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  • 特許-制御方法、情報処理装置、及びシステム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】制御方法、情報処理装置、及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/26 20060101AFI20231011BHJP
   G08G 1/0968 20060101ALI20231011BHJP
【FI】
G01C21/26 C
G08G1/0968
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020135350
(22)【出願日】2020-08-07
(65)【公開番号】P2022030989
(43)【公開日】2022-02-18
【審査請求日】2022-08-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100187078
【弁理士】
【氏名又は名称】甲原 秀俊
(72)【発明者】
【氏名】岡本 哲史
(72)【発明者】
【氏名】青野 和巳
(72)【発明者】
【氏名】上野山 直貴
(72)【発明者】
【氏名】トンプキンズ エクアン
【審査官】西畑 智道
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-031071(JP,A)
【文献】再公表特許第2008/041480(JP,A1)
【文献】特開2012-108801(JP,A)
【文献】再公表特許第2009/078102(JP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
G01C 21/00-21/36
G01C 23/00-25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置の制御方法であって、
ユーザの目的地として設定された第1施設を示す情報と、前記第1施設に関連付けられた基準時刻を示す情報と、前記第1施設における前記ユーザの許容待機時間と、を取得すること、
ここで、前記基準時刻は、前記第1施設の開店時刻を含み、
前記ユーザが前記第1施設に到着する予測到着時刻を示す情報を取得すること、及び
前記基準時刻、前記予測到着時刻、及び前記許容待機時間に基づいて、目的地を変更する提案を通知すること
を含む、制御方法。
【請求項2】
請求項1に記載の制御方法であって、
前記基準時刻は、前記第1施設の閉店時刻又はラストオーダー時刻を更に含む、制御方法。
【請求項3】
請求項2に記載の制御方法であって、
前記第1施設における前記ユーザの予測滞在時間を取得することを更に含み、
前記基準時刻、前記予測到着時刻、及び前記予測滞在時間に基づいて、前記提案を通知する、制御方法。
【請求項4】
請求項3に記載の制御方法であって、
前記予測到着時刻から前記基準時刻までの時間が、前記予測滞在時間よりも短い場合、前記提案を通知する、制御方法。
【請求項5】
請求項4に記載の制御方法であって、
複数の施設のなかから、閉店時刻又はラストオーダー時刻が前記基準時刻よりも遅い第2施設を選択することを更に含み、
前記提案は、目的地を前記第1施設から前記第2施設に変更する提案を含む、制御方法。
【請求項6】
請求項1に記載の制御方法であって、
前記予測到着時刻から前記基準時刻までの時間が、前記許容待機時間よりも長い場合、前記提案を通知する、制御方法。
【請求項7】
請求項6に記載の制御方法であって、
複数の施設のなかから、開店時刻が前記基準時刻よりも早い第2施設を選択することを更に含み、
前記提案は、目的地を前記第1施設から前記第2施設に変更する提案を含む、制御方法。
【請求項8】
制御部を備える情報処理装置であって、
前記制御部は、
ユーザの目的地として設定された第1施設を示す情報と、前記第1施設に関連付けられた基準時刻を示す情報と、前記第1施設における前記ユーザの許容待機時間と、を取得し、
ここで、前記基準時刻は、前記第1施設の開店時刻を含み、
前記ユーザが前記第1施設に到着する予測到着時刻を示す情報を取得し、
前記基準時刻、前記予測到着時刻、及び前記許容待機時間に基づいて、目的地を変更する提案を通知する、情報処理装置。
【請求項9】
請求項8に記載の情報処理装置であって、
前記基準時刻は、前記第1施設の閉店時刻又はラストオーダー時刻を更に含む、情報処理装置。
【請求項10】
請求項9に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、
前記第1施設における前記ユーザの予測滞在時間を取得し、
前記基準時刻、前記予測到着時刻、及び前記予測滞在時間に基づいて、前記提案を通知する、情報処理装置。
【請求項11】
請求項10に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記予測到着時刻から前記基準時刻までの時間が、前記予測滞在時間よりも短い場合、前記提案を通知する、情報処理装置。
【請求項12】
請求項11に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、複数の施設のなかから、閉店時刻又はラストオーダー時刻が前記基準時刻よりも遅い第2施設を選択し、
前記提案は、目的地を前記第1施設から前記第2施設に変更する提案を含む、情報処理装置。
【請求項13】
請求項に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記予測到着時刻から前記基準時刻までの時間が、前記許容待機時間よりも長い場合、前記提案を通知する、情報処理装置。
【請求項14】
請求項13に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、複数の施設のなかから、開店時刻が前記基準時刻よりも早い第2施設を選択し、
前記提案は、目的地を前記第1施設から前記第2施設に変更する提案を含む、情報処理装置。
【請求項15】
互いに通信可能な端末装置及びサーバ装置を備えるシステムであって、
前記端末装置又は前記サーバ装置は、
ユーザの目的地として設定された施設を示す情報と、前記施設に関連付けられた基準時刻を示す情報と、前記施設における前記ユーザの許容待機時間と、を取得し、
ここで、前記基準時刻は、前記施設の開店時刻を含み、
前記ユーザが前記施設に到着する予測到着時刻を示す情報を取得し、
前記基準時刻、前記予測到着時刻、及び前記許容待機時間に基づいて、目的地を変更する提案を通知する、システム。
【請求項16】
請求項15に記載のシステムであって、
前記基準時刻は、前記施設に相当する施設の開店時刻、閉店時刻、又はラストオーダー時刻を更に含む、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御方法、情報処理装置、及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザに対して情報を提供する技術が知られている。例えば特許文献1には、営業時間のように時刻によってサービスが受けられるかが変わる情報の提供において、ユーザが到着する時刻を考慮して、当該情報を提供する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平10-160491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザに対して情報を提供する技術の改善が望まれている。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、ユーザに対して情報を提供する技術を改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る制御方法は、
情報処理装置の制御方法であって、
ユーザの目的地として設定された第1施設を示す情報と、前記第1施設に関連付けられた基準時刻を示す情報と、を取得すること、
前記ユーザが前記第1施設に到着する予測到着時刻を示す情報を取得すること、及び
前記基準時刻及び前記予測到着時刻に基づいて、目的地を変更する提案を通知すること
を含む。
【0007】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、
制御部を備える情報処理装置であって、
前記制御部は、
ユーザの目的地として設定された第1施設を示す情報と、前記第1施設に関連付けられた基準時刻を示す情報と、を取得し、
前記ユーザが前記第1施設に到着する予測到着時刻を示す情報を取得し、
前記基準時刻及び前記予測到着時刻に基づいて、目的地を変更する提案を通知する。
【0008】
本開示の一実施形態に係るシステムは、
互いに通信可能な端末装置及びサーバ装置を備えるシステムであって、
前記端末装置又は前記サーバ装置は、
ユーザの目的地として設定された施設を示す情報と、前記施設に関連付けられた基準時刻を示す情報と、を取得し、
前記ユーザが前記施設に到着する予測到着時刻を示す情報を取得し、
前記基準時刻及び前記予測到着時刻に基づいて、目的地を変更する提案を通知する。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一実施形態によれば、ユーザに対して情報を提供する技術が改善される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の一実施形態に係るルート案内システムの概略構成を示すブロック図である。
図2】端末装置の概略構成を示すブロック図である。
図3】サーバ装置の概略構成を示すブロック図である。
図4】サーバ装置に記憶される情報の例を示す図である。
図5】端末装置及びサーバ装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0012】
(実施形態の概要)
図1を参照して、本開示の一実施形態に係るルート案内システム1の概要について説明する。ルート案内システム1は、車両10と、端末装置20と、サーバ装置30と、を備える。車両10、端末装置20、及びサーバ装置30は、例えば移動体通信網及びインターネット等を含むネットワーク40と通信可能に接続される。
【0013】
車両10は、例えば自動車であるが、これに限られず人間が乗車可能な任意の車両であってもよい。車両10は、例えばSAE(Society of Automotive Engineers)において定義されるレベル1乃至5等の自動運転が可能であってもよい。端末装置20は、ユーザが使用可能な任意の情報処理装置である。例えば、ナビゲーション装置等の車載装置、又はユーザが所持するスマートフォン若しくはPC(Personal Computer)等の汎用の装置が、端末装置20として用いられてもよい。サーバ装置30は、1つ又は互いに通信可能な複数の情報処理装置を含む。サーバ装置30は、例えば端末装置20を介してルート案内情報をユーザに通知するルート案内機能を有する。
【0014】
まず、本実施形態の概要について説明し、詳細については後述する。例えばサーバ装置30は、ユーザの目的地として設定された施設を示す情報と、当該施設に関連付けられた基準時刻を示す情報を取得する。後述するように、基準時刻は、目的地として設定された施設の開店時刻、閉店時刻、又はラストオーダー時刻であってもよい。サーバ装置30は、ユーザが当該施設に到着する予測到着時刻を示す情報を取得する。そしてサーバ装置30は、基準時刻及び予測到着時刻に基づいて、目的地を変更する提案を通知する。
【0015】
このように、本実施形態によれば、目的地の基準時刻及び予測到着時刻に基づいて、目的地を変更する提案が通知される。例えば、ユーザが目的地の閉店時刻又はラストオーダー時刻に間に合わなかったり、目的地に到着したユーザが開店時刻まで待機しなければならなかったりする等の不都合の発生が、目的地を変更する提案によって低減され得る。したがって、当該不都合の発生を低減し得る有益な情報がユーザに提供可能となる点で、ユーザに対して情報を提供する技術が改善する。
【0016】
次に、ルート案内システム1の各構成について、詳細に説明する。
【0017】
(端末装置の構成)
図2に示すように、端末装置20は、通信部21と、記憶部22と、位置情報取得部23と、出力部24と、入力部25と、制御部26と、を備える。
【0018】
通信部21は、ネットワーク40に接続する1つ以上の通信インタフェースを含んでもよい。当該通信インタフェースは、例えば4G(4th Generation)及び5G(5th Generation)等の移動体通信規格に対応するが、これらに限られず、任意の通信規格に対応してもよい。或いは、通信部21は、車両10に搭載された車載通信機を介してネットワーク40に接続する通信インタフェースを含んでもよい。当該通信インタフェースは、有線又は無線を介して車載通信機と通信可能に接続される。本実施形態において、端末装置20は、通信部21を介してネットワーク40に接続される。
【0019】
記憶部22は、1つ以上のメモリを含む。本実施形態において「メモリ」は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等であるが、これらに限られない。記憶部22に含まれる各メモリは、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部22は、端末装置20の動作に用いられる任意の情報を記憶する。例えば、記憶部22は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及び組み込みソフトウェア等を記憶してもよい。記憶部22に記憶された情報は、例えば通信部21を介してネットワーク40から取得される情報で更新可能であってもよい。
【0020】
位置情報取得部23は、端末装置20の位置情報を取得する1つ以上の装置を含んでもよい。具体的には、位置情報取得部23は、例えばGPS(Global Positioning System)に対応する受信機であるが、これに限られず、任意の衛星測位システムに対応する受信機であってもよい。或いは、位置情報取得部23は、車両10に搭載された受信機から位置情報を取得するインタフェースを含んでもよい。本実施形態において、位置情報取得部23が取得した自装置の位置情報は、ユーザの位置情報として用いられる。
【0021】
出力部24は、情報を出力してユーザに通知する1つ以上の出力装置を含んでもよい。当該出力装置は、例えば情報を映像で出力するディスプレイ、又は情報を音声で出力するスピーカ等であるが、これらに限られない。或いは、出力部24は、車両10に搭載された出力装置を介して情報を出力する出力インタフェースを含んでもよい。
【0022】
入力部25は、ユーザ入力を検出する1つ以上の入力装置を含む。当該入力装置は、例えば物理キー、静電容量キー、出力部24のディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、又は音声入力を受け付けるマイク等であるが、これらに限られない。或いは、入力部25は、車両10に搭載された入力装置を介してユーザ入力を検出する入力インタフェースを含んでもよい。
【0023】
制御部26は、1つ以上のプロセッサを備える。本実施形態において「プロセッサ」は、汎用のプロセッサ、又は特定の処理に特化した専用のプロセッサであるが、これらに限られない。制御部26は、端末装置20全体の動作を制御する。制御部26によって制御される端末装置20の動作の詳細については後述する。
【0024】
(サーバの構成)
図3に示すように、サーバ装置30は、通信部31と、記憶部32と、制御部33と、を備える。
【0025】
通信部31は、ネットワーク40に接続する1つ以上の通信インタフェースを含む。当該通信インタフェースは、例えば有線LAN(Local Area Network)規格又は無線LAN規格に対応するしてもよい。本実施形態において、サーバ装置30は、通信部31を介してネットワーク40に接続される。
【0026】
記憶部32は、1つ以上のメモリを含む。記憶部32に含まれる各メモリは、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部32は、サーバ装置30の動作に用いられる任意の情報を記憶する。例えば、記憶部32は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及びデータベース等を記憶してもよい。記憶部32に記憶された情報は、例えば通信部31を介してネットワーク40から取得される情報で更新可能であってもよい。
【0027】
本実施形態において記憶部32は、図4に示すように、施設毎に「施設ID」、「施設属性」、「基準時刻」、「予測滞在時間」、及び「許容待機時間」を含む施設データベースを記憶する。
【0028】
「施設ID」は、施設を一意に識別する情報である。「施設属性」は、施設の属性を示す情報である。ここで施設の属性は、施設の種別(「レストラン」、「デパート」、又は「病院」等)を含むがこれに限られず、例えば施設の評価等、施設の性質を示す任意の情報を含んでもよい。
【0029】
「基準時刻」は、施設に関連付けられた所定の時刻を示す情報である。本実施形態において「基準時刻」は、施設の開店時刻、閉店時刻、及びラストオーダー時刻の少なくとも1つを含むが、これらに限られない。本実施形態では、制御部33が外部サーバからネットワーク40を介して「基準時刻」を取得する。
【0030】
「予測滞在時間」は、施設を訪れたユーザが当該施設に滞在する時間の予測値を示す情報である。「予測滞在時間」の決定には、任意の手法が採用可能である。
【0031】
例えば、ユーザによって指定された値、ユーザが過去に当該施設を訪れたときの滞在時間の統計量、又は複数のユーザが過去に当該施設を訪れたときの滞在時間の統計量等が、「予測滞在時間」として採用され得る。ユーザが施設を訪れたときの滞在時間として、例えば当該ユーザがサーバ装置30のルート案内機能を利用した際の、当該施設の到着時刻から出発時刻までの時間が採用可能である。本実施形態では、制御部33が「予測滞在時間」を決定してもよく、或いは制御部33が外部サーバからネットワーク40を介して「予測滞在時間」を取得してもよい。
【0032】
「許容待機時間」は、施設を訪れたユーザが当該施設に到着してから入場するまでの待機時間の許容値を示す情報である。「許容待機時間」の決定には、任意の手法が採用可能である。
【0033】
例えば、ユーザによって指定された値、ユーザが過去に当該施設を訪れたときの待機時間の統計量、又は複数のユーザが過去に当該施設を訪れたときの待機時間の統計量等が、「許容待機時間」として採用され得る。ユーザが施設を訪れたときの待機時間として、例えば当該ユーザがサーバ装置30のルート案内機能を利用した際の、当該施設の到着時刻から当該施設の開店時刻までの時間が採用可能である。本実施形態では、制御部33が「許容待機時間」を決定してもよく、或いは制御部33が外部サーバからネットワーク40を介して「許容待機時間」を取得してもよい。
【0034】
本実施形態において、施設データベースはユーザ毎に記憶部32に記憶されてもよく、或いは記憶部32に記憶された1つの施設データベースが複数のユーザで共用されてもよい。また、施設データベースが複数のデータベースに分散されていてもよい。
【0035】
図3に示す制御部33は、1つ以上のプロセッサを含む。制御部33は、サーバ装置30全体の動作を制御する。制御部33によって制御されるサーバ装置30の動作の詳細については後述する。
【0036】
(ルート案内システムの動作フロー)
図5を参照して、ルート案内システム1の端末装置20及びサーバ装置30の動作フローについて説明する。当該動作フローは、例えばサーバ装置30のルート案内機能を利用するユーザに対して目的地を変更する提案を通知する動作フローを含む。
【0037】
ステップS100:サーバ装置30の制御部33は、上述した施設データベースを記憶部32に記憶する。
【0038】
ステップS101:端末装置20の制御部26は、ユーザの目的地として設定された第1施設を示す情報、位置情報、及び出発時刻を示す情報を取得する。ここで、第1施設を示す情報は、例えばユーザによって入力された第1施設の名称であってもよく、或いは第1施設の施設IDであってもよい。位置情報は、例えば位置情報取得部23を用いて取得されてもよく、或いはユーザによって指定されてもよい。出発時刻は、例えば現在時刻であってもよく、或いはユーザによって指定されてもよい。
【0039】
ステップS102:制御部26は、第1施設を示す情報、位置情報、及び出発時刻を示す情報をサーバ装置30に通知する。
【0040】
ステップS103:制御部33は、第1施設を示す情報、位置情報、及び出発時刻を示す情報を端末装置20から取得する。
【0041】
ステップS104:制御部33は、施設データベースにおいて第1施設に関連付けられた基準時刻を示す情報を取得する。本実施形態では、第1施設の開店時刻、閉店時刻、及びラストオーダー時刻の少なくとも1つを示す情報が取得される。
【0042】
ステップS105:制御部33は、ユーザが第1施設に到着する予測到着時刻を示す情報を取得する。本実施形態では、制御部33は、ステップS103で取得された第1施設を示す情報及び出発時刻、並びに道路地図情報等に基づいて、予測到着時刻を算出することにより取得する。
【0043】
ステップS106:制御部33は、第1施設におけるユーザの予測滞在時間及び許容待機時間の少なくとも一方を取得する。本実施形態では、施設データベースにおいて第1施設に関連付けられた予測滞在時間及び許容待機時間が、第1施設におけるユーザの予測滞在時間及び許容待機時間として取得される。
【0044】
ステップS107:制御部33は、目的地の変更を提案する所定条件が満たされるか否かを判定する。
【0045】
具体的には、制御部33は、基準時刻及び予測到着時刻に基づいて所定条件が満たされるか否かを判定してもよい。かかる場合、所定条件は、基準時刻である閉店時刻又はラストオーダー時刻が予測到着時刻よりも早い、という条件を含んでもよい。
【0046】
或いは制御部33は、基準時刻、予測到着時刻、及び予測滞在時間に基づいて所定条件が満たされるか否かを判定してもよい。かかる場合、所定条件は、予測到着時刻から基準時刻である閉店時刻又はラストオーダー時刻までの時間が予測滞在時間よりも短い、という条件を含んでもよい。
【0047】
或いは制御部33は、基準時刻、予測到着時刻、及び許容滞在時間に基づいて所定条件が満たされるか否かを判定してもよい。かかる場合、所定条件は、予測到着時刻から基準時刻である開店時刻までの時間が許容滞在時間よりも長い、という条件を含んでもよい。
【0048】
所定条件が満たされると判定された場合(S107-Yes)、プロセスはステップS108に進む。一方、所定条件が満たされないと判定された場合(S107-No)、プロセスはステップS110に進む。
【0049】
ステップS108:制御部33は、複数の施設のなかから第2施設を選択する。
【0050】
具体的には、基準時刻が第1施設の閉店時刻又はラストオーダー時刻である場合、制御部33は、閉店時刻又はラストオーダー時刻が基準時刻よりも遅い施設を第2施設として選択してもよい。
【0051】
或いは、基準時刻が第1施設の開店時刻である場合、制御部33は、開店時刻が基準時刻よりも早い施設を第2施設として選択してもよい。
【0052】
ここで制御部33は、施設属性が第1施設と同一又は類似する施設を第2施設として優先的に選択してもよい。
【0053】
ステップS109:制御部33は、目的地を第1施設から第2施設に変更する提案と、第2施設へのルート案内情報と、を端末装置20に通知する。その後、プロセスはステップS111に進む。
【0054】
ステップS110:制御部33は、第1施設へのルート案内情報を端末装置20に通知する。その後、プロセスはステップS111に進む。
【0055】
ステップS111:端末装置20の制御部26は、目的地を変更する提案、及び/又はルート案内情報をユーザに通知する。そしてプロセスは終了する。
【0056】
詳細には、プロセスがステップS109を経由している場合、制御部26は、目的地を第1施設から第2施設に変更する提案と、第2施設へのルート案内情報とを、出力部24を介してユーザに通知する。
【0057】
或いは、プロセスがステップS110を経由している場合、制御部26は、第1施設へのルート案内情報を、出力部24を介してユーザに通知する。
【0058】
以上述べたように、本実施形態に係るルート案内システム1は、ユーザの目的地として設定された施設を示す情報と、当該施設に関連付けられた基準時刻を示す情報と、を取得し、ユーザが施設に到着する予測到着時刻を示す情報を取得し、基準時刻及び予測到着時刻に基づいて、目的地を変更する提案を通知する。
【0059】
かかる構成によれば、目的地の基準時刻及び予測到着時刻に基づいて、目的地を変更する提案が通知される。例えば、ユーザが目的地として設定された施設の閉店時刻又はラストオーダー時刻に間に合わなかったり、目的地に到着したユーザが開店時刻まで待機しなければならなかったりする等の不都合の発生が、目的地を変更する提案によって低減され得る。したがって、当該不都合の発生を低減し得る有益な情報がユーザに提供可能となる点で、ユーザに対して情報を提供する技術が改善する。
【0060】
本発明を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び改変を行ってもよいことに注意されたい。したがって、これらの変形及び改変は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部又は各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部又はステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0061】
例えば、上述した実施形態においてサーバ装置30が実行する一部又は全部の動作を、端末装置20が実行する実施形態も可能である。
【0062】
また、例えば汎用の情報処理装置を、上述した実施形態に係る端末装置20又はサーバ装置30として機能させる実施形態も可能である。具体的には、上述した実施形態に係る端末装置20又はサーバ装置30の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、情報処理装置のメモリに格納し、情報処理装置のプロセッサによって当該プログラムを読み出して実行させる。したがって、本実施形態に係る発明は、プロセッサが実行可能なプログラム、又は当該プログラムを記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体としても実現可能である。
【符号の説明】
【0063】
1 ルート案内システム
10 車両
20 端末装置
21 通信部
22 記憶部
23 位置情報取得部
24 出力部
25 入力部
26 制御部
30 サーバ装置
31 通信部
32 記憶部
33 制御部
40 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5