(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/16 20060101AFI20231011BHJP
G03G 15/08 20060101ALI20231011BHJP
B41J 29/13 20060101ALI20231011BHJP
【FI】
G03G21/16 161
G03G21/16 176
G03G21/16 128
G03G21/16 133
G03G15/08 347
B41J29/13
(21)【出願番号】P 2019170717
(22)【出願日】2019-09-19
【審査請求日】2022-05-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100174104
【氏名又は名称】奥田 康一
(72)【発明者】
【氏名】宇田川 博
【審査官】内藤 万紀子
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-015064(JP,A)
【文献】特開平09-281875(JP,A)
【文献】特開2006-309147(JP,A)
【文献】特開平09-146366(JP,A)
【文献】特開2019-015766(JP,A)
【文献】特開2005-164986(JP,A)
【文献】米国特許第05794103(US,A)
【文献】特開2011-118201(JP,A)
【文献】特開2015-106121(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/16
G03G 15/08
B41J 29/13
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体装置と、
保持部に保持され前記本体装置に対して着脱可能な現像ユニットと、
前記現像ユニットに現像剤を供給可能な現像剤カートリッジと、
前記現像剤カートリッジから前記現像ユニットへの前記現像剤の供給を遮断するためのシャッター部材と、
前記本体装置に設けられ、前記シャッター部材によって前記現像剤の供給可能状態と前記現像剤の供給を遮断する遮断状態とを切り替えると共に前記現像ユニットを前記本体装置から着脱可能にする操作部と、
前記現像ユニットが媒体に画像形成を行うことが可能な画像形成状態でない第1状態の場合、前記操作部が動作しないようロックする一方、前記画像形成状態である第2状態の場合、前記操作部のロックを解除するロック部と
を有する画像形成装置。
【請求項2】
前記ロック部は、
前記現像ユニットが前記本体装置に対して着脱可能な状態である前記第1状態にあるとき、前記操作部が動作しないようロックする
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記ロック部は、前記現像ユニットが前記本体装置に装着されていない前記第1状態のとき、前記操作部が動作しないようロックする
請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記本体装置に対して上面側を開閉自在であって前記現像剤カートリッジが設けられた上面側開閉部材をさらに有し、
前記操作部は、
前記上面側開閉部材に設けられ、前記現像ユニットと前記上面側開閉部材とが一体に回動可能な状態と、前記上面側開閉部材が前記現像ユニットから独立して回動可能な状態とに切り替え、
前記ロック部は、
前記上面側開閉部材が前記本体装置の上面側を閉鎖させた状態から前記現像ユニットと前記上面側開閉部材とが一体に回動した前記第1状態にあるとき、又は、前記上面側開閉部材が前記本体装置の上面側を閉鎖させた状態から前記上面側開閉部材が前記現像ユニットから独立して回動した前記第1状態にあるとき、前記操作部が動作しないようロックする
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記現像剤カートリッジから前記現像ユニットへ前記現像剤を供給するための供給口を有するダクトをさらに備え、
前記シャッター部材は、
前記供給可能状態において前記供給口を開放し前記現像剤の供給を可能とする開放位置と、前記遮断状態において前記供給口を閉鎖し前記現像剤の供給を遮断する閉鎖位置とに移動する
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記ロック部は、
前記現像ユニットが前記本体装置に装着されていない前記第1状態のときに、前記操作部に設けられた係合部に係合し前記操作部が動作しないようロックする一方、前記現像ユニットが前記本体装置に装着されているときに、前記係合部に係合せず前記操作部のロックを解除するロックレバーである
請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記ロックレバーは、前記現像ユニット毎に設けられる
請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記操作部は、前記現像ユニット側と前記現像剤カートリッジ側との係合を切り替える
請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記本体装置に対して前面側を開閉自在な前面側開閉部材をさらに有し、
前記操作部は、前面側に引き出されることにより前記現像ユニット側と前記現像剤カートリッジ側との係合を解除し、
前記ロックレバーは、前記操作部が前面側に引き出され、前記現像ユニットが前記本体装置に装着されていない前記第1状態のときに、前記操作部に設けられた前記係合部に係合し、前記操作部が後面側へ移動しないようにロックし、
前記前面側開閉部材は、前記操作部が後面側へ移動しないようにロックされたとき、前記本体装置の前面側を閉鎖させる前に前記操作部に当接し、移動が規制される
請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記操作部は、前記現像ユニット側と前記上面側開閉部材側との係合を切り替える
請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記ロック部は、前記現像ユニット側と前記上面側開閉部材側とが係合された状態で前記現像ユニットと前記上面側開閉部材とが一体に回動した状態である前記第1状態にあるとき、前記操作部が動作しないようロックする
請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記上面側開閉部材は、後端側に設けられた軸を中心に回動し、
前記ロック部は、
前記現像ユニットが収納される前記保持部としてのバスケットにおける前端側に形成され、前記上面側開閉部材と共に前記本体装置から持ち上がった前記操作部に前記バスケットの自重で係止するバスケット係止部である
請求項11に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置に関し、例えば電子写真式の画像形成装置に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置においては、筐体のカバーを開き画像形成ユニット及びトナーカートリッジをユーザーが操作可能な状態とするか、又は、画像形成ユニットを搭載している引出可能なレールユニットを筐体内部から引き出し、筐体外部に画像形成ユニットを露出させ、画像形成ユニット及びトナーカートリッジの挿脱を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような画像形成装置においては、操作部をユーザーが操作することにより、画像形成ユニット及びトナーカートリッジに設けられたトナー供給口を開閉するシャッターを移動させてトナー供給口を閉鎖させてから画像形成ユニットを取り外すことにより、画像形成ユニット及びトナーカートリッジから外部へトナーが飛散しないようにするものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そのような画像形成装置においては、操作部の誤操作を防止することで信頼性を向上させることが望まれている。
【0006】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、信頼性を向上し得る画像形成装置を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決するため本発明の画像形成装置においては、本体装置と、保持部に保持され本体装置に対して着脱可能な現像ユニットと、現像ユニットに現像剤を供給可能な現像剤カートリッジと、現像剤カートリッジから現像ユニットへの現像剤の供給を遮断するためのシャッター部材と、本体装置に設けられ、シャッター部材によって現像剤の供給可能状態と現像剤の供給を遮断する遮断状態とを切り替えると共に現像ユニットを本体装置から着脱可能にする操作部と、現像ユニットが媒体に画像形成を行うことが可能な画像形成状態でない第1状態の場合、操作部が動作しないようロックする一方、画像形成状態である第2状態の場合、操作部のロックを解除するロック部とを設けるようにした。
【0008】
本発明は、画像形成状態でない場合、操作部を動作させないようにロックし、操作部の誤操作を防止できる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、画像形成状態でない場合、操作部を動作させないようにロックし、操作部の誤操作を防止でき、かくして信頼性を向上し得る画像形成装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】画像形成装置の全体構成を示す左側面図である。
【
図2】画像形成装置の制御構成を示すブロック図である。
【
図3】カバー閉鎖状態における画像形成装置の外観構成を示す斜視図である。
【
図4】フロントカバー開放状態における画像形成装置の外観構成を示す斜視図である。
【
図5】シャッターハンドル引出状態における画像形成装置の外観構成を示す斜視図である。
【
図6】トップカバー開放状態及びバスケット内部持上状態における画像形成装置の外観構成を示す斜視図である。
【
図7】バスケット引出状態における画像形成装置の外観構成を示す斜視図である。
【
図8】トップカバー開放状態及びバスケット外部持上状態における画像形成装置の外観構成を示す斜視図である。
【
図9】シャッターハンドル押込状態におけるシャッターリンク部の構成を示し、
図1におけるX-X矢視図である。
【
図10】シャッターハンドル引出状態におけるシャッターリンク部の構成を示し、
図1におけるX-X矢視図である。
【
図11】プロセスユニット近接状態における排他ロック機構の構成を示す正面図である。
【
図12】プロセスユニット離間状態における排他ロック機構の構成を示す正面図である。
【
図13】シャッターハンドル押込状態における排他ロック機構の構成を示す斜視図である。
【
図14】シャッターハンドル引出状態における排他ロック機構の構成を示す斜視図である。
【
図15】係止部非係止状態における画像形成装置の構成を示し、(A)は左側面図、(B)は(A)における部分拡大図である。
【
図16】係止部係止状態における画像形成装置の構成を示し、(A)は左側面図、(B)は(A)における部分拡大図である。
【
図17】係止部解除状態における画像形成装置の構成を示し、(A)は左側面図、(B)は(A)における部分拡大図である。
【
図18】係止部解除状態及びバスケット内部持上状態における画像形成装置の構成を示し、(A)は左側面図、(B)は(A)における部分拡大図である。
【
図19】プロセスユニット離間状態における画像形成装置の外観構成を示す斜視図である。
【
図20】プロセスユニット離間状態における画像形成装置の構成を示す左側面図である。
【
図21】カバー閉鎖状態における簡略化した画像形成装置の構成を示し、(A)は左側面図、(B)は正面図である。
【
図22】トナーカートリッジ交換時における簡略化した画像形成装置の構成を示す左側面図である。
【
図23】プロセスユニット交換時におけるシャッターハンドル引出状態の簡略化した画像形成装置の構成を示す左側面図である。
【
図24】プロセスユニット交換時におけるトップカバー開放状態の簡略化した画像形成装置の構成を示す左側面図である。
【
図25】プロセスユニット交換時におけるバスケット引出状態の簡略化した画像形成装置の構成を示す左側面図である。
【
図26】ジャム用紙除去時における簡略化した画像形成装置の構成を示す左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
【0012】
[1.画像形成装置の構成]
図1に左側面図を示すように、画像形成装置1は、カラー用電子写真式プリンタであり、例えばA3サイズやA4サイズ等の大きさでなる印刷用紙Pに対し、所望のカラー画像を印刷する。画像形成装置1は、略箱型に形成された筐体2の内部に種々の部品が配置されている。筐体2は、該筐体2により囲まれた内部空間と外部とを連通させる前側筐体開口部が前面側に、上側筐体開口部が上面側にそれぞれに形成されており、前側筐体開口部を開閉可能な前面側開閉部材としてのフロントカバー73(
図3)が前面側に、上側筐体開口部を開閉可能な上面側開閉部材としてのトップカバー48(
図3)が上面側にそれぞれ設けられている。筐体2は、印刷動作時の場合にはフロントカバー73及びトップカバー48を閉鎖することにより、画像形成装置1の内部を保護する。一方、筐体2は、作業者により保守作業が行われる保守作業時の場合には、必要に応じてフロントカバー73及びトップカバー48を開放することにより、内部の各部に対する作業を容易に行わせ得る。因みに以下では、
図1における右端部分を画像形成装置1の正面とし、この正面と対峙して見た場合の上下方向、左右方向及び前後方向をそれぞれ定義した上で説明する。画像形成装置1は、制御部53(
図2)により全体を統轄制御する。この制御部53は、図示しない通信処理部を介して、パーソナルコンピュータのような上位装置(図示せず)と無線又は有線により接続されている。制御部53は、上位装置から印刷対象のカラー画像を表す画像データが与えられると共に該カラー画像の印刷が指示されると、印刷用紙Pの表面に印刷画像を形成する印刷処理を実行する。
【0013】
用紙トレイ4は、画像形成装置1に着脱自在に装着されており、内部に印刷用紙Pが積層される。用紙トレイ4の内部には図示しない支持軸によって回動可能に支持された用紙戴置板5が設けられており、印刷用紙Pはこの用紙戴置板5上に積載される。用紙トレイ4の繰り出し側には、図示しない支持軸に回動可能にリフトアップレバー6が配設されており、該支持軸はモータ7と接離可能に係合されている。用紙トレイ4が画像形成装置1に挿入されると、リフトアップレバー6とモータ7とが係合し、制御部53(
図2)がモータ7を駆動する。リフトアップレバー6は、回動することにより、先端部が用紙戴置板5の底部を持ち上げ、用紙戴置板5に積載された印刷用紙Pを上昇させる。印刷用紙Pがある高さまで上昇するとピックアップローラ11に当接する。このとき上昇検知部10が印刷用紙Pを検知し、検知結果を制御部53(
図2)へ送出する。制御部53は、上昇検知部10から取得した検知結果に基づいてモータ7を停止させる。ピックアップローラ11は、接触した状態で対に配設されたフィードローラ12及びリタードローラ13と共に用紙繰り出し部9を形成している。
【0014】
ピックアップローラ11及びフィードローラ12は、図示しないモータによって
図1中反時計回りに回転駆動され、且つ内部に図示しないワンウェイクラッチ機構を内蔵しているため、回転駆動が停止した場合でも
図1中反時計回りには空転可能となっている。またリタードローラ13は、図示しないトルク発生手段によって、
図1中反時計回りのトルクを発生している。従ってピックアップローラ11は、用紙トレイ4内から当接した印刷用紙Pを引き出し、フィードローラ12及びリタードローラ13は、例えば、印刷用紙Pが複数同時に引き出されたような場合にも、一枚ずつこの印刷用紙Pを順次搬送経路に繰り出す。
【0015】
用紙繰り出し部9に対する印刷用紙Pの搬送方向の下流側には、搬送方向の上流側から下流側へ向かって順に用紙センサ14、搬送ローラ対15、用紙センサ16、搬送ローラ対17及び用紙センサ19が配設されている。搬送ローラ対15は、印刷用紙Pの斜行を規制する。用紙センサ16は、搬送方向下流側に位置する搬送ローラ対17の駆動タイミングを検出する。搬送ローラ対17は、画像形成部20に印刷用紙Pを送り込む。用紙センサ19は、画像形成部20での書き込みタイミングを取る。これらの搬送ローラ対15及び17は、図示しない搬送駆動モータから図示しない駆動伝達手段を経由して動力が伝達される。
【0016】
筐体2内における用紙トレイ4の上方には、該筐体2内を前後に大きく横切るようにして転写ベルトユニット34が設けられている。転写ベルトユニット34は、中心軸を左右方向に向けた細長い円筒状でなるテンションローラ37及びドライブローラ36が前後に1個ずつ配置されると共に、前後のテンションローラ37及びドライブローラ36を周回するように転写ベルト35が張架されている。転写ベルト35は、左右方向の幅が広く、且つ無端状のベルトとして形成されており、ドライブローラ36の回転に伴って走行する。転写ベルトユニット34は、制御部53(
図2)の制御に基づいてドライブローラ36を回転させることにより転写ベルト35を走行させ、用紙繰り出し部9から受け渡された印刷用紙Pを該転写ベルト35の上面に載せて後方向へ搬送する。
【0017】
一方、転写ベルトユニット34の上側、すなわち筐体2における中央よりも上寄りには、4個のプロセスユニット21K、21C、21M及び21Y(以下では、これらをまとめてプロセスユニット21とも呼ぶ)が前側から後側へ向かって順に配置された画像形成部20が設けられている。すなわち各色のプロセスユニット21は、いわゆるタンデム方式で配置されている。この現像ユニットとしてのプロセスユニット21K、21C、21M及び21Yは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の各色にそれぞれ対応している。またプロセスユニット21K、21C、21M及び21Yは、互いに同様に構成されており、対応するトナーの色のみがそれぞれ相違する。プロセスユニット21は、印刷用紙Pの搬送経路における搬送方向に直交する上下方向に対してバスケット90(
図7)に対し着脱自在に装着されている。
【0018】
トナー収容部27は、画像形成部20の上方においてトップフレーム86に設けられておりトナーを収納して現像ローラ25(後述する)にこのトナーを供給する複数のトナーカートリッジ28(
図21(B))が画像形成装置1に着脱自在に装着されている。トナー収容部27に装着されたブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの各色のトナーカートリッジ28K、28C、28M及び28Y(
図21(B))からトナー搬送部29へトナーが供給され、トナー搬送部29からダクト32を介し、各プロセスユニット21K、21C、21M及び21Yへトナーが供給される。なお、画像形成装置1に用いられている各ドラム又は各ローラは、図示しない駆動源から図示しないギアを経由して動力が伝達され回転する。
【0019】
次に、このプロセスユニット21Kの内部構成を説明する。例えばプロセスユニット21Kには、感光体ドラム22が時計回りに回転可能に配置されており、この感光体ドラム22の周囲には、その回転方向上流側から回転方向下流側へ向かって順に、帯電ローラ23、露光装置24、現像ローラ25及びクリーニングブレード26が配設される。帯電ローラ23は、感光体ドラム22の表面に電荷を供給して帯電させる。露光装置24は、帯電された感光体ドラム22の表面に選択的に光を照射して静電潜像を形成する。現像ローラ25は、静電潜像が形成された感光体ドラム22の表面にトナーを付着させて現像を行う。クリーニングブレード26は、転写されずに感光体ドラム22上に残留した転写残トナーを除去する。
【0020】
プロセスユニット21K~21Cの各感光体ドラム22には、それぞれ導電性のゴム等によって形成された転写ローラ38が、転写ベルト35を介して圧接された状態で配設されている。これら転写ローラ38には、感光体ドラム22上に付着されたトナーによるトナー像を印刷用紙Pに転写する転写時に、各感光体ドラム22の表面電位とこれら各転写ローラ38の表面電位に電位差を持たせるための電位が印加されている。
【0021】
転写ベルト35は、印刷用紙Pを静電吸着して搬送する。ドライブローラ36は、このドライブローラ36と対をなして転写ベルト35を張架するテンションローラ37と共に転写ベルト35を駆動する。なおドライブローラ36は、図示しない駆動源から図示しない駆動伝達手段を経由して動力が伝達され、回転駆動される。クリーニングブレード39は、転写ベルト35上に付着したトナーを掻き取りクリーニングする。トナーボックス40は、掻き落とされたトナーを収容する。クリーニングブレード39よりも転写ベルト35の搬送方向上流側には、該転写ベルト35に当接するようフィルム41が設けられており、クリーニングブレード39により掻き落されたトナーが、トナーボックス40の外側へ飛散することを防いでいる。
【0022】
定着部49は、内部に熱源となるハロゲンランプ44aを設け表面を弾性体で形成されたアッパローラ42と、同じく熱源となるハロゲンランプ44bを設け表面を弾性体で形成されたロワローラ43とのローラ対からなり、画像形成部20から送り出された印刷用紙P上のトナー像に熱と圧力を印加してトナー像を融解し、この像を印刷用紙Pに定着させる。その後、印刷用紙Pは、排出ローラ対45a、45b及び45cによって搬送され、やがてスタッカ部46へと排出される。これら排出ローラ対45a、45b及び45cは、図示しない駆動源から図示しない駆動伝達手段を経由して動力が伝達される。定着部49の出力部に配設された排出センサ47は、排出ローラ対45a、45b及び45cの駆動タイミングを検出する。
【0023】
[2.画像形成装置の制御構成]
図2に示すように画像形成装置1は、制御部53により全体を統轄制御する。制御部53は、制御中枢部となる主制御部54を有し、主制御部54は制御部や演算部からなるCPU(Central Processing Unit)、プログラムメモリのRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等を内蔵している。この主制御部54は、入力ポートから入力された用紙センサ14、用紙センサ16、用紙センサ19、排出センサ47、紙厚センサ18及びインターロックスイッチ51からの検出信号に基づいて各部各装置の起動や制御の切り替えを行う。この主制御部54には、給紙モータ制御部57、電磁クラッチ制御部58、ベルトモータ制御部59、IDモータ制御部60、定着モータ制御部61及び露光制御部62が接続されている。
【0024】
給紙モータ制御部57は、給紙モータ63に作動信号を送って該給紙モータ63を制御する。電磁クラッチ制御部58は、電磁クラッチ64に作動信号を送って電磁クラッチ64の動作を制御する。ベルトモータ制御部59は、ベルトモータ65に作動信号を送って動作を制御する。IDモータ制御部60は、IDモータ66に作動信号を送って動作を制御する。定着モータ制御部61は、定着モータ67に作動信号を送って動作を制御する。
【0025】
また画像形成装置1は、オペレーションパネル55を有している。オペレーションパネル55は、図示しないスイッチにより構成された入力部と、図示しないLED(Light Emitting Diode)やLCD(Liquid Crystal Display)等によって構成された表示部とから構成される。オペレーションパネル55は、図示しない入力部が操作されることにより、フォントの選択、用紙の選択等の画像形成装置1における各種の条件を設定する。また図示しない表示部には、図示しない入力部によって設定された条件が表示される。
【0026】
また画像形成装置1は、インターフェース部56を有している。インターフェース部56は、図示しないインターフェースコネクタやインターフェース用IC等から構成されており、図示しないホストコンピュータから送られた印刷データを主制御部54へ転送する。また露光制御部62は、主制御部54へ転送された印刷データに対し、画像形成部20において静電潜像を形成するための露光装置24の光書き込み制御を行う。インターロックスイッチ51は、筐体2(
図4)の前面に設けられており、フロントカバー73の開閉状態を検知する。
【0027】
[3.カバーの構成]
図3に示すように画像形成装置1には、装置前面にフロントカバー73、トレイカバー8及びMPTカバー50が、装置上面にトップカバー48が、それぞれ設けられている。フロントカバー73、MPTカバー50及びトップカバー48は、ユーザーが開閉可能な外装部材である。トレイカバー8は、ユーザーが挿抜可能な用紙トレイ4の外装部材である。
図3及び
図21は、フロントカバー73、MPTカバー50、トップカバー48及びトレイカバー8が全て閉鎖した、カバー閉鎖状態を示している。このカバー閉鎖状態において画像形成装置1は、各プロセスユニット21の感光体ドラム22が転写ベルト35と当接しており、印刷用紙Pに画像を形成することが可能な状態である、画像形成状態となっている。この画像形成状態におけるプロセスユニット21は、印刷用紙Pに画像を形成することが可能な位置である、画像形成位置に位置している。
【0028】
[3-1.フロントカバーの構成]
フロントカバー73は、下端部に設けられた回動軸を支点として筐体2に対し上端部が前後方向に移動するように回動可能に設けられている。このフロントカバー73は、上端部が前方へ引き出され前側筐体開口を外部に露出させる
図4に示すフロントカバー開放状態において、トナーカートリッジ28K、28C、28M及び28Yを画像形成装置1の外部に露出させユーザーが挿抜可能な状態にする。またこのフロントカバー開放状態においては、
図4に示すように、搬送ローラ対15及び17が画像形成装置1の外部に露出しており、適宜トップカバー48が持ち上げられることにより、画像形成装置1の内部に詰まった印刷用紙Pであるジャム用紙をユーザーが解除可能な状態となる。さらにフロントカバー開放状態においては、プロセスユニット21K、21C、21M及び21Yに設けられたシャッター33(
図6及び
図21)を開閉するためのシャッターリンク部70(
図9)のシャッターハンドル71と、トップカバー48を開閉するためのハンドル72とがユーザーが操作可能となるよう装置前面に露出する位置に配設されている。このシャッターハンドル71は、水平に移動可能となるよう配設されている。
【0029】
また筐体2(
図4)の前面には、フロントカバー73の開閉状態を検知するインターロックスイッチ51が設けられている。インターロックスイッチ51は、フロントカバー閉鎖状態(
図3)において、フロントカバー73に設けられたフロントカバー押圧突起52に押圧されることにより、ON状態を検知し、検知結果を制御部53(
図2)へ送出する。一方インターロックスイッチ51は、フロントカバー開放状態(
図4)において、フロントカバー押圧突起52に押圧されないことにより、OFF状態を検知し、検知結果を制御部53(
図2)へ送出する。制御部53は、インターロックスイッチ51から取得した検知結果に基づき、ON状態の場合はフロントカバー閉鎖状態であると検出する一方、OFF状態の場合はフロントカバー開放状態であると検出する。
【0030】
さらにインターロックスイッチ51は、トップカバー閉鎖状態(
図3)において、トップカバー48に設けられたトップカバー押圧突起99に押圧されることにより、ON状態を検知し、検知結果を制御部53(
図2)へ送出する。一方インターロックスイッチ51は、トップカバー開放状態(
図6)において、トップカバー押圧突起99に押圧されないことにより、OFF状態を検知し、検知結果を制御部53(
図2)へ送出する。制御部53は、インターロックスイッチ51から取得した検知結果に基づき、ON状態の場合はトップカバー閉鎖状態であると検出する一方、OFF状態の場合はトップカバー開放状態であると検出する。
【0031】
[3-2.MPTカバーの構成]
MPTカバー50は、下端部に設けられた回動軸を支点として筐体2に対し上端部が前後方向に移動するように回動可能に設けられている。このMPTカバー50は、上端部が前方へ引き出された開放状態において、上側に印刷用紙Pを載置させる。
【0032】
[3-3.トップカバーの構成]
トップカバー48は、後端部に設けられた回動軸を支点として筐体2に対し前端部が上下方向に移動するように回動可能に設けられている。このトップカバー48は、フロントカバー開放状態(
図4)においてシャッターハンドル71が手前へ引き出されることなくユーザーによりハンドル72が手前へ引き出されてから前端部が上方へ持ち上げられると、
図8、
図16及び
図26に示すトップカバー開放状態となる。シャッターハンドル71が手前へ引き出されることなくトップカバー開放状態となった場合、トップカバー48に固定されたトップフレーム86(
図8)に格納された
図26に示すトナー収容部27、トナー搬送部29、ダクト32、ダクトシャッター30及びシャッターハンドル71に加えて、プロセスユニット21が収容されたバスケット90が、トップカバー48と共に持ち上げられ、
図16に示すようにバスケット90が筐体2の上面よりも上側まで上昇するバスケット外部持上状態となる。このバスケット外部持上状態において画像形成装置1は、各プロセスユニット21の感光体ドラム22が転写ベルト35から上方へ離間しており、印刷用紙Pに画像を形成しない状態である、非画像形成状態となっている。この非画像形成状態におけるプロセスユニット21は、印刷用紙Pに画像を形成し得ない位置である、非画像形成位置に位置している。このためバスケット外部持上状態において画像形成装置1は、プロセスユニット21と転写ベルト35との上下方向の隙間を大きくすることにより、プロセスユニット21と転写ベルト35との間に詰まった印刷用紙Pであるジャム用紙をユーザーに除去させやすくなっている。
【0033】
一方トップカバー48は、フロントカバー開放状態(
図4)においてユーザーによりシャッターハンドル71が手前へ引き出された(
図5、
図16及び
図23)後に、ハンドル72が手前へ引き出されてから前端部が上方へ持ち上げられると、
図6、
図18及び
図24に示すトップカバー開放状態となる。シャッターハンドル71が手前へ引き出されてからトップカバー開放状態となった場合、トップフレーム86とバスケットフレーム91との係合が外れるため、トップフレーム86に格納されたトナー収容部27、トナー搬送部29、ダクト32、ダクトシャッター30及びシャッターハンドル71が、トップカバー48と共に持ち上げられる。このとき、プロセスユニット21が収容されたバスケット90は、
図15に示すように各プロセスユニット21が前下がりに並んだ状態であり画像形成状態であるバスケット収納状態から、
図18に示すようにトップカバー48と共に僅かに持ち上げられ、各プロセスユニット21が水平方向に並んだ状態へ遷移するものの、未だ筐体2内部に収納されているバスケット内部持上状態となっている。このバスケット内部持上状態において画像形成装置1は、非画像形成状態となっている。バスケット内部持上状態においてユーザーによりバスケット90が手前側へ引き出されると、画像形成装置1は
図8及び
図25に示すバスケット引出状態へ遷移する。このバスケット引出状態においては、プロセスユニット21が画像形成装置1の外部に露出し、各プロセスユニット21がユーザーにより着脱可能な状態となる。
【0034】
またトップカバー48は図示しない付勢部材によりトップカバー閉鎖状態からトップカバー開放状態へ向かうトップカバー開放方向へ回動するように付勢されている。このため画像形成装置1は、トップカバー閉鎖状態からトップカバー48がトップカバー開放方向へユーザーによりある程度持ち上げられると、付勢部材の付勢力により、所定のストッパに当接するまでトップカバー48をトップカバー開放方向へ回動させ、トップカバー開放状態にする。
【0035】
[4.シャッターリンク部の構成]
図9及び
図10に示すように、シャッターリンク部70は、プロセスユニット21の上方に設けられており、シャッターハンドル71、スライダー77、ワッシャ78、リンク係合軸83、レバー回転軸85、リンクレバー76、嵌合部81、シャフト75及びダクトシャッター30が設けられている。シャッターハンドル71は、トップフレーム86(
図4)に設けられワッシャ78がスライダー77内を摺動し、スライダー77にガイドされ移動可能となるよう配設される。
【0036】
図10は、シャッターハンドル71が手前側に引き出されたシャッターハンドル引出状態を示している。このシャッターハンドル引出状態においては、係止部解除状態(後述する)になることにより、トップフレーム86とバスケットフレーム91との係合が外れ、バスケットフレーム91とトップフレーム86とを物理的に分離させてトップフレーム86を上方へ持ち上げる(
図6)ことが可能となると共に、シャッター閉鎖状態(後述する)になることにより、シャッター部材としてのダクトシャッター30がトナー供給口31を遮蔽し、トナー搬送部29のトナーがプロセスユニット21へ供給されない遮断状態となる。また
図17及び
図20に示すシャッターハンドル引出状態においては、開放された状態のフロントカバー73を閉鎖させようとすると、シャッターハンドル71に物理的に干渉して、フロントカバー閉鎖状態までフロントカバー73が回動できない。一方、シャッターハンドル71を奥側へ押し込みシャッターハンドル押込状態とすると、フロントカバー73はシャッターハンドル71に物理的に干渉しなくなり、フロントカバー閉鎖状態まで回動できるようになる。
【0037】
一方
図9は、シャッターハンドル71が装置奥側へ押し込まれた状態であるシャッターハンドル押込状態を示している。このシャッターハンドル押込状態においては、トップカバー48が持ち上げられると係止部係止状態(後述する)になることにより、トップフレーム86とバスケットフレーム91とが係合し、バスケットフレーム91とトップフレーム86とを物理的に合体した状態でトップフレーム86と共にバスケットフレーム91を上方へ持ち上げる(
図8)ことが可能となると共に、シャッター開放状態(後述する)になることにより、ダクトシャッター30がトナー供給口31を開放し、トナー搬送部29のトナーがプロセスユニット21へ供給される状態となる。
【0038】
またシャッターハンドル71は、プロセスユニット21K、21C、21M及び21Yに連動するよう4つのリンクレバー76を介し連結するよう配設されている。リンクレバー76は、リンク係合軸83を介しシャッターハンドル71と係合し、また、シャッター動作軸84を介し嵌合部81と係合する。このリンクレバー76は、レバー回転軸85を回動中心に回転可能なよう配設される。嵌合部81は、ダクトシャッター30に設けられている。ダクトシャッター30は、シャッター動作軸84によりシャッターハンドル71の動作方向である前後方向と垂直な方向である左右方向に平行移動可能なように設けられている。ダクトシャッター30は、トップフレーム86に設けられたダクト32に設けられたトナー供給口31を開閉可能となるように配設されている。
【0039】
またプロセスユニット21K、21C、21M及び21Yは、画像形成装置1内に設けられたバスケット90(
図6)に保持されている。バスケット90は、該バスケット90の左右両側において前後上下方向に延設する板金であるバスケットフレーム91に設けられたレール部92(
図18)により、前後方向へ平行移動可能に設けられている。レール部92は、画像形成装置1の外部へプロセスユニット21K、21C、21M及び21Yが露出する位置まで移動可能にバスケット90を保持する。
【0040】
[5.排他ロック機構の構成]
図11及び
図12に、シャッターリンク部70をフロントカバー73側から見た正面図を示す。トップフレーム86には、シャッターハンドル71が前後方向に移動しないようロックする排他ロック機構79が設けられている。排他ロック機構79は、主に、ホルダー87、排他ロックレバー80、付勢部材88及び係合部89により構成されている。
図11は、バスケット90にプロセスユニット21が正しく装着されることにより、排他ロック機構79の排他ロックレバー80がプロセスユニット21に当接した、プロセスユニット近接状態を示している。一方、
図12は、
図6に示したようにトップカバー開放状態及びバスケット内部持上状態となることによりプロセスユニット21がトップフレーム86から離間している状態か、又は
図19及び
図20に示すようにプロセスユニット21がバスケット90に装着されていない状態かであり、排他ロックレバー80がプロセスユニット21の上方に離間したプロセスユニット離間状態を示している。
【0041】
トップフレーム86に配設されたホルダー87は、回転軸82を回動中心に回動可能な排他ロックレバー80を有している。この排他ロックレバー80は、付勢部材88により
図11中時計回りに付勢されている。プロセスユニット近接状態(
図11及び
図13)において排他ロックレバー80は、右端部がプロセスユニット21に当接することにより、それ以上の時計回りへの回動が規制され、左端部がシャッターハンドル71の係合部89(
図13)に当接しない位置で保持される。このとき排他ロック機構79がハンドル押込許可状態となり、シャッターハンドル71は、ユーザーがシャッターハンドル引出状態から後方へ向かって押し込むことが可能な状態となっている。なお
図13は、実際には存在するプロセスユニット21を透過した図である。
【0042】
一方、プロセスユニット離間状態(
図12及び
図14)において排他ロックレバー80は、当接するプロセスユニット21が存在しないため、シャッターハンドル71へ当接するまで
図12中時計回りに回動する。この際、シャッターハンドル71は、引き出された状態であるため、
図14に示すような状態となる。このとき、排他ロックレバー80は、シャッターハンドル71に設けられた係合部89に係合する。このとき排他ロック機構79は、ハンドル押込非許可状態となる。このハンドル押込非許可状態においては、ユーザーがシャッターハンドル71を操作しようとした場合、排他ロックレバー80と係合部89との係合によりシャッターハンドル71の移動が規制されシャッターハンドル71は後方へ移動しない。
【0043】
このため排他ロック機構79は、プロセスユニット21(バスケット90)が画像形成装置1に対し着脱可能な状態(
図7)又は、プロセスユニット21が装着されていない状態(
図19及び
図20)、すなわち非画像形成状態となった際に、ユーザーの誤操作によりシャッターハンドル71が装置奥側へ押し戻され、ダクトシャッター30がトナー供給口31を開放させてしまい、トナー搬送部29のトナーが飛散してしまうことを防止できる。
【0044】
この排他ロック機構79は、各プロセスユニット21K、21C、21M及び21Yに対応するように各プロセスユニット21の右端部近傍の上方の位置に配設されており、全てのプロセスユニット21において同様の規制を行う。
【0045】
[6.係止部の構成]
図15に示すようにトップフレーム86及びバスケットフレーム91には、トップフレーム86とバスケットフレーム91とを離間させるか又は嵌合させる係止部93が設けられている。係止部93は、バスケット係止部94、スライド孔74及びシャフト75により構成されている。バスケット係止部94は、左右それぞれのバスケットフレーム91における前端部の下端に形成されている。このバスケット係止部94は、上方向へ向かって凹む形状となっている。
【0046】
スライド孔74は、トップフレーム86においてバスケット係止部94のそれぞれの左右方向の内側に形成されている。このスライド孔74は、トップカバー閉鎖状態においてほぼ水平方向に沿うように直線状にトップフレーム86の左右の板金を左右方向に穿設しており、シャッターハンドル押込状態(
図15及び
図16)において、後端がバスケット係止部94と同様の前後方向の位置に位置し、前端がトップフレーム86の前端部よりも前方まで位置している。シャフト75は、トップフレーム86側におけるシャッターハンドル71に設けられ、左右のスライド孔74内部を左右に貫通しており、該スライド孔74内部の前端と後端との間を摺動するように移動可能となっている。
【0047】
かかる構成において、
図15に示すトップカバー閉鎖状態及びシャッターハンドル押込状態においては、シャッターハンドル71が装置奥側へ押し込まれているため、シャフト75はスライド孔74の後端部に位置している。なお
図15(B)、
図16(B)、
図17(B)及び
図18(B)は、それぞれ
図15(A)、
図16(A)、
図17(A)及び
図18(A)において丸で囲った範囲の部分拡大図を示している。このときスライド孔74は、水平方向に対し僅かに前下がりの状態となっている。またバスケットフレーム91の前端部の下端は、筐体2に固定された筐体側当接部95に当接しており、それ以上のトップカバー閉鎖方向への回動が規制されている。これに対しトップフレーム86は、筐体側当接部95に当接しておらず、それ以上のトップカバー閉鎖方向への回動が規制されていない。よってバスケットフレーム91は、トップフレーム86に対し僅かにトップカバー開放方向側へ回動した状態となる。このためバスケットフレーム91は、バスケット係止部94をシャフト75よりも上側に位置させてバスケット係止部94でシャフト75を係止しない状態にすると共に、スライド孔74の内部にバスケットフレーム91が入り込まない状態にする。このため係止部93は、スライド孔74を後端部から前端部までシャフト75を移動可能な状態である係止部非係止状態とする。またこの状態においては、トップフレーム86が僅かに持ち上げられるとシャフト75がバスケット係止部94と係止することにより、トップフレーム86とバスケットフレーム91とが嵌合して一体化した係止部係止状態となる。
【0048】
ここで、ユーザーがジャム用紙を除去する際や転写ベルトユニット34を交換する際に、
図16に示すようにシャッターハンドル押込状態のまま、すなわちシャフト75がスライド孔74の後端部に位置したまま、
図15の状態からトップフレーム86と共にバスケットフレーム91が持ち上げられトップカバー開放方向へ回動したとする。このときバスケットフレーム91は、自重によりトップカバー閉鎖方向へ回動しようとすると共に、トップフレーム86は付勢部材によりトップカバー開放方向へ付勢されているため、シャフト75がバスケット係止部94の内部に入り込んで係止し、係止部係止状態となる。この係止部係止状態においては、シャッターハンドル71をユーザーが手前へ引っ張ろうとしても、シャフト75がバスケット係止部94の内部に食い込んでいるため、シャッターハンドル71は手前側へ移動しない。このため係止部93は、シャッターハンドル押込状態のままトップフレーム86及びバスケットフレーム91が持ち上げられた際に、シャッターハンドル71が装置手前側へ引き出されてシャッターハンドル引出状態になることを防止できる。これにより係止部93は、トップフレーム86とバスケットフレーム91とが一体の状態で持ち上げられ、すなわちトップカバー48とプロセスユニット21とが一体の状態でトップカバー開放方向へ回動され、非画像形成状態となった際に、ユーザーの誤操作によりシャッターハンドル71が装置手前側へ引き出され、トップフレーム86とバスケットフレーム91との係合が外れてしまい、プロセスユニット21が落下してしまうことを防止できる。
【0049】
一方、
図17に示すシャッターハンドル引出状態においては、
図15に示した状態からシャッターハンドル71が装置手前側へ引き出されているため、シャフト75はスライド孔74の前端部に位置している。この状態においてはシャフト75がバスケットフレーム91の前端よりも前方に位置しているためシャフト75とバスケット係止部94との係止が外れ、バスケットフレーム91とトップフレーム86とを物理的に分離させ互いに独立させて移動可能な係止部解除状態となる。
【0050】
この状態からハンドル72(
図4)が手前へ引き出されてからトップカバー48が上方へ持ち上げられると、画像形成装置1は、シャフト75がスライド孔74の前端部に位置した状態のまま、
図18に示すようにトップカバー開放状態及びバスケット内部持上状態となる。
【0051】
[7.トナーカートリッジ交換手順]
次に、ユーザーがトナーカートリッジ28を交換する手順について説明する。まずカバー閉鎖状態(
図3及び
図21)においてユーザーがフロントカバー73を開くと、画像形成装置1は
図4及び
図15に示すフロントカバー開放状態へ遷移する。続いてユーザーが
図22に示すようにトナーカートリッジ28を水平方向に沿って手前へ引き出し、トナー収容部27に装着されたトナーカートリッジ28を画像形成装置1の外部に露出させ、各トナーカートリッジ28を着脱可能な状態とする。ユーザーは、この状態において任意のトナーカートリッジ28の交換を行い、トナーカートリッジ28を装置奥側へ押し戻す。その後ユーザーは、フロントカバー73を閉じることによりカバー閉鎖状態(
図3及び
図21)として、トナーカートリッジ28の交換を完了する。
【0052】
[8.プロセスユニット交換手順]
次に、ユーザーがプロセスユニット21を交換する手順について説明する。まずカバー閉鎖状態(
図3及び
図21)においてユーザーがフロントカバー73を開くと、画像形成装置1は
図4及び
図15に示すフロントカバー開放状態へ遷移する。このフロントカバー開放状態においては、シャッターハンドル71及びハンドル72が画像形成装置1の外部に露出する。続いてユーザーがシャッターハンドル71を
図9に示したシャッターハンドル押込状態から手前に引き出すと、画像形成装置1は
図5、
図10、
図17及び
図23に示すシャッターハンドル引出状態へ遷移する。このとき、シャッターハンドル71がスライダー77にガイドされて前方へ水平移動すると、該シャッターハンドル71に連結されている4つのリンクレバー76のリンク係合軸83が前方へ移動する。このためリンクレバー76は、レバー回転軸85を回動中心として平面視で時計回りに回動し、シャッター動作軸84もまた平面視で時計回りに回動するよう移動する。嵌合部81は、平面視で時計回りに回動するシャッター動作軸84により移動し、ダクトシャッター30と共に、シャッターハンドル71の移動方向と垂直な方向のうちの左方向であるシャッター閉鎖方向へ平行移動する。
【0053】
ここで、シャッターハンドル押込状態(
図9)においては、ダクトシャッター30が、開放位置に位置し、ダクト32に設けられたトナー供給口31を開くことにより、トナー搬送部29から供給されるトナーをプロセスユニット21へ供給可能な状態となっている。このとき、プロセスユニット21に設けられたトナー受け入れ口を遮蔽するシャッター33は、ダクトシャッター30と連動しダクト32とプロセスユニット21とを連通しトナーが供給可能となる。この状態をシャッター開放状態とも呼ぶ。
【0054】
一方、プロセスユニット21が取り出されるためにシャッターハンドル71が引き出された
図10に示すシャッターハンドル引出状態においては、ダクトシャッター30がトナー供給口31を遮蔽する閉鎖位置までシャッター閉鎖方向へ移動することにより、トナー搬送部29のトナーがプロセスユニット21へ供給されない状態となる。この状態をシャッター閉鎖状態とも呼ぶ。このときシャッター33は、ダクトシャッター30と連動し、プロセスユニット21側のトナー受け入れ口を遮蔽する。これにより画像形成装置1は、ダクト32のトナー供給口31からトナーが漏れて飛散してしまうことを防止する。
【0055】
またここで、トップカバー閉鎖状態におけるシャッターハンドル押込状態においては、
図15に示すようにシャフト75はスライド孔74の後端部へ位置してバスケット係止部94の下側に位置しており、係止部非係止状態となっている。この係止部非係止状態においてシャッターハンドル71が引き出されると、シャッターハンドル71に設けられたシャフト75は、シャッターハンドル71と同時にスライド孔74に案内され、前方であるシャフト非係合方向へ向けて水平方向に対し僅かに前下がりに移動する。
【0056】
やがてシャッターハンドル引出状態になると、シャフト75は、
図17に示すようにスライド孔74に対して手前側へ引き出されるように位置し、係止部解除状態となる。この係止部解除状態においては、シャフト75とバスケットフレーム91との係合が外れているため、トップフレーム86とバスケットフレーム91との係合が外れた状態となっている。この係止部解除状態においてユーザーがハンドル72を操作すると、
図18及び
図24に示すように、バスケットフレーム91からトップフレーム86が外れた状態でトップフレーム86のみが回動し、
図18に示すようなバスケット内部持上状態のままトップカバー開放状態となる。
【0057】
このように、プロセスユニット21を交換する際、ユーザーは、シャッターハンドル71を手前側に引き出した後にハンドル72を操作することにより、画像形成装置1をトップカバー開放状態及びバスケット内部持上状態とする。このバスケット内部持上状態及びトップカバー開放状態においてユーザーがバスケット90を装置手前側へ引き出すと、画像形成装置1は、バスケット内部持上状態から
図7及び
図25に示す非画像形成状態であるバスケット引出状態へ遷移する。このバスケット引出状態においては、プロセスユニット21が画像形成装置1の外部に露出し、各プロセスユニット21がユーザーにより着脱可能な状態となる。ユーザーは、このバスケット引出状態において任意のプロセスユニット21の交換を行い、バスケット90を装置奥側へ押し戻してバスケット内部持上状態(
図18及び
図24)へ戻す。その後ユーザーは、トップカバー48を閉じてトップカバー閉鎖状態(
図23)とした後、シャッターハンドル71を装置奥側へ押し戻してシャッターハンドル押込状態(
図4及び
図15)とし、フロントカバー73を閉じることによりカバー閉鎖状態(
図3及び
図21)として、プロセスユニット21の交換を完了する。
【0058】
このようなプロセスユニット交換手順における一連の動作において、ダクト32のトナー供給口31は、ダクトシャッター30により遮蔽されているため、トナーが外部に漏れることはない。しかしながら、
図6におけるトップフレーム86とバスケットフレーム91とが離間している状態と、
図7におけるバスケット90が引き出されている状態と、
図20に示すようにプロセスユニット21の何れかをバスケット90に装着しないままユーザーがバスケット90を装置に押し戻しトップカバー48を閉じてしまった状態とにおいて、仮に、シャッターハンドル71をユーザーが装置奥側へ押し戻せてしまうと、ダクトシャッター30が右方向であるシャッター開放方向へ平行移動し、トナー供給口31を開口させ、トナーがダクト32から漏れてしまう可能性がある。これに対し画像形成装置1は、排他ロック機構79により、シャッターハンドル引出状態におけるシャッターハンドル71が予期せず後方へ押し込まれてシャッターハンドル押込状態になってしまいトナー供給口31を開口させてしまうことを防止する。
【0059】
すなわち上述したように、プロセスユニット離間状態(
図12及び
図14)において排他ロックレバー80は、ハンドル押込非許可状態となっている。このためハンドル押込非許可状態において、ユーザーがシャッターハンドル71を押し込もうとしても、排他ロックレバー80と係合部89とが係合しているため、シャッターハンドル71は後方へ移動しない。このため画像形成装置1は、シャッターハンドル引出状態においてシャッターハンドル71が予期せず後方へ押し込まれてシャッターハンドル押込状態になってしまいトナー供給口31を開口させてしまうことを防止できる。
【0060】
[9.ジャム用紙除去手順及び転写ベルトユニット交換手順]
次に、プロセスユニット21と転写ベルト35との間に詰まったジャム用紙をユーザーが除去する手順と、転写ベルトユニット34を交換する手順とについて説明する。まずカバー閉鎖状態(
図3及び
図21)においてユーザーがフロントカバー73を開くと、画像形成装置1は
図4に示すフロントカバー開放状態へ遷移する。このフロントカバー開放状態においては、シャッターハンドル71及びハンドル72が画像形成装置1の外部に露出する。
【0061】
またここで、シャッターハンドル押込状態(
図9)においては、
図15に示すようにシャフト75はスライド孔74の奥側へ位置してバスケットフレーム91と係合しており、係止部非係止状態となっている。この係止部非係止状態においてユーザーがハンドル72を操作すると、
図16及び
図26に示すように、トップフレーム86側とバスケットフレーム91とは、互いに係合されたまま同時に回動し、非画像形成状態であるトップカバー開放状態及びバスケット外部持上状態となる。このトップカバー開放状態及びバスケット外部持上状態においてはバスケット90の下端部が転写ベルト35から上方へ離間するため、ユーザーは、ジャム用紙を除去するか、又は転写ベルトユニット34を交換する。
【0062】
このように画像形成装置1は、シャッターハンドル押込状態においてハンドル72をユーザーが操作するだけで、トップフレーム86側とバスケット90とを互いに係合されたまま同時に回動し、トップカバー開放状態及びバスケット外部持上状態としユーザーに煩雑な作業を強いることなく、容易にジャム用紙除去や転写ベルトユニット34の交換を行わせることができる。
【0063】
また画像形成装置1は、トップカバー開放状態において、シャフト75をバスケット係止部94の内部に入り込ませて係止し、係止部係止状態とするようにした。このため画像形成装置1は、シャッターハンドル71が装置手前側へ引き出されてシャッターハンドル引出状態になることを防止できる。これにより画像形成装置1は、ユーザーの誤操作によりシャッターハンドル71が装置手前側へ引き出され、トップフレーム86とバスケットフレーム91との係合が外れてしまい、プロセスユニット21が落下してしまうことを防止できる。
【0064】
[10.動作及び効果等]
以上の構成において画像形成装置1は、ユーザーがプロセスユニット21を交換する際にプロセスユニット離間状態(
図12及び
図14)において排他ロックレバー80をハンドル押込非許可状態とするようにした。このため画像形成装置1は、ユーザーがシャッターハンドル71を押し込もうとしても、排他ロックレバー80と係合部89とが係合しているため、シャッターハンドル71を後方へ移動させないようにできる。このため画像形成装置1は、シャッターハンドル引出状態においてシャッターハンドル71が誤操作で後方へ押し込まれてシャッターハンドル押込状態になってしまいトナー供給口31を開口させてしまうことを防止できる。かくして画像形成装置1は、トナー搬送部29のトナーが飛散してしまうことを防止できる。
【0065】
このように画像形成装置1は、非画像形成状態である、プロセスユニット21(バスケット90)が着脱可能(
図6及び
図7)な場合と、バスケット90にプロセスユニット21が装着されていないプロセスユニット離間状態(
図19及び
図20)の場合に、トナーカートリッジ28の供給口が開かれてトナーが散布されることを防止できる。
【0066】
また画像形成装置1は、ユーザーがジャム用紙を除去する際と転写ベルトユニット34を交換する際とにおいて、シャッターハンドル押込状態のまま、トップフレーム86と共にバスケットフレーム91が持ち上げられトップカバー開放方向へ回動した場合、シャフト75をバスケット係止部94の内部に係止させ、係止部係止状態とするようにした。このため画像形成装置1はシャッターハンドル71をユーザーが誤操作で手前へ引っ張ろうとしても、シャフト75がバスケット係止部94の内部に食い込んでいるため、シャッターハンドル71が手前側へ移動しないようにできる。かくして画像形成装置1は、トップフレーム86とバスケットフレーム91との係合が外れてしまい、プロセスユニット21が落下してしまうことを防止できる。
【0067】
このように画像形成装置1は、非画像形成状態である、バスケットフレーム91がトップフレーム86と共に上昇しプロセスユニット21が転写ベルト35から上方へ離間した場合に、トップフレーム86とバスケットフレーム91との係合が外れてしまい、プロセスユニット21が落下してしまうことを防止できる。
【0068】
また画像形成装置1は、シャッターハンドル引出状態(
図20)において、開放された状態のフロントカバー73を閉鎖させようとすると、シャッターハンドル71に物理的に干渉して、フロントカバー閉鎖状態までフロントカバー73が回動しないようにし、シャッターハンドル71を奥側へ押し込みシャッターハンドル押込状態とすると、フロントカバー73はシャッターハンドル71に物理的に干渉しなくなり、フロントカバー閉鎖状態まで回動できるようにした。
【0069】
ここで、プロセスユニット21が1つでもバスケット90に装着されていない場合、装着されていないプロセスユニット21に対応する排他ロック機構79がハンドル押込非許可状態となるため、シャッターハンドル引出状態からシャッターハンドル押込状態へは遷移できなくなる。このため画像形成装置1は、プロセスユニット21が1つでもバスケット90に装着し忘れている場合、フロントカバー73を閉鎖させないようにできる。このため画像形成装置1は、プロセスユニット21を交換してフロントカバー73を閉めようとしたユーザーに対し、フロントカバー73がシャッターハンドル71に当接して閉まらないことにより、プロセスユニット21を装着し忘れていることを気付かせることができる。
【0070】
また画像形成装置1は、1つのシャッターハンドル71を前後方向に沿って操作されることで、ダクトシャッター30の開閉と、バスケットフレーム91とトップフレーム86との着脱とを行うようにした。このため画像形成装置1は、ダクトシャッター30の開閉と、バスケットフレーム91とトップフレーム86との着脱とを、別個の操作部により行うことなく、1つのシャッターハンドル71に集約でき、構成を簡略化して画像形成装置1を小型化できると共に、ユーザーの操作を簡便できる。
【0071】
以上の構成によれば画像形成装置1は、筐体2と、筐体2に対して着脱可能なプロセスユニット21と、プロセスユニット21を筐体2から着脱可能にするためのシャッターハンドル71と、プロセスユニット21が媒体としての印刷用紙Pに画像形成を行うことが可能な画像形成状態でない第1状態の場合、シャッターハンドル71をロックする一方、画像形成状態である第2状態の場合、シャッターハンドル71のロックを解除する排他ロック機構79及び係止部93とを設けるようにした。
【0072】
すなわち画像形成装置1は、プロセスユニット21交換時において、シャッターハンドル引出状態になりシャッター閉鎖状態になってトップカバー開放状態になることによりプロセスユニット離間状態、すなわち非画像形成状態となり、プロセスユニット21が画像形成装置1に対し着脱可能な状態(図
6及び図
7)の場合と、プロセスユニット21が装着されていない状態(図
19及び
図20)である非画像形成状態の場合とにおいて、排他ロック機構79により排他ロックレバー80を係合部89に係止させ、シャッターハンドル71が押し込まれないようにロックするようにした。
【0073】
また画像形成装置1は、ジャム用紙除去時及び転写ベルトユニット交換時において、シャッターハンドル押込状態のままトップカバー開放状態になることによりプロセスユニット21が転写ベルト35から離間した非画像形成状態となった場合、係止部93によりシャフト75をバスケット係止部94の内部に入り込ませて係止させ、シャッターハンドル71が引き出されないようにロックするようにした。
【0074】
これにより画像形成装置1は、画像形成状態でない場合、シャッターハンドル71を動作させないようにロックし、シャッターハンドル71の誤操作を防止できる。
【0075】
[11.他の実施の形態]
なお上述した実施の形態においては、バスケット90(プロセスユニット21)を画像形成装置1の外部へ引き出す際は予めトップカバー48をトップカバー開放方向へ回動させる(
図24)場合について述べた。本発明はこれに限らず、トップカバー48をトップカバー開放方向へ回動させず、トップカバー閉鎖状態のまま、バスケット90(プロセスユニット21)を画像形成装置1の外部へ引き出す構成としても良い。
【0076】
また上述した実施の形態においては、前後方向に沿って直列に配置された各色のプロセスユニット21を有するタンデム方式の画像形成装置1に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば4サイクル方式等、他の種々の方式のカラープリンタに搭載されるLEDヘッドに適用しても良い。
【0077】
さらに上述した実施の形態においては、画像形成装置1に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、ファクシミリ、MFP(MultiFunction Printer:複合機)、複写機等の装置にも本発明を適用しても良い。
【0078】
さらに本発明は、上述した各実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した各実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。
【0079】
さらに上述した実施の形態においては、本体装置としての筐体2と、着脱ユニットとしてのプロセスユニット21と、操作部としてのシャッターハンドル71と、ロック部としての排他ロック機構79及び係止部93とによって、画像形成装置としての画像形成装置1を構成する場合について述べた。本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる本体装置と、着脱ユニットと、操作部と、ロック部とによって、画像形成装置を構成しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明は、例えば電子写真式のプリンタで利用できる。
【符号の説明】
【0081】
1……画像形成装置、2……筐体、4……用紙トレイ、5……用紙戴置板、6……リフトアップレバー、7……モータ、8……トレイカバー、9……用紙繰り出し部、10……上昇検知部、11……ピックアップローラ、12……フィードローラ、13……リタードローラ、14……用紙センサ、15……搬送ローラ対、16……用紙センサ、17……搬送ローラ対、18……紙厚センサ、19……用紙センサ、20……画像形成部、21……プロセスユニット、22……感光体ドラム、23……帯電ローラ、24……露光装置、25……現像ローラ、26……クリーニングブレード、27……トナー収容部、28……トナーカートリッジ、29……トナー搬送部、30……ダクトシャッター、31……トナー供給口、32……ダクト、33……シャッター、34……転写ベルトユニット、35……転写ベルト、36……ドライブローラ、37……テンションローラ、38……転写ローラ、39……クリーニングブレード、40……トナーボックス、41……フィルム、42……アッパローラ、43……ロワローラ、44a……ハロゲンランプ、44b……ハロゲンランプ、45a、45b、45c……排出ローラ対、46……スタッカ部、47……排出センサ、48……トップカバー、49……定着部、50……MPTカバー、51……インターロックスイッチ、52……フロントカバー押圧突起、53……制御部、54……主制御部、55……オペレーションパネル、56……インターフェース部、57……給紙モータ制御部、58……電磁クラッチ制御部、59……ベルトモータ制御部、60……IDモータ制御部、61……定着モータ制御部、62……露光制御部、63……給紙モータ、64……電磁クラッチ、65……ベルトモータ、66……IDモータ、67……定着モータ、70……シャッターリンク部、71……シャッターハンドル、72……ハンドル、73……フロントカバー、74……スライド孔、75……シャフト、76……リンクレバー、77……スライダー、78……ワッシャ、79……排他ロック機構、80……排他ロックレバー、81……嵌合部、82……回転軸、83……リンク係合軸、84……シャッター動作軸、85……レバー回転軸、86……トップフレーム、87……ホルダー、88……付勢部材、89……係合部、90……バスケット、91……バスケットフレーム、92……レール部、93……係止部、94……バスケット係止部、95……筐体側当接部、99……トップカバー押圧突起、P……印刷用紙。