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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】制御システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/125 20200101AFI20231011BHJP
   G06Q 50/16 20120101ALI20231011BHJP
【FI】
H05B47/125
G06Q50/16 300
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2019078080
(22)【出願日】2019-04-16
(65)【公開番号】P2020177763
(43)【公開日】2020-10-29
【審査請求日】2022-02-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守
(74)【代理人】
【識別番号】100106150
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100148057
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 淑己
(72)【発明者】
【氏名】大澤 祐也
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-177775(JP,A)
【文献】特開2006-221254(JP,A)
【文献】特開2013-218962(JP,A)
【文献】特開2017-068687(JP,A)
【文献】特開2018-181225(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/00
G06Q 50/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空間を複数の検出ブロックに分割して、前記複数の検出ブロックのうち、少なくとも複数の座席が設けられた検出ブロックについて人の存在、不在をそれぞれ検出する画像センサと、
前記複数の座席と、前記複数の検出ブロックとの対応関係を記憶し、前記画像センサが検出した情報に基づき、前記複数の座席の各々について在席、空席を判別する管理装置と、
前記管理装置の判別結果に基づき、前記複数の座席の空席についての情報を表示する表示装置と、
を備え、
前記管理装置は、前記複数の座席のうち第1座席が、前記複数の検出ブロックのうち隣接する複数の第1検出ブロックに跨って設けられる場合、前記複数の第1検出ブロックのうち1つ以上に人が存在すれば前記第1座席を在席と判別し、前記複数の第1検出ブロックの全てで人が不在であれば前記第1座席を空席と判別することを特徴とする制御システム。
【請求項2】
前記管理装置は、前記複数の座席の識別番号と、前記複数の検出ブロックとを対応させるテーブルを記憶することを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記画像センサは、検出ブロックに予め定められた時間以上、人が滞在した場合に、前記検出ブロックの人の存在を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の制御システム。
【請求項4】
前記空間に設けられた複数の照明器具を備え、
前記管理装置は、前記複数の照明器具と前記複数の座席との対応関係を記憶し、前記複数の座席の在席、空席の前記判別結果に基づき、前記複数の照明器具の点灯状態を制御することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の制御システム。
【請求項5】
前記管理装置は、前記複数の座席の識別番号と、前記複数の照明器具の識別情報とを対応させるテーブルを記憶することを特徴とする請求項4に記載の制御システム。
【請求項6】
前記管理装置は、前記複数の座席のうち在席と判別された座席を照らす照明器具の調光率を、空席と判別された座席を照らす照明器具の調光率よりも高くすることを特徴とする請求項4または5に記載の制御システム。
【請求項7】
前記画像センサは、前記複数の検出ブロックの各々の検出ブロックについて、前記検出ブロックの画像を取得し、前記画像と予め記憶したベース画像とを比較し、前記ベース画像が示す状態に対して追加された物体の有無を検出し、
前記管理装置は、前記物体の位置と前記複数の座席との対応関係を記憶し、前記画像センサが検出した前記物体の検出情報に基づき、前記複数の座席の各々について在席、空席を判別することを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の制御システム。
【請求項8】
前記管理装置は、前記複数の座席の識別番号と、前記物体の位置とを対応させるテーブルを記憶することを特徴とする請求項7に記載の制御システム。
【請求項9】
前記管理装置は、前記複数の座席の各々の座席について、前記座席に対応する机の上または前記座席の上に前記物体が存在する場合に、前記座席を在席と判別することを特徴とする請求項7または8に記載の制御システム。
【請求項10】
前記画像センサは、予め定められた時刻に前記ベース画像を更新することを特徴とする請求項7から9の何れか1項に記載の制御システム。
【請求項11】
空間を複数の検出ブロックに分割して、前記複数の検出ブロックのうち、少なくとも複数の座席が設けられた検出ブロックについて人の存在、不在をそれぞれ検出する画像センサと、
前記複数の座席と、前記複数の検出ブロックとの対応関係を記憶し、前記画像センサが検出した情報に基づき、前記複数の座席の各々について在席、空席を判別する管理装置と、
前記管理装置の判別結果に基づき、前記複数の座席の空席についての情報を表示する表示装置と、
を備え、
前記画像センサは、前記複数の検出ブロックの各々の検出ブロックについて、前記検出ブロックの画像を取得し、前記画像と予め記憶したベース画像とを比較し、前記ベース画像が示す状態に対して追加された物体の有無を検出し、
前記管理装置は、前記物体の位置と前記複数の座席との対応関係を記憶し、前記画像センサが検出した前記物体の検出情報に基づき、前記複数の座席の各々について在席、空席を判別し、
前記管理装置は、前記複数の検出ブロックのうち隣接する複数の第2検出ブロックの何れかに前記物体が存在した場合に、前記複数の座席のうち前記第2検出ブロックに設けられた第2座席を在席と判別することを特徴とする制御システム。
【請求項12】
空間を複数の検出ブロックに分割して、前記複数の検出ブロックのうち、少なくとも複数の座席が設けられた検出ブロックについて人の存在、不在をそれぞれ検出する画像センサと、
前記複数の座席と、前記複数の検出ブロックとの対応関係を記憶し、前記画像センサが検出した情報に基づき、前記複数の座席の各々について在席、空席を判別する管理装置と、
前記管理装置の判別結果に基づき、前記複数の座席の空席についての情報を表示する表示装置と、
を備え、
前記画像センサは、前記複数の検出ブロックの各々の検出ブロックについて、前記検出ブロックの画像を取得し、前記画像と予め記憶したベース画像とを比較し、前記ベース画像が示す状態に対して追加された物体の有無を検出し、
前記管理装置は、前記物体の位置と前記複数の座席との対応関係を記憶し、前記画像センサが検出した前記物体の検出情報に基づき、前記複数の座席の各々について在席、空席を判別し、
前記管理装置は、前記複数の検出ブロックのうち1つの第3検出ブロックに前記物体が存在した場合に、前記複数の座席のうち前記第3検出ブロックに設けられた複数の第3座席を在席と判別することを特徴とする制御システム。
【請求項13】
前記画像センサは、前記複数の座席のレイアウトの変更を検出し、
前記管理装置は、前記レイアウトに基づき、前記複数の座席と前記複数の検出ブロックとの前記対応関係を修正することを特徴とする請求項1から12の何れか1項に記載の制御システム。
【請求項14】
前記画像センサは、前記複数の検出ブロックの各々の検出ブロックについて、前記検出ブロックの画像を取得し、前記画像と予め記憶したベース画像とを比較して、人の存在、不在を検出することを特徴とする請求項1から13の何れか1項に記載の制御システム。
【請求項15】
前記表示装置は、前記複数の座席のレイアウトと、前記複数の座席の各々についての在席、空席の情報と、を対応させて表示することを特徴とする請求項1から14の何れか1項に記載の制御システム。
【請求項16】
前記管理装置には、使用者の操作により前記複数の座席と前記複数の検出ブロックとの前記対応関係が入力されることを特徴とする請求項1から15の何れか1項に記載の制御システム。
【請求項17】
前記管理装置は、前記複数の座席のレイアウト図を表示する表示部を有し、前記レイアウト図上で座席を示すアイコンをドラッグアンドドロップすることで、前記レイアウト図が更新され、前記複数の座席と前記複数の検出ブロックとの前記対応関係が更新されることを特徴とする請求項16に記載の制御システム。
【請求項18】
前記表示装置は携帯端末であることを特徴とする請求項1から17の何れか1項に記載の制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には座席管理装置が開示されている。座席管理装置において、座席状況演算部は、座席に設けられている着座センサによる検知結果を受信し、タイマーを参照して着席時点からの時間をカウントする。そして、カウント時間が設定されている判定値以上のときは、客が離席して空席となる可能性が高いものと判断し、該当する席数を表示する。客は、このような表示を店舗の入口等の情報端末で参照し、入店するかどうかを判断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-112849号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の座席管理装置では、座席に設けられた着座センサで着座の在席、空席が判断される。このため、座席のレイアウトと空席情報を対応させて表示する場合、椅子の位置が入れ替わると、正確な空席の位置を表示できない。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、複数の座席の位置と、在席、空席の情報を容易に対応させることができる制御システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る制御システムは、空間を複数の検出ブロックに分割して、該複数の検出ブロックのうち、少なくとも複数の座席が設けられた検出ブロックについて人の存在、不在をそれぞれ検出する画像センサと、該複数の座席と、該複数の検出ブロックとの対応関係を記憶し、該画像センサが検出した情報に基づき、該複数の座席の各々について在席、空席を判別する管理装置と、該管理装置の判別結果に基づき、該複数の座席の空席についての情報を表示する表示装置と、を備え、該管理装置は、該複数の座席のうち第1座席が、該複数の検出ブロックのうち隣接する複数の第1検出ブロックに跨って設けられる場合、該複数の第1検出ブロックのうち1つ以上に人が存在すれば該第1座席を在席と判別し、該複数の第1検出ブロックの全てで人が不在であれば該第1座席を空席と判別する。
本開示に係る制御システムは、空間を複数の検出ブロックに分割して、該複数の検出ブロックのうち、少なくとも複数の座席が設けられた検出ブロックについて人の存在、不在をそれぞれ検出する画像センサと、該複数の座席と、該複数の検出ブロックとの対応関係を記憶し、該画像センサが検出した情報に基づき、該複数の座席の各々について在席、空席を判別する管理装置と、該管理装置の判別結果に基づき、該複数の座席の空席についての情報を表示する表示装置と、を備え、該画像センサは、該複数の検出ブロックの各々の検出ブロックについて、該検出ブロックの画像を取得し、該画像と予め記憶したベース画像とを比較し、該ベース画像が示す状態に対して追加された物体の有無を検出し、該管理装置は、該物体の位置と該複数の座席との対応関係を記憶し、該画像センサが検出した該物体の検出情報に基づき、該複数の座席の各々について在席、空席を判別し、該管理装置は、該複数の検出ブロックのうち隣接する複数の第2検出ブロックの何れかに該物体が存在した場合に、該複数の座席のうち該第2検出ブロックに設けられた第2座席を在席と判別する。
本開示に係る制御システムは、空間を複数の検出ブロックに分割して、該複数の検出ブロックのうち、少なくとも複数の座席が設けられた検出ブロックについて人の存在、不在をそれぞれ検出する画像センサと、該複数の座席と、該複数の検出ブロックとの対応関係を記憶し、該画像センサが検出した情報に基づき、該複数の座席の各々について在席、空席を判別する管理装置と、該管理装置の判別結果に基づき、該複数の座席の空席についての情報を表示する表示装置と、を備え、該画像センサは、該複数の検出ブロックの各々の検出ブロックについて、該検出ブロックの画像を取得し、該画像と予め記憶したベース画像とを比較し、該ベース画像が示す状態に対して追加された物体の有無を検出し、該管理装置は、該物体の位置と該複数の座席との対応関係を記憶し、該画像センサが検出した該物体の検出情報に基づき、該複数の座席の各々について在席、空席を判別し、該管理装置は、該複数の検出ブロックのうち1つの第3検出ブロックに該物体が存在した場合に、該複数の座席のうち該第3検出ブロックに設けられた複数の第3座席を在席と判別する。


【発明の効果】
【0007】
本発明に係る制御システムでは、画像センサが複数の検出ブロックの各々について人の存在、不在を検出する。また、管理装置は、画像センサが検出した情報に基づき、複数の座席と複数の検出ブロックとの対応関係から複数の座席の各々について在席、空席を判別する。従って、複数の座席の位置と、在席、空席の情報とを容易に対応させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る制御システムの構成を示す図である。
図2】実施の形態1に係る管理装置の機能ブロック図である。
図3】実施の形態1に係る管理装置のハードウェア構成図である。
図4】画像センサの検出範囲を説明する図である。
図5】座席の識別番号を説明する図である。
図6】検出ブロックに割り付けられた番号を説明する図である。
図7】座席の識別番号と検出ブロックの対応関係を説明する図である。
図8】照明器具の配置を説明する図である。
図9】座席の識別番号と照明器具の識別情報との対応関係を説明する図である。
図10】物体検出位置を説明する図である。
図11】実施の形態2に係る座席の識別番号と物体検出位置との対応関係を説明する図である。
図12】実施の形態3に係る管理装置の表示部を示す図である。
図13】実施の形態4に係る表示装置の画面を示す図である。
図14】実施の形態5に係る制御システムの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施の形態に係る制御システムについて図面を参照して説明する。同じ又は対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る制御システム100の構成を示す図である。制御システム100は、コントローラ1を備える。コントローラ1は、照明制御盤内または天井に設置される。コントローラ1は、制御システム100内の端末機器からの情報収集および照明器具2の点灯状態の制御を行う。また、コントローラ1は、上位システムへ情報を伝送し、上位システムからの制御指令を実行する。
【0011】
端末機器には複数の種類がある。図1では一例として、コントローラ1に照明器具2、照度センサ3、壁スイッチ4および画像センサ5が接続されている。図1では、照明器具2、照度センサ3、壁スイッチ4および画像センサ5はそれぞれ1台のみ表示されているが、各端末機器はコントローラ1に複数台接続されて使用されても良い。
【0012】
照明器具2は、コントローラ1と通信線で接続される。照明器具2はコントローラ1から制御指令を受信することで照明状態を変化させる。制御指令には、例えばON、OFF、調光率、色温度の指令が含まれる。照明器具2は、光源と、スイッチング素子のオンオフにより光源を点灯させる電源装置を備える。光源は、例えばLEDから構成される。照明器具2は、受信した通信データを変換して電源装置に伝送する制御ユニットを内部に搭載しても良い。また、照明器具2において、電源装置に含まれる制御部が直接通信データの送受信をしてもよい。制御部は、制御ユニットを介して、または直接受信した通信データに基づき、スイッチング素子を駆動させる。
【0013】
照度センサ3は例えば天井に設置される。照度センサ3は、対象エリアの反射光を受光部で検出する。対象エリアは例えば床面である。照度センサ3は、検出した光の量を電気信号に変換し、相対的な照度値を測定する。照度センサ3は、測定した照度値データをコントローラ1へ送信する。
【0014】
コントローラ1は、照度値データと予め設定された目標照度とを照合する。コントローラ1は、照度値データと目標照度とが合致するように、照明器具2に調光指令を送信する。照度センサ機能は画像センサ5に搭載されても良い。
【0015】
壁スイッチ4は壁面に設置される。壁スイッチ4は、一般ユーザーの手が届く位置に設置される。壁スイッチ4は複数のスイッチを有する。複数のスイッチの各々には、照明器具2のアドレス、グループ番号または調光率のパターン制御が設定されている。ユーザーが壁スイッチ4のスイッチを押下することで、スイッチに設定されたアドレスまたはグループ番号の照明器具2のON、OFFが制御される。また、スイッチを押下することで、スイッチに設定されたパターン制御が実行される。
【0016】
画像センサ5は天井に設置される。画像センサ5はカメラを有する。一般に人感センサとして用いられる焦電センサは、熱源体の移動のみを検出する。これに対し、本実施の形態の画像センサ5は、カメラによって画像データを取得し、対象のエリア内に人が存在するかを判定する。画像センサ5は、独自の検出アルゴリズムによって、人の存在、不在を判別する。画像センサ5はベースとなる背景画像と撮影した画像データとを比較し、人の対象エリアへの進入、対象エリアからの移動、滞在および通過を検出する。
【0017】
画像センサ5は、検出した情報のうち必要な情報のみをコントローラ1に伝送する。画像センサ5から情報を受信したコントローラ1は、人体検出情報のあった検出ブロックと関連付けられた照明器具2を調光制御する。
【0018】
設定器6は、コントローラ1とゲートウェイ装置7を接続する通信ラインに接続される。ユーザーは、設定器6から各端末機器のアドレスおよびグループ番号の設定を行う。また、ユーザーは設定器6からコントローラ1が保持する自動制御用パラメータの設定を行う。自動制御用パラメータは、目標照度、上限調光率、下限調光率、壁スイッチ4の割付設定等である。
【0019】
設定器6は端末機器およびコントローラ1と通信する。通信は、例えばコントローラ1とゲートウェイ装置7との通信ラインに接続することで行われる。また、通信はゲートウェイ装置7が接続されるBACnet(Building Automation and Control Networking Protocol)に接続することで行われても良い。BACnetは、ビルディングネットワークのための通信プロトコル規格である。BACnetは、ゲートウェイ装置7と管理装置8との間の通信に用いられる。また、設定器6は、赤外線通信等の無線通信または有線通信によって端末機器との間でデータを送受信しても良い。設定器6の通信プロトコルは問わない。
【0020】
ゲートウェイ装置7は、コントローラ1との通信とBACnet通信との間でのゲートウェイ機能を有する。ゲートウェイ装置7は、コントローラ1との通信とBACnet通信との間で、通信データを変換する。画像センサ5が検出した人体検出情報は、コントローラ1に送信される。さらに人体検出情報は、コントローラ1からゲートウェイ装置7を経由して管理装置8に送信される。
【0021】
管理装置8は、画像センサ5が人の存在、不在を検出したブロック情報と、予め設定されたレイアウト情報とを照合する。管理装置8は、照合結果から各座席の在席、空席を判定する。管理装置8は、各座席の在席、空席の情報を表示装置9に伝送する。これにより、表示装置9の画面にレイアウト図に対応した空席情報が表示される。
【0022】
なお、上述のデータ通信の手段としては、有線通信または無線通信のどちらを採用してもよい。また、コントローラ1は、画像センサ5からの人の存在、不在の情報を伝達と、在席または空席と判別された座席と関連付けられた照明器具2への制御指令の送信とを並行して実施できる。
【0023】
図2は、実施の形態1に係る管理装置8の機能ブロック図である。図3は、実施の形態1に係る管理装置8のハードウェア構成図である。管理装置8は、制御部8a、通信部8b、記憶部8c、表示部8d、入力部8eを有する。
【0024】
入力部8eには、複数の座席のレイアウトが入力される。また、入力部8eには、複数の座席と後述する複数の検出ブロック61との対応関係が入力される。入力部8eの機能は、マウス84、キーボード85等で構成される。制御部8aは、入力部8eから入力されたレイアウトを表示部8dに表示させる。表示部8dは、液晶モニタ等のモニタ83から構成される。また、制御部8aは、入力部8eから入力された複数の座席と複数の検出ブロック61との対応関係を記憶部8cに記憶させる。また、記憶部8cは制御部8aでの制御に用いられるテーブルおよびパラメータを記憶している。
【0025】
通信部8bは、ゲートウェイ装置7を介してコントローラ1と通信する。制御部8aは、ゲートウェイ装置7を介してコントローラ1から画像センサ5が検出した情報を受信する。制御部8aは、画像センサ5が検出した情報に基づき、複数の座席と複数の検出ブロックとの対応関係を参照して、複数の座席の各々について在席、空席を判別する。
【0026】
制御部8aおよび通信部8bの機能は、図3に示されるプロセッサ81等の制御装置により実現される。記憶部8cの機能はメモリ82で実現される。制御装置は、専用のハードウェアであっても良い。また、制御装置は、メモリ82に格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)であってもよい。CPUは中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、DSPとも呼ばれる。
【0027】
制御装置が専用のハードウェアである場合、制御装置は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサであっても良い。また、制御装置は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)であっても良い。さらに、制御装置は、これらを組み合わせたものであっても良い。また、制御部8aおよび通信部8bの各部の機能それぞれを、別個の制御装置で実現しても良い。また、各部の機能をまとめて制御装置で実現してもよい。
【0028】
制御装置がCPUの場合、制御部8aおよび通信部8bの機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアおよびファームウェアはプログラムとして記述され、メモリ82に格納される。制御装置は、メモリ82に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。
【0029】
すなわちメモリ82には、画像センサ5が検出した情報に基づき、複数の座席と複数の検出ブロックとの対応関係を参照して、複数の座席の各々について在席、空席を判別するプログラムが格納される。これらのプログラムは、制御部8a、通信部8b、記憶部8c、表示部8d、入力部8eにおける手順または方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。
【0030】
ここで、メモリ82は、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等であっても良い。RAMはRandom Access Memoryの略称である。ROMはRead Only Memoryの略称である。EPROMはErasable Programmable Read Only Memoryの略称である。EEPROMはElectrically Erasable Programmable Read-Only Memoryの略称である。
【0031】
なお、制御部8a、通信部8b、の各機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。例えば、通信部8bについては専用のハードウェアとしての制御装置でその機能を実現し、制御部8aについては制御装置がメモリに格納されたプログラムを読み出して実行することによってその機能を実現することが可能である。
【0032】
このように、制御装置は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
【0033】
図4は、画像センサ5の検出範囲60を説明する図である。図4は、画像センサ5に搭載されたカメラで天井から床面方向を撮像したイメージの一例である。画像センサ5は、例えば検出範囲60の中央に配置される。本実施の形態の画像センサ5の検出範囲60は、床面のうち7.2m四方の正方形の領域である。検出範囲60の面積および形状はこれに限らない。検出範囲60は、画像センサ5に使用するカメラの種類、性能および検出の精度によって異なる。
【0034】
画像センサ5は、検出範囲60である空間を複数の検出ブロック61に分割して、複数の検出ブロック61の各々について人の存在、不在を検出する。画像センサ5は、各々の検出ブロック61について画像を取得し、取得した画像と予め記憶したベース画像とを比較して、人の存在、不在を検出する。
【0035】
1つの検出ブロック61は、0.9m四方の正方形である。検出ブロック61は、検出範囲60の1辺に8列並ぶ。検出範囲60は64個の検出ブロック61を有する。検出ブロック61の面積、形状および複数の検出ブロック61の配列は、これに限らない。また、1つの検出範囲60に含まれる検出ブロック61は複数であれば良い。
【0036】
画像センサ5に搭載されたカメラの撮像範囲は広角である。画像センサ5の撮像範囲の外周部において、検出をマスクしても良い。つまり、任意に検出範囲を絞ってカメラを使用しても良い。また、さらに高性能の画像センサ5を使用してもよい。例えば7.2m四方の検出範囲60を、1辺を16列とする256ブロックに分けて検出しても良い。
【0037】
図4では、検出範囲60である空間内に、複数の椅子10、丸形テーブル11、四角形テーブル12およびカウンターテーブル13がレイアウトされた例が示される。丸形テーブル11の周囲に設けられた複数の椅子10には、1つの検出ブロック61に収まるものと、2つの検出ブロック61に跨るものとがある。また、四角形テーブル12とカウンターテーブル13の周囲に設けられた複数の椅子10の各々は、1つの検出ブロック61に収まる。
【0038】
制御システム100の初期設定として、管理装置8によって、複数の椅子10の各々の位置と該当する検出ブロック61とが割付設定される。管理装置8は、検出ブロック61内で人を検出することによって、その検出ブロック61に配置された座席に利用者が座っていると判別する。また、管理装置8は、人を検出していない検出ブロック61に配置された座席を空席と判別する。
【0039】
画像センサ5は、物体の侵入、移動、滞在、通過を検出するアルゴリズムを搭載している。画像センサ5は、人の侵入、移動または通過を検出した場合には、直ちに座席に着座したと判定しない。画像センサ5は、検出ブロック61に予め定められた時間以上、人が滞在した場合に、その検出ブロック61への人の存在を検出する。つまり、画像センサ5は、移動してきた物体が予め定められた時間だけ停止して滞在したことを検出すると、着座していると判定する。
【0040】
画像センサ5は、検出ブロック61に人が着座したと判定すると、コントローラ1へその検出ブロック61を特定する情報と、滞在状態を伝送する。また、座席にいた利用者が離れたことを検出すると、画像センサ5はコントローラ1へその検出ブロック61を特定する情報と、不在状態を伝送する。
【0041】
図5は、座席の識別番号を説明する図である。複数の座席には、それぞれ識別番号が割り付けられる。一例として、図5では1~19の識別番号が複数の席にそれぞれ付されている。識別番号を付された複数の座席は、表示装置9に表示されるレイアウト図中に空席情報とともに表示される。識別番号は、管理装置8によってレイアウト図に座席位置をマッピングする際に必要となる。
【0042】
図6は、検出ブロック61に割り付けられた番号を説明する図である。複数の検出ブロックには、管理のため1~64の通し番号が割り付けられる。コントローラ1または管理装置8は、検出ブロック61の数を任意に設定する機能を持つ。これにより、カメラの性能等によって検出ブロック61の数が変わった場合にも、自動で通し番号を変更できる。
【0043】
図7は、座席の識別番号と検出ブロック61の対応関係を説明する図である。図7の座席番号は、座席の識別番号を示す。管理装置8は、複数の座席の識別番号と、複数の検出ブロック61とを対応させるテーブルを作成し、記憶する。これにより、管理装置8は、各々の座席が何れの検出ブロック61に設置されているかを対応付けることができる。これに限らず、管理装置8は、複数の座席と、複数の検出ブロック61との対応関係を記憶していれば良い。
【0044】
画像センサ5が検出する各検出ブロック61の人の存在、不在の情報は、コントローラ1およびゲートウェイ装置7を経由して、管理装置8に伝送される。管理装置8は、受信したデータに含まれる検出ブロック61の通し番号とテーブルから、検出ブロック61に対応する座席の識別番号を抽出する。これにより、管理装置8は、複数の座席の各々について在席、空席を判別する。
【0045】
表示装置9は、レイアウト図または座席位置をマッピングした図を表示する画面を備える。管理装置8は、表示装置9の画面において各々の座席の位置に、在席または空席の情報を表示させる。つまり、表示装置9は、管理装置8の判別結果に基づき、複数の座席の空席についての情報を表示する。
【0046】
また、管理装置8は、空席の座席数を算出し、表示装置9の画面に空席についての情報として表示することもできる。
【0047】
また、図5に示される複数の座席のうち、例えば識別番号が10である第1座席は、通し番号が15、16である隣接する複数の第1検出ブロックに跨って設けられる。この場合、管理装置8は、複数の第1検出ブロックのうち、1つ以上に人が存在すれば、第1座席を在席と判別する。また、管理装置8は、複数の第1検出ブロックの全てで人が不在であれば、第1座席を空席と判別する。
【0048】
図8は、照明器具2の配置を説明する図である。本実施の形態では、照明器具2が検出範囲60内の天井に16台設置されている。検出範囲60に設けられる照明器具2は、1台以上であれば良い。各々の照明器具2は、固有のアドレスを有する。このため、コントローラ1はアドレス毎に個別にON/OFF制御、調光制御、色温度制御を実施できる。また、複数の照明器具2はグルーピングされても良い。この場合、グループ毎に複数の照明器具2を同時に制御できる。
【0049】
図9は、座席の識別番号と照明器具2の識別情報との対応関係を説明する図である。管理装置8は、図7で示した座席の識別番号への検出ブロック61の割付に加え、座席の識別番号に照明器具2の識別情報を割り付ける。照明器具2の識別情報は、照明器具2の個別番号またはグループ番号である。管理装置8は、複数の座席の識別番号と、複数の照明器具2の識別情報とを対応させるテーブルを記憶する。これに限らず、管理装置8は、複数の照明器具2と複数の座席との対応関係を記憶していれば良い。
【0050】
管理装置8は、複数の照明器具2と複数の座席との対応関係を参照し、複数の座席の在席、空席の判別結果に基づいて、複数の照明器具2の点灯状態を制御する。つまり管理装置8は、画像センサ5から受信したデータに含まれる検出ブロック61に対応する照明器具2を調光制御する。
【0051】
管理装置8は、例えば在席時には対応する照明器具2の調光率を高くし、不在になった場合には対応する照明器具2を減光または消灯する。つまり管理装置8は、複数の座席のうち在席と判別された座席を照らす照明器具2の調光率を、空席と判別された座席を照らす照明器具2の調光率よりも高くする。これにより、制御システム100が設けられた店舗等の空間で、消費電力を低減できる。また、空間の照明による演出効果を向上できる。
【0052】
図9に示されるテーブルは、管理装置8またはコントローラ1のどちらで記憶されても良い。また、座席の識別番号への照明器具2の識別情報の割り付けについては、管理装置8と設定器6のどちらで実施されても良い。
【0053】
また、コントローラ1は、照度センサ3が検出した照度値を、照明器具2の制御に自動でフィードバックしても良い。つまり、コントローラ1は、照度値に応じて、照明器具2の点灯状態を制御しても良い。また、コントローラ1は、壁スイッチ操作に応じて、照明器具2の点灯状態を制御しても良い。さらに、コントローラ1は、照明器具2の調光率を連続して段階的に変化させるフェードイン制御またはフェードアウト制御を実施しても良い。また、コントローラ1は、時間の経過によって照明状態または照明器具2の設定値を変更するスケジュール運転制御を実施しても良い。また、コントローラ1は、これらの制御を組み合せて運用することができる。
【0054】
本実施の形態の制御システム100では、実際の検知エリアを画像センサ5で撮影し、各検出ブロック61の人の存在、不在を検出する。また、複数の座席と複数の検出ブロック61との対応関係を用いて、各座席の在席、空席が判別される。従って、複数の座席の位置と、在席、空席の情報を容易に対応させることができる。また、レイアウトの変更または座席数の変更が生じた場合にも、複数の座席の識別番号と複数の検出ブロック61とを対応させるテーブルを更新することで、容易に新しい環境に制御システム100を適用できる。従って、低コストで制御システム100の更新ができる。
【0055】
本実施の形態の制御システム100によれば、店舗等の座席の利用状況を検出し、店頭などに設置される表示装置9の画面に空席数または空席位置を表示できる。このため、利用者は店内の空席情報を事前に知ることができる。
【0056】
また、本実施の形態では、在席、空席の情報を得るために着座センサを搭載した椅子を設置する必要がない。このため、座席を追加する場合に発生するコストを抑制できる。また、多様なタイプの椅子の導入ができる。
【0057】
本実施の形態の変形例として、管理装置8とコントローラ1の機能は、1つの装置で実現されても良い。また、管理装置8と表示装置9の機能は、1つの装置で実現されても良い。また、空間が複数の検出範囲60に分割されても良い。この場合、各々の検出範囲60に画像センサ5が配置される。
【0058】
また、画像センサ5は、前回の画像データと今回撮像した画像データを比較する機能を有しても良い。これにより、画像センサ5は複数の座席のレイアウトの変更を検出しても良い。また、管理装置8は、レイアウトの変更に応じて、複数の座席と複数の検出ブロック61との対応関係を自動で修正しても良い。
【0059】
また、画像センサ5は、空間を複数の検出ブロック61に分割して、複数の検出ブロック61のうち、少なくとも複数の座席が設けられた複数の検出ブロック61について人の存在、不在をそれぞれ検出すれば良い。画像センサ5は、例えばレイアウトを検出し、レイアウトに応じて複数の検出ブロック61のうち人の存在、不在を検出する検出ブロック61を自動で設定しても良い。
【0060】
これらの変形は、以下の実施の形態に係る制御システムについて適宜応用することができる。なお、以下の実施の形態に係る制御システムについては実施の形態1との共通点が多いので、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0061】
実施の形態2.
図10は、物体検出位置14を説明する図である。本実施の形態の画像センサ5は、人の存在、不在に加えて、物体の有無を検出する。画像センサ5は、検出アルゴリズムによって、ベース画像に対して物体が新しく置かれたことを検出する。画像センサ5は、複数の検出ブロック61の各々について画像を取得し、取得した画像と予め記憶したベース画像とを比較し、ベース画像が示す状態に対して追加された物体の有無を検出する。
【0062】
画像センサ5は、予め定められた時刻にベース画像を更新する。予め定められた時刻は、レイアウト変更のタイミングまたは空間に新たに装飾品、備品等が置かれるタイミングに応じて決定される。ベース画像は、画像センサ5により定期的に更新されても良く、レイアウト変更後に使用者により更新されても良い。例えば、毎朝店舗のオープン前の定時刻に、ベース画像が更新されても良い。これにより、画像センサ5は座席の利用者が移動してきた後に出現した物体を検出できる。
【0063】
図10には、物体検出位置14と座席との対応関係が示されている。物体検出位置14は、物体が検出された位置を示す。四角で囲まれた番号の位置で物体が検出されると、同番号の座席が在席と判定される。
【0064】
図11は、実施の形態2に係る座席の識別番号と物体検出位置14との対応関係を説明する図である。管理装置8は、複数の座席の識別番号と、物体検出位置14とを対応させるテーブルを記憶する。テーブルには、物体検出位置14として物体が検出された検出ブロック61が示されている。テーブルには、複数の座席の各々について、何れの検出ブロック61に物体が存在した場合に、在席と判別するかを示す情報が含まれる。これに限らず、管理装置8は、物体検出位置14と複数の座席との対応関係を記憶していれば良い。
【0065】
管理装置8は、画像センサ5が検出した物体の検出情報に基づき、物体検出位置14と複数の座席との対応関係を参照して、複数の座席の各々について在席、空席を判別する。
【0066】
利用者は、店舗に来店した後、座席を確保してから、飲食物などを購入するために別の場所へ移動する場合がある。この場合、利用者が着座していなくても、座席は空席状態とは言えない。
【0067】
これに対し本実施の形態では、着座している利用者だけでなく、席を確保するために利用者が一時的に置いた荷物等を検出できる。従って、管理装置8は、画像センサ5からの情報を用いて、利用者が実際に着座していない場合でも、在席と判定することができる。
【0068】
図10では、物体検出位置14は机の上である。これに限らず、物体検出位置は、椅子10の上であっても良い。管理装置8は、各々の座席について、座席に対応する机の上または座席の上に物体が存在する場合に、座席を在席と判別する。画像センサ5は、椅子10の位置では、人の滞在または物体の有無を検出し、机の位置では物体の有無のみを検出する。
【0069】
また、1つの座席番号に対して複数の物体検出位置14が設定されても良い。例えば本実施の形態では、識別番号が11である第2座席に対して、通し番号が31、32である複数の第2検出ブロックが物体検出位置14として設定されている。管理装置8は、複数の第2検出ブロックの何れかに物体が存在した場合に、第2座席を在席と判別する。
【0070】
また、1つの物体検出位置14が複数の座席番号に跨って設定されても良い。つまり、管理装置8は、複数の検出ブロック61のうち第3検出ブロックに物体が存在した場合に、複数の座席のうち複数の第3座席を在席と判別しても良い。
【0071】
また、画像センサ5はレイアウトを検出し、レイアウトに応じて物体検出位置14として物体の検出を行う検出ブロック61を自動で設定しても良い。また、画像センサ5は、前回の画像データと今回撮像した画像データを比較してレイアウトの変更を検出すると、物体の検出を行う検出ブロック61を自動で変更しても良い。
【0072】
実施の形態3.
図12は、実施の形態3に係る管理装置8の表示部8dを示す図である。管理装置8は、複数の座席のレイアウト図70を表示する表示部8dを有する。レイアウト図70には、複数の検出ブロック61、椅子10および机の配置、座席の識別番号および物体検出位置14が示される。また、表示部8dには、座席の識別番号、検出ブロック61、物体検出位置14、照明器具2の対応関係を示すテーブルが表示される。
【0073】
管理装置8は、表示部8dであるPC画面と、入力部8eであるキー入力手段を有する。管理装置8には、使用者の操作により、複数の座席と、検出ブロック61、物体検出位置14および照明器具2との対応関係が入力される。ここで、使用者は制御システム100の管理者等である。
【0074】
表示装置9の画面に表示するレイアウト図および表示内容が、管理装置8から設定または変更されても良い。また、照明器具2のグループの割付け設定についても、管理装置8から設定されても良い。
【0075】
管理装置8は、外部から空間のレイアウト図のデータを読込む。管理装置8は、読み込んだレイアウト図を表示部8dにレイアウト図70として表示される。
【0076】
また、管理装置8において使用者はマウス84を操作し、レイアウト図70を更新しても良い。例えば、使用者がレイアウト図70上で座席を示すアイコンをドラッグアンドドロップすることで、レイアウト図70が更新される。また、この操作に伴い、複数の座席と複数の検出ブロック61との対応関係が自動で更新されても良い。同様に、レイアウト図70上で物体検出位置14を示すアイコンをドラッグアンドドロップすることで、レイアウト図70およびテーブルが更新されても良い。
【0077】
これに限らず、使用者がキーボード85の操作し、図12に示されるテーブルに数値を入力して、テーブルを更新しても良い。また、テーブルの更新により、自動でレイアウト図70が更新されても良い。
【0078】
使用者は、例えば店舗のレイアウト変更による椅子10および机の移動、追加が発生した場合に、管理装置8からテーブルの更新を行う。また、使用者は、照明器具2の調光率の設定または照明器具2の位置の変更に伴って、テーブルを更新しても良い。
【0079】
実施の形態4.
図13は、実施の形態4に係る表示装置9の画面を示す図である。表示装置9は、複数の座席のレイアウト図71と、複数の座席の各々についての在席、空席の情報とを対応させて表示する。表示装置9は例えば店舗の入り口またはレジ付近において、店舗の外側に向けて表示される。表示装置9は店舗外側の壁面に設置されていてもよい。表示装置9は、レイアウト図71の中に、絵および文字を利用して各座席が利用されているか否かを明示する。
【0080】
図13のレイアウト図71では、一例として、在席の座席には人を模擬した絵を表示している。また、管理装置8または表示装置9は、空席の座席の数を算出し、表示装置9の画面に空席数を表示してもよい。空席数は、椅子10の数に応じて表示されても良い。また、実運用を想定して、1つの机に設けられた複数の椅子10を、共同の席としてまとめて表示しても良い。つまり、空席の机の数を表示装置9に表示しても良い。
【0081】
表示装置9の画面には、空席情報以外にも利用客に向けた情報が表示されても良い。利用客に向けた情報は、営業時間などの店舗情報または販売メニューなどの情報である。表示装置9の画面に表示させる情報は、管理装置8から設定できる。
【0082】
実施の形態5.
図14は、実施の形態5に係る制御システム200の構成を示す図である。制御システム200は、Webサーバー15と携帯端末16をさらに備える点が制御システム100と異なる。Webサーバー15は、管理装置8とBACnetによって接続される。Webサーバー15は、管理装置8から取得した空席情報または店舗情報をインターネット上に送信する。携帯端末16は例えばパソコン、タブレット端末またはスマートフォンである。携帯端末16は、Webサーバー15に対して空席情報または店舗情報を要求し、受信内容を画面に表示させる。
【0083】
本実施の形態では、実施の形態1の表示装置9の画面に表示される情報と同等の情報がWebサーバー15からインターネット上に公開される。不特定多数のユーザーは、クライアントとして携帯端末16のブラウザからインターネットに接続し、この情報を取得する。情報は、例えば情報を提供する店舗のホームページまたは店舗からのダイレクトメールにおいて取得したURL(Uniform Resource Locator)にアクセスすることで得られる。
【0084】
携帯端末16とWebサーバー15との通信方法は無線に限らず、有線通信であっても良い。実施の形態1では情報を店頭で公開した。これに対し、本実施の形態ではインターネット上で情報を公開できる。このため、利用者は自宅または移動途中に店舗の空席情報を確認できる。利用者は、最新情報を確認した結果に応じて、来店するか否かなどの行動を決定できる。また、利用者は詳細なレイアウト図によって、空席である座席の詳細情報を取得できる。これにより、利用者は、テーブル席、カウンター席、ソファ席などの好みの席が空いているかを認識してから、店舗に赴くことができる。
【0085】
各実施の形態で説明した技術的特徴は適宜に組み合わせて用いてもよい。
【符号の説明】
【0086】
1 コントローラ、2 照明器具、3 照度センサ、4 壁スイッチ、5 画像センサ、6 設定器、7 ゲートウェイ装置、8 管理装置、8a 制御部、8b 通信部、8c 記憶部、8d 表示部、8e 入力部、9 表示装置、10 椅子、11 丸形テーブル、12 四角形テーブル、13 カウンターテーブル、14 物体検出位置、15 Webサーバー、16 携帯端末、60 検出範囲、61 検出ブロック、70、71 レイアウト図、81 プロセッサ、82 メモリ、83 モニタ、84 マウス、85 キーボード、100、200 制御システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14