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特許7363475デジタル分注システム、マイクロウェルプレート内の複数の試料を調製及び分析するための方法、携帯式試料分析ラボラトリ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】デジタル分注システム、マイクロウェルプレート内の複数の試料を調製及び分析するための方法、携帯式試料分析ラボラトリ
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/00 20060101AFI20231011BHJP
【FI】
G01N1/00 101K
【請求項の数】 18
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019238074
(22)【出願日】2019-12-27
(65)【公開番号】P2020122780
(43)【公開日】2020-08-13
【審査請求日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】62/788,290
(32)【優先日】2019-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/416,352
(32)【優先日】2019-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】723005698
【氏名又は名称】船井電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100148460
【弁理士】
【氏名又は名称】小俣 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100168125
【弁理士】
【氏名又は名称】三藤 誠司
(72)【発明者】
【氏名】デボード・ブルース エー.
(72)【発明者】
【氏名】エデレン・ジョン グレン
(72)【発明者】
【氏名】マーラ サード・マイケル エー.
(72)【発明者】
【氏名】ノラサック・サム
【審査官】前田 敏行
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2009/0033692(US,A1)
【文献】特開昭57-111452(JP,A)
【文献】実開昭61-094764(JP,U)
【文献】特開2014-059288(JP,A)
【文献】特開2008-175722(JP,A)
【文献】特開2002-031642(JP,A)
【文献】特表2009-544955(JP,A)
【文献】特開2002-257694(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の試料を調製及び分析するためのデジタル分注システムであって、
それぞれが、分注される少なくとも1つの流体を含む流体液滴吐出カートリッジを含む、2以上の流体液滴吐出装置であって、前記流体液滴吐出カートリッジが前記流体液滴吐出カートリッジをx方向に試料ホルダ上で進退させるための並進機構に取り付けられる、2以上の流体液滴吐出装置と、
試料トレイを生産経路に沿って各前記2以上の流体液滴吐出装置を通って前記x方向と直交するy方向に移動させるための、試料トレイ並進機構と
を含み、
前記試料トレイ並進機構は、
前記試料トレイを各前記2以上の流体液滴吐出装置に対して前記y方向に移動させるためのコンベアと、
前記コンベアを各前記2以上の流体液滴吐出装置に対して前記y方向に移動させるための少なくとも1つのトラック縁部であって、前記コンベアに配置され、ステッピングモータのギアと噛み合うための歯を含む少なくとも1つのトラック縁部を含む、
デジタル分注システム。
【請求項2】
前記2以上の流体液滴吐出装置が互いに機械的に接続され、
相互接続された前記2以上の流体液滴吐出装置を互いに固定するための、少なくとも1つのクランプを更に含む、
請求項1に記載のデジタル分注システム。
【請求項3】
各前記2以上の流体液滴吐出装置が、相互接続された前記2以上の流体液滴吐出装置の間の論理情報転送を提供するため、雄型コネクタと雌型コネクタを用いて隣接する流体液滴吐出装置と互いに電気接続される、
請求項2に記載のデジタル分注システム。
【請求項4】
前記試料トレイが、前記生産経路に沿って前記2以上の流体液滴吐出装置を通って前記試料トレイを正確に案内するため、前記2以上の流体液滴吐出装置に取り付けられた1組の案内トラックの間を移動する、
請求項1に記載のデジタル分注システム。
【請求項5】
各前記2以上の流体液滴吐出装置が、前記2以上の流体液滴吐出装置の間の論理情報転送を提供するため、無線送信機と受信機を含む、
請求項1に記載のデジタル分注システム。
【請求項6】
前記試料トレイが前記2以上の流体液滴吐出装置を通って移動するとき、前記試料トレイの位置を指標付けするため、前記生産経路に沿ったセンサを更に含む、
請求項1に記載のデジタル分注システム。
【請求項7】
前記2以上の流体液滴吐出装置からの流体液滴吐出を制御するため、メモリと、プロセッサと、入力装置とを更に含む、
請求項1に記載のデジタル分注システム。
【請求項8】
マイクロウェルプレート内の複数の試料を調製及び分析するための方法であって、
複数の試料を調製及び分析するためのデジタル分注システムを提供することであって、前記デジタル分注システムが、分注される少なくとも1つの流体を含む流体液滴吐出カートリッジを含む2以上の流体液滴吐出装置を含み、前記流体液滴吐出カートリッジが、前記流体液滴吐出カートリッジをx方向に試料ホルダ上で進退させるため並進機構に取り付けられていることと、
複数の試料ウェルを含む試料トレイを生産経路に沿って前記x方向と直交するy方向に前記2以上の流体液滴吐出装置を通って移動させるための、試料トレイ並進機構を提供することと、
前記試料トレイを前記生産経路に沿って前記2以上の流体液滴吐出装置を通って移動させることと、
前記試料トレイが前記2以上の流体液滴吐出装置を通って移動するとき、前記複数の試料ウェル内に前記少なくとも1つの流体を堆積させることと
を含み、
前記試料トレイ並進機構は、
前記試料トレイを各前記2以上の流体液滴吐出装置に対して前記y方向に移動させるためのコンベアと、
前記コンベアを各前記2以上の流体液滴吐出装置に対して前記y方向に移動させるための少なくとも1つのトラック縁部であって、前記コンベアに配置され、ステッピングモータのギアと噛み合うための歯を含む少なくとも1つのトラック縁部を含む、
方法。
【請求項9】
前記試料トレイが前記生産経路に沿って移動するときに前記試料トレイ上の複数の試料ウェル内に前記少なくとも1つの流体を堆積するため、前記2以上の流体液滴吐出装置をプログラムすることを更に含む、
請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記試料トレイが前記生産経路に沿って移動するときに1つの流体のみが各前記2以上の流体液滴吐出装置から前記複数の試料ウェル内に堆積される、
請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記試料トレイが、前記生産経路の第1の端から第2の端へ、前記生産経路に沿って順次に移動する、
請求項に記載の方法。
【請求項12】
前記デジタル分注システムが、メモリと、プロセッサと、入力装置とを含み、
(a)前記入力装置を用いて、前記試料トレイ上の液滴量と液滴位置を前記メモリに入力することと、
(b)第1の流体液滴吐出装置において第1の流体液滴を前記液滴位置に吐出するため前記プロセッサを作動させることと、
(c)第2の流体液滴吐出装置への前記生産経路に沿って前記試料トレイを指標付けすることと、
(d)第2の流体液滴吐出装置において第2の流体液滴を前記液滴位置に吐出するため前記プロセッサを作動させることと、
(e)前記生産経路に沿った各前記2以上の流体液滴吐出装置のため、ステップ(b)
~ステップ(d)を繰り返すことと、
(f)前記試料トレイが前記生産経路の終端位置に到達したとき、液滴吐出手順を終了することと
を更に含む、
請求項に記載の方法。
【請求項13】
マイクロウェルプレート調製及び分析のための、デジタル分注システムと、グローブボックス筐体と、バッグシーラーとを含む携帯式試料分析ラボラトリであって、
前記デジタル分注システムが、
それぞれが、分注される少なくとも1つの流体を含む流体液滴吐出カートリッジを含む、2以上の相互接続された流体液滴吐出装置であって、前記流体液滴吐出カートリッジが、前記流体液滴吐出カートリッジをx方向に試料ホルダ上で進退させるための並進機構に取り付けられる、2以上の相互接続された流体液滴吐出装置と、
試料トレイを生産経路に沿って前記x方向と直交するy方向に各前記2以上の相互接続された流体液滴吐出装置を通って移動させるための、試料トレイ並進機構と
を含み、
前記試料トレイ並進機構は、
前記試料トレイを各前記2以上の相互接続された流体液滴吐出装置に対して前記y方向に移動させるためのコンベアと、
前記コンベアを各前記2以上の相互接続された流体液滴吐出装置に対して前記y方向に移動させるための少なくとも1つのトラック縁部であって、前記コンベアに配置され、ステッピングモータのギアと噛み合うための歯を含む少なくとも1つのトラック縁部を含む、
携帯式試料分析ラボラトリ。
【請求項14】
前記2以上の相互接続された流体液滴吐出装置を互いに固定するための少なくとも1つのクランプを更に含む、
請求項13に記載の携帯式試料分析ラボラトリ。
【請求項15】
前記試料トレイが、前記試料トレイを前記生産経路に沿って前記2以上の相互接続された流体液滴吐出装置を通って正確に案内するため、前記2以上の相互接続された流体液滴吐出装置に取り付けられた1組の案内トラックの間を移動する、
請求項13に記載の携帯式試料分析ラボラトリ。
【請求項16】
各前記2以上の相互接続された流体液滴吐出装置が、前記2以上の相互接続された流体液滴吐出装置の間の論理情報転送を提供するため、雄型コネクタと雌型コネクタを用いて隣接する流体液滴吐出装置と互いに電気接続される、
請求項13に記載の携帯式試料分析ラボラトリ。
【請求項17】
各前記2以上の相互接続された流体液滴吐出装置が、前記2以上の相互接続された流体液滴吐出装置の間の論理情報転送を提供するため、無線送信機と受信機を含む、
請求項13に記載の携帯式試料分析ラボラトリ。
【請求項18】
前記試料トレイが前記2以上の相互接続された流体液滴吐出装置を通って移動するときに前記試料トレイの位置を指標付けするため、前記生産経路に沿ったセンサを更に含む、
請求項13に記載の携帯式試料分析ラボラトリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本願は、現在係属中である、2019年1月4日付で出願された米国仮出願番号62/788,290に関連する。
【0002】
本開示は分析機器、特に分析目的のため流体を分注するために用いられる機器に関する。
【背景技術】
【0003】
特に、医療分野において、自動化された試料調製と分析の必要性がある。分析は、比色分析、又は顕微鏡下で試料をより好ましく観察するため、試料の着色を要する可能性がある。そのような分析は、薬剤試料分析、血液試料分析、等を含む。例えば、血液の分析において、血液は個人の健康を判定するために用いられるいくつかの異なる要因を提供するため分析される。血液試料分析を要する多くの患者がいる場合、手順は非常に時間がかかるものとなる。また、結果が信頼できるものであるよう、試料の正確な調製の必要がある。複数の試料の微量滴定といった、正確で再現可能な結果を提供する分析機器の使用の恩恵を受けることのできる医療分野やその他の分野において、試料分析を要するその他の多くの状況がある。
【0004】
多くの実験と検査手順にて、典型的にマイクロウェルプレートが使用される。ウェルを充填する手順は、手作業又は高価な検査機器を用いて行われることが多い。場合によっては、ウェルは手動ピペットで充填される。その他の場合では、ウェルプレートの充填はピペット技術に基づいた高性能自動装置が使用される。そのような自動装置は開放式ウェル分注ヘッドを収容するのみである。開放式ウェル分注ヘッドは、使用前に分注ヘッドの開口内に少量の流体が堆積されなければならない分注ヘッドである。流体は、典型的にピペット又は類似の手段で手動で堆積される。分注ヘッドは、マイクロウェルプレートをXとY方向両方に動かす間、静止して保持される。これら高性能装置は非常に高価である。従って、試料の調製、分析及びおよびデジタル滴定のための多種多様な分析状況で使用できる、はるかに安価なデジタル分注システムの必要性がある。
【発明の概要】
【0005】
上記を鑑み、本開示の1つの実施形態は、複数の試料を調製及び分析するためのデジタル分注システムを提供する。システムは、2以上の流体液滴吐出装置を含む。各流体液滴吐出装置は、分注される少なくとも1つの流体を含む流体液滴吐出カートリッジを含む。流体液滴吐出カートリッジは、流体液滴吐出カートリッジをx方向に試料ホルダ上で進退させるための並進機構に取り付けられる。試料トレイ並進機構が、試料トレイを生産経路に沿って2以上のx方向と直交するy方向に流体液滴吐出装置を通って移動させるために提供される。
【0006】
別の実施形態において、マイクロウェルプレート内の複数の試料を調製及び分析するための方法が提供される。方法は、複数の試料を調整及び分析するためのデジタル分注システムを提供することを含む。デジタル分注システムは、2以上の流体液滴吐出装置を含む。各流体液滴吐出装置は、分注される少なくとも1つの流体を含む流体液滴吐出カートリッジを含む。流体液滴吐出カートリッジは、流体液滴吐出カートリッジをx方向に試料ホルダ上で進退させるための並進機構に取り付けられる。試料トレイ並進機構が、試料トレイを生産経路に沿ってx方向に直交するy方向に2以上の流体液滴吐出装置を通って移動させるために提供される。試料トレイは2以上の流体液滴吐出装置を通って生産経路に沿って移動され、試料トレイが2以上の流体液滴吐出装置を通って移動するとき、少なくとも1つの流体が複数の試料トレイ上の試料ウェル内に堆積される。
【0007】
別の実施形態は、携帯式試料分析ラボラトリを提供する。携帯式試料分析ラボラトリは、マイクロウェルプレート処理と分析のため、デジタル分注システムと、グローブボックス筐体と、バッグシーラーとを含む。デジタル分注システムは、2以上の相互接続された流体液滴吐出装置を含み、各流体液滴吐出装置は分注される1以上の流体を含む流体液滴吐出カートリッジを含み、流体液滴吐出カートリッジは、流体液滴吐出カートリッジをx方向に試料ホルダ上で進退させるための並進機構に取り付けられる。試料トレイ並進機構が、試料トレイを生産経路に沿ってx方向と直交するy方向に2以上の相互接続された流体液滴吐出装置を通って移動させるために提供される。
【0008】
いくつかの実施形態において、試料トレイは、複数の試料ウェルを含むマイクロウェルプレートを保持するためのアダプタを含む。
【0009】
他の実施形態において、2以上の流体液滴吐出装置はクランプを用いて機械的に接続される。
【0010】
いくつかの実施形態において、試料トレイ並進機構は、ステッピングモータのギアと噛み合う三角形状の歯を含む少なくとも1つのトラック縁部を含む。更に他の実施形態において、試料トレイは、生産経路に沿って2以上の相互接続された流体液滴吐出装置を通って試料トレイを正確に案内するための、2以上の流体液滴吐出装置に取り付けられた1組の案内トラックの間を移動する。
【0011】
別の実施形態において、各2以上の流体液滴吐出装置は、2以上の相互接続された流体液滴射出装置間の論理情報転送を提供するため、隣接する流体液滴吐出装置と電気接続される。更に別の実施形態において、各2以上の流体液滴吐出装置は、2以上の流体液滴吐出装置の間の論理情報転送を提供するため、無線発信機と受信機を含む。
【0012】
いくつかの実施形態において、システムは、トレイが2以上の流体液滴吐出装置を通るときトレイ位置を指標付けするため、生産経路に沿ったセンサを含む。他の実施形態において、システムは、2以上の流体液滴吐出装置からの流体液滴吐出を制御するため、メモリと、プロセッサと、入力装置とを含む。更に他の実施形態において、2以上の流体液滴吐出装置は、試料トレイが生産経路に沿って移動するとき、試料トレイ上の複数の試料ウェル内に少なくとも1つの流体を堆積させるようプログラムされる。
【0013】
別の実施形態において、試料トレイが生産経路に沿って移動するとき、1つの流体のみが各2以上の流体液滴吐出装置から試料ウェル内に堆積される。
【0014】
他の実施形態において、試料トレイは、生産経路の第1の端から第2の端へ、生産経路に沿って連続的に移動する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本開示の1つの実施形態によるデジタル分注システムの、縮尺通りではない、概略図である。
図2図2は、それを通るマイクロウェルプレートを示す、図1のデジタル分注システムの、縮尺通りではない、概略破断図である。
図3図3は、本開示の実施形態による1つの装置のマイクロウェルプレートを表す、2つ流体液滴吐出装置の、縮尺通りではない、側面図である。
図4図4は、図1のデジタル分注システムの流体液滴吐出装置を表す、縮尺通りではない、斜視図である。
図5図5は、図4の流体液滴吐出装置の背面の、縮尺通りではない、立面図である。
図6図6は、図4の流体液滴吐出装置の、縮尺通りではない、破断斜視図である。
図7図7は、図1のデジタル分注システムと共に用いられるマイクロウェルプレートを保持するための試料トレイの、縮尺通りではない、斜視図である。
図8図8は、図7の試料トレイと共に用いられるマイクロウェルプレートのためのアダプタの、縮尺通りではない、斜視図である。
図9図9は、図1のデジタル分注システムのウェルプレートアダプタとマイクロウェルプレートを保持する図7の試料トレイの、縮尺通りではない、斜視図である。
図10A図10Aは、図1のデジタル分注システムを通るマイクロウェルプレートの動きの概略図である。
図10B図10Bは、図1のデジタル分注システムを通るマイクロウェルプレートの動きの概略図である。
図10C図10Cは、図1のデジタル分注システムを通るマイクロウェルプレートの動きの概略図である。
図10D図10Dは、図1のデジタル分注システムを通るマイクロウェルプレートの動きの概略図である。
図11図11は、図1のデジタル分注システムのために一緒に固定された流体液滴吐出装置の、縮尺通りではない、概略図である。
図12図12は、流体液滴吐出装置を相互接続するための、図11の流体液滴吐出装置のスロットに挿入するためのクランプの、縮尺通りではない平面図である。
図13図13は、本開示の代替的な実施形態による接続装置により相互接続された流体液滴吐出装置の、縮尺通りではない、概略図である。
図14図14は、本開示の代替的な実施形態による接続装置により相互接続された流体液滴吐出装置の、縮尺通りではない、概略図である。
図15A図15Aは、図13による隣接するデジタル分注装置を相互接続するための雄型コネクタの、縮尺通りではない平面図である。
図15B図15Bは、図15Aの雄型コネクタの、縮尺通りではない正面図A-Aである。
図16A図16Aは、図13による隣接するデジタル分注システムを相互接続するための雌型コネクタの、縮尺通りではない、上面図である。
図16B図16Bは、図16Aの雌型コネクタの、縮尺通りではない正面図B-Bである。
図17A図17Aは、マイクロウェルプレートをデジタル分注システムを通って移動させるための、図1のデジタル分注システムと共に用いられる搬送システムの、縮尺通りではない、概略図である。
図17B図17Bは、マイクロウェルプレートをデジタル分注システムを通って移動させるための、図1のデジタル分注システムと共に用いられる搬送システムの、縮尺通りではない、概略図である。
図18図18は、マイクロウェルプレートを図1のデジタル分注システムを通って移動させるためのステッピングモータと三角形状の歯の、縮尺通りではない、側面図である。
図19A図19Aは、マイクロウェルプレートが図1のデジタル分注システムを通って移動するときの、図17A図18の搬送システムの使用の、縮尺通りではない、概略図である。
図19B図19Bは、マイクロウェルプレートが図1のデジタル分注システムを通って移動するときの、図17A図18の搬送システムの使用の、縮尺通りではない、概略図である。
図19C図19Cは、マイクロウェルプレートが図1のデジタル分注システムを通って移動するときの、図17A図18の搬送システムの使用の、縮尺通りではない、概略図である。
図19D図19Dは、マイクロウェルプレートが図1のデジタル分注システムを通って移動するときの、図17A図18の搬送システムの使用の、縮尺通りではない、概略図である。
図20図20は、図17A図17Bの搬送システムのためのコンベアシステムの、縮尺通りではない、底面図である。
図21】図21の(a)及び(b)は、図1のデジタル分注システムのための試料トレイガイドの、縮尺通りではない、概略図である。
図22図22は、図1のデジタル分注システムのための制御スキームの概略図である。
図23図23は、図1のデジタル分注システムを用いて制御された環境内の試料を処理するための携帯式システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1図9を参照し、マイクロウェルプレート12のウェル内の試料を分析するため、マイクロウェルプレート12に流体を分注するためのデジタル分注システム10が示される。システム10は、以下により詳細に説明されるように、2以上の流体液滴吐出装置14A~14C(3つが示される)と、試料トレイ並進機構とを含む。図1の流体液滴吐出装置を通るマイクロウェルプレート12の動きを示す部分平面図が図2に表される。図3は、流体液滴吐出装置14Aを去った後に流体液滴吐出装置14Bを通るマイクロウェルプレート12の動きを示す、流体液滴吐出装置14Aと14Bの概略立面端面図である。試料トレイ並進機構70は、マイクロウェルプレート12を各装置14Aと14Bを通って移動させるために動作する。
【0017】
システムと共に用いられる流体液滴吐出装置14A~Cと試料トレイ18の更なる詳細が図4図9に表される。各流体液滴吐出装置14A~Cは、以下により詳細に説明されるように、マイクロウェルプレート12を含む試料トレイ18が第1の方向と直交する第2の方向に移動するときに第1の方向に進退する、吐出ヘッド及び流体カートリッジ22の使用に基づく。試料トレイ18は、標準的なマイクロウェルプレート12並びにガラススライド及びその他の基板の両方を保持するよう適合されてよい。ただし、本開示の目的のため、マイクロウェルプレート12を保持する試料トレイ18のみが説明される。
【0018】
各流体液滴吐出装置14A~Cは、流体液滴吐出ヘッド及び流体カートリッジ22と、吐出ヘッド移動機構24(図6)とを含む、長方形の柱状のボックス20を含む。流体液滴吐出ヘッド及び流体カートリッジ22と、吐出ヘッド移動機構24(図6)は、長方形の柱状のボックス20に収容されている。装置14A~Cのユーザ起動のため、起動スイッチ26がボックス20上に含まれる。ボックス20の背面側28は、流体がマイクロウェルプレート12のウェル内に分注される間の、試料トレイ18の第2方向のボックス20を通った移動のための開口30を含む。吐出ヘッド及び流体カートリッジ22上の吐出ヘッドは、サーマル型ジェット吐出ヘッド、気泡ジェット吐出ヘッド、圧電吐出ヘッド等を含むがこれらに限定されない、多様な吐出ヘッド装置から選択されてよい。
【0019】
試料トレイ18と、トレイ18のためのアダプタ32が、図7図8に図示される。ウェルプレートアダプタ32は、小型化マイクロウェルプレート13を保持する大きさにされている。試料トレイ18は、フルサイズのマイクロウェルプレート12、又は小型化マイクロウェルプレート13上に流体を分注するためのアダプタ32を保持するための、ホルダ領域34を有する。図9は、試料トレイ18のホルダ領域34内のマイクロウェルプレート12を表す。図7に示されるように、トレイ18の側面は、トレイがボックス20を通って移動するとき第2の方向においてトレイ18を指標付けするための、三角形状の歯36を含んでよい。
【0020】
流体液滴吐出装置14A~Cの各流体液滴吐出ヘッド及び流体カートリッジ22は、マイクロウェルプレート12の個別のウェル40内に流体を堆積させるために、マイクロウェルプレート12上を複数回通過するよう適合される。吐出ヘッド及び流体カートリッジ22から吐出される各流体液滴は、約5~約20ピコリットルの範囲のボリュームを有する。場合によっては、ウェル40あたり流体の単一の液滴を要する。他の場合では、マイクロウェルプレート12あたり1,000,000滴以上までの流体を要する。流体液滴吐出装置14A~Cは、定義された領域又は定義された数のウェル40上に流体の所定のボリュームを分注するようプログラムされる。
【0021】
ある与えられたボリュームについて、流体の所定のボリュームを分注するために要する液滴の数は(ボリューム/液滴サイズ)として定義される。例えば、もし液滴サイズが10ピコリットルと選択され、マイクロウェルプレート12上に10マイクロリットルを分注することを要する場合、吐出ヘッド及び流体カートリッジ22は、10/10e-6又は1,000,000滴をマイクロウェルプレート12上に分注しなければならない。これで、与えられたボリュームに対する液滴数が決定されたので、面積を算出できる。もし目標領域が0.5インチ×0.5インチの正方形である場合、吐出ヘッド及び流体カートリッジ22の1回の通過で該領域に分注できる液滴の最大数は、次のように算出できる:
面積=0.5×0.5=0.25平方インチ
1回の通過の最大液滴=面積×(600×1200)=180,000滴。
最後に、このボリュームを選択された領域に拡散するために要する通過の総数は次のように算出できる:
1,000,000/180,000=5.56回の通過
従って、吐出ヘッド及び流体カートリッジ22は、マイクロウェルプレート12が各流体液滴吐出装置14A~Cに設けられているとき、与えられた領域に対し算出された流体のボリュームを分注するため、5回の完全な通過と、完全ではない「あまり」の通過を要する。各通過は液滴を領域全体に安定して拡散する。
【0022】
代替的な実施形態において、流体液滴は6回の完全な通過に均一に分散される。本実施形態において、あまりの通過はなく、ほぼ等しいボリュームの6回の通過のみである。
【0023】
応用によっては、各流体液滴吐出装置14A~Cは、単一の流体を保持するためのリザーバを含む、単一の吐出ヘッド及び流体カートリッジ22を含む。実施形態によっては、各流体液滴吐出装置14A~Cは、それぞれが単一の流体を保持する2以上の吐出ヘッド及び流体カートリッジ22、又は複数の流体を保持する単一の吐出ヘッド及び流体カートリッジ22を含む。ただし、好ましい実施形態において、各流体液滴吐出装置14A~Cは、単一の流体を保持する単一の吐出ヘッド及び流体カートリッジ22を含む。このように、複数の流体液滴吐出装置14A~Cは、各吐出ヘッド及び流体カートリッジ22からの流体の異なる量の堆積を単純化するためと、マイクロウェルプレート12のウェル40内への流体の堆積の全体的な処理の速度を早めるため、結合又はデイジーチェーン接続されてよい。各吐出ヘッド及び流体カートリッジ22からの単一の流体の使用は、吐出ヘッドからの流体の相互汚染の可能性を減らし、吐出ヘッドメンテナンス手順を単純化する。各流体液滴吐出装置14A~Cは、複数の流体ではなく、1つの特定の流体のためにメンテナンスするようプログラムされてよい。単一の吐出ヘッド及び流体カートリッジ22にて複数の流体が使用されるとき、メンテナンス手順は最も頻繁なメンテナンスを要する流体のために最適化され、これにより吐出ヘッド及び流体カートリッジ22が同一のメンテナンス頻度を要さない他の流体を吐出するために用いられる時間を減らす。マイクロウェルプレート12上に流体を堆積するための一連の流体液滴吐出装置14A~Cの使用は、システム10に、マイクロウェルプレート12のウェル40内の試料を調製及び分析するための使用に適する流体を含まない流体液滴吐出装置14A~Cをスキップ又は通り越すことを可能にする。
【0024】
2つの相互接続された流体液滴吐出装置14Aと14Bを用いてウェルプレート12上に流体を堆積するための単純化した手順が、図10A図10Dに概略的に表される。図10Aにて、マイクロウェルプレート12が配置され、マイクロウェルプレート12の1以上のウェル40に第1の流体を堆積するよう流体液滴吐出装置14A内に搬送される。マイクロウェルプレート12のウェル40への第1の流体の堆積が完了したとき、流体液滴吐出装置14Aは停止状態にされ、マイクロウェルプレート12が流体液滴吐出装置14Aから流体液滴吐出装置14Bへ図10Bの矢印42の方向に搬送される。実施形態によっては、流体液滴吐出装置14Aと14Bは互いに機械的に接続されないが、流体分注制御のため互いに電気接続される。この場合、マイクロウェルプレート12は1つの流体液滴吐出装置14Aから次の流体液滴吐出装置14Bへ手動で移動される。
【0025】
マイクロウェルプレート12が流体液滴吐出装置14B内の所定の開始位置に到達すると、マイクロウェルプレート12が開始位置から終端位置へ流体液滴吐出装置14Bを通るときに図10Cに示されるようにマイクロウェルプレート12の1以上のウェル40内に第2の流体を堆積するため、流体液滴吐出装置14Bが作動される。ウェルプレート12の1以上のウェル40内への第2の流体の堆積が完了すると、流体液滴吐出装置14Bは停止状態にされ、マイクロウェルプレート12は図10Dに示されるように矢印44の方向にデジタル分注システム10の外へ搬送される。
【0026】
マイクロウェルプレート12を1つの流体液滴吐出装置14Aから次の流体液滴吐出装置14Bへ移動するための自動化システムにおいて、ウェルプレート12が各流体液滴吐出装置14Aと14Bに進入し、ウェルプレート12上への流体堆積の間に流体液滴吐出装置14Aと14Bを通じて指標化されるよう、マイクロウェルプレート12の位置を判定するために複数のセンサが用いられてよい。例えば、ウェルプレート12上に流体が吐出されるとき試料トレイ並進機構が流体液滴吐出装置14Aを通じてウェルプレート12を指標化するため作動されるよう、第1のセンサ46Aとこれのための第1の受信機48Aが、マイクロウェルプレート12の第1の端50が流体液滴吐出装置14Aにいつ進入したかを判定するために用いられてよい。ウェルプレート12の第2の端52が第2のセンサ54Aとこれのための第2の受信機56Aに達したとき、流体液滴吐出装置14Aにおいて流体液滴吐出が停止され、マイクロウェルプレート12は第2の流体液滴吐出装置14Bへ搬送され、これにより第1のセンサ46Bとこれのための第2の受信機48Bが作動され、ウェルプレート12は図10Bに示されるように流体液滴吐出装置14Bを通じて指標付けされる。
【0027】
センサ46A~Bと54A~Bは同様であるか又は異なってよく、レーザーセンサ、気圧センサ、超音波センサ、赤外線センサ、電荷結合素子(CCD)カメラ、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)カメラ等から選択されてよい。センサ46A~Bと54A~Bは、ウェルプレート12が流体液滴吐出装置14A~Bを通って移動するとき、継続して作動されるか、所定の時間にて間欠的に動作されてもよい。
【0028】
上述したように、流体液滴吐出装置14A~Cは、互いに分離されているか、又は互いに相互接続されてよい。従って、流体液滴吐出装置14A~14Cが互いに相互接続されているとき、U字型コネクタ58(図11図12)といったクランプ装置が、流体液滴吐出装置14A~Cを互いに機械的及び電気的に接続するために用いられてよい。U字型コネクタ58は、流体液滴吐出装置14A~Cを互いに堅牢に接続するため、隣接する流体液滴吐出装置14A~Cのスロット62内に設けられるよう適合されたレッグ60を有する。他のコネクタが、2以上の流体液滴吐出装置14を互いに固定する、及び/又は、2以上の流体液滴吐出装置14を互いに電気接続するために用いられてよい。
【0029】
図13図14図15A図15B図16A図16Bに表された別の実施形態において、代替的な相互接続装置64が、流体液滴吐出装置14Aと14Bを互いに機械的及び電気的に接続するために用いられてよい。相互接続装置64は、図14図16により詳細に示されるように、雄型部品66と連動雌型部品とを含む。図15Aは雄型コネクタ66の上面図であり、図15Bは雄型コネクタ66の正面図である。図16Aは雌型コネクタ68の上面図であり、図16Bは雌型コネクタ68の正面図である。
【0030】
従って、図11図16は例示目的で提供されており、流体液滴吐出装置14を互いに相互接続する手段または装置を網羅することを意図していない。図11図13に示された固定された構成に鑑み、マイクロウェルプレート12は以下に説明される搬送システムを用いて装置14A~Cを通って継続的に搬送されてよい。
【0031】
図17A図19Dを参照し、マイクロウェルプレート12を上述したような一連の相互接続された流体液滴吐出装置14を通って移動させる搬送システムが表されている。例えば、図17Aは、相互接続された流体液滴吐出装置14A~14Bのための試料トレイ並進機構70Aと70Bの概略的な破断平面図である。並進機構70Aと70Bはそれぞれ、図10A図10Dを参照し上述したように、マイクロウェルプレート12を含む試料トレイ18を各流体液滴吐出装置14内の位置に移動する2以上のローラー74を含む、ローラーコンベア72A~72Bを含む。
【0032】
次いで、ステッピングギアモータ76(図18)が、三角形状の歯36と、歯36を係合する別個のステッピングモータ(図示せず)とにより第1の流体液滴吐出装置14Aを通じて試料トレイ18とマイクロウェルプレート12を指標付けするために、マイクロウェルプレート12(図17A~B)を含む試料トレイ18を係合させるための第1の位置から第2の位置(図19A)へとコンベアを移動させるため、三角形状の歯78をローラーコンベア72の上部、底部又は側面に係合する。マイクロウェルプレート12のウェル40内への第1の流体の堆積が完了すると、図19Bに示されるように、第1のローラーコンベア72Aを第2の流体液滴吐出装置14Bの入口近隣に移動させるため、ステッピングモータ76は三角形状の歯76を再び係合する。次いで、図19Cに示されるように、試料トレイ18を第1の流体液滴吐出装置14Aの出口から第2の流体液滴吐出装置14Bのマイクロウェルプレート12のウェル40内への流体液滴吐出の位置に移動するため、ローラーコンベア72Aと72Bのためのローラーコンベアモータ80(図20)が作動される。第2の流体の堆積が完了すると、試料トレイ18とマイクロウェルプレート12が別の流体液滴吐出装置14、又は保管又は分析のための最終ステーションに送られることができるよう、コンベア72Bを第2の流体液滴吐出装置14Bの出口に向け移動させるため、ステッピングモータ76は再び係合される。ローラーコンベア72の底面図が図20に表されており、単一のギアモータ80により駆動される複数のローラー74と、駆動ベルト82とを含む。
【0033】
試料トレイ18を流体液滴吐出装置14を通って確実に案内するため、図21の(a)図21の(b)に示されるように、1組の対向するガイド84が試料トレイ18上の三角形状の付属物86を捉えるために用いられてよい。対向するガイド84は、試料トレイ18が上述した第2の位置(図19A)に前進するときに試料トレイ18がガイド84にスムーズに係合するよう十分に潤滑される。代替的な1つの実施形態において、ガイド84は、マイクロウェルプレート12内への液滴吐出の間、装置14内にトレイ18を確実に配置するため、三角形状の付属物86を係合し固定する。この代替的な実施形態において、ガイド84を試料トレイ18の付属物86に固定するため、センサはソレノイドを作動させてよい。
【0034】
上述したように、本開示の実施形態は、高度にカスタマイズ可能なワークフロー、並びに分析のためのマイクロウェルプレートの高速生産を提供する能力を有する、非常に正確な分注システム10を提供する。従って、上述した分注システム10は、分析手順でのエラーを効果的に減少させるマイクロウェルプレート調製のための自動化システムを提供できる。サブタスクの自動化と人間との相互作用の量を減少により、自動化システム10は多くの一般的なマイクロウェルプレートタスクに要する時間の量も削減できる。
【0035】
従って、デジタル分注システム10全体は、入力装置102と、プロセッサ104と、メモリ106とを含むデスクトップ又はラップトップコンピュータといった、中央処理ユニット100(図22)により制御されてよい。各流体液滴吐出装置14が互いに接続されることから、単一の入/出力信号108が中央処理ユニット100に提供されることができる。いくつかの実施形態において、隣接するデジタル分注装置から通信信号を送受信するため、各隣接する流体液滴吐出装置間の配線接続の代わりに、送信ユニット110と受信機112とを含む無線通信装置が含まれてもよい。
【0036】
いくつかの実施形態において、デジタル分注システム10は、図23に示されるような携帯式無塵室装置200にて用いられてよい。デジタル分注システム10の個々の流体液滴吐出装置14A~14Dは比較的小型で、上述したようにマイクロウェルプレート12を処理するため相互接続可能であることから、デジタル分注システム10全体がユーザの手のためのアクセスポート204を有するプラスチック製のグローブボックス202内に納めることができる。ウェルプレート12のウェル40内の複数の試料は、例えば犯罪現場で、デジタル分注システム10を通じて処理されることができ、グローブボックス202から処理済みの試料を取り除くことなく、バッグシーラー206内に密閉できる。携帯式無塵室装置200全体は、これにより犯罪現場の試料の完全性と純度を保持し、試料分析を開始するため試料を中央にあるラボに戻すことなく、犯罪現場に隣接して試料分析を開始できる。上述した携帯式装置200は、最も信頼性の高い結果を得るため、即時の試料分析を必要とする様々な他の用途に使用できることが理解されるであろう。
【0037】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で用いられる単数形「a」、「an」、「the」は、明示的かつ明確に1つの指示物に限定されない限り、複数の指示物を含むことに留意されたい。本明細書で用いられる「include」という用語およびその文法上の変形は、リスト内の項目の列挙が、リストされた項目を置換または追加できる他の同様の項目を除外しないよう、非限定的であることを意図している。
【0038】
本明細書および添付の特許請求の範囲では、特に明記しない限り、量、比率又は割合を表す全ての数字及び本明細書及び特許請求の範囲で使用されるその他の数値は、全ての場合に用語「約」によって改変されると理解されるべきである。従って、そうでないと示されない限り、以下の明細書および添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、本開示により得ることが求められる所望の特性に応じて変わり得る近似値である。少なくとも、そして請求項の範囲に対する均等論の適用を制限する試みとしてではなく、各数値パラメーターは、少なくとも、述べられた有効数字の数を考慮し、そして通常の丸め手法を適用することにより、解釈されるべきである。
【0039】
特定の実施形態について説明したが、出願人または他の当業者には、現在予測しない、又は予測できない、代替、修正、変形、改善、及び実質的な均等物が生じうる。従って、添付の提出された特許請求の範囲と修正された特許請求の範囲は、そのようなすべての代替、修正、変形、改善、及び実質的な均等物を包含することを意図している。
【符号の説明】
【0040】
10:流体分注システム
12:マイクロウェルプレート
14A~C:流体液滴吐出装置
18:試料トレイ
20:ボックス
22:吐出ヘッド及び流体カートリッジ
30:開口
32:ウェルプレートアダプタ
34:アダプタホルダ領域
36:三角形状の歯
40:ウェル
46A~B:第1のセンサ
48A~B:第1の受信機
50:第1の端
52:第2の端
54A~B:第2のセンサ
56A~B:第2の受信機
58:U字型コネクタ
60:レッグ
62:スロット
64:相互接続装置
66:雄型コネクタ
68:雌型コネクタ
70A~B:並進機構
72A~B:ローラーコンベア
74:ローラー
76:ステッピングモータ
80:ギアモータ
82:駆動ベルト
84:ガイド
86:三角形状の付属物
100:中央処理ユニット
102:入力装置
104:プロセッサ
106:メモリ
108:入/出力信号
110:送信ユニット
112:受信機
200:携帯式無塵室
202:グローブボックス
206:バッグシーラー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図10D
図11
図12
図13
図14
図15A
図15B
図16A
図16B
図17A
図17B
図18
図19A
図19B
図19C
図19D
図20
図21
図22
図23