(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-06
(45)【発行日】2023-10-17
(54)【発明の名称】保安システム
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20231010BHJP
G05B 23/02 20060101ALI20231010BHJP
H02J 13/00 20060101ALI20231010BHJP
【FI】
H04Q9/00 311J
G05B23/02 301Q
H02J13/00 301A
H02J13/00 301J
(21)【出願番号】P 2023008598
(22)【出願日】2023-01-24
【審査請求日】2023-01-24
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】313006647
【氏名又は名称】セイコーソリューションズ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】592184278
【氏名又は名称】一般財団法人東北電気保安協会
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(72)【発明者】
【氏名】相原 正仁
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 直之
(72)【発明者】
【氏名】福士 哲也
(72)【発明者】
【氏名】山本 崇敏
【審査官】阿部 弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-078134(JP,A)
【文献】特許第7157272(JP,B1)
【文献】特開2014-081090(JP,A)
【文献】特開2015-037387(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04Q 9/00
G05B 23/02
H02J 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の受変電設備それぞれに設置された1以上の環境センサのリアルタイムでの時間的な変化を、複数の端末装置からモニタリングする保安システムであって、
複数の前記受変電設備それぞれに対応して設置され、前記受変電設備に設置された1以上の
前記環境センサが出力したセンサ情報を取得し、取得した前記センサ情報を送信するゲートウェイと、
複数の前記受変電設備のうちいずれかの前記受変電設備に対応して設置された前記ゲートウェイを指定し、指定した前記ゲートウェイから
前記センサ情報を取得し、取得した前記センサ情報を送信するサーバ装置と、
複数の前記受変電設備のうちいずれかの前記受変電設備に対応して設置された前記ゲートウェイを指定し、リアルタイムで連続した前記センサ情報を提供するよう前記サーバ装置に対して要求し、要求に応じて提供されたリアルタイムで連続した前記センサ情報を取得し、取得した前記センサ情報を連続的に可視化して表示する端末装置とを備え、
前記ゲートウェイは、
前記サーバ装置から前記センサ情報の送信の要求を受けると、1以上の前記環境センサから前記センサ情報を連続的に取得し、取得した前記センサ情報に対応するタイムスタンプを付加し、前記要求を受けた前記サーバ装置に対して、前記タイムスタンプが付加された前記センサ情報を連続的に送信し、
前記サーバ装置は、
前記端末装置から前記センサ情報を提供するよう要求を受けると、前記端末装置により指定された前記ゲートウェイに対して前記センサ情報の送信の要求をし、当該要求に応じて前記ゲートウェイから連続的に取得した前記センサ情報を
、前記要求をした前記端末装置にそのまま転送し、
前記端末装置は、前記センサ情報を連続的に可視化するためのプログラムを起動し、前記サーバ装置から前記タイムスタンプが付加された前記センサ情報を連続的に受信し、受信の都度、受信した前記センサ情報と前記タイムスタンプに基づきグラフを動的に変化させ、前記センサ情報のリアルタイムでの時間的な変化を連続的に可視化する
保安システム。
【請求項2】
前記受変電設備及び前記端末装置は複数存在し、
前記サーバ装置は、複数の前記受変電設備のそれぞれに設置された前記ゲートウェイと、複数の前記端末装置と接続され、複数の前記ゲートウェイからそれぞれ連続的に前記センサ情報を取得し、取得した前記センサ情報を対応する前記端末装置に連続的にそのまま転送する
請求項1に記載の保安システム。
【請求項3】
前記端末装置は、前記センサ情報を取得しながら連続的に、前記センサ情報と共に取得する前記タイムスタンプに基づいてグラフ化するためのプログラムを、前記センサ情報を取得する前に起動し、
前記端末装置は、リアルタイムで連続した前記センサ情報の提供を前記サーバ装置に対して要求した後、前記サーバ装置と非同期通信をすることで、連続的に送信されてくる前記センサ情報を、取得しながら連続的に可視化する
請求項1又は請求項2に記載の保安システム。
【請求項4】
前記端末装置は、特定の前記ゲートウェイについて、前記ゲートウェイが複数の前記環境センサから取得する前記センサ情報のうち、特定の前記環境センサから取得された前記センサ情報の提供を前記サーバ装置に対し要求する
請求項1又は請求項2に記載の保安システム。
【請求項5】
前記サーバ装置は、
接続する複数の前記ゲートウェイを識別する情報に関連付けて、前記ゲートウェイが設置される前記受変電設備に設置されている複数の前記環境センサを識別する情報を記憶し、
前記端末装置から、特定の前記ゲートウェイからの前記センサ情報の提供について要求を受信した場合、前記ゲートウェイを識別する情報に基づいて、前記ゲートウェイが設置された前記受変電設備に設置された前記環境センサを識別する情報を取得し、
取得した前記環境センサを識別する情報に基づいて、前記ゲートウェイについて前記センサ情報の提供が可能なセンサを識別する情報を、前記端末装置に選択可能に提供する
請求項4に記載の保安システム。
【請求項6】
前記サーバ装置が前記ゲートウェイから取得する情報と、前記端末装置に出力する情報とは同一である
請求項1又は請求項2に記載の保安システム。
【請求項7】
前記端末装置は、特定の前記ゲートウェイからの前記センサ情報の提供の停止を前記サーバ装置に対し要求し、
前記サーバ装置は、特定の前記ゲートウェイからの前記センサ情報の提供の停止について前記端末装置から要求があった場合に、特定の前記ゲートウェイからの前記センサ情報の提供を停止する
請求項1又は請求項2に記載の保安システム。
【請求項8】
前記サーバ装置は、特定の前記ゲートウェイからの前記センサ情報の提供について前記端末装置から要求があった後、所定期間経過した場合に、特定の前記ゲートウェイからの前記センサ情報の提供を停止する
請求項1又は請求項2に記載の保安システム。
【請求項9】
前記サーバ装置は、前記ゲートウェイからの前記センサ情報に基づき前記受変電設備における異常の有無を判定し、
前記受変電設備に異常が有ると判定した場合、前記ゲートウェイからの前記センサ情報の提供を、前記サーバ装置に対して要求することが可能な情報を含めて前記端末装置に通知する
請求項1又は請求項2に記載の保安システム。
【請求項10】
さらに、警報に関するサーバを有し、
前記ゲートウェイは、前記受変電設備における異常の有無を判定し、前記警報に関するサーバに対して警報を発報し、
前記警報に関するサーバは、
前記ゲートウェイから受信した警報に基づき、前記受変電設備に異常が有ると判定した場合、前記ゲートウェイからの前記センサ情報の提供を、前記サーバ装置に対して要求することが可能な情報を含めて前記端末装置に通知する
請求項1又は請求項2に記載の保安システム。
【請求項11】
前記サーバ装置は、1つの前記ゲートウェイに対する複数の前記端末装置からの要求を許容する
請求項1又は請求項2に記載の保安システム。
【請求項12】
前記サーバ装置には、1つの前記ゲートウェイに対して要求を許容する前記端末装置の数の上限が定められている
請求項11に記載の保安システム。
【請求項13】
前記端末装置は、前記センサ情報の取得と、取得した前記センサ情報の可視化とを連続的に繰り返す
請求項1又は請求項2に記載の保安システム。
【請求項14】
複数の受変電設備それぞれに設置された1以上の環境センサのリアルタイムでの時間的な変化を、複数の端末装置からモニタリングする保安システムであって、
複数の前記受変電設備それぞれに対応して設置され、前記受変電設備に設置された1以上の
前記環境センサが出力したセンサ情報、前記受変電設備の負荷電流に関する情報、前記受変電設備の負荷電圧に関する情報、前記受変電設備の漏電に関する情報、及び高圧ケーブルシールド電流のうち、いずれか1つ以上の情報を連続的に取得し、取得した情報を送信するゲートウェイと、
複数の前記受変電設備のうちいずれかの前記受変電設備に対応して設置された前記ゲートウェイを指定し、指定した前記ゲートウェイから送信された情報を取得し、取得した情報を送信するサーバ装置と、
複数の前記受変電設備のうちいずれかの前記受変電設備に対応して設置された前記ゲートウェイを指定し、リアルタイムで連続した情報を提供するよう前記サーバ装置に対して要求し、要求に応じて提供されたリアルタイムで連続した情報を取得し、取得した情報を連続的に可視化して表示する端末装置とを備え、
前記ゲートウェイは、
前記サーバ装置から前記センサ情報の送信の要求を受けると、取得した情報に対応するタイムスタンプを付加し、前記要求を受けた前記サーバ装置に対して、前記タイムスタンプが付加された情報を連続的に送信し、
前記サーバ装置は、
前記端末装置から前記センサ情報を提供するよう要求を受けると、前記端末装置により指定された前記ゲートウェイに対して前記センサ情報の送信の要求をし、当該要求に応じて前記ゲートウェイから連続的に取得した情報を
、前記要求をした前記端末装置にそのまま転送し、
前記端末装置は、取得した情報を連続的に可視化するためのプログラムを起動し、前記サーバ装置から前記タイムスタンプが付加された情報を連続的に受信し、受信の都度、受信した情報と前記タイムスタンプに基づきグラフを動的に変化させ、リアルタイムでの時間的な変化を連続的に可視化する
保安システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保安システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電気保安業務の1つとして、キュービクル式高圧受電設備(以後、受変電設備とする)に設置された漏電検出装置からの警報に基づき、監視業務が行われている。このような受変電設備の監視業務では、所定の閾値を超える漏電が発生した場合には、電気保安技術者に対して現場への出動を要請する。電気保安技術者は、漏電の発生時以外にも、月次点検、年次点検等のタイミングで定期点検業務を行う。
これらの定期点検業務に代わるものとして、直接現場に出動する代わりに現地に種々センサをあらかじめ設置しておき、遠隔からセンサの出力を監視する仕組みが考えられている。例えば、工場等の屋内外の設備の異常を監視し、設備に設けられたセンサからの信号を受けた中央監視装置がその故障等を通知する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような技術を用いて、常時センサ情報をサーバにアップロードし解析する場合、通信量が大量になり、サーバの処理負荷が増大するといった問題があった。また、上述したような技術によれば、現在のセンサ情報を中央監視装置において知ることはできるが、ある場所に設置されたある特定のセンサについて、時々刻々と変化するセンサの状況をリアルタイムで知りたい場合、当該センサのみの情報をリアルタイムで連続して入手することは困難であり、現場に赴かなければならないといった問題があった。
【0005】
そこで本発明は、受変電設備に設置された環境センサからのセンサ情報を、好適な通信量で、遠隔でリアルタイムに視覚化表示することができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様1は、受変電設備に設置された1以上の環境センサが出力したセンサ情報を取得し、取得した前記センサ情報を送信するゲートウェイと、前記センサ情報を前記ゲートウェイから取得し、取得した前記センサ情報を送信するサーバ装置と、リアルタイムで連続した前記センサ情報を提供するよう前記サーバ装置に対して要求し、要求に応じて提供されたリアルタイムで連続した前記センサ情報を取得し、取得した前記センサ情報を連続的に可視化して表示する端末装置とを備え、前記ゲートウェイは、1以上の前記環境センサから前記センサ情報を連続的に取得し、取得した前記センサ情報に対応するタイムスタンプを付加し、前記要求を受けた前記サーバ装置に対して、前記タイムスタンプが付加された前記センサ情報を連続的に送信し、前記サーバ装置は、前記ゲートウェイから連続的に取得した前記センサ情報を前記端末装置にそのまま転送し、前記端末装置は、前記センサ情報を連続的に可視化するためのプログラムを起動し、前記サーバ装置から前記タイムスタンプが付加された前記センサ情報を連続的に受信し、受信の都度、受信した前記センサ情報と前記タイムスタンプに基づきグラフを動的に変化させ、前記センサ情報のリアルタイムでの時間的な変化を連続的に可視化する保安システムである。
【0007】
また、本発明の態様2は、前記受変電設備及び前記端末装置は複数存在し、前記サーバ装置は、複数の前記受変電設備のそれぞれに設置された前記ゲートウェイと、複数の前記端末装置と接続され、複数の前記ゲートウェイからそれぞれ連続的に前記センサ情報を取得し、取得した前記センサ情報を対応する前記端末装置に連続的にそのまま転送する。
【0008】
また、本発明の態様3は、態様1又は態様2の保安システムにおいて、前記端末装置は、前記センサ情報を取得しながら連続的に、前記センサ情報と共に取得する前記タイムスタンプに基づいてグラフ化するためのプログラムを、前記センサ情報を取得する前に起動し、前記端末装置は、リアルタイムで連続した前記センサ情報の提供を前記サーバ装置に対して要求した後、前記サーバ装置と非同期通信をすることで、連続的に送信されてくる前記センサ情報を、取得しながら連続的に可視化する。
【0009】
また、本発明の態様4は、態様1又は態様2の保安システムにおいて、前記端末装置は、特定の前記ゲートウェイについて、前記ゲートウェイが複数の前記環境センサから取得する前記センサ情報のうち、特定の前記環境センサから取得された前記センサ情報の提供を前記サーバ装置に対し要求する。
【0010】
また、本発明の態様5は、態様4の保安システムにおいて、前記サーバ装置は、接続する複数の前記ゲートウェイを識別する情報に関連付けて、前記当該ゲートウェイが設置される前記受変電設備に設置されている複数の前記環境センサを識別する情報を記憶し、前記端末装置から、特定の前記ゲートウェイからの前記センサ情報の提供について要求を受信した場合、前記当該ゲートウェイを識別する情報に基づいて、前記当該ゲートウェイが設置された前記受変電設備に設置された前記環境センサを識別する情報を取得し、取得した前記環境センサを識別する情報に基づいて、前記当該ゲートウェイについて前記センサ情報の提供が可能なセンサを識別する情報を、前記端末装置に選択可能に提供する。
【0011】
また、本発明の態様6は、態様1から態様5の保安システムにおいて、前記サーバ装置が前記ゲートウェイから取得する情報と、前記端末装置に出力する情報とは同一である。
【0012】
また、本発明の態様7は、態様1から態様6の保安システムにおいて、前記端末装置は、特定の前記ゲートウェイからの前記センサ情報の提供の停止を前記サーバ装置に対し要求し、前記サーバ装置は、特定の前記ゲートウェイからの前記センサ情報の提供の停止について前記端末装置から要求があった場合に、特定の前記ゲートウェイからの前記センサ情報の提供を停止する。
【0013】
また、本発明の態様8は、態様1から態様7の保安システムにおいて、前記サーバ装置は、特定の前記ゲートウェイからの前記センサ情報の提供について前記端末装置から要求があった後、所定期間経過した場合に、特定の前記ゲートウェイからの前記センサ情報の提供を停止する。
【0014】
また、本発明の態様9は、態様1から態様8の保安システムにおいて、前記サーバ装置は、前記ゲートウェイからの前記センサ情報に基づき前記受変電設備における異常の有無を判定し、前記受変電設備に異常が有ると判定した場合、前記ゲートウェイからの前記センサ情報の提供を前記サーバ装置に対して要求することが可能な情報を含めて前記端末装置に通知し、前記受変電設備に異常が有ると判定した場合に通知される前記サーバ装置から前記端末装置への通知には、異常が有ると判定された前記ゲートウェイにより検知された異常に関する情報の提供を前記サーバ装置に対し要求するための情報が含まれる。
【0015】
また、本発明の態様10は、態様1から態様9の保安システムは、さらに、警報に関するサーバを有し、前記ゲートウェイは、前記受変電設備における異常の有無を判定し、前記警報に関するサーバに対して警報を発報し、前記警報に関するサーバは、前記ゲートウェイから受信した警報に基づき、前記受変電設備に異常が有ると判定した場合、前記ゲートウェイからの前記センサ情報の提供を、前記サーバ装置に対して要求することが可能な情報を含めて前記端末装置に通知する。
【0016】
また、本発明の態様11は、態様1から態様10の保安システムにおいて、前記サーバ装置は、1つの前記ゲートウェイに対する複数の前記端末装置からの要求を許容する。
【0017】
また、本発明の態様12は、態様11の保安システムにおいて、前記サーバ装置には、1つの前記ゲートウェイに対して要求を許容する前記端末装置の数の上限が定められている。
【0018】
また、本発明の態様13は、態様1から態様12のいずれかに記載の保安システムにおいて、前記端末装置は、前記センサ情報の取得と、取得した前記センサ情報の可視化とを連続的に繰り返す。
【0019】
また、本発明の態様14は、受変電設備に設置された1以上の環境センサが出力したセンサ情報、前記受変電設備の負荷電流に関する情報、前記受変電設備の負荷電圧に関する情報、前記受変電設備の漏電に関する情報、及び高圧ケーブルシールド電流のうち、いずれか1つ以上の情報を連続的に取得し、取得した情報を送信するゲートウェイと、前記ゲートウェイから送信された情報を取得し、取得した情報を送信するサーバ装置と、リアルタイムで連続した情報を提供するよう前記サーバ装置に対して要求し、要求に応じて提供されたリアルタイムで連続した情報を取得し、取得した情報を連続的に可視化して表示する端末装置とを備え、前記ゲートウェイは、取得した情報に対応するタイムスタンプを付加し、前記要求を受けた前記サーバ装置に対して、前記タイムスタンプが付加された情報を連続的に送信し、前記サーバ装置は、前記ゲートウェイから連続的に取得した情報を前記端末装置にそのまま転送し、前記端末装置は、取得した情報を連続的に可視化するためのプログラムを起動し、前記サーバ装置から前記タイムスタンプが付加された情報を連続的に受信し、受信の都度、受信した情報と前記タイムスタンプに基づきグラフを動的に変化させ、リアルタイムでの時間的な変化を連続的に可視化する保安システムである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、受変電設備に設置された環境センサからのセンサ情報を、好適な通信量で、リアルタイムに監視することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】実施形態に係る保安システムの概略を説明するための図である。
【
図2】実施形態に係る受変電設備の機能構成図の一例を示す図である。
【
図3】実施形態に係るセンサ処理サーバの機能構成図の一例を示す図である。
【
図4】実施形態に係るセンサ情報記憶部が記憶する情報の一例を示す図である。
【
図5】実施形態に係る端末装置の機能構成図の一例を示す図である。
【
図6】実施形態に係るリアルタイム情報記憶部が記憶する情報の一例を示す図である。
【
図7】実施形態に係るグラフ作成部が作成するグラフの一例を示す図である。
【
図8】実施形態に係る保安システムの一連の動作について説明するための図である。
【
図9】実施形態に係る表示画面のリアルタイム表示前の一例について説明するための図である。
【
図10】実施形態に係る表示画面のリアルタイム表示中の一例について説明するための図である。
【
図11】実施形態に係るリアルタイム表示のためにセンサ処理サーバ5Bが行う処理の一例について説明するための図である。
【
図12】実施形態に係る受変電設備の機能構成図の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[実施形態]
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下において説明する実施形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施形態は、以下の実施形態に限定されない。
【0023】
[保安システム]
図1は、実施形態に係る保安システムの概略を説明するための図である。同図を参照しながら、保安システム1の一例について説明する。保安システム1は、定期的な点検が法的に求められる中小規模自家用電気工作物の受変電設備において用いられる。
【0024】
保安システム1は、警報処理サーバ5Aと、センサ処理サーバ(サーバ装置)5Bと、複数の受変電設備2と、複数の端末装置6とを備える。受変電設備2は、電気保安技術者等のユーザにより監視及び点検が行われる。電気保安技術者等のユーザは、各々端末装置6を操作することにより、受変電設備2の監視及び点検を行う。
図1に示す一例では、複数の受変電設備2の一例として、受変電設備2-n(nは1以上の自然数)を、複数の端末装置6の一例として、端末装置6-m(mは1以上の自然数)を備える場合の一例について説明する。以降の説明において、受変電設備2-1から受変電設備2-nをそれぞれ区別しない場合は単に受変電設備2と記載し、端末装置6-1から端末装置6-mをそれぞれ区別しない場合は単に端末装置6と記載する。
なお、保安システム1が備える受変電設備2の数であるnと、保安システム1が備える端末装置6の数であるmとは同一でなくてよい。受変電設備2と端末装置6とは、それぞれ対応していなくてもよい。
【0025】
複数の受変電設備2は、それぞれスマートゲートウェイ(ゲートウェイ)10Aとインターフェイスボックス10Bと環境センサ30を備える。
環境センサ30は、センサ情報として、受変電設備2の内部又は周辺の情報である環境情報を取得する。環境センサ30はインターフェイスボックス10Bに接続されている。インターフェイスボックス10Bは環境センサ30からセンサ情報を取得し、A/D変換する。インターフェイスボックス10Bは、A/D変換後のセンサ情報を、スマートゲートウェイ10Aに送信する。
スマートゲートウェイ10Aはインターフェイスボックス10Bから、A/D変換後のセンサ情報を取得し、必要に応じて加工し、所定期間保管する。また、スマートゲートウェイ10Aは、センサ処理サーバ5Bからの指示に基づき、A/D変換後のセンサ情報をセンサ処理サーバ5Bに送信する。なお、今後、スマートゲートウェイ10Aから送信するA/D変換後のセンサ情報のことも、単にセンサ情報と表現する。
スマートゲートウェイ10Aは、センサ処理サーバ5Bから、リアルタイムで連続したセンサ情報を提供するよう指示された場合、インターフェイスボックス10Bを介して取得した環境センサ30からのセンサ情報をキュービクル情報ICとして、所定の時間間隔で所定のネットワークNWを介してセンサ処理サーバ5Bに送信し続ける。キュービクル情報ICは、センサ情報の他、例えば、受変電設備2に接続される負荷の負荷電流及び負荷電圧等の情報を含んでいてもよい。
なお、環境センサ30は、インターフェイスボックス10Bを介してスマートゲートウェイ10Aと接続しているが、実質的に環境センサ30とスマートゲートウェイ10Aは接続状態にあると言える。そのため、今後、環境センサ30とスマートゲートウェイ10Aは接続している、と表現することもある。
また、スマートゲートウェイ10Aは、受変電設備2内にある図示しない漏洩電流センサから漏電データを受信する。スマートゲートウェイ10Aは、受信した漏電データを判断して漏電に関する警報を発報し、警報処理サーバ5Aに送信する機能も有している。
【0026】
端末装置6のユーザは、電気保安技術者など、電気保安業務を遂行する者である。
端末装置6は、特定のスマートゲートウェイ10Aにインターフェイスボックス10Bを介して接続された環境センサ30からの、リアルタイムで連続したセンサ情報を、センサ処理サーバ5Bに対して要求する。
端末装置6は、要求に応じたセンサ処理サーバ5Bから、環境センサ30からのリアルタイムで連続したセンサ情報を、リアルタイム情報IRとして取得する。
端末装置6は、連続的に取得するリアルタイム情報IRを、取得の都度、表示して可視化する。
【0027】
なお、本実施形態において、1つの受変電設備2(のスマートゲートウェイ10A)に対して、複数の端末装置6から、リアルタイム情報IRの取得を要求することができる。1つの受変電設備2に対して同時にリアルタイム情報IRの取得をすることができる端末装置6の台数の上限は、予め定められていてもよい。
【0028】
警報処理サーバ5Aは、例えば、保安に関する受付センターに備えられていたり、別途データセンタを立ててそこに備えられたり、クラウド上に設けられていたりしてもよい。警報処理サーバ5Aは、スマートゲートウェイ10Aにより検知された異常に関する警報情報IW(図示しない漏洩電流センサから取得する漏電データに基づき生成する、漏電に関する警報等)を、複数のスマートゲートウェイ10Aからそれぞれ取得する。警報処理サーバ5Aは、取得した警報情報IWに基づいて受変電設備2に異常があると判断した場合、然るべき処置を促すため、当該警報に関する電気主任技術者等に通知する。
センサ処理サーバ5Bは、端末装置6から、特定のスマートゲートウェイ10Aに接続された特定の環境センサ30からのセンサ情報を、リアルタイムで連続して提供するよう要求された場合、当該特定のスマートゲートウェイ10Aから、当該特定の環境センサ30によるセンサ情報を含むキュービクル情報ICを、所定の時間間隔で連続して取得し、リアルタイム情報IRとして所定の時間間隔で連続して端末装置6に提供する。
【0029】
図2は、実施形態に係る受変電設備の機能構成図の一例を示す図である。同図を参照しながら、受変電設備2の機能構成の一例について説明する。以下の説明において、保安システム1が備える複数の受変電設備のうち、1つの受変電設備の構成に限定して、より詳細に説明する。
受変電設備2は、高圧需要家に備えられる。高圧需要家は、配電用変電所において変換された6600[V]の交流電力を、図示しない変圧器にて100[V]又は200[V]の交流電力に変換して使用する。変圧器により低電圧に変換された100[V]又は200[V]の交流電力は、図示しない低圧配電線に配電され、様々な負荷が接続されて、電力が使用される。
受変電設備2は、スマートゲートウェイ10Aと、インターフェイスボックス10Bと、図示しない変圧器、図示しない漏洩電流センサ、複数の環境センサ30とを備える。
【0030】
ここで、受変電設備2内において漏電や機器の劣化、故障等の異常が発生する場合がある。そこで、受変電設備2内に、スマートゲートウェイ10A、インターフェイスボックス10B及び複数の環境センサ30、図示しない漏洩電流センサを備えることにより、環境センサ30や漏洩電流センサからの情報を、漏電や機器の劣化、故障等の判断に利用する。例えば、漏電に関する警報は警報処理サーバに送信し、環境センサ30からの情報はセンサ処理サーバに送信する。
環境センサ30は複数あるため、第1環境センサ31、第2環境センサ32、…、第n環境センサ3n(nは1以上の自然数)と記載する場合がある。
【0031】
環境センサ30は、受変電設備2の周囲の状況を検知する。受変電設備2の周囲の状況とは、例えば受変電設備2の内部における温度や湿度であってもよい。この場合、第1環境センサ31は温度センサであり、第2環境センサ32は湿度センサ等であってもよい。なお、環境センサ30の種類としては、温度センサや湿度センサに限るものではなく、例えば、臭いセンサや振動センサ等、受変電設備2の周囲や内外の状況を検知できるものであればよく、様々なセンサが広く含まれる。
【0032】
環境センサ30は、取得した情報を環境情報IEとしてインターフェイスボックス10Bに、図示しないセンサユニットを介して、もしくは直接、出力する。第1環境センサ31が出力する情報を第1環境情報IE1、第2環境センサ32が出力する情報を第2環境情報IE2、…、第n環境センサ3nが出力する情報を第n環境情報IEnと記載する場合がある。また、第1環境情報IE1から第n環境情報IEnを区別しない場合は、単に環境情報IEと記載する場合がある。また、環境情報IEを単にセンサ情報と記載する場合がある。
第1環境センサ31が温度センサである場合、第1環境情報IE1は受変電設備2内部又は周囲の温度情報である。第2環境センサ32が湿度センサである場合、第2環境情報IE2は受変電設備2内部又は周囲の湿度情報である。
【0033】
インターフェイスボックス10Bは、複数の環境センサ30から環境情報IEを取得する。インターフェイスボックス10Bは、取得した環境情報IEをA/D変換した情報をスマートゲートウェイ10Aに送信する。なお、断りが無い限り、以後、環境情報IEをA/D変換した情報も「環境情報IE」と表記する。
スマートゲートウェイ10Aは、インターフェイスボックス10Bから環境情報IEを取得し、キュービクル情報ICとして、所定の通信ネットワークNWを介してセンサ処理サーバ5Bに出力する。
また、後述するが、スマートゲートウェイ10Aは、図示しない端末装置6からの要求に基づきセンサ処理サーバ5Bから、特定の環境センサ30の環境情報IEのリアルタイム情報を要求された場合、当該環境センサ30が検出した環境情報IEを含むキュービクル情報ICを、所定の時間間隔で連続してセンサ処理サーバに送信する。
また、スマートゲートウェイ10Aは、図示しない漏洩電流センサからの漏電データを取得し警報を発するべきか否かを判断する。警報を発すると判断した場合、スマートゲートウェイ10Aは、警報に関するデータIWを警報処理サーバ5Aに送信する。
【0034】
[サーバ装置]
図3は、実施形態に係るセンサ処理サーバの機能構成図の一例を示す図である。同図を参照しながら、センサ処理サーバ5Bの機能構成図の一例について説明する。センサ処理サーバ5Bは、要求情報取得部51と、センサ情報記憶部52と、応答部53と、リアルタイム情報取得部54と、リアルタイム情報出力部55と、リアルタイム情報要求部56とを備える。
センサ処理サーバ5Bは、バスで接続された不図示のCPU、ROM又はRAM等の記憶装置等を備え、センサ処理サーバプログラムを実行することによって要求情報取得部51と、センサ情報記憶部52と、応答部53と、リアルタイム情報要求部56と、リアルタイム情報取得部54と、リアルタイム情報出力部55とを備える装置として機能する。なお、センサ処理サーバ5Bの各機能の全てまたは一部は、ASIC、PLD又はFPGA等のハードウェアを用いて実現されてもよい。センサ処理サーバプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。センサ処理サーバプログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0035】
要求情報取得部51は、通信ネットワークNWを介して、端末装置6から種々の要求を取得する。例えば、端末装置6から要求情報IREQを取得する。要求情報IREQは、特定のスマートゲートウェイ10Aを指定することで、当該特定のスマートゲートウェイ10Aに接続される環境センサの種類に関する情報の提供を要求する情報である。要求情報取得部51は、取得した要求情報IREQを応答部53に出力する。
【0036】
センサ情報記憶部52は、スマートゲートウェイ10Aにインターフェイスボックス10Bを介して接続される環境センサ30の種類を、スマートゲートウェイを識別する情報(管理データ)とともに記憶する。センサ情報記憶部52に記憶される情報は、保安システム1に新たなスマートゲートウェイ10Aが接続される場合などに、初回の情報登録として取得された情報であってもよい。また、センサの追加や削減等により、スマートゲートウェイ10Aに接続される環境センサ30の種類に変化があった場合、センサ情報記憶部52に記憶される情報は更新されてもよい。
【0037】
図4は、実施形態に係るセンサ情報記憶部が記憶する情報の一例を示す図である。同図を参照しながら、センサ情報記憶部52に記憶される情報の一例について説明する。
同図には、スマートゲートウェイ10Aの一例として、“スマートゲートウェイA”と、“スマートゲートウェイB”と、“スマートゲートウェイC”とが示されている。また、環境センサ30の種類として、“環境センサa”と、“環境センサb”と、“環境センサc”とが示されている。
【0038】
“スマートゲートウェイA”は、“環境センサa”と、“環境センサb”と、“環境センサc”とをいずれも備える。“スマートゲートウェイB”は、“環境センサa”と、“環境センサb”とを備え、“環境センサc”を備えない。“スマートゲートウェイC”は、“環境センサa”を備え、“環境センサb”と、“環境センサc”とを備えない。
すなわち、本実施形態において、複数のスマートゲートウェイ10Aは、それぞれ異なる種類のセンサを備える。
【0039】
図3に戻り、応答部53について説明する。
応答部53は、要求情報取得部51から要求情報IREQを取得する。応答部53は、要求情報IREQに含まれる情報から、いずれのスマートゲートウェイ10Aの情報の提供が要求されているのかを確認し、要求があったスマートゲートウェイ10Aが備える環境センサ30についての情報を、センサ情報記憶部52からセンサ情報ISとして取得する。センサ情報ISには環境センサの種類に関する情報も含まれる。
【0040】
応答部53は、センサ情報ISを取得すると、要求情報IREQを送信してきた端末装置6に対して、承認情報IACKを出力する。承認情報IACKは、要求があったスマートゲートウェイ10Aが備える環境センサ30の種類についての情報を含む。
【0041】
なお、要求情報取得部51は、1つのスマートゲートウェイ10Aに対する複数の端末装置6からの要求を許容してもよいが、要求を許容する端末装置6の数に上限を定めてもよい。また、要求を受けて接続する端末装置6の台数の管理は、センサ処理サーバ5Bで行ってもスマートゲートウェイで行ってもどちらでもよい。
【0042】
要求情報取得部51は、端末装置6から、特定のスマートゲートウェイ10Aで選択できる環境センサ30の種類を要求するIREQを取得する他、特定の環境センサ30によるリアルタイムで連続したセンサ情報(環境情報IE)の提供を要求する要求情報IRSも取得する。すなわち、要求情報IRSには、スマートゲートウェイ10Aを識別する情報と、環境センサ30を識別する情報が含まれる。要求情報取得部51は要求情報IRSを取得すると、要求情報IRSをリアルタイム情報要求部56に出力する。
リアルタイム情報要求部56は、要求情報IRSを取得すると、要求情報IRSに含まれる特定のスマートゲートウェイ10Aに対して、特定の環境センサ30が検出するセンサ情報を連続して送信するよう、要求情報IRRを出力する。
リアルタイム情報取得部54は、要求情報IRRに対する応答として、スマートゲートウェイ10Aから所定の時間間隔でキュービクル情報ICを連続して取得する。キュービクル情報ICには、要求情報IRRによって要求した環境センサ30からのセンサ情報が含まれている。所定の時間間隔とは、例えば1秒間隔等であってもよい。
リアルタイム情報取得部54は、取得したキュービクル情報ICをリアルタイム情報出力部55に出力する。
【0043】
リアルタイム情報出力部55は、リアルタイム情報取得部54からキュービクル情報ICを取得する。リアルタイム情報出力部55は、取得したキュービクル情報ICを、実質的な加工を何ら加えず、受信の時間間隔と同じ時間間隔で、リアルタイム情報IRとして端末装置6に出力する。実質的な加工を何ら加えないとは、環境センサ30からのセンサ情報をグラフに可視化する処理等を加えないことをいい、取得した情報をそのまま転送することをいう。すなわち、センサ処理サーバ5Bがスマートゲートウェイ10Aから取得するキュービクル情報ICと、センサ処理サーバ5Bが端末装置6に出力するリアルタイム情報IRとは同一である。これにより、センサ処理サーバ5Bでグラフに加工した情報を連続して端末装置6に送信する場合と比べ、端末装置6とセンサ処理サーバ5B間の通信負荷は少なくて済む。また、グラフ生成に関する処理を端末装置6で行うことで、センサ処理サーバ5Bにてグラフ化する処理が不要となることから、センサ処理サーバ5Bの処理負荷も軽減することができる。多数の端末装置6が同時期にセンサ処理サーバ5Bに対してリアルタイム情報IRを要求することも想定されるため、端末装置6にてグラフ生成を行うことでのセンサ処理サーバ5Bの処理負荷軽減効果は大きい。
また、スマートゲートウェイ10Aとセンサ処理サーバ5B間、および、端末装置6とセンサ処理サーバ5B間の通信プロトコルは、同一でなくてもよい。本実施形態では、スマートゲートウェイ10Aとセンサ処理サーバ5B間のプロトコルは、応答性が良くデータ送受のリアルタイム性に適したUDP(User Datagram Protocol)を使用する。また、端末装置6とセンサ処理サーバ5B間のプロトコルは、ブラウザとウェブサーバ間で双方向通信を行うためのプロトコルであって、サーバとユーザのブラウザでオンライン状態を維持し双方向通信を可能とするプロトコルであるWebSochetを使用する。このようなプロトコルを使用することにより、センサ処理サーバ5Bは、環境センサ30からのセンサ情報を含むキュービクル情報ICを連続的に取得しつつ、端末装置6とはオンライン状態を維持し、キュービクル情報ICに含まれる所望の環境センサ30に関するリアルタイム情報IRを連続的に提供することができる。
【0044】
センサ処理サーバ5Bは、スマートゲートウェイ10Aからキュービクル情報ICを取得することに応じて、端末装置6にリアルタイム情報IRを出力するため、スマートゲートウェイ10Aからキュービクル情報ICが送信され続ける限り、所定の時間間隔で端末装置6にリアルタイム情報IRを出力し続ける。リアルタイム情報IRの提供の停止条件としては、端末装置6からリアルタイム情報IRの停止要求がなされること、又はリアルタイム情報IRの送信が始まって所定時間が経過したこと、が挙げられる。
【0045】
リアルタイム情報IRの提供の停止条件が停止要求である場合、端末装置6は、停止したいリアルタイム情報IRに関する環境センサ30を指定する。センサ処理サーバ5Bは、端末装置6からリアルタイム情報IRの提供の停止についての要求があった場合、指定された環境センサ30に関するリアルタイム情報IRの提供を停止する。
【0046】
リアルタイム情報IRの提供の停止条件が所定時間の経過である場合、センサ処理サーバ5Bは、端末装置6から要求情報IRSを受け付けた後、所定期間経過した場合に、要求情報IRSに基づき提供し続けていたリアルタイム情報IRの提供を停止する。なお、停止条件となる所定時間とは、例えば10分等であってもよい。
【0047】
なお、センサ処理サーバ5Bは、通常、定期的にスマートゲートウェイ10Aからセンサ情報を取得し、保管したり異常分析に利用したりしている。そのため、センサ処理サーバ5Bにて、スマートゲートウェイ10Aにより送信されたセンサ情報に基づき、受変電設備2における異常の有無を判定してもよい。センサ処理サーバ5Bは、受変電設備2に異常が有ると判定した場合は、端末装置6に当該異常について通知するようにしてもよい。端末装置6への通知とは、例えばメール通知等であってもよい。端末装置6を保持する電気保安技術者は、メール通知を受信することにより出勤要請があったことを認知し、メール通知に示される受変電設備2へ向かうことができる。
【0048】
また、端末装置6が受信するメール通知には、端末装置6にてセンサ情報をリアルタイムで連続的に表示(リアルタイム表示)できるようにするため、センサ処理サーバ5Bと接続し情報送受するためのリンクが含まれていてもよい。当該リンクはweb上のURLであってもよいし、アプリケーションの起動ボタンであってもよい。すなわち、センサ処理サーバ5Bから端末装置6へ送信される通知に、異常が有ると判定された受変電設備2に設置された環境センサ30からのセンサ情報の提供を、センサ処理サーバ5Bに対し要求するための情報が含まれていてもよい。
また、警報処理サーバ5Aは、スマートゲートウェイ10Aからの漏電に関する警報情報を取得し、電気保安技術者にメール等にて連絡を行ったりしている。そのため、警報処理サーバ5Aが電気保安技術者に送信する漏電に関する警報についてのメールに、センサ情報をリアルタイム表示できるようにするため、センサ処理サーバ5Bと接続し情報送受するためのリンクが含まれていてもよい。すなわち、警報処理サーバ5Aから端末装置6へ送信される通知に、警報が発報されたスマートゲートウェイ10Aに接続された環境センサ30からのセンサ情報の提供を、センサ処理サーバ5Bに対し要求するための情報が含まれていてもよい。
また、センサ処理サーバ5Bにてセンサ情報の処理や保管、センサ情報の送受信を行い、警報処理サーバ5Aにて保安システムとしての運用管理を行う、と分担化されている場合には、センサ処理サーバ5Bがセンサ情報に基づき何らかの異常を検知した後、異常に関する情報を警報処理サーバ5Aに送信し、警報処理サーバ5Aにて、他の通知情報等と合わせて端末装置6に対してメール通知をするようにしてもよい。またこの場合にも、そのメール通知に、センサ情報をリアルタイム表示できるようにするため、センサ処理サーバ5Bと接続し情報送受するためのリンクが含まれていてもよい。
【0049】
[端末装置]
図5は、実施形態に係る端末装置の機能構成図の一例を示す図である。同図を参照しながら、端末装置6の機能構成の一例について説明する。端末装置6は、操作取得部61と、出力部62と、取得部63と、グラフ作成部65と、表示部66と、承認取得部67を備える。
端末装置6は、バスで接続された不図示のCPU、ROM又はRAM等の記憶装置等を備え、端末プログラムを実行することによって操作取得部61と、出力部62と、取得部63と、グラフ作成部65と、表示部66とを備える装置として機能する。なお、端末装置6の各機能の全てまたは一部は、ASIC、PLD又はFPGA等のハードウェアを用いて実現されてもよい。端末プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。端末プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
端末装置6は、例えば、ノートPC、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。端末装置6は、保安システム1を利用する電気保安技術者により保持及び使用される。
【0050】
操作取得部61は、電気保安技術者などのユーザからの操作によって入力された各種情報を取得する。ここで、操作とは、端末装置6が備える不図示のタッチパネルにおけるタッチ操作や不図示のキーボードによるキー入力操作等であってもよいし、不図示の音声入力装置における音声入力操作等であってもよい。
操作取得部61は、環境センサ30についての情報を取得するため、ユーザから特定のスマートゲートウェイ10Aを指定する操作を受け、当該特定のスマートゲートウェイ10Aの情報を含む要求情報IREQを出力部62に送出する。また、操作取得部61は、当該特定のスマートゲートウェイ10Aに関連付けられている環境センサ30のうち、リアルタイム情報IRを必要とする特定の環境センサ30を選択する操作を受け、当該特定の環境センサ30を指定する要求情報IRSを出力部に送出する。また、操作取得部61は、停止したいリアルタイム情報IRに関する環境センサ30を選択する操作を受け、選択された環境センサ30について、停止を要求する情報を出力部62に送出する。
出力部62は、取得した要求情報IREQ、要求情報IRS、および、リアルタイム情報IRの停止を要求する情報を、所定の通信ネットワークNWに出力し、図示しないセンサ処理サーバ5Bに送信する。
承認取得部67は、センサ処理サーバ5Bから承認情報IACKを取得する。承認情報IACKには特定のスマートゲートウェイ10Aに関連付けられた環境センサ30の種類が含まれているため、承認取得部67は、環境センサの種類を選択可能とする画面の表示データを作成し、後述する表示部66に送出する。
【0051】
取得部63は、通信ネットワークNWを介して、所定の時間間隔でリアルタイム情報IRを取得する。取得部63は、図示しないセンサ処理サーバ5Bから通信ネットワークNWを介して取得したリアルタイム情報IRをグラフ作成部65に送出する。
グラフ作成部65は、表示部66に表示させるグラフ画像に関する表示データを作成する。グラフ作成部65は、表示部66に表示させるグラフの表示エリアに対し、リアルタイム情報IRを取得する都度、リアルタイム情報IRが示す値をプロット表示させるためのデータを作成し、表示部66に出力する。すなわち、グラフ作成部65は、受変電設備2にある環境センサ30のセンサ情報について、時間ごとの変化をリアルタイムで連続的に示すグラフの表示データを作成する。
【0052】
表示部66は、承認取得部67により作成された環境センサを選択する画面に関する表示データを取得して表示する。また表示部66は、グラフ作成部65により作成されたグラフの表示データを取得し表示することで、センサ情報の時間ごとの変化をリアルタイムで可視化する。表示部66は、不図示のCPUの制御に応じて各種情報を表示する。表示部66は、例えば液晶ディスプレイ、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等であってもよい。
【0053】
なお、端末装置6において、リアルタイム情報IRの取得時に、図示しない記憶部にリアルタイム情報IRを記憶するようにしてもよい。
図6は、図示しない記憶部に記憶するリアルタイム情報IRの一例である。同図には、環境センサ30の一例として、“環境センサA”と、“環境センサB”と、“環境センサC”とが示されている。また、同図では、時刻“12時35分42秒”における“環境センサA”の値は“12.5”であり、“環境センサB”の値は“1.8”であり、“環境センサC”の値は“4.6”である。時刻“12時35分43秒”における“環境センサA”の値は“12.6”であり、“環境センサB”の値は“2.4”であり、“環境センサC”の値は“4.3”である。時刻“12時35分44秒”における“環境センサA”の値は“12.5”であり、“環境センサB”の値は“2.3”であり、“環境センサC”の値は“4.1”である。
図7は、
図6に示す、記憶されたリアルタイム情報IRを用いて作成したグラフの一例である。同図は、“環境センサA”、“環境センサB”及び“環境センサC”の出力値の時間ごとの変化を示す。このように、リアルタイム情報IRを記憶しておくことで、後でグラフ化して確認することができるようにしてもよい。
【0054】
[保安システムの一連の動作]
図8は、実施形態に係る保安システムの一連の動作について説明するための図である。同図を参照しながら、保安システム1の一連の動作について説明する。
【0055】
(ステップS110)端末装置6は、ユーザからの操作に基づき、センサ処理サーバ5Bに対して要求情報IREQを出力する。要求情報IREQには、ユーザがリアルタイム情報IRを取得したい環境センサ30が接続される、特定のスマートゲートウェイ10Aについての識別情報が含まれる。
なお、端末装置6から要求情報IREQからの出力があった後、端末装置6とセンサ処理サーバ5Bとは、非同期通信が可能な状態となる。
(ステップS120)センサ処理サーバ5Bは、端末装置6から要求情報IREQを取得すると、要求情報IREQにより特定されるスマートゲートウェイ10Aが備える環境センサ30についての情報ISを、センサ情報記憶部52から取得する。センサ処理サーバ5Bは、取得した情報ISに含まれる環境センサ30の種類に関する情報を含む、承認情報IACKを、端末装置6に対して出力する。
【0056】
(ステップS130)端末装置6は、承認情報IACKを受信し、特定のスマートゲートウェイ10Aが備える環境センサ30についての情報を取得する。端末装置6は、取得した環境センサ30についての情報に基づき、環境センサ30の種類を選択可能に表示する。端末装置6は、ユーザからの操作に基づき、特定のスマートゲートウェイ10Aが備える環境センサ30のうち、リアルタイム情報IRを取得したい環境センサ30の選択を受け付ける。端末装置6は、選択された環境センサ30の種類と特定のスマートゲートウェイ10Aの識別情報とを含む要求情報IRSを、センサ処理サーバ5Bに出力する。
なお、これ以降、センサ処理サーバ5Bと端末装置6間の通信は、センサ処理サーバ5Bと端末装置6のブラウザでオンライン状態を維持し双方向通信を可能とするWebSochetを使用している。
【0057】
(ステップS140)センサ処理サーバ5Bは、端末装置6から要求情報IRSを取得すると、特定のスマートゲートウェイ10Aに対し、要求情報IRSに含まれる環境センサ30からの連続したセンサ情報を含む、キュービクル情報ICの送信を要求するため、要求情報IRRを送信する。
なお、これ以降、センサ処理サーバ5Bとスマートゲートウェイ10A間の通信プロトコルは、UDPを使用している。
(ステップS150)スマートゲートウェイ10Aは、要求情報IRRを受信すると、キュービクル情報ICの送信可否を判定する。ここで、送信が不可の場合とは、例えば既にキュービクル情報ICの送信を要求する端末装置6の数が上限に達している場合等である。スマートゲートウェイ10Aは、キュービクル情報ICの送信ができない場合、センサ処理サーバ5Bに対してエラー情報を出力する。センサ処理サーバ5Bは、図示しないが、このエラー情報を端末装置6に出力する。
なお、キュービクル情報ICの送信可否の判断については、センサ処理サーバ5Bにおいて、ステップS140の処理の実施前に、受信した要求情報IRSに含まれる特定のスマートゲートウェイ10Aの識別情報を用いて判断するようにしてもよい。すなわち、同一のスマートゲートウェイ10Aの識別情報を含むIRSを、ある上限数を超えて取得した場合には、当該スマートゲートウェイ10Aに対する要求情報IRRは送信不可とし、エラー情報を端末装置6に対して出力するようにしてもよい。
【0058】
(ステップS160)スマートゲートウェイ10Aは、ステップS160において、環境センサ30により取得されたセンサ情報を所定の通信データに加工し、センサ処理サーバ5Bに送信する。ステップS160において行われる処理の詳細について、ステップS161からステップS165により、詳細に説明する。
(ステップS161)スマートゲートウェイ10Aは、常に、環境センサ30からセンサ情報をインターフェイスボックス10B経由で取得しており、複数の環境センサ30を備える場合には、複数の環境センサ30からセンサ情報を取得している。
(ステップS163)スマートゲートウェイ10Aは、取得した環境センサ30のセンサ情報のうち、要求情報IRRに含まれる環境センサ30の種類についてのセンサ情報を加工する。ここで、加工とは、例えば1以上の環境センサ30から取得した情報について、取得した時期に関するタイムスタンプを付加することであってもよい。スマートゲートウェイ10Aがタイムスタンプを付加することにより、時刻に対応する1以上の環境センサ30による出力結果が対応付けられる。スマートゲートウェイ10Aにより行われるデータの加工は、センサ処理サーバ5Bの処理負荷を軽減するためのものであってもよい。
(ステップS165)スマートゲートウェイ10Aは、タイムスタンプが付加されたセンサ情報を、キュービクル情報ICとして即座に、リアルタイムでセンサ処理サーバ5Bに出力する。
【0059】
(ステップS170)センサ処理サーバ5Bは、スマートゲートウェイ10Aからキュービクル情報ICを取得すると、取得したキュービクル情報ICに含まれるセンサ情報をリアルタイム情報IRとして端末装置6に送信する。ここで、センサ処理サーバ5Bは、スマートゲートウェイ10Aから取得したキュービクル情報ICをそのまま転送する。なお、「そのまま転送する」とは、スマートゲートウェイ10Aから受信したデータを加工せずに転送することを意味し、例えばHTML形式に可視化するような処理を行わないことを意味する。また、センサ処理サーバ5Bは、転送するデータについての記憶も行わない。センサ処理サーバ5Bにおいては、受信用の通信プロトコルと、送信用のプロトコルとが異なる場合がある。このような場合、「そのまま転送する」ことには、通信プロトコルの変更に伴いデータを変換すること(例えばヘッダを付加すること等)が含まれる。センサ処理サーバ5Bは、例えば通信方式をWebSochetに変更して、端末装置6にリアルタイム情報IRを出力する。
【0060】
(ステップS180)端末装置6は、センサ処理サーバ5Bから送信されたリアルタイム情報IRを取得する。端末装置6は、リアルタイム情報IRを取得すると、リアルタイム情報IRに含まれる環境センサ30のセンサ情報の値をもとに、表示部66のグラフ表示エリアにプロットする。
なお、端末装置6は、リアルタイム情報IRの表示のためのプログラムを予め入手していてもよく、リアルタイム表示の要求(
図8におけるステップS110)があった場合に入手してもよい。端末装置6がプログラムを予め入手しておく場合とは、例えばスマートフォンのアプリや、ブラウザのプラグイン等が考えられる。また、リアルタイム表示の要求があった場合に入手するとは、予めプログラムの一部を入手しておき、要求に応じて(端末装置6が用いるブラウザの種類等の環境に応じた)プログラムの一部を入手することであってもよい。端末装置6は、上述のように入手したプログラムを起動して、自装置のリソースのみで(すなわちサーバのリソースを用いず)、連続して受信するリアルタイム情報IRを、受信しながらグラフ化する。この際、リアルタイム情IRの受信の都度、グラフ全体を書き換えて更新するのではなく、受信したリアルタイム情報IRに関連する部分のみ更新させることで、既に受信して表示しているグラフについて動的に変化させるようにしてもよい。
【0061】
ステップS160からステップS180をステップS300とも記載する。ステップS300は、リアルタイム情報IRの送信・表示ステップである。リアルタイム情報IRの送信停止条件を満たすまでステップS300を繰り返すことにより、スマートゲートウェイ10Aは所定の時間間隔でキュービクル情報ICを送信し続け、センサ処理サーバ5Bはキュービクル情報ICを受けてリアルタイム情報IRを送信し続ける。所定の時間間隔とは、例えば1秒間隔等であってもよい。
また、送信停止条件とは、センサ処理サーバ5Bがリアルタイム情報IRの送信停止要求を受信すること、又はリアルタイム情報IRの送信を開始してから所定の時間を経過したこと等であってもよい。
これにより、端末装置6は、送信停止条件となるまでの間、受信し続けるリアルタイム情報IRを、受信の都度、グラフ表示エリアに継続的にプロットすることで、グラフを動的に変化させ時間毎の変化を連続的に示すグラフを作成する。
【0062】
なお、本実施形態において、スマートゲートウェイ10Aは、リアルタイムで環境センサ30により取得された情報を、タイムスタンプを付加してセンサ処理サーバ5Bに出力し続ける。センサ処理サーバ5Bは、スマートゲートウェイ10Aからの情報を中継し、そのままリアルタイムで端末装置6に転送し続ける。端末装置6は、リアルタイムで送信された環境センサ30の情報を、タイムスタンプに基づきグラフ化し、表示する。センサ処理サーバ5Bと端末装置6とは非同期通信をしており、端末装置6は、グラフ化のためのプログラムを起動して自装置のリソースを使い、グラフ化及び表示を行う。端末装置6にはタイムスタンプが付加された情報がリアルタイムで送信され続けるため、例えばある時点におけるデータが通信障害等により欠落したとしても、端末装置6は環境センサ30の値の変化を表示し続けることができる。したがって、端末装置6を操作する電気保安技術者などのユーザは、環境センサ30の値の変化をリアルタイムで監視することができる。
【0063】
ここで、本実施形態が想定する保安システム1によれば、センサ処理サーバ5Bは、数万(例えば5から6万程度)のスマートゲートウェイ10Aが接続される。また、端末装置6は、数百から数千(例えば900人程度)の電気保安技術者などのユーザにより保持される。換言すれば、保安システム1には、N対M(例えば5万対900)のスマートゲートウェイ10Aと端末装置6とが接続される。電気保安技術者などのユーザのうち例えば300人程度が同時にリアルタイムでセンサ情報を取得したいような場合も十分に考えられる。したがって、センサ処理サーバ5Bの処理負荷を減らすことは、極めて重要である。したがって、本実施形態によれば、センサ処理サーバ5Bが、情報を何ら加工せずそのまま転送するような構成とすることにより、N対M(例えば5万対900)の通信を実現している。
【0064】
通常のリッチクライアントのシステム(例えば株価表示システム等)では、サーバによりHTML形式に変換することが行われている。このようなシステムでは、例えばサーバにより0.1秒単位で表示用のデータが生成されている。このようなシステムによれば、サーバには通常1つのデータベースが接続されており、サーバは、当該データベースから取得した情報に基づき表示用のデータを生成し、複数の端末に送信する。すなわち、このようなシステムは、1対Nの通信を行っているということができる。しかしながら、このようなシステムを本実施形態に適用しようとした場合、センサ処理サーバ5Bが複数の(例えば300の)スマートゲートウェイ10Aから送られてくる情報を、リアルタイムで可視化する必要があるため、サーバの処理負荷が大きくなり、実現することが容易でない。しかしながら本実施形態によれば、センサ処理サーバ5Bが、情報を何ら加工せずそのまま転送するような構成とすることにより、端末装置6からリアルタイムでセンサ情報を監視可能なシステムを実現している。
【0065】
(ステップS190)ユーザは、リアルタイム情報IRの送信の停止をさせたい場合、端末装置6を操作し、送信を停止させたい環境センサ30を指定することでセンサ処理サーバ5Bに送信停止要求を指示する。端末装置6は、ユーザの操作に応じてセンサ処理サーバ5Bに停止要求を出力する。
【0066】
(ステップS200)センサ処理サーバ5Bは、端末装置6からリアルタイム情報IRの送信停止要求を取得すると、該当のスマートゲートウェイ10Aに対して、指定された環境センサ30に関するキュービクル情報ICの送信停止要求を出力する。
(ステップS210)スマートゲートウェイ10Aは、センサ処理サーバ5Bからキュービクル情報ICの送信停止要求を取得する。スマートゲートウェイ10Aは、センサ処理サーバ5Bからキュービクル情報ICの送信停止要求を取得すると、指定された環境センサ30に関するセンサ情報を含むキュービクル情報ICの出力を停止する。
【0067】
[表示画面の一例]
次に、
図9及び
図10を参照しながら、端末装置6が表示する表示画面の一例について説明する。
図9は、実施形態に係る表示画面のリアルタイム表示前の一例について説明するための図であり、
図8のステップS130において環境センサ30の選択をした直後の図である。表示画面D10は、画面の構成要素として管理データ取得部D110と、センサ選択部D140と、表示選択部D150と、リアルタイム情報表示部D160とを備える。
【0068】
管理データ取得部D110は、ユーザからスマートゲートウェイ10Aを識別する情報である管理データを取得する。具体的には、ユーザである電気保安技術者は、管理データを、不図示のタッチパネル等の文字入力装置により、管理データ取得部D110に入力する。同図に示す一例では、管理データとして“A-0001”が入力されている。
【0069】
センサ選択部D140には、管理データ取得部D110にその管理データが入力されたスマートゲートウェイ10Aが備える環境センサ30の種類が、選択可能に表示されている。センサ選択部D140は、センサ処理サーバ5Bから取得した承認情報IACKに含まれ、管理データに関連付けられてセンサ情報記憶部52に記憶されている、環境センサ30の種類に基づいて作成される。つまり、センサ選択部D140で選択可能に表示させるセンサの種類は、管理データ取得部D110に入力された管理データに応じて変更される。ユーザは、センサ選択部D140に表示された環境センサ30のうち、リアルタイム情報IRの取得を希望する環境センサ30を選択する。同図に示す一例では、“環境センサA”、“環境センサB”及び“環境センサC”が選択されている。
【0070】
表示選択部D150は、ユーザにより押下等の操作がなされると、センサ処理サーバ5Bにリアルタイム情報IRの送信開始を要求する。表示選択部D150は、送信開始の要求と併せて、送信停止の要求を行うよう構成されていてもよい。
【0071】
リアルタイム情報表示部D160は、グラフ作成部65により作成されたグラフを表示するグラフ表示エリアである。端末装置6は、リアルタイム情報IRを取得すると、グラフを作成し、リアルタイム情報表示部D160に表示させる。同図に示す一例では、表示選択部D150を操作する前であるため、リアルタイム情報IRが取得されておらず、グラフ作成のためのデータが存在しないため、グラフは作成されず、リアルタイム情報表示部D160にグラフは表示されていない。
【0072】
図10は、実施形態に係る表示画面のリアルタイム表示中の一例について説明するための図であり、
図8のステップS300において作成されるリアルタイム情報IRのグラフを示す図である。
次に、同図を参照しながら、リアルタイム表示中の一例について説明する。同図を参照しながら行う説明において、
図9と同様の構成については同様の符号を付すことにより説明を省略する場合がある。
図10においては、リアルタイム情報表示部D160にグラフが表示されている点において
図9とは異なる。
【0073】
図10に示す一例では、既に表示選択部D150が押下されているため、端末装置6は所定の時間間隔で、スマートゲートウェイ10Aからのキュービクル情報ICに基づくリアルタイム情報IRを取得する。端末装置6は、リアルタイム情報IRを取得すると、リアルタイム情報IRに含まれるセンサ情報に基づいてグラフを作成し、リアルタイム情報表示部D160に表示させる。
同図に示す一例では、センサ選択部D140により“環境センサA”、“環境センサB”及び“環境センサC”が選択されているため、リアルタイム情報表示部D160には、“環境センサA”、“環境センサB”及び“環境センサC”のセンサ情報の値がリアルタイムでプロットされ表示される。
【0074】
リアルタイム情報表示部D160は、所定の時間間隔で、表示しているグラフの更新を続ける。端末装置6には、リアルタイム情報停止要求をしたり、所定時間が経過したりしない限り、選択した環境センサ30に関するリアルタイム情報IRが所定の時間間隔で継続的に送信されてくる。そのため、リアルタイム情報IRを受信する都度、すなわち、所定の時間間隔で、既に表示しているグラフに対して、リアルタイム情報IRに含まれるセンサ情報の値を追加プロットすることで、グラフを更新しセンサ情報を経時的に可視化する。リアルタイム情報表示部D160は、リアルタイム情報IRの受信が途絶えた場合、グラフの更新を停止する。リアルタイム情報IRの受信が途絶えた場合とは、ユーザにより停止要求が送信された場合や、リアルタイム情報IRの送信開始要求をした後、リアルタイム情報IRの送信停止を判断する所定時間が経過した場合である。
【0075】
図11は、実施形態に係るリアルタイム表示のためにセンサ処理サーバ5Bが行う処理の一例について説明するための図である。同図を参照しながら、リアルタイム表示のためにセンサ処理サーバ5Bが行う処理の一例について説明する。センサ処理サーバ5Bは、センサ情報の仕分け配信を連続処理するため、複数のプロセスPを同時に実行する。センサ処理サーバ5Bは、例えば300以上のプロセスPを同時に実行することができる。図示する一例では、プロセスPとして、プロセスP-1及びプロセスP-2が実行されている。なお、プロセスPは、
図3において説明したセンサ処理サーバ5Bの機能構成を用いてソフトウェア処理により実現されてもよい。
【0076】
本実施形態において「リアルタイム」とは、実時間であること、入力と略同時に処理が行われること、2つの処理に時間のずれが略存在しない(すなわち2つの処理が略同時に行われる)こと等を指す。具体的には、スマートゲートウェイ10Aから連続的に情報が送信される時間と、送信された情報が端末装置6により取得され表示される時間との間に時間のずれが略存在しない(すなわち、スマートゲートウェイ10Aからの送信と、端末装置6による表示が略同時に行われる)ことであってもよい。略同時の範囲としては、スマートゲートウェイ10Aからセンサ処理サーバ5B、又はセンサ処理サーバ5Bから端末装置6における通信に係る処理及び通信遅延によるもの等が含まれるものとする。
【0077】
複数のプロセスPは、それぞれ異なるスマートゲートウェイ10A及び端末装置6と接続される。複数のプロセスPは、それぞれ異なるスマートゲートウェイ10Aからデータを連続的に受信し、受信したデータを端末装置6に転送する。ここで、センサ処理サーバ5Bは、スマートゲートウェイ10Aから取得したデータを、そのまま端末装置6に転送する。そのまま転送するとは、受信したデータをHTML等の形式に変換することでグラフ等の形式に可視化するような処理を行わないことを意味し、通信プロトコルの変換等が含まれる。なお、そのまま転送するとは、通信プロトコルの変換等を行わないことも含まれる。
【0078】
図示する一例では、プロセスP-1には、スマートゲートウェイ10A-1が接続されている。スマートゲートウェイ10A-1は、インターフェイスボックス10B-1を介して環境センサ30―1の情報を連続的に取得する。スマートゲートウェイ10A-1は、取得した環境センサ30―1の情報にタイムスタンプを付与し、タイムスタンプが付与された情報をセンサ処理サーバ5Bに連続的に送信する。端末装置はグラフ化のためのプログラムを起動し、センサ処理サーバと端末装置は、非同期通信が可能な状態となっている。センサ処理サーバ5Bは、プロセスP-1により、連続的に取得した環境センサ30―1の情報を、連続的に端末装置6-1にそのまま転送する。端末装置6-1は、センサ処理サーバ5Bから、連続的に環境センサ30―1の情報を取得する。端末装置6-1とセンサ処理サーバ5Bとは、非同期通信を行う。端末装置6-1は、連続的に取得した環境センサ30―1の情報をグラフ化し、表示部に表示させる。端末装置6-1は、非同期通信をすることにより、連続的に環境センサ30-1の情報を取得しながら環境センサ30―1の情報を、自身のリソースを使ってグラフ化し、表示部に表示させる。これにより、端末装置6-1は、環境センサ30―1の時間的な変化を可視化する。端末装置6-1は、自身のリソースを使って、自身が備える表示部に適合するようグラフをスケーリング処理等してもよい。
【0079】
また、図示する一例では、プロセスP-2には、スマートゲートウェイ10A-2が接続されている。スマートゲートウェイ10A-2は、インターフェイスボックス10B-2を介して環境センサ30―2の情報を連続的に取得する。スマートゲートウェイ10A-2は、取得した環境センサ30―2の情報にタイムスタンプを付与し、タイムスタンプが付与された情報をセンサ処理サーバ5Bに連続的に送信する。端末装置はグラフ化のためのプログラムを起動し、センサ処理サーバと端末装置は、非同期通信が可能な状態となっている。センサ処理サーバ5Bは、プロセスP-2により、連続的に取得した環境センサ30―2の情報を、連続的に端末装置6-2にそのまま転送する。端末装置6-2は、センサ処理サーバ5Bから、連続的に環境センサ30―2の情報を取得する。端末装置6-1とセンサ処理サーバ5Bとは、非同期通信を行う。端末装置6-2は、連続的に取得した環境センサ30―2の情報をグラフ化し、表示部に表示させる。端末装置6-1は、非同期通信をすることにより、連続的に環境センサ30-1の情報を取得しながら環境センサ30―1の情報を、自身のリソースを使ってグラフ化し、表示部に表示させる。これにより、端末装置6-2は、環境センサ30―1の時間的な変化を可視化する。端末装置6-2は、自身のリソースを使って、自身が備える表示部に適合するようグラフをスケーリング処理等してもよい。
【0080】
端末装置6の詳細な処理としては、センサ情報の取得と、取得したセンサ情報の可視化とを連続的に繰り返すことにより、リアルタイム性を実現してもよい。リアルタイム性を向上させるために、センサ情報の取得処理及び取得したセンサ情報の可視化処理を連続的に繰り返すことが好適である。しかしながら本実施形態はこの一例に限定されず、センサ情報の取得処理及び取得したセンサ情報の可視化処理の間に、その他の処理が行われてもよい。その他の処理とは、例えば優先度の高い割り込み処理等であってもよい。また、センサ情報の取得処理及び取得したセンサ情報の可視化処理は、略同時に行われてもよい。
【0081】
なお、本実施形態においてスマートゲートウェイ10Aと端末装置6とは、それぞれ複数存在し、N対M(N及びMはそれぞれ1以上の自然数)の通信が可能である。センサ処理サーバ5Bは、接続されるスマートゲートウェイ10A及び端末装置6の数に応じた数のプロセスPを実行させる。例えばセンサ処理サーバ5Bが、データのグラフ化を行う構成とする場合(既存技術におけるシンクライアント型等の構成とする場合)、接続されるスマートゲートウェイ10A及び端末装置6の数が増えることに伴い、センサ処理サーバ5Bの処理負荷が増大する。しかしながら本実施形態におけるセンサ処理サーバ5Bは、受信した情報をそのまま転送するため、N対Mのような多数対多数で構成されるシステムであっても、センサ処理サーバ5Bの処理負荷を極力抑え、端末装置6のリソースを使用してグラフ化を実現することができる。
【0082】
なお、端末装置6は、事前にリアルタイム表示のためのプログラムを入手しておいてもよいし、リアルタイム表示の要求(例えば
図8におけるステップS110)をしたことをトリガとして、プログラムの全部又は一部をダウンロードしてもよい。プログラムの一部をダウンロードする場合とは、例えば端末装置6に標準で備えられるWebブラウザを用いる場合等が考えられる。この場合、リアルタイム表示のためには、Webブラウザと拡張プログラムが用いられる。リアルタイム表示のためにWebブラウザと拡張プログラムを用いる場合、リアルタイム表示の要求に対する返答(
図8におけるステップS120の後に送信されるIACK)とともに、センサ処理サーバ5Bから拡張プログラムを取得するようにしてもよい。なお、拡張プログラムの取得は、ステップS170によりデータが送信されるまでの間に行われることが好適である。端末装置6は、取得した拡張プログラムと標準で備えられるWebブラウザとを用いて、取得したデータを用いてグラフ化及び表示を行う。標準的なWebブラウザは、HTMLの固定ページを見せる機能のみを有する場合が多く、拡張プログラムは、取得したデータを用いてグラフ化を行う機能等を有する。
【0083】
また、本実施形態では、環境センサ30がインターフェイスボックス10Bに接続され、スマートゲートウェイ10Aに環境センサ30からのセンサ情報が入力される場合の一例について説明したが、スマートゲートウェイ10Aには、環境センサ30からのセンサ情報に加え、他センサからの情報や、受変電設備内の負荷電流や負荷電圧の情報が入力されるようにしてもよい。つまり、受変電設備内外の環境に関する情報だけでなく、負荷電流、負荷電圧、漏れ電流(漏電データ)などの、電流や電圧の計測情報を含む受変電設備の電気的特性に関する情報が入力されるようにしてもよい。
【0084】
図12は、実施形態に係る受変電設備の機能構成図の他の一例を示す図である。
図12は、
図2に記載の受変電設備の機能構成図に、変圧器20、高圧配電線3、低圧配電線4、漏洩電流センサ80を追加したものである。
変圧器20は、高圧配電線から受電した高圧の交流電力を変圧し、100[V]又は200[V]などの交流電力を低圧配電線に配電する。高圧配電線に関して、例えば、高圧ケーブルシールド電流などを既知の手法により検出し、インターフェイスボックス10Bに入力させるようにしてもよい。また、低圧配電線に関して、例えば、負荷電流や負荷電圧を既知の手法により検出し、インターフェイスボックス10Bに入力させるようにしてもよい。また、漏洩電流センサをスマートゲートウェイ10Aに接続させ、受変電設備の漏電に関する情報(漏電データ)をスマートゲートウェイ10Aに入力させるようにしてもよい。
【0085】
センサ処理サーバ5Bのセンサ情報記憶部52に、スマートゲートウェイ10Aに接続された他センサの種類に関する情報や、計測したい負荷電流や負荷電圧などを特定する情報を記憶させておくことで、端末装置6は、環境センサ30を選択する場合と同様に、他センサの種類や、計測したい負荷電流や負荷電圧などを特定する情報を選択し、リアルタイム表示を要求することができる。
また、この要求を受けて、スマートゲートウェイ10Aは、要求された他センサからの情報や特定の負荷電流や負荷電圧の情報を、センサ処理サーバ5Bを介して端末装置6に継続して送信し、端末装置6はそれらの情報を受信し継続表示することで、リアルタイムな可視化を実現することができる。
つまり、スマートゲートウェイ10Aに直接、もしくはインターフェイスボックス10Bを介して間接的に接続される如何なるセンサからの情報や、如何なる電流、電圧などの計測情報についても、端末装置6はリアルタイム表示の要求をすることができる。そして、端末装置6は、要求した他センサからの情報もしくは電流、電圧の計測情報を、スマートゲートウェイ10Aからセンサ処理サーバ5B経由で連続して受信し、リアルタイムで可視化することができる。
【0086】
なお、本実施形態では、環境センサ30がインターフェイスボックス10Bに接続され、スマートゲートウェイ10Aに環境センサ30の情報が入力される場合の一例について説明したが、環境センサ30はインターフェイスボックス10Bを介さずにスマートゲートウェイ10Aに直接接続されるように構成されてもよい。
【0087】
[実施形態のまとめ]
以上説明した実施形態の保安システム1によれば、スマートゲートウェイ10Aは、受変電設備に設置された環境センサが出力したセンサ情報を送信し、センサ処理サーバ5Bは、センサ情報をスマートゲートウェイ10Aから取得し、端末装置6は、スマートゲートウェイ10Aからのセンサ情報の提供をセンサ処理サーバ5Bに対して要求し、要求に応じて提供されたセンサ情報を取得し、取得した情報を可視化する。スマートゲートウェイ10Aは、環境センサ30からセンサ情報を取得し、取得した情報を所定の時間間隔でセンサ処理サーバ5Bに送信する。センサ処理サーバ5Bは、スマートゲートウェイ10Aから取得したセンサ情報を所定の時間間隔で端末装置6に送信する。端末装置6は、センサ処理サーバ5Bからセンサ情報を所定の時間間隔で受信し、受信の都度、出力装置に出力することで、所定の時間ごとのセンサ情報の変化を継続的に可視化する。
すなわち、保安システム1によれば、環境センサ30により取得された情報を端末装置6に表示するため、好適な機能分担がされている。具体的には、環境センサ30により取得された情報は、センサ処理サーバ5Bにより仲介され、端末装置6に送信される。端末装置6は、環境センサ30の出力情報に基づいてグラフを作成する。したがって、グラフを作成する機能は、センサ処理サーバ5Bではなく端末装置6が有するため、センサ処理サーバ5Bの処理負担が少なく、送信すべき情報量も少ない。よって、本実施形態によれば、保安システム1は、受変電設備に設置されたセンサ情報を、好適な通信量でリアルタイムに監視することができる。
【0088】
また、端末装置6は、リアルタイムで受信した環境センサ30の出力情報を時間ごとに繋いでいくことによりグラフを作成することができる。したがって、端末装置6は、容量が大きいグラフ等の情報をダウンロードする必要がなく、迅速にグラフ表示することができる。
【0089】
また、上述した保安システム1によれば、インターフェイスボックス10Bは、複数の環境センサ30からそれぞれ受変電設備2に生じた異常に関する情報を取得する。複数のスマートゲートウェイ10Aが複数の環境センサ30からそれぞれ取得する受変電設備2に生じた異常に関する情報は、複数のスマートゲートウェイ10Aにおいて互いに異なる。すなわち、本実施形態によれば、受変電設備2ごとに、接続される環境センサ30が異なる。したがって、本実施形態によれば、受変電設備2ごとに必要な情報を取得することができる。
【0090】
また、上述した保安システム1によれば、受変電設備2は複数あり、センサ処理サーバ5Bは、複数の受変電設備2のそれぞれに設置されたスマートゲートウェイ10Aと接続され、環境センサ30は、複数の受変電設備2のそれぞれに設置されたスマートゲートウェイ10Aに対して複数接続される。スマートゲートウェイ10Aは、自装置が設置された受変電設備2に設置された複数の環境センサからそれぞれセンサ情報を取得してセンサ処理サーバ5Bに送信する。したがって、本実施形態によれは、複数の受変電設備2についてリアルタイムに監視することができる。
【0091】
また、上述した保安システム1によれば、端末装置6は、特定のスマートゲートウェイ10Aについて、スマートゲートウェイ10Aが複数の環境センサ30から取得するセンサ情報のうち、特定の環境センサ30から取得されたセンサ情報の提供をセンサ処理サーバ5Bに対し要求する。すなわち、本実施形態によれば、ユーザは、スマートゲートウェイ10Aに接続される複数の環境センサ30のうち、どの環境センサ30の情報が見たいか、端末装置6を操作することにより選択する。したがって、本実施形態によれば、送信する情報量を限定することにより、回線の負荷(使用量)を軽減することができる。
【0092】
また、上述した保安システム1によれば、センサ処理サーバ5Bは、接続する複数のスマートゲートウェイ10Aを識別する情報に関連付けて、スマートゲートウェイ10Aが設置される受変電設備2に設置されている複数の環境センサ30を識別する情報を記憶し、端末装置6から、特定のスマートゲートウェイ10Aからのセンサ情報の提供について要求を受信した場合、スマートゲートウェイ10Aを識別する情報に基づいて、スマートゲートウェイ10Aが設置された受変電設備2に設置された環境センサ30を識別する情報を取得し、取得した環境センサ30を識別する情報に基づいて、スマートゲートウェイ10Aについてセンサ情報の提供が可能なセンサを識別する情報を、端末装置6に選択可能に提供する。したがって、本実施形態によれは、センサ処理サーバ5Bは、複数の受変電設備2についてリアルタイムに監視することができる。
【0093】
また、上述した保安システム1によれば、センサ処理サーバ5Bがスマートゲートウェイ10Aから取得する情報であるキュービクル情報ICと、端末装置6に出力する情報であるリアルタイム情報IRとは同一である。すなわち、センサ処理サーバ5Bは、取得した情報についてグラフを作成する等の加工をせずに、端末装置6に送信する。したがって、本実施形態によれば、センサ処理サーバ5Bの負荷を端末装置6に分担させることができる。端末装置6は、例えば、ノートPCや、スマートフォンや、タブレット端末等であるため、受信した情報に基づいてグラフを作成し、表示する処理については、容易に行うことができる。
【0094】
また、上述した保安システム1によれば、端末装置6は、特定のスマートゲートウェイ10Aにより検知された異常に関する情報の提供の停止をセンサ処理サーバ5Bに対し要求し、センサ処理サーバ5Bは、特定のスマートゲートウェイ10Aにより検知された異常に関する情報の提供の停止について端末装置6から要求があった場合に、特定のスマートゲートウェイ10Aにより検知された異常に関する情報の提供を停止する。すなわち、本実施形態によれば、スマートゲートウェイ10Aは、端末装置6からの停止要求に基づき、リアルタイム情報IRの送信を停止する。したがって、本実施形態によれば、不要な情報の送信を抑止することができ、回線の負荷(使用量)を軽減することができる。
【0095】
また、上述した保安システム1によれば、センサ処理サーバ5Bは、特定のスマートゲートウェイ10Aからのセンサ情報の提供について端末装置6から要求があった後、所定期間経過した場合に、特定のスマートゲートウェイ10Aからのセンサ情報の提供を停止する。すなわち、本実施形態によれば、リアルタイム情報の最大送信可能時間を定めることにより、不要な情報の送信を抑止することができ、回線の負荷(使用量)を軽減することができる。
なお、情報の提供を停止するための最大送信可能時間は、リアルタイム情報IRの送信開始から定められていてもよいし、ユーザにより端末装置6の操作が最後に行われた時間から定められていてもよい。
【0096】
また、上述した保安システム1によれば、センサ処理サーバ5Bは、スマートゲートウェイ10Aからのセンサ情報に基づき受変電設備2における異常の有無を判定し、異常が有ると判定した場合、スマートゲートウェイ10Aからのセンサ情報の提供を、センサ処理サーバ5Bに対して要求することが可能な情報を含めて端末装置6に通知する。すなわち、本実施形態によれば、受変電設備2に異常があった場合、センサ処理サーバ5Bから端末装置6に連絡が行われる。したがって、端末装置6のユーザである電気保安技術者は、受変電設備2に異常がある場合、緊急出動することができる。
【0097】
また、上述した保安システム1によれば、受変電設備2に異常が有ると判定した場合に通知される通知であって、センサ処理サーバ5Bから端末装置6への通知には、異常が有ると判定されたスマートゲートウェイ10Aにより検知された異常に関する情報の提供をセンサ処理サーバ5Bに対し要求するための情報が含まれる。ここで、センサ処理サーバ5Bにより異常が有ると判定した場合に端末装置6に送信される通知とは、メールやアプリによる通知であってもよい。すなわち、本実施形態によれば、端末装置6のユーザは、警報サーバ5からのメールやアプリによる通知から、リアルタイム情報を表示させるための表示画面D10を開くことができる。したがって、本実施形態によれば、ユーザは、容易にリアルタイム情報を表示させることができる。
【0098】
また、上述した保安システム1によれば、さらに、警報に関するサーバ(警報処理サーバ5A)を有し、スマートゲートウェイ10Aは、受変電設備2における異常の有無を判定し、警報に関するサーバに対して警報を発報する。また、警報に関するサーバは、スマートゲートウェイ10Aから受信した警報に基づき、受変電設備2に異常が有ると判定した場合、スマートゲートウェイ10Aからのセンサ情報の提供を、センサ処理サーバ5Bに対して要求することが可能な情報を含めて端末装置6に通知する。すなわち、保安システム1は、受変電設備2に異常が発生した場合、端末装置6にセンサ情報を提供する。したがって、本実施形態によれば、ユーザは、警報が発報された場合に、警報が発報された受変電設備2のセンサ情報を表示させることができる。
【0099】
また、上述した保安システム1によれば、センサ処理サーバ5Bは、1つのスマートゲートウェイ10Aに対する複数の端末装置6からの要求を許容する。すなわち、本実施形態によれば、複数の端末装置6により、同時にリアルタイム情報をモニタすることができる。したがって、本実施形態によれば、端末装置6のユーザである電気保安技術者は、複数の作業員で同時に同一の受変電設備2を点検することができる。
【0100】
また、上述した保安システム1によれば、センサ処理サーバ5Bには、1つのスマートゲートウェイ10Aに対して要求を許容する端末装置6の数の上限が定められている。ここで、1つのスマートゲートウェイ10Aに対して要求を許容する端末装置6の数の上限とは、例えば4台等であってもよい。したがって、本実施形態によれば、多数の端末装置6が接続されることにより送信する情報量が多くなってしまうことを抑止することができ、回線の負荷(使用量)を軽減することができる。
【0101】
なお、上述した実施形態における保安システム1が備える各部の機能全体あるいはその一部は、これらの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶部のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【符号の説明】
【0102】
1…保安システム、2…受変電設備、3…高圧配電線、4…低圧配電線、5…警報サーバ、5A…警報処理サーバ、5B…センサ処理サーバ、51…要求情報取得部、52…センサ情報記憶部、53…応答部、54…リアルタイム情報取得部、55…リアルタイム情報出力部、6…端末装置、61…操作取得部、62…出力部、63…取得部、64…リアルタイム情報記憶部、65…グラフ作成部、66…表示部、10A…スマートゲートウェイ、10B…インターフェイスボックス、11…トランスユニット、13…メインユニット、20…変圧器、30…環境センサ、31…第1環境センサ、32…第2環境センサ、3n…第n環境センサ、NW…通信ネットワーク、IL…負荷情報、IE…環境情報、IC…キュービクル情報、IREQ…要求情報、IACK…承認情報、IR…リアルタイム情報、IS…センサ情報、D10…表示画面、D110…管理データ取得部、D140…センサ選択部、D150…表示選択部、D160…リアルタイム情報表示部
【要約】
【課題】受変電設備に設置されたセンサ情報を、好適な通信量でリアルタイムに監視する。
【解決手段】保安システムは、受変電設備に設置された1以上の環境センサが出力したセンサ情報を取得し送信するゲートウェイと、センサ情報をゲートウェイから取得し送信するサーバ装置と、センサ情報を提供するようサーバ装置に対して要求し、要求に応じて提供されたセンサ情報を取得し、連続的に可視化して表示する端末装置とを備え、ゲートウェイは、1以上の環境センサからセンサ情報を連続的に取得し、タイムスタンプを付加し、サーバ装置に送信し、サーバ装置は、プログラムを起動し、ゲートウェイから取得した情報を端末装置にそのまま転送し、端末装置は、サーバ装置からタイムスタンプが付加されたセンサ情報を受信し、受信の都度、タイムスタンプに基づきグラフ化し、表示することによりセンサ情報の時間的な変化を連続的に可視化する。
【選択図】
図1