134の正側は、グランド端子に接続されている。この結果、MOSFET136のドレインには、グランド電位マイナス定電圧発生回路139の発生電圧V2(マイナスV2)が印加される。MOSFET136のドレインは、ダイオード138のカソードに接続されている。ダイオード138のアノードは、送信回路110の出力端子OTに接続されている。ダイオード133および138は、整流ダイオードである。
【0027】
図3は、一般的な整流ダイオードの静特性を示す図である。図中の領域1は順方向バイアス電圧がVF以下となり、整流ダイオードがあまり電流を流せない状態となる領域である。領域2は順方向バイアス電圧がVF以上になり、整流ダイオードが急激に電流を流せる状態となる領域である。
【0028】
GNDシャント回路130では、定電圧発生回路139によってMOSFET136のドレイン電圧はマイナスV2に維持されており、ダイオード138のアノード-カソード間電圧がV2となっている。電圧V2は、ダイオード138の順方向バイアス電圧VFよりも若干大きい値(例えばVFの1倍~1.5倍程度)に設定されている。同様に、定電圧発生回路134によってMOSFET131のドレイン電圧はプラスV1に維持されており、ダイオード133のアノード-カソード間電圧がV1となっている。電圧V1は、ダイオード133の順方向バイアス電圧VFよりも若干大きい値(例えばVFの1倍~1.5倍程度)に設定されている。このため、第1の実施形態のGNDシャント回路130においては、ダイオード133とダイオード138は領域2で動作する。
【0029】
電圧V1およびV2は、MOSFET131、136がオン状態において送信回路110の出力電圧VOUTがゼロ電位となるように予め設定される。ダイオード133および138の順方向バイアス電圧VFが同じ電圧である場合、電圧V1とV2は同じ電圧であってよく、ダイオード133および138の順方向バイアス電圧VFに差異がある場合は、電圧V1とV2を第3トリガ信号Trig3の印加タイミングにおける送信回路110の出力電圧VOUTがゼロ電位となるように調整される。
【0030】
図4は、図2に示す構成において実現される、第1トリガ信号Trig1、第2トリガ信号Trig2、第3トリガ信号Trig3、ダイオード133または138を流れる電流、出力電圧VOUTの変化の一例を示す図である。第1トリガ信号Trig1、第2トリガ信号Trig2、および第3トリガ信号Trig3は、例えば、システム制御機能172によって生成される。なお、図示する第1トリガ信号Trig1と第2トリガ信号Trig2のパターンはあくまで一例であり、任意に変更されてよい。
【0031】
時刻t1~t4までの第1発信期間において、システム制御機能172は、第1トリガ信号Trig1をHigh状態にし、次いで第1トリガ信号Trig1をLo状態にすると共に第2トリガ信号Trig2をHigh状態にし、次いで第2トリガ信号Trig2をLo状態にすると共に第1トリガ信号Trig1をHigh状態にする。
【0032】
第1発信期間が終了する時刻t4において、システム制御機能172は、第1トリガ信号Trig1をLo状態にする。システム制御機能172は、送信回路110の出力端子VOUTをゼロ電位にするために、第3トリガ信号Trig3をHigh状態にする。この結果、MOSFET131、136がオン状態となる。このとき、ダイオード133とダイオード138は図3のダイオードの静特性で示す領域2で動作するので、GNDシャント回路130において、グランド端子から定電圧発生回路134、MOSFET131、ダイオード133、ダイオード138、MOSFET136、定電圧発生回路139を介してグランド端子に十分な電流IFが流れる状態になる。
【0033】
図5は、GNDシャント回路130の電流IFと放電電流Idおよび充電電流Icを示す図である。矢印の太さは電流量を示しており、放電電流Idおよび充電電流Icに対して、GNDシャント回路130の電流IFが十分大きいことを示している。時刻t4においては、放電電流Idが発生するため、放電について以下に説明する。超音波振動子12に蓄えられた正の電荷をゼロにするするために、超音波振動子12からダイオード138、MOSFET136、定電圧発生回路139を介してグランド端子に放電電流Idが流れる。このとき放電経路には十分な電流IFが流れているため、放電時間は短く、出力端子VOUTを速やかにゼロ電位にすることが出来る。
【0034】
図4に戻り、第1発信期間が終了し、第3トリガ信号Trig3が印加され終わった時刻t5以降において、超音波診断装置1は、第1受信期間に移行する。第1受信期間において、超音波診断装置1は、被検体の体内で反射された超音波を受信し、記憶回路162に記憶させておく。
【0035】
時刻t6~t9までの第2発信期間において、システム制御機能172は、第2トリガ信号Trig2をHigh状態にし、次いで第2トリガ信号Trig2をLo状態にすると共に第1トリガ信号Trig1をHigh状態にし、次いで第1トリガ信号Trig1をLo状態にすると共に第2トリガ信号Trig2をHigh状態にする。
【0036】
第2発信期間が終了する時刻t9において、システム制御機能172は、第1トリガ信号Trig1をLo状態にする。システム制御機能172は、送信回路110の出力端子VOUTをゼロ電位にするために、第3トリガ信号Trig3をHigh状態にする。この結果、MOSFET131、136がオン状態となる。このとき、ダイオード133とダイオード138は図3のダイオードの静特性で示す領域2で動作するので、GNDシャント回路130において、グランド端子から定電圧発生回路134、MOSFET131、ダイオード133、ダイオード138、MOSFET136、定電圧発生回路139を介してグランド端子に十分な電流IFが流れる状態になる。
【0037】
再度図5を参照する。時刻t9においては、充電電流Icが発生するため、充電について以下に説明する。超音波振動子12に蓄えられた負の電荷をゼロにするために、グランド端子から定電圧発生回路134、MOSFET131、ダイオード133を介して超音波振動子12に充電電流Icが流れる。このとき充電経路には十分な電流IFが流れているため、充電時間は短く、出力端子VOUTを速やかにゼロ電位にすることが出来る。
【0038】
第2発信期間が終了し、第3トリガ信号Trig3が印加され終わった時刻t10以降において、超音波診断装置1は、第2受信期間に移行する。第2受信期間において、超音波診断装置1は、被検体の体内で反射された超音波を受信し、記憶回路162に記憶させる。そして、信号処理回路160は、ハーモニックイメージングのための処理を行い、処理結果を記憶回路162に記憶させる。以下、第1発信期間、第1受信期間、第2発信期間、および第2受信期間を繰り返すことで、被検体の超音波画像が生成される。
【0039】
以下、比較例の超音波診断装置との比較について説明する。比較例の超音波診断装置とは、第1実施形態の超音波診断装置1に対し、定電圧発生回路134および139を備えないものである。図6は、比較例の超音波診断装置における、第1トリガ信号Trig1、第2トリガ信号Trig2、第3トリガ信号Trig3、ダイオード133または138を流れる電流、出力電圧VOUTの変化の一例を示す図である。比較例の超音波診断装置では、定電圧発生回路134および139を備えないことから、第1の実施形態とは異なり、時刻t4と、時刻t9におけるGNDシャント回路130のダイオード133および138の動作領域は、図3のダイオードの静特性で示す領域1で動作しており、電流に制限がかかる領域である。
【0040】
図7は、比較例のGNDシャント回路130の電流IFと放電電流Idおよび充電電流Icを示す図である。矢印の太さは電流量を示しており、放電電流Idおよび充電電流Icに対して、GNDシャント回路130の電流IFが非常に小さいことを示している。時刻t4において、超音波振動子12に蓄えられた正の電荷をゼロにするために、超音波振動子12からダイオード138、MOSFET136を介してグランド端子に放電電流Idが流れる。時刻t9において、超音波振動子12に蓄えられた負の電荷をゼロにするために、グランド端子からダイオード133、MOSFET131を介して超音波振動子12に充電電流Icが流れる。
【0041】
前述のとおり、この充放電経路は電流に制限がかかるため、充放電に時間がかかり、それが尾引き波形になってしまう。これに対し、実施形態の超音波診断装置1では、低電圧発生回路134および129を備えることで、充放電経路に電流制限かかからなくなるため、充放電時間が短くすることができ、尾引き波形の発生を抑制することができる。
【0042】
以上説明した第1の実施形態によれば、上記した態様のGNDシャント回路130を備えることにより、送信回路110の出力電圧VOUTの波形において、不要な成分が生じるのを抑制することができる。この結果、超音波画像の画質が低下するのを抑制することができる。
【0043】
なお、尾引き波形の発生は、充放電時間が原因であるため、正側駆動電圧HVPや負側駆動電圧HVNの大きさによらず一定である。そのため、正側駆動電圧HVPや負側駆動電圧HVNを大きくすれば、相対的に尾引き波形の影響が小さくなるため、画質の低下として現れる度合いが小さくなるものである。しかしながら、正側駆動電圧HVPや負側駆動電圧HVNを小さくすれば、相対的に尾引き波形の影響が大きくなり、画質の低下を招いてしまう。
【0044】
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について説明する。図8は、第2の実施形態に係る矩形波パルサー120とGNDシャント回路130Bの構成の一例を示す図である。GNDシャント回路130Bは、「第2回路」の他の一例である。すなわち、GNDシャント回路130Bは、例えば、MOSFET131と、反転回路132と、ダイオード133と、ツェナーダイオード140と、MOSFET136と、ダイオード138と、ツェナーダイオード141とを備える。MOSFET131のゲートは、反転回路132を介して第3入力端子IT3に接続されている。第3入力端子IT3には、第3トリガ信号Trig3が印加される。MOSFET131のソースは、ツェナーダイオード140のアノードに接続されている。ツェナーダイオード140のカソードには、電源電圧AVDDPが印加される。この結果、MOSFET131のソースには、電源電圧AVDDPマイナスツェナーダイオード140の降伏電圧が印加される。MOSFET131のドレインは、ダイオード133のアノードに接続されている。ダイオード133のカソードは、送信回路110の出力端子OTに接続されている。MOSFET136のゲートは、第3入力端子IT3に接続されている。MOSFET136のソースは、ツェナーダイオード141のカソードに接続されている。ツェナーダイオード141のアノードには、電源電圧AVDDNが印加される。この結果、MOSFET136のソースには、電源電圧AVDDNプラスツェナーダイオード141の降伏電圧が印加される。MOSFET136のドレインは、ダイオード138のカソードに接続されている。ダイオード138のアノードは、送信回路110の出力端子OTに接続されている。ダイオード133および138は、整流ダイオードである。
【0045】
以上説明した第2の実施形態によれば、第3トリガ信号Trig3が印加されるタイミングにおいて、ダイオード133および138のアノード-カソード間電圧が、順方向に電流が流れやすいように維持されるため、第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0046】
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について説明する。図9は、第3の実施形態に係る矩形波パルサー120とGNDシャント回路130Cの構成の一例を示す図である。GNDシャント回路130Cは、「第2回路」の他の一例である。第3の実施形態に係るGNDシャント回路130Cは、矩形波パルサー120と同様の構成を有する。GNDシャント回路130Cは、例えば、MOSFET142と、反転回路143と、ダイオード144と、MOSFET145と、ダイオード146とを備える。MOSFET142のソースには、正側駆動電圧HVP-Aが印加される。MOSFET142のゲートは、反転回路143を介して、第4入力端子IT4が接続されている。第4入力端子IT4には、第4トリガ信号Trig4が印加される。MOSFET142のドレインは、ダイオード144のアノードに接続されている。ダイオード144のカソードは、送信回路110の(矩形波パルサー120の)出力端子OTに接続されている。MOSFET145のドレインには、負側駆動電圧HVN-Aが印加される。MOSFET145のゲートは、第5入力端子IT5に接続されている。第5入力端子IT5には、第5トリガ信号Trig5が印加される。MOSFET145のソースは、ダイオード146のカソードに接続されている。ダイオード146のアノードは、送信回路110の出力端子OTに接続されている。ダイオード123および128は、整流ダイオードである。また、第3の実施形態において、矩形波パルサー120のMOSFET121のソースには、正側駆動電圧HVP-Bが印加され、MOSFET126のドレインには、負側駆動電圧HVN-Bが印加される。
【0047】
第3の実施形態に係るシステム制御機能172は、第1~第2の実施形態において第3トリガ信号Trig3を印加するのと同じタイミングで、第4トリガ信号Trig4および第5トリガ信号Trig5をHigh状態にする。これによって、送信回路110の出力電圧VOUTがグランド電位となり、超音波振動子12に蓄えられた正または負の電荷を速やかにゼロにすることができる。
【0048】
以上説明した第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。また、矩形波パルサー120とGNDシャント回路130Cで部品を共通化することが可能となるため、製造コストを低減することができる。
【0049】
(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態について説明する。図10は、第4の実施形態に係る超音波診断装置1Dの構成の一例を示す図である。第4の実施形態において、超音波プローブ10は、本体装置100に対して着脱可能であり、異なる種別の超音波プローブ10が選択的に使用される。超音波プローブ10は、自身の種別(プローブ種別)を示す情報を装置内の記憶装置に保持しており、本体装置100に装着されたときにプローブ種別10Aを本体装置100に出力するように構成されている。
【0050】
第4の実施形態に係るGNDシャント回路130Dは、互いに形態、特性、構造などのうち一部または全部が異なる複数種類の回路を含み、それらを切り替えて動作することが可能である。図では、回路(Circuit)A、回路B、回路C…と表記している。それぞれの回路は、例えば、第1~第3の実施形態として説明したいずれかのGNDシャント回路であってもよいし、同様の特性を有する異なる態様の回路であってもよい。GNDシャント回路130Dは、「第2回路」の他の一例である。
【0051】
第4の実施形態に係るシステム制御機能172は、超音波プローブ10から取得したプローブ種別と、記憶回路162に格納されているシステム制御テーブル162Aとに基づいて、少なくともGNDシャント回路130Dの制御パターンを切り替える。
【0052】
図11は、システム制御テーブル162Aの内容の一例を示す図である。システム制御テーブル162Aは、例えば、プローブ種別に対して、選択されるGNDシャント回路130Dの構成(上述した回路A、回路B、回路Cのいずれか)、GNDシャント回路130Dに与えるバイアス電圧、GNDシャント回路130Dを動作させるシャント時間などの情報が対応付けられたものである。例えば第1実施形態の例では、バイアス電圧とは、定電圧発生回路134および139が発生させる電圧の大きさである。また、シャント時間とは、第3トリガ信号Trig3をHigh状態にする時間の長さである。
【0053】
システム制御機能172は、超音波プローブ10からプローブ情報を取得すると、取得したプローブ情報に対応するレコードをシステム制御テーブル162Aから読み出し、読み出したレコードに応じてGNDシャント回路130Dを制御する。例えば、超音波プローブ10からプローブ種別10Aとして「Type3」を取得した場合、システム制御機能172は、GNDシャント回路130Dに含まれる複数の回路のうち回路C(Curcuit-C)を、バイアス電圧を0.5[V]、シャント時間を50[nsec]で動作させる。
【0054】
第4の実施形態に係る本体装置100は、装着された超音波プローブ10の種類に応じてGNDシャント回路130Dの構成、バイアス電圧、シャント時間などの動作パラメータを変更する(GNDシャント回路130Dを制御する制御内容を切り替える)ため、装着された超音波プローブ10に適した制御を行うことができる。
【0055】
(第5の実施形態)
以下、第5の実施形態について説明する。図12は、第5の実施形態に係る超音波診断装置1Eの構成の一例を示す図である。第5の実施形態において、超音波プローブ10Eは、GNDシャント回路14と、制御回路16とを備える。また、本来装置100Eの送信回路110はGNDシャント回路を備えない。
【0056】
GNDシャント回路14は、例えば、第1から第3の実施形態の本体装置が備えるGNDシャント回路(130、130B、130C)のいずれかと同様の構成を有する。制御回路16は、トリガ信号(例えば第3トリガ信号Trig3を、GNDシャント回路14に供給する。すなわち、第5の実施形態は、GNDシャント回路と、システム制御機能172のうち一部が、超音波プローブ10Eに搭載されたものである。
【0057】
係る構成によって、第5の実施形態に係る超音波診断装置1Eは、第1から第3の実施形態と同様の効果を奏することができる。また、超音波プローブ10Eが自身に適したGNDシャント回路14を内蔵することで、本体装置100Eにおいて特段の制御の切り換えを行う必要がなく、超音波プローブと本体装置の互換性を向上させることができる。
【0058】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、第1電圧と、第1電圧とは異なる第2電圧とを出力端子から選択的に出力可能であり、第1電圧を供給する第1電源と、第1電圧を出力する場合に第1電源と出力端子とを導通させる第1スイッチとを備える第1回路と、カソードが出力端子に接続されアノードが第2電圧の供給源に接続された第1ダイオードと、アノードが第1ダイオードの前記カソードに接続されカソードが第2電圧の供給源に接続されたた第2ダイオードと、電圧出力回路が第2電圧を出力する場合に第1ダイオードと第2ダイオードの双方に対して順バイアスを与えるバイアス付与部とを持つことにより、不要な成分が生じるのを抑制することができる。
【0059】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0060】
1、1D、1E 超音波診断装置
10、10E 超音波プローブ
14 GNDシャント回路
16 制御回路
100、100E 本体装置
110 送信回路
120 矩形波パルサー
130、130B、130C、130D GNDシャント回路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12