(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-06
(45)【発行日】2023-10-17
(54)【発明の名称】タイムスタンプトランジション分解能を改善するためのシステム、方法及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04N 21/435 20110101AFI20231010BHJP
H04N 21/442 20110101ALI20231010BHJP
【FI】
H04N21/435
H04N21/442
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022076112
(22)【出願日】2022-05-02
(62)【分割の表示】P 2020520794の分割
【原出願日】2018-10-05
【審査請求日】2022-05-02
(32)【優先日】2017-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510130723
【氏名又は名称】ザ ニールセン カンパニー (ユー エス) エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】フレット, ケン ジョゼフ
(72)【発明者】
【氏名】クズネツォフ, ヴラディミル
(72)【発明者】
【氏名】ギシュ, デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】グプタ, サダナ
【審査官】醍醐 一貴
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-534294(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0088742(US,A1)
【文献】特表2009-515371(JP,A)
【文献】特開2012-134980(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00-21/858
G10L 13/00-13/114
G10L 19/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メディア内の複数のウォータマークを検出するためのウォータマーク検出器と、
前記ウォータマークのそれぞれのウォータマークからタイムスタンプをデコードするためのデコーダと
(a)前記タイムスタンプに基づいて、前記メディアの2つの期間同士の間で粗いトランジションウインドウを推定することと、
(b)以前のトランジションウインドウ推定を(a)の前記推定にマッピングすることと、
(c)(a)と(b)との前記推定の重複に基づいて細かいトランジションウインドウ推定を決定することと、
(d)(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定をしきい値と比較することと、
(e)(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定が前記しきい値を満足するまで、(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定を(b)の前記以前のトランジションウインドウ推定として使用して、前記メディアの連続する期間に(a)から(d)までを反復することと、
(f)(c)の前記推定が前記しきい値を満足する場合、前記細かいトランジションウインドウ推定を、前記メディアの期間同士の間の確立されたトランジションの瞬間として設定すること
を実行するためのタイムスタンプトランジション分解能エンハンサと
を備えるシステム。
【請求項2】
前記タイムスタンプトランジション分解能エンハンサが、前記確立されたトランジションの瞬間に基づいて、前記メディアの期間同士の間のトランジションの複数の瞬間を識別する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記期間が前記メディアの連続する分に対応し、前記しきい値が4.8秒~5.2秒の範囲内である、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記タイムスタンプトランジション分解能エンハンサが、第1のウォータマークからの第1のタイムスタンプが第2のウォータマークからの第2のタイムスタンプとは異なる場合に前記粗いトランジションウインドウを推定する、請求項1~3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
方法であって、
メディア内の複数のウォータマークを検出するステップと、
前記ウォータマークのそれぞれのウォータマークからタイムスタンプをデコードするステップと、
プロセッサにより、
(a)前記タイムスタンプに基づいて、前記メディアの2つの期間同士の間で粗いトランジションウインドウを推定することと、
(b)以前のトランジションウインドウ推定を(a)の前記推定にマッピングすることと、
(c)(a)と(b)との前記推定の重複に基づいて細かいトランジションウインドウ推定を決定することと、
(d)(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定をしきい値と比較することと、
(e)(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定が前記しきい値を満足するまで、(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定を(b)の前記以前のトランジションウインドウ推定として使用して、前記メディアの連続する期間に(a)から(d)までを反復することと、
(f)(c)の前記推定が前記しきい値を満足する場合、前記細かいトランジションウインドウ推定を、前記メディアの期間同士の間の確立されたトランジションの瞬間として設定すること
によって、前記ウォータマークを含む前記メディアの期間同士の間でトランジションの瞬間を決定するステップと
を含む、方法。
【請求項6】
前記確立されたトランジションの瞬間に基づいて、前記メディアの期間同士の間のトランジションの複数の瞬間を識別するステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記期間が前記メディアの連続する分に対応し、前記しきい値が4.8秒~5.2秒の範囲内である、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記2つの期間同士の間で粗いトランジションウインドウを推定することが、第2のウォータマークからの第2のタイムスタンプとは異なる、第1のウォータマークからの第1のタイムスタンプに基づいている、請求項5~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
コンピュータ可読命令を含むコンピュータ可読媒体であって、
前記コンピュータ可読命令が、実行されると、機械に、
メディア内の複数のウォータマークを検出するステップと、
前記ウォータマークのそれぞれのウォータマークからタイムスタンプをデコードするステップと、
(a)前記タイムスタンプに基づいて、前記メディアの2つの期間同士の間で粗いトランジションウインドウを推定することと、
(b)以前のトランジションウインドウ推定を(a)の前記推定にマッピングすることと、
(c)(a)と(b)との前記推定の重複に基づいて細かいトランジションウインドウ推定を決定することと、
(d)(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定をしきい値と比較することと、
(e)(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定が前記しきい値を満足するまで、(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定を(b)の前記以前のトランジションウインドウ推定として使用して、前記メディアの連続する期間に(a)から(d)までを反復することと、
(f)(c)の前記推定が前記しきい値を満足する場合、前記細かいトランジションウインドウ推定を、前記メディアの期間同士の間の確立されたトランジションの瞬間として設定すること
によって、前記ウォータマークを含む前記メディアの期間同士の間でトランジションの瞬間を決定するステップと
を少なくとも行わせる、コンピュータ可読媒体。
【請求項10】
前記コンピュータ可読命令は、前記機械に、
前記確立されたトランジションの瞬間に基づいて、前記メディアの期間同士の間のトランジションの複数の瞬間を識別するステップを行わせる、請求項9に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項11】
前記期間が前記メディアの連続する分に対応し、前記しきい値が4.8秒~5.2秒の範囲内である、請求項9に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項12】
前記コンピュータ可読命令は、前記機械に、
第2のウォータマークの第2のタイムスタンプとは異なる、第1のウォータマークの第1のタイムスタンプに基づいて、2つの期間同士の間で前記粗いトランジションウインドウを推定することを行わせる、請求項9~11のいずれか一項に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項13】
メディア内の複数のウォータマークを検出する手段と、
前記ウォータマークのそれぞれのウォータマークからタイムスタンプをデコードする手段と
(a)前記タイムスタンプに基づいて、前記メディアの2つの期間同士の間で粗いトランジションウインドウを推定することと、
(b)以前のトランジションウインドウ推定を(a)の前記推定にマッピングすることと、
(c)(a)と(b)との前記推定の重複に基づいて細かいトランジションウインドウ推定を決定することと、
(d)(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定をしきい値と比較することと、
(e)(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定が前記しきい値を満足するまで、(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定を(b)の前記以前のトランジションウインドウ推定として使用して、前記メディアの連続する期間に(a)から(d)までを反復することと、
(f)(c)の前記推定が前記しきい値を満足する場合、前記細かいトランジションウインドウ推定を、前記メディアの期間同士の間の確立されたトランジションの瞬間として設定すること
によって、前記ウォータマークを含むメディアの期間同士の間でトランジションの瞬間を決定する手段と
を備えるシステム。
【請求項14】
決定する前記手段が、前記確立されたトランジションの瞬間に基づいて、前記メディアの期間同士の間のトランジションの複数の瞬間を識別する、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記期間が前記メディアの連続する分に対応し、前記しきい値が4.8秒~5.2秒の範囲内である、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
決定する前記手段が、第1のウォータマークの第1のタイムスタンプが第2のウォータマークの第2のタイムスタンプとは異なる場合に前記粗いトランジションウインドウを推定する、請求項13~
15のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
[0001]本願は、2017年11月1日に出願された米国特許出願第15/800,466号、及び2017年10月18日に出願された米国特許仮出願第62/573,798号に対する優先権を主張するものである。米国特許出願第15/800,466号、及び米国特許仮出願第62/573,798号は、その全内容が参照により本明細書に援用される。
【開示の分野】
【0002】
[0002]本開示は、一般にはメディアのウォータマーキングに関し、より詳細にはタイムスタンプトランジション分解能を改善するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]ウォータマークは、追加的な情報をメディアと共に伝達することができるように、メディアに埋め込むか、その他の方法で含めることができる。例えば、音声ウォータマークは、メディア識別情報、著作権保護情報、放送時間を示すタイムスタンプなどのデータをメディアと共に伝達するために、メディアストリーム、ファイル、及び/又は信号の音声データ/信号部分に埋め込むか、その他の方法で含めることができる。そのようなウォータマークによって、テレビ放送、ラジオ放送、ストリーミングされるマルチメディアなどに存在するウォータマークを検出することなどにより、メディアの配信及び/又は使用を監視することが可能となり、視聴者、リスナー、ユーザなどに提示されている特定のメディアを識別する。そのような情報は、広告主、コンテンツ提供者などに価値のあるものである。
【0004】
[0004]ウォータマークを採用している従来のメディア監視システムは、典型的にはウォータマークに含まれる情報を識別するウォータマークデコーダを含む。一部の従来のシステムは、タイムスタンプ同士の間のウォータマーク及びトランジションのタイムスタンプを、1分の分解能など比較的粗い分解能で識別する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】[0005]
図1は、本開示の教示により構築された例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサを含む例示のメディア監視システムのブロック図である。
【0006】
【
図2】[0006]
図2は、
図1の例示のメディアデバイスモニタによって検出される例示のウォータマークの図である。
【0007】
【
図3】[0007]
図3は、
図1のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサの例示の実装形態のブロック図である。
【0008】
【
図4】[0008]
図4は、本開示の教示により実施される、検出されたウォータマーク、タイムスタンプ、及びタイムスタンプトランジション分解能の向上の例示のマッピングの図である。
【0009】
【
図5】[0009]
図5は、
図1の例示のメディア監視システム及び/又は
図3の例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサを実装するために実行され得る第1の例示の機械可読命令を表すフローチャートである。
【0010】
【
図6】[0010]
図6は、
図1の例示のメディア監視システム及び/又は
図3の例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサを実装するために、
図5の例示の機械可読命令を実行するよう構築された例示のプロセッサプラットフォームのブロック図である。
【0011】
[0011]図面は縮尺通りではない。可能なところでは、図面(複数可)を通じて同一の参照符号が使用され、説明が記入されて付随しており、同一又は同様の部分を指している。
【詳細な説明】
【0012】
[0012]ウォータマークのタイムスタンプトランジション分解能を改善するための、システム、方法、装置、及び製造品(例えば、持続性の、物理的な記憶媒体)が、本明細書において開示される。例示のウォータマークタイムスタンプトランジション分解能向上システムは、ウォータマークを検出するためのウォータマーク検出器と、ウォータマークのそれぞれのタイムスタンプをデコードするためのデコーダとを含む。一部のそのような例示のシステムは、タイムスタンプのうち第1のタイムスタンプ、及びタイムスタンプのうち第2のタイムスタンプに基づいて第1の期間と第2の期間との間のトランジションを示す第1のトランジションウインドウを推定するためのタイムスタンプトランジション分解能エンハンサをさらに含む。一部の例では、第1のトランジションウインドウがしきい値を満足しない場合、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサは、第2のタイムスタンプ及びタイムスタンプのうち第3のタイムスタンプに基づいて第2の期間と第3の期間との間のトランジションを示す第2のトランジションウインドウをさらに推定する。加えて、一部の例の例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサは、第1のトランジションウインドウと第2のトランジションウインドウとの交点に基づいて第1のマッピングされたトランジションウインドウを決定し、第1のマッピングされたトランジションウインドウを後続の期間のための基準時間トランジションウインドウとして設定する。
【0013】
[0013]一部の例では、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサは、第1のトランジションウインドウがしきい値を満足する場合、第1のトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定する。
【0014】
[0014]一部の例では、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサは、第1のマッピングされたトランジションウインドウがしきい値を満足する場合、第1のマッピングされたトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定する。
【0015】
[0015]一部の例では、第1のマッピングされたトランジションウインドウがしきい値を満足しない場合、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサは、第3のタイムスタンプ及びタイムスタンプのうち第4のタイムスタンプに基づいて時間の第3の期間と第4の期間との間のトランジションを示す第3のトランジションウインドウを推定する。そのような例では、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサは、第1のマッピングされたトランジションウインドウと第3のトランジションウインドウとの交点に基づいて第2のマッピングされたトランジションウインドウをさらに決定し、第2のマッピングされたトランジションウインドウを基準時間トランジションウインドウとして設定する。
【0016】
[0016]一部の例では、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサは、第2のマッピングされたトランジションウインドウがしきい値を満足する場合、第2のマッピングされたトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定する。
【0017】
[0017]一部の例では、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサは、しきい値を満足する第1のトランジションウインドウ又は第1のマッピングされたトランジションウインドウの少なくとも1つに基づいて確立された時間トランジションを設定する。そのような例では、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサは、確立された時間トランジションに基づいてメディア信号における時間トランジションをさらに逆方向にマッピングする。
【0018】
[0018]一部の例では、期間のそれぞれは分の持続時間を有し、しきい値は約5秒である。
【0019】
[0019]一部の例では、第1のトランジションウインドウは、第1のウォータマークの第1のタイムスタンプが第2のウォータマークの第2のタイムスタンプとは異なる場合に識別される。
【0020】
[0020]本明細書において例示の方法がさらに開示され、方法は、プロセッサで命令を実行することによって、第1のウォータマークの第1のタイムスタンプ、及び第2のウォータマークの第2のタイムスタンプに基づいて第1の期間と第2の期間との間のトランジションを示す第1のトランジションウインドウを推定するステップを含む。一部のそのような例示の方法は、プロセッサで命令を実行することによって、第1のトランジションウインドウがしきい値を満足しない場合、第2のタイムスタンプ及び第3のタイムスタンプに基づいて第2の期間と第3の期間との間のトランジションを示す第2のトランジションウインドウを推定するステップをさらに含む。加えて、一部の例示の方法は、プロセッサで命令を実行することによって、第1のトランジションウインドウと第2のトランジションウインドウとの交点に基づいて第1のマッピングされたトランジションウインドウを決定するステップと、第1のマッピングされたトランジションウインドウを後続の期間のための基準時間トランジションウインドウとして設定するステップとを含む。
【0021】
[0021]一部の例示の方法は、プロセッサで命令を実行することによって、第1のトランジションウインドウがしきい値を満足する場合、第1のトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定するステップをさらに含む。
【0022】
[0022]一部の例示の方法は、プロセッサで命令を実行することによって、第1のマッピングされたトランジションウインドウがしきい値を満足する場合、第1のマッピングされたトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定するステップをさらに含む。
【0023】
[0023]一部の例示の方法は、プロセッサで命令を実行することによって、第1のマッピングされたトランジションウインドウがしきい値を満足しない場合、第3のタイムスタンプ及び第4のタイムスタンプに基づいて時間の第3の期間と第4の期間との間のトランジションを示す第3のトランジションウインドウを推定するステップをさらに含む。そのような例示の方法は、プロセッサで命令を実行することによって、第1のマッピングされたトランジションウインドウと第3のトランジションウインドウとの交点に基づいて第2のマッピングされたトランジションウインドウを決定するステップと、第2のマッピングされたトランジションウインドウを基準時間トランジションウインドウとして設定するステップとをさらに含む。
【0024】
[0024]一部の例示の方法は、プロセッサで命令を実行することによって、第2のマッピングされたトランジションウインドウがしきい値を満足する場合、第2のマッピングされたトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定するステップを含む。
【0025】
[0025]一部の例示の方法は、プロセッサで命令を実行することによって、しきい値を満足する第1のトランジションウインドウ又は第1のマッピングされたトランジションウインドウの少なくとも1つに基づいて確立された時間トランジションを設定するステップを含む。そのような例示の方法は、プロセッサで命令を実行することによって、確立された時間トランジションに基づいてメディア信号における時間トランジションを逆方向にマッピングするステップをさらに含む。
【0026】
[0026]一部の例示の方法は、期間のそれぞれは分の持続時間を有し、しきい値は約5秒であることをさらに含む。
【0027】
[0027]一部の例示の方法は、プロセッサで命令を実行することによって、第1のウォータマークの第1のタイムスタンプと第2のウォータマークの第2のタイムスタンプとを比較するステップと、プロセッサで命令を実行することによって、第1のタイムスタンプと第2のタイムスタンプとが異なる場合に第1のトランジションウインドウを識別するステップとをさらに含む。
【0028】
[0028]本明細書において機械可読命令を含む持続性の(non-transitory, 非一時的な)機械可読記憶媒体がさらに開示され、機械可読命令は実行されると機械に少なくとも、第1のウォータマークの第1のタイムスタンプ、及び第2のウォータマークの第2のタイムスタンプに基づいて第1の期間と第2の期間との間のトランジションを示す第1のトランジションウインドウを推定させる。一部のそのような例の例示の命令は、機械に、第1のトランジションウインドウがしきい値を満足しない場合、第2のタイムスタンプ及び第3のタイムスタンプに基づいて第2の期間と第3の期間との間のトランジションを示す第2のトランジションウインドウをさらに推定させる。加えて、一部のそのような例の例示の命令は、機械に、第1のトランジションウインドウと第2のトランジションウインドウとの交点に基づいて第1のマッピングされたトランジションウインドウを決定させ、第1のマッピングされたトランジションウインドウを後続の期間のための基準時間トランジションウインドウとして設定させる。
【0029】
[0029]一部の例では、命令は機械に、第1のトランジションウインドウがしきい値を満足する場合、第1のトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定させる。
【0030】
[0030]一部の例では、命令は機械に、第1のマッピングされたトランジションウインドウがしきい値を満足する場合、第1のマッピングされたトランジションウインドウを確立された時間トランジションとしてさらに設定させる。
【0031】
[0031]一部の例では、第1のマッピングされたトランジションウインドウがしきい値を満足しない場合、命令は機械に、第3のタイムスタンプ及び第4のタイムスタンプに基づいて時間の第3の期間と第4の期間との間のトランジションを示す第3のトランジションウインドウをさらに推定させる。そのような例では、命令は機械に、第1のマッピングされたトランジションウインドウと第3のトランジションウインドウとの交点に基づいて第2のマッピングされたトランジションウインドウをさらに決定させ、第2のマッピングされたトランジションウインドウを基準時間トランジションウインドウとして設定させる。
【0032】
[0032]一部の例では、命令は機械に、第2のマッピングされたトランジションウインドウがしきい値を満足する場合、第2のマッピングされたトランジションウインドウを確立された時間トランジションとしてさらに設定させる。
【0033】
[0033]一部の例では、命令は機械に、しきい値を満足する第1のトランジションウインドウ又は第1のマッピングされたトランジションウインドウの少なくとも1つに基づいて確立された時間トランジションをさらに設定させ、確立された時間トランジションに基づいてメディア信号における時間トランジションを逆方向にマッピングさせる。
【0034】
[0034]一部の例では、期間のそれぞれは分の持続時間を有し、しきい値は約5秒である。
【0035】
[0035]一部の例では、命令は機械に、第1のウォータマークの第1のタイムスタンプが第2のウォータマークの第2のタイムスタンプとは異なる場合に第1のトランジションウインドウをさらに識別させる。
【0036】
[0036]本明細書において例示のシステムがさらに開示され、例示のシステムは、ウォータマークを検出する手段と、ウォータマークのそれぞれのタイムスタンプをデコードする手段とを含む。そのような例示のシステムは、タイムスタンプのうち第1のタイムスタンプ、及びタイムスタンプのうち第2のタイムスタンプに基づいて第1の期間と第2の期間との間のトランジションを示す第1のトランジションウインドウを推定することによって、また第1のトランジションウインドウがしきい値を満足しない場合、第2のタイムスタンプ及びタイムスタンプのうち第3のタイムスタンプに基づいて第2の期間と第3の期間との間のトランジションを示す第2のトランジションウインドウを推定することによって、トランジションウインドウを推定する手段をさらに含む。そのような例示のシステムは、第1のトランジションウインドウと第2のトランジションウインドウとの交点に基づいて第1のマッピングされたトランジションウインドウを決定する手段をさらに含む。加えて、そのような例示のシステムは、第1のマッピングされたトランジションウインドウを後続の期間のための基準時間トランジションウインドウとして設定する手段を含む。
【0037】
[0037]一部の例示のシステムでは、設定する手段は、第1のトランジションウインドウがしきい値を満足する場合、第1のトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定する。
【0038】
[0038]一部の例示のシステムでは、設定する手段は、第1のマッピングされたトランジションウインドウがしきい値を満足する場合、第1のマッピングされたトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定する。
【0039】
[0039]一部の例示のシステムでは、第1のマッピングされたトランジションウインドウがしきい値を満足しない場合、推定する手段は、第3のタイムスタンプ及びタイムスタンプのうち第4のタイムスタンプに基づいて時間の第3の期間と第4の期間との間のトランジションを示す第3のトランジションウインドウを推定する。そのような例示のシステムでは、決定する手段は、第1のマッピングされたトランジションウインドウと第3のトランジションウインドウとの交点に基づいて第2のマッピングされたトランジションウインドウを決定する。加えて、そのような例では、設定する手段は、第2のマッピングされたトランジションウインドウを基準時間トランジションウインドウとして設定する。
【0040】
[0040]一部の例示のシステムでは、設定する手段は、第2のマッピングされたトランジションウインドウがしきい値を満足する場合、第2のマッピングされたトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定する。
【0041】
[0041]一部の例示のシステムでは、設定する手段は、しきい値を満足する第1のトランジションウインドウ又は第1のマッピングされたトランジションウインドウの少なくとも1つに基づいて確立された時間トランジションを設定する。そのような例示のシステムでは、設定する手段は、確立された時間トランジションに基づいてメディア信号における時間トランジションをさらに逆方向にマッピングする。
【0042】
[0042]一部の例示のシステムでは、期間のそれぞれは分の持続時間を有し、しきい値は約5秒である。
【0043】
[0043]一部の例示のシステムでは、推定する手段は、第1のウォータマークの第1のタイムスタンプが第2のウォータマークの第2のタイムスタンプとは異なる場合に第1のトランジションウインドウを識別する。
【0044】
[0044]本明細書においてシステムがさらに開示され、システムは、ウォータマークを検出するためのウォータマーク検出器と、ウォータマークのそれぞれのタイムスタンプをデコードするためのデコーダとを含む。一部のそのような例示のシステムは、(a)2つの期間の間で粗いトランジションウインドウを推定することと、(b)以前のトランジションウインドウの推定を(a)の推定にマッピングすることと、(c)(a)と(b)との推定の重複に基づいて細かいトランジションウインドウ推定へ狭めることと、(d)(c)の推定をしきい値と比較することと、(e)(c)の細かいトランジションウインドウ推定がしきい値を満足するまで(c)の細かいトランジションウインドウ推定を(b)の以前のトランジションウインドウ推定として使用して連続する期間に(a)から(d)までを反復することと、(e)(c)の推定がしきい値を満足する場合、細かいトランジションウインドウ推定を期間同士の間の確立されたトランジションの瞬間として確立すること、によって、タイムスタンプに基づいてウォータマークを含むメディアの期間同士の間でトランジションの瞬間を決定するためのタイムスタンプトランジション分解能エンハンサを含む。
【0045】
[0045]一部の例では、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサは、確立されたトランジションの瞬間に基づいて、メディア信号の期間同士の間のトランジションの瞬間を識別する。
【0046】
[0046]一部の例では、期間はメディア信号の連続する分に対応し、しきい値は約5秒である。
【0047】
[0047]本明細書において方法がさらに開示され、方法は、プロセッサで命令を実行することによって、ウォータマークを検出するステップと、プロセッサで命令を実行することによって、ウォータマークのそれぞれのタイムスタンプをデコードするステップとを含む。一部のそのような例示の方法は、プロセッサで命令を実行することによって、(a)2つの期間の間で粗いトランジションウインドウを推定することと、(b)以前のトランジションウインドウの推定を(a)の推定にマッピングすることと、(c)(a)と(b)との推定の重複に基づいて細かいトランジションウインドウ推定へ狭めることと、(d)(c)の推定をしきい値と比較することと、(e)(c)の細かいトランジションウインドウ推定がしきい値を満足するまで(c)の細かいトランジションウインドウ推定を(b)の以前のトランジションウインドウ推定として使用して連続する期間に(a)から(d)までを反復することと、(f)(c)の推定がしきい値を満足する場合、細かいトランジションウインドウ推定をウインドウ同士の間の確立されたトランジションの瞬間として確立すること、によって、タイムスタンプに基づいてウォータマークを含むメディアの期間同士の間でトランジションの瞬間を決定するステップをさらに含む。
【0048】
[0048]一部の例では、方法は、プロセッサで命令を実行することによって、確立されたトランジションの瞬間に基づいて、メディア信号の期間同士の間のトランジションの瞬間を識別するステップを含む。
【0049】
[0049]一部の例では、方法は、メディア信号の連続する分に対応する期間を含み、しきい値は、約5秒である。
【0050】
[0050]本明細書において機械可読命令を含む持続性の記憶媒体がさらに開示され、機械可読命令は実行されると、機械に少なくともウォータマークを検出させ、ウォータマークのそれぞれのタイムスタンプをデコードさせる。一部の例では、命令は機械に、(a)2つの期間の間で粗いトランジションウインドウを推定することと、(b)以前のトランジションウインドウの推定を(a)の推定にマッピングすることと、(c)(a)と(b)との推定の重複に基づいて細かいトランジションウインドウ推定へ狭めることと、(d)(c)の推定をしきい値と比較することと、(e)(c)の細かいトランジションウインドウ推定がしきい値を満足するまで(c)の細かいトランジションウインドウ推定を(b)の以前のトランジションウインドウ推定として使用して連続する期間に(a)から(d)までを反復することと、(f)(c)の推定がしきい値を満足する場合、細かいトランジションウインドウ推定をウインドウ同士の間の確立されたトランジションの瞬間として確立すること、によって、タイムスタンプに基づいてウォータマークを含むメディアの期間同士の間でトランジションの瞬間をさらに決定させる。
【0051】
[0051]一部の例では、命令は機械に、確立されたトランジションの瞬間に基づいて、メディア信号の期間同士の間のトランジションの瞬間をさらに識別させる。
【0052】
[0052]一部の例では、期間はメディア信号の連続する分に対応し、しきい値は約5秒である。
【0053】
[0053]本明細書において例示のシステムがさらに開示され、例示のシステムは、ウォータマークを検出する手段と、ウォータマークのそれぞれのタイムスタンプをデコードする手段とを含む。そのような例示のシステムは、(a)2つの期間の間で粗いトランジションウインドウを推定することと、(b)以前のトランジションウインドウの推定を(a)の推定にマッピングすることと、(c)(a)と(b)との推定の重複に基づいて細かいトランジションウインドウ推定へ狭めることと、(d)(c)の推定をしきい値と比較することと、(e)(c)の細かいトランジションウインドウ推定がしきい値を満足するまで(c)の細かいトランジションウインドウ推定を(b)の以前のトランジションウインドウ推定として使用して連続する期間に(a)から(d)までを反復することと、(f)(c)の推定がしきい値を満足する場合、細かいトランジションウインドウ推定を期間同士の間の確立されたトランジションの瞬間として確立すること、によって、タイムスタンプに基づいてウォータマークを含むメディアの期間同士の間でトランジションの瞬間を決定する手段をさらに含む。
【0054】
[0054]一部の例示のシステムでは、決定する手段は、確立されたトランジションの瞬間に基づいて、メディア信号の期間同士の間のトランジションの瞬間を識別する。
【0055】
[0055]一部の例示のシステムでは、期間はメディア信号の連続する分に対応し、しきい値は約5秒である。
【0056】
[0056]メディア内のウォータマークの改善タイムスタンプトランジション分解能を実装するための、これら及び他の例示の方法、装置、システム、及び製造品(例えば、物理的な記憶媒体)を、以下でさらに詳細に開示する。
【0057】
[0057]本明細書において使用される場合、用語「メディア」は、あらゆるタイプのコンテンツ及び/又はあらゆるタイプの配信メディアを介して伝達される広告を含む。したがって、メディアはテレビの番組又は広告、ラジオの番組又は広告、ムービー、ウェブサイト、ストリーミングメディアなどを含む。さらには、メディアは音声及び/又は視覚的な(静止画の、又は動画の)、コンテンツ及び/又は広告を含む。
【0058】
[0058]本明細書において開示される例示の方法、装置、及び製造品は、メディアデバイスにおいてメディアの提示を監視する。そのようなメディアデバイスとしては、例えば、インターネット対応テレビ、パーソナルコンピュータ、インターネット対応モバイルハンドセット(例えば、スマートフォン)、ゲーム機(例えば、Xbox(登録商標)、PlayStation(登録商標))、タブレットコンピュータ(例えば、iPad(登録商標))、デジタルメディアプレーヤ(例えば、Roku(登録商標)メディアプレーヤ、Slingbox(登録商標)など)などを挙げることができる。一部の例では、メディア監視情報は、メディアデバイスの所有権及び/若しくは使用統計、メディアデバイスの使用及び/若しくは所有権の相対ランキング、メディアデバイスの使用タイプ(例えば、デバイスがインターネットの閲覧に使用されるか、インターネットからメディアをストリーミングするために使用されるか、など)、並びに/又は他のタイプのメディアデバイス情報を判断するために集計される。本明細書において開示される例では、監視情報は、メディア識別情報(例えば、メディア識別メタデータ、コード、署名、ウォータマーク、及び/又は提示されるメディアを識別するために使用され得る他の情報)、アプリケーション使用情報(例えば、アプリケーションの識別子、アプリケーションの使用の時間及び/又は持続時間、アプリケーションのレーティングなど)、及び/又はユーザ識別情報(例えば、人口統計情報、ユーザ識別子、パネリスト識別子、ユーザ名など)、を含むがそれらに限定されない。
【0059】
[0059]音声ウォータマーキングは、テレビ放送、ラジオ放送、広告(テレビ及び/又はラジオ)、ダウンロードされたメディア、ストリーミングメディア、プリパッケージメディアなどのメディアを識別するために使用される技法である。既存の音声ウォータマーキング技法では、メディア識別情報及び/又はメディア識別情報にマッピングすることができる識別子などの1つ又は複数の音声コード(例えば、1つ又は複数のウォータマーク)を、音声及び/又は動画構成要素に埋め込むことによりメディアを識別する。一部の例では、音声又は動画構成要素は、ウォータマークを隠すために十分な信号特性を有するように選択される。本明細書において使用される場合、用語「コード」又は「ウォータマーク」は互換的に使用され、メディアを識別する目的のため、又はチューニング(例えば、パケット識別ヘッダ)などの別の目的のためにメディアの音声又は動画(例えば、番組又は広告)に挿入又は埋め込むことができるあらゆる識別情報(例えば、識別子)を意味するよう定義される。ウォータマークを付けられたメディアを識別するために、ウォータマーク(複数可)が抽出され、メディア識別情報にマッピングされた基準ウォータマークのテーブルにアクセスするために使用される。
【0060】
[0060]監視されるメディアに含められる及び/又は埋め込まれる、コード及び/又はウォータマークに基づくメディア監視技法とは異なり、指紋又は署名ベースのメディア監視技法は、一般的に、監視時間の間隔中にメディアについての実質的に一意なプロキシを生成するために、監視されるメディアの1つ又は複数の固有の特性を使用する。そのようなプロキシは、署名又は指紋と称され、メディア信号(複数可)(例えば、監視されるメディア提示を形成する音声及び/又は動画信号)のあらゆる態様(複数可)を表すあらゆる形態(例えば、一連のデジタル値、波形など)を取り得る。署名は、あるタイマー間隔に続けて収集された連続する署名である。良好な署名は、同一のメディア提示を処理する際に反復可能であるが、他の(例えば、異なる)メディアの他の(例えば、異なる)提示に対しては一意である。したがって、用語「指紋」及び「署名」は、本明細書において互換的に使用され、メディアの1つ又は複数の固有の特性から生成されたメディアを識別するためのプロキシを意味するよう本明細書において定義される。
【0061】
[0061]署名ベースのメディア監視は一般的に、監視されたメディアデバイスによって出力されたメディア信号(例えば、音声信号及び/又は動画信号)を表す署名(複数可)を決定すること(例えば、生成すること、及び/又は収集すること)、並びに監視される署名(複数可)を既知の(例えば、基準の)メディアソースに対応する1つ又は複数の基準署名と比較することを伴う。相互相関値、ハミング距離などの様々な比較の判定基準を評価して、監視される署名が特定の基準署名と一致するかどうかを判断することができる。監視される署名と基準署名のうちの1つとの間に一致が見つかると、監視されるメディアは、監視される署名と一致する基準署名によって表される特定の基準メディアに対応するとして識別することができる。メディアの識別子、提示時間、放送チャンネルなどの属性は、基準署名について収集されるため、これらの属性は、監視される署名が基準署名と一致する監視されるメディアに関連付けることができる。コード及び/又は署名に基づいてメディアを識別するための例示のシステムは長く知られており、Thomas、米国特許第5,481,294号において初めて開示され、その全内容が参照により本明細書に援用される。
【0062】
[0062]上述のように、ウォータマークは、追加的な情報をメディアと共に伝達することができるように、メディアに埋め込むか、その他の方法で含めることができる。この情報は、ウォータマークを含んでいるメディア信号の一部が放送された時間を示すタイムスタンプを含むことができる。タイムスタンプは、広告主にとって、例えば、そのコンテンツの放送を検証するために重要である。タイムスタンプは、視聴メンバが特定のメディアに接していた時間的な瞬間を識別するためにメディアの監視においてさらに重要である。
【0063】
[0063]ウォータマークに埋め込まれたタイムスタンプは、日時及び所与の時間分解能により変わる。したがって、ある時間のタイムスタンプをT1とすることができ、また次の時間をT2(例えば、T1に1分を加算したもの)とすることができる。あるウォータマークを次のものと比較することは、T1がいつT2に切り替わったかの時間を示すことになる。しかしながら、ウォータマークは、例えばメディア信号を不明瞭にする雑音により、時に検出できないことがある。したがって、多くのウォータマークが検出されないままである。2つの検出されたタイムスタンプがT1からT2への時間の変化を示すが、2つのウォータマークの間のウォータマークが検出されていない場合、分析はいつT1からT2へ変わったかの時間を精密に示すことがない。ウォータマークにエンコードされたタイムスタンプは秒まで正確な場合があるが、従来のシステムは1分間の時間トランジションウインドウ分解能のみを有する。つまり、既知のシステムは、増分1分間における時間変化を推定することしかできない。
【0064】
[0064]本明細書において開示される例は、時間トランジションウインドウ分解能を改善する。例えば、タイムスタンプのコードが4.8秒ごとに反復されるメディア信号では、1分間当たりタイムスタンプを検出するための12~13の機会がある。本明細書において開示されるように、時間トランジションウインドウ推定の分解能は、例えば約5秒まで改善される。本明細書において使用される場合、「約」は+/-0.2秒を意味する。この改善は、放送時間のさらに正確な推定、及びさらに価値のある情報を与える。例えば、一部の広告は、放送スロット又は例えば10秒、15秒若しくは30秒のスポットを含む1分未満のスポットに含まれる。タイムスタンプトランジション分解能が1分に対して精密であるだけの場合、分未満の長さの放送の正確な時間を、そのような既知のウォータマークに基づいて正確に決定することができない。
【0065】
[0065]図面に戻ると、
図1には、本明細書において開示されるようなメディア信号のウォータマークにより改善されたタイムスタンプトランジション分解能を実装する例示のメディア監視システム100のブロック図が図示されている。
図1の例示のメディア監視システム100は、
図1に図示される例示の監視サイト105などの1つ又は複数の監視サイトにおいて提示されるメディアの監視をサポートする。監視サイト105は、本明細書においてメディア提示デバイス110とも称される例示のメディアデバイス110を含む。
図1の例は、1つの監視サイト105及び1つのメディアデバイス110を図示しているが、本明細書において開示されるようなメディア信号のウォータマークにより改善されたタイムスタンプトランジション分解能は、あらゆる数のメディアデバイス110を有するあらゆる数の監視サイト105をサポートするメディア監視システム100に実装することができる。
【0066】
[0066]図示される例のメディア監視システム100は、メディアデバイス110によって提示されるメディアを監視するために、例示のメディアデバイス計測器125(計測器125、サイト計測器125、サイトユニット125、ホームユニット125、ポータブルデバイス125などとも称される)を含む。図示される例では、メディアデバイス計測器125によって監視されるメディアは、メディアデバイス110によって提示可能なあらゆるタイプのメディアに対応することができる。例えば、監視されるメディアは、テレビ番組、ラジオ番組、ムービー、インターネット動画、オンデマンド動画などのメディアコンテンツ、並びにコマーシャル、広告などに対応することができる。図示される例では、メディアデバイス計測器125は、メディアデバイスによって提示されるメディアを識別すること、及び/又は識別するために使用され得る、タイムスタンプ、及び監視サイト105における対応する時間(したがって、メディア接触を推論する)を含む計測データを決定する。次いで、メディアデバイス計測器125は、この計測データを記憶して、例示のネットワーク135を介して例示のデータ処理機構140へ報告する。データ処理機構140は、計測データのあらゆる適当な後処理を実施し、例えば、視聴者評価情報を決定し、監視サイト105に提供されるターゲットとされる広告などを識別する。図示される例では、ネットワーク135は、あらゆるタイプ(複数可)の及び/若しくは複数の、有線及び/若しくは無線データネットワーク、又はそのあらゆる組合せに対応することができる。
【0067】
[0067]図示される例では、メディアデバイス計測器125によって監視されるメディアデバイス110は、メディアを可聴的に及び/又は視覚的に提示することが可能なあらゆるタイプの音声、動画及び/又はマルチメディアの提示デバイスに対応することができる。例えば、メディアデバイス110は、National Television Standards Committee(NTSC)標準、Phase Alternating Line(PAL)標準、Systeme Electronique pour Couleur avec Memoire(SECAM)標準、高精細テレビ(HDTV)などのAdvanced Television Systems Committee(ATSC)によって発展された標準、デジタルビデオ放送(DVB)プロジェクトなどによって発展された標準をサポートするテレビ及び/又はディスプレイデバイスに対応することができる。他の例として、メディアデバイス110はマルチメディアコンピュータシステム、携帯情報端末、携帯電話/モバイルスマートフォン、ラジオ、タブレットコンピュータなどに対応することができる。
【0068】
[0068]図示される例のメディア監視システム100では、メディアデバイス計測器125及びデータ処理機構140は、協働して、検出されたメディアのウォータマークに基づいてメディア監視を実施する。さらには、メディアデバイス計測器125は、本明細書において開示されるような改善されたタイムスタンプトランジション分解能を実装する。ウォータマークの例としては、メディア信号内で送信され得る識別情報コード、補助コードなどが挙げられる。例えば、識別情報コードは、メディアに埋め込まれるか、その他の方法でメディアに含められる(例えば、メディアの音声、動画、又はメタデータストリームに挿入される)ウォータマークを付けられたデータとして送信され、放送及び/又はメディア(例えば、コンテンツ又は広告)を一意に識別することができる。ウォータマークは、追加的に又は代替的に、著作権保護情報、二次的なデータ(例えば、インターネットを介して検索可能であり、ウォータマークを搬送する一次的なメディアに関連付けられる二次的なメディアを指す1つ又は複数のハイパーリンクなど)、1つ又は複数のデバイスを制御するためのコマンドなど、他のタイプのデータを搬送するために使用することができる。ウォータマークは、典型的にはデコード演算を使用して抽出される。
【0069】
[0069]
図1の図示される例では、メディアデバイス計測器125は、例示のウォータマーク検出器145及び例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150を含むポータブルデバイスによって実装される。図示される例では、ウォータマーク検出器145は、例示のメディアデバイス110などの監視されるメディアデバイスから出力されたメディア信号(複数可)のウォータマーク(複数可)を検出するように構成される。図示される例では、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、ウォータマーク検出器145によって検出されたウォータマークのタイムスタンプトランジション分解能を改善するように構成される。一部の例では、メディアデバイス計測器125は、例示のウォータマーク検出器145及び例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150を実装するために構築された特殊目的ポータブルデバイスに対応する。他の例では、メディアデバイス計測器125は、例示のウォータマーク検出器145及び例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150を実装するように構成することができる(例えば、ハードウェア変更、ソフトウェア変更、ファームウェア変更、又はそのあらゆる組合せにより)あらゆるポータブルデバイスに対応する。そのようなものとして、メディアデバイス計測器125は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ハンドヘルドデバイス、腕時計型デバイス(例えば、Apple Inc.によって販売されているApple Watchなどのスマートウォッチ)、他のウェアラブルデバイス、特殊目的デバイスなどによって実装することができる。一部の例では、メディアデバイス計測器125は、ポータブルではあるが、比較的静止的であるよう意図されたポータブルデバイスによって実装することができる。さらには、一部の例では、メディアデバイス計測器125は、メディアデバイス110がメディアを提示することが可能なポータブルデバイス(例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ハンドヘルドデバイスなど)に対応する場合などに、メディアデバイス110によって実装することができるか、その他の方法でメディアデバイス110に含めることができる。この後者の実装形態は、メディア監視アプリケーションがメディアデバイス110自身で実行されるが、メディアデバイス110が、例えば、デジタル著作権管理又は他の技法を介して、メディア監視アプリケーションなど第三者のアプリケーションがメディアデバイス110に記憶された保護されたメディアデータにアクセスすることを妨げる例示のシナリオにおいて殊に有用な場合がある。メディアデバイス計測器125の例示の実装形態が、
図3に図示されており、以下でさらに詳細に説明する。メディアデバイス計測器125に組み込んで説明するが、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、追加的に又は代替的にデータ処理機構140に組み込むこともできる。さらには、一部の例では、メディアデバイス計測器125は追加的に署名を収集することができる。
【0070】
[0070]
図2は、例示のメディアデバイス計測器125によって検出されるよう構成され得る例示のウォータマーク200を図示している。図示されるウォータマーク200は、例示のメディアデバイス110などのメディアデバイス(複数可)によって提示されるメディアに埋め込まれるか、その他の方法でメディアに含められる。例えば、ウォータマーク200は、メディアの音声部分(例えば、音声データ部分、音声信号部分など)、メディアの動画部分(例えば、動画データ部分、動画信号部分など)、又はその組合せに埋め込むことができる。
図2の例示のウォータマーク200は、シンボル205の例示の第1のグループ、及びシンボル210の例示の第2のグループを含む。
図2の図示される例では、シンボル205の第1のグループは、メディアに埋め込まれた/含められた連続するウォータマーク200内で反復しているが、放送時間を示しているシンボル210の第2のグループはメディアに埋め込まれた/含められた連続するウォータマーク200間で異なっている。
【0071】
[0071]
図2の例示のウォータマークでは、シンボル205の第1のグループは、ウォータマーク200によってウォータマークを付けられたメディアを識別するメディアの識別情報データ(例えば、メディア識別子)を伝える。例えば、シンボル205の第1のグループによって伝えられるメディア識別情報データは、メディアを提供する放送局、メディアの名称(例えば、番組名)、メディアのソース(例えば、ウェブサイト)などを識別するデータを含むことがある。したがって、
図2の図示される例では、シンボル205の第1のグループはメディア識別情報シンボル205の第1のグループ(又は、単にメディア識別情報シンボル205)とも称される。さらには、シンボル205の第1のグループによって伝えられるメディア識別情報データ(例えば、メディア識別情報シンボル205)は、メディアに埋め込まれた/含められた連続するウォータマーク200内で反復している。
【0072】
[0072]一部の例では、ウォータマーク200のシンボル205の第1のグループは、ウォータマーク検出器145がウォータマークが付けられたメディアにおいてウォータマーク200の開始を検出することを支援する例示のマーカシンボル215A~B、及びメディア識別情報データを伝えるための例示のデータシンボル220A~Fを含む。さらに、一部の例では、第1のマーカシンボル215Aと第2のマーカシンボル215Bがオフセットによって関連付けられた後、類似の個々の場所において対応するシンボルは対を成す。例えば、データシンボル220Dの値は、1オフセット分増分されたデータシンボル220Aの値に対応することができ、データシンボル220Eの値は、同一のオフセット分増分されたデータシンボル220Bの値に対応することができ、データシンボル220Fの値は、同様に同一のオフセット分増分されたデータシンボル220Cの値に対応する。そのような例では、シンボル対220A/D、220B/E及び220C/Fは、シンボルオフセット対又はオフセット対と称され、シンボルオフセット対を生成するために使用されるオフセットは、メディア識別情報データを伝えるために使用することができるさらなるデータシンボルを形成する。
【0073】
[0073]
図2の例示のウォータマーク200では、シンボル210の第2のグループは、例えば、ウォータマークを付けられたメディア内で特定の経過時間を識別するタイムスタンプデータ(例えば、タイムスタンプ)を伝える。したがって、
図2の図示される例では、シンボル210の第2のグループはタイムスタンプシンボル210の第2のグループ(又は、単にタイムスタンプシンボル210)とも称される。さらには、シンボル210の第2のグループによって伝えられるタイムスタンプデータ(例えば、タイムスタンプシンボル210)は、メディアに埋め込まれた/含められた連続するウォータマーク200において異なる(例えば、ウォータマークを付けられたメディアの経過時間は、それぞれの連続するウォータマーク200と共に増加するため)。
【0074】
[0074]
図2の図示される例では、ウォータマーク200は、t秒の反復間隔で(すなわち、換言すると、1/t秒の反復レートで)所望のメディアに埋め込まれ/含められ、シンボル205の第1のグループは連続するウォータマーク200において同一のままであり、シンボル205の第2のグループはシンボル205によってサポートされる時間分解能にしたがって連続するウォータマーク200内で変化する。例えば、シンボル205は、1分の時間分解能をサポートすることができ、したがって1分の境界で変化する。例えば、反復間隔tはt=4.8秒に対応することがある。例示のウォータマーク200には12のシンボルがあるため(例えば、シンボル205の第1のグループに8シンボル、シンボル210の第2のグループに4シンボル)、図示される例ではそれぞれのウォータマークシンボルが4.8/12=0.4秒の持続時間を有している。しかしながら、反復間隔tの他の値を他の例で使用することができる。
【0075】
[0075]一部の例では、ウォータマーク200に含まれるウォータマークシンボルは、いくつかの可能なシンボル値のうちの1つを取ることができる。例えば、ウォータマーク200のシンボルが4ビットのデータを表している場合、シンボルは16の異なる可能な値のうちの1つを取ることができる。例えば、それぞれの可能なシンボル値は、異なる信号振幅、異なるコード周波数のセットなどに対応することができる。一部のそのような例では、ウォータマークが付けられたメディア内に埋め込まれた/含まれたウォータマークシンボルを検出するために、例示のウォータマーク検出器145は、例示のメディアデバイス110から出力された監視されるメディアデータ/信号を処理して、シンボルが有する可能性があるそれぞれ可能なシンボル値に対応する測定された値(例えば、信号対ノイズ比(SNR)値)を決定する。次いでウォータマーク検出器145は、最も良好に(例えば、最強、最大などに)測定された値に対応するシンボル値を(場合によってはメディアのデータ/信号の複数サンプルを平均した後)、その特定のウォータマークシンボル用に検出されたシンボル値として選択する。
【0076】
[0076]
図1のメディアデバイス計測器125(例えば、ポータブルデバイスであり得る)の例示の実装形態が、
図3に図示されている。
図3の図示される例では、メディアデバイス計測器125は、例示のメディアデバイス110によって発せられたか、その他の方法で出力されたメディアデータ/信号(複数可)を検出するための1つ又は複数の例示のセンサ(複数可)305を含む。一部の例では、センサ(複数可)305は、メディアデバイス110によって出力される音声データ/信号(複数可)を監視するための音声センサを含む。そのような音声センサは、あらゆるタイプの音声センサ又はマイクロフォン、トランスデューサ、ケーブル/ワイヤなど音声信号を(例えば、音響及び/又は電気信号の形態などで)受信及び処理が可能な音声インターフェースを使用して実装することができる。追加的に、又は代替的に、一部の例では、センサ(複数可)305は、メディアデバイス110によって出力される動画データ/信号(複数可)を監視するための動画センサを含む。そのような動画センサは、あらゆるタイプの動画センサ又はカメラ、光検出器、ケーブル/ワイヤなど動画信号を(例えば、光学的画像及び/又は電気信号の形態などで)受信及び処理が可能な動画インターフェースを使用して実装することができる。
【0077】
[0077]
図3の例示のメディアデバイス計測器125は、例示のウォータマーク検出器145をさらに含む。
図3の図示される例では、ウォータマーク検出器145は、例示のセンサ(複数可)305によって検出されるメディアデータ/信号(複数可)において、
図2の例示のウォータマーク200などのウォータマークを検出するように構成される。一部の例では、
図3のウォータマーク検出器145は、センサ(複数可)305によって取得された音声データ/信号(複数可)を処理するために構築され、感知された音声データ/信号(複数可)の1つ又は複数の周波数でエンコードされるか、その他の方法で感知された音声データ/信号(複数可)の周波数領域でエンコードされるウォータマーク200のインスタンスのシンボルを検出する。音声信号の周波数領域においてウォータマークをエンコードする例、及び例示のウォータマーク検出器145によって実装され得る対応する例示のウォータマーク検出技法は、2013年1月22日発行の「Methods and Apparatus to Perform Audio Watermarking and Watermark Detection and Extraction」と題される米国特許第8,359,205号、2013年2月5日発行の「Methods and Apparatus to Perform Audio Watermarking Detection and Extraction」と題される米国特許第8,369,972号、2010年9月2日公開の「Methods and Apparatus to Perform Audio Watermarking and Watermark Detection and Extraction」と題される米国特許出願公開第2010/0223062号、2005年3月22日発行の「Decoding of Information in Audio Signals」と題される米国特許第6,871,180号、1998年1月9日発行の「Apparatus and Methods for Including Codes in Audio Signals and Decoding」と題される米国特許第5,764,763号、1996年11月12日発行の「Method and Apparatus for Automatically Identifying a Program Including a Sound Signal」と題される米国特許第5,574,962号、1996年12月3日発行の「Method and Apparatus for Automatically Identifying a Program Including a Sound Signal」と題される米国特許第5,581,800号、1998年7月28日発行の「Method and Apparatus for Automatically Identifying a Program Including a Sound Signal」と題される米国特許第5,787,334号、及び1995年9月12日発行の「Apparatus and Methods for Including Codes in Audio Signals and Decoding」と題される米国特許第5,450,490号に説明されており、それらすべてが、その全内容が参照により本明細書に援用される。米国特許第8,359,205号、米国特許第8,369,972号、米国特許出願公開第2010/0223062号、米国特許第6,871,180号、米国特許第5,764,763号、米国特許第5,574,962号、米国特許第5,581,800号、米国特許第5,787,334号、及び米国特許第5,450,490号は、音声信号の周波数のセットを操作することによりウォータマークが音声信号に含まれる、例示のウォータマーキングシステムを説明している。
【0078】
[0078]一部の例では、
図3のウォータマーク検出器145は、センサ(複数可)305によって取得された音声データ/信号(複数可)を処理するために構築され、時間領域内の音声信号の振幅及び/又は位相を変調することなどによって、感知された音声信号の1つ又は複数の時間領域特性でエンコードされるウォータマーク200のインスタンスのシンボルを検出する。音声信号の時間領域内でウォータマークをエンコードする例、及び例示のウォータマーク検出器145によって実装され得る対応する例示のウォータマーク検出技法としては、音声信号にウォータマークを含めるためにスペクトラム拡散技法が使用される例が挙げられるが、それに限定されない。例えば、そのようなウォータマークは、(1)疑似ノイズシーケンスでウォータマークを変調することによりウォータマークを拡散し、次いで(2)拡散したウォータマークを音声信号と結合することによって、音声信号にエンコードすることができる。そのようなウォータマークの検出は、音声信号を(ウォータマークを付けた後に)疑似ノイズシーケンスと相関させることを伴い、ウォータマークを逆拡散させ、以て相関後にウォータマークを検出できるようにする。
【0079】
[0079]
図4は、メディア信号のセグメントの例示のマッピング400を経時的に図示している。第1行は、メディアセグメント405(01~41)を表しており、その間にウォータマーク200が放送されている。例示のマッピング400では、それぞれのメディアセグメント405は、例えば、5秒の持続時間を有することができる。したがって、メディア放送の1分間に、12セグメントがある。他の例では、例えば、4.8秒及び/又はあらゆる他の所望の時間を含む他のメディアセグメント持続時間が使用されてもよい。第2行の「X」は、ウォータマーク検出器145によって検出されたウォータマーク200を表している。この例では、ウォータマーク検出器145は、18のウォータマーク200を検出している。メディアセグメント405の一部は、検出されたウォータマークに関連付けられていない。そのような例では、信号は例えばノイズによって不明瞭になっている場合があり、ウォータマーク検出器145は、関連付けられたウォータマークを検出できなかった可能性がある。
【0080】
[0080]
図3で示されるように、例示のメディアデバイス計測器125は、例示のタイムスタンプデコーダ310をさらに含む。タイムスタンプデコーダ310は、ウォータマーク検出器145によって検出されたウォータマーク200からタイムスタンプシンボル210を読み出す。タイムスタンプシンボル210によって示される時間は、検出されるウォータマーク200が放送されるメディア放送に関連付けられる。
図4の例示のマッピング400では、タイムスタンプデコーダ310がウォータマーク200のタイムスタンプを読み出してあり、時間が3番目のメディアセグメント405(03)の2番目の検出されたウォータマーク200における、T-1であるかどうか判断する。7番目のメディアセグメント405(07)の3番目の検出されたウォータマーク200では、タイムスタンプはTである。タイムスタンプは、タイムスタンプデコーダ310が、18番目のメディアセグメント405(18)の7番目の検出されたウォータマーク200において、時間はT+1であると判断するまで、時間としてTを読み出す。検出及びデコードのプロセスは、メディアデバイス計測器125の動作の間ずっと続けられる。示される例では、31番目のメディアセグメント405(31)の13番目の検出されるウォータマーク200においてT+2への時間変化が検出され、40番目のメディアセグメント405(40)の17番目の検出されるウォータマーク200においてT+3への時間変化が検出される。
【0081】
[0081]ウォータマーク検出器145及びタイムスタンプデコーダ310から利用可能な情報で、メディアデバイス計測器125及び/又はデータ処理機構400は、推定されるトランジションウインドウ又は関連付けられたメディアセグメント405についてのメディア放送の時間がいつ次の時間単位に進んだか(例えば、1日のうち次の分)を示す粗いトランジションウインドウを決定することができる。例えば、メディアデバイスは、例示のトランジションウインドウ推定器315を有するタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150を含む。トランジションウインドウ推定器315は、2つの検出されたウォータマークの差異に基づいて推定されるトランジションウインドウを決定する。
図4に示されるように、メディア放送の時間は、3番目のメディアセグメント405(03)については、T-1である。7番目のメディアセグメント405(07)において、検出されるウォータマーク200は、放送の時間がTであることを示している。したがって、時間は、3番目のメディアセグメント405(03)と7番目のメディアセグメント405(07)の放送の間に、T-1からTへと変化した。
図4に示されるように、異なるウォータマーク200に関連付けられるメディアセグメント405同士の間には、いくつかのメディアセグメント405(04~06)がある。この例では、これらの3つのメディアセグメント405(04~06)は、例えばノイズによる不明瞭さに起因して、ウォータマークの検出が欠如している。したがって、期間がT-1とTの間で正確にいつ切り替わったのか、分からない。これは、3番目のメディアセグメント405(03)が放送された直後から7番目のメディアセグメント405(07)が放送されるまでに発生した可能性がある。したがって、時間トランジションが発生した時間のウインドウがある。この例では、トランジションウインドウ推定器315は、時間T-1とTとの間で、第1の推定されるトランジションウインドウ410を決定する。
【0082】
[0082]例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、例示の分解能比較器320をさらに含む。分解能比較器320は、トランジションウインドウの持続時間をしきい値と比較して、トランジションウインドウの持続時間がしきい値を満たすかどうかを判断する。しきい値は、タイムスタンプトランジションの所望の分解能を確立する。
図4のメディアセグメント405が5秒の持続時間を有する例では、第1の推定されるトランジションウインドウ410は20秒として示されている。つまり、T-1からTへ切り替わった時間は、その20秒の間のどこかである。分解能比較器320は、20秒の期間を、例えば、5秒と設定されることがあるしきい値と比較する。つまり、この例では、5秒のタイムスタンプトランジション分解能が望ましい。他の例では、しきい値は、あらゆる所望のレベルの分解能である。この例では、第1の推定されるトランジションウインドウ410の20秒の持続時間は、5秒のしきい値を満たしていない。したがって、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、タイムスタンプトランジションウインドウの分解能を改善するために、動作を続ける。第1の推定されるトランジションウインドウ410がしきい値を満たしている場合、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は第1の推定されるトランジションウインドウ410を確立された時間トランジション又はトランジションのベースライン瞬間として設定する。
【0083】
[0083]動作が続けられる間、例示のトランジションウインドウ推定器315は、後続の時間トランジション及び対応するトランジションウインドウを決定する。図示される例では、例示のトランジションウインドウ推定器315は、13番目のメディアセグメント405(13)の6番目に検出されたウォータマーク200の時間Tの検出と、18番目のメディアセグメント405(18)の7番目に検出されたウォータマークの時間T+1との間の、第2の推定されるトランジションウインドウ415を決定する。この例では、第2の推定されるトランジションウインドウ415は、25秒の長さであり、第1の推定されるトランジションウインドウ410よりも持続時間が長く、したがってそれだけではタイムスタンプトランジション分解能を改善しない。
【0084】
[0084]タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、基準トランジションウインドウを推定されるトランジションウインドウでアライン又はマッピングする例示のマッパ325をさらに含む。例えば、分解能比較器320が、推定されるトランジションウインドウがしきい値を満たしていないと判断する場合、マッパ320は推定されるトランジションウインドウを基準トランジションウインドウとして使用し、基準トランジションウインドウを後続の推定されるトランジションウインドウでマッピング又はアラインする。第1の推定されるトランジションウインドウは、後続の推定されるトランジションウインドウを予測するために使用することができるが、それは期間同士の間のトランジションが周期的だからである。第2の推定されるトランジションウインドウ及び第1の推定されるトランジションウインドウ(基準トランジションウインドウとして使用される)は、タイムスタンプトランジションの推定を改良又は改善するために使用することができる。
【0085】
[0085]
図4の例では、第1の推定されるトランジションウインドウ410は20秒の持続時間を有する。メディアセグメント405が5秒の持続時間である場合、1分間に12セグメントある。したがって、第1のトランジションウインドウ410は、毎分又は12メディアセグメント405ごとに後続のトランジションウインドウを示すことになる。したがって、この例では、第1のトランジションウインドウ410は、第1の推定されるトランジションウインドウ410を12のメディアセグメント405にマップダウンすることによって、第1の基準トランジションウインドウ420を予測又は推定し、第2の推定されるトランジションウインドウ415とアラインされる第1の基準トランジションウインドウ420を形成するためにマッパ325によって使用される。より具体的には、
図4の例示のマッピング400では、第1の推定されるトランジションウインドウ410は3番目から6番目までのメディアセグメント405(03~06)の間に現れる。第1の推定されるトランジションウインドウ410がマップダウンされると(この例では1分)、ウインドウトランジションについての次の推定又は第1の基準トランジションウインドウ420は、12メディアセグメント後、すなわち15番目のメディアセグメント405(15)から18番目のメディアセグメント405(18)に現れる。
【0086】
[0086]第2の推定されるトランジションウインドウ415に基づいて、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、期間の変化が13番目のメディアセグメント405(13)で検出されるウォータマーク200と17番目のメディアセグメント405(17)で検出されるウォータマーク200との間に発生したと判断することができる。しかしながら、第1の推定されるトランジションウインドウ410を第1の基準トランジションウインドウ420としてマッピングすることは、期間の変化が15番目から18番目のメディアセグメント405(15~18)のうちの1つの間に発生したことを示している。これらの2つの推定を用いて、マッパ325はTとT+1との間の期間の変化が、これらの2つのウインドウの交点の間、つまり、第2の推定されるトランジションウインドウ415と第1の基準トランジションウインドウ420とが重複するか、又は交差するメディアセグメント405(15~17)の間に発生したと判断し、第1のマッピングされたトランジションウインドウ425を形成する。粗い第1の推定されるトランジションウインドウ410及び第2の推定されるトランジションウインドウと比較して、第1のマッピングされたトランジションウインドウ425は、トランジション分解能が改善されている細かいトランジションウインドウを表している。
【0087】
[0087]分解能比較器320は、第1のマッピングされたトランジションウインドウ425をしきい値と比較する。第1のマッピングされたトランジションウインドウがしきい値を満たしている場合、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は第1のマッピングされたトランジションウインドウ425を確立された時間トランジション又はトランジションのベースライン瞬間として設定する。
図4の例では、第1のマッピングされたトランジションウインドウ425は15秒の持続時間を有しており、5秒のしきい値を満たすことができない。
【0088】
[0088]分解能の所望のレベルが満たされない場合、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、時間トランジションウインドウの分解能を改善するための動作を続け、それには上で識別された動作のうちの1つ又は複数の反復が含まれる。例えば、図示される例では、例示のトランジションウインドウ推定器315は、26番目のメディアセグメント405(26)の時間T+1と、31番目のメディアセグメント405(31)の時間T+2の検出との間の、第3の推定されるトランジションウインドウ430を決定する。この例では、第3の推定されるトランジションウインドウ430は、25秒の長さであり、第1のマッピングされたトランジションウインドウ425よりも持続時間が長く、したがってそれだけではタイムスタンプトランジション分解能を改善しない。
【0089】
[0089]マッパ325は、第2の基準トランジションウインドウ435を予測するため、又は推定するために第1のマッピングされたトランジションウインドウ425を使用し、第2の基準トランジションウインドウ435を第3の推定されるトランジションウインドウ430でアライン又はマッピングする。この例では、第1のマッピングされたトランジションウインドウ425は、15番目、16番目、又は17番目のメディアセグメント405(15~17)の間に発生する。第2の基準トランジションウインドウ435として追加的な期間(例えば、1分間)マッピングする場合、後続のタイムスタンプトランジションについての持続時間は、27番目、28番目、又は29番目のメディアセグメント405(27~29)の間である。
【0090】
[0090]第3の推定されるトランジションウインドウ415に基づいて、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、期間の変化が26番目と30番目のメディアセグメント405(26~30)との間に発生したと判断することができる。しかしながら、第1のマッピングされたトランジションウインドウ425を第2の基準トランジションウインドウ435としてマッピングすることは、期間の変化が27番目、28番目、又は29番目のメディアセグメント405(27~29)の間に発生したことを示している。これらの2つの推定を用いて、マッパ325はT+1とT+2との間の期間の変化が、第3の推定されるトランジションウインドウ430と第2の基準トランジションウインドウ435とが重複するメディアセグメント405の間に発生したと判断し、第2のマッピングされたトランジションウインドウ440を形成する。
【0091】
[0091]分解能比較器320は、第2のマッピングされたトランジションウインドウ440をしきい値と比較する。第2のマッピングされたトランジションウインドウ440がしきい値を満たしている場合、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は第2のマッピングされたトランジションウインドウ440を確立された時間トランジション又はトランジションのベースライン瞬間として設定する。
図4の例では、第1のマッピングされたトランジションウインドウ435が第3の推定されるトランジションウインドウ430と全体的に重複しているため、トランジションウインドウの分解能に対するさらなる改善はない。具体的には、この例では、トランジションウインドウは、15秒のままであり、5秒のしきい値を満たすことができない。
【0092】
[0092]上述のように分解能の所望のレベルが満たされない場合、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、タイムスタンプトランジションウインドウの分解能を改善するために、動作を続ける。例えば、図示される例では、例示のトランジションウインドウ推定器315は、31番目のメディアセグメント405(31)の時間T+2と、40番目のメディアセグメント405(40)の時間T+3の検出との間の、第4の推定されるトランジションウインドウ445を決定する。この例では、第4の推定されるトランジションウインドウ445は、15秒の長さであり、第2のマッピングされたトランジションウインドウ440よりも持続時間が短くはなく、したがってそれだけではタイムスタンプトランジション分解能を改善しない。
【0093】
[0093]マッパ325は、第3の基準トランジションウインドウ450を予測するため、又は推定するために第2のマッピングされたトランジションウインドウ440を使用し、第2の基準トランジションウインドウ450を第4の推定されるトランジションウインドウ445でアライン又はマッピングする。この例では、第2のマッピングされたトランジションウインドウ440は、27番目、28番目、又は29番目のメディアセグメント405(27~29)の間に発生する。第3の基準トランジションウインドウ450として追加的な期間(例えば、1分間)マッピングする場合、後続のタイムスタンプトランジションの持続時間は、39番目、40番目、又は41番目のメディアセグメント405(39~41)の間である。
【0094】
[0094]第4の推定されるトランジションウインドウ445に基づいて、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、期間の変化が37番目と39番目のメディアセグメント405(37~39)との間に発生したと判断することができる。しかしながら、第2のマッピングされたトランジションウインドウ440を第3の基準トランジションウインドウ450としてマッピングすることは、期間の変化が39番目、40番目、及び41番目のメディアセグメント405(39~41)の間に発生したことを示している。これらの2つの推定を用いて、マッパ325はT+2とT+3との間の期間の変化が、第4の推定されるトランジションウインドウ445と第3の基準トランジションウインドウ450とが重複するか、又は交差するメディアセグメント405の間に発生したと判断し、第3のマッピングされたトランジションウインドウ455を形成する。この例では、第3のマッピングされたトランジションウインドウ455は39番目のメディアセグメント405(39)である。
【0095】
[0095]分解能比較器320は、第3のマッピングされたトランジションウインドウ455をしきい値と比較する。第3のマッピングされたトランジションウインドウ455がしきい値を満たさない場合、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサは、分解能を改善し続けるために、これらの動作を続ける。第3のマッピングされたトランジションウインドウ455がしきい値を満たしている場合、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、第3のマッピングされたトランジションウインドウ455を確立された時間トランジション又はトランジション460のベースライン瞬間として設定する。
図4の例では、第3のマッピングされたトランジションウインドウ450は5秒の持続時間を有しており、5秒のしきい値を満たしている。
【0096】
[0096]しきい値を満たす時間トランジションの瞬間が達成されると、確立された時間トランジション460が決定される。確立された時間トランジション460は、例えば、メディアデバイス計測器125のデータベース330に記憶される。データベース330は、例えば、センサ(複数可)305、ウォータマーク200、推定されるトランジションウインドウ410、415、430、445、基準トランジションウインドウ420、435、450、及びマッピングされたトランジションウインドウ425、440、455からのデータを含む、一部又はすべての本明細書において開示されるデータの記憶及び検索のために使用することができる。
【0097】
[0097]確立された時間トランジション460が決定されると、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、メディア信号の以前の時間トランジションを逆方向にマッピングする、及び/又は確立された時間トランジション460に基づいてメディア信号の後続のトランジションを順方向にマッピングする。例えば、
図4のマッピング400では、確立された時間トランジション460が、39番目のメディアセグメント405(39)において設定される。したがって、期間T+2と期間T+3との間のトランジションは、39番目のメディアセグメント(39)の間に発生した。メディアセグメントに分割される時間測定の1単位は、以前の時間トランジション、つまり、期間T+1とT+2との間のトランジションを正確に位置決めするために使用することができる。
図4の例では、時間測定の単位が1分であり、また5秒のセグメントがある場合、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、12セグメント逆算して、時間T+1と時間T+2との間の確立されたトランジション460が27番目のメディアセグメント405(27)の間に発生したと判断する。同様に、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、時間Tと時間T+1との間の確立された時間トランジション460が15番目のメディアセグメント405(15)の間に発生したこと、及び時間T-1と時間Tとの間の確立された時間トランジション460が3番目のメディアセグメント405(03)の間に発生したことを判断する。
【0098】
[0098]一部の例では、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、データの値を査定するための投票方式を実装する。この例では、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、誤りを示すデータは破棄している。例えば、時間の値が減少を示すデータ、欠落した時間単位(例えば、スキップされた分)を示す連続するメディアセグメントのウォータマーク同士の間のデータ、及び他の誤りのある又は疑問のあるデータは、無視することができる。
【0099】
[0099]
図3には
図1のメディアデバイス計測器125を実装する例示のやり方を図示しているが、
図3で図示される要素、処理、及び/又はデバイスのうちの1つ又は複数は、あらゆる他の方法で、組み合わせる、分割する、再配置する、省略する、除去する、及び/又は実装することができる。さらには、例示のウォータマーク検出器145、例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150、例示のセンサ(複数可)305、例示のタイムスタンプデコーダ310、例示のトランジションウインドウ推定器315、例示の分解能比較器320、例示のマッパ325、例示のデータベース330、及び/又はより一般的には、
図3の例示のメディアデバイス計測器を、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、並びに/又はハードウェア、ソフトウェア、及び/若しくはファームウェアのあらゆる組合せにより実装することができる。したがって、例えば、例示のウォータマーク検出器145、例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150、例示のセンサ(複数可)305、例示のタイムスタンプデコーダ310、例示のトランジションウインドウ推定器315、例示の分解能比較器320、例示のマッパ325、例示のデータベース330のいずれか、及び/又はより一般的には、例示のメディアデバイス計測器125は、1つ又は複数のアナログ若しくはデジタル回路(複数可)、論理回路、プログラマブルプロセッサ(複数可)、特定用途向け集積回路(ASIC)(複数可)、プログラマブル論理デバイス(PLD)(複数可)、及び/又はフィールドプログラマブル論理デバイス(FPLD)(複数可)によって実装することができる。純粋にソフトウェア及び/又はファームウェアの実装形態をカバーするために、本特許の装置又はシステムの請求項のいずれかを読む場合、例示のウォータマーク検出器145、例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150、例示のセンサ(複数可)305、例示のタイムスタンプデコーダ310、例示のトランジションウインドウ推定器315、例示の分解能比較器320、例示のマッパ325、例示のデータベース330、及び/又は例示のメディアデバイス計測器125の少なくとも1つが、明示的に、ソフトウェア及び/又はファームウェアを含む、メモリ、デジタル多用途ディスク(DVD)、コンパクトディスク(CD)、Blu-ray(登録商標)ディスクなどの持続性のコンピュータ可読記憶デバイス、又は記憶ディスクを含むように定義される。またさらには、
図3の例示のメディアデバイス計測器125は、
図3に図示されたものに加えて、又はその代わりに、1つ若しくは複数の要素、プロセス及び/若しくはデバイスを含むことがあり、並びに/又は図示される要素、プロセス及びデバイスのいずれか若しくはすべてのうちの複数を含むことがある。
【0100】
[0100]
図3のメディアデバイス計測器125を実装するための例示の機械可読命令を表しているフローチャートを、
図5に示す。この例では、機械可読命令は、
図6に関連して以下で議論するような例示のプロセッサプラットフォーム1000に示されるプロセッサ1012などのプロセッサによって実行するためのプログラムを含む。プログラムは、CD-ROM、フロッピーディスク、ハードドライブ、デジタル多用途ディスク(DVD)、Blu-rayディスク、又はプロセッサ1012に関連付けられるメモリなどの持続性のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されるソフトウェアに具現化することができるが、プログラム全体及び/又はその一部は、代替的にプロセッサ1012以外のデバイスによって実行すること、及び/又はファームウェア若しくは専用のハードウェアに具現化することができる。さらには、例示のプログラムは
図5に図示されるフローチャートを参照して説明されるが、例示のメディアデバイス計測器125を実装する多くの他の方法が、代替的に使用されてもよい。例えば、ブロックの実行の順序は、変更することができ、及び/又は説明されるブロックの一部は、変更すること、除去すること、若しくは結合することができる。追加的に、又は代替的に、ブロックのいずれか又はすべては、ソフトウェア又はファームウェアを実行することなく対応する演算を実施するよう構築された、1つ又は複数のハードウェア回路(例えば、ディスクリートの及び/又は集積の、アナログ及び/又はデジタル回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、比較器、演算増幅器(オペアンプ)、論理回路など)によって実装することができる。
【0101】
[0101]上で言及したように、
図5の例示のプロセスは、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、キャッシュ、ランダムアクセスメモリなどの持続性のコンピュータ可読媒体及び/若しくは機械可読媒体、並びに/又はあらゆる持続時間(例えば、長い期間、恒久的に、短い時間、一時的なバッファリングのため、及び/又は情報のキャッシュのため)情報を記憶するあらゆる他の記憶デバイス若しくは記憶ディスクに記憶されたコードされた命令(例えば、コンピュータ及び/又は機械可読命令)を使用して実装することができる。本明細書において使用される場合、持続性のコンピュータ可読媒体という用語は、あらゆるタイプのコンピュータ可読記憶デバイス及び/又は記憶ディスクを含み、伝搬する信号を排除し、送信媒体を排除するよう明示的に定義される。「含む(including)」及び「備える(comprising)」(並びに、そのすべての形及び時制)は、本明細書においてオープンエンドな用語として使用される。したがって、請求項に「include」又は「comprise」のいずれかの形(例えば、comprises、includes、comprising、includingなど)に続くものが列挙されている場合、常に、相当する請求項の範囲を外れることなく追加的な要素、用語などが存在することを理解されたい。本明細書において使用される場合、語句「少なくとも」が、請求項の前文における移行用語として使用される場合、用語「comprising」及び「including」がオープンエンドであるのと同様に、オープンエンドである。
【0102】
[0102]
図5の例示の機械可読命令500は、ブロック505で開始し、ウォータマーク検出器145は、メディア信号から1つ又は複数のウォータマーク200を検出する。例示のタイムスタンプデコーダ310は、ウォータマークからタイムスタンプ(Tn)をデコードする(ブロック510)(一部の例では、nは最初0に設定される)。例えば、タイムスタンプデコーダ310は、ウォータマーク200からタイムスタンプシンボル210などのタイムスタンプを読み出す。例示のタイムスタンプデコーダ310は、メディア信号を分析し、後続のウォータマーク及びタイムスタンプを検出し、監視する(ブロック515)。例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、ウォータマークが時間の変化(Tn+1)を示すタイムスタンプを含むかどうかを判断する(ブロック520)。例えば、ウォータマーク200は、ウォータマーク200及び関連付けられるメディアコンテンツが放送された時間を示す時間シンボル210を含む。日時が進むにつれて、時間シンボル210は変化する。最終的に、後続のウォータマーク200は、(Tn)から(Tn+1)の時間の変化を示すタイムスタンプを含むことになる。
【0103】
[0103]ウォータマーク200が、時間の変化を示すタイムスタンプを含んでいない場合(ブロック520)、例示のタイムスタンプデコーダ310は、ウォータマーク及びタイムスタンプを続けて検出し、デコードする(ブロック515)。しかしながら、ウォータマーク200が時間の変化を示すタイムスタンプを含んでいる場合(ブロック520)、例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150の例示のトランジションウインドウ推定器315は、推定されるトランジションウインドウ(Wn)を識別する(ブロック525)。例えば、トランジションウインドウ推定器315は、時間の持続時間、又は時間がある期間から第2の期間へと変化した時間ウインドウを、異なるタイムスタンプを有する2つのウォータマークの間の持続時間に基づいて決定する。上の例で開示するように、トランジションウインドウ推定器315は、第1の推定されるトランジションウインドウ410を決定する。
【0104】
[0104]例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150の例示の分解能比較器320は、推定されるトランジションウインドウ(Wn)が、しきい値時間持続時間を満たすか、又は満足するかどうかを判断する(ブロック530)。一部の例では、しきい値は、5秒に設定されるが、他の値を使用することもできる。推定されるトランジションウインドウ(Wn)が5秒以下であれば、この例では、分解能比較器320は、しきい値が満たされていると判断する。換言すると、時間トランジションがいつ発生したかを推定する所望の分解能が、満足されている。推定されるトランジションウインドウ(Wn)がしきい値を満たすと判断される場合(ブロック530)、例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、推定されるトランジションウインドウ(Wn)を時間トランジションの瞬間として続けて設定する(ブロック535)。
【0105】
[0105]時間トランジションの瞬間が設定されると(ブロック535)、例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、逆方向に及び/又は順方向に、以前の及び/又は後続の時間トランジションの瞬間を設定する(ブロック540)。例えば、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、分解能しきい値が満たされる場合に、時間トランジションの確立される瞬間460を設定する。所望の分解能で時間トランジションの瞬間が確立されると、時間単位内の複数のメディアセグメントに基づいて時間トランジションの他の瞬間を決定することができる。上で開示される例では、5秒のメディアセグメントがあるため、1分間に12セグメントある。5秒(例えば、1メディアセグメント)のしきい値が満たされる場合、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、時間トランジション460の瞬間を設定し、12メディアセグメントを前方向に及び/又は後方向に数えてマークするか、その他の方法で他の時間トランジションの瞬間に注目する。時間トランジションの瞬間が所望の分解能レベルにマークされると、例示のプログラム500は終了する。
【0106】
[0106]推定されるトランジションウインドウ(Wn)がしきい値時間持続時間を満たしていない場合(ブロック530)、例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、推定されるトランジションウインドウ(Wn)を基準トランジションウインドウとして続けて設定する(ブロック545)。例えば、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、第1の推定されるトランジションウインドウ410がしきい値を満たすことができない場合、第1の推定されるトランジションウインドウ410を第1の基準トランジションウインドウ420として設定する。
【0107】
[0107]例示のタイムスタンプデコーダ310及び例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、後続のウォータマーク及びタイムスタンプを検出して監視するために、メディア信号を続けて分析し(ブロック550)、時間の変化(Tn+2)を示すタイムスタンプを含むウォータマークを検出する(ブロック555)。ウォータマーク200が、時間の変化を示すタイムスタンプを含んでいない場合(ブロック555)、例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、ウォータマーク及びタイムスタンプを続けて検出し、デコードする(ブロック550)。しかしながら、ウォータマーク200が時間の変化を示すタイムスタンプを含んでいる場合(ブロック555)、例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、推定されるトランジションウインドウ(Wn+1)を識別する(ブロック560)。例えば、トランジションウインドウ推定器315は、時間の持続時間、又は時間が第2の期間から第3の期間へと変化する時間ウインドウを、異なるタイムスタンプを有する2つのウォータマークの間の持続時間に基づいて決定する。上の例で開示するように、トランジションウインドウ推定器315は、第2の推定されるトランジションウインドウ415を決定する。
【0108】
[0108]
図5では明示的に示されないが、一部の例では、例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、ブロック530と同様に、第2の期間と第3の期間との間の推定されるトランジションウインドウがしきい値を満たすかどうかを判断する。しきい値が満たされている場合、例示のプログラムは上で詳述したようにブロック535、及び540を通じて続く。
【0109】
[0109]推定されるトランジションウインドウ(Wn+1)が決定され(ブロック560)、推定されるトランジションウインドウ(Wn+1)がしきい値を満たすことができないか、又はしきい値と比較されない場合、例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150の例示のマッパ325は、基準トランジションウインドウ(Wn)を推定されるトランジションウインドウ(Wn+1)でマッピングするか、又はアラインする(ブロック565)。例えば、マッパ325は、第1の推定されるトランジションウインドウ410を第1の基準トランジションウインドウ420として第2の推定されるトランジションウインドウ415にマッピングする。例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、基準トランジションウインドウ(Wn)と推定されるトランジションウインドウ(Wn+1)との間の重複を決定する(ブロック570)。例えば、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、どのメディアセグメント405(15~17)が、第1の基準トランジションウインドウ420の持続時間の間に放送されるメディアセグメント405(15~18)と第2の推定されるトランジションウインドウ415の持続時間の間に放送されるメディアセグメント405(13~17)との間で重複するかを決定する。例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、マッピングされたトランジションウインドウとして重複を設定する(ブロック575)。上で開示される例では、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、第2の推定されるトランジションウインドウ415と第1の基準トランジションウインドウ420との間の重複を第1のマッピングされたトランジションウインドウ425として設定する。別の例では、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、第4の推定されるトランジションウインドウ445と第3の基準トランジションウインドウ450との間の重複を第3のマッピングされたトランジションウインドウ455として設定する。
【0110】
[0110]例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150の例示の分解能比較器320は、マッピングされたトランジションウインドウが、しきい値時間持続時間を満たすかどうかを判断する(ブロック580)。一部の例では、しきい値は、5秒に設定されるが、他の値を使用することもできる。マッピングされたトランジションウインドウが5秒以下であれば、この例では、分解能比較器320は、しきい値が満たされたと判断する。換言すると、時間トランジションがいつ発生したかを推定する所望の分解能が、満足されている。マッピングされたトランジションウインドウがしきい値を満たすと判断される場合(ブロック580)、例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、マッピングされたトランジションウインドウを時間トランジションの瞬間として続けて設定する(ブロック585)。上で開示される例の1つでは、分解能比較器320は、第3のマッピングされたトランジションウインドウ455が、5秒のしきい値を満たしていると判断する。タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、第3のマッピングされたトランジションウインドウ455を確立された時間トランジション460として設定する。
【0111】
[0111]時間トランジションの瞬間が設定されると(ブロック585)、上で開示されるように、例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、逆方向及び/又は順方向に、以前の及び/又は後続の時間トランジションの瞬間を設定する(ブロック540)。例えば、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、メディア信号の放送の間の他の時間トランジションについて分解能しきい値が満たされる場合に、時間トランジション460の確立される瞬間を設定する。時間トランジションの瞬間が所望の分解能レベルにマークされると、例示のプログラム500は終了する。
【0112】
[0112]マッピングされたトランジションウインドウがしきい値時間持続時間を満たすことができない場合(ブロック580)、例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、マッピングされたトランジションウインドウを基準トランジションウインドウ(Wn)として設定する(ブロック590)。例えば、第1のマッピングされたトランジションウインドウ425が5秒のしきい値を満たすことができない場合、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、第1のマッピングされたトランジションウインドウ425を第2の基準トランジションウインドウ435として設定する。その後、例示のタイムスタンプデコーダ310及び例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、メディア信号を続けて監視し、後続の期間が分析されることを示すためにn増分した後(ブロック595)、ブロック550に戻ることによって、分析を反復する。
【0113】
[0113]例示のタイムスタンプデコーダ310及び例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、マッピングされたトランジションウインドウの持続時間が時間トランジションウインドウの所望の分解能を設定するしきい値を満足すると判断されるまで(ブロック580)、実行を続ける。しきい値が満足されるか、その他の形で所望の分解能が満たされたと判断される場合、例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150は、上で開示されるように、例示のプログラム500が終了するまで、マッピングされたトランジションウインドウを時間トランジションの瞬間として設定すること(ブロック585)、並びに以前の及び/又は後続の時間トランジションをマッピングすること(ブロック540)に進む。
【0114】
[0114]
図6は、
図3のメディアデバイス計測器125を実装するために
図5の命令を実行するよう構築された例示のプロセッサプラットフォーム600のブロック図である。プロセッサプラットフォーム600は、例えば、サーバ、パーソナルコンピュータ、モバイルデバイス(例えば、携帯電話、スマートフォン、iPad(商標)などのタブレット)、携帯情報端末(PDA)、インターネット家電、DVDプレーヤ、CDプレーヤ、デジタルビデオデコーダ、Blu-rayプレーヤ、ゲーム機、パーソナルビデオデコーダ、セットトップボックス、又はあらゆる他のタイプのコンピューティングデバイスであり得る。
【0115】
[0115]図示される例のプロセッサプラットフォーム600は、プロセッサ605を含む。図示される例のプロセッサ605は、ハードウェアである。例えば、プロセッサ605は、1つ若しくは複数の集積回路、論理回路、マイクロプロセッサ、又はあらゆる所望のファミリ若しくは製造業者からのコントローラによって実装することができる。ハードウェアプロセッサは、半導体ベース(例えば、シリコンベース)のデバイスであってもよい。この例では、プロセッサ605は、例示のウォータマーク検出器145、例示のタイムスタンプトランジション分解能エンハンサ150、例示のタイムスタンプデコーダ310、例示のトランジションウインドウ推定器315、例示の分解能比較器320、及び例示のマッパ325を実装する。
【0116】
[0116]図示される例のプロセッサ605は、ローカルメモリ610(例えば、キャッシュ)を含む。図示される例のプロセッサ605は、揮発性メモリ615及び非揮発性メモリ620を含む主メモリとバス625を介して通信している。揮発性メモリ615は、Synchronousダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、RAMBUSダイナミックランダムアクセスメモリ(RDRAM)及び/又はあらゆる他のタイプのランダムアクセスメモリデバイスによって実装することができる。非揮発性メモリ620は、フラッシュメモリ及び/又は他の所望のタイプのメモリデバイスによって実装することができる。主メモリ615、620へのアクセスは、メモリコントローラによって制御される。
【0117】
[0117]図示される例のプロセッサプラットフォーム600は、インターフェース回路630をさらに含む。インターフェース回路630は、イーサネット(登録商標)インターフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)、及び/又はPCIexpressインターフェースなどのあらゆるタイプのインターフェース規格によって実装することができる。
【0118】
[0118]図示される例では、1つ又は複数の入力デバイス635がインターフェース回路630に接続される。入力デバイス(複数可)635は、ユーザがプロセッサ605にデータ及び/又はコマンドを入力できるようにしている。入力デバイス(複数可)は、例えば、音声センサ、マイクロフォン、カメラ(静止画、又は動画)、キーボード、ボタン、マウス、タッチスクリーン、トラックパッド、トラックボール、アイソポイント(isopoint)及び/又は音声認識システムによって実装することができる。
【0119】
[0119]1つ又は複数の出力デバイス640が、図示される例のインターフェース回路630にさらに接続されることがある。出力デバイス640は、例えば、ディスプレイデバイス(例えば、発光ダイオード(LED)、有機発光ダイオード(OLED)、液晶ディスプレイ、ブラウン管ディスプレイ(CRT)、タッチスクリーン、触覚的出力デバイス、プリンタ、及び/又はスピーカ)によって実装することができる。したがって、図示される例のインターフェース回路630は、典型的にはグラフィックドライバカード、グラフィックドライバチップ、及び/又はグラフィックドライバプロセッサを含む。
【0120】
[0120]図示される例のインターフェース回路630は、ネットワーク645(例えば、イーサネット接続、デジタル加入者回線(DSL)、電話回線、同軸ケーブル、セルラー方式電話システムなど)を介して外部機器(例えば、あらゆる種類のコンピューティングデバイス)とのデータのやり取りを容易にするための送信機、受信機、送受信機、モデム、及び/又はネットワークインターフェースカードなどの通信デバイスをさらに含む。
【0121】
[0121]図示される例のプロセッサプラットフォーム600は、ソフトウェア及び/又はデータを記憶するための1つ又は複数のマスストレージデバイス650をさらに含む。そのようなマスストレージデバイス650の例としては、フロッピーディスクドライブ、ハードドライブディスク、コンパクトディスクドライブ、Blu-rayディスクドライブ、RAIDシステム、及びデジタル多用途ディスク(DVD)ドライブが挙げられる。
【0122】
[0122]
図5のコードされた命令655は、マスストレージデバイス655、揮発性メモリ615、非揮発性メモリ620、及び/又はCD若しくはDVDなどの着脱可能な有形コンピュータ可読記憶媒体に記憶することができる。
【0123】
[0123]上記から、タイムスタンプトランジションウインドウの分解能を改善させる又は向上させる例示の方法、装置、及び製造品が開示されてきたことを理解されたい。メディア信号は、ウォータマークに関連付けられるメディア信号の部分の、放送の時間を示すタイムスタンプを有するウォータマークを含む。メディアコンテンツの提供者及び広告主は、いつ彼らのメディアが放送されたかを正確に知りたがっており、ウォータマークのタイムスタンプは、この情報を与えるために使用される。
【0124】
[0124]一部の従来のウォータマーキングのソリューションでは、トランジションウインドウよりも小さい時間スロット内では、メディア放送の正確な放送時間は検出されないままとなる。例えば、1分のトランジションウインドウは、20秒の持続時間の広告がいつ放送されたかを正確には識別しない。1分の長さのコマーシャル時間の最初の20秒の広告スポットに対して支払いをした広告主は、彼らの広告がコマーシャル時間の最初の20秒の間に実際に放送されたかどうかを知りたいであろう。この正確さのレベルは、タイムスタンプトランジションウインドウが大きすぎる場合には、提供することができない。本明細書において開示される例は、従来技術の制限を克服するべくタイムスタンプトランジション分解能を改善する。一部の例では、分解能は5秒まで改善される。改善された分解能によって、メディア信号のそれぞれの瞬間の正確な放送時間を、分解能しきい値(例えば、5秒)まで正確に突きとめることができる。この改善は発展されており、さらなるウォータマークの放送、さらなるウォータマークを捕捉するための向上された検出技法、又はメディア信号のさらに有限なセグメント化を必要とすることなく使用可能である。
【0125】
[0125]本明細書において、特定の例示の方法、装置、及び製造品を開示してきたが、本特許の包含の範囲はそれに限定されない。反対に、本特許は、本特許の請求項の範囲内に適正に入るすべての方法、装置、及び製造品を包含する。
[項目1]
ウォータマークを検出するためのウォータマーク検出器と、
前記ウォータマークのそれぞれのタイムスタンプをデコードするためのデコーダと、
タイムスタンプトランジション分解能エンハンサであって、
前記タイムスタンプのうち第1のタイムスタンプ、及び前記タイムスタンプのうち第2のタイムスタンプに基づいて第1の期間と第2の期間との間のトランジションを示す第1のトランジションウインドウを推定し、
前記第1のトランジションウインドウがしきい値を満足しない場合、前記第2のタイムスタンプ及び前記タイムスタンプのうち第3のタイムスタンプに基づいて前記第2の期間と第3の期間との間のトランジションを示す第2のトランジションウインドウを推定し、
前記第1のトランジションウインドウと前記第2のトランジションウインドウとの交点に基づいて第1のマッピングされたトランジションウインドウを決定し、
前記第1のマッピングされたトランジションウインドウを後続の期間のための基準時間トランジションウインドウとして設定する、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサと
を備えるシステム。
[項目2]
前記タイムスタンプトランジション分解能エンハンサが、前記第1のトランジションウインドウが前記しきい値を満足する場合、前記第1のトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定する、項目1に記載のシステム。
[項目3]
前記タイムスタンプトランジション分解能エンハンサが、前記第1のマッピングされたトランジションウインドウが前記しきい値を満足する場合、前記第1のマッピングされたトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定する、項目1に記載のシステム。
[項目4]
前記タイムスタンプトランジション分解能エンハンサが、
前記第1のマッピングされたトランジションウインドウが前記しきい値を満足しない場合、前記第3のタイムスタンプ及び前記タイムスタンプのうち第4のタイムスタンプに基づいて時間の前記第3の期間と第4の期間との間のトランジションを示す第3のトランジションウインドウを推定し、
前記第1のマッピングされたトランジションウインドウと前記第3のトランジションウインドウとの交点に基づいて第2のマッピングされたトランジションウインドウを決定し、
前記第2のマッピングされたトランジションウインドウを前記基準時間トランジションウインドウとして設定する、項目1に記載のシステム。
[項目5]
前記タイムスタンプトランジション分解能エンハンサが、前記第2のマッピングされたトランジションウインドウが前記しきい値を満足する場合、前記第2のマッピングされたトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定する、項目4に記載のシステム。
[項目6]
前記タイムスタンプトランジション分解能エンハンサが、
前記しきい値を満足する前記第1のトランジションウインドウ又は前記第1のマッピングされたトランジションウインドウの少なくとも1つに基づいて確立された時間トランジションを設定し、
前記確立された時間トランジションに基づいて前記メディア信号における時間トランジションを逆方向にマッピングする、項目1に記載のシステム。
[項目7]
前記期間のそれぞれが、分の持続時間を有し、前記しきい値が約5秒である、項目1に記載のシステム。
[項目8]
前記第1のトランジションウインドウが、第1のウォータマークの第1のタイムスタンプが第2のウォータマークの第2のタイムスタンプとは異なる場合に識別される、項目1に記載のシステム。
[項目9]
プロセッサで命令を実行することによって、第1のウォータマークの第1のタイムスタンプ、及び第2のウォータマークの第2のタイムスタンプに基づいて第1の期間と第2の期間との間のトランジションを示す第1のトランジションウインドウを推定するステップと、
プロセッサで命令を実行することによって、前記第1のトランジションウインドウがしきい値を満足しない場合、前記第2のタイムスタンプ及び第3のタイムスタンプに基づいて前記第2の期間と第3の期間との間のトランジションを示す第2のトランジションウインドウを推定するステップと、
プロセッサで命令を実行することによって、前記第1のトランジションウインドウと前記第2のトランジションウインドウとの交点に基づいて第1のマッピングされたトランジションウインドウを決定するステップと、
プロセッサで命令を実行することによって、前記第1のマッピングされたトランジションウインドウを後続の期間のための基準時間トランジションウインドウとして設定するステップと
を含む、方法。
[項目10]
プロセッサで命令を実行することによって、前記第1のトランジションウインドウが前記しきい値を満足する場合、前記第1のトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定するステップをさらに含む、項目9に記載の方法。
[項目11]
プロセッサで命令を実行することによって、前記第1のマッピングされたトランジションウインドウが前記しきい値を満足する場合、前記第1のマッピングされたトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定するステップをさらに含む、項目9に記載の方法。
[項目12]
プロセッサで命令を実行することによって、前記第1のマッピングされたトランジションウインドウが前記しきい値を満足しない場合、前記第3のタイムスタンプ及び第4のタイムスタンプに基づいて時間の前記第3の期間と第4の期間との間のトランジションを示す第3のトランジションウインドウを推定するステップと、
プロセッサで命令を実行することによって、前記第1のマッピングされたトランジションウインドウと前記第3のトランジションウインドウとの交点に基づいて第2のマッピングされたトランジションウインドウを決定するステップと、
プロセッサで命令を実行することによって、前記第2のマッピングされたトランジションウインドウを前記基準時間トランジションウインドウとして設定するステップとをさらに含む、項目9に記載の方法。
[項目13]
プロセッサで命令を実行することによって、前記第2のマッピングされたトランジションウインドウが前記しきい値を満足する場合、前記第2のマッピングされたトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定するステップをさらに含む、項目12に記載の方法。
[項目14]
プロセッサで命令を実行することによって、前記しきい値を満足する前記第1のトランジションウインドウ又は前記第1のマッピングされたトランジションウインドウの少なくとも1つに基づいて確立された時間トランジションを設定するステップと、
プロセッサで命令を実行することによって、前記確立された時間トランジションに基づいて前記メディア信号における時間トランジションを逆方向にマッピングするステップとをさらに含む、項目15に記載の方法。
[項目15]
前記期間のそれぞれが、分の持続時間を有し、前記しきい値が約5秒である、項目10に記載の方法。
[項目16]
プロセッサで命令を実行することによって、第1のウォータマークの第1のタイムスタンプと第2のウォータマークの第2のタイムスタンプとを比較するステップと、
プロセッサで命令を実行することによって、前記第1のタイムスタンプと前記第2のタイムスタンプとが異なる場合に前記第1のトランジションウインドウを識別するステップとをさらに含む、項目10に記載の方法。
[項目17]
機械可読命令を含む持続性の機械可読の記憶媒体であって、
前記機械可読命令が実行されると機械に少なくとも、
第1のウォータマークの第1のタイムスタンプ、及び第2のウォータマークの第2のタイムスタンプに基づいて第1の期間と第2の期間との間のトランジションを示す第1のトランジションウインドウを推定することと、
前記第1のトランジションウインドウがしきい値を満足しない場合、前記第2のタイムスタンプ及び第3のタイムスタンプに基づいて前記第2の期間と第3の期間との間のトランジションを示す第2のトランジションウインドウを推定することと
前記第1のトランジションウインドウと前記第2のトランジションウインドウとの交点に基づいて第1のマッピングされたトランジションウインドウを決定することと、
前記第1のマッピングされたトランジションウインドウを後続の期間のための基準時間トランジションウインドウとして設定することと
を行わせる、記憶媒体。
[項目18]
前記命令が前記機械に、前記第1のトランジションウインドウが前記しきい値を満足する場合、前記第1のトランジションウインドウを確立された時間トランジションとしてさらに設定させる、項目17に記載の記憶媒体。
[項目19]
前記命令が前記機械に、前記第1のマッピングされたトランジションウインドウが前記しきい値を満足する場合、前記第1のマッピングされたトランジションウインドウを確立された時間トランジションとしてさらに設定させる、項目17に記載の記憶媒体。
[項目20]
前記命令が前記機械に、
前記第1のマッピングされたトランジションウインドウが前記しきい値を満足しない場合、前記第3のタイムスタンプ及び第4のタイムスタンプに基づいて時間の前記第3の期間と第4の期間との間のトランジションを示す第3のトランジションウインドウを推定することと、
前記第1のマッピングされたトランジションウインドウと前記第3のトランジションウインドウとの交点に基づいて第2のマッピングされたトランジションウインドウを決定することと、
前記第2のマッピングされたトランジションウインドウを前記基準時間トランジションウインドウとして設定することと
をさらに行わせる、項目17に記載の記憶媒体。
[項目21]
前記命令が前記機械に、前記第2のマッピングされたトランジションウインドウが前記しきい値を満足する場合、前記第2のマッピングされたトランジションウインドウを確立された時間トランジションとしてさらに設定させる、項目20に記載の記憶媒体。
[項目22]
前記命令が前記機械に、
前記しきい値を満足する前記第1のトランジションウインドウ又は前記第1のマッピングされたトランジションウインドウの少なくとも1つに基づいて確立された時間トランジションを設定することと、
前記確立された時間トランジションに基づいて前記メディア信号における時間トランジションを逆方向にマッピングすることと
をさらに行わせる、項目17に記載の記憶媒体。
[項目23]
前記期間のそれぞれが、分の持続時間を有し、前記しきい値が約5秒である、項目17に記載の記憶媒体。
[項目24]
前記命令が前記機械に、第1のウォータマークの第1のタイムスタンプが第2のウォータマークの第2のタイムスタンプとは異なる場合に前記第1のトランジションウインドウをさらに識別させる、項目17に記載の記憶媒体。
[項目25]
ウォータマークを検出する手段と、
前記ウォータマークのそれぞれのタイムスタンプをデコードする手段と、
前記タイムスタンプのうち第1のタイムスタンプ、及び前記タイムスタンプのうち第2のタイムスタンプに基づいて第1の期間と第2の期間との間のトランジションを示す第1のトランジションウインドウを推定することと、
前記第1のトランジションウインドウがしきい値を満足しない場合、前記第2のタイムスタンプ及び前記タイムスタンプのうち第3のタイムスタンプに基づいて前記第2の期間と第3の期間との間のトランジションを示す第2のトランジションウインドウを推定すること
によって、トランジションウインドウを推定する手段と、
前記第1のトランジションウインドウと前記第2のトランジションウインドウとの交点に基づいて第1のマッピングされたトランジションウインドウを決定する手段と、
前記第1のマッピングされたトランジションウインドウを後続の期間のための基準時間トランジションウインドウとして設定する手段と
を含む、システム。
[項目26]
設定する前記手段が、前記第1のトランジションウインドウが前記しきい値を満足する場合、前記第1のトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定する、項目25に記載のシステム。
[項目27]
設定する前記手段が、前記第1のマッピングされたトランジションウインドウが前記しきい値を満足する場合、前記第1のマッピングされたトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定する、項目25に記載のシステム。
[項目28]
前記第1のマッピングされたトランジションウインドウが前記しきい値を満足しない場合、
推定する前記手段は、前記第3のタイムスタンプ及び前記タイムスタンプのうち第4のタイムスタンプに基づいて時間の前記第3の期間と第4の期間との間のトランジションを示す第3のトランジションウインドウを推定し、
決定する前記手段は、前記第1のマッピングされたトランジションウインドウと前記第3のトランジションウインドウとの交点に基づいて第2のマッピングされたトランジションウインドウを決定し、
設定する前記手段は、前記第2のマッピングされたトランジションウインドウを前記基準時間トランジションウインドウとして設定する、項目25に記載のシステム。
[項目29]
設定する前記手段が、前記第2のマッピングされたトランジションウインドウが前記しきい値を満足する場合、前記第2のマッピングされたトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定する、項目28に記載のシステム。
[項目30]
設定する前記手段が、
前記しきい値を満足する前記第1のトランジションウインドウ又は前記第1のマッピングされたトランジションウインドウの少なくとも1つに基づいて確立された時間トランジションを設定し、
前記確立された時間トランジションに基づいて前記メディア信号における時間トランジションを逆方向にマッピングする、項目25に記載のシステム。
[項目31]
前記期間のそれぞれが、分の持続時間を有し、前記しきい値が約5秒である、項目25に記載のシステム。
[項目32]
推定する前記手段が、第1のウォータマークの第1のタイムスタンプが第2のウォータマークの第2のタイムスタンプとは異なる場合に前記第1のトランジションウインドウを識別する、項目25に記載のシステム。
[項目33]
ウォータマークを検出するためのウォータマーク検出器と、
前記ウォータマークのそれぞれのタイムスタンプをデコードするためのデコーダと
(a)2つの期間の間で粗いトランジションウインドウを推定することと、
(b)以前のトランジションウインドウの推定を(a)の前記推定にマッピングすることと、
(c)(a)と(b)との前記推定の重複に基づいて細かいトランジションウインドウ推定へ狭めることと、
(d)(c)の前記推定をしきい値と比較することと、
(e)(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定が前記しきい値を満足するまで、(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定を(b)の前記以前のトランジションウインドウ推定として使用して、連続する期間に(a)から(d)までを反復することと、
(f)(c)の前記推定が前記しきい値を満足する場合、前記細かいトランジションウインドウ推定を期間同士の間の確立されたトランジションの瞬間として確立すること
によって、前記タイムスタンプに基づいて前記ウォータマークを含むメディアの期間同士の間でトランジションの瞬間を決定するためのタイムスタンプトランジション分解能エンハンサと
を備えるシステム。
[項目34]
前記タイムスタンプトランジション分解能エンハンサが、前記確立されたトランジションの瞬間に基づいて、前記メディア信号の期間同士の間のトランジションの前記瞬間を識別する、項目33に記載のシステム。
[項目35]
前記期間が前記メディア信号の連続する分に対応し、前記しきい値が約5秒である、項目33に記載のシステム。
[項目36]
プロセッサで命令を実行することによって、ウォータマークを検出するステップと、
プロセッサで命令を実行することによって、前記ウォータマークのそれぞれのタイムスタンプをデコードするステップと、
プロセッサで命令を実行することによって、
(a)2つの期間の間で粗いトランジションウインドウを推定することと、
(b)以前のトランジションウインドウの推定を(a)の前記推定にマッピングすることと、
(c)(a)と(b)との前記推定の重複に基づいて細かいトランジションウインドウ推定へ狭めることと、
(d)(c)の前記推定をしきい値と比較することと、
(e)(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定が前記しきい値を満足するまで、(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定を(b)の前記以前のトランジションウインドウ推定として使用して、連続する期間に(a)から(d)までを反復することと、
(f)(c)の前記推定が前記しきい値を満足する場合、前記細かいトランジションウインドウ推定をウインドウ同士の間の確立されたトランジションの瞬間として確立すること
によって、前記タイムスタンプに基づいて前記ウォータマークを含むメディアの期間同士の間でトランジションの瞬間を決定するステップと
を含む、方法。
[項目37]
プロセッサで命令を実行することによって、前記確立されたトランジションの瞬間に基づいて、前記メディア信号の期間同士の間のトランジションの前記瞬間を識別するステップをさらに含む、項目36に記載の方法。
[項目38]
前記期間が前記メディア信号の連続する分に対応し、前記しきい値が約5秒である、項目36に記載の方法。
[項目39]
機械可読命令を含む記憶媒体であって、
前記機械可読命令が、実行されると機械に少なくとも
ウォータマークを検出することと、
前記ウォータマークのそれぞれのタイムスタンプをデコードすることと、
(a)2つの期間の間で粗いトランジションウインドウを推定することと、
(b)以前のトランジションウインドウの推定を(a)の前記推定にマッピングすることと、
(c)(a)と(b)との前記推定の重複に基づいて細かいトランジションウインドウ推定へ狭めることと、
(d)(c)の前記推定をしきい値と比較することと、
(e)(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定が前記しきい値を満足するまで、(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定を(b)の前記以前のトランジションウインドウ推定として使用して、連続する期間に(a)から(d)までを反復することと、
(f)(c)の前記推定が前記しきい値を満足する場合、前記細かいトランジションウインドウ推定をウインドウ同士の間の確立されたトランジションの瞬間として確立すること
によって、前記タイムスタンプに基づいて前記ウォータマークを含むメディアの期間同士の間でトランジションの瞬間を決定することと
を行わせる、記憶媒体。
[項目40]
前記命令が前記機械に、前記確立されたトランジションの瞬間に基づいて、前記メディア信号の期間同士の間のトランジションの前記瞬間をさらに識別させる、項目39に記載の記憶媒体。
[項目41]
前記期間が前記メディア信号の連続する分に対応し、前記しきい値が約5秒である、項目39に記載の記憶媒体。
[項目42]
ウォータマークを検出する手段と、
前記ウォータマークのそれぞれのタイムスタンプをデコードする手段と、
(a)2つの期間の間で粗いトランジションウインドウを推定することと、
(b)以前のトランジションウインドウの推定を(a)の前記推定にマッピングすることと、
(c)(a)と(b)との前記推定の重複に基づいて細かいトランジションウインドウ推定へ狭めることと、
(d)(c)の前記推定をしきい値と比較することと、
(e)(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定が前記しきい値を満足するまで、(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定を(b)の前記以前のトランジションウインドウ推定として使用して、連続する期間に(a)から(d)までを反復することと、
(f)(c)の前記推定が前記しきい値を満足する場合、前記細かいトランジションウインドウ推定を期間同士の間の確立されたトランジションの瞬間として確立すること
によって、前記タイムスタンプに基づいて前記ウォータマークを含むメディアの期間同士の間でトランジションの瞬間を決定する手段と
を含むシステム。
[項目43]
決定する前記手段が、前記確立されたトランジションの瞬間に基づいて、前記メディア信号の期間同士の間のトランジションの前記瞬間を識別する、項目42に記載のシステム。
[項目44]
前記期間が前記メディア信号の連続する分に対応し、前記しきい値が約5秒である、項目42に記載のシステム。
[発明の条項]
[条項1]
メディア内のウォータマークを検出するためのウォータマーク検出器と、
前記ウォータマークのそれぞれのタイムスタンプをデコードするためのデコーダと、
タイムスタンプトランジション分解能エンハンサであって、
前記タイムスタンプのうち第1のタイムスタンプ、及び前記タイムスタンプのうち第2のタイムスタンプに基づいて第1の期間と第2の期間との間のトランジションを示す第1のトランジションウインドウを推定し、
前記第1のトランジションウインドウがしきい値を満足しない場合、前記第2のタイムスタンプ及び前記タイムスタンプのうち第3のタイムスタンプに基づいて前記第2の期間と第3の期間との間のトランジションを示す第2のトランジションウインドウを推定し、
前記第1のトランジションウインドウと前記第2のトランジションウインドウとの交点に基づいて第1のマッピングされたトランジションウインドウを決定し、
前記第1のマッピングされたトランジションウインドウを後続の期間のための基準時間トランジションウインドウとして設定する、タイムスタンプトランジション分解能エンハンサと
を備えるシステム。
[条項2]
前記タイムスタンプトランジション分解能エンハンサが、前記第1のトランジションウインドウが前記しきい値を満足する場合、前記第1のトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定する、条項1に記載のシステム。
[条項3]
前記タイムスタンプトランジション分解能エンハンサが、前記第1のマッピングされたトランジションウインドウが前記しきい値を満足する場合、前記第1のマッピングされたトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定する、条項1に記載のシステム。
[条項4]
前記タイムスタンプトランジション分解能エンハンサが、
前記第1のマッピングされたトランジションウインドウが前記しきい値を満足しない場合、前記第3のタイムスタンプ及び前記タイムスタンプのうち第4のタイムスタンプに基づいて時間の前記第3の期間と第4の期間との間のトランジションを示す第3のトランジションウインドウを推定し、
前記第1のマッピングされたトランジションウインドウと前記第3のトランジションウインドウとの交点に基づいて第2のマッピングされたトランジションウインドウを決定し、
前記第2のマッピングされたトランジションウインドウを前記基準時間トランジションウインドウとして設定する、条項1に記載のシステム。
[条項5]
前記タイムスタンプトランジション分解能エンハンサが、前記第2のマッピングされたトランジションウインドウが前記しきい値を満足する場合、前記第2のマッピングされたトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定する、条項4に記載のシステム。
[条項6]
前記タイムスタンプトランジション分解能エンハンサが、
前記しきい値を満足する前記第1のトランジションウインドウ又は前記第1のマッピングされたトランジションウインドウの少なくとも1つに基づいて確立された時間トランジションを設定し、
前記確立された時間トランジションに基づいて前記メディアにおける時間トランジションを逆方向にマッピングする、条項1に記載のシステム。
[条項7]
前記期間のそれぞれが、分の持続時間を有し、前記しきい値が4.8秒~5.2秒の範囲内である、条項1~6のいずれか一項に記載のシステム。
[条項8]
前記第1のトランジションウインドウが、第1のウォータマークの第1のタイムスタンプが第2のウォータマークの第2のタイムスタンプとは異なる場合に識別される、条項1~6のいずれか一項に記載のシステム。
[条項9]
1つ以上のプロセッサ及び/又は1つ以上のハードウェア回路によって実行される方法であって、
メディア内で検出された第1のウォータマークの第1のタイムスタンプ、及び前記メディア内で検出された第2のウォータマークの第2のタイムスタンプに基づいて第1の期間と第2の期間との間のトランジションを示す第1のトランジションウインドウを推定するステップと、
前記第1のトランジションウインドウがしきい値を満足しない場合、前記第2のタイムスタンプ及び第3のタイムスタンプに基づいて前記第2の期間と第3の期間との間のトランジションを示す第2のトランジションウインドウを推定するステップと、
前記第1のトランジションウインドウと前記第2のトランジションウインドウとの交点に基づいて第1のマッピングされたトランジションウインドウを決定するステップと、
前記第1のマッピングされたトランジションウインドウを後続の期間のための基準時間トランジションウインドウとして設定するステップと
を含む、方法。
[条項10]
前記第1のトランジションウインドウが前記しきい値を満足する場合、前記第1のトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定するステップをさらに含む、条項9に記載の方法。
[条項11]
前記第1のマッピングされたトランジションウインドウが前記しきい値を満足する場合、前記第1のマッピングされたトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定するステップをさらに含む、条項9に記載の方法。
[条項12]
前記第1のマッピングされたトランジションウインドウが前記しきい値を満足しない場合、前記第3のタイムスタンプ及び第4のタイムスタンプに基づいて時間の前記第3の期間と第4の期間との間のトランジションを示す第3のトランジションウインドウを推定するステップと、
前記第1のマッピングされたトランジションウインドウと前記第3のトランジションウインドウとの交点に基づいて第2のマッピングされたトランジションウインドウを決定するステップと、
前記第2のマッピングされたトランジションウインドウを前記基準時間トランジションウインドウとして設定するステップとをさらに含む、条項9に記載の方法。
[条項13]
前記第2のマッピングされたトランジションウインドウが前記しきい値を満足する場合、前記第2のマッピングされたトランジションウインドウを確立された時間トランジションとして設定するステップをさらに含む、条項12に記載の方法。
[条項14]
前記しきい値を満足する前記第1のトランジションウインドウ又は前記第1のマッピングされたトランジションウインドウの少なくとも1つに基づいて確立された時間トランジションを設定するステップと、
前記確立された時間トランジションに基づいて前記メディアにおける時間トランジションを逆方向にマッピングするステップと
をさらに含む、条項9に記載の方法。
[条項15]
前記期間のそれぞれが、分の持続時間を有し、前記しきい値が4.8秒~5.2秒の範囲内である、条項9~14のいずれか一項に記載の方法。
[条項16]
第1のウォータマークの第1のタイムスタンプと第2のウォータマークの第2のタイムスタンプとを比較するステップと、
前記第1のタイムスタンプと前記第2のタイムスタンプとが異なる場合に前記第1のトランジションウインドウを識別するステップとをさらに含む、条項9~14のいずれか一項に記載の方法。
[条項17]
機械可読命令を含む機械可読の記憶媒体であって、
前記機械可読命令が機械により実行されると前記機械に条項9~16のいずれか一項に記載の方法を少なくとも行わせる、記憶媒体。
[条項18]
ウォータマークを検出するためのウォータマーク検出器と、
前記ウォータマークのそれぞれのタイムスタンプをデコードするためのデコーダと
(a)2つの期間の間で粗いトランジションウインドウを推定することと、
(b)以前のトランジションウインドウ推定を(a)の前記推定にマッピングすることと、
(c)(a)と(b)との前記推定の重複に基づいて細かいトランジションウインドウ推定へ狭めることと、
(d)(c)の前記推定をしきい値と比較することと、
(e)(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定が前記しきい値を満足するまで、(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定を(b)の前記以前のトランジションウインドウ推定として使用して、連続する期間に(a)から(d)までを反復することと、
(f)(c)の前記推定が前記しきい値を満足する場合、前記細かいトランジションウインドウ推定を期間同士の間の確立されたトランジションの瞬間として確立すること
によって、前記タイムスタンプに基づいて前記ウォータマークを含むメディアの期間同士の間でトランジションの瞬間を決定するためのタイムスタンプトランジション分解能エンハンサと
を備えるシステム。
[条項19]
前記タイムスタンプトランジション分解能エンハンサが、前記確立されたトランジションの瞬間に基づいて、前記メディアの期間同士の間のトランジションの前記瞬間を識別する、条項18に記載のシステム。
[条項20]
前記期間が前記メディアの連続する分に対応し、前記しきい値が4.8秒~5.2秒の範囲内である、条項18又は19に記載のシステム。
[条項21]
1つ以上のプロセッサ及び/又は1つ以上のハードウェア回路によって実行される方法であって、
ウォータマークを検出するステップと、
前記ウォータマークのそれぞれのタイムスタンプをデコードするステップと、
(a)2つの期間の間で粗いトランジションウインドウを推定することと、
(b)以前のトランジションウインドウ推定を(a)の前記推定にマッピングすることと、
(c)(a)と(b)との前記推定の重複に基づいて細かいトランジションウインドウ推定へ狭めることと、
(d)(c)の前記推定をしきい値と比較することと、
(e)(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定が前記しきい値を満足するまで、(c)の前記細かいトランジションウインドウ推定を(b)の前記以前のトランジションウインドウ推定として使用して、連続する期間に(a)から(d)までを反復することと、
(f)(c)の前記推定が前記しきい値を満足する場合、前記細かいトランジションウインドウ推定をウインドウ同士の間の確立されたトランジションの瞬間として確立すること
によって、前記タイムスタンプに基づいて前記ウォータマークを含むメディアの期間同士の間でトランジションの瞬間を決定するステップと
を含む、方法。
[条項22]
前記確立されたトランジションの瞬間に基づいて、前記メディアの期間同士の間のトランジションの前記瞬間を識別するステップをさらに含む、条項21に記載の方法。
[条項23]
前記期間が前記メディアの連続する分に対応し、前記しきい値が4.8秒~5.2秒の範囲内である、条項21又は22に記載の方法。
[条項24]
機械可読命令を含む機械可読の記憶媒体であって、
前記機械可読命令が、機械により実行されると前記機械に条項21~23のいずれか一項の方法を少なくとも行わせる、記憶媒体。