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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】記録材搬送装置および画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/00 20060101AFI20231011BHJP
   B65H 7/14 20060101ALI20231011BHJP
【FI】
G03G21/00 370
B65H7/14
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019186325
(22)【出願日】2019-10-09
(65)【公開番号】P2021060566
(43)【公開日】2021-04-15
【審査請求日】2022-09-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100113310
【弁理士】
【氏名又は名称】水戸 洋介
(72)【発明者】
【氏名】鵜川 貴之
【審査官】市川 勝
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-200437(JP,A)
【文献】特開2010-037098(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0067907(US,A1)
【文献】特開平08-290849(JP,A)
【文献】特開2012-078787(JP,A)
【文献】特開2013-238763(JP,A)
【文献】特開2007-052112(JP,A)
【文献】特開2011-090092(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/00
B65H 7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送される記録材により押圧され移動する第1の被押圧部と、
搬送される記録材の幅方向において前記第1の被押圧部とは異なる箇所に配置され、搬送される記録材により押圧され移動する第2の被押圧部と、
前記第1の被押圧部および前記第2の被押圧部の両者に連動するように設けられ、当該第1の被押圧部および当該第2の被押圧部の少なくとも一方が記録材により押圧されると移動する第1の移動部と、
前記第1の移動部の移動を検知する検知手段と、
前記幅方向において、前記第1の被押圧部および前記第2の被押圧部とは異なる箇所に配置され、搬送される記録材により押圧され移動する第3の被押圧部と、
前記第3の被押圧部に連動して移動する第2の移動部と、
前記第2の移動部の移動を検知する第2の検知手段と、
を備え
特定のサイズの記録材が搬送され前記第1の被押圧部に当該記録材が達した場合に、当該第1の被押圧部および前記第1の移動部が、当該記録材の前記幅方向における一方の端部の対向箇所に位置し、前記第2の被押圧部に当該記録材が達した場合に、当該第2の被押圧部が、当該記録材の当該幅方向における中央部の対向箇所に位置し、前記第3の被押圧部に当該記録材が達した場合に、当該第3の被押圧部および前記第2の移動部が、当該記録材の当該幅方向における他方の端部の対向箇所に位置するように構成された、
記録材搬送装置。
【請求項2】
前記第1の被押圧部および前記第2の被押圧部は、記録材により押圧されると、一方向へ移動し、
前記第1の被押圧部および前記第2の被押圧部のうちの一方の被押圧部が、他方の被押圧部よりも、前記一方向における下流側に配置されている請求項1に記載の記録材搬送装置。
【請求項3】
記第2の被押圧部が、前記第1の被押圧部よりも、前記一方向における下流側に配置されている請求項2に記載の記録材搬送装置。
【請求項4】
前記第1の被押圧部は、板状の部材の一部により構成され、当該板状の部材は、搬送される記録材の厚み方向且つ搬送される当該記録材の搬送方向に沿って配置され、
前記第1の移動部は、前記第1の被押圧部を構成するための前記板状の部材の延長線上に設けられている請求項に記載の記録材搬送装置。
【請求項5】
前記第3の被押圧部は、板状の部材の一部により構成され、当該板状の部材は、搬送される記録材の厚み方向且つ搬送される当該記録材の搬送方向に沿って配置され、
前記第2の移動部は、前記第3の被押圧部を構成するための前記板状の部材の延長線上に設けられている請求項4に記載の記録材搬送装置。
【請求項6】
前記第1の被押圧部および前記第2の被押圧部に連動する前記第1の移動部、および、前記第3の被押圧部に連動する前記第2の移動部は、一方向へ移動可能に設けられ、
前記第1の被押圧部、前記第2の被押圧部、および、前記第3の被押圧部が記録材により押圧されていない状態において、前記一方向における前記第1の移動部の位置と、当該一方向における前記第2の移動部の位置とが異なっている請求項に記載の記録材搬送装置。
【請求項7】
前記第1の被押圧部および前記第2の被押圧部に連動する前記第1の移動部、および、前記第3の被押圧部に連動する前記第2の移動部は、一方向へ移動可能に設けられ、
前記第1の移動部の移動を検知する前記検知手段が当該第1の移動部を検知する検知位置の前記一方向における位置と、前記第2の検知手段が前記第2の移動部を検知する検知位置の当該一方向における位置とが異なっている請求項に記載の記録材搬送装置。
【請求項8】
記録材への画像の形成を行う画像形成手段と、記録材を搬送する記録材搬送装置と、を備え、当該記録材搬送装置が請求項1乃至の何れかに記載の記録材搬送装置を含んで構成された画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録材搬送装置および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、転写ユニットと定着ユニット間で記録媒体方向にループセンサを複数設け、これらのループ検知結果に基づいてモータ制御部が定着モータを制御する構成が開示されている。
特許文献2には、いずれかのループセンサーの測定値が超えた場合、定着手段の駆動速度を変更する、もしくは、搬送ガイドの姿勢を変更することで、問題の発生を回避する処理が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-52112号公報
【文献】特開2011-90092号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
記録材が搬送される装置では、予め定められた箇所に記録材が達したことに伴い移動する移動部を設け、この移動部の移動を検知することで、記録材が予め定められた箇所へ達したことを検知できる。
ここで、移動部を複数設け、さらに、この移動部の各々に対応させて、この移動部を検知する検知手段を設けると、検知手段が、移動部の数に対応した数だけ設置されることになる。
本発明の目的は、予め定められた箇所に記録材が達したことに伴い移動する移動部毎に、この移動部を検知する検知手段を設ける場合に比べ、予め定められた箇所に記録材が達したことに伴い移動する移動部の検知を行う検知手段の数を減らすことにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、搬送される記録材により押圧され移動する第1の被押圧部と、搬送される記録材の幅方向において前記第1の被押圧部とは異なる箇所に配置され、搬送される記録材により押圧され移動する第2の被押圧部と、前記第1の被押圧部および前記第2の被押圧部の両者に連動するように設けられ、当該第1の被押圧部および当該第2の被押圧部の少なくとも一方が記録材により押圧されると移動する第1の移動部と、前記第1の移動部の移動を検知する検知手段と、前記幅方向において、前記第1の被押圧部および前記第2の被押圧部とは異なる箇所に配置され、搬送される記録材により押圧され移動する第3の被押圧部と、前記第3の被押圧部に連動して移動する第2の移動部と、前記第2の移動部の移動を検知する第2の検知手段と、を備え、特定のサイズの記録材が搬送され前記第1の被押圧部に当該記録材が達した場合に、当該第1の被押圧部および前記第1の移動部が、当該記録材の前記幅方向における一方の端部の対向箇所に位置し、前記第2の被押圧部に当該記録材が達した場合に、当該第2の被押圧部が、当該記録材の当該幅方向における中央部の対向箇所に位置し、前記第3の被押圧部に当該記録材が達した場合に、当該第3の被押圧部および前記第2の移動部が、当該記録材の当該幅方向における他方の端部の対向箇所に位置するように構成された、記録材搬送装置である。
請求項2に記載の発明は、前記第1の被押圧部および前記第2の被押圧部は、記録材により押圧されると、一方向へ移動し、前記第1の被押圧部および前記第2の被押圧部のうちの一方の被押圧部が、他方の被押圧部よりも、前記一方向における下流側に配置されている請求項1に記載の記録材搬送装置である。
請求項3に記載の発明は、記第2の被押圧部が、前記第1の被押圧部よりも、前記一方向における下流側に配置されている請求項2に記載の記録材搬送装置である。
請求項に記載の発明は、前記第1の被押圧部は、板状の部材の一部により構成され、当該板状の部材は、搬送される記録材の厚み方向且つ搬送される当該記録材の搬送方向に沿って配置され、前記第1の移動部は、前記第1の被押圧部を構成するための前記板状の部材の延長線上に設けられている請求項に記載の記録材搬送装置である。
請求項5に記載の発明は、前記第3の被押圧部は、板状の部材の一部により構成され、当該板状の部材は、搬送される記録材の厚み方向且つ搬送される当該記録材の搬送方向に沿って配置され、前記第2の移動部は、前記第3の被押圧部を構成するための前記板状の部材の延長線上に設けられている請求項4に記載の記録材搬送装置である。
請求項に記載の発明は、前記第1の被押圧部および前記第2の被押圧部に連動する前記第1の移動部、および、前記第3の被押圧部に連動する前記第2の移動部は、一方向へ移動可能に設けられ、前記第1の被押圧部、前記第2の被押圧部、および、前記第3の被押圧部が記録材により押圧されていない状態において、前記一方向における前記第1の移動部の位置と、当該一方向における前記第2の移動部の位置とが異なっている請求項に記載の記録材搬送装置である。
請求項に記載の発明は、前記第1の被押圧部および前記第2の被押圧部に連動する前記第1の移動部、および、前記第3の被押圧部に連動する前記第2の移動部は、一方向へ移動可能に設けられ、前記第1の移動部の移動を検知する前記検知手段が当該第1の移動部を検知する検知位置の前記一方向における位置と、前記第2の検知手段が前記第2の移動部を検知する検知位置の当該一方向における位置とが異なっている請求項に記載の記録材搬送装置である。
請求項に記載の発明は、記録材への画像の形成を行う画像形成手段と、記録材を搬送する記録材搬送装置と、を備え、当該記録材搬送装置が請求項1乃至の何れかに記載の記録材搬送装置を含んで構成された画像形成装置である。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明によれば、予め定められた箇所に記録材が達したことに伴い移動する移動部毎に、この移動部を検知する検知手段を設ける場合に比べ、予め定められた箇所に記録材が達したことに伴い移動する移動部の検知を行う検知手段の数を減らすことができる。
請求項2の発明によれば、一方向における第1の被押圧部の位置と一方向における第2の被押圧部の位置とが揃っている場合に比べ、搬送される記録材に作用する負荷を軽減できる。
請求項3の発明によれば、一方向における第1の被押圧部の位置と一方向における第2の被押圧部の位置とが揃っている場合に比べ、記録材の幅方向の端部における記録材の膨らみの検出を可能にしつつ、記録材に作用する負荷の軽減を図れる。
請求項の発明によれば、第1の被押圧部を構成するための板状の部材の延長線上に第1の移動部が設けられていない場合に比べ、第1の被押圧部の移動量と、この第1の被押圧部の移動に伴い移動する第1の移動部の移動量との差を小さくできる。
請求項5の発明によれば、第3の被押圧部を構成するための板状の部材の延長線上に第2の移動部が設けられていない場合に比べ、第3の被押圧部の移動量と、この第3の被押圧部の移動に伴い移動する第2の移動部の移動量との差を小さくできる。
請求項の発明によれば、一方向における第1の移動部の位置と、一方向における第2の移動部の位置とが揃っている場合に比べ、記録材の膨らみの状態の検出に用いる検出手段の個数を低減できる。
請求項の発明によれば、検知手段が第1の移動部を検知する検知位置の一方向における位置と、第2の検知手段が第2の移動部を検知する検知位置の一方向における位置とが揃っている場合に比べ、記録材の膨らみの状態の検出に用いる検出手段の個数を低減できる。
請求項の発明によれば、予め定められた箇所に記録材が達したことに伴い移動する移動部毎に、この移動部を検知する検知手段を設ける場合に比べ、予め定められた箇所に記録材が達したことに伴い移動する移動部の検知を行う検知手段の数を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】画像形成装置の全体構成図である。
図2】制御部の構成を説明する図である。
図3】用紙検知装置を説明する図である。
図4図3の矢印IV方向から用紙検知装置を見た場合の斜視図である。
図5】(A)、(B)は、第1被押圧部~第3被押圧部、第1移動部~第3移動部、第1検知センサ、第2検知センサを説明する図である。
図6図3における矢印VIで示す方向から用紙検知装置を見た場合の図である。
図7】(A)、(B)は、「用紙Pの膨らみが小」のときの各部の状態を示した図である。
図8】判定用テーブルを示した図である。
図9】(A)、(B)は、「用紙Pの膨らみが大」のときの各部の状態を示した図である。
図10】(A)、(B)は、用紙Pの膨らみが不均一のときの各部の状態を示した図である。
図11】(A)、(B)は、用紙Pの膨らみが不均一のときの各部の状態を示した図である。
図12】(A)、(B)は、用紙Pの膨らみが不均一のときの各部の状態を示した図である。
図13】(A)、(B)は、用紙Pの膨らみが不均一のときの各部の状態を示した図である。
図14】比較例を示した図である。
図15】(A)、(B)は、第1検知位置、第2検知位置の他の配置例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、画像形成装置1の全体構成図である。付言すると、図1は、画像形成装置1のフロント側(前面側)から画像形成装置1を眺めた場合の図である。
画像形成装置1は、画像形成手段の一例としての画像形成部10を備える。画像形成部10は、各色の画像データに基づき、記録材の一例である用紙Pへの画像形成を行う。
また、画像形成装置1には、用紙Pの搬送を行う用紙搬送装置400が設けられている。
【0009】
記録材搬送装置の一例としてのこの用紙搬送装置400は、用紙収容部1Bに収容されている用紙Pを、二次転写部T、定着装置40を経由させて搬送し、最終的に、この用紙Pを用紙積載部1Eまで搬送する。
ここで、用紙搬送装置400には、搬送ロール52、排出ロール500が設けられ、用紙搬送装置400では、搬送ロール52、排出ロール500が用いられて、用紙Pの搬送が行われる。
【0010】
また、画像形成装置1には、制御部30、画像処理部35が設けられている。
制御部30は、画像形成装置1に設けられた各機能部を制御する。画像処理部35は、パーソナルコンピュータ(PC)3や画像読取装置4等からの画像データに対して画像処理を施す。
【0011】
図2(制御部30の構成を説明する図)に示すように、制御部30には、プロセッサ(Processor)の一例であるCPU(Central Processing Unit)401、RAM(Random Access Memory)402、ROM(Read Only Memory)403、ハードディスクなどにより構成される記憶装置404が設けられている。
【0012】
ROM403、記憶装置404は、CPU401により実行されるプログラムを記憶する。CPU401は、ROM403や記憶装置404に記憶されているプログラムを読み出し、RAM402を作業エリアにしてプログラムを実行する。
CPU401により、ROM403や記憶装置404に格納されたプログラムが実行されることで各種の機能が実現される。
【0013】
ここで、CPU401によって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で、画像形成装置1へ提供しうる。また、CPU401によって実行されるプログラムは、インターネットなどの通信手段を用いて、画像形成装置1へ提供してもよい。
【0014】
なお、本実施形態において、プロセッサとは、広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
また、プロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は、本実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、変更してもよい。
【0015】
図1を参照し、画像形成装置1についてさらに説明する。
画像形成部10には、一定の間隔を置いて並列的に配置された4つの画像形成ユニット11Y,11M,11C,11K(以下、総称して単に「画像形成ユニット11」とも称する)が設けられている。
各画像形成ユニット11は、現像器15に収納されるトナーを除いて、同様に構成されている。各画像形成ユニット11は、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像(画像)を形成する。
【0016】
画像形成ユニット11の各々には、感光体ドラム12、感光体ドラム12の帯電を行う帯電器200、感光体ドラム12への露光を行うLEDプリントヘッド(LPH)300が設けられている。
感光体ドラム12は、帯電器200による帯電が行われる。さらに、感光体ドラム12は、LPH300により露光され、感光体ドラム12には、静電潜像が形成される。
さらに、各画像形成ユニット11には、感光体ドラム12に形成された静電潜像を現像する現像器15、感光体ドラム12の表面を清掃するクリーナ(不図示)が設けられている。
【0017】
また、画像形成部10には、感光体ドラム12にて形成された各色トナー像が転写される中間転写ベルト20、感光体ドラム12にて形成された各色トナー像を中間転写ベルト20に順次転写(一次転写)させる一次転写ロール21が設けられている。
また、画像形成部10には、中間転写ベルト20上に転写されたトナー像を用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写ロール22、用紙Pに転写されたトナー像をこの用紙Pに定着させる定着装置40が設けられている。
また、本実施形態では、二次転写ロール22よりも下流側に且つ定着装置40よりも上流側に、用紙Pを検知する用紙検知装置600が設けられている。
【0018】
定着装置40には、熱源を備えた定着ベルトモジュール41、および、加圧ロール46が設けられている。
定着ベルトモジュール41は、用紙搬送経路R1の図中右側に配置されている。加圧ロール46は、用紙搬送経路R1の図中左側に配置されている。さらに、定着ベルトモジュール41に対して、加圧ロール46が押し当てられている。
【0019】
定着ベルトモジュール41は、用紙Pに接触するフィルム状の定着ベルト411を備える。定着ベルト411は、用紙P上のトナー像(画像)のこの用紙Pへの定着に用いられる定着用部材である。
定着ベルト411は、例えば、最外層に位置し用紙Pに接触する離型層と、離型層の一つ内側に位置する弾性層と、この弾性層を支持する基層とにより構成される。
定着ベルト411は、環状に形成され、回転可能に設けられ、図中時計周り方向に回転する。言い換えると、定着ベルト411は、無端状に形成され、予め定められた経路に沿って循環移動を行う。
【0020】
定着ベルト411は、図中下方から搬送されてくる用紙Pに接触する。より具体的には、定着ベルト411は、外周面411Bを有し、この外周面411Bが用紙Pに接触する。
そして、定着ベルト411のうちの用紙Pに接触した部分が、用紙Pとともに移動する。さらに、定着ベルト411は、加圧ロール46とともに用紙Pを挟み、この用紙Pを加圧および加熱する。
さらに、定着ベルトモジュール41には、定着ベルト411の内側に、定着ベルト411を加熱する熱源が設けられている。
【0021】
加圧部材の一例としての加圧ロール46は、用紙搬送経路R1の図中左側に配置されている。加圧ロール46は、定着ベルト411の外周面411Bに押し当てられ、定着ベルト411と加圧ロール46との間を通る用紙Pを加圧する。
また、加圧ロール46は、不図示のモータにより、図中反時計回り方向に回転する。加圧ロール46が、反時計回り方向に回転すると、定着ベルト411が、加圧ロール46から駆動力を受けて時計回り方向に回転する。
【0022】
ここで、本実施形態では、定着装置40は、上流側から搬送されてきた用紙Pを下流側へ搬送する機能も有しており、定着装置40は、用紙Pの搬送を行っている過程で、用紙Pへのトナー像の定着を行う。
また、本実施形態では、定着装置40における用紙Pの搬送速度の変更を行えるようになっている。より具体的には、本実施形態では、加圧ロール46の回転数を変更することで、定着装置40による用紙Pの搬送速度の変更を行えるようになっている。
【0023】
画像形成装置1では、画像処理部35が、PC3や画像読取装置4からの画像データに対して画像処理を施し、画像処理が施された画像データが、各画像形成ユニット11に供給される。
そして、例えば、黒(K)色の画像形成ユニット11Kでは、感光体ドラム12が矢印A方向に回転しながら、帯電器200により帯電され、画像処理部35から送信された画像データに基づいて発光するLPH300により露光される。
【0024】
これにより、感光体ドラム12上には、黒(K)色の画像に関する静電潜像が形成される。そして、感光体ドラム12上に形成された静電潜像は、現像器15により現像され、感光体ドラム12上には、黒(K)色のトナー像が形成される。
同様に、画像形成ユニット11Y,11M,11Cでは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色トナー像が形成される。
【0025】
各画像形成ユニット11で形成された各色トナー像は、矢印B方向に移動する中間転写ベルト20上に、一次転写ロール21により順次静電吸引されて、中間転写ベルト20上には、各色トナーが重畳されたトナー像が形成される。
中間転写ベルト20上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト20の移動に伴って二次転写ロール22が位置する箇所(二次転写部T)に搬送される。
そして、このトナー像が二次転写部Tに搬送されるタイミングに合わせて、用紙収容部1Bから二次転写部Tへ用紙Pが供給される。
【0026】
二次転写部Tでは、二次転写ロール22により形成される転写電界により、中間転写ベルト20上のトナー像が、搬送されてきた用紙Pに一括して静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、中間転写ベルト20から剥離され、定着装置40まで搬送される。
なお、本実施形態では、中間転写ベルト20から定着装置40に向けて用紙Pが搬送される過程で、用紙検知装置600により用紙Pが検知される。
【0027】
定着装置40では、用紙Pを、定着ベルトモジュール41と加圧ロール46とで挟む。具体的には、用紙Pを、時計回り方向へ循環移動している定着ベルト411と、反時計回り方向へ回転している加圧ロール46とで挟む。
これにより、用紙Pの加圧および加熱が行われて、用紙P上のトナー像が、この用紙Pに定着される。そして、定着が終了した後の用紙Pは、排出ロール500によって、用紙積載部1Eへ搬送される。
【0028】
図3は、用紙検知装置600を説明する図である。
本実施形態の用紙検知装置600には、搬送されてくる用紙Pにより押圧され移動する被押圧部610が設けられている。
さらに、用紙検知装置600には、この被押圧部610に連動するように設けられ、被押圧部610が用紙Pにより押圧されると移動する移動部700が設けられている。
【0029】
また、用紙検知装置600には、搬送されてきた用紙Pを下流側へ案内する案内部材498が設けられており、本実施形態では、この案内部材498よりも用紙搬送経路R1側に、被押圧部610が設けられている。
また、本実施形態では、案内部材498の対向位置に、同じく、搬送されてきた用紙Pを下流側へ案内する第2案内部材499が設けられている。
【0030】
ここで、本実施形態では、用紙搬送経路R1の一方の側方RX側に、案内部材498、移動部700、検知センサS(後述)が設けられ、用紙搬送経路R1の他方の側方RY側に、第2案内部材499が設けられている。
また、本実施形態では、案内部材498を挟み、被押圧部610とは反対側に移動部700が設けられている。
【0031】
さらに、本実施形態では、移動部700の移動を検知する検知手段の一例としての検知センサSが設けられている。
ここで、本実施形態では、次の図4にて説明するように、被押圧部610、移動部700、検知センサSの各々は複数設けられている。
【0032】
図4は、図3の矢印IV方向から用紙検知装置600を見た場合の斜視図である。
本実施形態では、被押圧部610として、第1被押圧部611~第3被押圧部613の3つの被押圧部610が設けられている。
ここで、第1被押圧部611~第3被押圧部613は、搬送される用紙Pの幅方向における位置が互いに異なるように配置されている。
【0033】
さらに、本実施形態では、移動部700として、第1移動部710~第3移動部730の3つの移動部が設けられている。
第1移動部710(第1の移動部の一例)、第3移動部730(第3の移動部の一例)は、第1被押圧部611(第1の被押圧部の一例)および第2被押圧部612(第2の被押圧部の一例)の両者に連動するように設けられ、第1被押圧部611および第2被押圧部612の少なくとも一方が用紙Pにより押圧されると移動する。
第2移動部720(第2の移動部の一例)は、第3被押圧部613(第3の被押圧部の一例)に連動するように設けられ、第3被押圧部613が用紙Pにより押圧されると移動する。
【0034】
また、本実施形態では、第1被押圧部611と第2被押圧部612とを接続する接続部650が設けられている。この接続部650は、丸棒状の部材に形成され、搬送される用紙Pの幅方向に延びるように配置されている。
本実施形態では、この接続部650に対して、第1被押圧部611、第2被押圧部612、第1移動部710、第3移動部730が固定されている。ここで、第1移動部710と第3移動部730との間には、間隙Gが設けられている。
【0035】
第1移動部710、第3移動部730は、接続部650よりも図中左側に配置され、第1被押圧部611は、接続部650よりも図中右側に配置されている。
さらに、接続部650は、用紙検知装置600の本体部(不図示)により回転可能な状態で支持されている。より具体的には、丸棒状のこの接続部650は、長手方向における両端が支持され、さらに、周方向への回転が可能となっている。
また、本実施形態では、接続部650を図中時計回り方向へ付勢する付勢部材(不図示)が設けられ、この付勢部材により、第1被押圧部611、第2被押圧部612が、用紙搬送経路R1(図3参照)側に突出する。
【0036】
第3被押圧部613側には、用紙Pの幅方向に沿って延びる棒状部材660が設けられている。本実施形態では、この棒状部材660により、第3被押圧部613、第2移動部720が支持されている。
第2移動部720は、棒状部材660よりも図中左側に配置され、第3被押圧部613は、棒状部材660よりも図中右側に配置されている。
【0037】
また、この棒状部材660は、接続部650と同様、回転可能な状態で設けられている。
さらに、本実施形態では、棒状部材660を図中時計回り方向へ付勢する付勢部材(不図示)が設けられ、第3被押圧部613は、用紙搬送経路R1(図3参照)側に突出する。
さらに、本実施形態では、検知センサSとして、第1移動部710、第3移動部730の移動を検知する第1の検知手段の一例としての第1検知センサS1が設けられている。
また、本実施形態では、検知センサSとして、第2移動部720の移動を検知する第2の検知手段の一例としての第2検知センサS2が設けられている。
【0038】
第1検知センサS1および第2検知センサS2の各々は、いわゆる透過型のセンサにより構成され、光を出射する光源605と、この光源605からの光を受光する受光部606とを備える。
本実施形態では、この光源605と受光部606との間を、第1移動部710、第2移動部720、第3移動部730が通過し、これにより、第1検知センサS1による第1移動部710、第3移動部730の検知、第2検知センサS2による第2移動部720の検知が行われる。
【0039】
ここで、本実施形態では、第1検知センサS1に設けられた光源605と受光部606との間に、第1移動部710、第3移動部730が位置する状態にあると、光源605から出射された光が遮られるようなり、この場合、第1検知センサS1はオフ状態となる。
また、第1検知センサS1に設けられた光源605と受光部606との間に、第1移動部710、第3移動部730が位置しない状態にあると、光源605から出射された光が受光部606に達し、この場合、第1検知センサS1はオン状態となる。
【0040】
また、本実施形態では、第2検知センサS2に設けられた光源605と受光部606との間に、第2移動部720が位置する状態にあると、光源605から出射された光が遮られるようになり、この場合、第2検知センサS2はオフ状態となる。
また、第2検知センサS2に設けられた光源605と受光部606との間に、第2移動部720が位置しない状態にあると、光源605から出射された光が受光部606に達し、この場合、第2検知センサS2はオン状態となる。
【0041】
図5(A)、(B)は、第1被押圧部611~第3被押圧部613、第1移動部710~第3移動部730、第1検知センサS1、第2検知センサS2を説明する図である。
図5(A)は、図4の矢印VAで示す方向から、第2検知センサS2、第2移動部720、第3被押圧部613を見た場合の図である。
図5(B)は、図4の矢印VBで示す方向から、第1検知センサS1、第1移動部710、第3移動部730、第1被押圧部611、第2被押圧部612を見た場合の図である。
【0042】
本実施形態では、第1被押圧部611、第2被押圧部612、および、第3被押圧部613の各々は、搬送されてきた用紙Pにより押圧されると、図5(A)、(B)の矢印5Aで示すように、用紙搬送経路R1の一方の側方RXへ向かうように移動する。
また、本実施形態では、第1被押圧部611~第3被押圧部613の各々は、搬送されてきた用紙Pにより押圧されると、一方向である矢印5Aで示す方向へ移動する。
ここで、本明細書では、第1被押圧部611~第3被押圧部613の各々が移動する方向である上記の一方向(矢印5Aで示す方向)を、被押圧部移動方向5Aと称する。
【0043】
本実施形態では、第1被押圧部611、第2被押圧部612、第3被押圧部613が、被押圧部移動方向5Aにおける下流側へ移動すると、第1移動部710~第3移動部730の各々は、図5(A)、(B)に示すように、矢印5Xで示す一方向へ移動する。
以下、本明細書では、矢印5Xで示すこの一方向を、移動部移動方向5Xと称する。
【0044】
ここで、本実施形態では、第1被押圧部611(図5(B)参照)、第2被押圧部612が、被押圧部移動方向5Aにおける下流側へ移動すると、第1移動部710、第3移動部730が、移動部移動方向5Xにおける下流側へ移動し、第1移動部710、第3移動部730が、第1検知センサS1により検知される。
【0045】
より具体的には、第1検知センサS1による検知が行われる検知位置KP(光源605からの光が通る箇所)に、第1移動部710、第3移動部730が達し、第1移動部710、第3移動部730が、第1検知センサS1により検知される。
【0046】
より具体的には、本実施形態の第1検知センサS1は、上記のとおり、透過型のセンサであり、本実施形態では、検知用の光線の通過位置に、第1移動部710、第3移動部730が達し、第1移動部710、第3移動部730が、第1検知センサS1により検知される。
【0047】
また、本実施形態では、第3被押圧部613(図5(A)参照)が、搬送されてきた用紙Pにより押圧されると、第3被押圧部613は、被押圧部移動方向5Aにおける下流側へ移動する。
これにより、第2移動部720が、移動部移動方向5Xにおける下流側へ移動する。これにより、第2移動部720が、第2検知センサS2により検知される。
より具体的には、第2検知センサS2による検知位置KPに、第2移動部720が達し、第2移動部720が、第2検知センサS2により検知される。
【0048】
より具体的には、第2検知センサS2は、第1検知センサS1と同様、透過型のセンサであり、本実施形態では、検知用の光線の通過位置に、第2移動部720が達し、第2移動部720が、第2検知センサS2により検知される。
なお、本明細書では、以下、第1検知センサS1による移動部の検知が行われる検知位置KPを第1検知位置KP1と称し、第2検知センサS2による移動部の検知が行われる検知位置を第2検知位置KP2と称する。
【0049】
また、本実施形態では、図5(B)に示すように、被押圧部移動方向5Aにおいて、第2被押圧部612の方が第1被押圧部611よりも、この被押圧部移動方向5Aにおける下流側に位置する。
付言すると、本実施形態では、第2被押圧部612の方が第1被押圧部611よりも、第2案内部材499(図3参照)から離れた側に位置する。
【0050】
さらに説明すると、第1被押圧部611、第2被押圧部612は、接続部650(図4参照)を中心して反時計回り方向へ回転(移動)するが、本実施形態では、この回転の方向において、第2被押圧部612が第1被押圧部611よりも下流側に位置する。
さらに、本実施形態では、第2被押圧部612の方が第1被押圧部611よりも、上記の一方の側方RXに近い側に位置する。
【0051】
さらに、本実施形態では、第1被押圧部611~第3被押圧部613に用紙Pが接触していない状態にて、移動部移動方向5Xにおける第1移動部710~第3移動部730の位置を比べた場合に、図5(A)、(B)に示すように、第1移動部710が、第2移動部720よりも下流側に位置している。また、第3移動部730が、第2移動部720よりも上流側に位置している。
【0052】
付言すると、本実施形態では、第1被押圧部611~第3被押圧部613に用紙Pが接触していない状態では、移動部移動方向5Xにおいて、第1移動部710と第3移動部730との間に、第2移動部720が位置する。
【0053】
図6は、図3における矢印VIで示す方向から用紙検知装置600を見た場合の図である。付言すると、図6は、用紙Pの搬送方向と直交する方向から用紙検知装置600を見た場合の図である。
ここで、本実施形態では、A4サイズの用紙Pが、短辺を先頭として搬送された場合、第1被押圧部611は、このA4サイズの用紙Pの幅方向における一端部の対向箇所に位置する。
【0054】
また、第2被押圧部612は、このA4サイズの用紙Pの幅方向における中央部の対向箇所に位置する。また、第3被押圧部613は、このA4サイズの用紙Pの幅方向における他端部の対向箇所に位置する。
ここで、「幅方向」とは、用紙Pの搬送方向と直交する方向と同義である。付言すると、「幅方向」とは、搬送される用紙Pの先端に位置する辺が延びる方向と同義である。
【0055】
本実施形態では、予め定められた特定のサイズの用紙Pの一例である、A4サイズの用紙Pが、予め定められた姿勢で搬送された場合、第1被押圧部611は、用紙Pの幅方向における一端部の対向箇所に位置する。
より具体的には、本実施形態では、予め定められた特定のサイズの用紙Pの一例である、A4サイズの用紙Pが、短辺を先頭として搬送された場合、第1被押圧部611は、用紙Pの幅方向における一端部の対向箇所に位置する。
また、第2被押圧部612は、この用紙Pの幅方向における中央部の対向箇所に位置し、第3被押圧部613は、この用紙Pの幅方向における他端部の対向箇所に位置する。
【0056】
付言すると、本実施形態では、いわゆるセンター基準で用紙Pが搬送されるようになっており、本実施形態では、用紙Pの幅方向における中央部が、第2被押圧部612の対向位置を通過する。
また、用紙Pの幅方向における一端部側が、第1被押圧部611の対向位置を通過する。また、用紙Pの幅方向における他端部側が、第3被押圧部613の対向位置を通過する。
【0057】
また、本実施形態では、図5(B)にて示したとおり、第2被押圧部612の方が、第1被押圧部611よりも、被押圧部移動方向5Aにおける下流側に位置する。
なお、本実施形態では、第1被押圧部611、第3被押圧部613は、この被押圧部移動方向5Aにおける位置が揃っている。
【0058】
また、本実施形態では、図4に示すように、第1移動部710、第3移動部730が、第1被押圧部611および第2被押圧部612のうちの一方の被押圧部側に寄せられて配置されている。
具体的には、本実施形態では、第1移動部710、第3移動部730は、第1被押圧部611側に寄せられて配置されている。
付言すると、本実施形態では、第1被押圧部611と第2被押圧部612と結ぶ線分であって用紙Pの幅方向に沿って延びる線分SBの中点Cよりも、第1被押圧部611に近い側に、第1移動部710、第3移動部730が配置されている。
【0059】
また、本実施形態では、図4に示すように、第1移動部710、第3移動部730は、板状部材615の延長線上に設けられている。
より具体的には、本実施形態では、図6における、符号6Aで示す線が、板状部材615の延長線29を示しており、本実施形態では、この延長線29上に、第1移動部710、第3移動部730が設けられている。
【0060】
ここで、本実施形態では、図4に示すように、第1被押圧部611が設けられている箇所に、板状部材615が設けられている。
そして、本実施形態では、この板状部材615の延長線29(図6参照)上に、第1移動部710、第3移動部730が設けられている。
【0061】
また、本実施形態では、板状部材615(図4参照)のうちの用紙Pが通る側に位置する縁部32(用紙搬送経路R1側に位置する縁部32)が、第1被押圧部611となっている。付言すると、本実施形態では、板状部材615の一部が、第1被押圧部611として機能する。
そして、本実施形態では、この板状部材615の延長線29(図6参照)上に、同じく板状に形成された第1移動部710、第3移動部730が位置する。
【0062】
付言すると、本実施形態では、板状部材615、第1移動部710、および、第3移動部730は、搬送される用紙Pの厚み方向に沿うように配置され、本実施形態では、第1被押圧部611は、用紙Pの厚み方向に沿うこの板状部材615の一部により構成されている。
そして、本実施形態では、第1移動部710、第3移動部730は、この板状部材615の延長線29上に設けられている。
【0063】
付言すると、第1移動部710、第3移動部730、および、板状部材615は、用紙Pの幅方向と直交する方向に延びる同一(共通)の平面上に位置している。
さらに説明すると、本実施形態では、用紙Pの幅方向における位置を比べた場合に、第1移動部710、第3移動部730の設置位置と、板状部材615の設置位置とが揃っている。
【0064】
付言すると、本実施形態では、用紙Pの幅方向と直交する方向に向けて且つ用紙Pの幅方向に沿って延びる仮想の平面H1(図4参照)に向けて、第1移動部710、第3移動部730、および、板状部材615を投影した場合に、第1移動部710、第3移動部730と、板状部材615との間に重なりが生じるように、第1移動部710、第3移動部730、板状部材615が設けられている。
【0065】
なお、第3被押圧部613側も同様であり、本実施形態では、第3被押圧部613が設けられている箇所に、板状部材616(図4参照)が設けられ、本実施形態では、この板状部材616の延長線上に、同じく板状に形成された第2移動部720が設けられている。
ここで、本実施形態の用紙検知装置600では、この用紙検知装置600が設置されている箇所への用紙Pの到達を検知する。また、用紙検知装置600では、用紙検知装置600へ達した用紙Pの膨らみを検知する。
【0066】
ここで、用紙Pの膨らみの検知処理ついて説明する。
本実施形態では、第1検知センサS1、第2検知センサS2の2つの検知センサSを用い、用紙Pの各々について、「用紙Pの膨らみが小」、「用紙Pの膨らみが大」、「用紙Pの膨らみが不均一」の3つの状態の何れの状態にあるかを検知する。
ここで、「用紙Pの膨らみ不均一」とは、用紙Pの幅方向における一端部における用紙Pの膨らみの程度と、用紙Pの幅方向における他端部における用紙Pの膨らみの程度とが異なっている状態をいう。
【0067】
図7(A)、(B)は、「用紙Pの膨らみが小」のときの各部の状態を示した図である。
なお、この図7以降の図では、第2被押圧部612の図示を省略する。
図7では、用紙Pの幅方向における一端部における膨らみの程度と他端部における膨らみの程度とが等しく且つこの膨らみの程度が小さい第1の程度にあるときにおける、各部の状態を示している。
【0068】
膨らみの程度が第1の程度である場合は、第1検知センサS1による第1検知位置KP1に、第1移動部710のみが達し、第2検知センサS2による第2検知位置KP2には、第2移動部720が達しないようになる。
この場合、本実施の制御部30は、用紙Pの膨らみが小であると判定する。
【0069】
付言すると、図7にて示した状態では、第1検知センサS1による第1検知位置KP1に第1移動部710が達し、第1検知センサS1はオフ状態となり、第2検知位置KP2には第2移動部720が達せず、第2検知センサS2はオン状態となる。
より具体的には、本実施形態では、上記の通り、移動部移動方向5Xにおいて、第1移動部710の方が、第2移動部720よりも下流側に位置している。
【0070】
このため、本実施形態では、用紙Pの幅方向における一端部における膨らみの程度と他端部における膨らみの程度とが等しく且つこの膨らみの程度が小さい第1の程度にある場合、第1検知位置KP1に第1移動部710が達し、第1検知センサS1はオフ状態となり、第2検知位置KP2には第2移動部720は達せず、第2検知センサS2はオン状態となる。
【0071】
この場合、制御部30は、用紙Pの膨らみが小であると判定する。
より具体的には、本実施形態では、記憶装置404(図2参照)に、図8(判定用テーブルを示した図)にて示す判定用テーブルが登録されており、制御部30は、この判定用テーブルを参照して、用紙Pの膨らみが小であると判定する。
より具体的には、第1検知センサS1がオフ状態であり、第2検知センサS2がオン状態の場合、図8の符号8Aで示す状態に該当し、制御部30は、用紙Pの膨らみが小であると判定する。
【0072】
図9(A)、(B)は、「用紙Pの膨らみが大」のときの各部の状態を示した図である。
用紙Pの膨らみが大のときには、各部の状態は、図9に示すようになる。
より具体的には、用紙Pの膨らみが大であり、また、用紙Pの幅方向における一端部における膨らみの程度と他端部における膨らみの程度がと等しい場合、各部の状態は、図9に示すようになる。
より具体的には、用紙Pの膨らみが大であり、且つ、用紙Pの幅方向における一端部における膨らみの程度、他端部における膨らみの程度が、上記の第1の程度よりも大きい第2の程度である場合、各部の状態は、図9に示すようになる。
【0073】
用紙Pの膨らみの程度が第2の程度である場合は、第1検知位置KP1を第1移動部710が超え、その一方で、第2検知位置KP2に第2移動部720が達する。この場合、制御部30は、用紙Pの膨らみ大であると判定する。
付言すると、用紙Pの膨らみが第2の程度にあるときは、第1検知センサS1はオン状態となり、第2検知センサS2はオフ状態になる。この場合、図8の符号8Bで示す状態に該当し、制御部30は、用紙Pの膨らみが大であると判定する。
【0074】
また、本実施形態では、用紙Pの膨らみが不均一であり、例えば、用紙Pの幅方向における一端部の膨らみの程度が第2の程度であり、また、用紙Pの幅方向における他端部の膨らみが第2の程度よりも大きい第3の程度である場合、各部の状態は、図10(用紙Pの膨らみが不均一のときの各部の状態を示した図)に示すようになる。
この場合、第1検知センサS1はオン状態になり、また、第2検知センサS2はオン状態になる。
この場合、図8の符号8Dで示す状態に該当し、制御部30は、用紙Pの膨らみが不均一であると判定する。
【0075】
また、用紙Pの膨らみが不均一であり、例えば、用紙Pの幅方向における一端部の膨らみの程度が第2の程度であり、また、用紙Pの幅方向における他端部の膨らみの程度が第1の程度である場合、各部の状態は、図11(用紙Pの膨らみが不均一のときの各部の状態を示した図)に示すようになる。
この場合、第1検知センサS1はオン状態になり、第2検知センサS2はオン状態になる。
この場合、図8の符号8Dで示す状態に該当し、制御部30は、用紙Pの膨らみが不均一であると判定する。
【0076】
また、用紙Pの膨らみが不均一であり、例えば、用紙Pの幅方向における他端部の膨らみの程度が第2の程度であり、また、用紙Pの幅方向における一端部の膨らみの程度が第3の程度である場合、各部の状態は、図12(用紙Pの膨らみが不均一のときの各部の状態を示した図)に示すようになる。
【0077】
この場合、第1検知センサS1はオフ状態になり、第2検知センサS2はオフ状態になる。より具体的には、図12に示す状態では、第3移動部730が、第1検知位置KP1に位置するようになり、第1検知センサS1はオフ状態になる。
この場合、図8の符号8Cで示す状態に該当し、制御部30は、用紙Pの膨らみが不均一であると判定する。
【0078】
また、用紙Pの膨らみが不均一であり、例えば、用紙Pの幅方向における他端部の膨らみの程度が第2の程度であり、また、用紙Pの幅方向における一端部の膨らみの程度が第1の程度である場合、図13(用紙Pの膨らみが不均一のときの各部の状態を示した図)に示す状態となる。
この場合、第1検知センサS1はオフ状態になり、第2検知センサS2はオフ状態になる。
この場合、図8の符号8Cで示す状態に該当し、制御部30は、用紙Pの膨らみが不均一であると判定する。
【0079】
本実施形態では、このように、2つの検知センサSで、用紙Pの膨らみについての3つの状態の検知を行える。
図14は、比較例を示した図である。
この例では、4つの検知センサSを用いて、用紙Pの膨らみについての3つの状態を検知する。
より具体的には、この比較例では、用紙Pの幅方向における一端部側に配置され且つ移動部移動方向5Xにおける位置が互いに異なる第1検知センサS11、第2検知センサS12が設けられている。
【0080】
また、この比較例では、用紙Pの幅方向における他端部側に配置され且つ移動部移動方向5Xにおける位置が互いに異なる第3検知センサS13、第4検知センサS14が設けられている。
この比較例では、これら4つの検知センサSを用いて3つの状態を検知する。
【0081】
具体的には、この比較例では、例えば、第1検知センサS11により第1移動部710が検知され、第3検知センサ13により第2移動部720が検知された場合、「用紙Pの膨らみが小」であると判定する。
また、この比較例では、例えば、第2検知センサS12により第1移動部710が検知され、第4検知センサS14により第2移動部720が検知された場合、「用紙Pの膨らみが大」であると判定する。
【0082】
また、この比較例では、例えば、第1検知センサS11により第1移動部710が検知され、第4検知センサS14により第2移動部720が検知された場合、「用紙Pの膨らみが不均一」であると判定する。
また、例えば、第2検知センサS12により第1移動部710が検知され、第3検知センサS13により第2移動部720が検知された場合、「用紙Pの膨らみが不均一」であると判定する。
【0083】
この比較例でも、「用紙Pの膨らみが小」、「用紙Pの膨らみが大」、「用紙Pの膨らみが不均一」の3つの状態の検知を行える。しかしながら、この比較例では、この3つの状態の検知に、4つの検知センサSを要する。
これに対し、本実施形態では、第1検知センサS1、第2検知センサS2の2つの検知センサで、「用紙Pの膨らみが小」、「用紙Pの膨らみが大」、「用紙Pの膨らみが不均一」の3つの状態の検知を行える。
【0084】
なお、上記では、第1移動部710、第2移動部720の位置をずらすことで、3つの状態の検知を行ったが、第1移動部710、第2移動部720の位置はずらさず、第1検知位置KP1の位置と第2検知位置KP2の位置とをずらすことで、3つの状態の検知を行ってもよい。
より具体的には、第1移動部710~第3移動部730が移動する際の移動方向である移動部移動方向5Xにおいて、第1検知位置KP1の位置と第2検知位置KP2の位置とをずらすことで、3つの状態の検知を行ってもよい。
【0085】
より具体的には、例えば、図15(第1検知位置KP1、第2検知位置KP2の他の配置例を示した図)に示す構成を用いて、「用紙Pの膨らみが小」、「用紙Pの膨らみが大」、「用紙Pの膨らみが不均一」の3つの状態の検知を行ってもよい。
【0086】
図15に示すこの構成例では、移動部移動方向5Xにおける第1移動部710の位置と、移動部移動方向5Xにおける第2移動部720の位置とが揃っている。
その一方で、この構成例では、第2検知センサS2による第2検知位置KP2が、第1検知センサS1による第1検知位置KP1よりも、移動部移動方向5Xにおける下流側に位置する。
【0087】
この構成例では、「用紙Pの膨らみが小」である場合、第1検知センサS1による第1検知位置KP1に、第1移動部710が達する第1の状態となる。これにより、「用紙Pの膨らみが小」であることが検知される。
また、「用紙Pの膨らみが大」である場合、第1検知位置KP1を第1移動部710が超え、その一方で、第2検知センサS2による第2検知位置KP2に、第2移動部720が達する第2の状態となる。これにより、「用紙Pの膨らみが大」であることが検知される。
【0088】
また、例えば、「用紙Pの膨らみが不均一」である場合、この第1の状態および第2の状態以外の他の状態となる。そして、この場合、この他の状態が検知されると、「用紙Pの膨らみが不均一」であることが検知される。
【0089】
ここで、本実施形態では、用紙Pが搬送され、この用紙Pが、用紙検知装置600に達すると、この用紙Pは、第1被押圧部611~第3被押圧部613の何れかに接触する。
これにより、本実施形態では、用紙検知装置600の設置箇所まで用紙Pが到達したことが検知される。
ここで、本実施形態では、予め定められたタイミングまでに、用紙検知装置600による用紙Pの検知が行われない場合、用紙Pの詰まりが発生したと判断され、例えば、用紙Pの搬送が停止される。
【0090】
ここで、本実施形態では、A4サイズ以上の用紙Pが用紙検知装置600に搬送されてきた場合、この用紙Pは、第1被押圧部611、第3被押圧部613に接触する。
付言すると、本実施形態では、上記のとおり、第2被押圧部612の方が第1被押圧部611よりも、被押圧部移動方向5Aにおける下流側に位置しており、これにより、A4サイズ以上の用紙Pが用紙検知装置600に搬送されてきた場合、この用紙Pは、第1被押圧部611、第3被押圧部613に接触する。
これにより、本実施形態では、このA4サイズ以上の用紙Pの、用紙検知装置600の設置箇所への到達が検知される。
【0091】
また、本実施形態では、A4サイズ以上の用紙Pが搬送されると、この用紙Pは、第1被押圧部611、第3被押圧部613に接触し、第1移動部710~第3移動部730が移動する。
そして、この場合、本実施形態では、上記の通り、制御部30によって、用紙Pの膨らみの状態が検知される。
より具体的には、制御部30は、搬送されてきた用紙Pについて、用紙Pの状態が、「用紙Pの膨らみが小」、「用紙Pの膨らみが大」、「用紙Pの膨らみが不均一」の何れの状態にあるかを検知する。
【0092】
そして、本実施形態では、制御部30は、検知した膨らみの状態に応じて、定着装置40における用紙Pの搬送速度を調整する。
例えば、制御部30は、「用紙Pの膨らみが小」であると検知した場合、用紙Pの膨らみが大きくなるように、定着装置40における用紙Pの搬送速度を小さくする。
より具体的には、制御部30は、「用紙Pの膨らみが小」であると検知し且つ用紙Pの種類が予め定められた特定の種類である場合、用紙Pの膨らみが大きくなるように、定着装置40における用紙Pの搬送速度を小さくする。
【0093】
ここで、定着装置40における用紙Pの搬送速度を小さくすると、定着装置40による単位時間当たりの用紙Pの搬送量が小さくなる。その一方で、定着装置40よりも上流側からは、予め定められた速度で用紙Pが搬送されてくる。付言すると、定着装置40よりも上流側からは、それまでと同じ速度で用紙Pが搬送されてくる。
この場合、定着装置40にて、用紙Pの搬送が滞るようになり、用紙Pの膨らみが大きくなる。
【0094】
また、例えば、制御部30は、「用紙Pの膨らみが大」であると検知した場合、用紙Pの膨らみが小さくなるように、定着装置40における用紙Pの搬送速度を大きくする。
より具体的には、制御部30は、「用紙Pの膨らみが大」であると検知し且つ用紙Pの種類が予め定められた特定の種類である場合、用紙Pの膨らみが小さくなるように、定着装置40における用紙Pの搬送速度を大きくする。
また、例えば、制御部30は、「用紙Pの膨らみが不均一」であると検知した場合、定着装置40における用紙Pの搬送速度を大きくし、用紙Pの膨らみを小さくする。
【0095】
また、本実施形態では、はがきサイズの用紙など、A4サイズよりも小さいサイズの用紙Pが搬送されてきた場合、この用紙Pは、第2被押圧部612のみに接触する。
付言すると、本実施形態では、A4サイズなどの特定のサイズよりも小さい用紙P(以下、「小サイズ用紙P」と称する)が搬送されてきた場合、この小サイズ用紙Pは、第2被押圧部612のみに接触する。
【0096】
そして、この場合も、上記と同様、用紙検知装置600の設置箇所への、小サイズ用紙Pの到達が検知される。
なお、小サイズ用紙Pが搬送されてきた場合、第1被押圧部611、第3被押圧部613にはこの小サイズ用紙Pは接触しない。このため、この小サイズ用紙Pについては、用紙Pの膨らみの状態についての検知処理は行われない。
【0097】
ここで、本実施形態では、上記のとおり、第2被押圧部612の方が、第1被押圧部611よりも、被押圧部移動方向5Aにおける下流側に位置している。
これにより、本実施形態では、第1被押圧部611~第3被押圧部613の、被押圧部移動方向5Aにおける位置が揃っている場合に比べ、A4サイズ以上の用紙P(以下、「大サイズ用紙P」と称する)が搬送されてきた際に、この大サイズ用紙Pに作用する負荷が小さくなる。
【0098】
ここで、第1被押圧部611~第3被押圧部613の位置を揃えてもよいが、この場合は、大サイズ用紙Pが搬送される度に、この大サイズ用紙Pに、第2被押圧部612が接触することになり、この大サイズ用紙Pに対して作用する負荷が大きくなる。
これに対し、本実施形態のように、第2被押圧部612が、第1被押圧部611、第3被押圧部613よりも、被押圧部移動方向5Aにおける下流側に位置していると、大サイズ用紙Pに作用する負荷が軽減される。
【0099】
付言すると、本実施形態のように、第2被押圧部612が、第1被押圧部611、第3被押圧部613よりも、被押圧部移動方向5Aにおける下流側に位置していると、小サイズの用紙Pの検知を可能にしつつ、大サイズ用紙Pに作用する負荷の軽減を図れる。
【0100】
なお、本実施形態では、第2被押圧部612に対して大サイズ用紙Pが接触しない場合を説明したが、第2被押圧部612に対して大サイズ用紙Pが接触する構成を排除するものではなく、第2被押圧部612に対して大サイズ用紙Pが接触する構成としてもよい。
但し、この場合も、上記と同様、第2被押圧部612を第1被押圧部611、第3被押圧部613よりも、被押圧部移動方向5Aにおける下流側に位置させ、用紙Pと第1被押圧部611、第3被押圧部613とが接触する際の接触圧よりも、用紙Pと第2被押圧部612とが接触する際の接触圧の方を小さくすることが望ましい。
【0101】
また、本実施形態では、上記のとおり、第1移動部710、第3移動部730を、第1被押圧部611が設けられている側に寄せて配置する場合を説明したが、これに限らず、第2被押圧部612側に設けられた板状部材617(図4参照)の延長線上など、第1移動部710、第3移動部730を、第2被押圧部612側に設けてもよい。
但し、本実施形態のように、第1移動部710、第3移動部730を、第1被押圧部611側に設けた方が、上記のように膨らみを検出する際の検出精度が高くなる。
【0102】
ここで、第1移動部710、第3移動部730を、第2被押圧部612側に設けると、膨らみを検出するための第1被押圧部611と、第1移動部710、第3移動部730との離間距離が大きくなる。
付言すると、第1移動部710、第3移動部730を、第2被押圧部612側に設けると、第1移動部710、第3移動部730と、第1被押圧部611との間に、丸棒状の接続部650(図4参照)が位置する状態となる。
【0103】
この場合、接続部650の捻じれなどに起因して、第1被押圧部611の移動量よりも第1移動部710、第3移動部730の移動量の方が小さくなる事態が生じうる。
付言すると、第1被押圧部611の移動量と、第1移動部710、第3移動部730の移動量とが異なるようになる事態が生じうる。
この場合、膨らみの検出精度が低下するおそれがある。
【0104】
これに対し、第1移動部710、第3移動部730を、第1被押圧部611が設けられている側に寄せて配置すると、上記の捻じれの影響が小さくなり、膨らみの検出精度の低下が抑制される。
より好ましい態様は、上記のように、第1被押圧部611に設けられた板状部材615の延長線29上に第1移動部710、第3移動部730を設けることであり、この場合、膨らみの検出精度の低下がさらに抑制される。
【符号の説明】
【0105】
1…画像形成装置、10…画像形成部、400…用紙搬送装置、600…用紙検知装置、611…第1被押圧部、612…第2被押圧部、710…第1移動部、P…用紙、S1…第1検知センサ、S2…第2検知センサ
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