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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】ポリエステル組成物の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C08G 63/80 20060101AFI20231011BHJP
   C08L 67/02 20060101ALI20231011BHJP
   C08K 3/36 20060101ALI20231011BHJP
【FI】
C08G63/80
C08L67/02
C08K3/36
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019192486
(22)【出願日】2019-10-23
(65)【公開番号】P2021066796
(43)【公開日】2021-04-30
【審査請求日】2022-09-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000003159
【氏名又は名称】東レ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】齋 浩光
(72)【発明者】
【氏名】大畑 俊亮
【審査官】牟田 博一
(56)【参考文献】
【文献】特開平4-183717(JP,A)
【文献】特開2007-224238(JP,A)
【文献】特開2002-30139(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08G63/
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分とエチレングリコールを主成分とするジオールとのエステル化反応ならびに重縮合反応によって、ポリエステルを製造するに際し、エステル化反応終了後にジオール成分を添加して、ジカルボン酸成分に対するジオール成分のモル比を1.20~1.40とし、体積平均粒子径1.0~5.0μmのシリカ系無機粒子を、得られるポリエステル組成物に対して1~10重量%添加し重縮合反応させ、該シリカ系無機粒子を添加するときの重縮合反応槽の攪拌速度を4.2~4.6m/sとして重縮合反応せしめてなるポリエステル組成物の表面を走査型電子顕微鏡にて観察した際の体積平均粒子径10μm以上の粗大粒子が1個/mm以下であることを特徴とするポリエステル組成物の製造方法。
【請求項2】
シリカ系無機粒子を重縮合反応槽に添加して10分以上後に、減圧と昇温をすることで合反応を開始することを特徴とする請求項1に記載のポリエステル組成物の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はポリエステル組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリエステルはジカルボン酸成分とジオール成分の重合によって得られ、特に、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体とエチレングリコールから製造されるポリエチレンテレフタレートは汎用性、実用性の点で優れており、ポリエステルフィルム等に好適に使用されている。
【0003】
ポリエチレンテレフタレートを製造する商業的なプロセスとして、ジメチルテレフタレートとエチレングリコールとのエステル交換反応ならびに重縮合反応、または、テレフタル酸とエチレングリコールとのエステル化反応ならびに重縮合反応によって製造する方法が知られている。中でもテレフタル酸とエチレングリコールとのエステル化反応は、経済的に有利である点、環境負荷が少ない点から、汎用的な製造方法として利用されている。
【0004】
一方、ポリエステルフィルムを成形する際には、一般に、無機粒子などの微粒子を含有させ、フィルム表面に適度な凹凸を形成せしめ、フィルムあるいは加工製品に透明性、滑り性を付与し、成型加工性、品質特性を向上させる。
【0005】
しかし、単にポリエステルに無機粒子などの微粒子を含有せしめ、フィルムを成形加工しただけでは、フィルムあるいは加工製品の透明性や滑り性などの特性を必ずしも十分に満足するものでなく、特にエステル化反応ならびに重縮合反応でポリエステルを製造する場合は、微粒子の凝集による粗粒化により、フィルム中で欠点となり製品の特性を損ねるだけでなく、欠点を起点とした製造中の破れにより生産性が著しく低下する結果となり製造方法を改善する必要があった。このため各種の方法が開示されている。
【0006】
例えば、特許文献1には、内部粒子の微細化ないし、均一化すべく、エステル化反応またはエステル交換反応後の中間体に粒状ポリエステルを添加する、ポリエステルの製造方法が記載されている。
【0007】
特許文献2には、バッチ重合における、バッチ間で粒子を均一生成させるため、エステル化反応後、重縮合反応前に、規定量のポリエステルペレットを添加する、ポリエステルの製造方法が記載されている。
【0008】
特許文献3には、内部粒子の均一微細化を計るため、エステル化反応またはエステル交換反応終了後に規定量のエチレングリコールを添加する、ポリエステルの製造方法が記載されている。
【0009】
特許文献4には、不活性無機粒子の粗大化抑制のため、無機粒子のエチレングリコールスラリーをインラインミキサー等の撹拌装置を介して、エステル化反応の最終段階から重縮合反応工程へ移送される反応物に添加する、ポリエステルの製造方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】特開2007-224238号公報
【文献】特開2011-190387号公報
【文献】W02012/081529号公報
【文献】特開2010-260953号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
特許文献1および2記載のポリエステル樹脂は、エステル化反応後にジオール成分を添加しているが、ジカルボン酸成分に対するジオール成分のモル比が高いので、ジエチレングリコール含有量が高い。
【0012】
特許文献3記載のポリエステル樹脂は、エステル化反応後にジオール成分の添加量を減らしてジエチレングリコール含有量を下げているが、カルボキシル末端基量が低く、粗大粒子の抑制が不十分である。
【0013】
特許文献4記載のポリエステル樹脂は、アルミニウム化合物とリチウム化合物を有する重合触媒で無機粒子の凝集を抑制しているが、粗大粒子が観察されている。
【0014】
本発明の目的は、これら従来の課題を解決し、シリカ系無機粒子を含有するポリエステル組成物をエステル化反応ならびに重縮合反応で製造するに際し、粒子分散性が良好で、粗大粒子が少なく、かつ得られるフィルムの滑り性に優れ、さらには欠点数が少ないポリエステル組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の構成を有する。すなわち、
テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分とエチレングリコールを主成分とするジオールとのエステル化反応ならびに重縮合反応によって、ポリエステルを製造するに際し、エステル化反応終了後にジオール成分を添加して、ジカルボン酸成分に対するジオール成分のモル比を1.20~1.40とし、体積平均粒子径1.0~5.0μmのシリカ系無機粒子を、得られるポリエステル組成物に対して1~10重量%添加し重縮合反応させ、該シリカ系無機粒子を添加するときの重縮合反応槽の攪拌速度を4.2~4.6m/sとして重縮合反応せしめてなるポリエステル組成物の表面を走査型電子顕微鏡にて観察した際の体積平均粒子径10μm以上の粗大粒子が1個/mm以下であることを特徴とするポリエステル組成物の製造方法である。
【発明の効果】
【0016】
本発明のポリエステル組成物は、シリカ系無機粒子を添加し、粒子凝集が少なく、また副生成物のジエチレングリコールを抑制することで、耐熱性が良く、フィルム成形時の欠点の少ない、一般工業用、コンデンサ用途に好適なポリエステル組成物を提供することを可能にするものである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明におけるポリエステルは、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分とエチレングリコールを主成分とするジオール成分とのエステル化反応ならびに重縮合反応によって製造されるポリエチレンテレフタレート系のポリエステルである。
【0018】
本発明のポリエステルとしては、テレフタル酸やエチレングリコール以外に、他のジカルボン酸成分あるいはジオール成分を併用することができる。ジカルボン酸成分として、例えば、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、4,4‘-ジフェニルジカルボン酸、5-ソジウムスルホイソフタル酸等の脂環式ジカルボン酸等をあげることができ、ジオール成分としては、例えば、プロパンジオール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。上記したジカルボン酸成分、ジオール成分は、一種のみ用いてもよく、二種以上を併用してもよい。また、これらの共重合成分は、ポリエステルを製造する際に副生するものであってもよい。
【0019】
本発明におけるシリカ系無機粒子は、粒子の50重量%以上がSiOで構成された無機粒子である。具体的には乾式法、湿式法等で得られたホワイトカーボン、シリカゾル、シリカ・アルミナ複合粒子等を挙げることができる。中でも得られるフィルムの透明性の点から、湿式法で得られたシリカ系無機粒子が好ましく、特にはSiO含有量が95重量%以上の湿式法で得られたシリカ系無機粒子が好ましい。また、シリカ系無機粒子のポリエステルへの含有量は、フィルムの透明性、滑り性の点から、0.01~10重量%であることが必要であり、好ましくは0.1~5重量%である。さらに、シリカ系無機粒子の体積平均粒子径は、粒子の表面活性による凝集抑制、ポリエステルの高分子量化、さらにはフィルムに形成する際の工程安定性の点から1~5μmであることが好ましい。さらに好ましくは2~4μmである。このような体積平均粒子径を有するシリカ系無機粒子を含有するフィルムは、表面の粗大突起を抑制し、透明性、滑り性が良好となる。
【0020】
本発明のポリエステル組成物をエステル化反応ならびに重縮合反応で製造する際に、重合反応性、粒子分散性、耐熱性、フィルム欠点の点からエステル化反応終了後、シリカ系無機粒子を添加する前にジオールを添加し、エステル化反応からシリカ系無機粒子までに添加したジオールとジカルボン酸成分のモル比は、1.20~1.40の範囲であることが好ましい。さらに好ましくは、1.25~1.35である。モル比が1.20未満では、シリカ系無機粒子の凝集による粗大粒子が発生する場合がある。逆にモル比が1.40を超えると副生するジエチレングリコールの増加により、耐熱性が低下して、粒子分散性が悪化しフィルム中の欠点数が増加する場合がある。ジオールとジカルボン酸成分のモル比の調整は、エステル化反応終了後、ジオール成分を添加する方法が挙げられる。
【0021】
本発明において、体積平均粒子径が10μm以上の粗大粒子がないことが必要である。10μm以上の粗大粒子が存在するとフィルム欠点の原因となる。粗大粒子はポリエステル組成物の表面を走査型電子顕微鏡で観察した際に、体積平均粒子径が10μm以上の粒子である。

本発明のシリカ系無機粒子を添加するときの、重縮合反応槽の撹拌速度は4.2~4.6m/sの範囲であることが好ましい。より好ましくは4.3~4.5m/sである。撹拌速度が4.2m/s未満では、シリカ系無機粒子の凝集による粗大粒子が発生する場合がある。また、撹拌速度が4.6m/sを超えると体積平均粒子径が目的より小さくなり、フィルムの滑り性が悪化する。
【0022】
本発明のポリエステル組成物の製造方法では、シリカ系無機粒子の破砕効果による粒子凝集抑制のため、シリカ系無機粒子添加して10分以上後に、減圧と昇温をすることで合反応を開始することが好ましい。
【0023】
本発明のポリエステル組成物は、例えば、テレフタル酸とエチレングリコールでエステル化反応を開始し、反応終了後、重反応槽に移し、アンチモン化合物、カルシウム化合物、リン化合物を添加し、次いでジカルボン酸成分に対してモル比が1.20~1.40の範囲でジオール成分を添加し、10分撹拌後、高真空になるまで減圧するとともに290℃程度まで加熱、昇温して重縮合反応を行い、目標とする固有粘度に到達するまで、重縮合反応する。その後、得られたポリエステル組成物は重反応槽の吐出口金よりストランド状に吐出し、水で冷却したのちカッターによりペレット化することでポリエステル樹脂組成物を製造できる。
【0024】
アンチモン化合物としては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酢酸アンチモン、脂肪族カルボン酸のアンチモン塩などが挙げられるが、これらの中でも重縮合反応性、得られるポリマーの色調、および安価に入手できる点から三酸化アンチモンが好ましく用いられる。
【0025】
カルシウム化合物としては、炭酸カルシウム、酢酸カルシウム、水酸化カルシウム、などが挙げられるが、特に酢酸カルシウムが好ましく用いられる。
【0026】
リン化合物としては、トリエチルホスホノアセテート、リン酸、リン酸二水素ナトリウム、亜リン酸、ホスホン酸などが挙げられるが、シリカ系無機粒子の粒子分散性、粗大粒子低減の点から、トリエチルホスホノアセテートが好ましく用いられる。 [実施例]
以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明する。なお、物性の測定方法、効果の評価方法は以下の方法で行った。
【0027】
(1)粒子の体積平均粒子径
ポリエステル組成物の表面を走査型電子顕微鏡にて1000倍の倍率で粒子を観察した。その粒子の画像をイメージアナライザーで20視野を測定した。粒子の画像をイメージアナライザーで二値化し対象物の最大フェレ径に等しい直径を算出した。算出した粒子の直径から体積平均粒子径を算出した。
【0028】
(2)粒子分散性
ポリエステル組成物の表面を走査型電子顕微鏡で観察し、以下の方法により判定した。
【0029】
○:粒子同士の凝集による粗大粒子が1個/mm以下である。
【0030】
△:粒子同士の凝集による粗大粒子が5個/mm以下である。
【0031】
×:粒子同士の凝集による粗大粒子が10個/mm以下である。
【0032】
(3)ポリエステル組成物の粗大粒子数
ポリエステル組成物の表面を走査型電子顕微鏡にて1000倍の倍率で粒子を観察した。その粒子の画像をイメージアナライザーで20視野を測定し、二値化した対象物の最大フェレ径に等しい直径から体積平均粒子径を算出した。体積平均粒子径が10μm以上の粒子をカウントし、視野面積1平方mm当たりの10μm以上の粒子数を算出して、粗大粒子数とした。
【0033】
(4)ポリエスエル組成物中のDEG(ジエチレングリコール)含有量
ポリエステル組成物をモノメタノールアミンで加熱分解後、1,6-ヘキサンジオール/メタノールで希釈し、テレフタル酸で中和後、ガスクロマトグラフィーのピーク面積から求めた。
(5)ポリエステル組成物の耐熱性(%BB)
ポリエステル組成物8gを試験管に入れ、窒素ガス雰囲気下、0.1MPaの加圧下、300℃にて、10分間(t0)、6時間(t)の熱処理を行い、その時のηを測定し、以下の式により算出した。値が低い方が、熱安定性が高いということである。
%BBt=(1/[η]t(1/0.75)―1/[η]t(1/0.75)
ただし、[η]tは6時間熱処理時の値、[η]t0は10分間熱処理時の値である。
【0034】
(6)フィルムの欠点数
フィルムを縦横300cm四方にカットし、観察された欠点の数をカウントした。測定を5回実施し、カウント数の平均値を求め、1cm2当たりの個数として計算した。
【0035】
(7)フィルムの滑り性
ポリエステルフィルムをASTM-D-1894B法に従って測定した。フィルムの滑り性の目安として動摩擦係数(μd)を用いた。数値が小さいほど滑り性が良好である。
【0036】
[実施例1]
テレフタル酸とエチレングリコールを250℃でエステル化反応を行う。エステル化反応終了後、三酸化アンチモン、酢酸カルシウム・1水和物、トリエチルホスホノアセテートを添加し、さらにモル比が1.30となる量のエチレングリコールを添加した後、重反応槽の撹拌速度4.4m/sのところに、体積平均粒子径2.5μmでSiO含有量含有量が95重量%以上の湿式法で得られたシリカ粒子のエチレングリコールスラリーを、シリカ粒子が2.0重量%となるように添加した。添加後10分後に、減圧と昇温をすることで重縮合反応を開始して、重縮合反応槽内を100Paまで徐々に下げ、290℃に昇温して重縮合反応を終了させ、窒素でリークして吐出し、ストランドカッターによりチップ化し、ポリエステル組成物を得た。
得られたポリエステル組成物の粒子分散性評価○、体積平均粒子径10μm以上の粗大粒子0個、DEGは1.10重量%、%BBは0.70、フィルム成形時の欠点個数0個/cm2、滑り性0.20μdであった。結果を表1に示した。
【0037】
[実施例2~5]
添加するジオール成分のモル比が表1となるように変更した以外は実施例1と同様の方法で、ポリエステル組成物を得た。いずれも良好な結果であった。
【0038】
[実施例6~9]
シリカ系無機粒子の添加量が表1となるように変更した以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステル組成物を得た。いずれも良好な結果であった。
【0039】
[実施例10~13]
シリカ系無機粒子の体積平均粒子径が表1となるように変更した以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステル組成物を得た。いずれも良好な結果であった。
【0040】
[実施例14~17]
シリカ系無機粒子添加時の重縮合反応槽の撹拌速度が表1となるように変更した以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステル樹脂組成物を得た。いずれも良好な結果であった。
【0041】
[実施例18]
シリカ系無機粒子添加後から、重反応開始までの時間が表1となるように変更した以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステル組成物を得た。良好な結果であった。
【0042】
[比較例1、2]
添加するジオール成分のモル比が表1となるように変更した以外は実施例1と同様の方法で、ポリエステル組成物を得た。粒子分散性が悪く、粗大粒子も多数有り、フィルム欠点数、滑り性も悪化した。
【0043】
[比較例3、4]
シリカ系無機粒子の添加量が表1となるように変更した以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステル組成物を得た。粒子分散性が悪く、粗大粒子も多数有り、フィルム欠点数、滑り性も悪化した。
【0044】
[比較例5,6]
シリカ系無機粒子の体積平均粒子径が表1となるように変更した以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステル組成物を得た。粒子分散性が悪く、粗大粒子も多数有り、フィルム欠点数、滑り性も悪化した。
【0045】
[比較例7]
シリカ系無機粒子添加時の撹拌速度が表1となるように変更した以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステル樹脂組成物を得た。粒子分散性が悪く、粗大粒子も多数有り、フィルム欠点数、滑り性も悪化した。
【0046】
[比較例8]
シリカ系無機粒子添加後から、重反応開始までの時間が表1となるように変更した以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステル組成物を得た。粒子分散性が悪く、粗大粒子も多数有り、フィルム欠点数、滑り性も悪化した。
【0047】
【表1】