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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】発光ユニット、及び照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20231011BHJP
   F21V 31/00 20060101ALI20231011BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20231011BHJP
   F21V 17/00 20060101ALI20231011BHJP
   F21V 17/04 20060101ALI20231011BHJP
   F21V 7/00 20060101ALI20231011BHJP
   F21V 7/24 20180101ALI20231011BHJP
   F21V 31/04 20060101ALI20231011BHJP
   F21V 7/10 20060101ALI20231011BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20231011BHJP
【FI】
F21S2/00 100
F21V31/00 100
F21V19/00 150
F21V19/00 170
F21V17/00 155
F21V17/04
F21V7/00 310
F21V7/24
F21V31/00 200
F21V31/04
F21V7/10 300
F21Y115:10 500
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019183951
(22)【出願日】2019-10-04
(65)【公開番号】P2021061137
(43)【公開日】2021-04-15
【審査請求日】2022-05-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000000192
【氏名又は名称】岩崎電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】武田 幸久
(72)【発明者】
【氏名】丸田 晃三
(72)【発明者】
【氏名】渋谷 康彦
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-174627(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106016178(CN,A)
【文献】特開2018-010729(JP,A)
【文献】実開昭57-036606(JP,U)
【文献】特開2018-147561(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 31/00
F21V 19/00
F21V 17/00
F21V 7/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光モジュールと、前記発光モジュールが配置される筐体と、前記筐体に配置された前記発光モジュールを覆う透光性カバーとを備える発光ユニットにおいて、
前記発光モジュールの周囲に渡って前記筐体と前記透光性カバーとの間の隙間を塞ぐシール部と、前記発光モジュールからの光を前記透光性カバーに向けて反射する反射部とを一体に有する弾性材からなる反射体を備え
前記発光モジュールは、プリント基板と、前記プリント基板の実装面に設けられる発光素子と、前記実装面に設けられ、前記発光素子を気密封止する透明なエラストマーからなる気密層とを備え、
前記反射部は、前記気密層の少なくとも外周端から出射される光を前記透光性カバーに向けて反射することを特徴とする発光ユニット。
【請求項2】
前記透光性カバーを前記筐体側に押さえる押さえ部材を有し、
前記シール部は、前記押さえ部材と前記筐体との間に挟持されることを特徴とする請求項1に記載の発光ユニット。
【請求項3】
前記反射部は、前記発光モジュールの一部と前記透光性カバーとの間に挟持されることを特徴とする請求項2に記載の発光ユニット。
【請求項4】
発光モジュールと、前記発光モジュールが配置される筐体と、前記筐体に配置された前記発光モジュールを覆う透光性カバーとを備える発光ユニットにおいて、
前記発光モジュールの周囲に渡って前記筐体と前記透光性カバーとの間の隙間を塞ぐシール部と、前記発光モジュールからの光を前記透光性カバーに向けて反射する反射部とを一体に有する弾性材からなる反射体を備え
前記透光性カバーを前記筐体側に押さえる押さえ部材を有し、
前記シール部は、前記押さえ部材と前記筐体との間に挟持され、
前記反射部は、前記発光モジュールの一部と前記透光性カバーとの間に挟持されることを特徴とする発光ユニット。
【請求項5】
前記シール部は、前記筐体と前記透光性カバーとが重なる方向に対して垂直方向で、前記反射部よりも薄く形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の発光ユニット。
【請求項6】
前記透光性カバーを前記筐体に締結する締結部材を有し、
前記締結部材の周囲には、前記透光性カバーと前記筐体との離間距離を予め定めた長さに規制するブッシングが配置されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の発光ユニット。
【請求項7】
前記反射体は、前記透光性カバーの外周面の少なくとも一部を囲う囲い部を有することを特徴とする請求項6に記載の発光ユニット。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれかに記載された発光ユニットを備え、
前記発光モジュールを1つ又は複数組み合わせて前記筐体に取り付けていることを特徴とする照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ユニット、及び照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
照明器具には、LED等の光源を備え、かつ防爆構造を有した防爆照明器具が知られている。この種の照明器具には、LEDを配置したプリント基板からなる発光モジュールを筐体に配置し、筐体とカバー(透光性カバーに相当)との間の隙間をパッキンで塞いで気密性及び水密性を高めた構造が開示されている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1では、筐体に発光モジュールを収容する光源収容凹部を設け、この光源収容凹部の内壁面が当該モジュールの放射光を遮蔽しないように、光源収容凹部の幅を設定することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-010729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の構成は、光源収容凹部の幅が拡がるので、コンパクト化に不利である。しかも、防爆形、又は耐圧形にするためにはパッキンが必要となり、部品点数の増大を招くと共に、パッキンに合わせた溝構造等が必要となり、構造が複雑化するおそれもある。
【0005】
本発明は、簡易化かつコンパクト化に有利な構成で、筐体内の密閉と光の利用率向上とを図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、発光モジュールと、前記発光モジュールが配置される筐体と、前記筐体に配置された前記発光モジュールを覆う透光性カバーとを備える発光ユニットにおいて、前記発光モジュールの周囲に渡って前記筐体と前記透光性カバーとの間の隙間を塞ぐシール部と、前記発光モジュールからの光を前記透光性カバーに向けて反射する反射部とを一体に有する弾性材からなる反射体を備え、前記発光モジュールは、プリント基板と、前記プリント基板の実装面に設けられる発光素子と、前記実装面に設けられ、前記発光素子を気密封止する透明なエラストマーからなる気密層とを備え、前記反射部は、前記気密層の少なくとも外周端から出射される光を前記透光性カバーに向けて反射することを特徴とする。
【0007】
上記発光ユニットにおいて、前記透光性カバーを前記筐体側に押さえる押さえ部材を有し、前記シール部は、前記押さえ部材と前記筐体との間に挟持されることを特徴とする。
【0008】
また、上記発光ユニットにおいて、前記反射部は、前記発光モジュールの一部と前記透光性カバーとの間に挟持されることを特徴とする。
【0009】
発光モジュールと、前記発光モジュールが配置される筐体と、前記筐体に配置された前記発光モジュールを覆う透光性カバーとを備える発光ユニットにおいて、前記発光モジュールの周囲に渡って前記筐体と前記透光性カバーとの間の隙間を塞ぐシール部と、前記発光モジュールからの光を前記透光性カバーに向けて反射する反射部とを一体に有する弾性材からなる反射体を備え、前記透光性カバーを前記筐体側に押さえる押さえ部材を有し、前記シール部は、前記押さえ部材と前記筐体との間に挟持され、前記反射部は、前記発光モジュールの一部と前記透光性カバーとの間に挟持されることを特徴とする。
【0010】
また、上記発光ユニットにおいて、前記シール部は、前記筐体と前記透光性カバーとが重なる方向に対して垂直方向で、前記反射部よりも薄く形成されていることを特徴とする。
【0011】
また、上記発光ユニットにおいて、前記透光性カバーを前記筐体に締結する締結部材を有し、前記締結部材の周囲には、前記透光性カバーと前記筐体との離間距離を予め定めた長さに規制するブッシングが配置されることを特徴とする。
【0012】
また、上記発光ユニットにおいて、前記反射体は、前記透光性カバーの外周面の少なくとも一部を囲う囲い部を有することを特徴とする。また、照明器具は、上記発光ユニットを備え、前記発光モジュールを1つ又は複数組み合わせて前記筐体に取り付けていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、簡易化かつコンパクト化に有利な構成で、筐体内の密閉と光の利用率向上とを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1実施形態に係る発光ユニットを利用した照明器具の一例を示す図である。
図2】発光ユニットを利用した照明器具の他の例を示す図である。
図3】発光ユニットの側断面図である。
図4】発光モジュールの斜視図である。
図5】発光モジュールの側断面図である。
図6】発光素子を周辺構成と共に示す断面図である。
図7】気密層の製造工程を示す図である。
図8】気密層の他の製造工程を模式的に示す図である。
図9】本発明の第2実施形態に係る発光ユニットの側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る発光ユニットを利用した照明器具の一例を示す図である。図1に示す照明器具10Aは、建物の天井面に固定される固定具11Aと、固定具11Aに吊りパイプ12を介して支持される筐体(以下、器具筐体という)13Aとを備え、器具筐体13Aに複数の発光ユニット21を下向きに取り付けることによって、高天井用照明器具に形成されている。
【0016】
固定具11Aは、防爆形の配管付属品として使用される結線ボックス16を用いて天井面に固定され、結線ボックス16内で商用電源の電源線と結線される。器具筐体13Aは、下方が開口する金属製の箱形状に形成され、下方の開口を覆うように複数(9個)の発光ユニット21が取り付けられる。
本実施形態の発光ユニット21は、樹脂充填防爆形に相当する構造を有している。これにより、発光ユニット21を配置する容器に相当する器具筐体13Aに気密封止のための構造を設けることなく、可燃ガス、腐食性ガス又は水蒸気等が発生しうる施設での使用に好適な高天井用照明器具が得られる。
【0017】
図2は、発光ユニット21を利用した照明器具の他の例を示す図である。図2に示す照明器具10Bは、地面等から立設するポールに固定されるパイプ状の固定具11Bと、固定具11Bに支持される器具筐体13Bとを備え、器具筐体13Bに周囲を照明可能に複数(8個)の発光ユニット21を取り付けることによって、街路灯用途の照明器具に形成されている。発光ユニット21は、樹脂充填防爆形に相当する構造を有しているので、屋外使用の場合に要求される気密性や防水性等を満たしている。これにより、器具筐体13Bに気密封止のための構造を設けることなく、屋外使用可能な照明器具が得られる。
【0018】
また、各照明器具10A,10Bにおいて、発光ユニット21の台数及び配置等を適宜に変更することで、様々な仕様へ対応し易くなる。このように、本実施形態の発光ユニット21を利用することで、防爆性能、又は防水性能等が要求される様々な照明器具を実現し易くなり、例えば、水中照明用の照明器具も容易に実現可能である。
【0019】
図3は、発光ユニット21の側断面図を示している。
発光ユニット21は、光を放射する発光モジュール101が配置される筐体22と、筐体22に配置された発光モジュール101を覆う保護カバー23と、保護カバー23を筐体22側に押さえる押さえ部材24とを有している。
筐体22は、発光モジュール101が載置される板状の載置部22Aと、載置部22Aに載置された発光モジュール101の周囲を連続して囲う周壁部22Bと、載置部22Aにおける発光モジュール101の反対側の面から突出する放熱フィン22Cとを一体に備えている。この筐体22は、アルミニウム合金等の剛性を有し、かつ、熱伝導性を有する材料で形成され、上記防爆性能、及び防水性能等のいずれかで要求される各種の条件を満たしている。
【0020】
載置部22Aと周壁部22Bとによって囲まれた領域は、発光モジュール101が配置されるモジュール配置空間22Kを形成している。このモジュール配置空間22Kの幅WAは、発光モジュール101の幅W1よりも大きく、かつ、モジュール配置空間22Kの深さDAは、発光モジュール101の厚さD1よりも大きく形成されている。
本構成では、発光モジュール101が載置される載置部22Aに放熱フィン22Cが一体に設けられるので、発光モジュール101の熱を効率良く放熱できると共に、放熱構造を含む筐体22を小型薄型化でき、発光モジュール101全体の小型薄型化ができる。
【0021】
載置部22Aには、発光モジュール101のプリント基板110に設けられた孔部HLにそれぞれ係合する突起22Tが設けられ、これら突起22Tにより発光モジュール101が載置部22Aに位置決めされる。また、載置部22Aには、放熱フィン22C側から発光モジュール101に電気的接続するための配線部品(配線、又はコネクタ等)が通る孔部22Hが形成されている。この孔部22Hは、配線部品を通した後に所定の封止材31によって封止される。この封止材31には、気密性及び絶縁性等を確保可能なポリマー材料等が適用され、例えば、シリコーン系又はオレフィン系等のエラストマーが適用される。
【0022】
保護カバー23は、発光モジュール101の光照射側に配置され、発光モジュール101の光を透過する透光性を有する透光性カバー、及び発光モジュール101の光照射側を保護する保護部材として機能する。この保護カバー23は、防爆照明器具の仕様を満たす材質、肉厚及び機械的強度を有している。この種の保護カバーには、通常、強化ガラスが採用されるが、発光ユニット21が防爆仕様の照明器具に使用されない場合は、肉薄の透光性樹脂等を保護カバー23として採用することも可能である。
押さえ部材24は、筐体22の周壁部22Bに沿って延在する枠状に形成され、保護カバー23の外周部を筐体22側に押さえた状態で、図3に示す締結部材(例えば締結ボルト)41によって周壁部22Bに固定される。この押さえ部材24についても、上記防爆性能の条件を満たす材質、肉厚及び機械的強度を有している。この締結部材41を取り外すことによって、押さえ部材24、保護カバー23及び発光モジュール101のそれぞれを容易に取り外すことができ、これらの交換等が容易である。
【0023】
図4は、発光モジュール101の斜視図を示している。本実施形態の発光モジュール101は、一辺が上記幅W1の長さに形成された正方形板状のプリント基板110を備え、このプリント基板110の片面である実装面110Aに複数の発光素子121が実装されている。なお、プリント基板110は、正方形板状以外の矩形板状等に適宜に変更してもよい。この実装面110Aには、全ての発光素子121を覆う透明なエラストマーからなる気密層(気密カバーと称することもできる)131が設けられ、この気密層131により、発光モジュール101単体で、発光素子121等にガスや水分が入り込まない気密性を得ている。
より具体的には、プリント基板110の実装面110Aには、配線パターン122が形成されており、この配線パターン122に合わせて複数の発光素子121、及び発光素子121以外の電気部品123が実装されることによって、発光素子121を含む所定の電気回路が形成される。気密層131は、配線パターン122、発光素子121及び電気部品123を覆うことで、これらを気密状態に封止している。
【0024】
本実施形態では、プリント基板110の中央領域を避けて多数の発光素子121が格子状に配列され、中央領域に、発光素子121よりも厚みを有する電気部品123がまとめて配置されている。この発光素子121には、SMD型のLEDチップが用いられる。なお、各発光素子121及び電気部品123の配置は適宜に変更してもよいし、発光素子121に公知の他の発光素子を用いてもよい。
【0025】
気密層131を構成するエラストマーには、発光素子121の光が十分に透過可能な透光性、及び十分な電気絶縁性(以下単に「絶縁性」とも称する)を有する弾性材からなるポリマー材料等を広く適用できる。本実施形態のエラストマーには、透明性及び耐熱性等に優れたシリコーンゴムを適用している。なお、シリコーンゴムに限定されず、例えば透明のエポキシ樹脂でもよい。
【0026】
(発光モジュール101について)
図5は、発光モジュール101の側断面図を示している。
図4及び図5に示すように、気密層131は、発光素子121及び配線パターン122を覆うベース部131Aと、各発光素子121に対向する位置でベース部131Aから突出する凸面をそれぞれ形成する第1突出部131Bと、中央領域にてベース部131Aから突出する第2突出部131Cとを一体に有している。ベース部131Aの厚さDM1(図5参照)は、外部から配線パターン122及び発光素子121への電気的離隔距離を十分に確保できる厚さに形成されている。
【0027】
第1突出部131Bは、気密層131の外表面のうち、各発光素子121の出射光軸L1を中心とした所定角度範囲(図5中、符号θ1で示す角度の範囲)に渡って設けられた凸面を形成する。なお、発光素子121(の中心)から発する光が、隣の第1突出部131Bに当たらない角度範囲をθ1とする。
凸面にすることで、平坦面にする場合と比べ、気密層131の表面で全反射される光を低減でき、光の利用効率が向上する。この凸面は、楕円球面等の球面形状に形成され、各発光素子121からの光を、保護カバー23を通過して照射エリアに向かう方向に高精度に制御する。なお、照明光として利用可能な方向に制御できる範囲で、第1突出部131Bを球面形状以外の形状にしてもよい。このようにして、第1突出部131Bは、発光素子121からの光の全反射を抑制すると共に、その光の出射方向を制御する光制御部として機能する。
【0028】
例えば、角度θ1は、各発光素子121の出射光軸L1を中心とした所定角度(例えば100度)に設定され、各発光素子121からの光を効率良く照明エリアに向けて出射させる。なお、角度θ1は、発光素子121の出射特性等に合わせて適宜な値に設定すればよい。
【0029】
第2突出部131Cの厚さDM2は、図4に示す電気部品123への電気的離隔距離を十分に確保する厚みであって、かつ、図3に示す保護カバー23の裏面に当接する長さに形成される。これにより、第2突出部131Cが、保護カバー23を弾性支持する支持部材を兼用し、保護カバー23に外力が作用した場合に、保護カバー23の撓みを抑えることができる。しかも、第2突出部131Cは、プリント基板110の中央(発光モジュール101及び保護カバー23の中央に相当)に設けられるので、保護カバー23の最大撓みを効率良く抑えることができる。保護カバー23の撓みを抑えることができるので、保護カバー23を薄型化し易くなり、保護カバー23を軽量化し易くなる。
例えば防爆仕様の照明器具においては、保護カバー23は「鋼球落下試験」に合格できる厚さを有する必要があるが、第2突出部131Cが、保護カバー23を弾性支持する支持部材となっている構造を採用することで、第2突出部131Cが無い場合より保護カバー23を薄くしても「鋼球落下試験」に合格できることが確認されている。
【0030】
図6は、発光素子121を周辺構成と共に示す断面図である。この図6には、発光素子121からの光を二点鎖線で示している。
第2突出部131Cは、図4及び図6に示すように、保護カバー23に近づくほど幅狭の角錐台形状(本実施形態では四角錐台形状)に形成されている。これにより、図6に示すように、第2突出部131Cの周囲に位置する発光素子121からの光が、第2突出部131Cによって遮られる事態を回避し易くなる。
本実施形態では、第2突出部131Cの壁面131Mが、各発光素子121の出射光軸に対して角度θ2(例えば20度)だけ傾斜した傾斜面に形成され、第1突出部131Bで出射方向が制御された光等が壁面131Mで遮られ難い。
なお、光量を十分に確保できる範囲で、角度θ2等の第2突出部131Cの各部の形状を適宜に変更してもよい。例えば、第2突出部131Cを四角錐台形状以外の角錐台形状、又は円錐台形状にしてもよいし、壁面131Mが傾斜しない角柱形状、又は円柱形状にしてもよい。
【0031】
ところで、発光素子121からは、出射光軸L1を中心とした角度θ1(図5参照)を超えた範囲からも光が出射される。この光は、気密層131の側面等から直接出射され、或いは、気密層131の表面で全反射された後に側面等から出射される。
本実施形態では、図6に示すように、発光モジュール101の周囲に配置される反射面51Mを有する反射体51を配置し、この反射面51Mにより、発光モジュール101からの光を、透光性カバーとして機能する保護カバー23に向けて反射するように構成している。
【0032】
(反射体51について)
図3及び図6に示すように、この反射体51は、発光モジュール101の周囲に渡って連続する反射面51Mを有する反射部51Aと、発光モジュール101の周囲に渡って筐体22と保護カバー23との間の隙間を閉塞するシール部51Bとを一体に有している。この反射体51は、発光モジュール101からの光を反射可能で、かつ、十分なシール性(気密性、水密性)を確保可能な可撓性等を有する弾性材で形成され、本実施形態では、白色のシリコーンゴムで形成されている。
なお、発光モジュール101は、矩形(本実施形態では正方形)の板形状に形成されているので、反射体51は、この矩形の発光モジュール101の外周に沿って延びる矩形の枠形状に形成されている。仮に発光モジュール101が円板形状に形成された場合、反射体51を、発光モジュール101の外周に沿って延びる環状の枠形状、或いは多角形の枠形状にしてもよい。
【0033】
反射面51Mは、発光モジュール101の気密層131の外周端PXに近接し、気密層131の全周囲を囲うので、気密層131の外周端PX等から出射される光、換言すると、保護カバー23に向けて出射されない光を反射する。この反射面51Mは、この反射面51Mに入射する光を保護カバー23に向けて反射するように、発光素子121の出射光軸L1に対して一定の角度θ3(例えば20度)で傾斜する傾斜面に形成されている。
本実施形態では、反射体51の材料に白色のシリコーンゴムを用いるため、反射面51Mを鏡面等にすることなく、反射面51Mで十分に光を反射できる。なお、反射面51Mに金属蒸着等を施すことによって、より反射率の高い鏡面にしてもよい。
【0034】
また、反射面51Mは、同図6に示すように、プリント基板110と保護カバー23との間に渡って設けられるので、プリント基板110と保護カバー23との間の光を効率良く反射面51Mで反射できる。これにより、光の利用効率を効果的に高め、照明光の光量を増大できる。
なお、反射面51Mの角度θ3を含む形状については、適宜に変更してもよく、例えば反射面51Mを楕円曲面に形成してもよいし、角度θ3を0度にしてもよい。
【0035】
反射部51Aの箇所は、気密層131の外周端PX近傍から筐体22の内周面MXの間に渡って延在する厚肉箇所に形成されている。したがって、反射体51の他の部分(シール部51Bに相当する部分)よりも相対的に変形し難くなり、反射体51を、筐体22と保護カバー23との間に挟持しても、その挟持力の影響による反射面51Mの変形を抑制できる。また、この厚肉箇所である反射部51Aが、プリント基板110と保護カバー23との間に挟持されているので、プリント基板110と保護カバー23との離間距離を適切距離に保持しつつ、反射部51Aによっても保護カバー23を弾性支持できる。
【0036】
なお、発光モジュール101の全周囲に渡って反射面51Mを形成する場合を説明したが、これに限定されず、反射面51Mの一部を省略してもよい。例えば、発光素子121の配列等によっては発光モジュール101の周囲から漏れる光に偏りができる場合、漏れ光が相対的に多い領域に対向する反射面51Mを形成し、漏れ光が相対的に少ないか、殆ど存在しない領域に対向する反射面51Mは省略してもよい。
【0037】
シール部51Bは、反射部51Aから筐体22の載置部22Aに向けて突出する第1突出部51Cと、反射部51Aから押さえ部材24に向けて突出する第2突出部51Dとを有している。第1突出部51Cは、プリント基板110の周囲に渡って連続する枠形状であって、プリント基板110の厚さDK(図3参照)よりもやや長い長さで突出する。また、第2突出部51Dは、プリント基板110の周囲に渡って連続する枠形状であって、保護カバー23の厚さDC(図3参照)よりもやや長い長さで突出する。これら突出部51C,51Dは、図3に示すように、反射部51Aよりも大幅に薄く形成され、容易に撓むことができる。
【0038】
これにより、図3に示すように反射体51を取り付けた場合に、第1突出部51Cによって、筐体22とプリント基板110との間の隙間を全周に渡って閉塞でき、第2突出部51Dによって、押さえ部材24と保護カバー23との間の隙間を全周に渡って閉塞できる。したがって、モジュール配置空間22Kを、ガスや水分が入り込まない気密状態に閉塞でき、発光モジュール101がガスや水分に触れないようにすることができる。
【0039】
なお、第1突出部51C及び第2突出部51Dの長さ調整等により、モジュール配置空間22Kの気密度合いや水密度合いを調整可能である。しかも、発光モジュール101と、反射体51と、保護カバー23との間には、樹脂等が無い隙間が形成されるので、この隙間に樹脂等を充填する構成と比べ、軽量化が可能である。また、発光モジュール101又は反射体51に不具合が生じた場合に、これら部品を独立して取り出すことができるので、これらの部品を容易に交換することも可能である。
【0040】
次いで、発光モジュール101の製造方法について説明する。
この発光モジュール101は、プリント基板110の実装面110Aに発光素子121、及び電気部品123を実装した後、配線パターン122、発光素子121及び電気部品123を含む所定の領域に透明なエラストマーを充填し、エラストマーが実装面110Aに密着させることによって、配線パターン122、発光素子121及び電気部品123を気密封止する気密層131が形成される。
【0041】
図7は、気密層131の製造工程を示す図である。
第1工程では、気密層131を形成する前の発光モジュール101を取り付ける取付型(台部とも称する)71を用意し、第2工程では、取付型71に発光モジュール101をセットする。第3工程では、取付型71の上に成形型72をセットする。ここで、成形型72は、取付型71及び発光モジュール101との間に気密層131を形成する空間を形成する型であり、型枠とも称する。なお、取付型71には、発光モジュール101に電気的接続された配線を通すための孔71Hが形成されている。
【0042】
第4工程では、上記取付型71、発光モジュール101及び成形型72からなるセット体を真空チャンバー内に入れ、真空ポンプによって真空チャンバー内の空気を排気して減圧環境(例えば真空雰囲気)にする。その後、成形型72に予め設けた注入口に、気密層131の材料となる液体状態のエラストマーを充填する。減圧した状態でエラストマーを充填することにより、エラストマー中の気泡の発生を抑制できる。
【0043】
第5工程では、大気開放によってエラストマーを大気圧で加圧した状態にし、炉体を利用した加熱硬化によりエラストマーを硬化させる。エラストマーを加圧した状態にするので、エラストマーを成形型72と発光モジュール101との間に空く空間の隅々まで行き渡らせることができ、加熱硬化することで速やかに硬化させることができる。これらにより短時間で高精度に気密層131を設けることができる。なお、気密層131は、エラストマー自体が有する接着性によってプリント基板110等に密着する。第6工程では、エラストマーが十分に硬化した後に、成形型72及び取付型71を取り外す(離型工程に相当)。以上が気密層131の製造工程である。
【0044】
気密層131の製造工程は上記工程に限定されない。
図8は、気密層131の他の製造工程を模式的に示す図である。
図8に示すように、第1工程では、取付型71として、液体状態のエラストマーを貯留可能な槽を使用し、この取付型71内に、気密層131を形成する前の発光モジュール101をセットする。第2工程では、取付型71内に液体状態のエラストマーを充填し、第3工程では、その取付型71を減圧環境(例えば真空雰囲気)に置くことで、エラストマー中の気泡を抜く(脱泡工程に相当)。なお、第3工程ではエラストマーは硬化していない。
【0045】
第4工程では、成形型72をセットすることにより余分なエラストマーを外部に抜く。第5工程では、炉体を利用した加熱硬化によりエラストマーを硬化させる。第6工程では、成形型72及び取付型71を取り外す(離型工程に相当)。この場合も、気泡を含まない気密層131を設けることができる。
【0046】
以上説明したように、発光モジュール101は、図5等に示すように、プリント基板110と、プリント基板110の実装面110Aに設けられる発光素子121とを備え、実装面110Aに、発光素子121を気密封止する透明なエラストマーからなる気密層131を有している。これにより、発光モジュール101が配置される筐体22内に樹脂を充填することなく、発光素子121等を気密封止することができる。したがって、筐体22内に配置される発光モジュール101等の部品交換を容易に行うことが可能な構成で、簡易な構成で樹脂充填防爆形照明器具に使用できる気密構造を得ることができる。
【0047】
しかも、エラストマーからなる気密層131は、発光素子121からの光が通る領域に光の出射方向を制御する光制御部として機能する第1突出部131Bを有するので、光の出射方向を制御する別体のレンズ等を配置せずに所望の方向に光を出射させることができる。これにより、光の利用率を高めることができる。
さらに、第1突出部131Bは、エラストマーの外表面のうち、発光素子121からの光が入射する領域に設けられた凸面に形成されるので、第1突出部131Bを簡易に設けることができると共に、エラストマーの外表面で全反射される光を低減し、光の利用率をより高めることができる。
【0048】
また、気密層131は、実装面110Aにおける配線パターン122及び発光素子121を覆うベース部131Aと、ベース部131Aから突出する第1突出部131Bと、第1突出部131Bよりも更に突出する第2突出部131Cとを有するので、ベース部131A、第1突出部131B及び第2突出部131Cにより、発光素子121等への電気的離隔距離を確保し易くなる。しかも、図3に示すように、第2突出部131Cは、当該発光モジュール101に対向して配置される保護カバー23に接触するので、第2突出部131Cが保護カバー23を弾性支持する支持部材を兼用し、保護カバー23の撓みを抑制し、保護カバー23を薄型化し易くなる。
【0049】
また、図4に示すように、実装面110Aには、発光素子121よりも保護カバー23側(突出側)に張り出す他の部品である電気部品123が設けられ、第2突出部131Cは、電気部品123に対応する領域に設けられているので、電気部品123への電気的離隔距離を十分に確保し易くなる。つまり、第2突出部131Cは、保護カバー23を弾性支持する支持部材、及び電気部品123への電気的離隔距離を確保する部材を兼用し、これらを別々に設ける場合と比べ、構成を簡易化でき、小型化や薄型化に有利である。
【0050】
さらに、第2突出部131Cは、実装面110Aの中央領域に設けられるので、保護カバー23が最も撓み易くなる箇所を弾性支持し易くなる。これにより、保護カバー23の最大撓みを効率良く抑え、保護カバー23を薄型化し易くなる。
【0051】
また、本実施形態の発光モジュール101の製造方法では、実装面110Aに対し、発光素子121を含む所定の領域に透明なエラストマーを密着させ、発光素子121を気密封止する気密層131を形成するので、発光モジュール101が配置される筐体22内に樹脂を充填することなく、簡易な構成で樹脂充填防爆形照明器具に使用できる気密構造を得ることができる。
【0052】
しかも、図7の第4工程に示すように、気密層131の形成に際し、前記所定の領域を含む空間を減圧する減圧工程を行い、減圧した状態で、前記所定の領域にエラストマーを密着させるので、気泡の発生を抑制できる。
また、図8の第3工程に示すように、実装面上にエラストマーを充填した後、減圧環境にすることでエラストマーから気泡を抜く脱泡工程を行うことによっても、気泡の発生を抑制できる。
【0053】
また、本実施形態の発光ユニット21は、図3に示すように、発光モジュール101の周囲に配置される弾性材からなる反射体51を備え、反射体51は、発光モジュール101の周囲に渡って筐体22と保護カバー23との間の隙間を塞ぐシール部51Bと、発光モジュール101からの光を保護カバー23に向けて反射する反射部51Aとを一体に有している。この構成によれば、パッキン及び反射部材を別々に設ける構成と比べ、簡易化かつコンパクト化に有利な構成で、筐体22内の密閉と光の利用率向上とを図ることができる。
【0054】
また、シール部51Bは、筐体22と保護カバー23とが重なる方向に対して垂直方向で反射部51Aよりも薄く形成されているので、筐体22と保護カバー23との間でシール部51Bを変形させて十分なシール効果を得ながら、反射部51Aの変形を抑制して意図した反射を実現し易くなる。
また、反射部51Aは、図6に示すように、気密層131の少なくとも外周端PXから出射される光を保護カバー23に向けて反射するので、光の利用効率を効果的に高め、照明光の光量を向上できる。
【0055】
また、保護カバー23を筐体22側に押さえる押さえ部材24を有し、シール部51Bは、押さえ部材24と筐体22との間に挟持されるので、押さえ部材24によって、保護カバー23の取付と、シール部51Bによる筐体22内の密閉とを行うことができる。
また、反射部51Aは、発光モジュール101の一部(プリント基板110)と保護カバー23との間に挟持されるので、反射部51Aによって、発光モジュール101の一部と保護カバー23との離間距離を保持すると共に、保護カバー23を弾性支持することができる。
【0056】
(第2実施形態)
図9は、本発明の第2実施形態に係る発光ユニット21の側断面図を示している。この発光ユニット21は、押さえ部材24を用いずに保護カバー23を筐体22に取り付ける構造である点、及び、反射体51の形状が異なる点を除いて、第1実施形態の発光ユニット21と同様である。なお、同様の箇所は同一の符号を付して示し、異なる部分を説明する。
【0057】
保護カバー23には、複数の締結部材(例えば締結ボルト)41が貫通する貫通孔23Hが設けられており、図9に示すように、保護カバー23と筐体22の載置部22Aとの間に反射体51を配置した状態で、各締結部材41を筐体22の載置部22Aにそれぞれ締結することによって、保護カバー23が筐体22に固定される。
【0058】
反射体51の反射部51Aには、各締結部材41が貫通する貫通孔51Xが設けられ、これら貫通孔51Xよりも内周側(発光モジュール101側)に、発光モジュール101の周囲に渡って連続する反射面51Mが設けられる。
貫通孔51Xのそれぞれには、筒状のブッシング81が挿入され、このブッシング81内に締結部材41が挿入される。このブッシング8は、反射体51よりも剛性を有する素材(例えば金属材)で形成され、かつ、図9に示す距離DL(突起22Tと保護カバー23表面との間の距離に相当)の長さを規定する部材である。このブッシング81によって、保護カバー23と筐体22との離間距離を予め定めた長さに規定でき、締結部材41を過度に締結して反射面51Mが変形する事態を抑制できる。
【0059】
なお、反射部51Aには、筐体22の載置部22Aに設けられた突起22Tに係合する孔部51Yが設けられ、これらの係合によって、載置部22Aに対する反射体51の位置が位置決めされる。本構成では、これらの孔部51Yと貫通孔51Xとを同軸上に設け、かつ、突起22Tにブッシング81の一端を当接させるので、孔部51Y、貫通孔51X及びブッシング81からなる締結構造及び位置決め構造をコンパクトにできる。また、孔部51Yと貫通孔51Xとを同軸上に設ける構成にしなくてもよい。
【0060】
反射体51のシール部51Bは、反射部51Aから筐体22の載置部22Aに向けて突出する第1突出部51Cと、反射部51Aから反射体51の径方向外側に突出する環状の第2突出部51Dとを有している。第2突出部51Dは、矩形の環状、又は円環状に設けられ、保護カバー23と筐体22との間に挟持されることによって、保護カバー23と筐体22との間の隙間を閉塞する。本構成では、第2突出部51Dに、間隔を空けて、保護カバー23側に突出する複数の枠状の突起51Tを設けている。これら突起51Tにより、保護カバー23と筐体22との間の隙間を効果的に閉塞でき、十分な気密状態を得やすくなる。
【0061】
さらに、この反射体51には、保護カバー23の外周面を囲う囲い部51Kが一体に設けられている。この囲い部51Kは、反射体51の第2突出部51Dから延出し、保護カバー23の外周面を全体に渡って囲う枠形状に形成されている。同図9に示すように、この囲い部51Kは、保護カバー23と筐体22との間に空いた隙間S内に納まる。仮に保護カバー23をガラスで形成した場合に、保護カバー23の外周面が相対的に損傷し易い面となり、この面を、弾性材からなる囲い部51Kで囲うので、保護カバー23の損傷を防止できる。つまり、囲い部51Kは保護カバー23の外周面を保護する保護部材として機能する。
なお、囲い部51Kが保護カバー23の外周面全体を囲う場合を例示したが、これに限定されず、要は、保護カバー23の外周面を十分に保護できる範囲で、保護カバー23の外周面の少なくとも一部を囲えばよい。
【0062】
以上説明したように、第2実施形態では、保護カバー23を筐体22に締結する締結部材41を有し、締結部材41の周囲には、保護カバー23と筐体22との離間距離を予め定めた長さに規制するブッシング81が配置されるので、締結部材41を過度に締結して反射面51Mが変形する事態を抑制できる。
また、反射体51は、保護カバー23の外周面の少なくとも一部を囲う囲い部51Kを有するので、保護カバー23の外周面を保護することができる。さらに、第2実施形態の発光ユニット21は、保護カバー23を筐体22側に押さえる押さえ部材24を必要としないので、その分、部品点数の低減や、組立・分解作業を簡易化し易くなる。
【0063】
上述した各実施形態は、あくまでも本発明の一態様の例示であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において任意に変形、及び応用が可能である。例えば、型成形の技術を利用してエラストマーからなる気密層131を単体で成形し、成形した気密層131をプリント基板110に接着等で接合してもよい。また、発光モジュール101を複数組み合わせて器具筐体13Aに取り付ける構成に限定されず、1つの発光モジュール101を器具筐体13Aに取り付けてもよい。
【符号の説明】
【0064】
10A,10B 照明器具
11A,11B 固定具
13A,13B 器具筐体
21 発光ユニット
22 筐体
23 保護カバー(透光性カバー)
24 押さえ部材
41 締結部材
51 反射体
51A 反射部
51B シール部
51K 囲い部
51M 反射面
81 ブッシング
101 発光モジュール
110 プリント基板
110A 実装面
121 発光素子
123 電気部品(他の部品)
131 気密層
131A ベース部
131B 第1突出部(光制御部)
131C 第2突出部
131M 壁面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9