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特許7363009電気集塵装置用の電源制御システム、電気集塵装置、及び、その運転方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】電気集塵装置用の電源制御システム、電気集塵装置、及び、その運転方法
(51)【国際特許分類】
   B03C 3/68 20060101AFI20231011BHJP
【FI】
B03C3/68 Z
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021043234
(22)【出願日】2021-03-17
(65)【公開番号】P2021159912
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2023-04-11
(31)【優先権主張番号】P 2020064740
(32)【優先日】2020-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】596032177
【氏名又は名称】住友金属鉱山エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 幸洋
(72)【発明者】
【氏名】竹脇 政春
(72)【発明者】
【氏名】阿部 丈晴
(72)【発明者】
【氏名】鎌田 茂
【審査官】目代 博茂
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-011208(JP,A)
【文献】特開平03-271022(JP,A)
【文献】特開平08-052380(JP,A)
【文献】特開2013-252477(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0206001(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B03C3/00-11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気集塵装置用の電源制御システムであって、
電源と、前記電源とは離間して配置される制御コマンド発信器と、を備え、
前記電源は、
スイッチング素子として絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)を備える直流高電圧電源と、
前記制御コマンド発信器に入力された一次コマンドに従って、前記直流高電圧電源からの荷電方式について連続荷電と間欠荷電とを切り替える電圧制御及び前記間欠荷電が行われる際の荷電時間と非荷電時間の組合せを変更する電圧制御を実行するプログラムがインストールされていて、前記プログラムによって前記絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)の動作を制御する電圧制御部と、
前記プログラムに前記動作を実行させるコマンドであってプログラム言語によるプログラム用コマンドを外部から入力することができるプログラム用コマンド入力部と、を備えてなり、
前記制御コマンド発信器は、前記プログラム言語に翻訳される前段階の自然言語又は記号による一次コマンドを入力可能な一次コマンド入力部と、該一次コマンドを前記プログラム用コマンドに変換するプログラム用コマンド生成部と、該プログラム用コマンドを、前記プログラム用コマンド入力部に向けて出力するプログラム用コマンド出力部と、を有する、
電源制御システム。
【請求項2】
請求項1記載の電源制御システムと、電気集塵機本体と、を備える、電気集塵装置。
【請求項3】
請求項に記載の電気集塵装置の運転方法であって、
下記(i)乃至(iii)の処理を順次行う処理フローにより、異常放電消去処理を行う、電気集塵装置の運転方法。
(i) 前記電源の出力電圧の値が、所定の閾値以下となった場合に、低電圧検出信号が出力される。
(ii) 前記低電圧検出信号が出力されている間、前記電源からの出力を遮断した後に前記電気集塵機本体に該出力を再投入する制御が、所定周期毎に繰り返し実行される。
(iii) 前記低電圧検出信号の出力が開始したとき、計時動作が開始され、計時時間が第1の所定時間になったとき、異常放電消去信号が出力され、前記電源の出力を完全に遮断する制御が実行される。
【請求項4】
更に、下記(iA)乃至(iiiA)の処理を併せて順次行う処理フローにより、異常放電消去処理を行う、請求項に記載の電気集塵装置の運転方法。
(iA) 前記電源の出力電圧の値が、所定の閾値以下となった場合に、低電圧検出信号が出力され、該低電圧検出信号が出力されると、タイマは計時動作を開始する。
(iiA) 前記タイマによる計時時間が第1の所定時間を経過したときに、異常放電消去信号が出力され、前記電源の出力を完全に遮断する制御が実行される。但し、前記タイマによる計時動作の継続中に、前記電源の出力電圧の値が、所定の閾値以上に回復している時間が第2の所定時間以上継続した場合には、計時動作を停止しタイマによる計時時間を0Sにリセットする。
(iiiA) 前記回復している時間が、前記第2の所定時間以下の場合は、回復とみなさず、計時動作を継続し、タイマによる計時時間が前記第1の所定時間になったとき、異常放電消去信号が出力され、前記電源の出力を完全に遮断する制御が実行される。
【請求項5】
請求項又はに記載の電気集塵装置の運転方法であって、
前記電源に対する、前記異常放電消去処理のための電圧制御を含む全ての電圧制御を、前記制御コマンド発信器からの遠隔通信によって行う、
電気集塵装置の運転方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気集塵装置用の電源制御システム、電気集塵装置、及び、その運転方法に関する。本発明は、より詳しくは、電気集塵装置用の電源制御システムであって、スイッチング素子として絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)を備える直流高電圧電源を制御する電源制御システムと、そのようなシステムを備えてなる電気集塵装置、及び、その運転方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電気集塵装置は、硫酸ミスト処理やアルミニウム精錬排ガス処理のみならず廃棄物焼却プロセス等において発生する廃ガスから、有害なダストやミストを捕集する目的で使用されている(特許文献1~3参照)。
【0003】
このような電気集塵装置においては、重金属を含むダストの集塵効率を高めることが要求される。集塵効率を高める一般的な手法としては、集塵極と放電極との電圧、即ち、放電極に対する印加電圧を一定電圧以上(一例として70kV以上)の高電圧とする手法が知られている。
【0004】
このような高電圧で運転する電気集塵装置の電源として、スイッチング素子として絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)を備える直流電源(以下、本明細書において「IGBT電源」とも称する)を好ましく用いることができる(特許文献4参照)。
【0005】
しかしながら、現時点において、「IGBT電源」は、複雑な制御を行うプログラムが、デフォルトの構成として内蔵されているものしか市場に存在せず、外部装置から入力することができるコマンドは、ごく単純なコマンド(例えば、電圧の上昇又は降下の二者択一のコマンド等)に限定されているのが実態であった。
【0006】
上記実態により、「IGBT電源」を備える電気集塵機においては、例えば、特許文献4に開示されているような「間欠荷電処理」や、「グロー消去処理」等、複雑な電圧制御が求められる処理を十分な精度で行うことは未だ困難であり、「IGBT電源」の採用によって本来享受しうるべき様々な付帯効果を十分に享受できていないことが問題視されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2007-196159号公報
【文献】特開2002-119889号公報
【文献】特公平6-91965号公報
【文献】特開2020-11208号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、電気集塵装置において、直流高電圧電源として好適な「IGBT電源」を採用する場合に、プログラムによって実行される複雑な電圧制御処理を、より高速且つより高精度で行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、電気集塵装置において、高電圧を発生させる直流高電圧電源を構成するスイッチング素子として、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)を用いる場合において、電圧制御プログラムに外部から入力する一次コマンドを、予め、当該プログラムに対する適切な言語に変換する機能を有する制御コマンド発信器を、IGBT型の電源とは別途の外部装置として新たに導入配置することによって、上記問題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のものを提供する。
【0010】
(1) 電気集塵装置用の電源制御システムであって、電源と、前記電源とは離間して配置される制御コマンド発信器と、を備え、前記電源は、スイッチング素子として絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)を備える直流高電圧電源と、プログラムによって該絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)の動作を制御する電圧制御部と、プログラム言語によるプログラム用コマンドを外部から入力することができるプログラム用コマンド入力部と、を備えてなり、前記電圧制御部は、前記制御コマンド発信器に入力された一次コマンドに従って、電圧制御を実行するプログラムがインストールされていて、前記制御コマンド発信器は、前記一次コマンドを入力可能な一次コマンド入力部と、該一次コマンドを前記プログラム用コマンドに変換するプログラム用コマンド生成部と、該プログラム用コマンドを前記プログラム用コマンド入力部に向けて出力するプログラム用コマンド出力部と、を有する、電源制御システム。
【0011】
(1)の発明によれば、電気集塵装置の電源として、「IGBT電源」を採用する場合において、プログラムによって実行される複雑な電圧制御処理を、より高速且つより高精度で行えるようにすることができる。
【0012】
(2) 前記電圧制御が、前記直流高電圧電源からの荷電方式について連続荷電と間欠荷電とを切り替える制御である、(1)に記載の電源制御システム。
【0013】
(2)の発明によれば、(1)の電源制御システムにおいて、「間欠荷電処理」や、「グロー消去処理」等のために、プログラムによって実行される複雑な電圧制御処理を、より高速且つより高精度で行えるようにすることができる。
【0014】
(3) 前記電圧制御が、前記間欠荷電が行われる際の荷電時間と非荷電時間の組合せを変更する制御である、(2)に記載の電源制御システム。
【0015】
(3)の発明によれば、(2)の電源制御システムにおいて、「間欠荷電処理」や、「グロー消去処理」等のために、プログラムによって実行される複雑な電圧制御処理を、更に、より高速且つより高精度で行えるようにすることができる。
【0016】
(4) (1)から(3)の何れかに記載の電源制御システムを備える、電気集塵装置。
【0017】
(4)の発明によれば、(1)から(3)の何れかに記載の電源制御システムの奏する上記効果を享受して、高電圧電源に適した「IGBT電源」の特性を十分に引き出しながら、「間欠荷電処理」や、「グロー消去処理」等のためにプログラムによって実行される複雑な電圧制御処理を十分な精度で行うことができる電気集塵装置を構成することができる。
【0018】
(5) (4)に記載の電気集塵装置の運転方法であって、下記(i)乃至(iii)の処理を順次行う処理フローにより、異常放電消去処理を行う、電気集塵装置の運転方法。
(i) 前記電源の出力電圧の値が、所定の閾値以下となった場合に、低電圧検出信号が出力される。
(ii) 前記低電圧検出信号が出力されている間、前記電源からの出力を遮断した後に前記電気集塵機本体に該出力を再投入する制御が、所定周期毎に繰り返し実行される。
(iii) 前記低電圧検出信号の出力が開始したとき、計時動作が開始され、計時時間が第1の所定時間になったとき、異常放電消去信号が出力され、前記電源の出力を完全に遮断する制御が実行される。
【0019】
(5)の発明によれば、(4)に記載の電気集塵装置において、上記の各所定時間を適切に設定することで、火災の発生等によって電気集塵機本体の集塵極が損傷されたり焼失してしまう前に、電気集塵機本体に対する直流高電圧電源の出力電圧Vの印加を停止することが可能になる。このようにして、電気集塵機本体の集塵電極の損傷や焼失が適切に防止され、ひいては、電気集塵機本体の火災発生が適切に防止される。
【0020】
(6) 下記(iA)乃至(iiiA)の処理を併せて順次行う処理フローにより、異常放電消去処理を行う、(5)に記載の電気集塵装置の運転方法。
(iA) 前記電源の出力電圧の値が、所定の閾値以下となった場合に、低電圧検出信号が出力され、該低電圧検出信号が出力されると、タイマは計時動作を開始する。
(iiA) 前記タイマによる計時時間が第1の所定時間を経過したときに、異常放電消去信号が出力され、前記電源の出力を完全に遮断する制御が実行される。但し、前記タイマによる計時動作の継続中に、前記電源の出力電圧の値が、所定の閾値以上に回復している時間が第2の所定時間以上継続した場合には、計時動作を停止しタイマによる計時時間を0Sにリセットする。
(iiiA) 前記回復している時間が、前記第2の所定時間以下の場合は、回復とみなさず、計時動作を継続し、タイマによる計時時間が前記第1の所定時間になったとき、異常放電消去信号が出力され、前記電源の出力を完全に遮断する制御が実行される。
【0021】
(6)の発明によれば、(5)に記載の電気集塵装置において、異常放電が消去して、電気集塵機本体の集塵電極の損傷や焼失のおそれがなくなったと判断できる時間に基づいて、第2の所定時間を設定することで、上述の火災等の発生を防止しつつ、尚且つ、異常放電の誤検出を防止して、電気集塵機本体に対する直流高電圧電源の出力電圧Vの不必要な印加停止を回避して、安全性、安定性を保持したまま、電気集塵機本体の運転の作動効率もより良好に維持することができる。
【0022】
(7) (5)又は(6)に記載の電気集塵装置の運転方法であって、前記電源に対する、前記異常放電消去処理のための電圧制御を含む全ての電圧制御を、前記制御コマンド発信器からの遠隔通信によって行う、電気集塵装置の運転方法。
【0023】
(7)の発明によれば、(5)又は(6)に記載の電気集塵装置において、異常放電消去処理のみを、制御コマンド発信器からの外部信号により制御するに止まらず、電気集塵装置の電源に対する全ての電圧制御を遠隔通信によって行い、それらの制御の一部に異常放電消去処理機能等の付加機能も付帯させる制御フローとすることとした。これによれば、異常放電消去処理機能の応答遅れをより少なくして、動作速度をより早めて迅速にすることができ、電気集塵機本体の運転の作動効率を更に良好に維持することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、電気集塵装置の電源として、高電圧電源として好適な「IGBT電源」を採用する場合において、プログラムによって実行される複雑な電圧制御処理を、より高速且つより高精度で行えるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の電気集塵装置用の電源制御システムを備える、電気集塵装置の構成を示すブロック図である。
図2】本発明の電気集塵装置用の電源制御システムの構成を示すブロック図である。
図3】従来の電気集塵装置用の電源制御システムの構成を示すブロック図である。
図4】本発明の電気集塵装置用の電源制御システムを備える、電気集塵装置の断面図である。図1(A)及び図1(B)は、相互に略直角の別々の方向からみた断面図である。
図5図4の電気集塵装置を構成する電気集塵機本体の筺体内部の構成を示す斜視図である。
図6図4の電気集塵装置を構成する直流高電圧電源の構成を示す部分断面図である。図6(A)及び図6(B)は、相互に略直角の別々の方向からみた断面図である。
図7】本発明の電気集塵装置用の電源制御システムを構成する電源の電力変換回路の回路構成を示す等価回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
<電気集塵装置>
本発明の電気集塵装置は、本発明独自の電源制御システムを電気集塵機本体に設置することにより構成することができる。
【0027】
本発明の実施形態の一つである電気集塵装置10は、従来の電気集塵装置同様、各種の排ガス中に微粒子として含有される有害なダストやミストを捕集する目的で使用される。この電気集塵装置10は、図1に示す通り、電気集塵機本体1と、電源制御システム2と、を含んで構成される。
【0028】
そして、電気集塵装置10は、従来とは異なる構成からなる電源制御システムである電源制御システム2を備える点を構成上の主たる特徴とする。電気集塵装置10においては、電源制御システム2を備えることにより、従来、実現が困難であった「IGBT電源」における複雑且つ高精度な電圧制御が実現されている。
【0029】
[電気集塵装置本体]
電気集塵装置10を構成する電気集塵機本体1は、上部ケーシング11、側部ケーシングとしても機能する集塵極12、下部ケーシング13、及び、架構14と、を有する。上部ケーシング11、集塵極12、及び、下部ケーシング13が、上方からその順番で組合されることによって、電気集塵機本体1の筺体が構成される。電気集塵機本体1の筺体は、通常、架構14により、地上から所定距離だけ上方に離間して固定されている。
【0030】
電気集塵機本体1の筺体の材質の好ましい一例としては、導電性のFRP(Fiber Reinforced Plastic)を挙げることができる。電気集塵装置10で処理される被処理廃ガスには、有害なダストやミストの他に、例えばフッ酸や亜硫酸ガス等のいわゆる腐食性物質を含有する場合があるため、近年では、電気集塵装置のケーシングや集塵極等の接ガス部分を構成する材料として、従来の金属材料に替わって導電性の繊維強化プラスチックが採用されている。FRPを採用することで、主に耐食性を強化し、尚且つ、高耐食性金属材料よりも安価に製作することが可能になっている。
【0031】
尚、電気集塵装置10では、後に詳しく説明する通り、高電圧での運転時においても、火花放電に起因する火災発生を十分に防止することができるので、ガスが接する部材の素材として、導電性のFRPを採用し易くなっている。これにより、この部分の腐食がより確実に防止され、その結果、電気集塵機本体1の長期耐久性を向上させることができる。
【0032】
電気集塵機本体1の筺体内部には、図5に示すように、上部グリッド121、集塵極12、下部グリッド122、電極ロッド123、放電線124、ウェイト125、上向きスプレーノズル126、及び、洗浄用配管127が設けられている。上部グリッド121、集塵極12、及び、下部グリッド122は、上方から、その順番で相互に所定距離だけ離間して、水平方向に相互に略平行となるように配設されている。
【0033】
集塵極12は、図5に示すように、角筒を単位(本明細書においては、このような単位を「室」と称する)として、複数の「室」を繰り返し連続して配置することによって構成されている。具体的には、縦方向にN個の単位が繰り返し連続して配置されていて、横方向にM個の単位が繰り返し連続して配置されることによって、集塵極12が構成されている(本明細書においては、略水平方向のうち、一方向を「縦方向」と称し、この縦方向に対して直角な方向を「横方向」と称する)。ここで、NとMとは独立した任意の整数値であり、図5に示すように、集塵極12の「室」の個数はN×M=9×9個とされている。尚、集塵極12の材質としても、上述の通り、導電性のFRPを好ましく用いることができる。この場合、集塵極12は、所定の形状の開口部を有する多角筒を単位として、複数の前記単位の集合体により構成され、放電極は、前記集塵極を構成する前記複数の単位の各々の中に収容されているようにすることができる。
【0034】
一方、放電極は、電極ロッド123及び放電線124により構成されている。電極ロッド123は、図5に示すように、集塵極12の所定の「室」の中央内部を略垂直方向に貫通するように配設されていて、上端部が上部グリッド121に固定されており、下端部が下部グリッド122に固定されている。放電線124は、図5に示すように、上部グリッド121から吊下げられていて、集塵極12の所定の「室」の中央内部を略垂直方向に貫通するように配設されている。又、放電線124は、弛まないだけの張力を持たすように、下部グリッド122の上部に設けられたウェイト125に接続されている。
【0035】
電極ロッド123には、電源制御システム2を構成する直流高電圧電源211から供給される負極の直流高電圧が直接印加される。一方、放電線124には、当該負極の直流高電圧が、電極ロッド123及び上部グリッド121を介して印加される。
【0036】
上向きスプレーノズル126は、集塵極12の各「室」の四隅の上方に配設され、洗浄用配管127に流通している洗浄水を、略垂直上向き方向に微細の霧として噴出する。これにより、集塵極12に付着したミストやダスト等の微粒子を洗浄除去することが可能になる。
【0037】
[電気集塵装置用の電源制御システム]
電気集塵機本体1と組合せて、電気集塵装置10を構成することができる、電気集塵装置用の電源制御システム2について、その詳細を説明する。
【0038】
本発明の独立した実施形態の一つでもある電源制御システム2は、電気集塵装置用の電源制御システムであって、図2に示す通り、電源21と、制御コマンド発信器22とを、含んで構成される。
【0039】
電源制御システム2の基本構成要素である電源21及び制御コマンド発信器22のうち、前者の電源21については、実質的には電気集塵機本体1の一部分を構成する態様で電気集塵機本体1に直接接合されるか、又は、電気集塵機本体1に近接して配置される。これに対し、後者の制御コマンド発信器22については、電気集塵機本体1及び電源21から一定の距離をおいた位置に電気集塵機本体1に対する遠隔操作を行う外部装置として離間して配置される。電源制御システム2は、2つの機器がこのように離間して配置されていることにより、高い精度での複雑な電圧制御を、遠隔操作によって行うことができる。具体的な制御コマンド発信器22の配置位置は、特に限定されないが、遠隔操作の利点を確保する観点から、電気集塵機本体1及び電源21との間の距離が、凡そ10m以上となるような位置とすることが好ましい。
【0040】
(電源)
電源制御システム2を構成する電源21は、図2に示す通り、スイッチング素子として絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)を備える直流高電圧電源211、プログラムによって絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)の動作を制御する電圧制御部212、及び、プログラム言語によるプログラム用コマンドを外部から入力することができるプログラム用コマンド入力部213を備える。
【0041】
直流高電圧電源211は、一例として、図4及び図6に示す通り、直流高電圧発生部211A及び直流高電圧入力部211Bを含んで構成される。電気集塵機本体1の放電極を構成する電極ロッド123には、この直流高電圧電源211から、負極の直流高電圧が印加される。
【0042】
直流高電圧発生部211Aにおいては、交流電源(図4及び図6においては図示せず。図7における交流電源235)から供給される交流電圧に、昇圧、及び、整流等の一連の処理が実行されることにより得られる高電圧の直流を、高電圧出力端子211C(図6)から出力する。
【0043】
尚、直流高電圧入力部211Bは、ブスダクト151及び碍子室153を含んで構成されている。ブスダクト151の内部には、ブスバー152、壁貫通碍子156、及び、閉止板157が設置されている。碍子室153の内部には、支持碍子158が設置されている。
【0044】
ブスバー152は、保護抵抗154の一端(高電圧出力端子211Cが接続されている端とは反対側の端)と、壁貫通碍子156の一端とを接続している。壁貫通碍子156は、閉止板157を貫通するように配置されていて、その一端が、ブスバー152に接続されると共に、その他端が、碍子室153内の後述する支持碍子158に接続されている。閉止板157は、被処理ガスのブスダクト151への浸入を遮断する目的で、当該ブスダクト151と碍子室153との間に設置されている。支持碍子158は、その一端が、上述の壁貫通碍子156に接続されると共に、その他端が、放電極を構成する電極ロッド123に接続されている。
【0045】
上記構成からなる直流高電圧電源211において、直流高電圧発生部211Aの高電圧出力端子211Cから出力された直流高電圧は、直流高電圧入力部211Bに入力されて、保護抵抗154、ブスバー152、壁貫通碍子156、及び支持碍子158を介して、放電極に印加される。尚、保護抵抗154は、高電圧出力端子211Cと、ブスバー152との間に、過電圧保護を目的に接続されている。
【0046】
図7は、直流高電圧電源211を構成する電力変換回路の等価回路を示す。同図に示す通り、電力変換回路C1は、入力側から出力側に向けて、交流電源235、入力側整流器234、スイッチング素子233、変圧器232、出力側整流器231が順次接続されている。そして、電力変換回路C1においては、スイッチング素子233は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)とされている。尚、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)とは、入力部にMOSFET、出力部にバイポーラトランジスタを用いてなるパワースイッチング素子のことを言う。本願の想定する電圧に対応できるものである限り、特定の素子のみに限定されるものではなく、従来公知の各種のIGBT素子を適宜用いることができる。
【0047】
電力変換回路C1には、例えば、電気集塵機本体1に投入されるガス中の微粒子濃度が一定濃度以下となった場合等に、電気集塵機本体1に対する荷電方式を、連続荷電から間欠荷電に切り替える荷電方式切り替え手段236が設置されている。
【0048】
又、電力変換回路C1は、高電圧型の電源でありながら、出力電圧リップルを軽減させるコンデンサが設置されていないことを特徴とする。
【0049】
電圧制御部212は、後述する制御コマンド発信器22に入力された一次コマンドに従って、直流高電圧電源211から出力される高電圧の直流の電圧制御を実行する制御デバイスである。電圧制御部212によって、荷電方式を、連続荷電から間欠荷電に切り替える制御、及び、間欠荷電が行われる際の荷電時間と非荷電時間の組合せを任意に変更する制御が行われる。電源21において、そのような電圧制御は電圧制御部212にインストールされているプログラムによって絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)の動作を制御することによって実行される。
【0050】
電圧制御部212は、電源21において、電圧制御を実行する機能、即ち、プログラム用コマンド入力部213に入力されるプログラム言語によるコマンド(プログラム用コマンド)に従って、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)の動作を制御することが可能な情報処理デバイス、及び、これにインストールされている電圧制御用のプログラムによって構成される。電圧制御部212の具体的な形態は特に限定されない。一例として、直流高電圧電源211を構成する電力変換回路内に組み込まれている態様であってもよいし、或いは、他の一例として、独立した制御装置として、直流高電圧電源211の外部に配置されていて通信可能に接続されている態様であってもよい。
【0051】
プログラム用コマンド入力部213は、電圧制御部212に、制御コマンド発信器22から出力された、プログラム言語によるプログラム用コマンドを外部から入力することができるようにすることを目的として設置される。そのような機能を備える接続デバイスであれば、具体的な形態は特に限定されず、例えば、電圧制御部212の一部として、一体化されていてもよい。
【0052】
(制御コマンド発信器)
制御コマンド発信器22は、図2に示す通り、プログラム言語にはよらない自然言語等からなる一次コマンド(指令)を入力可能な一次コマンド入力部223、一次コマンドをプログラム用コマンド(プログラム言語で記述された指令)に変換するプログラム用コマンド生成部222、及び、このプログラム用コマンドを、電源21に備えられているプログラム用コマンド入力部213に向けて出力するプログラム用コマンド出力部221を、含んで構成されている。
【0053】
本明細書において、一次コマンド入力部223に入力される「一次コマンド」とは、プログラム言語に翻訳される前段階の自然言語や記号等で記述されているコマンド(指令)、或いは、「電圧の制御に関連のある情報」であって、それらのコマンド(指令)に準ずるプログラム言語に翻訳されていない情報のことを言う。「電圧の制御に関連のある情報」とは、例えば、電気集塵機本体1から排出される排出ガス中の特定成分の濃度等、電圧の制御に反映させるべき情報のことを言う。
【0054】
制御コマンド発信器22は、例えば、既存の電気集塵装置に設置されている汎用的な「電気集塵機本体用の制御盤」に、必要な改良を施して、上述の各機能、即ち、プログラム用コマンド出力部221、プログラム用コマンド生成部222、一次コマンド入力部223の果たすべき機能を漏れなく付加することによっても、構成することができる。
【0055】
尚、上述した通り、従来の「IGBT電源」を備える電源制御システム2Bにおいては、図3に示すように、電源21Bの内部に、プログラムを実行するために必要な、プログラム用コマンド生成部222が内蔵されており、制御コマンド発信部22Bの側には、プログラム用コマンド生成部は備えられていない。この構造に起因して、従来の「IGBT電源」を備える電源制御システム2Bにおいては、外部からの操作によって、複雑な電圧制御を、高い精度で実行させることは困難であった。これに対して、電源制御システム2においては、プログラム用コマンド生成部222が、外部装置である制御コマンド発信器22に内蔵されているので、遠隔操作によって多様な一次コマンドを入力することができるので、より複雑な電圧制御を、より高速に、より高い精度で、且つ、遠隔操作によって実行させることができる。
【0056】
[電気集塵装置の動作及び運転方法]
上述した構成からなる電気集塵装置10の基本動作及び運転方法について説明する。電気集塵装置10においては、直流高電圧発生部211A(図4図6)から発生された負極の直流高電圧が、直流高電圧入力部211B(図4図6)を介して、直流高電圧として放電極(電極ロッド123及び放電線124)に印加される。そして、直流高電圧の値が上昇すると、放電極と、その周囲を囲む集塵極12の「室」の各側面との間に負コロナ放電が発生し、その結果、放電極から、集塵極12の「室」の各側面の各々に向かう方向に負イオンが移行すると共に、同方向にイオン風が発生する。
【0057】
このように、電気集塵装置10では、集塵極12の各「室」の内部空間がイオン空間になる。従って、図4に示すように、ミストやダスト等の微粒子を含むガスG1が、電気集塵装置の筺体の下部に供給されて、集塵極12の各「室」の下端の開口部から上端の開口部に向けて流通すると、負イオンの衝突により微粒子が帯電する。帯電した微粒子は、集塵極12の各「室」内部の直流電界により、放電極から、集塵極12の各「室」の側面の各々に向かう方向に力を受けて移動して、集塵極12の各「室」の側面にそれぞれ付着する。このようにして、ガスG1から微粒子が除去される。ガスG1から微粒子が除去されたガスG2は、集塵極12の各「室」の上端部から放出され、更に、図4に示すように、本実施形態の電気集塵装置の筺体の上部から排出される。
【0058】
ここで、「IGBT電源」を有する高電圧型の電気集塵装置である電気集塵装置10においては、荷電電圧を、例えば、70kV以上程度の高電圧とすることで、集塵効率を高めることができる。しかしながら、処理対象とする排ガス中に含まれる微粒子の濃度にかかわらず、電力を大量に消費し続けるのは経済性においては必ずしも好ましくない。そこで、省エネルギーの観点から、高電圧型の集塵装置においては、排ガス中の微粒子濃度に応じて荷電電圧を可変制御することがより好ましい。これにより、過剰に印加される直流高電圧を抑制することで省電力を達成しつつ、集塵効率を維持しつつ、省電力を図ることができる。
【0059】
又、本発明の電気集塵装置10においては、上述の省エネルギーのための荷電電圧の制御は、具体的には、電気集塵機本体1に投入されるガス中の微粒子濃度が一定濃度以下となった場合に、電気集塵機本体に対する荷電方式を、連続荷電から間欠荷電に切り替える制御方法によって、行うことがより好ましい。
【0060】
又、複雑な電圧制御を高い精度で、且つ、遠隔操作によって実行することができる電気集塵装置10においては、「異常放電(主には、火花放電の前兆となるグロー放電)」から電気集塵機本体1を保護するための「異常放電消去処理」を、極めて高い精度で実行することができる。この異常放電消去処理は、例えば、以下の方法によることができる。
【0061】
電気集塵装置10における上記の異常放電消去処理の基本的な処理フローは、以下の(i)~(iii)の通りである。
(i) 直流高電圧電源211の出力電圧の値が、所定の閾値(一例として、24kV)以下となった場合に、低電圧検出信号が出力される。
(ii) 上記低電圧検出信号が出力されている間、直流高電圧電源211からの出力を遮断した後に、上記出力を電気集塵機本体1に再投入する制御が、所定周期毎に繰り返し実行される(一例として、450mS毎に、20mS間出力を遮断後に再投入する制御)。
(iii) 上記の低電圧検出信号の出力が開始したとき、計時動作が開始され、計時時間が第1の所定時間(一例として、8S)になったとき、異常放電消去信号が出力され、その結果、直流高電圧電源211の出力を完全に遮断する制御が実行される。
【0062】
電気集塵装置10は、更に、異常放電消去処理の処理フローとして、上述の処理と併せて、更に、以下の(iA)~(iiiA)の処理フローによる処理も、極めて高い精度で実行することができる。
(iA) 直流高電圧電源211の出力電圧の値が、所定の閾値(一例として、24kV)以下となった場合に、低電圧検出信号が出力され、低電圧検出信号が出力されると、タイマは計時動作を開始する。
(iiA) タイマによる計時時間が第1の所定時間(一例として、8S)を経過したときに、異常放電消去信号が出力され、その結果、直流高電圧電源211の出力を完全に遮断する制御が実行される。但し、タイマによる計時動作の継続中に、直流高電圧電源211の出力電圧の値が、所定の閾値(一例として、24kV)以上に回復している時間が第2の所定時間(一例として、600mS)以上継続した場合には、計時動作を停止しタイマによる計時時間を0Sにリセットする。
(iiiA) 上記の「回復している時間」が、上記の第2の所定時間(一例として、600mS)以下の場合は、回復とみなさず、計時動作を継続し、タイマによる計時時間が所定時間(一例として、8S)になったとき、異常放電消去信号が出力され、その結果、直流高電圧電源211の出力を完全に遮断する制御が実行される。
【0063】
本発明の電気集塵装置10は、電源制御手段として、電源21と、制御コマンド発信器22とが離間配置されてなる構成の電源制御システム2を採用し、制御コマンド発信器22の側に、一次コマンドを前記プログラム用コマンドに変換するプログラム用コマンド生成部を備える構成とした。これにより、「IGBT電源」のスイッチング素子の動作の制御を、プログラム用コマンド生成部が内蔵されている従来型の「IGBT電源」よりも、より複雑且つ高速且つ高精度の出力電圧制御が可能となった。
【0064】
例えば、電気集塵機本体の性能や稼働条件に応じて、上記の「異常放電消去」処理を適切に実行するためには、指令に対する反応時間が極めて短い高精度の制御が必須となるが、プログラム用コマンド生成部が内蔵されている従来型の「IGBT電源」においては、電源に入力できるコマンドの種類が固定的であり、複雑で、且つ、指令に対する反応時間の短い高精度の制御が十分に行えない場合が多かった。これに対して、本発明の電気集塵装置10においては、一次コマンドを入力する外部装置内にプログラム用コマンド生成部を備えさせる構成としたことにより、入力することができるコマンドの自由度が大きくなり、微細な調整が電源からの遠隔操作によって行えるようになったことにより、上記の通り、より複雑で、より高速且つより高精度な出力電圧の制御が可能となった。
【0065】
又、上記の従来型の「IGBT電源」においては、「異常放電消去」処理のための間欠荷電の切り替え動作は、動作開始時に約2.5秒の応答遅れがあり、荷電と非荷電の切り替え動作の間隔も1秒単位での切り替えが切り替え速度としての上限であった。これに対して、本発明の電気集塵装置10において、異常放電消去処理のみを、制御コマンド発信器からの外部信号により制御するに止まらず、更に、電気集塵装置の電源に対する全ての電圧制御を遠隔通信によって行い、それらの制御の一部に異常放電消去処理機能等の付加機能も付帯させる制御フローとすることによれば、上記の応答遅れがなくなり、切り替え動作の間隔も450m秒ON/200m秒OFFの切り替え速度にまで改善することができる。この場合、例えば、上記切り替え速度での荷電制御が可能になることにより、低電圧検出から遮断までの時間(8秒間)に、12回の正常荷電のための復帰トライ回数となり、電気集塵機本体における「異常放電消去」処理のための動作態様として極めて好ましい動作が可能となる。
【0066】
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。例えば、直流高電圧電源211は、上記のように主たる部分をハードウェア単体(回路)により構成することができるが、これに限定されず、任意の一部、又は全体をソフトウェアで構成してもよい。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。又、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
【符号の説明】
【0067】
1 電気集塵機本体
11 上部ケーシング
12 集塵極(側部ケーシング)
121 上部グリッド
122 下部グリッド
123 電極ロッド
124 放電線
125 ウェイト
126 上向きスプレーノズル
127 洗浄用配管
13 下部ケーシング
14 架構
151 ブスダクト
152 ブスバー
153 碍子室
154 保護抵抗
156 壁貫通碍子
157 閉止板
158 支持碍子
G1 ダストを含有する排ガス
G2 ダストが除去された排ガス
2 電源制御システム
21 電源
211 直流高電圧電源
211A 直流高電圧発生部
211B 直流高電圧入力部
211C 高電圧出力端子
212 電圧制御部
213 プログラム用コマンド入力部
22 制御コマンド発信器
221 プログラム用コマンド出力部
222 プログラム用コマンド生成部
223 一次コマンド入力部
224 コマンド入力部
225 コマンド出力部
231 出力側整流器
232 変圧器
233 スイッチング素子(IGBT)
234 入力側整流器
235 交流電源
236 荷電方式切り替え手段
C1 電力変換回路
10 電気集塵装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7