(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】現像剤の収容高さ検知装置および補給装置と画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 15/08 20060101AFI20231011BHJP
【FI】
G03G15/08 322C
G03G15/08 364
(21)【出願番号】P 2019174349
(22)【出願日】2019-09-25
【審査請求日】2022-08-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137752
【氏名又は名称】亀井 岳行
(74)【代理人】
【識別番号】100085040
【氏名又は名称】小泉 雅裕
(74)【代理人】
【識別番号】100108925
【氏名又は名称】青谷 一雄
(74)【代理人】
【識別番号】100087343
【氏名又は名称】中村 智廣
(72)【発明者】
【氏名】吉平 悠紀
【審査官】牧島 元
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0098716(US,A1)
【文献】特開2012-208461(JP,A)
【文献】特開2012-208464(JP,A)
【文献】特開平11-133719(JP,A)
【文献】特開2012-083603(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤が搬送される搬送路を有する本体と、
前記搬送路内で回転するよう配置され、回転軸の周囲に螺旋状に設けられた搬送部を有する現像剤の搬送手段と、
前記搬送路内で搬送される現像剤の剤面に接触して少なくとも当該剤面の収容高さに追従して揺動する揺動手段と、
前記揺動手段の揺動する状態を検知する検知手段と、
を備え、
前記搬送手段は、前記搬送部がない無搬送部分を有し、
前記無搬送部分は、前記回転軸が軸心のずれた偏心軸として構成されており、
前記揺動手段は、前記無搬送部分に存在して揺動するよう配置されて
おり、
前記偏心軸は、前記揺動手段が当該偏心軸に接触した状態において、当該揺動手段の揺動先端部が前記現像剤の剤面の最低検知高さに達する状態になることが可能になるよう偏心した形状で構成されている現像剤の収容高さ検知装置。
【請求項2】
前記揺動手段は、揺動するときの支点が前記搬送手段の最上部よりも上方の位置に配置されている請求項1に記載の現像剤の収容高さ検知装置。
【請求項3】
前記検知手段は、前記本体のうち前記搬送路の外側になる部分に配置されている請求項
1又は2に記載の現像剤の収容高さ検知装置。
【請求項4】
現像剤容器から供給される現像剤を受け入れる受け口と、現像剤が搬送される搬送路と、前記搬送路内の現像剤を補給先に送り出す送出口を有する本体と、
前記搬送路内で回転するよう配置され、回転軸の周囲に螺旋状に設けられる搬送部を有する現像剤の搬送手段と、
前記搬送路内の現像剤を前記送出口に送り出す送出手段と、
前記搬送路内で搬送される現像剤の剤面の収容高さを検知する現像剤の収容高さ検知装置と、
を備え、
前記収容高さ検知装置が、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像剤の収容高さ検知装置で構成されている現像剤の
補給装置。
【請求項5】
前記収容高さ検知装置は、前記搬送路のうち前記受け口よりも現像剤の搬送方向下流側でかつ当該受け口に近い位置に配置されている請求項4に記載の現像剤の
補給装置。
【請求項6】
前記収容高さ検知装置は、前記揺動手段が前記搬送路のうち前記受け口の真下になる位置から外れた位置に存在するよう配置されている請求項
5に記載の現像剤の
補給装置。
【請求項7】
現像剤が搬送される搬送路を有する本体と、
前記搬送路内で回転するよう配置され、回転軸の周囲に螺旋状に設けられる搬送部を有する現像剤の搬送手段と、
前記搬送路内で搬送される現像剤の剤面の収容高さを検知する収容高さ検知装置と、
を備え、
前記収容高さ検知装置が、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像剤の収容高さ検知装置で構成されている画像形成装置。
【請求項8】
請求項4乃至6のいずれか1項に記載の現像剤の補給装置を備えた画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、現像剤の収容高さ検知装置および補給装置と画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、現像剤の収容されている剤面の高さ(収容高さ)を検知する技術としては、例えば以下の特許文献1、2に記載されたものが知られている。
【0003】
特許文献1には、着脱可能に装着されるトナーボトルの下方に配置された、トナーボトルから供給される現像剤を収容するとともにその収容した現像剤を現像器に補給ローラの駆動により供給するサブホッパー(トナー貯留部)内に、トナーの上面レベルを検出するフロート部材が軸を中心として揺動自在に設けられている一方で、その軸に取り付けられてフロート部材の揺動に伴って上下に揺動するとともに透過型フォトセンサに検知される遮光板が設けられている技術が記載されている。
また特許文献1には、フロート部材がその下方に配置された攪拌軸とともに回転するカムによって上下に揺動し、サブホッパー内のトナーが少なくなっても攪拌軸に設けられたトナーの上面を均すための攪拌板と衝突しないよう上下に揺動することが記載されている。さらに特許文献1には、サブホッパー内のトナーが少なくなってフロート部材が下に揺動した状態が遮光板を介して透過型フォトセンサに検知されるが、その検知の回数が所定回数以下になるとトナーがもうすぐ無くなると判定することも記載されている。
【0004】
特許文献2には、上記遮光板および透過型フォトセンサを除けば、特許文献1に記載の技術とほぼ同じ構成からなるトナーの量を検知する技術が記載されている。
また特許文献2には、サブホッパー内で上限に揺動するフロート部材の自由端側の上面に磁石が設けられていて、サブホッパーの外側面に上記磁石の位置に応じて作動するエンプティーセンサが取り付けられており、サブホッパー内のトナーが少なくなってフロート部材が下に揺動した状態が磁石を介してエンプティーセンサに検知されるが、その検知がされるとトナーが不足していると判定することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2016-151634号公報(段落0039-0062、
図3-10など)
【文献】特開2016-48359号公報(段落0032-0042、段落0053、
図3-6など)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は、回転軸の周囲に螺旋状の搬送部を有する現像剤の搬送手段が回転するよう配置された搬送路内における現像剤の収容高さを、その搬送路とは別に現像剤を貯留して検知するためのスペースを設ける必要がなく検知することができる現像剤の収容高さ検知装置ならびにそれを用いた現像剤の補給装置および画像形成装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明(1)は、
現像剤が搬送される搬送路を有する本体と、
前記搬送路内で回転するよう配置され、回転軸の周囲に螺旋状に設けられた搬送部を有する現像剤の搬送手段と、
前記搬送路内で搬送される現像剤の剤面に接触して少なくとも当該剤面の収容高さに追従して揺動する揺動手段と、
前記揺動手段の揺動する状態を検知する検知手段と、
を備え、
前記搬送手段は、前記搬送部がない無搬送部分を有し、
前記無搬送部分は、前記回転軸が軸心のずれた偏心軸として構成されており、
前記揺動手段は、前記無搬送部分に存在して揺動するよう配置されており、
前記偏心軸は、前記揺動手段が当該偏心軸に接触した状態において、当該揺動手段の揺動先端部が前記現像剤の剤面の最低検知高さに達する状態になることが可能になるよう偏心した形状で構成されている現像剤の収容高さ検知装置である。
【0008】
この発明(2)は、上記発明(1)の現像剤の収容高さ検知装置において、前記揺動手段は、揺動するときの支点が前記搬送手段の最上部よりも上方の位置に配置されているものである。
この発明(3)は、上記発明(1)又は(2)の現像剤の収容高さ検知装置において、前記検知手段は、前記本体のうち前記搬送路の外側になる部分に配置されているものである。
【0009】
また、この発明(4)は、
現像剤容器から供給される現像剤を受け入れる受け口と、現像剤が搬送される搬送路と、前記搬送路内の現像剤を補給先に送り出す送出口を有する本体と、
前記搬送路内で回転するよう配置され、回転軸の周囲に螺旋状に設けられる搬送部を有する現像剤の搬送手段と、
前記搬送路内の現像剤を前記送出口に送り出す送出手段と、
前記搬送路内で搬送される現像剤の剤面の収容高さを検知する現像剤の収容高さ検知装置と、
を備え、
前記収容高さ検知装置が、上記発明(1)から(3)のいずれかの現像剤の収容高さ検知装置で構成されている現像剤の補給装置である。
この発明(5)は、上記発明(4)の現像剤の補給装置において、前記収容高さ検知装置は、前記搬送路のうち前記受け口よりも現像剤の搬送方向下流側でかつ当該受け口に近い位置に配置されているものである。
この発明(6)は、上記発明(5)の現像剤の補給装置において、前記収容高さ検知装置は、前記揺動手段が前記搬送路のうち前記受け口の真下になる位置から外れた位置に存在するよう配置されているものである。
【0010】
さらに、この発明(7)は、現像剤が搬送される搬送路を有する本体と、
前記搬送路内で回転するよう配置され、回転軸の周囲に螺旋状に設けられる搬送部を有する現像剤の搬送手段と、
前記搬送路内で搬送される現像剤の剤面の収容高さを検知する収容高さ検知装置と、
を備え、
前記収容高さ検知装置が、上記発明(1)から(3)のいずれかの現像剤の収容高さ検知装置で構成されている画像形成装置である。
また、この発明(8)は、上記発明(4)から(6)のいずれかの現像剤の補給装置を備えた画像形成装置である。
【発明の効果】
【0011】
上記発明(1)の現像剤の収容高さ検知装置によれば、回転軸の周囲に螺旋状の搬送部を有する現像剤の搬送手段が回転するよう配置された搬送路内における現像剤の収容高さを、その搬送路とは別に現像剤を貯留して検知するためのスペースを設ける必要がなく検知することができる。
また、上記発明(1)によれば、現像剤の搬送手段における無搬送部分の回転軸が偏心軸として構成されていない場合に比べて、揺動手段の搬送路内での揺動する方向の幅(振れ幅)を増やすことができる。
さらに、上記発明(1)によれば、回転軸が偏心軸として構成されている場合であっても、搬送路内における現像剤の少なくなった収容高さを確実に検知することができる。
【0012】
上記発明(2)によれば、揺動手段の揺動するときの支点が現像剤の搬送手段の最上部よりも上方の位置に配置されていない場合に比べて、揺動手段の揺動先端部が搬送路内における現像剤の少なくなった収容高さを検知しやすくなる。
上記発明(3)によれば、検知手段が本体のうち搬送路の外側になる部分に配置されていない場合に比べて、検知手段が現像剤で汚染されるおそれがなく安定した検知ができる。
【0013】
上記発明(4)の現像剤の補給装置によれば、現像剤の搬送手段が回転するよう配置された搬送路内における現像剤の収容高さを、その搬送路とは別に現像剤を貯留して検知するためのスペースを設ける必要がなく検知することができる。
上記発明(5)によれば、現像剤の収容高さ検知装置が搬送路のうち受け口よりも現像剤の搬送方向の下流側でかつ当該受け口に近い位置に配置されていない場合に比べて、現像剤の少なくなった収容高さを効率よく早めに検知することができる。
上記発明(6)によれば、受け口から受け入れられる現像剤が揺動手段の上に乗って、揺動手段の揺動が不安定になることを回避することができる。
【0014】
上記発明(7)の画像形成装置によれば、現像剤の搬送手段が回転するよう配置された搬送路内における現像剤の収容高さを、その搬送路とは別に現像剤を貯留して検知するためのスペースを設ける必要がなく検知することができる。
上記発明(8)の画像形成装置によれば、現像剤の補給装置の本体の現像剤搬送手段が回転するよう配置された搬送路内における現像剤の収容高さを、その搬送路とは別に現像剤を貯留して検知するためのスペースを設ける必要がなく検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施の形態1に係る画像形成装置の全体の構成を示す概要図である。
【
図2】
図1の画像形成装置の一部の構成を示す概要図である。
【
図3】現像剤の補給装置(上面板を外した状態)および収容高さ検知装置を示す斜視図である。
【
図4】
図3の補給装置および収容高さ検知装置を示す平面図である。
【
図5】
図4の補給装置および収容高さ検知装置のQ-Q線に沿う断面概要図であり、(A)は揺動手段が最も高い位置に揺動したときの状態を示す断面概要図、(B)は揺動手段が最も低い位置に揺動したときの状態を示す断面概要図である。
【
図6】
図3の収容高さ検知位置における現像剤の搬送手段を示す平面図である。
【
図7】
図5の補給装置および収容高さ検知装置の他の状態を示す断面概要図である。
【
図8】実施の形態1における検知手段の検知出力の一例を示す概念図である。
【
図9】実施の形態2に係る補給装置および収容高さ検知装置を示す断面概要図であり、(A)は揺動手段が最も高い位置に揺動したときの状態を示す断面概要図、(B)は揺動手段が最も低い位置に揺動したときの状態を示す断面概要図である。
【
図10】
図9の収容高さ検知位置における現像剤の搬送手段を示す平面図である。
【
図11】実施の形態2における検知手段の検知出力の一例を示す概念図である。
【
図12】実施の形態2に係る補給装置および収容高さ検知装置の変形例を示す断面概要図であり、(A)は揺動手段が最も高い位置に揺動したときの状態を示す断面概要図、(B)は揺動手段が最も低い位置に揺動したときの状態を示す断面概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、この発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
【0017】
[実施の形態1]
図1と
図2は、この発明の実施の形態1に係る画像形成装置1を示す図面である。
図1にはその画像形成装置1の全体の構成が示され、
図2にはその画像形成装置1の一部(主に像形成装置、現像剤補給装置)の構成が示されている。
図1等の各図面中に符号X,Y,Zで示す矢印は、各図面において想定した3次元空間の幅、高さおよび奥行の各方向を示す。また各図面においてX,Yの方向の矢印が交わる部分の丸印は、Zの方向が図面の鉛直下方に向いていることを示している。
【0018】
<画像形成装置の構成>
画像形成装置1は、現像剤としてのトナーで構成される画像を記録媒体の一例である用紙9に形成する装置である。実施の形態1に係る画像形成装置1は、例えば、情報端末機等の外部接続機器から入力される画像情報に対応した画像の形成を行うプリンタとして構成されている。
【0019】
この画像形成装置1は、
図1に示されるように、所要の外観形状からなる筐体10を有しており、その筐体10の内部空間に、画像情報に基づくトナー像を形成する像形成装置2と、像形成装置2で形成されるトナー像を一時的に保持して搬送した後に用紙9に二次転写させる中間転写装置3と、中間転写装置3の二次転写を行う位置に供給すべき用紙9を収容して送り出す給紙装置4と、中間転写装置3で二次転写されたトナー像を用紙9に定着させる定着装置5等を備えている。
【0020】
ここで、画像情報は、例えば、文字、図形、写真、模様等の画像に関係する情報である。また筐体10は、各種の支持部材、外装材等で所要の形状に形成された構造物である。
図1等における矢付きの一点鎖線は、筐体10内で用紙9が搬送されるときの主な搬送経路を示している。
【0021】
像形成装置2は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色のトナー像をそれぞれ専用に形成する4つの像形成装置2Y,2M,2C,2Kにて構成されている。
4つの像形成装置2(Y,M,C,K)はいずれも、矢印Aで示す方向に回転する像保持手段の一例である感光ドラム21を有し、その感光ドラム21の周囲に、帯電装置22、露光装置23、現像装置24(Y,M,C,K)、一次転写装置25、ドラム清掃装置26等の機器を配置して構成されている。
図1では、符号21から26をブラック(K)の像形成装置2Kのみに全部記載し、他の色の像形成装置2(Y,M,C)にはその一部を記載している。
【0022】
このうち、帯電装置22は、感光ドラム21の外周面(像形成可能面)を所要の表面電位に帯電させる装置である。露光装置23は、感光ドラム21の外周面に画像情報に基づく露光をして所要の色成分(Y,M,C,K)の静電潜像を形成する装置である。現像装置24(Y,M,C,K)は、感光ドラム21の外周面に形成された静電潜像を対応する所定の色(Y,M,C,K)からなる乾式の粉体である現像剤(トナー)により現像して所定の4色のトナー像としてそれぞれ形成する装置である。
また、一次転写装置25は、感光ドラム21の外周面に形成された各色のトナー像を中間転写装置3(中間転写ベルト31)に静電的に転写させる装置である。ドラム清掃装置26は、感光ドラム21の外周面に付着する不要なトナー、紙粉等の不要物をかき取るように除去して感光ドラム21の外周面を清掃する装置である。
これらの像形成装置2(Y,M,C,K)では、感光ドラム21(厳密には中間転写装置3の中間転写ベルト31)と一次転写装置25が対向する各部位がトナー像の一次転写を行う一次転写位置TP1になる。
【0023】
この4つの像形成装置2Y,2M,2C,2Kでは、例えば上記4色(Y,M,C,K)のトナー像を組み合わせて構成される多色画像、いわゆるフルカラー画像を形成する画像形成動作の指令を受けた場合、その像形成装置2(Y,M,C,K)において矢印Aで示す方向に回転する各感光ドラム21に対して、帯電装置22による帯電動作、露光装置23による露光動作、現像装置24(Y,M,C,K)による現像動作等がそれぞれ行われる。
これにより、像形成装置2Y,2M,2C,2Kにおける各感光ドラム21上には、4色(Y,M,C,K)の成分に分解されてなる4色のトナー像が個別に形成される。続いて、各感光ドラム21に形成された4色のトナー像は、感光ドラム21の回転により一次転写位置TP1まで搬送される。
【0024】
中間転写装置3は、像形成装置2(Y,M,C,K)で形成される各色のトナー像を一次転写により保持した後に用紙9に二次転写させる位置まで搬送するよう構成された装置である。この中間転写装置3は、筐体10の内部で像形成装置2(Y,M,C,K)の下方側に配置されている。
また、中間転写装置3は、その像形成装置2(Y,M,C,K)における各感光ドラム21からトナー像が一次転写されて保持する中間転写ベルト31を備えている。中間転写ベルト31は、その内側に配置される複数の支持ロール32a~32fにより、像形成装置2(Y,M,C,K)の各一次転写位置を順次通過して矢印Bで示す方向に回転(周回移動)するよう支持されている。
【0025】
このうち支持ロール32aは図示しない駆動装置から回転動力を受けて回転駆動する駆動ロールとして、支持ロール32bは支持ロール32aと協働して中間転写ベルト31の一次転写位置を通過する直前および直後におけるベルト位置(面)を保持する面出しロールとして、支持ロール32cはテンションロールとして、それぞれ構成されている。
また、支持ロール32dは中間転写ベルト31の二次転写前における面出しロールとして、支持ロール32eは二次転写バックアップロールとして、支持ロール32fは中間転写ベルト31の二次転写位置を通過した後の面出しロールとして、それぞれ構成されている。支持ロール32eは二次転写用電圧が供給されるロールとして構成される場合は、図示しない給電装置から二次転写用電圧が供給される。
【0026】
また、中間転写ベルト31の内側には、各像形成装置2(Y,M,C,K)における一次転写装置25が配置されている。一次転写装置25は、中間転写装置3の一部を構成するものでもある。一次転写装置25は、一次転写ロール等にて構成されており、その一次転写ロールには図示しない給電装置から一次転写電流が供給される。
また、中間転写ベルト31の支持ロール32eに支持される部分の外周面には、用紙9を通過させるとともにその用紙9に中間転写ベルト31上のトナー像を二次転写させる二次転写装置35が配置されている。二次転写装置35は、二次転写ロール等にて構成されている。
【0027】
さらに、中間転写ベルト31の支持ロール32aに支持される部分の外周面には、二次転写後の中間転写ベルト31の外周面に残留する不要なトナー等の不要物を除去して中間転写ベルト31の外周面を清掃するベルト清掃装置36が配置されている。
この中間転写装置3では、中間転写ベルト31の外周面に二次転写装置35が接触している部位がトナー像の二次転写を行う二次転写位置TP2になる。
【0028】
給紙装置4は、中間転写装置3の二次転写位置TP2に供給すべき用紙9を収容して送り出すよう構成された装置である。給紙装置4は、筐体10の内部で像形成装置2(Y,M,C,K)よりも下方側の位置に配置されている。
また、給紙装置4は、用紙の収容体41と、送出装置43等の機器を配置して構成されている。
【0029】
収容体41は、複数枚の用紙9を所要の向きで積載して収容する積載板42を有し、筐体10の外部に引き出して用紙9の補充等の作業ができるよう取り付けられた収容部材である。送出装置43は、収容体41の積載板42上に積載されている用紙9を、複数のロール等の送り出し機器により1枚ずつ繰り出す装置である。
用紙9は、筐体10内での搬送が可能であってトナー像の転写および定着が可能な普通紙、コート紙、厚紙等の記録媒体であればよく、その材質、形態等については特に制約されるものでない。
【0030】
給紙装置4と中間転写装置3の二次転写位置TP2との間には、給紙装置4にある用紙9を二次転写位置TP2まで搬送して供給する給紙搬送路Rt1が設けられている。この給紙搬送路Rt1は、用紙9を挟持して搬送する複数の搬送ロール44a~44cや、用紙9の搬送空間を確保して用紙9の搬送を案内する図示しない複数の案内部材等を配置して構成されている。
【0031】
中間転写装置3では、像形成装置2(Y,M,C,K)における各感光ドラム21に形成された4色のトナー像が一次転写装置25の一次転写作用を受けて、矢印Bで示す方向に回転する中間転写ベルト31の外周面に順次重ね合わせられるようそれぞれ一次転写された後、二次転写位置TP2まで搬送される。一方、このトナー像の形成および搬送のタイミングに合わせて二次転写位置TP2には、給紙装置4から所要の用紙9が送り出された後に給紙搬送路Rt1を経由して搬送される。
これにより、中間転写装置3における二次転写位置TP2では、中間転写ベルト31にて一次転写されて搬送されるトナー像が、二次転写装置35の転写作用を受けて用紙9の片面に一括して二次転写される。
【0032】
定着装置5は、中間転写装置3で二次転写されたトナー像を用紙9に定着させるよう構成された装置である。定着装置5は、筐体10の内部で中間転写装置3の二次転写位置TP2から用紙9の搬送方向下流側になる下方の位置に配置されている。
また、定着装置5は、用紙9の導入口や排出口が設けられた筐体50の内部空間に、加熱用回転体51、加圧用回転体52等の機器を配置して構成されている。
【0033】
加熱用回転体51は、矢印で示す方向に回転するロール形態、ベルト-パット形態等からなる回転体であり、図示しない加熱手段により外表面が所要の温度に保たれるよう加熱されるものである。加圧用回転体52は、加熱用回転体51に所要の加圧下で接触して追従するよう回転するロール形態、ベルト-パット形態等からなる回転体である。加圧用回転体52は、加熱手段により加熱されるものでもよい。
この定着装置5では、加熱用回転体51と加圧用回転体52が接触する部位が、未定着像のトナー像を用紙9に定着するための加熱、加圧等の処理をするニップ部(定着処理部)FNとして構成されている。
【0034】
中間転写装置3の二次転写位置TP2と定着装置5の間には、二次転写が終了した後の用紙9を定着装置5に達するよう中継して搬送する中継搬送路Rt2が設けられている。この中継搬送路Rt2は、例えば、吸引式のベルト搬送装置46等を配置して構成されている。
また、定着装置5と排出口13との間には、定着終了後の用紙9を筐体10における用紙9の排出口13まで搬送して図示しない排紙収容部に排出させる排出搬送路Rt3が設けられている。この排出搬送路Rt3は、図示しない一対の搬送ロールや排出ロール、用紙9の搬送を案内する図示しない複数の案内部材等を配置して構成されている。
【0035】
定着装置5では、二次転写装置35で二次転写が終了した後の用紙9が、中継搬送路Rt2を経由して定着装置5における定着処理部に導入される。
これにより、その用紙9は、定着装置5による定着処理を受けてトナー像が定着され、その片面にフルカラー画像が形成される。
最後に、定着が終了した後の用紙9は、排出搬送路Rt3を経由して図示しない排紙収容部に排出される。
【0036】
この画像形成装置1では、以上の動作により、フルカラー画像が形成された1枚の用紙9が出力される。ちなみに、画像形成装置1によれば、例えば黒色画像等の単色画像を含む他種の画像を形成することも可能である。
【0037】
<現像剤の補給装置等の構成>
また、画像形成装置1においては、
図1や
図2に示されるように、像形成装置2(Y,M,C,K)における各現像装置24(Y,M,C,K)に対して、現像剤が色別に収容されている現像剤容器18Y,18M,18C,18Kから対応する色の現像剤が、現像剤の補給装置7を経由して所要の量だけそれぞれ補給されるようになっている。
【0038】
現像剤容器18(Y,M,C,K)は、交換可能なカートリッジ式の収納容器であり、装着装置19に対して着脱可能に装着することで使用される。現像装置24が二成分現像剤を使用する場合、現像剤容器18(Y,M,C,K)には、現像剤として、4色(Y,M,C,K)のいずれか1色のトナーか、又はキャリアを少し含むトナーが色別に分けられて収容されている。
現像剤容器18(Y,M,C,K)に収容されている現像剤は、装着装置19の下方に個別に配置された補給装置7から現像装置24(Y,M,C,K)にそれぞれ補給される。
図1や
図2における符号78は、各補給装置7から補給される現像剤を各現像装置24(Y,M,C,K)にそれぞれ搬送するように設置される搬送管である。
装着装置19には、
図2に二点鎖線で示されるように、現像剤容器18内の現像剤を排出する手段を駆動させる駆動装置192が配置されている。また、装着装置19には、
図2に破線で示されるように、現像剤容器18から供給される現像剤を排出して補給装置7(の後述する受け口71)に送る排出口19aが設けられている。
【0039】
補給装置7は、
図2から
図4等に示されるように、現像剤容器18(Y,M,C,K)から供給される現像剤を受け入れる受け口71と現像剤が搬送される搬送路72A,72Bと搬送路72A,72B内の現像剤を現像装置24等の補給先に送り出す送出口73を有する本体70と、搬送路72A,72B内で回転するよう個別に配置される現像剤の搬送手段74,75と、搬送路72A,72B内の現像剤を送出口73に送り出す送出手段76と、搬送路72A内で搬送される現像剤の剤面の収容高さを検知する現像剤の収容高さ検知装置6とを備えている。
【0040】
本体70は、一方向(例えば矢印Zで示す奥行方向、長手方向)に長い容器状の構造物であり、その下部には長手方向に沿って平行して延びる2列の搬送路72A,72Bが設けられている。
図3、
図4等においては、補給装置7について本体70の図示しない上面板(蓋体)を取り外した状態を示している。
【0041】
搬送路72Aは第1の搬送路であり、搬送路72Bは第2の搬送路である。
第1の搬送路72Aと第2の搬送路72Bはいずれも、
図4、
図5等に示されるように、U字状の横断面形状からなるとともに直線状に延びる溝として形成されている。
また、第1の搬送路72Aと第2の搬送路72Bは、その両者間が長手方向に沿う板状の仕切り壁70bで仕切られている一方で、その長手方向の両端において仕切り壁70bが存在しない第1の連絡通路72Cおよび第2の連絡通路72Dを介して互いにつながっており、これにより1つの連続した搬送路として構成されている。
【0042】
受け口71は、
図2や
図4に示されるように、本体70のうち第1の搬送路72Aにおける現像剤の搬送方向(D1)の上流側になる端部手前の上方の位置に存在するよう設けられている。この受け口71は、本体70の図示しない上面板に形成されている。また、受け口71は、現像剤容器18の装着装置19における現像剤の排出口19aと対峙してつながるようになっている(
図2)。
送出口73は、
図2や
図4に示されるように、第2の連絡通路72Dから外側に外れた部分(本体70の長手方向の一端部)に設けられている。
【0043】
現像剤の搬送手段74は、第1の搬送路72A内に配置される第1の搬送手段である。現像剤の搬送手段75は、第2の搬送路72B内に配置される第2の搬送手段である。
第1の搬送手段74は、
図3から
図5等に示されるように、回転軸741の周囲に隙間をあけて所定のピッチで螺旋状に設けられる搬送部742を有する構造の搬送部材で構成されており、第1の搬送路72A内に回転可能に配置されている。第2の搬送手段75は、一端の回転軸部751から軸がなく他端にむけて所定のピッチで螺旋状に延びるよう設けられる搬送部752を有する構造の搬送部材で構成されており、第2の搬送路72B内に回転可能に配置されている。
【0044】
また、現像剤の第1の搬送手段74と第2の搬送手段75は、駆動入力軸77aからギヤ列機構77bを介して伝達される回転動力により所定の方向に回転する。
これにより、第1の搬送路72Aでは、第1の搬送手段74の回転により矢印D1で示す方向に現像剤が搬送される。また第2の搬送路72Bでは、第2の搬送手段75の回転により矢印D2で示す方向に現像剤が搬送される。駆動入力軸77aは、現像剤補給用の駆動装置712(
図2)から出力される回転動力が入力ギヤ77cを介して伝達される。
【0045】
送出手段76は、第2の連絡通路72D内に存在するよう配置されている。送出手段76は、仕切り壁70bの間を通して第1の連絡通路72Cと第2の連絡通路72Dとを通過するよう本体70に回転可能に配置される回転軸761と、回転軸761のうち第2の連絡通路72Dから送出口73に至るまでの部分に螺旋状に連続で突出して設けられる螺旋搬送部762と、回転軸761のうち第1の連絡通路72Cに存在する部分に軸方向にそって設けられる板状の送り羽部763とで構成されている。
【0046】
送出手段76は、現像剤の第1の搬送手段74および第2の搬送手段75の場合と同様に、駆動入力軸77aからギヤ列機構77bを介して回転軸761に伝達される回転動力により所定の方向に回転する。
これにより、送出手段76では、螺旋搬送部762により第2の連絡通路72Dにある現像剤が送出口73にむけて送り出され、送り羽部763により第1の連絡通路72Cにある現像剤が第2の搬送路72Bにむけて送られる。
また送出手段76は、現像剤の第1の搬送手段74および第2の搬送手段75が回転して駆動するときに同時に回転して駆動するようになっている。
【0047】
<現像剤の収容高さ検知装置の構成>
次に、現像剤の収容高さ検知装置6について説明する。
【0048】
まず、収容高さ検知装置6は、
図3、
図4等に示されるように、収容高さ検知装置6を適用する適用対象物の一例としての補給装置7における第1の搬送路72Aが設けられた本体70の一部を本体61として構成されており、第1の搬送路72Aに配置された第1の搬送路72A内で回転するよう配置された現像剤の第1の搬送手段74と、第1の搬送路72A内で搬送される現像剤の剤面に接触して少なくとも当該剤面の収容高さに追従して揺動する揺動手段64と、揺動手段64の揺動する状態を検知する検知手段65とを備えている。
【0049】
本体61は、補給装置7における本体70のうち少なくとも第1の搬送路72Aが設けられた部分になる。実施の形態1における本体61は、本体70のうち第1の搬送路72Aの一部から現像剤の搬送方向D1とほぼ直交する方向である外側に突出して窪んだ空間を有する突出部分が設けられた構造になっている。この突出部分における窪んだ空間は、第1の搬送路72Aにおける上部の空間とつながっているが、その空間の底面部61bが第1の搬送路72Aから離れるにつれて第1の搬送手段74よりも高い位置になる傾斜面で構成されているので(
図5(B))、第1の搬送路72A内に現像剤が侵入することがない。また、その窪んだ空間は、揺動手段64の一部を配置する空間として使用される。
第1の搬送手段74は、上記したように第1の搬送路72A内で回転するように配置されているとともに、回転軸741の周囲に間隔をあけて螺旋状に設けられた搬送部742を有した構造からなる搬送部材で構成されている。
【0050】
揺動手段64は、例えば、一方向に長い板状の部材で構成されている。この揺動手段64は、
図3から
図5等に示されるように、その長手方向における一端部が本体61の上記突出した部分の窪んだ空間内に揺動可能に配置された揺動支持軸66に固定して取り付けられ、その長手方向における他端部が第1の搬送手段74の上を通過して第1の搬送路72A内で搬送される現像剤の収容状態の表面になる剤面(S)に接触するよう設けられている。また、この揺動手段64は、その長手方向が第1の搬送手段74の回転軸741にほぼ直交する方向に沿った状態になるよう配置されている。
【0051】
揺動手段64を支持する揺動支持軸66は、第1の搬送手段74の回転軸741にほぼ直交する方向に沿った状態でかつ本体61の上記突出部分の窪んだ空間を横断した状態で回動可能に設けられている。また、揺動支持軸66は、その一端部が、本体61の上記突出部分の側面から外側に突出して設けられている。揺動支持軸66の突出した部分の端部には、
図3から
図5等に示されるように、検知手段65で実際に検知される被検知手段の一例である被検知板67が固定して取り付けられている。被検知板67は、例えば扇形状の部材で構成されている。また被検知板67は、揺動手段64の揺動が揺動支持軸66を介して伝えられることにより揺動手段64と連動して揺動する。
【0052】
この揺動手段64は、
図5(A)に示されるように、揺動支持軸66に固定して取り付けられていることで、揺動支持軸66を支点にして共に両矢印で示す方向に揺動するようになっている。これにより、揺動手段64は、
図5(B)や
図7に示されるように、上記他端部である揺動先端部が第1の搬送路72A内に存在する現像剤の剤面(S)に接触し得るとともに、少なくとも剤面(S)の収容高さに追従して揺動する。
ここで、収容高さは、第1の搬送路72Aに存在する現像剤の剤面(S)が第1の搬送路72Aの底面から離れた寸法であり、また第1の搬送路72Aに収容されて堆積している量(嵩)に応じてほぼ定まる寸法になる。
【0053】
検知手段65は、揺動手段64の揺動する状態を検知するものであるが、実施の形態1では揺動手段64と連動して揺動する被検知板67の状態を検知する手段である。
この検知手段65は、例えば、透過型又は反射型のフォトセンサを用いて構成される。フォトセンサからなる検知手段65では、発光部から発光される検知光が受光部で受光されるか否かを検知する検知部65aを備えている。実施の形態1におけるフォトセンサからなる検知手段65は、1つの検知部65aを備えたタイプのものが適用されている。
【0054】
一方、上記被検知板67は、検知手段65が透過型のフォトセンサである場合、遮光性を有する部材として構成される。また、被検知板67は、
図5(B)に例示されるように、揺動手段64が第1の搬送路72Aに存在する現像剤の剤面(S)の収容高さが低くなった場合(最低検知高さMLowに近づいた場合)に対応して揺動したときの状態を検知手段65で検知されるように構成されている。
【0055】
また、この検知手段65は、
図3等に示されるように、本体61(補給装置7の本体70)のうち第1の搬送路72Aの外側になる部分61dに設置される。
実施の形態1における検知手段65が設置される部分である上記外側の部分61dは、本体61のうち揺動手段64の基端が配置される上記窪んだ空間を有する突出した部分61の片側に隣接した部分として構成されている。これにより、検知手段65が設置される部分は、第1の搬送路72Aと隔絶された部分になる。
【0056】
また、この収容高さ検知装置6においては、
図3や
図4に示されるように、上記第1の搬送手段74として搬送部742がない無搬送部分68を有する第1の搬送手段74(A)を適用し、かつ、揺動手段64を第1の搬送手段74(A)における無搬送部分68に存在した状態で揺動させるよう配置している。
【0057】
第1の搬送手段74(A)は、
図4や
図6に示されるように、その螺旋状の搬送部742が収容高さ検知装置6の揺動手段64を存在させる領域に相当する部分で途切れて設けられていない構造になっており、その搬送部742が途切れて存在していない部分(回転軸741のみ、本例では後述する偏心軸743が存在する部分)を無搬送部分68として構成している。
【0058】
この場合、揺動手段64は、
図4や
図5(A)等に示されるように、少なくとも無搬送部分68(における回転軸741。実際には後述する偏心軸743)よりも上方側に存在した状態になり、また揺動支持軸66に支持された基端とは反対側の自由端でもある揺動先端部64aが無搬送部分68の後述する偏心軸743を乗り越えて第1の搬送路72A内に存在した状態になるよう配置される。
またこの場合、第1の搬送路72Aでは、無搬送部分68が存在する部分において現像剤が第1の搬送手段74(A)の搬送部742による搬送力が直接得られないため、一時的に滞留した状態になる。しかし、この滞留した現像剤は、現像剤の搬送方向D1の上流側から搬送される現像剤によって押されるため、無搬送部分68が存在する部分を通過するよう順次送られる。
【0059】
また、第1の搬送手段74(A)における無搬送部分68は、
図6等に示されるように、回転軸として、無搬送部分68以外の部分における回転軸741の軸心からずれた偏心軸743が適用されている。
【0060】
この偏心軸743は、
図5(B)に示されるように、板状の揺動手段64が偏心軸743に接触した状態において、その揺動先端部64aが現像剤の剤面(S)の最低検知高さ(MLow)に達する状態になることが可能になるよう所定の偏心量αだけ偏心した形状で構成されている。
実施の形態1における偏心軸743は、
図6等に示されるように、無搬送部分68の両隣にある回転軸741から垂直方向に偏心量αの高さだけ立ち上がった後に無搬送部分68の範囲内で回転軸741の軸方向と平行する直線状の軸部を有した形状(クランク形状)になっている。
【0061】
この収容高さ検知装置6では、無搬送部分68における回転軸として偏心軸743を適用しているため、その揺動手段64は、例えば第1の搬送路72A内に現像剤が存在しない場合や現像剤が少なくなってきた場合、
図5に示されるように、その下面部が、回転する第1の搬送手段74(A)における無搬送部分68の後述する偏心軸743の最外周部743a又は最内周部743bとそれぞれ周期的に接触して揺動する状態になることがある。
【0062】
これにより、この収容高さ検知装置6における揺動手段64は、上記したように現像剤の剤面(S)の収容高さに追従して揺動することに加えて、回転する偏心軸743に接触することによって上下に周期的に揺動することもある。
なお上記最外周部743aは、偏心軸743の回転軸741の軸心に対して最も外側に位置する部分である。また上記最内周部743bは、偏心軸743の回転軸741の軸心に対して最も内側に位置する部分である。
【0063】
また、この収容高さ検知装置6においては、
図5(B)に示されるように、揺動するときの支点となる揺動支持軸66が第1の搬送手段74(A)の最上部となる搬送部742の上端742tよりも上方になる位置に配置されている。
この支点となる揺動支持軸66の位置については、第1の搬送手段74(A)の最上部よりも可能な限り上方になる位置であることが好ましいが、収容高さ検知装置6や補給装置7の高さ方向における寸法の制限を受ける場合はその寸法の制限に近い位置にするとよい。
【0064】
さらに、この収容高さ検知装置6においては、
図4等に示されるように、第1の搬送路72Aのうち受け口71よりも現像剤の搬送方向D1の下流側であってかつ受け口71に近い位置に配置されている。
より具体的には、収容高さ検知装置6は、その揺動手段64が、第1の搬送路72Aのうち受け口71の真下になる位置から外れた位置(受け口71よりも現像剤の搬送方向D1の下流側の位置)に存在するよう配置されている。
【0065】
<現像剤の補給装置の動作>
続いて、上記構成からなる現像剤の補給装置7の動作について説明するに、補給装置7は、
図2に示されるように制御手段15により制御されて作動する。
【0066】
すなわち、この画像形成装置1においては、
図2に示されるように、現像装置24(Y,M,C,K)に収容されている現像剤の量(例えば二成分現像剤の場合にはトナーの量:濃度)が検知手段28でそれぞれ検知されており、その検知情報が制御手段15に送られて管理されている。そして、制御手段15において現像装置24(Y,M,C,K)のいずれかにおけるトナーが不足している状態にあると判断されると、そのトナー不足と判断された色の現像装置24とつながっている補給装置7の送出手段76を回転させる補給用の駆動装置712が所要の時間だけ駆動するよう制御される。これにより、補給装置7は作動する。
【0067】
この際、補給装置7では、補給用の駆動装置712の回転動力が第1の搬送手段74(A)と第2の搬送手段75にも伝達されて所定の方向にそれぞれ回転駆動する。
これにより、第1の搬送路72Aおよび第2の搬送路72Bに収容されて存在する現像剤は、第1の搬送手段74(A)の搬送力と第2の搬送手段75の搬送力とにより所定の搬送方向D1,D2(
図4)にそれぞれ搬送される。
つまり、補給装置7における現像剤は、第1の搬送路72Aおよび第2の搬送路72Bの間を第1の連絡通路72Cと第2の連絡通路72Dを経由しながら行き来するよう搬送され、全体として循環するようにして搬送される。また、このときの現像剤の一部は、第2の連絡通路72Dを搬送されて移動する際に送出手段76の螺旋搬送部762による搬送力を受けて送出口73にむけて送られる。
【0068】
このようにして補給装置7では、本体70における第1の搬送路72Aや第2の搬送路72B等に収容されている現像剤が第2の連絡通路72Dを経由して送出口73から送り出され、その送り出された現像剤がトナー不足と判断された色の現像装置24に搬送管78を中継して送られることにより、現像剤の補給が行われるようになっている。
【0069】
また、補給装置7は、
図2に示されるように、その本体70における第1の搬送路72Aにおける現像剤の剤面(S)の収容高さが現像剤の収容高さ検知装置6により検知されており、また、その検知結果が制御手段15に送られて管理されている。
そして、制御手段15において第1の搬送路72Aにおける現像剤の収容高さが低くなって本体70に収容されている現像剤が不足している状態にあると判断されると、その現像剤が不足していると判断された補給装置7とつながっている装着装置19の駆動装置192が所要の時間だけ駆動するよう制御される。
【0070】
これにより、装着装置19における現像剤容器18内の現像剤を排出させる手段が作動して、現像剤容器18内の現像剤が装着装置19を経由して補給装置7に供給されて補充される。この際、現像剤容器18内の現像剤は、装着装置19における排出口19aから排出された後、補給装置7の受け口71を通して第1の搬送路72Aに落下して供給される。
【0071】
<現像剤の収容高さ検知装置の動作>
次に、現像剤の収容高さ検知装置6の動作について説明するに、収容高さ検知装置6は、補給装置7が作動するときに、本体70における第1の搬送路72Aに存在する現像剤の収容高さを検知する。
【0072】
収容高さ検知装置6では、揺動手段64が、第1の搬送路72Aのうち第1の搬送手段74(A)における無搬送部分68が存在する部分(以下、単に「検知領域」ともいう)に収容されている現像剤の剤面(S)の収容高さに少なくとも追従して揺動し、その揺動手段64の揺動する状態について検知手段65が検知している。
なお、この収容高さ検知装置6では、上記検知領域において第1の搬送手段74(A)における無搬送部分68の偏心軸743が回転軸741を中心にして回転しているので、その偏心軸743が揺動手段64の下方を通過するよう移動している。
【0073】
ここで、第1の搬送路72Aにおける上記検知領域に十分な量の現像剤が収容されている段階を想定した場合、その段階では、揺動手段64が次のように動作して現像剤の収容高さの検知が行われる。
すなわち、この十分な量の現像剤がある段階では、揺動手段64は、
図5(A)に示されるように、上記検知領域において回転する第1の搬送手段74(A)における無搬送部分68の偏心軸743の最外周部743aと接触して揺動先端部64aが上昇する(持ち上げられる)方向に揺動する状態になるときと、
図7に示されるように、回転する第1の搬送手段74(A)における無搬送部分68の偏心軸743の位置に関係なく偏心軸743と接触せずに、揺動先端部64aが現像剤の剤面(S)に接触する位置に揺動する状態になるときがある。
【0074】
この際、その揺動手段64と連動して揺動する被検知板67は、上記いずれの揺動する状態になるときでも、
図5(A)と
図7に示されるように、検知手段65における検知部65aにおける検知光を遮った位置に揺動した状態になる。また、このときの検知手段65の検知出力は、
図8に例示するように、予め定められる所定の第1出力値(V1)になって得られる。
そして、収容高さ検知装置6(又は制御手段15)では、このときの検知手段65の検知出力を「現像剤あり」との検知情報として扱うように設定されている。
【0075】
一方、第1の搬送路72Aの上記検知領域に収容されている現像剤が補給動作により次第に少なくなる段階を想定した場合、その段階では、揺動手段64が次のような状態になって現像剤の収容高さの検知が行われる。
すなわち、この現像剤が減少する段階では、現像剤の剤面(S)の収容高さが相対的に低くなり始めるので、その剤面(S)に揺動先端部64aが接触している揺動手段64が次第に揺動先端部64aを下降させる方向に揺動し始める状態になる。
【0076】
この際、現像剤の収容高さが最低検知高さMLowに近づく高さまで現像剤が減少すると、揺動手段64と連動して揺動する被検知板67は、
図5(B)に示されるように、検知手段65における検知部65aにおける検知光を遮らない位置に揺動した状態になるときがある。また、このときの検知手段65の検知出力は、
図8に例示するように、予め定められる所定の第2出力値(V2)になって得られる。
この第2出力値(V2)は、上記第1出力値(V1)と異なる値である。また、この第2出力値(V2)は、
図5(B)に示されるに揺動手段64が無搬送部分68の偏心軸743の最内周部743bに接触して揺動させられる手前の時期は比較的短い時間T1の出力値として得られるが、揺動手段64が無搬送部分68の偏心軸743の最内周部743bに接触して揺動させられる段階になるとほぼ一定の比較的長い時間T2(>T1)の出力値として得られる(
図8)。
【0077】
またこの際、揺動手段64は、上記検知領域において回転する第1の搬送手段74(A)における無搬送部分68の偏心軸743の最外周部743aと接触して、揺動先端部64aが上昇する方向に揺動する状態にもなる。このように揺動する状態は、第1の搬送手段74(A)が回転している間は継続する。
このときの被検知板67は、
図5(A)に示されるように、検知手段65における検知部65aにおける検知光を遮った位置に揺動した状態になる。また、このときの検知手段65の検知出力は、
図8に例示するように、再び第1出力値(V1)になって得られる。
【0078】
そして、収容高さ検知装置6(又は制御手段15)では、例えば、このときの検知手段65の検知出力のうち上記時間T2の第2出力値(V2)が、
図8に示されるように所定の回数を越えて得られた時点(Ta)に達したときに、「現像剤が不足又は無し」との検知情報として扱うように設定されている。
【0079】
したがって、この収容高さ検知装置6によれば、現像剤の補給装置7の本体70における第1の搬送路72A内の現像剤の収容高さが、例えば第1の搬送路72Aとは別の現像剤を貯留して検知するためのスペースを設けることや第1の搬送路72Aを揺動手段64の設置のために拡張することがなく、検知される。
【0080】
また、この収容高さ検知装置6によれば、第1の搬送手段74(A)における無搬送部分68に偏心軸743を適用しているので、その偏心軸743を適用しない場合に比べると、揺動手段64の第1の搬送路72A内で揺動する方向における幅(振れ幅)を増やしやすくなる。しかも、その偏心軸743の偏心量αなどの適切な設定により、特に現像剤の少なくなったときの収容高さ(特に最低検知高さMLowに近い状態)についても確実に検知されやすくなる。
【0081】
また、この収容高さ検知装置6によれば、揺動手段64の揺動時の支点になる揺動支持軸66を第1の搬送手段74(A)の最上部742tよりも上方の位置に配置しているので、そのような位置に配置していない場合に比べると、揺動手段64の揺動先端部64aが第1の搬送路72A内における現像剤の少なくなった収容高さを検知しやすくなる。また、検知手段65が第1の搬送路72Aの外側になる部分61dに配置されているので、そのような外側になる部分61dに配置しない場合に比べると、検知手段65が現像剤で汚染されるおそれがなく安定した検知が可能になる。
【0082】
さらに、この収容高さ検知装置6によれば、特に揺動手段64が補給装置7における第1の搬送路72Aのうち受け口71よりも現像剤の搬送方向D1の下流側でかつ受け口71に近い位置に配置されているので(
図4)、そのような位置に配置されていない場合(例えば第1の搬送路72Aにおける現像剤の搬送方向D1の下流側になる端部の位置や、第2の搬送路72Bのいずれかの位置など)に比べて、現像剤容器18から供給される現像剤の量の状態が反映される受け口71に近いことから、現像剤の少なくなった収容高さが効率よく早めに検知される。しかも、その揺動手段64は受け口71の真下になる位置から外れた位置に存在するように配置されているので、補給装置7における受け口71から受け入れられる現像剤が揺動手段64の上に乗って揺動手段64の揺動が不安定になることから回避され、検知精度の低下も避けられる。
【0083】
[実施の形態2]
図9は、この発明の実施の形態2に係る現像剤の収容高さ検知装置6を備えた現像剤の補給装置7を示す図面である。
実施の形態2に係る現像剤の収容高さ検知装置6および補給装置7は、収容高さ検知装置6に関係する第1の搬送手段74(A)を構成の一部が異なる第1の搬送手段74(B)に変更するとともに揺動手段64を構成の一部が異なる揺動手段64(B)に変更した以外は実施の形態1に係る現像剤の収容高さ検知装置6および補給装置7と同じ構成からなるものである。
【0084】
実施の形態2に係る収容高さ検知装置6における第1の搬送手段74(B)は、
図9や
図10に示されるように、無搬送部分68の回転軸として、上記偏心軸743に代えて、無搬送部分68以外の部分における回転軸741の軸心からずれのない同一軸744を適用したものである。
この同一軸744は、回転軸741と同じ形状からなるものとすればよいが、軸心がずれていない限りにおいては少し異なる形状(例えば断面が円形からなる円柱形状や円筒形状)にしても差し支えない。
【0085】
また、この収容高さ検知装置6における揺動手段64(B)は、
図9に示されるように、無搬送部分68における同一軸744を越えて現像剤の剤面(S)の最低検知高さMLowの位置まで達するよう曲がった形状で構成されている。
実施の形態2における揺動手段64(B)は、揺動支持軸66から同一軸744に達するまでの間の第1部分64dを例えば平板状の形状とし、同一軸744を超えて揺動先端部64aまでの第2部分64mを第1部分64dに対して下方に屈曲するよう所要の角度で曲がった平板状の形状としている。つまり、この揺動手段64(B)は、実施の形態1における揺動手段64と比べた場合、全体として、揺動先端部64aを含む先端側の部分について、同一軸744を超えた後に下方に屈曲する曲げた形状にしている点で異なる。
【0086】
そして、この収容高さ検知装置6では、曲がった形状の揺動手段64(B)が、第1の搬送路72Aのうち第1の搬送手段74(B)における無搬送部分68が存在する部分(以下、単に「検知領域」ともいう)に収容されている現像剤の剤面(S)の収容高さに少なくとも追従して揺動し、その揺動手段64(B)の揺動する状態について検知手段65が検知している。
なお、この収容高さ検知装置6では、無搬送部分68における回転軸として同一軸744を適用しているため、その揺動手段64(B)は、例えば第1の搬送路72A内に現像剤が存在しない場合や現像剤が少なくなってきた場合になると、
図9(B)に示されるように、その第1部分64dの下面部が、回転する第1の搬送手段74(B)における無搬送部分68の同一軸744の最外周部に接触して揺動する状態になることもある。
【0087】
例えば、第1の搬送路72Aにおける上記検知領域に十分な量の現像剤が収容されている段階では、揺動手段64(B)が次のように動作して現像剤の収容高さが検知される。
すなわち、この十分な量の現像剤がある段階では、揺動手段64(B)は、
図9(A)に示されるように、上記検知領域において回転する第1の搬送手段74(B)における無搬送部分68の同一軸744の位置に関係なく、下方に屈曲した第2部分64mにおける揺動先端部64aが現像剤の剤面(S)に接触する位置に揺動する状態になる。
またこの段階では、現像剤の収容高さが或る一定の低い高さに達するまでは、揺動手段64(B)の第1部分64dにおける下面が、回転する第1の搬送手段74(B)における無搬送部分68の同一軸744と接触することがない。一定の低い高さに達するまでとは、換言すれば被検知板67が検知手段65の遮断を解除するまでとなる。
【0088】
この際、その揺動手段64(B)と連動して揺動する被検知板67は、
図9(A)に示されるように、検知手段65における検知部65aにおける検知光を遮った位置に揺動した状態になる。また、このときの検知手段65の検知出力は、
図11に例示するように、予め定められる所定の第1出力値(V1)になって得られる。
そして、収容高さ検知装置6(又は制御手段15)では、このときの検知手段65の検知出力を「現像剤あり」との検知情報として扱うように設定されている。
【0089】
一方、第1の搬送路72Aの上記検知領域に収容されている現像剤が補給動作により次第に少なくなる段階では、揺動手段64(B)が次のような状態になる。
すなわち、この現像剤が減少する段階では、現像剤の剤面(S)の収容高さが相対的に低くなり始めるので、その剤面(S)に揺動先端部64aが接触している揺動手段64(B)が次第に揺動先端部64aを下降させる方向に揺動し始める状態になる。
【0090】
この際、現像剤の収容高さが最低検知高さMLowに近づくまで現像剤が減少すると、揺動手段64(B)と連動して揺動する被検知板67は、
図9(B)に示されるように、検知手段65における検知部65aにおける検知光を遮らない位置に揺動した状態になる。また、このときの検知手段65の検知出力は、
図11に例示するように、予め定められる所定の第2出力値(V2)になって得られる。
またこの際、揺動手段64(B)は、
図9(B)に示されるように、その第1部分64dの下面が、上記検知領域において回転する第1の搬送手段74(B)における無搬送部分68の同一軸744の最外周部と接触して揺動する状態にもなる。
ただし、この揺動する状態になった場合でも、揺動手段64(B)は、その揺動先端部64aが上昇する方向に移動するよう揺動させられることがほとんどない。このため、このときの被検知板67は、
図9(B)に示されるように、検知手段65における検知部65aにおける検知光を遮らない位置に留まった状態になる。また、このときの検知手段65の検知出力は、
図11に例示するように、第2出力値(V2)のままで推移する。
【0091】
そして、この収容高さ検知装置6(又は制御手段15)では、例えば、このときの検知手段65の検知出力が、
図11に示されるように第1出力値(V1)から第2出力値(V2)に変化して所定の時間が経過した時点(Tb)になったときに「現像剤不足又は無し」との検知情報として扱うように設定されている。
【0092】
したがって、この収容高さ検知装置6によっても、現像剤の補給装置7の本体70における第1の搬送路72A内の現像剤の収容高さが、例えば第1の搬送路72Aとは別の現像剤を貯留して検知するためのスペースを設けることや第1の搬送路72Aを揺動手段64(B)の設置のために拡張することがなく、しかも第1の搬送路72Aのうち第1の搬送手段74(B)の無搬送部分68が存在する検知領域において同一軸744が現像剤の通過を阻害することなく、検知される。
【0093】
[変形例]
この発明は、上記実施の形態1、2で例示した内容に何ら限定されるものではなく、例えば、以下に挙げるような変形例も含むものである。
【0094】
実施の形態1、2では、現像剤の収容高さ検知装置6を画像形成装置1における現像剤の補給装置7における収容高さ検知装置として適用した構成例を示したが、この発明の収容高さ検知装置6は現像剤を搬送して取り扱う他の装置部分に適用してもよい。
例えば、現像剤からなる画像を形成する画像形成装置において、現像剤が搬送される搬送路を有する本体と、その搬送路内で回転するよう配置され、回転軸の周囲に螺旋状に設けられる搬送部を有する現像剤の搬送手段と、その搬送路内で搬送される現像剤の剤面の収容高さを検知する収容高さ検知装置とを備えた構成部分がある場合、その収容高さ検知装置をこの発明の収容高さ検知装置6で構成することができる。
【0095】
実施の形態2では、曲がった形状の揺動手段64(B)として、第1の搬送手段74(B)の無搬送部分68の同一軸744を超えた先端部側を屈曲させた形状からなる構成例を示したが、これに限定されず、例えば、
図12に示す揺動手段64(B)を適用することもできる。
【0096】
図12に示す揺動手段64(B)は、第1部分64dから揺動先端部64aの間に逆U字状の形状の湾曲した部分64hを有する形状の揺動手段である。
このような形状の揺動手段64(B)を適用した場合は、
図12(B)に示されるように、第1の搬送路72Aにおける現像剤が最低検知高さMLowに近づく程度に減少したときに、その揺動手段64(B)が現像剤の剤面(S)に収容高さに追従して揺動先端部64aの下降する方向に揺動した際、その湾曲した部分64hが第1の搬送手段74(B)の無搬送部分68の同一軸744に接触することなく、最低検知高さMLowに近づく程度に減少した現像剤の剤面(S)に収容高さを検知することが可能になる。
【0097】
画像形成装置1については、他の形式や種類のものを採用することができる。
【符号の説明】
【0098】
1 …画像形成装置
6 …現像剤の収容高さ検知装置
7 …現像剤の補給装置
18…現像剤容器
61…本体(収容高さ検知装置の本体の一例)
61d…検知手段の設置部分(本体のうち搬送路の外側になる部分の一例)
64…揺動手段(揺動手段の一例)
64(B)…曲がった形状で構成された揺動手段(その一例)
64a…揺動先端部
65…検知手段
66…揺動支持軸(支点の一例)
68…無搬送部分
70…本体(補給装置の本体の一例)
71…受け口
72A…第1の搬送路(搬送路の一例)
73…送出口
74A…第1の搬送手段(現像剤の搬送手段の一例)
76…送出手段
741…回転軸
742…搬送部
742t…搬送部の最上部(最上部の一例)
743…偏心軸
744…同一軸
S …現像剤の剤面
MLow…最低検知高さ
D1…第1の搬送路における現像剤の搬送方向