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  • 特許-情報処理装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0488 20220101AFI20231011BHJP
   G06F 3/04842 20220101ALI20231011BHJP
   G06F 40/109 20200101ALI20231011BHJP
   G06F 16/33 20190101ALI20231011BHJP
【FI】
G06F3/0488
G06F3/04842
G06F40/109
G06F16/33
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019151523
(22)【出願日】2019-08-21
(65)【公開番号】P2021033538
(43)【公開日】2021-03-01
【審査請求日】2022-07-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003443
【氏名又は名称】弁理士法人TNKアジア国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100129997
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 米藏
(72)【発明者】
【氏名】段床 卓志
【審査官】塩屋 雅弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-092821(JP,A)
【文献】特開平06-289983(JP,A)
【文献】特開2016-218546(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
3/048-3/04895
G06F 40/00-40/197
G06F 16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
前記表示部の画面に設けられたタッチパネルと、
前記表示部の画面にテキストを表示させ、前記タッチパネルを通じて、前記表示部の画面に表示されているテキストの任意の文字列に対するドラッグ操作を判定し、前記ドラッグ操作に続いて、前記任意の文字列に対するフリック操作を判定すると、前記テキストにおいて前記ドラッグ操作がされた前記任意の文字列に一致する文字列を検索して、該検索した文字列の表示態様を変更して表示させる制御部と、を備え
前記制御部は、
前記タッチパネルを通じて、前記ドラッグ操作の方向が前記テキストの先頭に向かう先頭方向及び末尾に向かう末尾方向のいずれであるかを判定し、前記判定した方向が末尾方向である場合に、前記タッチパネルを通じて、前記フリック操作の方向が前記テキストの先頭方向及び末尾方向のいずれであるかを判定して、前記任意の文字列より前記判定したフリック操作の方向側に記述されている前記テキストの範囲を抽出し、該抽出した範囲における前記任意の文字列に一致する文字列を検索し、
前記判定したドラッグ操作の方向が前記テキストの先頭方向である場合には、前記任意の文字列が記入されたテキストボックスを前記表示部に表示させ、前記フリック操作の方向が前記テキストの先頭方向及び末尾方向のいずれであるかを判定して、前記任意の文字列より前記判定したフリック操作の方向に記述されている前記テキストの範囲を抽出し、該抽出した範囲における前記任意の文字列に一致する文字列を検索する、情報処理装置。
【請求項2】
前記テキストは、縦書きの複数の行からなり、
前記テキストの先頭方向は、前記各行に沿う上方向であり、前記テキストの末尾方向は、前記各行に沿う下方向である請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記テキストは、横書きの複数の行からなり、
前記テキストの先頭方向は、前記各行に沿う左方向であり、前記テキストの末尾方向は、前記各行に沿う右方向である請求項1に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示部を備える情報処理装置に関し、特に、表示部の画面に表示されているテキストから特定の文字列を検索する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
情報処理装置では、表示部と、この表示部の画面に設けられたタッチパネルとを備え、表示部の画面にテキストが表示されている状態で、例えばキーボードの操作により任意の文字列が入力されて、該文字列の検索が指示されると、テキストに含まれるその入力された文字列が検索されて、この検索された文字列がハイライト表示される。
【0003】
特許文献1に記載の電子機器では、表示部に英文が表示されている状態で、キーボードやタッチパネルの操作により単語が指定されて、該単語の検索の実行が指示されると、辞書データからその単語が検索されて、英文における該単語がハイライト表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2006-330830号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のようにキーボードの操作により任意の文字列を入力して、該文字列の検索を指示したり、あるいは特許文献1のようにキーボードやタッチパネルの操作により単語を指定して、該単語の検索の実行を指示したりする場合は、キーボードやタッチパネルの操作が未だ煩雑であり、更なる改善が求められる。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、簡単な操作でテキストの文字列を指定して検索可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一局面に係る情報処理装置は、表示部と、前記表示部の画面に設けられたタッチパネルと、前記表示部の画面にテキストを表示させ、前記タッチパネルを通じて、前記表示部の画面に表示されているテキストの任意の文字列に対するドラッグ操作を判定し、前記ドラッグ操作に続いて、前記任意の文字列に対するフリック操作を判定すると、前記テキストにおいて前記ドラッグ操作がされた前記任意の文字列に一致する文字列を検索して、該検索した文字列の表示態様を変更して表示させる制御部と、を備えるものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、簡単な操作でテキストの文字列を指定して検索することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態にかかる情報処理装置の外観を示す平面図である。
図2】本実施形態にかかる情報処理装置の内部構成を示すブロック図である。
図3】(A)は横書きのテキストを例示する図であり、(B)は縦書きのテキストを例示する図である。
図4】ドラッグ操作、フリック操作などに応じて任意の文字列を検索してハイライト表示させるための制御手順を示すフローチャートである。
図5】(A)~(D)は、図4に示す制御手順に応じて表示部の画面に表示されるそれぞれのテキストの状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態にかかる情報処理装置の外観を示す平面図である。また、図2は、本実施形態にかかる情報処理装置の内部構成を示すブロック図である。
【0012】
本実施形態の情報処理装置10は、例えばスマートフォンやモバイル機器などであって、表示部11と、タッチパネル12と、物理キー13と、ネットワーク通信部(NW通信部)15と、記憶部18と、制御ユニット19とを備えている。これらの構成要素は、互いにバスを通じてデータ又は信号の送受信が可能とされている。
【0013】
表示部11は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(OLED:Organic Light-Emitting Diode)などから構成される。例えば、表示部11の画面には、複数のアイコンが表示される。
【0014】
タッチパネル12は、所謂抵抗膜方式や静電容量方式等のタッチパネルである。タッチパネル12は、表示部11の画面に配置され、該タッチパネル12に対するユーザーの指などの接触(タッチ)をその接触位置と共に検知し、表示部11の画面に対するユーザーの指示を入力する。
【0015】
また、情報処理装置10は、ユーザー操作が入力される操作部として、上記のタッチパネル12に加えて物理キー13を備えている。
【0016】
ネットワーク通信部15は、不図示のLANチップなどの通信モジュールを備える通信インターフェイスである。このネットワーク通信部15は、LANやインターネットなどを通じて外部の端末装置などに接続される。
【0017】
記憶部18は、RAM(Random Access Memory)などの記憶装置であり、各種のアプリケーションプログラムや種々の情報等を記憶している。
【0018】
制御ユニット19は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等から構成される。プロセッサーは、例えばCPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、又はMPU(Micro Processing Unit)等である。制御ユニット19は、上記のROM又は記憶部18に記憶された制御プログラムが上記のプロセッサーで実行されることにより、制御部21として機能する。
【0019】
制御ユニット19は、表示部11、タッチパネル12、物理キー13、ネットワーク通信部15、及び記憶部18などと接続されており、これらの構成要素の動作制御や、該各構成要素との間での信号またはデータの送受信を行う。
【0020】
制御部21は、種々の処理を実行する処理部としての役割を果たす。また、制御部21は、表示部11の表示動作及びネットワーク通信部15の通信動作を制御する機能を有する。
【0021】
また、制御部21は、タッチパネル12から出力される検出信号に基づき、ユーザーにより入力されたユーザー操作を特定する。そして、制御部21は、特定したユーザー操作を受け付けて、このユーザー操作に応答動作する。
【0022】
上記ユーザー操作は、タッチ操作、ドラッグ操作、フリック操作などである。例えば、ユーザーがタッチパネル12に指を接触させて直ちに離すと、タッチパネル12は、接触を検知した位置を示す検出信号を制御部21に出力する。制御部21は、該検出信号を入力すると、この検出信号に基づきユーザー操作がタッチ操作であることを判定し、このタッチ操作を受け付ける。このタッチ操作は、例えば表示部11の画面上のアイコンなどを選択するための操作である。
【0023】
また、ユーザーが指をタッチパネル12に接触させた状態で移動させると、タッチパネル12は、最初に接触を検出した開始位置から最後に接触を検出した終了位置までの各移動位置を示す検出信号を制御部21に出力する。制御部21は、該検出信号を入力すると、この検出信号に基づきユーザー操作がドラッグ操作であること、及びドラッグ操作の操作方向を判定し、このドラッグ操作を受け付ける。このドラッグ操作は、例えば表示部11の画面に表示されているテキストの文字列を指定するための操作である。
【0024】
また、ユーザーがタッチパネル12に指を接触させると同時にすばやく移動させて、タッチパネル12から指を離すと、つまり指によりタッチパネル12をはじくような操作を行うと、タッチパネル12は、最初に接触を検出した開始位置から最後に接触を検出した終了位置までの各移動位置を示す検出信号を制御部21に出力する。制御部21は、該検出信号を入力すると、この検出信号に基づき短時間での素早い接触位置の変化を検出して、ユーザー操作がフリック操作であること、及びフリック操作の操作方向を判定し、このフリック操作を受け付ける。このフリック操作は、例えば表示部11の画面に表示されているテキストや画像などのコンテンツをスクロール表示させたり、後で述べるようにドラッグ操作により指定された文字列の検索を指示したりするための操作である。
【0025】
ここで、本実施形態の情報処理装置10において、表示部11の画面にテキストが表示されている状態で、ユーザーがドラッグ操作により該テキストの任意の文字列を指定すると、制御部21は、タッチパネル12を通じて、ドラッグ操作の方向及び該ドラッグ操作の領域(開始位置から終了位置までの領域)を検出して、そのドラッグ操作の方向がテキストの先頭に向かう先頭方向及び末尾に向かう末尾方向のいずれであるかを判定すると共に、この検出した領域における任意の文字列を判定する。
【0026】
例えば、図3(A)に示すようにテキストT1が横書きである場合は、テキストT1の先頭方向LDが図3(A)では左方向となり、テキストT1の末尾方向RDが図3(A)では右方向となる。また、図3(B)に示すようにテキストT2が縦書きである場合は、テキストT2の先頭方向UDが図3(B)では上方向となり、テキストT2の末尾方向DDが図3(B)では下方向となる。
【0027】
上記ドラッグ操作の方向がテキストの末尾方向である場合、制御部21は、ドラッグ操作に続いて行われるその任意の文字列に対するフリック操作を待機する。ユーザーがテキストの任意の文字列の領域に対してフリック操作を行うと、制御部21は、タッチパネル12を通じて、任意の文字列の領域に対するフリック操作及び該フリック操作の方向を検出して、この検出したフリック操作の方向がテキストの先頭方向及び末尾方向のいずれであるかを判定する。そして、制御部21は、その判定したフリック操作の方向が末尾方向である場合に、任意の文字列よりも該末尾方向側に記述されているテキストの範囲を抽出し、該抽出した範囲における任意の文字列に一致する文字列を検索して、該検索した文字列を表示部11の画面上でハイライト表示させる。また、制御部21は、その検出したフリック操作の方向が先頭方向である場合に、任意の文字列より該先頭方向側に記述されているテキストの範囲を抽出し、該抽出した範囲における任意の文字列に一致する文字列を検索して、該検索した文字列を表示部11の画面上でハイライト表示させる。
【0028】
また、上記ドラッグ操作の方向が先頭方向である場合、制御部21は、任意の文字列が記入されたテキストボックスを表示部11の画面に表示させる。このとき、ユーザーは、テキストボックスの任意の文字列を確認してから、テキストの任意の文字列の領域に対してフリック操作を行う。制御部21は、タッチパネル12を通じて、任意の文字列の領域に対するフリック操作及び該フリック操作の方向を検出して、この検出したフリック操作の方向がテキストの先頭方向及び末尾方向のいずれであるかを判定する。
【0029】
そして、制御部21は、その検出したフリック操作の方向が末尾方向である場合に、任意の文字列より該末尾方向に記述されているテキストの範囲を抽出し、該抽出した範囲における任意の文字列に一致する文字列を検索して、該検索した文字列を表示部11の画面上でハイライト表示させ、またその検出したフリック操作の方向が先頭方向である場合に、任意の文字列より該先頭方向に記述されているテキストの範囲を抽出し、該抽出した範囲における任意の文字列に一致する文字列を検索して、該検索した文字列を表示部11の画面上でハイライト表示させる。
【0030】
従って、ユーザーがテキストの任意の文字列を該テキストの末尾方向にドラッグ操作で指定し、続いて任意の文字列の領域に対して該テキストの先頭方向又は末尾方向にフリック操作を行うと、任意の文字列よりフリック操作の方向に記述されているテキストの範囲が抽出されて、この抽出された範囲における任意の文字列に一致する文字列が検索されてハイライト表示される。このため、ユーザーは、ドラッグ操作とフリック操作だけで任意の文字列を検索させることができる。
【0031】
また、ユーザーがテキストの任意の文字列を該テキストの先頭方向にドラッグ操作で指定した場合は、任意の文字列が記入されたテキストボックスが表示される。これは、テキストの先頭方向へのドラッグ操作がテキストの記述の流れとは逆方向になるので、任意の文字列をテキストボックスで確認できるようにするためである。ユーザーが、テキストボックスの任意の文字列を確認し、テキストの任意の文字列の領域に対して該テキストの先頭方向又は末尾方向にフリック操作を行うと、任意の文字列よりフリック操作の方向に記述されているテキストの範囲が抽出されて、この抽出された範囲における任意の文字列に一致する文字列が検索されてハイライト表示される。この場合も、ユーザーは、ドラッグ操作とフリック操作だけで任意の文字列を検索させることができる。
【0032】
次に、そのようなドラッグ操作、フリック操作などに応じて任意の文字列を検索してハイライト表示させるための制御手順を、図4に示すフローチャートなどを参照して詳しく説明する。
【0033】
例えば、図3(A)に示すような横書きのテキストT1が表示部11の画面に表示されているものとする。この状態で、制御部21は、タッチパネル12に対してユーザーが操作を行うのを待機し(S101「No」)、タッチパネル12に対する操作があったことをタッチパネルからの出力に基づいて検出すると(S101「Yes」)、この操作がテキストT1の先頭方向(左方向)LD又は末尾方向(右方向)RDのドラッグ操作であるか否かを判定する(S102)。
【0034】
このとき、制御部21は、タッチパネル12に対する操作がテキストT1の先頭方向LD又は末尾方向RDのドラッグ操作でないと判定すると(S102「No」)、このドラッグ操作とは異なる、当該判定した操作に応じた他の処理を実行し(S103)、図4の処理を終了する。
【0035】
また、制御部21は、タッチパネル12に対する操作がテキストT1の先頭方向LD又は末尾方向RDのドラッグ操作であると判定すると(S102「Yes」)、該ドラッグ操作の領域(開始位置から終了位置までの領域)における任意の文字列を選択し(S104)、この任意の文字列を表示部11の画面上でハイライト表示させる(S105)。例えば、図5(A)に示すようにドラッグ操作によりテキストT1における任意の文字列「webサイト」の領域が指定されると、この任意の文字列「webサイト」がハイライト表示される。
【0036】
そして、タッチパネル12を通じて、そのドラッグ操作の方向が先頭方向LD及び末尾方向RDのいずれであるかを判定する(S106)。
【0037】
制御部21は、タッチパネル12に対する操作がテキストT1の先頭方向LDのドラッグ操作であると判定すると(S106「先頭」)、例えば図5(C)に示すように任意の文字列「webサイト」が記入されたテキストボックスTBを表示部11の画面に表示させる(S110)。
【0038】
一方、制御部21は、末尾方向RDのドラッグ操作であると判定すると(S106「末尾」)、S110の処理を行わない。
【0039】
続いて、制御部21は、タッチパネル12を通じて、任意の文字列「webサイト」の領域に対するフリック操作が検出されるのを待機する(S107「No」)。このとき、ユーザーがテキストT1における任意の文字列「webサイト」の領域に対してフリック操作を行うと、制御部21は、タッチパネル12を通じて、任意の文字列「webサイト」の領域に対するフリック操作を検出し(S107「Yes」)、このフリック操作の方向がテキストT1の先頭方向LD又は末尾方向RDのいずれであるかを判定する(S108)。そして、制御部21は、任意の文字列「webサイト」よりその判定したフリック操作の方向に記述されているテキストの範囲を抽出して、この抽出した範囲における任意の文字列に一致する文字列を検索し、この検索でヒットした文字列を表示部11の画面上でハイライト表示させる(S109)。この後、処理は終了する。
【0040】
例えば、フリック操作の方向が末尾方向RDである場合は、図5(B)に例を示すように任意の文字列「webサイト」より末尾方向RDに記述されているテキストの範囲H1が抽出され、この抽出された範囲H1における、検索でヒットした文字列である全ての任意の文字列「webサイト」が検索されてハイライト表示される。
【0041】
一方、フリック操作の方向が先頭方向LDである場合は、図5(D)に例を示すように任意の文字列「webサイト」より先頭方向LDに記述されているテキストの範囲H2が抽出され、この抽出された範囲H2における全ての任意の文字列「webサイト」が検索されてハイライト表示される。
【0042】
このように本実施形態では、テキストの末尾方向へのドラッグ操作により該テキストの任意の文字列が指定され、続いて任意の文字列の領域に対するフリック操作が行われると、任意の文字列よりフリック操作の方向に記述されているテキストの範囲における任意の文字列が検索されてハイライト表示されるので、ユーザーは、簡単な操作により任意の文字列を検索させることができる。
【0043】
また、テキストの先頭方向、つまりテキストの記述の流れとは逆方向のドラッグ操作により該テキストの任意の文字列が指定されると、任意の文字列が記入されたテキストボックスが表示されるので、ユーザーは、テキストボックスの任意の文字列を確認してから、フリック操作により任意の文字列の検索を指示することができる。
【0044】
なお、上記実施形態では、図3(A)に示すような横書きのテキストT1を例に挙げているが、図3(B)に示すような縦書きのテキストT2が表示部11の画面に表示されている場合も、制御部21は、テキストT2の末尾方向DDへのドラッグ操作により任意の文字列「webサイト」が指定され、続いて任意の文字列「webサイト」の領域に対するフリック操作が行われると、任意の文字列「webサイト」よりフリック操作の方向に記述されているテキストの範囲H1を抽出し、この範囲H1における任意の文字列「webサイト」に一致する文字列を検索して、該検索した文字列をハイライト表示させる。また、テキストT2の先頭方向UDへのドラッグ操作により任意の文字列「webサイト」が指定されると、制御部21は、任意の文字列が記入されたテキストボックスTBを表示部11の画面に表示させ、続いて任意の文字列「webサイト」の領域に対するフリック操作が行われると、任意の文字列「webサイト」よりフリック操作の方向に記述されているテキストの範囲H1を抽出し、この範囲H1における任意の文字列「webサイト」に一致する文字列を検索してハイライト表示させるようにする。
【0045】
また、上記実施形態では、ドラッグ操作の方向がテキストの先頭方向である場合に、制御部21が、任意の文字列が記入されたテキストボックスを表示させているが、ドラッグ操作の方向がテキストの末尾方向である場合にも、同様のテキストボックスを表示させても構わない。
【0046】
また、上記実施形態では、ドラッグ操作により任意の文字列が指定され、続いてフリック操作が行われると、制御部21が、任意の文字列よりフリック操作の方向に記述されているテキストの範囲を抽出して、この抽出した範囲における任意の文字列を検索してハイライト表示させているが、ドラッグ操作により任意の文字列が指定され、続いて任意の文字の領域に対するフリック操作が行われると、フリック操作の方向にかかわらず、テキスト全体における任意の文字列に一致する全ての文字列を検索してハイライト表示させてもよい。
【0047】
また、上記実施形態では、制御部21が、任意の文字列よりフリック操作の方向に記述されているテキストの範囲を抽出しているが、任意の文字列よりドラッグ操作の方向(末尾方向又は先頭方向)に記述されているテキストの範囲を抽出してもよい。この場合は、フリック操作は、任意の文字列の検索開始を指示するためにのみ行われる。
【0048】
また、任意の文字列をハイライト表示する代わりに、任意の文字列の字体を変更したり、任意の文字列に下線を引いたりしても構わない。
【0049】
また、図1乃至図5を用いて説明した上記実施形態の構成は、本発明の一例に過ぎず、本発明を当該構成に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0050】
10 情報処理装置
11 表示部
12 タッチパネル
13 物理キー
15 ネットワーク通信部
18 記憶部
19 制御ユニット
21 制御部
図1
図2
図3
図4
図5