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特許7362921電動工具用の挿入可能なワイヤレス通信デバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-06
(45)【発行日】2023-10-17
(54)【発明の名称】電動工具用の挿入可能なワイヤレス通信デバイス
(51)【国際特許分類】
   B25F 5/00 20060101AFI20231010BHJP
   B25F 5/02 20060101ALI20231010BHJP
   H04B 1/3827 20150101ALI20231010BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20231010BHJP
【FI】
B25F5/00 C
B25F5/02
H04B1/3827 110
H05K5/02 H
【請求項の数】 42
(21)【出願番号】P 2022527194
(86)(22)【出願日】2020-11-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-19
(86)【国際出願番号】 US2020061544
(87)【国際公開番号】W WO2021102285
(87)【国際公開日】2021-05-27
【審査請求日】2022-06-22
(31)【優先権主張番号】63/047,447
(32)【優先日】2020-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/047,449
(32)【優先日】2020-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/938,516
(32)【優先日】2019-11-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598073073
【氏名又は名称】ミルウォーキー エレクトリック ツール コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】リエナウ、ジョン、ビー.
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィス、アンソニー、エム.
(72)【発明者】
【氏名】ダンカン、イアン、エー.
(72)【発明者】
【氏名】ゴードン、ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】マトソン、ステファン
【審査官】城野 祐希
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-171523(JP,A)
【文献】特開2017-121681(JP,A)
【文献】特開2019-176728(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25F 5/00
B25F 5/02
H04B 1/3827
H05K 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動工具であって、
モータハウジング部、ハンドル部、及びバッテリパック受け部を有するハウジングと、
前記モータハウジング部内にあり、ロータ及びステータを有するモータであって、前記モータが、出力駆動デバイスを駆動するように構成される、前記モータと、
前記ハウジング内にあり、前記モータの動作を制御するように構成される、第1の電子プロセッサと、
前記ハウジングに位置するコンパートメントと、
前記ハウジングに位置し、第1のコネクタに電気的に連結された第1のプリント回路基板(PCB)と、
それぞれが第2のPCBに取り付けられた第2の電子プロセッサ及びアンテナを含む、挿入可能なワイヤレス通信デバイスであって、前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスが、前記コンパートメント内に受け入れられるように構成され、前記第1のコネクタに電気的且つ物理的に連結するように構成される第2のコネクタを含む、前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスと、
を備え、
前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスが、外部デバイスとワイヤレス通信するように構成され、
前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスが前記コンパートメント内に挿入されているときに、
前記第1のPCBの第1の導電層が前記アンテナの接地面の役割をするように、前記第1のPCBの前記第1の導電層が、前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタを介して前記アンテナに電気的に連結されるように構成され、並びに
前記第1の電子プロセッサが、前記第1の電子プロセッサと前記外部デバイスとの間で情報が伝送されることを可能にするために前記第2の電子プロセッサと通信するように構成される、電動工具。
【請求項2】
前記第2のPCBの第2の導電層が、前記アンテナに電気的に連結されるように構成され、
前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスが前記コンパートメント内に挿入されているときに、前記第1のPCB及び前記第2のPCBが略同一平面に広がるように構成され、前記第1の導電層及び前記第2の導電層が、組み合わせて前記アンテナの前記接地面の役割をするように構成される、請求項1に記載の電動工具。
【請求項3】
前記アンテナが、前記接地面と、前記第2のPCBに取り付けられた導体と、を含む、請求項1に記載の電動工具。
【請求項4】
前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスが、セルラーネットワークを経て前記アンテナを介して前記外部デバイスとワイヤレス通信するように構成される、請求項1に記載の電動工具。
【請求項5】
前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスが、無線通信送受信機及び全地球測位システム送受信機から構成される群のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の電動工具。
【請求項6】
前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスが、エネルギー貯蔵デバイスを含む、請求項1に記載の電動工具。
【請求項7】
前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスが前記コンパートメント内に挿入されているときに、前記第1のPCBが、前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタを介して前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスに電力を提供するように構成されるエネルギー貯蔵デバイスを含む、請求項1に記載の電動工具。
【請求項8】
前記コンパートメントが、前記モータハウジング部、前記ハンドル部、及び前記バッテリパック受け部から構成される群のうちの1つに位置する、請求項1に記載の電動工具。
【請求項9】
前記第1のPCBが、第2のアンテナに連結された第3の電子プロセッサを含み、
前記第1の電子プロセッサが、前記第1の電子プロセッサと前記外部デバイスとの間で前記第2のアンテナを介して第1の通信プロトコルにより情報が伝送されることを可能にするために前記第3の電子プロセッサに連結される、請求項1に記載の電動工具。
【請求項10】
前記第1の電子プロセッサが、前記第1の電子プロセッサと前記外部デバイスとの間で前記第2のPCBの前記アンテナを介して、前記第1の通信プロトコルとは異なる第2の通信プロトコルによって情報が伝送されることを可能にするために前記第2の電子プロセッサと通信するように構成される、請求項9に記載の電動工具。
【請求項11】
前記第1のPCBが前記コンパートメントに位置する、請求項1に記載の電動工具。
【請求項12】
前記第1の電子プロセッサが、前記第1のPCB上に取り付けられている、請求項1に記載の電動工具。
【請求項13】
前記第2のPCBの長さが、約32ミリメートルであり、前記第2のPCBの幅が、約30ミリメートルである、請求項1に記載の電動工具。
【請求項14】
前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスが前記コンパートメント内に挿入されないときに、前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスが、前記第2のPCBを完全に取り囲むように構成される外部ハウジングを含まない、請求項1に記載の電動工具。
【請求項15】
前記コンパートメント内に位置する封入容器をさらに含み、前記封入容器が、前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスを受け入れるように構成され、前記第1のPCBが、前記封入容器に位置する、請求項1に記載の電動工具。
【請求項16】
前記封入容器が、前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスが挿入されるように構成される、前記封入容器の第2の端とは反対側の前記封入容器の第1の端に位置するワイヤキャップを含む、請求項15に記載の電動工具。
【請求項17】
前記封入容器が、前記ワイヤキャップの第2の表面に垂直な前記封入容器の第1の表面上にワイヤ開口部を含む、請求項16に記載の電動工具。
【請求項18】
前記封入容器が、前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスを受け入れ、支持するように構成されるチャネルを含む、請求項15に記載の電動工具。
【請求項19】
前記第2のPCBが、前記封入容器から延びるように構成され、且つ前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスを前記封入容器から除去するために使用されるように構成される、突出タブを含む、請求項15に記載の電動工具。
【請求項20】
前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスが、前記第2のコネクタが位置する前記第2のPCBの第2の端とは反対側の前記第2のPCBの第1の端に位置する端部キャップを含み、前記第2のPCBの表面に垂直な方向の前記端部キャップの高さが、前記第2のPCBの前記表面に垂直な前記方向の前記アンテナの高さより高い、請求項1に記載の電動工具。
【請求項21】
前記第2のPCBが、前記端部キャップを通って延びるように構成され、前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスを前記コンパートメントから除去するために使用されるように構成される、突出タブを含む、請求項20に記載の電動工具。
【請求項22】
前記第2のPCBが、前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスを前記コンパートメントから除去するために使用されるように構成される、突出タブを含む、請求項1に記載の電動工具。
【請求項23】
前記第2のPCBの表面に垂直な方向の前記第2のコネクタの高さが、前記第2のPCBの前記表面に垂直な前記方向の前記アンテナの高さよりも高い、請求項1に記載の電動工具。
【請求項24】
前記コンパートメントの開口部を覆う前記電動工具の前記ハウジングに着脱可能に接続されるように構成されるカバーをさらに備える、請求項1に記載の電動工具。
【請求項25】
電動工具であって、
モータハウジング部、ハンドル部、及びバッテリパック受け部を有するハウジングと、
前記モータハウジング部内にあり、ロータ及びステータを有するモータであって、前記モータが、出力駆動デバイスを駆動するように構成される、前記モータと、
前記ハウジング内にあり、前記モータの動作を制御するように構成される、第1の電子プロセッサと、
前記ハウジングに位置するコンパートメントと、
前記ハウジングに位置し、第1のコネクタに電気的に連結された第1のプリント回路基板(PCB)と、
を備え、
前記コンパートメントが、第2の電子プロセッサ、第2のPCBに取り付けられたアンテナ、及び前記第1のコネクタに電気的且つ物理的に連結されるように構成される第2のコネクタを含む挿入可能なワイヤレス通信デバイスを受け入れるように構成され、
前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスが、外部デバイスとワイヤレス通信するように構成され、
前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスが前記コンパートメント内に挿入されているときに、
前記第1のPCBの第1の導電層が前記アンテナの接地面の役割をするように、前記第1のPCBの前記第1の導電層が、前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタを介して前記アンテナに電気的に連結されるように構成され、且つ
前記第1の電子プロセッサが、前記第1の電子プロセッサと前記外部デバイスとの間で情報が伝送されることを可能にするために前記第2の電子プロセッサと通信するように構成される、
電動工具。
【請求項26】
前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスをさらに備える、請求項25に記載の電動工具。
【請求項27】
前記第2のPCBの第2の導電層が、前記アンテナに電気的に連結されるように構成され、
前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスが前記コンパートメント内に挿入されているときに、前記第1のPCB及び前記第2のPCBが略同一平面に広がるように構成され、前記第1の導電層及び前記第2の導電層が、組み合わせて前記アンテナの前記接地面の役割をするように構成される、請求項25に記載の電動工具。
【請求項28】
電動工具デバイスであって、
ハウジングと、
前記ハウジング内の第1の電子プロセッサと、
前記ハウジングに位置するコンパートメントと、
前記ハウジングに位置する第1のプリント回路基板(PCB)と、
それぞれが第2のPCBに取り付けられた第2の電子プロセッサ及びアンテナを含む、挿入可能なワイヤレス通信デバイスであって、前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスが前記コンパートメント内に受け入れられるように構成される、前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスと、
を備え、
前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスが、外部デバイスとワイヤレス通信するように構成され、
前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスが前記コンパートメント内に挿入されているときに、前記第1のPCBの第1の導電層が前記アンテナの接地面の役割をするように、前記第1のPCBの前記第1の導電層が、前記アンテナに電気的に連結されるように構成される、
電動工具デバイス。
【請求項29】
前記電動工具デバイスが、電動工具、自立型作業用照明、電動工具バッテリパック、及び充電器から構成される群のうちの1つを含む、請求項28に記載の電動工具デバイス。
【請求項30】
前記第2のPCBの第2の導電層が、前記アンテナに電気的に連結されるように構成され、
前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスが前記コンパートメント内に挿入されているときに、前記第1のPCB及び前記第2のPCBが略同一平面に広がるように構成され、前記第1の導電層及び前記第2の導電層が、組み合わせて前記アンテナの前記接地面の役割をするように構成される、請求項28に記載の電動工具デバイス。
【請求項31】
前記アンテナが、前記接地面と、前記第2のPCBに取り付けられた導体と、を含む、請求項28に記載の電動工具デバイス。
【請求項32】
前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスが、セルラーネットワークを経て前記アンテナを介して前記外部デバイスとワイヤレス通信するように構成される、請求項28に記載の電動工具デバイス。
【請求項33】
前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスが、無線通信送受信機及び全地球測位システム送受信機から構成される群のうちの少なくとも1つを含む、請求項28に記載の電動工具デバイス。
【請求項34】
前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスが、エネルギー貯蔵デバイスを含む、請求項28に記載の電動工具デバイス。
【請求項35】
前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスが前記コンパートメント内に挿入されているときに、前記第1のPCBが、前記挿入可能なワイヤレス通信デバイスに電力を提供するように構成されるエネルギー貯蔵デバイスを含む、請求項28に記載の電動工具デバイス。
【請求項36】
前記コンパートメントが、前記モータハウジング部、前記ハンドル部、及び前記バッテリパック受け部から構成される群のうちの1つに位置する、請求項25に記載の電動工具デバイス。
【請求項37】
ワイヤレス通信システムであって、
送信デバイスハウジングを物体に固定するように構成される固定要素を含む、前記送信デバイスハウジングと、
前記送信デバイスハウジング内の電源と、
前記送信デバイスハウジングに位置するコンパートメントと、
それぞれが第1のプリント回路基板(PCB)に取り付けられた第1の電子プロセッサ及び第1のアンテナを含む、第1の挿入可能なワイヤレス通信デバイスであって、前記第1の挿入可能なワイヤレス通信デバイスが前記コンパートメント内に受け入れられるように構成され、
前記第1の挿入可能なワイヤレス通信デバイスが、前記第1の挿入可能なワイヤレス通信デバイスが前記コンパートメント内に挿入されているときに前記電源から電力を受けるように構成され、
前記第1の挿入可能なワイヤレス通信デバイスが、第1の通信プロトコルによって第1の外部デバイスとワイヤレス通信するように構成される、
前記第1の挿入可能なワイヤレス通信デバイスと、
それぞれが第2のPCBに取り付けられた第2の電子プロセッサ及び第2のアンテナを含む、第2の挿入可能なワイヤレス通信デバイスであって、前記第2の挿入可能なワイヤレス通信デバイスが前記コンパートメント内に受け入れられるように構成され、
前記第2の挿入可能なワイヤレス通信デバイスが、前記第2の挿入可能なワイヤレス通信デバイスが前記コンパートメント内に挿入されているときに前記電源から電力を受けるように構成され、
前記第2の挿入可能なワイヤレス通信デバイスが、前記第1の通信プロトコルとは異なる第2の通信プロトコルによって、第2の外部デバイスとワイヤレス通信するように構成される、
前記第2の挿入可能なワイヤレス通信デバイスと、
を備える、ワイヤレス通信システム。
【請求項38】
前記第1の通信プロトコルが、短距離無線通信を含み、前記第2の通信プロトコルが、セルラーネットワークを経た長距離無線通信を含む、請求項37に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項39】
前記第2の挿入可能なワイヤレス通信デバイスが、前記第1の通信プロトコルによって前記第1の外部デバイスとワイヤレス通信するように構成される、請求項37に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項40】
前記送信デバイスハウジング内に位置する第3のPCBをさらに備え、
前記第1の挿入可能なワイヤレス通信デバイス及び前記第2の挿入可能なワイヤレス通信デバイスのうちの1つが前記コンパートメント内に挿入されているときに、前記第3のPCBの第1の導電層が、前記第1のアンテナ又は前記第2のアンテナのうちの1つの接地面の役割をするように、前記第3のPCBの前記第1の導電層が、前記第1のアンテナ又は前記第2のアンテナのうちの1つに電気的に連結されるように構成される、請求項37に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項41】
前記第1のPCBの第2の導電層が、前記第1のアンテナに電気的に連結されるように構成され、前記第2のPCBの第3の導電層が、前記第2のアンテナに電気的に連結されるように構成され、
前記第1の挿入可能なワイヤレス通信デバイス及び前記第2の挿入可能なワイヤレス通信デバイスのうちの1つが前記コンパートメント内に挿入されているとき、前記第3のPCB及び前記第1のPCB又は前記第2のPCBのうちの1つが、略同一平面に広がるように構成され、前記第3のPCBの前記第1の導電層が、前記第1のPCB及び前記第2のPCBのうちの1つと組み合わせて、前記第1のアンテナ又は前記第2のアンテナのうちの1つの前記接地面の役割をするように構成される、請求項40に記載のワイヤレス通信システム。
【請求項42】
前記電源が前記第3のPCB上に位置する、請求項40に記載のワイヤレス通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年11月21日に出願された米国仮出願第62/938,516号明細書、2020年7月2日に出願された米国仮出願第63/047,447号明細書、及び2020年7月2日に出願された米国仮出願第63/047,449号明細書の優先権を主張し、それら全ての内容全体が参照により組み込まれる。
【0002】
本明細書に記載される実施形態は、別のデバイスを受け入れるためのコンパートメントを有するホストデバイス(例えば、電動工具デバイス)に関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
一実施形態は、モータハウジング部、ハンドル部、及びバッテリパック受け部を有するハウジングを含み得る、電動工具を含む。電動工具は、モータハウジング部内にあり、且つロータ及びステータを有する、モータも含み得る。モータは、出力駆動デバイスを駆動するように構成され得る。電動工具は、ハウジング内にあり、且つモータの動作を制御するように構成される、第1の電子プロセッサも含み得る。電動工具は、ハウジングに位置するコンパートメント、及びハウジングに位置し、且つ第1のコネクタに電気的に連結される第1のプリント回路基板(PCB)も含み得る。電動工具は、それぞれが第2のPCBに取り付けられた第2の電子プロセッサ及びアンテナを含む、挿入可能なワイヤレス通信デバイスも含み得る。挿入可能なワイヤレス通信デバイスは、コンパートメント内に受け入れられるように構成され、第1のコネクタに電気的且つ物理的に連結するように構成される第2のコネクタを含み得る。挿入可能なワイヤレス通信デバイスは、外部デバイスとワイヤレス通信するように構成され得る。挿入可能なワイヤレス通信デバイスがコンパートメント内に挿入されているとき、第1のPCBの第1の導電層がアンテナの接地面の役割をするように、第1のPCBの第1の導電層は、第1のコネクタ及び第2のコネクタを介してアンテナに電気的に連結されるように構成されてもよく、第1の電子プロセッサは、第1の電子プロセッサと外部デバイスとの間で情報が伝送されることを可能にするために第2の電子プロセッサと通信するように構成されてもよい。
【0004】
別の実施形態は、モータハウジング部、ハンドル部、及びバッテリパック受け部を有するハウジングを含み得る電動工具を含む。電動工具は、モータハウジング部内にあり、且つロータ及びステータを有する、モータも含み得る。モータは、出力駆動デバイスを駆動するように構成され得る。電動工具は、ハウジング内にあり、且つモータの動作を制御するように構成される、第1の電子プロセッサも含み得る。電動工具は、ハウジングに位置するコンパートメント、及びハウジングに位置し、且つ第1のコネクタに電気的に連結される第1のプリント回路基板(PCB)も含み得る。コンパートメントは、第2の電子プロセッサ、第2のPCBに取り付けられたアンテナ、及び第1のコネクタに電気的且つ物理的に連結されるように構成される第2のコネクタを含む、挿入可能なワイヤレス通信デバイスを受け入れるように構成され得る。挿入可能なワイヤレス通信デバイスは、外部デバイスとワイヤレス通信するように構成され得る。挿入可能なワイヤレス通信デバイスがコンパートメント内に挿入されているとき、第1のPCBの第1の導電層がアンテナの接地面の役割をするように、第1のPCBの第1の導電層は、第1のコネクタ及び第2のコネクタを介してアンテナに電気的に連結されるように構成されてもよく、第1の電子プロセッサは、第1の電子プロセッサと外部デバイスとの間で情報が伝送されることを可能にするために第2の電子プロセッサと通信するように構成されてもよい。
【0005】
別の実施形態は、ハウジングと、ハウジング内の第1の電子プロセッサと、を含み得る、電動工具デバイスを含む。電動工具デバイスは、ハウジングに位置するコンパートメント、及びハウジングに位置する第1のプリント回路基板(PCB)も含み得る。電動工具デバイスは、それぞれが第2のPCBに取り付けられた第2の電子プロセッサ及びアンテナを含む、挿入可能なワイヤレス通信デバイスであって、挿入可能なワイヤレス通信デバイスがコンパートメント内に受け入れられるように構成され得る、挿入可能なワイヤレス通信デバイスも含み得る。挿入可能なワイヤレス通信デバイスは、外部デバイスとワイヤレス通信するように構成され得る。挿入可能なワイヤレス通信デバイスが、コンパートメント内に挿入されているとき、第1のPCBの第1の導電層がアンテナの接地面の役割をするように、第1のPCBの第1の導電層は、アンテナに電気的に連結されるように構成され得る。
【0006】
別の実施形態は、送信デバイスハウジングを物体に固定するように構成される固定要素を含み得る、送信デバイスハウジングを含み得るワイヤレス通信システムを含む。ワイヤレス通信システムは、送信デバイスハウジング内の電源と、送信デバイスハウジングに位置するコンパートメントと、をさらに含み得る。ワイヤレス通信システムは、それぞれが第1のプリント回路基板(PCB)に取り付けられた第1の電子プロセッサ及び第1のアンテナを含み得る第1の挿入可能なワイヤレス通信デバイスをさらに含み得る。第1の挿入可能なワイヤレス通信デバイスは、コンパートメント内に受け入れられるように構成され得る。第1の挿入可能なワイヤレス通信デバイスは、第1の挿入可能なワイヤレス通信デバイスがコンパートメント内に挿入されているときに電源から電力を受けるように構成され得る。第1の挿入可能なワイヤレス通信デバイスは、第1の通信プロトコルによって第1の外部デバイスとワイヤレス通信するように構成され得る。ワイヤレス通信システムは、それぞれが第2のPCBに取り付けられた第2の電子プロセッサ及び第2のアンテナを含み得る第2の挿入可能なワイヤレス通信デバイスをさらに含み得る。第2の挿入可能なワイヤレス通信デバイスは、コンパートメント内に受け入れられるように構成され得る。第2の挿入可能なワイヤレス通信デバイスは、第2の挿入可能なワイヤレス通信デバイスがコンパートメント内に挿入されているときに電源から電力を受けるように構成され得る。第2の挿入可能なワイヤレス通信デバイスは、第1の通信プロトコルとは異なる第2の通信プロトコルによって、第2の外部デバイスとワイヤレス通信するように構成され得る。
【0007】
本発明の他の態様は、詳細な説明及び添付の図面を検討すれば明らかになるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一例としての実施形態による通信システムを示す。
図2】一例としての実施形態による、図1の通信システムの外部デバイスのブロック図を示す。
図3】一例としての実施形態による、図1の通信システムのホストデバイス(例えば、電動工具デバイス)を示す。
図4】一実施形態による、モータを収容する図3の電動工具デバイスの本体の斜視図である。
図5A】一例としての実施形態による、図3の電動工具デバイスのクラムシェルハウジングの一部が除去された、図3の電動工具デバイスの本体に含まれる挿入可能なワイヤレス通信デバイスコンパートメントの一部の斜視図である。
図5B-C】例としての実施形態による、図5Aの挿入可能なワイヤレス通信デバイスコンパートメントと同一の概略位置における図3の電動工具デバイスのハウジングに位置し得る別個のアセンブリコンパートメントの斜視図である。
図6】一例としての実施形態による、図5Aの斜視図に類似であるが、図5Aのコンパートメントに第1のプリント回路基板及び挿入可能なワイヤレス通信デバイスも含む、斜視図である。
図7】一例としての実施形態による、挿入可能なワイヤレス通信デバイスがコンパートメント内に挿入された、図5Aのコンパートメントの横切断図である。
図8】一例としての実施形態による、図6の第1のプリント回路基板に電気的且つ物理的に連結された、図6の挿入可能なワイヤレス通信デバイスの斜視図である。
図9】一例としての実施形態による、図6の第1のプリント回路基板から分離された、図6の挿入可能なワイヤレス通信デバイスの斜視図である。
図10】一例としての実施形態による、図6の第1のプリント回路基板及び第1のコネクタの斜視図である。
図11】一例としての実施形態による、図3図17、及び図18の電動工具デバイスのブロック図を示す。
図12A-B】図6及び図20A図20Bの第1のプリント回路基板(即ち、ホスト側PCB)の代替例としての実施形態を示す。
図13】一例としての実施形態による、図6及び図19の挿入可能なワイヤレス通信デバイスのブロック図を示す。
図14A-E】図6図13、及び図19の挿入可能なワイヤレス通信デバイスの第2のプリント回路基板(例えば、挿入可能デバイスPCB)の代替例としての実施形態を示す。
図14F-J】図6図13、及び図19の挿入可能なワイヤレス通信デバイスの第2のプリント回路基板(例えば、挿入可能デバイスPCB)の代替例としての実施形態を示す。
図15】一例としての実施形態による、図3の電動工具デバイスが図6図13、及び図19の挿入可能なワイヤレス通信デバイスを介して図1の外部デバイスと通信可能にするための方法のフローチャートである。
図16A-C】一例としての実施形態による、図19の挿入可能なワイヤレス通信デバイスを受け入れる図19のホストデバイスのコンパートメントを覆うように構成されるカバーの3つの代替実施形態を示す。
図17】一例としての実施形態による、図1の通信システムの別のホストデバイス(例えば、別の電動工具デバイス)を示す。
図18】一例としての実施形態による、図1の通信システムのさらなる別のホストデバイス(例えば、さらなる別の電動工具デバイス)を示す。
図19】一例としての実施形態による、挿入可能なワイヤレス通信デバイスを受け入れるように構成されたコンパートメントを含む、図17の電動工具デバイスの本体の一部の斜視切断図である。
図20A-B】一実施形態による、図19のコンパートメント内に位置し、図19の挿入可能なワイヤレス通信デバイスを保持するように構成される、封入容器の種々の図を示す。
図20C-D】一実施形態による、図19のコンパートメント内に位置し、図19の挿入可能なワイヤレス通信デバイスを保持するように構成される、封入容器の種々の図を示す。
図20E-F】一実施形態による、図20A図20Dの封入容器の種々の下部斜視図を示す。
図21】一実施例による、図17の電動工具デバイスのホスト側PCBに電気的且つ物理的に連結された図19の挿入可能なワイヤレス通信デバイスの下部斜視図である。
図22】一実施例による図19の挿入可能なワイヤレス通信デバイスの部分分解下部斜視図である。
図23】一例としての実施形態による、図19の挿入可能なワイヤレス通信デバイスの複数面図を示す。
図24】一例としての実施形態による、図21のホスト側PCBから図3図17、又は図18の電動工具デバイスの電源の接地へ接続される1つ又は複数のワイヤを用いた、図6図13、及び図19の挿入可能なワイヤレス通信デバイスのアンテナのさらに拡張された接地面の概念図を示す。
図25A-B】一例としての実施形態による、送信デバイスを追跡される物体に固定するように構成される1つ又は複数の固定要素を含む、別のホストデバイス(例えば、送信デバイス)を示す。
図26】一例としての実施形態による、図25Aの送信デバイスのブロック図を示す。
図27】一例としての実施形態による、図3図17図18、又は図25Aのホストデバイス内に挿入される図6図13、又は図19の関連付けされてない挿入可能なワイヤレス通信デバイスによって実行される方法のフローチャートを示す。
図28】一例としての実施形態による、関連付け/ペアリングプロセス中の図1の通信システムの外部デバイス、図6図13、又は図19の挿入可能デバイス、及び図3図17図18、又は図25Aのホストデバイス間の通信を示すフロー図を示す。
図29】一例としての実施形態による、図3図17図18、又は図25Aのホストデバイス内に挿入される図6図13、又は図19の関連付け/ペアリングされた挿入可能なワイヤレス通信デバイスによって実行される方法のフローチャートを示す。
図30】一例としての実施形態による、関連付け解除/ペアリング解除プロセス中の図1の通信システムの外部デバイス、図6図13、又は図19の挿入可能なワイヤレス通信デバイス、及び図3図17図18、又は図25Aのホストデバイス間の通信を示すフロー図を示す。
図31】一例としての実施形態において、図3図17図18、又は図25Aのホストデバイス内に挿入される図6図13、又は図19の挿入可能なワイヤレス通信デバイスによって実行される方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明のいずれかの実施形態が詳細に説明される前に、本発明は、以下の記述で説明される、又は以下の図面に図示される構成の詳細及びコンポーネントの配置の用途に限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であり、様々なやり方で実行する又は実施することができる。また、本明細書において使用される語法及び専門用語は説明を目的としたものであり、限定するものとみなすべきではないことを理解されたい。本明細書における「含む(including)」、「備える(comprising)」、又は「有する(having)」、及びそれらの変形の使用は、その後に列挙されるアイテム及びその等価物、並びに追加のアイテムを包含することを意味する。「取り付けられる」、「接続される」、及び「連結される」という用語は、広範囲に使用され、直接及び間接の両方の取り付け、接続、及び連結を包含する。さらに、「接続される」及び「連結される」は、物理的又は機械的な接続又は連結に限定されず、直接又は間接のいずれかに関わらず、電気的接続又は連結を含み得る。
【0010】
複数のハードウェア及びソフトウェアベースのデバイス、並びに複数の異なる構造のコンポーネントが、本発明を実施するために利用され得ることに留意されたい。さらに、後続の段落において説明されるように、図面に示される特定の構成が、本発明の実施形態を例示するように意図され、他の代替構成が可能であることが意図される。「プロセッサ」、「中央処理装置」、及び「CPU」という用語は、別段の指定がない限り交換可能である。「プロセッサ」又は「中央処理装置」又は「CPU」という用語が、特定の機能を実行するユニットを識別するとして使用される場合、別段の指定がない限り、これらの機能が、単一プロセッサ、又は並列プロセッサ、直列プロセッサ、タンデムプロセッサ、若しくはクラウド処理構成/クラウドコンピューティング構成を含む、任意の形態で配列された複数のプロセッサによって実行され得ることを理解されたい。
【0011】
本出願全体を通して、「約」という用語は、様々なコンポーネントの寸法を説明するために使用される。いくつかの状況において、「約」という用語は、説明される寸法が記載値の1%以内、記載値の5%以内、記載値の10%以内などであることを意味する。「及び/又は」という用語が本出願において使用されるとき、列挙されたコンポーネントの任意の組み合わせを含むことが意図される。例えば、コンポーネントがA及び/又はBを含む場合、コンポーネントは、A(Bなし)、B(Aなし)、又はA及びBの両方を含む場合がある。
【0012】
図1は、通信システム100を示す。通信システム100は、それぞれが総称的に電動工具又は電動工具デバイス104と呼ばれる、電動工具デバイス104a、104b、104c、及び104dと、外部デバイス108と、を含む。通信システムは、1つ又は複数の送信デバイス106も含む。電動工具デバイス104a、104b、104c、104d、及び送信デバイス106のそれぞれが、それらが互いの通信範囲内にある間、電動工具104/送信デバイス106と外部デバイス108との間のワイヤレス通信を可能にするためのワイヤレス通信コントローラを含む。電動工具デバイス104d/送信デバイス106のいくつかは、ワイヤレス通信デバイスの挿入又は除去が防止されるように、電動工具デバイス104d/送信デバイス106に統合されたワイヤレス通信デバイスを含む(即ち、電動工具104/送信デバイス106の製造時に、電動工具104/送信デバイス106のハウジング内に設置される)。一方、他の電動工具デバイス104a、104b、104c、又は送信デバイス106は、ワイヤレス通信デバイス(例えば、以下でさらに詳細に説明される挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905)を受け入れるように構成された、挿入可能デバイスコンパートメント(例えば、図4図7のコンパートメント405、図19のコンパートメント1910など)を含む。挿入可能デバイスコンパートメントは、電動工具104/送信デバイス106の製造後に、挿入可能なワイヤレス通信デバイスが、任意選択でアクセサリとして電動工具104/送信デバイス106に追加されることを可能にする。挿入可能デバイスコンパートメントを含む電動工具デバイス104/送信デバイス106は、本明細書においてホストデバイス104、106と呼ばれ得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、任意選択で電動工具デバイス104に追加されるワイヤレス通信デバイスは、以下でさらに詳細に説明されるように、一度ワイヤレス通信デバイスに係合されると(認可されたサービス要員を除いては)ロック解除できない、不可逆ロックを含む。いくつかの実施形態では、挿入可能デバイスコンパートメントは、電動工具の製造時に設置され得るが、ユーザにより必要に応じて後で除去され、ワイヤレス通信デバイス(又は第1のプロトコルとは異なる第2のプロトコルを用いたワイヤレス通信用に構成された回路を含むハウジング)と交換され得るプレースホルダハウジング(例えば、内部電子コンポーネントのないプラスチックハウジング、又は第1のプロトコルを用いたワイヤレス通信用に構成された回路を含むプラスチックハウジング)を受け入れるように構成される。例えば、電動工具デバイス104/送信デバイス106は、異なるユーザによって異なる予算で、且つ異なるプロジェクトのために購入されるため、電動工具デバイス104が通信ケイパビリティを含むことを好むユーザもいることがあるが、そのような通信ケイパビリティが他のユーザに有用でないか、又は他のユーザによって所望されないこともある。同様に、異なるユーザが、電動工具デバイス104/送信デバイス106に対して異なるワイヤレス通信ケイパビリティ(例えば、Bluetooth(登録商標)による短距離無線通信に対して、例えばセルラーネットワークによる長距離無線通信)を所望することがある。したがって、いくつかの状況では、電動工具104/送信デバイス106が、異なるユーザの異なるニーズを満たすために、複数の交換可能で挿入可能なワイヤレス通信デバイスのうちのいずれか1つを受け入れるように構成されることが望ましい。
【0014】
追加的に、ユーザが電動工具デバイス104/送信デバイス106を容易に使用且つ輸送可能であるように、多くの場合電動工具デバイス104/送信デバイス106をコンパクトに設計することが望ましい。したがって、電動工具デバイス104/送信デバイス106が他のデバイス(例えば、外部デバイス108及び/又はサーバ112)と通信することを可能にする通信回路(例えば、アンテナ)を含むために電動工具デバイス104/送信デバイス106の中に存在する空間は限られ得る。したがって、挿入可能なワイヤレス通信デバイス(及び挿入可能なワイヤレス通信デバイスを受け入れるコンパートメント)が電動工具デバイス104/送信デバイス106のハウジング内で少量の空間しか消費しないように、挿入可能なワイヤレス通信デバイスを比較的小さくすることが望ましい場合がある。しかしながら、いくつかの通信プロトコル(例えば、セルラーネットワークを経たセルラー通信)は、そのようなプロトコルを使用して通信するデバイスの適切な動作を保証するために、最小送信電力及び最小受信感度(即ち、セルラーサービスプロバイダによって定められた最小アンテナ効率標準)に関するアンテナについての標準を有する。
【0015】
モノポール(即ち、接地面)アンテナ(例えば、4分の1波長)が本明細書で説明されるいくつかの実施形態に従って外部デバイスと通信するために電動工具デバイス104/送信デバイス106によって使用されるユースケースにおいて(例えば、図13及び図14Aのアンテナ1315)、アンテナの接地面の長さ又は表面積が、アンテナの効率に直接影響を及ぼす。したがって、アンテナの接地面の長さ又は表面積は、最小アンテナ効率標準及び機能を適切に満たすために、少なくとも所定のサイズであるように設計され得る。例えば、適切に機能し最小アンテナ効率標準を満たすためには、より小さな導体部を有するアンテナ(即ち、より小さなアンテナ)ほど、より大きな導体部を有するアンテナ(即ち、より大きなアンテナ)よりも大きな接地面を必要とする。しかしながら、挿入可能なワイヤレス通信デバイスの所望のサイズが、最小アンテナ効率標準を満たすために必要な接地面の所定のサイズよりも小さいときに、技術的問題が生じる。本明細書で説明されるホストデバイス104、106の実施形態は、ホストデバイス104、106のプリント回路基板(PCB)の導電層(例えば、第1のPCB605の導電層1005)を利用して、挿入可能なワイヤレス通信デバイスのアンテナのための拡張された接地面を生成することによって、この技術的問題に対処する。言い換えると、本明細書で説明されるホストデバイス104、106の実施形態は、挿入可能なワイヤレス通信デバイスのアンテナが、挿入可能なワイヤレス通信デバイスの小さなサイズを維持しつつ、最小アンテナ効率標準を満たすことを可能にする。ホストデバイス104、106及び挿入可能なワイヤレス通信デバイス610のいくつかの実施形態は、したがって、コンパクト設計を有するアンテナ及び対応する送受信機回路の効率及び/又は無線周波数性能が改善されることを可能にする。
【0016】
いくつかの実施形態では、電動工具デバイス104a、104b、104cが挿入可能デバイスコンパートメントにワイヤレス通信デバイスを含むとき、電動工具デバイス104a、104b、104cは、ワイヤレス通信デバイスが電動工具デバイス104の中に一体形成されているかのように電動工具デバイス104dと同様に動作し得る。電動工具デバイス104は、電動工具状態、電動工具動作統計値、電動工具識別、記憶された電動工具使用情報、電動工具メンテナンスデータなどを通信し得る。したがって、外部デバイス108を用いると、ユーザは、記憶された電動工具使用データ又は電動工具メンテナンスデータにアクセスし得る。この工具データを用いて、ユーザは、メンテナンスが推奨されるか又は過去に実行されているかに関わらず、電動工具デバイス104がどのように使用されているかを判断し、機能不全コンポーネント又はある性能問題に対する他の理由を識別し得る。外部デバイス108は、また、電動工具構成、ファームウェア更新のため、又はコマンドを送信する(例えば、作業用照明を点ける、電動工具104をロックするなど)ためのデータを電動工具デバイス104に送信し得る。外部デバイス108は、ユーザが電動工具デバイス104のための動作パラメータ、安全パラメータ、選択工具モードなどを設定する(例えば、モータ速度、モータランプアップ、トルクなどの電動工具104の動作モード又はパラメータを調整する)ことも可能にする。外部デバイス108は、また、リモートサーバ112と通信してもよく、電動工具104のための構成及び/若しくは設定を受信してもよく、又は動作データ若しくは他の電動工具状態情報をリモートサーバ112に送信してもよい。
【0017】
いくつかの実施形態では、電動工具デバイス104a、104b、104cのいくつかが、統合型ワイヤレス通信デバイス及び挿入可能なワイヤレス通信デバイスを受け入れるように構成された挿入可能デバイスコンパートメントの両方を含む。いくつかの実施形態では、同一の電動工具104a、104b、104cのこれら2つのワイヤレス通信デバイスが、異なる通信プロトコルを使用して電動工具104a、104b、104cが外部デバイス108及び/又はサーバ112と通信することを可能にし得る。例えば、統合型ワイヤレス通信デバイスが、外部デバイス108との短距離無線通信(例えば、Bluetooth(登録商標))を可能にし得ると同時に、挿入可能なワイヤレス通信デバイスは、長距離無線通信(例えば、セルラーネットワークを経たサーバ112とのセルラー通信、Wi-Fi送受信機を介した通信、GPS送受信機を介した通信など)を可能にし得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、送信デバイス106は、挿入可能デバイスコンパートメントにワイヤレス通信デバイスを含み、送信デバイス106は、送信デバイス106内に一体形成されたワイヤレス通信デバイスを含む送信デバイス106と同様に動作し得る。送信デバイス106は、送信デバイス106上の粘着剤、留め具、取り付け穴を用いて物体(例えば、梯子、バケツ、手工具、電動工具、テスト及び測定機器、バッテリパック、掃除機、作業現場無線、屋外電力機器、車両、建設現場に位置する別の物体など)に付着され得る(図25Bを参照)。送信デバイス106は、送信デバイス106が付着される物体の位置を追跡するために使用され得る。例えば、送信デバイス106は、外部デバイス108、サーバ112、及び/又は他の外部デバイスによって受信されるビーコンデータを周期的にブロードキャストする。ビーコンデータは、送信機識別子、ユーザ識別子、ユーザ連絡先情報、タイムスタンプ、送信デバイス106のエネルギー貯蔵デバイスの充電状態、物体識別子(送信デバイス106が付着されている物体を識別する)、及び他の状態情報のうちの1つ又は複数を含み得る。一方、外部デバイス108は、外部デバイス108のメモリ上にローカルにビーコンデータのログを記録してもよく、ログ記録のために追跡データをサーバ112に送信してもよく、又はビーコンデータのログを記録すること及び追跡データをサーバ112に送信することの両方を行ってもよい。
【0019】
いくつかの実施形態では、ホストデバイス104、106の統合型ワイヤレス通信デバイスが、挿入可能なワイヤレス通信デバイスの対応するワイヤレス通信デバイス(例えば、Bluetooth(登録商標)送受信機及びアンテナ、近距離通信送受信機及びアンテナなど)とワイヤレス通信するように構成され得る。言い換えると、挿入可能なワイヤレス通信デバイスは、いくつかの実施形態においてホストデバイス104、106に物理的且つ電気的に連結するコネクタを含まない場合がある。むしろ、挿入可能なワイヤレス通信デバイスがホストデバイス104、106のコンパートメント内に位置するとき、挿入可能なワイヤレス通信デバイスは、ホストデバイス104、106とワイヤレス通信し得る。挿入可能なワイヤレス通信デバイスは、その際、異なる通信プロトコル及び少なくともいくつかの異なる回路(例えば、セルラーネットワークを経たセルラー通信、Wi-Fi送受信機を介した通信、GPS送受信機を介した通信など)を用いて、且つ/又はホストデバイス104、106とワイヤレス通信するために使用される同一の通信プロトコル及び同一の回路(例えば、Bluetooth(登録商標)、近距離通信など)を用いて、外部デバイス108及び/又はサーバ112とワイヤレス通信し得る。
【0020】
外部デバイス108は、例えば、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、携帯電話、又は電動工具デバイス104/送信デバイス106とワイヤレス通信すること及びユーザインターフェースを提供することが可能な別の電子デバイスであってもよい。外部デバイス108は、ユーザインターフェースを提供し、ユーザが工具情報にアクセスし、対話することを可能にする。外部デバイス108は、電動工具デバイス104/送信デバイス106の動作パラメータを判断するため、電動工具デバイス104/送信デバイス106の機能を有効化又は無効化するためなどのユーザ入力を受信し得る。外部デバイス108のユーザインターフェースは、ユーザが電動工具デバイス104/送信デバイス106の動作を制御及びカスタマイズするための使い易いインターフェースを提供する。
【0021】
単一の送信デバイス106が図1に示されているが、いくつかの実施形態では、システム100は複数の送信デバイス106を含み、そのそれぞれが異なる物体を追跡するために使用される。同様に、単一の外部デバイス108が図1に示されているが、いくつかの実施形態では、システム100は、電動工具デバイス104/送信デバイス106の1つ又は複数からワイヤレス信号をそれぞれが受信し得る、且つ例えばセルラーネットワークを経てそれぞれがサーバ112と通信し得る、複数の外部デバイス108を含む。その結果、サーバ112は、1つ又は複数の外部デバイス108からの通信に基づいて、システム100において各電動工具デバイス104/送信デバイス106についての追跡データを記憶し更新する。いくつかの実施形態では、少なくともいくつかの電動工具デバイス104/送信デバイス106は、例えば、セルラーネットワークを経てサーバ112と直接(即ち、電動工具デバイス104/送信デバイス106とサーバ112との間の仲介物として外部デバイス108を用いることなく)通信するように構成され得る。言い換えると、いくつかの電動工具デバイス104/送信デバイス106は、以下でより詳細に説明されるように、セルラー通信ケイパビリティ及び全地球測位システム(GPS)ケイパビリティを有し得る。
【0022】
図2に示されるように、外部デバイス108は、外部デバイス電子プロセッサ114、短距離送受信機118(例えば、Bluetooth(登録商標)送受信機)、ネットワーク通信インターフェース122(例えば、セルラー通信送受信機及びアンテナ)、タッチディスプレイ126、並びにメモリ130を含む。外部デバイス電子プロセッサ114は、短距離送受信機118、ネットワーク通信インターフェース122、タッチディスプレイ126、及びメモリ130に連結される。短距離送受信機118は、アンテナ(図示せず)を含むか又は連結されてもよく、電動工具104及び/又は送信デバイス106内の互換性のある送受信機と通信するように構成される。短距離送受信機118は、他の電子デバイスとも通信し得る。ネットワーク通信インターフェース122は、ネットワークと通信して、リモートサーバ112との通信を可能にする。ネットワーク通信インターフェース122は、外部デバイス108がネットワークと通信することを可能にする回路を含み得る。いくつかの実施形態では、ネットワークは、インターネットネットワーク、セルラーネットワーク、別のネットワーク、又はそれらの組み合わせであってもよい。
【0023】
外部デバイス108のメモリ130は、コアアプリケーションソフトウェア134を記憶する。外部デバイス電子プロセッサ114は、メモリ130内のコアアプリケーションソフトウェア134にアクセス及び実行して、電動工具デバイス104/送信デバイス106の構成及び動作のためにユーザからの入力を受信する制御アプリケーションを起動する。外部デバイス108の短距離送受信機118は、(以下でさらに詳細に説明される)電動工具104の送受信機と互換性がある。短距離送受信機118は、外部デバイス108が電動工具デバイス104及び/又は送信デバイス106と通信することを可能にする。
【0024】
リモートサーバ112は、電動工具104及び送信デバイス106から受信したデータ、並びに/又は、例えば電動工具104及び送信デバイス106から外部デバイス108によって取得したデータを記憶し得る。リモートサーバ112は、また、追加の機能性及びサービスをユーザに提供し得る。一実施形態では、リモートサーバ112についての情報を記憶することによって、ユーザは、複数の異なるデバイス及び位置(例えば、遠隔地に位置するデスクトップコンピュータ又はモバイル電話)から情報にアクセスすることが可能となる。別の実施形態では、リモートサーバ112は、電動工具デバイス104/送信デバイス106に関する様々なユーザからの情報を収集し、異なる電動工具から取得した情報に基づいて統計値又は統計的尺度をユーザに提供し得る。例えば、リモートサーバ112は、電動工具104の経験した効率、電動工具104の典型的な使用、並びに電動工具104の他の関連特性及び/又は尺度に関する統計値を提供し得る。いくつかの実施形態では、電動工具デバイス104/送信デバイス106は、追加のワイヤレスインターフェースを通して、又は電動工具デバイス104/送信デバイス106が外部デバイス108と通信するために使用する同一のワイヤレスインターフェースを用いて、サーバ112と直接通信するように構成される。
【0025】
サーバ112は、単数のユニットとして示されているが、サーバ112は、一緒に又は遠隔に位置し、1つ又は複数のネットワークを介して連結される様々なサーバで構成されてもよい。いくつかの実施形態では、サーバ112は、互いに通信関係にある様々なデータベースから構成され得る追跡データベースを含む。サーバ112の電子プロセッサは、追跡アプリケーションを実行して追跡データを外部デバイス108、電動工具デバイス104、及び/又は送信デバイス106から受信し得る。追跡アプリケーションの実行を通して、サーバ112は、追跡データベースを更新し、追跡データベースに対するデータクエリを受信及び応答し得る。追跡データベースは、電動工具デバイス104、送信デバイス106、又は挿入可能なワイヤレス通信デバイスの一意識別子、ユーザ識別子(例えば、電動工具デバイス104、送信デバイス106、又は挿入可能なワイヤレス通信デバイスの所有者)、ユーザ連絡先情報、タイムスタンプ、最新の位置、追跡対象デバイスのバッテリ(例えば、コイン形バッテリなどの電動工具デバイス104のバックアップバッテリ)の充電状態、他の状態情報、外部デバイス識別子(例えば、追跡対象デバイスから通信を受信し、追跡対象デバイスの一意識別子及び外部デバイス108の位置をサーバ112に通信した最新の外部デバイス108を識別する)、並びに位置履歴(例えば、以前の位置、タイムスタンプ、及び外部デバイス識別子を含む)のうちの1つ又は複数を含む、電動工具デバイス104及び送信デバイス106についての追跡データを記憶する。追跡データベースは、また、インジケータの値に基づいて、電動工具デバイス104、送信デバイス106、及び挿入可能なワイヤレス通信デバイスのそれぞれが「失われた」と考えられるか又は「失われていない」と考えられるかを示す、失われた/失われていないの標識(例えば、フラグ)を記憶する。
【0026】
電動工具デバイス104は、1つ又は複数の特定のタスク(例えば、ドリル、切断、締結、押圧、潤滑剤塗布、サンディング、加熱、研削、曲げ、形成、衝撃、研磨、照明など)を実行するように構成される。例えば、インパクトレンチは、(例えば、ビットを駆動するための)回転出力を生成するタスクに関連付けられ、往復鋸は、(例えば、鋸刃を押し引きするための)往復出力動作を生じるタスクに関連付けられる。特定工具に関連付けられたタスクは、工具の一次機能とも呼ばれ得る。
【0027】
図3に示される電動工具デバイス104はインパクトレンチであり、本明細書において電動工具104と呼ばれ得るが、本明細書で説明される実施形態は、電動工具及び/又はアクセサリを含む多様な電動工具デバイス104及び送信デバイス106(即ち、ホストデバイス104、106)に同様に適用され、併せて使用され得る。例えば、電動工具デバイス104は、別の電動工具、テスト及び測定機器、掃除機、作業現場無線、屋外電力機器、車両、電動工具バッテリパック、電動工具バッテリパックを充電するように構成される充電器、又は別のデバイスであってもよい。電動工具は、ドリル、丸鋸、糸鋸、帯鋸、往復鋸、ねじ回し、アングルグラインダ、ストレートグラインダ、ハンマー、マルチ工具、インパクトレンチ、回転ハンマー、インパクトドライバ、アングルドリル、パイプカッター、グリースガン、油圧カッター、油圧クリンパー、磁気ドリルなどを含み得る。テスト及び測定機器は、デジタルマルチメータ、クランプメータ、フォークメータ、壁スキャナ、赤外線(IR)サーモメータ、レーザ距離メータ、レーザレベル、リモートディスプレイ、絶縁試験器、水分計、サーマルイメージャ、検査カメラなどを含み得る。 掃除機は、スティック掃除機、ハンド掃除機、直立掃除機、カーペットクリーナー、硬質表面クリーナー、キャニスタ掃除機、箒掃除機などを含み得る。屋外電力機器は、送風機、チェーンソー、エッジャ、ヘッジトリマー、芝刈り機、トリマーなどを含み得る。 他のデバイスは、電子キーボックス、計算器、携帯電話、ヘッドフォン、カメラ、動作検知アラーム、懐中電灯、作業用照明(例えば、自立型作業用照明)、気象情報表示デバイス、携帯用電源、デジタルカメラ、デジタル音楽プレーヤ、ラジオ、及び多目的カッターを含み得る。いくつかの実施形態では、電動工具デバイス104は、いくつかの上記実施例によって示されるように、モータを使用しないことがある。
【0028】
図3に示されるように、電動工具104は、本体202(即ち、モータハウジング部)、ハンドル部204、バッテリパック受け部206、選択スイッチ208、出力駆動デバイス又は機構210、及びトリガ212(又は他のアクチュエータ)を含む。電動工具104は、ハウジングの本体202内にあり、且つロータ280及びステータ285(図11を参照)を有するモータ214(図11を参照)をさらに含む。ロータ280は、出力駆動デバイス又は機構210によってハウジングの外側で出力を生み出すように構成されるモータシャフトに連結される。電動工具104のハウジング(例えば、本体202、ハンドル204、及びバッテリパック受け部206)は、耐久性のある軽量プラスチック材から構成される。駆動デバイス210は、金属(例えば、鉄)から構成される。図3の電動工具104上の駆動デバイス210は、ソケットである。しかしながら、各電動工具104は、電動工具104に関連付けられたタスクのために具体的に設計された異なる駆動デバイス210を有し得る。例えば、電動ドリルのための駆動デバイス210は、ビットドライバ又はチャックを含んでもよく、パイプカッターのための駆動デバイス210は、ブレード又はブレードホルダを含んでもよい。選択スイッチ208は、電動工具104のための動作モードを選択するように構成される。異なる動作モードは、異なる速度若しくはトルクレベルを有してもよく、又はパラメータの異なるセットに基づいて電動工具104を制御してもよい。いくつかの実施形態では、選択スイッチ208は、モードパッド208である。モードパッド208は、ユーザが電動工具104のモードを選択することを可能にし、電動工具104の現在選択されているモードをユーザに示す。
【0029】
図4は、モータ214を収容する本体202の斜視図である。図4において、本体202は、モータ214が電動工具104から除去されて示されている。図4に示されるように、本体202は、本体202のモータ214についての位置の下に、且つハンドル204の上に位置するコンパートメント405を含む。コンパートメント405は、カバー410によって覆われ、密封され得る。いくつかの実施形態では、コンパートメント405は、モータ214のシャフトと略平行に延びる長さを有する。いくつかの実施形態では、コンパートメント405は、ハンドル204から隔離された別個のアセンブリコンポーネントである。いくつかの実施形態では、コンパートメント405は、コンパートメント405の中に位置する1つ又は複数のコンポーネント(例えば、後述されるプリント回路基板605及び/又は挿入可能なワイヤレス通信デバイス610)によって経験される振動を減少させるための制動機能を含み得る(例えば、図5B及び図5Cを参照)。
【0030】
図5Aは、電動工具104のクラムシェルハウジングの一部が除去されたコンパートメント405の一部の斜視図である。図5Aに示されるように、いくつかの実施形態では、コンパートメント405は、第1のプリント回路基板(PCB)605(図6を参照)を保持するように構成された取り付け部510を含む内側部分505を含む。例えば、図示されるように、取り付け部510は、PCB605を受け、固定するためのチャネルを含む。いくつかの実施形態では、第1のPCB605(即ち、ホスト側PCB)は、電動工具104の製造時にコンパートメント405に設置されるように構成され、電動工具104を分解及び/又は損傷することなく電動工具104から除去されるように構成されない。言い換えると、いくつかの実施形態では、第1のPCB605は、非リムーバブル/永続的PCBであるように構成される。コンパートメント405は、(例えば、電動工具104の通信ケイパビリティを提供又は強化するために)電動工具104の製造後に任意選択でアクセサリとして電動工具104に追加され得る、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610(図6を参照)を受け入れるように構成された外側部分515も含み得る。外側部分515は、コンパートメント405の各側壁上の凹み520を含み得る。コンパートメント405の外側部分515の各側壁上の凹み520は、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610がコンパートメント405内に挿入されるときに、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610の整列レール620(図6を参照)を受けるように構成され得る。図5Aは、また、コンパートメント405を破片から密封するために本体202の後側にカバー410を固定するための留め具705(図7を参照)を受けるように構成される留め具受け穴525を示す。
【0031】
図5Aは、電動工具104のハウジングの一部(例えば、電動工具104の2つのクラムシェルハウジング部)によって形成されるコンパートメント405を示しているが、いくつかの実施形態では、コンパートメント405は、電動工具104のハウジング内に位置する別個のアセンブリコンポーネント(例えば、図19図20Dに示されるような別個の封入容器1920)である。例えば、図5B及び図5Cは、コンパートメント405に関して図示及び上述したものと同一の概略位置の電動工具104のハウジングに位置し得る、別個のアセンブリ封入容器550の斜視図である。
【0032】
図5Bにおいて、別個のアセンブリ封入容器550は、第1のPCB605及び挿入可能なワイヤレス通信デバイス610が視認できるようにするために透明であるように示されている。図5Bに示されるように、別個のアセンブリ封入容器550の外表面は、電動工具104の動作中の別個のアセンブリ封入容器550と電動工具104のハウジングとの間の振動を吸収するための制動部材555(例えば、ゴムバンパー、ばねなど)を含み得る。制動部材555は、電動工具104の動作中に第1のPCB605及び挿入可能なワイヤレス通信デバイス610によって経験される振動の量を制限し得る。2つの制動部材555が、図5Bの別個のアセンブリ封入容器550の各側面上に示されるが、他の実施形態では、別個のアセンブリ封入容器550は、より多くの若しくはより少ない制動部材555を含んでもよく、且つ/又は図5Bに示される位置以外の別個のアセンブリ封入容器550の表面上の異なる位置に制動部材555を含んでもよい。
【0033】
図5Cにおいて、別個のアセンブリ封入容器550は、別個のアセンブリ封入容器550の表面を覆う制動容器560(例えば、ゴムの)と共に示されている。図5Cに示されないが、別個のアセンブリ封入容器550は、やはり1つ又は複数の制動部材555を含み得る。制動容器560は、第1のPCB605及び挿入可能なワイヤレス通信デバイス610によって経験される振動をさらに制限するために役立ち得る。
【0034】
図6は、図5Aの斜視図に類似であるが、第1のPCB605(即ち、ホスト側PCB)及び挿入可能なワイヤレス通信デバイス610(即ち、挿入可能デバイス)も含む斜視図である。図6に示されるように、第1のPCB605は、第1のコネクタ615(即ち、ホスト側コネクタ)に(物理的、電気的、又はその両方で)連結される。例えば、第1のコネクタ615は、第1のPCB605の導電トレースに電気的に連結され、コンパートメント405の外側部分515に面したPCB605の端に物理的に固定された、コンタクトを含んでもよい。挿入可能なワイヤレス通信デバイス610がコンパートメント405内に挿入されるときに、第1のコネクタ615は、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610の第2のコネクタ905(即ち、挿入可能デバイスコネクタ)(図9を参照)を受け入れ得る。挿入可能なワイヤレス通信デバイス610は、外壁625(即ち、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610がコンパートメント405内に挿入されるときの最も外側の壁)を有する外部ハウジング910を含む。
【0035】
図7は、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610がコンパートメント405内に挿入された、コンパートメント405の横切断図である。図7は、カバー410によって覆われたコンパートメント405も示す。図7に示されるように、カバー410は、コンパートメント405の外側からの破片からコンパートメント405を密封するために、本体202の後側に1つ又は複数の留め具705で固定され得る。また、図7に示されるように、第1のPCB605及び挿入可能なワイヤレス通信デバイス610は、略同一平面に広がる。したがって、第1のPCB605及び第2のPCB805(図8及び図9に示されるような挿入可能なワイヤレス通信デバイスのハウジング910に含まれる)は、略同一平面に広がり、PCB605及び805の上面及び底面は、互いに平行に広がる。そのような構成では、第1のPCB605の導電層1005(図10を参照)は、略同一平面に広がり、第2のPCB805の導電層に平行に広がる。以下でより詳細に説明されるように、そのような構成は、PCB605及び805の1つ又は両方が、個別に又は組み合わせて、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610上に含まれるアンテナ(例えば、図13及び図14Aに示されるアンテナ1315)の接地面の役割をすることを可能にする。
【0036】
図8は、第1のPCB605に電気的且つ物理的に連結された挿入可能なワイヤレス通信デバイス610の斜視図である。図8に示されるように、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610は、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610のハウジング910内に第2のPCB805(即ち、挿入可能デバイスPCB)を含む。いくつかの実施形態では、第2のPCB805のアンテナ領域810は、アンテナ(例えばチップアンテナなど、図13及び図14Aに示されるアンテナ1315)のために確保されている。
【0037】
図9は、第1のPCB605から分離された挿入可能なワイヤレス通信デバイス610の斜視図である。図9に示されるように、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610の第2のPCB805は、電気的且つ物理的に第1のPCB605の第1のコネクタ615に連結するように構成される第2のコネクタ905(即ち、挿入可能デバイスコネクタ)を含む。
【0038】
図10は、第1のPCB605及び第1のコネクタ615の斜視図である。図10に示されるように、第1のPCB605は、第1のPCB605の表面領域全体を通して広がる導電層1005(例えば、銅の層)を含み得る。いくつかの実施形態では、第1のPCB605は、第1のPCB605の上面と底面との間に挟まれる複数のそのような導電層を有し得る。追加的に、いくつかの実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610の第2のPCB805は、第1のPCB605の導電層1005に類似の1つ又は複数の導電層を含み得る。第1のコネクタ615及び第2のコネクタ905が、それぞれ雌コネクタ及び雄コネクタとして示されているが、いくつかの実施形態では、第1のコネクタ615が、雄コネクタであり、且つ第2のコネクタ905が、雌コネクタであり、又は他の種類のコネクタが用いられる。いくつかの実施形態では、コネクタ615及び905が、含まれなくてもよい。そのような実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610がコンパートメント405内に挿入されているときに、第1のPCB605のコンポーネントが、第2のPCB805のコンポーネントとワイヤレス通信するように構成され得る。例えば、そのようなワイヤレス通信は、Bluetooth(登録商標)、近距離通信などにより通信するように構成される送受信機/アンテナを介して発生し得る。
【0039】
本明細書で前述したように、コンパートメント405は、電動工具デバイス104の製造後、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610が、任意選択でアクセサリとして電動工具デバイス104に追加されることを可能にする。挿入可能なワイヤレス通信デバイス610がコンパートメント405内に挿入されているときに、電動工具デバイス104は、外部デバイス108及び/又はサーバ112などの他のデバイスとワイヤレス通信し得る。いくつかの実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610がコンパートメント405内に挿入されない限り、電動工具デバイス104は、他のデバイスと(例えば、ワイヤレスで)通信することができないことがある。他の実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610がコンパートメント405内に挿入されていないときに、電動工具デバイス104は、第1の通信プロトコル(例えば、Bluetooth(登録商標)などの短距離無線通信)を用いて他のデバイスとワイヤレス通信するように構成され得る。そのような実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610は、コンパートメント405内に挿入されると、追加的又は代替的に、電動工具デバイス104が第1の通信プロトコルとは異なる第2の通信プロトコルを用いて他のデバイスとワイヤレス通信(例えば、セルラーネットワークを経たセルラー通信などの長距離無線通信)することを可能にし得る。その結果、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610は、電動工具デバイス104の通信ケイパビリティを拡大するように構成される。
【0040】
図17~23は、挿入可能なワイヤレス通信デバイス及び挿入可能なワイヤレス通信デバイスを受け入れるように構成されたホストデバイスのコンパートメントの別の実施形態を示す。図17に示されるように、電動工具1705(即ち、ホストデバイス)は、図3の電動工具104と同一のコンポーネントの多くを含む。図3の電動工具104のコンポーネントの本明細書における説明は、以下で説明される差異を除いて電動工具1705の類似名称のコンポーネントに適用される。挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905は、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610と同一のコンポーネントの多くを含む。挿入可能なワイヤレス通信デバイス610のコンポーネントの本明細書における説明も、以下で説明される差異を除いて挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905の類似名称のコンポーネントに適用される。図17に示される電動工具1705は、クリンパーであるが、本明細書で説明される実施形態は、図3の電動工具104に関連して上述したものと同様に、電動工具及び/又はアクセサリを含む多様な電動工具デバイス104及び送信デバイス106(即ち、ホストデバイス)に同様に適用され、併せて使用され得る。
【0041】
図17に示されるように、クリンパー1705は、本体1710(即ち、モータハウジング部)、ハンドル部1715、バッテリパック受け部1720、出力駆動デバイス又は機構1725、及び1つ又は複数のトリガ1730(又は他のアクチュエータ)を含む。図17には示されないが、クリンパー1705は、上述のように電動工具104の選択スイッチ208に類似の選択スイッチを含み得る。クリンパー1705は、ハウジングの本体1710内にあり、且つロータ280及びステータ285(図11を参照)を有するモータ214(図11を参照)をさらに含む。クリンパー1705のハウジング(例えば、本体1710、ハンドル1715、及びバッテリパック受け部1720)は、耐久性のある軽量プラスチック材から構成される。クリンパー1705上の駆動デバイス1725は、圧着ジョーのセットである。しかしながら、異なる電動工具デバイスは、本明細書で前述したように電動工具デバイスに関連付けられたタスクのために具体的に設計された異なる駆動デバイスを有し得る。図17に示されるように、クリンパー1705は、以下でさらに詳細に説明されるように、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905を受け入れるように構成されたコンパートメント1910(図19を参照)を覆うように構成されたカバー1735を含む。
【0042】
図18は、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905を受け入れるように構成されたコンパートメント1910を覆うように構成されたカバー1810を含む別のホストデバイス1805(例えば、電動工具)を示す。図18に示されるように、電動工具1805は、図3の電動工具104及び図17の電動工具1705とは異なる種類の電動工具であり、(例えば、電動工具1805のハンドル部1815及び本体部(図示せず)に接続された電動工具1805の基部の側面上の)電動工具104及び1705とは異なる位置にコンパートメント1910及びカバー1810を含む。
【0043】
図19は、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905(即ち、挿入可能デバイス)を受け入れるように構成されたコンパートメント1910を含む、クリンパー1705の本体1710の一部の斜視切断図である。図19に示されるように、本体1710のハウジングは、コンパートメント1910内に封入容器1920を保持するように構成された様々な取り付け部1915を含む。コンパートメント1910は、クリンパー1705の本体1710の下部(例えば、ハンドル1715の上且つモータの下又は本体1710の埋め込みボート1925に位置する電源/FET PCBの下の平面上)に位置するが、他の実施形態又は他のホストデバイスにおいては、コンパートメント1910は、本明細書で前述された他の位置に位置し得る(例えば、図18を参照)。
【0044】
図20A~20Dは、封入容器1920の種々の図を示す。図20Aは、封入容器1920の内側に収容されたコンポーネントを視認できるようにするために封入容器1920の壁が透明であるように示される、封入容器1920の下部斜視図である。図20Bは、封入容器1920及び封入容器1920の内側に収容されるコンポーネントの下部斜視分解図である。図20Cは、封入容器がワイヤ開口部2003を含む、封入容器1920の上部斜視図である。図20Dは、封入容器1920の内側に収容されたコンポーネントを視認できるようにするために封入容器1920の壁が透明であるように示される、封入容器1920の側面図である。図20A図20C、及び図20Dに示されるように、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905は、封入容器1920内に挿入される。
【0045】
封入容器1920がクリンパー1705に設置されるとき、封入容器1920の外側端2005は、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905を受け入れるように構成される。外側端2005の反対側の封入容器1920の内側端2010は、クリンパー1705の製造中にホスト側PCB2015を受け入れるように構成される。ホスト側PCB2015は、本明細書で前述した電動工具104の第1のPCB605に類似している。第1のPCB605に関して本明細書で前述した詳細は、ホスト側PCB2015にも適用される。例えば、ホスト側PCB2015は、(挿入可能なワイヤレス通信デバイス610の第2のコネクタ905に類似の)挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905の挿入可能デバイスコネクタ2025に(物理的に、電気的に、又はその両方で)連結するように構成される、(第1のPCB605の第1のコネクタ615に類似の)ホスト側コネクタ2020を含む。いくつかの実施形態では、コネクタ2020及び2025が含まれなくてもよく、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905が封入容器1920に挿入されているとき、ホスト側PCB2015のコンポーネントは、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905とワイヤレス通信するように構成され得る。ホスト側PCB2015が封入容器1920に設置された後、封入容器1920の内側端2010は、ワイヤキャップ2030によって密封される。ワイヤキャップ2030は、クリンパー1705のハウジング内側からの破片が封入容器1920に入ることを防止し得る。いくつかの実施形態では、封入容器1920は、図5Aの取り付け部510に類似の取り付け部を含む。封入容器1920は、ホスト側PCB2015及び/又は挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905の挿入可能デバイスPCB2035を保持するように構成されたチャネルを含む、取り付け部を含み得る。
【0046】
図20Cに示されるワイヤ開口部2003は、ワイヤが封入容器1920から出ること及びクリンパー1705のハウジング内側の他の電気コンポーネント(例えば、クリンパー1705のモータ214を制御するように構成された電子プロセッサ226、コイン形を含む電動工具バッテリパック又はエネルギー貯蔵デバイスなどの電源など)に接続されることを可能にする。いくつかの実施形態では、ワイヤ開口部2003は、封入容器1920の内側端2010の開口部よりも小さい。したがって、ホスト側PCB2015に接続されるワイヤは、内側端2010の開口部から出てルーティングされるのではなく、ワイヤ開口部2003を通ってルーティングされ得る。内側端2010の開口部は、その代わりにワイヤキャップ2030で密封されて、封入容器の内側端2010の開口部を通してワイヤを延ばすのと比較して進入流体防止が向上し得る。いくつかの実施形態では、ワイヤをワイヤ開口部2003からルーティングすることによって、ワイヤが封入容器1920の内側端2010の開口部からルーティングされるときよりも封入容器アセンブリの長さが短くなるため、クリンパー1705内の空間が節約される。それにも関わらず、いくつかの実施形態では、1つ又は複数のワイヤが、封入容器1920の内側端2010の開口部からルーティングされてもよい。
【0047】
図20Dに示されるように、ホスト側PCB2015及び挿入可能デバイスPCB2035は、本明細書で前述したように、電動工具104の第1のPCB605及び第2のPCB805と同様に略同一平面に広がる(図7を参照)。このような構成では、ホスト側PCB2015の導電層2040は、略同一平面に広がり、且つ挿入可能デバイスPCB2035の導電層2045に平行に広がり得る。以下でより詳細に説明されるように、このような構成は、PCB2015及び2035の1つ又は両方が、個別に又は組み合わせて、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905上に含まれるアンテナ(例えば、図20D図21、及び図23に示されるチップアンテナ/導体2105を含むアンテナ1315)の接地面の役割をすることを可能にする。
【0048】
図20E及び図20Fは、一実施形態による、封入容器1920の種々の下部斜視図を示す。図20E及び図20Fにおいて、封入容器1920の壁は、以下で説明される封入容器1920の内部特徴を視認できるようにするために、透明であるように示される。図20E及び図20Fに示されるように、封入容器1920は、封入容器1920の側壁上に位置し、PCB2015及び2035の縁を受け入れ、且つ導くように構成される、1つ又は複数のチャネル2050を含み得る。チャネル2050は、製造中にホスト側PCB2015が封入容器1920内に過度に挿入されることを防止し、且つ/又は挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905がユーザによって封入容器1920内に過度に挿入されることを防止する、末端壁2055を含み得る。
【0049】
図21は、ホスト側PCB2015に電気的且つ物理的に連結された挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905の下部斜視図である。図22は、一例としての実施形態による、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905の部分分解下部斜視図である。いくつかの実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905が封入容器1920内に挿入されているときに、挿入可能デバイスPCB2035は、封入容器1920の外側端2005付近に位置するチップアンテナ2105(即ち、アンテナ1315の導体部)を含む。図21に示されるように、挿入可能デバイスPCB2035は、他の電子部品も含む。例えば、挿入可能デバイスPCB2035は、図14A図14Jに示されるように、Bluetooth(登録商標)送受信機/コントローラ、アンテナ1315又は別のアンテナを介したワイヤレス通信を可能にするように構成された他の電子プロセッサ/集積回路などを含み得る。図21は、PCB2015及び2035の底面に取り付けられたコンポーネントを示しているが、いくつかの実施形態では、コンポーネントは、PCB2015及び2035の上面に追加的又は代替的に取り付けられてもよい。
【0050】
図21は、アンテナ1315の接地面2107の例としての寸法についてのラベルを含む。例えば、ホスト側PCB2015は、約34ミリメートル長であってもよく、ホスト側PCB2015の導電層2040は、アンテナ1315のための接地面2107の一部を形成してもよい。同様に、約41ミリメートルの挿入可能デバイスPCB2035の導電層2045が、アンテナ1315のための接地面2107の残りを形成するために使用され得る。いくつかの実施形態では、挿入可能デバイスPCB2035は、約41ミリメートルよりも長く、挿入可能デバイスPCB2035の一部(例えば、封入容器1920の外側端2005に近位の部分)は、アンテナ1315のための接地面2107の一部として使用されない。
【0051】
いくつかの実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905が封入容器1920内に挿入されているとき、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905は、封入容器1920の外側端2005付近に位置する端部キャップ2110を含む。いくつかの実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905が封入容器1920内に挿入されているとき、端部キャップ2110の外側面は、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905が受け入れられる封入容器1920の開口部と略同一面に位置する(図20Dを参照)。いくつかの実施形態では、端部キャップ2110は、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905が、例えばユーザによって落下される状況においてチップアンテナ2105を保護するために、チップアンテナ2105に近接して位置する。図20D及び図21に示されるように、挿入可能デバイスPCB2035の表面に垂直な方向の端部キャップ2110の高さは、挿入可能デバイスPCB2035の表面に垂直な方向のチップアンテナ2105の高さより高い。同様に、挿入可能デバイスPCB2035の表面に垂直な方向のコネクタ2025の高さは、挿入可能デバイスPCB2035の表面に垂直な方向のチップアンテナ2105の高さより高い。したがって、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905がユーザによって落下される場合、チップアンテナ2105は、平坦面との衝突時の挿入可能デバイス1905の向きに関わらず、挿入可能デバイス1905が着地する略平坦面(例えば、床)に直接衝撃を与えるべきではない。むしろ、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905が落下された場合、挿入可能デバイスPCB2035の上側、挿入可能デバイスPCB2035の辺/縁、コネクタ2025、又は端部キャップ2110のうちの1つが、平坦面に衝撃を与える。
【0052】
図22に示されるように、端部キャップ2110は、挿入可能デバイスPCB2035の穴を通って互いに連結して端部キャップ2110を形成するように構成される、上部2115a及び下部2115bを含み得る。いくつかの実施形態では、端部キャップ2110の高さは、挿入可能デバイスPCB2035とクリンパー1705の他のコンポーネントとの間にある量の間隔を与えるように設計される。言い換えると、端部キャップ2110は、端部キャップ2110の高さが、例えば、挿入可能デバイスPCB2035とクリンパー1705に接続された電動工具バッテリパックの電極との間に最小限必要な量の空間(例えば、5ミリメートル)を与えるようなサイズにされ得る。端部キャップ2110は、端部キャップ2110が存在しない場合よりも容易に(例えば、挿入可能デバイス1905を挿入又は除去するときに)挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905をユーザが掴むことも可能にし得る。端部キャップ2110は、また、挿入可能デバイス1905を挿入又は除去するときに、ユーザが、例えば指や他の物体をコンパートメント1910に挟むか又は挿入することを防止し得る。
【0053】
いくつかの実施形態では、挿入可能デバイスPCB2035は、端部キャップ2110を通って延びるように構成された突出タブ2120を含む。いくつかの実施形態では、突出タブ2120は、封入容器1920から延びるように構成される(図20A図20C、及び図20Dを参照)。突出タブ2120は、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905を封入容器1920から除去するために使用されるように構成され得る。突出タブ2120は、図22では概して長方形を有するが、いくつかの実施形態では、突出タブ2120は、丸みがつけられた角を有するか、又は部分的に円形又は部分的に楕円の形状であるように丸みが付けられている。いくつかの実施形態では、突出タブ2120の縁は面取りされている。いくつかの実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905を封入容器1920から除去するためにユーザによって把持され引っ張られるように、リボン、テープ、又はロープ(例えば、ナイロンロープ)が突出タブ2120に接続される。
【0054】
図19図20B、及び図22に示されるように、挿入可能デバイスPCB2035のいくつかの部分が、挿入可能デバイスPCB2035上に取り付けられた少なくともいくつかのコンポーネントの上に低圧成形2205(例えば、プラスチック成形)を含み得る。例えば、低圧成形2205は、挿入可能デバイスPCB2035の底面上の全てのコンポーネントの上に位置し得る。低圧成形は、挿入可能デバイスPCB2035の上面の周囲に巻かれ、挿入可能デバイスPCB2035の底面上よりも少ない、挿入可能デバイスPCB2035の上面の面積又はコンポーネントを覆い得る(図19を参照)。図19図20B図22に示されるように、低圧成形2205は、挿入可能デバイスPCB2035を完全に封入しなくてもよい。例えば、挿入可能デバイスPCB2035の側縁は露出したままであってもよく、低圧成形2205から突出してもよい。いくつかの実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905が封入容器1920内に挿入されるとき、挿入可能デバイスPCB2035のこれらの側縁が、封入容器1920の取り付け部(例えば、チャネル)と係合する。いくつかの実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905が封入容器1920内に挿入されていない(例えば、挿入可能デバイスPCB2035の側縁が露出している)ときに、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905が、挿入可能デバイスPCB2035を完全に封入するように構成された外部ハウジングを含まないため、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905は、ハウジングなし挿入可能デバイス1905と呼ばれ得る。ハウジングなし挿入可能デバイス1905によって、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905は、外部ハウジングを含む他の挿入可能デバイス(例えば、図6図9に示されるような外部ハウジング910を有する挿入可能デバイス610)よりもコンパクトであることが可能となる。したがって、ハウジングなしの挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905は、それが挿入されるように構成されるホストデバイス1705に少ない空間しか取らなくてもよい。いくつかの実施形態では、低圧成形2205は、挿入可能デバイスPCB2035の、より多くのコンポーネント又はより少ないコンポーネントを覆い得る。いくつかの実施形態では、低圧成形2205が存在しなくてもよい。
【0055】
図23は、一例としての実施形態による、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905の複数面図を示す。図23に示される実施形態では、低圧成形2205は示されていない。図23は、上面図2305、底面図2310、正面図2315(即ち、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905がコンパートメント1910内に挿入されているときのクリンパー1705の正面から)、背面図2320(即ち、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905がコンパートメント1910内に挿入されているときのクリンパー1705の背面から)、右側面図2325(即ち、モータシャフトに沿ってクリンパー1705の正面において見ているときのクリンパー1705の右側面)、及び左側面図2330(即ち、モータシャフトに沿ってクリンパー1705の正面において見ているときのクリンパー1705の左側面)を含む。図23の寸法によって示されるように、いくつかの実施形態では、挿入可能デバイスPCB2035は、突出タブ2120及びコネクタ2025が取り付けられる領域を含んで、約52ミリメートル長である。いくつかの実施形態では、挿入可能デバイスPCB2035は、約35.2ミリメートル幅である。他の実施形態では、挿入可能デバイスPCB2035は、約49.4ミリメートル長及び37.4ミリメートル幅である。図23に示されるように、いくつかの実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905の高さは、約7.5ミリメートルである。いくつかの実施形態では、チップアンテナ2105が取り付けられる領域に対向する挿入可能デバイスPCB2035の表面の領域は、チップアンテナ2105の適切な機能を確保するために電気コンポーネントが取り付けられないキープアウト領域2335である。
【0056】
図4図7及び図17図23に示され、上述された、コンパートメント405、1910の位置及び物理的設計及び挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905の物理的設計は、実施例であり、他の実施形態において又は異なるホストデバイス上では異なり得る。例えば、コンパートメント405、1910は、モータ214の下且つハンドル204、1715の上の本体202、1710に位置して示され、コンパートメント405、1910は、電動工具104、1705のハウジングの他の部分に位置し得る。例えば、コンパートメント405、1910は、ハンドル204、1715に、バッテリパック受け部206、1720に、若しくはバッテリパック受け部206、1720の真上(即ち、電動工具104、1705の足元)に、又は電動工具104、1705のハウジングの別の部分に、位置し得る。追加的に、コンパートメント405、1910は、図4図7及び図17及び図19に示される向きとは異なる向きにされてもよい(例えば、図18を参照)。例えば、コンパートメント405、1910の開口部は、本体202、1710の後壁の代わりに本体202、1710の側壁上に位置し得る。本明細書で前に与えられた例としての電動工具104のリストにより示されるように、電動工具デバイス104の種類によっては、電動工具デバイス104のハウジングは、本体202、1710、ハンドル204、1715、及びバッテリパック受け部206、1720のうちの1つ又は複数を含まなくてもよい。挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905が、以下でさらに詳細に説明されるように適切に機能する(例えば、通信に使用されている通信プロトコルについての最小アンテナ効率標準を満たすアンテナを介して外部デバイス108及び/又はサーバ112と通信する)ことができるように、コンパートメント405、1910は、電動工具デバイス104のハウジングの任意の部分において任意の向きで位置してもよい。
【0057】
いくつかの実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、それぞれが同一のコンパートメント405、1910を含み、ハウジングの異なる部分に位置し、且つ各ホストデバイスにおいて異なる向きにされたコンパートメント405、1910を有し得る、複数のホストデバイス(例えば、電動工具デバイス104及び送信デバイス106)のうちのいずれか1つの中に挿入可能であるように構成される。言い換えると、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905及びコンパートメント405、1910の物理的設計は、多くの異なるホストデバイスにわたって普遍的であってもよいが、少なくともいくつかのホストデバイスのためのコンパートメント405、1910の位置及び向きは、異なっていてもよい。
【0058】
図4図7及び図17図19は、コンパートメント405、1910を覆い、密封するための、留め具705によって固定されたカバー410、1735、1810を示しているが、いくつかの実施形態において、コンパートメント405、1910は、カバー410、1735、1810、及び/又は留め具705を含まなくてもよい。例えば、カバー410、1735、1810は、留め具705を用いることを含まない他のやり方で、電動工具104、1705、1805に留められてもよい。例えば、カバー410、1735、1810は、単にコンパートメント405、1910に押圧されてもよく、カバー410、1735、1810とコンパートメント405、1910との間の摩擦によって固定されてもよい。図16A図16Cは、カバー410、1735、1810の3つの代替実施形態を示す。図16Aは、固定タブ1610を含む、押し込みスナップフィットカバー1605を示す。図16Bは、固定タブ1620を含むスライドスナップフィットカバー1615を示す。図16Cは、ヒンジ付きゴム圧着カバー1625を示す。別の例としての代替実施形態として、電動工具104、1705、1805は、コンパートメント405、1910のためのカバーを含まなくてもよい。その代わりに、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、コンパートメント405、1910を密封し、破片がコンパートメント405、1910に入ることを防止するように、コンパートメント405、1910内に挿入されるように構成され得る。そのような実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905の後側(即ち、外側)(即ち、挿入可能デバイス610の外壁625又は挿入可能デバイス1905の端部キャップ2110)は、電動工具104、1705のハウジングと同一面であってもよい。いくつかの実施形態では、電動工具104、1705、1805は、破片からコンパートメント405、1910を密封するためにコンパートメント405、1910に挿入される(いかなる通信機能も有しない)プレースホルダ挿入可能デバイスと共に販売されてもよい。後になって、ユーザが電動工具104、1705、1805の通信ケイパビリティを強化することを望む場合、ユーザは、プレースホルダ挿入可能デバイスを除去し、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905をコンパートメント405、1910内に挿入し得る。
【0059】
図4図7は、コンパートメント405の内側に位置する電動工具104の第1のPCB605を示し、図20A図20Dは、封入容器1920の内側に位置するホスト側PCB2015を示しているが、いくつかの実施形態では、ホスト側PCB605、2015は、コンパートメント405又は封入容器1920の外側且つコンパートメント405若しくは封入容器1920及び/又は挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905に隣接して位置する。例えば、コンパートメント405又は封入容器1920が挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905だけ、又は挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905及びホスト側コネクタ615、2020だけを含むように構成されるように、コンパートメント405又は封入容器1920は、図4図7及び図20A図20Dに示されるものよりも小さくてもよい。そのような代替実施形態では、ホスト側PCB605、2015は、図4図7及び図20A~20Dに示されるように、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905及びコネクタ615、2020に関して同一の概略位置及び向きを含み得る(即ち、互いに平行に延びるホスト側PCB605、2015及び挿入可能デバイスPCB805、2035の上面及び底面を有する挿入可能デバイスPCB805、2035と略同一平面に位置する)。しかしながら、ホスト側PCB605、2015及び/又はホスト側PCB605、2015のコネクタ615、2020は、コンパートメント405又は封入容器1920の外側に取り付けられ、位置し得る。
【0060】
追加的に、いくつかの実施形態では、ホスト側PCB605、2015及び挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、互いに対して異なる向きで配置されてもよいが、それでも挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905のアンテナの結合された/拡張された接地面の役割をし得る。例えば、ホスト側PCB605、2015及び挿入可能デバイスPCB805、2035は、互いに平行であるが、異なる平面に(図7及び図20Dに示されるように互いに平行且つ一直線上に相対して)位置し得る。別の実施例として、ホスト側PCB605、2015及び挿入可能デバイスPCB805、2035は、図4図7及び図20A図21に示されるようにホスト側PCB605、2015が挿入可能デバイスPCB805、2035の正面に位置するのではなく、横並びで一直線の向きに、互いに平行に位置し得る。さらに別の実施例として、ホスト側PCB605、2015及び挿入可能デバイスPCB805、2035が、互いに平行に広がるPCB605及び805の上面及び底面と略同一平面に(即ち、互いに一直線に)位置する代わりに、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905がコンパートメント405、1910内に挿入されているときに、ホスト側PCB605、2015及び挿入可能デバイスPCB805、2035は、互いに垂直に配列され得る。言い換えると、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905がホスト側PCB605、2015に垂直に配列されるように、コンパートメント405、1910及び/又はホスト側PCB605、2015は、異なるように配置され得る。
【0061】
上述したコンパートメント405、1910及び封入容器1920は、実施例である。いくつかの実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、ホストデバイス内で異なるように取り付けられる。図20A図20Dに示されるように、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905は、ハウジングがなく、図19に示されるコンパートメント1910内に位置する封入容器1920内に取り付けられる。ホスト側PCB2015は、また、封入容器1920に取り付けられる。他の実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905は、外部ハウジング(例えば、図9に示される挿入可能なワイヤレス通信デバイス610のハウジング910)を含み得る。いくつかの実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905及びホスト側PCB2015は、(例えば、図6及び図7に示される挿入可能なワイヤレス通信デバイス610に類似の)封入容器1920なしでコンパートメント1910に位置する。封入容器1920は、図20A図20Dにおいて2つの開口端を有するように示されるが、いくつかの実施形態では、封入容器1920は開口端を1つだけ有する。そのような実施形態では、ホスト側PCB2015は、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905が挿入されるように構成される同一端(即ち、外側端2005)を通して製造中に設置され得る。いくつかの実施形態では、ホスト側PCB2015は、他のやり方で製造中に封入容器1920内に設置される。例えば、封入容器1920は、複数の部品を含んでもよく、ホスト側PCB2015がドロップイン式封入容器の上側からドロップイン式封入容器の底部に置かれることを可能にするドロップイン式封入容器であってもよい。ドロップイン式封入容器は、底部に接続されてドロップイン式封入容器を封入する上部を含み得る。しかしながら、状況によっては、進入流体が封入容器1920に入ることが可能な場所を減少させるために、図20A図20Dに示されるように1つの開口端又は2つの開口端を有する単一部品の封入容器1920が好ましい。封入容器1920に関する追加の設計特徴について、図5B及び図5Cに関して本明細書で前述されている。いくつかの実施形態では、コネクタ615、905、2020、2025は、図面に示されるものとは異なる種類のコネクタである。本明細書で前述した通り、いくつかの実施形態では、コネクタ615、905、2020、2025が含まれず、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905がコンパートメント405、1910に挿入されているときに、ホスト側PCB605、2015のコンポーネントが、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905とワイヤレス通信するように構成され得る。
【0062】
いくつかの実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、本明細書で前述したもの以外の他のやり方で、コンパートメント405、1910又は封入容器1920内に挿入され、封入容器1920に固定され、封入容器1920から除去される。例えば、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、プッシュ機構/タブを含んでもよく、それによって、ユーザが再び挿入可能デバイス610、1905の後端部を押してプッシュ機構/タブが解除されるまで、挿入可能デバイス610、1905はプッシュ機構/タブによってコンパートメント405、1910又は封入容器1920に固定される。別の実施例として、挿入可能デバイス610、1905をコンパートメント405、1910又は封入容器1920から除去するために、工具又はフックが使用されてもよい。別の実施例として、挿入可能デバイス610、1905は、挿入可能デバイス610、1905を除去するためにユーザによって作動されるように構成される1つ又は複数のばね状のタブ/クリップを含み得る。この実施例では、ユーザが挿入可能デバイス610、1905をコンパートメント405、1910又は封入容器1920内に挿入すると、ばね状のタブ/クリップが、コンパートメント405、1910又は封入容器1920によって内側に押され得る。挿入可能デバイス610、1905がコンパートメント内に挿入されると、ばね状のタブ/クリップは、外側に解放されて、挿入可能デバイス610、1905をコンパートメント405、1910又は封入容器1920内に固定し得る。
【0063】
図11は、一例としての実施形態による図3の電動工具104のブロック図を示す。図11及び通信システム100のデバイスの機能的詳細の以下の説明は、図3の電動工具104に対応する参照番号を含むが、以下の説明は、図3に示される電動工具104に適用され、同様に、図17に示されるクリンパー1705、図18に示される電動工具1805、又は本明細書に前述したような挿入可能なワイヤレスデバイス610、1905のためのホストデバイスの役割をする別の電動工具デバイスに適用される。図11に示されるように、電動工具104は、ロータ280及びステータ285を含むモータ214を含む。モータ214は、駆動デバイス210を作動させ、駆動デバイス210が特定のタスクを実行することを可能にする。例えば、モータ214は、直接駆動シャフトコネクタ又はトランスミッションを介して駆動デバイス210、1725を駆動する。バッテリパックは、バッテリパックインターフェース222を介して電動工具104に連結し、モータ214に通電するために電力を提供する。トリガ212は、トリガスイッチ213と連結される。トリガ212がユーザによって押し下げられると、トリガ212はハンドル204に向かって第1の方向に動く。トリガ212がユーザによって解放されると、トリガ212は、ハンドル204から離れて第2の方向に動くように(例えば、ばねで)付勢される。トリガ212がユーザによって押し下げられると、トリガスイッチ213が作動され、それによってモータ214が通電される。トリガ212がユーザによって解放されると、トリガスイッチ213が無効化され、モータ214への通電が停止される。
【0064】
図11に示されるように、電動工具104は、またスイッチングネットワーク216、センサ218、インジケータ220、電源入力ユニット224、及び電子プロセッサ226を含む。バッテリパックインターフェース222は、電動工具104をバッテリパックとインターフェースする(例えば、機械的に、電気的に、且つ通信可能に接続する)ために動作可能に構成される、機械コンポーネント(例えば、バッテリ支持構造を含むバッテリパック受け部206)及び電気コンポーネント(例えば、端子)の組み合わせを含む。バッテリパックインターフェース222は、バッテリパックから受ける電力を電源入力ユニット224に伝送する。電源入力ユニット224は、バッテリパックインターフェース222を通して受けられ、且つ(例えば、ホスト側PCB605、2015上の1つ若しくは複数のコンポーネントに電力を提供するため、ホスト側PCB605、2015上に含まれるコイン形バッテリなどのエネルギー貯蔵デバイスを充電するため、及び/又はバッテリパックが電動工具104に連結されているときに、ホスト側PCB605、2015が挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905にバッテリパックから電力を送信することを可能にするために)電子プロセッサ226及びホスト側PCB605、2015に提供される電力を調整又は制御するための能動及び受動コンポーネント(例えば、降圧コントローラ、電圧コンバータ、整流器、フィルタなど)の組み合わせを含む。
【0065】
スイッチングネットワーク216は、電子プロセッサ226がモータ214の動作を制御することを可能にする。概して、トリガ212が押し下げられる(即ち、トリガスイッチ213が閉じられる)と、電流が、スイッチングネットワーク216を介してバッテリパックインターフェース222からモータ214に供給される。トリガ212が押し下げられていないとき、電流は、バッテリパックインターフェース222からモータ214に供給されない。いくつかの実施形態では、トリガスイッチ213は、トリガを下げる量(例えば、解放される、20%下げる、50%下げる、75%下げる、又は完全に押し下げる)を検出するためのセンサを含み得る。いくつかの実施形態では、トリガスイッチ213によって検出されるトリガを下げる量は、モータ214の所望の回転速度に関連し、又は対応する。他の実施形態では、トリガスイッチ213によって検出されるトリガを下げる量は、所望のトルク又は他のパラメータに関連し、又は対応する。電子プロセッサ226がトリガスイッチ213から作動信号を受信することに応答して、電子プロセッサ226は、スイッチングネットワーク216を作動して、モータ214に電力を与える。スイッチングネットワーク216は、モータ214に利用可能な電流の量を制御し、それによって、モータ214の速度及びトルク出力を制御する。スイッチングネットワーク216は、複数の電界効果トランジスタ(FET)、バイポーラトランジスタ、又はブリッジ構成における6つのFETなどの他の種類の電気スイッチを含み得る。電子プロセッサ226は、いくつかの実施形態では、それぞれのパルス幅変調(PWM)信号を用いてスイッチングネットワーク216の連続スイッチング要素を駆動してステータ285のステータコイルを交互に駆動し、それによってロータ280の回転を引き起こす。
【0066】
センサ218は、電子プロセッサ226に連結され、電動工具104又はモータ214の異なるパラメータを示す様々な信号を電子プロセッサ226に通信する。センサ218は、例えば、1つ又は複数の電流センサ、1つ又は複数の電圧センサ、1つ又は複数の温度センサ、1つ又は複数の速度センサ、1つ又は複数のホール効果センサなどを含む。例えば、モータ214の速度は、モータ214の回転位置を感知するための複数のホール効果センサを用いて判断され得る。いくつかの実施形態では、電子プロセッサ226は、センサ218から受信した信号に応答して、スイッチングネットワーク216を制御する。例えば、電子プロセッサ226が、センサ218から受信した情報に基づいてモータ214の速度があまりに急速に増加していると判断する場合、電子プロセッサ226は、モータ214の速度を低下させるように、スイッチングネットワーク216内のアクティブスイッチ又はスイッチングシーケンスを適合又は修正し得る。センサ218によって得られたデータは、工具使用データとして電子プロセッサ226に保存され得る。
【0067】
インジケータ220は、また、電子プロセッサ226に連結され、電子プロセッサ226からの制御信号を受信して、電動工具104の異なる状態に基づいてオン及びオフにし、又は情報を伝達する。インジケータ220は、例えば、1つ若しくは複数の発光ダイオード(「LED」)又はディスプレイ画面を含む。インジケータ220は、電動工具104の状態又は電動工具104に関連する情報を表示するように構成され得る。例えば、インジケータ220は、電動工具104の測定された電気特性、電動工具104の状態などを示すように構成される。インジケータ220は、可聴出力又は触覚出力を通してユーザに情報を伝達するための要素も含み得る。
【0068】
上述の通り、電子プロセッサ226は、電動工具104の多様なコンポーネントに電気的及び/又は通信可能に接続される。いくつかの実施形態では、電子プロセッサ226は、電子プロセッサ226及び/又は電動工具104の中のコンポーネントに対して電力、動作制御、及び保護をもたらす、複数の電気及び電子コンポーネントを含む。例えば、電子プロセッサ226は、特に、処理ユニット230(例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、又は別の適当なプログラマブルデバイス)、メモリ232、入力ユニット234、及び出力ユニット236を含む。処理ユニット230は、特に、制御ユニット240、演算論理装置(「ALU」)242、及び複数のレジスタ244(図11にレジスタ群として示される)を含む。いくつかの実施形態では、電子プロセッサ226は、レジスタ転送レベル(「RTL」)設計プロセスを通して開発されたチップなどの半導体(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ[「FPGA」]半導体)チップ上で部分的又は全体的に実施される。
【0069】
メモリ232は、例えば、プログラム記憶領域233a及びデータ記憶領域233bを含む。プログラム記憶領域233a及びデータ記憶領域233bは、読み出し専用メモリ(「ROM」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)(例えば、動的RAM[「DRAM」]、シンクロナスDRAM[「SDRAM」]など)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(「EEPROM」)、フラッシュメモリ、ハードディスク、SDカード、又は他の適当な磁気、光学、物理、若しくは電子メモリデバイスなどの、異なる種類のメモリの組み合わせを含み得る。処理ユニット230は、メモリ232に接続され、(例えば実行中に)メモリ232のRAM、(例えば、概して恒久的に)メモリ232のROM、又は別のメモリ若しくはディスクなどの別の非一時的コンピュータ可読媒体に記憶されることが可能なソフトウェア命令を実行する。電動工具104の実施態様に含まれるソフトウェアは、電子プロセッサ226のメモリ232に記憶され得る。ソフトウェアは、例えば、ファームウェア、1つ又は複数のアプリケーション、プログラムデータ、フィルタ、規則、及び他の実行可能命令を含む。電子プロセッサ226は、特に、本明細書に記載される制御プロセス及び方法に関する命令をメモリから取り出し、実行するように構成される。電子プロセッサ226は、また、電動工具デバイス情報をメモリ232上に記憶するように構成される。メモリ232上に記憶される電動工具デバイス情報は、電動工具デバイス識別情報(例えば、電動工具104の一意識別子を含む)、並びに電動工具104の使用に関する情報、電動工具104のメンテナンスに関する情報、電動工具トリガイベント情報、電動工具104を特定モードで動作させるためのパラメータ情報、及び電動工具104を動作させ又はメンテナンスすることに関連する他の情報を含む、電動工具デバイス動作情報も含み得る。いくつかの実施形態では、ホストデバイス(例えば、電動工具104)のメモリ上に記憶された情報は、以下でより詳細に説明されるように、概してホストデバイスの種類を識別するプラットフォーム識別子を含む。他の解釈では、電子プロセッサ226は、追加のコンポーネント、より少ないコンポーネント、又は異なるコンポーネントを含む。
【0070】
いくつかの実施形態では、図11に示される電動工具104の電気コンポーネントは、電動工具104のハウジング内の1つ又は複数のPCB上に位置する。例えば、電動工具104は、ホール効果センサが(例えば、モータ214の前側又は後側に)位置する、ホールセンサPCBを含み得る。電動工具104は、また、スイッチングネットワーク216が(例えば、ハンドル204に、ハンドル204と本体202との間に、図19に示される本体1710の埋め込みボート1925に、又は電動工具104のハウジング内の他の場所に)位置する電力/FET PCBを含み得る。電動工具104は、また、電子プロセッサ226が(例えば、バッテリパック受け部206、又は電動工具104のハウジング内の他の場所に)位置する制御PCBを含み得る。電動工具104は、図11のブロック図によって示されるように、これらのPCBのそれぞれの上のコンポーネントを他のPCB上のコンポーネントに連結するためのワイヤ、リボンケーブルなどを含み得る。いくつかの実施形態では、ホールセンサPCB、電力/FET PCB、及び制御PCBの1つ又は複数が、これらのPCBのそれぞれの上のコンポーネントが3つ未満の別個のPCB上に含まれるように、結合される。
【0071】
追加的に、本明細書で前述されるように、電動工具104は、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905に(例えば、有線又は無線接続を介して)通信可能に連結できるように構成されるホスト側PCB605、2015を含む。いくつかの実施形態では、ホスト側PCB605、2015は、電動工具104のバッテリパックから分離したエネルギー貯蔵デバイス1205(図12Aを参照)を含む。エネルギー貯蔵デバイス1205が電動工具104のバッテリパックから分離されているため、エネルギー貯蔵デバイス1205は、バックアップバッテリと呼ばれ得る。エネルギー貯蔵デバイス1205は、図12Aに示されるようにコイン形バッテリであってもよい。エネルギー貯蔵デバイス1205は、代替的に、別の種類のバッテリセル、キャパシタ、又は別のエネルギー貯蔵デバイスであってもよい。いくつかの実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905がコンパートメント405、1910内に挿入されているときに、エネルギー貯蔵デバイス1205は、(例えば、第1のコネクタ615、2020及び第2のコネクタ905、2025又はワイヤレス電力伝送を介して)電力を挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905に提供するように構成される。いくつかの実施形態では、エネルギー貯蔵デバイス1205は、モータ214に通電するため、駆動デバイス210を駆動するため、又は電動工具電子プロセッサ226に電力供給するためには電力を提供せず、概して、バッテリパックが電動工具104に取り付けられていないときに、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905にのみ電力供給する。他の実施形態では、エネルギー貯蔵デバイス1205は、また、例えばLEDなどの低電力要素に電力を提供する。いくつかの実施形態では、エネルギー貯蔵デバイス1205は、また、バッテリパックが電動工具104に連結されていないときに、ホストデバイス電子プロセッサ226に電力を提供して、ホストデバイス電子プロセッサ226が外部デバイス108(及び/又はサーバ112)と通信することを可能にする。
【0072】
いくつかの実施形態では、エネルギー貯蔵デバイス1205は、1次(即ち、非再充電型)バックアップバッテリである。他の実施形態では、エネルギー貯蔵デバイス1205は、2次(再充電可能な)バックアップバッテリセル又はキャパシタを含む。そのような実施形態では、電動工具104に連結されたバッテリパックが、バックアップバッテリセル又はキャパシタを再充電するために充電電力を提供する。例えば、電源入力ユニット224は、エネルギー貯蔵デバイス1205を充電するための充電回路を含み得る。再充電可能なセル及びキャパシタは、再充電を必要とする前の数日又は数週間、電力を提供するようなサイズにされ得る。図11は、バッテリパックから受信される電力をエネルギー貯蔵デバイス1205が位置するホスト側PCB605、2015に提供する電源入力ユニット224を、電動工具104のコンポーネントとして示しているが、いくつかの実施形態では、ホスト側PCB605、2015は、電源入力ユニット224に類似のそれ自体の別個の電源入力ユニットを含む。例えば、ホスト側PCB605、2015の電源入力ユニットは、バッテリパックから受信した電力を調整又は制御するための能動及び受動コンポーネント(例えば、降圧コントローラ、電圧コンバータ、整流器、フィルタなど)の組み合わせを含む。
【0073】
図12Aによって示されるように、ホスト側PCB605、2015は、また、エネルギー貯蔵デバイス1205及び挿入可能なワイヤレス通信デバイス610がある機能を実施することを可能にするために追加の回路/コンポーネント1210も含み得る。例えば、追加回路/コンポーネント1210は、上述した別個の電源入力ユニット、調整回路、又は他の類似の回路を含み得る。別の実施例として、追加回路/コンポーネント1210は、エネルギー貯蔵デバイス1205の充電状態をモニタリングするための電圧センサ及び電圧センサをモニタリングするための電子プロセッサを含んでもよく、エネルギー貯蔵デバイス1205の充電状態に関する情報を電子プロセッサ226に提供してもよい。電子プロセッサ226は、インジケータ220を制御してエネルギー貯蔵デバイス1205の充電状態を示してもよく、又はエネルギー貯蔵デバイス1205の充電状態に関する情報を挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905を介して外部デバイス及び/又はサーバ112に送信してもよい。別の実施例として、追加回路/コンポーネント1210の電子プロセッサが、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905がコンパートメント405、1910内に挿入されるときに検出し、電子プロセッサ226にそのような挿入を通知し得る。追加回路/コンポーネント1210は、また、電動工具104の電子プロセッサ226から挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905に通信経路を提供して、電動工具104並びに外部デバイス108及び/又はサーバ112への/からの外部通信を可能にし得る。いくつかの実施形態において、追加回路/コンポーネント1210は、挿入可能デバイス610、1905がコンパートメント405、1910内に挿入されているときに、ホスト側PCB605、2015が挿入可能デバイス610、1905とワイヤレス通信することを可能にするために、統合型ワイヤレス通信デバイス(例えば、Bluetooth(登録商標)送受信機/アンテナ、近距離通信送受信機/アンテナなど)を含む。
【0074】
いくつかの実施形態では、ホスト側PCB605、2015は、図12Aに示されるものよりも少ないコンポーネント、又は追加のコンポーネントを含む。例えば、図12Bに示される代替実施形態において、ホスト側PCB605、2015は、第1のコネクタ615、2020を含み得るが、エネルギー貯蔵デバイス1205及び追加回路/コンポーネント1210は、電動工具104の他の場所に位置し得る。例えば、エネルギー貯蔵デバイス1205は、(電動工具104のハウジングの別個のコンパートメント内の、又は制御PCB上の)バッテリパック受け部206に位置してもよく、追加回路/コンポーネント1210は、制御PCB上に位置し得る。追加コンポーネントを含むホスト側PCB605、2015の実施例として、ホスト側PCB605、2015は、電子プロセッサ226、スイッチングネットワーク216などを含み得る。言い換えると、いくつかの実施形態では、ホスト側PCB605、2015は、電動工具104のための制御PCB及び/又は電力/FET PCBの役割をし得る。代替的には、ホスト側PCB605、2015は、典型的には制御PCB及び/又は電力/FET PCB上に含まれるコンポーネントのいくつかを含み得るが、そのようなPCBは依然として電動工具104の中に別個に存在し得る。追加のコンポーネントを含むホスト側PCB605、2015の別の実施例として、ホスト側PCB605、2015は、電子プロセッサ(即ち、電動工具の電子プロセッサ226及び挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905の電子プロセッサ1305に加えて第3の電子プロセッサ)並びにアンテナ(即ち、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905のアンテナ1315に加えて第2のアンテナ)を含み得る。ホスト側PCB605、2015の電子プロセッサは、第2のアンテナ及び電子プロセッサ226に連結されて、電子プロセッサ226と外部デバイス108との間で第1の通信プロトコル(例えば、Bluetooth(登録商標)などの短距離無線通信)によって第2のアンテナを介して情報が伝送されることを可能にし得る。したがって、ホスト側PCB605、2015の電子プロセッサは、いくつかの実施形態において無線通信送受信機であるように構成され得る。そのような実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、コンパートメント405、1910内に挿入されると、追加的又は代替的に、電動工具デバイス104が他のデバイスと第1の通信プロトコルとは異なる第2の通信プロトコルを用いてワイヤレス通信(例えば、セルラーネットワークを経たセルラー通信などの長距離無線通信)することを可能にし得る。したがって、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、電動工具104が既にいくつかのワイヤレス通信ケイパビリティを含む状況において電動工具104の通信ケイパビリティを拡大するように構成され得る。
【0075】
図12A及び図12Bは、いくつかの実施形態によるホスト側PCB605、2015の約28ミリメートルの長さ及び約30ミリメートルの幅を示しているが、ホスト側PCB605、2015の長さ及び/又は幅が他の実施形態では異なっていてもよい。例えば、ホスト側PCB605、2015の長さ及び/又は幅は、挿入可能デバイスPCB805、2035のサイズに基づき、且つ以下でさらに詳細に説明される特定の用途に使用されている最小アンテナ効率標準に基づき異なっていてもよい。
【0076】
電子プロセッサ226とホスト側PCB605、2015との間のデータ接続(例えば通信チャネル)262を介して、電子プロセッサ226は、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905に通信可能に連結するように構成される。いくつかの実施形態では、データ接続262は、電子プロセッサ226からホスト側PCB605、2015に接続される1つ又は複数のワイヤ(及び/又はリボンケーブル)を含む。挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905がコンパートメント405、1910内に挿入されると、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905の第2のコネクタ905、2025が、ホスト側PCB605、2015に連結された第1のコネクタ615、2020と連結し、電子プロセッサ226と挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905との間の通信が、それによって可能となる。本明細書で前述した通り、いくつかの実施形態では、コネクタ615、905、2020、2025が含まれず、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905がコンパートメント405、1910に挿入されているときに、ホスト側PCB605、2015のコンポーネントは、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905とワイヤレス通信するように構成され得る。
【0077】
図13は、一例としての実施形態による、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905のブロック図を示す。挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、電動工具104の電子プロセッサ226が外部デバイス108及び/又はサーバ112と通信して、電動工具データ(例えば、電動工具使用データ、構成データ、メンテナンスデータなど)を送信し、電動工具構成データ(例えば、電動工具104を特定モードで動作させるための設定など)及び電動工具コンポーネントを制御する(例えば、作業用照明を点ける、電動工具104をロックするなど)ためのコマンドを受信することを可能にする。挿入可能デバイス610、1905は、ホストデバイス104、106、1705、1805の位置が、外部デバイス108及び/又はサーバ112によって判断され、追跡/記録されることも可能にし得る。
【0078】
図13に示されるように、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、電子プロセッサ1305、メモリ1310、送受信機1312(例えば、無線送受信機)、及びアンテナ1315を含む。いくつかの実施形態では、アンテナ1315は、挿入可能デバイスPCB805、2035に取り付けられ、アンテナ1315の第1の部分の役割をする導体(例えば、チップアンテナ2105、ロッド形状の導体など)を含むモノポールアンテナ(すなわち、接地面アンテナ)である。アンテナ1315は、挿入可能デバイスPCB805、2035の導電層2045及び/又は(以下でさらに詳細に説明される)アンテナ1315の第2の部分(即ち、接地面)の役割をするホスト側PCB605、2015の導電層1005、2040も含む。いくつかの実施形態では、アンテナ1315は、挿入可能デバイス610のプラスチックハウジング910の表面上にプリントされるか、又は挿入可能デバイス1905の端部キャップ2110上にプリントされる、金属化構造を含むレーザ直接構造化(LDS)アンテナである(即ち、LDSアンテナは、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905のハウジング910又は端部キャップ2110に成形される)。例えば、LDSアンテナ1315は、挿入可能デバイス610のハウジング910の外壁625(即ち、挿入可能デバイス610が図6に示されるようにコンパートメント405内に挿入されるときの最外壁)の外側面又は内側面上にプリントされ得る。挿入可能デバイス610がコンパートメント405内に挿入されるときに、挿入可能デバイス610の外壁625が、電動工具デバイス104のハウジングの外壁と同一面に取り付けられ得る。そのような実施形態では、カバー410は、含まれても含まれなくてもよい。いくつかの実施形態では、LDSアンテナは、他の種類のアンテナよりも物理的空間の消費が少なくなり得る。いくつかの実施形態では、LDSアンテナは、挿入可能デバイス610のハウジング910の異なる壁の外側面又は内側面上にプリントされ得る。
【0079】
アンテナ1315、送受信機1312、及び電子プロセッサ1305は、外部デバイス108(及び/又はサーバ112)と電動工具104の電子プロセッサ226との間でワイヤレスメッセージを送信及び受信するように共に動作する。メモリ1310は、電子プロセッサ1305によって実施される命令を記憶し、且つ/又は電動工具104と外部デバイス108(及び/若しくはサーバ112)との間の通信などに関連するデータを記憶し得る。電子プロセッサ1305は、電動工具104と外部デバイス108(及び/又はサーバ112)との間のワイヤレス通信を制御し得る。例えば、電子プロセッサ1305は、着信及び/又は発信データをバッファし、電動工具104の電子プロセッサ226と通信し、ワイヤレス通信において使用する通信プロトコル及び/又は設定を判断する。言い換えると、電子プロセッサ1305は、電動工具の電子プロセッサ226からデータを受信するように、且つ送受信機1312及びアンテナ1315を介して情報を外部デバイス108(及び/又はサーバ112)に中継するように構成される。同様のやり方で、電子プロセッサ1305は、情報(例えば、構成及びプログラミング情報)を送受信機1312及びアンテナ1315を介して外部デバイス108(及び/又はサーバ112)から受信するように、且つ電動工具の電子プロセッサ226に情報を中継するように構成される。したがって、いくつかの実施形態では、電子プロセッサ1305は、1つ又は複数の無線送受信機として機能する(即ち、送受信機1312の機能性は、いくつかの実施形態では電子プロセッサ1305に含まれ得る)。他の実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、それぞれがそれら自体の電子プロセッサを含み(例えば、図14Aを参照)、又は電子プロセッサ1305と通信して、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905が異なる通信プロトコルを使用してアンテナ1315を介して通信することを可能にする、複数の別個の送受信機1312(例えば、無線送受信機)を含み得る。本明細書で前述した通り、いくつかの実施形態では、コネクタ615、905、2020、2025が含まれず、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905がコンパートメント405、1910に挿入されているときに、ホスト側PCB605、2015のコンポーネントは、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905とワイヤレス通信するように構成され得る。そのような実施形態では、ホスト側PCB605、2015とのそのようなワイヤレス通信は、外部デバイス108及び/又はサーバ112と通信するために使用される同一の通信プロトコル及び/又は挿入可能デバイス610、1905の同一の回路によって発生し得る。代替的に、ホスト側PCB605、2015とのワイヤレス通信は、外部デバイス108及び/又はサーバ112と通信するために使用されるものとは異なる通信プロトコル及び/又は挿入可能デバイス610、1905の異なる回路によって発生し得る。
【0080】
いくつかの実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、Bluetooth(登録商標)送受信機1405、1435(例えば、図14A図14C及び図14F図14Hにおいて示されるBluetooth(登録商標) low energy(BLE)送受信機1405、1435)を含む。Bluetooth(登録商標)送受信機1405、1435は、Bluetooth(登録商標)プロトコルを採用する外部デバイス108と通信する。したがって、そのような実施形態では、外部デバイス108及び電動工具104は、それらがデータを交換する間、互いの通信範囲内にある(即ち、近接している)。他の実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、異なる種類のワイヤレスネットワークを経て他のプロトコル(例えば、Wi-Fi、セルラープロトコルなど)を用いて通信する。例えば、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、インターネットなどのワイドエリアネットワーク若しくはローカルエリアネットワークを通してWi-Fiを介して通信するように、又は(例えば、赤外線若しくはNFC通信を用いて)ピコネットを通して通信するように構成されるWi-Fi送受信機1410(図14C及び図14H)を含み得る。別の実施例として、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、セルラーネットワークを経て通信するように構成されたセルラー通信送受信機1415を含み得る。挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905を介した通信は、電動工具104と外部デバイス108(又はネットワーク)との間で交換されるデータを第三者から保護するために暗号化され得る。いくつかの実施形態では、アンテナ1315は、マルチバンド/マルチプロトコルアンテナである。言い換えると、単一のアンテナが、異なる通信プロトコル(例えば、図14Aに示されるように、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi、GPS、セルラーなど)を用いる複数の送受信機に使用され得る。そのような実施形態では、各送受信機は、それぞれのスイッチ、電力分配器、又は周波数依存インピーダンスネットワークを介してアンテナに選択的に接続し得る。
【0081】
電動工具104と外部デバイス108との間の通信ケイパビリティ及び挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905の他のケイパビリティの特定の例が、2019年2月6日に出願された米国仮特許出願第62/801,975号明細書及び2018年8月7日に出願された米国特許出願第16/056,710号明細書に含まれ、その両方の内容が、参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、米国特許出願第16/056,710号明細書に記載されたワイヤレス通信デバイス300と同様に機能する。例えば、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、電動工具メモリ232によって記憶され、且つ電動工具の電子プロセッサ226によって挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905に提供される、一意の識別情報を含む電動工具104のための識別信号を周期的にブロードキャストするように構成される。電動工具104のための識別信号は、そのとき、電動工具104の位置を追跡するために使用され得る(図16及び米国特許出願第16/056,710号明細書の対応する説明を参照)。いくつかの実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、識別信号を外部デバイス108にブロードキャストし、外部デバイス108は、(例えば、GNSS受信機を用いて)それ自体の位置を判断し、ネットワークを経てサーバ112に外部デバイス108の位置及び電動工具104の識別情報を送信する。外部デバイス108が、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905からブロードキャストされた識別信号を受信するときに、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905が、外部デバイス108の通信範囲(例えば、Bluetooth(登録商標)通信範囲)内にあることが知られるため、仲介物として外部デバイス108を用いたそのような通信によって、電動工具104のおおよその位置が判断されることが可能となる。他の実施形態では、例えば、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905が、セルラー通信ケイパビリティ(図14A及び図14F又は米国仮特許出願第62/801,975号明細書の図16に関して説明される実施形態を参照)を有する場合に、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、仲介物として外部デバイス108を用いることなくネットワークを経てサーバ112に直接、識別情報及び位置情報を通信するように構成され得る。そのような実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、その位置を判断するための全地球測位システム(GPS)送受信機1420を含み得る(図14A及び図14Fを参照)。そのような実施形態は、電動工具104のより正確な位置判断を可能にしてもよく、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905とサーバ112との間の仲介物の役割をするための外部デバイス108を必要としない。しかしながら、そのような実施形態は、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905の、且つコンパートメント405、1910が位置する電動工具104の部分の限定された空間を占め得る、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905における追加のコンポーネント及び/又はより大きなコンポーネントを必要とし得る。上記実施形態は、追跡のために直接、又は追跡のために仲介物として外部デバイス108を通して、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905とサーバ112との間の通信を伴うが、これらのデバイスのいずれかの間のそのような通信は、他の目的でも可能である(例えば、工具使用データを記憶するため、電動工具104をプログラムするための記憶されたモード及び/又は動作パラメータを取り出すため、ファームウェアの更新を取り出すため、など)。
【0082】
仲介物として外部デバイス108を用いることなくホストデバイス104、106、1705、1805の位置を追跡する別の実施例として、ホストデバイス104、106、1705、1805の挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、Wi-Fi送受信機1410及びセルラー通信送受信機1415を用いて、その位置を判断してもよい。いくつかの実施形態では、Wi-Fi送受信機1410は、付近のWi-Fiルータを見つけ出し、セルラー通信送受信機を介して付近のWi-Fiルータ情報をサーバ112に送信するように構成される。サーバ112は、次いでWi-Fiルータデータを位置サービスプロバイダに送信し得る。位置サービスプロバイダは、次いで受信したWi-Fiルータ情報に基づいて、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905の位置を判断する。ユーザの外部デバイス108が、サーバ112と通信して挿入可能デバイス610、1905(及び挿入可能デバイス610、1905がアタッチされるホストデバイス104、106、1705、1805)の判断された位置にアクセスし得るように、位置サービスプロバイダは、挿入可能デバイス610、1905の判断された位置をサーバ112に返送し得る。
【0083】
挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905が実行し得る機能の別の実施例として、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、ホストデバイス104、106、1705、1805が外部デバイス108上のユーザ選択に応答してロックアウトされることを可能にする。言い換えると、外部デバイス108及び/又はサーバ112は、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905を介してコマンドを電動工具104に送信して、モータ214がトリガ212の作動に応答するときでさえも動作することを防止し得る(図17及び米国特許出願第16/056,710号明細書の対応する説明を参照)。そのようなコマンドは、電動工具104を制御して、すぐにロックアウトするか、又は将来ロックアウトしてもよい。いくつかの実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、電動工具104に連結されたバッテリパックと電動工具104との間の通信を妨げることによって、又はトリガ212の作動に応答してモータ214を駆動しないように電子プロセッサ226に命令するロックコマンドを電子プロセッサ226に送信することによって、電動工具104をロックアウト(即ち、無効化)し得る。挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905が実行し得る機能の別の実施例として、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905が電動工具104から除去された場合に電動工具104が動作不可能なように、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、電動工具104から電子的に除去できないように構成され得る(図29図31及び米国特許出願第16/056,710号明細書の対応する説明を参照)。
【0084】
いくつかの実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、図13に示されるものよりも多くのコンポーネント、又は少ないコンポーネントを含む。例えば、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、加速度計、ジャイロスコープ、及び/又は加入者識別モジュール(SIM)カードを含み得る。いくつかの実施形態では、挿入可能デバイス610、1905の電子プロセッサ1305は、例えば、挿入可能デバイス610、1905上に含まれるコンポーネントに基づいて、且つどのコンポーネントが所与の時間に機能するように制御されるかに依存して、エネルギー貯蔵デバイス1205又はホストデバイス104、106、1705、1805のバッテリパックからの多少の電流を必要とする。例えば、挿入可能デバイス610、1905の電子プロセッサ1305は、多少の電流を要求するためにホストデバイス104、106、1705、1805の電子プロセッサ226と通信し得る。図13に示されるものよりも多くのコンポーネント又は少ないコンポーネントを含む挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905の別の実施例として、エネルギー貯蔵デバイス1205を含む電動工具104のホスト側PCB605、2015に加えて、又は代替して、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、エネルギー貯蔵デバイス1205を含み得る。そのような実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、また、ホスト側PCB605、2015に関して上述した別個の電源入力回路を含み得る。
【0085】
挿入可能デバイス610、1905が加速度計又は他の運動検出器を含む実施形態では、挿入可能デバイス610、1905がある期間静止したままであるときよりも挿入可能デバイス610、1905が移動されていると電子プロセッサ1305が判断するときにより頻繁に、挿入可能デバイス610、1905が、その位置を(例えば、GPS送受信機1420を用いて)判断し、その判断された位置を(例えば、セルラー通信送受信機1415及びアンテナ1315を用いてサーバ112に)送信し得る。例えば、電子プロセッサ1305が、加速度計からの信号に基づいて挿入可能デバイス610、1905/ホストデバイス104、106、1705、1805の移動を検出していないときは、挿入可能デバイス610、1905は、その位置を1日1回判断し、サーバ112に提供してもよい。一方、電子プロセッサ1305が、加速度計からの信号に基づいて挿入可能デバイス610、1905/ホストデバイス104、106、1705、1805の移動を検出するとき、挿入可能デバイス610、1905は、その位置をより頻繁に(例えば、1分、5分、10分毎に1回、など)判断し、提供してもよい。いくつかの実施形態では、電子プロセッサ1305は、加速度計からの信号に基づいて挿入可能デバイス610、1905/ホストデバイス104、106、1705、1805の移動を検出することに応答して、時間及び/又は位置のログを記録する。このログ記録された移動情報は、外部デバイス108に送信されてユーザに表示され、挿入可能デバイス610、1905/ホストデバイス104、106、1705、1805の動きがいつどこで検出されたかをユーザが判断することを可能にし得る。
【0086】
図14A図14Jは、図13の汎用ブロック図によって表された異なる特定のコンポーネントを含む、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905の挿入可能デバイスPCB805、2035の異なる例としての実施形態を示す。
【0087】
図14Aに示されるように、挿入可能デバイスPCB805、2035は、チップアンテナ2105、コネクタ905、2025、BLE送受信機1405、セルラー通信送受信機1415、及びGPS送受信機1420を含む。いくつかの実施形態では、BLE送受信機1405及びセルラー通信送受信機1415は、無線通信送受信機と呼ばれ得る。図14Aの挿入可能デバイスPCB805、2035は、他のコンポーネントが機能すること(例えば、他のコンポーネントの仕様に従って回路などを調節すること)を可能にする追加回路/コンポーネント1425も含む。図14Aの挿入可能デバイスPCB805、2035は、周囲のコンポーネントの1つ又は複数の仕様に基づいていかなるコンポーネントも含まないキープアウトゾーン1430も含む。図14Fは、図14Aに示されるものと類似の多くのコンポーネントを含む、挿入可能デバイスPCB805、2035のための代替PCBレイアウトを示す。図14Fの挿入可能デバイスPCB805、2035は、電動工具104の電源入力ユニット224と類似の機能を実行し得る電源入力ユニット1445も含む。図14Fの挿入可能デバイスPCB805、2035は、加入者識別モジュール(SIM)カード1450も含む。
【0088】
図14A及び図14Fにおいて、チップアンテナ2105は、BLE送受信機1405、セルラー通信送受信機1415、及びGPS送受信機1420によって使用されるマルチバンド/マルチプロトコルアンテナであってもよい。そのような実施形態では、各送受信機は、それぞれのスイッチ、電力分配器、又は周波数依存インピーダンスネットワークを介してチップアンテナ2105に選択的に接続してもよく、そのような回路は、各送受信機内及び/又は追加回路/コンポーネント1425内に含まれてもよい。他の実施形態では、送受信機1405、1415、及び1420の1つ又は複数が、それら自体のアンテナを有してもよい。例えば、チップアンテナ2105は、いくつかの実施形態における挿入可能デバイスPCB805、2035上に含まれる他の送受信機によってではなく、セルラー通信送受信機1415のみによって使用されてもよい。別の実施例として、BLE送受信機1405は、セルラー通信送受信機1415よりも挿入可能デバイスPCB805、2035の反対側(例えば、上側)に取り付けられてもよい。図14Aに示されるように、いくつかの実施形態では、セルラー通信送受信機1415は、挿入可能デバイスPCB805、2035の底面に取り付けられてもよく、挿入可能デバイスPCB805、2035の上面に取り付けられたBLE送受信機1405の一部と部分的にオーバラップ/隠蔽してもよい。そのような実施形態では、セルラー通信送受信機1415とオーバラップしない(即ち、セルラー通信送受信機1415によって隠蔽されない)BLE送受信機1405の部分は、BLE送受信機1405の統合アンテナを含む。言い換えると、図14Aに示されるBLE送受信機1405の部分は、BLE送受信機1405のアンテナを表し、BLE送受信機1405は、セルラー通信送受信機1415から挿入可能デバイスPCB805、2035の反対側の面(例えば、上面)に取り付けられる。前の実施例によって示されるように、図14A図14Jに示される挿入可能デバイスPCB805、2035のコンポーネントは、挿入可能デバイスPCB805、2035の上面又は底面のいずれかの上に取り付けられてもよい。言い換えると、図14A~14Jは、挿入可能デバイスPCB805、2035上に示されるコンポーネントが挿入可能デバイスPCB805、2035の単一面上に位置することを必ずしも示していない。
【0089】
図14Bは、挿入可能デバイスPCB805、2035が第2のコネクタ905、2025、追加回路/コンポーネント1425、及びBLE送受信機1435を含む、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905の挿入可能デバイスPCB805、2035の別の実施形態を示す。図14Bに示されるように、BLE送受信機1435は、挿入可能デバイスPCB805、2035の任意の他のコンポーネントとオーバラップされない/隠蔽されないため、BLE送受信機1435は、図14AのBLE送受信機1405よりも大きく示される。参照番号1425は、図14A~14Jのそれぞれにおける追加回路/コンポーネントを示すために使用されているが、各実施形態における追加回路/コンポーネント1425内の特定の回路/コンポーネントは、(例えば、各実施形態において挿入可能デバイスPCB805、2035上に含まれる他のコンポーネントに基づいて)異なり得る。図14Gは、図14Bに示されるものと類似の多くのコンポーネントを含む、挿入可能デバイスPCB805、2035のための代替PCBレイアウトを示す。
【0090】
図14Cは、挿入可能デバイスPCB805、2035が第2のコネクタ905、2025、追加回路/コンポーネント1425、BLE送受信機1435、及びWi-Fi送受信機1410を含む、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905の挿入可能デバイスPCB805、2035のさらなる別の実施形態を示す。いくつかの実施形態では、Wi-Fi送受信機1410は、それ自体の統合アンテナを含む。図14Hは、図14Cに示されるものと類似の多くのコンポーネントを含む、挿入可能デバイスPCB805、2035のための代替PCBレイアウトを示す。
【0091】
図14Dは、挿入可能デバイスPCB805、2035が第2のコネクタ905、2025、追加回路/コンポーネント1425、及び結合されたBLE及び超広帯域(UWB)送受信機1440を含む、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905の挿入可能デバイスPCB805、2035の別の実施形態を示す。いくつかの実施形態では、結合されたBLE及びUWB送受信機1440は、それ自体の統合アンテナを含む。図14Iは、図14Dに示されるものと類似の多くのコンポーネントを含む、挿入可能デバイスPCB805、2035のための代替PCBレイアウトを示す。
【0092】
図14Eは、挿入可能デバイスPCB805、2035が第2のコネクタ905、2025、追加回路/コンポーネント1425、マイクロコントローラ(即ち、電子プロセッサ1305)、及びメモリ1310を含む、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905の挿入可能デバイスPCB805、2035の別の実施形態を示す。図14Eに示される挿入可能デバイスPCB805、2035は、前述した実施形態のようなワイヤレス通信ケイパビリティを可能にするコンポーネントを含まないが、そのような挿入可能デバイスPCB805、2035を含む挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、ユーザトライアル、エンジニアリングテスト、トラブルシューティングなどの間にホストデバイス動作データを収集し、ログを記録するために使用され得る。図14Eの挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、電動工具デバイス104から除去されてもよく、収集されたデータは、別個の外部デバイス(例えば、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905とパーソナルコンピュータとの間の有線通信インターフェースを有するパーソナルコンピュータ)によって分析されてもよい。追加的又は代替的に、図14Eに示される挿入可能デバイスPCB805、2035は、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905が挿入されるホストデバイス104、106、1705、1805に追加の非ワイヤレス通信機能を追加するために使用され得る。例えば、挿入可能デバイスPCB805、2035は、電動工具デバイス104がユーザによって落下されたときなどに電動工具デバイス104の動きを検出するために、振動センサ、空気質センサ、加速度計又はジャイロスコープ、音声制御回路などを含み得る。追加の実施例として、図14Eの挿入可能デバイスPCB805、2035は、追加の処理能力/ケイパビリティ、活線の存在を検出する方法、温度及び/又は湿度センサなどを提供し得る。別の実施例として、図14Eの挿入可能デバイスPCB805、2035は、挿入可能デバイス610、1905が連結されたエネルギー貯蔵デバイス1205又はホストデバイス104、106、1705、1805のバッテリパックから電力を受けることによって作業領域を照明するように構成された照明デバイスを含み得る。図14Iは、図14Eに示されるものと類似の多くのコンポーネントを含む、挿入可能デバイスPCB805、2035のための代替PCBレイアウトを示す。上述した非ワイヤレス通信機能は、図14A図14D及び図14F図14Iの他の実施形態のうちの1つ又は複数の挿入可能デバイスPCB805、2035にも含まれ得る。
【0093】
電子プロセッサ1305は、いくつかの実施形態において図14A図14Jの全てにおいて示されていないが、図13の電子プロセッサ1305は、図14A図14Jに示されたコンポーネントの1つ又は複数を表す。代替的に、電子プロセッサ1305は、例えば、追加回路/コンポーネント1425において挿入可能デバイスPCB805、2035上に存在し得る。
【0094】
図14A図14Eに示されるように、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610の挿入可能デバイスPCB805、2035の長さは、約32ミリメートルであってもよく、第2のPCB805の幅は、約30ミリメートルであってもよい。これらの寸法は単なる実施例であり、異なる状況においては異なっていてもよい(例えば、図23に含まれる寸法を参照)。挿入可能デバイスPCB805、2035の長さ及び幅が比較的小さい場合、挿入可能デバイスPCB805、2035の導電層(例えば、銅層)をアンテナ1315(例えば、本明細書で前述した1/4波長モノポール/接地面アンテナ)のための接地面として使用することによって、アンテナ1315が適当に機能するための(例えば、セルラー通信のための)最小アンテナ効率標準を満たすことが可能でない場合がある。したがって、挿入可能デバイスPCB805、2035を比較的小さなサイズに維持するが、それでもアンテナ1315が最小アンテナ効率標準を満たすことを可能にするために、アンテナ1315は、電動工具104のホスト側PCB605、2015の導電層1005、2040を追加的又は代替的に使用して、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905がコンパートメント405、1910内に挿入されるときに拡張された接地面を生成するように構成される。例えば、ホスト側PCB605、2015の導電層1005、2040がアンテナ1315の接地面の少なくとも一部の役割をするように、ホスト側PCB605、2015の導電層1005、2040は、第1のコネクタ615、2020及び第2のコネクタ905、2025を介してアンテナ1315の1つ又は複数のグランドピンに電気的に連結されるように構成される。いくつかの実施形態では、ホスト側PCB605、2015及び挿入可能デバイスPCB805、2035の両方がアンテナ1315のための接地面の一部を提供するように、挿入可能デバイスPCB805、2035の導電層2045もまた、アンテナ1315の1つ又は複数のグランドピンに電気的に連結されるように構成される。追加的に、図7及び図20Dに示されるように、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905がコンパートメント405、1910内に挿入されているときに、ホスト側PCB605、2015及び挿入可能デバイスPCB805、2035は、互いに略同一平面において一直線に延びる(且つ、互いに略平行に延びる)ように構成され、組み合わせてアンテナ1315の接地面の役割をするように構成される。そのような実施形態では、ホスト側PCB605、2015及び挿入可能デバイスPCB805、2035によって提供される接地面の寸法は、約33ミリメートル×75ミリメートルであってもよい。
【0095】
いくつかの実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905がアンテナ1315(即ち、挿入可能デバイスPCB805、2035上に取り付けられたチップアンテナ/導体2105)の別の部分を含むにもかかわらず、ホスト側PCB605、2015の導電層1005、2040のみがアンテナ1315の接地面の役割をし、挿入可能デバイスPCB805、2035の導電層2045がアンテナ1315の接地面の一部の役割をしないように、ホスト側PCB605、2015は十分大きく構成される。他の実施形態では、挿入可能デバイスPCB805、2035の導電層2045のみがアンテナ1315の接地面の役割をし、且つホスト側PCB605、2015の導電層1005、2040がアンテナ1315の接地面の一部の役割をしないように、挿入可能デバイスPCB805、2035は、十分大きく構成され得る。例えば、アンテナ1315は、より大きな導体部を有してもよく、又はチップアンテナ2105でなくてもよい。これは、より小さな導体部を有するアンテナが使用されるとき、又はチップアンテナ2105が使用されるときよりも小さな接地面が、効率的なワイヤレス通信のために使用されることを可能にし得る。
【0096】
上記実施形態は、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905上に位置するアンテナ1315の少なくとも一部(例えば、導体部2105)を含むが、いくつかの実施形態では、電動工具104が、ホストデバイス104、106、1705、1805のハウジング内に含まれるアンテナ1315の少なくとも一部(例えば、導体部2105)と共に製造され得る。そのような実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905がコンパートメント405、1910内に挿入されているときにホストデバイス104、106、1705、1805のアンテナ1315を介して通信するように構成される、送受信機回路を含み得る。言い換えると、ホストデバイス104、106、1705、1805がそのような実施形態においてアンテナ1315を含むように製造されるとしても、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905がコンパートメント405、1910内に挿入されない限り、ホストデバイス104、106、1705、1805は、外部デバイス108との通信を可能にするための送受信機回路を含まなくてもよい。そのような実施形態のいくつかでは、電動工具104のアンテナ1315の接地面は、ホストデバイス104、106、1705、1805のホスト側PCB605、2015及び挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905の挿入可能デバイスPCB805、2035のうちのいずれか1つ又は両方によって形成され得る。
【0097】
いくつかの実施形態では、ホスト側PCB605、2015及び/又は挿入可能デバイスPCB805、2035の長さ及び/又は幅が、図12A図12B図14A図14E、及び図23においてラベル付けされた寸法とは異なっていてもよい。例えば、ホスト側PCB605、2015及び挿入可能デバイスPCB805、2035のうちの1つの所望のサイズ、並びに所与のアプリケーション/通信プロトコルのための最小アンテナ効率標準に依存して、PCB605、2015、及び805、2035の両方の導電層の結合された長さ及び/又は表面積が所望の用途/通信プロトコルのための最小アンテナ効率標準を満たすために十分大きな、アンテナ1315のための接地面を提供するように、ホスト側PCB605、2015及び挿入可能デバイスPCB805、2035のもう1つの長さ及び/又は幅は、対応してサイズ変更し得る。
【0098】
いくつかの実施形態では、アンテナ1315の導体部2105から広がる接地面の長さが増加するにつれて、アンテナ1315の信号強度が増大する。アンテナ1315のための接地面は、無線周波数電流が流れ得る任意の導電面であってもよい。したがって、いくつかの実施形態では、ホスト側PCB605、2015から電動工具104の電源(例えば、バッテリパック)の接地へ接続された1つ又は複数の接地線は、アンテナ1315の信号強度を改善するためにアンテナ1315の接地面をさらに拡張し得る。図24は、ホスト側PCB605、2015から電動工具104の電源の接地へ接続された1つ又は複数のワイヤ2405を用いてアンテナ1315のさらに拡張された接地面の図を示す。接地線2405は、無線周波数電流が流れるための別の経路を提供し、それによって、増大したアンテナ効率及び性能をもたらす。接地線2405がアンテナ1315の接地面をさらに拡張してアンテナ効率及び性能を改善するために使用される実施形態では、接地線2405は、金属面及び他のワイヤから離れて配置される。金属面の周囲に接地線2405を巻くこと又は接地線2405を他のワイヤと共に束ねることによって、接地線2405の有効性が低減されて、アンテナ1315の接地面のさらなる拡張の役割をさせ得るため、例えば、接地線2405を金属面(例えば、モータ封入容器)の周りに巻くこと又は他の非接地線(例えば電力線を含む)と共に束ねることはできない。
【0099】
図15は、ホストデバイス104、106、1705、1805が外部デバイス108及び/又はサーバ112などの外部デバイスと通信することを可能にする方法1500のフローチャートである。ブロック1505において、ホストデバイス104、106、1705、1805は、コンパートメント405、1910において挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905を受ける。ブロック1510において、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905がコンパートメント405内に挿入されているとき、本明細書で前述されたようにホスト側PCB605、2015の導電層1005、2040がアンテナ1315の接地面の少なくとも一部の役割をするように、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905のアンテナ1315は、ホストデバイス104、106、1705、1805のホスト側PCB605、2015の導電層1005、2040に電気的に連結される。例えば、ホスト側PCB605、2015の導電層1005、2040は、第1のコネクタ615、2020及び第2のコネクタ905、2025を介して挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905のチップアンテナ2105の1つ又は複数のグランドピンに電気的に連結される。ブロック1515において、ホストデバイス104、106、1705、1805の電子プロセッサ226は、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905の電子プロセッサ1305を介して、且つアンテナ1315を介して、外部デバイス108及び/若しくはサーバ112へ、且つ/又は外部デバイス108及び/若しくはサーバ112から情報を通信する。
【0100】
電動工具デバイス104、1705、1805と類似のコンポーネント及び機能性を含み得る図1の通信システム100の他のデバイスを検討すると、図25Aは、一例としての実施形態による送信デバイス106を示す。いくつかの実施形態では、送信デバイス106は、追跡される物体に送信デバイスを固定するように構成される1つ又は複数の固定要素を含む。例えば、送信デバイス106は、追跡される物体に送信デバイス106のハウジング2510を固定するための留め具(例えば、ねじ)を受け入れるように構成された取り付け穴2505を含む。ハウジング2510の後部上の粘着パッドなどの他の固定要素が、いくつかの実施形態において使用される。いくつかの実施形態では、送信デバイス106は、図25Aに示されるものとは異なる形状(例えば、長方形状)、異なる位置の取り付け穴2505、及び追跡される物体に取り付けるための異なる固定要素のうちの1つ又は複数を有するハウジングを含む。図25Bは、追跡される物体2515(例えば、梯子)に付着された送信デバイス106を示す。
【0101】
図26は、一例としての実施形態による送信デバイス106のブロック図を示す。いくつかの実施形態では、送信デバイス106は、電子プロセッサ2605、メモリ2610、及びエネルギー貯蔵デバイス2615(例えば、コイン形バッテリなどのバックアップバッテリ)を含む。送信デバイス106は、電動工具104、1705のホスト側PCB605、2015に関して本明細書で前述したコネクタ615、2020も含む。送信デバイス106のハウジング2510は、電動工具104、1705のコンパートメント405、1910(例えば、封入容器1920を含む)に類似のコンパートメントを含み得る。したがって、送信デバイス106は、電動工具デバイス104、1705、1805と類似のやり方で挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905を受け入れ連結するホストデバイスであるように構成される。言い換えると、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、電動工具104、1705、1805又は送信デバイス106内に交換可能に挿入されるように構成される。いくつかの実施形態では、送信デバイス106及び電動工具デバイス104、1705、1805は、同一の物理的設計及びコネクタ905、2025を有する複数の異なる種類の挿入可能な通信デバイス610、1905のうちのいずれか1つを受け入れるように構成される。例えば、図14A図14Iは、同一の物理的設計及びコネクタ905、2025を有するが異なる機能/通信ケイパビリティを有する挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905を示す。例えば、第1の挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、第1の通信プロトコル(例えば、Bluetooth(登録商標))を用いた短距離無線通信を使用して、外部デバイス108とワイヤレス通信するように構成され、第2の挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、第1の通信プロトコルとは異なる第2の通信プロトコルを用いた長距離無線通信(例えば、セルラーネットワーク、インターネットなど)を使用して、外部デバイス108及び/又はサーバ112とワイヤレス通信するように構成される。いくつかの実施形態では、第2の挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、第1の通信プロトコルを用いた短距離無線通信を使用して、外部デバイス108と通信するように追加的に構成され得る。
【0102】
いくつかの実施形態では、送信デバイス106のコンポーネントは、電動工具104、1705のホスト側PCB605、2015のものと類似であり、ホスト側PCB605、2015のコンポーネントの本明細書の前の説明を、送信デバイス106に適用する。例えば、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905が送信デバイス106に連結されると、エネルギー貯蔵デバイス2615は、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905のコンポーネントに電力を提供して、例えば、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905が外部デバイス108及び/又はサーバ112と通信することを可能にする。いくつかの実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、送信デバイス識別子を送信デバイス106のメモリ2610から取り出し、本明細書に前述した追跡方法に従って、追跡のために送信デバイス識別子を周期的にブロードキャストし得る。挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905及びホストデバイス104、1705、1805の電気コンポーネントの本明細書の前の概要が、送信デバイス106の類似名称のコンポーネントに適用される(例えば、電子プロセッサ、メモリ、エネルギー貯蔵デバイス、及びコネクタ又はコネクタの代わりに使用されるワイヤレス通信コンポーネントの機能性の概要)。
【0103】
いくつかの実施形態では、送信デバイス106は、図26に示されるものとは異なる配置で、より多くの電気コンポーネント又はより少ない電気コンポーネントを含む。例えば、送信デバイス106は、電子プロセッサ2605を含まなくてもよい。別の実施例として、送信デバイス106は、ユーザ入力デバイス(例えば、ボタン)及び/又はユーザ出力デバイス(例えば、発光ダイオード、スピーカなど)を含み得る。さらに別の実施例として、送信デバイス106は、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905の送受信機によって使用されるように構成されたアンテナを含み得る。送信デバイス106は、振動センサ、空気質センサ、加速度計、又はジャイロスコープなどの1つ又は複数のセンサも含み得る。いくつかの実施形態では、送信デバイス106は、図26の電気コンポーネントが取り付けられるホスト側PCB605、2015と類似のPCBを含む。他の実施形態では、送信デバイス106は、異なるPCB(例えば、より小さなPCB)を含み、又はPCBを全く含まない。いくつかの実施形態では、送信デバイス106の1つ又は複数の電気コンポーネントが、送信デバイス106のハウジング内に取り付けられてもよく、ワイヤを介して互いに連結されてもよい。いくつかの実施形態では、送信デバイス106のハウジングは、耐久性のある軽量プラスチック材から作られる。他のホストデバイスに関して本明細書に前述したように、いくつかの実施形態では、送信デバイス106は、物理的電気コネクタを含まなくてもよい。むしろ、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905が送信デバイス106に挿入されているとき、ホスト側PCB2015のコンポーネントは、挿入可能なワイヤレス通信デバイス1905とワイヤレス通信するように構成され得る。
【0104】
任意の所与の挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905が、いくつかの異なるホストデバイス(例えば、異なる電動工具デバイス104及び異なる送信デバイス106)内に挿入され得るため、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、挿入可能デバイス610、1905がホストデバイス104、106のコンパートメント405、1910内に挿入された後で、ホストデバイス104、106とペアリングされ得る。いくつかの実施形態では、挿入可能デバイス610、1905とホストデバイス104、106とのペアリングは、ホストデバイス104、106のコンパートメント405、1910内への挿入時に発生する。例えば、ホストデバイス104、106の電子プロセッサ226、2605が低電力スリープモードにある場合でも、ホスト側PCB605、2015のコンポーネントは、挿入可能デバイス610、1905がコネクタ615、2020に接続されていることを認識し、ホストデバイス104、106の電子プロセッサ226、2605を起動するための信号を送信する。他の実施形態では、挿入可能デバイス610、1905とホストデバイス104、106とのペアリングは、(例えば、ユーザが、例えばトリガ212、1730を作動させること、又は送信デバイス106のボタンを押すことによってホストデバイス104、106を使用しようとすることに応答して)ホストデバイスの電子プロセッサ226、2605が次回起動するまで、発生しなくてもよい。いくつかの実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905が、本明細書で前述されたようにエネルギー貯蔵デバイスを含むホストデバイス104、106内に挿入されない限り、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、それ自体のエネルギー貯蔵ユニットを含まず、よってその位置を追跡するように機能しない。言い換えると、挿入可能デバイス610、1905がホストデバイス104、106内に挿入されない限り、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905は、位置追跡のためのビーコン信号を周期的にブロードキャストしなくてもよい。
【0105】
いくつかの実施形態では、挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905及びホストデバイス104、106のそれぞれと関連付けられた同一の外部デバイス108が、挿入可能デバイス610、1905及びホストデバイス104、106と互いにペアリングするために使用される。例えば、挿入可能デバイス610、1905及びホストデバイス104、106の所有者のスマートフォンは、挿入可能デバイス610、1905及びホストデバイス104、106を互いにペアリングするために所有者によって使用され得る。
【0106】
図27は、(ブロック2705において)ホストデバイス104、106内に挿入される関連付けされていない挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905によって実行される方法2700のフローチャートを示す。言い換えると、挿入可能デバイス610、1905は、ホストデバイス104、106とペアリング/関連付けされていないか、又は別のホストデバイス104、106とペアリング/関連付けされていない。挿入可能デバイス610、1905が、タスク/機能を実行すると説明されるとき、挿入可能デバイス610、1905の電子プロセッサ1305が、他の適切なコンポーネント(例えば、メモリ1310、送受信機1312、及びアンテナ1315)と併せてタスク/機能を実行することを理解されたい。同様に、ホストデバイス104、106、外部デバイス108、又はサーバ112がタスク/機能を実行すると説明されるとき、これらのデバイスの1つ又は複数の電子プロセッサが、他の適切なコンポーネント(例えば、メモリ、送受信機、アンテナなど)と併せてタスク/機能を実行することを理解されたい。
【0107】
ブロック2710において、挿入可能デバイス610、1905は、ホストデバイス104、106のエネルギー貯蔵デバイス1205、2615から電力を受け、挿入可能デバイス610、1905の一意識別子をブロードキャスト(例えば、所定の時間間隔で周期的にブロードキャスト) する。代替実施形態では、ブロック2710において、ホストデバイス104、106の電子プロセッサ226が起動していない(即ち、低電力スリープモードにある)とき、関連付けされていない挿入可能デバイス610、1905は、電力を受けるが、その一意識別子をブロードキャストしない。ブロック2715において、挿入可能デバイス610、1905は、ホストデバイス104、106の電子プロセッサ226、2605が起動しているかどうかを判断する。上述の通り、いくつかの実施形態では、挿入可能デバイス610、1905のホストデバイス104、106内への挿入によって、ホストデバイス104、106の電子プロセッサ226、2605が起動されないことがある。挿入可能デバイス610、1905は、ホスト側PCB605、2015及びコネクタ615、2020を介して電子プロセッサ226、2605から信号を受信することによって、電子プロセッサ226、2605が起動していると判断し得る。電子プロセッサ226、2605が起動しておらず、その代わりに低電力スリープモードにあるとき、電子プロセッサ226、2605が起動するまで、又は挿入可能デバイス610、1905がホストデバイス104、106から除去されるまで、挿入可能デバイス610、1905はブロック2710及び2715を繰り返すように進行する。ブロック2715において、挿入可能デバイス610、1905が、電子プロセッサ226、2605が起動している(例えば、ホストデバイス104、106のトリガ212、1730がユーザによって作動されることに応答して起動される)と判断するとき、方法2700はブロック2720へ進む。
【0108】
ブロック2720において、ホストデバイス104、106の電子プロセッサ226、2605が起動されること/低電力スリープモードを終了することに応答して、挿入可能デバイス610、1905は、ホストデバイス104、106の一意識別子をホストデバイス104、106に要求し、受信する。いくつかの実施形態では、挿入可能デバイス610、1905は、ホストデバイス104、106の一意識別子をメモリ1310に記憶する。例えば、挿入可能デバイス610、1905は、ホストデバイス104、106の一意識別子をメモリ1310の揮発性メモリ部に記憶する。この実施例を続けると、挿入可能デバイス610、1905がホストデバイス104、106と関連付けられる前にホストデバイス104、106から除去される場合、挿入可能デバイス610、1905に電力がもはや供給されないため、挿入可能デバイス610、1905は、ホストデバイス104、106の一意識別子をもはや記憶しなくてもよい。
【0109】
ブロック2725において、挿入可能デバイス610、1905は、挿入可能デバイス610、1905の一意識別子をホストデバイス104、106に送信する。ブロック2730において、挿入可能デバイス610、1905の一意識別子の送信に応答して、挿入可能デバイス610は、ホストデバイス104、106が挿入可能デバイス610、1905の一意識別子を受信したとの確認応答をホストデバイス104、106から受信する。いくつかの実施形態では、ホストデバイス104、106は、方法2700の実行中に、挿入可能デバイス610、1905の一意識別子を記憶しなくてもよい。しかしながら、ホストデバイス104、106によって挿入可能デバイス610、1905に提供される確認応答は、ホストデバイス104、106が別の挿入可能デバイス610、1905に既に関連付けられているかどうかを示し得る。
【0110】
ブロック2735において、挿入可能デバイス610、1905は、ホストデバイス104、106からの確認応答が、ホストデバイスが別の挿入可能デバイス610、1905に既に関連付けられていることを示すかどうかを判断する。確認応答が、ホストデバイス104、106が別の挿入可能デバイス610、1905に既に関連付けられていることを示すとき、ブロック2740において、挿入可能デバイス610、1905は、挿入可能デバイス610、1905の一意識別子、ホストデバイスの一意識別子、及び不正デバイス除去フラグをブロードキャストする。いくつかの実施形態では、不正デバイス除去フラグは、挿入可能デバイス610、1905が、別の挿入可能デバイス610、1905に既に関連付け/ペアリングされているホストデバイス104、106に連結されていることを示す。いくつかの実施形態では、外部デバイス108が挿入可能デバイス610、1905からそのようなブロードキャストメッセージを受信すると、外部デバイス108は、ホストデバイス104、106に以前関連付けられた挿入可能デバイス610、1905が(例えば、図30に関して以下で説明されるような関連付け解除方法を実行することなく)ホストデバイス104、106から不正に除去されたと判断する。それに応答して、外部デバイス108は、サーバ112にメッセージを送信して、以前関連付けられたホストデバイス104、106及び/又は挿入可能デバイス610、1905が現在アタッチされているホストデバイス104、106に、追跡データベースにおいて見つからないとしてフラグを立てるようにサーバ112に命令し得る。いくつかの実施形態では、外部デバイス108は、また、ホストデバイス104が電動工具デバイス104、1705、1805であるときにホストデバイス104の電子プロセッサ226に中継するために、挿入可能デバイス610、1905にロック命令を送信し得る。ロック命令は、電動工具デバイス104、1705、1805の一意なパスワード、及び電動工具デバイス104、1705、1805のいくつかの又は全ての動作を妨げるための命令を含み得る。例えば、電動工具デバイス104、1705、1805がロックされると、モータ214及び駆動デバイス210、1725は、トリガ212、1730が作動されることに応答して動作しなくてもよい。
【0111】
一方、ブロック2735において、確認応答が、ホストデバイス104、106が既に別の挿入可能デバイス610、1905に関連付けられていないことを示すとき、方法2700は、ブロック2745に進む。ブロック2745において、挿入可能デバイス610、1905は、挿入可能デバイス610、1905の一意識別子、ホストデバイスの一意識別子、及び、いくつかの実施形態では関連付け要求フラグをブロードキャストする。ホストデバイス104、106は、既に別の挿入可能デバイス610、1905に関連付けられていないため、不正デバイス除去フラグは、ブロック2745のブロードキャストメッセージに含まれない。いくつかの実施形態では、外部デバイス108が不正デバイス除去フラグのないブロードキャストメッセージを挿入可能デバイス610、1905から受信することに応答して、外部デバイス108は、図28に示されるペアリング方法を開始して、関連付けされていない挿入可能デバイス610、1905を関連付けされていないホストデバイス104、106に関連付け/ペアリングする。
【0112】
いくつかの実施形態では、(i)挿入可能デバイス610、1905がホストデバイス104、106から除去される、(ii)ホストデバイス104、106が再び低電力スリープモードに入る、(iii)外部デバイス108が挿入可能デバイス610、1905及びホストデバイス104、106を互いに関連付け/ペアリングする、のうちの1つが起こるまで、ブロック2740及び2745のブロードキャストメッセージが、挿入可能デバイス610、1905によって周期的にブロードキャストされる(図28を参照)。例えば、挿入可能デバイス610、1905がホストデバイス104、106から除去されるとき、挿入可能デバイス610、1905は、エネルギー貯蔵デバイス1205、2615にもはや連結され得ないため、挿入可能デバイス610、1905は、メッセージをブロードキャストすることを中止し得る。別の実施例として、ホストデバイス104、106が挿入可能デバイス610、1905及びホストデバイス104、106が関連付け/ペアリングされることなく、低電力スリープモードに再び入るとき(例えば、ホストデバイス104、106が起動していたときに外部デバイス108がブロードキャストメッセージを受信しなかったため、又はユーザが外部デバイス108を用いて図28の関連付け/ペアリングプロセスを開始しなかったため)、方法2700は、ブロック2710に戻って方法2700を繰り返す。言い換えると、関連付けされていない挿入可能デバイス610、1905は、ホストデバイスの電子プロセッサ226が低電力スリープモードから起動するたびに、ブロック2720~2745を実行し得る。別の実施例として、外部デバイス108が、挿入可能デバイス610、1905が関連付けされていないホストデバイス104、106に連結されていることを示すブロードキャストメッセージを、関連付けされていない挿入可能デバイス610、1905から受信するとき、外部デバイス108は、図28に示されるようなペアリング方法を開始して、関連付けされていない挿入可能デバイス610、1905を関連付けされていないホストデバイス104、106と関連付け/ペアリングする。
【0113】
図28は、関連付け/ペアリングプロセスの間の外部デバイス108、挿入可能デバイス610、1905、及びホストデバイス104、106間の通信を示すフロー図2800を示す。例としてのフロー図2800において、挿入可能デバイス610、1905及びホストデバイス104、106は、互いに又は他のデバイスと関連付け/ペアリングされておらず、ユーザは、これらのデバイスを互いに関連付け/ペアリングすることを望んでいる。例えば、ユーザは、外部デバイス108上のユーザ入力を介して関連付け/ペアリングプロセスを開始し得る。
【0114】
ステップ2805において、外部デバイス108は、挿入可能デバイス610、1905からブロードキャストメッセージを受信し、外部デバイス108と挿入可能デバイス610、1905との間に通信接続を確立する。ステップ2810において、外部デバイスが、挿入可能デバイス610、1905との暗号化ハンドシェイク(例えば、Bluetooth(登録商標)low energy暗号化ハンドシェイク)を開始する。ステップ2815において、挿入可能デバイス610、1905は、外部デバイス108に応答して暗号化ハンドシェイクを完了し、外部デバイス108と挿入可能デバイス610、1905との間の暗号化通信を可能にする。いくつかの実施形態では、ステップ2810及び2815におけるBLE暗号化ハンドシェイクは、発生しないか、又は挿入可能デバイス610、1905と外部デバイス108との間の初期通信に対してのみ発生してもよく、初期通信の後、初期通信からのBLE暗号化ハンドシェイクに基づいて挿入可能デバイス610、1905と外部デバイス108との間の将来の通信が暗号化される。
【0115】
ステップ2820において、外部デバイス108は、挿入可能デバイス610、1905から挿入可能デバイス認証データを要求する。ステップ2825において、外部デバイス108は、挿入可能デバイス610、1905から挿入可能デバイス認証データを受信する。いくつかの実施形態では、外部デバイス108は、挿入可能デバイス認証データが外部デバイス108にローカルに記憶された製品データと一致していることを検証する。いくつかの実施形態では、外部デバイス108は、サーバ112と通信して、挿入可能デバイス認証データがサーバ112に記憶された製品データと一致していることを検証する。挿入可能デバイス認証データが記憶された製品データと一致していることを外部デバイス108が一度検証すると、挿入可能デバイス610、1905は認証される(例えば、通信システム100によってサポートされる製品であると検証される)。
【0116】
類似の認証ステップが、次いで、挿入可能デバイス610、1905を用いて外部デバイス108とホストデバイス104、106との間で実行されて、外部デバイス108とホストデバイス104、106との間でメッセージを中継する。ステップ2830において、外部デバイス108は、ホストデバイス104、106からホストデバイス認証データを要求する。ステップ2835において、外部デバイス108は、ホストデバイス104、106からホストデバイス認証データを受信する。外部デバイス108は、挿入可能デバイス610、1905を認証することに関して上述したものと類似のやり方でホストデバイス認証データが記憶された製品データと一致していることを検証し得る。ホストデバイス認証データが記憶された製品データと一致していることを外部デバイス108が一度検証すると、ホストデバイス104、106は認証される(例えば、通信システム100によってサポートされる製品であると検証される)。
【0117】
ステップ2840において、外部デバイス108は、挿入可能デバイス610、1905を介してホストデバイス104、106にホストデバイス104、106の管理パスワードを送信する。いくつかの実施形態では、ホストデバイス104、106の送信された管理パスワードは、ホストデバイス104、106の製造時にホストデバイス104、106のメモリ232、2610に記憶された管理パスワードと合致する。いくつかの実施形態では、外部デバイス108は、以前受信したブロードキャストメッセージに含まれるホストデバイス104、106の一意識別子を用いて、送信されるホストデバイス104、106の管理パスワードを取り出す。例えば、外部デバイス108は、ホストデバイス104、106の一意識別子を用いてサーバ112からホストデバイス104、106の管理パスワードを要求する。いくつかの実施形態では、サーバ112は、外部デバイス108が適当な許可を有する場合に、外部デバイス108にのみ管理パスワードを提供する。例えば、外部デバイス108の所有権情報がサーバ112に記憶されたホストデバイス104、106の所有権情報に合致するように、ホストデバイス104、106は、外部デバイス108上で動作するアプリケーションに署名されたエンティティによって所有されなければならない。この所有権情報は、(例えば、ホストデバイス104、106を購入したとき、及び外部デバイス108上で実行されているアプリケーションについてのアカウントをダウンロードし生成したときに、)前もってサーバ112に記憶されてもよい。ステップ2845において、外部デバイス108は、ホストデバイス104、106がホストデバイス104、106の管理パスワードを受信したという確認応答をホストデバイス104、106から受信する。その管理パスワードを受信することに応答して、ホストデバイス104、106は、挿入可能デバイス610、1905と関連付け/ペアリングされる関連付け情報を受信するように構成される。セキュリティのため、ホストデバイス104、106がその管理パスワードを受信しない限り、ホストデバイス104、106は、関連付け/ペアリング情報を受け入れなくてもよく、又は関連付け/ペアリング情報に基づいて動作しなくてもよい。
【0118】
ステップ2850及び2855は、ステップ2840及び2845に類似であるが、ホストデバイス104、106の代わりに挿入可能デバイス610、1905に関して外部デバイス108によって実行される。ブロック2850において、外部デバイス108は、挿入可能デバイス610、1905の管理パスワードを挿入可能デバイス610、1905に送信する。ステップ2855において、外部デバイス108は、挿入可能デバイス610、1905が挿入可能デバイス610、1905の管理パスワードを受信したという確認応答を挿入可能デバイス610、1905から受信する。その管理パスワードを受信することに応答して、挿入可能デバイス610、1905は、ホストデバイス104、106と関連付け/ペアリングされる関連付け情報を受信するように構成される。セキュリティのため、挿入可能デバイス610、1905がその管理パスワードを受信しない限り、挿入可能デバイス610、1905は、関連付け/ペアリング情報を受け入れなくてもよく、又は関連付け/ペアリング情報に基づいて動作しなくてもよい。
【0119】
ステップ2860aにおいて、外部デバイス108は、第1のメモリマップコマンド及び第2のメモリマップコマンドを挿入可能デバイス610、1905に送信する。第1のメモリマップコマンドは、ホストデバイス104、106を対象とし得る。したがって、ステップ2860bにおいて、挿入可能デバイス610、1905は、第1のメモリマップコマンドをホストデバイス104、106に転送する。第1のメモリコマンドを受信することに応答して、ホストデバイス104、106は、(例えば、メモリ232、2610にフラグを設定することによって)「関連付け」されるようにその関連付け状態を変更し、挿入可能デバイス610、1905の一意識別子をメモリ232、2610に記憶する。いくつかの実施形態では、挿入可能デバイス610、1905の一意識別子は、第1のメモリマップコマンドと共に受信される。他の実施形態では、挿入可能デバイス610、1905の一意識別子は、挿入可能デバイス610、1905との以前の通信から既知である(図27のブロック2725及び2730を参照)。その関連付け状態を変更すること及び挿入可能デバイス610、1905の一意識別子を記憶することによって、ホストデバイス104、106は、挿入可能デバイス610、1905と関連付け/ペアリングされる。
【0120】
これらの関連付けタスクを実行した後、ステップ2865において、ホストデバイス104、106は、第1のメモリマップコマンドの受信を承認するため及び関連付けタスクが実行されたことを確認するために挿入可能デバイス610、1905に確認応答メッセージを送信する。ホストデバイス104、106から確認応答メッセージを受信することに応答して、挿入可能デバイス610、1905は、以前受信した第2のメモリマップコマンドによって促される類似の関連付けタスクを実行する。例えば、挿入可能デバイス610、1905は、(例えば、メモリ1310にフラグを設定することによって)「関連付け」されるようにその関連付け状態を変更し、ホストデバイス104、106の一意識別子をメモリ1310に記憶する。いくつかの実施形態では、ホストデバイス104、106の一意識別子は、ホストデバイス104、106との以前の通信から既知である(図27のブロック2720を参照)。その関連付け状態を変更すること及びホストデバイス104、106の一意識別子を記憶することによって、挿入可能デバイス610、1905は、ホストデバイス104、106に関連付けされる。
【0121】
これらの関連付けタスクを実行した後、ステップ2870において、挿入可能デバイス610、1905は、第1のメモリマップコマンド及び第2のメモリマップコマンドの受信を承認するため及び関連付けタスクがホストデバイス104、106及び挿入可能デバイス610、1905の両方によって実行されたことを確認するために、確認応答メッセージを外部デバイス108に送信する。この関連付け確認応答メッセージを挿入可能デバイス610、1905から受信することに応答して、外部デバイス108は、サーバ112と通信して、サーバ112においてデータベース(例えば、追跡データベース)を更新して、ホストデバイス104、106及び挿入可能デバイス610、1905が互いに関連付け/ペアリングされることを示す情報を記憶する。いくつかの実施形態では、外部デバイス108は、また、ホストデバイス104、106及び挿入可能デバイス610、1905が互いに関連付け/ペアリングされることを示す情報を記憶するために、それ自体のメモリ130を更新する。
【0122】
挿入可能デバイス610、1905及びホストデバイス104、106が一度互いに関連付け/ペアリングされていると、関連付け/ペアリングされた挿入可能デバイス610、1905は、挿入可能デバイス610、1905の一意識別子ではなくホストデバイス104、106の記憶された一意識別子を含むビーコン信号を周期的にブロードキャストする。これらのビーコン信号は、付近の外部デバイス108によって受信されてもよく、本明細書で前述した位置追跡のために使用されてもよい。ホストデバイス104、106の位置が、サーバ112における追跡データベースにおいて更新されるとき、サーバ112は、また、ホストデバイス104、106と関連付け/ペアリングされる挿入可能デバイス610、1905の位置を更新し得る。いくつかの実施形態では、関連付け/ペアリングされた挿入可能デバイス610、1905は、ホストデバイス104、106の電子プロセッサ226、2605が起動しているか又は低電力スリープモードであるかに関わらず、挿入可能デバイス610、1905が任意のホストデバイス104、106に連結されるときはいつでも、ビーコン信号を周期的にブロードキャストする。
【0123】
図29は、ホストデバイス104、106内に挿入された、関連付け/ペアリングされた挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905によって実行される方法2900のフローチャートを示す。言い換えると、挿入可能デバイス610、1905は、挿入可能デバイス610、1905が現在連結されているホストデバイス104、106に以前ペアリング/関連付けされていたか、又は別のホストデバイス104、106に以前ペアリング/関連付けされていた(図28のペアリング方法2800を参照)。
【0124】
ブロック2905において、挿入可能デバイス610、1905は、ビーコン信号をブロードキャストする。例えば、ビーコン信号は、挿入可能デバイス610、1905が関連付け/ペアリングされているホストデバイス104、106の一意識別子を含む。いくつかの実施形態では、挿入可能デバイス610、1905が連結されるホストデバイス104、106の電子プロセッサ226、2605が低電力スリープモードにあるときでさえ、挿入可能デバイス610、1905は、このビーコン信号を周期的にブロードキャストする。
【0125】
ブロック2910において、挿入可能デバイス610、1905は、ホストデバイス104、106の電子プロセッサ226、2605が起動しているかどうかを判断する(図27のブロック2715と同様)。電子プロセッサ226、2605が低電力スリープモードのままであるとき、方法2900は、ブロック2905に戻って、ホストデバイス104、106の電子プロセッサ226、2605が起動するまで、ビーコン信号を周期的にブロードキャストし続ける。ブロック2910において、ホストデバイス104、106の電子プロセッサ226、2605が起動していると挿入可能デバイス610、1905が判断するとき、ブロック2915において、挿入可能デバイス610、1905は、挿入可能デバイス610、1905が連結されているホストデバイス104、106の一意識別子を要求し、受信する。
【0126】
ブロック2920において、挿入可能デバイス610、1905は、挿入可能デバイス610、1905が連結されているホストデバイス104、106の受信した一意識別子が、挿入可能デバイス610、1905が現在関連付け/ペアリングされているホストデバイス104、106の記憶された一意識別子に合致するかどうかを判断する。言い換えると、挿入可能デバイス610、1905は、挿入可能デバイス610、1905がそのビーコン信号において現在ブロードキャストしている、記憶した一意識別子に、受信した一意識別子が合致するかどうかを判断する。ブロック2920の判断は、挿入可能デバイス610、1905が関連付け/ペアリングされているホストデバイス104、106(一意識別子が合致する場合)にまだ挿入されているかどうか、又は挿入可能デバイス610、1905が関連付け/ペアリングされていない別のホストデバイス104、106(一意識別子が合致しない場合)内に挿入されているかどうかを、挿入可能デバイス610、1905が判断することを可能にする。
【0127】
ブロック2920において、受信した一意識別子が記憶された一意識別子に合致しないとき、方法2900は、ブロック2925に進む。ブロック2925において、挿入可能デバイス610、1905がブロードキャストされたビーコン信号を調整して、挿入可能デバイス610、1905が関連付け/ペアリングされているホストデバイス104、106の一意識別子ではなく、挿入可能デバイス610、1905の一意識別子を含むようにビーコン信号を構成する。ブロック2925において調整されたビーコン信号は、関連付け/ペアリングされた挿入可能デバイス610、1905が、関連付け/ペアリングされていないホストデバイス104、106に連結されることを示すように構成される、認識されていないホストデバイスフラグも含む。言い換えると、挿入可能デバイス610、1905は、不正なホストデバイス104、106に連結され、以前関連付け/ペアリングされたホストデバイス104、106から関連付け解除されていない(図30を参照)。いくつかの実施形態では、ブロック2925におけるビーコン信号は、以前関連付け/ペアリングされたホストデバイス104、106の一意識別子及び/又は挿入可能デバイス610、1905が現在連結されている認識されていないホストデバイス104、106の一意識別子も含み得る。
【0128】
そのようなブロードキャストメッセージを挿入可能デバイス610、1905から受信することに応答して、外部デバイス108は、サーバ112と通信して、以前関連付け/ペアリングされたホストデバイス104、106に、見つからないとしてフラグを立て得る。一方、サーバ112は、「ホストデバイスが見つからない」通知を以前関連付け/ペアリングされたホストデバイス104、106の所有者の外部デバイス108に提供し得る。いくつかの実施形態では、認識不能ホストデバイスフラグを有するビーコン信号を受信した外部デバイス108は、挿入可能デバイス610、1905を介して不正なホストデバイス104、106にロック命令を送信して、不正なホストデバイス104、106の機能をロック/防止する。いくつかの実施形態では、ロック命令は、サーバ112から取り出される管理パスワードを含み、サーバ112に記憶された設定に基づいて送信される。例えば、関連付け/ペアリングされた挿入可能デバイス610、1905が不正なホストデバイス104、106に連結されていることを示す通信を外部デバイス108から受信することに応答して、不正なホストデバイス104、106の所有者が、そのようなロック命令がそのような状況において送信されるべきであることを示すセキュリティ設定をサーバ112に記憶している場合に、サーバ112は、挿入可能デバイス610、1905を介して不正なホストデバイス104、106にロック命令を送信するように外部デバイス108に命令してもよい。
【0129】
ブロック2920に戻って、アタッチされたホストデバイス104、106の受信した一意識別子が、関連付け/ペアリングされたホストデバイス104、106の記憶された一意識別子に合致するとき、方法2900はブロック2930に進む。ブロック2930において、挿入可能デバイス610、1905は、挿入可能デバイス610、1905の一意識別子をホストデバイス104、106に送信する。ブロック2930においても、挿入可能デバイス610、1905は、ホストデバイス104、106が挿入可能デバイス610、1905の一意識別子を受信したという確認応答をホストデバイス104、106から受信する。いくつかの実施形態では、ホストデバイス104、106は、挿入可能デバイス610、1905の受信した一意識別子をホストデバイス104、106が現在関連付け/ペアリングされている挿入可能デバイス610、1905の記憶された一意識別子と比較する。この判断は、ホストデバイス104、106に現在挿入されている挿入可能デバイス610、1905が、ホストデバイス104、106が関連付け/ペアリングされている挿入可能デバイス610、1905と同一であるかどうか(一意識別子が合致する場合)、又は関連付け/ペアリングされた挿入可能デバイス610、1905が除去されており、且つ関連付け/ペアリングされていない挿入可能デバイス610、1905がホストデバイス104、106内に挿入されているかどうか(一意識別子が合致しない場合)を、ホストデバイス104、106が判断することを可能にする。ブロック2930におけるホストデバイス104、106から挿入可能デバイス610、1905への確認応答信号は、挿入可能デバイス610、1905の受信した一意識別子が、ホストデバイス104、106が現在関連付け/ペアリングされている挿入可能デバイス610、1905の記憶された一意識別子に合致したかどうかの標識を含み得る。いくつかの実施形態では、挿入可能デバイス610、1905の受信した一意識別子が、ホストデバイス104、106が現在関連付け/ペアリングされている挿入可能デバイス610、1905の記憶された一意識別子に合致しないとき、ホストデバイス104、106は、セキュリティ機能としてそれ自体の動作をロック/防止する。同様に、関連付け/ペアリングされたホストデバイス104、106の電子プロセッサ226、2605が起動し、且つ(例えば、挿入可能デバイス610、1905が関連付け解除/ペアリング解除プロセスを開始することなく除去されたために(図30を参照))その関連付けられた挿入可能デバイス610、1905と通信することができないとき、ホストデバイス104、106は、セキュリティ機能としてそれ自体の動作をロック/防止してもよい。
【0130】
ブロック2935において、ホストデバイス104、106からの確認応答メッセージが、挿入可能デバイス610、1905の受信した一意識別子が、ホストデバイス104、106が現在関連付け/ペアリングされている挿入可能デバイス610、1905の記憶された一意識別子に合致することを示すかどうかを、挿入可能デバイス610、1905が判断する。ホストデバイス104、106からの確認応答メッセージが、受信した一意識別子と記憶された一意識別子とが合致しないことを示すとき、方法2900は、ブロック2925に進んで、本明細書で前述したように挿入可能デバイス610、1905のブロードキャストされたビーコン信号を調整する。一方、ホストデバイス104、106からの確認応答メッセージが、受信した一意識別子と記憶された一意識別子とが合致することを示すとき、方法2900は、ブロック2940へ進む。ブロック2940において、挿入可能デバイス610、1905は、その関連付け/ペアリングされたホストデバイス104、106の一意識別子を含むようにビーコン信号を構成する。そのようなビーコン信号が既にブロードキャストされていた状況では、挿入可能デバイス610、1905は、単にビーコン信号をブロードキャストし続ける。また、ブロック2940において、挿入可能デバイス610、1905が、電子プロセッサ226、2605の低電力スリープ状態からの起動に関連する他のメッセージを受信及び送信し続ける。
【0131】
図29に示されるように、ブロック2925又は2940の実行後、方法2900は、ブロック2905に戻って、ビーコン信号を周期的にブロードキャストし続ける。例えば、ホストデバイス104、106の電子プロセッサ226、2605が低電力スリープ状態に再び入った後(例えば、トリガ212、1730のユーザ作動に応答する電動工具デバイス104の動作の実行後)、挿入可能デバイス610、1905は、ビーコン信号を周期的にブロードキャストし続ける。方法2900の繰り返しを通して、挿入可能デバイス610、1905は、挿入可能デバイス610、1905の一意識別子と挿入可能デバイス610、1905が連結されているホストデバイス104、106の一意識別子との最新の比較に基づいて、ビーコン信号をブロードキャストし続けるように構成される。例えば、ホストデバイス104、106の電子プロセッサ226、2605が起動するたびに、挿入可能デバイス610、1905は、ブロック2915~2940(適宜)を実行して、関連付け/ペアリングされた挿入可能デバイス610、1905がその適当な関連付け/ペアリングされたホストデバイス104、106に連結されているかどうかを判断する。この判断に基づいて、挿入可能デバイス610、1905は、ブロック2925及び2940に関して説明されるようにビーコン信号を構成し、次いで、通信範囲内の外部デバイス108による受信のためにビーコン信号を周期的にブロードキャストし続ける。
【0132】
図30は、関連付け解除/ペアリング解除プロセスの間の外部デバイス108、挿入可能デバイス610、1905、及びホストデバイス104、106間の通信を示すフロー図3000を示す。例としてのフロー図3000において、挿入可能デバイス610、1905及びホストデバイス104、106は、互いに以前に関連付け/ペアリングされており、ユーザは、これらのデバイスを関連付け解除/ペアリング解除することを望んでいる。例えば、ユーザは、外部デバイス108上のユーザ入力を介して関連付け解除/ペアリング解除プロセスを開始し得る。ユーザは、いくつかの異なる理由で以前関連付けされた挿入可能デバイス610、1905をホストデバイス104、106から除去し、関連付け解除したい場合がある。例えば、ユーザは、挿入可能デバイス610、1905をより新しい、又は改良した挿入可能デバイス610、1905と交換したい場合がある。別の実施例として、ユーザは、任意の無線周波数通信デバイスの使用を制限する安全な仕事場においてホストデバイス104、106を使用したい場合がある。
【0133】
図30のフロー図3000のステップの多くが、挿入可能デバイス610、1905及びホストデバイス104、106の関連付け/ペアリングプロセスを示す図28のフロー図2800のステップと類似である。図28に関するこれらのステップの上記説明が、以下で図30の類似のステップに適用される。
【0134】
ステップ3005において、外部デバイス108は、挿入可能デバイス610、1905からブロードキャストされたビーコンメッセージを受信し、外部デバイス108と挿入可能デバイス610、1905との間の通信接続を確立する(図28のステップ2805と同様)。ステップ3010において、外部デバイス108は、挿入可能デバイス610、1905を介してホストデバイス104、106の管理パスワードをホストデバイス104、106に送信する(図28のステップ2840と同様)。ステップ3015において、外部デバイス108は、ホストデバイス104、106がその管理パスワードを受信したという確認応答をホストデバイス104、106から受信する(図28のステップ2840と同様)。その管理パスワードを受信することに応答して、ホストデバイス104、106は、挿入可能デバイス610、1905と関連付け解除/ペアリング解除される関連付け解除情報を受信するように構成される。セキュリティのために、ホストデバイス104、106がその管理パスワードを受信しない限り、ホストデバイス104、106は、関連付け解除/ペアリング解除情報を受け入れなくてもよく、又は関連付け解除/ペアリング解除情報に基づいて動作しなくてもよい。
【0135】
ステップ3020及び3025は、ステップ3010及び3015に類似であるが、ホストデバイス104、106の代わりに挿入可能デバイス610、1905に関して外部デバイス108によって実行される。ブロック3020において、外部デバイス108は、挿入可能デバイス610、1905の管理パスワードを挿入可能デバイス610、1905に送信する(図28のステップ2850と同様)。ステップ3025において、外部デバイス108は、挿入可能デバイス610、1905がその管理パスワードを受信したという確認応答を挿入可能デバイス610、1905から受信する(図28のステップ2855と同様)。その管理パスワードを受信することに応答して、挿入可能デバイス610、1905は、ホストデバイス104、106と関連付け解除/ペアリング解除される関連付け解除情報を受信するように構成される。セキュリティのために、挿入可能デバイス610、1905がその管理パスワードを受信しない限り、挿入可能デバイス610、1905は、関連付け/ペアリング情報を受け入れなくてもよく、又は関連付け/ペアリング情報に基づいて動作しなくてもよい。
【0136】
ステップ3030aにおいて、外部デバイス108は、第1のメモリマップコマンド及び第2のメモリマップコマンドを挿入可能デバイス610、1905に送信する(図28のステップ2860aと同様)。第1のメモリマップコマンドは、ホストデバイス104、106を対象とし得る。したがって、ステップ3030bにおいて、挿入可能デバイス610、1905は、第1のメモリマップコマンドをホストデバイス104、106に転送する(図28のステップ2860bと同様)。第1のメモリコマンドを受信することに応答して、ホストデバイス104、106は、(例えば、メモリ232、2610にフラグを設定することによって)「関連付け解除」されるようにその関連付け状態を変更し、挿入可能デバイス610、1905の一意識別子をメモリ232、2610から削除する。その関連付け状態を変更すること及び挿入可能デバイス610、1905の一意識別子を削除することによって、ホストデバイス104、106は、挿入可能デバイス610、1905から関連付け解除/ペアリング解除される。
【0137】
これらの関連付け解除タスクを実行した後、ステップ3035において、ホストデバイス104、106は、第1のメモリマップコマンドの受信を承認するため及び関連付け解除タスクが実行されたことを確認するために挿入可能デバイス610、1905に確認応答メッセージを送信する(図28のステップ2865と同様)。ホストデバイス104、106から確認応答メッセージを受信することに応答して、挿入可能デバイス610、1905は、以前受信した第2のメモリマップコマンドによって促される類似の関連付け解除タスクを実行する。例えば、挿入可能デバイス610、1905は、(例えば、メモリ1310にフラグを設定することによって)「関連付け解除」されるようにその関連付け状態を変更し、ホストデバイス104、106の一意識別子をメモリ1310から削除する。その関連付け状態を変更すること及びホストデバイス104、106の一意識別子を削除することによって、挿入可能デバイス610、1905は、ホストデバイス104、106から関連付け解除/ペアリング解除される。
【0138】
これらの関連付け解除タスクを実行した後、ステップ3040において、挿入可能デバイス610、1905は、第1のメモリマップコマンド及び第2のメモリマップコマンドの受信を承認するため及び関連付け解除タスクがホストデバイス104、106及び挿入可能デバイス610、1905の両方によって実行されたことを確認するために、確認応答メッセージを外部デバイス108に送信する(図28のステップ2870と同様)。この関連付け解除確認応答メッセージを挿入可能デバイス610、1905から受信することに応答して、外部デバイス108は、サーバ112と通信して、サーバ112においてデータベースを更新して、ホストデバイス104、106及び挿入可能デバイス610、1905が互いから関連付け解除/ペアリング解除されたことを示す情報を記憶する。いくつかの実施形態では、外部デバイス108は、また、ホストデバイス104、106及び挿入可能デバイス610、1905が互いに関連付け解除/ペアリング解除されたことを示す情報を記憶するために、それ自体のメモリ130を更新する。
【0139】
挿入可能デバイス610、1905及びホストデバイス104、106が互いに関連付け解除/ペアリング解除されると、挿入可能デバイス610、1905は、図27に関して上述したように、関連付けされていない挿入可能デバイス610、1905としてビーコン信号を周期的にブロードキャストする。
【0140】
いくつかの実施形態では、挿入可能デバイス610、1905は、挿入可能デバイス610、1905が連結され、関連付け/ペアリングされるホストデバイス104、106、1705、1805の種類によって異なる動作パラメータを設定し得る。図31は、一例としての実施形態においてホストデバイス104、106、1705、1805内に挿入される挿入可能なワイヤレス通信デバイス610、1905によって実行される方法3100のフローチャートを示す。いくつかの実施形態では、挿入可能デバイス610、1905は、挿入可能デバイス610、1905がホストデバイス104、106、1705、1805と関連付け/ペアリングされた後、方法3100を実行する。いくつかの実施形態では、挿入可能デバイス610、1905は、方法3100を実行するときに、関連付け/ペアリングプロセスにおいて受信した識別情報(例えば、ホストデバイス104、106、1705、1805の一意識別子)を使用する。
【0141】
ブロック3105において、挿入可能デバイス610、1905の電子プロセッサ1305は、挿入可能デバイス610、1905の第1のコネクタ2025がホストデバイス104、106、1705、1805の第2のコネクタ2020に連結されていることを判断する。電子プロセッサ1305は、ホストデバイス104、106、1705、1805の電子プロセッサ226、2605が(例えば、トリガ212、1730のユーザ作動に応答して)低電力スリープモードから起動されたことを示す信号を、コネクタ2025を介して受信することに応答して、この判断を行い得る。本明細書で前述したように、いくつかの実施形態では、コネクタ2020及び2025が含まれなくてもよく、挿入可能デバイス610、1905のコンポーネントは、挿入可能デバイス610、1905がホストデバイス104、106、1705、1805に挿入されているときに、ホストデバイス104、106、1705、1805とワイヤレス通信するように構成され得る。そのような実施形態では、ブロック3105において、挿入可能デバイス610、1905の第1の電子プロセッサ1305は、ホストデバイス104、106、1705、1805のワイヤレス通信デバイスの存在を検出することによって(例えば、ワイヤレス通信デバイスに問い合わせすることによって、又はワイヤレス通信デバイスにより問い合わせされることによって)、挿入可能デバイス610、1905がホストデバイス104、106、1705、1805に連結されていることを判断し得る。
【0142】
ブロック3110において、第1のコネクタ2025が第2のコネクタ2020に連結されていると判断することに応答して、電子プロセッサ1305は、挿入可能デバイス610、1905が第1の種類の第1のホストデバイス104、106、1705、1805又は第1の種類とは異なる第2の種類の第2のホストデバイス104、106、1705、1805に連結されているかどうかを判断する。いくつかの実施形態では、電子プロセッサ1305は、ホストデバイス電子プロセッサ226、2605から識別データを受信し、挿入可能デバイス610、1905が第1のホストデバイス104、106、1705、1805又は第2のホストデバイス104、106、1705、1805に連結されているかどうかを識別データに基づいて判断する。例えば、識別データは、本明細書で前述したようにホストデバイス104、106、1705、1805の一意識別子を含む。別の実施例として、識別データは、ホストデバイス104、106、1705、1805の種類をより概略的に識別するプラットフォーム識別子を含む。いくつかの実施形態では、プラットフォーム識別子によって、ホストデバイス104、106、1705、1805が、例えば12ボルト電動工具104、18ボルト電動工具104、28ボルト電動工具104、追跡される物体に固定されるように構成された送信デバイス106などであるかどうかを、挿入可能デバイス610、1905が判断することが可能となる。上記実施例によって示されるように、受信した識別データは、ホストデバイス104、106、1705、1805の電源又はバックアップバッテリのおおよそのサイズを識別し得る。いくつかの実施形態では、挿入可能デバイス610、1905のメモリ1310は、受信した識別データに基づいてホストデバイス104、106、1705、1805の種類を判断するために電子プロセッサ1305によってアクセスされるルックアップテーブルを含み得る。他の実施形態では、挿入可能デバイス610、1905は、受信した識別データを外部デバイス108にワイヤレスで送信する。挿入可能デバイス610、1905は、次いで、挿入可能デバイス610、1905が外部デバイス108から連結されるホストデバイス104、106、1705、1805の種類の標識をワイヤレスで受信する。例えば、外部デバイス108は、挿入可能デバイス610、1905が連結されるホストデバイス104、106、1705、1805の種類を識別データに基づいて判断するように構成される。例えば、外部デバイス108の電子プロセッサ114は、外部デバイス108のメモリ130に記憶されるルックアップテーブルにアクセスし、又はサーバ112と通信して、ホストデバイス104、106、1705、1805の識別データに基づいてホストデバイス104、106、1705、1805の種類を判断する。いくつかの実施形態では、外部デバイス108からのホストデバイス104、106、1705、1805の種類の標識は、所定の値において挿入可能デバイス610、1905の動作特性を設定する命令を含む(ブロック3115を参照)。
【0143】
ブロック3115において、電子プロセッサ1305は、挿入可能デバイス610、1905が第1の種類の第1のホストデバイス104、106、1705、1805又は第2の種類の第2のホストデバイス104、106、1705、1805に連結されるかどうかの判断に基づいて、挿入可能デバイス610、1905の動作特性を設定する。いくつかの実施形態では、挿入可能デバイスの動作特性は、挿入可能デバイス610、1905が第1のホストデバイス104、106、1705、1805に連結されるときに、挿入可能デバイス610、1905が第2のホストデバイス104、106、1705、1805に連結されるときとは異なるように設定される。
【0144】
例えば、動作特性は、挿入可能デバイス610、1905がホストデバイス104、106、1705、1805に連結されるときに挿入可能デバイス610、1905に電力を提供するように構成される電源の低電力キャパシティ閾値を含む。挿入可能デバイス610、1905は、ホストデバイス104、106、1705、1805の電源の充電状態が低電力キャパシティ閾値未満であると判断することに応答して、低電力モードに入るように構成され得る。低電力モードにおいて、挿入可能デバイス610、1905は、いくつかの方法で電力消費を減少させようと試みるように構成され得る。例えば、挿入可能デバイス610、1905は、挿入可能デバイス610、1905が識別ビーコン信号をワイヤレスでブロードキャストする速度を低下させ得る。別の実施例として、挿入可能デバイス610、1905は、他の比較的低電力コンポーネント(例えば、BLE送受信機1405)より多くの電力を消費し得る比較的高電力コンポーネント(例えば、セルラー通信送受信機1415及びGPS送受信機1420)の使用を無効にし得る。
【0145】
ホストデバイス104、106、1705、1805の種類に基づいて判断されるホストデバイス104、106、1705、1805の電源のサイズに基づいて、挿入可能デバイス610、1905は、挿入可能デバイス610、1905がいつ低電力モードに入るかに影響を及ぼす、低電力キャパシティ閾値を調整し得る。同様のやり方で、より大きな電源(例えば、高電圧バッテリパック)を含むホストデバイス104、106、1705、1805の種類に対して、挿入可能デバイス610、1905は、より小さな電源(例えば、送信デバイス106に含まれるコイン形バッテリ)を含むホストデバイス104、106、1705、1805の種類に対してよりも多くのエネルギーを消費する、アクション(例えば、位置追跡のためのセルラー及びGPSケイパビリティの使用、位置追跡のためのセルラー及びGPSケイパビリティのより頻繁な周期的使用、位置追跡のためのWi-Fiケイパビリティの使用など)をより多く実行し得る。いくつかの実施形態では、位置追跡のために挿入可能デバイス610、1905のGPSケイパビリティを用いるよりもむしろ、挿入可能デバイス610、1905がより小さな電源を含むホストデバイス104、106、1705、1805に接続されるときに、挿入可能デバイス610、1905は、位置追跡のために使用するエネルギーがより少なくなるように構成され得る。例えば、挿入可能デバイス610、1905は、Bluetooth(登録商標)ケイパビリティを使用して、挿入可能デバイス610、1905からの識別を認識することに応答して挿入可能デバイス610、1905の位置についての近似値としてそれ自体の位置を同様に提供する、付近の外部デバイス108(例えば、スマートフォン)によって認識され得る識別を周期的にブロードキャストし得る。言い換えると、挿入可能デバイス610、1905が第1の種類の第1のホストデバイス104、106、1705、1805又は第2の種類の第2のホストデバイス104、106、1705、1805に連結されているかどうかの判断に基づいて電子プロセッサ1305によって設定される挿入可能デバイス610、1905の動作特性は、(例えば、挿入可能デバイス610、1305の位置追跡のために)1つ又は複数の外部デバイス108及び/又はサーバ112と通信するために挿入可能デバイス610、1905によって使用される通信プロトコルの種類であってもよい。
【0146】
挿入可能デバイス610、1905の上述した動作特性及びホストデバイス104、106、1705、1805の特性は、単なる実施例である。挿入可能デバイス610、1905の他の動作特性は、ホストデバイス104、106、1705、1805の種類に基づいて調整され得る。同様に、ホストデバイス104、106、1705、1805の他の特性によって、挿入可能デバイス610、1905はその動作特性を変更され得る。
【0147】
いくつかの実施形態では、ホストデバイスのコネクタ615、2020は、有線接続を介して外部デバイス108(例えば、ラップトップ)に電気的且つ物理的に連結するように追加的に構成される。言い換えると、コネクタ615、2020は、有線サービスポートとして動作するように構成され得る。そのような実施形態では、外部デバイス108は、ホストデバイス104、106の電子プロセッサ226、2605と双方向で通信して、記憶された情報(例えば、動作統計値)をホストデバイス104、106から取得すること、ホストデバイス104、106のファームウェアを更新することなどが可能であり得る。外部デバイス108は、ホストデバイス104、106上でテストを実行するためにも使用され得る。例えば、有線接続を介してホストデバイス104、106に連結された外部デバイス108は、ホストデバイス104、106の内部メモリによって典型的に記憶されるよりも多くの、且つ/又は異なる動作統計値のログを記録するために使用され得る。そのようなデータログ記録は、ホストデバイス104、106の設計及び開発中に有用であることもあるが、一旦ホストデバイス104、106の設計が完了し、ホストデバイス104、106が製造され販売されると、含まれなくてもよい。このデータログ記録プロセスに含まれる動作統計値の実施例は、タイムスタンプ及びトリガを引く期間、電流の流れ対トリガを引く時間、温度対工具動作時間、振動測定対時間などを含む。
【0148】
いくつかの実施形態では、ホストデバイス104、106は、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポートを追加的に含み得る。いくつかの実施形態では、電動工具デバイス104に接続された電動工具バッテリパックは、外部デバイス108がUSBケーブルを介してUSBポートに連結されるときにUSBポートを介して外部デバイス108(例えば、スマートフォン)を充電するように構成される。追加的に、外部デバイス108は、ホストデバイス104、106と双方向通信して、USBケーブル及びUSBポートを介して、ホストデバイス104、106の動作統計値を取得すること、ファームウェア更新をホストデバイス104、106に提供することなどが、可能であり得る。
【0149】
したがって、特に、ホストデバイス内のPCBの導電層をアンテナの接地面の一部又は全てとして用いて、挿入可能なワイヤレス通信デバイスの小さなサイズを維持しつつアンテナが最小アンテナ効率標準を満たすこと可能にする、アンテナを有する挿入可能なワイヤレス通信デバイスを受け入れるコンパートメントを含む、ホストデバイスが開示される。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A-B】
図13
図14A-E】
図14F-J】
図15
図16A
図16B
図16C
図17
図18
図19
図20A
図20B
図20C
図20D
図20E
図20F
図21
図22
図23
図24
図25A
図25B
図26
図27
図28
図29
図30
図31