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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】プログラムおよび電子機器
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/00 20060101AFI20231011BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20231011BHJP
【FI】
H04M1/00 U
H04Q9/00 301B
【請求項の数】 23
(21)【出願番号】P 2019550518
(86)(22)【出願日】2018-11-05
(86)【国際出願番号】 JP2018041056
(87)【国際公開番号】W WO2019088295
(87)【国際公開日】2019-05-09
【審査請求日】2021-09-21
(31)【優先権主張番号】P 2017214074
(32)【優先日】2017-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004112
【氏名又は名称】株式会社ニコン
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(72)【発明者】
【氏名】山下 尚剛
【審査官】大橋 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-068364(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0095064(US,A1)
【文献】特開2017-034390(JP,A)
【文献】特開2008-252212(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/00-11/00
H04W 4/00-99/00
H04Q 9/00
H04N 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置に関連する情報を取得する取得処理と、
第1状態にある外部機器を第2状態に変化させる信号を送信する第1送信処理と、
前記第1送信処理の後、前記取得処理により取得した前記情報を前記外部機器に送信する第2送信処理と、
をプロセッサに実行させ、
前記プロセッサを有する電子機器は、第1モードおよび第2モードのいずれかのモードが設定され、
前記第1送信処理は、前記設定されるモードに基づき前記外部機器を前記第1状態から前記第2状態に変化させる信号を送信し、
前記第2送信処理は、前記第2モードが設定されていると前記第1モードが設定されているときよりも前記情報を送信する間隔が長い
プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記電子機器の消費電力は、前記第2モードが設定されていると前記第1モードが設定されているときよりも少ないプログラム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のプログラムにおいて、
前記取得処理は、前記第2モードが設定されていると前記第1モードが設定されているときよりも低い頻度で前記情報を取得するプログラム。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記第2状態は、前記第1状態より前記外部機器の消費電力が大きい状態であるプログラム。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記外部機器は、前記第2状態であると前記情報を受信可能であり、前記第1状態であると前記情報を受信不可能であるプログラム。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記第1送信処理は、前記電子機器に前記第1モードが設定されており、かつ前記外部機器が前記第1状態であると、前記外部機器を前記第1状態から前記第2状態に変化させる信号を送信するプログラム。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記外部機器から受信した信号に基づき前記外部機器の状態を検出する検出処理と、
前記検出処理において前記外部機器が前記第1状態であることを検出すると、前記第1送信処理は、前記外部機器を前記第1状態から前記第2状態に変化させる信号を送信するプログラム。
【請求項8】
請求項7に記載のプログラムにおいて、
前記第1送信処理は、前記電子機器に前記第1モードが設定されていると、前記外部機器を前記第1状態から前記第2状態に変化させる信号を送信するプログラム。
【請求項9】
請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記取得処理は、前記電子機器の位置を示す位置情報と、前記電子機器の高さを示す高度情報と、前記電子機器の水中での深さを示す水深情報と、の少なくとも一つ以上を前記情報として取得するプログラム。
【請求項10】
請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記外部機器は、デジタルカメラであるプログラム。
【請求項11】
位置に関連する情報を取得する取得部と、
第1状態にある外部機器を第2状態に変化させる信号を送信した後、前記取得部により取得された前記情報を送信する送信部と、
第1モードおよび第2モードのいずれかのモードを設定する設定部と、
を備え、
前記送信部は、前記設定部で設定されるモードに基づき前記外部機器を前記第1状態から前記第2状態に変化させる信号を送信し、
前記送信部による送信処理は、前記第2モードが設定されていると前記第1モードが設定されているときよりも前記情報を送信する間隔が長い
電子機器。
【請求項12】
請求項11に記載の電子機器であって、
前記第2状態は、前記第1状態より前記外部機器の消費電力が大きい状態である電子機器。
【請求項13】
第1状態と、前記第1状態と異なる第2状態とを有する電子機器であって、
データを生成する生成部と、
外部機器から位置に関連する情報を受信する受信部と、
第1状態と、前記第1状態と異なる第2状態とを切り替え、前記生成部により生成された前記データと、前記受信部により受信された前記位置に関連する情報と、を関連付ける制御部と、
画像を表示する表示部と、
を備え、
前記制御部は、前記外部機器からの信号により前記第1状態から前記第2状態に切り替えた後に前記受信部により前記外部機器から受信された前記位置に関連する情報と、前記生成部により生成された前記データと、を関連付け、
前記第2状態は、前記表示部に画像が表示された状態であり、前記第1状態は、前記表示部に画像が表示されていない状態である
電子機器。
【請求項14】
データを生成する生成部を有する電子機器であって、
外部機器から位置に関連する情報を受信する受信部と、
前記受信部により受信された前記位置に関連する情報を記憶する記憶部と、
前記生成部により生成された前記データと前記記憶部に記憶されている前記位置に関連する情報とを関連付ける制御部と、を備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記位置に関連する情報が、前記電子機器が起動した時刻より前に前記受信部により受信されたものである場合、前記生成部により生成された前記データと前記記憶部に記憶されている前記位置に関連する情報との関連付けを行わない電子機器。
【請求項15】
請求項14に記載の電子機器において、
前記制御部は、前記電子機器が起動した時刻より後に前記受信部により受信された前記情報と、前記生成部により生成された前記データとを関連付ける電子機器。
【請求項16】
位置に関連する情報を取得する取得処理と、
第1状態にある外部機器を第2状態に変化させる信号を送信する第1送信処理と、
前記第1送信処理の後、前記取得処理により取得した前記情報を前記外部機器に送信する第2送信処理と、
をプロセッサに実行させ、
前記第2状態は、前記外部機器が有する表示部に画像が表示された状態であり、前記第1状態は、前記表示部に画像が表示されていない状態である
プログラム。
【請求項17】
請求項16に記載のプログラムにおいて、
前記外部機器は、前記第2状態であると前記情報を受信可能であり、前記第1状態であると前記情報を受信不可能であるプログラム。
【請求項18】
請求項16または請求項17に記載のプログラムにおいて、
前記プロセッサを有する電子機器は、第1モードおよび第2モードのいずれかのモードが設定され、
前記第1送信処理は、前記設定されるモードに基づき前記外部機器を前記第1状態から前記第2状態に変化させる信号を送信するプログラム。
【請求項19】
請求項18に記載のプログラムにおいて、
前記第1送信処理は、前記電子機器に前記第1モードが設定されており、かつ前記外部機器が前記第1状態であると、前記外部機器を前記第1状態から前記第2状態に変化させる信号を送信するプログラム。
【請求項20】
請求項16から請求項19までのいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記外部機器から受信した信号に基づき前記外部機器の状態を検出する検出処理と、
前記検出処理において前記外部機器が前記第1状態であることを検出すると、前記第1送信処理は、前記外部機器を前記第1状態から前記第2状態に変化させる信号を送信するプログラム。
【請求項21】
請求項20に記載のプログラムにおいて、
前記プロセッサを有する電子機器は、第1モードおよび第2モードのいずれかのモードが設定され、
前記第1送信処理は、前記電子機器に前記第1モードが設定されていると、前記外部機器を前記第1状態から前記第2状態に変化させる信号を送信するプログラム。
【請求項22】
請求項16から請求項21までのいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記取得処理は、前記プロセッサを有する電子機器の位置を示す位置情報と、前記電子機器の高さを示す高度情報と、前記電子機器の水中での深さを示す水深情報と、の少なくとも一つ以上を前記情報として取得するプログラム。
【請求項23】
請求項16から請求項22までのいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記外部機器は、デジタルカメラであるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラムおよび電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
カメラと携帯電話との間で位置情報(位置データ)を通信する情報通信システムが知られている(特許文献1)。従来の情報通信システムでは、機器の状態に応じたきめ細かな制御を行うことは十分にできなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】日本国特開2008-252212号公報
【発明の概要】
【0004】
第1の態様によると、プログラムは、位置に関連する情報を取得する取得処理と、第1状態にある外部機器を第2状態に変化させる信号を送信する第1送信処理と、前記第1送信処理の後、前記取得処理により取得した前記情報を前記外部機器に送信する第2送信処理と、をプロセッサに実行させ、前記プロセッサを有する電子機器は、第1モードおよび第2モードのいずれかのモードが設定され、前記第1送信処理は、前記設定されるモードに基づき前記外部機器を前記第1状態から前記第2状態に変化させる信号を送信し、前記第2送信処理は、前記第2モードが設定されていると前記第1モードが設定されているときよりも前記情報を送信する間隔が長い
第2の態様によると、電子機器は、位置に関連する情報を取得する取得部と、第1状態にある外部機器を第2状態に変化させる信号を送信した後、前記取得部により取得された前記情報を送信する送信部と、第1モードおよび第2モードのいずれかのモードを設定する設定部と、を備え、前記送信部による前記情報の送信は、前記設定部で設定されるモードに基づき前記外部機器を前記第1状態から前記第2状態に変化させる信号を送信し、前記送信部による送信処理は、前記第2モードが設定されていると前記第1モードが設定されているときよりも前記情報を送信する間隔が長い
第3の態様によると、電子機器は、第1状態と、前記第1状態と異なる第2状態とを有する電子機器であって、データを生成する生成部と、前記外部機器から位置に関連する情報を受信する受信部と、第1状態と、前記第1状態と異なる第2状態とを切り替え、前記生成部により生成された前記データと、前記受信部により受信された前記位置に関連する情報と、を関連付ける制御部と、画像を表示する表示部と、を備え、前記制御部は、前記外部機器からの信号により前記第1状態から前記第2状態に切り替えた後に前記受信部により前記外部機器から受信された前記位置に関連する情報と、前記生成部により生成された前記データと、を関連付け、前記第2状態は、前記表示部に画像が表示された状態であり、前記第1状態は、前記表示部に画像が表示されていない状態である
第4の態様によると、電子機器は、データを生成する生成部を有する電子機器であって、外部機器から位置に関連する情報を受信する受信部と、前記受信部により受信された前記位置に関連する情報を記憶する記憶部と、前記生成部により生成された前記データと前記記憶部に記憶されている前記位置に関連する情報とを関連付ける制御部と、を備え、前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記位置に関連する情報が、前記電子機器が起動した時刻より前に前記受信部により受信されたものである場合、前記生成部により生成された前記データと前記記憶部に記憶されている前記位置に関連する情報との関連付けを行わない。
第5の態様によると、プログラムは、位置に関連する情報を取得する取得処理と、第1状態にある外部機器を第2状態に変化させる信号を送信する第1送信処理と、前記第1送信処理の後、前記取得処理により取得した前記情報を前記外部機器に送信する第2送信処理と、をプロセッサに実行させ、前記第2状態は、前記外部機器が有する表示部に画像が表示された状態であり、前記第1状態は、前記表示部に画像が表示されていない状態である。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】第1の実施の形態に係る情報通信システムの全体構成の一例を示すブロック図。
図2】第1の実施の形態に係る携帯端末の構成例を示すブロック図。
図3】第1の実施の形態に係るカメラの構成例を示すブロック図。
図4】第1の実施の形態に係る携帯端末の動作の一例を示したフローチャート。
図5】第2の実施の形態に係る携帯端末およびカメラの動作の一例を示したフローチャート。
図6】第3の実施の形態に係る携帯端末およびカメラの動作の一例を示したフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0006】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る情報通信システム1の全体構成の一例を示す図である。情報通信システム1は、携帯端末2および電子カメラ(デジタルカメラ)3を含む。携帯端末2は、例えば、いわゆるスマートフォン等の電子機器であり、周辺に設置された複数の基地局4と通信可能に構成される。携帯端末2および電子カメラ3(以下、カメラ3と称する)は、無線通信が可能に構成される。基地局4は、携帯電話網の基地局であってもよいし、無線LANのアクセスポイントであっても良い。
【0007】
本実施の形態では、後述するが、携帯端末2は、携帯端末2の位置に関する位置情報を取得する。カメラ3は、無線通信によって携帯端末2から位置情報を取得する。カメラ3は、携帯端末2から取得した位置情報を、撮影位置(場所)を示す情報として、撮影を行って生成した画像データに対応付けて記憶する。
なお、携帯端末2は、例えばタブレット端末やノートPC、ウェアラブルコンピュータなど、スマートフォン以外の電子機器であってもよい。また、カメラ3は、例えばタブレット端末やノートPC、スマートフォン、ウェアラブルコンピュータなど、カメラを内蔵した電子機器であってもよい。カメラ3は、位置を検出するセンサを有しない電子機器であってもよいし、位置検出の精度が、連携する電子機器に比べて低い精度の位置検出センサを有する電子機器であってもよい。
なお、本実施の形態のシステムの前提として、携帯端末2とカメラ3とは連携して位置情報などの授受を行うように、一対一通信が可能に設定されている。
【0008】
図2は、第1の実施の形態に係る携帯端末2の構成例を示すブロック図である。携帯端末2は、制御部21、操作部22、測位部23、広域通信部24、および近距離通信部25を有する。制御部21、操作部22、測位部23、広域通信部24、および近距離通信部25は、バスを介して互いに接続されている。
【0009】
制御部21は、CPUやFPGAなどのプロセッサ、ROMやRAM等のメモリによって構成される。制御部21は、ROMに記憶された制御プログラムを読み込んで実行する。この制御プログラムには、例えばAndroid(登録商標)やiOS(登録商標)などの、いわゆるオペレーティングシステムが含まれる。制御部21は、RAMを作業領域として制御プログラムを実行し、携帯端末2の各部の制御を行う。
【0010】
操作部22は、ユーザから携帯端末2に対する操作を受付ける。操作部22は、例えばタッチパネル付きディスプレイであり、ユーザの指やスタイラス等による操作を受け付ける。操作部22のディスプレイは、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどである。操作部22は、ユーザの指などによる操作を検出し、操作に応じた信号を制御部21へ出力する。制御部21は、操作部22からの信号に基づき、例えば後述する携帯端末2の動作モードを設定する。なお、操作部22は、いわゆるハードウェアとしてのボタンや切替えスイッチであってもよい。
【0011】
測位部23は、携帯端末2の位置を検出するセンサによって構成される。測位部23は、例えばGPS、GLONASS、QZSS等の衛星測位システムや無線LANなどを用いて、携帯端末2の現在位置を測位する。より詳しくは、測位部23は、例えばGPS衛星から送信されるGPS信号を受信し、GPS信号を用いて演算を行うことによって、携帯端末2の位置情報を取得する。位置情報は、経度および緯度の情報や、地名などの情報である。なお、測位部23は、携帯端末2が接続している携帯電話網の基地局や無線LANのアクセスポイントに関する情報を用いて、位置情報を生成するようにしてもよい。また、測位部23は、GPS信号、携帯電話網の基地局、無線LANのアクセスポイントなどの情報をネットワークに接続されたサーバに送信し、サーバによって生成された位置情報を受信するようにしてもよい。
【0012】
広域通信部24は、携帯端末2の周囲の基地局4を検出し、基地局4を介して携帯電話網に接続する。広域通信部24は、携帯電話網を介して他の端末との間の通話など、情報の送受信を行う。
【0013】
近距離通信部25は、通信モジュール等により構成され、例えばBluetooth(登録商標)4.0(以下、BLE(Bluetooth Low Energy)と称する)などの通信規格を用いて、カメラ3と情報の送受信を行う。また、後述するが、近距離通信部25は、測位部23により取得された位置情報をカメラ3に送信する。なお、近距離通信部25は、無線LANでもよい。この場合、カメラ3のカメラ通信部34が無線LANのアクセスポイントの役割を担う。また、カメラ3と携帯端末2の直接通信に限定されない。携帯端末2とカメラ3との間で情報の送受信を行えるのであれば、例えばインターネットを介した通信でも良く、ネットワークの形態や通信プロトコルには何ら限定されない。
【0014】
図3は、第1の実施の形態に係るカメラ3の構成例を示すブロック図である。カメラ3は、撮像光学系(撮影光学系)31、撮像素子32、カメラ制御部33、カメラ通信部34、記憶部35、カメラ操作部36、および表示部37を有する。
【0015】
撮像光学系31は、図を簡略化するために一枚のレンズで図示されているが、フォーカスレンズ(焦点調節レンズ)を含む複数枚のレンズを含み、撮像素子32の撮像面上に被写体像を結像する。撮像素子32は、例えば、CMOSイメージセンサやCCDイメージセンサである。撮像素子32は、撮像光学系31を通過した光束を受光して、被写体像を撮像する。撮像素子32は、受光した光を光電変換して信号を生成し、生成した信号をカメラ制御部33に出力する。
【0016】
カメラ制御部33は、CPUやFPGAなどのプロセッサ、ROMやRAM等のメモリによって構成される。カメラ制御部33は、ROMに記憶された制御プログラムを読み込んで実行することにより、カメラ3の各部の制御を行う。カメラ制御部33は、撮像素子32から出力された信号に対して画像処理を行って画像データを生成する。カメラ制御部33は、画像データを生成する生成部でもあり、撮像素子3から出力される信号に基づいて静止画像データや動画像データを生成する。
【0017】
カメラ通信部34は、通信モジュール等により構成され、例えばBLEなどの通信規格に従って、携帯端末2の近距離通信部25と情報の送受信を行う。カメラ通信部34は、携帯端末2の測位部23により取得された位置情報を、近距離通信部25から受信する。
【0018】
記憶部35は、メモリーカード等の記憶媒体であり、カメラ制御部33により生成された画像データ等が記憶(記録)される。記憶部35へのデータの書き込みや、記憶部35からのデータの読み出しは、カメラ制御部33によって制御される。記憶部35に記憶される画像データには、カメラ制御部33によって位置情報が付与される。画像データと位置情報とを含む情報が、記憶部35に記憶されるともいえる。画像データと位置情報とを含む情報は画像ファイルとして記憶部35に記憶されてもよい。その場合、画像ファイルのヘッダ部に位置情報が格納され、画像ファイルのペイロード部(データ部)に画像データが格納されるように構成されていても良い。また、位置情報は、画像ファイルのEXIF情報として格納されていても良い。
【0019】
なお、画像データは、静止画像データであっても動画像データであってもよい。画像データが動画像データの場合、カメラ制御部33は、画像データに対して、動画の撮影開始時の位置情報を付与してもよいし、動画の撮影終了時の位置情報を付与してもよいし、撮影中の任意の時点の位置情報を付与してもよい。
【0020】
カメラ操作部36は、レリーズスイッチ、電源スイッチなどの各種設定スイッチ等を含み、それぞれの操作に応じた信号をカメラ制御部33に出力する。表示部37は、ライブビュー画像や記憶部35に記憶された画像データに基づく画像、及びメニュー画面等を表示する。
【0021】
(携帯端末の位置情報の取得処理)
携帯端末2における位置情報の取得処理について説明する。測位部23は、携帯端末2の電源投入後、所定のタイミングで最初の測位を行って、携帯端末2の位置情報を取得する。その後、制御部21は、最初の測位により検出された位置から、携帯端末2が一定距離(以下、測位間隔と称する)以上の距離を移動したか否かを監視する。
【0022】
例えば、制御部21は、広域通信部24により検出された複数の基地局4の位置、および、それらの基地局4からの無線信号が携帯端末2に到達するまでの所要時間を用いて、周知の三角測量により、携帯端末2が最初の測位により検出された位置から移動した距離を検出する。測位部23は、携帯端末2が測位間隔(所定距離)以上の距離を移動したことを検出すると、新たな測位を行い、携帯端末2の位置情報を最新の情報に更新する。携帯端末2が位置情報によって把握している現在位置は、測位部23による測位の誤差に加えて、最大で測位間隔分(所定距離)の誤差を含むことになる。従って、測位間隔が短いほど、携帯端末2は現在位置を高精度(正確)に把握することができる。なお、最初の測位により検出された位置と現在の位置との距離が検出できる場合には、測位間隔(所定距離)以上の距離を移動したことを検出するのではなく、測位間隔(所定距離)以上の距離だけ離れていることを検出すると、携帯端末2は新たな測位を行うようにしても良い。なお、携帯端末2の移動した距離は、上述した複数の基地局4を用いる方法に限らず、不図示の加速度検出部によって検出された加速度情報に対して複数回の時間積分を行うことで取得するようにしても良い。
なお、新たな測位を行うための条件である測位間隔は、距離情報に限定されず、時間情報であっても良い。測位間隔が時間情報である場合、先回の測位後、所定時間が経過すると新たな測位を行うことになる。
【0023】
(携帯端末の動作モ―ド)
携帯端末2の動作モードについて説明する。携帯端末2は、第1のモードと第2のモードの2つの動作モードを有する。ユーザは、例えば操作部22に表示される設定画面の操作を行うことによって、携帯端末2の動作モードを設定することができる。また、操作部22に表示される設定画面の操作を行うことによって、携帯端末2の第1のモードと第2のモードとを切り替えることができる。
【0024】
第1のモードは、高精度モードである。高精度モードでは、第2のモードと比較して、測位間隔が短く設定される。その結果、測位部23はより頻繁に測位を行うので、携帯端末2が保持する位置情報は、より高精度(正確)なものになる。一方、測位部23が頻繁に測位を行うので、携帯端末2の消費電力は比較的大きくなる。
【0025】
第2のモードは、省電力モードである。省電力モードでは、第1のモード(高精度モード)と比較して、測位間隔が長く設定される。その結果、測位部23はより疎に(低頻度に)測位を行うので、携帯端末2が保持する位置情報は、より低精度なものになる。従って、第2のモードは低精度モードということもできる。一方、測位部23が測位を行う回数は高精度モードの場合と比べて少なくなるので、携帯端末2の消費電力は比較的小さくなる。
従って、第2のモードに比べて、第1のモードは消費電力が大きいモードということができる。なお、測位の精度の観点から、第1のモードである高精度モードに対して、第2のモードを低精度モードと呼ぶこともできる。電力消費量の観点から、第2のモードである省電力モードに対して、第1のモードを高消費電力(非省電力)モードと呼ぶこともできる。
【0026】
携帯端末2からカメラ3に送信される位置情報の用途について説明する。携帯端末2の近距離通信部25は、後述するタイミングで、測位部23により取得された位置情報をカメラ3のカメラ通信部34に送信する。カメラ制御部33は、カメラ通信部34が近距離通信部25から最後に受信した位置情報、すなわち最新の位置情報をカメラ制御部33の内部のメモリ等に記憶させる。カメラ操作部36のレリーズスイッチをユーザが押下すると、カメラ制御部33は、被写体像の画像データを作成し、メモリに記憶されている最新の位置情報をその画像データに付与して記憶部35に記憶する。つまり、記憶部35には、撮影位置を示す位置情報が画像データと共に記憶される。位置情報を画像データに付与する一形態としては、画像データと位置情報とを含む画像ファイルを生成することである。その場合、画像ファイルのヘッダ部に位置情報が格納され、画像ファイルのペイロード部(データ部)に画像データが格納されるように構成されていても良い。また、位置情報は、画像ファイルのEXIF情報として画像ファイルに格納されても良い。
【0027】
(カメラの状態について)
カメラ3の状態について説明する。カメラ3は、カメラ3の消費電力量に関する第1の状態と第2の状態とを有する。ユーザは、例えば、カメラ操作部36を操作することによって、カメラ3の第1の状態と第2の状態とを切り替えることができる。
【0028】
第1の状態は、撮影動作などの各種の動作を実行可能な状態(以下、起動状態)である。カメラ3が起動状態の場合は、カメラ3のカメラ通信部34と携帯端末2の近距離通信部25とは、BLE等による通信が確立している状態となる。すなわち、カメラ3は、起動状態の場合は、カメラ通信部34によって携帯端末2から位置情報を受信することが可能な状態となる。また、カメラ3が起動状態の場合は、カメラ通信部34が位置情報の受信の待ち受けを行ったり、表示部37がライブビュー画像の表示を行ったりする。このため、カメラ3の第1の状態は、後述する第2の状態の場合よりも消費電力が大きくなる。
【0029】
第2の状態は、撮影動作などの各種の動作を実行できない状態(以下、スリープ状態)である。カメラ3は、カメラ操作部36の操作によってスリープ状態が選択された場合や、所定時間の間ユーザによる操作がなかった場合にスリープ状態となる。カメラ3がスリープ状態の場合は、カメラ通信部34が位置情報の受信の待ち受けを行わず、表示部37がライブビュー画像の表示も行わないため、第1の状態の場合よりも消費電力が小さくなる。また、カメラ3は、スリープ状態の場合には、携帯端末2との通信が確立していないため、カメラ通信部34によって携帯端末2から位置情報を受信することができない状態となる。
【0030】
カメラ3は、起動状態およびスリープ状態のいずれの場合にも、自身の状態を示す信号(状態情報)を携帯端末2へ送信する。例えば、カメラ3のカメラ通信部34は、BLEのアドバタイジングパケットにカメラ3の状態情報を付加して、アドバタイジングパケットを定期的に送信する。アドバタイジングパケットの送信は、例えばブロードキャストによって行われ、周辺に存在する端末はアドバタイジングパケットを受信し、カメラ3の状態情報を取得することができる。携帯端末2の制御部21は、近距離通信部25を介してアドバタイジングパケットを受信し、カメラ3の状態情報を取得することによって、カメラ3の状態、すなわち、起動状態かスリープ状態かを把握することができる。すなわち、制御部21は、カメラ3から受信した状態情報に基づき、カメラ3の状態を検出する検出部を構成する。
【0031】
携帯端末2は、カメラ3をスリープ状態から起動状態に変化(遷移)させる信号(以下、起動信号と称する)をカメラ3に送信することができる。例えば、近距離通信部25は、BLE通信の確立を要求する起動信号をカメラ通信部34に送信する。カメラ通信部34は、受信した起動信号に基づいて、近距離通信部25との間でBLEによる通信を確立させる。カメラ3は、起動信号に基づいてスリープ状態から起動状態に遷移すると共に、携帯端末2とBLEによる通信を確立させる。起動状態への遷移後は、カメラ3は、携帯端末2から位置情報を受信することができるようになる。
【0032】
(位置情報の送信タイミング)
位置情報の送信タイミングについて説明する。携帯端末2は、測位を行い位置情報の更新を行った場合、カメラ3の状態を調べる。カメラ3の状態は、例えばカメラ3から受信したアドバタイジングパケットに基づいて取得することができる。カメラ3が起動状態であった場合は、携帯端末2は、速やかに最新の位置情報をカメラ3に送信する。他方、カメラ3がスリープ状態であった場合には、携帯端末2に設定されている動作モードに応じて位置情報の送信タイミングを変化させる。
【0033】
カメラ3がスリープ状態のときは、携帯端末2の動作モードが高精度モードであった場合、携帯端末2は、カメラ3に起動信号を送信してカメラ3が起動状態に変更された後に、カメラ3に位置情報を送信する。このようにするのは、カメラ3はスリープ状態の場合に位置情報を受信することができないためである。
【0034】
他方、携帯端末2の動作モードが省電力モードであった場合、携帯端末2は、すぐには位置情報を送信しない。携帯端末2は、カメラ3が例えばユーザの操作により起動状態になるのを待つ。携帯端末2は、カメラ3が起動状態になったことを検出した場合に、最新の位置情報をカメラ3に送信する。
このように、本実施の形態に係る携帯端末2は、携帯端末2の動作モードおよびカメラ3の状態との組み合わせに応じて、携帯端末2からカメラ3に送信する信号(起動信号や位置情報)を送信するタイミングを制御する。
【0035】
(最新の位置情報について)
既に説明した通り、カメラ制御部33は、携帯端末2から最後に受信した位置情報、すなわちカメラが撮影する時点における最新の位置情報をカメラ制御部33の内部のメモリ等に記憶させている。そして、カメラ操作部36のレリーズスイッチをユーザが押下すると、カメラ制御部33は、被写体像の画像データを作成し、メモリに記憶されている最新の位置情報をその画像データに付与して記憶部35に記憶することになる。
カメラ3が最新の位置情報を取得できる場合は、下記の(1)~(3)である。
(1)カメラ3が起動状態であった場合は、携帯端末2は、測位を行い位置情報の更新を行うと速やかに最新の位置情報をカメラ3に送信するので、レリーズスイッチが押下されると、画像データに最新の位置情報が付与される。
(2)カメラ3がスリープ状態であって、携帯端末2の動作モードが高精度モードであった場合、携帯端末2は、測位を行い位置情報の更新を行うとカメラ3に起動信号を送信してカメラ3が起動状態に変更された後に、カメラ3に位置情報を送信する。この場合も、携帯端末2は、測位を行い位置情報の更新を行うと速やかに最新の位置情報をカメラ3に送信することになるので、レリーズスイッチが押下されると、画像データに最新の位置情報が付与される。
(3)カメラ3がスリープ状態であって、携帯端末2の動作モードが省電力モードであった場合、携帯端末2は、測位を行い位置情報の更新を行った後にカメラ3が起動状態になったことを検出した場合に、最新の位置情報をカメラ3に送信する。カメラ3がスリープ状態である間は、携帯端末2が測位を行い位置情報の更新を行ったとしても最新の位置情報がカメラ3に送信されない。したがって、例えば、カメラ3の起動と同時にレリーズスイッチが押下されると、最新の位置情報がカメラ3に送信される前に、被写体像の画像データが作成され、メモリに記憶されている位置情報がその画像データに付与される。なお、この場合であってもカメラ3が起動状態になってしばらく時間が経過した後に、レリーズスイッチが押下されると、携帯端末2は、既にカメラ3が起動状態になったことを検出して、最新の位置情報をカメラ3に送信しているので、画像データに最新の位置情報が付与される。
【0036】
(携帯端末の動作)
図4は、第1の実施の形態に係る携帯端末の動作の一例を示したフローチャートである。携帯端末2の電源がオンされた後に、携帯端末2の制御プログラムに基づいて図4のフローチャートが開始される。
【0037】
ステップS10において、携帯端末2の測位部23が、初回の測位を行って、位置情報を取得する。測位部23により取得された位置情報は、制御部21を構成するメモリの所定アドレスに書き込まれる。
【0038】
ステップS20において、近距離通信部25は、カメラ3から送信された状態情報(起動状態もしくはスリープ状態)を受信したか否かを判定する。カメラ3の状態情報を受信していない場合は、処理はステップS60に進む。他方、カメラ3の状態を受信した場合には、処理はステップS30に進む。
【0039】
ステップS30において、制御部21は、近距離通信部25により受信されたカメラ3の状態情報を、メモリの所定アドレスに書き込み、制御部21が把握しているカメラ3の状態を更新する。
【0040】
ステップS40において、制御部21は、ステップS30において書き込まれた状態情報に基づいて、カメラ3がスリープ状態から起動状態に変更されたか否かを判定する。すなわち、制御部21は、カメラ3の状態遷移を判定する。カメラ3がスリープ状態から起動状態になっていた場合、処理はステップS50に進む。他方、カメラ3がスリープ状態から起動状態になっていなかった場合、処理はステップS60に進む。
【0041】
ステップS50において、近距離通信部25は、制御部21のメモリに書き込まれている最新の位置情報をカメラ3に送信する。その後、処理はステップS60に進む。
【0042】
ステップS60において、制御部21は、広域通信部24が把握している基地局4の位置情報等を用いて、メモリの所定アドレスに書き込まれている最新の位置情報により表される地点からの、携帯端末2の移動距離を検出する。
【0043】
ステップS70において、制御部21は、ステップS60で検出した移動距離が動作モードに基づく測位間隔(所定のしきい値)を上回っているか否かを判定する。移動距離が測位間隔を上回っていなかった場合は、処理はステップS140に進む。他方、移動距離が測位間隔を上回っていた場合には、処理はステップS80に進む。
動作モードに基づく測位間隔は、上述した高精度モードである第1のモードと、省電力モードである第2のモードごとにあらかじめ設定された移動距離であり、これが所定のしきい値である。
【0044】
ステップS80において、測位部23は、測位を行って携帯端末2の最新の位置情報を取得する。この最新の位置情報は、制御部21を構成するメモリの所定アドレスに書き込まれ、メモリ内の位置情報が更新される。
【0045】
ステップS90において、制御部21は、カメラ3の現在の状態、すなわちメモリの所定アドレスに書き込まれている状態情報に基づいて、カメラ3がスリープ状態であるか否かを判定する。換言すると、制御部21は、カメラ3が現時点で位置情報を受信不可能な状態であるか否かを判定する。カメラ3が起動状態であった場合、カメラ3は位置情報を受信可能な状態であるため、ステップS90は否定判定されて処理はステップS130に進み、ステップS130では、近距離通信部25は、最新の位置情報をカメラ3に送信する。他方、カメラ3がスリープ状態であった場合、カメラ3は位置情報を受信不可能な状態であるため、ステップS90は肯定判定されて処理はステップS100に進む。
【0046】
ステップS100では、制御部21は、携帯端末2の動作モードが高精度モードであるか否かを判定する。動作モードが高精度モードではなく省電力モードであった場合は、処理はステップS140に進む。他方、動作モードが高精度モードであった場合には、処理はステップS110に進む。
【0047】
ステップS110において、近距離通信部25は、カメラ3に起動信号を送信する。この起動信号により、カメラ3はスリープ状態から起動状態に遷移する。
ステップS120において、制御部21は、メモリ内の所定アドレスに書き込まれている状態情報を、スリープ状態から起動状態に更新する。その後、ステップS130において、近距離通信部25は、カメラ3に最新の位置情報を送信する。
【0048】
ステップS140において、制御部21は、ユーザにより携帯端末2を電源オフする指示が入力されたか否かを判定する。例えば、ユーザにより電源スイッチが操作されたか否かを判定する。電源オフする指示が入力されていなかった場合、処理はステップS20に進む。他方、電源オフする指示が入力されていた場合、制御部21は図4の処理を終了し、携帯端末2を電源オフする。
【0049】
上述した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)携帯端末2の近距離通信部25は、スリープ状態または起動状態にあるカメラ3に、携帯端末2に設定される動作モード(高精度モードまたは省電力モード)、およびカメラの状態(起動状態またはスリープ状態)に基づくタイミングで、測位部23により取得された位置情報を外部機器としてのカメラ3に送信する。このように、カメラ3の状態および携帯端末2のモードに応じて位置情報の送信タイミングを変化させることで、カメラ3および携帯端末2の状態に応じたきめ細かな制御を行うことができる。
(2)本実施の形態に係るプログラムは、第1モード(高精度モード)および第2モード(省電力モード)のいずれかのモードが設定される電子機器(携帯端末2)のプロセッサにより実行されるプログラムである。プログラムは、電子機器が有するセンサ(測位部23)によりセンサ情報としての(位置情報)を取得する取得処理と、第1状態(起動状態)および第2状態(スリープ状態)のいずれかの状態にある外部機器(カメラ3)に、設定されるモードおよび外部機器の状態に基づき外部機器を第2状態から第1状態に変化させる信号(起動信号)を送信する第1送信処理と、センサが取得した情報を外部機器に送信する第2送信処理と、を備える。このようにしたので、外部機器(カメラ3)および電子機器(携帯端末2)の状態に応じたきめ細かな制御を行うことができる。
【0050】
(3)電子機器のセンサはたとえば測位部23であり、携帯端末2の測位部23は、省電力モードが設定されていると高精度モードが設定されているときよりも低い頻度で位置情報を取得する。携帯端末2の消費電力は、省電力モードが設定されていると高精度モードが設定されているときよりも少ない。このように、2つの動作モードを用いることで、位置情報の精度と携帯端末2の消費電力のどちらを重視するかを制御することができる。
【0051】
(4)外部機器はたとえばカメラ3であり、その起動状態は、スリープ状態よりもカメラ3の消費電力が大きい状態であり、カメラ3の表示部37に画像が表示された状態であり、カメラ通信部34が位置情報を受信可能な状態である。スリープ状態は、表示部37に画像が表示されていない状態であり、カメラ通信部34が位置情報を受信不可能な状態である。このようなカメラ3の2つの状態に応じて制御部21が動作を変えるので、ユーザの要求に応じた細やかな制御を行うことができる。
【0052】
(5)電子機器はたとえば携帯端末2であり、その制御部21は、高精度モードが設定されており、かつ外部機器としてのカメラ3がスリープ状態であると、起動信号をカメラ3に送信して、カメラ3が起動状態に変化した後に位置情報を送信する。このようにしたので、高精度モードのとき、カメラ3はより正確な位置情報を取得することができる。
【0053】
(6)電子機器はたとえば携帯端末2であり、その制御部21は、携帯端末2に省電力モードが設定されており、かつ外部機器としてのカメラ3がスリープ状態であると、カメラ3が起動状態になった後に位置情報を送信する。このようにしたので、省電力モードのとき、携帯端末2は測位した位置情報をカメラ3にすぐに送信せず、カメラ3が起動状態になった後にカメラに位置情報を送信するので、携帯端末2の消費電力を削減できる。また、カメラがスリ-プ状態で、かつ、携帯端末2が省電力モードにおいて携帯端末2が測位データを取得したとき、携帯端末2はスリープ状態のカメラ3に起動信号を送信しないので、カメラ3は携帯端末2からの起動信号に応じて起動状態にさせられることはなく、カメラ3の消費電力を少なくすることができる。
【0054】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係る情報通信システム1について説明する。第2の実施の形態に係る携帯端末2およびカメラ3は、第1の実施の形態に係る携帯端末2およびカメラ3と略同一の構成を有する。
【0055】
第1の実施の形態では、レリーズスイッチが押下されると、カメラ3は、撮影を行って画像データを生成し、カメラ制御部33の内部のメモリ等に記憶されている位置情報をその画像データに関連付ける例について説明した。第2の実施の形態では、カメラ3は、撮影後に携帯端末2から位置情報を取得し、取得した位置情報を画像データに関連付ける例について説明する。なお、以下の説明では、第1の実施の形態の動作と同一の部分の説明は省略し、第1の実施の形態の動作と異なる動作を主に説明する。
【0056】
本実施の形態では、レリーズスイッチが押下されると、カメラ3は、撮影を行って画像データを生成する。また、カメラ3は、位置情報の送信を要求する信号(リクエスト信号)を携帯端末2に送信する。携帯端末2は、リクエスト信号を受信すると、位置情報をカメラ3に送信する。カメラ3は、携帯端末2から送信された位置情報を、撮影を行って生成された画像データに関連付ける。カメラ3は、携帯端末2から取得した位置情報を画像データに付与して記憶部35に記憶させる。
【0057】
このように、本実施の形態では、カメラ3は、撮影を行った際にリクエスト信号を携帯端末2に送信し、携帯端末2から位置情報を受信する。このため、カメラ3は、画像データに最新の位置情報を付与することが可能となる。カメラ3が前回の電源オフした位置から電源オンした位置までの移動距離にかかわらず、カメラ3の電源オンの直後にレリーズスイッチが押下された場合であっても、撮影を行って生成される画像データに正確な位置情報を付与することができる。
【0058】
図5は、第2の実施の形態に係る携帯端末およびカメラの動作の一例を示したフローチャートである。この図5のフローチャートを参照して、携帯端末2およびカメラ3の動作例について説明する。
【0059】
ステップS200において、携帯端末2の制御部21は、広域通信部24が把握している基地局4の位置情報等を用いて、メモリの所定アドレスに書き込まれている最新の位置情報により表される地点からの、携帯端末2の移動距離を検出する。
【0060】
ステップS210において、制御部21は、ステップS200で検出した移動距離が動作モードに基づく測位間隔(所定のしきい値)を上回っているか否かを判定する。移動距離が測位間隔を上回っていなかった場合は、処理はステップS230に進む。他方、移動距離が測位間隔を上回っていた場合には、処理はステップS220に進む。
【0061】
ステップS220において、測位部23は、測位を行って携帯端末2の最新の位置情報を取得する。この最新の位置情報は、制御部21を構成するメモリの所定アドレスに書き込まれ、メモリ内の位置情報が更新される。
【0062】
ステップS300において、カメラ3の電源がオンされる。これにより、カメラ3は、電源オフ状態から電源オン状態に遷移する。ステップS310において、ユーザによりカメラ操作部36のレリーズスイッチが押下されると、カメラ制御部33は、被写体像の画像データを作成する。
【0063】
ステップ310において撮影が行われた後、ステップS320において、カメラ制御部33は、カメラ通信部34を介して、位置情報の送信を要求するリクエスト信号を携帯端末2へ送信する。
【0064】
ステップS230において、携帯端末2の近距離通信部25は、カメラ3から送信されたリクエスト信号を受信したか否かを判定する。カメラ3からリクエスト信号を受信していない場合は、処理はステップS200に進む。他方、カメラ3からリクエスト信号を受信した場合には、処理はステップS240に進む。ステップS240において、近距離通信部25は、制御部21のメモリに書き込まれている最新の位置情報をカメラ3に送信する。
【0065】
ステップS330において、カメラ通信部34は、携帯端末2から最新の位置情報を受信する。ステップS340において、カメラ制御部33は、カメラ通信部34を介して携帯端末2から取得した最新の位置情報を、ステップ310の撮影を行って生成された画像データに付与して記憶部35に記憶させる。
【0066】
上述した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)カメラ3のカメラ制御部33は、撮影を行って生成した画像データと、画像データの生成後にカメラ通信部34により受信された位置情報と、を関連付ける。このため、撮影後、画像データに位置情報を付与することが可能となる。カメラ3の電源オンの直後に撮影を行う場合も、撮影を行って生成される画像データに正確な位置情報を付与することができる。
【0067】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態に係る携帯端末2およびカメラ3は、第1の実施の形態に係る携帯端末2およびカメラ3と略同一の構成を有する。
【0068】
第3の実施の形態では、カメラ3は、撮影後、カメラ制御部33の内部のメモリ等に記憶されている位置情報が比較的新しい位置情報であるか否かを判定する。例えば、カメラ制御部33は、メモリに記憶された位置情報が、カメラ3が電源オンされてから撮影時までにカメラ通信部34により受信された位置情報である場合、新しい位置情報であると判定する。換言すると、撮影時点において、直近の電源オン以前に取得した位置情報は新しい位置情報ではないと判定する。
なお、カメラ制御部33は、メモリに記憶された位置情報が更新された時刻と現在時刻とを比較し、所定の時間(例えば、数分間~10分間)が経過していない場合に、メモリに記憶された位置情報は新しい位置情報であると判定するようにしてもよい。
【0069】
カメラ制御部33は、メモリに記憶された位置情報が新しい位置情報であると判定した場合に、メモリに記憶された位置情報と生成した画像データとの関連付けを行う。カメラ制御部33は、メモリに記憶されている位置情報を画像データに付与して記憶部35に記憶させる。
【0070】
一方、カメラ3は、メモリに記憶された位置情報が新しい位置情報ではないと判定した場合には、メモリに記憶された位置情報と生成した画像データとの関連付けを行わない。この場合、カメラ3は、位置情報の送信を要求するリクエスト信号を携帯端末2へ送信する。携帯端末2は、リクエスト信号を受信すると位置情報をカメラ3に送信し、カメラ3は、携帯端末2から新たに受信した位置情報をメモリに記憶させる。カメラ3は、携帯端末2から新たに受信した位置情報と生成した画像データとの関連付けを行う。カメラ制御部33は、携帯端末2から新たに取得した位置情報を画像データに付与して記憶部35に記憶させる。
【0071】
このように、本実施の形態では、カメラ3は、メモリに記憶されている位置情報が新しい位置情報であるか否かを判定し、判定結果に基づいて画像データに付与する位置情報を変更する。このため、カメラ3は、画像データに正確な位置情報を付与することが可能となる。カメラ3の電源オンの直後にレリーズスイッチが押下された場合であっても、画像データに正確な位置情報を付与することができる。
【0072】
図6は、第3の実施の形態に係る携帯端末とカメラの動作の一例を示したフローチャートである。この図6のフローチャートを参照して、携帯端末2とカメラ3の動作例について説明する。
【0073】
ステップS400において、携帯端末2の制御部21は、広域通信部24が把握している基地局4の位置情報等を用いて、メモリの所定アドレスに書き込まれている最新の位置情報により表される地点からの、携帯端末2の移動距離を検出する。
ステップS410において、制御部21は、ステップS400で検出した移動距離が動作モードに基づく測位間隔を上回っているか否かを判定する。移動距離が測位間隔を上回っていなかった場合は、処理はステップS430に進む。他方、移動距離が測位間隔を上回っていた場合には、処理はステップS420に進む。
ステップS420において、測位部23は、測位を行って携帯端末2の最新の位置情報を取得する。この最新の位置情報は、制御部21を構成するメモリの所定アドレスに書き込まれ、メモリ内の位置情報が更新される。
【0074】
ステップS500において、カメラ3の電源がオンされる。これにより、カメラ3は、電源オフ状態から電源オン状態に遷移する。カメラ3が電源オンされると、ステップS510において、カメラ3のカメラ制御部33は、カメラ通信部34を介して、カメラ3が電源オン状態であることを示す状態情報を送信する。
【0075】
ステップS430において、携帯端末2の制御部21は、カメラ3から送信される状態情報に基づいて、カメラ3が電源オン状態であるか否かを判定する。カメラ制御部33は、カメラ3が電源オン状態であると判定すると、ステップS440へ進み、ステップS430で否定判定すると、ステップS400へ進む。
【0076】
ステップS440において、近距離通信部25は、制御部21のメモリに書き込まれている最新の位置情報をカメラ3に送信する。なお、第1の実施の形態と同様に、携帯端末2は、カメラ3から定期的に出力される状態情報に基づいてカメラ3の状態を把握し、携帯端末2の動作モードおよびカメラ3の状態との組み合わせに応じて位置情報をカメラ3に送信する。
【0077】
ステップS520において、カメラ制御部33は、携帯端末2から位置情報を受信した場合はステップS530へ進み、携帯端末2から位置情報を受信していない場合にはステップS540へ進む。ステップS530において、カメラ制御部33は、携帯端末2から受信した位置情報をメモリに記憶させる。
ステップS540において、ユーザによりカメラ操作部36のレリーズスイッチが押下されると、カメラ制御部33は、被写体像の画像データを作成する。
【0078】
ステップS550において、カメラ制御部33は、メモリに記憶されている位置情報がステップS500で電源オンされてから現在までに取得された位置情報であるか否かを判定する。このステップS550において、カメラ制御部33は、メモリに記憶されている位置情報がステップS500で電源オンされてから現在までに取得された位置情報である場合、メモリに記憶された位置情報は新しい位置情報であると判定する。ステップS500からステップS550までの間に携帯端末2からカメラ3へ位置情報が送信されて、カメラ3の位置情報が更新された場合、メモリに記憶されている位置情報は新しい位置情報であると判定されることになる。カメラ制御部33は、メモリに記憶された位置情報が新しい位置情報であると判定すると、ステップS560へ進み、ステップS550で否定判定すると、ステップS570へ進む。
【0079】
ステップS560では、カメラ制御部33は、メモリに記憶されている位置情報を、ステップ540の撮影を行って生成された画像データに付与して記憶部35に記憶させる。
ステップS570において、カメラ制御部33は、カメラ通信部34を介して、位置情報の送信を要求するリクエスト信号を携帯端末2へ送信する。
【0080】
ステップS450において、近距離通信部25は、カメラ3から送信されたリクエスト信号を受信したか否かを判定する。カメラ3からリクエスト信号を受信していない場合は、処理はステップS400に進む。他方、カメラ3からリクエスト信号を受信した場合には、処理はステップS460に進む。ステップS460において、近距離通信部25は、制御部21のメモリに書き込まれている最新の位置情報をカメラ3に送信する。
【0081】
ステップS580において、カメラ通信部34は、携帯端末2から位置情報を受信する。ステップS590において、カメラ制御部33は、携帯端末2から取得した位置情報を、ステップ540の撮影を行って生成された画像データに付与して記憶部35に記憶させる。
【0082】
上述した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)カメラ制御部33は、メモリに記憶されている位置情報が、最後に電源オンされた時刻より前にカメラ通信部34により受信されたものである場合、生成された画像データとメモリに記憶されている位置情報との関連付けを行わない。このため、撮影後、画像データに不正確な位置情報を付与することを防ぐことが可能となる。
(2)カメラ制御部33は、メモリに記憶されている位置情報が、最後に電源オンされた時刻より前にカメラ通信部34により受信されたものである場合、生成された画像データとカメラ通信部34により新たに受信された位置情報とを関連付ける。このため、撮影後、画像データに正確な位置情報を付与することが可能となる。
【0083】
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
(変形例1)
移動距離の検出方法は、基地局4の位置等を用いた三角測量に限定されない。例えば加速度センサ等を用いて移動距離を検出してもよい。加速度センサの検出した加速度情報に対して複数回の時間積分を行うことで移動距離を取得するようにしても良い。
【0084】
(変形例2)
測位のタイミングは、移動距離としきい値を比較する以外の方法で決定されてもよい。測位のタイミングが時間情報である場合、先回の測位後、所定時間が経過すると新たな測位を行うことになる。例えば高精度モードのときには比較的短い間隔(例えば1分)ごとに周期的に測位を行い、省電力モードのときには比較的長い間隔(例えば5分)ごとに周期的に測位を行うようにしてもよい。このようにしても、高精度モードのときにはより高頻度に、省電力モードのときにはより低頻度に位置情報が取得され、省電力モードのときには消費電力が小さくなる。
【0085】
(変形例3)
カメラ3は定期的に状態情報を送信しなくてもよい。例えば、カメラ3が起動状態になったときに、カメラ3から携帯端末2に起動状態になったことを通知したり、カメラ3がスリープ状態になったときに、カメラ3から携帯端末2にスリープ状態になったことを通知してもよい。つまり、カメラ3の状態が変化したときに、カメラ3から携帯端末2に状態が変化したことが通知されるようにしてもよい。
【0086】
(変形例4)
BLE以外の通信方法により位置情報や状態情報を送受信してもよい。例えば音波を用いた通信や赤外線を用いた通信により位置情報や状態情報を送受信してもよい。また、携帯端末2とカメラ3とを有線により接続し、有線通信により位置情報や状態情報を送受信してもよい。
【0087】
(変形例5)
携帯端末2の測位部23とは別に、カメラ3が測位部を有していてもよい。この場合、カメラ3の測位部による測位を行わずに、上述した実施形態のようにして携帯端末2からカメラ3に位置情報を送信することで、カメラ3の消費電力を減らすことができる。
【0088】
(変形例6)
上述した実施の形態では、測位部23は位置情報を検出する例を説明したが、位置情報は一例であり、位置情報以外の情報を携帯端末2が検出してカメラ3に送信してもよい。例えば高度情報や水深情報などの情報を検出するセンサを携帯端末2に搭載し、それにより検出された情報をカメラ3に送信してもよい。本明細書中の位置情報、高度情報、水深情報などを総称して、携帯端末2やカメラ3が使用される場所に依存する地理的情報と呼ぶことができる。
【0089】
(変形例7)
上述した携帯端末2やカメラ3等へのプログラムの供給は、たとえば、プログラムを格納したパーソナルコンピュータから近距離無線通信や赤外線通信によって行うことができる。また、このパーソナルコンピュータに対するプログラムの供給は、プログラムを格納したCD-ROMなどの記録媒体をパーソナルコンピュータにセットして行ってもよいし、ネットワークなどの通信回線を経由する方法でパーソナルコンピュータへローディングしてもよい。通信回線を経由する場合は、当該通信回線に接続されたサーバのストレージ装置などにプログラムを格納しておく。
【0090】
また、通信回線に接続された無線LANのアクセスポイントを経由して、携帯端末2等へプログラムを直接送信することもできる。さらに、プログラムを格納したメモリカードなどの記録媒体を携帯端末2等にセットしてもよい。このように、プログラムは記録媒体や通信回線を介する提供など、種々の形態のコンピュータプログラム製品として供給できる。
【0091】
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
【0092】
以下のプログラムも本発明の範囲内である。
(1)撮影機能付きの外部機器(たとえばデジタルカメラであり、画像データなどのデータを生成する機能付きモバイルデバイス)とデータを送受信する位置情報取得機能付きの電子機器(例えばスマートフォンなどのモバイルデバイス)に実装されるプログラムであって、位置に関連する情報(たとえば緯度経度、高度、水深など)を取得する取得処理と、前記取得処理により前記情報を取得した後、第1状態(たとえばスリープ状態)にある前記外部機器を第2状態(たとえば起動状態)に変化させる信号を送信する第1送信処理と、前記第1送信処理の後、前記取得処理により取得した前記情報を前記外部機器に送信する第2送信処理と、を前記電子機器のプロセッサで実行させるプログラム。
【0093】
以下の電子機器も本発明の範囲内である。
(1)第1モード(たとえば高精度で位置に関連する情報を取得するモード)および第2モード(たとえば省電力で情報を取得するモード)のいずれかのモードを設定する設定部と、センサにより位置、高度、水深などの位置に関連する情報を取得する取得部と、情報受信不可の第1状態(たとえばスリープ状態や画面非表示状態)および情報受信可の第2状態(たとえば、起動状態や画面表示状態)のいずれかの状態にある外部機器(たとえばデジタルカメラであり、画像データなどのデータを生成する機能付きモバイルデバイス)に、前記設定されるモードおよび前記外部機器の状態に基づき前記外部機器を前記第1状態から前記第2状態に変化させる信号を送信し、前記取得部により取得された前記情報を送信する送信部と、を備える電子機器(例えばスマートフォンなどのモバイルデバイス)。
【0094】
(2)データ(たとえば画像データ)を生成する生成部と、外部機器(たとえばスマートフォンなどのモバイルデバイス)から位置に関連する情報を受信する受信部と、前記生成部により生成された前記データと、前記生成部による前記データの生成後に前記受信部により受信された前記位置に関連する情報と、を関連付ける制御部と、を備える電子機器(たとえばデジタルカメラであり、画像データなどのデータを生成する機能付きモバイルデバイス)。
【0095】
(3)データ(たとえば画像データ)を生成する生成部と、外部機器(たとえばスマートフォンなどのモバイルデバイス)から位置に関連する情報を受信する受信部と、前記受信部により受信された前記位置に関連する情報を記憶する記憶部と、前記生成部により生成された前記データと前記記憶部に記憶されている前記位置に関連する情報とを関連付ける制御部と、を備え、前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記位置に関連する情報が、最後に電源オンされた時刻より前に、すなわち、データ生成直近の電源オンより前に前記受信部により受信されたものである場合、前記生成部により生成された前記データと前記記憶部に記憶されている前記位置に関連する情報との関連付けを行わない電子機器(たとえばデジタルカメラであり、画像データなどのデータを生成する機能付きモバイルデバイス)。
【0096】
(4)データ(たとえば画像データ)を生成する生成部と、外部機器(たとえばスマートフォンなどのモバイルデバイス)から位置に関連する情報を受信する受信部と、前記受信部により受信された前記位置に関連する情報を記憶する記憶部と、前記生成部により生成された前記データと前記記憶部に記憶されている前記位置に関連する情報とを関連付ける制御部と、を備え、前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記位置に関連する情報を前記受信部で受信した時刻から所定時間経過している場合、前記生成部により生成された前記データと前記記憶部に記憶されている前記位置に関連する情報との関連付けを行わない電子機器(たとえばデジタルカメラであり、画像データなどのデータを生成する機能付きモバイルデバイス)。
【0097】
次の優先権基礎出願の開示内容は引用文としてここに組み込まれる。
日本国特許出願2017年第214074号(2017年11月6日出願)
【符号の説明】
【0098】
1…情報通信システム、2…携帯端末、3…カメラ、21…制御部、22…操作部、23…測位部、24…広域通信部、25…近距離通信部、31…撮像光学系、32…撮像素子、33…カメラ制御部、34…カメラ通信部、35…記憶部、36…カメラ操作部、37…表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6