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特許7362661風防ガラス払拭システムの少なくとも1つのワイパーブレードの摩耗状態について遠隔で警告するための装置
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  • 特許-風防ガラス払拭システムの少なくとも1つのワイパーブレードの摩耗状態について遠隔で警告するための装置 図1
  • 特許-風防ガラス払拭システムの少なくとも1つのワイパーブレードの摩耗状態について遠隔で警告するための装置 図2
  • 特許-風防ガラス払拭システムの少なくとも1つのワイパーブレードの摩耗状態について遠隔で警告するための装置 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-06
(45)【発行日】2023-10-17
(54)【発明の名称】風防ガラス払拭システムの少なくとも1つのワイパーブレードの摩耗状態について遠隔で警告するための装置
(51)【国際特許分類】
   G01M 17/007 20060101AFI20231010BHJP
   B60S 1/08 20060101ALI20231010BHJP
【FI】
G01M17/007 H
B60S1/08 A
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020562612
(86)(22)【出願日】2019-04-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-09
(86)【国際出願番号】 EP2019058875
(87)【国際公開番号】W WO2019214886
(87)【国際公開日】2019-11-14
【審査請求日】2022-02-09
(31)【優先権主張番号】1853910
(32)【優先日】2018-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】512092737
【氏名又は名称】ヴァレオ システム デシュヤージュ
【氏名又は名称原語表記】VALEO SYSTEMES D’ESSUYAGE
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100164688
【弁理士】
【氏名又は名称】金川 良樹
(72)【発明者】
【氏名】フレデリック、ジロー
(72)【発明者】
【氏名】ロール、アンベール
(72)【発明者】
【氏名】エリック、ポトン
(72)【発明者】
【氏名】ダミアン、コケ
【審査官】岡村 典子
(56)【参考文献】
【文献】独国実用新案第202017106704(DE,U1)
【文献】特開2016-203933(JP,A)
【文献】特開2013-006505(JP,A)
【文献】国際公開第2012/159943(WO,A1)
【文献】特開2010-052470(JP,A)
【文献】特開2017-072493(JP,A)
【文献】特開2003-212099(JP,A)
【文献】特表2014-515330(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M 17/007
B60S 1/02-1/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の風防ガラスワイパーシステム(2)の少なくとも1つのブレード(7)の摩耗状態に関する警告を遠隔で発するための装置であって、前記ブレード(7)の摩耗を判定するための手段(9)と、前記摩耗を通知するための手段と、を備えた装置において、
前記装置は、取り外し可能な診断コネクタ(11)と称されるモジュールであって、診断サービスコネクタ(12)と相互作用可能であるモジュールと、前記診断コネクタ(11)に連結された電子的に通信するための手段(13)と、を備えた少なくとも1つのユニット(10)を備え、
前記診断サービスコネクタ(12)は、OBDプロトコルを介して前記診断コネクタ(11)とのリンクを確立するように前記車両の車載診断入力部を形成し、
前記ブレード(7)の摩耗を判定するための前記手段(9)が摩耗信号と称される信号を生成すると、前記電子的に通信するための手段(13)は、携帯型の電子機器(14)に無線リンクを介して、前記ブレード(7)の摩耗を示唆するメッセージを送信可能であり、
前記ブレード(7)の摩耗を判定するための前記手段(9)は、前記車両の前記車載診断入力部に接続された、前記車両のコントローラ(5)からなる、
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記ブレード(7)の摩耗を判定するための前記手段(9)は、前記レード(7)の払拭サイクル数に応じて前記摩耗信号を生成するための手段を備える、
ことを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項3】
前記ブレード(7)の摩耗を判定するための前記手段(9)は、前記単数または複数の前記ブレード(7)と防ガラス(6)の表面との摩擦係数を推測ないし推定するための手段と、前記摩擦係数および前記単数または複数の前記ブレード(7)の払拭サイクル数に応じて摩耗信号を生成するための手段と、を備える、
ことを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項4】
前記電子的に通信するための手段(13)は、ブルートゥース(登録商標)プロトコルに従って、前記電子機器(14)に対する通信を生成するブルートゥース(登録商標)送信機からなる、
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記電子的に通信するための手段(13)は、IEEE802.11pプロトコルに従って前記電子機器(14)に対する通信を生成する送信機からなる、
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記電子的に通信するための手段(13)は、リモートサーバに対して電話通信を生成するGSMおよび/またはGPRS送信機からなる、
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記携帯型電子機器(14)は、スマートフォンまたはタブレットコンピュータ等からなる、
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記電子機器(14)に送信される前記メッセージは、ハイパーリンクを含む、
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の風防ガラスワイパーシステムの少なくとも1つのワイパーの摩耗状態に関して遠隔で警告を発するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両のワイパーブレードの交換は、雨天時のドライバーの視覚的快適性とブレードの交換コストとのバランスに基づいている。視界に大きな影響があるまでブレードを維持すると、雨天時のドライバーの視界が悪くなり、視認性が失われることで事故のリスクが高くなることがある。
【0003】
車両の風防ガラスワイパーブレードの摩耗状態の検出を可能とする多くの解決策が知られている。
【0004】
第1の解決策は、風防ガラスワイパーブレードの払拭サイクル数をカウントし、容認できない摩耗状態を示す所定の寿命限界に達したときユーザに通知することからなる。寿命限界は、風防ガラスワイパーブレードの払拭サイクルの所定の閾値に相当する。しかしながら、本方法は、紫外線被曝や温度、気象条件等の環境要因を考慮するものではない。
【0005】
別の知られた解決策は、払拭操作の前後に風防ガラスをスキャンする光学センサを使用して、風防ガラスワイパーの摩耗をモニタリングすることである。しかしながら、光学センサは風防ガラスの一部しかモニタリングすることができないため、風防ガラスワイパーのごく一部についてのデータしか収集できず、摩耗状態の評価の信頼性はあまり高くない。
【0006】
別の知られた解決策は、風防ガラスワイパーと同じ材料から製造された摩耗要素を、風防ガラスワイパーブレードを保持する構造体に取り付けることである。摩耗要素は、風防ガラスワイパーと同じ操作条件および環境条件下にある。風防ガラスワイパーの所定の有効期間が経過すると、摩耗要素のセグメントが壊れて、ドライバーに風防ガラスワイパーブレードを交換すべきことを通知する指示手段が露出する。しかしながら、本方法は、特定の風防ガラスワイパーブレードを製造する必要があり、その製造は概して複雑である。
【0007】
これらの欠点を軽減するように、風防ガラスワイパーブレード全体の摩耗状態を考慮するが複雑な消耗品を追加する必要のない、風防ガラスワイパーブレードの摩耗を推定する方法および装置が、既に考えられている。特に、国際特許出願WO2012/159943号がこの事例である。
【0008】
文書WO2012/159943は、車両の風防ガラスワイパーユニットの風防ガラスワイパーブレードの摩耗状態を推定する方法を記載している。前記風防ガラスワイパーユニットは、作動されると風防ガラス面を払拭するように構成された少なくとも1つの風防ガラスワイパーブレードと、前記風防ガラスワイパーブレードを設定された払拭速度で作動させるように構成された少なくとも1つのモータと、前記モータを制御するように構成されたコントローラと、を備えている。この方法は、風防ガラスワイパーブレードと風防ガラスの表面との摩擦係数を推測ないし推定し、推測ないし推定された摩擦係数を第1の所定の閾値と比較することで風防ガラスの表面の湿り度を判定し、風防ガラスの表面が乾燥している場合、推測ないし推定された摩擦係数を第2の所定の閾値と比較することで前記風防ガラスワイパーブレードの摩耗状態を推定することからなる。この方法は、少なくとも1つの風防ガラスワイパーブレードが摩耗していると判断された場合、車両のダッシュボードに警告信号を生成することからなるステップを備えている。
【0009】
このタイプの方法は、効果的ではあるものの、全ての自動車両に適するものでないという欠点を有する。具体的には、車両が、前記ワイパーブレードと風防ガラスの表面との摩擦係数を推測ないし推定して推測ないし推定された摩擦係数を第1所定閾値および/または第2所定閾値と比較するように構成されたコントローラと、このコントローラに接続された摩擦フラグ手段とを、有する必要がある限り、「アフターサービス」において欠点となる。
【発明の概要】
【0010】
したがって、本発明は、単純で効果的且つ経済的な解決策であって、特に「アフターサービス部品」としてあらゆる自動車両に適用可能な解決策を提供することを目的としている。
【0011】
この目的のために、本発明によれば、車両の風防ガラスワイパーシステムの少なくとも1つのブレードの摩耗状態に関する警告を遠隔で発するための装置であって、前記ブレードの摩耗を判定するための手段と、前記摩耗を通知するための手段と、を備えた装置が提供される。前記装置の特筆すべき点は、前記装置が、取り外し可能な診断コネクタと称されるモジュールであって、診断サービスコネクタと相互作用可能であるモジュールと、前記診断コネクタに連結された電子的に通信するための手段と、を備えた少なくとも1つのユニットを備え、前記診断サービスコネクタは、OBDプロトコルを介して前記診断コネクタとのリンクを確立するように前記車両の車載診断入力部を形成し、前記ブレードの摩耗を判定するための前記手段が摩耗信号と称される信号を生成すると、前記電子的に通信するための手段は、携帯型の電子機器に無線リンクを介して、前記ブレードの摩耗を示唆するメッセージを送信可能である点である。
【0012】
次いで、前記メッセージは、前記電子機器に表示され得る。
【0013】
本発明による装置の有利な点は、独立(スタンドアローン)型であり、全ての車両に存在するOBD(具体的にはOBD IIまたはEOBD)システムに接続可能であるため、あらゆる車両の「アフターサービス部品」装置として採用され得ることである、という点を理解されたい。
【0014】
前記ブレードの摩耗を判定するための前記手段は、前記車両の前記車載診断入力部に接続された、前記車両のコントローラからなる。
【0015】
一実施変形例によれば、前記ブレードの摩耗を判定するための前記手段は、前記ユニットに一体化されるとともに、前記電子的に通信するための手段に接続される。
【0016】
前記単数または複数のブレードの摩耗を判定するための前記手段は、例えば、前記単数または複数の風防ワイパーブレードの払拭サイクル数に応じて前記摩耗信号を生成するための手段を備える。
【0017】
或いは、前記ブレードの摩耗を判定するための前記手段は、前記単数または複数の風防ガラスワイパーブレードと前記風防ガラスの表面との摩擦係数を推測ないし推定するための手段と、前記摩擦係数および前記単数または複数の風防ガラスワイパーブレードの払拭サイクル数に応じて摩耗信号を生成するための手段と、を備える。
【0018】
更に、前記電子的に通信するための手段は、例えば、ブルートゥース(R)プロトコルに従って前記電子機器に対する通信を生成するブルートゥース(R)送信機、および/またはIEEE802.11pプロトコルに従って前記電子機器に対する通信を生成する送信機、および/またはリモートサーバに対して電話通信を生成するGSMおよび/またはGPRS送信機からなる。
【0019】
また、前記携帯型電子機器は、例えば、スマートフォンまたはタブレットコンピュータ等からなる。
【0020】
なお、前記電子機器に送信される前記メッセージは、ハイパーリンクを含む。
【0021】
他の利点および特徴は、本発明による風防ガラスワイパーシステムの少なくとも1つのブレードの摩耗状態に関して遠隔で警告を発するための装置についての以下の説明からより明瞭になるであろう。この説明は、添付図面を参照してなされる非限定的な例示としてなされる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明による風防ガラスワイパーシステムの少なくとも1つのブレードの摩耗状態に関して遠隔で警告を発するための装置の概略図。
図2】車両のOBDに接続可能な、本発明による風防ガラスワイパーシステムの少なくとも1つのブレードの摩耗状態に関して遠隔で警告を発するための装置の概略斜視図。
図3】車両のOBDに接続された、本発明による風防ガラスワイパーシステムの少なくとも1つのブレードの摩耗状態に関して遠隔で警告を発するための装置のユニットの概略斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下の説明では、同一の構造または類似の機能を有する要素には、同じ参照符号を付す。
【0024】
図1に示す本発明の例示的な実施形態に関して、図1は、風防ガラス1、および、関連する風防ガラスワイパーシステム2を示す。例えば、風防ガラスワイパーシステム2は、1組のブレード3と、少なくとも1つのモータ4と、コントローラ5と、を備えている。
【0025】
風防ガラス1は、例えば車両の移動中に衝突する雨や昆虫等の汚れを受ける外側風防ガラス表面6を備えている。この風防ガラス表面6上に、少なくとも1組の風防ガラスワイパーブレード3が配置されている。通常、1組のブレード3は、2つの風防ガラスワイパーブレード7、すなわち運転席側ブレードと助手席側ブレードとを備えている。これらは、各モータ4により駆動されて回転する風防ガラスワイパーアーム8の端部に装着されている。この特定の例示的実施形態において、風防ガラスワイパーブレード7のみが、風防ガラス表面6と接触する。
【0026】
この特定の例示的実施形態において、風防ガラスワイパーシステム2は、2つの風防ガラスワイパーブレード3、すなわち運転席側ブレードと助手席側ブレードとを備えていることが観察され得る。しかしながら、前記風防ガラスワイパーシステム2は、本発明の範囲から逸脱することなく、単独の風防ガラスワイパーブレードを備え得る、および/またはリアウィンドウ用風防ガラスワイパーブレードを組み込み得ることが明らかである。
【0027】
風防ガラスワイパーシステム2は、制御部(図1に示さず)、または当業者に周知の任意の他の形態の同等物であるアクチュエータを介してユーザにより制御される。このようなアクチュエータは、車両の車室内において、通常運転ハンドルやダッシュボード付近にあり得る。
【0028】
また、風防ガラスワイパーシステム2は、雨センサを介して自動的に制御され得る。前記雨センサ(図1に示さず)は、一般に、風防ガラスの表面6に配置された光学センサからなる。前記センサは、風防ガラス3内での赤外線の分散および赤外線の反射を利用して、風防ガラス表面6上に雨が存在するかしないかを判定する。
【0029】
通常、複数の払拭速度または所定のプログラム、すなわち、オフ、単発払拭、断続INT、低速LSおよび高速HSが準備されている。1組のブレード3を駆動するモータ4に給電するように、コントローラ5のパルス幅が前記モータに供給される電流を調節する。
【0030】
前記モータ4は、1組のブレード3のベースにトルクをかけることで1組のブレード3を動かすことができる。前記モータ4には、コントローラ5を介して電力が供給される。コントローラ5は、特定の払拭プログラムを適用することで、1組のブレード3の払拭速度を制御するように構成されている。前記電力は、車両のバッテリにより、または車両のオルタネータにより供給される。
【0031】
あるいは、モータ4毎にコントローラ5を設けることが想定され得る。
【0032】
図1乃至3を参照すると、本発明による風防ガラスワイパーブレードの摩耗を検出するための装置は、一方で、前記単数または複数のブレード7の摩耗を判定するための手段9と、他方で、ユニット10と、を備えている。ユニット10は、取り外し可能な診断(ダイアグノーシス)コネクタ11と称されるモジュールであって、診断サービスコネクタ12と相互作用可能であるモジュールと、前記診断コネクタに11に連結された電子的に通信するための手段13と、を備えている。診断サービスコネクタは、OBDプロトコルを介して前記診断コネクタ11とのリンクを確立するように車両の車載診断入力部を形成している。ブレード7の摩耗を判定するための手段9が摩耗信号と称される信号を生成すると、電子的に通信するための手段13は、携帯型電子機器14に無線リンクを介して、ブレード7の摩耗を示唆するメッセージを送信可能である。このメッセージは、前記電子機器14に表示可能である。
【0033】
本発明による装置の有利な点は、独立(スタンドアローン)型であり、全ての車両に存在するOBD(具体的にはOBD IIまたはEOBD)システムに接続可能であるため、あらゆる車両の「アフターサービス部品」装置として採用され得ることである。OBD(具体的にはOBD IIまたはEOBD)システムによれば、CARB(Californian Air Resources Board(カリフォルニア州大気資源委員会))により最初に設定されたものが、OBD(OBDはOn-Board Diagnostic(オン・ボード・ダイアグノーシス)の略)規格と称される。この規格は、2018年4月現在、EURO3および欧州指令98/69/EC以来規格として採用されている。この規格では、OBDシステムが、車室に必ず配置されるべき診断サービスコネクタを備えることが規定されている。一般に、前記コネクタは、運転ハンドル下方のヒューズホルダ内、またはハンドブレーキ付近の灰皿の下方に配置されている。
【0034】
或いは、前記ブレード7の摩耗を判定するための前記手段9は、車両のコントローラ5からなり、このコントローラ5は、車両の車載診断サービスコネクタの入力部に接続される。例えば、ブレード7の摩耗を判定する手段9は、単数または複数のワイパーブレードと風防ガラスの表面との摩擦係数を推測ないし推定するための手段と、例えば、当業者が参照できる国際特許出願WO2012/159943号に記載のもののような、前記摩擦係数および前記単数または複数のブレードの払拭サイクル数に応じて摩擦信号を生成するための手段と、を備えている。
【0035】
さらに、電子的に通信するための手段13は、ブルートゥース(R)プロトコルに従って電子機器14に対する通信を生成するブルートゥース(R)送信機、および/またはIEEE802.11pプロトコルに従って電子機器14に対する通信を生成する送信機、および/またはリモートサーバ(図示せず)に対して電話通信を生成するGSMおよび/またはGPRS送信機からなる。前記サーバは、電話網を介して、または当業者に周知の任意の無線ネットワークを介して、電子機器14に摩耗メッセージを送信する。
【0036】
例えば、前記携帯型電子機器14は、スマートフォンまたはタブレットコンピュータ等からなる。
【0037】
したがって、ユニット10は、車両のOBDシステムの取り外し可能な診断コネクタ11を介して診断サービスコネクタ12に接続される。ユニット10は、摩擦メッセージを生成し、この摩擦メッセージは、電子的に通信するための手段13を介して携帯型電子機器14に送信される。なお、前記電子機器14に送信される前記メッセージは、有利には、車両に適したタイプのブレード7を提供する販売ウェブサイトへのハイパーリンクを含む。これにより、ユーザは、摩耗メッセージを受信すると、新しいブレード7を注文することができる。
【0038】
1つの変形実施例(図示せず)によれば、前記ブレード7の摩耗を判定するための前記手段9は、前記ユニット10に一体化されるとともに、電子的に通信するための手段13に接続されてもよい。
図1
図2
図3