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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】発光装置及び描画装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/447 20060101AFI20231011BHJP
   B41J 2/45 20060101ALI20231011BHJP
   B41J 2/455 20060101ALI20231011BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20231011BHJP
   G03G 15/04 20060101ALI20231011BHJP
   H04N 1/036 20060101ALI20231011BHJP
【FI】
B41J2/447 101A
B41J2/45
B41J2/455
G03G21/16 166
G03G15/04
H04N1/036
【請求項の数】 27
(21)【出願番号】P 2020054928
(22)【出願日】2020-03-25
(65)【公開番号】P2021154529
(43)【公開日】2021-10-07
【審査請求日】2023-02-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】粕谷 洋介
(72)【発明者】
【氏名】大塚 勤
【審査官】牧島 元
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-255805(JP,A)
【文献】特開平03-253363(JP,A)
【文献】実開昭63-065053(JP,U)
【文献】特開2010-230954(JP,A)
【文献】特開2000-233545(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0100225(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/447
B41J 2/45
B41J 2/455
G03G 21/16
G03G 15/04
H04N 1/036
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方向に延びる金属ブロックにより構成された基体と、
前記基体の表面側に前記一方向にずれて複数配置され、前記一方向に延びる支持体に、前記一方向に沿って配置される複数の光源が支持された発光部と、
前記基体の表面より下側に設けられ、前記基体を平面に置いた状態で作業者が保持可能な取っ手部と、
を有する発光装置。
【請求項2】
前記取っ手部は、作業者の指がかかる形状とされている請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記取っ手部は、前記基体に形成された凹み部を備える請求項2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記凹み部は、前記基体における前記発光部と反対側の裏面側に設けられている請求項3に記載の発光装置。
【請求項5】
前記凹み部は、前記基体の側面に設けられている請求項3に記載の発光装置。
【請求項6】
前記凹み部は、前記基体の前記一方向と直交する方向の両側に設けられている請求項4又は請求項5に記載の発光装置。
【請求項7】
前記凹み部は、前記基体の前記一方向と直交する方向の両側から作業者の指を挿入可能な形状とされている請求項6に記載の発光装置。
【請求項8】
前記凹み部は、前記基体の前記一方向の少なくとも一方側に設けられている請求項4から請求項7までのいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項9】
前記取っ手部は、複数の前記発光部の前記一方向における最も外側の位置よりも外側に設けられている請求項8に記載の発光装置。
【請求項10】
前記凹み部は、前記基体の前記一方向の両側から作業者の指を挿入可能な形状とされている請求項8又は請求項9に記載の発光装置。
【請求項11】
前記凹み部は、前記基体の外面に対する奥行方向の深さが10mm以上とされている請求項3から請求項10までのいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項12】
前記凹み部は、前記基体の外面から一部が切削された構成とされている請求項3から請求項11までのいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項13】
前記基体の前記裏面側に、前記基体の面積よりも小さい別部材が固定されることで、前記別部材と隣接する位置に前記取っ手部が構成されている請求項4に記載の発光装置。
【請求項14】
前記別部材は、前記基体の前記一方向に沿った両端部側に設けられている請求項13に記載の発光装置。
【請求項15】
前記基体に複数の前記別部材が分かれて配置されている請求項14に記載の発光装置。
【請求項16】
前記別部材は、樹脂で構成されている請求項13から請求項15までのいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項17】
一方向に延びる金属ブロックにより構成された基体と、
前記基体の表面側に前記一方向にずれて複数配置され、前記一方向に延びる支持体に、前記一方向に沿って配置される複数の光源が支持された発光部と、
前記基体の裏面側に取り付けられ、前記基体から前記発光部と反対側に突出すると共に前記基体の裏面の一部を覆う取付部と、
前記基体の裏面側に設けられ、前記取付部を平面に置いた状態で作業者が保持可能な取っ手部と、
を有する発光装置。
【請求項18】
前記取付部における前記基体から前記発光部と反対側に突出する部分は、前記基体の前記裏面側から見て前記基体の面積よりも小さく、前記基体の裏面側における前記取付部の前記突出する部分と隣接する位置に前記取っ手部が設けられている請求項17に記載の発光装置。
【請求項19】
前記取っ手部は、前記基体の前記一方向の少なくとも一方の端部に設けられている請求項18に記載の発光装置。
【請求項20】
前記取っ手部は、複数の前記発光部の前記一方向における最も外側の位置よりも外側に設けられている請求項19に記載の発光装置。
【請求項21】
前記取っ手部は、前記基体の短手方向の両端部に設けられている請求項18に記載の発光装置。
【請求項22】
前記取付部は、前記基体の前記一方向に沿ってエアーを流す流路を構成するダクトを含む請求項17から請求項21までのいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項23】
前記取付部は、前記発光部にそれぞれ接続されるハーネスを覆うカバーを含む請求項17から請求項22までのいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項24】
前記支持体が金属ブロックにより構成されている請求項1から請求項23までのいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項25】
前記基体がステンレス鋼又は鉄鋼で構成されている請求項1から請求項24までのいずれか1項に記載の発光装置。
【請求項26】
請求項1から請求項25までのいずれか1項の発光装置と、
前記発光装置に対して前記一方向と交差する方向に相対的に移動し、前記発光装置からの光が照射される感光材が配置される領域と、
を有する描画装置。
【請求項27】
前記領域は、周方向に回転する円筒状部材の表面に設けられている請求項26に記載の描画装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置及び描画装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、第1の方向に並んで第1の光を各々発する複数の第1の発光素子と、前記第1の方向と交差する第2の方向において前記複数の第1の発光素子と対向して配置され、前記複数の第1の発光素子から各々発せられた複数の前記第1の光を各々結像する第1の光学系と、第1の継手と、前記複数の第1の発光素子、前記第1の光学系および前記第1の継手を支持する第1の基体とを有する第1の露光ヘッドと、前記第1の方向に並んで第2の光を各々発する複数の第2の発光素子と、前記第2の方向において前記複数の第2の発光素子と対向して配置され、前記複数の第2の発光素子から各々発せられた複数の前記第2の光を各々結像する第2の光学系と、前記第1の継手と嵌合する第2の継手と、前記複数の第2の発光素子、前記第2の光学系および前記第2の継手を支持する第2の基体とを有する第2の露光ヘッドと、を備えた露光装置が開示されている。露光装置では、前記第1の継手は、前記第1の基体のうちの、前記第1の光学系の結像位置に応じた第1の位置に設けられ、前記第2の継手は、前記第2の基体のうちの、前記第2の光学系の結像位置に応じた第2の位置に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-177664号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、基体を平面に置いた状態で基体の裏面が平面状の場合と比較して、作業者が基体を保持しやすくなる発光装置及び描画装置を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1態様に係る発光装置は、一方向に延びる金属ブロックにより構成された基体と、前記基体の表面側に前記一方向にずれて複数配置され、前記一方向に延びる支持体に、前記一方向に沿って配置される複数の光源が支持された発光部と、前記基体の表面より下側に設けられ、前記基体を平面に置いた状態で作業者が保持可能な取っ手部と、を有する。
【0006】
第2態様に係る発光装置は、第1態様に記載の発光装置において、前記取っ手部は、作業者の指がかかる形状とされている。
【0007】
第3態様に係る発光装置は、第2態様に記載の発光装置において、前記取っ手部は、前記基体に形成された凹み部を備える。
【0008】
第4態様に係る発光装置は、第3態様に記載の発光装置において、前記凹み部は、前記基体における前記発光部と反対側の裏面側に設けられている。
【0009】
第5態様に係る発光装置は、第3態様に記載の発光装置において、前記凹み部は、前記基体の側面に設けられている。
【0010】
第6態様に係る発光装置は、第4態様又は第5態様に記載の発光装置において、前記凹み部は、前記基体の前記一方向と直交する方向の両側に設けられている。
【0011】
第7態様に係る発光装置は、第6態様に記載の発光装置において、前記凹み部は、前記基体の前記一方向と直交する方向の両側から作業者の指を挿入可能な形状とされている。
【0012】
第8態様に係る発光装置は、第4態様から第7態様までのいずれか1つの態様に記載の発光装置において、 前記凹み部は、前記基体の前記一方向の少なくとも一方側に設けられている。
【0013】
第9態様に係る発光装置は、第8態様に記載の発光装置において、前記取っ手部は、複数の前記発光部の前記一方向における最も外側の位置よりも外側に設けられている。
【0014】
第10態様に係る発光装置は、第8態様又は第9態様に記載の発光装置において、前記凹み部は、前記基体の前記一方向の両側から作業者の指を挿入可能な形状とされている。
【0015】
第11態様に係る発光装置は、第3態様から第10態様までのいずれか1つの態様に記載の発光装置において、前記凹み部は、前記基体の外面に対する奥行方向の深さが10mm以上とされている。
【0016】
第12態様に係る発光装置は、第3態様から第11態様までのいずれか1つの態様に記載の発光装置において、前記凹み部は、前記基体の外面から一部が切削された構成とされている。
【0017】
第13態様に係る発光装置は、第4態様に記載の発光装置において、前記基体の前記裏面側に、前記基体の面積よりも小さい別部材が固定されることで、前記別部材と隣接する位置に前記取っ手部が構成されている。
【0018】
第14態様に係る発光装置は、第13態様に記載の発光装置において、前記別部材は、前記基体の前記一方向に沿った両端部側に設けられている。
【0019】
第15態様に係る発光装置は、第14態様に記載の発光装置において、前記基体に複数の前記別部材が分かれて配置されている。
【0020】
第16態様に係る発光装置は、第13態様から第15態様までのいずれか1つの態様に記載の発光装置において、前記別部材は、樹脂で構成されている。
【0021】
第17態様に係る発光装置は、一方向に延びる金属ブロックにより構成された基体と、前記基体の表面側に前記一方向にずれて複数配置され、前記一方向に延びる支持体に、前記一方向に沿って配置される複数の光源が支持された発光部と、前記基体の裏面側に取り付けられ、前記基体から前記発光部と反対側に突出すると共に前記基体の裏面の一部を覆う取付部と、前記基体の裏面側に設けられ、前記取付部を平面に置いた状態で作業者が保持可能な取っ手部と、を有する。
【0022】
第18態様に係る発光装置は、第17態様に記載の発光装置において、前記取付部における前記基体から前記発光部と反対側に突出する部分は、前記基体の前記裏面側から見て前記基体の面積よりも小さく、前記基体の裏面側における前記取付部の前記突出する部分と隣接する位置に前記取っ手部が設けられている。
【0023】
第19態様に係る発光装置は、第18態様に記載の発光装置において、前記取っ手部は、前記基体の前記一方向の少なくとも一方の端部に設けられている。
【0024】
第20態様に係る発光装置は、第19態様に記載の発光装置において、前記取っ手部は、複数の前記発光部の前記一方向における最も外側の位置よりも外側に設けられている。
【0025】
第21態様に係る発光装置は、第18態様に記載の発光装置において、前記取っ手部は、前記基体の短手方向の両端部に設けられている。
【0026】
第22態様に係る発光装置は、第17態様から第21態様までのいずれか1つの態様に記載の発光装置において、前記取付部は、前記基体の前記一方向に沿ってエアーを流す流路を構成するダクトを含む。
【0027】
第23態様に係る発光装置は、第17態様から第22態様までのいずれか1つの態様に記載の発光装置において、前記取付部は、前記発光部にそれぞれ接続されるハーネスを覆うカバーを含む。
【0028】
第24態様に係る発光装置は、第1態様から第23態様までのいずれか1つの態様に記載の発光装置において、前記支持体が金属ブロックにより構成されている。
【0029】
第25態様に係る発光装置は、第1態様から第24態様までのいずれか1つの態様に記載の発光装置において、前記基体がステンレス鋼又は鉄鋼で構成されている。
【0030】
第26態様に係る描画装置は、第1態様から第25態様までのいずれか1つの態様に記載の発光装置と、前記発光装置に対して前記一方向と交差する方向に相対的に移動し、前記発光装置からの光が照射される感光材が配置される領域と、を有する。
【0031】
第27態様に係る描画装置は、第26態様に記載の描画装置において、前記領域は、周方向に回転する円筒状部材の表面に設けられている。
【発明の効果】
【0032】
第1態様に係る発光装置によれば、基体を平面に置いた状態で基体の裏面が平面状の場合と比較して、作業者が基体を保持しやすくなる。
【0033】
第2態様に係る発光装置によれば、取っ手部に作業者の指がかからない場合と比較して、作業者が基体を保持しやすい。
【0034】
第3態様に係る発光装置によれば、基体から取っ手部が突出している場合と比較して、取っ手部の作成が容易である。
【0035】
第4態様に係る発光装置によれば、基体の裏面から突出する突出部を設けた場合と比較して、取っ手部の作成が容易である。
【0036】
第5態様に係る発光装置によれば、基体の側面から突出する突出部を設けた場合と比較して、取っ手部を備えた基体の占有面積が小さくなる。
【0037】
第6態様に係る発光装置によれば、基体の一方向と直交する短手方向の両側から突出する突出部を設けた場合と比較して、取っ手部の作成が容易である。
【0038】
第7態様に係る発光装置によれば、基体の短手方向の一方側に作業者の指を挿入して持ち上げた後、他方に指を挿入するものに比べて、基体を持ち上げやすくなる。
【0039】
第8態様に係る発光装置によれば、基体の一方向の一方側から突出する突出部を設けた場合と比較して、取っ手部の作成が容易である。
【0040】
第9態様に係る発光装置によれば、複数の発光部の一方向における最も外側の位置よりも内側に設けられている構成と比較して、作業者の手が発光部と干渉しにくい。
【0041】
第10態様に係る発光装置によれば、基体の一方向の一方側に作業者の指を挿入して持ち上げた後、他方に指を挿入するものに比べて、基体を持ち上げやすくなる。
【0042】
第11態様に係る発光装置によれば、凹み部は、基体の外面に対する奥行方向の深さが10mmより小さい場合と比較して、凹み部に作業者の指を挿入しやすい。
【0043】
第12態様に係る発光装置によれば、基体の外面から突出する突出部を備える構成と比較して、凹み部を容易に作成することができる。
【0044】
第13態様に係る発光装置によれば、基体自体に取っ手部を形成することなく、基体と異なる別部材によって取っ手部を作成することができる。
【0045】
第14態様に係る発光装置によれば、別部材が基体の一方向の中央部に設けられている場合と比較して、基体を平面に置いたときに安定する。
【0046】
第15態様に係る発光装置によれば、基体に1つの大きな別部材が設けられている場合と比較して、別部材の材料を削減することができる。
【0047】
第16態様に係る発光装置によれば、別部材が金属の場合と比較して、発光装置の軽量化が可能となる。
【0048】
第17態様に係る発光装置によれば、取付部を平面に置いた状態で平面視にて取付部と基体が同等の面積の場合と比較して、作業者が基体を保持しやすくなる。
【0049】
第18態様に係る発光装置によれば、基体自体に取っ手部を形成することなく、基体と異なる取付部によって取っ手部を作成することができる。
【0050】
第19態様に係る発光装置によれば、基体の一方向に突出する突出部を設けた場合と比較して、取っ手部の作成が容易である。
【0051】
第20態様に係る発光装置によれば、複数の発光部の一方向における最も外側の位置よりも内側に設けられている構成と比較して、作業者の手が発光部と干渉しにくい。
【0052】
第21態様に係る発光装置によれば、基体の短手方向に突出する突出部を設けた場合と比較して、取っ手部の作成が容易である。
【0053】
第22態様に係る発光装置によれば、基体に専用の取付部材を設ける場合と比較して、ダクトを利用して取っ手部を作成することができる。
【0054】
第23態様に係る発光装置によれば、基体に専用の取付部材を設ける場合と比較して、ハーネスを覆うカバーを利用して取っ手部を作成することができる。
【0055】
第24態様に係る発光装置によれば、発光部の支持体が金属ブロックにより構成されることで発光部が重い構成において、作業者が基体を保持しやすくなる。
【0056】
第25態様に係る発光装置によれば、基体がステンレス鋼又は鉄鋼で構成されることで発光部が重い構成において、作業者が基体を保持しやすくなる。
【0057】
第26態様に係る描画装置によれば、基体を平面に置いた状態で基体の裏面が平面状の場合と比較して、描画装置の作業時に作業者が発光装置の基体を保持しやすくなる。
【0058】
第27態様に係る描画装置によれば、円筒状部材を備えた構成において、描画装置の作業時に作業者が発光装置の基体を保持しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
図1】第1実施形態に係る露光装置を備えた画像形成装置を示す概略図である。
図2】画像形成装置に用いられる露光装置を示す斜視図である。
図3】露光装置を上下方向から見た状態で示す構成図である。
図4】露光装置の一部を拡大した斜視図である。
図5】露光装置の発光部を示す断面図である。
図6】露光装置に設けられた基体の取っ手部を示す平面図である。
図7】露光装置に設けられた基体の取っ手部を示す斜視図である。
図8】第2実施形態に係る露光装置に設けられた基体の取っ手部を示す平面図である。
図9】第2実施形態に係る露光装置に設けられた基体の取っ手部を示す斜視図である。
図10】第3実施形態に係る露光装置に設けられた基体の取っ手部を示す平面図である。
図11】第3実施形態に係る露光装置に設けられた基体の取っ手部を示す斜視図である。
図12】第4実施形態に係る露光装置に設けられた基体の取っ手部を示す平面図である。
図13】第4実施形態に係る露光装置に設けられた基体の取っ手部を示す斜視図である。
図14】第5実施形態に係る露光装置に設けられた基体の取っ手部を示す平面図である。
図15】第5実施形態に係る露光装置に設けられた基体の取っ手部を示す斜視図である。
図16】第6実施形態に係る露光装置に設けられた基体の取っ手部を示す平面図である。
図17】第6実施形態に係る露光装置に設けられた基体の取っ手部を短手方向に切断した状態で示す断面図である。
図18】第7実施形態に係る露光装置に設けられた基体の取っ手部を示す平面図である。
図19】第7実施形態に係る露光装置に設けられた基体の取っ手部を一方向(長手方向)に切断した状態で示す断面図である。
図20】第8実施形態に係る露光装置に設けられた基体及びカバーを短手方向に切断した状態で示す断面図である。
図21】第8実施形態に係る露光装置に設けられた基体の取っ手部を示す側面図である。
図22】第9実施形態に係る露光装置に設けられた基体及びカバーを短手方向に切断した状態で示す断面図である。
図23】第9実施形態に係る露光装置に設けられた基体及びカバーを示す側面図である。
図24】第10実施形態に係る発光装置を備えた描画装置を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0060】
以下、本発明を実施するための形態(以下、本実施形態という。)について説明する。
【0061】
〔第1実施形態〕
<画像形成装置10>
図1は、第1実施形態に係る露光装置40を備えた画像形成装置10の構成を示す概略図である。まず、画像形成装置10の構成を説明する。次いで、画像形成装置10に用いられる露光装置40について説明する。ここで、画像形成装置10は、描画装置の一例であり、露光装置40は、発光装置の一例である。画像形成装置10は、一例として、複数色で画像を形成する画像形成装置であり、例えば、特に高画質が求められる商業印刷用のフルカラープリンタである。
【0062】
また、画像形成装置10は、B3縦送りの際の記録媒体Pの幅を超える幅(すなわち、364mmを超える幅)に対応した広幅用の画像形成装置である。一例として、A2縦送りである420mm以上、B0横送りである1456mm以下のサイズの記録媒体Pに対応している。例えば、画像形成装置10は、B2横送りである728mmに対応している。
【0063】
図1に示される画像形成装置10は、記録媒体に画像を形成する画像形成装置の一例である。具体的には、画像形成装置10は、記録媒体Pにトナー像(画像の一例)を形成する電子写真式の画像形成装置である。トナーは、粉体の一例である。さらに具体的には、画像形成装置10は、画像形成部14と、定着装置16と、を備えている。以下、画像形成装置10の各部(画像形成部14及び定着装置16)について説明する。
【0064】
<画像形成部14>
画像形成部14は、トナー画像を記録媒体Pに形成する機能を有している。具体的には、画像形成部14は、トナー像形成部22と、転写装置17と、を有している。
【0065】
<トナー像形成部22>
図1に示されるトナー像形成部22は、色ごとにトナー像を形成するように複数備えられている。本実施形態では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の計4色のトナー像形成部22が設けられている。図1に示す(Y)、(M)、(C)、(K)は、上記各色に対応する構成部分を示している。
【0066】
なお、各色のトナー像形成部22は、用いるトナーを除き同様に構成されているので、各色のトナー像形成部22を代表して、図1ではトナー像形成部22(K)の各部に符号を付している。
【0067】
各色のトナー像形成部22は、具体的には、一方向(例えば図1における反時計回り方向)に回転する感光体ドラム32を有している。ここで、感光体ドラム32は、円筒状部材の一例であり、感光体ドラム32の表面の感光体は、感光材が配置される領域の一例である。さらに、各色のトナー像形成部22は、帯電器23と、露光装置40と、現像装置38と、を有している。
【0068】
各色のトナー像形成部22では、帯電器23が、感光体ドラム32を帯電させる。さらに、露光装置40が、帯電器23によって帯電された感光体ドラム32を露光して、感光体ドラム32に静電潜像を形成する。また、現像装置38が、露光装置40によって感光体ドラム32に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する。
【0069】
感光体ドラム32は、前述のように形成された静電潜像を外周に保持して回転し、静電潜像が現像装置38へ搬送される。なお、露光装置40の具体的な構成については、後述する。
【0070】
<転写装置17>
図1に示される転写装置17は、トナー像形成部22で形成されたトナー像を記録媒体Pに転写する装置である。具体的には、転写装置17は、各色の感光体ドラム32のトナー像を、中間転写体としての転写ベルト24に重ねて一次転写し、該重ねられたトナー像を記録媒体Pに二次転写する。具体的には、転写装置17は、図1に示されるように、転写ベルト24と、一次転写ロール26と、二次転写ロール28と、を備えている。
【0071】
一次転写ロール26は、各色の感光体ドラム32のトナー像を、感光体ドラム32と一次転写ロール26との間の一次転写位置T1にて転写ベルト24に転写させるロールである。本実施形態では、一次転写ロール26と感光体ドラム32との間に一次転写電界が印加されることで、感光体ドラム32に形成されたトナー像が、一次転写位置T1にて転写ベルト24に転写される。
【0072】
転写ベルト24は、各色の感光体ドラム32からトナー画像が外周面に転写される。具体的には、転写ベルト24は、以下のように構成されている。転写ベルト24は、図1に示されるように、環状を成すと共に、複数のロール39に巻き掛けられて姿勢が決められている。
【0073】
転写ベルト24は、例えば、複数のロール39のうち、駆動ロール39Dが、駆動部(図示省略)によって回転駆動することで、矢印A方向へ周回する。なお、複数のロール39のうち、図1に示すロール39Bは、二次転写ロール28に対向する対向ロール39Bである。
【0074】
二次転写ロール28は、転写ベルト24に転写されたトナー画像を、対向ロール39Bと二次転写ロール28との間の二次転写位置T2にて記録媒体Pに転写するロールである。本実施形態では、対向ロール39Bと二次転写ロール28との間に二次転写電界が印加されることで、転写ベルト24に転写されたトナー画像が、二次転写位置T2にて記録媒体Pに転写される。
【0075】
<定着装置16>
図1に示される定着装置16は、二次転写ロール28によって記録媒体Pに転写されたトナー像を該記録媒体Pに定着する装置である。具体的には、定着装置16は、図1に示されるように、加熱部材としての加熱ロール16Aと、加圧部材としての加圧ロール16Bと、を有している。定着装置16では、加熱ロール16A及び加圧ロール16Bによって、記録媒体Pを加熱及び加圧することで、記録媒体Pに形成されたトナー像を該記録媒体Pに定着する。
【0076】
<露光装置40>
次に、本実施形態の主要部である露光装置40の構成を説明する。図2は、露光装置40の構成を示す斜視図である。また、図3は、露光装置40を上下方向から見た状態で示す平面図である。以下の説明では、図中に示す矢印X方向を露光装置40の幅方向として、矢印Y方向を露光装置40の高さ方向として説明する。また、装置幅方向及び装置高さ方向のそれぞれに直交する矢印Z方向を露光装置40の奥行き方向とする。なお、上記の幅方向及び高さ方向は、説明の便宜上定めた方向であるから、露光装置40の構成が、これらの方向に限定されるものではない。
【0077】
(露光装置40の全体構成)
まず、露光装置40の全体構成について説明し、次に、露光装置40の各部材について説明する。
【0078】
露光装置40は、図2及び図3に示されるように、一方向(本実施形態では、矢印Z方向)に延びる基体42と、基体42の矢印Y方向の一方側(図2及び図3では、上下方向の上側)に設けられた複数の発光部44と、を備えている。本実施形態では、基体42の一方向に延びた3つの発光部44が設けられている。基体42は、図3に示す平面視にて矩形状の長尺部材とされている。発光部44は、それぞれ同じ構成とされており、図3に示す平面視にて矩形状の長尺部材とされている。発光部44の一方向(すなわち、長手方向)の長さは、基体42の一方向(すなわち、長手方向)の長さよりも短い。
【0079】
一例として、3つの発光部44は、基体42の一方向(矢印Z方向)にずれて配置されると共に、基体42の一方向と直交する幅方向、すなわち基体42の短手方向(矢印X方向)にずれて配置されている。露光装置40は、感光体ドラム32(図1参照)の軸方向に沿って配置されており、露光装置40の一方向(矢印Z方向)の長さは、感光体ドラム32の軸方向の長さ以上とされている。3つの発光部44は、いずれか1つ以上が感光体ドラム32の表面の感光体が設けられた領域に対向している。これにより、露光装置40から出射された光が感光体ドラム32の表面に照射されるようになっている。
【0080】
図2及び図3等に示す露光装置40では、基体42における発光部44が設けられた側が上下方向の上側となるように図示されており、発光部44から上側に向かって光が照射されるが、図1に示す画像形成装置10では、露光装置40の上下方向が逆になる。すなわち、図1では、露光装置40は、基体42における発光部44が設けられた側が上下方向の下側となるように配置されており、発光部44から下側の感光体ドラム32に向かって光が照射される。
【0081】
本実施形態では、3つの発光部44は、露光装置40の上下方向上側から見た状態で千鳥状に配置されている(図3参照)。より具体的には、基体42の一方向(矢印Z方向)の両端部側には、基体42の短手方向(矢印X方向)の一方側に2つの発光部44が配置されている。基体42の一方向(矢印Z方向)の中央部には、基体42の短手方向(矢印X方向)の他方側に1つの発光部44が配置されている。基体42の短手方向(矢印X方向)の一方側に配置された2つの発光部44の端部と、基体42の短手方向(矢印X方向)の他方側に配置された1つの発光部44の端部とは、基体42の短手方向(矢印X方向)から見て互いに重なっている。すなわち、基体42の一方向(矢印Z方向)において、3つの発光部44からの光の照射範囲の一部が重なっている。
【0082】
また、基体42の短手方向(矢印X方向)の一方側に配置された2つの発光部44と、基体42の短手方向(矢印X方向)の他方側に配置された1つの発光部44とは、基体42の一方向(矢印Z方向)から見て重ならない。
【0083】
また、図2及び図4に示されるように、露光装置40は、3つの発光部44にそれぞれ電気的に接続されるハーネス46と、ハーネス46を支持する複数のブラケット48と、ハーネス46及びブラケット48を外側から覆う下部カバー50と、を備えている。ブラケット48は、基体42に取り付けられており、基体42から矢印Y方向の他方側(図2では、上下方向の下側)に延びている。下部カバー50は、基体42の矢印Y方向の他方側(図2では、上下方向の下側)に取り付けられる。
【0084】
また、図2及び図3に示されるように、露光装置40は、3つの発光部44の側方を覆う側部カバー52を備えている。側部カバー52は、板状であり、下端部側が基体42の短手方向(矢印X方向)の両側に取り付けられる。また、露光装置40は、発光部44の後述するレンズ部68を清掃する清掃装置54を備えている。
【0085】
さらに、露光装置40は、図4及び図5に示されるように、基体42と発光部44との間に挟まれる複数のスペーサ56と、複数のスペーサ56が介在された状態で発光部44を基体42に固定する締結部材58と、を備えている。締結部材58は、例えば、らせん状の溝を有し、この溝によって締結する部材である。言い換えるとネジ機構を有する部材であり、例えば、ネジ、ボルト、ビスなどである。
【0086】
なお、図示を省略するが、基体42の一方向(矢印Z方向)の両端部には、上下方向上側に延びた位置決めシャフトが設けられている。位置決めシャフトは、感光体ドラム32の両端に設けられたベアリング部材に接触することで、感光体ドラム32に対して露光装置40を照射方向に位置決めする。
【0087】
(基体42)
図4図7に示されるように、基体42は、直方体状の細長い部材で構成されている。基体42は、感光体ドラム32(図1)の軸方向の全長と対向する位置に配置されている。なお、図6及び図7では、基体42の構成を分かりやすくするため、基体42を模式的に図示しており、後述する凹部80などは省略している。
【0088】
基体42の上下方向(矢印Y方向)上側の表面42Aには、スペーサ56が入る凹部80が設けられている(図5参照)。一例として、1つの発光部44に対し、一方向(矢印Z方向)に間隔をおいて3つのスペーサ56が配置されている。本実施形態では、3つの発光部44に対して、それぞれ3つのスペーサ56が配置されている。
【0089】
凹部80は、底面を構成すると共に基体42の表面42Aに対して傾斜する傾斜面80Aと、傾斜面80Aの下り方向の端部に配置された縦壁80Bと、傾斜面80Aの両側に対向して配置される2つの縦壁(図示省略)と、を備えている(図5参照)。一例として、基体42の短手方向の一方側に配置された2つの発光部44に対する傾斜面80Aと、基体42の短手方向の他方側に配置された1つの発光部44に対する傾斜面80Aとは、逆傾斜である。露光装置40では、逆傾斜の傾斜面80Aにより、基体42の短手方向の一方側に配置された2つの発光部44と、基体42の短手方向の他方側に配置された1つの発光部44とから、感光体ドラム32(図1参照)の中心部に向けて光を照射するように調整されている。
【0090】
本実施形態では、基体42は、金属ブロックで構成されている。本実施形態における金属ブロックとは、曲げ加工により形状を構成する一般的な板金を含まず、露光装置40の基体として用いられる形状において曲げ加工が実質的にできない厚みを有する金属の塊をいう。一例として、基体42の幅に対する厚みが、10%以上の金属の塊である。さらに言えば、基体42の幅に対する基体42の厚みが20%以上、かつ100%以下の金属の塊で構成されていてもよい。
【0091】
従来の広幅用の画像形成装置は、商業印刷用のフルカラープリンタと比較して高画質が求められない白黒の図面出力用であり、基体として板金が使用されている。一方、本実施の形態の画像形成装置10は商業印刷用のフルカラープリンタであり、高画質であることが求められる。そこで、基体42の撓みによる画質への影響を抑制するために、板金よりも剛性の高い金属ブロックを使用している。
【0092】
また、基体42は、例えば、鉄鋼又はステンレス鋼で構成されている。ここで、基体42は、鉄鋼又はステンレス鋼以外の金属ブロックで構成してもよい。例えば、鉄鋼又はステンレス鋼よりも熱伝導率が高く、かつ軽量なアルミニウムを使用してもよい。ただし、本実施形態においては、光源64での発熱は主に支持体60によって放熱される。よって、基体42では、熱伝導率や重量よりも剛性を優先し、鉄鋼又はステンレス鋼を使用している。
【0093】
また、基体42の上下方向(矢印Y方向)の厚みは、発光部44を構成する支持体60の厚みよりも大きいことが好ましい。これにより、基体42の剛性(矢印Y方向の曲げ剛性)が発光部44の剛性よりも大きくなる。基体42の上下方向(矢印Y方向)の厚みは、5mm以上が好ましく、10mm以上がより好ましく、20mm以上がさらに好ましい。
【0094】
図5に示されるように、基体42の表面42Aと反対側の裏面42Bには、スペーサ56の側、すなわち凹部80の側に向かって切り欠かれた凹状部82が形成されている。凹状部82は、基体42の凹部80と対応する位置にそれぞれ設けられている。凹状部82は、基体42の裏面42Bから基体42の短手方向(X方向)の中央部側に向かって斜め方向に形成されている。例えば、凹状部82は、基体42の裏面42Bから見て円形状とされている。凹状部82の内径は、締結部材58の頭部58Aの外形よりも大きい。凹状部82の底面82Aには、締結部材58の軸部58Bが基体42を貫通する貫通孔84が設けられている。貫通孔84は、凹部80の傾斜面80Aに開口している。
【0095】
図4、及び図6図7に示されるように、基体42の一方向(矢印Z方向)の両端部には、裏面42Bから凹んだ取っ手部90A、90Bが形成されている。取っ手部90A、90Bの形状は、基体42の一方向(矢印Z方向)において、対称とされている。なお、取っ手部90A、90Bを区別する必要がない場合は、AとBを省略して取っ手部90と記載する。取っ手部90は、基体42における発光部44と反対側の裏面42Bに形成されている(図4参照)。すなわち、取っ手部90は、基体42の表面42Aより上下方向(矢印Y方向)の下側に設けられている。一例として、取っ手部90は、基体42の裏面42Bの短手方向(X方向)に沿った角部が切り欠かれた形状とされている。言い換えると、取っ手部90は、基体42の裏面42Bの一方向(矢印Z方向)の両側に形成された凹み部である。本実施形態では、取っ手部90の形状は、矩形状とされている。
【0096】
取っ手部90は、基体42の裏面42Bを平面に置いた状態で作業者が保持可能とされている。より具体的には、取っ手部90は、基体42の裏面42Bを平面に置いた状態で、作業者の指がかかる形状、すなわち、基体42を置いた平面と取っ手部90との間から作業者の指を挿入可能な形状とされている。取っ手部90は、基体42の一方向(矢印Z方向)の両側から、作業者の指を挿入可能な形状とされている。一例として、取っ手部90は、3つの発光部44の一方向(矢印Z方向)における最も外側の位置よりも外側に設けられている。
【0097】
一例として、取っ手部90は、基体42の裏面42Bから角部が切削加工により切削された構成とされている。取っ手部90は、一例として、基体42の裏面42Bに対する奥行き方向の深さが10mm以上とされており、基体42の一方向の端面43Aに対する奥行き方向の深さが10mm以上とされている。取っ手部90は、基体42の外面からの奥行き方向の深さは、10mm以上であることが好ましく、15mm以上であることがより好ましく、20mm以上であることがさらに好ましい。これにより、作業者が取っ手部90に指を挿入しやすくなり、作業者による個人差の影響が少なくなる。
【0098】
(発光部44)
図2図5に示されるように、3つの発光部44は、上記のように同様の構成とされている。一例として、基体42の短手方向(矢印X方向)の一方側の2つの発光部44と、基体42の短手方向(矢印X方向)の他方側の1つの発光部44は、基体42の短手方向(矢印X方向)において、対称となるように配置されている。
【0099】
発光部44は、図5に示されるように、一方向(矢印Z方向)に延びる支持体60と、支持体60の上下方向(矢印Y方向)の基体42の逆側の面(本実施形態では、上下方向上側の面)に支持された発光素子基板62と、を備えている。発光素子基板62には、一方向に沿って配置される複数の光源64が設けられている。本実施形態では、光源64は、例えば、複数の発光素子を含んで構成されている。一例として、光源64は、半導体基板と、この半導体基板上に一方向に沿って形成された複数の発光素子を有する発光素子アレイである。本実施の形態では、光源64である発光素子アレイが発光素子基板62上に一方向に沿って千鳥状に配置されている。なお、光源64は発光素子アレイではなく、単一の発光素子であってもよい。また、個々の発光素子は、発光ダイオード、発光サイリスタ、およびレーザ素子などで構成され、一方向に沿って配置された状態で、一例として、2400dpiの解像度を有している。発光素子基板62は、複数の光源64のいずれか1つ以上を発光させるための基板である。図5では、発光部44に設けられた1つの光源64のみが図示されており、他の光源の図示を省略している。
【0100】
また、発光部44は、発光素子基板62の支持体60とは逆側の面に設けられた一対の取付部66と、一対の取付部66の上端部の間に挟まれた状態で保持されるレンズ部68と、を備えている。
【0101】
一対の取付部66及びレンズ部68は、支持体60の一方向(矢印Z方向)に沿って延びている(図4等参照)。レンズ部68は、複数の光源64と対向する位置に配置されており、レンズ部68と複数の光源64との間は、空間とされている。露光装置40では、複数の光源64から出射された光がレンズ部68を通過し、照射対象物である感光体ドラム32(図1参照)の表面に照射される。
【0102】
また、発光部44は、取付具70を介して支持体60に取り付けられる駆動基板72を備えている。言い換えると、取付具70により、支持体60と駆動基板72との間には、隙間が形成されている。駆動基板72は、発光部44を駆動させるための基板であり、例えば、ASIC基板(特定用途向け集積回路、ASIC:application specific integrated circuit )などが用いられる。
【0103】
支持体60は、直方体状の部材で構成されている。本実施形態では、支持体60は、基体42と同様に、金属ブロックで構成されている。例えば、支持体60は、鉄鋼又はステンレス鋼で構成されている。ここで、基体42は、鉄鋼又はステンレス鋼以外の金属ブロックで構成してもよい。例えば、鉄鋼又はステンレス鋼よりも熱伝導率が高く、かつ軽量なアルミニウムの金属ブロックであってもよい。ただし、基体42と支持体60とで熱膨張係数が異なると、歪みや撓みが発生しうる。よって、歪みや撓みを抑制する観点からは、基体42と支持体60とは同じ材料で構成されていることが好ましい。
【0104】
支持体60の基体42側の面には、締結部材58の軸部58Bが締め付けられるねじ穴74が形成されている。ねじ穴74は、基体42の貫通孔84と対向する位置に設けられている。
【0105】
基体42の凹状部82の内部に締結部材58が挿入され、締結部材58の軸部58Bが基体42の貫通孔84を貫通した状態で、スペーサ56を介して締結部材58の軸部58Bが支持体60のねじ穴74に締結されている。これにより、発光部44は、基体42の凹状部82の内部から締結部材58により基体42に固定されている。発光部44が締結部材58により基体42に固定された状態で、基体42と支持体60との間には、スペーサ56が介在されている。
【0106】
ここで、締結部材58を用いて、支持体60の表側(出射面側)から基体42の表側に対して固定する方法が考えられる。しかしながら、本実施の形態の支持体60は、樹脂材料の支持体や板金構成された支持体と異なり、質量の重い金属ブロックで構成されている。よって、締結部材58の大きさも質量に見合った大きさの締結部材が必要となる。この場合、支持体60の表側に、サイズの大きい締結部材58用のスペースが必要となり、支持体60のサイズが大きくなってしまう。そこで、本実施の形態では、支持体60の裏面側から締結する構成となっている。
【0107】
また、締結部材58を支持体60の両端側だけでなく中央部側にも設ける構成では、中央部側には光源64が存在するため、支持体60の表側から締結する構成を取り難い。そこで、基体42の裏側から締結する構成とすることで、支持体60の両端側および中央部側を締結する構成において、基体42の裏側からのみの締結で済むようになっている。
【0108】
なお、ねじ穴74と基体42の凹状部82は、光源64の光軸方向から見た場合に、光源64と重なる位置に設けられている。この構成により、光源64と重ならない位置に設けられている場合と比較し、光源64による発熱が締結部材58を介して基体42側に逃げやすくなっている。
【0109】
(スペーサ56)
図5に示されるように、スペーサ56は、基体42と発光部44との間に光源64の光軸方向に挟まれている。一例として、スペーサ56は、板状であり、1つの部材(すなわち単一の部材)で構成されている。本実施形態では、スペーサ56は、光源64の光軸方向から見てU字状とされている。スペーサ56は、本体部56Aと、本体部56Aの一辺から切り欠かれた窪み部56Bと、を備えている。
【0110】
スペーサ56は、基体42の凹部80の傾斜面80Aに配置されている。スペーサ56が傾斜面80Aに配置された位置において、スペーサ56の厚みは、凹部80の深さ以上の厚みとされている。締結部材58は、スペーサ56に圧縮荷重がかかる態様で発光部44を基体42に固定している。
【0111】
(下部カバー50)
図2に示されるように、下部カバー50は、上記のように3つの発光部44にそれぞれ電気的に接続されるハーネス46を覆っている。下部カバー50は、カバーの一例である。下部カバー50は、基体42の上下方向下側(すなわち、図5に示す基体42の裏面42B側)に取り付けられており、基体42から発光部44と反対側に突出すると共に基体42の裏面42Bの一部を覆っている。本実施形態では、下部カバー50は、断面がU字状とされており、下部カバー50の上端部は、基体42の短手方向(矢印X方向)の両側に、複数の締結部材86により取り付けられている。
【0112】
下部カバー50の一方向(矢印Z方向)の長さは、基体42の一方向(矢印Z方向)の長さよりも短い。言い換えると、基体42の裏面42B側から見て下部カバー50の面積は、基体42の面積よりも小さい。基体42の一方向の両側の取っ手部90は、下部カバー50よりも一方向の外側に配置されている。すなわち、基体42の裏面42B側における下部カバー50の外側に取っ手部90が設けられている。これにより、下部カバー50を平面に置いた状態で、下部カバー50の一方向の外側に取っ手部90及び基体42の裏面42Bの一部が露出する。
【0113】
<作用及び効果>
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
【0114】
露光装置40には、一方向(矢印Z方向)に延びる金属ブロックにより構成された基体42と、一方向に延びる支持体60に、一方向に沿って配置される複数の光源64(図7参照)が支持された発光部44とが設けられている。
【0115】
露光装置40では、基体42が感光体ドラム32の軸方向の全長に渡って配置されている。また、3つの発光部44は、基体42の一方向にずれて配置されており、3つの発光部44のいずれか1つ以上が感光体ドラム32の軸方向における感光体が設けられた領域に対向している。露光装置40では、発光部44からの光が感光体ドラム32に照射されることで、感光体ドラム32の感光体が設けられた領域に静電潜像が形成される。
【0116】
上記の露光装置40では、金属ブロックにより構成された基体42に3つの発光部44が設けられている。このため、露光装置40では、板金に3つの発光部を設けた場合と比較して、露光装置40全体の質量が重くなる。
【0117】
よって、露光装置40の作業時に、作業者が露光装置40の基体42を保持しやすい構造が求められている。ここで、作業時の一例として、製造時やメンテナンス時などを含む。
【0118】
本実施形態の露光装置40では、基体42の一方向(矢印Z方向)の両端部に、基体42の裏面42Bから凹んだ取っ手部90が設けられている。取っ手部90は、基体42の裏面42Bを平面に置いた状態で作業者が保持可能とされている。このため、露光装置40では、基体を平面に置いた状態で基体の裏面が平面状の場合と比較して、作業者が基体42を保持しやすくなる。
【0119】
また、露光装置40では、取っ手部90は、作業者の指がかかる形状とされている。このため、露光装置40では、取っ手部に作業者の指がかからない場合と比較して、作業者が基体を保持しやすい。
【0120】
また、露光装置40では、取っ手部90は、基体42に形成された凹み部とされている。このため、露光装置40では、基体から取っ手部が突出している場合と比較して、取っ手部90の作成が容易である。
【0121】
また、露光装置40では、取っ手部90は、基体42における発光部44と反対側の裏面42Bに設けられている。このため、露光装置40では、基体の裏面から突出する突出部を設けた場合と比較して、取っ手部90の作成が容易である。
【0122】
また、露光装置40では、取っ手部90は、基体42の一方向(矢印Z方向)の少なくとも一方側に設けられている。このため、露光装置40では、基体の一方向の一方側から突出する突出部を設けた場合と比較して、取っ手部90の作成が容易である。
【0123】
また、露光装置40では、取っ手部90は、3つの発光部44の一方向(矢印Z方向)における最も外側の位置よりも外側に設けられている。このため、露光装置40では、複数の発光部の一方向における最も外側の位置よりも内側に設けられている構成と比較して、作業者の手が発光部44と干渉しにくい。
【0124】
また、露光装置40では、取っ手部90は、基体42の一方向(矢印Z方向)の両側から作業者の指を挿入可能な形状とされている。このため、露光装置40では、基体42の一方向の一方側から作業者の指を挿入して持ち上げた後、他方に指を挿入するものと比較して、基体42を持ち上げやすくなる。例えば、一人の作業者が両側から取っ手部90に指を挿入することで、基体42を持ち上げやすくなる。
【0125】
また、露光装置40では、取っ手部90は、基体42の外面からの奥行方向の深さが10mm以上とされている。このため、露光装置40では、基体42の外面からの奥行方向の深さが10mmより小さい場合と比較して、作業者が取っ手部90に指を挿入しやすくなる。
【0126】
また、露光装置40では、取っ手部90は、基体42の裏面42Bから一部が切削された構成とされている。このため、露光装置40では、基体の外面から突出する突出部を備える構成と比較して、取っ手部の作成が容易となる。
【0127】
また、露光装置40では、基体42から発光部44と反対側に突出すると共に基体42の裏面42Bの一部を覆う下部カバー50が設けられている。基体42の裏面42Bに設けられた取っ手部90は、下部カバー50の下部を平面に置いた状態で作業者が保持可能とされている。このため、露光装置40では、下部カバーを平面に置いた状態で平面視にて下部カバーと基体が同等の面積の場合と比較して、作業者が基体42を保持しやすくなる。
【0128】
また、露光装置40では、下部カバー50は、発光部44にそれぞれ接続されるハーネス46を覆うカバーである。このため、露光装置40では、基体に専用の取付部材を設ける場合と比較して、下部カバー50を利用して取っ手部を作成することができる。
【0129】
また、露光装置40では、支持体60が金属ブロックにより構成されている。このため、露光装置40では、発光部44の支持体60が金属ブロックにより構成されることで発光部44が重い構成において、作業者が基体42を保持しやすくなる。
【0130】
また、露光装置40では、基体42がステンレス鋼又は鉄鋼で構成されている。ステンレス鋼や鉄鋼の比重は、アルミニウム合金の比重の3倍程度である。このため、露光装置40では、基体42がステンレス鋼又は鉄鋼で構成されることで発光部44が重い構成において、作業者が基体を保持しやすくなる。
【0131】
また、画像形成装置10では、露光装置40と、露光装置40に対して一方向(Z方向)と交差する方向に相対的に移動し、露光装置40からの光が照射される感光体ドラム32とが設けられている。感光体ドラム32の表面には、感光材が配置される領域が設けられている。このため、画像形成装置10では、基体を平面に置いた状態で基体の裏面が平面状の場合、又は取付部を平面に置いた状態で平面視にて取付部と基体が同等の面積の場合と比較して、作業時に作業者が露光装置40の基体42を保持しやすくなる。
【0132】
また、画像形成装置10では、感光材が配置される領域は、周方向に回転する円筒状部材である感光体ドラム32の表面に設けられている。このため、画像形成装置10では、感光体ドラム32を備えた構成において、作業時に作業者が露光装置40の基体42を保持しやすくなる。
【0133】
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態の露光装置について説明する。なお、第2実施形態の露光装置の基本的な構成は、第1実施形態の露光装置40と同様である。第2実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素、部材等を有する場合は、同一符号を付して、詳細な説明を省略し、相違点を中心に説明する。
【0134】
図8及び図9は、第2実施形態の露光装置に用いられる基体100を示す。第2実施形態の露光装置では、基体100のみを変更しており、その他の構成は、第1実施形態の露光装置40と同様である。図8及び図9に示されるように、基体100は、直方体状の金属ブロックで構成されている。基体100は、一方向(矢印Z方向)の一端部100Aに、基体100の一方向と直交する短手方向(矢印X方向)の両側に形成された取っ手部102A、102Bを備えている。また、基体100は、一方向(矢印Z方向)の他端部100Bに、基体100の短手方向(矢印X方向)の両側に形成された取っ手部102C、102Dを備えている(図8参照)。なお、取っ手部102A、102B、102C、102Dを区別する必要がない場合は、取っ手部102と記載する場合がある。
【0135】
取っ手部102A、102Bは、基体100の裏面(表面42Aと反対側の面)から凹んだ凹み部とされている(図9参照)。取っ手部102A、102Bは、基体100の裏面(表面42Aと反対側の面)において、基体100の一方向(矢印Z方向)の端面101Aと基体100の短手方向(矢印X方向)の端面101Bとの角部を切り欠いた形状とされている。本実施形態では、取っ手部102A、102Bの形状は、矩形状とされている。取っ手部102A、102Bは、基体100の裏面側を平面に置いた状態で作業者が保持可能とされている。取っ手部102A、102Bは、作業者の指がかかる形状、すなわち、平面と取っ手部102A、102Bとの間に作業者の指を挿入可能な形状とされている。
【0136】
取っ手部102C、102Dは、基体100の一方向(矢印Z方向)において、取っ手部102A、102Bと左右対称である。
【0137】
第2実施形態の露光装置は、第1実施形態の露光装置40と同様の構成による作用及び効果に加えて、以下のような作用及び効果を有している。
【0138】
第2実施形態の露光装置では、基体の短手方向の両側から突出する突出部を設けた場合と比較して、取っ手部102(すなわち、取っ手部102A、102B、102C、102D)の作成が容易である。
【0139】
また、第2実施形態の露光装置では、基体100の短手方向の一方側から作業者の指を挿入して持ち上げた後、他方に指を挿入するものと比較して、基体100を持ち上げやすくなる。例えば、二人の作業者の一方が取っ手部102A、102Bに指を挿入し、二人の作業者の他方が取っ手部102C、102Dに指を挿入することで、基体100を持ち上げやすくなる。
【0140】
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態の露光装置について説明する。なお、第3実施形態の露光装置の基本的な構成は、第1実施形態の露光装置40と同様である。第3実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素、部材等を有する場合は、同一符号を付して、詳細な説明を省略し、相違点を中心に説明する。
【0141】
図10及び図11は、第3実施形態の露光装置に用いられる基体110を示す。第3実施形態の露光装置では、基体110のみを変更しており、その他の構成は、第1実施形態の露光装置40と同様である。図10及び図11に示されるように、基体110は、直方体状の金属ブロックで構成されている。基体110は、基体110の短手方向(矢印X方向)の両端部に、裏面(表面42Aと反対側の面)から凹んだ取っ手部112A、112Bが形成されている。取っ手部112A、112Bの形状は、基体42の短手方向(矢印X方向)において、左右対称とされている。なお、取っ手部112A、112Bを区別する必要がない場合は、取っ手部112と記載する場合がある。
【0142】
一例として、取っ手部112は、基体110の短手方向(矢印X方向)の端面111Bにおいて、一方向(矢印Z方向)に沿った裏面側の角部が切り欠かれた形状とされている。すなわち、取っ手部112は、基体110の短手方向(矢印X方向)の両側に形成された凹み部である。本実施形態では、取っ手部112の形状は、矩形状とされている。
【0143】
取っ手部112は、基体110の裏面側を平面に置いた状態で作業者が保持可能とされている。より具体的には、取っ手部112は、作業者の指がかかる形状、すなわち、平面と取っ手部112との間に作業者の指を挿入可能な形状とされている。取っ手部112は、基体110の短手方向(矢印X方向)の両側から作業者の指を挿入可能な形状とされている。
【0144】
第3実施形態の露光装置は、第1実施形態の露光装置40と同様の構成による作用及び効果に加えて、以下のような作用及び効果を有している。
【0145】
第3実施形態の露光装置では、基体の短手方向の両側から突出する突出部を設けた場合と比較して、取っ手部112(すなわち、取っ手部112A、112B)の作成が容易である。
【0146】
また、第3実施形態の露光装置では、基体110の短手方向の一方側から作業者の指を挿入して持ち上げた後、他方から指を挿入するものと比較して、基体110を持ち上げやすくなる。例えば、二人の作業者の一方が取っ手部112Aに指を挿入し、二人の作業者の他方が取っ手部112Bに指を挿入することで、基体110を持ち上げやすくなる。
【0147】
〔第4実施形態〕
次に、第4実施形態の露光装置について説明する。なお、第4実施形態の露光装置の基本的な構成は、第1実施形態の露光装置40と同様である。第4実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素、部材等を有する場合は、同一符号を付して、詳細な説明を省略し、相違点を中心に説明する。
【0148】
図12及び図13は、第4実施形態の露光装置に用いられる基体120を示す。第4実施形態の露光装置では、基体120のみを変更しており、その他の構成は、第1実施形態の露光装置40と同様である。図12及び図13に示されるように、基体120は、直方体状の金属ブロックで構成されている。基体120は、基体120の4辺の縁部に、裏面(表面42Aと反対側の面)から凹んだ取っ手部122が形成されている。
【0149】
一例として、取っ手部122は、基体120の一方向(矢印Z方向)の端面121Aにおいて、短手方向(矢印X方向)に沿った裏面側の角部が切り欠かれた形状とされている。さらに、取っ手部122は、基体120の短手方向(矢印X方向)の端面121Bにおいて、一方向(矢印Z方向)に沿った裏面側の角部が切り欠かれた形状とされている。取っ手部122は、基体120の4つの端面121A、121Bに連続して形成された凹み部である。本実施形態では、取っ手部122の形状は、矩形状とされている。
【0150】
取っ手部122は、基体120の裏面側を平面に置いた状態で作業者が保持可能とされている。より具体的には、取っ手部122は、作業者の指がかかる形状、すなわち、平面と取っ手部122との間から作業者の指を挿入可能な形状とされている。取っ手部122は、基体42の短手方向(矢印X方向)の両側から作業者の指を挿入可能な形状とされている。
【0151】
第4実施形態の露光装置は、第1~3実施形態の露光装置と同様の構成による作用及び効果に加えて、以下のような作用及び効果を有している。
【0152】
第4実施形態の露光装置では、基体の一方向又は短手方向の両側から突出する突出部を設けた場合と比較して、取っ手部122の作成が容易である。
【0153】
また、第4実施形態の露光装置では、基体120の一方向又は短手方向の一方側から作業者の指を挿入して持ち上げた後、他方から指を挿入するものと比較して、基体120を持ち上げやすくなる。例えば、二人の作業者の一方が取っ手部122に指を挿入し、二人の作業者の他方が取っ手部122に指を挿入することで、基体120を持ち上げやすくなる。
【0154】
〔第5実施形態〕
次に、第5実施形態の露光装置について説明する。なお、第5実施形態の露光装置の基本的な構成は、第1実施形態の露光装置40と同様である。第5実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素、部材等を有する場合は、同一符号を付して、詳細な説明を省略し、相違点を中心に説明する。
【0155】
図14及び図15は、第5実施形態の露光装置に用いられる基体130を示す。第5実施形態の露光装置では、基体130のみを変更しており、その他の構成は、第1実施形態の露光装置40と同様である。図14及び図15に示されるように、基体130は、直方体状の金属ブロックで構成されている。基体130は、一方向(矢印Z方向)の一端部130Aに、基体130の短手方向(矢印X方向)の両側の端面131Bに形成された取っ手部132A、132Bを備えている。また、基体130は、一方向(矢印Z方向)の他端部130Bに、基体130の短手方向(矢印X方向)の両側の端面131Bに形成された取っ手部132C、132Dを備えている(図8参照)。ここで、端面131Bは、側面の一例である。なお、取っ手部132A、132B、132C、132Dを区別する必要がない場合は、取っ手部132と記載する場合がある。
【0156】
取っ手部132A、132B、132C、132Dは、同様の形状であり、基体130の端面131Bから凹んだ凹み部とされている。取っ手部132は、基体130の表面42Aより上下方向(矢印Y方向)の下側に設けられている。本実施形態では、取っ手部132の形状は、矩形状とされている。取っ手部132は、基体130の裏面側を平面に置いた状態で作業者が保持可能とされている。取っ手部132は、作業者の指がかかる形状、すなわち、平面と取っ手部132との間から作業者の指を挿入可能な形状とされている。
【0157】
第5実施形態の露光装置は、第1~4実施形態の露光装置と同様の構成による作用及び効果に加えて、以下のような作用及び効果を有している。
【0158】
第5態様に係る露光装置では、基体の側面から突出する突出部を設けた場合と比較して、取っ手部132を備えた基体130の占有面積が小さくなる。
【0159】
〔第6実施形態〕
次に、第6実施形態の露光装置について説明する。なお、第6実施形態の露光装置の基本的な構成は、第1実施形態の露光装置40と同様である。第6実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素、部材等を有する場合は、同一符号を付して、詳細な説明を省略し、相違点を中心に説明する。
【0160】
図16及び図17は、第6実施形態の露光装置に用いられる基体140及び別部材142を示す。第6実施形態の露光装置では、基体140及び別部材142のみを変更しており、その他の構成は、第1実施形態の露光装置40と同様である。図16及び図17に示されるように、基体140は、直方体状の金属ブロックで構成されている。基体140の裏面42Bにおける周縁部を除いた部分には、平面視にて基体140の面積より面積が小さい別部材142が固定されている。別部材142は、平面視にて矩形状の板状体とされている。これにより、基体140の裏面42Bにおける別部材142と隣接する位置に取っ手部144が形成されている。
【0161】
本実施形態では、別部材142は、金属で構成されており、溶接、接着、ネジ止め、嵌め込み等により基体140に固定されている。取っ手部144は、基体140の4つの端面141A、141Bに沿って連続して設けられている。本実施形態では、取っ手部144の断面は、矩形状とされている。
【0162】
取っ手部144は、基体140(すなわち別部材142側)を平面に置いた状態で作業者が保持可能とされている。より具体的には、取っ手部144は、作業者の指がかかる形状、すなわち、平面と取っ手部144の間から指を挿入可能な形状とされている。取っ手部144は、基体140の短手方向(矢印X方向)の両側から作業者の指を挿入可能な形状とされている。
【0163】
第6実施形態の露光装置は、第1~4実施形態の露光装置と同様の構成による作用及び効果に加えて、以下のような作用及び効果を有している。
【0164】
第6実施形態の露光装置では、基体自体に取っ手部を形成することなく、基体140と異なる別部材142によって取っ手部144を作成することができる。
【0165】
〔第7実施形態〕
次に、第7実施形態の露光装置について説明する。なお、第7実施形態の露光装置の基本的な構成は、第1実施形態の露光装置40と同様である。第7実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素、部材等を有する場合は、同一符号を付して、詳細な説明を省略し、相違点を中心に説明する。
【0166】
図18及び図19は、第7実施形態の露光装置に用いられる基体150及び複数の別部材152を示す。第7実施形態の露光装置では、基体150及び複数の別部材152のみを変更しており、その他の構成は、第1実施形態の露光装置40と同様である。図18及び図19に示されるように、基体150は、直方体状の金属ブロックで構成されている。基体150の裏面42Bには、一方向(矢印Z方向)の両端部に、平面視にて基体150の面積より面積が小さい複数(本実施形態では2つ)の別部材152が固定されている。すなわち、基体150に2つの別部材152が分かれて配置されている。別部材152は、平面視にて正方形状の板状体とされている。これにより、基体150の裏面42Bにおける2つの別部材152と隣接する位置に取っ手部154が形成されている。取っ手部154は、基体150の一方向(矢印Z方向)の両端部側に設けられている。
【0167】
より具体的には、基体150の一方向(矢印Z方向)の一端部150Aでは、別部材152と隣接する位置に、基体150の一方向の端面151Aと基体150の短手方向(矢印X方向)の両側の端面151Bに沿って連続して取っ手部154が設けられている。また、基体150の一方向(矢印Z方向)の他端部150Bでは、別部材152と隣接する位置に、基体150の一方向の端面151Aと基体150の短手方向(矢印X方向)の両側の端面151Bに沿って連続して取っ手部154が設けられている。
【0168】
本実施形態では、別部材152は、金属で構成されており、溶接、接着、ネジ止め、嵌め込み等により基体150に固定されている。本実施形態では、取っ手部154の断面は、矩形状とされている。
【0169】
取っ手部154は、基体150の別部材152側を平面に置いた状態で作業者が保持可能とされている。より具体的には、取っ手部154は、作業者の指がかかる形状、すなわち、平面と取っ手部154との間から作業者の指を挿入可能な形状とされている。取っ手部154は、基体150の短手方向(矢印X方向)の両側から作業者の指を挿入可能な形状とされている。
【0170】
第7実施形態の露光装置は、第6実施形態の露光装置と同様の構成による作用及び効果に加えて、以下のような作用及び効果を有している。
【0171】
第7実施形態の露光装置では、基体150の一方向に沿った両端部側に別部材152が設けられている。このため、別部材が基体の一方向の中央部に設けられている場合と比較して、基体150の別部材152側を平面に置いたときに安定化する。
【0172】
第7実施形態の露光装置では、基体150に複数の別部材152が分かれて配置されている。このため、基体に1つの大きな別部材が設けられている場合と比較して、別部材152の材料を削減することができる。
【0173】
なお、第6及び第7実施形態の露光装置において、別部材142、152は、金属に代えて、樹脂で構成されていてもよい。樹脂製の別部材は、例えば、接着、ネジ止め、嵌め込み等により基体に固定することができる。これにより、別部材が金属の場合と比較して、露光装置の軽量化が可能となる。
【0174】
〔第8実施形態〕
次に、第8実施形態の露光装置について説明する。なお、第8実施形態の露光装置の基本的な構成は、第1実施形態の露光装置40と同様である。第8実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素、部材等を有する場合は、同一符号を付して、詳細な説明を省略し、相違点を中心に説明する。
【0175】
図20及び図21は、第8実施形態の露光装置に用いられる基体160及び下部カバー162を示す。第8実施形態の露光装置では、基体160及び下部カバー162のみを変更しており、その他の構成は、第1実施形態の露光装置40と同様である。図20及び図21に示されるように、基体160は、直方体状の金属ブロックで構成されており、基体160の裏面42Bは、平面状とされている。基体160には、基体160の上下方向(矢印Y方向)の下側に突出すると共に基体160の裏面42Bの一部を覆う下部カバー162が取り付けられている。下部カバー162は、取付部の一例である。下部カバー162は、短手方向に切断した断面視にて基体160側に開口するU字状とされている。下部カバー162の上縁部162Aは、複数の締結部材164により基体160の短手方向(矢印X方向)の両側の端面(すなわち、側面)161Bに取り付けられている。本実施形態では、下部カバー162は、複数の発光部(図示省略)にそれぞれ接続されるハーネス(図示省略)を覆うカバーとしての機能を備えている。
【0176】
下部カバー162の一方向(矢印Z方向)の長さは、基体160の一方向(矢印Z方向)の長さよりも短い。すなわち、基体160の裏面42B側から見て、下部カバー162の面積は、基体160の面積よりも小さい。本実施形態では、下部カバー162の面積は、下部カバー162の基体160から突出している部分の面積と同等である。これにより、基体160の一方向(矢印Z方向)の一端部160Aと他端部160Bには、基体160の裏面42Bにおける下部カバー162と隣接する位置に取っ手部166が設けられている。
【0177】
第8実施形態の露光装置は、第1~7実施形態の露光装置と同様の構成による作用及び効果に加えて、以下のような作用及び効果を有している。
【0178】
第8実施形態の露光装置では、取付部を平面に置いた状態で平面視にて取付部と基体が同等の面積の場合と比較して、作業者が基体160を保持しやすくなる。
【0179】
第8実施形態の露光装置では、基体自体に取っ手部を形成することなく、基体160と異なる下部カバー162によって取っ手部166を作成することができる。
【0180】
第8実施形態の露光装置では、取っ手部166は、基体160の一方向の両端部に設けられている。このため、基体の一方向に突出する突出部を設けた場合と比較して、取っ手部166の作成が容易である。
【0181】
第8実施形態の露光装置では、下部カバー162は、複数の発光部(図示省略)にそれぞれ接続されるハーネス(図示省略)を覆うカバーを含んでいる。このため、基体に専用の取付部材を設ける場合と比較して、ハーネスを覆う下部カバー162を利用して取っ手部166を作成することができる。
【0182】
〔第9実施形態〕
次に、第9実施形態の露光装置について説明する。なお、第9実施形態の露光装置の基本的な構成は、第1実施形態の露光装置40と同様である。第9実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素、部材等を有する場合は、同一符号を付して、詳細な説明を省略し、相違点を中心に説明する。
【0183】
図22及び図23は、第9実施形態の露光装置に用いられる基体170及び下部カバー172を示す。第9実施形態の露光装置では、基体170及び下部カバー172のみを変更しており、その他の構成は、第1実施形態の露光装置40と同様である。図22及び図23に示されるように、基体170は、直方体状の金属ブロックで構成されており、基体170の裏面42Bは、平面状とされている。基体170の裏面42B側には、基体170の上下方向(矢印Y方向)の下側に突出すると共に基体170の裏面42Bの一部を覆う下部カバー172が取り付けられている。下部カバー172は、取付部の一例である。
【0184】
下部カバー172の一方向(矢印Z方向)の長さは、基体170の一方向(矢印Z方向)の長さと同等である。下部カバー172は、短手方向に切断した断面視にてハット状とされている。より具体的には、下部カバー172は、基体170から下側に突出すると共に基体170側に開口するU字状の突出部172Aと、突出部172Aの上端部から両側に屈曲されたフランジ部172Bと、を備えている。基体170の裏面42B側から見て、下部カバー172の突出部172Aの面積は、基体170の面積よりも小さい。下部カバー172のフランジ部172Bは、基体170の裏面42Bに接触しており、この状態で、フランジ部172Bは、複数の締結部材164により基体170の裏面42Bに取り付けられている。本実施形態では、下部カバー172は、複数の発光部(図示省略)にそれぞれ接続されるハーネス(図示省略)を覆うカバーとしての機能を備えている。
【0185】
本実施形態では、下部カバー172の突出部172Aの面積は、基体170の面積よりも小さく、基体170の裏面42B側における突出部172Aと隣接する位置に取っ手部176が設けられている。すなわち、基体170の短手方向(矢印X方向)の両側では、下部カバー172のフランジ部172Bが基体170の裏面42Bに接触しており、フランジ部172Bの下側が取っ手部176とされている。
【0186】
第9実施形態の露光装置は、第8実施形態の露光装置と同様の構成による作用及び効果に加えて、以下のような作用及び効果を有している。
【0187】
第9実施形態の露光装置では、下部カバー172における突出部172Aは、基体170の裏面42B側から見て基体170の面積よりも小さく、基体170の裏面42B側における突出部172Aと隣接する位置に取っ手部176が設けられている。このため、基体自体に取っ手部を形成することなく、基体170と異なる下部カバー172によって取っ手部176を作成することができる。
【0188】
第9実施形態の露光装置では、基体の短手方向に突出する突出部を設けた場合と比較して、取っ手部176の作成が容易である。
【0189】
なお、第8及び第9実施形態の露光装置において、下部カバー162、172は、基体の一方向に沿ってエアーを流す流路を構成するダクトであってもよい。例えば、ダクトの一方向の一方側にエアを供給するファンを設け、基体には、上下方向に沿ってダクトからエアーを発光部の側に吹き付ける開口を形成してもよい。このような構成では、基体に専用の取付部材を設ける場合と比較して、ダクトを利用して取っ手部を作成することができる。また、下部カバー162、172は、基体の一方向に沿ってエアーを流す流路を構成するダクトと、ハーネスを保護するカバーとを兼用してもよい。なお、第8の実施形態と第9の実施形態とを比較すると、下部カバーの幅が広い第8の実施形態の方が倒れにくい構成となっている。よって、特に基体が金属ブロックであり重量が重い構成においては、転倒抑制の観点からは第8の実施形態を採用するのが好ましい。同様に、第1および第2の実施形態と第3および第4の実施形態とを比較すると、転倒抑制の観点からは第1および第2の実施形態の方を採用するのが好ましい。
【0190】
〔第10実施形態〕
図24には、第10実施形態に係る発光装置202を備えた描画装置200が示されている。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0191】
図24に示されるように、描画装置200は、発光装置202と、発光装置202の長手方向に沿って配置されると共に周方向に回転する円筒状部材204と、を備えている。
【0192】
発光装置202は、第1実施形態の露光装置40と同様の構成とされている。
【0193】
円筒状部材204は、円筒部204Aと、円筒部204Aの両側に延びた軸部204Bと、を備えている。軸部204Bは、図示しないフレームに回転可能に支持されており、軸部204Bの回転により、円筒部204Aが周方向に回転する。
【0194】
円筒部204Aの表面には、基板206が取り付けられている。基板206の表面には、感光材が配置された領域206Aが設けられている。基板206は、一例として、オフセット印刷の製版工程で使用されるコンピュータ・トゥ・プレート(CTP)用のプレートである。また、感光材が配置された領域206Aは、一例として、フォトレジストなどの感光材が塗布された領域である。
【0195】
描画装置200では、円筒状部材204を回転させながら、発光装置202から、基板206の感光材が配置された領域206Aに予め定められたパターンの光が照射される。これにより、基板206の感光材が配置された領域206Aが定められたパターンに描画される。その後、基板206を現像することで、オフセット印刷装置で使用される刷版が作成される。なお、この場合の描画装置200の光源としては、一例として、レーザ素子を使用することができる。
【0196】
上記の発光装置202では、第1実施形態の露光装置40と同様の構成による作用及び効果に加えて、以下の作用及び効果を有している。
【0197】
上記の発光装置202を備えた描画装置200では、基体を平面に置いた状態で基体の裏面が平面状の場合と比較して、描画装置200の作業時に作業者が発光装置202の基体42を保持しやすくなる。
【0198】
また、描画装置200によれば、円筒状部材204を備えた構成において、描画装置200の作業時に作業者が発光装置202の基体42を保持しやすくなる。
【0199】
なお、描画装置200において、発光装置202は、第1実施形態の露光装置40と同様の構成に代えて、第2~第9実施形態の露光装置と同様の構成に変更してもよい。
【0200】
〔補足説明〕
第1~第9実施形態の露光装置及び第10実施形態の発光装置は、基体に3つの発光部が配置されていたが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、基体に1つの発光部が配置されるもの、基体に2つの発光部が配置されるもの、又は基体に4つ以上の発光部が配置されるものでもよい。また、基体に配置される複数の発光部の位置も適宜に設定可能である。
【0201】
また、第1~第9実施形態の露光装置及び第10実施形態の発光装置において、基体の形状は、変更可能である。また、発光部の構成部品又は発光部の構成部品の形状などは、変更可能である。また、発光部の支持体60は金属ブロックで構成されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、支持体は、樹脂で構成されていてもよいし、又は板金など他の金属材料で構成されていてもよい。
【0202】
また、第1~第9実施形態の露光装置及び第10実施形態の発光装置において、取っ手部の形状、位置および個数などは変更可能である。例えば、取っ手部は、基体の一方向又は短手方向の一方側にのみ設けてもよい。また、基体の一方向又は短手方向の一方側には、取っ手部を設け、基体の一方向又は短手方向の他方側には、基体の上方又は側方に突出する把持部を設けてもよい。また、基体の曲げ剛性を向上させるため、基体に設けられたリブで取っ手部を構成してもよい。また、第6及び第7実施形態では、基体に板状の別部材を固定したが、別部材は、板状に限定されるものではなく、例えば、板金を折り曲げた別部材を用いてもよい。
【0203】
第10実施形態の描画装置200では、円筒状部材204の円筒部204Aに取り付けられた基板206に、発光装置202から光を照射したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、基板を平板状のテーブルに配置し、発光装置とテーブルを発光装置の一方向と交差する方向に相対的に移動させて、発光装置から基板に光を照射する構成でもよい。
【0204】
また、第10実施形態の描画装置200では、基板206は、オフセット印刷の製版工程で使用されるCTP用のプレートであり、発光装置202から基板206の感光材が配置された領域206Aに光を照射したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、上記の発光装置及び描画装置は、プリント配線基板(PWB:printed wiring board)を製造する際の露光に用いることができる。例えば、フォトレジストなどの感光材が塗布された基板に対し、フォトマスクを使用せずに直接描画することでプリント配線基板を製造してもよい。使用する基板としては、リジット基板であってもよいしフレキシブル基板であってもよい。フレキシブル基板の場合は、図24の円筒状部材204に固定した状態で、回転させながら描画してもよい。
【0205】
さらに、上記の発光装置及び描画装置は、液晶表示装置(LCD:liquid crystal display)の製造工程におけるカラーフィルタの形成、薄膜トランジスタ(TFT:thin film transistor)の製造工程におけるドライフィルムレジスト(DFR)の露光、プラズマ・ディスプレイ・パネル(PDP)の製造工程におけるドライフィルムレジスト(DFR)の露光、半導体素子の製造工程におけるフォトレジストなどの感光材の露光、オフセット印刷以外のグラビア印刷などの他の印刷の製版工程におけるフォトレジストなどの感光材の露光、又は時計部品の製造工程における感光材の露光など、フォトリソグラフィーが適用される部材の用途に用いることができる。ここで、フォトリソグラフィーとは、感光材が配置された物質の表面を、パターン状に露光することで、露光された部分と露光されていない部分とからなるパターンを生成する技術をいう。
【0206】
また、上記の発光装置及び描画装置は、露光により直接情報が記録されるフォトンモード感光材、露光により発生した熱で情報が記録されるヒートモード感光材のいずれも使用することができる。また、描画装置200の光源としては、露光対象に応じて、LED素子やレーザ素子を使用することができる。
【0207】
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。
【符号の説明】
【0208】
10 画像形成装置(描画装置の一例)
32 感光体ドラム(円筒状部材の一例、感光材が配置される領域の一例)
40 露光装置(発光装置の一例)
42 基体
42A 表面
42B 裏面
44 発光部
46 ハーネス
50 下部カバー(取付部の一例)
60 支持体
64 光源
90 取っ手部
100 基体
102 取っ手部
110 基体
112 取っ手部
120 基体
122 取っ手部
130 基体
131B 端面(側面の一例)
132 取っ手部
140 基体
142 別部材
144 取っ手部
150 基体
152 別部材
154 取っ手部
160 基体
162 下部カバー(取付部の一例)
166 取っ手部
170 基体
172 下部カバー(取付部の一例)
172A 突出部(突出する部分)
176 取っ手部
200 描画装置
202 発光装置
204 円筒状部材
206A 感光材が配置された領域
図1
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