(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理プログラム、及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G01C 21/26 20060101AFI20231011BHJP
【FI】
G01C21/26 C
(21)【出願番号】P 2020132050
(22)【出願日】2020-08-03
【審査請求日】2022-07-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100187078
【氏名又は名称】甲原 秀俊
(74)【代理人】
【識別番号】100217113
【氏名又は名称】高坂 晶子
(72)【発明者】
【氏名】杉村 多恵
(72)【発明者】
【氏名】宮原 謙太
(72)【発明者】
【氏名】桜田 伸
【審査官】西 秀隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-039676(JP,A)
【文献】特開2020-080113(JP,A)
【文献】特開2010-164435(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00-21/36
23/00-25/00
G01G 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの端末装置と通信を行う通信部と、
少なくとも1台の車両
であって、前記ユーザの目的地の周辺を走行する車両が備える機能部品の使用状態を検出し、検出した使用状態に基づいて、前記少なくとも1台の車両の周囲の天候を判定し、判定した天候に応じて前記ユーザに推薦する少なくとも1つの施設
であって、前記目的地又は前記目的地の周辺に存在する施設を選択し、選択した前記少なくとも1つの施設を示す施設情報を、前記通信部を介して前記端末装置に送信する制御部とを備え
、
前記制御部は、前記機能部品の前記使用状態として、前記少なくとも1台の車両の、少なくともソーラールーフの発電量又はタイヤの滑りを検出し、検出された発電量又はタイヤの滑りを含む前記使用状態に基づいて、前記天候を判定し、
前記制御部は、前記天候が晴れであると判定された場合に、前記ユーザに推薦する少なくとも1つの施設として、屋外にある施設を選択し、前記天候が雨であると判定された場合に、前記ユーザに推薦する少なくとも1つの施設として、屋内施設又は施設外での待ち時間が少ない施設を選択する、情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記機能部品の前記使用状態として、前記少なくとも1台の車両の車内空調機の運転が冷房であるか暖房であるかを検出し、前記車内空調機の運転が冷房である場合に、前記天候の判定として気温が高いと判定し、前記車内空調機の運転が暖房である場合に、前記天候の判定として気温が低いと判定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記機能部品の前記使用状態として、前記少なくとも1台の車両のワイパーが使用されているか否かを判定し、前記ワイパーが使用されている場合に、前記天候が雨であると判定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、更に、前記ユーザの位置を示す位置情報を取得し、
前記制御部は、前記少なくとも1台の車両
に、前記ユーザの位置の周辺を走行する車両
を含める、請求項1から請求項
3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記少なくとも1つの施設
に、前記ユーザの位置の周辺に存在する施設
を含める、請求項
4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記ユーザの嗜好を示すプロフィール情報を取得し、前記天候及び前記嗜好に応じて前記ユーザに推薦する少なくとも1つの施設を選択する、請求項1から請求項
5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
請求項1から請求項
6のいずれか1項に記載の情報処理装置と、
前記情報処理装置から前記施設情報を受信する端末装置と、を備える情報処理システム。
【請求項8】
少なくとも1台の車両
であって、ユーザの目的地の周辺を走行する車両が備える機能部品の使用状態を検出することと、
検出した使用状態に基づいて、前記少なくとも1台の車両の周囲の天候を判定することと、
判定した天候に応じてユーザに推薦する少なくとも1つの施設
であって、前記目的地又は前記目的地の周辺に存在する施設を選択することと、
選択した前記少なくとも1つの施設を示す施設情報を、前記ユーザの端末装置に送信することと、
を含む動作をコンピュータに実行させる情報処理プログラム
であって、
前記検出することは、前記機能部品の前記使用状態として、前記少なくとも1台の車両の、少なくともソーラールーフの発電量又はタイヤの滑りを検出することを含み、
前記判定することは、検出された発電量又はタイヤの滑りを含む前記使用状態に基づいて前記天候を判定することを含み、
前記選択することは、前記天候が晴れであると判定された場合に、前記ユーザに推薦する少なくとも1つの施設として、屋外にある施設を選択し、前記天候が雨であると判定された場合に、前記ユーザに推薦する少なくとも1つの施設として、屋内施設又は施設外での待ち時間が少ない施設を選択することを含む、情報処理プログラム。
【請求項9】
前記検出することは、前記機能部品の前記使用状態として、前記少なくとも1台の車両の車内空調機の運転が冷房であるか暖房であるかを検出することを含み、
前記判定することは、前記車内空調機の運転が冷房である場合に、前記天候の判定として気温が高いと判定し、前記車内空調機の運転が暖房である場合に、前記天候の判定として気温が低いと判定することを含む、請求項8に記載の情報処理プログラム。
【請求項10】
前記検出することは、前記機能部品の前記使用状態として、前記少なくとも1台の車両のワイパーが使用されているか否かを検出することを含み、
前記判定することは、前記ワイパーが使用されている場合に、前記天候が雨であると判定することを含む、請求項8に記載の情報処理プログラム。
【請求項11】
前記動作は、
前記ユーザの位置を示す位置情報を取得することを更に含み、
前記少なくとも1台の車両は、前記ユーザの位置の周辺を走行する車両
を含む、請求項
8に記載の情報処理プログラム。
【請求項12】
前記少なくとも1つの施設は、前記ユーザの位置の周辺に存在する施設
を含む、請求項11に記載の情報処理プログラム。
【請求項13】
前記動作は、
前記前記ユーザの嗜好を示すプロフィール情報を取得することを更に含み、
前記選択することは、前記天候及び前記嗜好に応じて前記ユーザに推薦する少なくとも1つの施設を選択することを含む、請求項8から請求項12のいずれか1項に記載の情報処理プログラム。
【請求項14】
情報処理装置により、少なくとも1台の車両
であって、ユーザの目的地の周辺を走行する車両が備える機能部品の使用状態を検出することと、
前記情報処理装置により、検出した使用状態に基づいて、前記少なくとも1台の車両の周囲の天候を判定することと、
前記情報処理装置により、判定した天候に応じてユーザに推薦する少なくとも1つの施設
であって、前記目的地又は前記目的地の周辺に存在する施設を選択することと、
前記情報処理装置により、選択した前記少なくとも1つの施設を示す施設情報を、前記ユーザの端末装置に送信することと、
を含む、情報処理方法
であって、
前記検出することは、前記機能部品の前記使用状態として、前記少なくとも1台の車両の、少なくともソーラールーフの発電量又はタイヤの滑りを検出することを含み、
前記判定することは、検出された発電量又はタイヤの滑りを含む前記使用状態に基づいて前記天候を判定することを含み、
前記選択することは、前記天候が晴れであると判定された場合に、前記ユーザに推薦する少なくとも1つの施設として、屋外にある施設を選択し、前記天候が雨であると判定された場合に、前記ユーザに推薦する少なくとも1つの施設として、屋内施設又は施設外での待ち時間が少ない施設を選択することを含む、情報処理方法。
【請求項15】
前記検出することは、前記機能部品の前記使用状態として、前記少なくとも1台の車両の車内空調機の運転が冷房であるか暖房であるかを検出することを含み、
前記判定することは、前記車内空調機の運転が冷房である場合に、前記天候の判定として気温が高いと判定し、前記車内空調機の運転が暖房である場合に、前記天候の判定として気温が低いと判定することを含む、請求項14に記載の情報処理方法。
【請求項16】
前記検出することは、前記機能部品の前記使用状態として、前記少なくとも1台の車両のワイパーが使用されているか否かを検出することを含み、
前記判定することは、前記ワイパーが使用されていることが検出された場合に、前記天候が雨であると判定することを含む、請求項14に記載の情報処理方法。
【請求項17】
前記情報処理装置により、前記ユーザの位置を示す位置情報を取得することを更に含み、
前記少なくとも1台の車両は、前記ユーザの位置の周辺を走行する車両
を含む、請求項
14に記載の情報処理方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つの施設は、前記ユーザの位置の周辺に存在する施設を含む、請求項17に記載の情報処理方法。
【請求項19】
前記情報処理装置により、前記ユーザの嗜好を示すプロフィール情報を取得することを更に含み、
前記選択することは、前記天候及び前記嗜好に応じて前記少なくとも1つの施設を選択することを含む、請求項
14から請求項
18のいずれか1項に記載の情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理プログラム、及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両のユーザの嗜好に基づいて定まる推奨施設の立地をもとに、車両の乗員の目に留まりやすい推奨施設である発見容易推奨施設を推定し、推定した発見容易推奨施設を経由地及び目的地のいずれかの対象地点とした推奨経路を探索する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、天候に合った施設をユーザに推薦することができない。
【0005】
本開示の目的は、天候に合った施設をユーザに推薦することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る情報処理装置は、
ユーザの端末装置と通信を行う通信部と、
少なくとも1台の車両が備える機能部品の使用状態を検出し、検出した使用状態に基づいて、前記少なくとも1台の車両の周囲の天候を判定し、判定した天候に応じて前記ユーザに推薦する少なくとも1つの施設を選択し、選択した前記少なくとも1つの施設を示す施設情報を、前記通信部を介して前記端末装置に送信する制御部とを備える。
【0007】
本発明に係る情報処理プログラムは、
少なくとも1台の車両が備える機能部品の使用状態を検出することと、
検出した使用状態に基づいて、前記少なくとも1台の車両の周囲の天候を判定することと、
判定した天候に応じてユーザに推薦する少なくとも1つの施設を選択することと、
選択した前記少なくとも1つの施設を示す施設情報を、前記ユーザの端末装置に送信することと、
を含む動作をコンピュータに実行させる。
【0008】
本発明に係る情報処理方法は、
情報処理装置により、少なくとも1台の車両が備える機能部品の使用状態を検出することと、
前記情報処理装置により、検出した使用状態に基づいて、前記少なくとも1台の車両の周囲の天候を判定することと、
前記情報処理装置により、判定した天候に応じてユーザに推薦する少なくとも1つの施設を選択することと、
前記情報処理装置により、選択した前記少なくとも1つの施設を示す施設情報を、前記ユーザの端末装置に送信することと、
を含む。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、天候に合った施設がユーザに推薦されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の実施形態に係る情報処理システムの構成を示す図である。
【
図2】本開示の実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】本開示の実施形態に係る端末装置の構成を示すブロック図である。
【
図4】本開示の実施形態に係る車両の構成を示すブロック図である。
【
図5】本開示の実施形態に係る情報処理システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施形態について、図を参照して説明する。
【0012】
各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付している。本実施形態の説明において、同一又は相当する部分については、説明を適宜省略又は簡略化する。
【0013】
図1を参照して、本実施形態に係る情報処理システム10の構成を説明する。
【0014】
情報処理システム10は、少なくとも1台の情報処理装置20と、少なくとも1台の端末装置30と、少なくとも1台の車両40を備える。
【0015】
情報処理装置20は、ネットワーク50を介して端末装置30及び車両40と通信可能である。車両40は、ネットワーク50を介して他の車両40と通信可能であってもよい。
【0016】
ネットワーク50は、インターネット、少なくとも1つのWAN、少なくとも1つのMAN、又はこれらの組合せを含む。「WAN」は、wide area networkの略語である。「MAN」は、metropolitan area networkの略語である。ネットワーク50は、少なくとも1つの無線ネットワーク、少なくとも1つの光ネットワーク、又はこれらの組合せを含んでもよい。無線ネットワークは、例えば、アドホックネットワーク、セルラーネットワーク、無線LAN、衛星通信ネットワーク、又は地上マイクロ波ネットワークである。「LAN」は、local area networkの略語である。
【0017】
情報処理装置20は、データセンタなどの施設に設置される。情報処理装置20は、例えば、クラウドコンピューティングシステム又はその他のコンピューティングシステムに属するサーバである。
【0018】
端末装置30は、本実施形態ではユーザ11によって保持される。端末装置30は、例えば、携帯電話機、スマートフォン、若しくはタブレットなどのモバイル機器、又はPCである。「PC」は、personal computerの略語である。
【0019】
車両40は、例えば、ガソリン車、ディーゼル車、HV、PHV、EV、又はFCVなどの任意の種類の自動車である。「HV」は、hybrid vehicleの略語である。「PHV」は、plug-in hybrid vehicleの略語である。「EV」は、electric vehicleの略語である。「FCV」は、fuel cell vehicleの略語である。車両40は、自家用車であってもよく、タクシー又はオンデマンドバスとして運用されてもよい。車両40は、本実施形態では運転手によって運転されるが、任意のレベルで運転が自動化されていてもよい。自動化のレベルは、例えば、SAEのレベル分けにおけるレベル1からレベル5のいずれかである。「SAE」は、Society of Automotive Engineersの略語である。車両40は、MaaS専用車両でもよい。「MaaS」は、Mobility as a Serviceの略語である。
【0020】
本実施形態において、ユーザ11は車両40に乗っていなくてよいが、乗っていてもよい。車両40が自家用車である場合には、ユーザ11は車両40の運転手又は乗員であってもよい。車両40がタクシー又はオンデマンドバスである場合は、ユーザ11は車両40の乗客であってもよい。
【0021】
本実施形態の一変形例において、ユーザ11が車両40の運転手、乗員、又は乗客である場合、端末装置30は車両40に搭載又は設置されてもよい。すなわち、端末装置30は、車両40に備えられてもよい。端末装置30が車両40に備えられる場合は、端末装置30はカーナビゲーション機器などの車載機器でもよい。
【0022】
【0023】
本実施形態に係る情報処理システム10では、情報処理装置20は、少なくとも1台の車両40が備える機能部品の使用状態を検出する。情報処理装置20は、検出した使用状態に基づいて、車両40の周囲の天候を判定する。情報処理装置20は、判定した天候に応じてユーザ11に推薦する少なくとも1つの施設を選択する。情報処理装置20は、選択した少なくとも1つの施設を示す施設情報を、ユーザ11の端末装置30に送信する。端末装置30は、情報処理装置20から施設情報を受け取る。端末装置30は、施設情報をユーザ11に向けて提示する。
【0024】
本実施形態によれば、天候に合った施設がユーザ11に推薦されるようになる。
【0025】
一般に、気温が高い場合に、ユーザ11は冷たい食べ物又は飲み物を欲することが予想される。そこで、レストランなどのPOIの中から、冷たい食べ物又は飲み物を提供する施設が自動的にユーザ11に推薦される。「POI」は、point of interestの略語である。冷たい食べ物又は飲み物の例としては、アイスクリーム、アイスコーヒー、及びサラダなどが挙げられる。
【0026】
同様に、気温が低い場合に、ユーザ11は温かい食べ物又は飲み物を欲することが予想される。そこで、レストランなどのPOIの中から、温かい食べ物又は飲み物を提供する施設が自動的にユーザ11に推薦される。温かい食べ物又は飲み物の例としては、焼き芋、ココア、及びグラタンなどが挙げられる。
【0027】
本実施形態において、車両40が備える「機能部品」とは、車両40における機能を担っている部品もしくはユニットのことである。「機能部品」の例としては、エンジンのピストン、ハンドル、タイヤ、トランスミッション、及びブレーキなどの自動車の基本性能である走る、曲がる、止まるなどの機能を成立させている部品、並びに各種メータ、ワイパー、車内空調機、及び太陽光発電用のソーラールーフなどの補助的部品が挙げられる。
【0028】
図2を参照して、本実施形態に係る情報処理装置20の構成を説明する。
【0029】
情報処理装置20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、入力部24と、出力部25とを備える。
【0030】
制御部21は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのプログラマブル回路、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの組合せを含む。プロセッサは、CPU若しくはGPUなどの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。「CPU」は、central processing unitの略語である。「GPU」は、graphics processing unitの略語である。プログラマブル回路は、例えば、FPGAである。「FPGA」は、field-programmable gate arrayの略語である。専用回路は、例えば、ASICである。「ASIC」は、application specific integrated circuitの略語である。制御部21は、情報処理装置20の各部を制御しながら、情報処理装置20の動作に関わる処理を実行する。
【0031】
記憶部22は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組合せを含む。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。「RAM」は、random access memoryの略語である。「ROM」は、read only memoryの略語である。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。「SRAM」は、static random access memoryの略語である。「DRAM」は、dynamic random access memoryの略語である。ROMは、例えば、EEPROMである。「EEPROM」は、electrically erasable programmable read only memoryの略語である。記憶部22は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部22には、情報処理装置20の動作に用いられるデータと、情報処理装置20の動作によって得られたデータとが記憶される。
【0032】
通信部23は、少なくとも1つの通信用インタフェースを含む。通信用インタフェースは、例えば、LANインタフェースである。通信部23は、情報処理装置20の動作に用いられるデータを受信し、また情報処理装置20の動作によって得られるデータを送信する。本実施形態において、通信部23は、端末装置30と通信を行う。通信部23は、車両40とも通信を行う。
【0033】
入力部24は、少なくとも1つの入力用インタフェースを含む。入力用インタフェースは、例えば、物理キー、静電容量キー、ポインティングデバイス、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、又はマイクである。入力部24は、情報処理装置20の動作に用いられるデータを入力する操作を受け付ける。入力部24は、情報処理装置20に備えられる代わりに、外部の入力機器として情報処理装置20に接続されてもよい。接続方式としては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)などの任意の方式を用いることができる。「USB」は、Universal Serial Busの略語である。「HDMI(登録商標)」は、High-Definition Multimedia Interfaceの略語である。
【0034】
出力部25は、少なくとも1つの出力用インタフェースを含む。出力用インタフェースは、例えば、ディスプレイ又はスピーカである。ディスプレイは、例えば、LCD又は有機ELディスプレイである。「LCD」は、liquid crystal displayの略語である。「EL」は、electro luminescenceの略語である。出力部25は、情報処理装置20の動作によって得られるデータを出力する。出力部25は、情報処理装置20に備えられる代わりに、外部の出力機器として情報処理装置20に接続されてもよい。接続方式としては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)などの任意の方式を用いることができる。
【0035】
情報処理装置20の機能は、本実施形態に係る情報処理プログラムを、制御部21としてのプロセッサで実行することにより実現される。すなわち、情報処理装置20の機能は、ソフトウェアにより実現される。情報処理プログラムは、情報処理装置20の動作をコンピュータに実行させることで、コンピュータを情報処理装置20として機能させる。すなわち、コンピュータは、情報処理プログラムに従って情報処理装置20の動作を実行することにより情報処理装置20として機能する。
【0036】
プログラムは、非一時的なコンピュータ読取り可能な媒体に記憶しておくことができる。非一時的なコンピュータ読取り可能な媒体は、例えば、フラッシュメモリ、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、又はROMである。プログラムの流通は、例えば、プログラムを記憶したSDカード、DVD、又はCD-ROMなどの可搬型媒体を販売、譲渡、又は貸与することによって行う。「SD」は、Secure Digitalの略語である。「DVD」は、digital versatile discの略語である。「CD-ROM」は、compact disc read only memoryの略語である。プログラムをサーバのストレージに格納しておき、サーバから他のコンピュータにプログラムを転送することにより、プログラムを流通させてもよい。プログラムをプログラムプロダクトとして提供してもよい。
【0037】
コンピュータは、例えば、可搬型媒体に記憶されたプログラム又はサーバから転送されたプログラムを、一旦、主記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、主記憶装置に格納されたプログラムをプロセッサで読み取り、読み取ったプログラムに従った処理をプロセッサで実行する。コンピュータは、可搬型媒体から直接プログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行してもよい。コンピュータは、コンピュータにサーバからプログラムが転送される度に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行してもよい。サーバからコンピュータへのプログラムの転送は行わず、実行指示及び結果取得のみによって機能を実現する、いわゆるASP型のサービスによって処理を実行してもよい。「ASP」は、application service providerの略語である。プログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものが含まれる。例えば、コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータは、「プログラムに準ずるもの」に該当する。
【0038】
情報処理装置20の一部又は全ての機能が、制御部21としてのプログラマブル回路又は専用回路により実現されてもよい。すなわち、情報処理装置20の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0039】
図3を参照して、本実施形態に係る端末装置30の構成を説明する。
【0040】
端末装置30は、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、入力部34と、出力部35と、測位部36とを備える。
【0041】
制御部31は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのプログラマブル回路、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの組合せを含む。プロセッサは、CPU若しくはGPUなどの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。プログラマブル回路は、例えば、FPGAである。専用回路は、例えば、ASICである。制御部31は、端末装置30の各部を制御しながら、端末装置30の動作に関わる処理を実行する。
【0042】
記憶部32は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組合せを含む。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。ROMは、例えば、EEPROMである。記憶部32は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部32には、端末装置30の動作に用いられるデータと、端末装置30の動作によって得られたデータとが記憶される。
【0043】
通信部33は、少なくとも1つの通信用インタフェースを含む。通信用インタフェースは、例えば、LTE、4G規格、若しくは5G規格などの移動通信規格に対応したインタフェース、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信に対応したインタフェース、又はLANインタフェースである。「LTE」は、Long Term Evolutionの略語である。「4G」は、4th generationの略語である。「5G」は、5th generationの略語である。通信部33は、端末装置30の動作に用いられるデータを受信し、また端末装置30の動作によって得られるデータを送信する。
【0044】
入力部34は、少なくとも1つの入力用インタフェースを含む。入力用インタフェースは、例えば、物理キー、静電容量キー、ポインティングデバイス、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、又はマイクである。入力部34は、端末装置30の動作に用いられるデータを入力する操作を受け付ける。入力部34は、端末装置30に備えられる代わりに、外部の入力機器として端末装置30に接続されてもよい。接続方式としては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)などの任意の方式を用いることができる。
【0045】
出力部35は、少なくとも1つの出力用インタフェースを含む。出力用インタフェースは、例えば、ディスプレイ又はスピーカである。ディスプレイは、例えば、LCD又は有機ELディスプレイである。出力部35は、端末装置30の動作によって得られるデータを出力する。出力部35は、端末装置30に備えられる代わりに、外部の出力機器として端末装置30に接続されてもよい。接続方式としては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)などの任意の方式を用いることができる。
【0046】
測位部36は、少なくとも1つのGNSS受信機を含む。「GNSS」は、global navigation satellite systemの略語である。GNSSは、例えば、GPS、QZSS、BeiDou、GLONASS、又はGalileoである。「GPS」は、Global Positioning Systemの略語である。「QZSS」は、Quasi-Zenith Satellite Systemの略語である。QZSSの衛星は、準天頂衛星と呼ばれる。「GLONASS」は、Global Navigation Satellite Systemの略語である。測位部36は、端末装置30の位置を測定する。
【0047】
端末装置30の機能は、任意の端末プログラムを、制御部31としてのプロセッサで実行することにより実現される。すなわち、端末装置30の機能は、ソフトウェアにより実現される。端末プログラムは、端末装置30の動作をコンピュータに実行させることで、コンピュータを端末装置30として機能させる。すなわち、コンピュータは、端末プログラムに従って端末装置30の動作を実行することにより端末装置30として機能する。
【0048】
端末装置30の一部又は全ての機能が、制御部31としてのプログラマブル回路又は専用回路により実現されてもよい。すなわち、端末装置30の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0049】
図4を参照して、本実施形態に係る車両40の構成を説明する。
【0050】
車両40は、制御部41と、記憶部42と、通信部43と、測位部46と、撮像部47と、を備える。
【0051】
制御部41は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのプログラマブル回路、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの組合せを含む。プロセッサは、CPU若しくはGPUなどの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。プログラマブル回路は、例えば、FPGAである。専用回路は、例えば、ASICである。制御部41は、車両40の各機能部品を制御しながら、車両40の動作に関わる処理を実行する。
【0052】
記憶部42は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組合せを含む。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。ROMは、例えば、EEPROMである。記憶部42は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部42には、車両40の動作に用いられるデータと、車両40の動作によって得られたデータとが記憶される。
【0053】
通信部43は、少なくとも1つの通信用インタフェースを含む。通信用インタフェースは、例えば、LANインタフェースである。通信部43は、車両40の動作に用いられるデータを受信し、また車両40の動作によって得られるデータを送信する。
【0054】
測位部46は、少なくとも1つのGNSS受信機を含む。GNSSは、例えば、GPS、QZSS、BeiDou、GLONASS、又はGalileoである。測位部46は、車両40の位置を測定する。
【0055】
撮像部47は、視野内の被写体を撮像した動画を生成する車載カメラを含む。動画は、所定のフレームレート(例えば、30fps)で撮像された複数の静止画像を含んで構成される。以下、当該複数の静止画像のそれぞれをフレームともいう。当該車載カメラは、単眼カメラであってもよく、或いはステレオカメラであってもよい。例えば、ドライブレコーダ又は乗員が使用するスマートフォン等のカメラ機能を有する電子機器が、撮像部47として機能してもよい。
【0056】
車両40の機能は、任意の車両プログラムを、制御部41としてのプロセッサで実行することにより実現される。すなわち、車両40の機能は、ソフトウェアにより実現される。車両プログラムは、車両40の動作をコンピュータに実行させることで、コンピュータを車両40として機能させる。すなわち、コンピュータは、車両プログラムに従って車両40の動作を実行することにより車両40として機能する。
【0057】
車両40の一部又は全ての機能が、制御部41としてのプログラマブル回路又は専用回路により実現されてもよい。すなわち、車両40の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0058】
図5を参照して、本実施形態に係る情報処理システム10の動作を説明する。この動作は、本実施形態に係る情報処理方法に相当する。
【0059】
ステップS101において、情報処理装置20の制御部21は、少なくとも1台の車両40が備える機能部品の使用状態を検出する。機能部品の使用状態の検出は任意の方法で行われてよい。1つの方法として、情報処理装置20の制御部21は、車両40の制御部41により車両40の機能部品をモニタリングした結果を示す情報を、情報処理装置20の通信部23を介して受信する。情報処理装置20の制御部21は、受信した情報で示される結果に基づいて機能部品の使用状態を検出する。
【0060】
本実施形態において、情報処理装置20の制御部21は、機能部品の使用状態として、少なくとも1台の車両40のソーラールーフの発電量を検出する。ソーラールーフの発電量の検出は任意の方法で行われてよい。1つの方法として、車両40の制御部41は、ソーラールーフの稼働状態をモニタリングし、例えば、単位面積当たりの発電量を算出する。制御部41は、算出した発電量を示す情報を、車両40の通信部43を介して、情報処理装置20に送信する。情報処理装置20は、車両40から送信された発電量を示す情報を、通信部23を介して受信する。
【0061】
ステップS102において、情報処理装置20の制御部21は、ステップS101で検出した使用状態に基づいて、少なくとも1台の車両40の周囲の天候を判定する。本実施形態では、情報処理装置20の制御部21は、ステップS101において検出したソーラールーフの発電量が閾値以上である場合に、ステップS102において、天候が晴れであると判定する。具体的には、情報処理装置20の制御部21は、ステップS101で受信した情報で示される発電量を閾値と比較し、閾値以上である場合に天候が晴れであると判定する。
【0062】
ステップS103において、情報処理装置20の制御部21は、ステップS102で判定した天候に応じてユーザ11に推薦する少なくとも1つの施設を選択する。例えば、ステップS102において、天候が晴れであると判定されているとする。一般に、天候が晴れである場合には、ユーザ11は屋内施設よりも屋外施設を好むことが予想される。よって、情報処理装置20の制御部21は、ユーザ11に推薦する少なくとも1つの施設として屋外にある施設を選択する。
【0063】
ステップS104において、情報処理装置20の制御部21は、ステップS103で選択した施設を示す施設情報を、通信部23を介して端末装置30に送信する。施設情報は、選択された施設を特定するための情報である。本実施形態では、施設情報は、施設の名称、所在地、所在地までの経路、混雑状況、及び連絡先を示す情報を含む。制御部21は、施設情報を、通信部23を介して端末装置30に送信する。
【0064】
端末装置30の制御部31は、情報処理装置20から送信された施設情報を通信部33を介して受信し、ディスプレイ等の出力部35に表示させる。施設情報で示される施設の名称、所在地、所在地までの経路、空き状況、及び連絡先は、例えば、テキストとして出力部35に表示される。
【0065】
このように、情報処理装置20の制御部21は、ステップS101からステップS104の処理を行い、少なくとも1台の車両40が備える機能部品の使用状態を検出し、検出した使用状態に基づいて、少なくとも1台の車両40の周囲の天候を判定し、判定した天候に応じてユーザ11に推薦する少なくとも1つの施設を選択し、選択した少なくとも1つの施設を示す施設情報を、通信部23を介して端末装置30に送信する。
【0066】
本実施形態によれば、天候に合った施設をユーザ11に推薦することができる。
【0067】
本開示は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、ブロック図に記載の複数のブロックを統合してもよいし、又は1つのブロックを分割してもよい。フローチャートに記載の複数のステップを記述に従って時系列に実行する代わりに、各ステップを実行する装置の処理能力に応じて、又は必要に応じて、並列的に又は異なる順序で実行してもよい。その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲での変更が可能である。
【0068】
本実施形態の一変形例として、情報処理装置20の制御部21は、ステップS101において、機能部品の使用状態として、ユーザ11の目的地の周辺を走行する少なくとも1台の車両40が備える機能部品の使用状態を検出してもよい。制御部21は、ステップS102において、天候として、目的地の周辺を走行する少なくとも1台の車両40の周囲の天候を判定する。制御部21は、ステップS103において、ユーザ11に推薦する施設として、目的地の周辺に存在する施設を少なくとも1つ選択する。
【0069】
「目的地」とは、ユーザ11が訪問を予定している特定の場所又は地域のことである。「目的地」の例としては、自然公園、遊園地、動物園、水族館若しくはアスレチック施設などの行楽地、又は遺跡、寺院、神社、若しくは温泉郷などの観光地が挙げられる。ユーザ11の目的地情報の取得は任意の方法で行われてよい。本変形例では、端末装置30が、ユーザ11が目的地を選択する操作を受け付ける。情報処理装置20の通信部23は、端末装置30と通信を行い、端末装置30から送信された目的地情報を受信する。本実施形態において、目的地情報は、車両40で目的地まで送り届けられるユーザ11の目的地を示す情報である。目的地情報では、ユーザ11が選択した目的地の名称、住所、又は位置が示される。位置は、例えば、2次元座標又は3次元座標で示される。情報処理装置20の制御部21は、通信部23により受信された目的地情報を取得する。
【0070】
本変形例によれば、ユーザ11の目的地における天候に合った施設が推薦されるので、ユーザ11は目的地での行動の予定を立てやすくなる。
【0071】
本実施形態の一変形例として、情報処理装置20の制御部21は、ユーザ11の位置を示す位置情報を取得してもよい。この場合、制御部21は、ステップS101において、機能部品の使用状態として、ユーザ11の位置の周辺を走行する少なくとも1台の車両40が備える機能部品の使用状態を検出する。制御部21は、ステップS102において、天候として、ユーザ11の位置の周辺を走行する少なくとも1台の車両40の周囲の天候を判定する。制御部21は、ステップS103において、ユーザ11に推薦する施設として、ユーザ11の位置の周辺に存在する施設を少なくとも1つ選択する。
【0072】
ユーザ11の位置情報の取得は任意の方法で行われてよい。本変形例では、情報処理装置20の制御部21は、ユーザ11の端末装置30の測位部36により測定した位置を示す位置情報をユーザ11の位置情報として取得する。あるいは、ユーザ11が車両40の運転手、乗員、又は乗客である場合は、車両40の測位部46により測定した位置を示す位置情報をユーザ11の位置情報として取得してもよい。
【0073】
本変形例によれば、ユーザ11が目的地に到着する途中にどこかに立ち寄ることを考えた場合に、立ち寄る場所の天候に合った施設をユーザ11に推薦することが可能となる。
【0074】
本実施形態の一変形例として、情報処理装置20の制御部21は、ステップS101において、機能部品の使用状態として、少なくとも1台の車両40の車内空調機の運転が冷房であるか暖房であるかを検出してもよい。車内空調機の運転が冷房である場合、制御部21は、ステップS102において、天候の判定として気温が高いと判定する。車内空調機の運転が暖房である場合、制御部21は、ステップS102において、天候の判定として気温が低いと判定する。
【0075】
車両40の車内空調機の運転は、任意の方法で検出されてよい。本変形例では、車両40の制御部41は、車内空調機の稼働状態をモニタリングし、運転モードが冷房であるか暖房であるかを検出する。制御部41は、検出した運転モードを示す情報を、車両40の通信部43を介して、情報処理装置20に送信する。情報処理装置20は、車両40から送信された運転モードを示す情報を、通信部23を介して受信する。
【0076】
本変形例によれば、気温が低く寒い場合には温かい食事を提供する施設を、気温が高く暑い場合には冷たい食事を提供する施設をユーザ11に推薦することが可能となる。
【0077】
本実施形態の一変形例として、情報処理装置20の制御部21は、ステップS101において、機能部品の使用状態として、少なくとも1台の車両40のタイヤの滑りを検出した場合に、ステップS102において、天候が雨であると判定してもよい。
【0078】
車両40のタイヤの滑りは、任意の方法で検出されてよい。本変形例では、車両40の制御部41は、任意のセンサにより測定された、車両40のタイヤの回転数及び車両速度などの物理量を示す情報を取得し、取得した情報を、車両40の通信部43を介して、情報処理装置20に送信する。情報処理装置20の制御部21は、車両40から送信された情報を、通信部23を介して受信する。制御部21は、受信した情報で示される車両40のタイヤの回転数及び車両速度などの物理量に基づいて、タイヤの滑りを検出する。
【0079】
一般に、雨の降り始めの路面は滑りやすい状態になっていることが知られている。本変形例によれば、降り始めの雨が検出されるため、急な天候の変化があった場合にも、変化した天候に合った施設をユーザ11に推薦することができる。
【0080】
本実施形態の一変形例として、情報処理装置20の制御部21は、ステップS101において、機能部品の使用状態として、少なくとも1台の車両40のワイパーが使用されているか否かを判定する。ワイパーが使用されている場合に、制御部21は、ステップS102において、天候が雨であると判定する。
【0081】
車両40のワイパーが使用されているか否かは、任意の方法で検出されてよい。本変形例では、車両40の制御部41は、ワイパーの稼働状態をモニタリングし、ワイパーが稼働しているか否かを検出する。制御部41は、ワイパーが稼働していることを検出した場合には、ワイパーが使用されていることを示す情報を、車両40の通信部43を介して、情報処理装置20に送信する。情報処理装置20は、車両40から送信された情報を、通信部23を介して受信する。
【0082】
一般に、天候が雨である場合には、ユーザ11は屋外施設よりも屋内施設を好むことが予想される。施設への入場を待つ間に雨で濡れるのを避けるため、ユーザ11は、待ち時間の少ない施設を好むことが予想される。本変形例によれば、天候が雨である場合には、屋内施設又は施設外での待ち時間が少ない施設をユーザ11に推薦することが可能となる。
【0083】
本実施形態の一変形例として、情報処理装置20の制御部21は、ユーザ11の嗜好を示すプロフィール情報を取得し、車両40の周囲の天候及びユーザ11の嗜好に応じてユーザ11に推薦する少なくとも1つの施設を選択してもよい。本変形例において、「ユーザ11の嗜好を示すプロフィール情報」とは、POIとしての様々な施設に対するユーザ11の嗜好を示す情報である。ユーザ11のプロフィール情報の取得は任意の方法で行われてよい。本変形例では、情報処理装置20の制御部21は、ユーザ11の行動履歴又はユーザ11のウェブサイトの閲覧履歴からユーザ11の嗜好を推定し、推定結果をプロフィール情報として取得する。あるいは、制御部21は、ユーザ11の嗜好が予め登録された任意のデータベースなどを参照することによりプロフィール情報を取得してもよい。
【0084】
プロフィール情報では、例えば、POIとしての飲食施設に対するユーザ11の嗜好として、ユーザ11が好む食材若しくは料理のジャンル、ユーザ11が地元の食事を好むか否か、ユーザ11が行う食事制限、ユーザ11の特定の食品に対する食物アレルギー、又はユーザ11が希望する予算などが示される。また、POIとしての娯楽施設に対するユーザ11の嗜好として、ユーザ11がアウトドアアクティビティ及びインドアアクティビティのいずれを好むかなどが示される。あるいは、POIとしての宿泊施設に対するユーザ11の嗜好の例として、ユーザ11の希望する部屋のタイプ、予算、若しくは宿泊プラン、又はユーザ11が特定の宿泊施設から受けられる優待又は特典が示される。
【0085】
本変形例において、ユーザ11のプロフィール情報では、POIとしての娯楽施設に対するユーザ11の嗜好として、アウトドアアクティビティを好むことが示されているとする。また、ユーザ11のプロフィール情報では、更に、POIとしての飲食施設に対するユーザ11の嗜好として、ユーザ11が地元の食事を好むことが示されているとする。車両40の周囲の天候が雨であると判定されているとする。この場合、情報処理装置20の制御部21は、ユーザ11に推薦する施設として、地元の食材が提供されるインドアバーベキュー施設を選択する。
【0086】
本変形例によれば、ユーザ11の嗜好及び天候の両方に合った施設がユーザ11に推薦されるようになる。
【符号の説明】
【0087】
10 情報処理システム
11 ユーザ
20 情報処理装置
21 制御部
22 記憶部
23 通信部
24 入力部
25 出力部
30 端末装置
31 制御部
32 記憶部
33 通信部
34 入力部
35 出力部
36 測位部
40 車両
41 制御部
42 記憶部
43 通信部
46 測位部
47 撮像部
50 ネットワーク