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  • 特許-光接続部品 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-10
(45)【発行日】2023-10-18
(54)【発明の名称】光接続部品
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/36 20060101AFI20231011BHJP
【FI】
G02B6/36
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020535816
(86)(22)【出願日】2019-08-06
(86)【国際出願番号】 JP2019031000
(87)【国際公開番号】W WO2020032072
(87)【国際公開日】2020-02-13
【審査請求日】2022-04-21
(31)【優先権主張番号】P 2018149962
(32)【優先日】2018-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】弁理士法人 東和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金内 靖臣
【審査官】山本 貴一
(56)【参考文献】
【文献】特開昭62-019814(JP,A)
【文献】特開2015-228016(JP,A)
【文献】特開平05-119237(JP,A)
【文献】実開平03-049507(JP,U)
【文献】米国特許第06275633(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/36,6/40,6/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバと、
前記光ファイバと並列配置され、前記光ファイバよりも常温で弾性限度が低く塑性変形し易い1本または複数本の線部材と、
互いに平行な複数の細孔を有するブロック、または、互いに平行な複数のV溝を有するV溝基板と平基板との組であり、前記光ファイバの一端部と前記1本または複数本の線部材の一端部それぞれが前記複数の細孔内または前記複数のV溝上に固定されている第一固定部材と、
前記1本または複数本の線部材とともに塑性変形可能な板材であり、前記1本または複数本の線部材の他端部側において、塑性変形した前記1本または複数本の線部材に沿って屈曲した状態で前記光ファイバを固定するとともに前記1本または複数本の線部材を固定する第二固定部材と、
を備える光接続部品。
【請求項2】
前記第二固定部材は、前記線部材の前記他端部側において、前記光ファイバを接着固定するとともに前記線部材を接着固定する、
請求項1に記載の光接続部品。
【請求項3】
前記複数本の線部材は、2本の線部材であって、
前記光ファイバが、前記2本の線部材の間に配置されている、
請求項1又は請求項2に記載の光接続部品。
【請求項4】
前記第二固定部材が、前記光ファイバと前記2本の線部材の並列配置された面を覆っている、
請求項3に記載の光接続部品。
【請求項5】
前記第二固定部材が、前記第一固定部材、又は、前記光ファイバと前記線部材の一端部に固定されている、
請求項1から4のいずれか1項に記載の光接続部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光接続部品に関する。
本出願は、2018年8月9日出願の日本出願第2018-149962号に基づく優先権を主張し、前記日本出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
【背景技術】
【0002】
光モジュールの小型化に伴い、発光素子、受光素子、および光回路のような光素子を搭載した基板に、光ファイバの一端を垂直に対向接続する際、光ファイバの基板からの高さを低く抑える光接続部品の低背化が求められている。光接続部品の低背化のためには、光ファイバの先端部付近を小半径で屈曲させることが必要となる。このため、特許文献1には、平坦な上面から滑らかに続く湾曲先端面を有するベース基板の上側面に、整列した複数の位置決め溝を有し、このベース基板の位置決め溝に収容した光ファイバを押さえ付けるための、ベース基板の上側面に沿う面を持つ蓋部材を設けた光路変換部材が開示されている。また、特許文献2には、コネクタ本体に湾曲する穴をあけ、この孔に光ファイバを挿通固定することによって、光ファイバを湾曲させた光コネクタが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-52028号公報
【文献】特開2007-156006号公報
【発明の概要】
【0004】
本開示の一態様に係る光接続部品は、光ファイバと、前記光ファイバと並列配置され、前記光ファイバよりも常温で弾性限度が低く塑性変形し易い1本または複数本の線部材と、互いに平行な複数の細孔を有するブロック、または、互いに平行な複数のV溝を有するV溝基板と平基板との組であり、前記光ファイバの一端部と前記1本または複数本の線部材の一端部それぞれが前記複数の細孔内または前記複数のV溝上に固定されている第一固定部材と、前記1本または複数本の線部材の他端部側において、前記光ファイバを固定するとともに前記1本または複数本の線部材を固定する第二固定部材と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1図1は、本開示の光接続部品の一例を示す平面図である。
図2図2は、図1に示す光接続部品のA-A矢視断面図である。
図3A図3Aは、本開示の光接続部品が含む光ファイバの一例を示す側面図である。
図3B図3Bは、光接続部品の製造方法の一工程であって、光ファイバと線部材を、第一固定部材に固定した状態を示す平面図である。
図3C図3Cは、光接続部品の製造方法の一工程であって、第二固定部材を固定した状態を示す平面図である。
図3D図3Dは、光接続部品の製造方法の一工程を示す側面図である。
図4図4は、本開示の光接続部品における第一固定部材の他の例を示す正面図である。
図5図5は、本開示の光接続部品をより良く理解するための参考例に係る、第一固定部材と同一形状の第二固定部材を含む例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
[本開示が解決しようとする課題]
特許文献1に開示された光路変換部材、あるいは、特許文献2に開示された光コネクタは、光ファイバを所望の半径および角度に湾曲させるために、予め決まった曲面をもつ基板もしくは湾曲穴を有する部材を準備する必要があり、光ファイバの曲率を変更する際には、その部材を変更する必要があった。
【0007】
本開示は、これらの実情に鑑みてなされたものであり、予め決まった曲面をもつ基板もしくは湾曲穴を有する部材を必要とせずに、所望の曲率で光ファイバを屈曲保持可能な光接続部品を提供することをその目的とする。
【0008】
[本開示の効果]
本開示によれば、予め決まった曲面をもつ基板もしくは湾曲穴を有する部材を必要とせずに、所望の曲率で光ファイバを屈曲保持可能な光接続部品を得ることができる。
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。
(1)本開示の一態様に係る光接続部品は、光ファイバと、前記光ファイバと並列配置され、前記光ファイバよりも常温で弾性限度が低く塑性変形し易い1本または複数本の線部材と、互いに平行な複数の細孔を有するブロック、または、互いに平行な複数のV溝を有するV溝基板と平基板との組であり、前記光ファイバの一端部と前記1本または複数本の線部材の一端部それぞれが前記複数の細孔内または前記複数のV溝上に固定されている第一固定部材と、前記1本または複数本の線部材とともに塑性変形可能な板材であり、前記1本または複数本の線部材の他端部側において、塑性変形した前記1本または複数本の線部材に沿って屈曲した状態で前記光ファイバを固定するとともに前記1本または複数本の線部材を固定する第二固定部材と、を備える。ここで、本開示において「常温」とは、5℃から35℃の範囲である。
【0010】
この構成によれば、1本または複数本の線部材を屈曲して塑性変形させることにより、線部材だけでなく第二固定部材も塑性変形し、第二固定部材にともに固定された光ファイバを屈曲した状態で保持させることができ、もって、予め決まった曲面をもつ基板もしくは湾曲穴を有する部材を必要とせずに、所望の曲率で光ファイバを屈曲保持可能な光接続部品を得ることができる。
【0011】
(2)前記第二固定部材は、前記線部材の前記他端部側において、前記光ファイバを接着固定するとともに前記線部材を接着固定してもよい。この構成によれば、線部材の他端部側と第一固定部材の間の光ファイバをばらすことができる。
【0012】
(3)前記複数本の線部材は、2本の線部材であって、前記光ファイバが、前記2本の線部材の間に配置されていてもよい。この構成によれば、線部材の屈曲を維持する力を、第二固定部材を介して、光ファイバに確実に伝えることができる。これにより、光ファイバを屈曲した状態でしっかりと保持させることができる。
【0013】
(4)第二固定部材が、前記光ファイバと前記2本の線部材の並列配置された面を覆っていてもよい。この構成によれば、線部材と板部材の屈曲を維持する力を、第二固定部材を介して、光ファイバに確実に伝えることができる。これにより、光ファイバを屈曲した状態でしっかりと保持させることができる。
【0014】
(5)前記第二固定部材が、前記第一固定部材、又は、前記光ファイバと前記線部材の一端部に固定されていてもよい。この構成によれば、線部材の屈曲を維持する力を、第二固定部材を介して、光ファイバに確実に伝えることができる。これにより、光ファイバを屈曲した状態でしっかりと保持させることができる。
【0015】
本開示の光接続部品をより良く理解するための参考例に係る前記第二固定部材は、互いに平行な第二の複数の細孔を有するブロック、または、互いに平行な第二の複数のV溝を有するV溝基板と平基板との組であり、前記光ファイバの他端部と前記1本または複数本の線部材の他端部それぞれは、前記第二の複数の細孔内または前記第二の複数のV溝上に固定されている。この構成によれば、第二固定部材として、別途、板材を用意する必要がない。
【0016】
[本開示の実施形態の詳細]
以下、図面を参照しながら、本開示の光接続部品に係る好適な実施形態について説明する。以下の説明において、異なる図面においても同じ符号を付した構成は同様のものであるとして、その説明を省略する場合がある。なお、本発明はこれらの実施形態での例示に限定されるものではなく、請求の範囲に記載された事項の範囲内および均等の範囲内におけるすべての変更を含む。また、複数の実施形態について組み合わせが可能である限り、本発明は任意の実施形態を組み合わせたものを含む。
【0017】
まずは、光接続部品の構成について説明する。図1は、本開示の光接続部品の一例を示す平面図である。図2は、図1に示す光接続部品のA-A矢視断面図である。
【0018】
図1に示すように、光接続部品10は、光ファイバ20と、線部材30と、第一固定部材40と、第二固定部材50と、を備える。
【0019】
光ファイバ20は、光を伝える伝送路である。この光ファイバ20は、ガラスファイバ21と、このガラスファイバ21の周囲を覆う樹脂製の被覆層22を有している。このような光ファイバ20は、1本又は複数本存在してもよい。本実施形態では、光ファイバ20が2本存在する場合を説明する。なお、光ファイバ20は、平行に配列された複数本のガラスファイバ21を共通の被覆で被覆した光ファイバリボンであってもよい。また、光ファイバ20は、単一のコアあるいは複数コアを有するものであってよい。なお、本開示において、「光ファイバ」の語は、ガラスファイバ21に被覆層22を設けたものを意味するが、その全部又は一部において被覆層22が除去されガラスファイバが露出していても良い。
【0020】
図2に示すように、ガラスファイバ21は、例えば、石英系ガラスからなる少なくとも1つのコア23と、このコア23の周囲にコア23よりも屈折率の低いクラッド24と、を備える。
【0021】
図1に戻って、線部材30は、光ファイバ20と並列配置され、光ファイバ20よりも常温で弾性限度が低く塑性変形し易い部材である。この線部材30は、1本又は複数本存在してもよい。本実施形態では、線部材30が2本存在し、光ファイバ20が、2本の線部材30の間に配置されている場合を説明する。このような線部材30の材料としては、特に限定されないが、例えば、ステンレス、鉄、銅、アルミニウム等の金属材料や、プラスチック等の樹脂材料が挙げられる。なお、より常温で弾性限度が低く塑性変形し易いという観点から、線部材30の材料は、金属材料であることが好ましい。また、曲げ易いという観点から、線部材30の材料は、ステンレス、鉄、銅であることがより好ましい。また、錆びにくく、且つ、軽量であるという観点から、線部材30の材料は、ステンレスであることが更に好ましい。また、線部材30の外径は、特に限定されないが、ガラスファイバ21とともに第一固定部材40に挿通し易いという観点から、ガラスファイバ21の外径以下であることが好ましい。
【0022】
第一固定部材40は、各光ファイバ20の一端部を固定するとともに各線部材30の一端部を固定する部材である。この第一固定部材40は、例えば、ガラスファイバ21との熱膨張係数を合わせるために、細孔41を有するガラス製のキャピラリ部材から構成されている。具体的には、第一固定部材40は、例えばブロック状(四角柱状)であり、第一固定部材40の一面から、当該一面に対向する他の面に貫通する例えば4つの細孔41が設けられている。
【0023】
各細孔41には、線部材30の一端部や、被覆層22が除去されて、各ガラスファイバ21が露出されている光ファイバ20の一端部がそれぞれ挿通されて、固定されている。この細孔41の内径は、ガラスファイバ21の外径よりも大きく、ガラスファイバ21を細孔41内に挿通した際に、ガラスファイバ21は遊嵌されて前後に移動可能に位置決めされる。そして、第一固定部材40とガラスファイバ21とは、毛細管現象を利用して細孔41とガラスファイバ21との間隙にガラス接着剤が充填され、両者が固定される。
【0024】
第二固定部材50は、線部材30の他端部側において、光ファイバ20を接着剤60で接着固定するとともに、線部材30を接着剤60で接着固定する部材である。第二固定部材50としては、特に限定されないが、本実施形態では、第一固定部材40から光ファイバ20の軸線方向に延在する板材である。この板材は、光ファイバ20と線部材30の並列配置された面を覆い、線部材30とともに塑性変形可能である。板材の材料としては、金属材料や樹脂材料が挙げられる。このような第二固定部材50は、第一固定部材40、及び/又は、光ファイバ20と線部材30の一端部に固定されている。本実施形態では、第二固定部材50としての板材の端面が、第一固定部材40に接着固定されている。
【0025】
次に、光接続部品10の製造方法について説明する。図3Aは、本開示の光接続部品が含む光ファイバの一例を示す側面図である。図3Aに示すように、製造者は、例えば2本の光ファイバ20を用意し、各光ファイバ20の一端部の被覆層22を除去して、クラッド24を露出させる。同様の手順で、製造者は、クラッド24を露出させた光ファイバ20をもう1本用意する。なお、本開示において「製造者」を、「製造装置」と読み替えることができる。
【0026】
図3B図3Dは、光接続部品の製造方法の一連の工程を示す図である。図3Bに示すように、製造者は、例えば2本の線部材30を用意する。続いて、製造者は、用意した2本の光ファイバ20の一端部と、2本の線部材30の一端部を第一固定部材40に挿通して、固定する。続いて、製造者は、第一固定部材40の端面及び光ファイバ20の一端部の端面、2本の線部材30の一端部の端面をそれぞれ研磨することで、当該第一固定部材40の端面を光接続部品端とする。
【0027】
次に、図3Cに示すように、製造者は、第二固定部材50を第一固定部材40の端面に接着固定するとともに、当該第二固定部材50の板面に、接着剤60を介して光ファイバ20の一部(例えば中間部)と線部材30の他端部とをそれぞれ接着固定する。
【0028】
次に、図3Dに示すように、製造者は、例えば所望の曲率の円弧部を有する棒状の冶具70を用意し、第一固定部材40から延出する光ファイバ20と線部材30を冶具70の円弧部に沿って配置する。続いて、製造者は、第一固定部材40側にある線部材30を冶具70側に屈曲させて、冶具70に押し当てる。これにより、製造者は、光ファイバ20と線部材30、特に線部材30に対してその径方向に外力を与えて、塑性変形させる。これにより、線部材30の屈曲が保持されるとともに、その屈曲を保持しようとする力が第二固定部材50を介して光ファイバ20に伝わり、光ファイバ20もその屈曲が保持される。
【0029】
以上、本開示の実施形態では、光接続部品10は、光ファイバ20と、光ファイバ20と並列配置され、光ファイバ20よりも常温で弾性限度が低く塑性変形し易い1本または複数本の線部材30と、互いに平行な複数の細孔41を有するブロック、または、互いに平行な複数のV溝44を有するV溝基板42と平基板43との組であり、光ファイバ20の一端部と1本または複数本の線部材30の一端部それぞれが複数の細孔41内または複数のV溝44上に固定されている第一固定部材40と、1本または複数本の線部材30とともに塑性変形可能な板材であり、1本または複数本の線部材30の他端部側において、塑性変形した1本または複数本の線部材30に沿って屈曲した状態で光ファイバ20を固定するとともに1本または複数本の線部材30を固定する第二固定部材50と、を備える。
【0030】
この構成によれば、線部材30を屈曲して塑性変形させることにより、線部材30だけでなく第二固定部材50も塑性変形し、第二固定部材50にともに固定された光ファイバ20を屈曲した状態で保持させることができ、もって、予め決まった曲面をもつ基板もしくは湾曲穴を有する部材を必要とせずに、所望の曲率で光ファイバ20を屈曲保持可能な光接続部品10を得ることができる。
【0031】
[変形例]
なお、本発明は上記の具体例に限定されるものではない。すなわち、上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。また、前述した実施形態及び後述する変形例が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【0032】
例えば、上記実施形態では、光ファイバ20が2本と、線部材30が2本用意される場合を説明したが、例えば、光ファイバ20が2本と、線部材30が1本用意されてもよい。この場合、線部材30が光ファイバ20の間に配置されてもよい。
【0033】
また、上記実施形態では、第一固定部材40がブロック状である場合を説明したが、他の形状であってもよい。
【0034】
図4は、本開示の光接続部品における第一固定部材の他の例を示す正面図である。
【0035】
図4に示すように、第一固定部材40Aは、ガラス製のV溝基板42と、同じくガラス製の平基板43からなる。V溝基板42には、例えば、4つのV溝44が並んでおり、各V溝44は、ガラスファイバ21が載置可能な大きさである。平基板43は、V溝基板42の各V溝44を覆う大きさの平面である。そして、ガラスファイバ21をV溝基板42の各V溝44に固定する。この場合、平基板43はガラスファイバ21とともにV溝基板42にガラス接着剤で固定される。
【0036】
また、上記実施形態では、第二固定部材50が板材である場合を説明したが、本開示の光接続部品をより良く理解するための参考例においては、光ファイバ20の他端部を固定するとともに、線部材30の他端部を固定する第一固定部材と同形状の第二固定部材であってもよい。
【0037】
図5は、本開示の光接続部品をより良く理解するための参考例に係る、第一固定部材と同一形状の第二固定部材を含む例を示す図である。
【0038】
図5に示すように、第一固定部材40は一方の基板80Aに接続されるとともに、第二固定部材50は他方の基板80Bに接続されている。ここで、第二固定部材50は、第一固定部材40と同一の構成であり、光ファイバ20の他端部を固定するとともに、線部材30の他端部を固定している。この構成によれば、第二固定部材50として、別途、板材を用意する必要がない。
【符号の説明】
【0039】
10…光接続部品
20…光ファイバ
21…ガラスファイバ
22…被覆層
23…コア
24…クラッド
30…線部材
40…第一固定部材
40A…第一固定部材
41…細孔
42…V溝基板
43…平基板
44…V溝
50…第二固定部材
60…接着剤
70…冶具
80A…基板
80B…基板

図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5