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  • 特許-複合窓を有する監視カメラ 図1
  • 特許-複合窓を有する監視カメラ 図2
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  • 特許-複合窓を有する監視カメラ 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-06
(45)【発行日】2023-10-17
(54)【発明の名称】複合窓を有する監視カメラ
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/52 20230101AFI20231010BHJP
   H04N 23/50 20230101ALI20231010BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20231010BHJP
   G03B 17/02 20210101ALI20231010BHJP
   G03B 17/55 20210101ALI20231010BHJP
   G03B 17/56 20210101ALI20231010BHJP
   G03B 17/08 20210101ALI20231010BHJP
【FI】
H04N23/52
H04N23/50
G03B15/00 S
G03B15/00 V
G03B17/02
G03B17/55
G03B17/56 H
G03B17/08
G03B15/00 P
【請求項の数】 13
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020039439
(22)【出願日】2020-03-09
(65)【公開番号】P2020167672
(43)【公開日】2020-10-08
【審査請求日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】19162804.9
(32)【優先日】2019-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】502208205
【氏名又は名称】アクシス アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】多賀屋 旭
【審査官】▲徳▼田 賢二
(56)【参考文献】
【文献】特表2010-530830(JP,A)
【文献】特開2019-022029(JP,A)
【文献】特開2005-354471(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 23/52
H04N 23/50
G03B 15/00
G03B 17/02
G03B 17/55
G03B 17/56
G03B 17/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラハウジングのフレームに配置された複合窓と、前記カメラハウジング内に配置されたカメラヘッドとを有する監視カメラであって、前記複合窓が、前記カメラヘッドに最も近い内側の透明板と、その外側にある、前記透明板に平行な平面に配置された外側保護窓とを有しており、前記複合窓が、前記透明板の周辺領域に熱エネルギーを供給するように配置及び構成された加熱装置をさらに備えており、前記透明板が前記外側保護窓より高い熱伝導率を有し、かつ、前記外側保護窓に近接して配置されており、それにより、該加熱装置から前記透明板に伝達された熱エネルギーを前記外側保護窓に効率的に伝達することができる、監視カメラ。
【請求項2】
前記透明板が弾性プロファイルに配置され、該弾性プロファイルが前記フレームに配置されており、前記弾性プロファイルの弾性は、それが前記フレームに対して移動できるようにし、したがって前記透明板に同じ機能を提供する、請求項1に記載の監視カメラ。
【請求項3】
前記外側保護窓もまた、前記弾性プロファイル内又は前記弾性プロファイル上に配置され、それにより、前記外側保護窓の変形が前記弾性プロファイル上の付勢力に変換される、請求項2に記載の監視カメラ。
【請求項4】
前記弾性プロファイルが、前記透明板と前記フレームとの間に位置する構造的安定性の低下した領域を有しており、それにより、前記フレームと前記弾性プロファイルとの間の相対運動を生じさせる変形がこの領域に集中し、前記透明板を、破損することなく、前記カメラヘッドの方向に前記フレームに向かって下向きに押し付けることを可能にする、請求項2又は3に記載の監視カメラ。
【請求項5】
前記加熱装置が、前記弾性プロファイルの凹部に配置されている、請求項2から4のいずれか一項に記載の監視カメラ。
【請求項6】
ガスケットが前記外側保護窓上に配置され、カバープレートによって適所に保持される、請求項1から5のいずれか一項に記載の監視カメラ。
【請求項7】
前記ガスケットが前記フレームに配置され、それにより、前記カバープレートの適用による前記ガスケットの圧縮が前記ガスケットを前記フレームに向かって半径方向外側に拡張し、それによりシールを達成する、請求項6に記載の監視カメラ。
【請求項8】
前記フレームが、前記カメラハウジングの一部によって形成される、請求項1から7のいずれか一項に記載の監視カメラ。
【請求項9】
前記外側保護窓がポリカーボネート樹脂で作られている、請求項1から8のいずれか一項に記載の監視カメラ。
【請求項10】
前記透明板が合成サファイアでできている、請求項1から9のいずれか一項に記載の監視カメラ。
【請求項11】
前記加熱装置が、前記監視カメラの電源から給電されるフレキシブルプリント回路又はゴム製加熱バンドである、請求項1から10のいずれか一項に記載の監視カメラ。
【請求項12】
前記弾性プロファイルが弾性材料から一体的に形成される、請求項2に記載の監視カメラ。
【請求項13】
前記弾性プロファイルが複数のパーツから形成され、当該複数のパーツにおいて、所望の弾性が弾性パーツによって提供される一方、前記透明板を配置するパーツが低弾性材料でできている、請求項2に記載の監視カメラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、窓組立体に関し、特に、カメラの屋外ハウジング用の耐衝撃性の窓組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
監視カメラは、商業用並びに個人用の設置にますます人気が高まっている。最も簡単な用途では、監視カメラの目的は、それが画像化するシーン内で発生する事象を識別し、通常とは異なる何かが発生した場合に、アルゴリズム又はオペレーターが推定できるようにすることである。この推定は、監視カメラからのライブストリームでリアルタイムに実行することができ、あるいは、被記録材に基づいて推定することもできる。別の用途は、公共交通機関の車両などの車両の上及び車両内に監視カメラを配置することでありうる。このような用途では、監視カメラは、オペレーターが車両内及びその周辺の状況を理解するのに役立てることができ、何らかの不幸な事象が発生した場合には、記録された映像資料を使用して、実際に何が起こったかを明確にすることができる。
【0003】
用途に関係なく、監視カメラで取得した素材の使いやすさの前提条件は、カメラの視野が遮られないことであり、屋外環境に配置されたカメラでは、これは考慮すべき問題である。粉塵などの大気汚染は、時間の経過とともに徐々に視界を妨げることがありうるが、通常の状況を所与とすれば、これらの原因の影響は、適切なサービス間隔を確保することによって対処することができる。個別のスプレーでカメラを塗装する場合などの破壊行為もまた、視野の急速な悪化を生じさせ、このような活動が発生した場合、カメラシステムはオペレーターに警告して問題を修復できるようにする。破壊行為は説明が難しいかもしれないが、監視カメラ、又は監視カメラを収容するハウジングは、衝撃という形の少なくともある程度の破壊行為に耐えるための構造的保護を備えることができる。より頻繁に遮断が繰り返される理由は天候である。冷温では、雪及び氷によって、監視カメラの視野を遮る物質が急速に蓄積される場合がある。
【0004】
本発明は、苛酷で寒い環境に配置されたカメラに使用することができ、激しい衝撃を被る可能性がある、改善されたカメラ窓組立体を提供することを目的とする。
【発明の概要】
【0005】
第1の態様によれば、本発明は監視カメラにおいて具現化される。該カメラは、カメラハウジングのフレームに配置された複合窓と、ハウジング内に配置されたカメラヘッドとを有しており、その複合窓は、カメラヘッドに最も近い内側の透明板と、その外側にある、透明板に平行な平面に配置された外側保護窓とを有しており、複合窓はさらに、透明板の周辺領域に熱エネルギーを供給するように配置及び構成された加熱装置を備えており、透明板は、保護窓よりも熱伝導率が高く、保護窓に近接して配置されており、それにより、加熱装置から透明板に伝達された熱エネルギーが保護窓に効率的に伝達されうる。透明板の高い熱伝導率は、周縁に沿って印加された熱が板全体に分散され、その後、保護窓に伝達されることを確実にする。
【0006】
1つ以上の実施形態では、透明板は、弾性プロファイルに配置され、これが次にフレームに配置され、また、弾性プロファイルの弾性は、それがフレームに対して移動できるようにし、それにより透明板に同じ機能を提供する。
【0007】
保護窓もまた、弾性プロファイル内又はその上に配置することができ、それにより、保護窓の変形が弾性プロファイル上の付勢力に変換される。保護窓と透明板との間の緩衝材として弾性プロファイルを使用することは、2つの構成要素間で力をさらに分散させるのに役立てることができ、その結果、透明板にはまったく到達させることなく、保護窓から弾性プロファイルに力を直接伝達することができる。
【0008】
さらに他の実施形態では、弾性プロファイルは、透明板とフレームとの間に位置する構造的安定性の低下した領域を有することができ、それにより、フレームと弾性プロファイルとの間の相対運動を生じさせる変形がこの領域に集中し、透明板を、破損することなく、カメラヘッドの方向にフレームに向かって下向きに押し付けることができるようにする。当然ながら、弾性プロファイルは、単に、それを弾性にする材料の固有の特性によって緩衝効果を提供することができるが、その幾何学的設計によって効果をさらに高めることもできる。幾つかの例が詳細な説明に与えられるが、それでもなお、当然ながら所望の特性を得るための他の多くの方法が存在する。特に、その効果は、透明板に伝達されうる前に、保護窓から力を吸収するという意味では緩衝されない。むしろ、それは透明板を遠ざけることができるようにすることによって、伝達される衝撃を低減する。
【0009】
1つ以上の実施形態では、加熱装置は、好ましくは保護窓に対してその遠い側にある、弾性プロファイルの凹部に配置されうる。凹部は加熱装置をしっかりと位置付け、弾性プロファイルの弾性は、加熱装置と透明板との間の良好な熱接触の達成を支援することができ、これは詳細な説明で参照される図を観察することによって容易に理解される。さらには、凹部の開放端が透明板に面することを確実にすることにより、熱エネルギーを効率的に使用することができるように透明板の方に熱エネルギーを導くことを支援する。
【0010】
弾性プロファイルは、複合窓の構成要素間にシールを提供し、それによって、取り巻く環境から監視カメラを保護するように設計することができる。さらには、より良好なシールを得るために、ガスケットが保護窓上に配置され、カバープレートによって適所に保持されてもよい。カバープレートをフレームの方に、又は別の構造部品で締めることにより、ガスケットが圧縮され、シールを提供する。関連する実施形態では、ガスケットはフレームに配置され、それにより、カバープレートの適用によるガスケットの圧縮が、ガスケットをフレームの方に半径方向外側に拡張し、それにより複数の方向にシールを達成する。この実施形態は、図1及び対応する説明を観察したときに容易に理解される。
【0011】
1つ以上の実施形態では、フレームは、カメラハウジングの一部、好ましくはカメラハウジングのカバー部分によって形成することができる。これは、個別の構成要素を提供する必要なく、フレームの機能を提供する便利な方法である。
【0012】
保護窓は、ポリカーボネート樹脂、又は光学用途に適している、耐衝撃性の高い別の材料で作られている。次に、透明板は、優れた光学特性と、同様の光学品質を有する多くの他の材料よりも大きい熱伝導率とを有する合成サファイアでできている。さらには、他の材料も透明板に使用することができる。
【0013】
加熱装置に目を向けると、それは、監視カメラの電源から給電されるフレキシブルプリント回路又はゴム製加熱バンドによって具現化することができる。両例とも、所望の加熱効果を提供するための堅牢かつ簡単な代替手段を提供する。
【0014】
弾性プロファイルは、いずれの実施形態においても、弾性材料から一体的に形成することができ、あるいは、所望の弾性が弾性材料又はばねなどの弾性パーツによって提供されル一方、透明板を配置するパーツは低弾性材料でできている、複数のパーツで形成することができる。弾性プロファイルを提供する目的で使用することができる幾つかの合成ゴム材料又はエラストマーが存在するが、正確な特性は、複合窓の他の構成要素、及び耐衝撃性に関する監視カメラの所望の性能に依存しうる。説明される実施形態では、弾性プロファイルはシリコーンゴムでできていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1の実施形態に使用することができる複合窓の概略的な断面図
図2図1の窓組立体の概略的な平面図
図3】本発明の一実施形態による監視カメラの断面図
図4図3の監視カメラの斜視図
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本発明の第1の実施形態による複合窓100の概略的な断面図である。複合窓100の構成要素は、提案された設計ではなく、機能を明確にする目的で表されている。図3では、本発明のさらなる実施形態の複合窓を備えた実際のカメラ組立体の断面図が示されており、実際の用途のより詳細な表現を提供している。
【0017】
図1の複合窓100は、撮像用の光を通過させることができる中央開口部104を画成するフレーム102を有している。フレーム102は、別個に画成された構成要素として示されているが、監視カメラでは、フレーム102は、保護ハウジングの一体的なパーツを形成してもよい。
【0018】
弾性プロファイル106はフレーム内にある。弾性プロファイルは、ゴム又は任意の適切なポリマー材料でできていてよい。他の実施形態では、弾性プロファイルは2つの部品から形成され、弾性はコイルばねなどのばねによって提供される。説明から明らかなように、本実施形態の弾性プロファイルは、複数の目的に役立つ。他の実施形態では、それぞれ又は幾つかの目的は、複合構造の別個の構成要素又は部分によって提供することができ、本弾性プロファイルの説明を所与とすれば、このような構造は当業者によって容易に生成される。いずれの実施形態でも、弾性プロファイルは、透明板とフレームとの間に構造的安定性の低下した領域107(例えば、図1のプロファイルと接触する「脚」)を有することができる。これは、結果的に、残りの弾性プロファイルは基本的に変更されずに維持されるが、透明板又は保護窓などの他の構成要素が取り付けられる領域で構造的完全性を有しつつ、弾性特性を提供することができることを意味する。図示されていないが、他の実施形態では、弾性プロファイルは、中央開口部104に最も近い半径方向内側の脚を具備せずに形成することができ、それにより、透明板がさらに容易に変形する解決策を提供する。
【0019】
加熱装置108は弾性プロファイル106の凹部109に位置づけられ、透明板110は、加熱装置108の上に配置され、弾性プロファイル106のフランジ/凹部111によって適所に保持される。透明板は、複合窓が配置されているカメラのイメージセンサに伝播できるようにすべき波長に対して適切な透過率を有する材料から形成されるべきである。これは通常、可視光及び近赤外線に対応するが、用途によって明らかに異なるであろう。また、本発明の目的では、透明板は高い熱伝導率を有しているべきである。適切な材料の例は、(合成)サファイアガラス(コランダム又はAl)であろう。
【0020】
保護窓112は、透明板110の上に、近接して配置される。保護窓112はまた、フレーム102の上かつ弾性プロファイル106の上面113上にある。保護窓112は本質的に透明板110と同じ要件を有するが、熱伝導率の代わりに、保護窓は高い耐衝撃性を有するべきである。適切な材料の一例はポリカーボネート樹脂でありうる。
【0021】
ガスケット114及びカバープレート116は、保護窓112の上に配置され、これにより、窓組立体100の完全性を確実にすることが可能となる。ガスケット114は、保護窓112とカバープレート116との間にシールを提供し、好ましくは、フレーム102に対しても同様にシールを提供するように圧縮中に外向きに拡張し、それにより、複合窓がシール機能並びに保護シールを提供できるようにする。
【0022】
図3は、本発明の別の実施形態による複合窓を有する監視カメラ組立体118の断面図である。図3の実施形態との主な違いは、以前可能性として述べたように、フレーム102の機能がカメラハウジング120によって提供されていることである。簡単にするために、同様の構成要素には同じ参照番号が用いられる。前の図面に関連して説明されていない図3のさらなる構成要素は、可動(パン及びチルト)のカメラヘッド122であり、これには、レンズホルダ126内に配置され、かつ、画像を取得するための画像センサを含む関連するセンサPCB128を備えた、レンズアセンブリ124が含まれている。組立体は、制御PCB130と、132で示される電源とをさらに備えている。監視カメラの機能は、任意の既存の監視カメラと同じであってよく、それは本発明の一部ではないため、本明細書の文脈内ではこれ以上詳細には説明しない。さらには、監視カメラハウジングは、複合窓が配置されるカバー部分120と、カメラヘッド及び電子機器をその上に配置することができるベースプレート134とを備えている。本発明の主旨から逸脱することなく、他のカメラ構成を適用することができる。
【0023】
これより、使用時における複合窓の機能に戻ると、第1の態様は、例えば、その上に生じた氷又は露の除去を目的とした、保護窓の加熱である。十分な衝撃保護は、公共エリアに配置された監視カメラの一般的な要件であり、耐衝撃性と、十分に高い熱伝導率との両方を備えた材料を見つけることは困難である。十分に高い熱伝導率を有する材料は、より脆弱であることが多く、したがって必要とする耐衝撃性に欠けている。「十分に高い」とは、窓の一部に配置された熱源に由来する熱が窓の表面全体に十分に迅速かつ完全に広がることを可能にするのに十分な高さと解釈されるべきである。明らかに、加熱素子をそれらが視界を遮るように配置することは望ましくなく、したがって、通常、それらは窓の周囲に沿って配置される。また、参照される材料は光学部品に適している必要があり、そうでなければ適切な材料を見つける作業は簡単である。また、イメージセンサの過度の加熱(熱が増加すると、基本的には、より悪化する)は、取得した画像のノイズレベルに悪影響を与えるという問題も存在する。
【0024】
本発明による解決策は、例示された実施形態に提示されている。非効率的であろう加熱素子を保護窓112に追加する代わりに、加熱装置108が、透明板110の透過率を妨げないように、透明板110の周縁領域に近接して、好ましくは直接接触して配置される。加熱装置108は、例えば、制御PCBに電気的に接続されたフレキシブルプリント回路(FPC)又はラバーヒータでありうる。したがって、熱が印加されると、加熱装置は透明板の周縁領域を加熱し、透明板の特性に起因して、熱は透明板110の表面全体に効率的に広がる。このように、熱エネルギーは、分散され、保護窓112に近接しており、透明板110から保護窓112の全領域にわたる保護窓112に容易に伝達される。それにより、本発明の第1の効果が達成される。
【0025】
本発明の第2の効果は複合窓の耐衝撃性に関する。先に述べたように、透明板は脆弱になる傾向があり、したがって衝撃を与える破壊的力に供されるべきではない。保護窓112に衝撃があると、透明窓110に直接伝達する代わりに、弾性プロファイル106の下部が(弾性的に)内側に向かってつぶれ、それによって透明窓110が保護窓から離れるように変形し、それによってそれは無傷で衝撃に耐えるであろう。したがって、保護窓が製品の耐衝撃性を決定し、ポリカーボネートはこの目的に非常に適している。透明板と保護窓との間の距離は、基本的に可能な限り短い。直接接触することさえありうるが、画像アーティファクトのリスクがあるため、好ましくはない。したがって、保護窓が下向きに押し付けられると、ある角度で、透明窓に鋭いエッジで接触する傾向がなくなる。むしろ、接触面が存在し、その接触面は、弾性プロファイルがなくなるにつれてさらに増加しうる。全体として、複合窓は破損せずに大きな衝撃に耐えることができ、透明板が保護窓に比べて脆弱な場合であっても、複合窓の耐久性が複合窓の耐久性の制限要因になることがある。
図1
図2
図3
図4